ここからサイトの主なメニューです

特別支援教育の在り方に関する特別委員会 合理的配慮等環境整備検討ワーキンググループ(第4回) 議事録

1.日時

平成23年9月14日(水曜日)15時00分~18時00分

2.場所

文部科学省東館3F1特別委員会

3.議題

  1. 合理的配慮について
  2. 配慮事項の検討について
  3. その他

4.議事録

【尾崎主査】 定刻となりましたので、ただいまから第4回合理的配慮等環境整備検討ワーキンググループを開催いたします。
 本日は御多忙の中、御出席いただきましてありがとうございます。
 本日の委員の出欠状況ですが、乙武委員、滝澤委員は御欠席ということです。それから、西滝委員は10分ぐらい遅れるということです。山中委員も30分ぐらい遅れるという御連絡が入っております。
 また、今回からは宮﨑委員長、石川委員長代理に加えまして、特別委員会の委員の方々にもオブザーバーとして御参加いただいております。座席表に書いてありますので、御確認をお願いいたします。
 なお、本委員会においては、御発言される場合には、必ず挙手をした上で、お名前を述べてから御発言いただきますようお願いいたします。また、通訳の方のためにゆっくり御発言いただきますようお願いいたします。
 それでは、議事に入ります。
 本日は、2つの議事がございます。1つ目が、合理的配慮についての自由討議。2つ目が、配慮事項の現在の検討について。以上2つの議事を予定しております。
 それでは、事務局から配付資料の確認をお願いいたします。

【横井特別支援教育企画官】 特別支援教育企画官の横井です。
 まず、配付資料につきましては、お手元の議事次第のとおり、資料1から資料6となっております。資料5は5-1から5-12までございます。参考資料として、ワーキンググループの委員の名簿を付けております。不足がありましたら、随時事務局までお申し付けください。
 さて、資料1を御覧ください。確認ですが、第1回で資料1のとおり審議を進めていたということになっておりまして、第2回、第3回の2回にわたってヒアリングを行っていただきました。今後の進め方といたしましては、2つ目の○のところですが、個々の障害種における配慮事項について担当委員を決めて整理を行い、それを基に横断的な事項について審議検討を行うということになっております。
 資料5-12を御覧いただけますでしょうか。資料5-12は、3回目が終わってから各委員の方々に御確認をとらせていただいて、配慮事項の整理に係る各障害種の担当委員について、このような形でお決めいただいたところです。
 それから、今回は資料5-1から5-11ということで、事務局としてヒアリングの内容を整理したものを提出しております。これに基づいて本日、横断的な配慮事項について後ほど審議検討を行っていただく予定です。
 以上です。

【尾崎主査】 ありがとうございました。
 それでは、配付資料のうち、独立行政法人特別支援教育総合研究所の「障害のある子どもの今後の教育についての基礎的研究-インクルーシブ教育システムの構築に向けて-」に関する研究成果について、藤本委員より説明いただきます。

【藤本委員】 失礼いたします。お手元の机上に、薄い水色の1冊の冊子がございますが、この研究の結果につきまして資料2にまとめましたので、資料2に基づきまして、この研究の結果について御報告申し上げます。
 「障害のある子どもの今後の教育についての基礎的研究-インクルーシブ教育システムの構築に向けて-」ということで、平成21年から22年度にかけまして研究を行いました。
 ここでは、1番目、障害の特性を踏まえた配慮の現状に関する訪問調査の実施を行っております。本研究では、小・中学校で学習している障害のある児童生徒の状況について訪問調査を行いまして、教科学習等を行う上での配慮の現状を整理いたしました。
 ○1、調査対象、調査場面及び調査期間は、まず調査対象は視覚障害のある児童生徒、聴覚障害のある児童生徒、肢体不自由のある児童生徒、病弱・身体虚弱のある生徒、言語障害のある児童生徒、自閉症のある児童生徒。自閉症の場合は、知的障害は伴っていない子どもを対象にしております。
 また、○2ですが、小・中学校で学習している、対象の児童生徒で、通常の学級で学習しているときの配慮が明確になるように整理を行っております。調査期間は平成21年10月から平成22年12月にかけてです。
 調査内容の整理の方向性についてですが、障害ごとの特別な背景がある場合は、配慮事項の整理の際に必要事項を記載する。配慮については、施設設備とか学校環境、教材、指導上の配慮など、多岐にわたることが研究当初から想定されており、本研究が基礎的な研究段階であることを踏まえ、明確な分類ができなくても、情報として整理を行っております。
 なお、知的障害のある児童生徒については、交流及び共同学習の現状として整理を行っております。
 2番目として、障害の特性を踏まえた配慮の現状に関する訪問調査のまとめということで、視覚障害のある生徒、聴覚障害のある生徒、肢体不自由のある児童生徒、病弱・身体虚弱の児童生徒、言語障害のある児童生徒、自閉症のある児童生徒が、小・中学校の中で学習する配慮として、ほとんどの障害で取り上げられている内容は、情報保障への配慮、それから環境の整備への配慮、心理面への対応に関する事項が挙げられます。このことにつきまして、次に整理をいたしました。
 (1)ですが、情報保障の配慮ということで、本研究では、学校教育活動の授業等において、児童生徒が判断を下したり行動を起こしたりするために必要な種々の媒体を介しての知識が、障害のある児童生徒へ確実に情報として届くための配慮として整理を行っております。ただ、病弱・身体虚弱児の場合は、学校教育活動自体を欠席しなければならないことによる未学習、学習空白がございまして、学習の機会の保障でありますけれども、広義の解釈として、この分野で整理をしております。
 視覚障害の児童生徒の情報保障には、○1、普通文字や点字の指導、○2、拡大教科書、点字教科書の給与、○3、教材の拡大、点字化、視覚障害に特化した教具、○4、視覚補助具の提供と指導などがございます。
 聴覚障害のある児童生徒への情報保障には、○1、教員の音声をFM補聴器等を使って確実に届けること、○2、学校行事などの音声説明を文字化すること、○3、字幕入りの教材活用、○4、ノートテイク、手話の活用などがあります。
 肢体不自由の児童生徒では、音声言語にコミュニケーションの困難を有する場合は、自分の意思を発表する場面などで、音声言語にかわる拡大・代替コミュニケーションの活用があります。また、視覚認知が困難な場合には、テキストを拡大したり行間などを調整したりすることが必要な場合がございます。
 病弱・身体虚弱の児童生徒では、病院に入院するまでの期間や自宅での安静や通院等で、学校を欠席する状態が継続する場合があり、授業時間内での情報保障というよりも、未学習となった部分の内容を、授業時間内、あるいは授業時間外に学習することができるような、学習の機会を保障する対応が重要になります。
 言語障害のある児童生徒の場合は、障害のない子どもと同じ学習経験が保障されており、授業内での情報保障という観点での配慮は、基本的に現在行われていると言えます。
 自閉症のある児童生徒の場合は、障害のない児童生徒が難なく理解できることも、実は多くの苦労を伴って理解している、あるいは理解し切れていない状態を、教師が十分に理解していないことから起こる問題など、教師からの適切な指導の働きかけが保障されないといった課題がございます。
 以上のように、本研究では情報保障の配慮を整理しましたが、これは、授業の中で、児童生徒が享受できるはずの授業の情報(受信と発信)が、障害の特性の影響のために、情報が十分に児童生徒に届かないことがあり、そのことに対応するための配慮としてとらえることができると考えております。
 次に、環境の整備への配慮です。学校教育活動の中で、障害のある児童生徒を取り巻く状況についての配慮です。安全な学校生活や、学習活動への参加を確実にするためには、施設整備への配慮や、教師等の学習環境の管理に関する配慮が必要となります。十分な配慮が行われないと、障害のある児童生徒は、行動の制限を受けることになります。障害への配慮を知らないがゆえに、障害のある児童生徒に困難を強いている状況を生んでいることもあるわけです。
 視覚障害のある児童生徒への環境の整備は、校地・校舎内の環境整備が必要である。全般的な留意事項として視覚障害のある児童生徒が歩行する際に危険がないかどうか、教室環境で盲や弱視の児童生徒が教室内を移動する際に、妨げとなる障害物がないかなどの配慮が必要となります。太陽光が机上に反射してまぶしくないか、暗すぎはしないかなど、環境の整備を行わなくてはなりません。
 聴覚障害のある児童生徒への環境の整備は、教室内で補聴器等を使用する児童生徒がいる場合、いすの引きずり音など雑音対策が必要になります。強い電磁波を発する電子機器なども補聴器に影響を与えるため、防磁について配慮をしたり、校内の避難放送等の音声情報の連絡体制などの安全に学校生活を送るための環境の整備が必要となります。
 肢体不自由のある児童生徒への環境の整備は、車いすや歩行器等を用いて移動するケースが多いため、校内の段差をなくしたり、スロープを設置したり、階段昇降機やエレベーターの設置などに関するアクセシビリティへの配慮が重要となります。学校全体の設備だけでなく、学習活動において、座位保持いすや車いす用のテーブルなど姿勢や動作を補助する用具・器具の活用が不可欠になります。
 病弱・身体虚弱のある児童生徒への環境の整備は、筋ジストロフィー等の神経系の疾患のある児童生徒の場合は、四肢の動きに制限が生じたことによって、校舎内の移動や食事、排泄など日常生活面が限定されるため、電動車いすに対応するエレベーター等の学校施設の改修が必要な場合がございます。また、色素性乾皮症の児童生徒の場合は、紫外線を遮断できる、遮光フィルムや遮光カーテンを設置したり、UVカット蛍光管に交換するなどの配慮が必要となります。病気によって長期欠席している児童生徒等への配慮では情報通信ネットワークを用いることも考えなければならないことになります。
 自閉症のある児童生徒の場合は、1日の学校生活や1時間の学習予定を明確に示すためのホワイトボード等や、気持ちを落ち着かせるクールダウンエリアを設けることが重要になってまいります。
 (3)、心理面への対応というところで、小・中学校の中で学習する障害のある児童生徒にとって、自分と同じような境遇に置かれている仲間に出会う機会はまれでして、それぞれの障害のある児童生徒が、仲間意識を持つことで自尊感情を高め、前向きに学校生活を送ろうとする動機付けを図ることは重要なことだと言えます。また、障害のない児童生徒への「障害に関する正しい理解」を促すための理解啓発活動が、学校教育活動に継続的・組織的に位置付けられることも重要なことになります。
 視覚障害のある児童生徒の場合は、1万人につき2、3人と推定されますが、小学校10校に換算すると1人か2人しか在籍していないことになります。そのため、地域の特別支援学校(視覚障害)が主催するサマーキャンプなどに参加して、個人が抱える悩みや苦労の共通理解を図ったり、頑張っている仲間の姿を見て、新たな学習への動機付けとなる機会を設けることが大切になります。
 聴覚障害のある児童生徒の場合は、周囲の友達としっかりとコミュニケーションできているか、自己の肯定感を成長させる上で聴覚障害のある児童生徒や先輩との交流の機会の確保、聴覚障害に関する最新の医療や福祉に関する情報収集のための聾学校等との連携、補聴器・人工内耳や手話などについての理解啓発活動が大切になります。
 肢体不自由のある児童生徒の場合は、多くの場合は身体的介助を必要とするため、大人に依存的になったり、周囲に遠慮したりしがちな場合がございます。また、思春期の課題に取り組むための心理的な安定や社会性の形成が十分でない場合は、劣等感や不信感につながるような場合もございまして、肢体不自由のある児童生徒がセルフエスティームを高め、自分らしい自己実現ができるような、社会性や心理面のサポートが重要と言えます。
 病弱・身体虚弱の児童生徒の場合は、長期の入院により家族と離れていたり、入退院を繰り返すことで友達関係を築きにくかったり、精神疾患等により人とのやりとりが苦手な児童生徒などへの対応が必要となります。
 言語障害のある児童生徒の場合は、言語に障害があることで自分の思いを素直に表現することを苦手とする場合が多く、対人関係上で何らかのあつれきを持っていることがございます。このため、周囲の子どもの前で、言葉に対する注意や直しをさせないで、学級では、気軽に話せる雰囲気を作る配慮が必要となります。
 自閉症のある児童生徒の場合は、初めての場面や初めての活動に対し、強い不安感を持ちやすい場合があります。その不安感を少しでも軽減するために、学校生活や学習の予定などの見通しを明確にしたり、学習のねらいを明確にするなどの配慮を行わなければならないことになります。
 個々の児童生徒の障害の特性に起因する心理面への対応は、配慮事項としての理解にとどまるものではなく、授業方法に直結してくるものです。
 以上3つのカテゴリーで整理をしましたが、このほかにも例えば視覚障害のある児童生徒の教科指導全体における指導方法の工夫、聴覚障害のある児童生徒や言語障害のある児童生徒では、言語に関係の深い国語や英語の教科での特別な指導や教科の補充指導、肢体不自由のある児童生徒の体育の指導方法の工夫など、指導内容そのものにも配慮を考えていかなければならないと言えるものがございます。情報保障や環境の整備、心理面での対応は、今までの学校教育の中で障害のある児童生徒への指導・支援を展開してきた歴史的な経緯の中で生まれてきたものでして、そのことが現状の配慮として積み上がってきたと考えることができます。
 (4)、知的障害のある児童生徒の交流及び共同学習の現状についてです。本研究成果報告書では、現段階では2008年に行いました「交流及び共同学習の推進に関する研究」で既に一定の研究結果がございまして、これを基に知的障害のある児童生徒の交流及び共同学習について整理を行っております。
 知的障害のある児童生徒がよく行っている交流及び共同学習の教科は、音楽、体育、技術・家庭、図工・美術等。等の中には特別活動もありますが、教科というところではありませんので、ここには明記しておりません。ただ、知的障害のある児童生徒が通常の学校や学級の学習活動に参加しやすい教育活動をどのように組み立てていくのかは、まだ研究・検討を進める必要があると考えております。
 以上が、机上配付いたしました報告書の結論としてのまとめです。

