ここからサイトの主なメニューです

教員養成部会(第104回) 議事録

1.日時

平成31年3月20日(水曜日)10時00分~12時00分

2.場所

一橋大学一橋講堂 1階 特別会議室
東京都千代田区一ツ橋2-1-2 学術総合センター内

3.議題

  1. 部会長の選任
  2. 初等中等教育分科会教員養成部会運営規則等について
  3. 教員養成部会の審議事項について【審議】
  4. 教職課程の基準に関するワーキンググループの設置について【審議】
  5. 教員養成のフラッグシップ大学検討ワーキンググループの設置について【審議】
  6. その他

4.議事録

【加治佐部会長】 それでは、第10期教員養成部会の立ち上げに必要な手続は終了いたしましたので、これより先ほど申し上げましたように議事を公開いたします。

改めまして、部会長を務めることとなりました加治佐であります。御挨拶を申し上げたいと思います。座ったままで失礼します。

この第10期の教員養成部会ですけれども、当然これまでも教員養成部会は、その時々の様々な教育課題に対応する教員の資質能力の在り方を審議して、それに必要な教員の免許や資格、さらにはそういう資格や能力を有する人材を育成する教員養成機関、大学の在り方、あるいは採用の在り方、あるいは現場に就いたとき以降の研修の在り方等々について審議されて、相応の提言を出し、また政策や制度として様々実現してきているわけです。

現在ももちろん時代の大きな変革期にありまして、大きな課題が山積しているわけです。少子化による教員需要の減少ということは一貫して続きますし、さらに、文部科学省も本格的に政策課題としておりますSociety5.0に対応できる教員の資質能力の在り方、あるいはそれの育成の仕方、そういうことも課題になっております。

これから2年間続きますこの第10期の教員養成部会の当面の大きな検討課題について次のように考えております。今述べました少子化による教員ニーズの減少に対応しなければいけません、効率化が求められます。さらにはSociety5.0に対応できる教員の育成という日本の将来を左右するような大きな課題があります。そういう教員を供給する側、つまり教員養成の大学とか学部の在り方が焦点となります。少子化を背景にSociety5.0に対応することになりますので、かなりの機能強化と効率化が求められると思っているところです。

これは後でワーキングのお話もありますけれども、やはり教員養成大学・学部の設置の在り方も含めた効率化なりあるいは機能強化の在り方を考えていくということは一番大きい課題になると思っているところです。これはほかの大学改革の流れとも連動することであります。

そういうことを進めていくに当たって、それに対応していただく教育行政の側にも大きな変化があるわけです。と申しますのは、我々教員を養成する大学・学部にとっては、大学教育と教員を養成する、あるいは現職教員の研修を行うということは当然一体なわけですよね。しかし、教育行政の側の担当機関はこれまで別々だったわけです。つまり、大学教育を担当するのが高等教育局の教員養成企画室、教員養成を担当するのが小中教育局の教職員課だったわけです。それが幸い昨年の10月から教育人材政策課という形で一体化していただいたということです。

去年の10月から一体化しました教育人材政策課が、初めて最初から担当する教員養成部会ということですので、先ほど言いました教員養成大学・学部の設置の在り方まで含めたことについても総合的かつ効率的に進めることができるんじゃないかという大きい期待も持っているというところです。

どうぞよろしくお願いいたします。

それでは、続きまして橋本副部会長からも御挨拶をお願いいたします。

【橋本副部会長】 今回副部会長を務めることになりました橋本でございます。

どこまでお力になれるか分かりませんけれども、加治佐部会長をサポートさせていただいて、円滑な会議の運営に努めてまいりますので、どうかよろしくお願いいたします。

私自身は京都府の教育長をしておりまして、今ほぼ2年が経つということでありますけれども、改めて感じますのはやはり教員一人一人の力というのが子供たちの成長に与える影響、大変大きいものがあるなと。まさに教育は人なりというものを実感しているところでございます。

ただ、今教員養成等を取り巻く現状としましては、教員養成系の大学においても教員を目指さない学生が増えてきている、あるいは我々の関係でいいますと特に小学校の教員志望者が減ってきて、採用試験の倍率が下がっているといった厳しい課題がございます。確かに小学校の先生見てますと、今は昔と比べますと様々な課題が増えてきていて、発達障害を含め特別支援教育に関する知識が求められる、あるいはいじめ対策、また不登校への対応能力が求められる、また特にこれからの英語教育あるいはプログラミング教育もやっていく必要があるということで、かなり大学の4年間で養成をしっかりやり切るというのが厳しくなっているんじゃないかなと、そんなふうに感じております。

そういう意味では、先ほど部会長からもお話ありましたけれども、大学教育における養成と研修をいかに連携を強化して一体感を持ってやっていくかということも大切でしょうし、小学校教育自体これからどうしていくかという幅広な制度的な議論もいるのかなと、そんなふうに感じております。

それから、私個人として非常に関心がありますのは、AI等が発達してどんどん個別最適化を目指すような先端技術が活用できる状態にあるのかなと。そうしたときにこれまで直接子供たちを指導することが教員のメーンの仕事でしたけど、そういう教員の役割がこれからどう変わっていくのか、そしてそのときにどんな能力を身に付けてもらうようにするのか、こういった課題も大きいんじゃないかなと思っております。

いずれにいたしましても、かなりこの先を見たときに多様な課題がございます。この部会において多方面から将来を見通した様々な議論ができますことを大いに期待をしております。どうぞよろしくお願いいたします。

【加治佐部会長】 ありがとうございました。

それでは、続きまして文部科学省、清水局長から御挨拶をお願いいたします。

【平野大臣官房審議官】 おはようございます。本来ですと総合教育局長の清水が参りまして、一言御挨拶申し上げるべきところですけれども、本日残念ながら国会の方に呼ばれておりまして、ちょっと対応ができないということでございますので、私、審議官をしております平野の方から一言申し上げます。

先生方には本教員養成部会の委員を引き受けていただきまして、大変ありがとうございました。また日頃よりそれぞれ様々な立場から我が国の教育にお力をお添えいただいておりますこと、重ねて御礼申し上げます。

教育をめぐるいろいろな問題につきましては、先ほど加治佐部会長と橋本副部会長から御指摘があったとおりでございますけれども、あと私の方から追加させていただくとすると、例えば民間等の能力が高い多様な人材の方々に教育界に加わっていただきまして、その方々に意欲的に教育活動を行っていただけるような、そういうような養成、免許、採用、研修全般にわたる改善見直しもあるのではないかと思われているところでございます。

本日ここにお集まりいただきました先生方の御忌憚のない御意見、また闊達な御議論、これを賜りまして、我が国の教育がよくなっていくことを祈念しております。

最後に学校教育を担う教師の資質能力の向上に向けて、活発な御議論を頂きますよう祈念いたしまして、私の御挨拶とさせていただきます。

【加治佐部会長】 ありがとうございました。

それでは、次の議事に入ります。まずは事務局より教員養成部会の審議事項について、説明をお願いいたします。

【渡邉教育人材政策課課長補佐】 資料の3-1を御覧いただければと思います。中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会の審議事項についての資料でございます。この資料の裏面にもお付けしてございます初等中等教育分科会の決定によりまして、本部会は教職員の養成並びに資質の保持及び向上に関する重要事項並びに教育職員免許法の規定に基づき、中央教育審議会の権限に属された事項、すなわち教職課程の認定のための審査を所掌することとなってございます。

以下7つほど審議事項の例を挙げさせていただいてございますけれども、例えば大学等における教員養成の在り方。都道府県・指定都市教育委員会等による採用の在り方。初任者研修、中堅教諭等資質向上研修等の現職研修の在り方。また平成28年の改正後の教育公務員特例法に基づきます校長及び教員としての資質の向上に関する指標等を通じた教員の資質の向上の在り方等を挙げてございます。

また、下の3つにつきましては、課程認定委員会において審議を進めていただく予定のものでございますけれども、大学等の教職課程の認定の審査に関する事項や課程認定を受けた大学等への実地視察に関する事項、その他課程認定を受けた大学等の課程の水準の維持及び向上に関する事項などとなってございます。

