令和8年2月20日(金曜日)10時00分から12時00分
文部科学省東館9階 総合教育政策局会議室 ※WEB会議併用
(臨時委員)青山委員、井口委員、岡委員、坂口委員、志々田委員、長岡委員、水野委員
(事務局)神山社会教育振興総括官,髙田地域学習推進課長,坪田教育改革調整官,林社会教育企画調整官 他
牧野社会教育の在り方に関する特別部会副部会長
【青山主査】それでは、定刻になりましたので、ただいまから第4回の社会教育主事・社会教育士養成等の改善・充実に関するワーキング・グループを開催いたします。本日は、お集まりいただきありがとうございます。今日の議事は、主事・士の養成の在り方についての意見交換を中心に行います。それでは神山社会教育振興総括官から、資料の説明をお願いいたします。
【神山社会教育振興総括官】資料1を御覧いただきたいと思います。
これまでの御意見を踏まえながら論点などを若干整理し、本日、ある程度、方向性が見えるような議論に資するよう、幾つか案の形で整理をしたという資料になっております。
1ページ目を御覧いただきますと、これは「審議事項1の意見の整理」の抜粋ですが、大きく社会教育主事と社会教育士の役割を踏まえながら、講習内容を整理してはどうかということが言われていました。その流れの中で、二階建てという話もございましたが、二階建ての一階部分でも、つまり、社会教育士の部分についても、社会教育行政に関する学びは必要だということが言われていました。いずれにせよ、役割を踏まえながら講習の内容を整理しましょうということが言われていました。
もう1つの視点として、下のほうに書いていますように、社会教育士の称号取得が容易になるようにしてはどうかと指摘されていたという理解でございます。
1枚おめくりいただきますと、これは社会教育人材部会のときに整理をした社会教育主事と社会教育士の役割などの資料を右のほうに載せて、それに一番左の吹き出しを追加したというような資料になってございます。もちろん主事と社会教育士の役割や資質は、ここに書いてあることが全てではありませんが、これをベースに見たときにも、なかなか両者を完全に分けるというのは難しいのかなというのが、例えば、社会教育主事のオレンジのところの中では、2つ目のところに「行政としての専門的知見」と書いてありますが、この中で、例えば、学習計画や学習内容の立案・編成といったものに関しては、社会教育士にとっても必要な部分があるのではなかろうかと思っており、それを吹き出しに書かせていただきました。
他方、これも吹き出しの下のほうに書きましたが、社会教育団体の、団体のことは知っていてほしいですが、育成といったところがどこまで必要かといったこと。また、主事の中の一番下の枠の中に赤字で書いてあるところに、「多様な分野と社会教育(行政)をつなぎ牽引する役割」が主事に期待されているというようなことが書かれてございますけれども、こういった多様な分野とつなぎをすることが主事に求められていることは確実ですが、それを講習でどこまで担保できるかといったところは考慮する必要があるかなということで、団体の育成ですとか、あるいは、つなぎをするといった点に関しては、講習でどこまで担うかという視点も必要ではないかと考えてございます。
あとは、一番濃いオレンジのところで、共通して求められる知見・能力が3つ挙がっており、そのすぐ右上に吹き出しをつけていますが、教育行政的な内容について、あるいは、社会教育の基本的な理解といったところも、社会教育士も当然必要だということを追記してございます。
これらが過去言われていたことですが、次のページから2ページに渡って、これまでこのワーキング・グループでいただいた意見を整理してございます。
1ページ目、今御覧いただいている黄色の枠のところが、大きな方向性をまとめてございます。括弧で示している1つ目の固まりが、主事と士、それぞれの役割を踏まえながら講習内容をどうするかといったところでございまして、最初のポツにありますように、社会教育主事が社会教育士のハブになるという役割は担っていただくわけですので、社会教育主事が社会教育士でもあるという制度設計にすべきではないかというところは、ある程度、コンセンサスを得られたかなと思ってございました。
また、2つ目のポツにございますように、本業として社会教育をどれだけやっているのかといった視点も必要ではないかといった御意見もあったと思ってございます。
それから、1つ飛ばして5個目です、下線の引いてあるところにございますように、社会教育士に関しても、行政的な役割を理解することは必要だといった御意見は、審議事項1でも言われていましたが、改めて出ていたかと思います。
その次のポツでは、養成段階で学び得る内容は、ある程度限定的であるということを踏まえて、1階部分については現行の8単位を維持し、現職研修を2階にするといったことも考えられるのではないかという御意見がございました。
ここについては、8単位を減らすという御意見、取りやすさのほうを重視すれば、減らすという御意見もあるわけですが、8単位の中で必要なものを盛り込んでいくと、こういった形、つまり、1階部分の8単位を維持するということもあり得るのではなかろうか、その上に現職研修でさらなる専門性をつけるということもあり得るのではなかろうかといった御意見だったか思ってございます。
その次のところでは、やや具体的な話ですが、社会教育経営論の内容が比較的主事向けに近いのではなかろうかと。その部分を主事のものとして、それ以外のところは演習なども社会教育士と共通でいいのではないかといった御意見があったかと思っています。
それから、1つ飛ばして、この中では最後、「平成29年」と書いてあるところですが、現行の仕組みをつくったときに示された基本的な考え方というところで、主事が身につけるべき6つの資質・能力を踏まえながら検討すべきではなかろうかといった御意見もございました。これは、次のページで、この6つの能力や、この2つ上で示した社会教育経営論の中身などを少し書いておりますので、そちらも御確認いただければと思ってございます。
次の固まりが、社会教育士の取得のしやすさという点でございます。
1つ目のポツは、方法論的に、オンラインですとか、土日や夜間、また、講習の回数を増やす、講習の実施している場所を増やすといったようなところも、受けやすさの取得のしやすさにつながるかなと思ってございます。
また、その次にありますように、当然、単位数を減らせば取りやすくはなるわけですけれども、一方で、称号を取る意義や、社会教育士に対する信頼などを踏まえたときに、質を維持向上する観点から、単位数の削減を慎重に考えるべきではなかろうかといった御意見もいただいたと理解してございます。
3つ目のポツでは、実際の活動実績や、ほかの学んだことなどを単位認定することにより取りやすくするといったことも考えられるのではなかろうかと言われていました。
それから、ちょっと別の角度ですけれども、講習の受講資格自体を緩和するといった論点も挙げられていたかと思います。
最後、今までの2つが大きな固まりですが、それ以外として、講習前後にこういう対応があるのではないかというのが下の固まりでございまして、1つ目は、現職ですとか、あるいは称号を取得した後にフォローアップ研修を受けるなどで、実践と省察を往還していくような資質・能力の高め方が大事ではないかといった御意見があったかと思ってございます。また、その部分についての大学の関与の重要性といった指摘もあったかなと思ってございます。
一番下は、社会教育の裾野を広げる。いろいろな人に理解してもらうということであれば、講習自体を減らして取りやすくするというやり方以外にも、より平易な、短期ですとか、簡単な入門的講習を行うということで裾野を広げる、もう少しいろいろな人に社会教育の入り口に立ってもらうということもできるのではなかろうかといった御指摘もあったかと思ってございます。
一応これらが大きな枠組みの話でして、4ページが、その中身の話を整理したものになってございます。
先に右側の参考というところを御覧いただきますと、先ほどの黄色の枠の中でちょっと申し上げた平成29年の基本的な考え方といった中で6つ示されておった能力も、ここに挙げさせていただいてございます。
一つ一つは読み上げませんけれども、これを見ていくと、確かに3にありますような社会教育行政の戦略的展開、全体の展開を考えて施策立案といったところは、やや社会教育主事向けだなという感じがいたしますけれども、それ以外の部分、1、2、4、5、6といったところに関しては、一定程度というか、かなりの部分が社会教育士にも必要だと言われる能力と見てとれるのではなかろうかと思ってございます。
また、その下の参考2の枠の下のほうで、社会教育経営論の一部を主事向けにしたらいいのではないかといった御意見もございましたので、これも項目単位でございますが、これも2つ目の社会教育行政の経営戦略といったところはやや主事向けかなという感じはいたしますけれども、そのほかの部分に関しては、一定程度、濃淡はあるにしても共通の部分が大きいかなという見え方ではなかろうかと思ってございます。
これが先ほどの黄色の部分からの派生の部分でして、左側のほうに、それぞれ中身として、行政内外を問わず共通、主事になるにしろ、社会教育士になるにしても、求められる社会教育の専門性ということで、基本的な部分、共生社会の視点なども含む基本的な理解といったものと、2つ目の社会教育の教育観といったもの、また、3つ目に挙げております協働学習を支える対人支援能力ですとか、これまでにも言われていた能力が必要だということが言われておったと思います。
各論的な話としても、行政の仕組みについては、社会教育士にも必要ですよねという意見はございましたし、そのほかでは、DXやダイバーシティを含む現代的な課題についても改めて教える必要があるのではなかろうかといったことですとか、情報発信については、今後、大事になっていくといった御意見もあったかと思ってございます。
ここが行政内外を問わず、つまり、社会教育主事も社会教育士も共通で必要なものという御意見でございまして、その下のブルーのところは、行政職員である社会教育主事としての専門性ということで、学校と地域の関係性といったものも指摘があったと思いますし、データ分析スキルといったお話もあったかなと。
それから、組織と組織をつないで横串を刺すような役割を担う知識・技術といったものもあったかなと思いますけれども、学校と地域の関係性などについては、学校教育と社会教育との関係は、社会教育においてもかなり重要かなと思うと、社会教育士のほうにも、一定程度、必要かなという気もいたしますし、データ分析スキルなどが、どこまで講習、社会教育士特有の講習の中でやる必要があるのかといった視点も必要かなというふうに思ってございます。
