教育課程部会 国語ワーキンググループ(第8回) 議事録

1.日時

平成28年5月31日(火曜日) 15時00分~17時00分

2.場所

文部科学省 東館3F1特別会議室

3.議題

  1. 国語教育の改善充実について
  2. その他

4.議事録

【北原主査】
 定刻になりましたので、ただいまより、中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会国語ワーキンググループの第8回を開催いたします。
 本日は、お忙しい中、御参集いただきまして、ありがとうございます。
 それでは最初に、事務局から、配付資料について確認をお願いします。

【小林教育課程課課長補佐】
 配付資料の確認をさせていただきます。
 本日は、議事次第に記載しておりますとおり、資料1から3、その他机上に参考資料を配付させていただいております。不足等ございましたら事務局にお申し付けください。
 なお、机上にタブレット端末を置いておりますが、その中には、本ワーキンググループの審議に当たり参考となる関係する審議会の答申や関係資料等をデータで入れております。詳細は次第の裏面の目次をごらんください。
 また、本日は、学習指導要領見直しに関しまして、各団体から届けられました要望の一覧を机上の紙ファイルに配付しております。前回から加わったものもありますので、一体にして1つのファイルにしております。
 以上でございます。

【北原主査】
 ありがとうございます。御確認ください。
 それでは、これから議事に入りますが、初めに、本ワーキンググループの審議等については、初等中等教育分科会教育課程部会運営規則によりまして、第3条に原則公開ということでございますので、公開により議事を進めさせていただきます。また、第6条に基づきまして、議事録を作成し、原則公開するものとして取り扱うこととさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 なお、本日は報道関係者から会議の撮影及び録音の申出がありまして、これを許可しておりますので、御承知おきください。
 それでは、本日は、資料3「国語ワーキンググループにおける取りまとめ(案)」について意見交換を行いますが、意見交換に入る前に、学校段階等別部会等の議論の状況、それから言語能力の向上に関する特別チームにおける議論の状況を説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、まず、事務局から、資料1「学校段階等別部会等の議論の状況について」と参考資料「プログラミング教育に関する有識者会議の設置について」の説明をお願いし、その後で、続けて、資料2「言語能力の向上に関する特別チームの議論の状況について」説明をお願いします。
 では、お願いします。

【大杉教育課程企画室長】
 失礼いたします。資料1及び参考資料を説明させていただきます。
 まず、参考資料の方でございますけれども、先日設置されました小学校段階におけるプログラミング教育に関する有識者会議の設置についてということでございます。身近な様々なもの、自動販売機にしても、様々なお掃除ロボットにしても、その中にコンピューターが内蔵されてプログラミングの働きで動いているというようなことがますます私たちの生活の中に身近になってきているということでございます。そうした中で子どもたちが、それが魔法の箱ではなくて、その中できちんとプログラミングというものが動くということ、そこに自分たちの意図を反映させながら社会の中で活用していけるというようなことをしっかりと理解させるというようなことが重要ではないかというような議論がございまして、プログラミングの言語そのもの、コーディングを学ぶということではなくて、そういったことを体験しながら社会の中でのプログラミングの働き、コンピューターの働きについて理解していくためのきっかけを小学校段階でどこかで作っていくということを目指して議論を行っていただいているところでございます。
 数回でおまとめをさせていただく予定でございまして、6月中には議論の状況をまとめて、内容については中教審で、また実施体制に関しましては、指導体制でございますとか、教材の在り方について、官民連携での体制作りが重要になってまいりますので、そうした官民連携のコンソーシアムに条件整備等の議論を引き継いでいくということで、全体的なプログラミング教育に対する考え方、現状では様々な考え方がプログラミング教育に関してはございますので、それに関する共通理解を図りながら、一定のまとめをさせていただくということでございます。
 最後のページに、有識者会議の委員の名簿がございますけれども、中教審で今回の次期改訂に向けた議論をしていただいているメンバー、教育課程部会長の武藤先生も含め、御参加いただきながらバランスのとれた議論を展開していただいているところでございます。
 これについては、以上、御報告でございますが、この議論の中では、国立情報学研究所の調査結果が発表されまして、その中では、今、東ロボくんという人工知能、ロボットは東大に合格できるかという人工知能の調査をしておりますけれども、それが今、偏差値60というところに来ている。人工知能に負けている中高生がいるというような状況であるということが考えられるわけであります。
 そうした中で、中高生の中で、もしかしたら教科書がしっかりと読み解けていない層がいるのではないかということで、国立情報学研究所の方では、人工知能の研究だけではなくて、中高生が教科書の少し複雑な文章をしっかりと読み解けているかどうかというような調査を行っているところでございます。その結果も少し中間段階で御報告を頂いたところですが、なかなか実際には読めていないのではないかというような結果が見えてきている。そうしたことを踏まえますれば、プログラミング教育も含め、全ての学習の前提となる読解力をしっかりと育んでいくことが重要であるということ。本ワーキングの議論のおまとめを本日頂きますけれども、そうしたことを十分踏まえながら、国語教育を含めた言語能力の育成をしっかり図っていくということが、全ての教育の前提になるのではないかというような議論もされているところですので、御参考までに御紹介を申し上げるところでございます。
 それでは、資料1にお戻りいただきまして、カリキュラム・マネジメントと総則のイメージということでございます。
 おめくりいただきますと、1枚目の裏側に、学習指導要領改訂の方向性ということでございまして、何をどのように学ぶことで何ができるようになるかというこの諮問以来、御議論を積み重ねていただいた方向性ということでございます。こうしたことをしっかりと各学校で実現していけるようにすることが求められるということ、これが即ちカリキュラム・マネジメントではないかということでございまして、2枚目の表にございますように、何ができるようになるかという教育目標を描きながら、何を学ぶかという教育課程、教育内容を構成し、それをどのように学ぶかという指導案への具体化を行い、その結果として何が身に付いたかという学習評価、そしてこれ全体を実施するために何が必要かという視点で支えていくということ。そして、この全てを通じて個々の子どもの発達をどのように支援するかという特別支援教育でありますとか、日本語指導が必要な児童生徒への配慮、あるいは、生徒指導、進路指導、キャリア教育といったことが必要になる、こういった構造で各学校がカリキュラム・マネジメントを行っていただく必要があるのではないかということでございます。
 そして、この構造が一目で分かるように総則を抜本的に見直すべきではないかという御議論を頂いております。2枚目の裏側が、真ん中の黒いところにございますのが現行の小学校の総則の構造でございます。各教科に共通する留意事項を列挙させていただいているという構造でございます。
 これを見直しまして、3枚目の表にございますように、まずは前文のようなもので、「社会に開かれた教育課程」の考え方を示してはどうか。その後の章立てについては、先ほどの何ができるようになるのか、何を学ぶかということに沿って、何ができるようになるかという小学校教育の基本の中での資質・能力ということ、そして何を学ぶかという教育課程の編成が第2、そして、どのように学ぶかということと、何が身に付いたかという教育課程の実施と学習の評価という部分、そして個々の児童の発達をどのように支援するかという特別な配慮を必要とする児童への指導ということ、また実施のために何が必要かという基盤作りということで、総則の構造を一目見て、カリキュラム・マネジメントに必要なことが分かるというような構造にするという方向性で総則の見直しが進んでおります。
 以下、中学校、高等学校を付けてございますけれども、これらも同様でございますので、こうしたことも踏まえながら、本日の取りまとめの議論を進めていただければ幸いに存じます。
 私からは以上です。

