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生涯学習分科会(第88回) 議事録

1.日時

平成30年2月9日(金曜日) 10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省3階 3F2特別会議室

3.議題

  1. 第3期教育振興基本計画について(答申(素案))
  2. 人口減少時代の新しい地域づくりに向けた学習・活動の振興方策について
  3. 公立社会教育施設の所管の在り方等に関するワーキンググループの設置について
  4. その他

4.議事録

【明石分科会長】
 おはようございます。定刻になりましたので,ただいまから中央教育審議会生涯学習分科会第88回を開催いたします。本日はお忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。
 本日は,最初に事務局から議題(1)について御説明いただきたいと思います。次に2番目ですけども,今後の人口減少時代の新しい地域づくりに向けた学習・活動の振興方策について御議論いただきたいと思います。それで3番目として公立社会教育施設の所管の在り方等に関するワーキンググループの設置について御審議いただきたいと思っております。大きく三つの議題がございます。
 なお,本日は報道関係者より会議全体についての撮影,録音を行いたい旨の申出があり,許可しておりますので,御承知おきください。
 また,これまで委員を務めていただきました相原委員が退任され,今回は欠席でございますけども,野田三七生委員に新たに御参加いただいております。
 では,議事に入る前に配付資料の確認を事務局よりお願いいたします。

【高見生涯学習推進課課長補佐】
 配付資料につきましては,議事次第,座席表のほか,議事次第にございますとおり資料1-1から資料3,それから参考資料1から3,加えまして冊子といたしまして緑色の「人々の暮らしと社会の発展に貢献する持続可能な社会教育システムの構築に向けて論点の整理」をお配りしている状況でございます。過不足がございましたらお知らせください。

【明石分科会長】
 よろしいでしょうか。
 それでは,議事に入りたいと思います。まず議題(1)第3期教育振興基本計画について,答申案でございます。第3期教育振興基本計画につきましては,中央教育審議会の教育振興基本計画部会において議論が進められてまいりまして,このたび答申の素案がまとめられています。事務局から御説明をお願いいたします。
 内田室長,お願いします。

【内田教育改革推進室長】
 それでは,御説明させていただきたいと思います。現在,中央教育審議会の教育振興基本計画部会におきまして次期の教育振興基本計画の策定に向けまして御審議を賜っております。スケジュールといたしましては,年度末までに答申を頂くということ目指しながら部会で御審議を賜っているという状況でございます。こちらの生涯学習分科会からは明石分科会長,菊川副分科会長,宮本委員に御参画いただいているというところでございます。そして,これまでこちらの分科会からも随時御意見を賜りながら進めさせていただいておりますけれども,直近では去る8月23日の分科会におきましてこれまでの審議状況を御報告させていただきまして,御意見を賜ったところでございます。その御意見を踏まえまして,9月には審議経過報告といたしまして部会で取りまとめをしていただいております。その後,10月から12月にかけまして一般からの意見募集や団体ヒアリングも実施いたしまして,それらの御意見や各分科会の委員の皆様からのその後の御意見も踏まえまして素案をまとめさせていただいたところでございます。
 その素案を1月22日の教育振興基本計画部会で御審議いただいておりまして,その素案と同じ資料が本日配布させていただいております資料1-1と資料1-2でございます。1-2につきまして,9月の審議経過報告からの変更点を見え消しの形で記載しております。
 資料1-2を御覧いただければと思いますけれども,変更点のまず一つ目といたしまして,指標に関して,それぞれの目標の達成状況をより直接的・効果的に測定できるものに精選しましたという点でございます。変更のもう一点が大学分科会の将来構想部会での議論の進捗を踏まえまして,高等教育システムの構築に関する記載というのを追記しているというのが大きな変更点でございます。
 そして1枚おめくりいただきましてその次のページの右上に別添と書いているところでございますけれども,その資料でございますが,赤字の見え消しの入った資料が9月からの違いでございます。そちらの方が分かりやすいと思いますので,そちらを中心に変更点を御説明させていただきたいと思います。お時間に限りがございますので,特に生涯学習分科会と関連の深いところを中心に説明させていただきます。
 こちらの目次でございますけれども,おさらいですが,第1部が総論でございます。その中の4が今後の教育政策の関する基本的な方針でございまして,1ポツから5ポツまでございますけれども,生涯学習関係では三つ目に生涯学び,活躍できる環境を整えるという柱がございます。
 また,5でございますけれども,今後の教育政策の遂行に当たって特に留意すべき視点のところ,こちらは客観的な根拠に基づく教育,つまりエビデンスに基づく教育ですとか,教育投資の方向性について今後記載する予定ですけれども,そちらに関しましては内容を盛り込むのは次回以降になります。
 第2部が各論となっておりまして,三つ目のポツに生涯学習の関係のところがございます。
 おめくりいただきまして2ページ目に「はじめに」がございます。最初の白丸でございますけれども,明治5年の学制から150年目を計画期間中に迎えるということで,我が国の発展の基礎を培った学校制度について触れる記載をしております。
 三つ目,四つ目の丸ですけれども,今後の大きな社会的な方向性といたしまして人生100年時代,超スマート社会というような情勢を記しまして,それで次の3ページ目ですけれども,可能性,チャンスの最大化といったようなコンセプトを記させていただいております。
 最後の白丸は地方における取組の期待などについて触れさせていただいております。
 4ページ目以降が第1部でございます。4ページ目の一番下から5ページ目にかけましては,後で出てきますけれども別の箇所に移動しております。後ほど御説明します。
 6ページ目が,1ポツのタイトルを審議経過報告の時点では成果と課題としておりましたけれども,こちらは成果のみを記載させていただきまして,7ページ目の2ポツ目以降で課題をまとめて書くというような形で整理させていただいております。7ページ目の中段の2ポツ以降,課題のところで出てきますので削除しておりますけれども,それは場所を変えているという趣旨でございます。
 7ページ目から10ページ目におきましては人口減少,技術革新など(1)の社会状況の変化ということで大きな見出しを付けさせていただきまして,これまで本文中にありましたデータなどを注釈に落とすような形で整理しておりまして,注釈に掲載するデータも精選などさせていただいているところでございます。
 11ページ目からですけれども,(2)教育をめぐる状況変化ということで,教育上の課題,特に子供の実態を追記させていただいております。
 11ページ目からですけれども,例えば読解力の低下,ICTの利用の増加ですとか,SNSの問題,体験活動の減少,体力や健康,安全などもろもろの課題について記させていただいているところでございます。
 少し飛びまして18ページ目以降ですけれども,こちらは2030年以降を展望した重点事項ですが,先ほど冒頭で申し上げました個人や社会の目指す姿,役割に関しまして,冒頭の章よりもこちらに記載する方が文脈に沿ってきますので,前からこちらの方に移動させていただいております。前回のこちらの分科会におきまして計画におけるキーコンセプトの打ち出しが大事だという御意見もございましたけれども,こちらの3の部分がそれを打ち出している箇所かなと思っております。
 おめくりいただきまして19ページ目からが人生100年時代,そして生産性革命といったコンセプトを書き込んでおりまして,それ以降は文章をより明確化するというような趣旨での修正でございます。
 20ページ目の下の方の丸ですけれども,21ページ目までつながっておりますが,初等中等教育から高等教育までどのような流れ,つながりを持って教育を進めていくのかということですとか,21ページ目につながっていきますけれども,生涯の様々なステージという意味で21ページの二つ目の丸はリカレント教育の充実ということについて記載してございます。
 23ページ目以降が基本的な方針の部分でございまして,24ページ目の方針,1ポツでございますけれども,夢の実現に向けてより主体的・能動的な心を持つというような意味合いで,「夢と志を持って」というようなことで文言を入れさせていただいております。
 26ページ目,最後のところですけれども,家庭・地域の教育力の向上ということで最初の白丸ですが,これは次のページに移動しておりまして,つまり家庭教育の意義から始めるのが文脈としてよいのではないかという考え方で,そのように整理しております。
 そして29ページ目の中段からが3ポツ生涯学習の関係でございます。既に9月の審議経過報告の時点で修正させていただいておりますので,既に溶け込みの黒字になっておりますけれども,前回,こちらの分科会におきまして大分御意見を頂戴したんですが,学ぶきっかけづくりが大事だという御意見,また生涯学習の敷居が高過ぎるというような御意見もございましたし,あとは人生を豊かにするのが生涯学習なんだというような御意見も複数の委員からございましたので,そのあたりをこちらの3ポツのところで9月の審議経過報告の時点で書かせていただいております。3ポツ目の二つ目,三つ目の白丸で今申し上げたようなことを中心に記させていただいているところでございます。
 あと31ページ目の一番下の丸ですけれども,こちらは先ほど27ページのところで学校と地域の協働の内容のところがありましたけど,そちらの内容と重複しておりますので削除しているというものでございます。
 少し飛びまして,42ページ目以降がそれぞれの各論となってまいります。先ほど冒頭で申し上げましたとおり指標を精選しております。
 少し飛びまして51ページ目でございまして,1ポツの柱の中の一つでございますけれども,生涯の各段階で社会的・職業的自立に向けた能力・態度の育成ということで,より進路意識が高まる高校生の段階の仕事の意識といったものを指標として入れさせていただきまして,52ページには学びを通じた地方への新たな人の流れということで,こちらは大学分科会などでの意見を踏まえて追記させていただいているものであります。
 また少し飛びますけれども,62ページを御覧いただければと思います。こちらは3ポツの生涯学習でありまして,指標の精選が中心でございます。以前の案ですと生涯学習をしたことがない人の割合ということを指標に入れておりましたけれども,生涯学習をしたかどうかというのは実際上測定が難しいのではないかというような御意見もございましたので今回は外しておりますけれども,むしろその下の指標ですけれども,学習の成果を生かしたものの向上を指標にとりながら測定させていただきまして,そうしたものを増やしていくということで生涯学習の機運づくりをしていくのが重要ではないかと考えておりまして,二つ目の指標を精選する形で残させていただいております。
 1枚おめくりいただきまして,64ページ目も同じように指標をより直接的・効果的に目標を測定できるようにするという観点から指標を精選しております。前回の分科会でも民間のネットワークの重要性ということについて複数の委員から御意見がございましたので,既にこちらも9月の審議経過報告の時点でこのページの一つ目,二つ目の丸にありますとおりそういった趣旨を盛り込ませていただきまして,三つ目の丸には本文の趣旨に合致させるために若干タイトルを修正しているというような修正をさせていただいております。
 65ページ目が社会人の学び直しに関しましてですけども,若干文言を追記して修正しております。
 67ページ目ですけれども,障害者の生涯学習の推進ということで,参考指標を今後検討としておりましたけれども,こちらは学校卒業後に学習やスポーツ,文化等の活動の機会が確保されていると回答する障害者の割合とさせていただきますとともに,最初の白丸のところで障害者の学びの支援についての考え方を示させていただいております。
 時間の関係で大分説明を省かせていただきましたけれども,説明は以上でございます。