【尾崎主査】 ありがとうございました。
 それでは、ただいま御説明いただきました研究について御意見、御質問などがありましたらお願いいたします。委員の先生方、いかがでしょうか。よろしいですか。
 通常の小学校、中学校に通っている障害のある児童生徒の配慮事項についての調査ということですが、いかがでしょう。

【木舩委員】 ちょっとよろしいですか。

【尾崎主査】 はい、どうぞ。

【木舩委員】 広島大学の木舩と申します。1点御質問させていただきたいと思います。
 今回の研究においては、教育課程の編成に関するような情報というものは御収集できたのか、できなかったのか。あるいは、なかなか、そういった事例が見つからなかったのか。そういった点について、特に障害、ある障害という意味ではございませんで、全般的に教えていただければと思います。
 以上です。

【尾崎主査】 藤本委員、お願いいたします。

【藤本委員】 はい。教育課程の工夫とかについては、本研究ではそこまでの訪問調査には至っておりません。ともかく現状、今年いろいろな議論が進んでおりますが、今どこまでやれているのかというところで、現行法の中でやっている実態から結論を出しております。

【木舩委員】 ありがとうございます。

【尾崎主査】 ほかに御質問のある委員の方、いらっしゃいますでしょうか。
 では、私から1つだけ、情報提供で、あれば教えていただきたいのですが、知的障害の方は交流及び共同学習の調査に関する研究が以前2008年に行われたという御報告をいただきましたが、知的障害のある生徒のインクルーシブな教育に関係する調査研究は、特別支援教育総合研究所では過去どのぐらいあるか、もしわかったら教えていただきたい。

【藤本委員】 過去には、ございません。今年から始まりました「インクルーシブ教育システムの構築に向けた特別な支援を必要とする児童生徒への配慮や特別な指導に関する研究」がございまして、そちらで今、知的障害の児童生徒さんも含めた配慮について検討しているところです。

【尾崎主査】 ありがとうございました。
 ほかに御質問のある委員の方、いらっしゃいますでしょうか。河本委員。

【河本主査代理】 全国特別支援学級設置学校長協会の河本です。藤本委員、ありがとうございました。
 質問ということではなくて、情報を提供させていただきたいなと思っています。今、藤本委員の最後のところに交流及び共同学習のことが載っていましたけれども、我々、全特協としても今年度、全国調査を行っております。全国の約2万1,000の小・中学校の設置校悉皆で、特別支援教育の関係で交流及び共同学習をどう行っているかという調査です。先ほどの御質問にあった教育課程にどう位置付けているかとか、あるいは評価をどう行っているかとか、そのあたりのところを、各学校の実態を具体的に悉皆で調査をさせていただいております。もちろん、これは特総研のサーバーを使わせていただいているということで、機会があったら、またこの会議でも情報として結果を報告させていただきたいなと思っております。

【尾崎主査】 ありがとうございました。
 ほかに、情報提供という形でも結構ですので、このことにかかわって情報提供があれば。よろしいですか。
 それでは、ありがとうございました。時間の関係で次に進めさせていただきます。
 次に、合理的配慮についての自由討議に入りたいと思います。まず、事務局より資料の説明をお願いいたします。

【横井特別支援教育企画官】 特別支援教育企画官の横井です。
 まず、資料3を御覧ください。資料3は、このワーキングの第1回でもお配りしたものですが、合理的配慮について事務的に整理した資料です。
 まず、障害者の権利に関する条約における「合理的配慮」ということで、第24条の教育において、教育についての障害者の権利を認め、この権利を差別なしに、かつ、機会の均等を基礎として実現するため、障害者を包容する教育制度(inclusive education system)等を確保することとし、その権利の実現に当たり確保するものの1つとして、「個人に必要とされる合理的配慮が提供されること」という位置付けがされています。
 それから、第2条の方ですが、合理的配慮の定義としまして、「障害者が他の者と平等にすべての人権及び基本的自由を享有し、又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって、特定の場合において必要とされるものであり、かつ、均衡を失した又は過度の負担を課さないものをいう」と定義されております。
 この負担という言葉につきましては、変更及び調整を行う主体に課される負担を指すとされております。
 また、現在、総理を本部長として全閣僚で構成される「障がい者制度改革推進本部」の下に設けられている「障がい者制度改革推進会議」においても、昨年6月29日の閣議決定、障害者制度改革の推進のための基本的方向性を受けて、差別禁止部会というものを設けて、合理的配慮も含めた差別についての議論を行っているところです。
 続きまして、資料4を御覧ください。資料4は、厚生労働省に置かれている労働政策審議会の障害者雇用分科会において、労働・雇用分野における障害者権利条約への対応の在り方に関する中間的な取りまとめを平成22年4月に取りまとめております。この中で、特に合理的配慮について触れられている部分について御紹介したいと思います。
 文章中で、「異論はなかった」という形で、ある程度会議の関係者のコンセンサスが得られたような書きぶりになっているものと、もう一つ、「意見が出された」ということで、障害者、労働者、使用者、公益それぞれを代表している委員からの意見というものに整理された書きぶりになっております。
 具体的には資料の2ページ目、中ほどから下を御覧ください。第3、職場における合理的配慮というものがございます。
 まず1の合理的配慮の内容(1)基本的考え方ですけれども、障害者に対して職場における合理的配慮の提供を事業主について義務付けることについて、異論はなかったと整理されております。
 次に、合理的配慮は個々の労働者の障害や職場の状況に応じて提供されるものであり、多様かつ個別性が高いものであるので、法律では合理的配慮の概念を定め、具体的な配慮の内容については、配慮の視点を類型化しつつ、指針として定めることが適当であるとの意見が出され、異論はなかったと整理されております。
 また、その下ですが、合理的配慮は、障害者の個々の事情と事業主側との相互理解の中で可能な限り提供されるべき性質のものであり、最初から細部まで固定した内容のものとすることは適切ではないとの意見が出され、異論はなかったとされております。
 次に(2)の合理的提供の枠組みですが、合理的配慮の提供の枠組みとして、例えば施設・設備の整備、人的支援、職場のマネジメント及び医療に関する配慮といった枠組みで考えていくべきではないかという意見が出されたとされております。
 (3)の合理的配慮の内容では、募集・採用の機会(採用の機会におけるコミュニケーション支援等を含む)が合理的配慮の内容に入るとの意見が出され、異論はなかった。教育訓練についても対象になるのではないかという意見が出された。また、通勤時の移動支援等、労働時間外のものを合理的配慮の対象に含めることは適当でないとの意見が出されたとされております。
 (4)の合理的配慮提供の実効性の担保ですが、合理的配慮の提供の実効性を担保するためには、あまり確定的に権利義務関係で考えるのではなく、指針等により好事例を示しつつ、当事者間の話し合いや第三者が入ってのアドバイスの中で、必要なものを個別的に考えていくことが適切であるとの意見が出され、異論はなかったとされております。
 また、合理的配慮を求めた障害者に対する事業主の不利益取り扱いを禁止すべきであるとの意見が出された。障害者に対する合理的配慮を行う事業主の負担に対する助成のあり方を検討するべきではないかとの意見があったとされております。
 2の合理的配慮の提供のための仕組みですが、相談体制も含め、合理的配慮が適切に提供されるための仕組みを検討する必要があるとの意見が出され、異論はなかったとされています。
 また、職場において、具体的にどのような合理的配慮が必要か、障害者本人が十分な意思表示をできない場合は、第三者が関与できるようにした上で、使用者と障害者が話し合えるようにする必要があるとの意見が出されたとされております。
 3、過度の負担、(1)過度の負担の判断ですが、事業主にとって配慮の提供が過度の負担となる場合には、事業主が合理的配慮の提供義務を負わないということについて、異論はなかったとされております。
 過度の負担については、合理的配慮と同様に非常に個別性が強いことから、企業の事業規模等を総合的に勘案して、個別に判断する必要があり、判断基準として一律の数値基準を設けることにはなじまないとの意見が出され、異論はなかったとされております。また、仮に指針において過度の負担の判断基準を記載するとしても、あくまで1つの参考情報として位置付け、基準に対応した事例の集積を待つことが適切であるとの意見が出されたとされております。
 過度の負担か否かを判断する要素として、事業規模、企業がその時々に置かれている財政状況や経営環境全般が考慮されるべきであるとの意見が出されたとされております。
 また、企業が新しく障害者を雇う際には、企業が提供可能な合理的配慮の限界を提示する必要があるとの意見が出されたとされております。
 過度の負担に該当するかについては、使用者側がまず説明責任を負うべきではないかとの意見が出されたとされております。
 (2)の公的助成との関係ですが、公的助成等を考慮した上で過度の負担か否かを判断すべきではないかとの意見が出されたとされております。
 以上で説明を終わります。

【尾崎主査】 ありがとうございました。
 それでは、自由討議に入ります。ただいまの説明について、御意見等ございましたらお願いいたします。今日の討議の1番目の柱で、合理的配慮をどう考えていくのか。これは当ワーキンググループの重要な議題でもありますので、是非御意見をいただければと思います。

【山岡委員】 ちょっと1点、質問でもよろしいですか。

【尾崎主査】 山岡委員。

【山岡委員】 日本発達障害ネットワークから参りました山岡です。
 過度の負担というところについて、労働・雇用分野においては、設置者が事業主ということで、主に民間を想定しているわけですけれども、教育の場合は、もちろん私学もあるわけですけれども、主として、例えば義務教育では小・中学校の大半は官が、その提供者になるわけです。この場合に、過度の負担という考え方に、あまり限度がないのではないかという考え方を聞いたことがあるんですけれども、これについては、事務局の方で、教育分野ではどう考えるかというところについて何か考えがあれば教えていただきたい。

【尾崎主査】 お願いします。

【横井特別支援教育企画官】 特別支援教育企画官の横井です。事務局としましては、ここの部分は、設置者が事業主と同様の立場に当たるものだと思います。例えば小・中学校であれば、主に市町村の教育委員会でしょうし、高校ですとか特別支援学校であれば、都道府県の教育委員会がこれに当たると思います。
 それで、公が際限なく負担できるかということについては、皆さん既に御案内のとおりだと思うのですが、税収があり、それぞれの自治体の財政規模というものがあります。あとは、それぞれの教育委員会の判断というものもありましょうし、政府全体の制度というものもありますし、各都道府県、市町村の教育の政策、施策の状況によって異なってくるものと、そのように事務局では考えております。

【尾崎主査】 ありがとうございます。
 これに関してでも結構ですし、それから合理的配慮についてもお願いします。西滝委員、お願いいたします。

【西滝委員】 少し遅れまして申しわけございませんでした。
 過度な負担につきましては、現状の1つの例をお話ししたいと思っております。今、小学校、中学校の義務教育レベルでは、例えば学級懇談会、保護者参観日などのほとんどは手話通訳の配置があって、親とコミュニケーションが十分できる状況であります。ただ、それが高校の教育レベルになりますと、全く保障がない状況であるわけです。どうして小、中ではそれができて、高校では断られるのか。小、中の場合は市町村の義務になっている。高校では都道府県。この差が出ているのかと思いますけれども、現状において今、我々は納得できないことがありますので、教師と保護者の話し合いは非常に大切な場面なので、そういうことが、将来的には通訳がつかないということはなくなるように、ここで、何といいますか、そのようなことを覚えておきたいと思います。
 以上です。

【尾崎主査】 ありがとうございました。
 ほかに、合理的配慮の考え方等について御意見ありませんでしょうか。福島委員。

【福島委員】 福島です。
 資料6というのを私の方で用意をさせていただきましたので、ちょっとこの時間を借りて手短に御説明をさせていただきたいのですが、よろしいでしょうか。

