資料3
中央教育審議会は、平成18年7月11日の答申「今後の教員養成・免許制度の在り方について」において、教員免許更新制の導入について提言を行った。これを受け、第166回通常国会において、教育職員免許法が改正され、平成21年度より教員免許更新制が導入されることとなった。
制度の具体的な運用については、教育職員免許法関係省令(以下「省令」という。)で規定することとなっているが、それらについて集中的に議論を行うため、初等中等教育分科会教員養成部会の下に教員免許更新制等ワーキンググループを設置した。
本ワーキンググループにおいては、有効期間の更新及び更新講習修了確認の在り方や免許状更新講習の内容等の在り方を中心に、制度の具体的な運用の方針について検討を行ったところであり、以下のとおり運用についての考え方をとりまとめることとする。
教員免許更新制においては、その時々で教員として必要な知識技能の保持を図るため、制度導入後に授与される免許状(以下「新免許状」という。)に10年の有効期間を定めることとし、免許状の有効期間の更新を行うためには、期間内に免許状更新講習(「以下「講習」という。)の課程を修了することが必要であるとした。また、制度の導入以前に取得された免許状(以下「旧免許状」という。)の所持者についても、一定期間毎に講習の受講を義務付けるため修了確認期限を設定し、当該期限までに講習の課程を受講・修了することが必要であるとした。
その際、現職教員の受講機会を十分に確保するためにも、教育職員免許法(以下「免許法」という。)において講習を受講できる者は、現職の教員、教育の職にある者、教員採用内定者及び教員採用内定者に準ずる者に限定することとしている。そのうち、教育の職にある者及び教員採用内定者に準ずる者については具体的に省令で定めることとされており、これらの講習の受講を認める者の範囲について検討が必要となる。
また、上記の者のうち、知識技能その他の事項を勘案して、講習を受ける必要がないものとして文部科学省令で定めるところにより免許管理者が認めた者については、更新講習の課程を修了することなく、免許状の有効期間を更新することを可能としており、具体的にどのような者を免除対象者とするかが問題となる。
基本的な考え方としては、そもそも、教員である者又は教員になる予定の者に対して受講機会を十分に確保するという政策的な目的のために受講対象者を限定していることから、教員となる可能性がある者については、広く受講を認めることとすることが必要である。
また、教員に準じて、幼児・児童・生徒に対する教育活動に日常的に関わる職にある者については、免許状を所持することがその要件となっていない場合にも、幼児・児童・生徒の成長に影響を与え得ることから、受講を認め、更新し得ることとすることが適当である。
一方、講習の受講を免除する者については、本来全ての教員等に講習を受講させ、最新の知識技能を修得させるべきであるところ、例外的に受講を免除するものであることから、十分な知識技能が備わっていることが証明されており、また、その後も必要な研鑽を積んでいることが期待できる者を免除対象者として認めることが必要である。
講習を受講できる者及び講習の受講を免除する者については、具体的には、以下のとおり定めることが適当である。
講習を受講することができる者は免許状を有する者のうち以下に掲げる者とすることが適当である。
講習を受講できる者であるかどうかの確認は、一義的には講習開設者が受講申込み時に行うこととし、免許状の更新又は更新講習修了確認に当たって免許管理者が再度確認的に行うことが適当である。
受講対象者であることの証明は、以下の者が行うこととし、これを講習の開設者が確認することとすべきである。
また、受講対象者であることの証明書については、国が統一的な様式を示す必要がある。
第九条の三 | |
3 | 免許状更新講習は、次に掲げる者に限り、受けることができる。
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講習を受講せずに免許状を更新できる者(免除対象者)は講習を受講することができる者のうち以下に掲げる者とすることが適当である。
教員の教育活動等を指導・監督等する職にある者については、教育に関わる者としての十分な知識技能を備えている者が任用されるものであり、また、日頃より最新の知識技能を身につけるよう研鑽を積むことが期待されることから、十分な知識技能を備えていると認めることができる。
よって、これらの者については、講習を受講することを要しないものとすることが適当である。
(a)で述べた者のほか、学習指導、生徒指導等に係る知識技能が優秀であると認められる者については、講習の受講を免除することが適当である。
具体的には、文部科学大臣、都道府県又は政令指定都市の教育委員会から、学習指導、生徒指導等において顕著な成果をあげたことについて表彰を受けたことのある者については、十分な知識技能が備わっていると考えられ、また、そのような教育活動における努力に対して一定の評価することが必要であることから、これらの者については、都道府県の教育委員会がその知識技能が優秀であるとして認め、講習の受講を免除することが適当である。