【北原主査】
 ありがとうございます。
 では、平野調整官から続いてお願いします。

【平野教育改革調整官】
 失礼いたします。引き続きまして、私の方から、資料2について説明させていただきます。お手元配付資料2がございますが、言語能力の向上に関する特別チームの議論の状況についてということでございます。
 1枚おめくりいただきまして、こちらは、前回5月12日に特別チームに配付させていただいた特別チームの取りまとめ(案)ということでございます。特別チームにおきましては、主として資料2の最後の色刷りになっております2枚の図表について、これまで時間を掛けて御議論いただいてきたところでございまして、この2枚の図表を文書化したものが、本取りまとめ(案)のいわば前半部分になってございます。この図表につきましては、国語ワーキンググループでも何度か御報告させていただいたかと思っております。
 それから、後半部分につきましては、国語課と外国語活動・外国語科のそれぞれにおける教育内容ですとか、育成すべき資質・能力を前提に、どういった連携が考えられるのかというようなことを記述させていただいているというところでございまして、後半部分につきましては、もう少し議論をということで前回なりましたので、また6月にもう1回開催するという予定にしてございます。
 国語ワーキンググループにおきます資質・能力の議論に大きく関連する前半部分の議論については、ほぼ確定いたしましたので、本日、御報告させていただくということでございます。
 まず1ページ目の1.言語能力の重要性についてというところの(1)でございますが、言語と言語能力についてというところでございます。ここにおきまして、言語の役割について簡単に説明いたしますとともに、言語についての言葉の定義でございます。ここについては、話し言葉や書き言葉としての言語ということで使わせていただく。数字や音符は含めないということで確認させていただいたものがこの(1)でございます。
 それから、1ページ下の方、(2)教育課程全体を通じて育成すべき資質・能力と言語能力についての部分でございますけれども、ここでは言語能力が全ての教科等における学習の基盤になっているということについて確認させていただきますとともに、2ページ以降になりますけれども、資質・能力の3つの柱、それぞれの育成においても重要な役割を果たすべきものであるということについて確認させていただいているところでございます。
 それから3ページ目、上の方でございますけれども、(3)言語能力に関する課題についてということでございます。この言語能力に関する課題について、特別チームの委員の先生方から御指摘頂いた主な意見をここでは掲載させていただいているという状況でございます。
 3ページの下の方でございますが、2.言語能力を構成する資質・能力についてというところの、まず(1)言葉の働きと仕組みについてというところでございますが、日本語ですとか英語などの言語は、共通な働きと機能を持っているということ。その一方で、それぞれの固有の特徴・仕組みを持っているということ。そして、そういったことの理解のためには、言語文化についての理解が重要であるというようなことについて、この(1)では書かせていただいております。
 4ページ目でございます。4ページ上の方、(2)言語能力を構成する資質・能力の三つの柱についてということでございます。これについては、先ほど御紹介させていただきました色刷りの別紙1の三本柱に沿った資質・能力について、文章化させて書かせていただいているというものでございます。
 5ページ目の上の方につきましては、この三本柱に沿った整理とあわせまして、特に「思考力・判断力・表現力等」におきましては、3つの側面という観点からさらに細分化して整理してございますので、創造的思考とそれを支える論理的思考の側面、感性・情緒の側面、他者とのコミュニケーションの側面、それぞれ3つの側面から言語能力についてさらに整理させていただいているということを書かせていただいているものでございます。
 それから6ページ目、(3)言語能力を構成する資質・能力が働く過程についてということでございます。これにつきましては、資料2の一番最後のページ、色刷りでございますけれども、テクスト(情報)の理解と、文章や発話による表現というこの2つの大きな流れに沿って言語能力を図示させていただいたものについて少し文章で説明させていただいているというものでございます。
 1テクスト(情報)を理解するための力というのは、いわば読む、聞くといったような活動を通じて情報を理解する場面でございまして、2の文章や発話により表現するための力というのは、書く、話すといったような活動を通じて表現する場面ということでございます。
 7ページ目、真ん中あたりでございますが、(4)言語能力の育成についてというところでございます。これについては言語能力を育成していく上で留意すべき点について示したものでございまして、(4)のすぐ下の白丸でございますけれども、言語能力は、別紙1の資質・能力を別紙2の過程の中で働かせることによって育成されるものであるということ。その際、資質・能力の三つの柱は、それぞれが独立して育まれるものではなく、それらが働く「認識から思考へ」、「思考から表現へ」という過程の中で、相互に関連し合いながら育成されるものであるというようなことについて言及させていただきますとともに、8ページでございますけれども、3つ目の白丸でございますが、「認識から思考へ」、「思考から表現へ」、それがまた表現されたものに対する「認識から思考へ」というように、スパイラルに繰り返すのだというようなことについても言及させていただいているところでございます。
 同じく8ページの下の方、3.言語能力の向上のための言語活動の充実、及び、「国語科」「外国語活動・外国語科」の改善・充実についてというところでございます。
 まず(1)全ての教科等における言語活動の充実についてというところでございますが、ここでは、言語活動を全ての教科で充実させていく必要性について述べさせていただいております。とりわけアクティブ・ラーニングの3つの視点からの学習課程の質的な改善が重要であるということについて、9ページの上の方で触れさせていただいているところでございます。
 それから9ページの下の方、(2)「国語科」、「外国語活動・外国語科」における改善・充実についてというところでございますが、これは、この国語ワーキンググループ、外国語ワーキンググループにおける検討の方向性を簡潔に記述させていただいているというところでございます。これが10ページ、11ページの上ぐらいまで書かせていただいております。
 11ページの中頃、(3)言語能力の向上のための「国語科」「外国語活動・外国語科」の連携についてというところでございます。ここでは、連携の具体例、効果などについて記述させていただいているところでございますが、この点については、この特別チームで次回さらに議論を深めていこうというところになっている状況でございます。これが12ページ、13ページと続いております。
 最後、14ページでございますが、(4)言語能力の向上に向けて、「国語科」と「外国語活動・外国語科」の連携を強化するための方策についてというところでございます。これは両教科の連携を実際に進めていくに当たって必要と考えられる条件整備的なものについて記述させていただいているというところでございます。学校全体としての指導体制ですとか、教員の指導力向上、あるいは指導内容の連携、教材の在り方、ICTの活用等というようなところについて触れさせていただいているという状況でございます。
 私からの説明は以上でございます。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 今、3つ説明をしていただきましたが、御意見があったら、特に御質問などがありましたら伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
 プログラミング教育に関する有識者の会議が、設置されたのが4月19日で、局長決定でできているわけですね。
 これはプログラミング教育を通して、子どもたちの論理的思考を高めなければいけないという、そういうような趣旨なのでしょうか。

【大杉教育課程企画室長】
 プログラミング教育を、特に小学校段階で行う場合に何を目指すべきかという共通理解から図っていく必要があるということであります。ともすれば、プログラミング言語そのものを学ぶべきだという御意見もある一方で、御指摘のように、プログラミングやコンピューターを使わなくても論理的思考が育まれれば、プログラミングにつながっていくのだというような御意見まで、かなり幅がございます。その中で学校教育として行っていくプログラミング教育が、子どもたちにどのような学習活動を体験させる、経験させることを通じて、どのような資質・能力を育んでいくことを目指すのかということの議論の整理もこの有識者会議で行っていただくということでございます。

【北原主査】
 我々のまとめにこれを反映するとか、そういうものではないのですね。

【大杉教育課程企画室長】
 はい、そういうことではなく、参考資料でございます。

【北原主査】
  後の学校段階等別部会の議論の状況についても、何か御質問ありますでしょうか。特になければ、次の議論と絡めてまたお出しいただいてもいいかと思いますけれども、よろしいですか。
 次は、資料3に参ります。「国語ワーキンググループにおける取りまとめ」ついて、これは小林補佐、説明をお願いします。