続きまして、教職課程の認定制度に関しまして、長谷から説明をさせていただければと思います。

【長谷教育人材政策課教員免許企画室長】 改めまして教員免許企画室長の長谷でございます。

資料3-2に基づきまして、教職課程の認定制度につきまして概略を御説明申し上げます。

この資料3-2の1のところにございますように、課程認定制度、まず免許制度の仕組みといたしまして、こちらの別表第1のところで小学校教諭の例を出しておりますけれども、この表に掲げられておりますように、一定の単位を修得した者が免許状を取得をすることができるというのが免許制度の基本になっておりまして、その次の丸のところにございますように、その単位というのは文部科学大臣が適当と認める課程において修得をしたものであるということが原則として必要になっております。

その次のところでございますが、文部科学大臣による教職課程の認定は、中央教育審議会に諮問いたしまして、その答申に基づいて行うこととされておりまして、さらにその教職課程の審査につきましては、この教員養成部会の専決事項とされておりまして、さらにこの部会の付託を受けました課程認定委員会で実際には実施をされているというところでございます。

次のページに入っていただきまして、その課程認定の審査でございますが、こちらの教員養成部会の決定でございます課程認定審査基準等に基づいて行われておりまして、主な審査事項としましては、こちらの1から5に掲げられておるような点につきまして、御審査を頂いているということになっております。

3のところで現状でございますけれども、平成31年4月1日現在でこちらにデータがございますような規模の大学におきまして認定課程が置かれている状況でございます。こちらに掲げられております大学につきましては、第9期の教員養成部会課程認定委員会で大きな制度改正があったことに伴いまして、この全ての大学について再度審査をいたしまして、改めて認定をしている状況でございます。

今回の第10期におきましては、こういった大きな制度改正を受けた再課程認定と言われるものはございませんので、基本的には大学におきまして新たな学部学科等の組織を設置する場合でありますとか大きな組織の改組があった場合につきまして、改めて認定を行うということになってまいります。

課程認定につきましては以上でございます。

【渡邉教育人材政策課課長補佐】 続きまして、資料3-3を御覧いただければと思います。

本日の御審議に当たりまして、御参考といたしまして最近の教師の資質能力向上に関する様々な議論を踏まえまして、論点の例として示させていただいたものでございます。なお、本資料につきましては第9期の教員養成部会の最終回におきましても配付させていただいたものと同一のものとなってございます。

1点目につきましては部会長からも御発言ございましたけれども、Society5.0に向けた教師の資質能力向上についてということでございます。超スマート社会とも言われますSociety5.0、今後来るべき社会におきましてはスタディ・ログの活用などによる公正に個別最適化された学びの実現など、学びの在り方に大きな変革が起こることが期待をされているところでございます。

こうした時代の変化を踏まえた教師の資質能力向上ということにつきまして、例えばそうした時代における教師の役割や特に伸ばしていくべき資質能力とは何かということ、また、3点目に挙げさせていただいていますのは、そうした先導的な取組を促すための養成、免許制度の在り方とはどのようなものであるかということ。次に、全ての教師にICTの活用方法を習得させるための教職課程の現状と課題をどのように考えるのかということ。また技術や情報の免許につきましては、免許外教科担任が多くなっているという状況がございますけれども、そうしたことも踏まえました専門性の確保のための方策はどのようにあるべきかというようなことでありますとか、一方で、このように知識が目まぐるしく更新される時代におきまして、教職課程において担保すべき教科の専門性の在り方はどのようにあるべきかということ、そして最後に挙げさせていただいておりますのは、外部の専門人材がより柔軟に学校教育に関われるための方策はどのようなものかといったようなことを挙げさせていただいているところでございます。

大きな2点目は総合的な教師の資質能力向上方策についてということでございます。

これは養成、採用、研修それぞれの取組のほか、それらを通じた方策でありますとか教師の人事管理など、より幅広い視点に立って関連する取組を総合的に捉えた論点ということで、挙げさせていただいております。

まず1点目は副部会長からも言及もございましたいわゆる教員不足、特に小学校教員の倍率が著しく下がっていると指摘をされる中で、教職の魅力向上その他の方策をどのように図っていくべきかということでありますとか、裏面になりますけれども、それとも関連をいたしまして、多様な人材を教職に迎えるための取組はどのようにあるべきかということ、また、現在の免許状の区分等を超えた指導に対応するための免許制度の在り方はどうあるべきかということ、また制度化されました指標の整備状況も踏まえまして、免許更新制の効果的な運用も含めました教職生涯にわたる職能成長を促進するための方策はどうあるべきかということでありますとか、また外国語教育、日本語指導が必要な児童生徒への教育、特別支援教育などの課題に対応するための教師の資質能力向上策や免許以外も含んだ資格制度の在り方はどのようにあるべきかといったこと、また、職能開発に重点を置いた人事評価や戦略的人事配置、優秀な人材を学校管理職に登用する手だてといったことを論点として挙げさせていた だいてございます。

大きな3点目は、客観的根拠を重視した教師の資質能力向上のための政策の推進ということでございます。

第3期の教育振興基本計画におきましても、いわゆるEBPMを推進していくということを掲げてございますけれども、教師の資質能力向上に関する政策におけるEBPMの可能性ということに関しまして、例えば2つ目に挙げさせていただいておりますような事柄に関するエビデンスを収集するということでありますとか、最後にはそうした調査研究が様々行われるための環境の醸成ということについて論点として挙げさせていただいているところでございます。

このほか、本日参考資料の5として配付させていただいております資料におきましては、教員の資質能力向上に関する基本的な制度でありますとかデータ、近年の政策動向、また近年の教員政策に関連もします政策提言などについてまとめてございますので、御参考としていただければと存じます。

以上でございます。

【加治佐部会長】 ありがとうございました。参考にしてください。

それでは、本日は第10期中央教育審議会教員養成部会として最初の会議になります。ということで全ての委員の方から御自由に御意見を頂戴したいというふうに思っております。ただ、委員の数が多いですので、その時間の限りがありますので、2分程度でお願いしたいと思います。よろしくお願いします。本来ならば名簿の順でお願いするところなんですが、高橋委員はおられますかね。高橋委員が中座されるということで、最初にお願いします。

【高橋委員】 東京学芸大学の高橋でございます。ちょっとトップバッターで申し訳ございません。きょうはちょっと卒業式でして12時からちょっと避け切れない役が当たっていますので、これを申し上げた後、ちょっと早退させていただきたいと思います。

私自身は教育学とか教育方法学からICT活用を考えるということを専門にしていますので、Society5.0に関することで、短い時間ですのでごく簡単にコメントさせていただきたいと思っております。

Society5.0は新しい言葉ではありますが、従来から教育の情報化、あるいは情報化社会への対応をどうしていくのかということで、依然として大きな問題であるんだと思っています。これだけ長きにわたり課題になっていたのに、それほど多くの解決を見ていないということは、少しやり方を直していかなきゃいけないんじゃないのかなと思っているところはあります。

ただ、今回は非常にスピードが速いようで、例えば英語の翻訳なんかはリスニング、アルファベットに直す力だけを今見ていましても、もう並みの高校3年生とか並みの大学生よりは速いスピードで聞き取り、それを日本語に訳すというところができているところでもあります。

その一方で、個別最適化ということで話題になっているところは、資質能力の3つの柱でいえば知識技能のごく易しいにしかまだ対応できていないように思います。思考、判断、表現力に関するところまでの最適化というのは、まだ技術的には不完全と思っています。

また、仮に苦手なことがここにあるとかこの子はこのことが苦手だと分かったら、苦手なことを出せばいいのかと考えれば、それは勉強のできる人は苦手なことを克服したいのでどんどん出てきたらうれしくなって解いちゃうかもしれませんが、苦手な子ほど得意なことばかりやりたいかもしれないですし、その日のコンディションにもよると思いますし、そういうことのデータを生かす部分はやっぱり教師の長年の経験や勘やその観察によって変わってくる部分もあるということで、この新しい技術を教師とともにどういうふうに活かしていくのかということが課題なのかなと思います。

Society5.0はまだまだ不完全で、これから発展途上で今後も対応していかなきゃいけないことは山々なんですが、どんどん変わっていくということを考えますと、教員養成の段階ではなるべくそういうものが変わっても、なくならないような本質的なものは何なのか。本質的な力をしっかり付けていくということが、結果どんな時代になっても対応できる力になるんじゃないのかなと思っている次第です。