最後の横串を刺すような部分、組織と組織をつなぐ部分も確実に社会教育主事には求められる専門性だと思いますが、冒頭に戻ってというか、黄色のところで申し上げたように、それを講習でどこまで担保できるかといった視点もあろうかと思っておりますので、それらを踏まえて御議論いただければと思ってございます。
養成課程についても若干御意見がございましたけれども、基本的には、講習の話を先にやって、その後、整理をしようという流れだったかなというふうに理解をしてございます。
続いて、5ページは、先ほど平成29年の基本的な考え方をお示ししましたけれども、それのより詳しい版、あるいは、より全体像が見える当時の資料を入れてございまして、この中で、真ん中やや右ぐらいのところに、身につけるべき資質・能力が6個ほど並んでおり、上から2つ目が、先ほど言った施策立案能力の比較的行政に近そうなところ、それを踏まえて、一番右側の講習の科目ですとかになったときに、2つ目に、先ほど御覧いただいた社会教育経営論があるという形になっておりますので、こちらも御参考で御覧いただければと思ってございます。
続いて、6ページは、先ほどの議論の中で、導入的な講習があってもいいのではなかろうかという御意見もありましたので、イメージ図として作っておるのがこちらでございます。導入的講習だけではなくて、社会教育主事講習と導入的講習の関係ですとか、社会教育士と社会教育主事の関係などもある程度見えるような形でということでイメージ図にしたのがこちらでございます。
ちなみに、社会教育を本業としてどのぐらい取り扱うのかといった視点もあるという御指摘もありましたので、一応、左のほう、一番下を御覧いただくと、教育委員会関係者、その次が社会教育施設の関係者となってございますが、左のほうが比較的本業に近そうな人が並んでいますが、なかなか全部きれいに並べるのは難しいので、一応そういうニュアンスで並んでいますよということでございます。
こういった様々な分野の人たちが社会教育に携わっていただくわけですけれども、緑の部分、社会教育主事講習というものが、今、社会教育の一定の専門性を身につける大事な帯として書いてあるわけですが、ここは専門性を高めるということのほかに、実質上、吹き出しで、社会教育主事講習の中の吹き出しに書いていますように、いろいろな分野の人が同じ講習を受けて、かつ、つながりができるという意味で、多様な人材の結束点になるような役割というのも、今、講習が果たしているのではなかろうかということで書かせていただいてございます。
ただ、この社会教育主事講習が比較的厚いといいますか、8単位分は、なかなか一遍に取るのは難しいものでございますので、その意味で、この薄い黄色に書いています社会教育の裾野を広げるための短期的な講習をまずやると。その上で、さらに専門性を身につけたいと思った人が社会教育主事講習に進んでいくといったような流れがあり得るのではなかろうかということで書かせていただいてございます。
ちなみに、社会教育主事講習を受けた方は皆さん社会教育士に、これから受けるという意味ではなるわけでございますが、それをやや濃い緑のところで書き、その人たちもフォローアップ研修などは一定程度やっていくということはあるわけですけれども、社会教育主事さん、左側の赤枠で囲ってあるところを御覧いただくと、社会教育主事にとっては、社会教育主事講習は、それを受けて発令を受けるというところが出発点になるわけですので、主事さんにとっては、社会教育主事講習は、ある意味、出発点で、その上に研修ですとか、実務経験を積んで、社会教育人材ネットワークを担う中核になっていただくということかなと思ってございます。
一方、広く社会教育に関係するいろいろな方々は、社会教育主事講習を受ける方は、その中では中核的なというか、一定程度、その分野ごとのハブになっていただくような方々かなと思うと、同じ社会教育主事講習でも、いろいろな一般の方々にとっては、ある意味、少し目指すべき専門性の高い資格であると思いますし、一方、社会教育主事さんにとっては、そこがスタートラインだというような関係にもなるのかなということで、この図をお示しさせていただいているというものになっております。
ちなみに、あともう1点だけ。導入的講習と申しましたけれども、全部統一というよりは、吹き出しも真ん中辺に2つほどありますが、学校関係者には、例えばコミュニティ・スクールですとか、地域学校協働活動関係の研修の中に社会教育の話を入れてもらうといったやり方もあろうと思いますし、首長部局関係であれば、地域づくりですとか、首長部局の施策の中との連携を進めるというようなこともあり得るかなと思いますので、「導入的講習等」と書いていますが、いろいろなやり方があるかなと思ってございます。
すみません。ここまでが今までの議論を踏まえてということですが、7ページを御覧いただくと、これらを踏まえて、今日の御議論に当たっての検討の視点を4つほど整理してございます。
(1)を御覧いただきますと、社会教育士と社会教育主事で役割と中身を踏まえてということでしたが、社会教育主事講習の中で、社会教育士にとっては不要と考えられる、社会教育主事だけに必要だと考えられる内容は一定程度あるのかなとは思いますが、それがどの程度あるのか、具体的には、単位の削減につながるほどの分量があるというように見るのかどうかというのが1つの視点かなと思ってございます。
また、(2)のところでは、今の講習は、少なくとも主事を養成する講習ということで検討が進められてきたわけでございます。これまで申し上げましたように、社会教育士もこれから重要な役割を担っていただくと考えたときに、社会教育士にとって、講習内容がそのままでいいのかと。主事だけのものを社会教育士も受けるということではなくて、社会教育士がいろいろなところで活躍していく、あるいはネットワークの中に入っていくといったときに、社会教育士にとって必要なものがあるかという視点も必要かと思ってございます。そういった視点から中身を見直す。それを考えた上で、その内容は社会教育主事は要らないのかなという視点もあるかなということで書かせていただいてございます。
(3)に関しましては、ネットワークのハブになる主事が社会教育士でもあるという設計にするといったときに、先ほど結束点の話もいたしましたけれども、社会教育主事と社会教育士が同一、全く同じ講習を受けるということに一定の意義があろうかと思いますが、その点をどの程度重視するかといった視点もあろうかと思ってございます。
そこを重視していけば、下線部分のように、講習は共通で社会教育主事も、社会教育士も受けていただき、社会教育主事については、研修のような形で、発令された後に、二階建ての部分をしっかり学んでもらうといった制度設計もあり得るのではなかろうかというように思ってございます。
(4)は、受けやすさの問題で、これは黄色の枠のところでも御説明したように、いろいろな手法、オンラインですとか、土日ですとか夜間ですとか、回数を増やすといったことですとか、ほかの活動の単位認定を単位互換のようなものをしていくといったことで、取りやすさを進めていくということもあるのではなかろうかということでございます。
視点としては以上ですが、それを案の形にしてみたのが8ページからでございます。
案が3つほどありますが、まず1つ目の案は、1階部分と2階部分と言われていたものを、ある意味、そのまま講習を2つに分ける。例えば、6単位と2単位などに分けて、社会教育士には1階部分だけ6単位でいいよ、社会教育主事になるにはプラス2階の部分、2単位ぐらいを取ってくださいねというやり方もあるのではなかろうかというのが案1でございます。
案2は、社会教育士の学習内容の充実や、ミスマッチの解消を重視する案で、社会教育主事講習だったものを、右側ですけれども、「社会教育講習(仮称)」となっていますが、主事さんの講習を受けて社会教育士と名のれるという仕組みというよりは、そもそも専門性を担保する講習、社会教育士にも共通して求められる内容に見直すといったことをしてはどうか。そうすることで、結果としては、社会教育士にとっては学習内容が充実するといった視点もあるのではなかろうかと思っております。
単位数は減らないわけですが、オンライン、土日、夜間などで、取りやすさは工場させましょうねということも書いてございます。
また、2階部分として、発令後になりますけれども、研修の受講をなるべくしてもらう。国のほうでも実施するという手もございますが、国や任命権者がやる講習を受けてもらって、主事としての専門性はそこで確保するというやり方もあるのではないかかというのが案2になってございます。
案3を御覧いただきますと、こちらは社会教育士の称号発令に当たって、実務経験を重視するということで、基本的な仕組みは現行のものを維持しながら、社会教育士になるときに、実務経験を新たに求めるといったことも必要なのではなかろうかといったことでつくらせていただいているものです。
ただ、実務経験は、講習を受ける前の活動も算入できるようにしたらよいと思っておりますが、求める実務経験の部分で、社会教育士と社会教育主事を分けて、ある意味、社会教育士にとっては、新たに実務経験がないと士と名のれないといった仕組みにするといったものが案3ということになってございます。
11ページに、今申し上げました案1から案3について、それぞれの観点から整理をしております。
おおむね今までの御説明で触れてきたことが入っておろうかと思いますので、一個一個は申し上げませんけれども、それぞれの案にメリット、デメリットがございますので、それらを踏まえながら御議論いただくということかなと思ってございます。
少し長くなりましたが、以上です。
【青山主査】ありがとうございました。
ここからは意見交換になりますが、まずは事実関係に関する質問ですとか確認的なことがあれば、それを優先していただいて、徐々に内容的なところに入っていけるといいかなと思います。まず、今の資料に関する確認について何かありますか。
私から、1点、いいですか。例えば、案2にした場合、いわゆる現状のカリキュラムを社会教育士にもなじむ形で、あるいは、入り口を行政に狭めない形で、中身の改定はあり得るという理解でよろしいでしょうか。
【神山社会教育振興総括官】これを考えていたときには、今御指摘のとおりでございまして、決して名称だけ変えるということではなく、単位数は変えないけれども、中身については、社会教育士が一定の役割を担う、あるいは、今後増えてきて役割を担っていただくということも踏まえて、社会教育士にとっても必要な内容という視点から見直していただくということだろうと思っております。
【青山主査】了解しました。ありがとうございます。
ほかは何かありますか。井口さん、お願いします。