この場合において、永年勤続表彰のように、ほぼすべての対象者に対して行われる表彰やこれに類する表彰の受賞者については、教員免許更新制の導入の趣旨にかんがみ、免除の対象としないことが適当である。また、例えば部活動の指導の功績を評価され、表彰された者などについても同様に免除の対象から除外することとすべきである。
ただし、過去の表彰から相当期間を経過している場合に、その表彰をもって免除を認めるのは適当ではないことから、免除を認めるのは更新の申請前の10年以内に受けた表彰に限ることが適当である。
また、都道府県又は政令指定都市の教育委員会の行う表彰は公立学校の教員が対象であることから、私学団体の行う表彰についても、審査の基準や結果が外部に公開されることや責任ある主体により実施されること等を要件として、免除の要件として認めることについて、今後、実態を踏まえて検討すべきである。
また、表彰された者に限らず、その他の勤務実績優秀者についても免除の対象に含めるべきかどうかについては、優秀教員表彰者が一般に公表されるものであるのに対し、人事考課等による勤務実績優秀者については公表を前提とするものではなく、仮に免除を認める者の割合を定めたとしても、各県毎の運用に差が生じる可能性があることから、今後の課題とすることが適当である。
ただし、(a)(b)に掲げる者のうち、「校長(園長)、副校長(副園長)、教頭、主幹教諭又は指導教諭」、「教育長又は指導主事」、「文部科学省の調査官又は視学官」又は「優秀教員表彰者」については、その職に就いた後又は表彰を受けた後、必要な研鑽を行わず、その勤務実績等から教員として求められる十分な知識技能を有していると認められない場合には、免除を認めないことが適当である。
なお、教員として求められる十分な知識技能を有していないことについては、市立の小中学校の教員であれば市町村教育委員会が、私立学校の教職員であればその学校を設置している法人が、また、文部科学省の調査官又は視学官であれば文部科学大臣が認め、免許管理者に通知することが適当と考えられる。
教育委員会等で勤務している者であって、今後、教員として学校等で勤務する予定の者については、免許状の有効期間の更新ができるよう取り扱う必要があるが、これらの者のうち、例えば、教育次長、学校教育課長、管理主事、社会教育主事等は、十分な知識技能を有している者が多く含まれると考えられることから、免許管理者の認定を条件に、免除を認めることとする。
第九条の二 | 免許管理者は、普通免許状又は特別免許状の有効期間を、その満了の際、その免許状を有する者の申請により更新することができる。 |
2 | (略) |
3 | 第一項の規定による更新は、その申請をした者が当該普通免許状又は特別免許状の有効期間の満了する日までの文部科学省令で定める二年以上の期間内において免許状更新講習の課程を修了した者である場合又は知識技能その他の事項を勘案して免許状更新講習を受ける必要がないものとして文部科学省令で定めるところにより免許管理者が認めた者である場合に限り、行うものとする。 |
新免許状については、授与の際にその免除状に有効期限が定められることとなるが、旧免許状所持者については、各人毎に修了確認期限が定められ、この修了確認期限までに講習を受講し、免許管理者による更新講習修了確認を受けることが必要となる。
初回の修了確認期限については、生年月日及び授与の日に応じて文部科学省令で定めることとなっており、旧免許状を所持する現職教員にどのように修了確認期限を設定するかが問題となる。
基本的な考え方としては、年によって受講者数の大きな変動が生じた場合、講習の受講体制に支障を来す恐れがあるため、毎年の受講対象者の数をある程度一定に保つことが必要である。よって、施行後10年間で、毎年受講対象者となる旧免許状所持者の数を平準化しつつ、全員に修了確認期限を割り振ることが適当である。
教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律附則第2条第3項第1号に規定する(最初の)修了確認期限は、次のとおりとすることが適当であると考えられる。
まず、最初に修了確認期限を設定する時期については、十分な講習の受講機会を確保する観点から、2年間の受講期間を設けることが必要であり、教員免許更新制が開始される平成21年4月から2年後の平成23年3月末日を最初の修了確認期限とすることが適当である。
次に、設定の方法としては、2回目以降の修了確認期限においても受講者数の平準化が図られるようにするため、異なる年齢層で区切り、毎年度の末日に35歳、45歳、55歳になる者につき、同日を修了確認期限とすることが適当である(例えば、平成23年3月31日に満35歳、45歳、55歳になる者につき、同日をその者の修了確認期限とし、1年後の平成24年3月31日に満35歳、45歳、55歳になる者につき、同日を修了確認期限とする。)この方法により、平成31年度までの間にすべての修了確認期限を割り振ることとなる。
最初の修了確認期限を到来させる年齢を35歳とするのは、免許状の授与を受けてから10年以上を経た者を対象とすることが適当であるためであり、最後の割り振りを55歳とするのは、59歳などで割り振ると、定年間際の者について講習の受講義務が生じ不適当であるためである。
