○職務内容
学校の業務遂行は、各教員の自発性、創造性に負うところが大きいが、現在の学校が抱える課題に適切に対応するためには、各教員が組織の一員としてそれぞれの役割を担い、専門性を発揮し、学校は教員以外の職員も含めた全体として組織的・計画的に運営される必要がある。
○説明責任
地域住民や保護者の信頼を確保することの重要性が高まっており、管理職は、適切に部下職員の業務の状況を管理し、教職員の勤務の状況についても具体的に説明ができるようにしておくことが必要であり、その具体的な方策について検討を進める必要がある。
○教員の勤務時間の管理の在り方
組織的、計画的な学校運営を行うことの必要性に加えて、教員が健康的な生活を送れるようにするとの観点からも、学校が組織として適切な勤務時間の管理を行うことが必要であり、そのための具体的な方策について検討を進める必要がある。
(これまでの主なご意見)
・超勤実態に合わせて超勤手当を出すのであれば、きちんとした時間管理をしていくことが必要。玉川学園ではタイムカードでしっかり把握している。それが分かれば、この時間は命令によるものなのか、そうでないのかが分かる。
・企業でも細かい労働時間管理をしろと言っているのではない。安全配慮義務があるのは学校も同じ。把握の仕方は多様なパターンがある。
・厳格な時間管理をすると現場はギスギスするのではないかと考える。
(これまでの主なご意見)
・管理職は自分の裁量で勤務するのだが、管理職側の勤務が長くなることがある。先生方の勤務時間を短くするために、管理職が長時間労働になるのは良くないので、管理職の有り様を課題として加える必要があると考える。
・勤務時間管理が困難にならないよう具体的な方策を考えていくべき。教員の勤務時間管理の具体的な方策について、一歩でも二歩でも前進があるように議論していければと思う。
・時間管理をするために負担が増えたというと本末転倒だと思うので、負担を少なくする工夫は必要。
・組織的な学校運営の方策について、校長のリーダーシップだけで終わらせずに、具体的にできるようにする手だてを考えていかなければならない。
・校長のリーダーシップという話しがあったが、市町村を含めて考えていかないとうまくいかないと考える。
(これまでの主なご意見)
・玉川学園での運用においては、時間外勤務の教員からの申請時間の妥当性については、詳細な取り決めはしていない。お互いの信頼関係で話し合っている。
・授業準備の方法について、前提として各学校としてどういう目標を定め、そのためにどういう授業準備をしていく必要があるのか、組織として個々の教員にどういう授業準備をしてもらうのかをOJTを通じてやっていくべき。
・教育という活動を考えた場合、際限がない面があるのだが、学校を組織として中・長期的にどう運営していくのかを考えた場合、組織として方針ややり方を共有しなければならない。例えば、各個人の裁量に委ねられている業務の授業準備などについて、授業の準備にはあまり熱心ではないが、教育相談には熱心に研鑽する人がいる。本来は、教務主任などのリーダー的な存在の人が、各人の力量や学校の運営方針を勘案して、各教員にきちんとやってほしいことを示す必要がある。
・何が行うべき仕事かを区分できないということがあることや、頑張っている教員をほめていくというのも分かるが、教員が自分の仕事なのかどうなのかを区分できないというのが問題。例えば、校内研修には自己満足のようなものもあると感じる。そうならないような業務管理が必要。
・教員の仕事は、見えるようになっていない。大体標準時間という考えを組織として持っているのは必要なことだと感じた。
・学校の組織目標は年度当初に示される。この業務についてどれぐらい時間がかかるかということを評価シートに記入して、見込み時間であるので、実際のずれは年3回ある面談で調整していく。今でも管理職による勤務時間管理はできているのではないかと思う。現場でも、それほど負担がかからずに実施することができるのではないか。
・ある程度のものはある程度の時間でやるということを意識してもらわないと、作業量の把握もできない、分業もできない。先生方の意識改革をしてもらわないといけない。
・教員がやっている中身についてみれば、勤務と見られるものもあれば、自己研鑽と見られるものもあり、区別するのは難しい。
・学校というのは時間で動いているので時間の意識が無いわけではないが、時間で計れない部分がたくさんあると思う。
・教員の仕事は、教務と生徒指導とに大きく分かれる。教務は計算できるが、生徒指導は24時間対応の予測できない業務で、心身共に疲れる。教員は計算ができないものを抱えていることを踏まえて欲しい。
(これまでの主なご意見)
・教員の勤務が勤務時間で終わらない現状がある。
・先生方の労働時間が10時間になるというのは、子どもが朝から夕方までいれば先生方も居ることになるので当然の結果。そのため、春休みや夏休みの負担を軽減するためにどうすればよいのか考えていくべき。
初等中等教育局学校マネジメントプロジェクトチーム