【小林教育課程課課長補佐】
 それでは、資料3をごらんください。クリップでとじておりまして、資料3の本文の部分と、あと、別紙1から5が後ろにこのような形で付いております。前回も資料3につきましては意見を頂いたところでございますが、今回、前回話をできなかったところ等、赤くしておりますので、そういったところを中心に私の方から説明をさせていただきます。
 資料3、まず1ページ目でございます。1ページ目の一番上、1.現行学習指導要領の成果と課題の部分、一番上の丸の部分でございます。「また」以下の赤い部分でございますが、ここは特に成果と課題という部分でございますので、成果の部分を上に持ってきたところでございます。
 併せて、1ページ目の一番下の部分でございますが、言語活動の充実について、本文中ほどに出てくるので、1ページ目でも必要ではないかという意見を頂きまして、1ページにも言語活動の充実についての記述、1ページ目の一番下の部分でございます。これを追加しております。
 続きまして2ページ目でございます。2.の育成すべき資質・能力を踏まえた教科等目標と評価の在り方についてということで、2つ目の丸の部分でございます。「国語科は、様々な事象や対象の内容を自然科学や社会科学等の視点から理解することを直接の学習目的とするのではなく」ということで、前回、「直接の目的」、単なる「目的」としておったものを、今回、「直接の学習目的」とすることで、そういった部分を修正したものでございます。
 また、2つ目の丸の部分のその下の赤い部分でございますが、「理解したり表現したり」という部分でございまして、前に意見を頂きました特に認識の部分で、「表現・理解」だったものを「理解したり表現したり」という表現に直したというものでございます。
 また、上から4つ目の丸の部分でございますが、特に言葉と対象と、「この「言葉に対する見方・考え方」を働かせることによって」という部分で、「言葉と対象」だけではなくて、「言葉と言葉」も必要ではないかという意見を頂きまして、ここに加えておるというものでございます。
 続けて、3ページ目になります。特に(2)小学校、中学校、高等学校を通じて育成すべき資質・能力の整理と、教科等目標の在り方という部分でございます。
 前回、特に小学校、中学校、高等学校、高等学校は次の4ページ目になりますが、その中でレベル感がちょっと分かりづらい部分もございまして、特に小学校は「人と人」、中学校は「社会」、高等学校は「社会や他人」という記述でありましたが、その部分につきまして、小学校の二重丸の部分でございますが、小学校につきましては、「日常生活における人との関わり」という部分、また、その下の方に行きまして、中学校の二重丸の部分では、「社会生活における人との関わり」という記述、また、高等学校につきましては、4ページ目になります、4ページ目の二重丸の部分でございます。高等学校につきましては、上から2行目の「他者や社会との関わりの側面から」ということで、この記述について分けさせていただいたというものでございます。
 また、4ページ目の一番下の注意書きにつきましては、特に高等学校芸術科との円滑な接続を意識する際の留意事項ということで、この記述を加えさせていただいております。
 続けて、飛びますが、7ページ目になります。(4)の部分でございます。「目標に準拠した評価」に向けた評価の観点の在り方ということで、前回、別紙4を付けておらなかったものですが、今回、後ろに別紙4として、評価の観点及び趣旨についての考え方を紙として付けさせていただいております。
 続けて、少し飛びまして、8ページ目から高等学校の科目構成の見直しということでございます。特に9ページ目になります。一番上の丸の部分でございまして、「必履修科目「現代の国語(仮称)」は」ということで、その下の方、「具体的には」ということで、「具体的には」のさらに2行下になります。「文学作品(小説、随想、詩歌等)等を読んで、構成や展開、優れた表現などの効果について、言葉の意味や働きに着目して批評する活動」ということで、まさに高等学校でやる内容に加味しまして、前回は感じたり想像したことを表現するといった感じだったものを、高等学校ということで、このような赤い記述にしたというものでございます。
 また、その下の部分でございますが、「必履修科目「言語文化(仮称)」」の部分でございます。その下の方になりまして、「特に」以下でございます。その赤い部分で、前回も意見を頂きまして、この赤い部分、「更に、古典や近現代の文章において、言葉を対象化することを通じて我が国の文化と外国の文化との関わりを理解することなどについても、言語文化の一つの側面として扱うことが考えられる」ということでの修正をさせていただきました。
 続きまして、10ページ目になります。真ん中より下の部分でございます。(2)の部分でございます。資質・能力の整理と学習過程の在り方を踏まえた教育内容の構造化の部分でございます。特に前回は記述がなかった部分でございまして、今回新しく記述しております。
 特に3つの柱に沿って整理したものを学習過程の例を学習指導要領の構造に適切に反映されることが求められるということで、そういった実際の教科の目標に反映させたり、出口のイメージを明確にした上で、系統性を検討することが求められているということで、また、内容につきましても、11ページ目になりますが、現行の学習指導要領において、指導要領の項目として明確化されている学習過程を、本ワーキンググループにおける整理を踏まえて見直すことが求められるということで記述しております。
 11ページ目でございます。11ページ目の下の部分でございます。学年別漢字配当表の見直しという部分でございます。こちらも前回、5月17日に意見を頂いておりまして、その部分を記述しております。
 特に1つ目の丸の部分で、都道府県名に用いる漢字を学年別漢字配当表に加えることが適当である。また、当該学年における児童の学習負担を考慮することも必要であるという意見と、また、漢字指導に当たっては、当該教科等との連携も重要である、連携して指導することを求められるというふうに記述しております。
 続けて、12ページ目になります。伝統文化に関する学習の改善という部分でございます。こちらも前に議論頂きましたが、今回、前回の資料では反映できていなかった部分につきまして新たに記述しておるところでございます。
 1つ目の丸でございますが、「現行の学習指導要領では、国語科においても我が国や郷土が育んできた伝統文化に関する教育を充実したところであるが、引き続き、我が国の言語文化に親しみ、愛情を持って享受し、その担い手として言語文化を継承・発展させる態度を小学校、中学校、高等学校を通じて育成するため、伝統文化に関する学習を重視することが必要である」としております。
 2つ目の丸になりますが、「このため、伝統文化に関する学習については」、特に4つの観点です、まず1つ目が「古典に親しんだり、楽しんだり、古典の表現を味わったりする観点」、「古典についての理解を深める観点」、「古典を自分の生活や生き方に生かす観点」、「文字文化(書写を含む)についての理解を深める観点」という4つの整理を行って、改善を図ることが求められるのではないかということで書いております。
 4つ目の丸の部分でございますが、例えば、小中学校においても、現代にもつながる日本人のものの見方や考え方に触れたりですとか、あとは高等学校の言語文化においても、古典についての理解を発達段階に応じて深めていくことが考えられるというふうに記述しております。
 また、その下の高等学校の課題という部分もございまして、「社会と自分との関わりの中でそれらを生かしていくという観点が弱く、学習意欲が高まらないことが挙げられている。このため、小中学校の段階から、古典に親しんだり楽しんだりするだけでなく、ことわざや故事成語の成り立ちや意味を知って使ったり、代表的な古典作品の一節を引用して文章を書いたりするなど」といったことなども重要であるということ。
 また、高等学校の段階においても、「自分と自分を取り巻く社会にとっての古典の意義や価値を探求したりするなど、古典を自分の生活や生き方に生かす観点から、学習を充実することが求められる」としております。
 また、書写についても、一番下の部分でございますが、「手本を模倣するだけの学習のみではなく、小学校段階であれば、平仮名、片仮名、漢字の由来や特質を理解して書くこと、中学校段階であれば、文字文化の多様性や表現を豊かさを理解して効果的に書くことなど、高等学校段階の国語科及び芸術科(書道)の学習につながる、文字文化についての理解を深める指導を充実することが求められる」としております。
 続いて、13ページ目になります。この部分につきましては、特に現代的な諸課題を踏まえた教育の見直しの部分になりまして、そういった部分からも記述したらいいのではないかということで意見も頂きまして、特に今回、言葉を取り巻く環境の変化を踏まえた学習の充実という部分で、新しく入れさせていただいております。
 1つ目の丸の部分でございますが、手で書くことの重要性ということで、「手で書くということは日本の文化としても極めて大切なものである」ということもございまして、こういったことも踏まえまして、特に国語科の書写におきまして、「文字を正しく整えて速く書くという能力を身に付けるといったこと。また、「その言葉の表す意味や概念も含めて習得することや、読み手に分かりやすくどのように書くかという他者意識を持つことなどを学ぶことが求められる」といったこと。また、実際に書くことにおいても、その下の丸でございますが、「人は書くことにより自分の思いや考えを明確にすることができ、書きながらその思いや考えを掘り下げたり改めたりして深めることができる」といったこと。「学校教育においては、推敲するなど時間を掛けて深く考えて書くことの重要性を学ぶことが求められる」のではないかということ。また、その下の部分でございますが、インターネットの普及によって、特に「相手を想像しながらその媒体の特徴などを考慮して書くことが重要になっている」のではないか」ということ。また、一番下の部分でございますが、「国語科の学習の中で、「読む」ことは、単に情報だけを読み取るということではなく、書き手の表現の仕方や考え方を学ぶことでもあることを教えていくことが求められている」のではないかということで記述しております。
 続けて、他教科等との連携という部分でございます。特に14ページ目になります。14ページ目の上の部分でございますが、現行の学習指導要領においても言語活動の充実を図ってきたところであるが、「今後、「アクティブ・ラーニング」の三つの視点から指導の改善・充実を実現していくためには、より一層、言語活動の充実を図り、全ての学習の基盤である言語能力を向上させることが必要不可欠である」ということ。
 また、「このため、国語科が言語能力を育成する中心的役割を担いながら他教科等と連携し、子供たちの言語能力の向上とともに、各教科等において育成する資質・能力の育成にも資することがカリキュラム・マネジメントの観点からも重要である」ということで書かせていただいております。
 続けて、15ページ目になります。15ページ目、下の方になりますが、(2)の「深い学び」、「対話的な学び」、「主体的な学び」に向けた学習・指導の改善・充実という部分でございます。こちらも前回少し書いておったところですが、もう少し書き込んだ方がいいのではないかという意見も頂きまして、今回、それぞれについて、特に1、2、3の部分につきまして、それぞれ赤い部分、16ページ目にかかりますが、赤い部分について、今回追加させていただいております。
 また、16ページ目の下の部分、「具体的には、これら一連の学習過程の中で、例えば」ということで、こちらも新たに書かせていただいております。こちらの「例えば」の具体的な部分でございますが、実際、現場の先生に伝わるようなものという記述も心掛けて書いておるというものでございます。
 続けて、17ページ目になります。教材の在り方ということでございます。17ページ目、真ん中から下の部分にございますが、特に3つ目の丸の部分でございますが、次期学習指導要領の趣旨を実現するため、主たる教材の中でも、そういったものの重要性といった、教材の在り方、実際の教師が指導に応じて選べるような教材の在り方などが求められるといった部分を書かせていただいております。
 最後に、18ページ目になります。必要な条件整備等についてということでございます。
 特に、研修ですとか、教員養成課程という部分でございますが、高等学校だけではなく、小中学校でもという意見もありまして、赤い部分を記述いたしております。
 また、その2つ下の丸の部分でございますが、特に大学入学選抜ということで、大学入試の部分についても記述いたしております。
 また、前回、学校図書館についてもいろいろ意見を頂きましたので、そこの部分についても司書教諭や学校司書の資質・能力の向上や配置の拡充といったこと。
 また、実際の学級文庫の設置ですとか、図書館資料の提供といったこと。地域の公共図書館との連携を図ることといった部分について記述しております。
 以上が修正点等についての主な説明になります。よろしくお願いいたします。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 これからこれについて御意見を頂くわけですが、全部をやると、あっちへ行ったりこっちへ行ったりしますので、3つに分けて、特に最初の方は前回に一度議論していただいているところが多いので、そこを先にやるということで、8ページ目の、即ち1.2.まで、1.は現行学習指導要領の成果と課題というものでありまして、2.は育成すべき資質・能力を踏まえた教科等目標と評価の在り方について、この2つを最初にやりまして、それからその次に3.をやりまして、4.5.をやる、3か所に分けてやりたいと思いますが、それでよろしいでしょうか。
 それでは、まず8ページまでについて御意見を伺いたいと思いますが、質問も結構ですけれども、これはこう書いた方がいいのではないかという御意見を出していただくともっといいと思います。ワーディングという点もお出しいただきたいと思いますけれども、中身で何かありましたらお出しいただきたいと思います。
 では、宮澤先生、お願いします。