ただし、このように35歳から修了確認期限を設定した場合、制度の開始から10年後の平成32年度の年度末において35歳未満の者については、制度開始後10年間のうちに修了確認期限を割り振ることができないことから、これらの者については平成31年度の年度末において修了確認期限を到来させることが適当である。
なお、栄養教諭については、その制度の創設から10年が経過していないことから、栄養教諭の免許状を所持する者の修了確認期限は、当該免許状の授与の日から10年後の年度末とする。
また、免許状の授与を受けてから10年に満たない者に修了確認期限を到来させることは適当でないため、割り振られた修了確認期限がその者の免許状の授与の日から10年を越えない場合には、その授与の日から起算して10年を経過する日の属する年度の末日まで、修了確認期限を延期することを可能とするよう取り扱うことが適当である。その場合、免許事務に混乱を来さないよう配慮する必要があること、また、所持者の判断により延期を行わないことも可能とすることが適当であると考えられることから、修了確認期限の延期は免許状の所持者の申請により行うこととすることが適当である。
なお、このほか、各年毎の受講者数の変動が予想されるが、例えば53歳から55歳までの者というように、年齢により2年〜4年で区分し、修了確認期限を設定することも考えられるが、毎年の受講対象者数の平準化という点から見れば、適切でない。
第二条 | |
2 | 旧免許状所持者であって、新法第二条第一項に規定する教育職員(第七項において単に「教育職員」という。)その他文部科学省令で定める教育の職にある者(以下「旧免許状所持現職教員」という。)は、次項に規定する修了確認期限までに、当該修了確認期限までの文部科学省令で定める二年以上の期間内において免許状更新講習(新法第九条の三第一項に規定する免許状更新講習をいう。以下同じ。)の課程を修了したことについての免許管理者(新法第二条第二項に規定する免許管理者をいう。以下この条において同じ。)による確認(以下「更新講習修了確認」という。)を受けなければならない。 |
3 | 修了確認期限は、次の各号に掲げる者の区分に応じ、当該各号に定める日とする。
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4 | 免許管理者は、旧免許状所持現職教員が、新法第九条の三第四項の規定により免許状更新講習を受けることができないことその他文部科学省令で定めるやむを得ない事由により当該旧免許状所持現職教員に係る前項に規定する修了確認期限(以下この条において単に「修了確認期限」という。)までに免許状更新講習の課程を修了することが困難であると認めるときは、文部科学省令で定めるところにより相当の期間を定めて、当該修了確認期限を延期するものとする。旧免許状所持現職教員が、新たに普通免許状又は特別免許状の授与を受けたことその他の当該旧免許状所持現職教員に係る修了確認期限を延期することが相当であるものとして文部科学省令で定める事由に該当すると認めるときも、同様とする。 |
免許管理者は、免許状所持者が、指導改善研修その他文部科学省令で定めるやむを得ない事由により、有効期間の満了の日又は修了確認期限までに講習の修了が困難と認めるときは、文部科学省令で定めるところにより相当の期間を定めて、その免許状の有効期間の延長又は修了確認期限の延期をすることができることとされている。
よって、どのような場合に延長又は延期を行うことができるかについて検討を行う必要がある。
基本的な考え方としては、更新制を導入している他の免許制度において有効期間を延長できる事由とのバランスも踏まえ、物理的に講習の受講が困難である場合を中心に、休職中である場合や海外に派遣されている場合等について認めることが適当である。
有効期間を延長又は修了確認期限を延期することができる事由としては、更新制を導入しているほかの免許制度において有効期間を延長できる事由を踏まえ、休職中であること、産休、育休、介護休暇又は病気休暇中であること、在外教育施設に派遣されていること、外国の地方公共団体の機関等に派遣されていること、業務の遂行上で受講が困難なやむを得ない状況が生じていること及び自然現象により受講が困難となっていることにつき、定めることが適当である。
また、免許状を授与された後一定の期間を経て教員になった場合など、教員となった日から有効期間の満了の日までの期間が2年未満である場合においても、おおむね2年の受講期間を確保する必要があることから、有効期間の延長又は修了確認期限の延期を認めることが適当である。
さらに、専修免許状の取得を目的として、大学院の課程を履修している場合には、最新の知識技能を修得するための学習が継続されていると考えられ、重ねて講習を課すことは適当でないと考えられることから、在学期間中は修了確認期限を延期することが適当であると考えられる。なお、この場合、上記(2)で述べたように、新たな免許状の取得に伴って修了確認期限を延期することとすると、専修免許状を取得した時点からさらに10年間の延期が認められることとなる。