【明石分科会長】
 室長,ありがとうございました。
 それでは,議題(1)につきまして,生涯学習の観点から御質問とか,また御意見がありましたらお願いいたします。発言に際しては机上の名札を立てていただければ幸いです。
 では,佐野委員,お願いします。

【佐野委員】
 ありがとうございます。
 ざっと読んでいて若干違和感を抱いたところが63ページから64ページとのつながりの中で,63ページの一番下,適切な評価・活用のための環境整備ということですけれども,第三者評価の普及・定着を図るなど,学習成果の活用に資する取組,これは定着を図るなどというのは適切な評価のところで,学習成果の活用に資する取組を進めるというところには掛かってこない,あるいはその説明とはつながらない。それで流れの中で次の目標11のところで学習成果の活用に資する取組の整備に関してのところが触れられていますので,そういう意味では「評価のための環境整備」というところで切って目標11につなげるか,あるいはあくまでも活用のための環境整備をここに載せるのであれば,学習成果の活用に関しては,例えば様々なセクターと連携して環境を整えるとかそういう文章を入れていかないと,ちょっとここは読んでいて違和感を抱いたところでありました。
 以上でございます。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。
 ほかに何か。横尾委員,お願いします。

【横尾委員】
 ありがとうございます。大きく2点,御意見を申し上げたいと思います。
 改めて今日も上京しながら資料を読ませていただきました。
最近の時代の流れの中で,例えばICT教育とかございますし,この中にも当然書かれています。そしてこのことは生涯にわたるリテラシーとも関係してきますので,その辺をもっともっと充実すべきではないかなという感じを持っています。
そういった観点から一つ感じているのは,OECD諸国の主要国や,アジアの一部も入っていますけども,既に2000年代,21世紀に入った初頭から21世紀型スキルというのを彼らは明確に目標に掲げて取組をされています。この点について、日本は同じような意識を持ってやった方がいいなという気持ちを強く持っています。
 具体的に申し上げますと、思考のやり方,仕事の仕方,学習の仕方,生活・社会にどう関わっていくかという四つの分野で,例えば創造性とイノベーションを高めていく,批判的な思考力や問題解決力を高めていく,学びということを学習する方法を身に付ける,さらには情報リテラシーとICTに関するリテラシーを高めていく,そしてそれらを基盤にコミュニケーション,これは異文化のコミュニケーションも含みますし,コラボレーション,これは人種や文化や歴史や感性が違ってもチームワークをしていくとか,そしてさらには、国際社会の中での市民性とか,あるいは人生をかけてどのようなスキルを高めてキャリアを築いていくかという設計をしていくとか,こういった諸々のことも項目に入れて,21世紀型スキルというのを理論的にも構築して取組をされているのです。
日本もそういったものを取り入れるべきだと個人的に強く感じています。現在のところ,こういったものが、我が国の基本計画には文言としては明確には入っていないようです。もちろん全部そういった文言を入れるかどうかについては判断の必要もあるでしょうけれども,是非考えるべきではないかなと思っています。
 と申しますのが,ICT教育の全国の首長の有志協議会の会長も私は務めているのですが,去年会長になって今もやっており,先般は文科大臣にも政策提案書も提出しました。そういった中で,一つはやっぱりデバイスをどう確保するか,通信環境をどう確保して子供たちに学び環境を作るかがあるのです。しかしその先に、今申し上げたような21世紀型スキルをよりよく高めてみんなで習得していくという目標がないと,なかなか本当の発揮にならないのではないかなと思っています。ほかの資料にもありましたけども,欧米では、今いる子供たちが活躍する将来には,今は存在しない仕事が6割ぐらいになるだろうという予測が言われているのです。その引用があるときには必ずOECD諸国では21世紀型スキルの話が出るのです。是非そういった観点を入れていただくのがとても大切だというのが1点目に申し上げたいことです。
 二つ目は古典の学びということです。ちょっと生涯学習とどう関係するかという意見があるかもしれませんが,考えてみれば、明治維新から今年で150年になりますが,維新を担った人たちは基礎力として次のような古典をほぼ暗記し修得していました。「論語」,「中庸」,「小学」,「大学」,そして「孝経」です。この5冊は最も基本的な本で,寺子屋でも,あるいは藩校では当然みんな学んでいますので,ほかの学問を学ぶ前に身に付けているわけです。そこで価値観とか物の見方とかをよくよく学んだ上で、さらに勉強されているのです。そのおかげで、当時、黒船がやってきて違う文化に突然出会ってもたじろぐことなく本質を見極めて対応しているということで国家運営をされたり,難局を乗り越えたりしたと思うのです。
ちなみに先日、佐賀県の小・中学校,高校の校長OB会が100名ぐらいで多久市の視察に来られましたので,歓迎の挨拶の中で尋ねてみたのです。「今の5冊の本を知っていますか」と。すると、「論語」は知っている人が多かったのです。さらに、「読んだことありますか」と訊くと,「大学」,「孝経」とか「小学」は大概読んでおられません。多分今の先生方も御存じない方が大半だと思います。でも,決して長い文章の本ではないのです。
そういった基本書の教えというものをきっちり身に付けておかないと指導者としても,あるいは学徒としても,学ぶ方としても知っておくと、人生や就職や学問を学ぶ上でも重要だと思うのです。そういったものがほとんど書かれていない、伝わっていないのです。文科省としても、多分戦後の教育の中で、そういうのは余り重んじられなくなる傾向になったのかどうか私も詳しくは知りませんが,是非「古典の学び」というようなことを取り入れていただく必要が重要と思っています。
それは,一つは人間力を高める基礎力だと思います。世の中で活躍されている方々はどこかで古典に触れておられますし,古典の中からの座右の銘を信条として経営を改革したり,難局を乗り越えたり,あるいはスポーツや文化においても自己脱皮して更に頑張っておられる,そういった意味でのことを是非入れていただく必要があるのではないかと強く思っています。
この21世紀型スキルと古典の学びというのは,できれば学校教育の中でしっかり基礎を教えて生涯にわたって学べるようにしていく,それがあればお孫さんがおじいちゃん,おばあちゃんの膝に乗って話すときもなかなかいい会話ができるのではないかなという期待があります。そういった二つのことをより高めていけば,今以上に大人ももっと学ばなきゃと,大人も学校卒業で終わりじゃなくて,生涯80年,100年学んでいかなきゃという意識になっていけば本来の生涯学習というのも高まっていくだろうと期待していますので,是非この2点をもっともっとこういう計画とか方策の中に入れていただきたいというのが首長としての切なる願いでございます。
 以上です。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。
 では,山本委員,お願いします。

【山本委員】
 第3期の計画ということで,財政的保障という点です。第2期の計画を作られたときに北山会長とその直後に話したときに,いや,これはなかなか難しいんだよとおっしゃったので,重々難しいことはよく分かっておりますが,一応計画ということですので,恐らくいろいろなシミュレーションもして,財政的にはこれだけ必要なんだという試算といいましょうか,それはまず当然あるんだと思います。最終的に計画に盛り込めるかどうかは別にして,中教審あるいは文科省としてはこの計画を実現するためにはこういう財政的な必要があるんだということを社会に明示して,それを市民社会の中でいろいろディスカッションしながら財政的にも考えていくというプロセスも必要だと思いますので,是非そんなのが作業としてあれば,盛り込むかどうかは別にして,是非プロセスにおいては公表していただくというか,それを載せてもらってもいいんじゃないかなと思いますので,よろしくお願いいたします。

【明石分科会長】
 非常に貴重な意見で,今のこの基本計画部会のインナー会議でそういう検討もしております。ありがとうございました。
 ほかに。では,高見委員。

【高見委員】
 ありがとうございました。
 横尾委員がおっしゃっていたことと非常に近いなと思っているんですけれども,人がなぜ働くのかとか,何を人生を通して成し遂げるのかという根っこが余りしっかりしていない人が多いように感じます。その根っこがしっかりしている人は,極端な話,環境が用意されていなくても自ら環境を切り開いて勝ち取っていきますし,その自分で勝ち取った環境を通じて成果を残していき,やがて国に貢献できるというようなプロセスを歩んでおられるように感じます。
 ただ,それを国民一人一人が持っているべきだと私は思うんですけれども,今持っているよねっていう大前提に立っての政策が非常に難しいのかなと思っておりまして,それが横尾委員がおっしゃっていたような人間力をどう高めていくかというところなんだろと思っていまして,この人間力を高めていくということも私たちが何らかしていかなければならないというスタンスに立つのであれば,人間力を高めるというのは,人間力とはそもそも何なんだという要素分解をしてその人間力を高めるための施策を考えて,例えば地域に貢献したいという気持ちをある程度育てないと,場があっても地域貢献はしませんし,主体性がないと,いかに向上できるような施策を渡しても,ICT教育だといって何らかの機器を渡しても,それを使いこなして何か習得していくということにはならないですし,職業訓練の場を用意しても,その職業訓練によって何かをかち取っていきたいという欲求がなければうまく政策として回らないという気持ちがしておりまして,今は大前提としてみんなは学びたいと思っている,みんなはもっと国に貢献したいと思っている,地域社会に貢献したいと思っている前提での政策のような気がしていて,そこが思ったほどなかったという想定もした上で,そこの人間力とか,主体性とか,地域に貢献したいという気持ちとか,この国を強くするために何かをしたいというような気持ちっていうようなことも含めて責任を負っていかざるを得ないところになっているのかなという気は,今いろいろな方々と職業訓練みたいなことをしているわけなので感じます。
 そこの中で,例えば「論語」のような古典というのもあるでしょうし,これからはグローバルに闘っていかないといけないので西洋の古典,リベラルアーツといったようなことも含めてであるとか,あとは地政学といったような過去の史実に学んで,同じ過ちを繰り返さないためにどうしたらいいんだっていうことを学ぶことによって主体性が育まれていくというようなことにはなろうかと思いますので,私も今新卒採用を通じて大学生に話をするのは古典を読みなさいと。で,地政学も学びなさいと。で,彼らのメンタリティーとは何ぞやというのを分かった上で,日本にお世話になってきた二十何年間があるので,その御恩を返すために自分はどう生きていくんだっていうことに立ってどんな力をつけていくのっていう話をすると,比較的すんなり「やってみます」というような学生さんも多かったりするので,そういったことをもう少し大人が,大人がといいますか,伝えていくとよいのではないかなというふうに感じました。
 以上になります。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。
 では,宮本委員,お願いします。

