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平成13年度 教育課程実施状況調査結果の分析の途中経過

小学校・理科


1.今回の調査結果の特色
過去の同一問題との比較では、内容・領域や観点によって、特段の傾向は見られなかった。
今回の結果からは、全体としては設定通過率を上回った問題が多かったが、いくつかの特定の内容については、設定通過率を下回った。
例えば、
1 てこ実験器を扱った「力のつりあい」に関する問題については、誤答分析の結果、「おもりの重さ」と「支点からの距離」をかけ合わせるべきところ、両者を足してしまう例が見受けられるなど、基本的なきまりを見出すことができていない児童が多く見受けられる。
2 血液の循環を扱った問題についても、肺に入る血液の酸素や二酸化炭素の量の変化を逆に答えている児童が多く、呼吸、消化、循環の働きを区別しながら、人の体の働きを総合的にとらえる見方が十分でないことがうかがえる。

2.今回の調査結果を踏まえた指導上の改善点
指導上の改善は、例えば、「力の釣り合い」に関して、実験を通じてその基本的な決まりを見出させるようにしたり、「血液の循環」に関して、模型やモデルの活用などにより人の体の働きを総合的に捉えられるようにしたりするなど、通過率が低かった特定の内容を対象に重点的に行うことが必要である。
同時に、理科の内容全般について、
1 児童が見通しや仮説を持ちながら実験を行い、きまりを見出し、それが簡単に表現できるものであることについて理解する過程の指導を重視すること
2 観察や実験が困難な内容については、単なる図鑑や資料での調べ学習をさせるだけでなく、立体的な模型やモデルなどを積極的に活用するなど、子どもが実感をもって深く理解できるような指導の工夫・改善を行うこと、
などを意識して進めていくことが必要である。



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