教育課程部会 体育・保健体育、健康、安全ワーキンググループ(第2回) 議事録

1.日時

平成27年11月23日(月曜日) 13時00分~15時00分

2.場所

合同庁舎第7号館東館 3F1特別会議室
東京都千代田区霞が関3-2-2

3.議題

  1. 体育・保健体育等における育成すべき資質・能力について
  2. その他

4.議事録

【高﨑学校体育室長補佐】  それでは、定刻となりましたので、ただいまより中央教育審議会 初等中等教育分科会 教育課程部会 体育・保健体育、健康、安全ワーキンググループ第2回目を開催したいと思います。
今回は、午前に引き続きではございますけれども、体育・保健体育等における育成すべき資質・能力について御審議いただきたいと思います。
それでは、進行の方を、主査の方よろしくお願いいたします。
【山口主査】  それでは議事に入りたいと思います。午前中に引き続きまして、よろしくお願いいたします。
初めに、本ワーキンググループの審議等については、初等中等教育分科会教育課程部会運営規則第3条に基づき、原則公開により議事を進めさせていただきますとともに、第6条に基づき議事録を作成し、原則公開するものとして取り扱わせていただきます。よろしくお願いいたします。
また、本日は、報道関係者より、会議の撮影及び録音の申出があり、これを許可しておりますので、御了承をお願いいたします。
それでは、まず初めに、事務局の方から配付資料の確認をお願いいたします。
【高﨑学校体育室長補佐】  配付資料の確認をさせていただきます。今回は議事次第に記載しておりますとおり、資料の方につきましては、資料1、あと、委員の皆様の机上に置かせていただいております、参考資料を配付しております。あと、午前中に行われた第1回の配付されている資料につきましても、基礎資料としてそのまま使わせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
なお、タブレットについても前回と同様でございます。お2人に1台ぐらいしか数がございませんので、また御利用の場合は共有していただきたいと思います。
あと、本日第1回目のワーキングで御欠席でありました岡出委員が第2回は出席されておりますので御紹介いたします。
【岡出委員】  すみません、筑波大学の岡出と言います。遅くなりまして、どうも失礼しました、よろしくお願いいたします。
【山口主査】  それでは、本日の議題であります、体育・保健体育等における育成すべき資質・能力について、事務局から説明をお願いいたします。
【高田教科調査官】  それでは、私からお話させていただきます。第2回の議題である育成すべき資質・能力についてですが、第1回目に大杉室長からありましたとおり、論点整理に基づいて、今度、育成すべき資質・能力3つの柱について整理していくことが示されています。これから、まず、冒頭30分程度を使いまして、高田、高橋、森の三調査官からそれぞれ、各校種における現状等を説明させていただき、体育科・保健体育科における資質・能力3つの柱を、現行の学習指導要領の内容に合わせた場合はどうなるのかについて、まず、提案させていただきます。それに基づき、委員の先生方からは、現状との整合性はどうなのか、現状の課題を踏まえてどのような資質・能力を加えたらよいか、又は、変更する点はあるか等についてのご意見を頂戴できればと思っています。
お手元の資料1をご覧ください。健やかな体の育成に関する教育のイメージ(たたき台)と示させていただいておりますけれども、この幼稚園から高等学校までの整理イメージは、今後、この会議の中で肉付けをし、加除修正をし、検討していくことになります。まず、この資料に基づいて、全体像をお話しさせていただき、その後、委員限りの配付資料となっている、育成すべき3つの柱に沿った整理のイメージというカラー刷りの資料をもとに、それぞれの校種でお話をさせていただきます。
それではまず、資料1をご覧ください。健やかな体の育成に関する教育のイメージですが、委員の皆さまはご承知のとおり、体育科・保健体育科において、健やかな体の育成は、高等学校を18歳で卒業したときに、どんな力を身に付けて社会に出るのかという姿を考えたとき、生涯にわたる豊かなスポーツライフを継続する資質・能力、健康を保持・増進し、健康な社会づくりに参画する等の態度を育成することを目指していると考えることができます。このゴールイメージに向かって、幼児期から、14年、15年かけて、どのような力を育てていくかを、各校種で考えていくことになります。
幼児期においては、幼児教育部会で、この健康に関する柱についても討議されますけれども、体育科・保健体育科においても、幼児期の運動遊び、運動の習慣、健康に関する基本的な生活習慣等も見据えていく必要があります。また、第1回の議論にもありましたとおり、幼・小の接続について重視しなければなりませんので、幼児期の心と体の発育・発達からのつながりを考慮しなければならないと思います。幼児教育の欄をご覧ください。体を動かす様々な活動に目標をもって挑戦したり、困難なことにつまずいても気持ちを切り替えて乗り越えようとしたりして主体的に取り組むとあります。幼児においては、自ら取り組む、遊びを通して育んでいくことを大事にしています。体を使ったいろいろな遊びに応じて、体の諸部位を十分に動かすことは、発育・発達の観点から、この時期に身に付けやすいような様々な体の成長がありますので、その成長を促進する意味からも、幼児期においての体を使った遊びの機会の充実は大切です。次に、健康な生活リズムを通して、自分の健康に対する関心や安全についての構えを身に付け、自分の体を大切にする気持ちをもつとあります。幼児期においても、自分の健康・安全については、できることを身に付けることにより、自分の体を大切にする気持ちを育むようにしています。
次に、小学校では、様々な運動との出会いがあるわけですが、ゴールデンエイジと言われる時期でもあるこの時期に身に付けたい様々な動きや技能があります。併せて、そういったものを身体能力と捉えて、身体能力や知識などを身に付け、健康の保持・増進と体力の向上を図り、楽しく明るい生活を営む態度を育てるのが、小学校体育科の目標となっています。併せて、ただ運動するということではなく、運動の楽しさや喜びを味わうことが大変重要です。運動への関心や意欲を高め、仲間と仲よく運動したり、運動の課題を主体的に解決したりする力を養うなど、生涯にわたって運動に親しむ資質や能力の基礎を育てることを、小学校では大変重視しています。もし、小学校で運動が嫌いになったならば、生涯にわたる豊かなスポーツライフに繋がらないため、学校現場では運動嫌いをつくらないような指導の工夫をしてくださっています。
保健領域に関しましても、身近な健康課題に関心をもち、健康を保持・増進するための情報を活用し、課題解決するとともに、自己の健康に関する取組を肯定的に捉える態度としています。まず健康課題に対して関心をもつこと、併せて情報をしっかり活用できる力を身に付けようとしています。そして、心も体も健康でありたいとすることを、肯定的に捉える態度を育もうとしています。
中学校段階では、生涯にわたって運動に親しむ資質や能力を養うとともに、健康の保持増進のための実践力を育成することを通して、明るく豊かな生活を営む態度の育成を目指しています。小学校からの接続を踏まえて、競争や達成、課題解決、公正、協力などの、スポーツを通じた多様な楽しさを味わえるよう、全ての領域の体験の仕方を充実するようにします。スポーツには多様な楽しみ方があり、得意な子供だけがスポーツを楽しむということではなく、得意・苦手に関わらず、子供一人一人が自分の課題に応じて楽しさを追求していくという考えです。併せて、体力や技能の違いを超えてスポーツを楽しめるよう、男女共習やアダプテッド・スポーツの体験の機会を充実するということで、中学校においても男女共習を基本とした授業が行われています。併せて、アダプテッド・スポーツについても、さらに充実していく必要が求められています。3年次では、自主的に運動に取り組めるよう、協同的な学びや課題解決的な学びをより充実することとしています。
保健につきましては、健康課題を把握し、適切な情報を選択・活用し、課題解決のために自己判断や意志決定する力を育てるとしています。併せて、自他の健康の保持増進や、回復のためのコミュニケーションを図ったり主張したりする活動の充実を図るとしています。
これらが、高等学校の段階では、「する、みる、支える」などの多様なスポーツとの関わり方に関する指導の充実を図るとしています。また、体育で学習したことを実生活や実社会で生かし、運動の習慣化につなげる指導の充実を目指しています。そして、中学校からの接続を踏まえ、体力や技能の違いを超えてスポーツを楽しめるよう、男女共習やアダプテッド・スポーツの体験の機会を充実することとします。さらに、主体的に運動に取り組めるよう、協同的な学びや課題解決的な学びの充実につなげていきます。これらについては、体力や技能の違いを超えてというところが大変重要になってきておりまして、小学校、中学校と発達の段階が上がっていくに従って、体力や技能等に個人差が広がってまいります。高等学校では、その個人差に応じ、違いを超えてスポーツを楽しめるような学習につなげていくことを目指しているところです。
保健につきましては、健康課題や情報を批判的に捉え、課題解決を目指して論理的に考え、意思決定・行動選択する力を育てることとしています。この批判的に捉えというところが、第1回で示された論点整理の中にもありましたとおり、クリティカル・シンキングにもつながるところです。そして、論理的に考えという点では、健康な社会づくりに参画することにつなげますので、その過程において、論理的な思考力を保健の中でも育むということです。自他の健康の保持増進や、回復のための健康な社会づくりを目指し、健康的な環境づくりに参画する活動の充実を図ることは、まさに健康な社会づくりの実践者となり得る国民を育むための指導内容としているところです。
資料1についての御説明は以上でございます。
続きまして、委員限りの机上配付資料でございますけれども、1と2の2種類があります。1が、運動領域、体育分野、科目体育についてです。2は保健領域、保健分野、科目保健についてです。健やかな体の育成に関する体育のイメージを基に、指導要領改定に関わる論点整理の中で出されました、育成すべき資質・能力の3つの柱に合わせて、現状の体育の指導内容をどのように整理ができるかについて、イメージ案を提案させていただきます。