【宮本委員】
 ありがとうございます。24ページの1のところに関わって少し足していただけるといいのではないかということを発言させていただきます。
 私が所属するある研究グループが足掛け10年くらい,地方で安定した仕事になかなか就けていない未婚の若い人たちの調査をずっとやってきているんですが,その結果分かったことの一つというのが地域に残った,つまり親元に残った若い人たちの実態というのが仕事や地域移動や教育機会に関するこの豊かな情報というものが全くない状態の中で地元で生活していると。その若い人たちが,これは生涯学習・社会教育にも非常に関わることですけれども,従来のような青年団,消防団その他若い人たちが所属してきたような団体,組織に所属している人が非常に少ない中で,結局休みはショッピングモールとかそういうところで時間を過ごしているという状態があります。そういう地方圏に残った貴重な人材が「夢と自信を持ち,可能性に挑戦する」という課題をどうやって果たしたらいいのかという問題があると思います。私たちの研究グループは「地域に引きこもる若者たち」,言葉は悪いんですが,ある種地域的に引きこもる状態にあるという特徴で捉えたんですけれども,長くなるといけないので一言ですけど,静岡大学の藤岡伸明先生が昨年,オーストラリアにワーキングホリデーで行っている人たちに詳細なインタビューをして本を出版されております。その本を拝見すると,そのワーキングホリデーで帰ってきた若者たちが必ずしも安定した仕事に就いているわけではない,ここは問題ではあるんですけれども,それにも関わらずその人たちがワーキングホリデーで労働体験をしたことが自己効力感の強化をもたらし,若者の就労意欲を回復させる再生装置としてある種の機能を果たしているという結論をしております。つまり国際的な雇用労働システムが若者の不安の爆発を未然に防ぐ安全弁になっている面があるということなんです。数年間の海外体験は若者たちに何かを与えていることは間違いないと書いておられます。この案の中には海外留学とかそういう学校教育の間での海外というようなことは書かれていますけれども,広く地域を移動する可能性というのは留学だけではないと。特に恵まれた条件のない若い人たちに広い世界を知りながら,かつ地元で生きるための方策というのはもっとあるんじゃないか,そのあたりを少し加筆してはいかがでしょうか。

【明石分科会長】
 宮本委員の意見は非常に貴重で,次の議題(2)と少し関連している大事な視点です。

 では,関委員,お願いします。

【関委員】
 これは多分議題(2)の方につながってくるのかもしれませんけれども,今後組織・機構の改編を想定されておる中で,社会教育という位置付け,この現在の文書の中ではまだ社会教育という概念はきちんと位置付けられておるんですけれども,一方で今後地域学習あるいは共生社会学習という方向に切り替わったときに,自治体レベルとして考えたときにそれがスムーズにその理念が継承されていくかどうか,少々不安なところがございます。自治体の中では社会教育課という課名を現在有しておるところも,何年かのうちには多分違う形に,地域学習あるいは共生学習,その流れの中で教育委員会から逆に消えていく可能性も十分想定されますので,そういったものをこの後の議論で恐らく詰めていかれるんだと思うんですけれども,この文書が出た後でそういったものが流れてくると自治体レベルでは非常に困惑してしまうリスクを背負い込むのかなという感じを持ちます。

【明石分科会長】
 それは次の議題(2)と,また(3)の方でお願いします。
 では,中田委員。

【中田委員】
 ただいま発言があったことと重なりますけれども,64ページのところに関わることについてです。生涯学習と設定したときに,その学習の意欲というのは学習者の主体性に基づくものだと思います。その上で64ページの上のところを確認すると、それは、多様な人々の暮らしの向上と社会の持続的発展に向けた学びと書いてはあります。また、生きがいを持って社会に参加するということも書いてあるわけです一番上のところです,目標のところです。それで生きがいという考え方に基づいて生涯学習ということが展開されるとした場合に,その後に出てくる行政,生涯学習を支える社会教育行政との関係をどう築くかいうことになるんだろうと思いますが,そこに出てくる学習観というのが地域課題の解決にやや比重があり過ぎるのではないかなという観点もあるように思います。要は生きがい,主体的な学びと地域課題の関係をきちんと整理しながら個々人の生涯学習の発展,展開ということにつながるシステムをどう用意していくのかというストーリーが盛り込まれる必要があるのではないかと思います。
 加えてそうした学習を支える,例えば社会教育施設,これは財政的な課題が全国的にあるというのは十分承知しております。そこで多様な運営形態の可能性を模索するということは大事なことだと思いますが,その際に社会教育施設,公民館,図書館,博物館というのは公教育の一環と思えば,教育の公共性をきちんと踏まえた上で多様な民間の資金調達の方法をどう検討・調整していくのかということも考えておく必要があるのではないかなと思います。よろしくお願いします。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。
 では,恒吉委員,お願いします。

【恒吉委員】
 一言で終わります。もともと教育分野から来て生涯教育を見て,この前の前ぐらいにちょっと何か心が重くなるとか何か言ってしまったと思うんですが,高齢者の関係でどうしても第2の人生的なイメージがあるんじゃないかという話をちょっとして,随分そのキーワードも変わって前向きになっていると思うんですけど,例えば29ページのあたりとかもそうなんですが,活躍できるという内容がどうしても自分が豊かになるか,要するにお金を払って勉強する話だと思うんですが,それとか仲間とつながると,この仲間は高齢者でしょうかという,やや一生懸命前向きに見えるんですけれどもちょっとまだ受け身で,お金を払える高齢者って限られてくると思いますし,自分自身が豊かにといってやっている高齢者は恐らく支援が要らないような高齢者なんじゃないかと思うので,日本社会は世界に先駆けて超高齢社会になっていくとなっているわけで,新しいビジョンを,要するに仕事が終わるとか子育てが終わるとかそれで終わるような,あるいは余生みたいな感じじゃないビジョンを是非打ち出して,それに合った形でいろいろなところで出てくるようなメッセージが出てくるといいんじゃないかなというふうに思いました。済みません。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。
 まだまだあると思いますけど,きょうは議題(2)を中心に行きたいので,ありがとうございました。今の様々な御意見を答申案に向けて検討する場合に参考にさせていただきたいと思っております。
 では,議題(2)に移りたいと思います。人口減少時代の新しい地域づくりに向けた学習・活動の振興方策でございまして,資料2-1と2-2をお手元に御用意ください。それでは,事務局から御説明をお願いします。では,萬谷課長,お願いします。

【萬谷生涯学習推進課長】
 それでは,資料2-1をお願いいたします。本日,これから御議論いただく内容につきまして,まず課題意識と検討の視点の例につきまして,事前にざっとお目通しいただいているかと思いますので簡単に御説明いたします。
 1の(1)では上の二つの丸で現状認識を書いておりますけれども,すなわち,地方が置かれている現状については,一つ目の丸では人口減少について,特に将来消滅するおそれがある地域もあるといったような指摘も近年あるということですとか,二つ目の丸では,同時に,地域経済の縮小,高齢化による医療・介護の問題等々の課題が直面しておりまして,こうした課題の解決が急務であるということを書いております。三つ目の丸では,他方で地域の中には,例えば自治公民館が拠点となった独自の集落づくりですとか,住民の学びをきっかけとした地域産品の開発といったような取組が見られておりまして,ただ,こうした取組が全国に広まっているとは言い難いということを書いております。その下の丸ですけれども,こうした状況の中,本日緑色の冊子をお配りしておりますけれども,学びを通じた地域づくりに関する調査研究協力者会議,明石分科会長が主査を務めていただきましたけれども,この会議が昨年3月にまとめた論点の整理におきまして地域課題解決学習という概念の明確化ですとか,社会教育施設の運営・整備といった提言も頂いております。
 その下ですけれども,また,今後Society5.0が到来しようとする中で,先ほど横尾委員からも御発言がありましたけれども,こうした対応も必要になってくるということでございます。
最後の丸から次のページにかけまして,また一方で,技術革新が進展しようとも住民相互の対話とか相互扶助による地域づくりなどに社会教育がどのように貢献していくのかということも課題になっております。
 2ページ目の上の丸ですけれども,これらも踏まえて地域の力を結集し,地域社会の課題解決に取り組んで新しい地域づくりを進めるためにどのような取組が求められるのか,検討する必要があるということを記載しております。
 その上で,(2)として公民館・図書館・博物館等の機能強化について着目して記載しておりまして,一つ目の丸ではこうした施設についてその現状の評価,今後の在り方,振興方策について検討する必要性。その次の丸では,その際,これらの施設には地域活性化をはじめとしてより幅広い役割が期待されておりまして,特に博物館については観光資源としての観点からも期待されているということでございます。
 その下の米印に書いておりますように,博物館については昨年12月の閣議決定におきまして,その所管についても検討して結論を得るということになっているところでございます。
 その下の丸ですけれども,特に過疎化,高齢化が進行する地域においては,財政状況が厳しい中,施設の複合化が進むことも予想されておりまして,一番下の丸ですけれども,このようなことを踏まえまして地域課題により的確に対応した取組を行うためには社会教育行政部局と他の部局,またさらには学校等の多様な主体との連携強化といったことが欠かせない状況であることを踏まえながら,こうした施設の役割と必要な方策について,所管の在り方も含めて検討する必要があるということを記載しております。
 3ページ目に移りまして,以上のような課題意識を踏まえながら,今後改めて正式な形で審議いただくことも視野に入れながら,こうした問題について継続的に御検討をお願いしたいと思っておりますけれども,そうした場合,検討の視点の例として7点ほど挙げさせていただいております。(1)(2)につきましては,これから求められる学習と活動の内容,また多様な主体との連携方策の事柄を書いておりまして,また(3)と(4)につきましては,先ほど高見委員あるいは宮本委員からもお話がありました若者などを巻き込んでいくための方策ですとか,社会教育主事の活動を組織的に持続できるようにするための仕組みといった視点。また(5)以降につきましては,公民館・図書館・博物館等のことについて,(7)では中田委員からお話があった多様な手法による資金調達といったような視点も含めながら記載しているところでございます。こうした視点も御参考にしていただきながら本日御議論いただければと思っておりますので,よろしくお願いいたします。