ちょっと短くて、短い中と言った割には長くしゃべってしまいまして申し訳ございません。以上になります。

【加治佐部会長】 それでは、秋田委員から名簿順でお願いいたします。

【秋田委員】 恐れ入ります。東京大学の秋田と申します。

Society5.0に向けた教師の資質能力ということで、まずSociety5.0の中で、やはり創造的で課題を発見し、探究するというようなことがカリキュラム改革の方でも知識の習得、活用と同時に探究ということが非常に重視されるようになってきております。

しかしながら、私どもがいろいろな学校に関わらせていただいたり、特に高校の先生方からも伺うのは、探究的な学習をどういうふうに指導したらよいのかということです。各教科であったり総合的な探究の時間等に関して、まず教員養成で、そういうことを大学できちんとこれまで教えてもらってきたことが必ずしもないというような声があります。やはりそうした部分について、まず教員養成大学の大学の教員がどのようにその資質を身に付けていくのか、そしてそれを教員の養成の中で、これからの時代に向けていかに行っていくのかということが重要であろうと思います。

もちろんその中にはやはり探究のプロセスとしてカリキュラムのマネジメントと同時に、デジタルポートフォリオ等を活用し、それを読み取ったり有効にしていくというようなことも必要になってきますし、ネットワーキングをして学校間連携等をして、学ぶことも大変有効であるということは体験的には分かってきておりますが、そうしたことについて、どのように私どもがこれから養成大学のカリキュラムの中に入れて考えていくのかということや、またそういう外部からの産官学連携というところで、企業等の支援を受けながらどのようにそのあたりをコラボレーションしながらやっていけるのかというようなことが、もう従来のように全ての養成の大学で抱えるというよりも、今後そうした在り方を考えていくということが必要であろうと考えてございます。

つまり1点目は探究型の学習ということについて是非考えていく、その資質の必要性でございます。

また、2点目としては、私はこちらでも幼児教育に関しても専門でやっておりますので、是非教員養成部会でやはり小中高のことが多く議論されるのですけれども、学校教育の始まりとしての幼稚園や認定こども園というところにおいてもSociety5.0は非常に重要な課題になっておりますし、これは教員不足というところはまさに同じでございます。ですので、そのあたりについても考えていくということが必要であろうと考えております。

【加治佐部会長】 済みません、ちょっともう… まだ大勢の委員がおられますので。

【秋田委員】 済みません、EBPMについて是非大学に入学してから教員養成のプロセスのログをとっていって、長期縦断のような研究を是非コンソ等でやっていただけるとありがたいと思います。

以上です。

【加治佐部会長】 まだ今日1回目なんで、まだ先が長いんで、また発言の機会があると思いますので、よろしくお願いします。

【安部委員】 長崎短期大学の安部と申します。

私は短期の高等教育機関に長年勤めており、本日頂戴いたしました資料3-2の裏面の二種免許を取得し、教員となる人材養成を行っております。特にこの下の(2)の一番下の取得状況等を見ましても、二種免は幼稚園教諭が非常に多く、現在も幼稚園教諭全体でみますと、3人に2人は二種免で仕事をしている、教員になっている状況でございます。また、4年制といえども養成機関のみでは変化に対応する教員は養成できないということが本日の資料や教員を養成する立場として実感しております。教員を卒業してからも教職生涯にわたっての職能の成長を促進するようなシステムを、特に地域においては、地域の教育人材に関する管轄部署と地方の養成課程を持つ大学の連携によって充実させていくことが必要でないかと思います。教員の理解度教育、先ほどのSociety5.0に対応する、あるいは語学、プログラミング、いろいろな課題が教員に必要な資質としてあるわけですが、それらを付加するようなリカレント教育の場が必要になってくるのではないかと思いますので、そのような論議をしていただければと考えております。

以上でございます。

【安藤委員】 常葉大学の安藤でございます。よろしくお願いいたします。

私は教職大学院の発足のときから、教職大学院において、教員養成の高度化、教職の高度化ということについていろいろと関わらせていただいています。一方で、教員育成指標の作成の方にも県とか市の方に関わらせていただき、その中で幾つか感じていることを述べさせて頂きます。

ここでお話をしたいのは養成と育成という問題をどう考えるかということで、まず養成段階で教職実践演習、最後に4年の段階で置いてあるわけですけれども、果たしてそれが本当に機能して、学生たちに教員として活躍する力になってきているかどうかということは改めて検討しなくてはいけない時期に来ているのではないかと。

というのは、育成指標におけるスタートの段階でどういう力を持っていなくてはいけないかというところとのミスマッチが生じている気がしてならない。

一方で育成ということを考えていくと教員研修の問題でございますけれども、教員研修において熟練期の方たちの研修が十分機能していなくて、結局Society5.0というキーワードがありながらも、それは棚上げになっていて、かつての知識だけでの教育がなされているという点です。ですから、熟練期層の先生方の研修というものもそうしたところにスポットを当てて、まさにモデルとしての教員の在り方をきちんと示していくような取組がそういうところで示されれば、若手の教員の伸びもあるいは養成段階での教員の資質というところも少し変わってくるのではないかということを、育成指標との関係で見ております。

もう1点だけ申し上げますと、教員を伸ばしていく手だてだとか育成していく手だてというところに、ただ研修を受けて終わりというケースが非常に多く、教員自身に実感がないという点です。自分は何をできるようになったとか、何をしなくてはいけないかというその目標もないままで、ただこなしていくということが非常に多く感じられますので、そういう意味では学生もそうなんですが、学生にとっては教員になることが目的になっているんですが、本当は教員としていかにあるかということが一番大事であって、なるための目的ではなくて、教員としてどう生きていくかということを示していくような教員養成が必要かなと。

そういう意味では育成と養成というところをこれから一体的に考えていくようなシステムをこれから考えていく、そういうことにこれから取り組ませていただければと思っております。

以上でございます。

【一木委員】 失礼いたします。福岡教育大学の一木です。特別支援教育の立場から2点申し上げたいと思います。

まず1点は社会の変化、あるいは教育現場の実情を踏まえて学習指導要領が改訂されると。しかし、特別支援の教員養成ではその指導要領の中身について十分履修する状況に今仕組みがなっていないものですから、学習指導要領が改訂されてもそれが実際の授業に反映されない、そういう構造的な課題があるなというのがまず1点です。

それから、2点目です。2点目は自立活動についてです。現在特別支援学級、通級が激増する状況にございます。それらの場においても自立活動という指導が位置付けられたと。この自立活動といいますのは障害による学習上の困難、あるいは生活上の困難を改善するための指導ということで、子供たちの教科の学びを支える基盤を培う、そのような指導領域になりますが、障害ゆえの学びにくさ等というのは子供の実態によって様々ですので、ある障害であればこのような指導をすればいいと、そういう示し方ができない領域になってまいります。

そうしますと実際の指導の質というのはその指導を担う教員に左右されると、こういう状況にあるわけです。そうなると大学段階における養成、その後の現職研修の充実が今後一層大きな課題になるなと認識しているところです。

以上です。

【北神委員】 失礼します。国士館大学の北神と申します。学校経営を専門にやっているという観点から3点、短く。

1つはSociety5.0に代表されるように、教育課題が多様化、複雑化、専門化しているという状況の中で、教師の役割の変化、教師の資質能力の変化、それに対応した免許制度をどう構築していくかというのが直近の1つの課題になってくるだろうというのが1点目。

2点目は教員が育つのは学校で育つので、その学校の人材育成機能をどう強化するかという部分で、校内研修をリードできるスクールリーダーをどう育てていくかということも側面からやっていかないと、研修や養成だけ改善したら教員が育つわけではないので、その部分が2点目。

3点目は免許法を改正して養成にメスが入ったと。指標が作られて現職研修のメスも入ったと。その間をつなぐのが採用制度なので、その採用をどうやって養成と指標をうまくつなぐ採用制度がこれから構築できるのかどうかということも検討の課題になるのではないか。

以上3点です。

【木村委員】 長崎から参りました木村と申します。長崎から参りましたので、長崎の現状と今日話題になっている課題を重ねてお話をさせていただきます。

例えば先ほど話題になった小学校の教員の倍率ですが、2倍を長崎県は切りました。5年前は約7倍、20年前は約40倍が今はこういう状況です。ところで、私は50代なのですが、私の時代も実は2倍を切っています。何が今変わっているのか、同じ2倍を切った状況の中で明らかに変わっているのは、先ほど少子化という話題になりましたが、長崎県の場合は学校が小規模化してきまして、現場に行ったときに多くの先輩と交われない。例えば中学校で同教科の先生が1人しかいない、小学校でも同学年の担任が1人しかいないというような状況があります。結果として、校内での研修に大きな違いがある。