【尾崎主査】 はい。

【福島委員】 資料6の裏側に一覧表がございます。ちょっと小さい字ですので、読みにくい方は、その前の2ページ以降に活字で書かれたものが用意してございます。
 この一覧表は、ヒアリングでも触れさせていただきました、地域の学校において具体的に受けてきた、あるいは現に受けている配慮について、より詳しくまとめたものです。具体的には、介助者がどうなっているかとか、バリアフリーがどうなっているのか、垂直移動がどうなっているのか、通学や修学旅行等がどうなっているのかというのをまとめたものです。
 詳細の説明は時間の限りがあると思いますので割愛させていただきますけれども、まず初めに1つだけお断りしておかなければならないのは、手前みそな話かもしれませんけれども、この事例自体は、私が見聞きしている限りでは、かなり恵まれている事例と御理解いただきたいところです。できる限りの情熱とエネルギーをつぎ込んで、かつ比較的恵まれた自治体に住んでいたからこそ実現できたものと思っておりますので、これが地域の学校の通常の学級で、ごくごく普通に一般的に提供されている支援とは御理解いただかないようにしていただきたいと思います。今、御指摘のあった小・中学校で実現できたことが高校に行くと断ち切れてしまうというようなことも、この表の中から読み取っていただけると思います。
 私の子どもは、就学指導委員会の判定は養護学校適ということで、当時の養護学校、今の特別支援学校に就学するという選択肢ももちろんございましたので、学区の特別支援学校に就学をしたと想定した場合受けられる支援というのを一番右側の欄のところに併記をしました。先日のヒアリングにおいても、特別支援学校における具体的な支援に対する満足度というのは、おおむね高いと感じていますし、この一覧表からも、それはある程度裏付けられているように思います。例えば肢体不自由の特別支援学校における教員の、ほぼマンツーマンに配置をされている現状などは、これは誇るべきことではないかと思っています。
 資料6の一番前に戻っていただきたいんですが、こちらは学校教育における合理的配慮の概念整理について、私なりにまとめてみたものです。
 基本的な考え方としては、合理的配慮というのは、教育を受ける場所に付随するものではなくて、障害のある子ども本人の個別ニードによって規定されて、保障されるべきものだということです。分離教育も統合教育も、場に子どもを合わせるという点では、この2つは同じで、インクルージョン教育というのは多様な子どものニーズに合わせた支援を行うことだと、私は理解しております。
 現実に目を移してみますと、限られたパイの奪い合いという議論ではなくて、特別支援学校において現に提供されている支援の水準を維持・向上しつつ、地域の学校に就学している障害のある子どもたちの支援の水準を底上げするということを基本的な考え方としております。
 ここで合理的配慮を、絶対的合理的配慮と、相対的合理的配慮という2つに分けて整理をしたのですが、上の方の絶対的合理的配慮について、まず説明させていただきますと、これについては、これが手当てできないと人権問題になる、差別となるものを類型化して列挙するというのが1つの考え方だと思います。例えば教育を受ける権利だったり、就学先の選択権だったり、アクセス権であったり、保護者の付き添いを求めないことなど、そういったものです。障害者の権利条約にかかわる合理的配慮を検討するわけですから、この人権問題とかけ離れた議論というのはできないのではないかと思います。これは、いわばナショナルミニマムとしての位置付け。日本国内どこにおいても最低限これだけのレベルは担保するという意味で、法令でもって担保していくのが望ましいと考えます。
 それから、もう一方、相対的な合理的配慮につきましては、目の前に子どもがいるわけですから、その子どもの個別のニード、プラス、場合によっては保護者の意見、そういったものを基にして規定をするという考え方ができると思います。今、合理的配慮の範囲について話が出ましたけれど、こと学校教育においては、一律に上限や制限というものを設けるべきではないと考えます。この相対的合理的配慮については、地方自治体や学校現場の努力、あるいは創意工夫を促し生かす位置付けが必要だろうと思います。そういう意味で、ガイドラインという形のソフトローにて類型化して例示をするということ。列挙するのではなく例示をするということが大事だと思います。
 そして、この両者に対して、やはり疑義・紛争ということは当然起こる可能性があるわけですから、そういった場合に、教育委員会ではなくて第三者機関による調査・判定とか、あるいは不作為に対する不服申し立ての仕組みづくり、そういったものも必要になってくるのではないかと思います。
 これについては、先ほども話題になりました障がい者制度改革推進会議の差別禁止部会というところで現在検討が進められているようですので、その検討の行方とも関連すると思います。
 簡単に御説明させていただきましたけれども、前回の会議においても合理的配慮の概念整理の必要性について御指摘がございましたので、このワーキンググループのミッションや守備範囲と絡めて、議論のきっかけの1つになればと思って資料を用意させていただきました。どうもありがとうございました。

【尾崎主査】 ありがとうございました。
 この学校教育における合理的配慮の概念ということですが、今日の資料では労働・雇用分野における合理的配慮の考え方の整理が、また一方で出ていまして、何らかの形で多分、整理はする必要があるだろうなということになるのですが、教育分野における合理的配慮について意見をお持ちの委員の方、いらっしゃいますでしょうか。いかがでしょうか。西滝委員。

【西滝委員】 1回目のとき私が発言いたしましたが、小学校、中学校で配布されている拉致ビデオに字幕を付けることが非常に合理的配慮につながりますが、その現状についてはどうなっていますでしょうか。大事なことです。ビデオを見ても、聞こえない子どもは全く分かりませんので、現場において、聞こえる子どもと聞こえない子どもの差が既に生じています。ここをどう解決しようとされているのか、具体的な取り組みが、これからの担保になってくると思います。事務局、御存じでしょうか。

【尾崎主査】 事務局お願いします。

【横井特別支援教育企画官】 特別支援教育企画官の横井です。
 この点に関しましては確認をして、回答申し上げたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

【尾崎主査】 議論を進めたいと思いますが、合理的配慮についての考え方、特に教育における合理的配慮についてどう考えたらいいのか。木舩委員、もし御意見あれば言っていただきたいと思います。

【木舩委員】 広島大学の木舩です。
 私自身、こういった方向でというところまで、まだまとめができておりません。ただ、私自身も参考になるものとして、いろいろ資料を集めたときに、アメリカの資料あたりを集めたときに出てくるのが雇用関係、教育に関して入手することができませんでして、見当たらなかったというのが正直なところです。
 今日は資料4で雇用分野における中間的な取りまとめというものをいただきまして、私自身がこれまで集めてきた資料とほぼ同じようなことが書かれているのではないかとは感想として思っております。
 それで、合理的配慮とはそもそもどういったものかという大上段に振りかぶった立場での意見というものは、まだ申し上げる段階まで私自身まとめてはおりませんけれども、2ページ目あたり、下の方に御説明いただきました第3、職場における合理的配慮というもので、1、合理的配慮の内容から順番に説明がありますけれども、その中を見てみますと、(1)の基本的な考え方のところで、状況に応じて提供されるもの、多様かつ個別性が高いもの、法律では合理的配慮の概念を定め、具体的な配慮の内容等については、配慮の視点を類型化しつつ、指針として定めることが適当であると、こういうことについて異論はなかったと書かれておりますが、私自身も、これは基本的にそうだろうと思っております。一人一人の教育的ニーズに対応するということで特別支援教育は進んできておりますし、このワーキンググループでも、一人一人のニーズに応じて丁寧な支援ということからいきますと、こういう合理的配慮の概念がまだ議論の最中ですけれども、それを議論すると同時に、具体的にどんな配慮が必要なのかというところから、また逆に、合理的な配慮とはということを考えていく方向もあろうかと思います。
 今日のワーキンググループの第2の議題になりますヒアリングの資料についての議論、これが配慮の視点を類型化しつつ指針として定めるという方向でのまとめになっているのではないかと思っております。
 ですから、ここら辺の第2の議論、議題あたりで、そういった具体的な配慮、それから指針を考える中で、あるいは考えながら、合理的配慮って何だろうということの合意が、このワーキンググループで形成されていくこともあろうかと思います。それが望ましいのかなと思います。
 なかなか大上段に文言を考えていくと難しいところがございます。ちょっと長くなりましたけれども、そういったところは参考になろうかと思います。
 それから、3ページですけれども、上の半分あたりの(4)合理的配慮提供の実効性担保というところに、指針等により好事例を示しつつ、当事者間の話し合いや第三者が入ってのアドバイスの中で、必要なものを個別に考えていくというまとめがございます。この指針等により好事例を示しつつというところが、やはり我々の議論の中で、こういった配慮が必要なのではないかというまとめになるのではないかと思います。そのまとめをする際に、先ほど国立特別支援教育総合研究所の報告などをいただきましたけれども、あれも、ここでいう好事例みたいなものとして考えられるのではないか。そういったものを集めてきて、そして合理的配慮について検討していきたいと思います。
 第三者が入ってのアドバイスの中で必要なものを個別に考えていく。この考え方は、教育の分野における個別の指導計画とか、個別の教育支援計画の考え方と通じるものだと考えております。
 少し長くなりましたけれども、この資料を参考にしながら、これからの議論の糸口となれば幸いと思って発言をさせていただきました。どうもありがとうございます。

【尾崎主査】 ありがとうございました。
 労働・雇用分野における、職場における合理的配慮の考え方を1つの参考にしつつ、なおかつ実際に行われている好事例をたくさん集め、そして、その中から概念化、類型化等も図っていけるのではないかということで、まだまだ議論しなければいけないのではないかと思います。
 それでは髙橋委員、教育長の側の立場として、合理的配慮の考え方について何か御意見ありますでしょうか。

【髙橋委員】 はい。合理的配慮の中で、先ほど福島委員も私案について説明をされました。現場を預かる教育委員会の責任者としましては、こういったことが、ただ理想論、文言だけに終わらないで、やはり実効性の伴うようなものに、是非してほしい。そのために、ある程度、財源的な裏付けというものも必要ですし、それから、あとは法律面での支援、両方がないと、なかなか難しい部分かなと思います。
 今、例えば福島委員の1ページの私案の中の絶対的合理的配慮という中で、教育を受ける権利、就学先選択権、アクセス権(通学、バリアフリー)、保護者の付き添いを求めないことと、これはそのとおりだと思います。ただ、これを実行に移すとなると、各市町村にある程度財政力もないと、なかなか実効性がなく、実際困るのは、そういった配慮を受けるべき保護者であり、児童生徒になるのではないかという心配、危惧はしています。
 以上です。

【尾崎主査】 ありがとうございました。
 合理的配慮をする側としての御意見と、あと財政事情も含めた検討も必要だろうということだと思います。
 提供する側になるか、受ける側になるか分かりませんが、吉松委員、合理的配慮について、お考えがあればいただきたいのですが。

【吉松委員】 私、当事者であるとともに今、盲学校にずっと勤務していますが、福島委員の資料の中にもありましたけど、現在の特別支援学校のレベルを維持する、あるいはそれ以上のものを供給するというのが、私は自分の経験の中では一番大事なことではないかと思っています。
 我が国の特別支援学校というのは長い歴史がありますし、それなりの今までの成果も上げてきていると思います。インクルーシブ教育という概念で地域の学校に入ったときに、特に私は勤務する視覚障害の学校という観点でいえば、今、盲学校でやられている教材、教具の提供であるとか、専門性を持った教師の配置等がどれぐらい地域の学校に提供できるかというのがネックではないかと思っています。
 過度の負担というのは、経済的なことばかりに目が向きますが、実際は障害を持っている当事者の子どもたちにとっても、地域の学校で学ぶということが本当に重要なことだと思いますし、特総研の中の資料の中にもありましたけれど、同じ障害を持った子どもとの交流ということも必要だと思いますし、そういった意味での心理的な、教える側も、そこで学ぶ者にとっても、いろんな意味で負担がないような配慮になってほしいと思っています。

【尾崎主査】 ありがとうございました。
 学校の立場ということで、合理的配慮をどういうふうに考えたらいいのか。山中委員、意見がありましたら、どうぞお願いします。

【山中委員】 今いろいろ伺っていて、現実、今の自分の学校のこと、近隣の学校も考えて、まだできている部分、できていない部分、多々ありますけれども、ただ、やっぱり、ある程度こういうガイドラインのようなものができてくるというのは、通常の学級の方にとっては、こういう障害の方、いろいろな者が入ってくれば、やっぱり学校は、こういったものを用意しなければいけないということは、すごく指針にはなってくると思います。
 今までは、いろいろな配慮を要するお子さんが入ってくるということは想定されていなかったわけですから、施設だけではなくて、例えば教員の意識にしても、そういったものを持ち得ていなかったので、こうやって示されていくということはいいことだなと思います。その指針になっていく、それから学校の方も、現実にそういうお子さんがいらっしゃったときに、考えていかなきゃならないものとしては、かなりいいかなと思っています。
 ただ、幾つも今、障害種も出てきていますが、1つの障害をとっても、例えば肢体不自由であれ、知的障害であれ、お子さんによってすごく状態が違いますので、この障害だからこうすればいいというのが、必ずしも通用するとは限らないので、そういったところ、個々のニーズに応じるというところでは、ちょっと今後、ガイドラインができたとしても、いろいろな状況が違うお子さんがいるわけなので、その辺までどうしていったらいいかなと、今のところ、今見ながらですかね。済みません、ちょっとこんな感想になってしまいますけれども、思っていたところです。