【明石分科会長】
 では,八木課長。

【八木社会教育課長】
 引き続き資料2-2を御覧いただきたいと思います。今,資料2-1についての説明がありましたが,それに関連する資料を用意させていただきました。大部にわたりますので簡単に御説明させていただきたいと思います。
 まずスライドの2ページから4ページ,こちらが緑色の冊子の概要を示しているところでございまして,スライド2のポイント1.社会教育を取り巻く環境の変化と課題ということで今から御説明いたしますが,少子高齢化と人口減少,人口の東京一極集中,そのほか地域コミュニティの衰退,地方分権の改革と厳しい財政状況,こうしたものが課題として挙げられております。
 それを踏まえて今後の社会教育の在り方ということで,役割ということで三つございまして,地域コミュニティの維持,活性化への貢献,社会的包摂への寄与,三つ目としましては社会の変化に対応した学習機会の提供,こうしたものが役割として挙げられており,今後の方向性としては官民パートナーシップによる社会教育の推進と持続可能な社会教育システムの構築ということに留意されております。
 そしてポイント2.でございますが,先ほど中田委員からも生きがいと,やや地域課題解決に比重が置かれているんではないかという御指摘もございましたけれども,先ほどの厳しい世の中の状況を踏まえると,生きがいというのを否定するわけではございませんが,社会教育で今求められていることで地域課題解決学習を明確に社会教育として打ち出していくべきではないかというような提言がまとめられております。
 そして4ページ目でございますが主な視点。今回の御議論いただくところとも重なるところがあるかと思いますが,ネットワーク化そして学びオーガナイザーとしての社会教育主事の養成・活用,そして施設の話,そして社会教育行政の展開と国民の参画促進ということでございます。なお,2)の社会教育主事の養成・活用につきましては前回御報告させていただき,現在社会教育主事の制度の見直しをしておりまして,今月中には公示できる見込みとなっております。
 5ページでございますけれども,まず少子化の問題としまして地方消滅という未来というショッキングな報道もございましたけれども,消滅可能性が高いところが896挙げられておりまして,特に下にありますように女性が50%以上減少し,人口が1万人未満になってしまうのが523(全体の29.1%)ということになっております。
 6ページが少子化の急激な進展,生産年齢人口の半減というデータでございまして,7ページのスライドは,昨月人口問題研究所の発表がありましたけれども,2040年には単身世帯が4割へというようなデータもございます。
 そして8ページ,過疎化の進展が進んでいるという状況でございまして,高齢化も過疎地域では一層進展していると。
 そして9ページからがコミュニティの機能低下の関連資料でございまして,こちらを見ていただくと危機的な課題がたくさん挙げられているところでございます。10ページは地域での付き合いのデータでございますけれども,年齢階層別に見ていきますと若年世代ほど付き合いが少ないと,これが年齢を重ねることにどんどん,どんどん孤立化していくといような状況も考えられます。
 そして11,12ページが貧困の問題でございまして,子供の貧困が増加傾向でございます。平成7年には16人に1人でございましたけれども,現在は6人に1人という方が就学援助を受けているということになっております。そして12ページは子供の貧困率が国際的にも高く,OECD平均よりも高いというようなデータでございます。
 そして13ページは国と地方の債務残高でございますが,平成26年度に初めて1,000兆円を超えまして,その後も増大の一途をたどっているというものでございます。
 そして14ページでございますが,こちらがいわゆる身に付けた知識が活用されていないというデータでございまして,社会に還元する人は4人に1人しかいないというようなデータでございます。
 15ページは昨夏,経産省の若手がまとめたレポートの一部でございますけれども,定年後はずっとテレビを見ていてなかなか人と交わらないような生活があると。
 そして16ページ,これも先ほど横尾委員から御指摘いただきましたけれども,将来の予測ということで非常に予測困難な未来が待っていると,子供たちの6割以上が現在就職していない職業に就くとか,47%の仕事が自動化される可能性があるということでございます。
 その一方で,地域の課題解決に貢献した例ということで幾つか御用意させていただきました。詳細については割愛させていただきますが,例えば行政に頼らないまちづくりということで,こちらは鹿児島県鹿屋市の串良町柳谷という地区の「やねだん」という事例。
 そして19ページが,これは高校を核とした地域活性化ということで,島根県立隠岐島前高校の例でございます。こちらは下を見ていただくと分かるかと思いますが生徒数も倍増しておりますし,人口についても増えているというようなデータもございます。
 そして20ページが,これは高校生が地域ビジネスで活躍しているという例でございまして,三重県の相可高校の事例でございます。
 そして21ページからが,これは文科省も参画しながら内閣府が中心となって進めている事例でございまして,小さな拠点の形成と,それを運営する地域運営組織のデータでございますけれども,1,000箇所を2020年までに目指しておりますが現在は900まで達しましたし,地域運営組織も3,000を超えているというような状況でございます。そうした中で22ページ,小さな拠点において公民館というのが重要な拠点として位置付けられているということでございます。
 24ページからが社会教育施設の現状でございますけれども,まず公民館につきましては館数等が減っております。要因としましてはコミュニティセンター等の施設との複合化,や老朽化に伴う統廃合といったものが考えられるところでございます。一方で博物館,図書館というのは増加傾向にあるということでございます。
 そして25ページですけれども,施設の管理の状況でございますが,公民館・図書館・博物館のいずれも指定管理者制度が導入されております。一番実施率が高いのが博物館ということになります。なお,博物館につきましては教育委員会所管の登録博物館以外にいわゆる博物館相当施設というものと,法的に位置付けを持たない博物館類似施設というものがございますので,下のところでそれぞれ首長部局所管のものがあるというようなデータでございます。
 26ページ,27ページがいわゆる社会教育施設やほかの施設との集約化・複合化の事例を示しております。そして27ページが教育委員会所管以外の博物館の取組ということで,例えば旭山動物園,こちらは市の経済観光部の所管でございますし,指定管理者制度を導入している江戸東京博物館や千葉市の美術館,こうしたものの教育事業を示しております。
 最後に地方分権の関係で,先ほど萬谷課長から御説明がありましたが昨年末に閣議決定がなされまして,28ページのスライドでございます,博物館につきましては30年中に結論を得るということになっているところでございます。
 そして参考でございますが,一方で文化財につきましても同様な指摘がございまして,こちらにつきましては専門的・技術的な判断の確保等の処置を講じた上で首長が管理し,執行することを可能とするということで,現在作業が進められているところでございます。
 そして30ページからがこの施設の所管に関するこれまでの主な答申ということで付けさせていただきました。平成17年,20年,そして25年ということでございますが,いずれも教育委員会の方で担当するというような結論が出ているところでございます。なお,最後の32から33ページを御覧いただきたいと思うんですが,25年の際はこの生涯学習分科会でやはりワーキンググループが設けられまして,その際には,33ページのスライドを見ていただければと思いますが基本的に両論併記という形になりました。そして最終的には総会で議論がなされて,中教審の中で教育委員会部局が担当するということで,一旦こうした答申が出されたということでございます。
 私の方からは以上でございます。

【明石分科会長】
 両課長,ありがとうございました。
 では,ただいま御説明がありましたけども,人口が減る中,新しいまちづくり,地域づくりに向けた学習活動の振興方策というのを少し議論していきたいと思っております。したがいまして,先ほど視点は七つほど出していただきましたけども,そういうことも参考にしながら,こういう問題意識のほかにどういうことを付け加えたらいいのかとか,この辺は補充した方がいいというような御意見を頂きたいと思っております。多くの方の御意見をお願いいたします。
 では,横尾委員,お願いします。

【横尾委員】
 ありがとうございました。
 人々の暮らしと社会の発展に貢献する持続可能な社会教育システムの構築に向けてという論点の整理は座長を筆頭にしていただいて,その中に社会教育主事さんの新たな任務として学びのオーガナイザーというのがあると思います。実は私も若いときに地域おこしとかムラおこしとかも手伝ったことがありますし,仕掛けたこともあります。
そのようなことにも、社会教育主事の立場の方がその中核になっていただくことは大変意義のあることだと思うのです。でも一方では,じゃあ,本当にはまってそれをずっとやるのかという疑問が残ります。むしろいろいろな分野の中に、活性化のオーガナイズやファシリテーションができるような人をどう育て,見つけ出し,支えて前へ進めていくかというのがとても大事ではないかなと思うのです。
極めて単純に言えば,「あなたできるよ」とある監督が高橋尚子さんに言ってオリンピックで金メダルをとったように,「できるよ」と言い続けることも実は大変意味があることだと思います。地域の課題,先ほどデータにも出たように過疎の問題や空き家の問題,あるいは地域の活力の問題がありますけど,みんな直面していて何とかしたいと思う人はいっぱいいらっしゃるのです。その人たちにいい情報とか会議の仕方とか,あるいはみんなが集まった中から,「じゃあ,これをやってみよう」ということを進めていくような,そういう新たなノウハウも含めた,スキルも含めた指導・教育をしてくださる役目もいい意味で大事だと思いますので,それはそれで是非やっていただきたいと思います。
もし社会教育主事さんが,「じゃあ,全部俺もやるよ」ということではまっていただいてムラおこしリーダーになっていただくともっといいのですが,ただし、人によっては役所の人事異動で動かなきゃいけないこともありますので難しいところはあると思うのです。でも,是非そういった、自分だけではなくて周辺にいらっしゃる現場をお持ちの,先ほどほかの委員もおっしゃったのですが、消防団員のなり手の問題とか,地域の若手として活躍する方々,農業,商業,工業,林業等,そういった方々へ元気を送る,そういうことを是非やっていただきたいなという気持ちがあります。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。
 では,山本委員,お願いします。

【山本委員】
 検討の視点の中で2項に大学が入り,三つ目に大学生の問題が入っており,大変うれしいというか,時代を反映していると改めて思っております。この間,COC事業がちょうど5年目の1段階を迎えまして,今,5年間の評価の活動がされておりまして,昨日も私,山形大学の評価委員で行ってましたし,先週の最初にはまた別の大学へ行っていたんですけれども,地域の自治体の方も参加してのディスカッションがありましたけれども,自治体側から,あるいは地域の側からも大学生の地域志向というか,地域へのコミットが非常に深くなったという強い印象が表現されておりました。あるいは教員の研究志向につきましてもかなりいろいろな呼び水があるんですけれども,いろいろな精力的なコンサルティングなどが行われているというのは,一覧を見ますと,いや,大学は変わったなと,山田京都府知事にお会いしたときも「最近国立大学は変わったよね」とおっしゃったんですけれども,そんなことを個別大学でも実感できるものがありました。
 一方では,こう言っては悪いんですが非常に衰弱しながら頑張っていますので,無理をしていないかなということがちょっと私,一歩離れて見ると非常に心配されるところでありますが,こういう活動を通してこういう事業が組み込まれて,社会的承認を得ながら基盤を確立するというのも一つのプロセスだと思いますので,そういう意味でいうと5年間のCOC事業がありますので,その成果を是非この中に組み込んで豊かな一つのレポートに仕上げてもらいたいなと改めて思っております。
 以上です。