【宮澤委員】
 4ページ目のところですけれども、ちょうど真ん中のあたりでしょうか、「なお、小・中学校においては、文字の由来や文字文化に対する理解」云々というふうにございます。今回、脚注が入って、高等学校の芸術科とのつながりということで入れていただきました。この協議に参加させていただいて、高校卒業時点を見据えた議論から始まったということで、高校から中学、中学から小学校という、そういう段階を経てきているわけですけれども、まさにそのとおりのものが記述されているということで、中高連携という書写教育などでは一番重要な部分ですけれども、現行の学習指導要領では、中学校が高等学校の内容を少し受けるというような、私の言葉で言うと、のりしろができたというふうに表現しているんですけれども、その部分がさらに充実するなということで、非常に重要な記述になっているというふうに思っています。
 そこで、「文字文化」という言葉があちこちで飛び交うわけですが、少し整理しておいた方がいいのかなというふうに思って一言申し上げたいと思います。
 文字文化というと、いろいろな文化が考えられますけれども、ここでは、手で字を書くということの文化にもしかしたら特化されていると、そういうことであるとすれば、手書き文字というのは、古来、用と美の側面を必ず持つというようなことで発展をしてきました。その背景を小中学校においてこれからやっていくのが適切かなというふうに思います。今までの書写教育というのは、ややもすると、正しく整えてということで、用の側面を100%近く持ち過ぎていた。そもそも整えてというのは美の1つの在り方だというふうには思いますが、その用と美の特に美の部分です、その部分が小中学校でどのように語られるか、それは1つ期待したいなというふうに思います。
 それから、手書きというのが活字とは違って、例えば「ありがとう」という言葉があったとします。そうすると、それが活字で書かれた場合と、手書きで書かれた場合では、当然受け取る側は違う感覚を持つ。ある種のパラランゲージ効果が手書き文字の方でもあるんだということを、やはり義務教育の段階でも意図的な指導が行われてしかるべきかなというふうに思います。
 そんなことをこの4ページでは感じました。以上です。

【北原主査】
 ありがとうございました。文言に生かせればいいと思います。
 ほかにいかがでしょうか。
 では、西委員、お願いします。

【西委員】
 よろしくお願いします。
 本日の資料ですと3ページなんですけれども、前回、会議を欠席いたしましたので、議事録等もざっと目を通してきたんですが、それぞれ校種を通じて育成すべき資質・能力の整理というところで、それぞれの校種で、まず全体の目標が二重丸で示されて、丸1、丸2、丸3という形で具体化されてくる。ところが、その二重丸に書いてあることが非常に分かりにくい印象を私は持ちました。恐らく「理解し表現することを通じて、言葉に対する見方・考え方を働かせ、言語感覚を養い」というふうにつながっていくのが一番シンプルなのかというふうに思われます。しかも、今、省略した創造的・論理的思考から働きを捉えるというのが、丸1、丸2、丸3の中でそれぞれ述べられてくるわけですから、そうすると、この二重丸はどの校種も余り変わらないという話になってしまうのですけれども、できるだけシンプルにした上で、それぞれの校種の番号の中でそれぞれ目指すべきものが具体化されてくるというような形で示しておく方がまだいいのではないかというふうな印象を持って読んでまいりました。ですから、そこの部分、括弧でくくってしまっても文としては成り立つのではないかなという理解をしております。
 以上です。

【北原主査】
 ありがとうございました。別紙1と関係しますね。別紙1をここへ転載しているわけですから。
 ほかにいかがでしょうか。
 藤森委員、お願いします。

【藤森委員】
 済みません、よろしいですか。

【北原主査】
 どうぞ。

【藤森委員】
 今の西委員と関係するところなんですけれども、二重丸のところと、それから丸2のところに関わってくるんですが、今回の新しい提案で、小学校では「日常生活」、中学校では「社会生活」、そして高等学校では「より広い」という、こういう学び手である子どもたちの関わりを持ってくる対象となる社会というかコミュニティの広さ、深さが、子供の発達に応じてより広く深くなっていくという、こういう設定で、今回、大きく捉えるべきだと思うんですが、申し上げたいのは、4ページのところの高等学校で示している「他者や社会との関わり」という部分が分かりづらいだろうなと思うんです。
 と申しますのも、ここで言う「他者」とは、「他人」とどう違うのか、「隣人」とどう違うのかということであって、恐らくここの含みを持つと、中学校で言うところの「社会生活」というのは、ある種の共同性を持った地域とか、あるいは学校とか、こういったレベルだと思うんです。それが高等学校の方に来ますと、言語能力の向上に関する特別チームでも指摘がありますように、様々な多様性を持った、例えば母語の違う人々が共生するとか、あるいは、同じ日本人と言っても、例えば県民性で随分違うものがありまして、そういった様々な価値基準や因習や習俗の違う、そういったものを理解しながら、どこまでが自分としては分かって、どこまでが分からないかというような意味合いの部分を示唆できるような表現が求められると思うんです。
 そうすると、例えば、代案としては、「他者や社会」と言うよりは、ここに1つ修飾語を付けて、「多様な」という言葉を入れるとか、あるいは、若干冗長になるとすると、「文化や価値観、言語等の異なる人々も含めた」というような意味合いをここに入れた方がいいのではないかというふうに思っております。
 それから、ついでながら、例えば高等学校の4ページの二重丸の2行目ですけれども、「他者や社会との関わりの側面から言葉の働きを捉える言葉に対する見方・考え方」という部分がよく分からないんですけれども、これは「言葉の働きを捉え、」ではないでしょうか。「捉える言葉」というと、これはメタ言語になってしまいます。
 以上です。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 日常生活、社会生活、他者や社会というあたりの表現に苦労されたようですけれども、学校という社会、それから近所という社会、それから外に出て社会全体みたいに広げるのか、質をだんだん高度にしていくのか、その辺の縦と横の広がりのことかもしれませんね。

【藤森委員】
 今、北原先生がおっしゃるとおりで、狭いけれども質的に異なっている、それを共通理解していくのに、より高度な理解能力を求める言語能力が求められる、そういうレベルと、実質的にもう空間的に、例えば日本と海外であるように、横の意味合いで異なっている、こういった作用度の二面性が実はここで意識されていて、それに対応できるような高校生の育成を求めているんだというふうに、もう一度これはブラッシュアップできたらいいなと思いました。
 以上です。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 では、横山委員。

【横山委員】
 幼児教育の部分から、4ページ目のところで、「幼児教育で育まれる」というところで具体的な姿を描いていただいているんですけれども、昨日、幼児教育部会がありまして、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」というものを整理いたしました。そちらで出てきたものは、まず10項目を大項目として挙げて、その中で具体の姿を書いているんですが、こちらで挙げていただいているものが、具体の方の姿になっているので、この姿でどういう力の育ちを表しているかというところがちょっと見えにくいと思います。
 幼児教育の部会では、最初の「生活や遊びの中で」というところは、「数量・図形・文字等への関心・感覚」という大項目を付けておりますし、もう一方の方は、「言葉による伝え合い」という表現をしております。その大項目を付けていただける方が、全体としてイメージが分かりやすいのかなと思った次第です。御検討をお願いいたします。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 では、高木委員、お願いします。

【高木(ま)委員】
 先ほどの二重丸のところは、私も「言葉に対する見方・考え方」のあたりは、もうちょっと表現の工夫が必要かなと思っていたところでした。
 そのほかですけれども、2ページ目の冒頭のところは、多分一番読まれるところだろうと思いますので、ちょっと細かいことなんですが、二、三申し上げたいと思います。
 丸の1つ目のところには、「見方・考え方」について、「様々な事象を捉える教科等での視点」というのと、もう1つ、「思考の枠組み」というのがかぎ括弧付きであります。丸の2つ目のところでは、4行目、「したがって」以下、「国語科固有の視点」というのがあって、その後に「国語科ならではの思考の枠組み」とありますが、これは「枠組み」があって、その前の行に「視点」があるわけですが、そうすると、ここには上の段落と同じようにかぎ括弧があった方が対応関係が明確になるのではないかと思いました。なので、「視点」だけにかぎ括弧をするのか、「国語科」と「固有の視点」にするのか、あるいは、その前から「言葉に着目して言葉の働きを捉えるという国語科固有の視点」にするのか、幾つか考えられるかもしれませんが、対応という意味でかぎ括弧が必要かなというふうに思いました。
 それから、丸の3つ目ですが、これは今回お直しいただいているところなんですけれども、2行目です。「コミュニケーションの側面から言葉の働きを捉え、理解したり表現したりしながら自分の思いを深めることが」とありますが、この「から」はどこまでかかっているのかなというのがちょっと分かりにくいのかなと思ったことと、それから、「考えを深めることが育むべき「言葉に対する見方・考え方」」という、「ことが見方・考え方」でいいのかなと、ちょっと思いました。
 それから、丸の4つ目です。これは「この「言葉に対する見方・考え方」を働かせることによって、言葉で表現された対象に対する理解や表現」、この「理解」はいいんですけれども、「表現」というのはどんなものかなということを思っております。「表現」をもっと後の方に持ってくるという手もあるのかなとも思います。というところで、表現を幾つかなんですけれども。
 それから、2ページから3ページにわたるところで、最後のところですが、「言葉が介在しているため、当該個人や集団がどのように言葉の働きを捉えるかということと関わりがあり」というふうになっていますが、これは丸の2つ目を見ますと、どのように捉えるかということと、どのように表現するかということがありますので、そう考えると、この「当該個人や集団がどのように言葉の働きを捉え運用するか」というような、「運用」にかかるような、そういう文言があって対応関係ができるのではないかなというふうに思いましたので、一応申し上げておきたいと思います。
 以上です。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 では、島田委員、お願いします。