【尾崎主査】 河本委員。

【河本主査代理】 全国特別支援学級設置学校長協会の河本です。
 今の山中委員と重複するところもあるかと思いますけれども、先ほどの資料4の労働・雇用分野、これに関しての3ページの大きな2番。ガイドラインをどうするか、仕組みをどうするかという問題が重要なのだろうと思っていますけれども、やっぱり学校教育ですので、教育を成立させなければいけない。あるいは、それぞれのお子さんの将来的な見方で、社会参加だとか自立へ向けて、どう教育を成立させるか、学習を成立させるかということを考えたときに、それぞれのお子さんが、障害種別にすれば、ある1つの障害種かもしれないけれども、当然いろいろなお子さんが入ってくる。
 そのお子さんの状況を見極める必要が当然あるということで、そこに書いてある合理的配慮の提供のための仕組みというあたりで、文言は違いますけれども、その真ん中辺、また、公益委員及び障害者代表委員から、職場において、具体的にどのような合理的配慮が必要か、障害者本人が十分な意思表示をできない場合は、第三者――あるいは親御さんかも分かりません――が関与できるようにした上で、使用者と。学校ですので、各区市町村の教育委員会、あるいは学校かもしれません。使用者と障害者が話し合えるようにする必要があるとの意見が出された。まさに、このとおりなのだろうと思います。その子の状況に合わせて、どういう合理的な配慮が必要なのか。そして、各区市町村の財源というのは当然出てきますので、できることとできないことがあります。当然、学校教育ですので、学校がすべきこと、教育内容のことは学校かもしれません。あるいは施設・設備のことは各区市町村の教育委員会かもしれません。その仕切りをきちっと付けながら、こういったガイドラインを整備する必要があると感じております。
 以上です。

【尾崎主査】 ほかに、教育における合理的配慮についての考え方について御意見のある委員、いらっしゃいますでしょうか。西滝委員。

【西滝委員】 個別のニーズに基づく配慮は大事だと思っています。それが実効性の担保になると思います。
 主籍と副籍という学籍の問題で、インクルーシブ教育だから、すべての籍を地域の学校に置くということではなく、特別なニーズを求めている生徒がいますので、そういう生徒は、やはり特別支援学校に主籍を置いた上で、副籍を地域の学校に置くとか、そういう弾力的な制度の仕組みをつくらないと、やっぱり、そういう考え方の基盤がないと、機械的に、インクルーシブだから地域が良いということにつながる心配があると思いますので、主籍、副籍という考え方を入れてほしいと思っています。

【尾崎主査】 教育における合理的配慮の中に主籍、副籍という考え方も置けるのではないかという御意見だったと思います。
 ほかに委員の方ありますか。それでは、合理的配慮、受ける側というわけではないのですが、保護者の立場ということで、教育における合理的配慮をどう考えたらいいのか。中村委員、もし御意見がありましたら、よろしくお願いします。

【中村委員】 若駒ライフサポートから参りました中村です。今、御指名を受けましたので、私の感じたことを1点のみ申し上げたいと思います。
 合理的配慮に関して本人ニーズ及び保護者の意見を踏まえた上で構築していくということは本当に大事なことだと思うのですが、もう一つ、この全体の会議の中で大きな視点になっております、その後、就学前の段階で保護者がどのぐらい本人のことをきちんと把握しているか、考えられるかという基盤がとても必要になってくると今、改めて感じております。
 ですから、合理的配慮云々の前段階として、保護者が教育に臨む段階で、本人のニーズがどういうものであるかをしっかり認識できるような支援の仕組みがあることが、やはり大前提かなと考えました。
 簡単ですが、以上です。

【尾崎主査】 ありがとうございました。
 ほかに合理的配慮の考え方について、これだけは言っておきたいという方、いらっしゃいますでしょうか。
 それでは、一応、今日の前半の自由討議はこれで終わらせていただきまして、次に進めたいと思います。
 本日いただきました御意見につきましては、事務局の方に整理をしてもらいまして、ワーキンググループとしての合理的配慮の考え方について次回以降にも整理していただきたいと思います。そして今日も、後半で、障害種別の合理的配慮及び共通する事項の合理的配慮についても議論しますので、それも踏まえて、ある程度こんなことが議論されたんじゃないかということで整理をしていただければと思うのですが、どうぞよろしくお願いいたします。
 ここで休憩に入りたいと思いますが、よろしいでしょうか。では、10分間の休憩をとりたいと思いますが、そこにあります時計で、10分ちょっとで16時20分まで休憩ということで、16時20分には再開いたしますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、休憩に入ります。

( 休憩 )

【尾崎主査】 それでは、16時20分になりましたので、議事を再開いたします。
 これまでヒアリングを重ねてまいりました配慮事項の現状の検討状況について、事務局より障害種別に説明をいただきます。配慮事項については、現在各委員の皆様には整理をいただいているところですが、今回は、まずはヒアリングの内容を事務局として整理いただいたものを材料に、障害種を超えて共通した事項をどのように考えるのかという観点で御議論いただけるようお願いいたします。
 それでは、事務局より、視覚障害から順に説明をお願いいたします。

【吉田調査官】 それでは失礼いたします。調査官の吉田です。視覚障害を担当しております。
 視覚障害に関する学校における配慮事項についてヒアリングを整理したものを資料5-1に沿って説明いたします。
 学校教育に求めることについては、1点目は、視覚障害についての専門性と教科指導の専門性を備えた教員が、一人一人の視覚障害の状態に応じて指導を行うことです。
 2点目は、視覚障害を補って学ぶために必要な教材と経験が確保されることです。十分な教材等と、それから十分な活動経験が必要だということです。
 それから、視覚障害に加えて他の障害を併せ有する児童生徒にも、一人一人に応じた教育を行うということです。
 もう一つ、自立と社会参加を目標にした指導を行うということです。理療、一般就労、大学進学等、能力と適正に応じた社会参加の力の育成が必要です。
 配慮すべき事項については、まず○1、教育内容と方法について。1点目は、自立活動の指導の充実です。点字・歩行、それから視覚補助具の活用等の指導が必要になります。
 2点目は、概念形成への配慮です。言語の理解ということの充実は必要です。
 それから3点目は、十分に教材を活用した各教科の指導の充実です。点字・拡大、触察教材等の充実と十分な活用が必要です。
 4点目は、学習内容全体の理解と見通しというような、そういうところへの配慮です。学習の過程、状況理解が十分にできるように配慮します。
 ICTの活用も、配慮すべきこととして必要です。情報交換や学習に主体的に取り組めるようにするということになります。
 それから、交流及び共同学習の充実も重要になります。社会性や人間関係、学力の充実とともに、視覚障害のある児童生徒同士の関わりにも配慮します。
 ○2、支援体制についてです。1点目は、視覚障害についての専門性のある指導体制の確保です。教員の専門性の向上と協力、そういうものが必要になります。
 2点目は、教材・教具の作成のための人的・物的な配置です。これにも専門性が必要なので、機器の配置と、専門性のある人的配置が望まれます。
 また、視覚障害に対しての理解推進も必要になります。配慮事項とか留意事項の周知ということも重要です。
 ○3、施設・設備についてです。学校内の安全・安心の確保と、分かりやすい環境についてです。これらを確保するということが重要です。
 それから、視覚補助具の充実。このようなものに十分親しめるように整えておくこととか、それから見えないことに対応した教具の整備。音声電流計とか、音声のはかりとか、そういうものが必要であります。
 また、ICT環境の充実ということも重要になります。
 その他、早期からの教育支援については、物や人との関わりを育てることとか、体験が十分にできること、それから保護者の心理的安定等にも配慮しながら、各機関と連携した支援ができることが必要になります。
 また、学校外における支援については、通学における社会的支援の整備とか、それから通学路等学校周辺の歩行支援施設の整備とかが望まれます。また、放課後支援についても、視覚障害を理解した支援が望まれるところです。
 幼、小、中、高等学校の各段階については、低年齢で触れることになれ、低学年で学習の基礎となる力を付けてやること、それから学年が進むにつれ、教科の専門的な指導とか、点字でも専門的な指導が必要になります。さらに、学年が進むにつれて、必要な教材が増えるということにも配慮が必要です。
 以上です。

【大西調査官】 聴覚障害担当の大西と申します。
 2名の方からお聞きしました意見を基に、聴覚障害に関する学校における配慮事項をまとめましたので、資料5-2に沿って説明させていただきます。
 まず学校教育に求めることですが、「分かる授業」の実施と集団による学びの実現が必要です。聴覚障害は音声の情報が入りにくい障害ですので、障害の状態や発達の段階に応じた指導を工夫すること、聞こえにくさという障害への情報保障をすること、そして授業における自由なコミュニケーション環境を保障することが重要です。
 子どもたちが自由な会話のできる場を確保することは、精神的安定の場の確保にもつながりますので、このことについても必要です。
 次に、配慮すべき事項ですが、教育内容・方法については、聴覚障害に起因する情報不足を行う指導の工夫をすることが必要です。具体的には、教師が行う指導上の配慮として、障害の状態に合わせた、コミュニケーション手段の選択と活用。これは音声、手話、文字等を子どものニーズに合わせて活用することが必要です。
 また、目から入る視覚情報が大切ですので、視覚的な教材や板書、黒板の文字の工夫、それから教師が話すときの口の形や話のスピード、明瞭な発音等にも気を付け、分かりやすい話し方、説明の仕方を工夫することも必要です。
 それから、聴覚障害のある子どもは、たとえ視覚情報や補聴器等を十分活用していたとしても、その情報が正確に伝わっていないことがありますので、伝わっているかどうかを確認しながら指導を進めることが重要です。
 情報保障の配慮につきましては、必要に応じて、パソコン要約筆記や手書きによるノートテイク、手話通訳などの配置をすること、補聴器、FM補聴器等の効果的な使用や教室内の騒音を軽減することなどが必要です。
 指導内容の配慮につきましては、保有する聴覚の活用や読書指導、読み書きの力の指導を工夫すること。障害を受容し、たくましく生きる力を育てる指導を工夫することが必要です。また、聴覚障害は生後間もなくの早期の発見がされる場合が多いので、その時点からの一貫した教育を継続することが大切であることも意見として出されました。
 支援体制については、できるだけ身近な地域で教育を受けることができる体制づくり。可能であれば、聞こえの教室といった通級指導教室は、すべての学校に設置することが望ましいこと。教員の手話力向上のための研修システムの構築や、手話を使うことができる教員の計画的配置が望ましいことが述べられました。
 施設・設備につきましては、音楽、放送のチャイムや校内放送の可視化が大切です。例えば、チャイムが鳴ったときにランプがつくとか、緑とか赤のライトがついて授業の終わり始めを知らせるといったものです。それから、校内放送やテレビ放送に字幕を付けるということも必要です。
 また、FM補聴器や赤外線補聴器、ループシステム等の集団補聴システムの整備や、必要に応じて聴覚管理のための聴力測定の機械や防音室を整備することについても述べられました。
 そのほか、先ほどの繰り返しにもなりますが、生後すぐ新生児聴覚スクリーニング検査等で聴覚障害が発見される場合、これは学校教育だけの問題ではありませんが、乳幼児期からの保護者支援を行う機関や、幼児の保育・教育を行う相談機関などの整備の必要性が述べられました。
 学校外における支援については、聴覚障害児の集団の場を確保し、同一のコミュニケーション手段でやりとりできる環境を作ることや、子どもや保護者が0歳から、早期から手話を学ぶことができる場や機会を整備することが望ましいことが挙げられました。
 幼稚園、小学校、中学校、高等学校の各段階につきましては、情報保障の面のみならず心理的なサポートをするという意味で、特に中学校、高等学校段階における聴覚障害児の支援体制の必要についても意見がありました。
 以上、ヒアリングを基にまとめました聴覚障害に関する学校における配慮事項の説明でした。

