教育課程部会 特別支援教育ワーキンググループ(第8回)議事録

1.日時

令和8年4月21日(火曜日)16時00分~18時00分

2.場所

WEB会議

3.議題

  1. 特別支援教育の教育課程に関する課題を踏まえた検討事項について
  2. その他

4.議事録

【清原主査】  皆様、こんにちは。定刻となりましたので、ただいまから中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会特別支援教育ワーキンググループ第8回会議を開催いたします。本日の議事に入ります前に、事務局に人事異動があったとのことでございますので、御紹介をお願いいたします。
【酒井特別支援教育企画官】  事務局でございます。4月1日付事務局の人事異動を御紹介させていただきます。まず、特別支援教育課長の原田でございます。
【原田特別支援教育課長】  特別支援教育課長の原田でございます。この4月1日より就任させていただきました。このワーキングも第8回ということで終盤戦になっております。これまでも皆様から貴重な御意見いただきました。本日以降においても皆様よろしくお願いいたします。
【清原主査】  原田課長、よろしくお願いいたします。
【酒井特別支援教育企画官】  続きまして、課長補佐の齊藤でございます。
【齊藤特別支援教育課課長補佐】  失礼します。4月に課長補佐に着任いたしました齊藤と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
【酒井特別支援教育企画官】  人事異動の御紹介、以上になります。
【清原主査】 どうもありがとうございます。それでは原田課長、齊藤補佐、これからどうぞよろしくお願いいたします。まず事務局より配付資料の確認をお願いいたします。
【酒井特別支援教育企画官】  本日の配付資料でございますが、お手元の議事次第のとおり、資料1-1から資料の6、そして参考資料1および2となってございます。本ワーキンググループの委員の先生方におかれましては、新年度に入りまして御所属に変更がありました先生方もいらっしゃいますので、参考資料1といたしまして本日時点の委員名簿を配付させていただいております。御確認いただければと思います。
また、参考資料2といたしましては、本年3月23日に特別活動ワーキンググループにて、本ワーキンググループの奥住主査代理より御発表いただいております。その際の資料も参考資料としてお付けをさせていただいております。以上でございます。
【清原主査】  奥住主査代理におかれましては、特別活動部会で御報告いただきましたこと、この場をお借りして感謝いたします。どうもありがとうございます。どうぞ皆様、参考資料2についても御参照ください。
 続きまして、議事に先立って、事務局より委員の皆様への御報告が3点あるとの申し出を受けております。その内容について事務局より説明をお願いいたします。酒井企画官、どうぞ。
【酒井特別支援教育企画官】  失礼いたします。事務局より新年度にあたりまして事務連絡、通知等を発出させていただいたものがございますので御紹介をさせていただきます。
 まず資料1-1を御覧いただければと思います。昨年12月に「高次脳機能障害者支援法」が公布され、本年4月1日に施行されました。この法の施行に合わせまして、文部科学省から各教育委員会等に対し、高次脳機能障害に関する教職員の理解啓発、および所管する学校における実態把握、ならびに高次脳機能障害を有する児童生徒の適切な支援に関する対応について依頼をするものにつきまして、通知を発出したものでございます。具体的には教育的支援に関すること、就労の支援に関すること、権利擁護に関すること、さらには専門的知識を有する人材の確保についての内容の通知となってございます。詳しくは資料1-2を御参照いただければと思います。
 続きまして資料2-1を御参照いただければと思います。3月26日付で事務連絡といたしまして、「発達障害を含む特別な教育的支援を必要とする児童生徒への適切な支援に向けた新年度における対応について」と題しました依頼を各教育委員会等に発出いたしました。これは、発達障害を含む特別な教育的支援を必要とする児童生徒への適切な支援においては、学校から児童生徒本人、保護者への確実な情報提供と、その支援の内容に関しまして本人、保護者と学校との相互理解が重要であるということを踏まえまして、文部科学省から各教育委員会等に対して、特に新年度における確実な情報提供が学校で確実に行われるよう依頼をしたものでございます。依頼の内容といたしましては、本人、保護者への適切な情報提供、デジタル学習基盤の活用、校内支援体制の構築および合理的配慮の提供について、さらには学校設置者によるこうした取組の促進、こういった内容について内容をまとめた事務連絡を発出したというところでございます。具体的な内容につきましては資料2-2を御参照いただければと存じます。
 続きまして、資料3-1を御参照いただければと存じます。公立特別支援学校における教室不足調査の結果につきまして、令和8年4月10日付で公表いたしましたので御報告をさせていただきます。公立特別支援学校における教室不足の状況等について、令和7年10月1日現在の調査結果についてでございます。この資料の2ポツを御覧いただければと思いますが、調査結果の概要といたしまして、昨年10月1日現在における公立特別支援学校の教室不足の状況を調査したところ、45都道府県で3,192教室の不足が生じていることが確認されました。前回調査2年前と比較しますと、167教室の不足、教室については減少しているという状況でございます。本調査結果を受けまして3ポツ、今後の対応でございますが、各都道府県教育委員会に対しまして引き続き教室不足の解消に向けて集中的に取り組むための計画、集中取組計画に基づく対策を着実に実施するよう通知を発出したというところでございます。その通知の内容等につきましては、資料3-2に具体的な通知を御紹介しておりますので御参照いただければと思います。私からの説明は以上となります。
【清原主査】  酒井企画官、御説明ありがとうございます。
 「高次脳機能障害者支援法」の施行についての通知とともに、新年度を迎えて発出していただいた事務連絡、「発達障害を含む特別な教育的支援を必要とする児童生徒への適切な支援に向けた新年度における対応について(依頼)」は、通常行っていることではありますが、新年度を迎えて人事異動等で新たに特別支援教育を担当する方もいる中、重要な事務連絡であると私は思います。また、「公立特別支援学校における教室不足調査の結果」につきましても最新の情報を報告していただくことで、関係者が実態を知る大変重要な資料だと思います。御説明ありがとうございました。委員の皆様におかれましてもこれを共有していただければと思います。なお、今しがた御報告のありましたこれらの内容につきまして何かございましたら、この後の意見交換の際にまとめて御発言いただければ幸いでございます。よろしくお願いいたします。
 それではこれより議題の「1.特別支援教育の教育課程に関する課題を踏まえた検討事項」に移ります。本日の検討事項につきまして、皆様お手元の資料を中心に酒井企画官より御説明をいただきたいと思います。それでは御説明よろしくお願いいたします。
【酒井特別支援教育企画官】  失礼いたします。本日の第8回特別支援教育ワーキンググループの検討事項について御説明をさせていただきます。
 本日は2つの検討項目について御検討をお願いできればと考えております。1つ目の検討項目は、障害種ごとの「配慮事項」について。2つ目の検討項目は交流及び共同学習、センター的機能、少人数化・小規模化が進む特別支援学校への対応についてという2つの検討項目でございます。
 まず1つ目の検討項目でございます。障害種ごとの「配慮事項」についてでございます。資料4ページ左側の現状・課題を御参照いただければと思います。
 まず特別支援学校に関する現状・課題でございます。特別支援学校の小・中・高等部においては、特別支援学校学習指導要領の総則における、指導計画の作成等に当たっての配慮事項において、特別支援学校独自の規定として個別の指導計画の作成に際し、障害の状態や特性、心身の発達の段階並びに学習の進度等を考慮して、基礎的・基本的な事項に重点を置くこと。また、児童生徒が学習内容を確実に身に付けることができるよう、個別の指導計画や学校の実態に応じて指導方法、指導体制の工夫改善に努めることといったことを規定するとともに、小学校等と同様に情報活用能力の育成を図るためのコンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用するために必要な環境を整え、これらを適切に活用した学習活動の充実を図るということが規定されているところでございます。
 2つ目のポツですが、視覚障害、聴覚障害、肢体不自由、病弱特別支援学校においては、第2章において、各教科の指導計画の作成、各学年にわたる内容の取扱いに当たって、小・中・高等学校に準じつつも障害の状態、特性、心身の発達の段階等を十分に考慮して指導に当たることが必要であることから、各教科全般にわたる基本的な配慮事項について障害種ごとに5から6程度を定めてというところでございます。また、知的障害特別支援学校においては第2指導計画の作成と各教科全体にわたる内容の取扱いにおいて必要な配慮事項等を規定しているところでございます。
 4つ目のポツでございますが、現状、障害種ごとに配慮事項を示しているということでございますけれども、例えば障害種共通的な観点から示しているものは実践から積み上げてきた指導方法の工夫として示しているもの、個に応じた指導の手立ての検討に必要となる自立活動の指導との関連の重要性を示しているもの、これらが混在している状況でございまして、示す順序についても統一性がないといったところでございます。さらには今般の大きな流れでありますデジタル学習基盤の活用、こういったものの位置づけについても検討が必要なところでございます。
 4ページの右側でございます。従いまして今後の検討の方向性といたしまして1つ目の丸でございます。前回第7回の本ワーキングにおいて、総則の構成規定の在り方として教育課程全体を通じて配慮すべき事項として総則の中で記載することについて御議論いただいた際には、総則において教育課程全体を通じて配慮すべき事項を規定するとともに、各教科においても必要な配慮事項を引き続き記載するという方向で御議論をいただいたところでございました。前回の議論も踏まえまして、まず矢羽根の1つ目でございます。総則においては児童生徒の障害の状態等に応じた適切な指導を行うために、教育活動全般を通じて留意すべき基本的な考え方を改めて整理し規定することとしてはどうかと考えてございます。具体的なデジタル学習基盤の活用を前提とした障害の状態等を考慮した活用に当たっての配慮すべき事項や、自立活動の時間と各教科の指導の関連に係る配慮すべき事項、こういったことについて障害種共通的に記載をするとともに、必要に応じて障害種固有の観点で特に留意すべき点についても記載することとしてはどうかという点を御提案させていただきたいと思います。
 2つ目の矢羽根でございます。視覚障害・聴覚障害・肢体不自由・病弱に係る事項といたしましては、障害の状態等を踏まえつつ各教科等の指導内容に係る適切な設定に関する事項を規定するとともに、障害種固有の概念の形成、認知の特性、さらには意思疎通に関する事項を規定し、規定の順序についても整理することとしてはどうかと考えてございます。また、知的障害に関しましても、同様の考え方で整理してはどうかと考えているところでございます。
 2つ目の大きな丸でございます。この配慮事項につきましては、幼児児童生徒の障害の状態等を踏まえた教師による指導上の配慮事項という位置づけとなります。各学校においては上記の配慮事項に加えて、本人・保護者の意向を踏まえ必要がある場合には、学習者主体の視点に立って過重な負担のない範囲での合理的配慮の提供に取り組むということが必要となってまいります。そのために、この学習指導要領で規定いたします配慮事項と合理的配慮の提供の関係につきましては、学習指導要領の解説等で分かりやすく整理し、お示しをするということも必要ではないかという点を御提案させていただければと存じます。
 続きまして5ページを御参照いただければと思います。小・中・高等学校に関する論点についてでございます。左側2ポツ目、小・中・高等学校に関する現状課題についてということでございます。小・中・高等学校においては、現行の学習指導要領において1つ目の丸でございますが、教育課程編成の基本的な考え方等に応じた指導を充実させるために留意事項等の充実が図られたところでございます。特に前回の改訂においては、各教科等において指導計画の作成に当たっての配慮事項として、学習活動を行う場合に生じる困難さに応じた指導内容、指導方法の工夫を計画的、組織的に行う、こういったことが規定されたところでございます。
 一方で2つ目の丸でございます。本ワーキングの第3回でも御検討いただきましたように、障害のある児童生徒に対しては教師から見える表出した「困難さの状態」への対応にとどまっており、その背景にある「困難さが生じる要因」には十分目が向けられていない、こういった課題も指摘されているところでございます。困難さの背景に目を向けて指導するためには、障害種ごとの基本的な知識、配慮等についての正しい理解と認識を深めた子供理解、こういったことが欠かせないわけでございますが、小・中・高等学校においては特別支援学校とは異なって、障害種に応じた基本的な対応や配慮すべき事項等の考え方、これらにつきましては学習指導要領等で示されているわけではなく、それぞれの教師に委ねられている現状でございます。