もう1つも先ほど話題になったのですが、以前の校内研修というのは、教員は学校の中で育っていきますので、様々な先輩から知識が教えられるわけですけれども、外国語やプログラミング教育など次々と加わる新しい指導内容について基になるものが学校には今はない。つまり学校自体がそういうのを学ばないといけない状況になっていますので、新任と学校が同じような歩みをしているようなところに1つの課題があ るということであります。

一方で、教員採用試験を振り返ると、各県様々な工夫をしています。加点制度であったり受験日を変えたりなどですけれども、倍率が下がっていることよりも今特に問題になっているのは受験生の数が、つまり教員予備軍が急激に減ってきている。以前はいた臨採等で幾らか経験を積んで採用試験を受けていた予備軍も少なくなってきている。育てる前に育てる相手がいなくなっているのが現状だというのが地方、長崎県であることを紹介させていただきました。

以上であります。

【桑山委員】 全国特別支援学校長会の会長、東京都立文京盲学校の校長の桑山でございます。私は、特別支援学校の立場ということで今回初めて参加させていただいております。特別支援教育に関わる学習指導要領の改定は全ての校種で行われまして、この改定を受けてそれぞれの学校でどのように教育を組み立てていくのかをそれぞれ検討しております。

通常の教育と違って児童生徒数はとても増えておりますので、それを考えると教員養成は質の高い教員を養成していただき、現場でさらに活性化をして育てていきたい。そして、求められているレベルにまで達していくというのが、特別支援学校の役割だと思っております。

一番大切なところとしては、通常の教育の中に特別な配慮を要する幼児児童生徒が一般的に入っていることが現状でございますので、特別支援教育に携わる者だけがこの資質の向上を目指すわけではなく、特別な配慮を要する人たちがいることを前提に、教員全体の資質が向上しなくてはいけないと考えております。ですから、特別支援学校の立場だけではなく、全体の立場ということで参加させていただければと思っております。

私自身、小学校の特別支援学級を教職のスタートとして、現在特別支援学校の管理職をしております。教育行政にも携わったことがありますので、様々な場面でいろいろなことをお伝えできればと思っております。

よろしくお願いいたします。

【坂越委員】 広島大学の坂越と申します。といっても広島大学のと名乗るのはあと10日ほどで、4月から私学に変わるのですが、まだそこでも教員養成には携わっていくというそんな立場です。

教員養成、教職課程、1つ思うことですけれども、この数年の取組みによって教職課程コアカリキュラムというものがきちんと整備されて、一応課程ということの基盤的な部分というのがしっかりと担保されたと受け止めています。その上でこれから教職課程であったり教員免許制度、またワーキングということも作られるようなのですけれども、そのコアカリの上に立って今何が求められるかというと、いろいろな時代のニーズに対応したり、それを先取りすることかと思います。

具体的に言うと例えば今社会の中で複数校種の免許が求められたり、複数教科の免許が求められたり、そういうニーズは大きいのだけれども、しかし、そのニーズに応えるべく質の保証をきちんとした教員免許がちゃんと出せるかどうかということ。あるいは、小学校高学年で専科というものが求められるけれども、これと中免と小免との関係はどうなるのかというような時代のニーズ、それから当然Society5.0とかもありますけれども、そういうものにきちんと対応できるような教職課程だったり免許制度というのが、これからやっぱり少し時間を掛けつつ検討すべきことだろうなと思っております。

よろしくお願いします。

【笹委員】 全国高等学校長協会の笹でございます。教員と日々対応して働いている現場の声としてお話をさせていただきたいと思います。

多くの教員は優秀な生徒生活、そして学生生活を送り、ポジティブな体験の基に教員になりたいという思いで教員を志望してくると思います。しかし、現実の現場はそれほどポジティブのことばかりではなく、ネガティブなこともたくさんあるわけです。そうした現場に来てしまって、特に若い先生方は、「こんなはずじゃなかった」、「こんなことは体験したことがない」、「これはできない」という感じで採用されてすぐにメンタル面で挫折してしまったり、自分の授業力で挫折したり、ということが多いのが現場の実感です。

是非これから考えていかなければならないことは、机上の学問として教員養成をするというのではなく、現場でどういう困難に立ち向かって、どういうふうに対応していくかというような、生の力になる教員養成のプログラムを構築していく必要があるということです。

そうした教員養成を受けて、今度は現場に入ってきた教員たちに対しては、その教員たちに引き続きタイムリーな、今現場で発生している教育課題の解決に資する研修の場を持ちたいということを思っています。けれども、時間が足りないとかいろいろな課題がございます。教員を育てるためにも持続可能な働き方ができる現場環境を作っていくということを、この分科会の中で少しお話ししていただけたらいいかなと思っております。

どうぞよろしくお願いします。

【竹原委員】 私は学校と地域の連携を協働してきた立場でお話をさせていただきます。

コミュニティ・スクールと地域学校協働本部の推進に関わっておりますが、社会総掛かりで子供を育てる時、一番難しいと感じているのは協働的に動けるかどうかということです。学校文化、地域の企業文化や地域社会の文化が違います。違うからこそ協働する価値があり、そこをどうつなげるかが大切で、地域コーディネーター(地域学校協働活動推進員)や社会教育関係者がコーディネートしています。今までは教室内、学校内で完結することが多かったかと思いますが、広く社会とつながるための学びがこれからの教員養成に求められているのではないかと思います。

社会に開かれた教育課程を実現するためには、外部の専門人材や地域とのつながりを抜きには語れないと思っております。このような新しい学びは教員養成だけでなく、新人研修から管理職まで必要な学びなのではないでしょうか。

もう1点、教員が不足しているという点で先ほどリカレントの話が出ましたが、地域では教員免許は持っているけれども、やはり突然学校の現場に入るのはハードルが高いというお話はよく聞きます。地域コーディネーターでさえも約1年かけて養成していますので、リカレント教育でしっかりと学んだ体験、新しい学びを修得した自信があれば再就職する方が多くなるのではないかと思っております。

【立田委員】 横浜市教育委員会の立田と申します。先ほどから話題に出ております小学校教員の採用試験の倍率、横浜はここ2年間2.7倍で推移しています。

そこで教員養成の取組について3つ御紹介をさせていただきますと、1つ目は教師養成塾ですが、平成18年度にスタートしまして、現在は定員100名、小学校が70名、中学校が30名という大体の目安になっています。10月から6月までほぼ毎週末に講座をやっているという状況ですけれども、残念ながらこちらの方の倍率は低下していまして、原因としては4つあると思うのですけれども、1つは近隣の自治体との競合、2つ目としては大学の教員養成のカリキュラムが非常に実践的になっていて、そことの差別化が難しくなっていると。3つ目としては学生が今、週末も忙しいという状況がありますし、4点目としては教員採用試験の倍率が下がっている中、教師塾に入らなくても合格できると、そのようなこともあるのではないかと思います。

2つ目はインターンシップです。教育実習前にインターンシップを行うことは学校の魅力を学生が感じる上でも非常に効果的だと思うのですが、教員養成系の大学とは連携させていただいているんですが、一方、開放制の大学の場合、学部の授業が優先でインターンシップは難しいという声も聞いておりますので、そういった開放制の学生も利用できるような短期のインターンシップを市立学校と連携して今開発しているところです。

3点目は教育実習ですが、今は実習の指導教員も非常に若返りといいますか、採用5年未満が教育実習を受け持つケースが非常に増えていますので、さらに働き方改革の中、特に教育実習の最後の週の研究授業が学生にとっても、指導する教員にとっても非常に負担になっているという状況がありまして、それよりは実習期間中の1こま1こまの授業を大事にして、もっと学校で働くことの魅力を感じてもらえるような教育実習にできないかということを今学校側と協議して検討しているところです。

最後にもう1点、平成22年度に横浜は教員の育成指標を作成して、その後余り改定をしていませんでしたので、今年度管理職版についてはSociety5.0も意識して改定を行ったところです。来年度は教員版にも改定作業を着手しますので、今後この部会でそういった情報も提供できればと考えております。