【井口委員】検討案3は、講習を受講した後に行った実務経験を何らかの形で称号付与機関が審査・認定をして、その後、称号を付与するという手続が追加されるという理解でよろしいかどうか、その辺りの実務面の手続きも含めて補足いただければ助かります。
【神山社会教育振興総括官】細かい制度設計はいろいろバリエーションがあるかと思いますが、この案3をお示しした趣旨としては、もともと御意見の中で、実践と省察の往還が大事だという意見の流れの中で、実践の部分もしっかりやっていただく必要があるよねといった意見を踏まえての案となってございます。
ですので、新たにこの実務経験を社会教育士にも求めるということになりますと、今まさに御指摘があったように、確認する事務作業が発生いたしますので、従来、講習の受講資格の確認はしていただいていたかと思いますが、それに加えて、社会教育主事講習が終わって、いざ社会教育士を名のっていいですよというときには、さらに、受講資格と違う実務経験があるかどうかを確認した上で、称号証明書なのか分かりませんけれども、それを発行するということなので、その確認事務は確実に発生するかなと思ってございます。
ただ、先ほど申し上げたように、その経験が主事講習を受けた後でなければいけないかどうかというのは、制度設計がいろいろあり得るかなと思っており、ここでお示ししているのは、活動をしていた人が最後に講習を受けて、講習を受けた途端に、前にやっていた活動の証明を出すと、社会教育士が名のれるようになるというようなやり方もあるのではなかろうかというふうには思ってございます。
【青山主査】よろしいですか。
【井口委員】はい。
【青山主査】ありがとうございます。ほかはいかがでしょうか。岡さん、お願いします。
【岡委員】2点ございまして、1点は、案2についてです。仮に社会教育講習になったときに、委託講習委託による講習は維持されるのかどうか。
もう1つは、案3の、場合によっては実務経験を経て社会教育士になるということです。その場合、これまでは単位取得の認定を講習実施機関が行っていますが、この案3では誰が認定をする想定なのかお聞かせください。
【青山主査】神山さん、お願いします。
【神山社会教育振興総括官】まず案2に関して、委託講習、委嘱講習といった在り方が変わるのかという点については、新しい仕組みになったときにどういった予算を組むかといったところは、文科省だけではなく、政府部内で調整があるかとは思っていますが、今の時点では、文部科学省としては、委託講習と委嘱講習という基本的な仕組みは維持したいと思っており、基本的には、委託と委嘱の関係は今の仕組みを維持した上で、単位数は変えませんが中身について変えていくといったことができればという案でございます。
2つ目の実務経験の確認を誰がするのかという点は、それほど詰めた議論は実はされておりませんけれども、1つ考えられるのは、おっしゃっていたように、ちょっと負担が大変になりますが、講習を実施していただいたところが確認をするという手は1つあるのかなと思っております。
それは、講習を受けたかどうかに関しては、講習の実施機関でないと、ある意味、修了したかどうか分からないので、それと併せて確認をするとなると、講習機関にやっていただくということも1つの手かなとは思っております。ただ、この部分は、実務的にそれほど詰めた議論はしていないので、ほかのやり方もあるかもしれませんが、現段階ではそのようにイメージしておるという状況でございます。
【岡委員】分かりました。ありがとうございます。
【青山主査】ほかはよろしいですか。
それでは、中身の議論に入ってまいりたいと思いますが、今、神山社会教育振興総括官のほうから、これまでの議論のまとめをしていただいた上で、改めて導入的講習等のイメージ図を出していただきました。その上で、養成の仕組みについて、3つの案を出していただきました。
これまでは緩やかに案1を基本的なイメージと捉えていましたが、そのデメリットなどについてもいろいろ御指摘のあったところで、その改良を意図したものが案2、3になっているというイメージだと思います。まずはこのお示しいただいた資料についての御意見等をざっくばらんにいただければと思います。
坂口先生、お願いします。
【坂口委員】1つ、議題になっていた受けやすくするという部分です。社会教育士の称号の取得のしやすさという点に関しては、案1から3においてクリアされていると理解していいかというところを確認したいと思い発言しました。いかがでしょうか。
【青山主査】では、いいですか、神山さんから。
【神山社会教育振興総括官】そこは、どのぐらいの取りやすさを求めるかによるかと思ってございまして、例えば、オンラインですとか、土日、夜間、あるいは委嘱講習ですとか、ほかの実績を単位認定するといった方法は、案1から案3にかけて、共通して組み込むこともできる仕組みかなと思ってございます。それで十分だと思えば、ある意味、案1から案3まで全部クリアできるということにはなりますが、一方で、単位数について、やっぱり8単位が重過ぎて、そこを減らさないといけないとすると、その点は案1が、ある意味優れていて、すごく楽になると。ただ、その点について、今までの御議論の中で、本当に質が落ちないかといった部分も含めての御懸念が示されたのかなと思いますので、3つとも同じ程度に取りやすくなるということではありませんが、オンライン、土日、夜間などの対応といったもので、一定程度はクリアしていると思いますので、案2、案3といった枠組みもあるかなとは思っておりますが、そこはまさに御議論いただくところかなと思ってございます。
【坂口委員】ありがとうございました。単位が多過ぎるので取りにくいという話は、実はそれほどなかったように思います。他方で、高校生が受講できるかという話はとても印象的に残っており、これは実務経験をどのように受講資格とするかということと絡んでいるのかなと考えますが、その辺り、単位を減らした方が多くの人が受講でき、あるいは、提供する側もしやすいのかどうかというのは、そこまで議論していないように思った次第です。ありがとうございました。
【青山主査】ありがとうございます。
社会教育士を取れる人が増えてほしいという願いは一緒であると同時に、とはいえ、どこまで取りやすさそのものを向上させるかということが分かれるということが1点。
それから、取りやすさを考えたときに、受けられる人の間口をどれだけ狭めるか、広げるかという受講要件や、あるいは、社会教育士で言えば、発令要件のところの話と、カリキュラムそのものの負担であるとか、取るための負担の話の両方があるということですね。ありがとうございます。いかがでしょうか。
【青山主査】志々田さん、お願いします。
【志々田委員】お願いします。私は、単位を削減することにはあまり前向きではなかったので、8単位のままで、どうしたら皆さんが取りやすくなるのかと考えていました。もちろん、今の講習は、社会教育主事を養成する枠組みなので、いま一度、社会教育士というコンセプトの下で、内容を並べ直したり、新しい内容を取り入れるといったプロセスが、案2と案3に共通して必要だと思っており、その議論をもっとしたいと思っていました。
それで、私は、案2がいいのではないかと思っています。
というのは、案3は、実務経験をどう評価するかがとても大変だと思います。例えば今、公益社団法人全国子ども会連合会の地域推進コーディネーター研修が、社会教育主事講習大臣認定学修として認定されているように、また、社会通信教育協会や他にも様々なところでよく似た民間の資格を持っているので、そういうものを単位互換として取り入れるのであれば、事務手続上もう少し楽になるのではないかと思います。いわゆる地域でこういう活動をしていましたというものを評価することは望ましい一方で、以前、大学でも学生のボランティア活動の単位認定をどうするかといった問題がありましたが、審査・認定が難しいので、あまり現実的ではないかなと思ってお聞きしていました。
最後に、高校生に受講資格を認めるかどうかという点ですが、確かに、今までの社会教育主事講習では、大学教育相当の学びであるということを担保するために、大学教育において62単位以上取れていることを1つの目安にしてきたのだとは思います。そこは変えるべきではないなとも思っています。
ただし、言い方が難しいですが、じゃあ今、大学教育を受けていないと理解できないことがあるのかというと、中学生や高校生でも講習の内容を理解できる人もいると思う一方で、大卒でも理解できない人がおり、個人差があります。ただ、やはり社会教育士は称号ですし、皆さんに信頼をしてもらうには、18歳で成人であることを1つの要件としてもいいのかなと思います。ただ本音を言えば、年齢で判断できないこともたくさんありますし、私は教育やまちづくりに関心を持っている若者の味方でいたいと思っているので、講習受講はできるけれども、もしかしたら、称号を付与するための要件に成人であることを入れるなど、一定の年齢以上の人だったらいいのかなと思いました。学歴による枠組みは、もう今の時代ではあまり意味がないのかなと思っています。以上です。
【青山主査】今のお話は、基本的には、3つの案の中では、単位数を減らさないことと、実施機関の負担をこれ以上増やさないという観点から、案2が妥当であろうということ。それから、受講要件については、学歴要件をもっと今より緩めていいけれども、年齢要件ぐらいは少なくも必要なのではないかという議論でいいですか。
【志々田委員】はい。
【青山主査】ありがとうございます。ほかはいかがですか。
【井口委員】私も、検討案1、2、3それぞれのメリット、デメリットを確認していったほうがいいだろうと思っていますが、1つ目は、先ほど事務局から説明があった検討に当たって考慮すべき点の中の、社会教育士にとっては不要と考えられる内容があるかどうかということです。これは検討案1に関わって、確かに見ておかなければいけない論点だろうと思います。
資料1の4ページの【参考1】で社会教育主事が身につけるべき資質・能力を6点挙げていて、この中でどれが該当するかなとじっと見ていると、「3社会教育行政の戦略的展開の視点に立った施策立案能力」あたりは、おそらく社会教育士には直接的には生かされる能力とは言えないかと。あるいは、【参考2】の社会教育経営論の内容を示されているものについて言えば、上から2つ目の社会教育行政の経営戦略、これも社会教育士が社会教育行政の中で活躍することを想定しないのであれば、直接関わりなさそうだなと。ただ、それ以外については、社会教育士ともかなり共通の部分があるだろうと思われ、この2つを仮に社会教育主事のためだけの講習とすると、かなりボリュームは小さいのではないかというのが私の見立てです。