 3つ目の丸でございます。特に特別支援学級に在籍する児童生徒が急増している状況を踏まえますと、特別支援学級における指導の質の向上を図るためには障害種に応じた基本的な対応や配慮すべき事項等の考え方を示すことが必要ではないかという点をまとめさせていただいております。
 また4つ目の丸でございます。通級による指導を受ける児童生徒も急増してございまして、通級による指導を担当する教師のみならず通常の学級において指導を担当する教師においても、障害種ごとの基本的な知識、配慮等についての正しい理解、認識を深めるために考え方を示すといったことも必要ではないかということでございます。
 こういったことを踏まえまして、右側、検討の方向性でございます。1つ目の丸、小・中・高等学校においては、障害のある子供たちに対して教師の障害に係る正しい理解や認識のもとに困難さの背景に目を向けた指導の実現を図るためには、障害のある子供理解に欠かせない障害種ごとの基本的な対応、教育活動全般にわたる主な配慮事項について示すこととしてはどうかと。その際には学習活動を行う場合に生じる困難さに応じた指導内容や指導方法の工夫を実施する基本的な事項として、共通的な配慮事項等、障害種ごとの配慮事項を示すこととしてはどうかと考えてございます。
 2つ目の丸でございます。この配慮事項につきましては、特別支援学級に在籍する児童生徒や通級による指導を受ける児童生徒、いわば特別な教育課程を編成している児童生徒の教育活動全般にわたる配慮事項として示すものとして、重層的な指導・支援の考え方を踏まえますと、通常の学級に在籍する障害のある子供たちに対する障害の状態等を踏まえた指導内容、指導方法の工夫に取り組む際には活用できるものとすることとしてはどうかと考えてございます。特に特別支援学級、通級による指導を受ける子供たちに対しては、教育の質の確保という点が課題になっていることを踏まえますと、全国的な教育水準の確保の観点からその示し方についても合わせて検討し整理することとしてはどうかと考えてございます。
 3つ目の丸でございます。共通的な配慮事項といたしましては、デジタル学習基盤を活用すること、障害のある子供とない子供がともに学ぶ環境下における児童生徒の理解に関すること、さらには個々に応じた環境調整を図ること、こういった3つの観点から示すこととしてはどうかと考えてございます。
 続いて4つ目、障害種ごとに示すべき事項につきましては、各教科等の学習を念頭において、文字等の情報処理の過程、認知処理の観点として文字等の情報を得たりそれを活用したり考えたりする上での配慮事項、考えたことを表出する上での配慮事項、環境調整等を含め学校生活全般における留意事項、これらについて示すこととしてはどうかと考えてございます。この配慮事項につきましては特別支援学校にも言及させていただいてございますが、教師による指導上の配慮事項という位置づけとなります。各学校においては上記の配慮事項に加えて本人・保護者の意向を踏まえ必要がある場合には過重な負担のない範囲での合理的配慮の提供に取り組むことが必要となります。そのため、上記の配慮事項と合理的配慮の関係につきましては分かりやすく整理し、示すということも必要となってまいると考えてございます。また、小・中・高等学校における困難さの背景に目を向けた指導を具体化するに当たっては、障害種ごとに主な困難さに対する背景と指導に当たっての参考となる留意点についても示すことが重要ではないかということでございます。これにつきましては補足資料の中で障害種ごとにたたき台ということでお示しをしてございますので、御参照いただければと思います。
 続きまして6ページを御覧いただければと思います。先ほど5ページで御説明申し上げました小・中・高等学校に関する障害種ごとの教育活動全般にわたる配慮事項のイメージ、これあくまで叩き台でございます。
 まず1ポツ目、共通的な配慮事項のイメージとしましては、個々の障害の状態や特性等に応じた学び方を踏まえ、デジタル学習基盤を効果的に活用し障害のある児童生徒一人一人の学びの充実を図ること。また、児童生徒の障害の状態や特性等について周囲の理解を深め、児童生徒が互いを認め合い支え合う人間関係に基づいて学習できるようにすること。その際、教師の理解の在り方、指導の姿勢が児童生徒に与える影響に留意すること。さらには障害のある児童生徒が十分に学習できるよう、個々の障害の状態や特性等に応じた学習環境を設定調整すること。その際、発達の段階等を考慮し自己の状態の理解を促しながら主体的に学習環境を整えるように配慮すること。こういった観点についてお示しすることとしてはどうかと考えているところでございます。
 また2ポツ以下は障害種ごとの配慮事項のイメージをお示ししてございます。2ポツは知的障害、3ポツは肢体不自由者、4ポツは病弱者及び身体虚弱者、5ポツは弱視者、6ポツは難聴者、7ポツは言語障害者、8ポツは自閉症者、9ポツは情緒障害者、10ポツは学習障害者、11ポツは注意欠陥多動性障害者、これらの児童生徒に対しての教育活動に際して配慮すべき事項について、たたき台としておまとめしておりますので御覧いただければと考えてございます。時間の都合で詳細についての説明は割愛させていただきます。
 続きまして9ページ以降が検討項目2でございます。続けて御説明させていただきます。交流及び共同学習、センター的機能、少人数化・小規模化への対応についてといった論点でございます。
 10ページを御覧いただければと思います。まず「交流及び共同学習」について、位置づけにつきましてはこの10ページの資料のとおりでございます。障害者基本法において交流及び共同学習についての根拠規定があるとともに、これまでも特別支援学校の学習指導要領、また小・中・高等学校の学習指導要領においても規定されてきたというところでございます。また文部科学省では平成31年3月に交流及び共同学習ガイドを作成し、具体的な事例等についても御紹介をしてきたところでございます。
 一方で、これまでの会議等でも御説明を差し上げておりましたが、11ページ右側のグラフの結果を御覧いただければと思います。令和6年に当課で調べた全国的に特別支援学校の教育課程の編成の状況等についてお調べいたしました。その内容をおまとめしたものでございますが、交流及び共同学習の学校間交流の実施状況についてでございます。小学部については参加予定がない、または年1回といったところのご回答いただいた子供の数、教育課程の状況というところが全体の約半数を超えているという状況でございます。また中学部、高等部に学部段階が上がるにつれてこの数字が、参加予定がない、年1回とお答えいただいた割合が増えていくと、そういった状況がございます。
 12ページを御覧いただければと思います。左が現状・課題でございます。現状・課題の1つ目の丸でございます。今申し上げたように、交流及び共同学習についての規定が設けられているものの、学校間交流については学校段階、学部段階が上がるにつれて参加予定がない児童生徒の割合が高くなるといった状況があること。さらには居住地校交流についても学級によって参加の状況は異なること。さらには近隣の学校と交流及び共同学習の充実に向けた学校間の連携体制を構築している特別支援学校は一部にとどまっていること、こういったことが私どもの調査で明らかになってございます。これにつきましては資料6の補足資料に調査結果の概要を掲載してございますので御参照いただければと思います。
 2つ目の丸でございます。文部科学省では交流及び共同学習を発展的に進め、特別支援学校と小・中・高のいずれかを一体的に運営するインクルーシブな学校運営モデル事業を令和6年度から実施してございます。日常的な交流を促すとともに各教科等のねらいの達成を意識した交流及び共同学習に取り組んでございますが、特別支援学校と小・中・高の双方の教育課程に位置づけ、年間を通して計画的・継続的に交流及び共同学習をしている特別支援学校の割合は全国的に見ますとまだまだ一部にとどまっていた、そういう現状もございます。私どもの事業の成果等を考えますと、異なる目標・内容のもとで教科等における交流及び共同学習を計画的・継続的に実施するためには、やはり特別支援学校と小・中高・の双方の学校間での丁寧な調整、これが必要となる現状があると承知してございます。
 12ページ右側でございます。こういった状況を踏まえまして、今後の検討の方向性でございます。特別支援学校と幼・小・中・高との交流及び共同学習にあたりましては、1つ目の丸になりますが、これまでも学習指導要領の解説の中では学校間、教師間での連携体制がその基盤となると、学習指導、生徒指導のための連絡会の開催、合同の研究会、研修会の開催等を通じた連携体制の構築を図り、その上で学校同士、児童生徒同士の交流を積み重ねるといったところが示されてきたところでございます。他方、学校同士の連携体制の構築は限界もあるところでございます。そういったことを鑑みますと、特別支援学校の設置者であります都道府県教育委員会等が主導し、小中学校の設置者であります市町村教育委員会等とも連携しながら連携交流体制の構築を各地域で図るということが期待されるのではないかと考えてございます。
 2つ目の丸でございます。特別支援学校と小・中・高のいずれかを一体的に運営する学校モデルの構築に取り組むなど、年間を通じた計画的・継続的な交流及び共同学習の実現に向けましては、国において各地域における学校モデルの取組の深化に向けたさらなる施策を進めるとともに、都道府県教育委員会においても先導的に取り組むということが期待されるのではないかと考えております。そのために異なる目標・内容のもとで教科等における交流及び共同学習に取り組むためには双方の学校での丁寧な調整に取り組むことが不可欠であります。これらの交流及び共同学習を円滑に進めるためのポイント等につきましては、今後文部科学省のほうでも交流及び共同学習ガイド等において改めて明らかにしていく、こういったことが必要ではないかというところでございます。また、インクルーシブな学校運営モデル事業の成果等につきましても、資料6の補足資料の中で具体的な事例等についても掲載させていただいておりますので御参照いただければと考えてございます。
 2つ目、幼・小・中・高における交流及び共同学習についてでございます。幼・小・中・高等学校における交流及び共同学習につきましては、通常の学級にも障害のある児童生徒が数多く在籍しており、共生社会を生きる人間として相互に正しい理解と認識を深めることが期待されること。また、特別支援学級の子供たちが通常の学級の子供たちとの交流及び共同学習を通じて協働的な学びを進めることで周囲の子供たちとともに育つ中での成長が期待され、また相互理解や認識が深まることが期待されること。さらには特別支援学級に在籍する子供たちが必要な配慮を受けることなく多くの時間を通常の学級で学んでいる場合には、学びの場の変更を検討すべきだと、これらの趣旨につきましては解説や交流及び共同学習ガイド等の中で改めて記載することとしてはどうかと考えてございます。
 最後でございます。特別活動における交流及び共同学習でございます。第5回の特別活動ワーキングにおきましては、特別活動が各教科等とも相まって重層的な指導・支援の第一層における多様性・包摂性を尊重した生活づくりの教育課程上の核を担うものであること。また、交流及び共同学習については学校行事や学級活動をはじめとする特別活動においても一層重視することが議論されたところでございます。この点につきましては先ほど御紹介申し上げました奥住主査代理からも特別活動ワーキングの中で御発表いただいたというところでございます。特別活動に関するこうした議論も踏まえまして、特別活動に関する取組事例につきましても交流及び共同学習ガイドのさらなる充実等の中で取り上げることとしてはどうかと考えてございます。
 続きまして、特別支援学校のセンター的機能の強化等についてでございます。16ページの左側、現状・課題でございます。センター的機能の充実につきましては、幼・小・中・高において特別な教育的支援が必要な子供たちが増加する中でセンター的機能の発揮が求められているというところでございます。3つ目の丸でございますが、現在多くの都道府県において特別支援学校のセンター的機能による支援体制が構築されていると。公立小・中学校においてはそれぞれ6割以上の学校で支援を受けている状況がございますが、支援を受けることができていない学校も見受けられるということでございます。その場合の理由といたしましては、センター的機能の活用を知らないとか手続面での課題、こういったことも指摘されているということでございます。また、支援の内容につきましても、特別支援教育に関する相談や情報提供、教師への支援については多くの学校で取り組まれている一方で、関係機関との連携調整、小・中・高の教師に対する研修協力につきましては一部の学校にとどまっている状況もあるところでございます。
 こういったことを踏まえまして右側、検討の方向性でございます。幼・小・中・高においては、一人一人の障害の状態等を適切に対応・指導するためには、まず各学校の校内委員会を中心とした組織的な対応を図ることが必要であります。そしてその際に特別支援学校によるセンター的機能の活用が重要であると考えられます。そのために1つ目のポツでございますが、小・中・高の総則にセンター的機能の活用に関する規定は設けられているものの、解説等において具体的な活用場面に即した記載等がなされていないというところもございます。そういった中でセンター的機能を活用して考えられる取組について具体的に記載することなど検討していってはどうかと考えてございます。