【石塚調査官】 知的障害、自閉症・情緒障害、発達障害教育担当の石塚です。
 知的障害に関して合理的ヒアリングのまとめを説明いたします。資料は5-3です。
 まず学校教育に求めることについては、個別の教育支援計画と個別の指導計画を作成・評価し、効果的に活用すること。職業や生活に活用できる実際的な力を付けることができる教育を行うこと。そして、知的発達の状態に加えて、視覚や聴覚の特徴や巧緻性の困難さなどを理解して指導することでありました。
 次に、配慮すべき事項として教育内容・方法ですが、特性に応じた教材の提供等や、必要に応じて支援員等を活用すること。教材開発に関する研修を充実すること。社会性を身に付けるための教育を提供すること。実際的な力を付ける指導内容を提供するなどでありました。
 また、特性に応じた指導目標の設定として、実生活につながる教育を目途にして、生活に密着し、生活の幅を広げていくようにすることなどでありました。
 次に支援体制についてですが、まずは効果的な交流及び共同学習として、特別支援学級等は、その存在が認知され、社会や学校の一員であることが共通認識されるよう取り組むこと。児童生徒の意識向上及び、地域における障害理解の推進のため共通意識が持てるよう取り組むことでありました。
 また、実体験を安全に提供するための適切な人的配置を行ったり、自閉症などを併せ有する児童生徒を考慮し、教員配置の基準について検討を行ったりすることが望ましいということでありました。
 関係機関との効果的な連携としては、医療機関とのつながりが重要であることから、医療機関につなげる窓口を確保すること。折衝したり、組織に貢献したりすることができる教員等を多く確保することでありました。
 次に施設・設備についてでありますが、実体験を可能にするために、またクールダウンなどのために、生活体験室や作業室などを確保すること。特別支援学校の設置規模に応じた定員制を導入し、普通教室の確保などについて検討することが望ましく、またユニバーサルデザインを基本に施設・整備を整備することが望ましいということでした。また、IT教育に必要な機器の整備を行うことでありました。
 次に早期からの教育支援についてですが、早期発見、早期相談等の体制の構築をすること。必要な支援のあり方を共に考えることのできる環境を整えること。幼児期の療育を充実し、関係機関間の情報流通を行うこと。就学前の機関との連携を強化し、途切れのない支援を行うこと。専門性の高い特別支援教育コーディネーターを配置することが望ましいことなどでありました。
 学校外における支援については、関係機関と連絡を密にし、子どもたちの生活を一層充実すること。保健所、児童相談所などといつでも連携できる体制を構築し、個別の支援会議ができる体制を整備すること。特別支援教育コーディネーターは、自治会等と緊急時の協力・支援体制を計画しておくことが望ましいということでありました。
 幼、小、中、高の各段階については、途切れることのない支援を行い、引き継ぐべき情報を保護しつつ、情報の引き継ぎを行うこと。幼少期や小学ではボトムアップ、中学では自我の確立、高等学校段階では卒後に向けた社会的生活スキルの獲得など、ライフステージごとの課題を明確にすることなどでありました。
 最後に、障害特性に対する専門性を含めて、発達段階等を的確にアセスメントできる教員を配置すること。交流及び共同学習では、達成目標とそれに対する必要な支援を共通に認識すること。対象の子どもの知的レベルには大きな差があることに留意しつつ、特別支援学校等における集団による教育を行うこと。マイナス経験の積み重ねによって、満足に社会生活を営むことができなくなることもあることに留意すること。知的障害に対しては専門性の高い教育が必要であることを、社会一般が理解できるよう取り組むこと。副籍制度の効果的な実施が望ましいこと。学齢期には将来の不安を感じている保護者への支援を行うことなどでありました。
 以上で、知的障害に関するヒアリングのまとめの説明を終わります。

【下山調査官】 調査官の下山です。肢体不自由教育について、お話しします。
 ヒアリングでは、学校教育に求めることとして、同じ社会を生きていく人間として将来を見通して教育を行うことの大切さですとか、一人一人の成長やニーズに応じ自立を目指した教育を行うことの大切さという御意見をいただきましたので、自立を目指した教育、一人一人の教育的ニーズに応じた教育、将来の社会参加を見通した教育という3つの項目に整理をさせていただきました。
 配慮すべき事項として、1つ目の教育内容・方法については、子どもの性格や発達に応じた工夫が必要であることですとか、障害の特性を踏まえて、「分かる」「できる」という工夫をすること。あるいは姿勢、身体の動きへの配慮といった御意見をいただきました。それらを踏まえて7項目にまとめてございます。
 1つ目は、調和的な発達を目指すという観点から、肢体不自由で困難な体育の指導等の工夫が必要であること。障害が重度である場合にも「分かる」「できる」工夫をすること。
 次に2つ目として、子どもの個性を伸ばす内容の設定としてまとめまして、個々の性格や発達段階に合わせて、必要な内容や良い方法を工夫するということ。それから、長所の発見に努め、子どもの可能性を伸ばすこと。そして、障害による困難の改善・克服に必要な指導をすること等々まとめております。
 3点目としては、障害理解教育と交流及び共同学習。これを推進するために、居住地校に副次的な籍を置くことが望ましいとまとめさせていただきました。
 4点目としましては、子どもの健康状態への配慮ということで、健康状態を確認しながら柔軟に指導の内容・方法を調整すること。必要に応じて訪問教育等柔軟に対応すること。
 5点目としましては、子どもの姿勢や身体の動き、認知の特性等に応じた学習環境の調整として、教室での座席の位置、姿勢保持をするためのいす等の調整としてまとめました。
 6点目としては、子どもの身体の動きやコミュニケーションの力を最大限引き出す支援機器の活用として、自助具、補助具、コンピューターやコミュニケーション支援のための機器を使用するとまとめました。
 本人・保護者を交えた検討を7点目としまして、必要な教育内容・方法について十分に情報提供した上で、本人・保護者が教育支援計画の作成に参加できるようにするというようにまとめました。
 支援体制につきましては、教職員の専門性の向上ですとか、あるいは指導方針の共有が大事だという御意見をいただきましたので、1番目としては指導方針の共有化。複数の教員が指導計画の作成に関与し、全職員で共通理解する。
 2点目としては、教育内容を補完する学校間の相互利用として、小・中学校に在籍する障害のある児童生徒が特別支援学校の自立活動の授業へ参加するなどのことをまとめています。
 3点目としては、教職員の専門性の向上。障害による困難等の改善・克服に必要な専門性を要する教員を配置する。あるいは、専門家との連携ということ。
 4点目としては、支援員の配置、ボランティアの活用として、必要に応じて支援員、またはボランティアを配置するとまとめております。
 5点目、医療的ケアを安全に行うための体制整備として、ケアの体制を整備する。そして、必要に応じて看護師を配置するとまとめています。
 6点目としては、関係機関との連携です。
 施設・設備につきましては、障害の状態に応じてさまざまな設備が必要という御意見、これはたくさん御指摘をいただきました。一方、必要不可欠なものから準備すべきで、優先順位を考えるべきとの御意見もいただきました。
 そこで1点目として、教室等として、障害による困難を改善・克服するための必要な場所を確保する。必要に応じて自立活動室を設置する。また、必要に応じて冷暖房設備等を用意する。それから、不可欠なものとして障害者用トイレを設置するのようにまとめております。
 校内の移動については、段差の解消などによりバリアフリー化を図る。そして、エレベーターの設置が望ましい。
 通学への配慮につきましては、安全な乗降のためのスペース等を確保する。必要に応じてスクールバスを配置する。
 その他、必要に応じては保護者の待機室を確保する。
 最後に、以上の施設・設備については、優先順位を整理することが必要とまとめております。
 その他につきましては、子育て支援と家族支援の充実。早期からの子育て支援の視点が大事であること、本人がどこまでできるのかということを見極めながらの支援といった御意見。それから、関係機関の連携による支援の御意見もいただいております。
 また、幼、小、中、高等学校の各段階において、発達段階に応じた配慮ということで、精神面の発達を考慮した介助員の検討。その他でも、心理面からの影響を検討するといったような御指摘をいただいたところです。
 肢体不自由教育については以上です。

【丹羽調査官】 調査官の丹羽です。病弱・身体虚弱教育を担当しております。
 病弱に関する学校における配慮事項について、ヒアリングしたことを整理させていただきました。
 まず大きく病気の子どもたちに関しましては、体の病気の子どもたちもいれば、心の病気の子どもたちもおりまして、非常に多様になっておりますので、ここでヒアリングさせていただいたことだけでは、なかなか十分伝えることはできないとは思いますけれども、今回、特別支援学校、特に3校のPTAの方々が来ていただいた中でまとめさせていただいたものを、とりあえず、説明させていただきます。
 まず学校教育に求めることといたしまして、大きく学校環境の整備という形で、病気の子どもたちに関しましては、特に健康かつ安全に生活できる環境の整備が重要であるということで、まず、これを最初に挙げさせていただいております。
 それから、入院、退院するときの子どもたちの教育の保障も大きなことです。特に入院につきましても、小さな病院等に入院しますと、なかなか教育を受ける環境が整っていないことがあったり、それから退院したときに、なかなか病弱者としての対応をしてもらえなかったりというお話が出ておりましたので、そのことも含めて、重要な事項として最初に挙げさせていただきました。
 3点目には、病弱教育の専門性を有する教員も配置していただきたいということで、特に免許状のこととか、それから心のケアです。長期入院による子どもの心のケア、それから精神疾患等の子どもたちに対する心のケアができる専門性を有する教職員を配置してほしいというものが出ておりました。
 配慮すべき事項として、下に教育内容・方法等についてまとめさせていただきました。
 まずは、欠席が連続したり断続的に行われるために、学習空白というものができますので、その学習空白に関する対応を充実していただきたいということです。
 2点目は、病気のために実施できない教科が幾つかあります。例えば体育の実技とか、理科の実験とか、そのようなものに対して、実施できるような内容・方法等を工夫して指導できるようにしていただきたいということ。
 それから、子どもたち自身に対して体調管理、自己管理ができるようなものを、学習させていただきたいということです。
 先生方の指導に関しましては、病状に応じた指導を考えていただきたい。特に子どもの病状は日々変化しますので、その状況に応じて弾力的に教育方法、内容等を考えて、日々の学習を進めていかれるようなこと。それから、病気によっては治療の流れを理解していないと、子どもたちに応じた指導ができませんので、いつ退院するのか、いつどのような手術が行われるのか等も含めたことを知った上で指導を行っていく必要があるだろうということです。
 次に、病気の子どもの教育保障ということで、どの病院に入院しても同様の教育を受けることができるとか、それから、例えば感染症対策等で病室を出ることができない子どもに対しては、ICT等を活用して指導するなど、可能な限りほかの子どもと同様の指導ができるようにしていただきたいということでした。
 2点目、支援体制ですけれども、登校時の支援ということで、特に自宅通学者に関しましては、安全に通学できるための人的な補助を必要に応じて整備するということを示させていただいております。
 また、入院者に関しましては、医療関係者と連携・協力して安全に病棟・教室間を移動できるようにするというものを示させていただいております。
 それから、学校生活時の支援、医療的ケアへの対応等に関しましても意見が出ておりました。
 特に医療的ケアに関しましては、実施するケアに対応できる看護師を必要に応じて配置するというものが示されておりました。
 また、先ほど言いました心身症や精神疾患等の心のケアを必要とする子どもたちが増加してきておりますので、このような子どもたちに対応する専門的な心理の専門家を配置することも非常に重要なことだというお話を聞いております。
 また、保護者の方から特に強く出ておりましたのは、友達とか保護者の方への病気に関する理解を促進していただきたいということでした。なかなか病気の子どもたちに関しましては、外から見たら分からない障害ですので、そのことについての理解を是非とも進めていただきたいということです。
 それから、入院時の転校というものが、どうしても入院のときに、病弱教育におきましては必要になりますけれども、そういう転校することを、必要に応じて、転校しなくても教育は受けることができるようなものも考えていただきたいということです。
 施設・設備に関しましては、バリアフリーな施設・設備を今後考えていただきたい。特に身障者用のトイレとか、それから病状の変化に対応するための休養できるようなベッドということとともに、スロープやエレベーター等の設置も望ましいということで聞いております。
 それから、もう一つは体温維持困難の子どもたちがいますので、特に室温調整、それから、例えば色素性乾皮症等の子で、紫外線が当たってはいけない子どもたちがいますので、そのような子どもたちの生命維持に必要な施設・設備というものを考えていただきたい。
 3点目が、心のケアを必要とする子どもたちに対して、そのようなクールダウンできる部屋とか、それから心理的な取り組みができるような空間を確保していただきたいということでした。
 最後に、その他としまして、早期からの教育支援については、特に病状に応じた医療の情報とか病弱教育に関する情報を提供するようなことをしていただきたいということ。
 それから、小、中、高等学校の各段階につきましては、小・中学校から高等学校へ必要な情報が伝わっていないというお話がありましたので、このような情報については、しっかりと小・中学校から高等学校へつないでほしいという御意見をいただきました。
 その他の項目といたしましては、学校でもさまざまな福祉サービスを学校教育の中でも受けることができるようなことが望ましいという意見が出ております。
 最後に、病気による長期欠席者が今現在かなり出ておりますので、このような子どもたちについて、必要に応じて教育を受けることができるようなことを考えていただきたいということです。
 以上、いただいたヒアリングでの意見をまとめさせていただきました。

