学校安全部会(第8期~)(第8回) 議事録

1.日時

平成29年1月18日(水曜日) 10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省 東館3F2特別会議室 【東京都千代田区霞が関3-2-2】

3.議題

  1. 第2次学校安全の推進に関する計画の策定について(答申(案))
  2. その他

4.議事録

【小原部会長】  おはようございます。定刻になりましたので,ただいまから第8回中央教育審議会初等中等教育分科会学校安全部会を開催いたします。本日は,お忙しい中,出席いただき,ありがとうございます。
 審議に入ります前に,配付資料の確認を事務局からお願いいたします。
【中村健康教育・食育課課長補佐】  失礼いたします。議事次第に沿いまして,配付資料の確認をさせていただきます。
 資料1-1といたしまして,第2次学校安全の推進に関する計画の策定について(答申(案))でございます。それの別紙といたしまして,参考指標をお付けしております。資料1-2は,前回の御議論からの見え消し修正版でございます。資料2が,前回の学校安全部会における委員の先生方からの主な御意見,そして参考資料1といたしまして,通例お配りしております学校安全に関する参考資料,また,参考資料2といたしまして,安全部会の委員名簿でございます。そして,資料番号を付けていませんが,来年度の予算案の資料といたしまして,防災教育を中心とした実践的安全教育総合支援事業と,学校安全教室の推進という予算の資料を2枚,配付しております。そして,あとは机上配付といたしまして,前回の部会の議事録と,あと五十嵐委員から研究発表会の資料も御提供いただいておりますので,こちらも参考にお配りしております。過不足等ございましたら,お知らせいただければと思います。
【小原部会長】  よろしいですか。
 また,本日は報道関係者より,会議の撮影及び会議内容の録音を行いたい旨,申出があり,これを許可しておりますので,御承知おきください。
 それでは,議題に入ります。
 本日は,前回の部会において,答申(素案)について,皆様から御意見を頂きました。それらの意見を踏まえた第2次学校安全の推進に関する計画の策定について(答申(案))につきまして,事務局から説明の後,御議論いただきます。
 なお,本日の部会での議論を踏まえた上で答申(案)を取りまとめ,1月27日の中央教育審議会初等中等教育分科会,2月3日金曜日の総会にお諮りいたしますので,御承知おきください。
 それでは,事務局から説明をお願いいたします。
【中村健康教育・食育課課長補佐】  資料1-2を御覧ください。前回からの見え消し版に沿って御説明いたします。
 まず,資料1-2の1ページ目,「はじめに」の部分でございます。
 こちら,前半部分が少し,話の流れとして,いろんなテーマがあっちに言ったり来たりしている部分があるというので,もう少し整理をした方がいいという御意見を頂きましたので,「はじめに」の2パラ目のところで,そもそも安全のための教育活動をしっかりしていくという総論的なことを書いた上で,その次の3つ目のパラの方は,時代の変化,社会情勢の変化とともに,様々なことを考えていく必要があるということ,そして,その次の4つ目のパラに関しては,その安全の教育が将来的にも安全文化の構築に役立っていくと,そういった意義を持っているという,そういった流れがより見えるような形で修正をさせていただきました。
 ローマ数字の1の,児童生徒等の安全を取り巻く現状と課題というところでございますけれども,その1ポツの部分で,最初に学校安全というものが,安全の教育と管理,2つの内容を含んでいることがしっかり分かるようにということで,安全教育と安全管理,2つの側面という文言を最初に持ってくるということにしております。
 そして,2ポツの,学校管理下のところに注釈を付けまして,その下の欄外のところになりますけれども,学校管理下というものは,一般的に教育課程に基づく授業とか,そういう学校教育活動中を指すものではあるのですが,災害共済給付とか事故対応に関する指針などに関しては,通学・通園中も対象に含めるものもあると。さらに,通学路というものに関して,それが学校の管理下に入るのか入らないのかというところが少しふわっとしているところがあるということもございましたので,過去にまた文科省の方で出した通知を引用する形にしております。
 その通知によりますと,通学路を含めた地域社会における治安の確保というような一般的な責務は,その当該地域を管轄する地方公共団体が有するものであるということではあるのですが,学校保健安全法において,通学路における安全指導とか,あと関係機関,関係団体との連携に努めるというような観点から,学校においても適切な対応に努める必要があると,このように,当時,通知を出しておりますので,これを引用する形で追記させていただいているところでございます。
 4ページ目の一番下の○4のところですけれども,モンスーンの部分は温帯モンスーンということを明記した上で,あと東日本大震災の被害の状況につきまして,教職員に関する被害とか,また,関連死に関する被害状況というものを数字として追記させていただいております。
 ローマ数字の2の,今後の学校安全の推進の方向性というところでございますが,2ポツの施策目標の最初に,誰がこうした施策を進めていくのかということが明示的に書けるようにということで,国,学校設置者,学校等ということを明記しております。
 そして,(1)の施策目標4でございますけれども,「各種研修機会を通じて」というような言い方をしておったわけですけれども,必ずしもかっちりとした研修だけではない部分というのも,当然あり得るかなというところがございましたので,各種機会を通じて,研修等を受けるというような言い方に変えさせていただいております。
 (4)のPDCAサイクルの確立の部分ですけれども,もともと「PDCAサイクルの確立」というところで止まっていたのですが,何のためにそうしたことをやるのかという目的をはっきりとさせるという意味で,「PDCAサイクルの確立を通じた事故等の防止」というところを明記するとともに,その下の文章中で,事故の発生後の調査というところも,しっかりと明記できるようにということで追記をしております。
 次は各論の方に入っていきますが,10ページ目でございます。
 1ポツの(1)の1つ目の○の4行目に,下線が引いてありますが,ここに限らず,全体の答申の中で出している数字が,基本的には平成25年度時点の数字を用いておりましたが,文科省の方で調査の数字を更新ができる部分がございましたので,そういった部分を平成27年度時点のものに更新をして,数字を適宜修正をしております。25年からに比べての比較という意味では,この後,またその調査の概要については,別途説明させていただきたいと思います。
 12ページ目,1つ目の○は,「安全の状況を検証」と言っていた部分を少し詳しめに,「自校を取り巻く安全上の課題やその対策」ということで少し詳しく言うとともに,そこから3つ下の○ですけれども,「各学校種の特性」というところを追記しております。
 さらに,(3)の教員養成,教員研修に係る部分ですけれども,教員の意識に関わるところで少し注釈を入れさせていただきまして,教職員が残念ながら犯罪行為に関わっていくというような事案が発生しているというようなことも,ここに追記をさせていただいております。
 16ページは,安全教育の充実に関わるところでございますけれども,ここは時点更新ですけれども,これまで教育課程部会の方で次期指導要領に向けた審議のまとめというものがあったわけですけれども,先般の12月21日に中央教育審議会としての答申が出ましたので,そこの名称を変更しまして,必要な修正を入れております。
 17ページ目も,前回,御意見がありましたけれども,1つ目の○のところでございますけれども,「様々な学問分野」という言い方が少し分かりにくいかなというところで,「様々な分野を横断する課題」と言いつつ,また,文言の適正化として,「理解」を「学び」にしたりとか,「それぞれの学習内容を関連付けて考える」というような言い方を修正しております。