【明石分科会長】
 では,平岩委員,お願いします。

【平岩委員】
 この中で公民館のところで少し本音の声をと思うんですけれども,私やもっと下の若い世代から見ると非常に入りにくいと思います。わくわく感とか,おもしろみだとかその辺が余り感じられないし,何に使っていいのか分からない。一方でちょっと集まる場所が欲しいかといえば欲しかったりもするんです。公民館改革をちょっと考えてみたんですが,僕だったらまず「公民館」という名前をやめるかなと思いました。コミュニティラーニングスペースとか,コミュニティラボとかそういう名前に変えるかなと。見た目からじゃないんですけど,そういう部分もあるかなと。
 もう一つが,そろそろ行政の方が運営するという発想は捨てた方がいいかなと思っていまして,先般,松山に講演に呼ばれて行ってきたんですけど,そこは市民会議の方がやられていて,非常に活気がある感じでした。前に山崎亮さんもおっしゃっていましたけど,やっぱり人が集まるコツって何かといったら,面白いとか,わくわく感があるとか,何かおいしい物が食べられるとか楽しいことで集まってくるというのがあって,そこは非常によいコーディネーターの方がいて,見ていて非常に面白いんです。ですから若い子たちが集まってきて活気が出てきてという好循環で,市民会議の方々にとって1年間指定管理される予算というのはなかなか大きいものなんです。それできちんと組織が成り立ってきて,ウィン・ウィンでしたというようなことをおっしゃっていました。そういう民間の,特にそういう柔軟な方々の発想を持った力をかりていくと,本当に今地元で地域のために働きたい,給料はそんなになくてもいいんだという人たちというのが本当に増えていまして,必ず担い手は見つけられるんじゃないかなと思いました。
 もう一つ,次に当たる問題は,じゃあ,資金をどうするのという話だと思うんです。少ししゃれた外装にしたいし,楽しい企画を入れていきたいしと言っていくと必ずお金の問題に当たるんですが,ここは企業と市民のお金の力をかりるべきかなと思っています。企業は今働き方改革が非常に叫ばれていまして,例えばもうオフィスに来ないで地元の駅で働きましょうとか言って,コワーキングスペースを企業が自ら投資して作ったりしているんですが,公民館の1フロアをコワーキングスペースにして企業にお金を出してもらって整備します。 Wi-Fiを飛ばしたりという整備して,その代わりその企業の社員さんはそこを使っていいですよということになったり,クラウドファンディングで資金を出した方はそこを無償で使っていいですよとか,そういう力を使いながら,もう公金だけでやるという発想は捨てて,みんなでお金を出して,みんなで人や知恵やアイデアを出し合って運営していくというようなことになれば再生できるかなと思いました。多分そういう発想を持っていかないと本当に厳しくなる一方で,ずっとこういう議論を繰り返さなきゃいけないのかなと思うんで,ここら辺で1回思い切って今までの公民館という発想を捨ててみるというのがいいのかなと思いました。
 以上です。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。実は統廃合された学校を企業に提供するとかということを実際やっておりますから,一つの公民館の余った空間をどう活用するかというのは大事かと思います。
 では,金藤委員,お願いします。

【金藤委員】
 ありがとうございます。
 視点の中で,まず社会教育主事を学びのオーガナイザーとして養成・活用し,更にそれを推進するというふうに明記されていることは大変すばらしく,是非進めていただきたいと思っていることがまず1点目です。
 それとともに,法的にも明記されている社会教育委員について,どう活用していくのかということも是非盛り込んでいただけるとありがたいなというのがございます。
 そして,その所管について今後首長部局にしていくということも様々な状況に対応していくということの中で必要なことであると思っておりますけれども,一方では意思決定というのは地方分権化が進む中で最終的な判断は地方の実情に応じて任せる,ある程度任せるというようなスタンスも必要ではないかと思っておりますので,その辺も盛り込んでいただければありがたいなと思っております。
 先ほどの教育振興基本計画に一部,3点目は戻ってしまうんですけれども,指標の精選をしていただいたことは大変すばらしかったと思っております。計画は評価と表裏一体でございますので,今後5の部分でEBPMについて明記されていくということを先ほど口頭で御説明いただきましたけれども,政策評価の委員会でも出ておりましたけれども,余りにもEBPMを強調し過ぎない方がいいということを是非計画の方でも踏まえて検討し,書いていただきたいと思っているということが要望でございます。
 以上です。

【明石分科会長】
 では,お隣の清國委員,お願いします。

【清國委員】
 失礼いたします。
 先ほど金藤委員も,横尾委員も御指摘されている社会教育主事のところなんですが,その見直しの中で社会教育士という汎用性のある称号も出せますということになりました。その点について補足的に説明いたします。社会教育士は社会教育主事とは違って任用資格ではないですので,民間の人たちも一般行政の職員の方々も社会教育士を名乗ることができます。社会教育士を持ったたくさんの人たちが地域に点在することになるわけです。その人たちをつなぐということによって新しい面を作って,地域づくりであろうが,そのほかの課題解決であろうが,そこに資するような動きを作り出していけるのではないかと期待しています。社会教育士の活用という観点をこの中にも入れて加えていただくことによって,その効用が少し見える化できるのではないかと思います。
 他方で,地域のNPO法人ですとか新しい団体については,ボランタリーな団体を設立したものの,10年以上ほぼ変わらないメンバーで活動し,平均年齢も設立以来1歳ずつ上がっていき高齢化していくというのが地域の実情です。新しいメンバーが加わり,その団体を継続したり引き継いだりしていくということが実際にはとても困難でございます。それを目の当たりにすると地域の力はなかなか結集できず,分散していることを痛感します。これまでの20年程度のスパンで見ると,地方では特に団体はできては消え,できては消えというふうになっていまして,それらがつながっていかないので,とても大きな課題意識を持っています。私も個人としては地元のおやじの会に所属していて,活動も実際にやっているんですが,そこには実にうまく世代交代を行っているところがあります。数年のスパンで次の世代に確実にバトンを渡しながら,そのバトンを渡した後にいわゆるOBになった人たちが若い世代の活動をしっかりと支えているのです。適材適所で自分たちのやるべき役割を果たすという立ち振る舞い方をされている,こういうことがスムーズな世代交代には必要なんだと,それほど長くない間隔でちゃんと後継者を見つけて引き継ぐ仕組みを作っておく,そしてもうあなたたちに渡したから後は任せたよと突き放すのではなくてさりげなく支える,そういった組織が求められているように思います。このような持続可能な団体の仕組みを,各地でうまくいっている仕組みを拾い上げながら,その極意みたいなものを全国に広げていくということが大切なんだろうと思います。
 それと関連もするんですが,これからの社会の在り方で鍵を握るのは新しいコミュニティではないかと思います。コミュニティは今や地域コミュニティのみを指すのではなく,趣味のコミュニティであったり仕事のコミュニティであったり,また新しい課題に向き合うコミュニティであったり,実に多様化が進んでいます。その複数のコミュニティをうまくつないでいく,まさに学びのオーガナイザーではないですがコーディネーターであるとか,組織化の力を発揮できる人を地域にたくさん養成していくことが重要ではないでしょうか。これは横尾委員のご発言と非常に重なる部分ですが,そこを厚くしていくということがこれからの地域の活性化の決め手になっていくんだろうなと考えています。
 それに関連して最後に1点付け加えますと,働き方改革の出口として子育て中は家庭に帰るというのも大事なことではあるのですが,是非とも地域で活躍するという出口も設けていただきたい。働き方改革は生き方改革でもあるわけですから,一生涯の過ごし方の観点からも出口の一つの重要な行動として地域活動を位置付けていただくとありがたいと思います。
 以上です。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。
 では,佐野委員,お願いします。

【佐野委員】
 ありがとうございます。
 実は地域課題解決に関しては,学校教育と社会との連携といいますか,両方でそれをやっていくということが非常に大事なんだろうなと思っております。私はいろいろなところでよく言うんですけど,人間の発達の段階に応じて学ぶべきことは違ってくるので,例えば小学生の段階だとふるさとの歴史を知り,良さを知る。中学校ぐらいになってくるとそれを踏まえて地域の課題は何なのかということを考えて,どういうふうに解決できるだろうということを考える。高校生ぐらいになったら解決に向けて実際に動くという,そういうところを今度は社会が,例えば小学生のふるさとの歴史,良さを知るということであれば地域の人たちがそれを教える。それから中学生段階の課題を見つけて考えるときには一緒に考えてあげる。高校生になってきて動くときにはその活動を支えてあげる,一緒に動いてあげる。そういう学校教育と地域との関連を作らなければいけないと思っているんです。
 その中で,今度は地域の方は教える,共に考える,一緒に行動するといったときにまた新たなこういうことを学ばなければいけないという,今度は生涯学習の方につながっていくし,あるいはそういうことを学んだ方たちが自分の学んだことを社会に対してお役立ちするという出口にもなるということなんだろうと思います。実は学校教育のところでこういう地域課題解決型への取組をしていくということはキャリア観が醸成されていくことにもなりますし,それから主権者意識も醸成されてきますし,あるいは当事者意識,自分たちが地域を作っていくんだという当事者意識も,地域にとどまらず社会を作っていくという意識の醸成にもつながります。
 それからもう一つ,社会が,地域社会が関わることで,そこに世代間交流が生まれると。そうなると今度は地域コミュニティの維持にもつながっていくという,そういう好循環につながっていくと思うので,是非学校教育と社会,あるいは社会教育,生涯学習というものを結び付けた取組をすることが大変重要なんだろうと思います。
 それから,実は地域課題というのは何もその地域だけではなくて,多くの日本国内の地域のみならず,世界的にも同じような地域課題を抱えているところはいっぱいあるわけで,自分の地域のことを考えることは,実はグローバルにつながっているというところの視点が大事なんだろうと思います。私は秋田ですけど,秋田に国際教養大学という大学があって,そこがグローバルPBL,課題解決を海外の大学と共同して行っている,文科省の補助金を得てやっているんですけども,オレゴン州立大学と国際教養大学のチームがやったところは,やっぱりオレゴン州も大きな過疎の問題を抱えているんです。秋田県もそうですし,その二つの大学の学生が同じ学び合いをすることで,お互いにこれはグローバルなんだということを感じるというところですので,実は地域課題はグローバルにつながっているというところが必要なんだろうと思います。そういうことをやっていくと,やっぱり今度は大学になっても地域で支えよう,あるいは自分は地域を離れるけど地域のためにほかの地域で何かをしてあげようという人たちが出てくることが地域の将来にとって非常にプラスになるんだろうと思います。
 それから,それを作る体制のときに,私は注目すべきは地域おこし協力隊,この人たちを中心に据えていってはどうだろう。ですから,地域おこし協力隊の人に社会教育主事は難しいですけど,先ほどお話があった社会教育士の勉強もしていただいて,地域おこし協力隊の人たちは地域のいろいろな人たちと話し合ったり,話をしたりしていますから,ネットワークを作るのには非常に適任だと僕は思っていて,彼らをうまくこの仕組みの中で活用していくことが重要じゃないかなと思っているところです。
 それから,もう一つはやっぱり女性だと思います。男は何だかんだ言いながら,よく学校の先生は交友範囲が先生たちだけだとかって言いますけど,男性の社会,ビジネスパーソンも一緒ですよね。自分の会社とか自分の同じ業界の人は知っているけど,それ以外の人との触れ合いというのは,それこそ青年団とか青年会議所とか商工会議所青年部だとかそういうところに入らない限りは自分の仕事の範囲内だけでやっているので,ところが女性は仕事をしながらも,例えばママ友とかPTA活動でいろいろな同世代の人たちと会ったりとか,非常に男性よりはそういう広がりの世界を持っているので,女性がポイントかなと思うところです。
 以上であります。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。
 では,中田委員,お願いします。