【大西調査官】 言語障害担当の大西です。ヒアリングを基に、言語障害に関する学校における配慮事項を資料5-6に沿って説明させていただきます。
 まず学校教育に求めることですが、言語障害は対象となる児童生徒の有する課題が多様でありますので、個々の児童生徒の障害に即した特別の指導ができるよう、1点目の一人一人に応じた指導の充実を目指すことが必要です。
 言語障害の児童生徒は人とのコミュニケーションを円滑に行うことができないだけではなく、それが原因となり、そのほかの学習全般にわたって支障を来すことがありますので、障害を自分なりに受けとめ、積極的に学習に取り組むことができるようにする、2点目の対人関係等を円滑にする指導の充実が必要です。
 また、これらの指導を行うに当たっては、通級による指導担当者と在籍する学級の担任が連携をとり、児童生徒の障害の特性に応じた指導を工夫することが大切です。
 次に配慮すべき事項ですが、教育内容・方法につきましては、個々の児童生徒の障害の状態に応じた専門性のある指導。具体的には構音指導――発音の指導ですけれども、構音指導と、専門的な指導技術を身に付けた教員の配置や専門的技術を養成するための研修の充実、障害のある児童生徒と親密な人間関係を確立できる教員の配置が必要です。
 子どもの状態に応じた柔軟な指導の実施として、練習や訓練的な意図を出さずに、遊びなどの活動を通し、リラックスできる雰囲気の中での指導を行うことや、保護者の不安を取り除くため、保護者支援の場の設定等の必要があります。
 支援体制については、これは、いわゆる他校通級の場合ですが、児童生徒が通級に通う通学時間の負担軽減を配慮した教室の設置や適切な教員の配置が述べられました。できれば、すべての学校に通級指導教室を設置することが望ましいことや、保護者や共働きの場合に、送迎のための支援についても意見が出されました。また、児童生徒の実態把握のため、担任が通級による指導の場面を参観したり、担当者と児童生徒の指導について話し合ったりすることができる時間を確保することや、幼児から高等学校までの支援を継続することが大切です。
 学校、学級の雰囲気づくりとして、言語障害は、人前で話すということに自信を失うことがあるので、そのようにならないような配慮が必要なことについても意見が出ました。
 施設・設備につきましては、外部からの音が指導効果を引き下げるため、防音壁等、指導の支障になる音が遮断できるような教室環境が設けられることが望ましいこと。それから、指導室に発音指導のため、指導者と子どもの口元が同時に見えたりする大きな鏡とか、構音指導のためのコンピューター等の機器、それから遊びを通しての構音指導を行いますので、しゃぼん玉をしたり、うがいをしたりということがあるので、水道等の施設が必要です。
 その他、早期からの教育支援につきましては、言葉の遅れは3歳児健診等早期から発見されることが多いので、保健師、医師、幼児言葉の教室等との連携の大切さが、学校外における支援につきましては、親の会組織を充実させ、組織による支援体制を充実させることが、また現在、小学生のための言語の学級はたくさんありますけれども、中学校に言語学級が少ないので、中学生、又はその後、高校生になっても、必要があれば言葉の指導を受けることができる場を充実することなどについても意見が述べられました。
 以上、言語障害に関する配慮事項の説明を終わりにします。

【石塚調査官】 知的障害、自閉症・情緒障害、発達障害教育担当の調査官、石塚です。
 自閉症・情緒障害に関して、少し自閉症を中心にして合理的配慮ヒアリングのまとめを説明いたします。
 まず学校教育に求めることですが、自閉症やアスペルガー症候群――以降、自閉症等といいますけれども、そうである子どもは一人一人異なる特性を持っており、その特性に合わせた環境を用意し、適切な対応を行うこと。社会生活への適応の困難性が大きいことへの対応とともに、進級、進学においては特性に関する情報の引き継ぎを行うこと。自閉症等は、通常の学校教育でも、特別支援教育でも数多く対象となっていることから、連続体として考えることが必要であり、自閉症等についての一層の指導支援の研究開発を行うことなどでありました。
 次に配慮すべき事項で、教育内容・方法ですが、障害特性に合わせた教育・指導として、まずは自閉症等そのものの特性に応じる必要があり、さらに併せ有する障害等により状態が多様となることから、そのことへの個別的な対応を行うこと。自閉症等の教育情報の提供として、自閉症等に関する配慮すべき内容を記述した指導書の作成の提供や研修の実施のほか、専門家が助言できる体制を作ること。自閉症等の教育の専門性の向上に関して、専門性の向上によって、特別支援学級においては、教科指導だけではなく、社会生活における適応を重視した指導の工夫を行うことでありました。
 次に支援体制ですが、コーディネーターを中心とした校内委員会などによる対応を行うこと。校内体制の充実のために、学校長を頂点とした全面的支援を行うこと。学校だけでなく、保護者も一体化した支援体制を構築するとともに、学校医、スクールカウンセラーなどを活用するということでありました。
 次に施設・設備ですが、自閉症等の特有の感覚への配慮として、音や温度に対する感覚に配慮して施設を整備すること。認知特性に応じた配慮として、室内等の刺激を減らし、集中力を高め、分かりやすい校内表示、日課の表示など、特性に合った施設整備を行うこと。行動特性に応じた配慮として、パニックなどが生じた際のクールダウンを促進する空間を確保するということでした。
 その他としてですが、早期からの教育支援について、1歳半あるいは3歳児健診、幼稚園等での気付きを促進すること。幼稚園等における気付きに基づいて指導を行うこと。就学前の指導を就学後にも反映するということでした。
 学校外の支援について、スクールソーシャルワーカーなどを活用して、保護者を支援対象にすること。教育センター等の連携拡充により、学校外での支援を行うこと。放課後児童クラブ等との連携による、放課後の支援を行うということなどでありました。
 幼、小、中、高各段階については、それぞれの日常生活や社会生活への適応を促進するため、将来の生活を見据えた授業、実習を行うこと。障害特性についての情報の引き継ぎを十分に行うこと。知的障害を対象とする特別支援学校には、知的発達に遅れのない自閉症等は入れないことを踏まえ、高等学校には特別支援学級がないことについて、その必要性などについて検討することが望ましいことでありました。
 最後に、自閉症等は、外見からはその子が有する困難さが分かりにくいことから、この困難さを見抜ける専門性の高い教員を配置すること。自閉症等のある子どもの社会不適応の部分だけを改善すれば、障害特性は生かせるという視点も考えて指導を行うこと。私立学校に在籍する自閉症等のある子どもへの支援を拡充すること。短大・大学への特性の引き継ぎを行うこと。そして、医療では、発達障害の中に知的障害は分類されており、障害者自立支援法にも、障害者基本法にも発達障害が明記されたことから、教育においても、発達障害をその対象として明記することについて検討することが望ましいことなどでありました。
 これで自閉症・情緒障害に関するヒアリングのまとめの説明を終わります。

【樋口調査官】 それでは、お願いいたします。発達障害教育担当の特別支援教育調査官、樋口と申します。
 資料5-8をお願いいたします。学習障害に関する学校における配慮事項です。
 まず初めに、学習障害につきまして現状を少しお話しいたしますと、基本的に小学校、中学校等、特別支援学校ではない学校に現在在籍している子どもがほとんどです。したがって、これら配慮事項につきましては、原則的に小・中学校等においてということで、配慮が必要だということで、要望が出されたものと考えることができると思います。
 まず学校教育に求めることですが、将来の自立や社会参加に向けた教育、社会性やコミュニケーション能力を身に付けられるという教育が求められております。また、LD、学習障害につきましては、まだ十分に理解されていないところから、十分に理解し、適切な対応ができるということが求められています。
 配慮すべき事項についてです。教育内容・方法につきましては、個々の特性に合わせたということが強調されておりました。情報処理の仕方が通常の子どもと異なっていると考えられる学習障害などの発達障害については、どのような特性があるかを的確に把握した上で対応することが期待されております。
 教科学習の困難に対する補充指導についてですが、教科学習の遅れとして顕在化する前に、その子どもの特性から、教科学習をする上で、どのような困難が生じるかを予測し、早目に対応することが求められています。
 さらに、周囲の児童生徒に対する障害理解の醸成についてです。周囲の児童生徒との関係は非常に重要ですので、周囲の児童生徒やその保護者への働きかけも必要だということでした。
 それから、ICT機器の活用についてです。すべての子どもに対して必要とは限らないので、必要に応じてと表現をさせていただきました。今ある技術や教材が役立つにもかかわらず、また、せっかく保護者が良いものを紹介しても、学校が使用することをちゅうちょする場合が多いと聞きます。こういったことについても適切に対応することが必要であるということでした。
 それから、個別の教育支援計画、個別の指導計画の活用、さらに情報伝達における配慮についてです。感覚器官については異常がなくても、情報処理の過程で、独特の特性があるために、独特の困難があることに適切に対応すべきであるということが述べられました。
 ○2、支援体制については、校内支援体制の整備、それから特別支援教育支援員の配置について、必要に応じた配置等、その専門性の向上について述べられておりました。
 さらに、リソースルームなどの個別的な指導ができる場を設置し支援を行うことについても触れられておりました。
 ○3、施設・設備についてです。自分の学校で指導がきちんと受けられること。それから、本人にとって理解し、分かりやすい教室環境が求められていました。
 ○4、その他につきましては、情報共有や保護者支援などの重要さが強調されておりました。
 学習障害については以上です。
 続けて、資料5-9、注意欠陥多動性障害に関する学校における配慮事項の説明をさせていただきます。注意欠陥多動性障害についても、基本的に小・中学校等の通常の学級、あるいは知的障害を併せ有する場合には特別支援学級に在籍する場合もあります。
 学校教育に求めることとしては、特性について理解した上での指導が強く求められておりました。注意欠陥多動性障害に限らず、一般的に発達障害については、その状態が重複することが多いと言われています。それだけに、診断された障害名だけを根拠にして特性を理解しようとすると、実際のケースに当てはまらない場合があります。障害名がはっきりしたことによって紋切り型の対応をされ、困っているケースが多いことについても適切な配慮が必要であるということが強調されていました。
 社会の中で企業などに就職して生活することができるような力を付けること、さらに目立った行動の特徴があるために、いじめの被害者になったり、あるいは不適切な対応によって加害者になることも実際に起きております。どちらも防止でき、しかも周囲の友達が支援者としての役割を果たせるような社会、学級づくりが求められているということになると思います。
 配慮すべき事項につきましては、教育内容・方法については、特性に応じた指導について具体的に例を挙げられておりました。
 次のページに行きまして、学習コーチングについてです。持っている力を発揮できるように導くこと、指導すること、能力を発揮するための方法、ノウハウを身に付けていけるような指導が求められております。
 ○2の支援体制については、学校の中での連携した支援が求められているとともに、当事者が情報を忘れてしまう、物を忘れてしまう、なくしてしまうなどの特性に学校体制が応じ切れていないところから、本人の責任ということで終わらせるのではなく、障害によるその行動の特性を理解した上で配慮することが求められていました。
 ○3の施設・設備については特に発言はなかったのですが、おそらく学校施設整備指針に示されているような、例えば照明器具が破損しないようなカバーの設置などの工夫を挙げることが必要になるかもしれません。
 ○4、その他としまして、保護者が力付けられ子どもの養育に力を発揮できるような仕組みづくりが求められています。また、年齢が上がるに従い、その発達の段階に応じた対応ということが要望されておりました。
 以上です。

【下山調査官】 それでは続いて、重複障害につきまして調査官、下山です。
 重複障害のうち肢体不自由及び知的障害の重複障害ということで、重度重複障害と言われることもございますが、そのヒアリングのまとめです。
 全体としてヒアリングの御意見では、医療との連携等による健康面での配慮、あるいはその上で社会性や感性を育む教育を充実させること。そして、教員あるいは医師、看護師、その他の専門家との連携ということが強調されておりました。次のようにまとめてございます。
 学校教育に求めることにつきましては、命を守り命を育むと豊かな個性を育むということで、生涯にわたって健康に生活するための基盤を作ること、それから感性や社会性を育み、その子なりにと入れましたけれども、自立的な生活と社会参加を目指すことが求められている。
 配慮すべき事項につきましては、3つにまとめました。健康の基盤づくり、個性を育む、子どもの健康状態への配慮。
 健康の基盤づくりでは、医療との連携により快適で安全な学校生活を確保すること。体調等を考慮し、健康づくりや学習活動をすること。
 個性を育む点では、一人一人に必要な基本的な内容を重点的に取り扱うことですとか、多様な経験をさせること。
 3つ目の子どもの健康状態への配慮では、その健康状態を確認しながら柔軟に内容や方法を調整すること。そして、必要に応じて医療的ケアが受けられるようにする。
 ○2の支援体制につきましては、専門性の確保、チームによる指導、通学への配慮、この3点でまとめました。
 専門性の確保では、教員、それから必要に応じて看護師を配置すること、必要に応じて医師や理学療法士等の指導・助言を受けること。
 チームによる指導では、子どもを担当する教員や各障害について専門性のある教員、養護教諭等の学校職員等の連携・協力。それから、必要に応じて外部の専門家の連携、必要に応じて医療的ケアを安全にするための校内及び地域のバックアップ体制の整備といったようなことを挙げております。
 それから、通学への配慮につきましては、登下校における移乗等の支援、通学バスの配置が望ましいこと。
 施設・設備については、ユニバーサルデザインと災害への配慮ということが言われておりましたが、3つにまとめてあります。
 健康づくりに配慮した教室等ということで、いろいろな姿勢やいろいろな動きができるスペースのある教室。それから、必要に応じて、食事等の便に供する給排水や電源等の設備。それから、冷暖房の整備等々で挙げております。
 それから、校内の移動につきましては、段差の解消等によるバリアフリー化、エレベーターの設置が望ましいこと。
 災害等への対応につきましては、障害のある方への対応ができるような非常用設備や食料等の備蓄を進める必要があるという御指摘でした。
 その他、早期からの療育が必要であること。乳幼児期から医療の提供とともに発達を支援すること、それからその支援を学校に引き継ぐこと。
 そして、放課後生活への支援ということで、放課後や課外活動、ボランティアや福祉関係者と連携して一人一人に応じた豊かな活動ができるようにしてほしいという御指摘がございました。
 以上です。