3つの柱というのは、個別の知識や技能、思考力・判断力・表現力等、そして、学びに向かう力・人間性等となっております。まず、個別の知識や技能についてですが、何を知っているか、何ができるかですので、これは体育・保健体育が、ほかの教科にはないと言いますか、体育・保健体育が担うべきものであると捉えた場合、運動の技能、そして運動についての知識が該当すると考えます。小学校運動領域で言いますと、それぞれの運動が有する特性や魅力に応じた技能や知識となろうかと思います。小学校運動領域は、体づくりをはじめ、6つの領域それぞれの特性に応じた技能の習得と、運動の行い方の理解ということが個別の知識・技能にあたると考えられます。
次に、2つ目の柱である、思考力・判断力・表現力等ですが、知っていることとできることをどう使うか、つまり、個別の知識や技能を活用する捉えになろうかと思います。小学校では、自己の能力に適した課題をもち、課題を選んだり工夫したりすることができる思考力・判断力ということで、例えば、目標の達成に向けて課題を解決するための活動を選ぶ、ルールや作戦を工夫するということ、運動の楽しさや喜びを味わえるようにするために問題を解決するという思考力・判断力・表現力等がこの2つ目の柱に該当すると考えています。
ここで、現行では、表現という言葉は、表現運動という領域名と混同しやすいこと、体育はまさに身体表現の教科なので、技能を何か運動として表すこと自体が表現であること等の捉えから、現行指導要領では、思考・判断ということで表現は加えておりません。
ところが、今回は育成すべき資質・能力3つの柱が示されましたので、体育においても、思考力・判断力・表現力ということで、育成すべき資質・能力を整理する必要があると考えています。思考し判断したことを表出することが表現力であろうと考えられますので、体育の表現領域との区別を、学校現場にも明確に伝えるべく、表現力の表し方について委員の先生方にご検討いただきたいと考えています。
最後に3つ目の柱、学びに向かう力、人間性についてですが、どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るかという、これは情意や態度に関わるものですので、現行の指導内容にある態度の指導が、ここに該当するのではないかと考えます。進んで学習に取り組む態度、約束を守り公正に行動する、友達と協力して活動する、自分の役割を果たそうとする、安全に気を配る、というように、現行のままの整理ができるのではないかということで提案させていただきます。小学校については以上です。
【高橋教科調査官】  失礼いたします。中・高について説明をさせていただきます。中学校においては、身体的な発達はもちろんですけれども、知的な発達についても非常に著しい時期になります。そうしたことから、知識の学習を確実に行った上で、備えた知識を技能や思考判断、態度等につなげるということを重視しております。特に個別の知識や技能の欄を見ていただきますと、体の動かし方や運動の行い方、体力の要素や高め方を理解し、基本的な運動の技能として発揮したり、身体表現したりすることということで、知識をしっかりと習得した上で技能を行ってみてできた、やってみて知識が分かった、また、知識が分かって技能ができるようになるというふうに、知識と技能が往還しながら、それぞれがお互いに知識も技能もさらに深まっていくことをねらいとしているものでございます。
また、スポーツに関する科学的知識や文化的意義等の概要の理解の部分に関しましては、体育理論等になりますが、スポーツの多様性や、文化としてのスポーツの意義等々について中学校時代に理解することとしております。
また、高等学校におきましては、発達も落ち着き、技能ができる・できないということがはっきりしてくる時期でもあります。そうした時期においては、他者との違いを認めながらも技能をしっかりと習得していくということが大切になってくると思います。そのようなことから、体の動かし方や運動の行い方、体力の高め方を理解し、運動の技能として発揮したり、身体表現したりすること。また、スポーツに関する科学的知識や文化的意義等の理解の部分に関しましては、体育理論等になりますが、ここでは豊かなスポーツライフの設計の仕方等々について知識としてしっかりと学んでいくこととしております。具体的には、1枚おめくりいただきますと、イメージたたき台ということで、陸上運動系及び陸上競技のものを示しております。その次のペーパーが球技、その次のペーパーが表現運動系及びダンスについて、表現系のものをそれぞれ3つの柱で、表しているところであります。
例えば、陸上運動系の陸上競技の知識のところを見ていただきますと、体力の高め方は、例えば、長距離や跳躍で言えば、敏捷性や瞬発力が高まる、それを粘り強く行うことによってさらに高まっていくという知識であるとか、運動観察の方法につきましては、自己観察や他者観察という方法があり、取り組むべき課題が明らかになるとともに、学習の成果が高められるという方法等の知識を学んでいくこととしております。
高等学校においては、生涯スポーツにつなげる視点から、競技会の仕方等の知識を学んで、自分たちで競技会等の運営ができるような資質や能力を育むこととしております。
机上配付資料にお戻りいただきまして、思考力・判断力・表現力等でございますけれども、自己の課題に応じた運動の取組方を工夫できる思考力・判断力等となっております。中学校第1学年及び第2学年におきましては、基本的な知識や技能を活用して課題の取組方を工夫することができるようにする。また、第3学年から選択の授業が始まりますので、その選択の幅が広がることから、これまで学習したことを領域や種目を超えて自己の課題を解決できるよう、その仕方を工夫することを目指しております。具体的には、1つ目のポツが、課題に応じた適切な練習方法等の選択であるとか、映像による運動の分析や、作戦や戦術の見直し等の運動観察と自己観察、ここについては知識をしっかりと活用して思考・判断をしていくことになります。また、ペアやグループで教え合う活動ということで、自分の考えだけでなくて、ペア・グループで行うことで考え方を広げたり、深めたりすることで思考力・判断力等をしっかりと養っていくということでございます。
高等学校におきましては、豊かなスポーツライフを継続するという視点を重視して、課題の設定の仕方であるとか、自分だけではなくて仲間の課題に応じた練習の計画の立て方であるとか、競技会の仕方など、運動を継続するための取組方を工夫することを学ぶこととしております。中学校との違いで言えば、下から2つ目のポツになりますが、競技会や発表会の主体的な企画や運営ということで、生涯スポーツを重視して、運動やスポーツを行う場面で、集まっているメンバーの中で、全員が楽しむことができる組合せやルール等を考案するなどの企画・運営する力を体育の授業の中で経験し、資質や能力を育むこととしております。
また、一番下のポツですが、生涯を通じた運動やスポーツとの自分に適した関わり方を見付けることということで、もちろん、する・見る・支えるという視点に立てば、「する」ということを是非全員が実践してほしいという思いはありますが、そのほかにも「見る」であるとか、「支える」であるとか、スポーツには多様な関わり方があるということを学び、自分はそれぞれの運動やスポーツに対してどのように関わっていくことができるかということを授業を通してしっかり思考・判断をして、生涯スポーツに生かしていくという視点であります。
続きまして、学びに向かう力、人間性としましては、中学校におきましては、運動の楽しさや喜びを味わい、自主的に取り組む態度、自主的ということは、自分で決定して行うというような様でございます。人から言われることではなくて、自分でやろうと思えるように、自主的に取り組むことができる態度を育むこととしております。例えば、勝敗などを冷静に受け止めることでは、勝敗や記録のよしあしだけではなくて、その途中の過程も大事にしながら、過程と結果を関連付けて取り組んでいくとともに、その結果をしっかりと受け止めるということであるとか、ルールやマナーを大切にするということでは、ただ単に言われたルールやマナーを大切にするのではなく、そのことが友情を深めたり、連帯感を高めたり、運動を継続することに重要であるということを理解した上で、しっかりとルールやマナーを大切にしていくなどの態度を学んでいくこととしております。
また、下から4つ目でありますが、相手を尊重し伝統的な行動の仕方を大切にしようとすることでは、我が国の伝統と文化に立脚した態度につきましても、しっかりと授業の中で学んでいくこととしております。
また、高等学校におきましては、運動の楽しさや喜びを深く味わい、主体的に取り組む態度と示しております。深くというところは、ただ単にその場だけ楽しむということではなく、また次につながる楽しさ、いわゆる一過性の楽しさではないということを授業の中で味わうことを示しております。また、主体的ということは、自分が主体となって働き掛ける態度をしっかりと授業の中で養っていきたいということでございます。中学校との違いのところで申し上げますと、下から2つ目のポツでございますけれども、合意形成に貢献しようとするということで、例えば、対立した意見が出た場合でも、相手を尊重して、感情に配慮しながら発言したり、提案者に同意をしながら話し合いを進めたりする態度につきましても、体育の授業の中でしっかりと指導して育てていくことを示しております。
また、健康・安全を確保するということでございますが、健康・安全に関しては、意欲を育てるだけではなく、場の安全であるとか、高校になれば、例えば、空の状況を見て、もう少しで雷が来そうな場合、どのような態度をとるべきかを考えて行動に移すことができる態度も育てていきたいと考えているところでございます。
中・高の体育については以上でございます。
【森教科調査官】  引き続きまして、保健について三つの柱に沿って説明をいたします。
資料は、体育科・保健体育科2の机上資料をごらんください。
まず、「個別の知識や技能」についてです。これまでの保健の学習指導要領は、知識があって技能は示されていませんでした。保健にとって技能が加わることは大きな論点になると思います。また、知識についてですが、現在は、小学校は身近な生活における健康・安全についての基礎的な知識、中学校は個人生活、高等学校は個人及び社会生活における健康についての知識と内容が広がっていきます。基本的には、これらの中身は一次予防に関する内容になっています。しかし、少子高齢化や疾病構造の変化など、社会が変化し健康課題も変わってきていますので、一次予防だけで本当にいいのかご検討いただきたいと思います。資料では、例えば、二次予防について中学校に、三次予防について高等学校に位置付けてはと考え、提案させていただいているということです。