 2つ目のポツです。特別支援学校には特別支援教育に関する相談や情報提供、教師への支援のみならず、小・中・高の教師への研修協力や関係機関との連絡・調整についても期待される旨、また特別支援学校によるアウトリーチ的な取組も期待される旨、特別支援学校の解説等において記載していってはどうかと考えてございます。
 3つ目、合わせて小・中・高において体制整備が課題となります弱視、難聴などの子供たちが在籍している場合には、視覚障害や聴覚障害の特別支援学校は確実に弱視や難聴の子供たちへの支援体制を構築することが期待される。こういったことも特別支援学校の解説等で記載していってはどうかと考えてございます。一方で、障害のある乳幼児に対しては障害の早期発見と早期支援に努めていくことも重要でございます。特に視覚・聴覚の乳幼児に対する支援については特別支援学校が担う役割がこれまで以上に期待されているところでございます。こういったことも踏まえまして、解説において乳幼児教育相談の充実への言及も図ってはどうかということでございます。
 最後、小規模化・少人数化が進む特別支援学校の対応ということでございます。小規模化・少人数化が進む中であっても充実した教育活動に取り組むために、近隣の学校との共同学習を積極的に実施する学校、さらには離れた地域の学校との遠隔合同授業に取り組む学校、さらには少人数ならではの状況を踏まえた地域の教育資源を積極的に活用する学校もあるということでございます。こういった学校においても教育の質を確保する観点から、参考になる事例等について国において示していってはどうかと考えているところでございます。
 本日事務局のほうで御用意いたしました論点資料につきましては以上となります。御審議のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
【清原主査】  酒井企画官、御説明、ありがとうございます。皆様、資料4の表紙を御覧いただきますように、本日の検討項目1は「障害種ごとの配慮事項について」、そして検討項目2は「交流及び共同学習、センター的機能、少人数化・小規模化への対応について」でございます。それぞれ現状の課題と検討の方向性について整理をしていただいております。この内容に基づきながら17時55分頃までをめどといたしまして、委員の皆様による意見交換の時間を設けます。それぞれについて関連しておりますので項目を分けることはいたしませんので、まず御意見のある方から順次挙手ボタンを押していただくようにお願いいたします。私から指名をさせていただきますので、その順番で御発言をお願いしたいと思います。
 まず是永委員、どうぞ。
【是永委員】  はい、よろしくお願いします。3分程度で発言します。大前提としてのデジタル学習基盤についてです。デジタル学習基盤は個人の能力を高め、主体的な学びを促進する可能性はあります。一方で、対話を減らす危険性もあります。対話的で深い学びの場はパソコン教室になってはいけません。よって、デジタル学習基盤の説明やイメージ図においては常に対話というのを強調していただきたいと思います。
 検討事項1、障害種ごとの配慮事項について。6ページの障害種ごとの教育活動全般にわたる配慮事項について、先ほど混在というふうに酒井企画官も発言されておりましたが、1の共通的な配慮事項のイメージ、その1のところのイメージに従って整理したほうが分かりやすいと思いました。その3つの観点とあったのですが、6ページの1つ目の丸は個々の特性に応じた学び方とデジタル学習基盤の活用に関することについて書かれていると考えます。2つ目の丸は周囲の理解や認め合い、支え合い、そしてそのための教師の在り方であるため、社会モデルや合理的配慮の提供に関することに言及されるのかなと思いました。3つ目の丸は自己の状態の理解や主体的な学習環境整備であるため、意識的に心理的安定であるとか環境の把握など自立活動のキーワードを用いて表現すると良いのではないかと考えました。そのような表現のところもあるのですが、その3つの柱で整理されると分かりやすいのではないかと考えます。
 検討項目2に関して、10ページから12ページの交流及び共同学習について。障害のある子供が通常の子供の教材にならないように、10ページの学習指導要領にあるように障害のある子供にとって共に尊重し合いながら協働して生活していく態度を育む交流・共同学習であるかという視点で企画・検証していただきたいと考えます。また、通常の子供にとっての学びが「障害のある人は大変なので優しくしたいと思う」などの感想でとどまらないためには事後学習がとても重要です。事後学習の重要性についても追記していただきたいと思っています。そして12ページに関連して、「特別支援学級に在籍する子供たちが必要な配慮を受けることなく多くの時間を通常の学級で学んでいる場合には学びの場の変更を検討すべきである」という記述は、交流及び共同学習ガイド等に記載する内容ではないのでは、と考えました。
 13ページから16ページのセンター的機能の充実について、酒井企画官もアウトリーチについて言及されましたが、高知県では通級を申請してもなかなか認められない現状が続いているので、鳥取県が行っているような特別支援学校教員による発達障害等も対象にした在籍校での通級、つまり巡回指導が増えていくことが望まれると考えます。最後に16ページに関して、小規模化、少人数化が進む特別支援学校への対応について、資料6には東京都と青森県の遠隔合同授業の例が挙げられていましたが、四国ブロックなど地域を考慮した協働も必要だと考えました。
【清原主査】  是永委員、ありがとうございます。御発言では、何よりも対話をデジタル学習基盤との関連でも重視する必要があること、そして障害種ごとの共通的なイメージの3つについても「心理的安定性」などのキーワードを入れて整理をしていただきありがとうございます。そして特に「協働・交流」の中では「障害のある子供とない子供の対等性・協働性をしっかりと確保する必要性」を改めて確認していただきました。また、「アウトリーチの重要性」、そして交流をするときに遠隔だけではなくて「広域圏の連携協働の重要性」も御指摘いただきました。
 それでは続きまして大関委員、よろしくお願いいたします。
【大関委員】  よろしくお願いします。私も3点、3分以内を目指します。
 まず初めに小・中・高等学校にかかる検討のところで出てきた内容について、やはり配慮事項を小・中学校現場の通常の学級の担任も含めて共通理解をしていくところで、誤解のないようにしっかりと書いていかないと合理的配慮との区別がつかず、逆に「もう配慮事項があるからそれでいいですよ」と合理的配慮が却下されてしまったり、話し合いにも乗らない可能性が起きたりしてはいけないと思いますから十分に分かりやすくなるよう書きぶりを工夫していく必要があろうかと思いました。
 2点目ですが、交流及び共同学習について12ページの真ん中以降で出てきましたが、通常の学級の中でどういうふうにお互いに協働的に学んでいくかという部分の大切さと同時に、特別支援学級に在籍しながら必要な配慮が十分でなく通常の学級で長く過ごしているというお子さんの場合の部分も触れていただいているのですが、やはり4.27通知の内容が正しく理解されるようにしていかないといけない。もっともっと充実させていく必要がある自治体もあれば、まだまだ改善の必要が残っている地区もあるのかもしれません。そこはしっかりと分かりやすく示していただくところに期待するところです。
 3点目になりますが、校長会による調査の中でもいろいろな地域がどのようにセンター的機能を活用しているかというヒアリング等をしてきておりますが、非常に地域差が大きいです。距離的なものなどによる地域差もあります。そこをどう埋めていくのかというときに、いくつかの事例にもあるようにデジタル学習基盤をうまく活用しながらどんな取組でやっているというところも理解啓発していかないと、「特別支援学校のセンター的機能でなく地域の教育センターがあるからそこを活用しているからいいです」という声なども実際にはありますが、そうではないのだと理解してもらうことが重要です。地域差を埋めていくためにもしっかりと特別支援学校をどう活用していけるかというところを、示していただけることにも期待するところです。
【清原主査】  大関委員、ありがとうございます。「合理的配慮」というのがしっかりと確保できるようにという表現への御指摘、それから「交流の必要性について正しく通知の内容等が伝わるように」という視点。また、「特別支援学校のセンター的機能の意義」については、今日いわゆる教育委員会の教育センターのセンター的機能とは別の重要な意義があるということをしっかりと地域格差を是正するためにも伝えてほしいという御提案、ありがとうございます。
 それでは緒方委員、お願いします。
【緒方委員】  よろしくお願いします。4点意見を述べさせていただきます。
 まず1点目ですけども、障害種別ごとの配慮事項を総則において教育課程全体を通じた基本的な考え方として整理して各教科にも必要に応じて明示する方向性については、指導の充実や的確な合理的配慮の提供に資する点から私は賛同します。全教員がこの配慮事項を理解するということは、私は別の見方からすれば人的な基礎的環境整備にあたり、その上でそれぞれの教員が個々の実態に応じた合理的配慮を提供するという義務を果たせるよう、もう少し強く規定してもいいかなというふうに思っています。
 2点目です。交流及び共同学習について、12ページで示されている先ほどからも話題になっていますが必要な配慮を受けることなく多くの時間を過ごしている場合についてですが、かなり多くの時間を通常の学級で過ごしているケースがございます。そういったものについてはやはり学びの場の変更については前向きに検討してもいいのではないかなと考えます。これまでの議論もそうですが、様々な教育の場や内容の充実を図る目的は、かなり難しい課題ではありますが少しでも長くまた多くの障害のある子供が最終的には通常の学級で教育を受けられるようにすることでこの議論が成り立っているのではないかと思っています。そのためには同じく12ページの上に書かれてあります、都道府県教育委員会が主導して連携交流体制の構築を図るということは極めて重要なことだと思います。特別支援教育推進連盟の調査結果では、副籍制度や支援籍制度などを設けている自治体とそうでない自治体とでは取組に差があるとお聞きしています。改めてそのような事例もガイド等で紹介していただきたいと思っています。
 3点目です。センター的機能を一層充実させる方向性については、通常の学級や特別支援学級における指導の質的向上に資する意味では賛同しますが、特別支援学校の関係者としては教職員の業務負担や人的資源の制約が課題としてございます。互いの役割と責任範囲を明確にしなければ学校による対応の質や量に格差が生じかねません。国立特別支援教育総合研究所の研究結果では、法令等では定められていませんが小・中学校で特別支援教育推進のための全体計画を作成している学校が一定程度存在しているようです。そして作成していない学校よりも統計的にも有意に取組が充実しているという結果もお聞きしています。実現性の確保の視点からも小・中学校の校内委員会を中心とした校内体制を充実させることや、このような特別支援教育推進のための全体計画の作成など、小・中学校等の学習指導要領の学校運営上の留意事項に記載すべきだと私は考えます。
 最後4点目です。少人数化が進む学校の教育の質を確保するため、近隣校との共同学習や遠隔合同授業など柔軟な取組を国が整理・提示する方向性については賛同します。少人数であることを生かした個別性の高い指導と多様な他者との学びを両立させる視点というのは、学校長としては小規模化が進む学校では特に運営上の大きな問題です。しかしながら小規模校ほど人的・物的資源が限られていて新たな取組を継続的に実施する体制構築が難しい現状もあります。また視覚聴覚においても準ずる教育課程の生徒ばかりではありません。重複障害のある子供への対応については課題が残ると思います。地域間で条件が異なるため良い事例の横展開においては各学校の実情に即した支援策を合わせて検討する必要があると思いました。私からは以上です。
【清原主査】  緒方委員、ありがとうございます。1点目には「配慮事項については総則に書くとともに各教科にも明示すること」についての賛同、そして交流の点については他の委員も既に御発言ありましたけれども、必要な配慮がなくて多くの時間を通常学級で過ごしているケースなどがありますので、できる限り学びの場の変更のことも含めて考えていく必要性なども提起していただきました。また、3点目にはセンター的機能については特別支援教育に関する全体計画を作成している場合にその取組が充実している例を御紹介いただきまして、やはり小中高の体制の中で教師の負担感なく進む方向性を示していただきました。4点目の少人数クラスについても御提案いただきましてありがとうございます。
 それでは川合委員、どうぞ御発言ください。
【川合委員】  はい、よろしくお願いいたします。今回お示しいただいた資料を読ませていただき、また先ほど御説明いただきました内容を聞かせていただき、方向性については、障害種ごとの配慮の在り方、それから交流及び共同学習、センター的機能、小規模化・少人数化ということで、障害のあるお子さんの学びを、従来の個別的な対応のみならず、教育課程全体の観点から捉え直そうとする方向性であり、非常に重要であると思いました。全般的な方向性としては、非常に評価したいと思います。