【島田委員】
 ありがとうございます。前回、前々回と欠席してしまいましたので、もしかしたら既に御議論あったところかもしれません。であれば、申し訳ありません。
 3ページから4ページにかけての小中高を通じて育成すべき資質・能力の具体的なところです。二重丸の下の各学校段階の丸2のところであります。それぞれお直しいただいているところですけれども、「理解したり表現したり」という部分、まず「理解」については、小中高で「正確に」、「正確に」、「的確に」という順序が付いています。「表現」については、「適切に」、「適切に」、「効果的に」という順序が付いています。「適切」から「効果的に」というそのレベルは分かるんですけれども、「正確」から「的確に」というレベルの違いがちょっと分からないように思われました。それに関係してですけれども、小学校の部分、今度は「表現」のところですけれども、もしかすると、私の感覚では、「正確に理解したり的確に表現する」というのが一番下の水準としてあって、「的確」の次に、中学校では「適切に」表現ができて、さらに高校で「効果的に」表現ができるというような段階が見えるといいのかなというふうに思いました。
 以上です。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 大野委員、お願いします。

【大野委員】
 既に先生方から指摘されているところと重なってしまいますが、内容的なことというよりも、枝葉末節的なことですが、表現のことについて申し述べたいと思います。
 2ページの上から3つ目の「言葉に対する見方・考え方」というところがございますが、先ほどもお話がありましたけれども、丸1、丸2、丸3の側面から言葉の働きを捉え、自分の思い・考えなどを深めることが「言葉に対する見方・考え方」と示されています。それにも関わらず、その後、2行目に、「自分の思いや考えなどを広げ深めることが国語科の学びであり」となっています。そうすると、自分の思いや考えなどを深めることが言葉に対する見方・考え方であるのに、それをさらに広げ深めることが学びになってしまい、意味が明確に伝わってきません。このあたり、言わんとするところは分かるのですが、表現を少し整理された方が、この箇所を読む現場の先生方には混乱が生じないのではないかと思います。
 それに伴い、3ページ目の小学校のところの、これも先ほど御意見がありましたけれども、「言葉の働きを捉える言葉に対する見方・考え方を働かせ」とありますが、この「言葉に対する見方・考え方」ということ自体に、「言葉の働きを捉え、自分の思いや考えを深める」ということが含まれているわけですから、「言葉の働きを捉える」や、その後の「自分の思いや考えを形成し深める資質・能力を育成する」という文言が、同じ意味として重複しているのではないかと思われますので、この表現も工夫されてみるといいのではないかと思います。
 以上です。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 では、吉田委員、お願いします。

【吉田委員】
 既に指摘されているところも多いんですけれども、思いは分かるけれども、やはり言葉、表現に課題があるかなというところが幾つかあります。もちろんこれは完成されていないというところのレベルでもありますけれども、継続して考えていただきたいということで申し上げます。
 2ページの育成すべき資質・能力を踏まえた教科等目標と評価の在り方についての(1)教科等の特質に応じ育まれる見方・考え方の4つ目の丸。やっぱりここはちょっと理解するのが難しいかなというように思いました。「この『言葉に対する見方・考え方』を働かせることによって、言葉で表現された対象に対する理解や表現」、これは高木先生もさっき御指摘になっていましたけれども、表現された対象に対する理解、表現された対象に対する表現という、このあたりはちょっと分かりにくいというように思いました。
 今回付け足してくださったところで、「そこでは、言葉と言葉、言葉と対象をつなぐことと、そのつないだ関係性を言葉を通して問い直し、吟味して意味付けることが行われていると考えられる」、ここも具体化して表現をしてくださったように思うんですけれども、もう少し表現を工夫した方がよいと私自身は思いました。
 それから、3ページ目の、ここは極めて大事なところになるかと思うんですけれども、小学校、中学校、高等学校のそれぞれ学校段階ごとに育成すべき資質・能力、あるいは教科目標にもつながるというところで、全体に構造として大変難しくて、「国語で理解し表現することを通じて」、通じてどうするのかなと見てみると、「創造的・論理的思考の側面や感性・情緒の側面、日常生活における人との関わりの側面」、多分これ、これまでのことで言えば、3つ側面の創造的・論理的思考の側面と、感性・情緒の側面、それから国語力という形で言われたところのコミュニケーション力、その側面から言葉の働きを捉える言葉に対する見方・考え方を働かせ、そして言語感覚を養い、自分の思いや考えを形成し深める資質・能力を育成する、この構造がちょっと分かりにくいなというように思いました。この辺の係り受けがもう少し明確になると、理解が深まる、早くなるのかなというようにも思います。
 最後ですけれども、4ページの、先ほど一番最初に話題になった「文字の由来や文字文化に対する理解を深める」というところなんですが、ここが「なお」という具合に始まるんですけれども、中身については分かるんですけれども、ここのところの「なお」は、どれに対しての「なお」なのかということがちょっと理解が難しかったかなというように思いました。理解不足だったら申し訳なく思います。
 以上です。

【北原主査】
 ありがとうございます。
 酒井委員に御意見を頂いて、次に移りたいと思いますので、お願いします。

【酒井委員】
 私は、2.(2)の小・中・高それぞれの項目の丸3の最後の部分なんですが、別紙1で比べると分かりやすいと思うんですけれども、本文と同じなんですが、「国語を尊重するようにする」というところに非常に引っ掛かります。国語教育のイメージの最後の締めが国語を尊重するという非常に漠然とした言葉であることが、多分分かりにくくなっている1つの原因であろうと思います。しかも、国語を尊重するということは、外国語を排斥するような古い考え方なのか、いろいろなニュアンスがあり得ますから、多分、誤解を招く可能性が高い。むしろ大事なのは、言語能力の向上に関する特別チームでもやっているように、この表現全体を自分の言語能力を磨く、若しくは自分の言語能力を向上させるという表現で統一した方が締めとしてはよいのではないでしょうか。
 高校に至ると、「国語を尊重して、その向上を図る」となり、国語の向上を図るということが何か分からない、日本語としても表現がおかしいと思います。また、小中では向上を図らないのに、高校だけ向上を図ってもしようがない。恐らく「生涯にわたり」というところと呼応していると思いますが、やはりこれは一貫して言語能力をいかに磨いていくのかということに尽きると思いますので、そのように変えてはいかがでしょうか。
 以上です。

【北原主査】
 いろいろまだまだありそうで申し訳ありません。時間がありましたら、また戻ってもいいということで、次の8ページから14ページの方に移りたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 8ページは、3.の資質・能力の育成に向けた教育内容の改善・充実です。この3.について、また御意見を伺いたいと思います。
 北村委員、お願いします。

【北村委員】
 1点だけ。13ページ、言葉を取り巻く環境の変化を踏まえた学習の充実について、現代社会の変化に対して、1つ目の丸のところで書写について、3つ目の丸のところで、相手を想像しながらと、インターネット、4つ目のところもインターネットが出てきているのですが、この環境の変化で一番大きなものは読み、書く文体が変わったというところが大きいかと思います。本を読み、手紙を書いていた世代、それに対してツイッターを読み、メールを書く世代であると、本当に読むのは数行、書くのも数行ということになります。全ての流れが省略され、早い方に向かっていて、クラシック音楽などでもどんどんテンポが、喫緊な例で言えば、お笑いなどがどんどんテンポも早いし時間も短くなるようになっていくわけです。例えば、書く中でも、記号は文章に含まれないのですが、本当に「了解」だけしか返ってこないとか、極端になると「りょ」といっただけしか返ってこないというのが、冗談でなく本当に行われているというふうに、やはり言葉の環境の変化の大きなところは、そのような今の世代の人たちが、読み、書く文体の変化ということが大きいかと思います。それに対する即応は、2つ目の「推敲するなど時間を掛けて深く考えて書くことの重要性を学ぶことが求められる」というところに含まれているということかもしれませんが、現代の変化の中で、人間が接する、最も多く接する文体そのものが変化しているので、しかし、そのような省略化された文体はもとになるものがあって、それを省略された形がそこで使われているということで、本来の文体などを大事にするような教育はやっぱり必要ではないか。私なども出版社の方から依頼のお手紙など、若い方などですと、上の方の紋切り型の出だしの部分などはいいのですが、そこから後は自分の文章になると全く日本語でないように見られてしまうような文章を書かれる若い方がいらっしゃるんですね。そういうことを踏まえると、この言葉を取り巻く環境の変化を踏まえた学習の充実の中には、現代のそのような読み、書く文体が変化しているということに対して、それしかできないというようにならないような教育の重要性も、文体の変化への対応もちゃんと書いていただけると有り難いかなと思います。