次に、「思考力・判断力・表現力等」についてです。まず、健康課題を発見し解決する力が中核にあると考えます。また、午前中、南委員のお話にあったように、健康情報が氾濫している社会の中で、健康情報を収集、分析、活用していく能力が小学校、中学校、高等学校それぞれの段階で重要だろうと考えています。さらに、健康の考えや課題解決の方法を生活と結び付けて、最終的に生活改善等につなげる力が考えられます。これらについて、提案させていただきました。
最後に、「学びに向かう力、人間性等」についてです。知識について先ほど説明させていただきましたが、小学校、中学校、高等学校と進むにつれて、身近な生活から、地域、国、最後は世界に至るような内容になっていますので、それらを踏まえた社会や世界との関わりを考えて提案させていただきました。小学校においては、まず、健康に関心をもつことを位置付けています。これは、健康は重要だけれども、保健の授業は楽しくないという意識調査の結果などを参考にしています。また、自分の健康に関する取組を肯定的に捉えられるかどうかが、小学校段階で非常に重要だろうということで、提案させていただいております。自尊感情にも関わるところです。それから、中学校になると生活する範囲が広がりますので、コミュニケーションする力や自分の考えを主張する力などについて提案させていただいています。最後に高等学校ですが、最終的に健康な社会づくりに参画する態度を目指すことが重要と考えています。
なお、中学校と高等学校に「回復」という言葉が位置付いています。自他の健康の保持増進や「回復」という部分ですが、これは論点整理にも示されているレジリエンスに関わるような資質や能力をイメージしており、それを保健で引き取るべきかどうかを提案させていただきました。
より具体的な点については、次のページに、健康な生活と疾病の予防に関連する内容で一覧表を作りましたので、こちらを参考にしていただければと思います。
【山口主査】  ありがとうございました。それでは、今御説明をいただいた内容に関して、資料等についてもですが、何か御質問があればお願いいたします。
【友添委員】  すみません、全体の議論に関わることも含めて、今御説明いただいたところで幾つかお尋ねさせてください。非常にうまくまとめられていて、よく分かる、構造化された提案だったと思っています。1つ、幼児教育のところですけれども、どのあたりの議論まで踏み込むことがここで可能なのかについて少し迷いがあるので、そのあたりお示しいただければと思います。というのが、幼稚園の教育要領の中には体育がありませんし、また、認定こども園、それから保育所を含めて、今、非常に多様な施設があって、つまり、小・中・高は具体的な学校名が書かれていますが、下は幼児教育というくくりになるのだろうと思います。幼児教育の部会で具体的にどのような議論が行われているのか、もし可能であれば、そのあたりの議論も御紹介いただいて、どこまでここのワーキングで踏み込むことができるのかということを確認していただければと思います。
あと幾つかあるんですけれども、資料1のところで、小学校のところでは、基礎的な身体能力という表現が使われていますけれども、中・高になってくると、これが体力や技能という表現に分かれてくる。ここには何か特別な意図がおありなのか。前回の改訂時の健やか部会では、身体能力という言葉が使われてきて、最終的には体力・技能という言葉に落ちついたということで、発達段階を考慮されているのかどうかを含めて、少し御説明いただければと思いました。
それから最後ですけれども、アダプテッド・スポーツの体験の機会の提供ということで、特に中・高の中で重要な柱になってくるだろうと思っているわけですけれども、現行の、例えば大学の教免法の中には、教科専門科目としてアダプテッド・スポーツが指定されていない、それから、教員養成学部の中で、アダプテッド・スポーツの授業を今やっているところは全国でも少ない状況だと思うんですね。地域スポーツクラブの指導者養成の中でも、アダプテッド・スポーツについて非常に重要だという議論が起こってきた記憶があるんですけれども、現実にこちらの内容の指導ができるかどうか、これは、教員の資質・能力と関わってくるのですが、教免法に言及するあたりまで積極的に考えた方がいいのか。あるいはいわばインクルーシブな授業という意味でのアダプテッド・スポーツなのかということの、そこらあたりの深まりがどうなのか、事務局の中で分かる範囲でお教えいただければと思います。
以上です。
【大杉教育課程企画室長】  失礼いたします。それではまず1点目の幼児教育との関係について御説明させていただきます。幼児教育部会におきましては、幼稚園教育要領の在り方を中心に御議論いただいているわけではありますけれども、仕組みといたしましては、幼稚園教育要領の改定と同時に、保育所保育指針、それからこども園の要領、こちらが一体的に変わっていく流れにございます。したがいまして、今回幼稚園教育要領について議論することは、すなわち、それら幼保全体について議論する、いろいろなほかの場面も設定されますけれども、そういう方向性ということで、全体として捉えた御議論をいただければと思います。最終的には、この部分は、幼児教育部会において御判断いただきますけれども、そのためにこのワーキングにおいて、幼児教育において、こうあるべきではないかという投げ掛けでありますとか、逆に、幼児教育部会の議論を踏まえて、このワーキングにおいて小学校の在り方こうあるべきではないかという御議論は、是非積極的にいただきたいと考えております。
【友添委員】  ありがとうございました。
【高田教科調査官】  では2点目の身体能力については、前回の学習指導要領の改定のときに議論され、最終的にはそれは技能や体力に整理されたと思いますが、小学校の段階で、例えば、子供たちの中では、「あの子は運動神経がいい」という話はよくすると思いますが、それぞれの個別の技能ではなく、それらを統合した表現があった方がいいのではないかということで、今、仮置きをさせていただいております。この点はまたご議論いただいて、適切な表現に修正をお願いしたいと思います。
【友添委員】  ありがとうございました。
【高橋教科調査官】  アダプテッド・スポーツの機会の充実についてでありますが、友添委員御指摘のとおりでございます。現場で教員が指導するということについては、現段階では非常に難しい場面もあるかもしれません。アダプテッド・スポーツについて、資質・能力に入れ込むかどうかは、今後検討していく必要があると思います。個人的には、障害者に対する特別な配慮が当たり前の配慮になるような共生社会を作っていきたいという思いもあり、このように示させていただきました。資質・能力に入れるかどうかについては御検討いただければと思います。
【山口主査】  ほかにございますでしょうか。
【岡出委員】  すみません、午前中いなくて申し訳ないんですけれども。今、保健と体育とおのおの出していただいたわけですね。現行の要領を作るときにも、保健と体育のオーバーラップと言いますか、保健体育という教科として共通に保証するような資質・能力は何なのかということを、詰め切れたような、詰め切れていないような、そういう形で来ているわけですね。このことは、今後多分詰める必要があるということで今まで来ていたと思うんですけれども、今のこの御提案の中では、一応別々に出していただいたような形になっていますので、現状、このオーバーラップをする場面、内容と言いますか、そういうところを現段階でどのように考えられているのかということ、あるいは今後どういうふうに扱っていくのかについて、現状の情報をいただければと思います。
【高田教科調査官】  保健と体育をそれぞれの視点から整理させていただきましたけれども、小学校においては、体育という教科の中で保健も領域として扱っており、それを全く別々に指導しているわけではありません。心と体を一体として捉える中で、例えば、運動しながら心臓がどきどきするとか、運動すると気持ちいい、健康ってすばらしいなど、常に運動と健康を対に実感しています。その実感を裏付ける機会としても、保健学習が活用されており、保健を学習する過程で、運動への気付きや大切さ等を実感できるようにしますので、まさに両輪で行っているものです。中学校、高等学校においても、運動と保健の学習は、関連を図り、健康の保持増進につなげていくという考え方です。ただ、資質・能力として整理をしたときには、現状ではこのように区分けされて見えてしまっています。
【山口主査】  よろしいでしょうか。それでは、菊委員、お願いします。
【菊委員】  基本的な質問で恐縮なんですが、今説明された整理イメージの中身は、現行の指導要領を基本的にはそのまま写した形になっているのか、あるいはそれにプラスアルファした内容になっているのか。そこら辺のたたき台の基本的な資料の受け止め方がよく分からなかったものですから、その辺を少し説明していただきたいと思います。
それから、最初にお示しになった思考力・判断力・表現力、この表現力をどうするかということについて、高田教科調査官からも出されたんですが、外に表出する力という部分についてのイメージが、もうちょっと具体的にと言いますか、理解できるような形で御説明いただけると有り難いのですが。
【高橋委員】  同じ表出の、今の表現力なんですけれども、高田教科調査官は表出するとおっしゃって、表出するというのは、ただあるがままにバッと出せばいいことを普通言う言葉として言われていて、表現力というのは、パターンとか形を持ったりというのを普通言うんだと思うんですね。ただ出せばいいという問題ではないというふうに表現力を捉えれば、先ほどの説明ではちょっと弱いのかなと思って、付け加えの質問です。
【高田教科調査官】  ありがとうございます。まず初めに、資料にあるイメージは、現行の学習指導要領の内容をもとに整理したものとお考えください。ただ、論点整理での課題になっているところも踏まえて、考えられることを加えた提案も若干入っており、色分け等せず混在しているために分かりにくくなってしまったかと思います。