 その下の具体的な方策の方も,これも「審議まとめ」を「答申」にしたというところの修正でございます。
 そして,17ページの一番下から18ページ目に関わる部分でございます。
 幼稚園における安全教育に関する記載でございますけれども,もともと現行の学習指導要領の記載をこちらに入れておったわけですけれども,12月の答申の内容が出ましたので,今後の方向性がより出るようにということで,答申の内容を本文に記載をしまして,現行の指導要領に書いている内容については,その下の注釈の方に移動したという形で修正をしております。
 そして,次は19ページ目でございます。
 下から3つ目の○で,「安全な社会づくり」という部分に関して,「自ら危険な環境を改善するなど」という説明を入れております。
 さらに,20ページでございます。
 下から2つ目の○に関しまして,既存の研究開発学校等の成果というものを活用の一例として明記をするとともに,その下の○ですけれども,成果の共有ということを各地の取組差の解消というものにも生かしていくという趣旨を明記するとともに,従来,ポータルサイトの活用ということを目的のように,ここに書いていたんですけれども,それが目的というよりは,教材などを普及していくということが最終的な目的になりますので,少しこの前後の順番を入れ替えております。
 そして,次は23ページでございます。
 こちらは施設の関係でございますけれども,1つ目の○です。老朽化対策の部分を,具体的にどういうことが進めていけるのかというところを追記しております。
 そして,次が26ページでございます。
 26ページの一番下の○ですけれども,27ページの部分で,「関係機関の分析データの活用」というところを例示として追記をしております。
 そして,28ページでございますが,家庭教育。1つ目の○ですが,家庭教育の説明の部分を少しフレーズ的な言い方に変えるとともに,その下の○で,民間企業のCSRの観点ということも追記しております。
 そして,最後が30ページでございますが,避難所運営に関するパラグラフの一番下の○ですけれども,避難所に指定されていない学校に関しても対応が必要だという事例が多くあるという内容を追記しております。
 前回,御意見を頂きました避難所運営に関する留意事項そのものについては,今また省内関係部署と調整をしているところでございますので,それについては,まとまり次第,先生方に御送付申し上げたいと思っております。
 答申(案)の修正は以上でございますが,これに続きまして,参考資料1を御覧いただけますでしょうか。学校安全に関する参考資料ということで,いろいろと付けておりますけど,これの26ページ以降が,今回,本文や参考指標で引用しております各種の学校安全に関する取組の状況の数字をまとめたものでございます。
 主に2年に1回程度,各学校や教育委員会の学校安全に関する取組状況について,文科省として調査をしておりまして,これまで25年度実績を用いてきましたけれども,最新の27年度実績の調査の数字が上がってまいりました。ただ,まだ全部が最終的に取りまとまっておりませんで,全体の4分の3ぐらいの学校から出てきているものを速報値として,今回の答申(案)に必要な項目を中心に挙げさせていただいております。
 全体的に見ていきますと,まず,1の学校安全計画を策定している学校の割合というところでいきますと,全体の数字としては前回よりは向上してきているというところで,細かく見ていきますと,若干下がっている部分も目に付くところがあるのですが,全体としては前回よりは向上してきているのかなというところが見てとれます。
 次のページにまいりまして,2の学校の安全点検を実施した割合ですとか,通学・通園路の安全点検を実施した学校の割合というところも,前回に比べると数字としては上がってきていると。
 さらに,4の生活安全について指導している学校の例という,安全教育をどのように行っているかというところでございますけれども,これについても0.1ポイント下がっているのですが,ほぼ同じ割合でありまして,次の28ページ以降が,災害安全に関する指導とか,交通安全に関する指導でありますけれども,ほとんど数値としては変わらないというところです。
 ただ,細かく,どういう時間でこういった指導をしているのかということになりますと,全体として教科における指導が少し上がっているのかなというところは,特徴として見られるところではございます。
 そして,次の29ページでございますけれども,危機管理マニュアルの作成状況ということで,こちらも安全計画の策定と同じように,割合としては上がってきているところではございます。
 その次の30ページですけれども,地域の関係機関との連携についてのところも,全体として向上してきているのかなというところは見てとれるところでございます。
 そして,31ページからが,学校の設備とかというところですけれども,これもほぼ前回と変わらないようなところであります。
 例えば,16番のAEDの設置率などは上がってはおりますが,複数配置となると,少し割合は少ないのかなというところが見てとれるところでございます。
 そして,32ページの後半部分,高等教育機関における安全管理ということで,今回,大学などの高等教育機関では,安全計画とか危機管理マニュアルがどれぐらいできているのかなというところを調査してみたところです。これまで高等教育機関は,それぞれの機関の自主性の問題や特殊性がありますので,余り一律に,こういうことをやるということを言えなかったわけですけれども,実際に調査をとってみると,これぐらいの数字が出てきたということで,これがちょっと高いというのか低いというのか,なかなか今言うのは難しいのですが,こういう状況にあるというところでございます。
 私からの説明は以上でございます。
【小原部会長】  ありがとうございました。
 ただいまの説明を受けて,意見等がございましたら,どなたからでも結構ですので,発言をお願いいたします。なお,本日で最後の部会となっておりますので,これまでを振り返っての御発言等も頂きたいと思います。御発言の際は名札を立てていただきますよう,お願いいたします。
 どうぞ,お願いします。
【中川委員】  中川です。どうもありがとうございます。大分うまくまとめていただきまして,ありがとうございました。
 7ページのところで,研修を「各種機会を通じて研修等を受講」ということで,単に研修だけじゃなくて,いろんなその場を想定していただいたということだと思います。具体的に何か,イメージしていることがありましたら,教えていただければと思います。教員免許講習というのは1つの研修なのかもしれませんけど,私も関わっている地震学会で,学校の先生と一緒にいろんな事業をやったりするんですが,そのときにうまく位置付けてもらえたら,先生方が参加しやすいとか,そういう現実的なことを思ったもので。
 あと最後のところで,例の避難所の話は少しやりとりさせていただいたので,よく分かっているつもりなんですが,多分,なかなか防災行政の現場も,先進的な地域もあれば,追い付くのにあっぷあっぷみたいな自治体もある中で,学校の先生方が話をするときに防災行政で使っている言葉遣いと合わないと,妙なコンフリクションを起こすと危険だなと思いますので,先生方からうまく話が持って行けるように,うまく書いていただければと思っております。
 発災後,直ちに立ち上がるのは,どこでも災害対策本部ですので,そこに多分,教育委員会も入っていると思うんです。ですので,防災部局だけの役割かと言うと,「違うぞ」と言われかねないです。それを教育委員会から,そっちの仕事でしょと突き放されると,防災部局の方はかちんとくるかもしれないと,老婆心ながら気にはなりました。そんなところです。
 以上です。
【中村健康教育・食育課課長補佐】  ありがとうございます。
 教員研修の部分に関しましては,正に先生がおっしゃるとおり,例えば,初任者研修とか,そういう任命権者が提供するものだけではなくて,各種学会が提供するようなものですとか,自主的に学ぶ機会とか,そういったものを広く含めた方がいいのではないかと。そうすると,数字としてとるということが,またちょっと難しくなってくる部分もあるのですが,そういったことをできるだけ含められるようにというところで,こういう記載にさせていただいております。
