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平成13年度 教育課程実施状況調査結果の分析の途中経過

小学校・算数

1.今回の調査結果の特色
前回と同一の問題での比較において、一般に低下が指摘される「計算の技能」については、他の問題と比較して、大きく通過率が下がっているわけではない。
同一問題の比較で、「無解答率」が高くなる傾向がある。
従来の学習指導要領で重点を置いてきた「思考・判断」の力を測る問題において、設定通過率を下回るものが多い。
質問紙調査において、「いろいろな考え方を話し合ったりすることが楽しい」、「問題がとけたとき、別なとき方を考えようとする」といった質問に対し肯定的な回答をする児童や、「発展的な指導を行っているか」といった質問に対し肯定的な回答をする教師が指導している児童の得点が高いという傾向が見られる。

なお、前回と同一の問題の過半数について、通過率が前回を下回った原因について、
基礎的・基本的な知識・技能の徹底が疎かになっていたのではないか、
思考力の育成を目指した指導が未だ不十分な状況があったのではないか、  
   といった点等について、本調査の結果以外の要因も含めて検討を行っているが、現時点で、明確なものは見出せていない。

2.今回の調査結果を踏まえた指導上の改善点
上記に引用した質問紙調査に肯定的な回答をするような考えや態度を持つ児童を育てることは、学習の実現状況の向上に大きく寄与するものと考えられる。
このため、
習熟度別指導など、個に応じた指導を進め、基礎基本の着実な定着を図ったり、発展的な課題に取り組んだりできるようにすることと併せ、
数量や図形についての作業的・体験的な活動や問題解決的な活動などの算数的活動を積極的に取り入れたりするなどの指導の改善を図り、児童が様々な考え方を試みたり、話し合ったり、数理的な処理のよさが実感できたりするようにすること、
  が必要である。



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