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新規就農者の動向

   新規就農青年(39歳以下)の数は、平成2年の4,300人を底として、それ以降増加に転じており、平成14年には11,900人となっている。
   また、一方で中高年齢層(40歳以上64歳以下)の他産業からの離職就農者数は、平成2年の10,700人から平成14年には45,600人へ、いわゆる新規参入者(農家後継者以外の就農者)数は、平成2年の69人から平成13年には530人へと急増しており、就農の経路の多様化が進んでいる。

○新規就農者の動向  (単位:千人)
新規就農者の動向
資 料:  農林水産省 「農業構造動態調査」等、「農業センサス」。
(注1) 「離職就農者」とは、他産業への勤務が主から農業への従事が主になった人(在宅、Uターンを問わない)。
(注2) 平成3年以降は「販売農家のみ」の調査値である。


○新規参入者(農家後継者以外の就農)の状況  (単位:人)
新規参入者(農家後継者以外の就農)の状況
資 料:  平成10年〜平成13年については、農林水産省「平成12年次農林漁業への新規就業者に関する情報収集」
昭和60〜平成元年及び5〜9年については、各都道府県調べを農林水産省で集計
2〜4年については農林水産省「新規青年就農者等緊急調査」。
注) 上記調査ごとに手法が異なることから、各調査にまたがる数値については関連性がない。


○新規就農青年の確保目標(試算)
       効率的かつ安定的な
   1 家族農業経営数の見通し 33〜37万程度
2 法人・生産組織経営数の見通し    3〜   4万程度
に基づき、世代交代年数を勘案すれば、必要な新規就農青年は、13〜15千人と試算される。
(注) 農業経営の数の見通しは、「農業構造の展望について(平成12年)」での、平成22年における農業構造の展望による。


就農準備校の概要

   最近の都市生活者の中の農業・農村への関心の高まりに対応し、現在の職業に就いたままで農業の研修を受けられる「就農準備校」を平成8年度から開設している。
   平成15年度では、大都市圏を中心に全国で10校16教室が開設されており、研修コースも充実されてきている。

○就農準備校の開講状況(平成15年度   10校16教室)  (単位:教室)
ブロック 準備校名 都道府県名 教室名 年度別コース数
10 11 12 13 14 15
北海道 北海道農業専門学校 北海道 札幌 1 1 1 2 2 2
関   東 鯉淵学園 茨城県 鯉淵 2 2 2 4 4 3
日本農業実践学園 茨城県 内原 5 6 6 8 6 6
埼玉県 小川 1 1 1 1 1 1
全国農村青少年教育振興会 東京都 代々木 2 3 3 2 2 2
神田 - - - 3 1 1
神田eメール - - 1 1 1 1
駿河台 1 1 1 1 1 1
愛知県 岡崎 - - 1 1 1 1
テクノホルティ園芸専門学校 埼玉県 行田 1 1 1 2 2 1
恵泉女学園短期大学 神奈川県 伊勢原 2 2 2 3 3 3
八ヶ岳中央農業実践大学校 長野県 八ヶ岳 2 2 2 4 4 4
東   海 愛農学園 愛知県 豊田 1 1 - - - -
名古屋 - - - 2 1 1
三重県 青山 2 2 3 3 3 3
近   畿 大阪テクノホルティ園芸専門学校 大阪府 富田林 2 2 2 3 3 3
大阪 - - - 1 1 1
九   州 福岡地区職業訓練協会 福岡県 福岡 2 2 2 3 2 2
合   計 10校 10都道府県 16教室 24 26 28 44 38 36
神田eメールは16教室に含めていない。

受講者についてみると、平成14年度までの7か年で延べ9,355人が受講している。

就農準備校受講状況  (単位:人)
 
年   度 受講者数計 男   性 女   性
1,219 895 324
1,211 871 340
10 1,417 1,055 362
11 1,407 1,121 286
12 1,564 1,218 346
13 1,140 885 255
14 1,397 1,041 356
9,355 7,086 2,269
 
H.12〜14年度については、通信講座Eメール塾分を含む。

   平成8〜13年度の受講修了者の就農状況を平成14年4月現在のアンケート調査でみれば、回答のあった793人のうち、約4割が既に就農しており、また、現在研修中の者や将来就農を希望する者を含めれば約8割となっており、就農準備校が就農の促進を図る上で重要な役割を果たしている。

○就農準備校受講修了者の状況
   
 
現在の状況
就農した
301
( 38.0%)
農業法人へ就職
44
( 5.5%)
就農準備中
26
( 3.3%)
研修中(含む予定)
77
( 9.7%)
将来就農希望
210
( 26.5%)
就農予定なし
135
( 17.0%)
合     計
793
(100.0%)
(注)1   対 象 者: 平成8年度〜13年度修了者
2   調査時点: 平成14年4月〜7月
3   アンケート 発送数2,844通、回答返送数793通 (回答率27.9%)

   「就農準備校」は、これまで大都市圏を中心に開設されてきているが、地方都市においても道府県農業大学校等において、いわゆる地方版の就農準備校(アグリカレッジ)の設置が進められている。

○道府県における「地方版就農準備校」開講状況   (平成14年度)
   
実施県及び研修名
北海道     Uターン・新規参入者基礎研修
青   森   あおもり就農準備スクール
岩   手   いわて農業入門塾
秋   田   秋田県インターネットアグリスクール
群   馬   ぐんま緑と大地の学校
埼   玉   新規就農予定者等技術研修事業基礎・実践技術研修
長   野   アグリターン農業研修
静   岡   しずおか花と緑のアグリ大学
新   潟   就農準備アカデミー
富   山   とやま農業未来塾
石   川   就農準備校「いしかわアグリ塾」予科コース
福   井   新規参入者基礎技術研修講座
岐   阜   夜間ゼミ
三   重   農業基礎入門研修
京   都   農業基礎コース
兵   庫   基礎・実践技術研修
奈   良   プレ・ファーマー養成研修
島   根   アグリカレッジしまね
岡   山   社会人就農研修
広   島   広島県農業塾
山   口   やまぐち就農支援塾
徳   島   とくしまアグリテクノスクール
愛   媛   えひめ農業入門塾
熊   本   新規就農支援講座
宮   崎   みやざき農業実践塾
沖   縄   ゆいまーるアグリカレッジ
 
   技術・経営研修事業(アグリカレッジ設置運営事業)による助成を行った研修コースを掲載した。



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