また、あらゆるケースに対応できるよう、免許管理者の判断により、ある程度柔軟に延長又は延期を可能とすることが必要であり、上記に述べた事項以外の事由についても、免許管理者がやむを得ないと認める事由がある場合には、延長又は延期を認めることが適当であると考える。
なお、有効期間又は修了確認期限の延長又は延期は、免許状の所持者の申請を受けて行う仕組みとすることが適当である。
講習の受講には、おおむね2年の期間を確保することが適当であることから、有効期間又は修了確認期限の延長又は延期を行う場合、その期間は、上記に掲げる事由がやんでからおおむね2年の期間とすることが適当である。
第九条の二 | 免許管理者は、普通免許状又は特別免許状の有効期間を、その満了の際、その免許状を有する者の申請により更新することができる。 |
2 | (略) |
3 | (略) |
4 | (略) |
5 | 免許管理者は、普通免許状又は特別免許状を有する者が、次条第三項第一号に掲げる者である場合において、同条第四項の規定により免許状更新講習を受けることができないことその他文部科学省令で定めるやむを得ない事由により、その免許状の有効期間の満了の日までに免許状更新講習の課程を修了することが困難であると認めるときは、文部科学省令で定めるところにより相当の期間を定めて、その免許状の有効期間を延長するものとする。 |
免許状の有効期間を更新するためには、講習の課程を修了することが必要とされている(法第9条の2第3項)が、講習の開設には、開設者、講師、修了認定等の基準を満たした上で文部科学大臣の認定を受けることが必要であり、法律で既に規定されているもののほか、文部科学省令でそれぞれ基準を示すこととなっている(法第9条の3第1項)。
講習の開設認定要件を定めるに当たっては、講習の質を確保するための最低基準を明確にするとともに、教員が十分に受講できる環境を整えるため多くの主体が開設しうるものとすることや、最新の知識技能を修得させるために十分な能力を有する主体が積極的に参画できるようにすることも重要である。
したがって、認定課程を有しない大学等の講習の開設や、教職課程を担当しない者が講師となることについても、更新制の趣旨に照らして十分と認められる場合には、認定がなされるよう配慮することが必要である。
また、講習の内容については、すべての教員に共通して必要な課題を取り扱うことが必要であり、平成18年7月の本審議会の答申においてもその旨提言されているところである。
しかしながら、答申で提言された講習内容の中には、教科・保育内容等の指導力に関する事項など、全ての教員に共通して必要な課題であっても、学校種や教科種によって必要な内容が異なるものもある。例えば、教科の指導法については、すべての教員に共通の課題であると考えられるが、高校の生徒に対する理科の指導法と幼稚園の幼児に対する保育方法とでは、おのずとその内容が異なってくると考えられる。講習を各教員にとって意義深いものとするためには、共通の課題を扱うこととしつつ、教員の課題意識に合った講習を受講できるよう配慮することが不可欠である。
第九条の二 | |
3 | 第一項の規定による更新は、その申請をした者が当該普通免許状又は特別免許状の有効期間の満了する日までの文部科学省令で定める二年以上の期間内において免許状更新講習の課程を修了した者である場合又は知識技能その他の事項を勘案して免許状更新講習を受ける必要がないものとして文部科学省令で定めるところにより免許管理者が認めた者である場合に限り、行うものとする。 |
第九条の三 | 免許状更新講習は、大学その他文部科学省令で定める者が、次に掲げる基準に適合することについての文部科学大臣の認定を受けて行う。
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免許状更新講習を開設することのできる者は、次に掲げるものとすることが適当であると考えられる。
今回の更新制において求められるのは、教員として必要な知識技能すべてを最初から修得することではなく、最低限の知識技能を有していることを前提に、古くなったもの、あるいは10年前には余り取り扱われていなかったものを修得し直すことであるため、養成課程の場合とは異なり、必ずしも教員に必要なすべての知識技能を授ける能力を有することまでは求められないものであると考えられる。また、むしろ、特定の分野において先端的な識見を有している者が認定課程を有する大学以外にあるのであれば、教員の資質の向上の観点から、積極的に認定を認めていく必要性があるとも考えられる。
よって、認定課程を有する大学以外の大学にも、講習の開設を認めることが適当である。
これらの者に講習の開設を認めることは、講習の提供体制の整備や、受講生の選択の幅を広げることにも寄与することとなると考えられる。
同様に、独立行政法人についても講習の開設者となり得る十分な能力を有しているものがあり、これらを講習の開設者と認めることとすることが適当である。
独立行政法人教員研修センターは、教員研修のナショナルセンターとして、各地域の中核的な役割が期待される校長等や喫緊の教育課題へ対応するための研修講師等を育成するための研修を行うとともに、全国的見地から実施が必要な研修で地方公共団体等のみでは受講生確保が困難な研修を行っている。今後、すべての教員が円滑に講習を受講できるようにするとの観点から、受講者が希少であることにより大学や教育委員会等では開設がなされず、講習の開催が困難な分野等について講習を開設することが期待される。