次に、2点目の表現力についてですが、この件については、委員の皆さんでご議論いただきたいところです。現行の体育においては、思考・判断・表現とせずに、思考・判断としてきました。思考・判断・表現という観点で評価するとした場合に、表現というものを、どう捉えるかということです。思考し、判断したことをどう表現しているか、その表現という姿はどういう姿なのかという議論をしていただきたい次第です。表現では混同するから、思考・判断とすべきという議論ではなくて、体育における思考力・判断力・表現力とは、どのように整理できるかということについて、不明確な状況ですので、先生方のお知恵をいただければ有り難いという提案です。
【森教科調査官】  ご承知の通り、保健については、現行の学習指導要領では体育と同じ内容の示し方になっていません。体育の内容は、「技能」、「態度」、「知識、思考・判断」とで示されていますが、保健の内容は知識で示されていますので、今回の資料は、「思考力・判断力・表現力等」、「学びに向かう力、人間性等」について、論点整理やこれまでの学校での実践等踏まえて新しく作ったものです。そこが体育と保健の大きな違いとなりますので、保健と体育の連携も含めて、これらの柱についてご意見をお願いいたします。
【山口主査】  ほかにございますでしょうか。
【青木委員】  保健の方ですが、知識や技能、技能が加わったというところで、よりよく自分の健康を改善していくための、言葉はないですけれども、実践力とか改善していく力とか、そういうふうに捉えていいのかなと思っているんですが、どうなんでしょうか。
【森教科調査官】  保健の実践力は現行の学習指導要領の目標に位置付いていますが、これからも重要な力と捉えています。また実践力は三つの柱全体に関わると捉えています。特に思考力、判断力、表現力等は、生活改善を含めた実践力にかなり関わる資質や能力だと捉えています。一方で技能については、実践力との関連もありますが、現在、応急手当について一部位置付いているものと同じレベルの技能があるかどうかを検討していただきたいと考え提案しました。
【鈴木(美)委員】  現行では4・4・4制という話が午前中出たかと思うんですが、それと今回のたたき台との関わり、ここは小・中・高で横割りになっているんですけれども、その関わりについて教えてください。
【高橋教科調査官】  最初に御説明申し上げました資料1につきましては、左側のところを見ていただきますと、発達の段階ということで、幼児教育のところは抜けておりますけれども、ここで4・4・4と示させていただいております。机上配付資料の1につきましては、小学校と中学校、中学校と高校の部分が重なり合ってしまうということで、この表に関しましては、校種ごとの卒業するときの姿をここで示させていただいているところでございます。
【山口主査】  ほかにいかがでしょうか。
【渡邉委員】  保健のことでお伺いしたい点が1点あります。先ほどの関心のところの御説明だったんですけれども、健康に関心を持つ、これはとても大事なことだと思うのですけれども、先ほどのお話ですと、保健の授業に対して楽しいねということで例示されていたと思うのですが、健康に対する関心と、保健の授業に対する関心とは、ちょっとずれがあるように思うのですが、それはどうでしょうか。
【森教科調査官】  おっしゃるとおりです。先ほど説明しましたのは、授業が楽しいかどうかです。ただ、授業の楽しさには内容がかなり関連していると考えています。特に、内容が発達の段階を踏まえたものになっているかどうかが重要です。内容が難し過ぎて興味が持てないという場合もあるので、内容についての関心と関連させて考えていくことが重要だと思います。
【渡邉委員】  もう一点だけ、これは先ほど最初に説明いただいた幼児教育のところなのですが、健康な生活リズムを通してという後の方で、安全についての構えを身に付けという言葉があって、ちょっと引っかかったのですが、構えというのが、狙いとして前から使われていた言葉なのでしょうか。ちょっと違和感があったのですけど、どうなんでしょう。
【大杉教育課程企画室長】  失礼いたします。この部分につきましては、幼・小の円滑な接続についてという報告書が出されておりまして、その中で健康な心と体という中では大切にされてきている部分でございます。学校教育法で申し上げれば、幼稚園における教育、健康・安全で幸福な生活のために基本的な習慣を養うことでありますとか、若しくは健康という中で、健康・安全な生活に必要な習慣や態度を身に付けるなど、それから、危険な場所、危険な遊び方、災害時などの行動の仕方が分かり、安全に気を付けて行動するという表現されておりますけれども、幼児期特有の状況も踏まえながら、この報告書の中ではこういった表現が今されているということでございます。
【渡邉委員】  質問というか意見になってしまうかもしれませんが、今の御説明で分かりましたけれども、構えというよりも、どちらかと言うと態度に近いですよね。例えば、ちょっと違いますけれども、小学校の体育では、態度の中に、安全に気を配るとかそういう言葉が使われていたりしますけれども、今まで安全に気を付ける態度とか、安全に気を配る態度みたいな表現の方が、何かすんなりいくかなということを個人的に思っています。
【大杉教育課程企画室長】  少し幼児教育関係者と議論して、フィードバックさせていただきます。ありがとうございます。
【藤田委員】  失礼します。少し保健の方が出ているようですけれども、今回、個別の知識や技能ということで、技能が入ってきたときに、これまで保健学習、保健指導ということで整理をしてきたところでの、「実践力」的な部分。その辺の整理はどのように捉えていったらよろしいでしょうか。
【森教科調査官】  保健学習では、応急手当に関する技能が位置付いていますが、手洗いや歯磨きなどの技能は日常生活を含めた保健指導で指導しています。実践力からは、実際に生活で実践される技能が想定しやすいのですが、ほかの教科ですと、例えば、資料を活用する力などの技能もあります。保健でも、実技的な技能ではなくそういったものがあるかどうかをもう一度検討する必要があると思っています。その辺について、御意見をいただけると有り難いです。
【岡出委員】  すみません、何度も発言させていただいて申し訳ないですが、2点教えてください。今の御発言もそうだと思うんですけれども、この資質・能力をこういう形で示していくと、教科の指導のところで言うと、最後、評価が出てきますよね。指導と評価の一体化というところで言うと、今、体育のところも、内容の記述項目と評価の観点がずれている、これは結果的に言うと現行では解消されないで来ているわけですね。今御指摘が、保健のところでたまたまお話が出ましたけれども、例えば保健のところでも、今のお話だと、健康に関してどういう問題があるのか自分たちでデータを集めてみて、そのデータをどういうふうに解釈するのかについてはスキルが必要だと思いますので、それがデータの分析にかかるようなスキルを身に付けているともし言ったとすると、それを評価することが多分必要になるということだと思うんです。そうすると、これは体育のところでも同じようなことが起こると思うんですけれども、この提示される資質・能力と評価観点を今後一致させていくようなことを、ここのところで提案していって、動かすことができるのかどうか。これは実際に授業をされる方たちからすると、なかなか混乱することが多いので、できればするような方向に持っていった方がいいんじゃないかなと個人的には思っているわけです。このことが今後どういうふうに扱われるのかということを1点伺いたいのがあります。
2点目、ごめんなさい、これで終わりたいと思うんですけれども、スポーツ関係、体育関係もそうですけれども、例えば、体を動かすことは大切ですとか、体を動かすことは健康にいいんですということは知っているんだけれども、知っているだけと。実際にはそのことに余り重きを置いていない、そのことに価値を見出していない、こういうことは想定できないわけじゃないです。実際に期待する成果としては、そのこと自体が価値があるんだということを、ちゃんと認めて行動できるというところは、かなり大事なことになるんだと思うんですね。バリューをちゃんと認めると。そのようなことは、今ここの、知識や技能というところではなかなか書きづらいことだろうと思いますし、それを、ここの学びに向かう力、人間性とか、そういうところに組み込むことができるのかどうか。かなり知識と連動していますけれども、知っているからと言ってそれは期待する成果物というふうに言ってしまっては、特に高校を出る段階ぐらいだと余りよくないんじゃないかと。そういう価値観を身に付けているということ等が、こういうところに組み入れることはできるかどうか。今のところでどのように考えているか伺えれば。
【大杉教育課程企画室長】  失礼いたします。まず、評価の部分からお答え申し上げます。今回、諮問文にもございますように、教育内容と学習指導要領の評価の在り方を一体として議論しようと、必ずしも何でもかんでも指導要領に書き込むわけではございませんけれども、もちろん、指導要領、解説書、様々な指導参考事例、それから、様々な評価の基準的なものも含めて、どのような方向性を見ていくかが大事であるというのが、諮問のそもそもの議論であったかと思います。そういう意味では、今回評価についても、ある意味、資質・能力と裏表のものとして捉えていただいて、念頭に置いて御議論頂く。いつも答申が出て評価が追い掛けるという形でございますけれども、その在り方を見据えた中で、裏表のものとして捉えながら御議論をいただきたいと考えております。
それから、価値の部分はまた調査官の先生方からあるかもしれませんけれども、教科によってもいろいろな特性がございますけれども、例えば、価値について理解しておくことがまず大事ということであれば、知識・技能の領域に入ってくる部分もあるかと思いますし、それはまさにどのような人間関係の中で、社会との関わりの中で発揮していくかという意味では、最後の部分にも関わる部分があると。これら3つの関係性というのは、かなり相互の関わり合いも深いと思いますけれども、その中で価値というものをどのように扱っていくのか、是非御議論いただければ有り難いと考えております。
【岡出委員】  ありがとうございました。
【友添委員】  議論がちょっと錯綜し出しているような気がしています。資質・能力の柱が例えば、御提案の柱立てでうまく組み込めるかどうか考えてみる必要があると思います。体育の場合で言えば、これまで技能、知識・思考・判断、態度という3つの枠組みで来ました。資質・能力の枠組みというのは、そのまま指導内容の枠組みになるわけですから、先ほどから言われているように、確かに、これは評価と一体だけど、余りそこを最初から意識してしまうと、自由な議論ができなくなってくるので、少し括弧でくくりつつ考えていった方がいいのではないかと思っています。