 最後の避難所の部分は,正におっしゃるとおりだと思っております。一応,ここで体制と言っているのは,学校の中に避難所運営をする体制を整えるという意味で用いておりますが,文言については,また少し整理をさせていただきたいと思います。
【小原部会長】  最初の質問に関連して,教員研修センターは,これに関わってくるのですか。
【中村健康教育・食育課課長補佐】  はい。関わってまいります。
 具体的には,本文の14ページのところに記載をさせていただいておりますが,教育委員会,学校というところで研修を行っていくという話の流れのところで,ここでは独立行政法人教員研修センターの現状の名称を用いていますが,それの研修と連動した研修を充実していくことが必要であるといったような記載をここに入れておりますので,そこは連動してやっていただくことになる。設置者としての研修は,連動してやっていただくことになると思います。
【小原部会長】  次,佐々木委員お願いいたします。
【佐々木委員】  新しく「安全」だけでなく「安心」という言葉が入って,良かったと思っていますが,1ページ目の「はじめに」のところに「安全・安心な」という文言があります。安全と安心はイコールの関係ではないと思います。後の方では,必ず「安全で安心な」というようになっておりますので,こういう「安全・安心」というような文言ではない方がよいのではないかと考えます。
 それから,3ページ目に「関係機関」とか「行政機関」という言葉が出てくるのですが,このページでは「関係機関」や「行政機関」の説明がありません。ただ,27ページのところに行くと,関係機関とは(警察や消防)というふうに書かれていますので,是非,最初の言葉が出てきたページにも説明を入れていただくとよいのではないかと思いました。
 さらに,先ほどの「安全・安心」に関連するのですが,19ページの2つ目の○のところに,安全という価値を内面化するための教育を行って,子供たちの自己肯定感とかキャリア教育の意識の涵養につなげるというふうなことや,それから,その下の4つ目の○のところに,自ら危険な環境を改善する安全な社会というようなことが書かれています。私は安全だけではなくて,安心な暮らしを担保するという意味で,安心というところにも目が向かなければ,心は育っていかないのではないか。また,地域の人々と一緒に,安全で,そして,みんなが安心した暮らしができるように,いろいろな話合いをしながら,地域の安全教育が進められていくのではないかというふうに考えます。ですから,こういう価値とか,それから意識というようなところには,是非「安心」という言葉も入れていただけると,より明確になるのではないかというふうに考えました。
 以上です。
【小原部会長】  それでは,渡邉委員,お願いいたします。
【渡邉副部会長】  今回の答申ですけれど,非常にエビデンスをきちっと出しながら,明快に目標を立てているというところでは,第1次の学校安全の推進に関する計画からかなり進んだという印象を持ちました。
 それで,これから先のことという話になるんですけれど,2点ほど,意見を述べさせてもらいますと,1つは,先ほどの中川委員のお話にもちょっと関係するんですが,研修に関わることなんですけれど,今回,資料1-2ですと,21ページに学校安全ポータルサイトのことが取り上げられていますけれど,これは,ここ最近では,文科省の学校安全の取組ではすごく重要で価値のあったことだと思います。これを更に活用していくということになりますと,例えば,このポータルサイト上で教員向けの,これは前もお話ししたかもしれませんけど,e-Learning教材みたいなものを作って公開していくということがあるかと思うんですね。
 教員研修センターが,以前,不審者侵入対策のe-Learning教材というのを作って,ホームページで公開していたことがあります。もう時間がたったので,多分,今は削除されているんだと思いますけれど,学校安全ポータルサイト上でそういうものなどが次々に作られて公開されますと,非常に今後意味が出てくるのではないか。
 と申しますのは,今日の参考資料にも載っていますが,もう一昨年になりますけど,「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について」の答申の中に,次の教員免許に係る授業の科目の見直しが載っていますが,学校安全の対応というのが書かれております。これから教員になる人たちが,そういったものを活用して学べると,また,教員になった人たちが,そういうものを使えるということもありますので,これから先の話になると思うんですけれど,そういうものをポータルサイトで公開できていくと,すごくいいかなというのが1つですので,是非検討していただければと思います。
 もう一点は,安全点検に関わることなんですが,資料1-2の24ページ,25ページのところに安全点検のことが載っています。今,安全点検は学校保健安全法施行規則によって,毎学期1回以上の安全点検を行わなければいけないということなんですが,この安全点検を実施したことによって,25ページの一番上ですけれど,49%の学校が支障となる事項が見つかっているということは,これは安全点検が非常に意義があるということを示しているわけです。そう考えますと,例えば,一律に,この毎学期1回以上ということが適切なのかどうかということなんですね。例えば,学校の施設設備の中には非常に頻繁に使うものもあるわけです。例えば,体育で使う施設とか,あるいは教室の中のものとか,そういったものを単純に毎学期1回以上でいいかどうかということもありますので,これは法律の改正になってしまうので,簡単には,すぐにはいかないと思いますけれど,非常に使用頻度が高く,そして事故が起こりやすいものに関しては,もう少し回数を増やして点検していくというようなこととか,さらに,もう少し進めやすくするには,これも難しいとは思いますけど,安全基準といいますか,具体的な,例えば,数値で示せるものは数値で示して,それを満たしているかどうかというようなこととか,そういったことを次の機会には検討していく必要があると思っています。と申しますのは,例えば体育に関わって起こる事故とか,プールの事故であるとか,最近ですとサッカーゴールが倒れて死亡事故なども発生しておりますけれども,安全点検をどう効果的に行うかということの検討,そして必要に応じて学校保健安全法,更に施行規則の見直しとかいうようなことも,その先にはあるんではないかと思いますので,これからのことだと思いますけど,是非考えていただければと思います。
 以上です。
【小原部会長】  それでは,田村委員,お願いいたします。
【田村委員】  田村でございます。取りまとめ,ありがとうございます。
 特に私は,3ページの安全教育と安全管理の2つの側面から今後考えていくんだ,ということをはっきり書いていただいたのが非常によいなというふうに思いました。
 ただ,こうなってくると,どこまで強く書くかということになってくるのかなと思って,メッセージをどこで出すかなんですね。もしも,これが練り上げたもので,今更,安全教育を,もっとカリキュラム,例えば,入れてくださいとか,例えば,予算を安全管理の面でたくさん付けてくださいということを書くことは時間的に今からでは難しいというのであれば,まとめ資料みたいなものって,1枚概要みたいなものが付いて,この計画の名前があって,管理と教育と両方あって,報告書中にお書きになっていることがうまく配置されるようなものを作っていただくと,特に学校の先生はお忙しいですし,そうすると,「何だ,2つやらなきゃいけないのね」みたいなのが,一覧的に分かるのではないでしょうか。
 教育の方は,皆さん,プロなので,「じゃあ,いずれカリキュラムできた方がいいよね」と思ってくださる方もいるし,「管理はちょっと分からないから勉強しなきゃね」と思っていただける方もあるかと思いますので,そういう意味で,そういうものを是非作っていただきたいなというところです。それを防災の方も見れば,2つやってくれているんだということがわかる。そこに先ほど御提案があった,最終的には安心な生活の実現,社会の実現に貢献する人材を育てるみたいなのが下の方に書いてあるようなイメージかなと思います。