また、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所については特別支援学校教諭を主な受講対象者とした講習、独立行政法人科学技術振興機構については理数系の教諭等を主な受講対象者とした講習において、それぞれ質の高い講習を開設することが期待できる。
独立行政法人以外に有益な講習の開設が期待できる者として、認定課程を有しない大学、指定教員養成機関、文部科学省、民法法人をあげることができ、講習内容や講師を審査の上、これらに対して講習の開設を認定できることとすることが必要である。
認定課程を有しない大学の中において、放送大学は、必ずしも特定の分野についての先端的な識見を独自で有してはいないが、優れた能力のある他大学等の講師を活用し、これを全国各地の受講生に対して提供することができるという面において、際だった存在であるということができる。また、放送大学に講習の開設を認めた場合には、離島や山間部等のへき地で勤務する教員に、質の高い講習を受講する機会を与えることが可能となると考えられる。
このようなことから、放送大学についても、講習を開設できるものとして認めることが適当である。
都道府県、政令指定都市及び中核市の教育センターについては、現職研修を実施しており、講習開設の十分な能力を有していると認めることができ、今回の講習を開設することができる者としても認めることが適当である。
ただし、講習の主な開設主体となるのは大学であると考えられ、教育センターが開設主体となるのは、大学における開設が不十分な場合など、特に必要性がある場合となると考えられる。
講習の講師は、次の各号のいずれかに掲げる者とすることが適当であると考えられる。
教員の資質向上や十分な受講体制及び選択肢の確保の観点から、認定課程を担当する教授以外の者であっても、十分な能力を有していると認められる者については、講習の講師としての資格を認めることとすべきである。
この点、認定課程を有しない大学が講習を開設できることとすることと同様、認定課程を担当しない大学の教員についても、講師の資格を認めることが適当である。これは、指定教員養成機関や独立行政法人、都道府県若しくは政令指定都市の教育委員会等、他の講習を開設することができる主体の職員についても、同様であるというべきである。
これらの者以外で講師としてふさわしい者として、退職教員(退職校長等を含む。)や現職教員のうち特に優れた識見を有する者をあげることができる。
しかしながら、これらの者、特に現職教員については、本来講習を受講すべき立場の者であり、これを無限定に講師として認めた場合、講習の質の低下を招く恐れなしとすることはできない。したがって、教員及び退職教員については、講習の講師となることができるのは、最低限、先に述べた免除の対象者である者か、これと同等以上の識見を有する者であることを要することとすることが適当である。
以上の通り、講習の開設者及び講師について、かなり幅広い者の参画を認めることとなるため、後に述べる講習の事前事後の評価の適切な実施により、講習の質の確保が図られることが重要である。
免許法第9条の3第1項第1号に規定する講習の内容は、次に掲げるものとする。
(別紙参照)
は「教職についての省察」「子どもの変化についての理解」「教育政策の動向についての理解」「学校の内外での連携協力についての理解」をその内容とし、その具体的内容については、文部科学大臣が示すこととする。(特に
の具体的内容と時間数)
先述のとおり、講習は全教員に共通に必要な課題を取り扱うものであることとなっているが、教員のニーズに合った講習を実施するためには、共通の課題を扱うこととしつつも、多様な講習が開設され、受講者である教員に幅広い選択肢が提供されることが望ましい。
また、30時間という限られた時間の中で、一定程度内容面で深みを持たせ、また、実益のある講習を実施するためには、全教員が受講する内容を全て統一することとするのは必ずしも効果的でない。むしろ、全教員が必ず受講すべき事項を明示しつつ、その他の必要な事項については、講習の内容についても教員が選択し受講することができるよう取り扱うことが適当である。
全教員が必ず受講すべき事項は、平成18年7月の答申を踏まえ、「教職についての省察」「子どもの変化についての理解」「教育政策の動向についての理解」「学校の内外での連携協力についての理解」とすることが適当である。
学校種・教科種等に応じた内容を取り扱う「教科指導、生徒指導その他教育内容の充実に関する事項」として位置づけるべき事項は、全教員に共通の課題ではあるものの、教科種により具体的なニーズの異なる各教科の指導法やその背景となる専門的内容、生徒指導等、幼児・児童・生徒に対する指導力に係る各論的な内容を中心にを取り扱うこととすることが適当である。
具体的な内容については、その時々に必要と認められるものについて、毎年検討を行うこととし、その都度周知を図ることとすべきである。