【吉田調査官】 失礼いたします。調査官の吉田です。
 重複障害のうち視覚障害及び聴覚障害の重複障害について配慮事項についてのヒアリングを整理したものを資料5-11に沿って説明いたします。
 学校教育に求めるものとして3点挙げております。
 まず1つは、一人一人への配慮を明確にして適切な指導に結び付けることです。
 1つは、コミュニケーション及び人との関わりを広げることです。コミュニケーションの困難が特にあることから、人との関わりの困難や不安感に配慮した指導が必要だということです。
 1つは、視覚障害、聴覚障害等の専門性を生かして適切な指導を行うことです。一人一人に必要な専門性を活用した指導をすることが求められておりました。
 配慮すべき事項ということで、教育内容・方法については6点挙げております。
 1つはコミュニケーションへの配慮です。効果的なコミュニケーションについての周囲の理解、それから相互伝達が活発になるように配慮すること、それからICTの活用がありました。
 1つに、人間関係を丁寧に広げることへの配慮がありました。感情のやりとりが重要なことにも配慮することが必要であります。
 1つに、学習機会や体験の意図的な確保がありました。視覚と聴覚の両方に障害があると、日常で自然に見聞きされる情報を得ることができないということから、それらを意図的に確保する必要があります。
 1つに、概念形成の機会の確保というのがありました。習得している語彙、概念にも考慮しながら、体験等を総合的に活用するようなことに配慮するということです。
 それから次に、予測のできる学習活動の実施ということがありました。得られる情報が限られることから、学習活動の予想に困難が多いことに配慮するということです。
 それから、指導内容の精選、十分な教育時間の確保ということがありました。コミュニケーションの困難に配慮すれば指導内容の精選、体験の重視、時間をかけた指導ということが必要になります。
 次に2番目の支援体制です。3点挙げております。
 1つに、視覚障害・聴覚障害の両方に専門性の高い教師の確保ということです。教師間の協力も必要になります。
 1つに、視覚障害、聴覚障害の特別支援学校の連携ということ。必要に応じて、それぞれの専門性が連携して発揮されるように配慮することが必要であります。
 それから、「通訳介助者」等外部専門家との連携ということで、協力体制が必要であること、通訳介助者の活用も望まれておりました。
 3つ目に、施設・設備についてです。
 1つに、視覚障害及び聴覚障害の特別支援学校での施設・設備の配慮を必要に応じて参考にしていくということ。例えば、弱視の生徒にドアの色を分かりやすくするとか、そういうこともあるかと思います。
 1つに、視覚補助具、聴覚の補聴器等、必要に応じた補助具の活用に配慮するということです。
 それからもう一つ、ICTの環境の充実の配慮であります。
 その他の障害種の設備・備品等も参考にすることも望まれておりました。
 その他の配慮については、1つに、早期からの教育支援ということが挙げられておりました。言語獲得の基礎を築く早期の専門教育が重要であり、その子にとって最も適切な意思疎通を図るコミュニケーション手段と言語の獲得に向けて最大限の発達を促すことを全国どこにいても実現することが望まれておりました。
 1つに、学校外における支援について、地域生活を送る上でも通訳介助者等の支援があることが望まれておりました。
 それから、幼、小、中、高等学校の各段階について、中学校、高等学校の段階では専門的な教材の充実も必要であるということ。通訳の介助者の支援も専門性の高いものが望まれておりました。
 その他、生涯学習等の機会を確保することが望まれておりました。
 以上です。

【尾崎主査】 おまとめいただき、ありがとうございました。
 それでは、一通りお聞きいただきましたけれども、まずは、それぞれの障害種を超えて共通する事項について御意見等を伺いたいと思います。障害種の中の話は、それぞれのグループでやっていただきますけれども、今日は全体の場ですので、障害種を超えて共通する事項について御意見いただければと思います。山岡委員、お願いいたします。

【山岡委員】 日本発達障害ネットワークから参りました山岡です。仕事の関係でもうすぐ失礼しますので、先に発言させていただきます。
 私もヒアリングで意見を出させていただきましたが、実は迷いながら作っていました。今、各種障害種の分の項目をお聞きして、また迷っている部分があります。このワーキンググループで合理的配慮を検討する対象についてですが、場で決めるものではないというご意見もあると思いますが、私は通常の小・中学校や高校における合理的配慮とは何かということを考えるのかなと実は思っていました。特別支援学校についても、例えば障害者の権利条約に立ち返ると、合理的配慮について現状ではそこを満たしていないところがあるかもしれませんけれども、このワーキンググループの中においては、どこを議論の場にするのか、後でお聞きしたいと思っています。
 それから、2つほど意見を申し上げます。合理的配慮については、障害者の権利条約の第2条において、障害者が他の者と平等にすべての人権及び基本的自由を享受し、又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって、特定の場合において必要とされるものであるとなっています。私もヒアリングの意見を作ったときにとても迷いながら書いていました。変な意味にとらないでいただきたいのですけれども、例えば通常の学級に障害のあるお子さんが入ったときに、最低限この位は必要というミニマム的なところを少なくとも満たさなければいけないところが、何となく合理的配慮の捉え方にわりと近いところにあると言われており、私もそういう線で意見を出させていただきました。もっとプラスアルファで欲しい支援があると良いというような面が、幾つかこの案の中にも入っていると思いますので、その部分は、このワーキンググループの中で整理しなければいけないと思っています。
 それからもう一つ、さっき尾崎主査からもお話があったと思いますけれども、この中で整理するとすれば、3つ位に分かれると思います。障害種別を超えて共通するもの、例えば各障害種でおっしゃっていたのは、個に応じた支援が必要、個別性があるというところがあると思います。それと、障害種別に特有のものが少しあって、さらに、もっと言えば、できる限り個のニーズがあれば応じるというプラスアルファですね。3段階で構成を作ると分かりやすいのではないかと思いました。

【尾崎主査】 最初の質問について、事務局の方で何かありますでしょうか。

【横井特別支援教育企画官】 特別支援教育企画官の横井です。
 最初の御質問については、事務局としては特に限定をしておらず、小・中学校における配慮も考えていただきたいですし、特別支援学校における配慮についても考えていただきたいということで、ヒアリングにつきましても、障害種で特別支援学校がある障害種については、お二人の方にヒアリングをしていただいたところです。
 以上です。

【尾崎主査】 山岡委員。

【山岡委員】 日本発達障害ネットワークから参りました山岡です。
 そうしますと、どのような場においてどのような合理的配慮が必要かということを整理するとすると、通常の学校、例えば小・中学校、あるいは通常の学級ではこういうことが必要だというところと、特別支援学校においてはこういうことが必要だというところは少し分けて整理しないと、混同してしまうのではないか、あるいは議論が拡散してしまうのではないかと思いました。

【尾崎主査】 今の山岡委員の、議論をある程度分けた方がいいのではないかという御意見ですが、そのように進めたいなと思っていますが、よろしいですか。
 では、共通事項といっても、特別支援学校や特別支援学級での共通事項、あるいは通常の学校での共通事項になるかもしれない。あるいは全部合わせた共通事項になるかもしれないですけれども、それは分けられる場合は分けていただいて結構ですし、分けられない場合は、こういう共通事項があるのではないかという御意見をいただければ大変ありがたいなと思いますが、いかがでしょうか。
 山岡委員の方は、共通事項としては、個に応じた支援は多分、共通事項になるのではないかという御意見だったと思いますが、ほかにありますでしょうか。山中委員。

【山中委員】 調和小学校の山中です。
 それぞれ障害種別、いろいろ出てきていますが、共通になるかどうか分からないですけれども、特別支援学級と出てきている障害種と、あと通級による指導が出てきていたり、出てきていなかったりというのもあるので、その辺も共通して、少し特別支援学級のことに触れるのか、通級に触れるのかというのも、共通という形でしていただけるとありがたいかなと思います。

【尾崎主査】 先ほどの山岡委員の延長線上で、通級あるいは特別支援学級ということも区別ができればしてもいいのではないかという御意見でよろしいでしょうか。はい、ありがとうございました。
 ほかに、ヒアリングを受けて、これは共通事項ではないかというような考え方。木舩委員、お願いいたします。

【木舩委員】 広島大学の木舩と申します。このワーキンググループでは肢体不自由と病弱と、それから重複障害の肢体不自由、知的障害の重複について担当させていただいております。
 その障害種別に限らず、ほかのおまとめを拝見した感想ということで、まず学校教育に求めることについて感想を言わせていただきます。
 この中をずっと拝見いたしますと、やはり共通に取り出した方がいいようなものと、例えば肢体不自由について残した方がいいようなもの、あるいは病弱について書いてあるようなものという、いろいろなまとめ方になっていると思います。これはヒアリングでいただいた情報をおまとめになったということでそうなったことは理解しておりますが、これから、このワーキンググループでまとめる場合には、肢体不自由で例をとって申し上げますと、自立を目指した教育、あるいは一人一人の教育的ニーズに応じた教育、こういったことは、例えばですけれども、共通の範囲に入るのではないかと思います。また、学校教育に求めることで肢体不自由の障害種別で書くとすると、その内容にフィットしたというか、焦点化したようなものを書いていただくことが良いのではないかと思っております。
 これが第1点ですけれども、共通で取り上げたものを再度、例えば肢体不自由とか病弱の中で、それぞれの障害別に合わせて焦点化して詳細に書くということもあろうかと思います。
 あと3点ございますが、2点目は、学校教育に求めることというまとめと、それから、その下の配慮すべき事項。このすみ分けといいますか、非常に線が引きにくいところがございますけれども、学校教育に求めることを詳しく書いていくと、配慮すべき事項になっていくようなところもあるし、配慮すべき事項の中で、例えば肢体不自由の5-4を御覧いただきますと、配慮すべき事項の○1、教育内容・方法(教育内容を中心に)、調和的な発達を目指した教育。これは、このタイトルそのものは、もしかしたら学校教育に求めることに入るかもしれない。しかし、その下の知・徳・体、バランスのとれた教育内容となるよう、肢体不自由のために困難な体育の指導等を工夫する。これは具体的に配慮すべき事項の方に入るかもしれないとか、そこの、どこで線を引くかというのは難しいかとは思いますけれども、学校教育に求めることと具体的な配慮事項との関係をある程度整理して書くことが必要かと思います。
 それから第3点。共通のことになるかどうか、ちょっと分かりませんけれども、肢体不自由と重複障害の中での肢体不自由、知的障害というものを私は担当させていただいておりますけれども、現行、肢体不自由の特別支援学校においては、肢体不自由と知的障害の重複のお子さんは非常に多い。ヒアリングいただいた内容につきましても、両者が重なっている部分が多いのではないかと思います。そこら辺のすみ分けみたいなものをどうするかということが課題かと思います。
 それともう1点、医療的ケアにつきましては、各障害種について、濃淡はございますけれども、よく触れられている。そうしますと、これは各障害種について、詳細については各障害種で触れてもいいけれども、視覚障害から重複障害まであります分類以外に、医療的ケアというまとめの内容を1つ設けることもあり得るのかなということを考えていました。
 ただし、その場合、医療的ケアと病弱の、線引きみたいなものが難しいかなということです。
 最後に、第5点目として、これはヒアリングでいただいた内容をまとめたということですが、今回のワーキンググループの冒頭で藤本委員から御説明いただいたような、ほかの情報もかなり広く収集して、そういったものも盛り込んでいって、このワーキンググループではまとめていくことも必要ではないと考えております。
 以上です。

【尾崎主査】 ありがとうございました。
 ワーキンググループとしてのまとめの方向についての御提案もあったと思います。これについて、例えば1番目に共通する内容を出した上で、なおかつ、その下に障害種別の配慮も入れていったらどうか。こういうまとめ方をしたらどうかという御意見ですが、これについては何かございますか。もしなければ、そのような方向で今後まとめていくようになるのかなと思いますが、よろしいですか。
 どうぞ、お願いします。