 その上で、それぞれの検討項目について少し申し上げたいと思います。まず障害種ごとの配慮事項についてですけれども、私も言語障害を専門としておりますし、言語障害特有の困難というものがありますし、それぞれの障害種に応じた支援の在り方というのは、非常に重要な資料であり、情報であると思います。一方で、その障害種ごとの整理を行うことによって、類型的な対応に戻ってしまわないようにすることも考えておく必要があると思った次第です。やはり個別の教育的ニーズに応じた指導と考えるときには、それぞれのお子さんがどういったところに困難を抱えているのかを実態把握し、丁寧に指導を組み立ててくことが必要であると思います。したがって、障害ごとの整理という観点と同時に、やはりニーズに応じた支援の在り方についても情報提供が必要であると思いました。
 また、認知処理という観点からの障害を整理することも非常に重要ですけれども、やはり二次的な障害ということを考えますと、障害があることによる二次的な困難、例えば自己肯定感が下がることや不安を感じること、自分がこのクラスに所属しているという感覚を持てないこと、対人関係の問題など、そういったウェルビーイングに関わる心理社会的な側面も、学習参加に深く関わるものです。そのため、こういったところに対する支援の在り方や配慮の在り方についても、も明確に位置づける必要があるのではないかと思いました。
 デジタル学習基盤についても、先ほど申し上げたように非常に重要な視点であり、これから推進していくべき事項でもあるのですが、一方で2023年にユネスコからグローバルエデュケーションモニタリングレポートが公表され、そこでは、いわゆる教育におけるデジタル活用が焦点化されていました。もちろんこれを推進することは重要なのですが、一方で、その適切性や公平性、あるいは教育効果のエビデンスをどのように測定していくのか、また持続可能性をどう確保するのか、といった点も重要です。さらに、デジタル学習基盤の技術が導入されるかどうか、その技術に詳しく、先生方に適切に活用方法を教えられる人材がいるかどうかによって格差が生じる可能性もありますし、先生方がどの程度活用するかによって、せっかく機材が整備されていても活用されないという問題も出てきていると思います。この辺りも含めて、どのように解決していくのかを、もちろんこれは特別支援教育だけでの課題ではないのですが、検討する必要があると思っております。また、ユネスコは、技術は教育を支えるものであって、先生を代替するものではないことも心に留めておく必要があるというメッセージも示していました。
 次に交流及び共同学習、センター的機能、小規模化への対応についてですけれども、これも、子供たちの学習参加を支える仕組みとして非常に重要なことですし、さらに推進していくことが必要であると思います。ただし、共にいること以上に、共に学んでいるということを、どのように現実のものとしていくのかが重要です。どうしても、何か新しいことを始めるに当たっては、どれだけの数を実施できたのか、どれだけの時間を確保できたのかということに目が向きがちですが、やはり重要なのはその質です。学びへのアクセスや参加の質、子供同士の人間関係の形成がどうなったのかという点、また相互支援、すなわち障害のあるお子さんが支えられるだけではなく、相互に支え合うという観点が重要であると思います。そういった意味では、ピアサポートや所属感の形成などについて、交流及び共同学習の在り方として明確に位置づけるということも必要ではないかと思います。
 センター的機能については、必要な支援が届くことで、地域全体の教育の質を支えるという視点が必要であると思います。そのため、センター的機能の充実は重要ですし、センター的機能を支える、いわゆる地域のリソースとの繋がりなども、さらに充実させていく必要があろうかと思います。
 それから小規模化・少人数化について事例集を出すというのは非常に有効なことであると思います。これから日本全般で子供の数が減っていく中、特別支援教育の対象となるお子さんも将来的には減っていくことを考えたときには、先進的な取組として重要なことであると思っております。事例を紹介するに当たって、どうしても小規模化・少人数化には、何か不利な条件であるかのようなイメージがあるのですが、やはり小規模であることの教育的価値や、小規模であるからこそできることなど、そういったメリットというものも十分に紹介していただけるような事例集として進めていただければよいのではないかと思います。
一方で、先ほど教室が足りていないという状況も多くあるというお話がありました。そのことを考えたときに、大規模校においても、こういう工夫をしていますという事例があってもよいのではないかと思います。既にお示しいただいているのであれば申し訳ないのですが、もしないのであれば、そういったことも併せて事例として取り上げることが重要でないかと思いました。
 そういった意味では、今回いわゆる障害種ごとの事項に加えて、ニーズに応じた支援の在り方、さらに、場の統合だけではなく、学びと参加の質を保障するという観点を踏まえて、次の改訂に向けて作業が進められればよいのではないかと、お話を伺って思ったところです。私からは以上です。
【清原主査】  はい、川合委員、ありがとうございます。今おっしゃいましたように障害種別ごとの類型化するだけではなくて、「それぞれのニーズを尊重する」ということ、そして「二次的な困難が生じないようにウェルビーイングの観点の重要性」も御指摘いただきましたし、「質」への着目も御提案いただきました。また、「事例集」についてもその内容についてさらに御提案いただいたことに感謝いたします。
 それでは野口委員、お願いいたします。
【野口委員】  野口です。改めてまず新年度に向けた事務連絡、特に保護者から非常に反響が多かったです。発出していただいたことに感謝したいと思います。
 今回の議題について、まず配慮事項についてですね、小・中学校においてもこの配慮事項が示されること自体はすごく賛成です。ただ、やっぱりちょっと引っかかっているのが、先ほど大関委員からあったと思うのですが、その配慮事項という言葉と合理的配慮との関係性が結構わかりづらいのではないかなと思っています。合理的配慮というのは原語がリーズナブル・アコモデーションで、「配慮」というより「調整」や「調節」といった意味合いがあります。配慮という言葉自体はどうしてもやってあげるもの感があって、何かもうちょっと違う言葉、いい言葉、今日まで思いつこうと思って思いつかなかったので誰か思いついて言ってほしいのですが、何かもうちょっといい言葉ないかなというのは率直に思っていることです。「個に応じた学習環境および指導の調整」とか考えたのですが、ちょっと長いなとか、もうちょっと違う言葉があると合理的配慮との関係性とかも整理しやすいのかなと思いました。
 また、全て個別に対応するのではなくて、あくまでもこれまでも議論にあったように重層的支援構造における1階の部分ですよね、この基礎的環境整備というのが前提としてあって、それの上でやっぱり個別の支援を検討するということです。個別の支援ばかりダーッと並べるとこれ全部やらなきゃいけないのみたいな気持ちになっちゃうと思うので、そこもやはりこの全体への工夫が基盤にあるということを改めて記載いただけるといいかなと思いました。
 次に、交流及び共同学習についてです。先日都内の特別支援学校のPTAの保護者たちと非公式で意見交換をしたのですが、東京都に関しては副籍制度を通じた居住地校交流が推進されていますが、なかなかうまくいっていないという実態があるとのことでした。例えば実質的な関係構築に繋がらない、年に1回の手紙交換しかない、など形式的になったりしてしまっているとのことです。また、希望制と言いつつ実際には親の負担がやっぱり非常に大きいと、付き添い可能な親しかやっぱり行けないとか、あるいは一定軽視や差別をされても言い返すぐらいのメンタルが強い親じゃないと無理とか、そういう率直な意見もいただいたところです。通常の学級の子どもたちにとっての学ぶ機会として捉えられていない、受け入れてあげているという構造になってしまっているということが多く意見としていただきました。その結果現在はもうやめました、私はもう諦めました、という保護者が非常に多かったです。やはりこの通常の学校における受け入れ体制の整備が何よりも重要。居住地校交流に行っても差別されたら行かない、歓迎されなかったら行かないので、そこの部分が前提として必要かと思います。
 一方で学校側と話してみるとやっぱり設置者が異なることによる難しさや進めづらさがあるとのことです。そのため今回御提案いただいている都道府県が主導して実施を促進していくということに対して賛成です。またできればこの親の付き添いが前提になっているということは変えていかないといけないなと思います。例えば移動については福祉課と連携して移動支援を使えるようにするとか、そういう工夫をしていく必要があるのではないのかなと思います。
 また、学校間交流について、支援学校の方に通常の小中学校の子供たちが行くというケースもあると思うので、いろんな形態をより事例として共有していけるといいのかなと思います。
 最後にやはりこの通常の学校、特に通常の学級においてこの交流及び共同学習の優先度をいかに上げるかという、ここに対して知恵を我々が絞っていく必要があると思うんですよね。これが学習指導要領のみでどこまで実現できるかわからないんですが、例えば先日中教審に対して旧優生保護法の最高裁の判決を踏まえた意見書というのが皆さんのもとに多分届いているかと思います。旧優生保護法について教科書等で扱っていくという話ですが、それだけではなくってやはり障害者差別解消法ですとか社会モデルに基づく合理的配慮ですとか、そういったことについて社会などの授業で扱うということをやっぱりしっかりとやっていく必要があるのかなと思います。
 また、今回特別活動ワーキンググループにおいて奥住委員が御発表いただいたとのこと、ありがとうございます。やっぱり他の各教科等のワーキンググループにおいても交流及び共同学習として授業を受ける子供もいるんだよということをどれだけの委員が踏まえられているんだろうということですよね。多様性包摂の検討を各教科等のワーキンググループで進めていただくということがやはり重要かなと思っています。結局日常的に多様な子供がいることが前提になっていないから交流及び共同学習を実施するにあたっても、事前準備が大変で日常的な交流が難しいということだと思うんですよね。いつ来ても大丈夫だよ、と思えるぐらいに通常学級が準備できるだけの材料をお渡しできるといいなと思っています。先ほど御紹介にあったインクルーシブな学校運営モデルの知見はまさにそこに繋がってくるところかなと思うのでその成果にも期待したいと思います。私からは以上です。
【清原主査】  はい、野口委員、ありがとうございます。まず「配慮事項」と「合理的配慮」という言葉の問題を改めて提起していただいたのと、「交流及び共同学習」では保護者の皆様との対話の中から実態の困難についても御紹介いただき、都道府県の支援の重要性や通常学級の受け入れの体制の重要性を御指摘いただきましたし、特別支援教育について特別活動の中で奥住委員が報告していただいたことの意義や4月の連絡事項の意義など、改めて文科省の取組や他のワーキンググループとの連携についても期待をしていただきました。
 
【一木委員】  失礼いたします。4点申し上げます。
 まず資料4の4ページ、「特別支援学校に係る検討の方向性」につきまして。総則に教育課程の編成段階で考慮すべきこと、教育課程の実施評価に際し押さえるべきこととして記載する内容と、編成した教育課程のもと扱うこととなった各教科の学習成立を図るために授業の段階で必要な指導の工夫・配慮に関わる内容と、この段階を区別して記載するということが必要と考えます。
 次に5ページ、困難さの背景を踏まえた指導に関わる記載につきまして。小学校等の教師の養成段階を含む特別支援教育に関わる学習機会を踏まえた際に、どこまで期待することを前提に協議を行うのか、十分に掴めていないのが正直なところです。困難さが生じる要因を踏まえるには、障害特性に関わる知識が必要ですが、特別支援学校教諭免許状の第2欄、第3欄で担保する学修内容に相当しますので、そこまでの理解を想定した御提案ではないと推察いたします。その上で参考資料を含め、今回お示しいただいた内容は大変重要と考えます。
 一方、このメッセージを小学校等の教室における授業に生かすためには、小学校等の先生方、そして初等中等の教員養成に関わる大学教員に自分の教室のこと、自らの守備範囲として認識いただくことが肝要です。その点から示し方には工夫の余地があるのではと思っています。今回の御提案のように障害を見出しとしてしまうと、例えば診断名のついた子供を担任しない教師は自分の教室のことと受け止めなかったり、聴覚障害の子供が実は発達障害を併せ有していても、教師は聴覚障害の箇所のみを参照したりといったことが想定されないでしょうか。
 また資料5の14ページに「内容を学ぶ」場面等では「書くこと」が目的でない場合は~とお示しいただいている通り、学習上の困難は障害の状態のみから想定するものではなく、授業の目標との関連を踏まえて把握されるものです。現状・課題の最下に「『考え方』を示す」必要性を指摘いただいています。改めて各教科等の目標分析が不可欠であり、目標との関係で学習上の困難と必要な手立てが整理されるものであることを押さえていただければと思います。なお、このこととの関係も考慮し、この配慮事項に係る内容については、各教科の専門性を生かして、現行の「各教科の指導法」科目のコアカリ(2)到達目標 1)、ここで扱える示し方にできれば、初等の科目の範囲内で扱うことになりますので、通常学級でも障害のある子供が学ぶことを前提とした授業設計がスタンダードになるのではと思います。実質同じメッセージでも、障害を見出しに掲げた途端、おそらく特別支援教育に係る科目で扱うこととなり、結果としてどうしても通常学級における教育の守備範囲の外にあるものとの認識が変わらないのではと、そのような思いから申し上げました。