最終的には、体育の場合も保健の場合も、座学というのと、そして運動学習という、いわゆる学習方法がかなり違うところがあるけれども、全体でまずこの枠組みでやれるかどうか、あるいはやった方が現行よりもずっとよくなるという確信を持てるかどうか。それから、4・4・4制について、4・4・4の枠組みでやってきたこと、これをもう少し見直して、評価し直して、いわゆるスコープとシークエンスの関係だと思うのですが、シークエンス、子供の発達段階の捉えについて現行どうだったのかということを、もう一遍議論を深めていくことがあっていいように思います。その中で内容の絞り込みが見えてくるように思うし、言葉を換えて言えば、この資質・能力の絞り込みができてくるのかなと思っています。少し提案を含んでいます。
【高橋委員】  評価は後でっておっしゃったんだけど、例えば、言語活動の充実というのを今の指導要領の中では大分言われてきて、体育の実際の現場の中で、言語活動を充実したためにどういうふうな弊害が起こったのかと言うと、言葉でのやりとりが非常に盛んにはなるけれども、体を動かす活動がほとんどなくなっているとか、逆効果な部分が出たりしているのも見聞きしています。そういう中で、例えば、表現力と言ったときにどう評価していくのか。私は表現の専門家ではありますけれども、表現ができない子ということも重々あって、その子はすごく恥ずかしいとか、この場の中で出せない、そうすると、相当長いスパンの中で、先ほど菊委員が余地があるとか少し幅を持たせてというふうになると、この6年間の小学校の中でだめだったと言って余り評価がつかない、それで、場が変わって、だんだん自分が出せるようになったときに、いい評価になるというような、私たちは教育の場ですごくいいことを性善説のように考えがちだと思うんですね。出せない子をどのようにフォローしていくのかということも考えながら、評価ということも考えないと、うれしくもなくて、イヤーッなんてやるという、儀式的なものだけが出てきたら何の意味もないと思ったりします。例えば、サッカーでゴールを決めたら、みんなもう激しくアピールする、やっぱりうれしいからああいうふうになるんであって、形だけが先に行くことの弊害がすごく気にしています。
あともう一点は、レジリエンスという言葉を森教科調査官がおっしゃいましたけれども、体育の中で私はレジリエンスの研究もしていまして、中村委員などは、復興のところに、体を動かす体験をいっぱいする中で立ち直っていくとか、今を一歩進めていくという体の領域の力がすごくある。そうすると、先ほど岡出委員も、保健と体育というのをどこにどうすみ分けたりするのかって分けちゃうと、保健でレジリエンスだと、体が病気から回復するぐらいな感じになるかもしれないけれども、もっと融合される部分があるのかと思うと、これまでは、先生もおっしゃったみたいに、分けて討議していった部分が多いのですけれども、せっかくこういう場だったら、できたら、保健と体育が融合できる部分のところにも、この新しい指導要領の中では組み込むみたいなことが可能じゃないかなと思ったりしています。
【山口主査】  ありがとうございました。では、野津先生、お願いします。
【野津主査代理】  各委員の御発言を聞いていて、このワーキングの位置付けに関して、確認という意味で発言させていただきます。企画特別部会で次期改定に向けた論点整理がされていまして、そこで示されました3つの柱という枠組みは、教科の学習指導要領の検討というここでは、前提的な形であると私は理解しております。そうしたときには、この3つの柱に沿いながら、まずは現行の内容がどうなっているのかで組み直して、新しい提案ということも、加わって示されてきたこの資料の内容について意見交換することが中心になると思います。これまで各委員から意見が出ているところでは、どの範囲までが、この体育、保健体育のワーキングで議論をし、また、新しい提案をしていけるのかというあたりが、共通理解ができていなくて、かなり自由度がまだまだあってできるというスタンスの御意見もあるし等々、ちょっと戸惑っております。
今回の改定の議論の流れは、学校教育で育てるべき資質・能力、あるいは出口のところで身に付けているべき資質・能力ということから議論されて、それの実現に向けて、各教科どう諮っていくかという道筋です。その教科としてはまとまって完結していても、学校教育全体として見たときに、育てるべき資質・能力の育成を目指して各教科が相互にどうなっているのかという視点が重要です。そのことを踏まえたときに、体育、保健体育の独自性はあるんですが、教科としての共通性をしっかりと引き取る必要があると思います。例えば、保健の場合は技能については云々とか、体育の場合には表現力はとかの議論があり、難しいところがありますが,検討のしどころだと思います。
先ほど大杉室長から御説明ありましたが、評価に関しても、教科としての評価という議論が出て、それを引き取ってこちらで体育、保健体育に落としていくことになりますので、かなり共通性を念頭に置いた形でここで議論していく必要があると思います。そのような理解で間違いないかということで、とりあえず発言させていただきました。
【山口主査】  大杉室長、何かございますか。
【大杉教育課程企画室長】  ありがとうございます。主査代理に御説明をいただいたとおりでございます。その中で、例えば、表現力、技能というのがどのようなものであるべきかという御議論を頂くのが、このワーキングで是非お願いしたいと考えております。
【山口主査】  ありがとうございました。共通性と独自性というところで言いますと、今、資質・能力の3つの柱というところは、全体の教科の共通性として論点整理の中で出てきて、午前中のところでも御説明いただいたところでありますので、そこに体育、あるいは保健体育という教科をどのようにはめ込んでいくかというところで御議論をいただければと思います。もちろん、なかなか難しい部分も当然出てくるとは思いますけれども、御議論をいただきたいと思います。
もう意見交換に入っているような感じもいたしますが、改めまして、ただ、今御質問がありましたことはすごく重要なところで、ここが共通認識としてある程度ないと議論の方向性がぶれていくのかなと思いますので、まだ完全にクリアになっていない部分もあると思いますけれども、議論を深めながら、少しずつ共通理解を深めていければと思っております。体育と保健のオーバーラップという話がありましたので、なかなか御提案しにくいんですが、まずは、そのオーバーラップのところは最後にして、体育、そして保健という観点から、資質・能力について皆様方の御意見を頂戴して、最後に、時間が許せば、共通の部分で提案できるところがあるのであれば、というふうに進めていきたいと思います。
それでは、まず、体育の方に。
【日野委員】  すみません。その議論の流れの中で、私自身は、論点整理やその前の諮問の内容に対して体育がどう貢献できるのかとか、論点整理で教育課程全体を通しての枠組みが示されていましたので、それに対して体育のよさをどうアピールするのかも重要だと思っています。今回の提案は、現行の内容を当てはめる形で整理されていて、とても分かりやすいですけれども、一方では、態度のところが、学びに向かう力と人間性という枠で示されています。実はここのところは、もっと、教科を越えて、体育がまさに今言われている主体的・協働的な態度を身に付けるところとして、貢献できると思っています。態度自体をここにそのまま入れたらいいのか、態度に関する知識や技能もあり、それらは体育固有のものでありますので、この位置付けの仕方について議論すべき点と思います。諮問でありました、今の子供たちの自尊感情が低いとか、自己肯定感、あるいは社会参画等、学校全体で育む力に対して、体育は貢献できるのではないかと思います。そんな議論の仕方もあるのではないかと思いました。
【山口主査】  ありがとうございました。この3つの柱と分けても、かぶさるところは当然出てきますので、大きく3つに分けてはいますけれども、そこも踏まえた上で御意見等を頂戴できればと思います。
それでは、体育に関してどなたか。近藤先生お願いします。
【近藤委員】  体育、保健もそうなんですけれども、先ほどの友添委員のお話を受けて、この枠組みでまとめて、そこに新しい課題や、これから盛り込んでいくもの、写した方がいいものという議論をここですべきだと思っています。現場で言えば、評価とリンクするという話ですので、この間出た学習指導要領にやっと現場がなれてきたところで、また変わるのかよという話なんです。そうすると、それを定着させるのにまた労力が要るわけですね。なので、基本的なこの現行のものを、この3つの柱に合わせたスタンスで作っていくことが、現場サイドではより伝わりやすい、継続性があって分かりやすい。先ほども言ったように、経験の浅い先生がたくさんいる中で、また経験のある先生も、前のやつところころ変わったのでは、結局はそれは伝わっていかないので、この枠組みで整理していく方向は私は正しいと思っています。
もう一点、4・4・4の枠組みについてなんですけれども、前回の改定の流れの中で4・4・4と出てきたのが今回の改定ですよね。そうすると、少なくとも4・4・4の枠組みが明文化されてから、平成23年度に全面実施になってまだ4年ですよね。12年のスパンで考えたものを4年後に振り返れるのかどうなのかという話なんですよね。まだ分からないじゃないですか。だから、それがいいかどうかは別にして、この4・4・4と打ち出したところを、このタイミングで新しいものをまた見直すというのはどうなのかなというのが私の意見です。
以上です。
【山口主査】  ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。
【岡出委員】  余り何度も言うつもりなかったんですが、資質・能力というところで、今、日野先生も言われましたけれども、例えば、体育関係のところで、中学校で、フェアなプレーを大切にしようとするとか、これは行動としては、そういうことができればいいということは分かると思うんですけれども、当然それに関わっては、フェアなプレーって何とか、なぜそれが価値があるのということを知っていないと、こちらにはなかなか来ないと考えられますよね。そうしますと、教科調査官の方からも御指摘ありましたように、個別の知識や技能と言われているもの、いわゆる動きに関わるようなものだけではなくて、実際には、例えば社会的な規範の作り方だとか、そういうことも含めて、そこに知識というのは介在してくるんだと思うんです。そういうものを、この個別の知識や技能と言われるものと、学びに向かう力と人間性みたいな、こういうところに、どう配置するのかによって、読み取る人たちが混乱するのか、スッといくのかが、かなり変わるような気がするんです。