 じゃあ,その私の言った観点で,もう一歩頑張るとすると,こちら側の目次のところが,安全管理と安全教育のどっちのことを書いているのか,割とふわってとしているなというのが実はあって,若干,両方の面があって,体制なんていうのは,多分,教育がカリキュラムになっていない以上,学校の体制で進めてくれということなんで,2つに溶け込ませて書かせているので,ちょっと分類がしづらいところがあるんですけど,2つを宣言した割には,目次を見てもよく分からないというのがありまして,なので,もう少し御努力いただけるのであれば,もうちょっとそこを分かりやすく書いていただくとともに,先ほどのまとめ資料を是非作っていただいて,いろんなところに,その1枚紙が流通していくような環境を整えていただけると有り難いかなというふうに思います。
【小原部会長】  それでは,次に,国崎委員,お願いいたします。
【国崎委員】  私からは,学校の施設及び設備の整備充実について,22ページからに関わることなんですけれども,学校安全に関する参考資料の31ページのところに,14番,緊急地震速報の受信システムを設置又は平成28年度内に設置を予定している学校の割合が半数以下という調査結果が載っております。この割合は非常に低く憂慮すべきことと私は考えております。緊急地震速報は2007年に我が国に本格導入されて,もうすぐ10年になるわけなんですが,我が国の防災科学技術の成果を職員や児童生徒の命を守るために,しっかりと学校現場で利活用していただくことは非常に重要なことかと思います。10年たつのに,まだ半数以下の設置ということは,導入に際し,何かしら問題があるのだろうと思います。その点の検証の必要性も含めて,本文の24ページの最初の行の,「緊急地震速報の受信機器や」という文章中に,緊急地震速報の導入を促進するというようにもう少し踏み込んだ書き方をしていただければというふうに思います。また,本文の下に,注釈として今回の設置割合の調査結果も追記していただければと思います。
 以上です。
【小原部会長】  それでは,藤田委員,お願いいたします。
【藤田委員】  安全教育,安全管理の観点から,加えて地域連携としての地域学校安全委員会,また家庭との連携について取り上げていただき,大変感謝しております。
 1点,それに加えまして,資料の14ページから15ページのところですが,いわゆる教員養成の観点からの御指摘を頂いているわけですが,先ほどの渡邉委員からの御発言にもありましたが,15ページの一番上のところですが,これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上についてという部分ですが,先ほどもありましたように,カリキュラム改正等を含めますと,この最後の1つ目の○の最後のところで,各大学,教職課程における学校安全の取扱いの充実について,このあたり,できれば,その前の○のところで,具体的なエピペンであったり,AEDであったり,子供たちへの資質,知識,技能ということを触れていただいておりますので,教職課程の学生における学校安全に関する資質・能力の育成,若しくは知識・技能の育成の観点からも触れていただくと,教員養成課程に関わる者として,今後の本学でのカリキュラム改正等に活用させていただけるのではないかなと思って,発言させていただきました。
 以上でございます。
【小原部会長】  それでは,小川委員,お願いいたします。
【小川委員】  今後のことについて,2点ほど申し上げたいと思います。
 今回,施策目標を挙げられたというのは,関係者が目指すべき方向について,目標を共有できるという面で,非常にいい取組だなと思いました。
 今回,第2次ということですけれども,今後,第3次,第4次というものを,もし作っていくとするならば,この施策目標の評価というものが,多分,関係してくると思います。こういう施策を立てて実践していったので,こういう成果が得られたということを評価した上で,第3次,第4次というふうにつながっていくと思います。内閣府が担当している交通安全基本計画と何かよく似ているなと思っています。ただ,施策というのは,いろんな施策が非常に複雑に絡み合って,成果というのが出てくるので,こういう施策を実施したので,こういう成果が現れたという1対1対応の関係で見ることはなかなか難しいと思いますが,その評価手法をいろいろ工夫されると見えてくるものもあるので,そういう評価をした上で,次の計画を立てられていかれたらどうかと思いました。
 それから,2点目ですが,24ページのところでPDCAサイクルのことが書かれています。これはごもっともだと思います。ただ,通学路の安全推進事業で,私はこのPDCAにも関わっていますが,おのずと限界というのが見えてきて,改善したいということは分かるのですが,その対策の手立てが限られてきて,どうしたらいいんだということが,やはり出てきています。
 具体的に申し上げますと,信号機のない横断歩道のことで,県道だと交通量が多くて,小さい低学年の児童にはとても横断は難しい。信号機を付ければ済む話なのですが,交通量の関係から,人が横断する数が少ないと信号機を付けられないという基準があって限界が見えてくるんです。通学路として利用されているのであれば,別のルールを作って,優先的に信号機を付けたらいいとは思うのですが,そういう話になってくると,ローカルな関係機関だけの協議では解決できなくて,国レベルでの検討が必要になってくるのではと思いました。
 こう考えると,いろいろと国レベルで検討すべきことがあり,例えば横断歩道などは,全然目立たないんですね。日本の横断歩道って,走っていたら,突然,横断歩道があるというような感じで,なかなか車が歩行者に道を譲ってくれない。法律上は譲らないといけないのですが,実際,走っていると目立たないんですね。標識も青色です。私は黄色にすべきだろうと思っています。海外には黄色にしているところもありますので。そうなってくると,かなり上のレベルでの検討を必要とします。
 それから,最終的には,地域の道路を使っている,その地域のドライバーの問題になってくるので,かなり広域的に啓発活動をしていかないといけない,その地区の協議会だけでは解決できないという問題もあります。
 もう一点だけ,例を挙げますと,沿道施設の出入口が結構危なくて,大型店舗があるところとか角地のコンビニでは,出入りする車の交通が激しかったり,大型車が出入りしたりすることがあります。そういうところが通学路に指定されている場合,そこを何とかしたいのですが,店舗の法律とか営業権とか,いろんな問題が絡んできます。出入口の確保においては幅何メーターの出入口を設けないといけないということで,私はもう少し幅を狭めてはどうかと言うのですが,広い出入口にしないといけないという法律上の問題があってなかなか難しく,そうなってくると関係省庁機関の中で調整して,国レベルで,ある程度,解決していくべき問題になるのではと思いました。
 今後,PDCAを回していく中で,どうしても解決できないという問題を吸い上げて,国レベルで,関係省庁機関で検討するという機会を設けていただけたら大変有り難いと思います。
 以上です。
【小原部会長】  次,尾上委員,お願いいたします。
【尾上委員】  私は,1つはアンケートのとり方に関してですが,とり方によっては,しっかりしたアンケートの結果として反映されているという数字もあれば,そうでない部分もあるかとは思います。
 例えば,話は違うのですが,いじめ防止基本方針というのが全ての学校において制定されるようにということに関して,ある先生方の集まりが先日ありまして,その中でお話をお伺いしました。そのいじめ防止基本方針自体,知っている方はほとんどでしたが,中身を御存じの方は,たくさん知らない方がおられました。そういった面からしますと,学校安全計画に関しても,計画自体は知っているが中身を知らないという事態が多々あるのではないかなと思われますので,そういったアンケートのとり方も今後必要ではないかと思います。