 そして交流及び共同学習について。あくまでいただいた資料の限りですが、事例1について総合的な学習の時間のみの記載のため、知的障害特別支援学校の小学部の子供たちは、いずれの教育内容を学ぶ時間だったのか、これが読み取りにくいように思います。双方の子供が学ぶ教育内容を示し、それぞれの学びを保障する授業設計の考え方について解説する、こちらをガイドの一層の拡充として期待いたします。
 最後に、センター的機能につきまして。特別支援学校に求められる専門性の中核は自立活動の視点による子供理解や指導になりますが、これまでの教員養成課程のカリキュラムの課題や、特別支援学校の併置校化、教員の若年齢化等により、厳しい状況にあるのも事実として認識しています。今後につきましては、教員養成大学との連携等も含め、その在り方を再検討すべき時期にあるのではと考えています。
【清原主査】  はい、一木委員、ありがとうございます。総則に記載するだけでなくて、各教科に記載する時の配慮、あるいは複合障害の場合への対応なども含めてですね、通常学級での教科の中にいかに反映していくことができるかというような問題提起いただきました。また、交流や共同学習の事例の書き方についての問題提起、そしてセンター的機能についても例えば教員養成大学との関係であるとか、望ましい方向への御提案いただきました。
 それでは丹治委員、よろしくお願いいたします。
【清原主査】  はい、一木委員、ありがとうございます。総則に記載するだけでなくて、各教科に記載する時の配慮、あるいは複合障害の場合への対応なども含めてですね、通常学級での教科の中にいかに反映していくことができるかというような問題提起いただきました。また、交流及び共同学習の事例の書き方についての問題提起、そしてセンター的機能についても例えば教員養成大学との関係であるとか、望ましい方向への御提案いただきました。
 それでは丹治委員、よろしくお願いいたします。
【丹治委員】  はい、よろしくお願いします。本日も大変重要な議論のテーマをお示しいただきましてありがとうございます。
 検討項目丸1の障害種ごとの教育活動全般にわたる配慮事項についてですけども、起こりうる学習上または生活上の困難が記載されているかなと感じまして、これは重層的な指導・支援の考え方っていうところに繋がるだけじゃなくて、教育活動全般に係る自立活動の内容や指導にも繋がる記載になるのではないかなということで、可能性を感じた次第です。
 私からはですね、検討項目丸2から2点ほどコメントさせていただきます。
 1点目ですけども、交流及び共同学習についてです。資料4の12ページに、課題として「異なる目標・内容の下での教科等における交流及び共同学習の計画的・継続的な実施には、双方の学校間での丁寧な調整が必要となる現状がある」ということで問題提起していただきました。一方で、資料6の参考資料を拝見しますと、9ページには、日常的な交流に向けてやっぱ物理的環境の障壁が大きいことですとか、双方の教育課程の位置づけや年間指導計画の位置づけが困難である、あるいはその定期的な打ち合わせが困難であるということの現状が読み取れるかと思います。交流の内容とか方法、成果だけがどうしてもクローズアップされがちなのだと思うのですが、実はそこに至るまでのどんなプロセスがあったかっていうことも重要ではないかなと考えます。そういったプロセスが明確になることで、学校現場での実践のハードルというのが少し下がるのではないかなと考えています。
 本会議の資料にも多くの好事例が紹介されていますけども、例えばどのように両校の教育課程をすり合わせたのかですとか、教員同士の打ち合わせがどのぐらい頻度、どんな形式で行われたかといったプロセスとかですね、連携の手順、流れみたいなのをもう少し強調されたり、焦点化するようなポイントの示し方っていうのもあるのかなと感じました。事例でもですね、繋がるシートですとかウェブ会議ツールの活用の御紹介もありましたし、他の事例でも丁寧な調整の工夫ですとか、その手順やプロセスの好事例もあったかと思いますので、特別支援学校あるいは幼・小・中・高等学校の解説ですとか、あるいは交流及び共同学習ガイドなどに、小・中学校や高校と特別支援学校が教育課程を編成する段階から連携するとかですね、年間を通じて計画的・継続的に交流するポイントは何かっていうことを記載できると、より現場の課題っていうところにアプローチできるんではないかなと思いました。
 2点目ですが、特別支援学校のセンター的機能についてです。資料4の15ページに、現場の声というのがアンケートで出ているかと思いますけども、やはり支援を受けてない理由の約7割ぐらいがですね、活用できることを知らないとか、要請方法がわからないとか、手続き面に課題があったとかですね、どちらかというとセンター的機能の認知ですとかアクセスの壁みたいなのが読み取れました。ですので、どういう風に活用すればいいのかとかですね、活用することでどんな良いことがあるのかとか、あるいは地理的な問題もあるかと思いますので、それをどう解消していくのかみたいなことを明確に示していくのはどうかなと考えました。例えばですね、いくつかの事例でも資料の中でありましたけども、具体的な手続きのフローですとか、あとは活用の具体的な成果が見える化されるといいのではないかなと思いました。これについても特別支援学校の解説等にポイントを記載してはどうかなと思ったところです。
 他にもですね、センター的機能を現場の先生方が使ってみたいって思えるような価値付けも必要じゃないかなと思った次第です。すでに取り組みをされているかもしれませんけども、各地域の教育委員会がセンター的機能を通じて地域のインクルーシブ教育を牽引してるような特別支援学校ですとか、それを積極的に活用してる校内体制を充実させているような地域の小・中・高等学校については、好事例集に掲載したりですとか、表彰したりとかですね、研修動画とかを通じて積極的に価値付けていくことで、地域の学校のモチベーション向上にも繋がるんではないかなと思った次第です。私から2点以上になります。
【清原主査】  丹治委員、ありがとうございます。交流及び共同学習についてはプロセスが重要で、特に連携の手法などを、具体的に解説・ガイドしていくことの重要性を提起していただきました。これは実態の調査などを踏まえてそのように御提案していただいたわけで、同様にセンター的機能についても現場の声を踏まえると、やはりいかに認知しアクセスの壁を取り除くかということで、建設的な御提案をいただきました。
 それでは宮内委員、お願いいたします。
【宮内委員】  はい、宮内です。この度は資料の作成と分かりやすい説明ありがとうございます。私からは、検討事項1についてと検討事項2、その中でもセンター的機能について意見を申し上げます。
 まず検討事項丸1についてです。PDF4ページに示された特別支援学校に関わる現状と課題を踏まえて、今回御提案のあった検討の方向性ですね、その中でも障害種の共通事項については総則において示して、一方では障害種別の配慮事項については引き続き記載もしつつ、ただその示し方や順序については障害の特性を踏まえて、なおかつ学習過程の充実という観点から整理をするという点について賛同いたします。またデジタル学習基盤の活用など、今回の学習指導要領改訂の方向性も踏まえた検討が行われている点についても賛同いたします。
 さらにPDF5ページにはですね、小・中・高等学校に関わる現状と課題が整理されていて、それに対する検討の方向性についても示されていますし、また7ページには私が専門とする視覚障害の中でも弱視の児童生徒の教育活動に際しての配慮事項についても、大変分かりやすく整理されていると感じました。ですので、方向性としては賛同いたします。
 その上で、細かな点ですが2点申し上げます。1つはもうすでに何人か委員がおっしゃっていたのですが、デジタル学習基盤の活用についてです。これについてはおそらく今後さらに議論が深められていくのだろうと私も理解しているのですが、デジタル学習基盤を日本よりも早くに整備されてきた諸外国の実践を見ますと、やっぱりデジタル機器を子供たちが主体的に、なおかつ学習を高めるツールとして活用していくためには、やっぱり色々な要素が整う必要があって、1つは環境整備ですが、それ以外にはやっぱり教員側の知識、そして子供たち自身もその活用するための力といったものが必要になってきますので、こういった要素をどういう風に整備していくかというのもとても重要な議論になるかと思います。やっぱり単にデジタル教材を導入すれば解消するというものではなくて、逆に従来紙媒体でやっていた学習スタイルでは生じなかったような新しい課題だとか、あとは教員だとか子供たち双方に求められる知識や技能も新たに生じることがもう海外では指摘されています。特にこれは障害を有している場合には顕著です。ですので、この辺りも、このデジタル機器は有効であるというのは十分私も理解していますけれども、それを十分に発揮するための条件整備についても合わせて丁寧に議論していく必要があるかなと考えました。
 2点目はこちらについても、多くの委員がおっしゃっていましたけれども、重層的な指導・支援の在り方についてです。これは資料5ですね、検討事項1の補足資料のPDF2ページに記載されておりまして、このイメージ図を改めて拝見していました。本ワーキングでは、やっぱり特別支援教育を主に扱うために、重層的な指導や支援を表すピラミッドの中でも、どちらかというと第2層、あるいは第3層、真ん中あるいは一番上の部分の議論が中心になると理解しています。ただ、個人的には、やっぱりそれと併せて、一番下の部分、底辺のこの第1層の在り方についてもしっかりと議論をしていかないといけないと考えています。というのも、第1層という部分というのは、障害というよりもその前提となる多様性をどのように理解するかだとかですね、あとは通常学校全体が基盤となる部分だと思いますので、ここの第1層が充実すれば、また第2層、第3層の在り方も少し変わってくると思います。特に第2層の部分は変わると思うんですね。ですので、やっぱり第1層をどうやって充実させていくかという議論も合わせて行っていく必要がありますし、これについては障害に限定することなく、外国人児童生徒や不登校だとか、多様なニーズを有してる子供たちが多く通常学校に在籍していますので、そういった子供たちも含めた多様な子供たちを視野に入れた議論が不可欠だと思います。今後こういった議論は、やっぱり通常の学校の中で反映されていく必要がありますので、しっかりと議論した上で通常の学校における教育課程、そういう意味では学習指導要領だと思いますけれども、にもしっかりと反映させていくことが今回私たちが話し合ってるこの第2層、第3層が機能するためにも必要かなと考えています。なので、本ワーキングを超えてですね、議論されることをお願いしたいと思っています。
 2つ目ですが、先ほどの資料に戻っていただいて16ページに示されたセンター的機能の充実についてになります。16ページに示された御提案は賛同いたします。特に私が専門とする視覚障害ですね、聴覚障害もそうですけれども、低発生頻度であるということと、かつ専門家による継続的な支援が必要となるハイニーズ障害でもあると言われていますので、そういった特性についても今回反映されている資料だなと感じました。ただやっぱりすでにもうワーキングでも話題にも上がっていますし、本日委員からも議論が上がっていましたけれども、特別支援学校がセンター的機能を十分果たすためには、やっぱり人材の確保だとか専門性の向上、色々な課題がもうすでに上がっていて、やはりこの辺りは早急に解消していく必要があるのかなと思っています。あとは責任の範囲を明確にというのを先ほど緒方委員がおっしゃっていました。あと、一木委員も違う資料についてでしたけれども、やっぱり通常学校側の責任の範囲という話だったと思います。これもやっぱりきちんと議論していかないと、私たちが思うような充実した機能には結びつかないのかなと感じました。ただ今回このように明記されること自体に大きな意義があって、今後はこの具体的な議論を進める上の重要な第一歩になるのかなと理解しましたので、全体としては賛同いたします。以上になります。
【清原主査】  はい、宮内委員、ありがとうございます。全体としては今日御説明いただいた資料の方向性に賛同いただく上で、デジタル学習基盤については一定の留意事項を問題提起していただきましたし、重層的支援の在り方については必ずしも障害のある子供たちの特別支援教育だけではなくて、全体として多様性のある子供たちのために重視していく必要があること、これは先ほど野口委員も強調されたところでございます。また、センター的機能については、それを十分に果たしていくためには、責任の範囲の明確化であるとか、人材の確保、専門性の向上などの課題があることを問題提起いただきました。
 それでは、有吉委員、お願いいたします。
【有吉委員】  はい、今回もたくさんの丁寧な資料を御用意いただきありがとうございました。検討項目2点について申し上げます。
 1点目、特別支援学校の障害種ごとの配慮事項についてです。障害の状態等を考慮した配慮事項が示されていることは、これまでの各学校での実践や大学での研究実践等から積み上げてきたものだと認識しています。現在、特別支援学校制度となり、障害種単一校から複数障害に対応する併置校が増加している中、それぞれの障害種ごとで明示されていることは専門性の担保にも繋がりますし、保護者にとってもそれぞれの障害種に対応した専門性のもと教育を受けさせているという安心感にも繋がるものと思います。