【田中委員】 幼稚園の田中でございます。私どもが今一番考えていることは、なぜ幼児教育は教科書を持たないのかと。多分小学校以降で一番違うところはそこだろうと思っています。それは体験を通して学ぶということは、1つの体験が一人一人の子供によって様々な解釈、様々な理解ができていくという道の多様性を保証するということで、一本道の教科書を作っていないというのが私は世界の幼児教育の流れだと思っています。

そこにいる教員がどういう役割をするのかというと、端的にいうといい人であってほしいです。基本的にどう対応するかというテクニカルは現場の中でもできるのですが、ベースとしてのいい人、様々なことに気付く力を持っている人をどこでどう育成するのかというのは、正直ここの部会を否定するかもしれませんけれども、大学には何も期待していないです。大学じゃない部分の中でこれから現場の中でどう育成していくのかと。私はできれば大学のベースが何なのかという部分をもっと重視してもらって、教員とは何なのかという部分をもっと発信してほしいというのが第1点です。

その延長で研修はどうするのかというところで、橋本教育長に非常に強い思いを持っていただきまして、今年度京都は幼稚園の指導主事は私学から出すという形で、研修部門は公立幼稚園も私立幼稚園も私学を中心した研修体系の中に一本化していこうというような道順を作ってくださいました。

80%以上の子供が私立に通っているわけですが、公立を中心とした従来の研修体制をどれだけ構築するかという理論ではもう成り立たない時代というのを、京都から発信していければと思っております。これは恐らくこれから幼稚園部門だけではなくて、様々な校種の中でも必要な視点になっていくだろうと考えております。

最後にこの部会の多分メインテーマにはならないでしょうが、唯一保育士資格と幼稚園免許という二重資格を保有しないと現場に立てないような部門もあるということを、私が保育指針の委員会でも発言したのですが、そろそろ統一して考えていく時代でしょうということでしたが、なかなか省庁の壁は厚いということなので、ここの部会から破っていただければ幸いだと思っています。

どうぞよろしくお願いします。

【本図委員】 宮城教育大学の本図と申します。よろしくお願いいたします。

手短に4点ございます。1点目は大きなことなんですけれども、OECDでウェルビーイングということを言っていて、子供のウェルビーイングだとか制度のウェルビーイングだとか教師のウェルビーイングというのも言っています。個人的、社会的幸福というふうに訳せるかと思うんですけれども、働き方改革の報告書が出ましたけれども、是非教師のウェルビーイングということも日本だけの議論ではなくて、国際的にも発信できるような、そういった同時に社会的信頼もある、働き方改革としての充実もしていると。そういう教師の在り方というのが追求できるといいかなと思っています。

2点目は教職大学院に関わってまいりまして、引き続き理論と実践の補完ということを質の担保というところでは追求していかなければいけないと思っていまして、もっと養成、採用、研修の一体化というときに人事も教育委員会と大学も大胆に人事の交流ができて、そういった面でも理論と実践の補完ということがもっとできるといいなと思っているところでございます。

3点目が教職大学院に来ている現職の先生と一緒に検討したりしているんですけれども、先ほど来ありますSociety5.0にやや関わって、初任研のあたりの教科指導みたいなところはもっと授業研究のところはICTを使って、東北におりますと大変通勤の距離が長く、先生方が大変自宅からも長いし、拠点校指導で他校に行くにも大変時間が掛かります。そういったところは簡単なICTを利用して、かなりいろいろなことができるんじゃないかなと思っていまして、それは自分自身が現職の先生たちと一緒に進めていきたいなと思っているところです。

それから、先ほどコアカリの話が出ましたけれども、コアカリと教員育成事業もどういうふうに理論的に、内面的に連携していくのか、体系化していくのかというのも今後議論に入ってくるのかなと思っております。

以上です。

【松木委員】 福井大学の松木です。

今日のお話をずっと伺いながら思っていたのですが、教員の需要が大幅に減少していく、そして、Society5.0を代表とするような新しい学びも求められてくる、ある意味非常に教員養成にとって危機的な時期に差し掛かってきているなと思います。

裏を返せば非常に大きなビッグチャンスの時期でもあるのではないかとも思っています。国立の大学にいますが、今までの就業前の4年の教員養成というところから、教師の三十数年の教職生活を支えることのできる生涯学習機関に国立大学は特にもう変わっていくべきだと強く思っているところでもあります。そのためには今日のテーマにもなっていましたが、教員研修ということと高等教育ということをどうやって融合させていくかということが大変大きな課題になるなと思います。

特に例えば今の研修の在り方、教員研修の在り方を見てみますと、教える、覚えるというパターンの研修から研修が抜け切れていないし、資質や能力を高めなければいけないといいながら、そのやる研修は覚える研修をやっているんじゃないかと思うことが多々あります。

一方、大学の方も教師はやっぱり学校で育ちますので、その学校の中の教師の学び合っていくコミュニティを支えるような大学院になっていないというのも大きな問題点じゃないかと思います。

いろいろ改善点はありますが、違った組織が一体化して、あるいは融合して進めていくためには、その組織、教育委員会と大学が連携していくための制度設計といいますか、それが幾つか整っていかないとなかなか一体化して進めろといっても進まない部分があります。そのところの制度設計について1つでも2つでもこの会で論議ができて、研修と高等教育の一体化ということが進められるようになればいいなと願っております。

以上です。

【松田(恵)委員】 おはようございます。東京学芸大学の松田です。高橋さんは卒業式があるのでとおっしゃっていますけれども、私も卒業式があるので先に9時に会議をしてからこちらに来まして、遅くなりまして済みませんでした。

簡単に3つだけ感じていることをお話しします。1つはSociety5.0という言葉がすごく出ているんですけど、この言葉が題目にならないようにというのをすごく気にしています。AIとか今回の技術革新というのはGPTなんていう言葉がありますけれども、相当に革新的な技術になっていて、個別最適化学習という言葉も出ていますけれども、こんな学習、我々も受けたことがないし、全然分からない学習のスタイルなんですね。

そういうことに対して本当に対応していかないといけないというような状況というのも実際にあって、私自身も教育再生実行会議だとか経産省の未来の教室事業に関わらせていただいていますが、実践されている内容は本当に相当変わってきています。そういうことをちょっと考えたときに、先ほど来から出ています例えばOECDでやっているようなエージェンシーを育成するという今後の教育目標だとか、あるいはそこで出ています数々の議論を考えたときに、そういう実践をそもそも生み出しつつ養成、あるいは研修、採用を考えていかないといけないと。そんな体力が今大学にあるのかという、じゃあ1つずつの大学が持つべきなのか、あるいは教育委員会と連携するのか、あるいは大学のシステム全体として考えていくのかということが大変気になるところの1つです。

2つ目には教育現場はやっぱり物すごく変わってきていて、正直、小学校現場なんか回っていますと、一番求められているのは学力よりその前の人間性育成みたいなところだと強く感じます。

そういう中でややもすれば、教職は一般行政職化しているようなところがあって、このあたりのところ教師をどういう職業として今後制度設計していくのかというその岐路に立たされている気がします。そのことと教師の魅力ということや、あるいは多様性の中での大学の在り方なんていうのも連動するかなと思います。

余りにも教育現場において非常に社会のニーズが多様化したり、多忙化を促されてたりしていますので、現場が、あるいは教育行政自体が視野が狭くなっているのも大変気になります。大学あるいは外部とやはり連携をして、ビジョンを持って教育改革をしていくということが、現場が大事だからこそ必要な段階になっているのかなというのが2つ目です。

最後は平野審議官からもお話がありましたけれども、外部との連携ということがチーム学校とか地域学校協働ということで、基本的には福祉と教育というレベルでまずは議論が出てきたんですけれども、近年特に焦点が当たり出しているのは産業界と教育の連携ということに相当焦点が当たっていると思います。そういう意味で、私なんかは小中高においてもクロスアポイントメント制度を適用するというような思い切った改革をしていかないといけないのではないかと思えるんですけれども、そうしますと学校教育を担う人材というものを育成するということと、教員というこの部会のテーマになっている言葉の揺れをどう考えていくのかということもあるんだろうなと思います。