それともう1つは、やはり今、社会教育士を前提に置かない社会教育主事論というのはもう成り立たなくなっていくだろうと思うと、こうした経営戦略に関わる話も、社会教育士という存在を前提にしながら考えていく必要があると思われ、内容も社会教育士が受講しても有意義なものとなるようなカリキュラム設計が今後必要になると考えました。
その意味では、検討案1よりも、私は案2のほうが妥当かなと考えます。
あともう1つ、今、高校生が、例えば社会教育士になりたいということをどう考えたらいいかという点については、資料1の中で、「導入的講習」という言葉が示されており、私は、この導入的講習が、例えば高校生の受講ニーズや学習ニーズに対応するものになっていく可能性があり得るというように読みました。つまり、一定程度の質の担保といった議論も理解はできますし、受講者の裾野も広がってほしい。この両方を満たすためには、導入的講習をどう位置づけていくのかということについて、もうちょっと具体化した議論が必要かなと思っていまして、つまり、これまでやっている都道府県等の研修と何が違うのかとか、あるいは、講習の一部が代替されるということがあり得るのかどうかというあたりはどのように考えたらいいか。そのような議論と関わりがあるのかなと思いました。
一旦ここまでです。
【青山主査】ありがとうございます。
改めてカリキュラム内容の比較等も含めて、案2を推していただいたというところと、それから、導入的講習についても話題にしていただきました。
ほか、いかがでしょうか。
【岡委員】岡ですが、このタイミングで発言させていただいてよろしいでしょうか。
【青山主査】お願いします。
【岡委員】よろしくお願いいたします。
私は講習実施者として、主事講習は何か技術を身につけるような講習とは思っていないんです。基本的な物の見方や、技術を使うに当たっての考え方ということを身につける場だと思っています。そういう意味では、実は社会教育主事と社会教育士の隔たりはそんなにないのではないかと思っており、今回、案2、案3が出てきたことで、すごく可能性が広がったという印象を持っています。必ずしも、2階建てにこだわらないほうがいいのではないかという、皆様の御意見に賛成です。
それから、案2と案3、でどちらがいいのかというところは難しいですが、私は、それ以上に、導入的講習を今回きちんと案の中に入れ込んでいただいたことが大事だと考えています。というのは社会教育士の広がりというものを主事講習だけに負わせるのはかなり厳しいのではないかと思っているからです。この導入的講習を豊かにしていくことが、広がりにも大きくつながるのではなかろうかという印象を持っています。
ただ、その中身を、誰がやっても何でもいいというようにはしない方がいいと思っています。一定程度のラインは考えたほうがいいのではないかなと。例えば、大臣認定学修の子ども会連合会の研修も、中身について一定の見識を持ってつくられているはずです。この点、検討していく必要があると思っています。
案3については、実務経験の認定をもし大学が背負うということになると、かなり厳しいかもしれないなという印象を持っていることと、実践をした後の省察の部分をどうしていくのかと思うと、仕組みとしては、案2のほうがいいラインかなと思っています。
以上です。
【青山主査】案2がいいのではないかという意見が続いていますが、ほかの意見も含めて、皆さんいかがですか。
長岡さん、お願いします。
【長岡委員】お疲れさまです。長岡です。
イメージとしては、案1で考えていくのかなと思っていましたが、案2、3というまとめ方もあるのかなと思って、今、見ていました。
やっぱり社会教育主事講習を受講するときに、期間が長かったり、単位数も以前は多かったけれども、今は単位数も整理され、このくらいでちょうどいいのかなとは思いつつ、単位数や講習の中身を見直すという方向性での案1だと受講の負担は大きく減るのかなと思います。ただ、やっぱり今までの議論を踏まえると、講習の質や内容の充実という点でいけば、安易に単位数を減らすのは難しいと思う。案2や3というのも、在り方としていいかなと思う。
また、講習受講のしやすさで言えば、北海道は広いので、どうしても1か所に集まるのは難しく、オンラインにしたり、休日をフル活用することで受講環境の幅を広げるとか、受講のしやすさをこれまでも追及してきていますが、オンライン、オンデマンド、休日や夜間の活用といったところで、受講環境を柔軟に対応するという方向性はすごくいいのかなと。北海道でも、1か所で集合して実施していたときに比べて、受講者数が倍以上になっているのかなと感じております。
また、導入的講習等についても、そういうようなところから主事講習本体を受講するという方向性も、講習の柔軟な提供という意味でいいのかなと。また、導入的な講習も、内容をしっかり伴っていれば講習の単位として認定することを促進するというのであれば、講習の単位数の削減までは行う必要はないのかなと感じたところです。
以上です。
【青山主査】ありがとうございます。
長岡さん、北海道では導入的なもの、主事講習に誘導するような枠組みを含めて、かなり構造的に研修を実施しているじゃないですか。できれば講習の手前でやっている研修の枠組みの情報を少し教えていただくことはできますか。都道府県が今後もやるかどうかは置いておいても、1つのモデルになり得るのではないかと思っているのですが。
【長岡委員】私が生涯学習センターで担当していたときも、社会教育主事講習にいきなりぽんと来るよりも、主事講習はどういうものなのか分かっていた方がいいよねということで、今はオリエンテーション的な内容を必ず受けてから主事講習を受講してくださいというようにやっています。
それ以外にも、社会教育、特に行政職員の方の異動が早いというところで、どうしても経験の浅い方が多くなっている。そこで、入門講座として、オンラインで年間複数回、本当に基本的な「社会教育法とは」とか、「23条とは」とか、「公民館は」とか、家庭教育支援とか、あとは障害者の生涯学習といったような現代的な内容というところをオンラインで短く受けやすいようにして、それを受けた人には、社会教育主事講習を勧めるような流れで行っています。
また、北海道の場合はオンラインでどうしても行うので、今ではオンラインでの演習の内容もかなりブラッシュアップされていると思いますが、やはり対面で集まる大切さというのは大事にしていきたいということで、講習受講後に札幌などで集まって行う研修をフォローアップとして位置づけていて、昨年も全国から集まっていただいていたようですし、今年度も生涯学習センターの企画でこの後行うということですので、そういったところで講習を軸とした前後の研修をいろいろ工夫しているところです。
以上です。
【青山主査】ありがとうございます。
入門講座と呼んでいるものは、割と年度の頭に、例えば、新しく社会教育に関わった人などに声をかけながら、二、三回、それぞれ入門的なものをやって、でも、それは今のところ講習の一部になっているわけではないということですよね。
【長岡委員】そういうことです。内容的に受けやすさを重視しているので、回数的にも単位認定までという回数ではないのかなと思っておりますし、おっしゃるとおり、早めに実施していることから、基本的な内容ということもあります。ただ、体系的に整えれば単位認定までできるような内容も考えられるのかなとは思います。
【青山主査】なるほど。了解しました。ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
水野さん、お願いします。
【水野委員】千葉県の水野です。よろしくお願いします。
ちょうど今、隣の会場で講習をやっているので、その生の声も届けながらお話ししたいと思いますが、まず、講習を受けている30人ぐらいに聞くと、「長かった」と答える人は数人程度で、実はそんなに長くないという人も結構いました。
2問目として、「難しかったですか」、「行政の内容はすごく難しかったですか」と聞くと、ここはちょっと手が多く挙がって30分の10程度。最初の質問は30分の5程度でした。長さとしては30分の5程度が「長い」と言っていて、難しさとしては30分の10程度が「難しい」となったというのが現場の肌感覚です。以上が1点目です。
全部で3点話しますが、2点目は、今までの案1、案2の話ですけれども、私は、案1は行政人としては賛成で、なるべく行政などの人からすると、受けやすいほうがいいというので賛成でしたが、案2でも、その内容が社会教育士向けになるのは悪くないのではないかと思うので、私は、案1も賛成ですが、案2も賛成でいきたいなと思っているところです。
最後に3つ目ですが、やはり事前の研修や事後の研修は、すごく大切であると私も思っています。実は、講習の中でのワークでも、県が社教主事の講習をやってくれるから、その導入的なものを市町村でやろうというワークをつくっているグループもあったりして、そういう動きみたいなものもあるのかなと思います。
ただ、その反面、先ほど長岡さんがおっしゃったとおり、やはり市町村や都道府県はどうしても人事異動があるので、その辺り、都道府県の負担が大丈夫かなとか、市町村が大丈夫なのかとかも含めて、国または任命権者のような書き方を案2ではしていますけれども、どのように役割分担をして、どこがどうするかは、やはり議論が必要なのではないかなと思います。事前もそうですし、事後の主事のフォローアップもそう思ったところでございます。
以上、3点でした。ありがとうございます。
【青山主査】ありがとうございます。
何となく皆さん、案のイメージをおっしゃっていますが、坂口さん、どうですか、案のイメージでいうと。
【坂口委員】案2がいいなと思って伺っておりました。
特に2点あって、1点目は、講習内容を再構築するということを打ち出している点です。今までは社会教育主事を念頭に置いていたので、社会教育人材として共通で育てるんだということをはっきり打ち出せるといいなと思いました。
それからもう1点ですが、これは今、水野さんがおっしゃったように、社会教育主事として発令された方々に対する研修受講の機会をどこまできちんと行っていくのか、それを誰が担うのか、やっぱり県に任せる、都道府県というのが何となく想像つくことではありますけれども、もしオンラインとか、土日とかを、本当にこちらも活用するのであれば、広域ブロックで行っていくこととか、それから、国社研を中心として、国がある程度プログラムを提供するとか、ここが見えてくると、安心して社会教育主事を発令された方が、自分の仕事をより理解できるのかなと思いました。
以上です。
【青山主査】ありがとうございます。
長岡さん、お願いします。
