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学習障害(LD)、注意欠陥/多動性障害(ADHD)及び高機能自閉症について

(1)定義

   LDとは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。
   LDは、その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない。

   ADHDとは、年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力、及び/又は衝動性、多動性を特徴とする行動の障害で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものである。
   また、7歳以前に現れ、その状態が継続し、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。

   高機能自閉症とは、3歳位までに現れ、1他人との社会的関係の形成の困難さ、2言葉の発達の遅れ、3興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害である自閉症のうち、知的発達の遅れを伴わないものをいう。
   また、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。


(2)文部科学省の取組

   小・中学校の通常の学級に在籍するLD、ADHD、高機能自閉症の児童生徒については、それぞれの小・中学校において、その状態に応じた適切な指導を行うことを原則としており、現在、文部科学省においては、以下のような取組を進めている。

1   LD、ADHD及び高機能自閉症の定義、判断基準(試案)、指導方法等の提示
   調査研究協力者会議において、LD(平成11年)、ADHD及び高機能自閉症(平成15年)の定義、判断基準(試案)及び指導方法等を提示。

2   「特別支援教育推進体制モデル事業」の実施(別添(PDF:12KB)参照)
   平成15年度より、小・中学校の通常の学級に在籍するLD、ADHD、高機能自閉症等の児童生徒に対する総合的な支援体制の整備を推進(47都道府県に委嘱)。

3   教員等の研修
   (独)国立特殊教育総合研究所において、以下の研修を実施。
   学習障害児等指導者講習会
      LD、ADHD及び高機能自閉症の児童生徒に対する指導方法等の向上、充実のための研修。

   特別支援教育コーディネーター指導者研修
      障害のある児童生徒の教育的支援を行う人や機関を連絡調整する者の養成のための研修。

4   小・中学校におけるLD、ADHD等の体制整備のためのガイドラインの策定
   現在、教育行政担当者、小・中学校、専門家及び保護者・本人向けの小・中学校におけるLD、ADHD等の体制整備のためのガイドラインの策定作業を進めているところであり、来年当初を目途に試案を取りまとめる予定。




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