【北原主査】
 ありがとうございます。
 では、佐藤委員、お願いします。

【佐藤委員】
 よろしくお願いします。
 私からは、ちょっと細かい点で、もしかしたら杞憂に終わるかもしれませんが、読んでみて、現場の教員がもしかしたら勘違いするかと思ったところを2か所お話しします。
 12ページです。伝統文化に関する学習の改善で、下から2つ目の丸になります。高等学校の課題が書いてあります。多分、現行の指導要領でもやはりこの言語文化、特に中の古典系の学習に関してはやはり課題があるという結果になっていると思います。下の4行目に、「また」以下、「高等学校の段階においても」とずっと書いてありますが、これは書いてあることは間違いではないんですが、これだけだと、要するに、伝統文化をやるために、例えば、その前提として文語のきまりについて深く学習しましょう、あるいは、前提として文語の決まりを学習した後、現代語訳しましょうという、ちょっと方向性がずれた方に進んでしまう可能性がありますので、例えば「文語のきまりの学習や口語訳の学習ではなく」みたいな形の文言を加えた方が、現場の教員の感覚としてはしっくり差別化というか、分かるような感じがしました。これが1点目です。
 もう1点は、また細かなことになるんですが、ちょっと戻りまして、10ページです。高等学校の各選択科目のところの上から丸が3つ目になります。古典探求のところです。これも別に書いてある文章自体は間違いではないんですが、例えば「古典探求(仮称)」は、「古文・漢文」と入っていって、次の行、その後の行は「古典」という形で、要するに、具体的なものが入っていって、今度は少し具体的ではないものが入ってきますので、個人的には、逆に、「古典探求は、古典の文章を主体的に読み深めることを通して」とやっていって、3行目のところ、例えば、「主に古文・漢文を教材に」とした方が、より分かりやすいような感じがしました。
 あと最後です。これは感想になってしまうんですが、ちょっと前のところに戻ってしまうんですが、2ページ、3ページのところ、この間ずっと小中高の話があったんですが、例えば例としまして、小学校の二重丸のところ、これ、全部小中高共通なんですが、国語で理解し表現する、これ、順番が変わりましたよね。これ、多分、現行の指導要領もそうなんですが、やっぱり私の感覚から言うと、この「理解・表現」の順番の方が、話すことの指導にしても、あるいは書くことの指導にしても、実際の指導する側としては、この順番がしっくり来るので、是非この順番はこれで固めてほしいと思っております。
 以上、3つです。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 では、中村委員、お願いします。

【中村委員】
 失礼します。12ページ、13ページの部分に関してですけれども、これまで私もうっかりしていたんですけれども、方言についての記述がそういえばなかったなというふうに思います。言葉を取り巻く環境という意味で、今、情報化、それから手書きのことが書かれていますが、近年になって沖縄の言葉や、あるいはアイヌの言葉が絶滅危機に瀕している言葉としてそれを復興したり、あるいは、東日本の震災復興の1つの手立てとして地域コミュニティを再生させるために方言を大事にしましょうというような取組は、今回の熊本地震のときにもやはりあるかと思います。そういう意味でも、これまでの共通語か方言かということではなくて、地域生活語として、地域の生活や文化を支えている様々な言葉があるんだということを、その言葉を使う人も使わない人も国全体として尊重し合ったり、あるいは大切にしていこうというようなことは盛り込まれてもいいかもしれませんし、また、私も地方出身ですが、やはり情緒を支えるものとして大事な役割があるかと思いますので、どこかに位置付けられればと思います。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 酒井委員、お願いします。

【酒井委員】
 13ページについて少し申し上げたいと思うんですが、先ほどから出ているポイントに加えて、なぜ手で書くかということをもう少し理由付けをはっきり書かないと、理念は分かるけれども、なぜなのかが伝わりにくいと思います。ですから、時間を掛けると思考が反映されるという側面をまず入れていただきたいんです。ですから、とにかく書けばいいということではなくて、時間を掛けて丁寧に書くとか、そういうときに思考が十分反映される、そのプロセスを大事にするんだという、そういうことを補っていただけないでしょうか。そうしないと、効率を重視する世の中になっているので、速ければいいというふうになると、それと逆行するものはどんどん切られていきますので、なぜわざわざローテクで、しかもゆっくり味わって書くみたいなことが現代にむしろ求められるのかということのメッセージをきちんと教員に分かるようにしていただきたいというのが1点です。
 それから、2つ目の丸なんですけれども、情報機器で「即座に書き表すことができる利便性も必要であるが」ともあるんですが、その必要であるということをわざわざ言う必要はないと思うんですけれども、アメリカの大学で実際に調査が行われて、最近我々も大学の講義などで目にするんですが、ひたすらキーボードに向かってノートテーキングをする態度です。その一番の問題は、ただひたすら言った談話を写しているだけなんです。ですから、ほとんど覚えていないんです。それは論文の中ではクリアに、その後で時間を置いて自分の内容の把握に対するテストをしたところ、明らかな差が付いています。ですから、私の講義でも言うことがあるんですけれども、やっぱりある割合でパソコンを使えば、速く正確に、しかも即座に書き取れるということが非常にそういう意味ではプラスになると思っている人たちが多いんですが、実は逆で、自分でまとめる時間がないものですから、考えていないので、ただ書きとめて消えていくという、そういう実態があるのです。ですから、要するに、要点をまとめるというプロセスなんです、ノートをとるというのは。つまり、自分の言葉で書くときは、相手の言っていることを速記のように書くのではなくて、自分で要点をまとめながら、例えば箇条書きにしながらとか、ああ、なるほど、こういうことをもう一回繰り返して言っているから、ここのことをきちんと書いておけばいいなというふうに自分でまとめる余裕が生まれるんですね。これを2点目として少し2つ目の丸のところで膨らませて明確にしていただければよろしいかなと。
 それから3つ目の丸なんですが、「自分の書いたものが後々まで残る可能性があることなどを考えて書くことに留意する」というのは、そのとおりなんですけれども、なぜ多くの人がそういうことを考慮せずに書くかというと、基本的に匿名化されているからなんです。結局、そうやって残ろうが何だろうが、自分の名前が一緒に載っているわけではないので書いてもよいというのがまかり通っているわけです。ですから、SNSやインターネットの書評サイトも含めて、それがまかり通っているものを直すことはもちろんできないのですが、匿名化されていることを理由に、要するに、自分のメッセージではないけれども、そうやって意見を述べてしまうというやり方自身に気づいてほしいわけです。それをあえてやる人も当然なくならないとは思いますが、そこの問題点をもう少し深めた表現にしていただけないかなと思いました。
 以上です。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 では、宮澤委員、お願いします。

【宮澤委員】
 今、酒井先生の方から、要点のまとめというような、そういうお話もありました。その力は非常に重要なことだと思います。ただひたすら書けばいいというのではないということの実験を私自身もやったことがあります。ノートを提出させて、そしてその次の週にその内容のテストをやりますと、しっかりノートをとっている、いわゆる板書をしっかりとっている学生ができるのかなと、記憶に残すのかなというふうに思ったら、全然違って、余計なふきだしをかいたり、あるいは漫画的なものをかいたり、そんなようなことをしながら、実は筆者は要点をまとめながらそういうことをかいている。そういう学生が点数がよかったという経験がありまして、今の酒井先生のお話は納得できるものでございました。
 今、私が申し上げたいのは、13ページの1つ目の丸の内容ですが、「文字を手書きする習慣をこれからの時代も大切にすべきであると思うか」という質問に対して、91%の人が大切にすべきだと、これは当然のことだろうというふうに思いますし、また、時代がこういう時代ですので、そこにまた着目をし始めたということの表れだと思います。これも重要な意見として、やはりこういうふうにまとめていただくのは非常にいいなというふうに思いました。
 その次のところです。「このことを踏まえ、国語科書写においては」ということで、少し細かくなるかもしれませんが、「文字を正しく整えて速く書く力を身に付けるとともに、文字を手書きして、視覚、触覚、運動感覚」、これも分かるようでなかなか分かりにくいので、別な言葉で私なりに置き換えてみたんですけれども、手で文字を書くということで、視覚的には字そのものの形、いわゆる字形です。それから触覚といいますと、筆には圧力をかけて、そして線が生じるということで、これは我々の言葉で言うと、筆圧だとか、用筆というような言葉に置き換えられるだろうと。そして、更に運動感覚ということになりますと、書くスピード感あるいはリズム感、そういうものに置き換えられるだろうというふうに思います。これらが達成されると、それなりの字が書けるようになると思うんですけれども、現在の書写の学習においては、これらを満たすだけの学習内容にはちょっとなっていないような気がするんです。特に硬筆と毛筆との関係において、ややもすると、硬筆は硬筆、毛筆は毛筆と、毛筆は硬筆を基礎を養うというふうにはなってはいるんだけれども、そういうふうになっているかどうかというのは、ちょっとクエスチョンマークということです。
 そこで、さらにこの趣旨は生かしながら、毛筆と硬筆との架け橋になるような用具を用意して、そして学習するということが今後の関連を図るのに非常に重要ではないかというふうに思います。学習具の改善も少し考えていただければというふうに思います。
 具体的に言いますと、軟筆ということで、水書きで早い時期に、いわゆる上下動を感得することができる用具です。そういうものによって三次元の動きを早くから感得できるというような方法を考えていく必要があるのではないかというふうに思います。
 学会や研究発表などでも、研究会においても、そのエビデンスは相当紹介されておりますし、今後、書写教育で取り上げるべきものだろうと。
 そしてまたこれは、先ほども文字文化とは何ぞやというような話をしましたけれども、小中高を通して文字文化というものを捉えていくということであれば、またそのような学習具の工夫が必要になろうと。そしてさらには、過去の文字文化の理解にもつながっていくのではないかというふうに思いました。
 以上です。