そういう意味では有識者会議の議論に参加させていただきましたが、あのときは本当に迫り来る課題に対して応えていくということだったのですが、そういうプル型の議論からプッシュ型の、基本教科を促進しつつ、今求められている新しい課題をどう考えていくんだという議論が、ある種改革という言葉が近しいような問題としてやっぱりこの部会で語られないといけないのかと感じているところです。

以上です。

【松田(悠)委員】 皆さん、こんにちは。Crimson Educationの松田と申します。松田先生のおっしゃっていたことと名前のみならず内容が重複してしまうところがあって、大変恐縮でございますが、大切なことだと思っておりますので、私の方からも何点か申し上げたいと思っております。

現職の前に今も関わっているのですが、ティーチフォージャパンという独自の教員の採用、育成を行って教育委員会に人材を御紹介させていただく事業をずっと行ってきております。

その際に実は1点特徴といたしまして、教員免許を持っていない人材に対して特別免許状であったり臨時免許、特別免許状の要件がちょっと厳しいので、時には臨時免許状を教育委員会に付与していただいて、福岡の筑央地区を中心にここまで先生を数十名派遣してきております。その観点から申し上げたいと思っております。

まず1点が、やはり先ほどから出ておりますように、時代の流れが非常に激しくなってきているということから、教員養成機関のみにこういった教員養成の責任を負わせる、若しくは機能を負わせるということは限界があるのかと思っておりますので、多様なプレーヤーが本格的に関われるような整備が必要だと感じております。

Society5.0、これはマジックワードになりやすいと本当に感じておりまして、私どもがどこまでそれを理解しているのかというところも正直受け止める必要があると思うんですね。私は実はスタンフォード大学で研究もしておりまして、スタンフォード大学でそれこそ5Gネットワークがもたらす情報データの地殻変動であったりだとか、それこそAIの台頭によってどう社会が変わるのかというところを実生活で体験をしております。その自分でもこのSociety5.0が本当に何を意味するのか理解し切れていない部分かあると思います。

そんな私どもがそういった形で仕組みを作り、それを1回仕組みを変えてしまうとなかなかすぐまた元に戻せないでしょうから、そういったところに安易に踏み込むべきでない。むしろそういったことを知っているプレーヤーと連携をしながら、高橋委員もおっしゃっていたように時代が変われど、変わらない教員養成の在り方ですとか資質があるかと思いますので、そういったものを特定し、それこそ教員養成機関がそういったところを担っていくなどを考えていく必要があるのではないかと思っております。

もう1点が外部人材の活用だと思っております。ボランティアとか非常勤、これもすごく重要だと思いますが、本当に時代に適用する優秀な人材を採用しきるには不十分だと思っております。やはり生活がかかっているので、ボランティアや非常勤というのは関わりにくいです。そういったことから特別免許状はすばらしい制度だと思っております。ここを本格的に改善のスピードを上げていって、この優秀な人材が教員養成の機関を通っていなくても、フルタイムで生活も保証されながら学校教育に関わっていけるような仕組みを考えていくと、より良いのではないかと思っております。また現職の教員に対しては学び続けられるグリック開発ですとか、研修でも限界があると思っているので、海外に行ってみる、そういった豊かな体験をさせていくといったところも非常に重要になってくると思っております。

最後に1点、エビデンスベースも重要ですけれども、経年的に統計的にという観点でなくても、今の現職の先生方に教員養成はどうだったかということを、教員養成機関としては耳を塞ぎたくなるような情報も出てくるかもしれませんけれども、そこにこそ実は今の教員養成の改善すべき、すぐに改善できるポイントが眠っているかと思いますので、そういった調査等も進めていくと良いのではないかと思っております。

以上でございます。

【三村委員】 岡山大学の三村と申します。地方の総合大学で教員養成を行う立場として課題だと感じていることをお話しさせていただければと思います。

地方にある総合大学として、地域の教育課題への対応というのはとても重要になっていますが、先ほど来、委員の先生からもありましたように、教員志望の学生が減り、採用試験の倍率が下がってきているというのが大学、教育委員会ともに課題だと感じているところです。

現状の課題も山積していますが、この先の時代への対応を求められるということで、いかに教員養成の質保証をしていくかということが、今、課題だと感じているところです。

教員の質保証については最低限度では課程認定で担保されているところでありますけれども、卒業時に自信を持って送り出せているのかを現在考えているところです。教員等育成指標で採用時の指標というのも出されておりますので、そこに向けてというのもありますし、それぞれの大学が養成目的に応じた教員養成が本当にできているのか、そして、それを何をもって評価したらいいのか、量的なもの、質的なもの様々ありますが、そういった評価について課題かなと感じているところです。

もう1点、先ほど来出ておりますSociety5.0に対応して、不確定な時代であるがゆえに、どういう力を付けたら本当にこの時代に生きていけるのかというところが分からない中で、やはり重要なのはその時々の課題に応じたその課題に対する解決の実践というところではないかと感じているところです。

私どもの大学院においても課題に対する解決の実践というのに重点を置いていますが、何をするにおいてもやはりその実践が課題解決につながっているのかという評価がなかなかできていないところです。その課題に対する実践ができているのかということを評価できるということは、その課題を設定する力にもつながると思いますので、そのような課題を見極めて、そのときそのときに対応できる力というのを付けていきたいと考えております。

様々な課題に対してカリキュラムやその他の改革を行っていくことは言うまでもないことですけれども、効果的な改革が実際にできているのか。量的なものだけでは評価できないこともあると思いますので、評価のための何らかの指標が考えられるのかどうかというようなことも検討していきたいと考えているところです。

以上です。

【若江委員】 キャリアリンクの若江でございます。

先ほど松田さんからお話があったようなこととほぼ重複をしますので、ちょっと違う点だけを発言をさせていただきたいと思っています。

産業界はとにかく人材育成に何とか協力しよう、連携しようという思いが年々高まってきています。なぜかといいますと産業界における今求められる人材というのは、変化した時代に対応して、時代を創造していける人を作ろうとしていて、それってまさに産業界だけの問題ではなくて学校の教育行政も大学もみんなそのように思っておられると思うんですね。

そのときにシンプルに考えますと重要な視点はマーケティングとマネジメントという発想で、マーケティングというのは世の中にあるニーズ、産業界での事例をいいますと、企業が作りたいものを作って売ることをプロダクツアウトといいますが、今の時代はプロダクトアウトというやり方ではなくマーケットインスタイルに大きく転換しています。要するにマーケットを見てそこで何が求められているのかをよく観察をして、リサーチをして、求められているものを作って売りましょうという発想なんですね。マネジメントについても経営と思われがちですけれども、要するに何か目標を達成するに当たって必要なリソース、単純にいうと人、物、金、情報、時間みたいなものをいかに最大限に効果的に組み合わせて、最短で最大の効果を生むかということがマネジメントで、これも学校教育現場、そして教員養成においてもその視点を持つべきだと思います。

なぜならば、今一番求められている教員はシンプルにいうとやるべきこととやらないでよいことをちゃんと思考、判断、表現できる教員が求められているわけです。ですので、そういう資質能力を育成する教員養成課程、体制が整っているのかどうか。でも、それを一足飛びに変えるのは大変難しいと秋田先生が冒頭にもおっしゃっておられましたが、やっぱりそこには産業界がきちんと連携をとっていくべきだと思うんですね。

Society5.0社会が求められているのは、やっぱりアダプティブとコラボレーティブな社会と言われています。だからこそ、そのところにきちんと産業界がコラボレートをして実現していくべきで、そのためにも今英語を学ぶとかICTを身に付けるとかということよりも、今はすでに英語で学ぶ、ICTを使って何かをするという時代ですので、教員養成課程にある学生のときから英語で、ICTで、という環境をまずコモンセンスに整えていくことがとても重要です。産業界はそのためにいろいろな支援を今しようとしています。兼業だとか副業だとかということも認められていますので、先ほどお話がありました特別免許ですとかいろいろなものを使って是非よりよい連携を実現させていきたいと思っています。

よろしくお願いいたします。

【加治佐部会長】 どうも非常にたくさんの御意見ありがとうございました。また今後に活かしていければと思っております。

それでは、これから2つのワーキングの設立の御提案をしたいと思います。まず最初に教職課程の基準に関するワーキンググループの設置です。それにつきまして事務局の方から説明をお願いいたします。