 6ページ目にある小・中・高等学校における「共通的な配慮事項のイメージ」での1の2項目ですが、「教師の理解の在り方や指導の姿勢が児童生徒に与える影響」は大きいと考えます。少し話はそれますが、教員による事件が残念ながらニュースを賑わせています。今年度中に日本版DBSが施行される予定ですが、教育現場の安全が確保され、どのような児童生徒に対しても人権を尊重した学習環境が整備されることを望みます。
 補足資料ですが、障害種ごとの指導に当たっての留意点にある通り、肢体不自由のある児童生徒の多くは重複障害であり重度障害です。医療的ケアも多様です。特に肢体不自由校の先生方は他種別の配慮事項を参考にしたり、また「医療的ケア」について知ったりすることが大切であると思います。どこかで触れていただくことが必要ではないでしょうか。次期改訂においても、よりよく改訂していただきたく思います。
 2点目、交流及び共同学習についてです。特別支援学校と小・中学校等との交流及び共同学習の回数が少ないということは、保護者としてももう少し増やすことはできないかと思っています。例えば、肢体不自由のある重複障害のある子供の場合、移動手段や体調の変動が大きいこと、対象校のバリアフリー環境など、実現に向け様々な要因もあるものと思います。是非、資料にありました一体的に運営する学校や個々の状態等に応じた居住地校交流、小学校等が積極的に特別支援学校に来校して実施する学校を増加させるなど、様々な実施方法を組み合わせた充実が大切なのではないかと思います。「一過性で一時的な交流ではなく、日常的な交流及び共同学習の実現」を目指すという名古屋の学校がありましたが、どのようにしたら双方の学校がそのような思いに至ることができるのか、そのプロセスを知らせていただきたいですし、またそのような思いが全国に広がるようにと思います。
 副次的な籍を置くことについては、先ほど野口委員もおっしゃっていましたが、保護者の付き添いが必要であることに躊躇したり、健常な兄弟姉妹等への影響を考えたりして実施しない家庭も多いです。交流を持つことに家族の心理的な負担が伴わないような配慮についても検討していただけたらと思います。また、障害児者の家族から障害等についての情報を提示しないと、お客様的な扱いになることが多いと体験談として耳にしています。事前に双方の学校担当者が話し合った上で、できれば児童生徒が交流学習の内容を考えるよう促してください。交流及び共同学習は、小学校、中学校、高等学校こそが積極的に取り組む方策が大切なのではないかと思います。
【清原主査】  有吉委員、どうもありがとうございます。障害種別ごとの配慮事項についての賛同と共に、教師の理解が何よりも重要であるということ、そして、今年12月に施行が予定されているDBS法のことにも触れ、何よりも人権の尊重を提起されました。また、医療的ケアに関する関心の重要性も御指摘いただきました。交流及び共同学習については、大変いい事例のプロセスを知りたいということ、あるいは通常学校、通常学級の方が特別支援学校に来るというような方向性の重要性、そして御指摘いただいた家族の心理的負担への配慮というのも大変重要な問題提起だと思います。
 それでは菊地委員、お願いします。
【菊地委員】  丁寧な資料の作成とご説明、ありがとうございました。
 まず検討項目1についてです。他の委員の先生方と同様に方向性について賛同いたします。これらのことを全ての学校種別において示し、理解を図ることが大事だと思います。懸案となっている「配慮すべき事項」の文言ですが、障害ごとということで特定してしまうおそれがありますし、「配慮」という文言が引っかかると思いますので、例えば、「教育活動全般における障害による多様なニーズへの対応の基本」というような表現を検討することなどが考えられると思いました。また、リード文等に、このような子供たちが在籍または共に学ぶ状況において踏まえるべきこととして、社会モデルや環境を整える必要性、各教科等における指導内容の工夫や教材研究の重要性のようなことが記載されてもいいと思いました。
 その上で教育全体がインクルーシブな方向に向かう中で、通常の学級などの、特別ではない場における知的障害による困難への対応が難しい面があると考えますので、6ページの知的障害の箇所について意見を申し上げます。知的障害のある児童生徒の学習上の特性を踏まえつつ、現在求められる教育の充実の方向性とうまく整合が図られるよう努められていると捉えました。具体的には1つ目は知的障害のある児童生徒のいわゆる「行動的理解」の特性を適切に捉えていると思いますし、理解の把握だけではなくて、教師の言語化によって行為を意味付けたり価値付けたりするなどしてという教師側の対応の要点を示している点が良いと思いました。一方で、これは知的障害に限らず全ての子供に関係する大事なことと思いました。
 また、2つ目のデジタル学習基盤の有効な活用については、ちょうど先ほどまで附属特別支援学校に行っていたのですが、単に調べ学習に使うというような活用ではなくて、まさに生徒たちが教科における具体的な問題解決のために試行錯誤しながら物事を思考・判断・表現するための手段としてうまく活用しておりました。この箇所については、過去のワーキングで自立活動の充実について検討した際に挙げられたこととも関連しますので、とても良いと思います。そうするための要点等についても、他の箇所になると思うのですが、示していければと思います。
 3つ目に関しても指導の形態や指導計画の作成、授業における要点をうまく示していると捉えました。欲を言えば、これは知的障害に限らないのですが、教育課程における要点として、例えばカリキュラム・マネジメントの視点を踏まえ、「指導計画を工夫するなどして身につけた知識や技能等を実際に活用できるようにすること」と付け加えることについても検討いただければと思います。また、知的障害を重複する場合においても大事であるということを、どういった形で示すかということについても検討いただければと思います。
 検討項目2についてです。まず交流及び共同学習についてはできるだけ具体的な対応に踏み込んで記載していただければと思います。例えば「インクルーシブな学校運営モデル事業」において取り組まれている、オンラインによる事前打ち合わせや副次的な学籍、兼務発令、空き教室の活用等の知見を示していくことなどが考えられると思います。
 また、センター的機能についてですが、各教育委員会が長年にわたって発信し続けてきているわけですが、なかなか小・中学校等において平場の教員まで伝わっていない現状があると思います。中には小・中学校だけが対象という誤解も未だ散見されます。そこで、小・中学校等の学習指導要領にセンター的機能の活用について具体的に明示すること、そしてその記載箇所についても点在させるのではなく、例えば今の配慮事項のような一連の困難の対応に関連付けるなどして周知を図っていくことなどが考えられるのではないかと思います。また、以前も発言しましたが、コーディネーターの複数配置によって教頭等の管理職が外部との繋ぎ役として対応すること等を明示することによって、理解を図っていくことも必要だと思います。
 あわせて、特別支援学校側については小・中学校等の学校文化の理解に努めた上で、個別指導的なサポートや助言だけではなく、通常の学級における集団を対象とした各教科の授業への助言やサポートの意識化とそのための専門性の向上が望まれます。そのような意味で特別支援学校による定期的な巡回指導や常駐、巡回通級は効果的と考えます。ここにも「インクルーシブな学校運営モデル事業」の知見が生かされる部分が多くありますので、反映していただければと思います。
【清原主査】  どうもありがとうございます。方向性は賛同しつつも、色々な具体事例を知的障害のある児童を指導する立場から御指摘いただきました。特にカリキュラム・マネジメント、指導計画との関係であるとか、自立活動との関係であるとか、それをしっかりと明示することの意義を提起いただきましたし、また交流についても具体的な記載の必要性、そしてセンター的機能は残念ながら周知されていないことについて、例えばコーディネーターと副校長との関係であるとか、あるいは巡回通級の重要性であるとか、大変具体的な御提案をいただき感謝いたします。
 それでは、堀川委員、お願いいたします。
【堀川委員】  私の方からは検討項目1、障害種ごとの配慮事項について、特に小・中・高等学校について、3点述べさせていただきます。
 まず1点目です。資料4の5ページ目にあるように、特別支援学校だけではなくて全ての校種の学習指導要領において、障害種ごとの配慮事項を示すことについて賛同いたします。特別支援学級の在籍、そして通級による指導の有無に関わらず、全ての学級に障害のある子供を含む多様な子供がいることを前提に、その上で特別支援教育の視点での細かな実態把握に基づく学級作りや授業作りが欠かせないと思っています。障害ごとの基本的な知識や配慮事項に加えて、困難さが生じる要因や背景や、それに応じた手立ての具体例が示されるということも事務局からの御提案にありましたけれども、1人1人の困難さの背景やニーズに目を向けた指導・支援に繋がるということでは、そういった記載は大変重要だと思います。この記載によって個々のニーズに応じた支援や配慮は、障害全般の配慮事項と合わせて必要となってくることから、配慮事項と合理的配慮の関係性についても分かりやすく示されるということにしていただきたいと思っています。
 2点目は、障害種ごとの配慮事項と、指導上の留意事項の記載についてです。資料4の6ページ目以降は、障害種ごとの教育活動全般にわたる配慮事項のたたき台が示されていますけれども、これ現行の学習指導要領のどこに記載されていたことと関連づくのかなと思って拝見したのですが、総則の解説のところですよね。例えば第4の児童の発達の支援の2、特別な配慮を必要とする児童生徒への支援、この中で配慮事項の基本として示されるのかなとイメージしていました。
 また、資料5の補足資料、4ページ目以降に、小・中高等学校における障害種ごとの指導に当たっての留意点について、これも示していただいていますけれども、こちらについては総則の解説の中で、巻末などで参考資料として示されるのかなというイメージを持ちました。この留意事項を拝見しますと、特別支援学級や通級による指導を想定したものであるという印象を受けましたけれども、通常の学級の担任の先生が基本的な配慮事項と合わせて読むと理解が一層深まると感じましたので、別添の資料ではなくて学習指導要領の一部として示していただければと思いました。
 また、資料5の3ページ目ですね。現行の学習指導要領の各教科の解説に記載されている障害のある児童生徒への配慮についての事項について、改善されたもので、その改善されたイメージというところを拝見しますと、各教科における困難さが生じる要因と指導上の工夫・意図・手立ての関係性がより分かりやすくなっていると感じました。現行の各教科の解説を見ますと、小・中・高等学校の学校種ですとか、それぞれの教科によって配慮事項の記載の仕方や内容にかなり差があると思いました。どの校種、どの教科でも困難さの背景を踏まえて、意図を持って指導上の工夫や手立てを取ることができるように、具体例を精選しながらも分かりやすく示していただきたいと思います。これらの配慮事項や留意事項というものは、総則本文、総則の解説、各教科の解説に分かれて記載されるのだと思いますけれども、それぞれに関連があることから、参照しやすい、誰が見ても分かりやすいという作りになることを期待したいと思います。
 そして3点目です。先ほど来申し上げたこれらの障害種ごとの配慮事項や指導に当たっての留意点というのは、小・中学校の特別支援学級ですとか、小・中・高等学校の通級による指導の対象となる子供を想定したもののように思いました。ですが、特別支援学校においてもいわゆる5障害以外の障害も併せ有する児童生徒がいると思われますし、1人1人のニーズは様々であるという実態を踏まえると、特別支援学校の学習指導要領においても、資料5の3ページ以降にある障害種ごとの留意点が参考として記載されると良いのではないかと思いましたし、また記載が難しい場合であっても、小・中・高等学校の学習指導要領で記載された箇所を参照できるようにしていただきたいと思います。以上でございます。
【清原主査】  堀川委員、ありがとうございます。特にこの障害種ごとの配慮事項に関しては、やはり合理的配慮との混同がないようにということ、そして今、総則の解説のところに入るのでしょうか、という確認が入りましたけれど、これは事務局としてのイメージをお答えいただいた方がいいかもしれませんが、酒井企画官、いかがでしょうか。よろしくお願いします。
【酒井特別支援教育企画官】  はい、事務局でございます。位置づけにつきましては、本日御議論いただいた内容も踏まえまして、また検討をさせていただきたいと考えてございます。その中で少し考慮すべき点としましては、特別支援学校については、いわゆる配慮事項が学習指導要領の本体に位置づいており、いわゆる大綱的基準の中での法的拘束力を持つものとして整理されている中で、小・中学校についてはどのように整理していくかという点です。内容や分量的にどこまでどう書き込んでいくことが可能なのかといった点も踏まえながら検討していく必要があるのではないかと考えているところでございます。
