ここからサイトの主なメニューです

資料2:中央教育審議会初等中等教育分科会特別支援教育の在り方に関する特別委員会におけるこれまでの主な意見

1.総論

○インクルーシブ教育の理念・方向性については賛成。

○インクルーシブ教育の最終目的と特別支援教育の最終目的である共生社会の実現は同じ方向である。

○インクルーシブ教育の推進に当たっては、地域に普段から障害のある方がいるということが認知され、地域の方や保護者の方に理解されることも重要である。

○インクルーシブ教育といっても、同じクラスで一緒に学ばなければいけないということではない。一人一人のニーズに応じた教育という特別支援教育の方向性を行うにあたっては、障害の状態に応じて、臨機応変に通級指導、特別支援学級で教育するなど色々な形があって然るべきだと思う。

○特別支援学校は共生社会の実現に向けて、どのように貢献していけば良いのかを議論する必要がある。

○インクルージョンと個別化(スペシャライゼーション)を両立しながら折り合いをつけていく仕組みを作っていくことが重要である。

○インクルーシブ社会のためには、障害のある当事者がどれだけ社会に参加できるかというということが問われる。

○子ども本位で障害のある子どものニーズというものを出来る限り受け止める制度設計ができればと思う。

○障害があるかないかという考えから脱却する必要がある。特に発達障害については、スペクトラム(連続性)で捉えなければ見落としてしまうことが多くある。

○知的障害、発達障害のボーダーラインにいる子ども達はサービスの対象として落ちることが多いのではないか。

○ボーダーラインの子どもたちについて、とりこぼしが生じてしまうということに関しては、障害のカテゴリーに入る否かで判断する場合、どうしても生じてしまう問題であり、障害ではなく学習困難ということで対応することも考えられる。

○障害のある子を最大限に発達させることを行っているが、障害のない児童の権利についても保障しなければならない。従って、様々な条件整備、現場での意識改革、教員の指導力の向上等々を総合的にやっていかなければならない。

 

2.就学相談・就学先決定の在り方及び必要な制度改革について

○幼小連携が大事であり、早期発見・早期対応が大事である。

○本当に子どもの教育的ニーズを保障する就学決定をするためには、現実的には乳幼児期から必要な支援のあり方を考える必要がある。

○視覚障害のある幼児児童については専門的な指導が欠かせない。一時点だけでインクルーシブを考えるのではなく、子どもの長い育ちの中で、インクルーシブな教育が必要な時期と非常に専門的な教育が必要になる時期がある。

○就学先決定を全て親に委ねるというのは、最終的には子どものためにならないと思う。しかし、基本的には保護者が判断するための情報提供を最大限に行っていくべきとも考える。

○保護者に説明するための時間が足りず、就学指導委員会の判定の結果が機能していない。

○就学相談は、児童生徒の心の可能性を最大限に発展する、適切な対応をするという趣旨があるが、併せて保護者の心情をどれだけ共感的に理解できるかということも重要。保護者に教育に関する情報を適切に提供しつつ、判断を共にしていくというプロセスになる。

○自身は、障害のない子どもと一緒に学び、遊ぶ関係を築く中で、対等にやれたという感覚を持ちながら育ってきたのが大きいと思う。もし特別支援学校に通っていたとしたら、今のように健常者に対して自然な形で付き合えるようになったかというと疑問が残る。全部統合教育が良いかというとそうではない。どんな道を出ても社会は一つであり、同じ社会で生きていくためにどういう道を通るのがその子にとってベストなのか、ということを意識しながら議論していきたい。

○一部の自治体では、就学支援シートを市内在住の就学を迎える全児童を対象とし、それぞれの学校で保護者と担任等がそのお子さんの学校生活、学習について、随時これを活用していくこととしている。

○就学時に就学先をすべて決めてしまってよいのかは疑問。子どもが中学校で大きく変わることもある。毎年柔軟に教育相談の中で就学先を検討することはできないか。

○就学後に就学先の変更がなされるまでの間、適切な教育がなされず、それが原因で二次障害が発生しているのではないか。就学先の決定だけを集中的に考えず柔軟な対応が求められる。

○「特別支援教育の推進に関する調査協力者会議 審議の中間取りまとめ」の就学先決定についての提言は大変重要。就学について親の意見を過分に評価しないでほしい。就学決定において、就学先の学習の様子がわからなければ親は迷う。

○就学決定については、必ずしも就学の決定の入り口だけで対応するという考え方ということではなく、早期からの就学支援の在り方についても議論をしていきたい。

○就学に関し、保護者や本人の思いをニーズにつなげることは難しいのではないか。保護者の思いが、その学校に入ることか、その地域の中で地域の一員として生きていくことか、を明確にしていくことが非常に大切。

