資料1:平成24年度特別支援教育関係予算(案)について

1.特別支援教育の推進 (平成24年度予算額(案):81億円)

(1)特別支援教育総合推進事業等(平成24年度予算額(案):1億円)

 改正障害者基本法を踏まえ、特別な支援が必要となる可能性のある子ども及びその保護者に対し、早期から情報の提供や相談会の実施等に取り組み、柔軟できめ細やかな対応ができる一貫した支援体制を構築する。また、高等学校等における発達障害のある生徒への職業教育・進路指導の充実を行う。さらに、発達障害を含む全ての障害のある幼児児童生徒の支援のため、関係機関との連携、学校への巡回相談や専門家チームによる支援、研修体制の整備・実施等により、特別支援教育の体制整備を推進するなど、特別支援教育の充実に資することとする。

(2)特別支援教育就学奨励費負担等(平成24年度予算額(案):78億円)

 特別支援学校及び特別支援学級等への就学の特殊事情を踏まえ、これらの学校に就学する障害のある児童生徒等の保護者の経済的負担を軽減するため、「特別支援学校への就学奨励に関する法律」等に基づき、通学費、学用品費等の就学に必要な経費を援助する。

(3)教科用特定図書等普及推進事業(平成24年度予算額(案):1億円)

 多くの弱視児童生徒のニーズに対応した標準規格に基づく拡大教科書等の普及や、ボランティア団体等にとって使い勝手のよい教科書デジタルデータの提供など、教科用特定図書等の普及促進等を図る。

2.少人数学級の更なる推進等によるきめ細やかで質の高い学びの実現 (平成24年度予算額(案):1兆5,597億円)

 新学習指導要領が求める協働型の授業への対応や、被災又は経済的理由等により学習支援が真に必要な児童生徒への支援のため、少人数学級を推進するとともに、様々な児童生徒の実態に対応できる教職員配置の充実を図る。

○35人以下学級の更なる推進 900人

○学習支援が真に必要な児童生徒への支援の充実 2,500人

  • 発達障害等の児童生徒のための通級指導の充実など、特別支援教育への対応(600人)等

○きめ細やかで質の高い指導の充実 500人

3.公立学校施設の耐震化及び防災機能の強化等 (平成24年度予算額(案):1,246億円)

 東日本大震災では、学校施設が子どもの命を守っただけではなく、多くの施設が避難所として機能し、その安全性の確保が極めて重要であることが認識された。
 このため、全国的に緊急性・即効性のある防災対策を講じる観点から、既存施設の補強や改築など、地震から児童生徒等の生命・身体の安全を確保する耐震化事業、及び地域の避難所機能として不可欠な防災対策事業を実施する。
 また、建築後25年以上の建物が全体の7割以上を占めるなど、深刻化する学校施設の老朽対策等、地方公共団体の計画事業に対応する。

4.緊急スクールカウンセラー等派遣事業 (平成24年度予算額(案):47億円)

 東日本大震災により被災した幼児児童生徒・教職員等の心のケアや、教職員・保護者等への助言・援助、学校教育活動の復旧支援、福祉関係機関との連携調整等様々な課題に対応するため、平成23年度補正予算において、スクールカウンセラー等を緊急派遣する経費を措置したところ。
 これらの支援について、被災地の自治体からは平成24年度以降についても引き続き支援を要望されていることから、被災した幼児児童生徒・教職員等に対する切れ目ない心のケアや必要な支援を実施するため、所要の経費を要求する。

 

特別支援教育の推進

(前年度予算額 7,987百万円)
平成24年度予算額(案) 8,113百万円

1.要旨

 改正障害者基本法(平成23年8月5日公布・施行)等を踏まえ、早期からの教育支援・就学相談体制の構築・支援、発達障害のある生徒へのキャリア教育の充実、障害のある児童生徒等の保護者等への経済的負担の軽減、拡大教科書等の普及促進等により、インクルーシブ教育システム構築に向けて早期から就労期まで一貫した取組を推進する。

2.内容

(1)特別支援教育総合推進事業等   124百万円(前年度予算額253百万円)

 改正障害者基本法を踏まえ、特別な支援が必要となる可能性のある子ども及びその保護者に対し、早期から情報の提供や相談会の実施等に取り組み、柔軟できめ細やかな対応ができる一貫した支援体制を構築する。
 また、高等学校等に在籍する発達障害のある生徒が、自己の在り方、生き方を考え、主体的に進路を選択することができるよう、ソーシャルスキル(社会生活を円滑に営む上で必要とされるさまざまな技能。コミュニケーションやストレス対処に関する技能などが含まれる)の指導、社会人講師の活用、インターンシップ等により、学校の教育活動全体を通じ、計画的、組織的な進路指導を行うことによって、適切な就労に結び付ける。
 さらに、※発達障害を含む全ての障害のある幼児児童生徒の支援のため、関係機関との連携、学校への巡回相談や専門家チームによる支援、研修体制の整備・実施等により、特別支援教育の体制整備を推進する

※本事業は平成23年度まで委託事業として実施してきたが、平成24年度から補助金化(補助率:1/3、補助事業者:都道府県・政令市・中核市)し、特別支援教育就学奨励費補助金にメニュー化して計上。

(2)特別支援教育就学奨励費負担等   7,844百万円(前年度予算額7,583百万円)

 特別支援学校及び特別支援学級等への就学の特殊事情を踏まえ、これらの学校に就学する障害のある児童生徒等の保護者の経済的負担を軽減するため、「特別支援学校への就学奨励に関する法律」等に基づき、通学費、学用品費等の就学に必要な経費を援助する。

(参考)特別支援学校の在籍者数の増 126,254人 → 131,277人(4.0%増)

(3)教科用特定図書等普及推進事業   120百万円(前年度予算額125百万円)

 障害のある児童及び生徒が十分な教育を受けることができるよう、多くの弱視児童生徒のニーズに対応した標準規格に基づく拡大教科書等の普及や、ボランティア団体等にとって使い勝手のよい教科書デジタルデータの提供など、教科用特定図書等の普及促進等を図る。

 

 

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初等中等教育局特別支援教育課

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(初等中等教育局特別支援教育課)