【長岡委員】北海道立生涯学習推進センターが社会教育主事講習を開始しようとしたときに、それまでは社会教育実践研究センターのB日程の地方会場を実施していたので、そこをベースにして考えさせていただきました。当時は、社研のB日程の地方会場の数は、たしか1桁だったと思いますが、今はすごく数が増えていると考えると、地方会場や実施機関として講習の全部はできなくても、ある程度ならばできるというところはあるのかなと、そして地方でやるというニーズは高いのかなと思います。
また、地方会場運営に当たって、担当者の研修を国社研でやっていたんですよね。地方会場の運営というところで、すごく力になったし、自信を持って地方会場ができたということもありましたので、例えば、今の国社研の地方会場、増やすことはすごく難しいとは思いますが、地方会場と事務の分担はできないのかなと。A日程でも地方会場でできないのかなと。
また、社会教育特別部会の議論でも、講義をオンデマンド等で実施しているのであれば、そういった教材を提供していただいて、地方の実施機関でも活用することもできないかと考えていたところでした。
また、現職研修等でいけば、国社研の社会教育主事専門講座は、4日間の日程で、オンラインと集合を組み合わせて中身が濃い研修をやっていると思いますのが、あの研修は、参加条件に1年以上の経験が必要ですが、1年目の人を対象としたものもあってもいいのかなと考えていたところでした。
以上です。
【青山主査】ありがとうございます。
地方会場の運営そのもののサポートに関するお話と、それも国社研中心でやってくださっていることも多いですが、初任者研修とか、いろいろな形で年別の研修のような枠組みをつくっていけるといいのではないかというお話でした。ありがとうございます。
【岡委員】意見をよろしいでしょうか。
【青山主査】はい、お願いします。
【岡委員】先ほどの北海道の事前事後の研修の組立ては面白く、とても参考になると思ってお伺いしていました。一方で、大学の主事講習の存続が難しくなっていくのではという危惧も感じていて、長岡さんが大学の役割が大事だとおっしゃっていることと矛盾していくことになるのではないか思います。
地方でも、各大学が主事講習を頑張っているので、その普及もぜひ念頭に置きながら議論が組み立てられないかということを一言申し上げたくて、発言させていただきました。
【青山主査】承知しました。ありがとうございます。
どうですか。
【牧野社会教育の在り方に関する特別部会副部会長】オブザーバーですが、前提をちょっと確認したいと思いながら話を伺っていました。
社会教育士の称号をつくったのは、ご存知のとおり社会教育主事の必置を外してほしいという全国市長会からの要望があり、それへの対応について議論を行う中で、基本的な方向性として、社会教育が衰退するのは社会にとって良くないことだという結論になった。簡単に言えば、要望が出たのは2012年で、当時は、格差の拡大であったり、または貧困の蔓延であったり等が社会的に大きな問題になっていた中で、コミュニティが壊れてきていること、もっと言えば、この社会の基盤がもう揺らいできているということに対して、それを何とか立て直さなければならないということを生涯学習分科会の中で議論している最中に、全国市長会からの要望が出てきたことに対して、何とか社会教育主事を残せないかという議論をした。
ただ、社会教育主事の必置は法に規定されているので、むしろ主事の有用性を訴えていきながら、主事講習を受けたけれども主事発令されていないたくさんの方々を見える化するために称号をつくろうという議論になったのです。
当時は、社会教育士という称号ではなくて、資格化しないかという議論もありましたが、やはり法改正を伴ってしまうので時間もかかるし、または、法案をつくっても、議論していく過程で廃案になってしまう可能性もあるため、文科省令の改正で対応できる称号で進めないかという議論になり、今の称号ができました。
その過程で広く社会に受け入れられていき今、社会教育士を前提にして、受講資格や様々な議論をしていると、極論ですけれども、社会教育士をまず資格化してみてはどうかと。そして、主事になるためには社会教育士資格を持っていなければならないという立てつけにすることも、今の流れとしてはいいのかなという印象を持っています。
ただ、そうなると、称号を持っていないと社会教育主事にはなれません。だから旧課程で社会教育主事講習を受けた人は、今は社会教育主事になる要件は持っていますが、社会教育士の称号は持っていないので、もしそのように制度が変わると主事になれなくなってしまうので、そういうことも考えたらどうかと思います。
ですから、例えば今の案でいけば、案2になると思うのですが、その上で、この社会教育士が、いかに社会で活躍できるかということを考えていくことになるのではないか。
その意味では、今、自治体では、NPOや企業など様々なステークホルダーと組んで、様々な行政の展開が始まっているので、社会教育主事にはならないけれども、士の称号を取られる方々が、行政のことをきちんと学んでおくことは必要ではないかなとも思います。
さらに言えば、主事というのは、これはポストというか行政の機関ですから、資格でも何でもないので、だから、ある意味では、主事になったときには主事ですけれども、降りてしまえば主事ではなくなってしまうので、ですから、むしろ行政内部にも社会教育士というか、社会教育のことを分かった方々がたくさんいらっしゃることがとても大事になってくるのではないかなと思います。
それからもう1つは、社会教育主事が教育委員会内部にあることの意味ですが、やっぱり学校教育ときちんと連携を取らなければいけない。次の世代をしっかり育成するといったことにも関わる中で、社会教育を、ある意味では、社会基盤を豊かにしていくために活用していくというか、広げていくという役割を担っていただくということが必要になってきますから、そういう意味で、社会教育主事は教育委員会内部にあるということが求められると思います。
ただ、何度も議論しますけれども、一般行政との連携も取りながら、住民が自主的に自分たちの地域をつくっていくために、社会教育がしっかり役割を果たすということであれば、社会教育士の方々が、あまねく社会にいらっしゃるといったことが理想ではないかと思うのです。そういうような立てつけで考えられたらどうかと思っていたのが1つです。
それからもう1つは、実務的な問題ですが、私もいろんなところで耳にしますが、今、いわゆる委託講習をあまりやりたがらなくなっているというか、事務負担が大きいので、資格要件の審査に手間がかかって、今のこの経費ではやれないという、そういう議論が出てきている機関もあったりするものですから、受講資格の要件をどう緩くしていくのかといった議論もあるのではないかと思います。例えば、高卒であれば大丈夫という立て方をするのかどうかです。
それは資格の在り方というか、称号の在り方にも関わってくるので、例えば、多くの国家資格では学歴要件がついていたり、または、ついていなくても厳しい試験を通らなければいけないということになっていたりするので、この称号としての社会教育士、または資格化したときの社会教育士を、どこまでの水準で見るのかといったことも問われてくるだろうと思います。
それからもう1つは、これは社会教育人材部会、さらには生涯学習分科会でも議論になったのですけれども、導入的講習についてです。これ、実は今、高校生たちが、コミュニティ・スクールですとか、それから総合的探求の時間ができてきて、地域に触れることが増えてきて、様々な地域活動をしている高校生が増えていることも分かってきています。その意味では、生涯学習分科会の中でも議論になりましたが、高校生が受講できるようなものをつくっていって、例えば、ユース社会教育士みたいな形で、称号的なものを与えられるような仕組みをつくり、そして、そこで学んだ子たちが、さらに社会教育に関心を持って、大学でしっかり社会教育を学んで社会教育士になっていくというような、そういう流れもつくれないだろうかという議論が出ました。これは報告書には載っていないと思いますが、議事録には残っていると思います。そうしたことも含めて、少し裾野を広げていくという方向性も考えられるのではないか。その時には、この導入的な講習というか、この在り方も、そこまで射程を広げてみたらどうかという印象も持っています。
以上です。
【青山主査】ありがとうございます。 どうぞ。
【志々田委員】今の事務手続について、今年、社研の社教主事講習のB講習は、とてもたくさんの方が御受講いただくので、オンライン化したのですよね。センター長からそこを説明していただけないでしょうか。
【佐藤社会教育実践研究センター長】基本的には、申込みをオンライン化して、それでも地方会場分を全部含めて約500名分の申請を1件1件確認しているのでかなりの手間にはなりますが、それまでは紙、あるいは紙をPDF化したメールをもらっていたのと比べればだいぶ変わってきているので、やり方次第かなとは思っています。
【青山主査】例えば、全部チェックした上で、受講資格を満たしていない人も結構いるのでしょうか。
【佐藤社会教育実践研究センター長】若干はいます。
【青山主査】若干ぐらいの感じですか。
【佐藤社会教育実践研究センター長】若干。募集の際に受講資格を明示した上で、それでも出してきている人なので、そんなにはいらっしゃらないと思います。ただ、いずれにしても確認はきちんとしています。
【志々田委員】今年は少し楽になったと担当しておられる方から直接聞きました。
【佐藤社会教育実践研究センター長】あとは、前提として、都道府県で取りまとめて社研へ提出いただいているということもあります。
【青山主査】なるほど。そうですね。了解しました。ありがとうございます。
ここまで、前半は、特に案1、案2、案3の話を中心に周辺の論点も含めてお話をしていただいてきました。案2が割に皆さんの評価が高いところだなというふうに思っています。
案1については、もともと、社会教育士を前提にした講習にしていかなければいけないという中で、士と主事の共通の枠組みを維持しつつ、士を取りやすくし、主事の専門性を際立たせるという中で出てきたいわゆる二階建てというのが、案1のベースになっている発想だと思います。
もう一方で、二階建てにすること自体が目的ということではなくて、やはりカリキュラムの改定とか、士の時代に合わせた講習の内容にしていく必要があるというところに、むしろ重点があった議論だというように私自身も理解していて、皆さんおっしゃるとおり、様々なリスクがあるというところもよく承知しています。
