教育課程部会(第3期第32回)において、産業教育専門部会で取りまとめた「検討素案」を報告した際の主な意見等については以下のとおり。
- 中学校のときに、将来何になりたいのかという意識を持たせることが重要。
- 専門高校には、将来何をやりたいかをしっかり持っている生徒が来るのが本来の姿であり、卒業後すぐに役に立てるように、社会と直結するような教育を行ってほしい。また、専門の学科の内容をさらに深めて学んでいく生徒に対しては、大学に進学して、さらに多様化していけるようにすべき。
- コミュニケーション能力、協調性だけでなく、社会に出て何かを成し遂げるために必要なチームワークも重要。
- 小・中学校で「ものづくり教育」をしっかり推進すべき。その上で専門高校も自らの意思で選択できる生徒を育てることが必要。
- 専門高校からの進路で、専門と異なる分野に進む生徒の理由として考えられるのは、求人が十分でないことや本当に高校で学びたいことを持って入学したのではなく、希望をもたないまま学び、卒業していくことが考えられるのではないか。
- 中学生の意識として普通科志向があり、専門高校で学んだほうがよい生徒も普通科に吸収されてしまっているのではないか。
- 中学校段階のキャリア教育、進路指導の充実は、生徒が将来何をやりたいのかを考え、興味・関心、能力・適性を考える上で重要である。
- 専門高校は即戦力の人材を育成するものと思っていたので、将来のスペシャリストを育成するということと、将来の地域産業を担う人材育成というのは、専門高校の目標として本来そうなのかというところが気になる点である。
- 生徒の学ぶ意欲や働く意欲は、優れた技に出会い感動するなど、多様な体験の中から目指すべきものをはぐくむことが重要である。
- 普通科と比較して専門学科の生徒一人当たりの教育費は高いが、このことについて、費用対効果の観点からどのように考えるべきか。
- 専門高校の卒業生が、学んできた専門分野の職業にどれだけ就職できているか。
- 看護の職業資格など社会の変化に伴い制度が変化する中で、高校卒業だけでは受験資格がないものも増えており、この点についても議論をしておいた方がよい。
- 専門高校は社会的ニーズにどれだけ応えているのかということは大事。
- 専門高校の生徒が大学へ進学する際の大学側の閉鎖性は今だにあり、生徒の将来を考えたときどのような改善がなされるかは重要なことである。
- 早期離職した専門高校卒業生が、高校で学んだ専門性を生かした転職ができているのか疑問。
- 経済産業省や厚生労働省が将来の産業の展望を示せば、それにより専門教育の内容も変わっていく。また、専門分野に関する基礎的・基本的な知識・技術は、時代の変化に対する普遍性がどこまであり、どの程度まで教えるべきかということを明確にすべきではないか。
- 生徒にとって夢のある専門高校とは何かを考えておくべきである。
- 政治・経済や社会的なことに関しても、専門高校で教える必要がある。