同時に、技能にしても知識にしても、理解度だとか習熟度は、一見同じようなことを書いているようだけれども、小学生だからこれができるとか、中学生だからここまでできるだとか、習熟度の違いみたいなものを、こういうところにうまく反映させることができないと、小学校でも中学校でも高校でも同じことをしているのかみたいな、体育関係で言うと、技能のところに関してよくそういう話が出ますよね。あるいは、技能そのものがもともと難度が違うみたいな話になってしまって、小学生に合ったような条件設定があるからこういうことができるとか、高校生だからこの条件設定なのでここまで期待していいとかって、こういう話が多分出るんじゃないかと思うんです。そういう意味では、この資質能力と言われるものを記述するときに、能力そのものに全部レベルの違う能力があるというよりも、多分、どういう状況の中でそれを発揮することが期待されるのかという、習熟だとか理解度のレベルをうまく反映させるようなことができないと、なかなかつらい。それは保健のところでもそうですし、社会科とかが典型だと思うんですけれども、自分の町の近くのことしか分からないとか、そういうところから少し地域が広がるだとか、国に広がるだとか、世界が広がるだとか、同じようなことをかなり広げていきますよね。
それから、歴史的な事項にしても、小学生だって、中学生だって、高校生だって、同じような知識は教えてもらっているはずなんですよね、日本の明治維新いつでしたかみたいなことは教えてもらっているけれども、小学生に期待する理解度と高校生に対して期待する理解度は違うので、書き分けるはずだと思うんです。そういうふうな発想は当然体育のところでもあるはずだと思うんですが、保健も全く同じだと思うんですけれども、なかなかそれがうまく今まで表現されてきたとは個人的には思わないので、そういうものをうまく反映できるような論議が、どこかでなされればいいのかなと思います。
【山口主査】  ありがとうございました。
【菊委員】  今の岡出委員のお話とも関連すると思いますが、先ほど、私、第1回委員会の席上でも申し上げましたけれども、構造としては、それぞれの要素に分けて羅列します。でも、実際の教育・学習というのは、これらが当然つながってきます。そのつながり方とか、あるいは子供たち自身がそれを意味として受け止めて自分で生成していくと言いますか、自分たちで、まさにそこで問題を発見したり解決したりしようとする、そういう中に恐らくこういう要素が落とし込まれていきます。そして、そこでの要素レベルは、外から見ると往々にして同じ内容を扱っているように見えるんだけれども、実はそれは校種別で基本的には違ってくる。こういう観点からまさにここでの表現の仕方が妥当かどうかということも出てくると思うんですね。
私自身はアクティブ・ラーニングも全く同じことだと考えますが、人間が社会やいろいろな関わりの中で、基本的に何が問題なのか、何か自分でおかしいといった問いを持たないと、どういう学習だって成立しないわけです。それが要素に付置すればこういう机上の内容にもちろんなっていくのは理解できるのですが、先ほど申し上げた機能の部分ですね、どういうふうに生きて働くのかという部分と、ここで書かれてある様々な資質・能力というのがどういう関連性を持つのか、その辺のところも同時に議論しないと、絵に描いた餅じゃないですけれども、立派なことはいろいろ書いているけれども、実際には子供たちに届かないと言いますか、授業の場面や学習の場面でそういうことが生かされていかないように思います。先生方も、何か学習指導要領に書いてあるんだけれども、子供の現状と違うよねという、そういう違いだけが残って、なかなか追い付かないという受け止め方をしがちになる。ちょっと全体的な意見にもなりますが、野津先生がおっしゃるのは非常によく分かるんですが、先ほども言いましたように、トップダウンでやってくるものと、実際の現場サイドでの受け止め方と子供たちの学習状況というものを、こういうワーキングでなるべく議論しないと、リアルなものになっていかないというのが私の意見です。
【友添委員】  すみません、セットで議論するわけじゃないんですが、菊委員が言われたことは非常に大事な視点だと思うんですね。ただし、カリキュラムメイキングの場合に、例えば、意味の生成までカリキュラムの中に盛り込めるのか、他の教科との並びがあって、議論はもちろん必要だけれども、それはこれから深めていく話で、今はまずは、先ほどお尋ねしたように、例えば保健のところで、この枠組みが妥当するのかどうかの感想をまずお尋ねしたい、これは先ほどお尋ねしたことであります。
それともう一つ、岡出委員がおっしゃられたこと非常に大事なんだけれども、分かるために必要な知識、例えば、技術が分かるために必要な知識と、できるようになるために必要な知識と、それから、関わるために必要な知識、これらは全部知識ベースのものです。だから、知識というのは最終的に集約されてくるのだけれども、それは現行の技能、態度、知識、思考判断のところで言えば、技能に関わる知識を技能に書いてきたし、それから、いわゆる態度に関わる知識は態度のところに書いてきたし、思考判断に関わる知識についても知識ベースのところに書いてきたから、引き取り方としては現行とそんなに大きな違いはない。ただし、今の現行の知識ベースの配置の仕方、そこから意味が作り出していって、子供たちがそれを学習として、ある一定の行為の発動にまでつながっていかない、つまり、ここで言う表現力までいかないというのであれば、むしろそれに議論を集約して、次回あたりから深めていく話ではないでしょうか。まずは、何度も言いますけれども、保健の先生方が、保健の場合、この今までと全く違う枠組みが妥当するのかどうかを、まず、主査、お尋ねいただければと思います。
【山口主査】  保健のどなたかにお尋ねしたいということですね。
【友添委員】  はい、一度伺ってみたいと思います。
【渡邉委員】  私の個人的な意見ですけれども、枠組みが合うかどうかというよりも、枠組みを作ったらそれに合わせるという考え方も1つあると思うんですね。というのは、例えば、先ほど技能を入れるかどうかという話ですけれども、これまでの保健の中では、技能的なもの、例えば、応急手当のところは、学習指導要領でもできるようにするとなっていますから、まさに技能のようにとれるのですけど、それは知識として位置付いていたわけです。そうしますと、今度、技能となった場合に、これまでの知識・技能の考え方を変えるということになるわけです。ですから、今の考え方だと合わないけれども、今度修正して知識・技能と分けるのじゃなくて、知識・技能という1つの形でそこのところに位置付けるということもあるかもしれないですね。
もう一つは、態度のところもそうですけれども、関心・意欲・態度というようなことであったのですが、今度は、その態度という大きなくくりとしたら、これまでのものと、今度の態度というのは、ちょっと捉え方が違いますというふうなことを明確にしていくということもありますから、合うか合わないかということで、ちょっと簡単にはできないかもしれない。ここで今回新しいこういう考え方で構造化していくのであれば、それに合った内容を、書き方も変えていくというのもあるかと思います。
【山口主査】  ほかに保健関係の。青木先生。
【青木委員】  すみません、私の勘違いもあるかも分かりませんが、私は、今までは知識・理解だったんですけれども、この知識や技能、何ができるかが入ったことが、かえって有り難いなと思っているんです。子供たちは、目の前の健康は、小学生・中学生は、別に健康や病気について余り関心がないというか、自分自身が健康ですから余り思わないんですけれども、将来を見据えて今何ができるのか、何をしておかなきゃいけないのかということを知って、そして、それが実践できることが、私はすごく大事かなと。将来的に健康で過ごせるためには、幼児、小学校、中学校、早くそれを取り組んで、分かってやっていた方が効果が上がってくると思っているんです。そういう意味では、個人的な意見ですが、ここに技能が入ったことがよかったかなと思っています。
以上です。
【野津主査代理】  まず、友添委員の問い掛けなんですけれども、私の個人的な意見では、保健は、今回のこの3つの柱は非常にしっくりくると思っております。3つ目の学びに向かう力、人間性という表現だけで見ると分かりにくいんですけれども、情意というキーワードも入っており、これは情意に迫る健康教育ということで非常にいいのではないかと思っているところです。
それからもう一つ、話が少し変わりますけれども、菊委員が午前中言われ、先ほども話題にされました、実際の現場のところでどうカリキュラムが機能していくかという問題意識、懸念は、共通するものとしてあります。これは大杉室長から御説明していただけたらと思うんですが、総則・評価の特別部会の方で検討する項目の1つとして、カリキュラム・マネジメントというのがありまして、これから議論されていくわけですけれども、その辺のことも視野に入れた議論になろうと予想しています。
【大杉教育課程企画室長】  失礼いたします。御指摘のカリキュラム・マネジメント、それから、本部会でも、まさにアクティブ・ラーニングの在り方も御議論頂くと思いますけれども、この3つの柱がどう有機的に結び付くのかということは、各部会におけるアクティブ・ラーニングの在り方でも御議論頂く。先ほど高橋先生からは、型になることへの御懸念ということをいただきましたけれども、今回の論点整理でお示しいただいたアクティブ・ラーニングは、この授業でやりなさいという型ではなくて、まさにこの3つをどう有機的に結び付けていくためには、例えば問いを持たせることでありますとか、その中で課題解決的なステップを子供たちにちゃんと踏ませる、その中で課題解決的な力がまさに活動と資質・能力裏表の形で身についてくる、そのようなことを各教科で考えていただくということ。そして、それらの学びがカリキュラム・マネジメントという、各学校が全体で目指す資質・能力との結び付きという中で明らかになっていく。このような全体図を目指していく。その中で、全体像の部分が常に往還しますので、なかなか御議論しにくいのはよく分かるんですけれども、その辺を場面場面で少し仕分けていただきながら深めていただきたいということでございます。失礼いたしました。