【長谷教育人材政策課教員免許企画室長】 それでは、資料4-1と4-2に基づきまして御説明申し上げます。

まず資料4-1の方でございます。教職課程の基準に関するワーキンググループの設置についてというものでございますが、まず設置の目的といたしましては、教職課程の基準に関する検討事項につきまして、より具体的かつ専門的見地から審議を行っていただくということを目的としておりまして、具体的に検討事項2のところでございますが、教職課程の水準の維持・向上、それから効果的・効率的な実施を図るための教職課程の基準の在り方ということにつきまして、特に具体的な例としましては複数の学科等間、大学の学内での複数の学科等間で授業科目を共通化していくような仕組みということが1点。

それから、2番目では大学間での連携・協力によりまして、教職課程を設置するような仕組み。それから、3番目としまして課程認定が終わった後も全学的に教職課程の質を保証し、向上させるための継続的な仕組みと。こういったことが主な検討事項として挙げられているところでございます。

それから、その他ということで、恐らく検討の過程でこれに関連するいろいろな課題も出てくるかと思いますので、これについてもこのワーキングの中で御検討いただきたいと思っております。

設置の期間としましては検討事項に関する審議が終了したときまでということで、検討結果の取りまとめ、あるいは随時こちらの養成部会の方に御報告いただくということを想定してございます。

背景といたしまして、資料4-2の方を御覧いただければと思います。最近この教職課程の基準の見直しに関連する幾つかの提言を頂いておりまして、1つが1ページ目の1のところ、教職課程の基準に関する検討事項についてというものがございます。先ほど、課程認定委員会の審議事項のところで御説明申し上げました第9期の教員養成部会課程認定委員会におきまして、全大学の教職課程の審査をしていただきまして、その審査の過程の中で現行の課程認定基準についても検討課題とすべきものがあるということで、委員会の方から御提案を頂いているものがございまして、こちらの箱の中にございます1ポツのところが学内の学科等間での授業科目を共通化していくというところ、特に教科に関する専門的事項の部分について検討する余地があるのではないかということ。

それから、2ポツのところで、課程認定は新たに教職課程が始まる場合のスタートラインでありまして、その入り口を通った後にも継続的に教職課程の質を保証して、向上させていくための仕組みが必要ではないかということが挙げられておりました。

それから、2の方は免許外教科担任制度の在り方に関する調査研究協力者会議の報告書が昨年の9月に出ておりまして、これは大学間の連携に関しまして、免許外教科担任が多く出ておりますような採用数の少ない教科に関しましては、1つの大学では養成・研修機能を維持していくことがなかなか難しくなっているというケースもございますので、近隣の大学との連携・協力などによりまして、こうした養成・研修機能の強化、効率化を進めるというために、教職課程の設置に関しまして大学の連携・協力を促進する仕組みを検討すべきであるという御提言を頂いておりました。

それから、2ページ目は中央教育審議会の答申の方でも幾つか関連する提言がございます。まず2ページ目の2040年に向けた高等教育のグランドデザインの答申の中でも、1つは大学の中で学部・研究科との組織の枠を越えて、学位プログラムを中心として教育プログラムを組んでいくというところもございます。

3ページ目で国公私立の枠組みを越えて大学間で連携を促進していくような仕組みについても検討が必要であるというところがございますので、この学内、大学間での連携が高等教育のグランドデザインとの関係でも検討事項として御提言を頂いているところでございます。

4ページ目、5ページ目のところは質保証に関する部分でございまして、特にこちらの平成27年12月、教員養成部会で御議論いただきました、これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上についてという答申の中で、教職課程の質の保証、向上の仕組みについて努力義務化、制度化といったことが提言をされてございまして、これらについても具体的に検討していく必要があるというところがございます。

こういったことを幾つかの提言を背景といたしまして、今回このワーキングの設置につきましてお諮りをさせていただく次第でございます。

以上でございます。

【加治佐部会長】 ありがとうございました。

今の説明につきまして御意見等ございましたら、お願いいたします。

国立大学の場合ですと、それなりの人数の教員がおるわけです。全教科を持っているところが多いです。ところが、だんだんいろいろな事情で、特に財政難があって、採用する教員数も先ほどからお話がありますように減ってきているために、なかなか単独で全部の教科免許を出すための授業を開設していくことが難しい。そこで、自分の国立の教育学部と他の国立大学の教育学部が一体化する、共同で教職課程を持つということを構想している大学もあるわけです。今後も増えていくのではないかと思いますが、そのことと今御提案されたことは、仕組みが違うんじゃないかと思うんですが、そこら辺の違いを含めて御説明いただけますか。

【長谷教育人材政策課教員免許企画室長】 ありがとうございます。

既に幾つかの大学で共同で学部を構成するというような取組が出てきておりますけれども、これは大学設置基準上で認められております学部そのものを共同で設置するということが現行の制度で認められているところでございます。

この免許外教科担任の検討会の報告で挙げられておりますものにつきましては、学部そのものを共同で作るというのは、教職課程のレベルにおいて共同化していくということが1つ考えられるのではないかということで御提案いただいておりますので、その学部を作るという現行の制度に加えまして、新たな連携・協働の在り方として教職課程レベルでの連携・協力の在り方ということを御検討いただきたいというのがこの部分の趣旨の1つでございます。

【加治佐部会長】 どうぞ。

【松木委員】 国立の総合大学だと幾つかの学部を持っている場合があるかと思うんです。多様な人材を育成しようと思ったときに、例えば学部ごとに課程認定を受けていくというような仕組みから、むしろ教職全体に関しては学部を超えて責任を持ちながら課程を作っていくんだと、課程認定を受けていくんだというような仕組みができるといいなと思っていたりもするのですが、今御提案を頂いた内容の中にはそういったことも可能性として入ってくるのでしょうか。

【長谷教育人材政策課教員免許企画室長】 ありがとうございます。今こちらの方で検討事項として、明示的に特に課程認定委員会の方から御提案いただいておりましたのは、学内の学科等間での科目を共通、共同化していくことについての検討事項というところでございます。

さらにそれを超えまして、課程認定の単位の在り方ですとか学部、学科間でのさらなる共同化というところにつきましては、今この中で明示的には出てきておらないところではあるのですけれども、恐らくワーキングの議論の中でいろいろな御提案も出てこようかと思いますので、具体的な論点といいますか、どこまで検討するのかということにつきましては、ワーキングの中でも御議論いただきたいと考えております。

【加治佐部会長】 今のお話のように、学内的にもそれから大学間でもこれまで教員養成をやってきた大学、学部にとっては大きな変化になると思います。これは当然国立だけではありません。国公私立全てに関わります。いわゆる目的養成だけではなくて開放制のところも含めて、当然関連するということになります。ただ、ここにも明言されていますように、やはりそうであるからこそなおさら質保証と、その仕組みも必要になってくるということです。そこもまた検討材料になります。

具体の検討事項等は今も御説明がありましたように、ワーキングの中で行っていくということでありますので、また広がりも見せるかもしれません。

それでは、よろしいですか。それでは、案のとおりワーキンググループを設置することといたしたいと思います。

それでは、次にもう1つのワーキングです。教員養成のフラッグシップ大学検討ワーキンググループの設置につきまして、事務局から説明をお願いいたします。

【髙田教育人材政策課教員養成企画室長】 教員養成企画室長の髙田です。資料5-1に基づきまして御説明いたします。

まず、この教員養成のフラッグシップ大学検討ワーキンググループの設置の経緯でございますが、1番の設置の目的のところで、平成31年1月18日に取りまとめられました教育再生実行会議第11次提言中間報告で、国は教師のICT活用指導力向上をはじめとするSociety5.0に対応した教員養成を先導するフラッグシップ大学、例えば教員養成の指定大学制度等の創設を検討するという提言を受けまして、その在り方についてより具体的かつ専門的見地から審議を行うために、このワーキンググループを設置しようというものでございます。

この提言と中間報告については、参考資料5の32ページを御覧いただければと思いますが、ちょうどこの32ページの前10ページあたりです。Society5.0に関連するいろいろな提言といいますか、例えば文科省が前の林大臣のときにまとめたSociety5.0の大臣懇談会での資料でございますとか、その前には新しい柴山大臣が取りまとめました学びの革新プランというような中で、Society5.0に対応した教育の在り方みたいなものが続けて書かれているわけでございますけれども、教育再生実行会議第11次提言でも32ページのところでは特に技術の進展に応じた教育の革新ということと、新時代に対応した高等学校改革ということについて、教育再生実行会議でワーキンググループを昨年から設けて議論を進め、この1月に中間報告をまとめたというものの概要が32ページ、33ページでまとまっているところでございます。