【北原主査】
 ありがとうございます。
 では、藤森委員、お願いします。

【藤森委員】
 では、簡潔に3つ申し上げます。
 1点目ですけれども、主に12ページの伝統文化に関することで2点、そしてインターネットの件で1点です。簡単な方から。
 13ページの下から2つ目に、インターネットの普及で、このような表現がありますけれども、特にSNSに関わって、人間関係がインターネットによるやりとりで崩壊したり、深刻な状況を生んだりするという社会問題がありますので、それに対する視野もここに一言入れておいたらどうかというのが1点目です。
 それから2点目、3点目は、12ページの伝統文化なのですが、2つ目は、上から3つ目の丸でしょうか、小学校の段階から、古典に親しんだり、楽しんだりという、これはいいんですけれども、もう少し遊びの視点を入れた方がいいのではないかというように思います。いろいろな古典にちなむような言語遊戯、日本語というのはとにかく言葉遊びが大好きな言語体系でありますし、百人一首かるたなども小学校の教科書に載っていますので、幼児教育からの絡みで考えると、もう少し遊びという要素をここで強く出された方がよいのではないかというふうにこれは提案します。
 それから3つ目が一番大きいんですけれども、これは全体的な印象で申し上げます。伝統文化に関するこの部分にある幾つかの記述を、ざっと読むと、いわゆる古きよき典型的な古典をもう一度リバイバルしようということをかなりイメージされる方が多いのではないかということは前回申し上げました。
 と申しますのも、「古典」という言葉に付いている考え方が、代表的な近世以前の文章、『枕草子』とか『徒然草』とか、こういうふうにそれがなってしまっていると、恐らくここでのメッセージがある種の限定されてしまうような気がしていて、ここで言うところのいわゆる古典とは何なのかという問題をきちんと示す必要があると思います。
 なぜかといいますと、下から2つ目の黒丸の下から4行目のところにこうあります。「古典に現れた思想や感情」と、この思想や感情、例えば何なのかと考えると、一例で挙げれば、芭蕉の不易流行とありますが、これは常に新しいものを新しいものを求め続けていくその精神だけは変わらない不断の努力をしていくという、こういった日本人の心性が、どんな困難があっても必ず立ち直っていくという、私は日本人の1つの文化の美徳として今次連綿とつないでいるからこそ、これだけ未曾有の災害の遭っても、あれだけ皆さんが秩序ある生活をし、そして新しい生活をまた築き上げようというふうに努力できるんですね。
 こういう意味合いで見ると、やはりここで言うところの古典というのは、単なるお決まりの古典文学全集に載っているようなもののみならずというか、むしろそういう視点ではなくて、これから生きていく上で我々を支えてくれるような、日本人がずっとこれまで蓄積してきた、その言葉によって蓄積されてきた精神的所産の固まりであるという、こういったメッセージをまず大前提として出さないと、やや矮小化されて捉えられるのではないかという心配をして読みました。
 ですから、提案としては、ここで言う古典とか古典に現れる思想というのはどういうことなのかということを、補説でもいいんですけれども、触れるべきではないかと思いました。
 以上です。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 西委員、お願いします。

【西委員】
 簡単に申し上げます。
 12ページなんですけれども、下から2つ目の丸、高等学校の課題のところで、下から5行目ですか、その前の行、「昔話や神話、伝承、古典を自分の生活」にという、ここの言い方のこの「古典」は、ちょっと明らかにおかしい使い方になっているかと思いますので、上に「昔話や神話、伝承」がくっついている、並列されているのは何かすごく不自然、違和感を覚えました。「これまで受け継がれてきた昔話や神話、伝承など」ぐらいではないかということです。
 それと今、藤森委員から少し話が出ましたが、やはり「古典」という言葉が妙に目立っていまして、伝統的な言語文化が目指しているものは、いわゆる古典を読む、古典を理解するということだけではなくて、もっと広がりのあるニュアンスを現行の指導要領は目指しているわけですから、それをより広げていくということになると、余りこの言い方を前面に出し過ぎると、いわゆる逆行していくきらいを私もやっぱりこの部分を今回読んで印象として持ちました。ですので、伝統的な言語文化というのが今回の指導要領の中で使われている表現ですので、そういった言い方をうまく使いながらここをまとめておいた方がいいのではないかという印象を持ちます。
 以上です。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 では、島田委員、お願いします。

【島田委員】
 13ページです。言葉を取り巻く環境の変化を踏まえた学習の充実、丸の2つ目です。先ほど来、時間を掛けて深く考えて書くことの重要性の話がありましたけれども、ここではその前に「推敲するなど」という言葉があります。推敲するというと、どうしても一旦書いたものを直すというイメージがつきまとうのではないかというふうに思います。もとの言葉の意味はともかくとして、そういうイメージがつきまとうかなと思います。時間を掛けて深く考えて書くには、材料を選んだり、取捨選択したり、あるいは構成を考えたりというような書く前のところに時間を掛けるということがより大切かなと思いますので、ここは御一考いただければと思います。
 同じ「推敲」という言葉が実は17ページの上から2行目にも出てきます。「十分に推敲して文章を完成させる学習が考えられる」、ここですけれども、これは論理的な文章を書くときの過程を言っております。であれば、なおさらといいますか、書く前の準備といいますか、プロセスのところを時間を掛けるということが大切であろうかということで、この「推敲」という言葉も、ほかの言葉も添えていただければというふうに思います。
 以上です。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 また時間が押していますので、時間がありましたら、全体に戻ってお願いすることにして、次の最後のところに進ませていただきたいと思います。
 最後は、4と5です。14ページから19ページまでということで、これも赤い新しく議論していただくところが結構ありますが、そこに移りたいと思います。御意見を頂きたいと思いますが。
 中村委員、お願いします。

【中村委員】
 17ページのところですけれども、今回、16ページの下から17ページにかけて、3つの学びの過程について具体的にはという事例が入って、前回から詳しくなっています。それを受けて17ページ、白丸の1つ目、その趣旨が云々というところですけれども、改めて今回この方向性というのは、現在の指導要領下で行われている言語活動を通して国語の資質・能力を高めるという方向を更に一歩前進させる意味で、言語活動をより充実させていく視点として、学習過程の改善が求められているんだということを改めて強調することが必要なのではないかというふうに思います。資質・能力の部分が今回あの3つに組みかえられて、評価の観点も変わっていくわけですけれども、それだけではなくて、学習過程の部分がより改善されていかないと、言語活動の充実という方向に進まないというところで3つの学びの過程を踏まえる必要があるということを、この白丸のところに踏まえられればと思います。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 では、高木委員、どうぞ。

【高木(ま)委員】
 「アクティブ・ラーニング」という言葉がこのあたり何度か出てきているのと、「言語活動」という言葉が明確に出されておりまして、14ページにもありますけれども、これは本当にこれをしていただいてよかったなと思いますが、いま一つ、いろいろ学校現場で質問されると、アクティブ・ラーニングと言語活動は、簡単に言うとどういう関係なのみたいなことを、その説明が結構難しい面もありますので、僕の中ではアクティブ・ラーニングを支えるのが言語活動だと思うんですけれども、そういうような整理の仕方を簡単にどこかで打ち出していただくようなことは可能なんでしょうか。そのあたり、ここに触れられているんですが、構造的な関係性というか、そういうものがいま一つ明瞭になっていないような気もしますので、アクティブ・ラーニングと言語活動の充実が大事だということは分かるんですが、では、アクティブ・ラーニングと言語活動はどういう関係にあるのかというのが、もうちょっとクリアに出ていると、学校の先生たちも、今までの授業でやってきたことをどう展開すれば深い学びにつながるのかということが、よりすっきりするような気がするので、そのあたりをどこかで工夫していただければというふうに思います。それがもしかしたら、学習過程の問題でもあるかもしれませんが、それも含めて御検討いただきたいなというふうに思います。
 以上です。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 では、横山委員、お願いします。

【横山委員】
 5番目の必要な条件整備等についてのところで、地域の人たちとの連携を入れていただけるといいのではないのかなと思いました。読書活動のところに、学校図書館、地域の図書館とありますけれども、地域の方たちが、幼稚園、保育園に来てお話をしてくださったり、小学校にも来てくださったりしています。伝統文化のところであれば、地域に出掛けて行って自分たちの昔話の舞台となった所を見て歩こうということもしたりすると思いますので、地域の人たちとつながって学びの基盤を整えていくというあたりも加えていただけるとよいのではないのかなと思いました。
 以上です。

【北原主査】
 ありがとうございました。これは国語科だけではなくて、全教科等にも関係しますね。
 西委員、お願いします。

【西委員】
 2点申し上げます。
 1つは、今、横山委員から出た読書活動、条件整備のところでの内容が、課題として示されているのが、読書活動をどう充実させていくかというようなことが3校種で問題だと、読書量についても、特に高等学校については伸び悩みの状態が続いているということをどう改善するかということが課題として示されていた。それから、11ページのところでの読書活動の充実の2つ目のところでは、小学校低学年での語彙の量と質の違いなどというような、そういった言葉の問題にまで踏み込んでいるんですけれども、実際の条件整備の中で、では、そういったような課題をどう受け止めていって、それを発展させたり、解決するためにはどんな条件整備が学校図書館の中で必要なのかというところがもう少し触れられるといいのではないのかと。何か箱物を作るとか、人的な配置をするというようなニュアンスにしか私は読めませんでした。
 それと2つ目は、やはり読書活動との絡みの中で、アクティブ・ラーニングであるとか、言語活動といったようなものを図書館というものを1つ学習センターとしてどういうふうな活用をしていくのかという、ただ単に読書をするだけではなくて、学びの場としての図書館、それが読書活動の中でどう反映できるのかというようなところが、先ほど、既に検討したところですけれども、11ページのところとあわせてもう少し詰めていただけるとよいのではないかと思います。
 以上です。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 酒井委員。