 また,その中で,やはり学校の安全点検をしたのは100%ではないという,この実態に関しては,全力を挙げて100%になるような形の浸透を進めていただきたいということです。
 また,次に,防災訓練をはじめとする,地域とか保護者との連携という部分ですが,まず,学校に入ると,入学間もないときは,新たに使う施設ということで,何がどこにあるかということと,非常口も含めて,そういったことが分からないまま,日々過ごしてしまうというのが現状だと思います。
 例えば,私はホテルをよく利用するのですが,ホテルを利用すると,最初に確認するのは,やはり非常口であります。ほとんどのホテルに行くと非常口を下りますが,たまに鍵が締まっている非常口があったりして,ホテルの人に話をすることもあるのですが,やはり子供たちにとっても,新たに使う施設には未知のところがあると思いますし,通ってみないと分からないという部分もあるので,子供目線,いわば先生方の目線という部分も含めて,その点検も含めて,そういったことが早い段階で行われる,また,慣れた頃にももう一度行うという,頻繁に行う繰り返しという部分が,新たな計画の見直しにつながってくるのではないかと思いますので,そういったことも,今後,課題として捉えていただければと思います。
 以上です。
【小原部会長】  それでは,野津委員,お願いいたします。
【野津委員】  まず,答申(案)につきまして,前回の会議で私どもの意見なども十分反映していただきまして,とても有り難いと思っております。ありがとうございます。
 今日は最後ということですので,先ほども調査のことについて御意見がありましたけれども,御紹介いただきました調査結果の27ページ,28ページに掛かりますが,生活安全等々の指導をしている教育活動の時間ということで,教科のところでどのぐらい実施されているかという数値が示されております。これは確かに前回の調査よりも数字が上がって,いいというか,低下しているよりはいいわけですけども,学習指導要領上位置付けられている内容は最低基準ということで,解説レベルは参考にしても,小・中・高の内容として位置付いており,100%に近い数値でしかるべきだと思っています。
 今後,調査をするときには,教科に関しては担当教科の担当者に回答を求めるとか工夫することと,調査結果については増減だけではなくて,あるべき数値から見て,いかがなものかというような,発信も考えていく必要があるのではないかと思います。
 今回のデータはデータとして,是非調査方法も併せた形で発信しないと誤解も招くこともあろうかというふうにも思いますし,その点を含めまして,今後よろしくお願いしたいと思います。
【小原部会長】  それでは,中川委員,お願いいたします。
【中川委員】  すいません。先ほど国崎委員が緊急地震速報の話をおっしゃったので,それでちょっと気が付いたことですが,もう緊急地震速報は,特別な装置でなくても,エリアメールで受信している方がすごく多いので,携帯やスマホを持っている方に全員に入ってくる時代。しかも,それは緊急地震速報だけではなくて,自治体の発信する避難の情報であるとか,それからJ-ALERTに関連する情報とか,そういうのも入ってくるようになりました,もちろん,緊急地震速報の受信装置があるに越したことはないですが,受信装置としては,実は教職員が個人で持っているスマホなどもあるわけです。何かがあったときに,そういう情報が必要になるわけで,教員のスマホを職員室に置いとくのではなくて,海の近くとか,そういう立地の学校では,校庭や学校周辺に出て行くときには所持するとか,これは設備のところに書くのがいいかですけれども,設備だけでなく,そういう情報受信ツールも含めて,その具体的な活用法をきちんと決めておくということが大事なんじゃないかと思いましたので。
 エリアメールは,ある意味で日本発の技術でございますし,書いていただくと,現場で先生方が日常的に持ってらっしゃる情報ツールが有効に使えるんじゃないかと思います。
【小原部会長】  次に,五十嵐委員,お願いいたします。
【五十嵐委員】  ありがとうございます。
 私の方は,2点,意見を述べさせていただきます。
 まず1点目は,情報。安全に関する教育の充実という辺りなんですが,この前の前回の安全部会のときも,ちょうどそれは東日本大震災が起こった直後でしたので,これは何とかしなきゃいけないんだというような,そういう流れがあっての話合いがありました。それから6年たって,この1ページ目の下の方にも書かれているように,「6年が経過し,時間の経過とともに震災の記憶が風化し」というふうにあるんですけれども,私はここがすごく気になっているところです。
 そのときにも少し意見があったんですが,どの学校でも安全に関して,特に防災に関しては指導しない,学ぶ機会のない学校がないようにということで,前回は時間を確保しましょうというような明記はありました。今回は,次期の学習指導要領の方向性に従って,教科横断的に安全教育をやっていきましょうということをきちっと書いていただいて,大きな前進だと思っています。
 でも,ここで安全教育を行うのに,教科横断的なカリキュラムマネジメントをしましょうというふうに書かれていて,意識の高い学校は,そうだということで,きっとやってくださると思うんです。実は本校もそれを目指して,カリキュラムマネジメントを行って,各教科から関係のあるものを抜き出して,つなげて,それを1つの教科にして,そういう取組の研究をさせていただきました。これが全ての学校で,安全に関して,防災に関してをテーマに,横断的なカリキュラムマネジメントが行われる保障はないんです。これは法的にやれというふうに書かれていないので,教科横断的にカリキュラムマネジメントをやりましょうというのは,きっとどの学校でも頑張ると思うんです。知識は断片的ではなくて,生きて働くものになるように,それぞれの学校は努力するんですが,ますます震災があっても風化していってというような現実の中で,大丈夫なんだろうかという逆の不安があります。
 先ほど参考資料でデータを示していただいた28ページなんですが,先ほど話題にもなったんですが,28ページの上に,災害安全について指導している教育活動の時間というようなデータを出していただきました。ここを見ましたら,予想どおりなんですが,ほとんどの学校で,今までのような避難訓練を少し工夫しながら行っているとなると,多分,学校行事であるとか,少しそれを,子供主体で学ぶ時間をとると,学級活動であるとか,そういう時間にカウントされます。それはやむを得ないことで,当たり前のことです。災害安全の教科がないので,ここは100%になり得ません。じゃあ,ここで何で54.2%かというと,恐らく学校独自の判断で,例えば,理科でしたら,大地の作りで地震とかいうのが触れます。それから社会科でも災害という言葉があります。そういう教科に置かれている,断片的に置かれている知識がありますので,触れているなというのでカウントをされている学校が半数。それはやってはいても,それを災害安全として,大きなくくりとして,テーマではないので,それは言えないなと思っている学校が,これに答えていないんだという,その現状の数値だと思うんです。やっぱりこれでは生きて働く知恵にならないと思います。ここを,さきの委員もおっしゃったように,100%にしなければ私はいけないと思うんです。
 ですので,今回は段取りがあります。教科横断的にカリキュラムマネジメントをしましょう。本当にそのとおりですので,それを踏まえつつ,次期の次期の学習指導要領では,教科横断的にカリキュラムマネジメントするということが,本当に日常的に,あ,そういうことだという,全ての教員がイメージができていると思いますので,やっぱりやってみたら,防災についてテーマにやってみたら,本当につながっていて,これは生き方に関してまで,国作りに関してまでつながっているということで,必然的に教科という段取りができると思うんです。無理に防災を教科にしようということではなくて,こういうカリキュラムマネジメントをしていくと,当然,1つのくくりになっていくんです。それを私たちは,ちょうど機会を頂いて,研究開発学校ということでやらせていただくという機会を頂いたので,それが明らかになりました。ですので,今の段階では,教科横断的,これを大いに推進していただきながら,防災に関してはテーマにとっていきましょうという積極的な発信をしていきたいと思います。