【西滝委員】 全体的に共通する部分がもう一つあると感じましたので発言させていただきますと、早期教育です。これは学校教育とは言いませんので、その早期教育の必要性につきましては、すべての障害種で求められていることであろうと思います。これは今の報告でわかったと思います。これに対してどう対応していくのか。ここの検討範囲に入るのかどうかを知りたいということと、もう一つ、早期教育、例えば聴覚を見ますと、最近はゼロ歳から聴覚障害が見つかる。ゼロ歳から学校に入るまでの期間、保護者がいろいろな訓練の場に子どもと一緒に出かけていく。それは視力障害も同じであろうとは思いますけれども、知的の子どもたち、肢体不自由の子どもたちも同じように、3歳から発見されると訓練を受けるとか、保護者の取り組みが大きいと思いますけれども、これは非常に大事な期間で、本当に学校に入るまでが大事な期間であると思っているんですが、これが放棄されている。特に聴覚でいいますと、ゼロ歳から保護者も一緒に訓練を受けないといけないのですけれども、そのために保護者が仕事をやめる、経済的な負担が重い。それに対する保障といいますか、バックアップが全くないわけです。大事な期間を親にげたを預けるということが現状で、この現状を何とか乗り越えないと、本当の意味での障害児教育は伸びないのではないかなと思っております。
 そういうことで、1点気がついたことを発言させていただきました。

【尾崎主査】 西滝委員、ありがとうございました。
 今の早期教育も含めて合理的配慮をするということの御提案ですが、この特別委員会の下にあるワーキンググループは、特別委員会では早期教育も当然検討していますので、ワーキンググループにおいての合理的配慮も、西滝委員の御指摘のとおり、共通事項の中に入れるという考え方で進めたいと考えていますが、御意見いかがでしょうか。木舩委員、いかがでしょうか。

【木舩委員】 結構だと思います。学校教育に入る前に、どれぐらいきちんとした支援ができるかということが非常に重要になってくると考えております。
 以上です。

【尾崎主査】 髙橋委員。

【髙橋委員】 私も結論的に西滝委員の意見に賛成です。
 もう一つ、西滝委員の意見に賛成な部分は、先ほど発言されました、学校に主籍と副籍を置くということは、これからの特別支援教育にとって、とても大事な部分だろうと思います。できるだけ早く導入の方向で考えられればと思っております。
 それから、多くの障害に関係する共通項目としまして、学校教育に求めることというところがありますが、これも西滝委員が指摘されましたように、やはり障害につきましては早期発見、早期対応がとても大事だと思います。例えば、一人一人の子どもの障害の特性等を正しく理解した上で、個別の教育支援計画と個別の指導計画の作成という項目がありますが、これはいつの時期に、そして誰が、機関名はどういう機関名なのか、それから方法はどうしていくのか。これは予算その他も伴うことかもしれませんので、踏み込んでいないので、こういったことに対する、ある程度踏み込んだことも配慮事項その他でやっていかないと具体化していかないのではないかという懸念を持っております。
 例えば、具体的には、市町村の中で発達支援をする専門家集団というところで保護者を支援していく、そういうものがないとなかなか、学校へ入ってからでは、学校の先生だけでは、ここまでうまくいかないという懸念を持っておりますので、そういった配慮です。
 例えば今、市町村の教育委員会には都道府県の方からスクールカウンセラーという専門家が派遣されています。ああいう専門家を各教育委員会、学校なりに、特別支援教育の部分での専門家を派遣できるようなシステムというのは今後必要ではないかと考えています。
 以上です。

【尾崎主査】 髙橋委員、ありがとうございました。
 木舩委員、お願いいたします。

【木舩委員】 広島大学の木舩と申します。
 私、共通部分の中で医療的ケアということを例に出しました。それで、西滝委員の方から早期教育も重要なテーマだろうということでいただいて、結構ですと申し上げました。
 議論をお聞きしていて考えたのですけれども、例えば交流及び共同学習についてもそうだろうということで、学校教育に求めるもの、あるいは教育内容・方法、医療的ケア、早期教育、いろいろな観点から共通的な内容をまとめていくことも必要になってくるかもしれないということで、これについて、例えば医療的ケアはどうでしょう、それから早期教育はどうでしょうということで、一つ一つ御承認をいただく形よりも、こういった観点から共通部分をまとめましょうという意見をいろいろ出していただいて、それは時間的な制約となるか、今日の会議ということではなくても、事務局の方に提出していただいてという形で、共通的な内容をまとめていく。それをまた共通的な理解の上で、各障害種別で必要なことも、さらに詳細に書いていく方向でいかがでしょうかという提案でございます。

【尾崎主査】 今の木舩委員の御提案について御意見ございますでしょうか。それでは、その方向でということで。
 ただ、確認したいのは、今日の段階では、このワーキンググループとしては、まず全体に共通することについてまとめをしていこう。その中で、その項目についてはまだまだ出てくるかもしれないので、今後また意見を出し合っていきましょうということです。
 もう一つは、それぞれに対する具体的な配慮になると、障害種別での分け方の方が出てくるかもしれない。それはそれとしても準備をしていこうという方向でしょうか。何かこの御提案で、よろしいですかね。
 では、最初の議論に戻って、今、共通事項に関して、こんなことが共通事項になるのではないかという御意見が今日の段階であれば。はい、お願いします、中村委員。

【中村委員】 NPO法人若駒ライフサポートから参りました中村です。
 1点是非にと思っておりますのが、ヒアリングの中で、あえて肢体不自由、知的及び盲聾の重複という部分では重複障害のヒアリングが設定されていたんですが、どの障害についても、主障害以外の部分の障害の配慮についてもきちんと押さえるというのは大変重要な事項ではないかと思っております。特に発達障害と目に見えにくい障害の場合は、主障害の物差しではかるあまりに、発達障害等の支援の物差しがはかりにくいという特徴はあるかと思います。その部分で是非、全体的なところの部分で、そこの物差しをきちんと押さえるという部分は入れていただきたいなと思っております。
 以上です。

【尾崎主査】 ありがとうございました。
 先ほど木舩委員の最初の御発言の中でも、重複の考え方、すみ分け方と取り上げ方、合理的配慮における重複、いろいろな重複が考えられます。特に多いのが、発達障害を含めて重複の障害のあることに対して、どういう記述の仕方ができるのか、それも検討が必要だろうということでよろしいですか。

【中村委員】 そうですね。そういう意味合いですが、あえて両方の物差しできちんとはかるという部分で、えてして発達障害の方の尺度がとても持ちにくい傾向があるように感じているものですから。発達障害とは申しません。ただ、見えにくい部分に関しても配慮として押さえるという感じで検討していただければと思っております。

【尾崎主査】 ありがとうございました。
 配慮事項の中に見えにくい部分も、教育上必要な配慮事項ですので、それは当然入れていくべきではないかという御意見ですが、ほかに議事の進め方、あるいは今日のヒアリングのまとめを受けて、共通事項に関することで御意見ありますでしょうか。どうぞ、福島委員。

【福島委員】 福島です。
 先ほど通常の学級における配慮と、それから特別支援学校における配慮は分けて議論するというお話だったかと思いますが、この今回の取りまとめを拝見する限り、知的障害と肢体不自由については、通常の学級における具体的な支援という部分が非常に薄いことが気になっています。
 私自身は肢体不自由児の親ですので、肢体不自由児にとってどんなものが必要なのかというのは存じ上げていますし、肢体不自由の場合は一般的には分かりやすいと思いますが、知的障害のある子どもが地域の通常学級に就学する場合の具体的な支援は、なかなか分かりにくいところもございます。今後、具体的な通常の学級における議論を進めるに当たっては、各障害種別の担当委員が決まっているので、その委員が、この今回のヒアリングで漏れているというか、少ない部分について補うという考え方でよろしいでしょうか。

【尾崎主査】 今の御意見については、いかがでしょうか。少ない部分については、それぞれ障害種別のワーキンググループのメンバーで補い合っていこうではないかということです。その方法で補っていくということになろうかと思いますが、よろしいですか。
 それではもう一つ、皆さんの御意見を聞いておきたいことが、先ほど重複の障害が併せ持った場合どう整理していくのかということでしたが、組み合わせでいくと、障害の順列、組み合わせを考えますと、たくさんあります。それで、それをすべてやっていくのか、それとも主障害の中で、併せ持つ障害が、こういう場合があるということも含めて整理していくのか。その辺のやり方等について、何か御意見ございますでしょうか。吉松委員。

【吉松委員】 今回、視覚障害ともう一つ、盲聾ですね。視覚と聴覚障害を併せ持つ子どもの配慮ということも合わせて担当するようになったんですが、その中で感じているのは、盲聾というのは、単に視覚障害と聴覚障害それぞれの特性を配慮すればいいというものではなくて、全く別の障害とは言いませんけれど、視覚障害でも、聴覚障害でも、従来の指導では補えない部分もあると思いますので、単に視覚障害、聴覚障害の配慮を合わせれば盲聾の配慮事項になるという分類ではないところもあると思いますので、そういう観点は、是非持っておいていただきたいと思います。
 それともう一つ、ちょっと違いますが、共通事項として個別の配慮といいますか、障害特性に合わせた配慮と表裏一体だと思いますけれど、指導する側の教員の専門性が前回のヒアリングではしきりに言われていましたので、指導者側の専門性を持った教員の配置というところも、是非忘れないでいただきたいと思っています。
 以上です。

【尾崎主査】 ありがとうございました。ただ単に障害を2つ合わせたから2つの配慮があればいいということではないという御意見だと思いますが、整理の仕方については、今後また工夫をしなければいけないという御意見でよろしいでしょうか。
 それでは、あと共通事項になるかもしれないけれども、教員の専門性ということも、どの障害種でも言われていたようにも思いますが、教員の専門性も配慮事項の中にきちっと入れるという観点での御提案と受けとめてよろしいですか。それについて、いかがでしょうか。

【宮﨑オブザーバー】 本体のほうでも。

【尾崎主査】 今、宮﨑委員長から、本体のほうでも検討しますが、配慮事項の中でも触れられるのかどうかということだと思いますが、ある程度配慮事項の中にも触れる方向でもよろしいですか。
 ただ、専門性をどう維持、向上させるのかということは、特別委員会の本体のほうで御検討いただかないと、ワーキンググループでは合理的配慮としての教員の専門性はこの程度だという意見は出せると思いますが、それの方策については本体の特別委員会でやっていただくことになろうかと思いますが、そういう押さえでよろしいでしょうか。

(「はい」の声あり)

【尾崎主査】 では、ほかに、ワーキンググループとして合理的配慮をこれからまとめていくわけですけれども、そのやり方の1つとして、今日新たな提案ということで、共通事項からという話をしていますが、今後の進め方も含め、そして合理的配慮の考え方も含めて御意見がありましたら、よろしくお願いします。
 明日の特別委員会のほうでは、私から報告はしますけれども、今日たくさん来ていただいていますので、ありがとうございます。
 どうぞ。

【中村委員】 NPO法人若駒ライフサポートから参りました中村です。
 先ほど私が申し上げたことの附属になるんですが、専門性の部分で、特に子どもの見立てというのがとても重要と思っております。先ほどの重複障害云々の部分も、子どもの見立てがきちんとできるということが、やっぱり一番基本になってくると思います。
 是非、その部分で、専門性の中でもアセスメントという部分は押さえていただくのが重要かなと感じています。それが多分、重複障害に対してどういう配慮が必要かの検討のところにもつながってくると思うものですから、そこの部分の重要性を書いていただけたらと感じました。以上です。

【尾崎主査】 子どもの見立て、アセスメントも含めて、その専門性は共通項目の中で非常に重要だという御意見ですが、ほかに合理的配慮を検討していく上で、合理的配慮と環境整備検討ワーキンググループですので、今、共通項目から障害種別の細かいところまで検討をしていくという方向で議論していますが、御意見ありますでしょうか。よろしいですか。
 ありがとうございました。
 それでは、予定よりも10分早いですけれども、本日はこれまでとしたいと思います。皆様から貴重な御意見をいただきましたので、当ワーキンググループの取りまとめに向けて、生かしていきたいと思います。
 それから、先ほどから御意見がありましたように、今日は共通項目についての検討をいたしましたけれども、引き続き障害種別の整理があります。各委員の皆様におかれましては、是非御協力よろしくお願い申し上げます。
 では最後に、事務局から事務連絡をお願いいたします。

【前田特別支援教育課課長補佐】 課長補佐の前田です。よろしくお願いします。
 最後に事務連絡1点がございます。次回の第5回のワーキンググループの日程でございますけれども、10月下旬を予定しておりますが、具体的な日程・場所につきましては、また先生方に追って御連絡さしあげたいと思います。よろしくお願いいたします。
 以上です。

【尾崎主査】 どうぞ。

【横井特別支援教育企画官】 特別支援教育企画官の横井です。
 先ほど西滝委員から御質問のあった拉致対策本部から配布されているビデオの件ですが、内閣官房拉致問題対策本部に確認しましたところ、内閣官房として作成したアニメ版については、これを各学校に無償配布しております。20年度から、無償配布をしておりますが、今年度、23年度に作成しているビデオについては字幕を入れて対応しているという回答がありましたので、報告いたします。
 以上です。

【尾崎主査】 それでは、本日はこれで閉会といたします。御出席くださいました委員の皆様方には改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。

 

── 了 ──

 

お問合せ先

初等中等教育局特別支援教育課

(初等中等教育局特別支援教育課)

-- 登録:平成24年02月 --