案2にすることで、確かに単位数を減らしたほうが負担が減るという議論もないわけではないけれど、現状の主事講習の申し込み状況を見る限りにおいては、単位数を8単位のままとすることよって受講者がすごく減るということは考えづらいだろうと思いますし、あともう1点、私自身が大きなメリットだと思っているのは、養成課程と主事講習の制度的な齟齬が、これ以上乖離することを防げるという点も大きなメリットになるのではないかと思っております。
ですので、私も案2でいいのではないかという認識を持っています。二階建てではなく、「吹き抜け」とか言い出すと、もっと訳が分からなくなるのでやめますが、1階と2階を分けない形での講習の在り方を中心に考えていってはどうかと私も思っています。
その際、皆さんが出してくださった論点とか基本的な方向性として、これまで出てきたものをいくつか整理してみますと、1つは、8単位のままでいくとしても、カリキュラムの内容は、やはり順番を変えたり、内容を精査したりして、改めて社会教育士を前提としたカリキュラムを構成していくということ。これは、講習や科目の名称に関わることかもしれません。これが1点です。
それから、2つ目に、やはり事前事後の研修や講習の充実を図っていく必要があるということ。継続研修が重要であることはこれまでも言われていたのですが、なかなか実態を伴っていないところがありますので、事前の話、特に導入的な講習の意義も大きいということが今回新たに出てきたところ、ここをどう強化していくか、誰がやるかなど、いろいろと検討すべき点はありますが、そういった検討が重要ではないか。
3つ目に、講習の実施機関の負担を、これ以上増やさない方法を模索していく必要があるということ。
4つ目に、受講要件や主事の発令要件をどう緩めつつバランスを取っていくかという話がありますね。学歴要件をどうするかといったところは、もう少し検討が必要かもしれません。
5つ目に、今おっしゃった、社会教育士は称号なのか資格なのかといったような、もう少し大きな枠組みの話も出てくるかもしれません。基本的に、カリキュラムは変え、事前事後の厚みを目指し、負担はあまり上げない形でというところの中で、2を中心に考えていくといいのかなと思いました。
もちろんまだまだ議論が必要な点はありますが、皆さん、その辺は共通認識が持ててきたのかなと思いますが、いかがですか。付け足したいことがある方はいますか。
坂口先生、お願いします。
【坂口委員】まとめてくださって、ありがとうございます。
1点、事前事後に関して、マイクロクレデンシャルのような形で単位化をカウントできるように組み立てると、資格化までするのにとてもいいのではないかと思いました。45時間ではなくて22.5時間、それを実務と学習と予習・復習に分けていく、0.5単位というのは割と実現可能な考え方の単位かなというふうに思いました。
以上です。
【青山主査】ありがとうございます。
マイクロクレデンシャルというのは、キャリアなどの議論でよく出てくる仕組みですが、小さな認証制度があって、オープンバッジ等と組み合わせて、小さなバッジを積み重ねて資格化していくというか、キャリアをつくっていくような仕組みですね。そことの親和性がもっと高められるといいという御意見もよく分かります。ありがとうございます。
よろしいですか。では神山さん、お願いします。
【神山社会教育振興総括官】今、主査がおまとめいただいた方向性、非常に今の御議論をまとめていただいたなと思ってございます。
若干補足的な話でございますけれども、先ほどの話でいったときに、1つは、導入的講習を6ページで黄色の帯みたいなものでお示しをしていたのですけれども、その中身をどうするかですとか、実施機関をどうするかを詰めて議論をしたということではございませんので、今の段階では、いろいろなものがあり得る、いろいろな人がやり得るようなイメージかなと。国のほうでも、こういった議論がまとまれば、例えば、国社研には何の相談もしていませんけれども、国社研さんにお願いするなどということも含めて、国のほうでも方向性を中教審で出していただければ考えていく必要はあるという認識はございますけれども、例えば、法律に位置づけられて、それが単位として必ず社会教育主事講習との関係が決まっているみたいな、かちっとしたものになるかというと、対象者も多分様々だと思いますと、今の時点では、少なくとも、濃淡も含めて、いろいろなタイプのものがあるのかなと思っています。
逆に言うと、その中で、かなりしっかりしたものがあって、それを社会教育主事講習の視点から見たときに、単位として認め得るよねというのは、今の子ども会の講習のように、後から見てそれに匹敵するというものは認めていくということは当然あり得るかと思うんですが、今の時点で、一定の制度的な位置づけがあったり、あるいは、それが必ず単位になったりというところまでは議論をなされていないということもございますし、なかなかそこは難しいのかなと。一定程度、既存のものとうまく組合せをしながらやっていくということかなというのが、今の時点でのイメージだというところは補足でございます。
もう1点、そういう意味では、高校生という話もございましたので、主事講習の受講資格をどのくらい緩めてもいいかなという議論は、もう少しいただければ、例えば、学歴要件との関係などもございましたので、高卒にしましょうかと、それ以外はあまり求めないようにしましょうかというやり方もあるとは思いますし、ある意味、主事の発令要件のほうをそれほどいじらないのであれば、講習の要件、講習の受講要件のほうは少し広く構えてあげるというのはあり得ると思うのですが、このワーキングでの細かい詰めは難しいにしても、おおむねのコンセンサスみたいなものがあると、さらにそこも制度にしていきやすいかなと、そこは法律ではないにしても、制度の中で明確にしないといけないところですので、そこも一定程度、方向がいただけるとありがたいなというふうに思ってございます。
あと、9ページ、案2でという御意見をいろいろいただいてございまして、発令後の講習をしっかりやっていくというところが、肝の1つにはなっておろうかと思いますけれども、ここも実施主体ですとか、例えば、都道府県さんに義務づけするとなると、新たな都道府県に対する負担をどの程度お願いできるのかといった視点もございますので、理念としては、中教審などで打ち出していただき、私どもも、そういった行政の中での関係性などを踏まえながら、実効性は確保しながらですけれども、制度としてどうなるかといったところは、いろいろな政府部内の調整も含めて、我々のほうで進めていくような話かなというふうには思ってございます。
ですので、発令後の研修、これもこれまでの議論で社研の専門講座のような話もございましたので、そういったものをうまく活用しながら進めていくということかなと思ってございますが、別の話としてあった国家資格なのか称号なのかという点も、やや法制的にどう組むかは、いろいろなところとの調整もありますので、そこはしっかりとした制度的位置づけを今以上に持たせるといったところは、方向性をいただきつつも、例えば、法律にどう書くかといった細かいところは、一定程度、政府部内で調整ということもあるかなと思ってございました。
ちょっと技術的な点も含めてとなり恐縮ですが、以上です。
【青山主査】ありがとうございます。
基本的には、そういったところはいろいろ難しいのは重々承知の上でありますけれども、基本的な方向性、さっき申し上げたものの中で、どこまで可能なのかということは、ぜひ検討いただくということになろうかと思います。
実際、導入的なものも、あるいは、事後の継続的なものも、誰がやっているかという実態をまず見ておく必要はあるかなと思います。北海道の例を先程紹介いただきましたけれども、やはり意欲ある都道府県ではすでに実施されているでしょうし、国社研を含めていろいろな関連機関でも実施されている。あるいは、通信講座とか、そういうようなところもやっているし、子ども会のような形でやっているものもある。ボリュームも立場もかなりばらばらなものが、存在しているところだと思うので、義務化し得るかということは別ですけれども、その辺りでどこを振興するとうまくいきそうかというところは議論できると良いと思っています。
ありがとうございます。
次回が最終回になりますので、次回は、多分、今お話ししたようなことをベースに、このワーキングのまとめ的なものの案が出てきて、それを最後、皆さんで見て、確認して、修正をかけてという形に、何らかの1個の文書を作るという形の作業になるのかと思っていますので、今日、その種になるようなこと、あるいは懸念も含めて発言しておいていただけるといいと思っています。
どこからでもと思いますが、ただ、今話題にも出た要件のところに関する議論をもう少ししておけるといいかなと思っていますがいかがでしょうか。
さっき神山さんもおっしゃっていたように、発令要件は今のままだとしても、講習の受講要件は緩められるといいのではないか。さらに、受講要件を確認しなくてもよくなると、実施主体の負担がかなり削減されるのかなと思います。
もう一方で、以前、岡さんなどは、あまり緩め過ぎてもという御懸念もおっしゃっていたと思っていて、その辺り、いかがでしょうか。
【岡委員】受講要件を広げるということは、多様な層が講習実施機関に入ってくるということになる。多様だからこそ、豊かな学びの場になるというのは本当にそう思いますが、これ、学びに乗ってきてくれない層が多様になると大変ということもあるので、やっぱり一定のトーンはあってほしいなと、実施機関としては思います。経験がないと難しいですね。やっぱり経験がある層は、行政マンであろうがなかろうが、教育者であろうがなかろうが、学びにすっと入りますよね。自分の経験が意味づけられていく喜びをどんどん体得されながら、学んでいく。それはボランティア活動であっても同じです。だから、何でもありにするのは、講習の質を落とすという意味で、ちょっと難しいと思います。
あと、先ほど高校生の話があったことについてなのですが、一大学教員として思うのは、例えば、入学したばかりの大学生はまだ本当に子どもですよね。一般的に言えば。夏休みが過ぎたあたりでようやく経験の幅が広がって大人の顔になっていくというようなことを考えると、さっきのユース社会教育士は、それは面白いなとは思いますが、主事講習に高校生が入ってくるのはやっぱり難しく、他の受講生とはあまりにも違うと思いますね。
一方で、大学3、4年生が講習に入ってくると、むしろ学び合いが深まります。大学生がどんどんいろいろな意見を言って、社会人にない発想を出しますので、本当に学び合いが生まれているなと思いますので、どこまでの経験値がある人を主事講習に入れていくのかというのは、やっぱり考えどころがあるなと思っています。
一旦、以上です。
【青山主査】ありがとうございます。