【中田委員】
 それでは,お願いします。
 先ほど生涯学習の中で基本となる生きがいということと,地域課題の関係というのをどううまく整合性を持って展開させていくかというお話を差し上げました。その点に関連して,今後の検討の視点というところで社会教育主事及び学びのオーガナイザーということがきちんと明記されているというのは,大変ありがたいなと思っております。この点に関わって先ほど御意見がありましたけれども,社会教育士の多様な活躍の場面ということも想定しているというようなことが伝わるといいと思っております。この文面でいくと,学びのオーガナイザーと書いてある中身は社会教育士を含むと理解してよろしいですよね。

【八木社会教育課長】
 ここにつきましては社会教育主事の話を挙げておりますけれども,当然皆様から御指摘,これで確定ではございませんので,社会教育士の視点もきょう御意見を賜りましたので加えていきたいと思います。

【中田委員】
 ありがとうございます。
 したがって、今後、社会教育主事のほかに学びのオーガナイザーとして機能するであろう社会教育士の称号を持つ多様な存在が地域社会の中に今後生まれていくでしょうから,そうした機能を併せ持つ社会教育主事と社会教育士等々が連携してこうした地域課題に対応していくという趣旨だろうと承りました。
 あと,地域課題の解決に向けた一貫した学びのプロセスというのがやはり必要だなと思うと,学校との連携も不可欠だろうと思いますし,既に島前高校とか双葉郡のふるさと創造学というような事例は,そこにチャレンジし始めていることだろうと思います。その際,丁寧に対応するとしたら一つは総合的な学習の時間を学習課程の中でどうやって一貫してつないでいくかということであって,義務教育と高校教育というのは所管が違いますので,県教育委員会と市町村教育委員会がうまく連携をとりそこをきちんとトータリティを持って運営し,それが大学教育のCOC等のプランにきちんとつながっていくというような構想がうまく展開していけばありがたいと思っております。
 最後に(7)のところですけれども,クラウドファンディング等々の新しい民間の力を活用した運営の在り方,これに関連して先ほど教育の公共性の問題ということも課題の一つの中に収めていただければありがたいと思っております。
 以上,3点でございます。ありがとうございました。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。
 では,お隣の寺本委員,お願いします。

【寺本委員】
 ありがとうございます。先ほどから皆さん,御意見を頂いたのと同じところがあるので,できるだけその辺は割愛しながらと思っています。
 先ほどからあった中で,特に私は前からお話ししているのは社会教育と学校教育がいかにしっかりと連携できるかということだと思っています。特に社会教育主事さんが公民館等の社会教育施設やそういった場面以外でも社会教育を一生懸命やっていらっしゃることを,学校教育現場の先生方や,また児童生徒などは意外と知らない,地域の方々も意外と知らない。となると,大人になってから初めて社会教育というのがあるんだとか,そういった施設があるんだというのを初めて知るんですね。そうではなくて,やっぱり学校教育の中で小・中学校等も含めて社会教育の施設,図書館だけではなく公民館等も含めていって,特に公民館にお見えになる社会教育主事さんといろいろな体験をする,またそういった方々に教えていただくことが子供たちにとっても大人になっていくプロセスで社会教育というのが少しずつ根付いていき,そのことが子供たちの成長過程の中で,じゃあ,社会に何が問題があって,何を解決していくことが可能なのかという考え方を根付かせていくことにつながっていくのかなと思っていますので,是非その点においても,せっかく社会教育主事さんが学びのオーガナイザーということで,地域社会だけではなくて学校教育の中にもしっかりと入り込んでいただきたいなと前々から思っていますので,是非そういった記述等にも配慮いただけるとありがたいなと思っています。
 それから,先ほど清國委員がおっしゃったOBが支える組織,これは全くそのとおりでして,現役だけではなかなか難しい,私たちは日本PTAという保護者や先生方の組織ですが,これも今の少子化の中で保護者の数も減っていき,先生の数も減りますので現役だけでは難しいので,いかにOBになった方々が下支えをしていくのか,また背中を押してあげられるのか,何か部分的なお手伝いはできないのかというようなことをできる組織としてやっていかないと,社会の一員として担っていく人間の育成にはつながっていかないんではないか,こんなことを危惧して,今まさにスタートしているところですが,そういった点も含めてOBの活用等も先ほど御意見があったとおりだろうと思っています。
 あとはしっかりとクラウドファンディング等民間の力をかりていくということをしていかないと,指定管理だけではなかなか立ち行かないので,もう一つはクラウドファンディングだけに限らず,よくネーミングライツという方法がありますが,名前だけを民間に売ってお金を頂くというんではなくて,例えば公民館等の中の運営等も含めて,名前のネーミングライツは結構ですが,中身のことも提案いただいてしっかりと企業等も社会教育に貢献していく,荷担していくんだという社会づくりをしていく必要があるんではないかと思っています。
 以上です。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。
 では,小林委員,お願いします。

【小林委員】
 ありがとうございます。
 私は,佐野委員や,皆さんがおっしゃっているように社会教育と学校教育の連携は大変重要だと思っております。特にここは生涯学習政策局の職員の方々もたくさんお見えになっています。特に学習のこと以外で申し上げるわけではないのですが,専修学校,専門学校はまさに地域に定着する人材の養成をしております。大学卒業者よりも,専修学校,専門学校卒業者のほうが,地域に定着するパーセンテージが多いということがデータでも出ています。それを踏まえると,地域の活性化,中小企業の活性化,地域づくりが一つの大きなテーマであれば,人材の定着,その人材や地域の若者をいかに活性化していくかという視点から,実学中心に職業教育をやっている専修学校の活用や連携ということを是非考えていただきたいと思います。地域の産業界との連携人材づくり一つのテーマになっている「職業実践専門課程」という新たな課程も4年前にスタートして,現在,実績も上がってきていますので,是非考えていただきたいと思います。
それからもう一つ,我が国では特にアントレプレナーと言われているような起業家の育成がというのは近年非常に停滞していると思います。ヨーロッパなどと比べてそこが非常に気になるところです。そこには応用科学に対する高等教育機関の弱さが原因の一つとしてあるのではないかと思います。今回専門職大学等の設立により,そこを充実していくという役割が果たされるのではないかと思っています。また,専門職大学等は学び直し機関としての役割も果たすことになりますので,期待できるところです。現在,地域が疲弊しており,産業の活性化,若者の定着が大きな課題になっています。地域の産業界と連携して,職業教育を含む実学をきちんと学んで実践力をつける人材への社会的支援そこに対しての政策を是非とっていただくべきだろうと私は思っております。
 とりあえず以上です。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。短大と専修学校の卒業生のほぼ7割,8割が卒業後地域に残る,私はもう地場産業と思っているんです。やっぱり今回の論点の2番目で地域課題を学校,大学,行政とありますけども,専門学校,専修学校も入れて地場産業をおこしていくという視点が大事かと思っています。ありがとうございました。
 それでは,菊川委員,お願いします。

【菊川副分科会長】
 3点申し上げます。頂きました資料2-1の四つ目の丸に地域課題解決学習を社会教育の概念に明確に位置付ける必要性をこの答申の中で指摘したとあるわけですけれども,私,40年ぐらい間断的に社会教育行政を担当してきたのですが,最初に昭和50年代の前半に県の社会教育課に参りましたときによく聞いていた言葉に,必要課題と要求課題という言葉があります。それで,要求課題だけに応えずに,必要課題にも応えるプログラムを作りなさいということを先輩方が言っておりました。それからしばらくして,要求課題という言葉が現代的課題という言葉に変わりました。そういう流れを振り返りますと,要求課題だけ,必要課題だけではうまくいかないのではないかと思っております。それでこの冊子を見ておりましたら,11ページに(4)で今後の社会教育行政の展開において留意すべき点というところで,1.から5.まで,住民の自主性・自発性の尊重とか,楽しい仕掛けづくりとか多世代の交流とか,ここがまさに人間の素直な,先ほど生きがいとおっしゃった,それから楽しさを求める気持ち,そういうものもベースに置きながらこの本当に深刻になってくる社会教育の課題を片付けないといけないのではないかと思ったところでございます。それが1点です。
 それから2点目は,社会教育士という汎用制度を作っていただいたのはありがたくて,これをできるだけ早く質・量ともに高めて広げていくということが非常に大きな課題ではなかろうかと思っております。
 それから3点目ですが,平岩委員が公民館の名前を変えたらという話なのですが,実は平成10年前後の頃に生涯学習という言葉が宣伝されて,社会教育に元気がなくなった頃,公民館が全部生涯学習センターに変わるのではないかと危惧したことがございます。そしてその時代を経て今を見ますと,例えば災害があったときに住民の皆さんが公民館に寄っているというようなことがあります。それは都会と地方でも違いますし,それから若者と高齢者によっても違うと思いますけれども,やはり高齢者にとっては生涯学習センターよりも公民館の方がなじみがあるのかもしれない,あるいは法律に基づく言葉というのは強いのではと思います。社会教育という言葉にしても,公民館にしても,博物館にしても。だからその辺は,全体を見ながら基本と運用を適宜交えながらやっていただくといいのではないかと思っております。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。
 宮本委員,お願いします。