 先ほど学校安全ポータルサイトで事例という話もありましたが,本校での取組を是非載せていただきたいですし,今まとめている報告書の半分は,「生きぬく科」という教科がなくても,今,カリキュラムマネジメントをして,横断的に,この教科をつなげればできますという事例に置き換えました。ですので,来年度から全ての学校で教科横断的にできるという事例を,半分割いて記載しておりますので,そういったものを参考にしていただきながら,次期次期には教科という提言も是非残していただきたいんです。
 具体的には,多分,20ページ辺りが一番関連が強いのではないかなと思うんですが,本当は「将来の教科化も目指して」という言葉を前段に持ってきていただきたいんですが,まだそこは難しいと思いますので,20ページの,例えば,下から2つ目の○です。赤線で付け加えていただいて,本当にありがとうございます。その際,既存の研究開発学校等における取組の成果も活用することが重要であると,本当に有り難い言葉ですが,ここに付け加えていただいて,「教科化を提言している既存の」と,本当にちっちゃいんですが,それだけでも,「教科」という言葉をどこかに残していただきたいなという願いがありますので,それが1点目です。
 それから,2点目なんですが,これは21ページに,現代的課題への対応ということで,インターネットやSNSというような言葉が書かれています。これについての対応は,恐らく文部科学省の中の情報教育課であるとか,あるいは内閣府の方でも議論がされているところかと思うんですけれども,27ページですね。家庭,地域,関係機関との連携という辺りで,やっぱり学校には限界がありまして,スマホであるとか,いろんなSNSで危険なことがあるのに,学校でやっては遅いんです。もう何も考えずに買い与えていることからも問題は発生しますので,絶対,家庭との連携は必要ですので。
 例えば,27ページに,5番の○の2つ目の○2番に,防犯を含む生活安全,交通安全,災害安全や情報安全とか,ここに加えるのがいいのかどうか分からないんですが,こういう情報安全という言葉を,27ページか,あるいは29ページの一番上の段に,防犯・交通安全・防災等の取組のところに情報安全を入れるとか,また,その下の○のところの上から4行目のところにもあるんですけれども,やはりもう保護者に啓発をしないと,ただ本当に買ってしまう。買ってしまって,与えてしまってから,後処理に学校はなってしまう傾向がありますので,この辺り,そういう言葉もあればいいのかなと思っています。
 ちなみに本校では,入学説明会のときに,その話をしようというふうに,もう最初から言っておかなきゃいけないなというふうに考えているところです。
 以上2点です。
 最初の教科化ということについては,この先の課題として,是非言葉を残していただきたいなと思うのが願いです。よろしくお願いいたします。
【小原部会長】  それでは,安武委員,お願いいたします。
【安武委員】  安武です。お願いします。
 15ページの安全に関する教育の充実方策のところで,16ページとか17ページ等に,学習指導要領のところで,特別支援学校の学習指導要領のことも載せていただきまして,本当にありがとうございます。
 ただ,この部分で特別支援学校との記載としての部分が,児童生徒の実情に応じたという16ページの○の3つ目の一番下や,「応じた」というような言葉,20ページの発達段階,児童生徒の発達段階という言葉の中に含まれていて,直接的ではないと思いました。
 それで,前回のときに,幼稚園における安全教育に関してはという部分を広げていただいているというところがありますので,特別支援学校においての安全教育に関することも若干載せていただくことはできないだろうかと。具体的には,うまく言えないのでありますが,入れていただければと思っています。
 20ページの一番上の○のところでは,特別支援学校や幼稚園を含めて,児童生徒の発達段階というふうになっていますが,一番下の○のところは児童生徒の発達段階というふうになっているのは,違う理由というか,特別支援学校とか幼稚園が入っていないというのは何か理由があるのかというのをお伺いしたいんですが。よろしくお願いします。
【中村健康教育・食育課課長補佐】  特段理由はございません。前段に書いていたので,その流れで,同じまとまりですので,あえて,冗長になるかなと思って付けていないだけですので,必要であれば,そこは付けることも考えます。
【安武委員】  実際に発達段階という言葉ですけれども,年齢の時期によって,本当だったら通常に発達しないといけない部分が,その人によって個人差があることを段階的に抑えて発達段階というように聞いていますが,実際的には,認知的なもの,心理的なものと,社会性の部分という分類があると思います。どこの部分での発達段階というふうに抑えた言葉であるのか具体的に投げかけていることはどこなのかが分かると良いです。発達段階という言葉1つで解決できるものかどうかというのを,考えていただければと思います。
【小原部会長】  それでは,太古委員,お願いいたします。
【太古委員】  私も「震災の記憶が風化し」というところに,感じるところがあります。昨日が1月17日でしたので,阪神・淡路大震災から22年がたちましたが,私自身,確かに忘れていく部分はあるなと思います。でも,絶対忘れない部分もあります。例えば,被災地からの発信とか当事者の声など,当事者というのは,被災以外のことも関係すると思うのですが,そういう人たちの声が,多くの人たちの意識を向上させるのではないかと思います。それから知識も知恵も向上させていくところがあります。社会はすごく変化していっているので,兵庫県でも震災から22年がたつ中で,社会が変化して,生活も変化して,それから災害もやっぱり進化してきていると思いますし,それに対して防災や減災も進化していっていると思います。何かそういうところが表現できたら,風化している部分だけではないというところを思いました。
 もう一つは,国や学校設置者や学校においては,求めるところは高くて当然だと思うのですが,例えば,全ての教職員や全ての教員という部分と,教員という部分とがありますが,例えば,13ページでいいますと,下の方に年間指導計画の作成についてとありますが,年間指導計画を作成するということになると,当然,学校が同じ形式で年間指導計画を作るわけで,全ての教職員が,視点を持つのは当然ではあるが,これを先生が見ると厳しく感じると思う気がします。私は,先生たちに説明をする立場ですが,学校として組織として先生に伝える部分と,子供たちの命が大切だと先生自身の意識の中に求める部分とが,分かるような書き方になっている所とそうでないところがあるのかと思いました。
 兵庫県でも退職者が多くなっていますので,経験の浅い先生たちがたくさんいますので,その先生たちに,教員の資質として必要なことは最初から求めますが,例えば,指導力などは向上していくところがあります。そういうところが分けて書いてあると,先生たちにも伝えやすいなと思います。
 以上です。
【小原部会長】  次,遠藤委員,お願いいたします。
【遠藤委員】  感想になると思いますが,この計画を受けて,いよいよ来年度施行というふうになったときに,各都道府県とも,教育委員会においては,学校保健安全法の第3条ですか,記載のとおり,この国の施策に準じた取組を,各都道府県でやっていくようにというふうなところになっているかと思います。
 第1次の計画を出されたときに,これを山口県さんの方が,県独自に,国の計画を参酌して,県の安全計画を作られています。今回のこの計画を受けて,また各都道府県でも,これに参酌した計画というか取組をされていくかと思うんですけれども,宮城県においても,今回出されるこの計画を受けて,震災の教訓も踏まえつつ,策定したい。今回,調査結果も全国的な調査結果でまとめられていますし,これは各都道府県は都道府県の結果として,数値が分かっているかと思いますので,それをしっかり分析して,各都道府県,地域の安全にしっかりと波及していけるようになったらいいなというふうに思っておりまして,この計画を出される際,当然だと思うんですけれども,ただ単に努力事項という部分にとどまらずといいますか,しっかりとやっていくというふうな方向性を,是非打ち出していってほしいなと思った次第でございました。
