高等学校公民科における科目構成及び新選択科目「倫理(仮称)」、新選択科目「政治・経済(仮称)」の方向性として考えられる構成(素案)

※ 高等学校公民科における科目構成及び新選択科目「倫理(仮称)」、「政治・経済(仮称)」の構成については、以下のように考え整理することとしてはどうか。
○ 「論点整理」における検討も踏まえ、公民科の科目構成を見直し、共通必履修科目としての「公共(仮称)」を設置し、その上に選択履修科目「倫理(仮称)」及び「政治・経済(仮称)」を設置することが適当である。その際、「公共(仮称)」と同様に1科目でもって公民科の教科目標を達成することのできる現行の選択必履修科目「現代社会」については、「公共(仮称)」における三つの大項目相互の関係や学習内容において共通する点も多く、その発展と捉えることもできることから科目を設置しないこととすることが考えられる。(再掲)
○ 新選択科目「倫理(仮称)」は、共通必履修科目「公共(仮称)」で習得した個人が判断するための手掛かりとなる考え方を基盤とし、古今東西の幅広い知的蓄積を通してより深く思索するための概念や理論を理解し、それらを活用して現代の倫理的課題を探究するとともに、人間としての在り方生き方についてより深く自覚し、人格の完成に向けて自己の生き方の確立を図る主体を育む「倫理」に発展させる。そのために、思想史の断片的な知識の暗記中心から、「倫理的価値の理解」を基にした「考える倫理」に転換することが考えられる。
○ 新選択科目「政治・経済(仮称)」は、小・中学校社会科で身に付けた現代社会を捉える見方や考え方や共通必履修科目「公共(仮称)」で身に付けた人間と社会の在り方を捉える見方や考え方を基盤に、「公共(仮称)」で習得した選択・判断の基準となる概念等を活用し、現代日本の政治や経済の諸課題や国際社会における日本の役割など、正解が一つに定まらない現実社会の諸課題を協働して探究し、国家及び社会の形成に、より積極的な役割を果たす主体を育む「政治・経済」に発展させることが考えられる。

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