この中で主な提言事項の(2)教師の在り方や外部人材の活用というところの2つ目に、教員養成を先導するフラッグシップ大学の創設ということが記載されているところでございます。

それの背景といたしまして、その(1)や(3)にいろいろな提言が入っておりますけれども、例えばプログラミングやデータサイエンスに関する教育等も含めた基盤的な学力や情報活用能力の育成、あるいはSTEAM教育の推進なども重要ではないかというようなことですとか、(3)でスタディ・ログ等を活用した個別最適化された学びの実現に向けた実証研究の推進、また多様なデジタル教材等の作成の推進。(6)、(7)ですと、EBPMの推進ですとか教育現場と企業との連携・協働といったことが挙げられております。

こういったようなことについて全ての教員養成大学で、あるいは教員養成教職課程ですぐに対応するのではなくて、まずはそういったようなことを先導するようなフラッグシップ大学の創設を検討してはどうかということが、この実行会議で提言されましたので、それを受けて今回この教員養成部会にワーキンググループを設置するという提案でございます。

検討事項につきましては、実はこの教育再生実行会議もまだ中間報告という段階でございますけれども、そもそも教員養成のフラッグシップ大学、特にここでSociety5.0の文脈で出てきたわけですけれども、その目的だとか役割だとか、どういったことを実現するための大学なのか、あるいはそういうことを実現するためにどういった大学の組織なりマネジメントをするべきなのかなどについて、これから検討していこうというものでございます。

私からは以上でございます。

【加治佐部会長】 ありがとうございました。こちらにつきまして御質問等ありませんか。フラッグシップ大学、この言葉がこの今御説明のように、教育再生実行会議の中間報告で突然出てまいりましたので、非常にびっくりはしましたけれども、教育大学のあるいは学部の在り方に何か大きな変革をもたらすというふうな意味合いもあると思っております。ただ、今の御説明にもありましたように、まだなかなか中身がよく見えていないということで、それを具体化するということになります。

髙田室長、もう少し何か話はないですか、もう少し具体的なお話。

【髙田教育人材政策課教員養成企画室長】 済みません、もう1つ資料の5-2というものを付けておりますけれども、先ほど主にSociety5.0の文脈の中でいろいろ説明してまいりましたが、これは国立の教員養成大学の学部についての議論が2年前に行われたものでございます。実はこの資料の下の方、教員養成機能の強化という中で、予算、人材、一定の規模と効率性の確保による機能強化というようなこともうたわれております。例えば近隣の国公私立大学との間で、一部教科の教員養成機能の特定大学への集約、共同教育課程の設置等の連携・協力、あるいは総合大学と教員養成単科大学など大学間で教員養成機能を統合する、あるいは附属学校についての現在の規模や学校数等の検証など、こういったこともこのときに提言はされておりました。

この中では特に効率性の確保と機能強化という2つの観点で提言がなされておりました。今回のフラッグシップ大学の方では特に機能強化という観点のICTとかSociety5.0に向けた部分について先導する大学を作っていこうというものでございますが、こういった国立大学の教員養成大学、学部の在り方の議論も踏まえながら、フラッグシップ大学の検討を進めていくことになるのではないかと思っております。

【加治佐部会長】 どうぞ。

【松田(悠)委員】 済みません、中身のことについて余り議論する場ではないと思うのですけど、大学にする必要はあるんですかというポイントで、先ほど他の委員の皆様方からあったように、もうそういった新しい革新的なことであったり、時代に適用したものというのは、大学に任せるだけでは限界なんじゃないかという雰囲気があると思うんです。

そういった意味では本当にフラッグシップにするのであれば、そもそもどこかの大学にフラッグシップを与えるのではなくて、例えば幾つかの大学で共同プロジェクトにする、そこにはちゃんと民間も関われるようにする。民間にはいろいろな教育会社がありますから、テクノロジーであったりハードウエアを提供するといった官民連携プロジェクトにした方がうまくいく。それはただ単に大学を信頼していないということではなくて、大学は大学で持っている教員養成の観点を入れると。テクノロジーのプロはテクノロジーの観点を入れていくと。そういった若江先生もおっしゃっていたように、コラボラティブにアダプティブにできるようなフラッグシップを作っていった方が、フラッグシップらしいんじゃないかと思っておりますし、民間が入ることによって、民間企業のPDCAの回し方であったりだとかマネジメントの仕方であったり、マーケティングの仕方、これは教員養成に関わるところのみならず、いろいろ教育機関が学ぶ機会になるんじゃないかと思っておりまして、大学である必要があるのかというところがちょっと質問でございます。

【髙田教育人材政策課教員養成企画室長】 まずそういったことも含めていろいろな御意見を踏まえてやっていければと思っています。私から余りイメージを言うと予断を持たれるかと思い、あえて余り説明はしなかったのですが、実はこの教育再生実行会議で議論されたときに、お隣の松田先生のそういったフラッグシップ大学みたいなことも検討すべきではないかという話の中では、今委員がおっしゃられたとおり、当然企業と連携していって、そこがオープンイノベーションの場になるとか、そこからいろいろと繋がっていき1つの大学の場というよりも、ネットワークであるといった連携の拠点となるようなところを構想してはどうかという意見もあったかと思います。松田先生から何か補足があればよろしくお願いします。

【松田(恵)委員】 同じ松田委員のお話は全くおっしゃるとおりだと。一方で、そういう企業の力を日本全体に仕組みとして活用していこうとしたときに、企業の方が例えば1業種1社だとか連携の仕方でいろいろなことを担保しないとなかなか公共性とかそういうところへの接点が特に難しいみたいな面も言われるときがあって、そういう意味では大学が逆にプラットフォームになって、そういういろいろな力をいわばソーシャルキャピタルを生み出すような拠点という役割を担えるところは大きいんじゃないかというのも議論の中でもあったということでございます。

【加治佐部会長】 先ほど室長も有識者会議の御説明もされましたけれども、Society5.0という本当に大きな課題に対応するためには、大学自体の機能強化がいるんだということですね。それをフラッグシップという言葉で表したんだと思います。

だから、恐らくこれは今後の議論になりますけれども、これまでの流れからいうと、今までの大学の姿で果たしてその機能が実現できるかどうか。今、松田先生もお話があったように、産業界と連携するかといったときに、大学の側もやはりそれなりの機能強化なり大きな資源を持つといいますか、そういうものがないと非常に不効率です。本当に弱小のものがそれぞれ民間と組むよりも、それなりのしっかりしたものが、民間と効率的に連携するということも求められるわけですので、そういう意味合いもあると思っております。

どうぞ。

【秋田委員】 意見ですけれども、是非教員養成を中心にした大学をやっていただくということが大事だと思うんですけれども、一方で開放制ということがあり、小中だけではなく高校等については私立大学であったり総合大学も大きな役割を果たしてきています。なのでまずモデル的にどこかがやっていくということは重要だと思う一方で、そのときにネットワークであったりコンソーシアム的なというお話が今出ているように、グランドビジョンをきちんと作って、特定のところがまず始めて、ただモデルというよりはかなり全体像を明確に考えて、あるところで始めていくというような方向が特に日本の開放制の教職の伝統というものは保持しつつ、これが進められていくということが重要ではないかと思います。

以上です。

【加治佐部会長】 ありがとうございます。いかがでしょうか。そういった議論も今後深めていければいいのかなと思います。

それでは、こちらのワーキングについてもよろしいでしょうか。

それでは、設置することといたします。

それでは、どうもありがとうございました。時間となりましたので、本日の審議はこれまでといたしたいと思います。今後の日程について事務局から説明をお願いいたします。

【渡邉教育人材政策課課長補佐】 今後の日程につきましては、改めて御連絡をさせていただきます。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

【加治佐部会長】 それでは、これで終わりになりますが、12時までの予定だったんですね、ちょっとまだ時間があるようですけど、どうしても御発言したいということがあればいかがですか。よろしいですか。

それでは、どうも第1回目ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。



── 了 ──

 


お問合せ先

総合教育政策局教育人材政策課

(総合教育政策局教育人材政策課)