【酒井委員】
 18ページの下から2つ目の丸で、入試に関する部分なんですが、確かに実態として入試を意識して高校のカリキュラムが組まれたり、その3年間の配分にしても、やっぱり入試対策というようなウエートが大きいわけですが、それから国語の場合には、特に理系、文系通じて必ず出題される可能性が高いわけで、そういうふうにこれをどう書くかということなんですけれども、やっぱりこの書き方だと高大接続に投げているような印象を与えかねないように思います。もう少し何を強調して、何を捨てるのかをはっきりさせるような、特に3行目の「大学入学希望者が培ってきた」というのは、もう卒業したようなイメージあるので、やっぱり「育んでいる」とかということになるでしょうし、それから「資質・能力を多面的・総合的に評価する」という言い方も、「多面的」は非常によい方向性ですが、「総合的」というのは今やっているわけなので、結局、その総合性の下にそれぞれの凹凸が平均化されているところが問題なわけです。ですから、「総合的」というのはやっぱりここではふさわしくないと私は思いますが。
 ですから、個をいかに大切にするのかという視点を高校教育として非常に重視すべきだというような提言を入れて、こちらから明確に単に入試対策のために高校があるのではないということをはっきり明言すべき大事なポイントかなと思いました。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 藤森委員、お願いします。

【藤森委員】
  16ページの対話的な学びの内容なのですけれども、ここに書かれている内容は、対話の相手の問題と、それからそれによってどうなるかという問題なんですけれども、よくこれ、先生方と一緒にこのことについてやっていて質問されるのは、評価につながる意味合いで、対話的な学びというのはどういうふうなベクトルで捉えたらいいのでしょうかという、こういうことを聞かれるんです。
 端的に結論を申し上げると、今回の赤字で「深める」だけでなくて「広げる」とありましたね。私、これは非常に重要だと思っていて、対話によって互いの共通理解している部分をどんどん広げていって、そしてお互い同士の知っている知見を広めていく、こういう視点と、それから、あるお互い同士の深い理解をめぐって求めて、ずっと深く深く思考し合いながら互いに議論していくというこういう対話と、もう1つあると思うんです。お互い同士、ある志を持って、その志に向けて互いに協力しながら問題解決に取り組んでいくという、これを私は高めるというふうに言うんですけれども、この場合、この対話的な学びの中には、ともに広げていく要素と、それから深め合う要素と、高め合う要素という、こういうふうな視点をここで提案していただいたらどうかなと思っています。
 前から申し上げようと思ったのは、深い学びというのは、もうこれは1つのキャッチフレーズなのですが、この深さは単なるディープではなくて、私はちょうど真珠の珠が膨らんでいくような、ああいうもっと質量を持ったものだと思うんです。そういう意味合いで、特にこういうワーキングのレベルに来たら、この深さというのは実は広がりと深みと、そして高まりがあるんだという、そこのあたりを触れた方が、多分、学習指導要領も作りやすいだろうなというふうに思いました。
 以上です。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 高木さん、どうぞ。

【高木(ま)委員】
 1つは意見と、1つは確認もさせていただきたいところですが、2ページ目のところに、言葉と言葉の関係などを吟味して意味付けるというようなことがございます。非常に大事なことだと思います。そう考えたときに、インターネット等の情報ということもありますけれども、新聞は非常に手軽に使えますので、情報の比較とか、ああいうものに適していますので、新聞活用ということを、入れておいた方がいいのではないかなというふうに1つ思いました。ちょうど選挙権年齢の問題もございますので、それも思いました。
 それからもう1点ですが、これは別紙の方なんですけれども、幾つかイメージとかというふうに書かれていますので、これで確定するわけではないのだろうなと思いますが、別紙2のところですが、今後の方向性としてはいいと思いますけれども、具体的に学習指導要領を作っていくときに、多少柔軟でないと困る場合もあるのかなという気もしますけれども、これは100%確定のものではないということで理解しておいてよろしいでしょうか。確認なんですけれども。

【大杉教育課程企画室長】
 失礼いたします。

【北原主査】
 どうぞ。

【大杉教育課程企画室長】
 今後、各ワーキングの議論をまとめながら、審議まとめに進んでいくわけでございまして、きょう御提示させていただいているポンチ絵は、その重要な添付資料として一体的に扱われていくことになると思います。
 最終的な学習指導要領の具体的な書きぶりは、法令的な審査も含めて、文言的な精査はぎりぎりまで行われていくものでございますので、そういう意味では、これが一字一句反映されるということを確約するというものではありません。一方で、審議まとめというのは、パブリックコメントの対象にもなり、広く公表されていくものでもございますので、そういうものとして扱われた資料として尊重されていくということであると理解しております。

【北原主査】
 高木委員、よろしいですか。
 吉田先生、お願いします。

【吉田委員】
 アクティブ・ラーニングのことについて、3つの視点から整理されています。深い学び、対話的な学び、主体的な学び。ここに示されたものはすごく分かりやすく書かれているなと思いました。これは順序があるのかどうか分からないんですけれども、私はまず個人が主体的な学び、個人で始まって、そして仲間、あるいは教師、さらには対他、事物ですね、そういったところとの対話、つまり、個人とほかの者との対話によってさらに深められていくという、それが深い学び。だから、個人から始まって、ほかの者との接触によってそれが広げられたり深められたりして、最後にもう1回、充実進化した姿として学びが完了する。そういうことを考えていくと、これは大変分かりやすいものになったなというように思いました。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 藤森委員は、お願いします。

【藤森委員】
 2点申し上げます。
 先ほども方言のことが中村委員から話題になりました。その意味で、9ページの言語文化に関する必履修科目の説明ですが、これはかなり歴史的な意味合いに特化しているように思われますので、文化の地域性という問題もここでは少し視野に入れた方がいいのではないかと思いました。
 それからもう1点は、13ページのところの教科間連携の話ですけれども、特に幼児教育から小学校の低学年教育を考えると、もっと総合的であって、全一的であって、子どもたちはあるいろいろなトピックの下に統合的に学んでいくと思うんです。その意味で、学びの総合性という、そういった視点をここに一言加えられたらいいかなというふうに思いました。
 以上です。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 荒瀬委員、お願いします。

【荒瀬委員】
 だんだんまとまってきましたので、1つ、そういうことはもう含まれているということならそれでいいんですけれども、最初に大杉室長のおっしゃったことで、情報の正確な受け取りというようなことで、本当に基本的な日本語の文章、あるいは文が理解できていない高校生とかが結構多くいるというようなことが話題にもなっていますし、大変大きな問題だと思うのです。ここに書かれていることは、それこそ言語文化であるとか、それは現代の国語とかでやっていくことなのでしょうけれども、本当に基本的な日本語の理解ができるような力をきちんと付けておかないと、将来困るというようなことが大事ではないかということを思った次第です。
 以上です。

【北原主査】
 ありがとうございました。基本的な問題ですね。
 ほかにいかがでしょうか。
 では、まだ言い足りないようなことがございましたら、例によって、またメールなり文書でお出しいただきたいと思いますけれども、きょういろいろお出しいただきました御意見を、事務局でその趣旨を整理してまとめていくようにお願いします。
 それから、最終的な表現につきましては、各教科の議論や学校段階別部会等の議論も踏まえまして、高木主査代理と私で、また調整をしたいと思いまして、もし主査一任でまとめさせていただけるようでしたら、よろしくお願いいたします。
 よろしいでしょうか。
 では、お認めいただいたことにしまして、高木先生、よろしくお願いいたします。
 ということで、本日の会議は、これで8回皆さんに御協力いただきましたけれども、終了させていただきます。
 今回で一応そういう予定でございましたので、当ワーキンググループは一応終了ぐらいということでございますが、今後のことについて、事務局から説明をお願いします。

【小林教育課程課課長補佐】
 それでは、8回にわたり貴重な御審議を頂き、誠にありがとうございました。
 先ほど、主査からも御発言がありましたとおり、今回で国語ワーキンググループにおきます取りまとめの議論につきましては、本日で一旦終了とさせていただきたいと考えております。今後、各教科等での横串を差す観点といったこと、また、各学校段階別の部会等の状況を踏まえつつ、全体をまとめる部会に上げていきたいと考えております。その状況に応じまして、本ワーキンググループでの調整が必要になった場合には、御参集いただく場合もございますので、その際は別途御連絡させていただきたいと思います。
 また、主査からもお話がありましたように、今回どうしても言い尽くせなかったこと、また、お気付きの点がございましたら、6月8日水曜日までに事務局までペーパーによる御意見を頂ければと思います。ファクスまたは郵送、メールでも結構です。頂きました御意見は、主査、主査代理とも御相談させていただきます。その後、まとまりましたら、皆様にも送付いたしたいと思います。
 なお、本日の配付資料は、机上に置いていただければ、後ほど郵送いたします。
 以上でございます。

【北原主査】
 ありがとうございました。
 そういうことで、手順も今説明していただきましたけれども、皆様の御意見があったら出していただいて、それを踏まえて最終の取りまとめ(案)ができることになります。
 では以上で、第8回のワーキンググループを終了させていただきます。本当に長い間、御協力ありがとうございました。

―了―

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