1点確認していいですか。今の話の中で、これまで学歴要件をどう扱うかということがあって、例えば、お仕事をリタイアされて興味を持ったけれども、高卒の方がいらしたときに、その辺を、もう受けられないとしてしまうかどうか問題も関わってくるのかなどと思うのですが、今の話、学歴そのものではないところで要件があったほうがいいというイメージでお聞きしていいですか。
【岡委員】これまた私の経験値でいけば、高卒の方にはかなり幅があると思います。
例えば、主事講習の中では、レポートを書いてもらうということがあります。レポートを書く力は、一般論としては、やっぱり高卒ではちょっと弱いと感じています。ただし、職場で実践的にレポートを書いている高卒の人もおり、こういう人は、ものすごく伸びて、高い能力を発揮される場合もある。自治体などの実践の場でどういう鍛えられ方をしているかによっても、かなり幅があるなと思います。だから、高卒だから悪いと思わない。能力のある方はたくさんいらっしゃると思うので、高卒は認めてもいいかもしれないけれども、高卒で経験値もない人というのは、やっぱりちょっと不安だなと思います。
【青山主査】なるほど。
【岡委員】学びの基礎となる経験もなくて、高卒で受講するというのは、御本人がきついのではないかなと思います。やっぱり学びをどこまで自分のものとできるかという段階で主事講習に来たほうが、その人のためになるのではないかなという印象を持っています。
【青山主査】ありがとうございます。
何となく要件の緩和に積極的な御意見と、抑制的な御意見と、皆さんに両方出していただいたかなと思いますので、もう少しこの辺の、御意見をいただくと、次回につながるかなと思います。志々田さん、お願いします。
【志々田委員】坂口先生に聞いてみたいなと思いますが、海外では、移民も含めて多様な人たちが入ってきている社会の中で、こうした資格を取っていくといった際に、どんな要件が課せられているのか、ちょっとお聞きしてみたいです。
【坂口委員】ありがとうございます。私、デンマークしか知らないですが、国家資格なので、やはり3.5年の教育を受けないといけない。そこのトラックに入るまでに大変大変苦労なさる方が多く、ペタゴーというのは大学の資格ではなくて職業資格ですけれども、資格を発令されるのは、かなり大変です。
その代わり、例えば図書館とか、コミュニティセンターのようなところで、ワーカーとして資格なしで働くということを積極的に取り入れていて、当事者の方がそういった場に関わるということをとても重視していますので、そういった方に関しては、町のいろいろなイベントなどで少しよい働きをした人に、ここでちょっとやってみませんかと声をかけて、臨時の仕事に就いてもらって、その際に、デンマークの場合は「ビカー」と言って、産休とか代休とか代理という意味があるのですが、そこにはどんな無資格の人でも入れていて、例えば小学校の代理の先生などは高校を出た男の子がやっていたりする、そういう社会なので、やってみる、それがまた実務経験として評価されるという、そんな流れではあります。
日本とかなり設計が違うのかなというようには思いますが、実務経験は、若い人でも高齢の人でも重視されて、それがまた次に評価されるという社会ではあります。
参考になりますか。
【志々田委員】はい、ありがとうございました。
【岡委員】岡ですが、今の坂口先生のものを受けて発言してもよろしいでしょうか。
【青山主査】どうぞ、お願いします。
【岡委員】今の日本とすごく違うなと思うのは、日本の場合、ボランティアや、あるいは会計年度任用職員の施設職員という方々が、あまり展望を持てないというところがあるのですよね。そこで寸止めというか。今のデンマークの例は、そういう経験が次につながっていく可能性を感じさせるお話だと思うのです。日本でも、自治体によってはそういう仕組みがあるところもありますので、日本全体が駄目だとは思いませんけれども、経験した人がちゃんと引っ張られて進んでいく、そこに社会教育士もきちんと位置づけられるという仕組みになると、日本の地域社会ももっと明るいのではないかなと改めて思います。
以上です。
【青山主査】ありがとうございます。
他にも資格要件に関するところでいかがですか。
【志々田委員】もう1つ、いいですか。
【青山主査】はい、お願いします。
【志々田委員】私、社研の社会教育主事講習にもう何年も携わっているのですが、対面だけで実施していた時は、途中でドロップアウトする人がほとんどいなかった。というのは、毎日会場に来て参加していれば、レポートで苦労することはあったとしても、そういう方たちには社研の専門職員たちが直接受講生を励まし、いろいろやり取りをして、ほぼみんな合格してきた。それが現在社研では、オンデマンド教材を導入し、ネット上で個々の履修状況を確認できるシステムを使用し、さらに理解できているかをその都度確認するテスト等を導入するなどしていると、どうしても期限内に視聴できなかったり、確認テストに合格できなかったりしてドロップアウトしていく人たちが一定数出てくるようになっています。
残念なことではありますが、実はこれはこれで良い面もあるのかなと思っています。基本的には本人の責任で学習が進められるものあり、対面であろうとオンデマンドであろうと授業を聞いただけでは、力がついたとはいえないわけです。提供する側の責任として、学習した成果をチェックする場面がどうしても必要になるわけです。私は、しっかりと学習できる準備を整えた後は、その成果をしっかり測り、基準に達しなければ不合格、また次も受けてねというような、そういうことがフレキシブルにできる環境が維持されていることの方が、受講要件変えることよりも、ずっと多様な方々が受講されるこの講習においては、学習の質の保証や向上につながるように思います。そこをきちんと実施機関が設定することが大事だと思います。日本の学校の問題点としてもよく言われることですが、入ることではなくて出ることに重きを置く、特にこれは生涯学習に関わるものなので、そういう成果を保証していくことの方が、受講要件を狭めることよりは効果があるのではないかと私は思いました。
【青山主査】ありがとうございます。
科目の運営とか評価の話ですよね。例えるなら、誰でも教習所は行けるけれども、運転技術が身に付いていなかったら免許はもらえないという、そういうことですね。
【志々田委員】そうそう。
【青山主査】そこを絞っていくほうが現実的ではないかと。
【志々田委員】そうなのです。いろいろなところでワークショップなんかをやっていると、明らかにグループメンバーとの共同作業に参画できていなかったりする人がいます。いろいろな意味で。特にコーディネーターやファシリテーターとしてのトレーニングを積むこの社会教育主事講習という場では、残念ながら、受講するためのある程度の要件・レディネスが必要で、不具合が生じやすい場面かなと思います。そういう方たち自身も周りについていけないので、さらに学習がうまく進まなくなる、なんていう場面を時々ですが見かけます。成人学習者はやっぱり学習者としての自己責任を背負うべきだと思うので、努力したとしても、基準に満たない方たちは単位認定しないという、みんなで共通認識をもっていくことが大事なのかなと思います。グループワークは、集団で学ぶということがとても大事な科目なので、その辺りもちゃんと考えられたらいいのではないかなと思いました。
【岡委員】岡です。志々田先生に少しいいでしょうか。
先の私の発言と矛盾した言い方になるかもしれません。特にグループワークに関して言うと、そういうついていけない人を支えるためにグループが団結していって、学びがよくなるということも往々にして起こるのですよね。それがまた社会教育の学びでもあります。ですから、できない人を落としましょうということではなくて、学習者のなかに社会教育に対するコンセントレート、集中みたいなものがあるかないかのようにも思います。難しいですけれども、できない人を振り落とそうということでもないなというふうに、それも思いました。以上です。
【青山主査】水野さん、お願いします。
【水野委員】ここ数年、都道府県の窓口をやっていて、問合せの電話で、介護とか看護とか福祉の方で、専門学校を途中で辞めたけれども現場で頑張っていて、社教主事講習を受講したいという方が結構いらっしゃるのですが、その実務経験では受講要件を満たさなそうな人も結構いて、でも学ぶ意欲はあって、こういう方こそ、この学び合いの場に来てほしいなと思うことがあるというのが1点目です。
あともう1つは、今、行政やいろいろな分野の人に社会教育主事講習を受けてほしいといったときに、やっぱり高卒のメンバーも結構いっぱいいて、生涯学習課に来るのは、ほとんど確率論的に公務員の異動では少ないので、そうすると、経験もない子たちには、どうやったら受けさせられるのかということを考えながら受付窓口事務をしていたので、もちろん人によってワークできる、できないはあると思いますが、学びたいという意欲がある人を助けられないかなというのは、ずっと思いながら事務をしていました。以上です。
【青山主査】ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。井口さん、どうですか。
【井口委員】すごく難しい問題だなと思って、なかなか発言できないでいました。
私も基本的には要件を緩和できたらいいなと思っています。公民館みたいなところには当然多様な人たちが来ていて、その人たちとどうやって一緒につくっていくかということをずっとやっているので、もちろん専門性をきちんと担保していくということは、社会教育主事講習の重要な役割であるというのは大前提ですが、とはいえ、やっぱり公務員の中にも高卒で入職されていて、その人が社会教育の部署に来て、実質、資格を持っていなくても力を発揮していく事例も山のようにあったりして、そういう人がきちんと講習を受講できて、さらに力をつけていけるよう担保してほしいなと、今の水野さんの話から思いました。
そのときに、緩和するにせよ、しないにせよ、導入的講習の位置づけはどうなるのかなというのはやっぱり気になっていて、仮に緩和するとなった場合に、高校生がいきなり講習を受けられますということが適切なのかと言われると、私もちょっとクエスチョンで、そこで、それを代替するのが仮に導入的講習だとすれば、ユース社会教育士ではないですが、そういった何かエントリーの称号みたいなものがあるとか、そういう構造にしていかないと何となく整理がつかないような気もします。そんなことを思ったりしました。なので、緩和するという方向性は、事務負担の軽減という意味でもありかなと思いつつ、何らかの形で導入的講習を位置づけて、そこを通ることを1つの要件にしていくとか、逆に受講要件は緩和せずに、導入的講習で幅広くニーズを拾っていくという方法もあると思います。この辺り、どちらがいいのかは確信を持って提案することはできないですけれども、セットで少し検討していく必要があるのかなと思いました。