 以上です。
【小原部会長】  それでは,国崎委員,お願いいたします。
【国崎委員】  指摘というか,お願いなんですけれども,20ページから21ページに掛けて,「安全に関するよい取組事例の共有」がございまして,そこに「学校安全ポータルサイトも活用して」と書かれております。取り組み事例の共有も重要ですが,ここに追記していただければ有り難いのが実際に起きた犯罪や事故等のデータです。私自身,教職員の方を対象にした研修を行っている中で,不審者の侵入をどう防ぐかという対応とともに,教職員の方は実際に侵入してしまった過去の犯罪情報についても強い関心を示されます。
最近,小学校でサッカーゴール転倒による児童の死亡事故がありました。過去の事故について,情報の共有がなされなければ,残念ながら同じような事故が繰り返されてしまいます。
 学校安全ポータルサイトも,中教審のHPでも,学校の責任範囲内で発生した事件・事故災害被害のデータを探すことはできません。スポーツ振興センターの学校安全WEBで,学校事故事例検索データベースは存在しますが,それは災害共済給付の視点における情報収集がなされており,被害防止のために検証すべき情報や犯罪に関する情報が不足するなど,十分ではありません。私の希望としては,薬物やネット犯罪など,学校において子供に教育したい最新の犯罪事例を含めたデータを見ることができるポータルサイトの構築をお願いしたいと思っております。
 本文に,どのように記載していただくのがいいのかというのは,私自身は,考えがまとまっておりませんけれども,学校の安全対策を実施するに当たり重要な情報だと思いますので御検討いただければと思います。
 以上です。
【小原部会長】  それでは,次に,清水委員,お願いいたします。
【清水委員】  本当にこのようにまとめていただきまして,ありがとうございました。私の方は,とりたてて大きな意見はございませんが,少し感想なども含めて申し上げたいと思います。
 まず,私は私立学校の方で,多勢に無勢の中に1人,アウェイでいるんですけれども,私立学校関係のことにつきましても,かなり触れていただきましたことを感謝いたします。
 その上で,それも含めて申し上げると,5ページで2か所に,地域間・学校間・教職員間の格差について触れられております。○1と○3のところで,本当にそのとおりで,この問題を何とかしなければ,実際には絵に描いた餅になる可能性があると思います。
 全国,どの学校においても,組織的に学校安全に取り組むということを,もう少し具体的に,皆さんから頂いた意見を踏まえてやっていかないと,せっかくこのように答申が出ても,なかなか実現ができないのかなというふうに思います。それは大人でも,安全管理につきましては非常に差がございますので,無理もないと言われれば,そうなのかもしれませんけれども,少なくとも子供を預かる教員は,そうであってはならないはずですので,当たり前のことですけれども,教職課程の組み方から始まって,教育現場でも学校全体として取り組み,先生方の意識も高めていくという方向に持っていかなければならないなというふうに感じました。
 それから,5ページの下の方には,私立学校について,老朽化対策のことと構造体の耐震化が大幅に遅れているという,そういうことを書かれておりましたが,もし必要なら,最近の耐震化の改築工事の完成率というのがデータであるはずですので,公立と私立,もう少し言うと,幼稚園さんなんかも含めますと,かなり差がありますので,データでどこかで示すということをしておいた方が読みやすいかなとも思いました。
 それから,8ページのところにも,施策目標7で,「全ての学校において,耐震化の早期完了を目指すとともに」と書かれていて,それから,それがその次に「必要な老朽化対策」というふうに書いてあります。これは全ての学校に掛かる文章だと読んでいいんだろうと思うんですけれど,そうすると,公立もすごく大変ですけど,私立も老朽化という点からいうとかなり大変ですので,この辺を具体的な案に,どこがどうやって持っていくのか,それも多少心配になりました。
 それから,もう一か所ですね。15ページのところで,「教職課程における学校安全の取扱いの充実が求められる」というふうに書かれておりまして,是非そのような具体的な施策をお願いしたい,そういうふうに思っているところでございますけれども,全体の流れとして,佐々木委員がおっしゃったように,子供たちに,あなたたちはこれから不確定の時代に生きるんですよという不安を与えるのではなくて,安心を与えるためにやるんだというふうな方向性がもうちょっとあってもいいのかなというふうに思いました。単に安全,安全だけで,何のための安全かというふうなこともある程度書いて,その上で教職課程の具体的な改善を求めたい,そんなふうに思っております。
 以上でございます。
【小原部会長】  それでは,田村委員,お願いいたします。
【田村委員】  さっき太古委員がおっしゃったことは,私のお聞きした理解としては,先ほど私の発言のときに申し上げました,この計画が,計画報告書が,安全教育と安全管理という面からというお話をしたんですけど,例えば,もう一歩踏み込んでいただいて,安全管理の中に,いわゆる学校全体の安全をつかさどるマネジメントの部分と,実際に阪神・淡路のような地震災害が起こったときに,先生方が対応者にならざるを得ないという。子供たちの安全を守ったり,例えばその後の避難所の対応をしたりというようなところが含まれているようにもとれました。安全管理の中に,実は対応者として振る舞うことも期待しての教育みたいなことまで踏み込んでおっしゃったのかなというふうに思います。その点については,余りこの中で議論がなかったような気もするんですけど,どうしましょうかというところです。
 防災的には,安全管理という言い方をすると,先ほど申し上げたように,平時の全体戦略と,実際に事が起こったときのオペレーションも担うというような格好が現実的なことなんでございます。このような側面も御意見としてあるのであれば,報告書に記述する可能性としてあるんでしょうか。
【中村健康教育・食育課課長補佐】  安全管理という観点では,子供の安全を守るという観点から,平時の教育も含めて,しっかり組織でやっていくということと,いざ非常時に緊急的に対応する,その両方含まれていると思います。本計画上では,これはこっちで,これはこっちでという,明確にすみ分けをせずに,全体として,しっかり教職員の資質向上も含めてやっていくという観点で書いておりますので,もしかすると分かりにくい部分があったのかもしれないと思います。その辺り,もう少し整理というか,細かく分けていった方がいいということであれば,そこはまた書きようがあるかなと思います。
【小原部会長】  太古委員,お願いいたします。
【太古委員】  兵庫県や東北や熊本の方々は,自分たちの経験を発信していくということは大切な使命だと思っています。それぞれの都道府県の特徴を活かし,それをできるところからやっていく。兵庫県は震災から22年がたっていますので,その伝え方も変わってきています。昨日もいろいろな集いがありましたが,震災当初の頃と違って,クイズで伝えたり,劇であったり,いろいろな方法も有りだと思います。だから,何か事例のような形でお伝えすることができたら,力になれる部分があるのかと思います。
【小原部会長】  私自身,教員養成の部会にも属していますが,今回,この資料を見て,高等教育機関における安全管理対策が非常に低いというのを見て,びっくりいたしました。
 そこで13ページに書かれている,最後の○ですけれども,「これからの学校教育を担う教員の資質能力」云々のところで,教員養成を行っている大学自体が,まず安全対策のマニュアルを持っているのかどうか,身をもって示すということを,ここに書いておいた方がいいと思います。