【真如委員】  先ほどから、随分最近変わってきているんだという話をしていますけれども、社会も変わって、自然界のいろいろな問題もたくさん発生していますし、それから、国際的な関係も非常にここのところ変わってきているという、とにかく物すごい勢いで変わってきているのは事実で、私たちの生活も同じように変わってきています。で、ここで育成すべき資質・能力というのは、多分そういうことも考えながらこちらに提示してくれたんだろうと思いますので、今度は私たちの方で、各教科の中でどういうような学びを子供たちに提供しながら、子供たち1人1人が健やかに育っていくためにどういうふうな形で評価していくかについてお話をすればいいのかなという気がします。
そうすると、3つの大きなオレンジ色のところに書いてあって、その下に具体的な内容が書いてありますけれども、それと比較してみると、最初の上のところでは、こういうふうに変わってきたんだ、頑張らなきゃね、また勉強し直さなきゃねという気持ちがあるんですけれども、そこと、その下に書いてあるところが、少し、まだまだつながりがどうかなという気がします。前と余り変わっていないなという感じで私には取られたので、そういったところも含めて、イメージしやすいものをこれから提示していく必要があるかなと感じたところです。
以上です。
【山口主査】  ほかの委員の方、いかがでしょうか。
【鈴木(美)委員】  保健の方なんですけれども、先ほど調査官の方からお話があったとおり、現行の指導要領では知識の部分だけが記述されていて、思考・判断や関心・意欲・態度の部分は書かれていなかったところです。現場では、そういったところを補うために、県から出されている資料だとか、国立教育政策研究所から出されている資料などを見ながら作って指導しているところなんですが、ただ、全員がそうできているかと言ったら、保健学習は知識・理解のところだけの評価と誤解している者も中にはいると聞いております。そういったことを考えると、こういうふうに落とし込み3つの柱でというのは、そういった全国の教員にとっての手掛かりの1つになるなというのを感じているところです。
また、この思考・判断、表現力や学びに向かう力、人間性等も記されることで、指導法も変わるのではないかなと考えるところです。
以上です。
【山口主査】  ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
【横嶋委員】  私も同じような意見なんですけれども、これまで現場の教員は知識・理解しか書かれていない学習指導要領を基に、実際の評価は、思考・判断とか関心・意欲・態度の評価もしてきたことを踏まえますと、この部分が新たに枠組みがしっかり位置付けられることは、現場は非常にやりやすくなるんじゃないかと考えております。
また、技能の部分の内容については、保健学習の中で何をもって技能と位置付けるのかという部分は、これからちょっと検討していく必要はあると思いますけれども、単に実践できればそれが技能かと言うと、それではないと考えておりますので、その辺は今後検討が必要かと思います。ただ、位置付けとしては、知識や技能というのは十分あり得る話かなと思っております。
以上です。
【山口主査】  横嶋委員、せっかくですから、現時点において何か御提案とか、今の部分でございましたら、付け加えてお願いしたいんですけれども。
【横嶋委員】  ちょっと現時点では私も迷いがいろいろありますので、次回以降何とか考えてきたいと思います。
【山口主査】  分かりました。ほかにいかがでしょうか。
【中村委員】  保健じゃなくてもよろしいですか。1つは、私自身がいいなと思ったのは、学びに向かう力、人間性のところで、先ほど日野委員もおっしゃいましたけれども、体育の特徴みたいなものが出せるのかなと思います。もう一歩進んで、例えば、協調とか共感とか、そういうふうなところは実際の体育の現場で子供たちは経験する場が非常に多いので、そこまで踏み込んでもいいのかなというのは個人的な考えです。
それから、幼児教育との絡みなんですけれども、御存じのように、幼児教育の方は5領域ですから、ここに書かれていることは余りにも健康の領域に特化されている気がするんですね。むしろこういうふうに資質・能力のイメージを、例えば保健体育科というところから落としていったときに、当然、もともと幼児教育が固有で持っていた表現だとか、あるいは人間関係のところって非常に大きくマッチするので、そことの重なり合いみたいなものを是非重視してほしいなと思います。
以上です。
【山口主査】  ありがとうございました。体育と保健と一緒くたになっていますので、どちらでも関わらず、事務局の方の整理は後々難しくなると思いますけれども、もう修正が利きませんので、このまま議論を進めたいと思います。
佐藤委員、いかがですか。
【佐藤委員】  保健について、先ほどから話ありましたように、現場では指導要領に書かれていることを何とか実現しようという気持ちでやっております。評価規準にこのような形で書いてあるものを明記していただけると、非常に有り難いと思っています。
すみません、話の振り返りで申し訳ないです、私ちょっと分からないのは、保健の技能という部分で、例えば、保健の高校の内容になりますと、生活習慣病と感染症の予防というときに、できるようになるというのは、どこをどうもってできるようになるというふうに、指導して、評価していったらいいのかなと疑問に思ったところです。枠組みの中で指導していくことについては非常に理解しているつもりでございます。
【森教科調査官】  今回の資料の「知識や技能」については、現行の学習指導要領を基に作成していますので、応急手当以外の技能について記載していません。佐藤委員がおっしゃられた生活習慣病の予防に関わるものとして、意志決定、行動選択も1つのスキルと捉えることもできるかもしれません。応急手当で言うような技能以外についてどんなものがあるか、御議論いただけると有り難いです。
【山口主査】  体育に関してはいかがですか。
【佐藤委員】  体育に関しては、このような枠組みの中でやっていくことに対して、非常に分かりやすく感じているところでございます。先ほど高橋調査官の方から思考・判断の内容をお聞きしましたが、例えば練習計画の立て方があったと思いますが、単元が大きく取る場合、そういった力をどういうふうに育て、どう評価していくのかについても記載されると、資質・能力という部分で、生涯にわたって身につける力というところで必要になってくるのかなと感じております。
以上です。
【山口主査】  ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。
調査官の方から説明もありましたけれども、この柱の2つ目のところで、思考力、判断力、今まではここだけだったけれども、表現力という項目が加わったことは、保健体育においては1つ大きな変化なのかなと思います。そこは当然、評価とも関わってくるわけですけれども、委員の皆様の中で、この表現力について、体育、保健体育がどういうふうに捉えていくべきなのかというようなところで、もし御意見があれば、少し伺いたいと思うんですけれども。いかがでしょうか。では、菊先生お願いします。
【菊委員】  これも恐らく全体に関わる問題だと思うんですけれども、例えば、アクティブ・ラーニングにしろ、子供たちが主体的に学ぶという中で、子供同士がどう関わり合うのかという、自分が持っている技能だとか、あるいは知識をどう伝えていくのかという視点も重要だと思います。例えば、体育であれば、チーム同士で競い合う中で、当然、自分たちのチーム力を高めていかなくちゃいけない。そういう目標があると、そこには自発的に自分たちのグループの力を高めていくために、インリーダーと言いますかリーダーがつくられて、それぞれの役割があって、それぞれの中で情報交換したり、いろいろ体で感じとったこととか、あるいは観察したことなどを伝えたりしていくというような、そんなコミュニケーション在り様といったことも1つの重要な学習のベースになるんだろうと思います。いかに正確に、正しく伝えることができるのかとか、あるいは理解を深めるために問いを発するといった、そういう力も当然そこには入ってくるかなと思うんですね。
ですから、ここで言う表現力というのを非常に幅広く捉えたときに、コミュニケーションという中でその精度を高めていくといったような、そういうことも考えられるんじゃないかと私は思います。この点については、いろんな御意見があるとは思いますが。
【岡出委員】  今のお話もありましたけれども、私自身は迷っているので、それも含めてお話をしたいと思いますけれども。この体育の方で挙げていただいたもの、例えば中学校のところで例を引き出せばいいと思うんですけれども、課題に応じた適切な練習方法等の選択、こういうふうな話になっていくと、自分たちの課題に合っているか判断するわけですね、判断をするにしたって、1人でできることもあれば、1人じゃできないこともあるので、そうすると、複数の人間と、こういうやり方でいいよねというふうにして説得にかからないと、この練習方法は適切なものだと認めてもらえなくて、スポイルされてしまうということは、当然考えられるわけですね。こういうときには、当然、自分が集めた情報を整理して、人に分かりやすく伝えるということは要求されることだと思うんです。これは、言語表現ありましたけれども、そういうところで引き取ることは多分できるんだと思うんですね。
他方で、今言ったような話し合いをしようとすると、相手の感情をちゃんと見て話をするだとか、受け入れるところはちゃんと受け入れないと合意が作れなくなってしまう。これはもう表現の仕方自体で、君はだめとかネグレクトされることもあれば、割とすんなり受け入れてもらえることもできてくるわけですね。これはコミュニケーションの仕方と言えばそういうことになるんですが、この手のものをここの表現力ということで入れていいのか、それとも、その手のものは、この右のところの、情意・態度に関わるところで、人とうまくコミュニケーションとるだとかいうことはそっちに入れるのかとか、そこら辺私まだうまく整理できていなくて。でも、そういうものが多分具体例としては挙げられるような気がします。