【清原主査】  ありがとうございます。大切な問題の所在を共有できたと思います。できる限り特別支援学校のみならず、通常の学級の指導にも障害に関する理解が含まれるようにということで、事務局においても検討されていると思いますけれども、総則や各教科との関係、そして全体の他の教科の学習指導要領の内容との関係など、分量的にも、あるいは先ほども複数の委員の方が御指摘されましたように、学習指導要領を読んだ時に理解が正しく伝わるようにという表現や、またその記載場所ということについては、多くの委員から御指摘いただきましたので、その御意見を踏まえながら今後さらに詰めていただければと思います。
 それでは足羽委員、お願いいたします。
【足羽委員】  はい、足羽でございます。この度も非常に丁寧な資料整理ありがとうございました。
 16ページにもありました小規模化、少人数化、教育委員会を預かるものとして、本県でも特別支援学校の中でも盲学校、聾学校の児童生徒が急減しております。今年度中には審議会に諮問をして、今後の在り方検討等も入っていきたいと考えているところであり、今後のこうした学習指導要領の改善、改訂に向けた動きをしっかり注視していきたいと思っております。
 私の方からは3点お願いしたいと思いますが、1点目はもうすでに多くの委員の方からお話がありました。資料の4ページ、5ページに関わる部分で、やはりこの配慮事項と合理的配慮の部分、これをどのように分かりやすく記載をしていただくかということが、やはり現場を預かるものとしても1番重要な視点であろうかと思っております。例えば5ページのこの小・中・高、ここの先生方の意識がやはりなかなか及ばないところがあるということで言えば、学習指導要領の例えば小・中学校の学習指導要領で言えば、第2章の教育課程の編成、この辺りにもバシッとしっかりと明記してあるとですね、先生方の意識にもしっかり備わっていくのではないかと思っているところでございます。2点目は、今、堀川委員の方からもありました6ページ以降のこの配慮事項のイメージ、これは現場の教員にとっても非常に分かりやすいものであって、これをそのまま学習指導要領に載せることが難しければ、先ほど説明もありましたが、解説なり、あるいはどこかに整理された形でこのたたき台となる部分が障害種ごとに整理がされたものが記載をされていくといいのかなと思って読ませていただきました。
 そして3点目ですが、10ページでございます。交流及び共同学習についても多くの委員の方からお話がございましたが、今後インクルーシブ教育をより推進していく上でも非常に重要な視点で取組を進めていく必要があると現場としても認識をしております。ただ現行がですね、この中ほど特別支援学校小学部においても、また小学校学習指導要領においても、第1章第5の学校運営上の留意事項、ここに記載されていることが多くの一般教員にとっては管理職向けの部分としか捉えられない部分があろうかと思っております。例えばこの交流及び共同学習の大切さを多くの教員に理解していただくには、例えば指導計画の作成等に当たっての配慮事項、指導計画自体にもこの交流及び共同学習といったような視点が盛り込まれると、多くの先生方もそこは非常に意識が高まるんじゃないか、これはちょっと大きな章立て変更になりますが、それぐらいここの発信をしていくことが必要じゃないかということを感じたところでございます。私からは以上でございます。
【清原主査】  足羽委員、大変具体的な、また建設的な御提案ありがとうございます。やはり配慮事項と合理的配慮の概念の分かりやすさが必要であるけれども、例えば小・中学校の場合には第2章に教育課程の編成の中で含めてはどうかという御提案、また2点目にはもしこの障害種別ごとの配慮事項を含められない場合にも解説などに含めてはどうかという御提案、そして交流及び共同学習については指導計画の作成における事項の中に入れることによって教員が自らの担うべき内容であるということを認識できるのではないかということでございます。大変反映ができればなと思ったところです。
 それでは谷口委員、どうぞ。
【谷口委員】  まずはたくさんの御提案をこれまでの議論を踏まえた形でいただきましたことにお礼を申し上げたく存じます。私からは3点意見とコメントを申し上げたく思います。
 まず6ページ目の検討事項丸1、障害種ごとの配慮事項についてのところでございますが、現行の指導要領と比べましても共通的配慮事項を設けることで内容もすっきりと整理され、大変分かりやすくなったと考えております。病弱に関する配慮事項3点につきましても、身体疾患、精神疾患両方の課題について大きな方向性が的確に示されており、御提案に賛同いたしております。ただ先ほどデジタル学習基盤に関しまして対話的な学びを減らす可能性があるとの御指摘がございましたけれども、病弱に関しましてはポツポツと色々な病院に入院している子供たちにとって、デジタル学習基盤は対話的な学びの成り立ちを支える重要なツール、つまり子供同士をつなぐツールとして大きな意味を持っております。障害種というものによってこんなにもデジタル学習基盤の位置付けが異なるということに目が覚める思いでございました。そうしたことからも各障害種のニーズに応じた活用実践事例というものを解説の方に丁寧にお示しいただくということが必要になろうかと思っております。
 2点目でございます。検討事項丸2の中のセンター的機能についてでございます。センター的機能の強化に関しましては、小・中・高等学校の理解が欠かせないと考えておりますことから、小・中・高等学校の学習指導要領の解説に具体的な取組について記載をしていただくということには強く賛同しております。同時に特別支援学校の方でもすでに現在様々な取組みが行われていると理解しておりますけれども、地域の学校にはあまり知られていないという現状があるようにも感じております。地域の学校に取組みについて知っていただけるよう、特別支援学校としてこんなようなことでお役に立てますといったような具体的な相談の事例ですとか、もちろん個人情報に触れない範囲となりますけれども、研修の実績等について、地域への広報に力を入れるということも特別支援学校の役割の1つとして解説もしくは指導要領の方を記載していただければと思っております。
 3点目でございます。学習指導要領とは少し異なるお話になろうかと思いますが、センター的機能が十分に発揮されるようになりましたら、教員の方々の業務増ということが大きな問題となってくるようにも感じております。必要に応じてさらなる教員の加配についても追って御検討いただきたく思っております。以上でございます。
【清原主査】  谷口委員、ありがとうございます。病弱児等の配慮事項の中身について適切と言っていただいたことと、デジタル学習基盤については病弱や病児の場合には対話の効果が上がっているということを御報告いただきました。センター的機能については是非特別支援学校もその意義や実践事例などの広報をということ、そして教員の負担増がないようにという御提案でございます。
 それでは青山委員、お願いいたします。
【青山委員】  青山です。よろしくお願いします。事務局から丁寧な提案と御説明をいただきましてありがとうございました。総論としては方向性賛成でございます。その総論賛成という前提で、少し考えたことを大きく2つ申し上げたいと思います。
 まず1点目です。今日の議論の冒頭に是永委員がおっしゃっていたこれまでの議論の中で扱ってきた考え方、それを使いながらそこの繋がりを分かりやすく示していくということに私も大変共感をいたします。例えば、重層的な指導・支援といった考え方や、困難さの背景を大切にするといったようなことは、今日の委員の皆様の議論の中でも何度も出てきていることだと思います。そこに、今回、障害種ごとの配慮事項について丁寧に示すという御提案がありました。これ自体、すごく大切なことだと思うんです。おそらく困難さの背景を考える時に、その障害種ごとの配慮事項を丁寧に示すことが、その困難さの背景を考える材料になっていくからという連動だと思います。
 そこまでは分かるのですが、一つ考えないといけないかなと思ったことを申し上げます。というのは、小・中・高等学校においては、例えば各教科、領域の授業の中で、実際にその困難さの背景ということが、どのように扱われていくと良いのかということです。例えば現行学習指導要領の解説、先ほど堀川委員がおっしゃったと思うのですが、現行学習指導要領の解説の中には、各教科の解説の中に「指導計画の作成と内容の取り扱い」があり、その中で障害のある子供などに対する指導上の工夫という記述がなされていると思います。それは現行学習指導要領改訂の時には非常に画期的な取組であったと思いますし、しかもなぜ画期的だったかと言いますと、その記述の内容を見た時に、障害種別の記述になっていない。だからそこには例えば、地図を読み取るのが困難な児童がいる場合にはとか、文章を読み取るのが難しい場合にはとか、要するに、こういう困難・ニーズがある場合には、こういったような指導・支援が考えられますよという文脈で記述されていると思うんです。
 ここで一つ例えば今、小・中・高等学校の各教科の議論の中で、この「指導計画の作成と内容の取り扱い」のこの現行学習指導要領の画期的な記述は、本ワーキングの議論と連動する形で、どのように今回記述されていくのかとか、どういったような議論がなされているのかということは、少し丁寧にやはり押さえ、そことの連動ということについて、やはり大切にしていく必要性があるのではないだろうかと思います。例えば今回の今日の資料ですけど、資料5のページ2とかページ3のところですよね。先ほどから出ている重層的な指導・支援のイメージであったり、困難さの背景を重視したりしていくといったような、このポンチ絵、今日も提案していただいています。例えば、こういった図というのが各教科等の「指導計画の作成と内容の取り扱い」のところなのかどうなのかということも分かりませんが、そこの記述のところに、どの教科においても、どの校種においても、例えばこの図が必ず示されていて、こういう考え方に基づいて、それぞれの教科の中で充実させていくことが必要なんですよという風に示す工夫ということも重要じゃないかと思います。つまり、それぞれの議論が別々になされているわけではなくって、それは繋がっているものであって、その繋がりが分かりやすく特別支援ワーキングの議論と各教科の記述の検討ってことで繋がっていく。例えば、今お見せいただいているような、こういった図が各教科の解説の中にも載っているといったような工夫がやっぱり重要ではないかと考えたということが一つでございます。
 それから二つ目、交流及び共同学習についてです。これに関しましても、要するに交流及び共同学習という特別なことをどのように工夫するのかといったような文脈になってしまうと、先ほどから多くの委員の方がおっしゃっているように、なにか特別なことをどうやって工夫するかという話からなかなか脱却できない。でもよくよく考えてみれば、これは先ほど申し上げたような重層的な指導・支援であったりとか、困難さの背景を大切にしたりするということとも繋がる、つまり日常的な通常学級の教育の取組と連動しない限り、交流及び共同学習は充実していかないであろうということだと思うんです。現行学習指導要領の解説の中には、交流及び共同学習は「学校運営上の留意事項」のところに記述があるんだと思います。ただそこには、交流及び共同学習っていうのはこういう重要性だよという記述だけですけれども、やはりそこに今回特別支援ワーキングで議論しているような、例えば重層的な指導・支援ということとか、学習者主体の集団づくりであったり授業づくりということがベースにあるといったようなこととか、困難さの背景を丁寧に見ていくというようなことが、実は交流及び共同学習の基盤となるものであるといった考え方をはっきりと打ち出して、書き込む必要性があるのではないでしょうか。そこに書かれないと、交流及び共同学習という特別な取組をどのように充実させるかという話にどうしてもなってしまう気がします。いやいや、そうではなくて、実は日常の教育の充実と連動しているものであってということが分かりやすく示される、そういったような工夫が必要なのではないだろうかと考えました。2点でございます。
【清原主査】  青山委員、ありがとうございます。何よりも重層的支援、そして困難さの改善という観点から、各教科もそうした視点で検討がされているのかどうかという問いかけ、そして交流及び共同学習については、何よりもこれは特別な取組ではなくて、日常的な取組との連携の中で位置づけられるべきではないかという問題提起いただいたところです。
 それではですね、海老沢委員、どうぞお願いいたします。
【海老沢委員】  青山委員の今の御指摘は、本当に大事だなと僕も思っていて、特別な支援が必要な児童生徒のみに関わる内容だと認識されないようにすることがとっても大事だなと思います。多様性の包摂に繋がるという認識が全体に関わる大事な点だと思います。
 それからデジタル学習基盤の活用が大きく打ち出されていますが、確かにいろんな委員の方がおっしゃっているように効果的に活用するにはとても高度な専門性が求められることは確かだと思うんですね。ただ僕もいろいろな特別支援学校を訪問していますが、先生方も基本的な操作とかですね、デジタルで何ができるのかという理解はだいぶ浸透してきたなと思います。さらに主体的・対話的で深い学びを実現するためにどう使えばいいんだろうとか、そのための授業作りはどうすればいいんだろうというフェーズになりつつあるところかなと思っていますので、今の方向性をさらに進めていくことが大事だなと思っています。
