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5   重点的に取り組むべき課題とそれへの対応

1.職業能力の向上

学校
生涯学習の基礎を構築する場として,生涯にわたる学習の必要性や学び続ける意思と方法,技術を教育することが重要。
勤労観・職業観の育成を図る教育の充実が必要。
奉仕活動,体験活動等の充実を図ることにより,勤労の尊さや社会性,情操等を養うことが必要。

大学・専門学校等
グローバル化する競争社会を生きていくためのキャリアアップにつながる学習の支援や,国民の教育レベルの高度化に対応する上で役割がより重要に。
社会人の受け入れが拡大するような入学,履修形態の改善,より多くの社会人をひきつける魅力あるものになるような教育内容・方法の改善が必要。
インターンシップ制度の充実や大学発ベンチャービジネスの形成の促進など,企業との連携の強化による人材育成や起業への支援を充実していくことが必要。
特に,職業能力向上につながる学習を支援するための都道府県,市町村,公民館等との連携の強化(ネットワーク,コンソーシアム)が必要。
ITを活用した遠隔教育の充実が必要。

図書館
ビジネス支援のための幅広いサービスの充実が必要。

都道府県,市町村,公民館(公民館類似施設を含む),女性教育センター等
若者・中高年層の職業能力の向上の課題への対応に重点化を図ることが必要。
大学や専修学校,職業訓練施設等との連携の強化が必要。
子どもや若者,働き盛りの人の学習や活動の拠点になるよう,講座内容や施設の改善,開館時間の延長等を図ることが必要。

民間教育事業者
特に,職業能力開発に結びつく資格の分野については,質の確保が必要。

NPO
人材育成を支援する取組を主体的に推進していくことが必要(そのための行政側の環境づくりも必要。)。

cf. 企業内教育は,景気の低迷による,企業の経営の悪化,雇用形態の変化等により,Off-JT(通常の仕事を一時的に離れて行う教育訓練・研修)は減少傾向にある。
  厚生労働省が実施している教育訓練給付金の大学・短大,専修学校等における対象講座を拡大し,学習者への支援を拡大することが必要。

2.家庭の教育力の向上(親になる前の学習,親になった後の学習)

学校
児童生徒の保育体験等の一層の充実を図ることが必要。
保護者会等の機会を活用した講座の開設の充実が必要。

市町村,公民館・女性教育センター等
家庭の教育力の向上への支援(家庭教育に関する講座の開設,「子育てサロン」等での学習,親子で活動する機会の提供等)を充実することが必要。
保健センター等における,家庭教育に関する講座の開設や,「ブックスタート」活動などによる子どもに対する読み聞かせの支援等を充実することが必要。
ITの活用による家庭教育に関する学習機会の充実が必要。

図書館
子育て支援のためのサービスの充実が必要。

NPO
子育て支援の取組を主体的に推進していくことが必要(そのための行政側の環境づくりも必要)。

cf. 学習機会に参加する人と参加しない人との格差の是正への対応も課題。

3.地域の教育力の向上 (自主性・創造性・社会性の涵養,情操教育,感覚教育・身体教育等)

学校
放課後や週末の開放を拡充し,地域社会との連携により,子どもの社会性等を養うことが必要。
公民館,図書館,博物館をはじめとした社会教育施設との連携の強化が必要。

市町村,公民館等,青少年教育施設,青少年団体
青少年の体験活動等の充実を図り,青少年の社会性や情操等を養うことが重要。
成人が体験活動等の指導者になるための学習機会の拡充が必要。
「体験活動ボランティア活動支援センター」との連携などにより,学習した成果の社会への還元という役割を強化することが必要。

図書館
親の子どもに対する読み聞かせのためのサービス,子どもの「調べ学習」のためのサービスなど子ども向けのサービスの充実が必要。
ボランティア等としての資質の向上のためのサービスの充実が必要。

博物館
見る,触るという感覚・情操を養う場でもあり,子どもへの対応の強化,地域への学習資源の提供の充実が必要。

NPO
ボランティア活動等,社会参加を支援する取組を主体的に推進していくことが必要(このための行政側の環境づくりも必要。)。

企業が所有する教育施設・スポーツ施設
国民共有の財産として活用することが重要。

4.健康対策等高齢者への対応

市町村,公民館等
元気な高齢者づくりを推進していくために,高齢者の健康対策を充実することが必要。
高齢者の新たな能力開発のための学習プログラムをつくることが必要。
高齢化する地域社会を活性化していくため,学習成果の活用を図ることが必要。

図書館
高齢者向けサービスの充実が必要。


国民全体がスポーツに親しむ,生活の場や企業の中で気軽に体を動かすための環境づくりが必要。

5.地域課題の解決(例)まちづくり,文化,環境,介護・福祉,男女共同参画

市町村,公民館等
地域課題の解決のための学習機会の充実を図ることが必要。

公民館等
まちづくりなど地域コミュニティー全体に資するサービスの提供を充実させることが必要。

大学等
自らの知的資源によって社会に貢献していくという姿勢を明確に示し,研究面,社会人等の学習の両面での拠点としての地域課題の解決への支援等,地域への貢献の充実が必要。

図書館
まちづくりなどの地域の社会的ニーズに応える幅広いサービスの充実が必要。
図書の情報を提供するだけではなく,地域にふさわしい独自のコンテンツを付加価値として発信することが必要。

学校
放課後や週末の開放を促進し,地域住民の学習の場としての活用の充実が必要。

博物館
郷土の文化の振興,自然や環境学習の拠点,地域の個性の確立,観光の拠点という役割を果たすため,展示の工夫,学芸員等の企画能力の向上,地域ニーズの把握等を通じた地域住民との対話と連携を強化することが必要。



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