【宮本委員】
 先ほど発言させていただいたことに続けて3についてですが,これは別に子供,若者に関わらず応用可能なことだと思っているんですけれども,1990年代くらいからヨーロッパ等で子供,若者の意思決定の参画というのがユースポリシーの1番目に上るようになったという動きがあります。その背景にあるのは,日本はそうですけれどもその他の国々でも投票率が下がっていくとか,社会から目を背けていく若い世代が多くなっていくという危機意識の中で1980年代くらいから国連においても重要なユースポリシーになったと思っているんですけれど,90年代,2000年代頃に私,かなり集中してそういう国の実際の取組を見て回るということをやったんですけれど,そのときに非常に強く感じたのは,子供や若者を社会の主人公にするのは学校教育の社会科で教えるような範囲ではとても社会の主人公にはならない。つまり学校と社会が連携しながらですけれども,とりわけ社会の中であらゆる部署が子供たちの声を聞き,子供に行動を促し,その発言行動が実際に彼らの環境を変えるという実感を持たせるという取組をたくさんやっておりました。例えばスウェーデンで見たのは,EUから2,000万円のお金が中学生のために来る,その2,000万円をどのように使うかは彼らが全部決めるということで,1年掛かりでそれを決めてスケートボード場ができたとか,そういうような取組をたくさんやっておりました。それで今回,18歳に成年年齢を引き下げるということが国会で議論に上がるというようなことを少し聞いておりますけれども,実際のところ,この問題に関しては盛り上がりがないですよね。それで本日のこういうのを見ても,若い人たちを社会に参加くらいのことは書いてありますけれども,もう少し国際的な動きでいうと,意思決定に参画しながら彼らを育てていきながら主人公として,さっき主権者とか当事者とかというような言葉がありましたけど,もう少し言葉でそれを表示しないとこの状況というのは変わらないんじゃないか。例えば,これはイギリスとかいろいろなところで見せてもらったものですけど,子供がお客さんになっているような企業は必ずお客さんである彼らの声をきちんと把握しなければいけない,これは制度化されていて,そこで子供たちが声を出したら変わったというその体験が重要だというようなことをやっておりまして,ちょっと時間がないので細かいことはあれですけれども,つまり学校だけでは駄目,公民館だけではない,企業も含めてあらゆるところが子供たちを育てるというか,主権者として育てるために彼らの権利行使をきちんとスローガンに掲げるということが重要だということなので,そういう点でいうと依然として生ぬるいのではないかという印象を受けます。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。
 では,高見委員,お願いします。

【高見委員】
 高見でございます。検討の視点の例としてということで,こんな例もあるのかなということで1点述べさせていただきます。
 課題解決フローというものを作って,それを広めていく。課題解決フローには,まず1点はこちらの資料にもあるとおり成功事例が幾つかあるかと思いますので,その成功事例をどう浸透させていくかという方向性と,新規フローを作ってそれをどう浸透させていくかという2点があるのかなと思っています。まず成功事例の浸透の枠組みでいきますと,通常課題があって,解決施策があって,施策を導入して,評価して改善のPDCAサイクルを回すという一連の流れがあると思うんですけれども,そこで我々が何を支援できるかというと,まず地域課題のパターン化,ある程度パターン化はされていらっしゃるかと思うんですが,網羅性がどこまでかというのがまだ不透明なところがあるのでもう少しパターン化して,その課題に対して成功しているモデルは全国津々浦々をリサーチすれば出てくるように思いますので,その成功モデルを集めて,その成功モデルの成功要因分析と導入モデル,導入モデルというのはどこかで成功したことが全ての市区町村で同じく成功するとは限らないので,どういう評価軸を持っていればうまくいきそうなのかというのが判断できるレベルまで項目を落とし込むことと導入の枠組み,主導者は誰で,それが教育主事の方なのか,企業なのか,自治による地域のコミュニティなのか,学生なのか,箱が必要なら箱はどこを使うのか,お金はどうするのか,予算を取ってくるのかクラウドファンディングをするのか,若しくは,何らか利益が回るような仕組みなのであれば金融機関に借りるのかみたいな,それをどう評価するかという解決施策の一連の整理をして,施策導入と評価はどう伴走できるかという仕組みにして,改善のPDCAは改善モデルとか中間チェック会とか事例共有会というようなことの枠組みをある程度用意すると,どこかの地域で成功したものは,ある場所ではこのまま転用できそうだねというようなことが分かって,そこで浸透することである地域の地域課題の一つは解決していくという,それを広めていくということはできるのかなと思いましたので,ちょっとまだざっと考えただけなので整理を深めていけるといいのかなと思っております。
 以上です。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。

 では,横尾委員。

【横尾委員】
 ほとんど不可能だと思いますが,一つ言いたいのは学校教育と社会教育の中でKJ法,バズセッション,ワールドカフェなどのノウハウをきちんと教えるべきだと思います。日本は余りにもこういうのを教えていなくて,やった人だけ得するという感じです。これでは、全体の生産性が落ちます。
 二つ目は多久市でやっていることですけれども,早稲田大学の後藤春彦先生の研究室とコラボをやって,大学,大学院生の方に市内に入っていただいてまちおこし的な動きをしてもらいました。市内には5町ありますけれど、各町から有志のメンバーに出てきてもらって自由な討論を6~7回やったのです。そうすると自ら動きたいとかやってみたいという人が出てきて,「じゃあ,やりましょう,やりましょう」となって,この間はまちあるきイベントをやったりしたのです。そういったコラボは,この3ページにある検討の視点としてはいろいろなことが可能性としてあると思います。もちろん短大,専修学校が地元志向かもしれませんが,ワールドワイド,ナチュラルに知っている学生たちの活躍はいいと思います。
 もう一つは子供たちとの関係で実際やったことです。小学校課程5・6年生の提案で,例えば学校の表示板の提案を受けて市で設置したり,あるいは市内の施設のユニバーサルデザインを彼らが調べたのから提案を受けて「市役所に何々してください」という提案が来たので実際にそれをもとに設置したりしました。こういったことは子供たちから見れば「きちんと提案すれば、大人って動いてくれるんだ」とか,「こういうのって可能なんだ」ということが体験できたとも思います。ですからこういったことをやればいいなと思います。
最近ではICTを使った教育の一環で市長への提案というのをしてもらっています。あえて、教室から市長のいる市役所へ、スカイプを利用して提案し、私が市長として受信して、内容についての質疑にも答えます。驚いたのは「何々施設を作ってください。でもインターネットで調べたら何億円ぐらいかかりますけど,そんな大きいのは要らないので」とか言うわけですよ。そういうふうな学びを生かして体験の中でそれをインプリメント,要するに具現化していく,実装化していく,そういう経験を是非していくような仕組みをたくさん作っていただいたらより生産性は上がるのではないかなと思います。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。
 では,平岩委員。

【平岩委員】
 済みません,手短に。地域と学校ということを考えてきて,一つの自分なりの結論を述べさせていただきます。
 Society5.0という社会に入っていく中で,ますます時代は社会教育だなと思います。社会の方がどんどんスピードが速まっていますので,社会教育は本当に大事だなと思っております。学校と地域の中で,地域コーディネーターですとか学びのオーガナイザーという存在が必要だということがずっと議論されてきたんですが,私なりに出した一つの結論は,やっぱりその人たちが職員室にいるべきだというのことです。地域側にいても,どう考えてもなかなか学校教育のところに入り込めないと。なので,職員室にそのような立場の方が1人以上いるべきだと,そこに当然社会教育主事の方がなっていただいてもいいと。大きくその人たちの役割が二つあると考えていまして,一つがまさに学びのオーガナイズの部分で,もう一つが先生方の働き方改革の支援と考えています。学びのオーガナイズのところで更に三つほど役割があるなと思っていまして,一つが総合学習をはじめとした学習のコーディネートです。二つ目が職場体験のコーディネート,三つ目が放課後プログラムのコーディネート,この三つのコーディネートをするのがその方の役割ではないかと。
 もう一つ働き方改革の方でいきますと,ここはまだアイデアなんですけど,今ある教育委員会のところでこれを議論しているんですが,一つは先生方の働き方改革に地域が何が手伝えるかねという話をしたときに,これも三つあるんですけど,一つ目がお昼,給食を先生方が見るのはやめたらどうかと。地域には子供たちと御飯を食べたいと思っていらっしゃる方がいっぱいいらっしゃるでしょうから,そういう方が見られるような仕組みが作れないかと,これは結構真剣に議論し始めています。
 それから二つ目が先生方のインプットをお手伝いできないかと。先生方もどんどんインプットしていかないといけない部分もあるので,先生方が留学に行ける仕組みは何かできないかとか,他校を研修に行く仕組みがもっととれないかと。
 それから三つ目が地域に先生方,学校側がアウトプットしていくお手伝いができないかと,こういう学習をしましたとか,生徒たちがこういうふうに変わってくれましたという学校側の成果を地域に理解してもらえるような場を作っていくと,そこで先生方と地域がまた対話して次に何を先生方にお手伝いすればいいですかと。そのような存在が職員室にいてくれると,かなり日本の学校教育は変わるんじゃないかなということを考えております。
 以上です。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。大事な視点で,コミュニティスクールで地域連携担当教員とかというのを今考えていますけども,その辺も含めて今の御提案を参考にしていきたいと思っております。ありがとうございました。
 では,関委員,お願いします。

【関委員】
 失礼します。
 公民館は,我々の町には18あるわけでございますけれども,それぞれ,一番小さな公民館であれば人口140人ぐらいの公民館,大きいところでは2万人ぐらいの公民館,もう全く公民館そのものの必要性が異なるものを抱えているといつも感じております。140人の地域,本当に山の中にある公民館なんですけれども,そこにとってはその地域そのものを存続させるためにどれだけ公民館機能が生かされるかということがひっ迫した課題であると思っております。公民館は営利活動を禁止している,しかしそこの地域にとっては本当は自分たちのなりわいを立てていくような取組こそが今は求められているというのを感じています。公民館によって,地域によって必要性が違うということを十分議論していただいて,先ほども挙がっておりましたけれども,例えば地域おこし協力隊がその中で動けるような公民館があってもいいのではないか,あるいはほかの公民館とはもう全く違うような運営形態の下に取り組める公民館があってもいいのではないか,そういったことを十分検討していけたらいいのではないかと思っております。

【明石分科会長】
 では,金藤委員。

【金藤委員】
 ありがとうございます。
 1点です。(3)の高校生や大学生は地域の担い手として重要な存在であり,今後地域の課題解決に巻き込んでいくということについて,是非御検討を進めていただきたいんですが,そのときにやはり高校生や大学生というのは非常に忙しい存在であって,やりたいという気持ちはあるんだけれど取り組めないという子が非常にいるという現実を踏まえると,学校教育と物すごく連動していく必要があると思うんですけれども,地域でのボランティア活動を必須化する,単位としていくということを是非積極的に考えていただきたいと思います。
 そのときに参考になるのは国際バカロレアのカリキュラムではないかと思っております。そこではCASという,CはCreativity,AはAction,SはServiceで,学校の外に出て行って奉仕をしたり,あるいは創造的な活動をしたり,先ほど宮本委員がおっしゃった国際的なプロジェクトに関わるということも含まれるんですけれども,そういうものを履修すること,取り組むことが必須になっております。高校生の場合,年間150時間以上が必須ということです。学校にはCASスーパーバイザーという人が置かれていて,本当にちゃんと外でボランティア活動などサービスラーニングをしてきたかどうかをチェックする役割を持った職員が配置されています。是非日本も,総合的な学習の時間というのは先ほど中田委員がおっしゃいましたけれども,それは一つの重要な取りかかりだと思いますが,単位化の推進というのを進めていただきたい。そうしない限り,高校生や大学生がそういったボランティアの場に出ていくということになかなか結び付かないんじゃないだろうか。それがきっかけでその後よりやる気を持って地域の担い手となっていく存在になってくれればと思っておりますので,是非御検討いただければと思います。