 資料に関してですけれども、4ページですね、検討の方向性ということで、幼稚部においてというのが真ん中より下あたりに記述がありますけれども、ここにもできればデジタル学習基盤の活用を取り入れていってもいいのかなと思っています。幼稚園教育要領には、直接的な体験の補完ということで具体例が色々載っているんですけれども、特別支援学校幼稚部教育要領には載ってないので、具体例の記載があるといいのかなと思います。動画を視聴するというのが最初によくある活用の仕方になってしまうことがあるのですが、そういった使い方ではない使い方というのがやはり幼少期からあるとですね、「あ、こんな使い方をすると自分の好奇心がもっと広がるんだな」というような使い方が学校の中で体験できることがとても大事かなと思います。
 それから6ページですね、障害種ごとの配慮事項についてです。配慮という言葉について菊地委員がおっしゃっていたような工夫が必要かなと思いました。知的障害のある児童生徒のデジタル学習基盤の活用は、子供たちが試行錯誤しながら思考・判断・表現するための手段になることがとっても大事だなと思います。どうしても画面を見せて知識を伝達する活用がメインになってしまうことがまだまだ多いんですけれども、そうではないんだという例を紹介することがとても大事かなと思います。
 それから肢体不自由者である児童生徒に関してのことですけれども、有吉委員がおっしゃっていたように、重度の障害のある児童生徒についての記述というのもあるといいのかなと思います。例えば医療的ケアについて、実態把握を丁寧にする必要があるということについて、それから本人が活用できる感覚で働きかけることが大切である点もこの事項に入るのかなと思います。
 それから8ページの学習障害者である児童生徒に対する教育活動に関することですけれども、ここにもデジタル学習基盤のことが書いてあって、カメラや画面分割、再生速度調整等のアクセシビリティ機能を活用することが書いてあるんですけれども、厳密にはこれはアクセシビリティ機能ではなくて、端末の基本機能や設定で可能になることだと思いますので、特別な機能を使用なくても活用できるということになるかなと思いました。
 それから12ページの交流及び共同学習ですけれども、これも丹治委員や有吉委員がおっしゃっていたように、どのように実現しているのかというプロセスを是非共有していただけるといいかなと思いますし、野口委員がおっしゃっていたように、社会科での学習に取り入れることも含めて、通常の学級の学びの在り方が変わることがやはりとても大事だなと思います。特別支援学校側が配慮してもらって取り組むという非対称の関係にならないようにすることがとても大事になるかなと思います。以上です。
【清原主査】  海老沢委員ありがとうございます。まずデジタル学習基盤について、幼稚部であるとか肢体不自由の皆様も含めてですね、活用の可能性について前向きに御提案をいただきましたし、また交流及び共同学習については他の委員も強調されましたようにプロセスの共有が必要であるし、特別なことではなくて通常の学級にとってそれが普通のこととして活用される方向性についても改めて確認をしていただきました。
 それでは亀田委員どうぞ。
【亀田委員】  まず所属が変わりまして、中学校現場に着任いたしました。ですので、私からはこれまでの行政の経験とあと義務教育現場の状況を踏まえて意見を述べさせていただきたいと存じます。
 まずは事務局の御提案であります障害種ごとの配慮事項等の考え方を整理・提示するということについて賛同いたします。配慮という言葉については複数の委員から御意見がありましたが、整理・提示していただけるっていうところにおいては現場にとっては大変有効であると考えております。現在事務局からの御説明にもありましたように、特別支援学級や通級指導教室に在籍する児童生徒が急増していること、そしてさらに障害の多様化が進んでいることを現場でも行政としても実感しておりました。さらに1つの学校に知的、自閉・情緒、難聴、肢体、弱視などの複数の障害種クラスを開設している大規模校等もございまして、全国にもあろうかと思います。そこで小・中学校の教員が具体的にこの障害別に子供たちにどのような手立てを講じれば良いのかについては大変悩むことが多くございまして、この考え方をお示しいただけることは支援の質の向上において大変重要だと考えております。
 特にデジタル学習基盤の活用を明示されることは大きな意義があると考えております。いろんな御意見がありましたが、ICTはもはや単なるツールではなくって、障害による学習上の困難を補完し、子供たちの可能性を広げる学びの学習基盤として学びの基盤そのものだと考えますので、これが位置づけられることで端末活用を通して、まずは教員もそうなんですけど児童生徒が情報活用能力の向上を図られること、そして同時に1人1人の子供たちの学びの深まりに寄与するものという風に期待したいと思います。
 1点ちょっと意見を申し上げたいのが、資料2-1などで示されている新年度における対応についてです。はい、現場の実行可能性について意見を申し上げたいと思います。年度当初の進学・進級に伴う情報共有や支援内容に関する丁寧な相互理解の大切さは重々承知しております。ただその中で小規模校とか大規模校ではかなり実態が違うかなと思っておりまして、例えば小規模校ではその情報共有の人数が限られ、1人でいいとか2人でいいとかそういうこともあろうかと思いますが、中規模・大規模校となると実は毎日のように放課後に情報共有やケース会議が行われているという実態もございます。同じ日に複数の教室で複数の子供たちの情報共有を行うということもあり、さらに医療的ケアが必要な児童生徒さんにおいては、御本人も入りたいという場合もございますし、御本人・保護者はもちろん医療関係者、ソーシャルワーカー、行政職員、そして放課後等デイサービスといった多様な方々との連絡調整をした上で情報共有していくということで、オンラインを織り交ぜたとしてもオンライン・対面とそのハイブリッドであったとしてもかなりの時間を割いているっていうのが実態でございます。
 またセンター的機能の活用が有効であることも本当に十分承知しており、大変ありがたいことと思っている中ですが、その中でもやはり連絡調整の時間に労力がかかったりすることもございます。あるいは放課後、来ていただいた後にしっかりと対話の場を設けるということで時間を確保するっていうことも必要になっています。そこで年度末・年始の情報共有を多く必要とする、その他にも多い情報共有があるわけなので、その学校においていかにこの特別支援学級の子供たちの丁寧な相互理解をしていくかっていうところの時間と人員の確保について、ここをしっかりとやっていくには学校長のマネジメントがすごく重要だなってことを実感しております。物理的なマネジメントもそうですが、何か工夫するということで、紙媒体で行っていたものをデジタルで工夫していくとか、対面と先ほども言いましたオンライン、ハイブリッドでやっていくとか、さらに教員の時間を生み出すマネジメントを支えてくださるような行政の支援等も、この調整は行政がやってきますとかいうような、そういうような支援も重要になるのではと考えているところです。私からは以上になります。
【清原主査】  亀田委員は行政から中学校長の現場に入られたということで、双方の視点から実態に即した提起をいただきました。何よりも現場でその新年度の丁寧な特別支援教育への対応をしていくためには、校長のマネジメントが重要なこと、そしてハイブリッドの取組、そして教育行政の支援が必要であるということ、実態に即して御提案いただきました。
 澤委員御発言をお願いいたします。
【澤委員】  できるだけ短くお話ししたいと思います。
 まず検討事項1につきましては多くの先生方から御意見がありましたけれども、まず全体的な方向としてこの配慮事項のイメージ、叩き台というところには賛同したいという風に思います。ただ5ページに書いてある共通的な配慮事項として3つ挙がっているんですけれども、今回の学習指導要領の1つの目玉と言いますかポイントはこのデジタル学習基盤の活用ということにはあるとは思うんですけれども、この共通的な配慮事項の並びとしてこれでいいのかなっていうのはあります。私なんかはこの障害のある子供と障害のない子供が共に学ぶ環境下における児童生徒の理解に関することっていうのがこの中では1番大切なことなのかなという風に思いますので、その並びっていうことに関しても少し配慮しておいた方がいいのかなと思いました。
 それから障害種別でそれぞれの障害についての配慮事項がまとめられて大変分かりやすく、ポイントがまとめられているなと思いました。ただ他の委員の方もおっしゃっていましたけれども、障害の重複とか併せ有するっていう子供の場合、これをどういう風に見取って活用していくのかっていうことについて、何かその併せ有する、障害を併せ有するあるいは重複の子供に対応する時にこの配慮事項というのをどうやってイメージしていくのかっていうことについての何か注意事項とか留意事項のような文言が入ってくるといいのかなと思いました。
 それから検討事項2については、特別支援学校のセンター的機能ということで、16ページになりますけれども、まず私は聴覚障害が専門ですので、この乳幼児教育相談のことがですね、ここで記載されるっていうのは大変喜ばしいと言いますかありがたいなと思っております。聴覚障害児に関しては、支援中核機能強化事業というものも始まっていますし、特別支援学校がその支援の中核になる1つの重要な場所になるということですので、この早期指導と言いますか乳幼児教育相談というのが打ち出されたっていうことは非常に高く評価したいと思っております。
 ただ一方でこの16ページの記述なんかを読むと、冒頭に「幼・小・中・高等学校において」という文言で始まるのですが、中身を読んでいくとこの「幼・小・中・高」、幼稚園の「幼」っていうところが結構抜けているというか、あえて入れていないのかもしれませんけども、幼稚園の「幼」の字がですね、やっぱり抜けてくるところが多いですね。他のところでも結構そういうところが目立つような気がします。まあ、学習指導要領ということですので、それでいいのかなとも思いながら、幼稚部とか幼稚園っていうところをもう少し目立つような形で文言の中に記載していくっていう工夫を是非していただきたいなと思っております。私からは以上です。
【清原主査】  澤委員ありがとうございます。障害種別ごとの配慮事項について、好ましく思いつつも、重複の子供への対応について、留意事項・解説などの必要性が指摘されるということです。また、センター的機能の中でも乳幼児教育相談ということは歓迎するけれども、色々なところで、幼稚部の指摘ということが大事ではないかということです。
 本日参考資料2でも御紹介いたしましたように、特別活動ワーキンググループで奥住主査代理が「多様性の包摂に向けた特別活動への期待」を御報告いただいておりますので、最後に一言だけですね、御発言をしていただきたいと思います。奥住主査代理、よろしくお願いします。
【奥住主査代理】  参考資料2-2にある通り、4月27日の特別活動ワーキンググループで、特別支援教育ワーキンググループにかかわる報告をしてまいりました。
 内容は、まず、重層的な指導・支援のモデルを用いて、全ての子供が、できて、わかって、活躍できる学級作りが重要であり、その中心が特別活動であるということです。
 続いては交流及び共同学習についてで、障害のある子供とない子供が共に尊重し合いながら協働して生活していく態度を育む時間として大変有用であり、特別活動はその中核となるということです。
 いずれについても、特別活動のワーキンググループの委員から、重要な視点という御意見を頂戴し、本ワーキンググループで議論してきたことが、他のワーキンググループの検討にも反映されるのではないかと思っております。以上でございます。
【清原主査】  はい、奥住主査代理、御説明ありがとうございます。本当に他のワーキンググループから特別支援教育ワーキンググループの取組について、奥住主査代理は、特別支援学校長もされているお立場から、委員としてだけではなくて、現場の経験も踏まえて御報告いただいたわけですが、このようにワーキンググループ間の交流があるということも、私この度のこの取組では大変重要なことだと認識しております。皆様と共有できて幸いでございます。
 本日は本当にこれまでの意見交換を踏まえて2つの項目について皆様から具体的な実態に即した問題提起をいただいたと思っております。特に配慮ということと合理的配慮の関係については、先ほど皆様から複数問題提起をいただきましたし、菊地委員からは多様なニーズへの基本的な対応であるとか、配慮すべき事項についての瞬間的にお考えいただいたと思いますが、イメージも提起していただきましたし、他の皆様も随分悩んでいただいていることを本当に感謝いたします。このような私たちの検討について、事務局においては反映に尽くしていただいておりますが、さらに本日皆様から具体的な御提案をいただきましたので、今後さらにそれを踏まえて、これまでの議論をまとめていきたいと思っております。本日の熱心な御意見に、主査として、心から感謝申し上げます。
 それでは最後に次回の予定について、事務局よりお願いいたします。齊藤補佐、どうぞ。
【齊藤特別支援教育課課長補佐】  失礼します。委員の皆様、ありがとうございました。
 次回の開催日程についてですが、追って事務局の方から委員の皆様に御連絡をさせていただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【清原主査】  それでは、次回の日程については未定ではございますが、改めて御連絡をいたしますので、皆様もこれまでの御議論を振り返りながらですね、特別支援教育ワーキンググループとしての論点について、お考えをそれぞれ進めていただければと思います。
 それでは以上をもちまして、第8回のワーキンググループを閉会といたします。皆様、どうもありがとうございます。ありがとうございました。
 
――了 ――