また、30時間の講習の内訳として、全教員が必ず受講すべき事項である「教育の最新事情に関する事項」については12時間、また、学校種・教科種等に応じた内容を取り扱う「教科指導、生徒指導その他教育内容の充実に関する事項」については18時間とすることが適当である。
なお、講習の一部の開設を行う場合においても、講習が細分化され過ぎると受講生の便宜が図られないことから、「教育の最新事情に関する事項」については、12時間すべてを開設することとすることが適当であり、「教科指導、生徒指導その他教育内容の充実に関する事項」については、6時間以上を単位として開設を認めることが適当である。
免許状更新講習の実施方法については、修了認定試験を本人確認が確実に行うことができる方法によることとするほかは、特に制限を設けないこととする(通信、放送、インターネット等によることも可)。
離島や山間部等のへき地に勤務する者をはじめとして、講習の受講に係る教員の負担をできるだけ軽減するとともに、様々な形態による講習の実施を促し、選択できる講習の幅を広げるため、講習の実施方法については、特に制限を設けないこととし、通信や放送、インターネット、ビデオ教材等を活用した講習の実施も妨げられないこととすることが適当である。
放送等のメディアを活用した講習を実施する場合、30時間より修了認定試験に要する時間を除いた時間放送等講習が行われる必要がある。印刷教材を活用する場合、30時間の学習を必要とする教材の分量は現在の通信教育における教材の分量を参考にしつつ、各開設者において判断することとすることが適当である。
各講習の課程の修了に当たっては、後述する修了認定試験が行われることが必要となるが、試験の適正性を確保するため、本人確認が確実に行われる方法によることが不可欠である。現在の情報技術において、遠隔地にある教員の本人確認を確実に行い、修了認定試験を実施することができるかについては、なお調査研究が必要であると考える。
また、講習の実施方法については、事例研究や場面指導、グループ討議のほか、指導案の作成や模擬授業を取り入れたりするなどの工夫を図ることが重要であり、奨励されるべきであるが、開設される講習の十分な確保の観点から、講義形式によるものも排除しないこととすることが適当である。ただし、講義形式による場合であっても、その内容や実施方法において、受講者の興味関心を喚起し、知識技能の修得に確実につながる工夫がなされることが必要である。
なお、受講形態及び修了認定の方法については、受講者が効果的に最新の知識技能に刷新でき、修了認定試験における本人確認を確実に行い得ることを前提として、今後さらに受講者の便宜が図られるよう、国は、大学、教育委員会等と連携して、調査研究等必要な取組を積極的に推進すべきである。
免許状更新講習の開設者は、免許状更新講習の実施前に受講者の課題意識について調査を行い、その調査結果を文部科学大臣から認定を受けた範囲内で講習内容に反映するよう努めなければならない。
免許状更新講習の開設者は、免許状更新講習の実施後、実施した講習について、効果等について評価を行い、その評価結果を公表しなければならない。
文部科学大臣は、認定した講習に関し調査を行い、又は報告を求めることができる。
免許更新制の成否は、講習が意義あるものとなるか否かにかかっており、講習の開設者において、受講者にとって魅力ある充実した内容を提供するための取組が求められるとともに、講習の質の確保が確実に図られるよう制度的な担保を設けることが必要である。
講習の質の確保に当たっては、形式的な要件のみならず、実際に有益かつ効果的な講習が実施されることが重要であり、そのためには、受講者の意見を講習内容に反映するとともに、講習の結果を次の講習の改善のためにいかす視点が必要である。
そのためには、第一に、講習の実施前に受講者の課題意識等を調査し、その結果を講習の指導において配慮する努力を行うことが必要である。講習が体系的な知識技能の修得を目指すものである以上、調査結果のすべてを反映させることは困難な場面が生じうるが、講師が受講者の課題意識を把握した上で講習を実施することにより、受講者にとって有益でかつ効果的な講習が期待できる。
第二に、講習実施後、受講者にアンケート調査を行う等により講習を評価し、その評価結果をすべて公表することとすることが適当である。講習の評価結果を把握することにより、次の講習における改善方策の検討に資するとともに、受講者にとっても、自らが受講する講習を選択する際の有用な資料が得られることとなる。結果として、講習の開設者同士が切磋琢磨して講習内容を改善する取組が行われることが期待され、講習の質の確保に資することとなると考えられる。
この場合において、先述の事前調査結果に十分に配慮し、教員の課題意識等を念頭に置いた講習を実施すれば、それがおのずと事後調査に反映されると期待されることとなり、事前事後の両調査があいまって、講習を有益かつ効果的なものとし、その質を高めることに大きく寄与するものとなることと考えられる。
なお、講習の事後評価のための評価項目については、国が統一的に様式を定めることとすべきである。
文部科学大臣は、認定した講習に関し、必要に応じ自ら調査を行い、又は講習の開設者に報告を求めることができることとすべきである。
また、講習の場を活用することにより、その他教育政策の検討に必要な調査等についても行えるようにすることも考えられる。