【山口主査】  ありがとうございました。恐らく現場にこれがおりていったときに、今のようなより具体的な、ここの表現力ということはどういうことを目指しているとか、示しているということが分からないと、現場は非常に混乱すると思うんですね。ですから、今このワーキンググループの中では、何が正しいかということではなくて、いろいろな、こんなこともあるんじゃないか、あんなこともあるんじゃないかというのを出していただくことによって、そこで大体の共通理解が生まれていくことが重要なのかなと考えておりますので、どなたかほかにももしあればお願いいたします。
【藤田委員】  今、菊先生、岡出先生の言われたことと少しかぶるんですけれども、ここで言われている思考力、判断力、表現力等は、知っていること、できることをどう使うかといった部分に関わってくることで、それこそ習得した知識や技能を活用していくところが入ってくるのではないかと思います。だから、体育においても、表現力といったときには、ただパフォーマンスの発揮とか表出とかだけではなくて、自分ができること、知っていることを、今先生方言われたように、コミュニケートして人に伝える、教え合う、そういう具体的な活動として私はイメージをしていました。
【青木委員】  現場の教員の授業作りは、今非常にグループワークとか、グループで必ず意見交換させるという授業を展開しなさいと指導しています。ほとんどの授業がそういうふうに変わってきています。一斉の授業じゃなくて、1時間の中に必ず思考判断するためとしてグループワーク、ペアワーク、いろいろな方法を使ってやっていますので、是非それが表現力という形で、もっと体育にも保健にも生かされるといいかなと感じます。
【山口主査】  ありがとうございます。ほかにございますでしょうか。
【友添委員】  少し見方を整理しておく必要が若干あるのかなと思っていまして、表現力にもやはり階層性があるわけですよね。先ほど高田調査官がおっしゃられた表出というのが何か悪者のイメージになっていますけれども、表出レベルの表現力が確かにあっていいわけなんですね。つまり、情意と関わって、うれしいという笑顔を出したり声を発したり、こういう表現力のレベル、もちろん、子供の発達段階に応じて認めてあげる必要があるだろうと思っています。
それから、何よりも大事な点は何かって、指導内容と関わった表現力であることを限定しておかないと、指導内容と関わりのない表現力というのはあり得ないわけで、飽くまでも体育の指導内容に関わるということで言えば、知識やあるいはここで言っている思考判断、あるいは情意ですよね、具体的に感動したり喜んだりしたときに、例えば、小学校の低学年であれば、そこで出してくる表現の仕方と、発達段階に応じて表現が変わってくる。先ほど高橋委員がおっしゃられたように、例えば、表現というのは、インプットとアウトプットの間にブラックボックスがあって、そこでSR反応しているわけじゃないですよね、発達が、段階が上がってくると、刺激があれば、それを自分の中でもう一回そしゃくして表現してくるということも含めて言えば、階層性の表現力のレベルを考慮していかなければならない。だからこそ、いわばカリキュラムとしてうまく組み込めるわけであって、そこの意識を抜いて表現力の構想を立ててしまうと、単なるパフォーマンスに変わってしまう可能性があるので、ここだけ確認しておいた方がいいと思って発言しました。
【山口主査】  ありがとうございました。体育、保健体育を通じて育成すべき資質・能力ということで、ここは、それこそ時代の変化とともに、体育、保健体育に求められる、あるいは体育、保健体育で補える資質・能力というのが、非常に求められる部分も以前より多くなっているということもあって、非常に広がりがあると思うんですね。それがきょうのこの議論の中でいろいろ出ていたと思います。
失礼しました、近藤委員、先に御発言いただいて結構です。まとめに入っていました。
【近藤委員】  今のところと同じで、私、岡出委員と同じ悩みを感じていて、まず、今の話で言えば、表現力は表現力だけで存在するんじゃなくて、やはり思考力、判断力、表現力セットなんだろうなと。何も考えないで、何も判断しないところに表現力はないということで考えた方がいいと思います。
ただ、ここに書いてある教科等の本質に根差した見方や考え方と言ったときに、例えば、小学校の授業で言うと、ボール運動でボールゲームやりました、ゲームの記録を基に振り返りして話し合いしますと。話し合いをするときに思考力、次の作戦を考えて、みんなで共有して意思決定をしてってやりますよね。その力まで体育が担わなければならないのかということなんです。私は、基本的には、例えば言語表現の部分は国語で担う部分であるし、仲間と協働するとか、特活とか道徳とかで担う部分を生かして、つまり、汎用的な能力を体育の授業の中でも生かしてやるということなので、そうすると、体育で独自の思考力、判断力、表現力って何って話になって、そこが私まだ考え整理できていないんですけれども。中身を伴ったこういう表記の仕方もありだと思います。だけれども、それを体育の短い90時間、105時間の中で指導しなさい、その時間で指導したことを評価しなさいと言うと非常に窮屈になるし、言語活動が出てきたときに、みんなで車座になって、なかなか運動しない体育の授業が出てきてしまったのと同じ間違いを繰り返すと思うので、そこは、打ち出し方なんですけれども、出し方を気を付けていかないと、短い45分、50分の体育の授業が効果的に教科の特性が生かされないような授業になってしまう可能性があると思っています。
以上です。
【高橋委員】  すみません、ぎりぎりになって。体の教育を志向している私個人としては、この体育という身体を規律化するという危ない部分と、表出が自由にできる場面と、してはいけないマナーみたいなもののぎりぎりのところで身体があるんだと思うんですね。安全で非常に自由な場の中では、表現もしやすかったり、表出もしやすかったりするけれども、あの先生の前ではキリッとしなきゃならないとか、そういう隠されたカリキュラムの中にも身体というのがすぐ反応すると。その辺も含めた表現を、少し広いんですけれども、考えて、近藤委員と似ているんですけれども、これは階層性でどうするかというのは非常に広い論議になるので、でも、そこは身体という私たちが避けられない領域のここの分科会なので、是非その辺も視野に入れた議論ができればいいかなと思います。
【山口主査】  ありがとうございました。まさに今、高橋委員がおっしゃられたように、体育、保健体育の本質と言いますか、どこを目指して何を求めていくのかというところを、時間はかかるところですけれども、そこをしっかり話しておかないと次に進めないという部分もあるのかなと思います。この資質・能力につきましては、次回も引き続きまして御議論頂くことになっておりますので、1度、資料等を委員の皆様にお持ち帰りいただいて、ホームワークしていただきまして、次回に臨んでいただくようにと思います。
調査官の方から、あるいは室長からでもいいんですが、ここを特に考えてきていただきたいというようなところ、今の議論を聞いていた中でございましたら、お願いしたいんですけれども、いかがでしょうか。
【高田教科調査官】  様々なご意見、ご検討、ありがとうございます。次回も、育成すべき資質・能力について、もう少し議論を深めさせていただきたいと思います。1つ目の柱である個別の知識や技能において、知識と技能をセットにするということは、分かりやすく言いますと、○○についての行い方が分かり、~ができるというような格好になると思うのですが、今まで体育が行ってきた技能と知識の指導と踏まえ、どう捉えていくかについて議論していただきたいと思います。
2つ目として、表現力の扱いについてです。思考力・判断力・表現力という一連の流れで、思考し判断し表現するというイメージで統一したいと思います。友達同士のコミュニケーションで、喜びを表現するという表現とは違い、分かって考えて、そして、工夫したことをどう表現するのかというところでの議論をお願いできればと思います。
3つ目の学びに向かう力、人間性については、これは態度の部分を整理しましたが、例えば、新たにチームワークや感性、優しさ、思いやり等についても、体育・保健体育の授業を通して、育めないかということについてです。それらは全て汎用性がある資質・能力ですので、体育で培ったものが各教科等様々なところに活用できるという道筋も含めて、議論を深めていただけますと有り難いです。
【森教科調査官】  保健についてですが、本日、「個別の知識や技能」、「学びに向かう力、人間性等」についての御議論をしていただきましたが、「思考力、判断力、表現力等」については意見がありませんでした。保健に関しては、重要な資質・能力になりますので、次回、御議論をよろしくお願いいたします。
【山口主査】  ありがとうございました。そもそもこの3つの柱自体にも、委員の先生方それぞれ御意見もおありかとは思いますけれども、現行の指導要領をここに当てはめて、たたき台として作っていただいたものに、さらに議論を次回以降も深めていければと考えております。
それでは、本日予定されていた議題はここまでとさせていただきまして、次回以降の日程などにつきまして、事務局より説明をお願いいたします。
【高﨑学校体育室長補佐】  失礼いたします。次回につきましては、午前中の会議でもお話しさせていただきましたが、12月10日の午後を予定しております。場所等につきましては、決まり次第また御連絡させていただきたいと思っております。主査の方には、資質・能力についてまた引き続き御議論していただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
なお、御意見については、時間については、かなり会議の方、手短になってしまう形になりますので、もし御意見、ペーパー等ございましたら、事前に事務局にいただければ、会議での配付だとか、各委員などへの周知もできますので、御活用いただければと思います。よろしくお願いいたします。
【山口主査】  ありがとうございました。また、配付資料が非常に多ございますので、机上に配付されたものは、置いておいていただければ、送っていただくことも可能だということでございます。
それでは、本日は午前・午後の2回だったんですけれども、長時間にわたりまして御議論いただきまして、ありがとうございました。これで第2回体育・保健体育、健康、安全ワーキンググループを終了させていただきます。ありがとうございました。

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