○保護者の思いと子ども本人の教育的ニーズは確実に違ってくる。保護者の思いは決してニーズではないが、保護者の思いは思いとして受け止め、本人に必要なものは何かを考えていくプロセスが必要である。

○米国では、就学先決定に対する不服を裁判で争う場合、親、行政双方にとって時間も費用もかかり、子どもはその間適切な教育を受けることができない。そこで、そのようなことになる前に調整をするシステムとして「メディエイション」という制度がある。

 

3.2.の制度改革の実施に必要な体制・環境整備について

○現在、発達障害の児童に対する指導が一番の問題になっているが、まだまだ人的整備が進んでいない状況である。

○人的整備を含めた様々な条件整備、現場での意識改革、教員の指導力の向上等々を総合的に進める必要がある。

○具体的に地域の現場で実現していくには、基礎自治体の取組が大きく影響する。その際、教育委員会だけではなく、首長部局も重要。財政面を軽視してはいけない。

○現行の特別支援教育制度の良い部分が限りなく活かされればと考えている。

○今までの特別支援教育の成果と課題について発達障害を含めた形で、きちっと踏まえなければ制度設計は難しい。

○特別支援教育は進んでいるが、ほとんどは各学校、教員の努力に頼っている。

○通常の学級では介助員など様々な人材が必要になる。また、高学年になると全体での学習が難しくなってくる。教育というのは将来の社会参加のための自立支援。

○障害のある方、ない方が一緒に勉強する上で、垣根をなくすためのカリキュラムを含め、意識を変えていくためのカリキュラム作りが必要。

 

4.障害のある幼児児童生徒の特性・ニーズに応じた教育・支援のための教職員の確保及び専門性向上のための方策

○仲間がいて、自分たちの存在を全面的に肯定してくれるような他者がいる場所というのは、子どもたちにとって重要な場所。しかし、今の盲学校では、その機能が色々な意味で劣化してきている。まず、集団教育が成り立たなくなってきており、専門性をもった教員も減ってきている。

○教員の専門性の確保が現在の特別支援学級設置校の大きな課題。子どもたちが通常の学級に入った時に、彼らの学ぶ権利が今以上に充実したものになるのかは大きな疑問。その実現のためには、体制、財政の整備について議論を進める必要がある。

○教員の専門性を向上させることがインクルーシブ教育、特別支援教育の理念を実現することと考える。

○専門性をもった教員が専任で配置され、コーディネーターとしてきちっとやっていくことが、教員の資質・能力の向上に関わってくる。

○特別支援学校による巡回相談等、小中学校等と特別支援学校との連携が重要。特別支援学校を中心とした地域での支援体制を作る中で、専門性を高めることが重要。

○担任だけで、障害の重い子どもを受け入れるのは難しい。そういうときは、校内の特別支援学級から指導内容・方法について助言を受けたり、教育委員会から加配を受けたりして、担任が主体となることはもちろんだが、校内の委員会等で十分議論を重ねて対応を考えていく。

 

5.その他

○認定就学者制度は、視覚障害のある児童生徒が通常学級でも点字や拡大教科書を使うことができるようになってきたという面で、大変意味のある制度改革だった。

○多様な障害に合わせての特別支援教育とは何かという議論が必要。

○幼稚園では障害のある幼児が在籍しており、障害のない子とともに生活を楽しんでいることが多く、時間、空間の区切りが緩やかで、子どもたちが受け入れられやすいし、一緒に学ぶ時間も多い。小・中学校では、一緒に学びつつも、場合により障害の種類や程度に応じて違う教育を考えつつ、バランスが大切と考えている。子どもの学びのスタイルの視点からも検討が必要。集団の中で何を学んでいるかについても焦点を当てて議論が進んでいけばと思う。

○特別支援教育がスタートして4年目に入り、教員の意識が変わってきたと感じている。

○特別支援教育を進めるにあたって、校内、教職員の理解は進んでいるが、保護者や地域住民の理解を得るのは難しい。

○分教室の運営については、学校運営の工夫が求められる。運営の仕方によっては非常に良い取組が生まれる形態である。小学校に設置している特別支援学校の分教室では、当該小学校のみならず周辺の小中学校についても支援を行っている。教育活動では可能な行事は一緒にやっており、地域の方に認知される取組になっている。

○障害という概念・定義そのものを考え直す必要がある。また、障害と一口で言っても色々あり、やはり個別にきめ細かに考えないといけない。

 

お問合せ先

初等中等教育局特別支援教育課

(初等中等教育局特別支援教育課)

-- 登録:平成22年09月 --