講習を受講し、修了すべき期間は、免許状の有効期間が満了する日又は修了確認期限までの2年2月間とする。ただし、免許状の有効期間の更新又は更新講習修了確認の申請は、有効期間の更新については有効期間が満了する日の、更新講習修了確認については修了確認期限のそれぞれ2月前までに免許管理者に対して行わなければならない。
免許管理者は、講習を受講することができない他のやむを得ない事由があった者の他、平成23年3月31日が修了確認期限である旧免許状所持現職教員であって平成23年1月31日までに免許状更新講習を修了できなかったものの修了確認期限を2月の範囲で延期することができる。
講習を受講すべき期間は、教員の多忙な状況等を踏まえ、2年間とする。長期休業期間中に受講することが中心になると想定した場合、それぞれ2回ずつ春・夏・冬休みがあれば、多忙な教員であっても受講する機会が得られるものと考えられる。
なお、免許管理者における更新手続のために一定の期間を設ける必要があるため、有効期間の満了の日又は修了確認期限の2月前までに更新又は更新講習修了確認の申請を行わなければならないこととする。その際、平成23年3月31日に最初の修了確認期限を割り振られた者については、改正法施行から1年10月しか講習を受講できる期間がないため、2か月の範囲で修了確認期限を延期できることとすることが考えられる。
教諭の免許状(特別支援学校免許状を含む。以下同じ。)、養護教諭の免許状及び栄養教諭の免許状の更新に当たって修了が必要な講習の内容は、学校種・教科種にかかわらず共通的な内容を取り扱う「教育の最新事情に関する事項」については同様のものとする。学校種・教科種に応じた内容を取り扱う「教科指導、生徒指導その他教育内容の充実に関する事項」については、職務の特性等を考慮し、教諭、養護教諭及び栄養教諭の免許状それぞれに対応した講習を履修することが必要であることとする。
平成18年7月の答申に従い、講習は、全ての教員に共通に必要な内容を中心に取り扱うことが基本となっており、学校種及び教科ごとの細分化された専門性を高めることまでは目的としておらず、複数の教諭の免許状を有している者であっても、30時間の講習を修了することにより、すべての免許状の有効期間が更新されることとすることが適当である。
特別支援学校の教諭については、求められる専門性は通常の学校の教諭と必ずしも同一ではないものの、養護教諭や栄養教諭の免許状とは異なり、あくまでも教諭の免許状であり、学校種・教科が異なる教諭の免許状にそれぞれ求められる専門性の差異と同列に論ずることが可能な範囲であること、小中学校等の教諭から特別支援学校の教諭となる場合や、その逆の場合もあること等から、30時間の講習の修了のみをもって両免許状の有効期間の更新が認められることとすることが適当である。
なお、特別支援学校の教諭の免許状を有する特別支援学校の教諭については、特別支援学校教諭向けの講習の受講を促すことが適当である。
一方、養護教諭及び栄養教諭については、これらの免許状の有効期間の更新を教諭と全て共通の講習の受講により認めた場合、その職務内容や必要な知識技能が教諭とは異なることから必要な知識技能の修得が図られない恐れがある。そのため、教科指導、生徒指導その他教育内容の充実に関する事項については、教諭、養護教諭及び栄養教諭に係る共通的な事項を扱う講習により所要時間すべてを受講する場合を除き、それぞれの職務の特性に応じた講習の受講を求めることが適当である。
講習の修了認定及び履修認定は、文部科学大臣が告示する到達目標に掲げる内容について最低限の理解が得られていると認められる場合に行うこととする。(別紙参照)
講習の到達目標は講習の内容とあわせ告示で示すこととなるが、この到達目標に照らし、最低限の理解が得られている場合に修了認定を行うこととすることが適当である。
評価の基準は、別紙に示したように5段階程度で行うなど、修了認定の客観性を担保することが適当であり、開設者は、受講者本人から要望があった場合には、評価結果を開示することも検討すべきである。
ただし、免許管理者が免許状の更新又は更新講習修了確認を行うためには、修了認定の有無のみが分かれば足りるため、開設者が講習の修了認定(又は講習の一部の履修認定)証明書の発行を行うにあたって、本人の意向に反して、修了(又は履修)の可否の他、具体の評価結果まで示すことは適当でない。
講習の課程の修了認定(課程の一部の履修の認定を含む。)は、講習の開設者が試験により行うこととする。
限られた時間内で客観的かつ公正な修了認定を行うためには、講習の開設者が試験により行うこととすることが適当である。試験の方法は筆記試験(択一式、論述式を含む。)によるか実技試験(模擬授業の採点等を含む。)によるかを問わないが、例えば、複数人の採点担当者で見分するなど、適切な認定が確保されるよう行われることが望ましい。
なお、修了認定試験に要する時間は、30時間内に含めることとしても差し支えない。
講習受講者の受講料及び受講に係る交通費等経費については、教員免許が個人の資格であることをかんがみれば、本人負担を原則とするべきである。しかしながら、免許更新制の導入にかかる国会審議において、受講費用の負担を軽減するための措置を講ずることとの指摘があったことを踏まえ、国は、平成21年度以降において必要な予算の確保に努めるべきである。