【明石分科会長】
 では,小林委員,最後お願いします。

【小林委員】
 ありがとうございます。では,短く。
 一つは,地域づくりに向けた学習活動の振興方策について申し上げます。このカラーの資料2-2の7ページにあるように,単独世帯が2005年から2010年以後大幅に増えて社会問題の一つになっています。人生100年時代,こういう単身世帯も増えていく中で,政府としてはリカレント教育や社会人の学び直しに対して力を入れていくといった施政方針を出されています。私どもの専門学校に関することで言えば、ハローワークから委託を受けて,離職されていらっしゃる方々向けに介護や保育の専門教育をするという制度があります。若い方々ばかりではなく、幅広い年代の社会人の方に学んでいただいています。こういった教育は要するに貧困者を出さない,また社会人,人々の活性化を図っていく視点から重要であると思います。私どもは社会教育の一つという認識を持っています。これは厚生労働省の予算で対応していただいているのですが,省庁間の連携を更に充実し人材の活性化を図ることも,一つの例だと思います。そういうことも是非書き込んでいただいたらありがたいです。
 以上です。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。非常に貴重な御意見を頂きました。これからもこの件につきましては議論を進めていきたいと思っております。きょう頂いた御意見を事務方の方で整理してもらいまして進めていきたいと思っております。ありがとうございました。
 では,議題(3)ですけども,公立社会教育施設の所管の在り方等に関するワーキンググループの設置について,八木課長からお願いいたします。

【八木社会教育課長】
 それでは,資料3を御覧ください。公立社会教育施設の所管の在り方等に関するワーキンググループの設置でございます。今御議論いただきましたように,分科会におきましては今後も多岐にわたって御審議いただくことがございます。その中で所管の在り方についても精力的に議論を重ねていかなければならないところでございますし,また,関係団体や現場等からもヒアリングを重ねていかなければならないということで,これに関しましてワーキンググループを設置させていただきまして,議論を重ねてまいりたいと思っております。メンバーにつきましては2ページを御覧ください。計11人のメンバーで進めていきたいと思っておりますが,分科会の方からは明石分科会長,生重委員,清國委員,関委員,横尾委員に入っていただき,加えて博物館・公民館と所管の専門家,観光の専門家等の御意見を踏まえて議論してまいりたいと思っております。
 以上でございます。

【明石分科会長】
 ただいま説明がありましたとおり,議題(2)の中で,検討の視点で6番目に出ておりますけども,公立社会教育施設の所管の在り方についての検討を,作業グループを設けていきたいと思っております。よろしいでしょうか。

【山本委員】
 ちょっとよろしいでしょうか。

【明石分科会長】
 はい。

【山本委員】
 25年の審議の整理のときにも,あるいは昨年末の文化庁の文化審議会の議論にも私は参加していますので一言申し上げたいと思います。
 その4年間でも随分変化があるんですけれども,やっぱり学習の自由とか表現の自由の問題が行政的には非常に問題になっていますので,是非その辺は十分,文部科学省の存在そのもの,本質にも関わる問題と思いますので,是非議論を深めていただきたいと思います。
 以上です。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。
 では,その他です。平成30年度機構・定員についてございまして,事務局から御説明をお願いします。

【氷見谷政策課長】
 平成30年度の機構・定員についてということで,資料としましては参考資料2を机上に配布させていただいております。この平成30年度機構・定員につきましては,12月段階でございますが主要事項として,ここにあります組織改正としまして5点,文化庁の機能強化,総合教育政策局の新設,文教施設企画・防災部の新設,サイバーセキュリティ・政策立案過程総括審議官等の新設,研究開発調査戦略室長の新設等が現在予定されているところでございます。
 このうち,本日はこの参考資料の3ページ目をお開きいただけますでしょうか。総合教育政策局の体制の現在考えているイメージにつきまして,現段階の検討状況をお伝えさせていただければと思っております。この総合教育政策局につきましては,文部科学省はこの平成30年10月からを予定しておりますけれども,まずトータルなビジョンに基づく新時代の教育政策全体の展開を図りたいということ,また職業に必要な学習の推進でございますとか,一人一人の参画により心豊かで活力ある社会づくりに向けた体制を充実強化したいと,その中で特に学校教育,社会教育の縦割りを超えた総合的な視点から生涯学習の理念を実現したいという観点からこの総合教育政策局の体制を検討させていただいているというところでございます。
 具体的には各課としまして企画調整課,教育改革推進課ということで,政策ビジョンの形成,教育改革への対応,総合的な政策立案をこの2課で担っていきたいと思っているところでございます。またそれらを支える基本的な総合的なエビデンスの構築といいますものを政策調査課で,これまでの例えば全国学力実態調査でございますとか外国調査といったようなもの,こういったものを総合的にこちらで調査させていただき,エビデンスを構築したものを政策ビジョンの形成また総合的な政策立案に生かしていくというような形で体制をとっていきたいと思っております。
 また,教育人材政策課においては,これまで教員につきましては複数の局に分かれて現在担当しておりますけれども,これにつきましては教員の採用,研修,養成,また社会教育に関係していただく人材も含めて一元的にこの教育人材政策課で担当させていただき,そういった中において教育人材,教育に関わる人,社会教育,学校教育を問わず総合的なビジョンを形成させていただいて,当該ビジョンに基づく関連施策を一元的にここを中心に実施していきたいと考えているところでございます。
 また,生涯学習推進課でございますけれども,これにつきましては職業人として生涯にわたり活躍するための能力・スキルといったものを学校教育,生涯学習,社会教育を通じた育成を推進したいということでございまして,専修学校教育の振興ですとか,リカレント教育の推進というものを図りますとともに,生涯にわたる学習活動の推進の基盤整備というものを行ってまいりたいと考えているところでございます。
 また,これまで御議論がございましたように社会教育は今後ますます重要になっていくというところがございます。そういったことに関しましてこの生涯学習推進課も含め,また地域学習推進課でございますけれども,こちらにつきましては先ほどからも御議論がありますように様々な地域課題の解決,地域の活性化のための学習でございますとか,様々な学校段階における学校と地域との連携・協働と幅広く地域における学習の一層の推進を図るということから地域学習推進課という形で設置させていただきまして,学校のみならず,また地域と家庭との連携といったものも併せてこの課において所掌していきたいと,そういった中で学校教育,社会教育の垣根にとらわれずに広く地域における学習活動をここにおいて推進してまいりたいと考えているところでございます。
 また,男女共同参画・共生社会学習推進課におきましては,全ての人の社会参画と活躍の基盤となる学びの環境を整備するという観点から男女共同参画社会の形成に向けて学習の推進,また障害者の生涯学習,外国人児童生の指導など共生社会の実現を目指す学習の支援等を行ってまいりたいと考えているところでございます。
 繰り返しになりますが社会教育が今後ますます重要性を増していくという観点から社会教育に関する業務は総合教育政策局の中だけでやるものではなく,当然関係課もございますが初等中等教育高等教育また文化庁スポーツなど幅広く文部科学省の各部署で遂行されることが今後社会教育に関する業務については考えられるところでございまして,こういった局課を超えた社会教育に関する業務を横断的に束ねるという観点から,一番下に米印で書かせていただいておりますけれども,こういった業務を横断的に束ねる官職として,まだ仮称ではございますが社会教育振興官というような形で配置させていただきまして各局の連携等々を図るとともに,社会教育の一層の推進・振興を図ってまいりたいと考えているところでございます。現在,これにつきましてはこの全体像はまだイメージという段階でございまして,最終的には政令という形で政府部内での決定がなされる見込みでございまして,私どもとしましては本年10月からこの体制が発足できればと考えているところでございます。
 以上でございます。

【明石分科会長】
 では,ただいまの説明について御質問等がありましたら。
 山本委員。

【山本委員】
 いろいろ事情も説明していただきまして,深く事情を理解しているんですけど,あえて申し上げますと,生涯学習という言葉で言えば30年,社会教育という言葉では100年の歴史を積み上げてきた,ある意味で文科省でも積み上げられたと思いますが,社会の方でも積み上げてきた一つの言葉であり,理解だと思います。その意味で極めて唐突で残念だなという思いがしております。あるいは遺憾だなと半ば思っております。その意味で,幸い男女共同参画課についてはいろいろな関係者との議論を経て原案から変更されたということは大変意義深いことだと思っております。それには恐らく林大臣の御英断もあったと思うんですけれども,先ほどのお話で言えば政令までの正式な決定に至っていないということでありますので,私などはそういう変化,この間の変化を見ますと地域学習推進課を社会教育・地域学習推進課にしても別に問題はないんじゃないかなと思いますし,是非分科会の委員あるいはいろいろ社会の委員も耳を傾けていただきまして,最終的な決定に至ればいいんじゃないかなと思っております。座長において,よろしくお願いいたします。

【明石分科会長】
 じゃあ,菊川委員。

【菊川副分科会長】
 お尋ねなんですけれども,この地域学習という言葉の定義といいますか,根拠といいますか,そのあたり,先ほど地域における学習を地域学習という御説明だったと思うんですが,法律的な根拠とか,あるいは対外的に説明するときの地域学習の定義みたいなものを教えていただければと思います。

【明石分科会長】
 では,課長。

【氷見谷政策課長】
 失礼いたします。地域学習という言葉そのもので法律上で定義されているものはございませんけれども,平成29年3月に学びを通じた地域づくりに関する調査研究協力者会議で御議論いただきまして,その中において今後の社会教育行政の展開において留意すべき点ということで地域課題解決学習をしっかりと社会教育に明確に位置付けるということでの御議論を頂いたというところがございます。そういったことも踏まえまして,地域における学習を幅広く地域学習ということでここでは書かせていただいているというところでございます。

【明石分科会長】
 よろしいでしょうか。
 一つ私の方でお聞きしたいのは,最後のその他で社会教育の推進に関する業務を課を超えて横断的に束ねる者を置くというのは,これは例えば審議官レベルを考えていらっしゃるんですか,具体的に何かありましたら。

【氷見谷政策課長】
 当然課を超えてということでございますので課長よりも上の,具体的にどういった級で置けるかといいますのはいろいろな観点がございますけれども,それらを横断的に束ねられる地位の者を我々としては設けていきたいと思っているものでございます。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。
 では,よろしいでしょうか。
 ちょうど用意した時間が参りました。これで本日の生涯学習分科会を閉会しますけど,事務局の方で何か連絡事項がありましたらお願いします。

【高見生涯学習推進課課長補佐】
 簡単にですが,資料につきましては,机上に置いていただけましたら郵送させていただきます。
 また,次回の開催日時ですけれども,こちらにつきましては事務局から追って御案内させていただきます。
 以上でございます。

【明石分科会長】
 では,以上をもちまして88回の生涯学習分科会を閉会いたします。どうもありがとうございました。

―了―

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