 もう一つ,その部会では,安全のアの字も出てきませんので,そこを入れておかないと,やはり大学は言うだけで,自らやってないじゃないかということになるし,小・中・高から言わせれば,大学の先生には言われたくないよということにもなってしまいますので,もう少しここは強くしておいた方がいいかなという感じがいたしました。
【中村健康教育・食育課課長補佐】  
 11ページのところで,安全計画及び危機管理マニュアル策定という(2)がございます。下から2つ目の○のところで,今おっしゃったようなことに触れておりまして,書きぶりとしては,その実態に応じた対策を推進すること,促進することが必要であるというふうに書いておるところでございますので,これをどうするかというようなところで検討したいと思います。
【小原部会長】  実は最近の文科省の1つのキーワードはPDCAということが盛んに出てきますけれども,これから,この案に基づいて,各教育委員会が学校で安全対策の計画を立てていくことになります。
 と同時に,実はこの答申自体もPDCAの対象になるということになります。この部会はこれをもって終わることになりますけれども,文科省においては,ここで立てられた計画そのものが,実際にどこまでDoに行けるかという,単なるCheckではなくて調査,Studyをして,次の第3次計画の方に進んでいくように,工程管理をしておいていただきたいということが私の願いです。
 大方,皆さん方から意見を頂きました。これを文科省の方で答申の中に更に組み込んでいくことになります。これを踏まえまして,27日の初等中等教育分科会及び2月3日の総会で報告させていただきます。また,その後,パブリックコメントも実施し,第2次計画の策定に生かしていく予定です。
 なお,本日まで皆様方から頂いた御意見,方向性は固まったと思いますので,この後の文章の調整等に関しては部会長一任とさせていただきますので,よろしくお願いいたします。よろしいですか。
(「異議なし」の声あり)
【小原部会長】  ありがとうございます。
 本部会においては,昨年の4月に文部科学大臣から諮問があり,6月以降,審議してまいりましたが,これまで各委員の御協力により,円滑に議事を進めることができましたことを,部会長として,御礼申し上げます。
 最後に,事務局からお願いいたします。和田課長,お願いいたします。
【和田健康教育・食育課長】  本来でありますと,初中局長,それから担当審議官出席の上,御礼の御挨拶を申し上げるべきところではございますけれども,全く今,同じタイミングで自民党の方の会議がございまして,正にそこで教職員定数の話でありますとか,学習指導要領の話をせざるを得ないということで,やむを得ず退席をしております。代わりまして,私の方から御挨拶申し上げます。
 先生方におかれましては,今日も本当に最後の最後まで,熱心な活発な御議論を賜りまして,本当にありがとうございました。先ほど部会長からもございましたけれども,昨年4月に大臣の方から中教審総会の方で諮問をさせていただきまして,その後6月から,8回,精力的な御審議を頂いたところです。今日の審議を踏まえまして,部会長と相談の上,必要な修正を施しまして,答申(案)につきまして,27日に開催されます初中分科会,それから2月3日の総会に諮るということとなっております。したがいまして,この部会における審議は本日をもって最後ということになります。審議を取りまとめていただいた小原部会長はじめ,委員の皆様方に,改めて心より御礼を申し上げます。
 皆様方におかれましては,今後とも学校安全に係る取組の推進ということで,引き続き御指導,御支援頂きますことをお願い申し上げまして,簡単でございますけれども,御挨拶とさせていただきます。誠にありがとうございました。
【小原部会長】  ありがとうございました。
 それでは,本日予定した議事は全て終了いたしましたので,これで閉会といたします。
【中川委員】  すいません。この来年度予算の事業については説明がなかった。これは参考だけということですか。
【中村健康教育・食育課課長補佐】  説明させていただきます。2枚お配りしております,来年度の予算案の政府案の資料でございます。
 防災教育を中心とした実践的安全教育総合支援事業ということで,従来から継続してやっておる事業でございます。この部会の委員の先生方も協力いただいていたりしますけれども,様々な教育手法の開発ですとか,学校の安全,通学路の安全点検とか,そういった中で,専門家,アドバイザーの助言,指導を頂きながら,より学校の安全を効果的に取り組んでいくと,そういったモデルを支援するという形でやっておる事業でございます。
 来年度の案としまして,新しく追加した事項としましては,上半分のところの右に黄色い枠で,専門家とアドバイザーの指導・助言というものがありますが,そこの1個左に,中核となる教員を中心とした取組の推進という長い○を描いております。ここの部分で,今回の答申でも御議論いただいているところでありますけれども,これまでのそうした効果的な取組というのを学校や地域で根付かせていくためには,しっかり,その中核となる教職員を置いて,そこを中心として取り組んでいく必要があるだろうということで,また新しく,そうした役割を明確化していくようなモデルというのを支援していけたらいいかなというふうに考えております。
 そして,その下半分のところ,緑の枠で,学校安全推進のための手引き作成ということを書いております。赤字で総合危機管理マニュアル作成の手引きの改訂というところと,次年度に向けた「『生きる力』をはぐくむ学校安全の推進の整理(仮)」というものがございます。上に書いている危機管理マニュアルは,お手元の資料の中に入れていますけれども,これまでこういう防犯対策に当たっての危機管理マニュアルですとか,こういう防災,津波,地震のマニュアルとかを作ってまいりました。ですが,特に防犯に関しては平成19年に作って以降,そのままになっていますので,今回の議論を踏まえて,また必要に応じた改訂を行っていきたいと思っています。
 また,「『生きる力』をはぐくむ学校安全の推進(仮)」という方は,平成22年に改訂をしております。これもまた指導要領の改訂を踏まえて中身が変わってくるところがありますので,発行は恐らく再来年度になると思いますが,来年,それに向けた議論を開始したいということで要求しておるところです。
 もう一つ,2枚目の学校安全教室の推進というものは,これは正に教職員の研修に関する都道府県の取組を支援するということで,従来からずっとやり続けておる事業でございまして,来年度も引き続きやっていきたいと思います。
 先生方におかれましては,またこうした事業の推進に当たって,いろいろと御協力いただくことも多々あるかと思いますので,引き続きよろしくお願いできればと思います。
 以上でございます。
【小原部会長】  よろしいですか。
【中川委員】  私たちはここで議論させていただいて,緊急地震速報を使った避難訓練の実施だけが教育手法の開発じゃないということは,皆さん共通の認識だと思います。それこそ,ここの下に書いてあるカリキュラムマネジメントのことであるとか,教科学習であるとかが,新しく求められている教育手法の開発であると思うんですよね。もちろん,訓練の実施というのは必要なことではありますけれども,一番上に避難訓練とだけ書いてあるからこそ,学校現場は相変わらず避難訓練だけをやっていればいいんだという話になってしまって,教科教育での実施が50%以上にならないということになるわけではないでしょうか。これは概算要求のときの書きぶりで,この委員会としては,まだ結論を出していない状況でのペーパーだったのでしょうが,今回こういうものがまとまったこともあるので,是非うまく取り込んでいただいて,予算が決まったときに,何かの資料とかの書きぶりには,工夫していただければと思います。部会長の終わりの御挨拶のところをちょっと邪魔して申し訳なかったですが,コメントさせていただきました。
【小原部会長】  よろしいですか。
 それでは,本日はこれをもちまして閉会といたします。今年1年,皆様,どうもありがとうございました。

お問合せ先

初等中等教育局健康教育・食育科防災教育係

(初等中等教育局健康教育・食育科)