講習受講者の居住地の違いや障害の有無等に関わらず、多様な講習が提供されるべきであり、更新講習の開設に当たっては、これらの受講生に対応するために、十分配慮することが重要である。
地域によっては、必要に応じて県と大学等の間の連携、調整等の取組を促進することも望まれる。
国は、へき地等に在住していたり、障害を有する教員が、大きな支障なく講習を受講できるよう、講習開設者に対して、出張講習の開設をはじめとしてできるだけ多くの講習機会を提供するよう働きかけるとともに、必要な支援を行う必要がある。
また、これらの受講生が十分効果的な講習を受講できるよう、受講形態や教材等の調査・開発に努め、得られた成果を講習開設者に広めることも重要である。
教員免許状を有している教員以外の者(いわゆるペーパーティーチャー)は、採用内定等されない限り、免許状更新講習を受講できないため、有効期間の更新や更新講習修了確認を受けることができない。しかしながら、有効期間の満了により、これらの者の免許状が失効した場合には、免許状を有していないことを理由に採用試験を受けさせないという扱いを受ける恐れがあり、結果的に免許状の授与から10年以上経過している者について、教員への道を閉ざしてしまうこととなりかねない。
このため、国は、有効期間の満了により免許状が失効していることや、修了確認期限までに更新講習修了確認を受けていないことのみをもって、教員採用試験において受験させないこと及び不合格とすることのないよう、教育委員会等の教員の任命権者に配慮を促すことが必要である。
また、有効期間の満了により免許状が失効した者は、講習を修了すれば免許状の再授与を受けうる者である場合が多いことから、民間企業等に履歴書等を提出する場合等において、その者が不利な取扱いを受けることのないよう、履歴書等に適切な記述ができることについて周知を図ることが必要である。
多くの質の高い講習が開設されるためには、関係者が意欲的に講習運営に参加する環境づくりが重要である。このため、講習の開設者においては、講師をはじめ講習の実施に携わった者の勤務時間外における負担等に対し、所要時間や受入れ人数に応じた適切な手当等の配慮を行うことが望まれる。
免許更新制の円滑な実施に向けて、各地域において、講習の開設主体である大学、免許管理者であるとともに多くの教員の任命権者である都道府県教育委員会、知事部局の私学担当、私学関係者、市町村教育委員会その他関係機関がそれぞれの役割を果たしつつ、これらの者の間で、講習の開設予定や受講対象者数等についての相互の情報提供をはじめとした適切な連携が図られることが期待される。
加えて、更新制の円滑な導入のため、各大学等において講習の試行が行われることが期待されるが、国により、各大学等の取組みに対する適切な支援や、この試行のための講習の受講に対する必要な配慮がなされることが望まれる。
教員免許更新制を円滑に実施するためには、上記に示した取組を着実に実施することに加えて、教員がその時々で必要な最低限の知識技能を修得することを目的とし、不適格教員の排除を直接の目的とするものでないという免許更新制の制度の趣旨や、制度の仕組み、実際の運用方法等が、教員免許状所持者、教育委員会、大学等講習開設者、学校現場等に適切に理解される必要がある。
したがって、国は、都道府県及び市町村教育委員会、知事部局の私学担当部局、講習開設者及び関係団体等の協力を仰ぎつつ、緊密に連携をとり、現職教員へのパンフレット配付、各学校の職員室等へ配付するポスターの制作及びホームページ作成や、免許更新制の説明会の実施等、様々な手段、媒体において制度の周知を図る必要がある。特にホームページについては、教員以外の者に対して、一番に効果的な周知媒体であると考えられることから、その作成に際しては、十分な取組が必要である。
また、教員免許状取得のための教職科目の履修を考えている学生が履修意欲を失わないよう、各課程認定大学と連携して、履修ガイダンス等において正確な情報の提供に努めるとともに、現在教職課程を履修している学生が更新制に対して過度に不安を感じることがないよう、制度の適切な周知を行う必要があり、各認定課程を有する大学に協力を求めていく必要がある。
今回、更新制を導入し、10年ごとに30時間以上の講習の受講を課すこととなったが、教員の負担軽減等の観点から、講習と10年経験者研修をはじめとする現職研修との整合性の確保のための検討を行う必要があるとの指摘がなされた。
教員の多忙化や子どもと向き合う時間を確保する必要性が指摘される中で、今回の更新制の導入により、教員の更なる多忙化を招かないよう配慮するとともに、効率的効果的な専門性の向上を図るため、現職研修全体の中での10年経験者研修の在り方について、今後検討していくことが必要である。
なお、教育委員会の実施している10年経験者研修を始めとする現職研修や大学の授業科目等についても、要件を満たせば更新講習として認定を受けることが可能と考えられるとともに、更新講習の受講実績についても、大学等において適切に位置づけることにより、免許状の上進のための単位として認めることも可能とすべきである。