あともう1つ、出口の話ももうちょっと意識しながら広げていくということをやらないといけないなと思っていまして、もちろん社会教育士の活躍の分野は、今日お示しをいただいたように、幅広い広がりがあるわけですけれども、でも、その中でも社会教育施設とか指定管理者、特に公民館が私は1つの受皿としてもっと想定されるべきで、その辺りのことは、ここのワーキングの範疇を少し超えるところだろうとは思いますが、ぜひ社会教育特別部会でも引き取っていただきながら、養成後の現職研修も想定するのであれば、もう少し意識的に考える必要があるかなと思っています。
次回もその話をしたいなと思いました。
【青山主査】ありがとうございます。
昨日たまたま特別部会がありまして、社会教育法とか法体系の話にもなりましたが、社会教育法に書き込むかどうかは置いておいて、公民館と図書館の設置及び運営に関する基準の中に、社会教育士を持っている職員を置くことが望ましいということを盛り込めるといいということを発言しました。今おっしゃった出口のところに関わるかなと思って聞いていました。
【井口委員】ぜひ現職研修の設計等とセットで検討できるといいかなと思っています。
【青山主査】全体として、今よりは緩和できたほうがいい面もありそうですが、やはり全く誰でも来られるようにする訳にもいかないのではないかというご意見が出ています。
ただし、細かくすればするほど事務作業が煩雑になりますので、ある程度シンプルな制度にしておかないと、実施機関の負担がまた上がってしまうというジレンマがあるような気がしていて、その辺りですね。あと、基礎資格みたいなものが増えていくと、今度は認証機関をどうするかということもあります。この辺を、今、出していただいた意見をもとに、案1、2、3がまた出てくるというイメージでしょうか。5回目でその辺りまでは議論し得るのかなと思っていました。
【神山社会教育振興総括官】中でも相談しますが、御議論をせっかくいただいたので、案が3つ並ぶかどうか、何らかの形で次回も少し議論できるように、ある意味、論点が大分絞られてきているという意味では、その部分については次回御議論いただくという手もあるかなと思うので、どういうものがお示しできるかは、主査とも相談しながら検討してみたいと思っております。
【青山主査】ありがとうございます。どうぞ。
【牧野社会教育の在り方に関する特別部会副部会長】すみません。まとめに入るところで申し訳ないです。
ユース社会教育士の議論は、高校生も同じ主事講習を受けられるという議論ではなく、予備的に、いわゆる導入的に、高校生たちにも社会教育に関心を持ってもらえるようなものがあったらいいのではないかという議論でした。社会教育主事講習とは別物です。
もう1つは、受講要件を緩和するというのは、やっぱり事務負担が大きいということと、裾野を広げていくという議論があるので、高卒ぐらいで分かりやすくしたほうがいいのではないかという議論があるということです。
岡さんがおっしゃることはよく分かりますが、見ている風景がちょっと違うのかなと思います。あまりにも多様な人が入ってくると、実施機関の負担が増えることは明らかで、ある意味では、教員のほうにも確実に負担がかかりますが、各地の公民館大会などに行くと、高校生が壇上に上がることが結構多くなってきていて、高校生が様々な社会活動をやっており、彼らがうまく活躍できるようにしていきたいという気持ちがあります。さらには、今、コミュニティ・スクールが増えたり、高校の普通科の改革が始まり地域探求型に変わっていったり、また、総合的探求の時間が入ったりして、地域に目が開かれている子どもたちが増えてきています。その子たちは、地域で様々な大人と関わりながらかなり訓練されているので、そういう子たちがむしろ高卒の段階で受講できるようにしていくといったことが、今後、裾野を広げていく上でも大事なことになるのかなという印象もあるので、その辺りも皆さんで議論していただければなと思います。
ただ、その時の懸念事項はある意味では、もう全部講習で済むのではないのかという議論が出かねないということです。だから、養成課程はなくてはならないという論理をどう出せるかというか、むしろ養成課程がメインであり、さらに、社会人には講習を受けてもらって裾野を広げていくといったことをどう考えるかといったことが今後少し議論になるのかなという思いもあるので、その辺りも、可能であれば少し皆さんで議論していただければありがたいなと思います。
【青山主査】ありがとうございます。
皆さん、ぜひ次回の最終回に向けて、言い足りないことや、論点になり得ること、あるいは御意見があるところを、最後に出せるだけ出していただければと思いますが、いかがですか。
【岡委員】じゃあ、いいですか。
【青山主査】はい、お願いします。
【岡委員】今、牧野先生が最後におっしゃったことは、私も言いたかったところで、養成課程があるから、教員を通して地域の社会教育が支えられたりもします。大学教員の地域にとっての存在意義を押さえた上で、養成課程をきちんと位置づけるということも考えるべきかと思います。もちろん養成課程がどういう人材を育てるかということも大事で、それは今後の議論になりますが今、既に行われている議論は、下手をすると養成課程は要らないという議論になってしまうというのはそのとおりです。やっぱり養成課程があり、教員がそこで担保されるから、大学で主事講習ができるのですよね。大学の主事講習が持つ意味が、今の議論には直接関わってくるのだと思います。
あわせて大学の主事講習が、各県教委と連携しながら、県の人材養成にも連動していることの意味というのは、押さえておく必要があるのではないかと思います。県教委は、県の人材養成を考えながら主事講習に送り込んでいますので、議論の前提として押さえていただきたいと思います。
また、導入的講習の中身をどうするかということも、もう少し議論が必要かと、何でもありにはできないということを重ねて申し上げておきたいと思います。以上です。
【青山主査】ありがとうございます。
では、志々田さん、お願いします。
【志々田委員】さっき井口さんがおっしゃった出口の話は私も大事だと思っています。例えば、地域学校協働活動推進員や社会教育委員の委嘱の要件の一つに「社会教育士」という言葉が入るといいなと思います。また、地域と学校の連携では、高校の教育魅力化コーディネーターのような、初中局で担当している高校教育改革で求められている職があります。フルタイムのお仕事として任命されている方も多いですが、そういう方たちを募集する際の要件の一つにも、「社会教育士」が入るといい。要するに、社会教育士は、牧野先生がずっとおっしゃっているように、地域コミュニティの基盤づくり、もう少し言うと、人と人とをつなげたり、教育機関と教育機関をつなげたり、施設をはじめとする様々な教育資源をつなげたりと、こうしたコミュニティづくりに教育的アプローチをすることができる人材だということを、社会教育士の役割としてしっかり明示し、そのための内容を講習のカリキュラムに入れていく必要があると思います。そう思うと、今、地域学校協働活動とか、コミュニティ・スクールというのは、講習の一部にほんの少しだけ入っていますが、地域学校協働活動をクローズアップするだけでなく、学校と地域をつなぐという領域を1つ立てたほうがいいのかなと思います。出口を考えると、やっぱり教育機関とか、企業とつないでいくことも必要だと思います。
学校の中にはキャリア教育コーディネーターとかジョブサポートティーチャーとか、いろいろな教育系のコーディネーションをしている職業の人があるんですよね。先日、たまたま広島へ行ったときに、そういう職業をいっぱい集めて、お仕事図鑑のような、教育コーディネーター図鑑みたいなものを作ったら面白いねという話をしました。出口を社会教育の領域ではないところまで延ばしたときに、どんな科目が想定できるのか。そこが新しい社会教育士向けのプログラム、内容になるのではないかなと思われるので、そういった教育行政内のお仕事を調べていただけるといいなとちょっと思いました。以上です。
【青山主査】ありがとうございます。探究のコーディネーターとかもいますしね。
【志々田委員】そうです、そうです。
【青山主査】あとは、教育以外の領域で言えば、地域おこし協力隊の人たちが持っているとかというようなことも考えられるかもしれませんしね。
【志々田委員】そうですね。地域おこし協力隊の要件にも入れてもらいたいですね。
【牧野社会教育の在り方に関する特別部会副部会長】要求ありますよ、自治体からは。
【志々田委員】あると思う。
【青山主査】いかがですか、皆さん。
【井口委員】確認ですが、1つは、カリキュラムの中身については、当然あと1回だけでは議論が難しいのでもうちょっと実務レベルでの検討が必要で、あとは導入的講習をどうするか、現職研修をどうするかという大きな枠づけまではこのワーキングで方向性を示し、その後また別の場でさらに御議論をいただけると考えていいですよねという確認です。あとは、今日参考資料としてお示しをいただいていた教職課程、教員免許制度の在り方の検討との関係が気になっていたところです。今回は、ほとんど養成課程の議論はできていないけれども、養成課程が大事だというのは、まさにおっしゃるとおりだと思います。特に養成課程で考える1つの視点としては、教職課程と、社会教育主事課程との関係が、より緻密に設計されていくべきだろうと思っています。要は、社会教育主事養成課程の履修者がなかなか伸びないみたいな話を伺ったりしているので、その課題との関係で考えると、やっぱり学校教育の教職免許を取得する学生に、社会教育主事・社会教育士も取得してもらえるようにきちんと構造的に関連付けていくというのは非常に重要になってくるだろうなと思っており、その辺りのことも今日議論がなかったので、確認をさせてください。
以上です。
【青山主査】神山さん、お答えできることはありますか。
【神山社会教育振興総括官】まず、最初にいただいた話に関しては、おっしゃるとおりでして、次回、一定のまとめをしていただきたいと思っていますが、講習の中身ですとか、あるいは、それと連動しての研修の在り方みたいなところは、特に中身については、引き続き御議論いただく場が必要かなというふうに思ってございます。
もう1つの教職との関係については、一応、次回はワーキングで御説明いただくことは予定はしているものの、一応、今日お配りしている資料ベースでいきますと、中間まとめとなっている資料のうち、5ページ目ぐらいから御覧いただくと、5ページは幼稚園ですが、その後、小学校、中学校、高校とかが並んでおり、それの右上のほうを御覧いただくと、オレンジ色のところで、その強み専門性に係る内容(20単位)を学修し、合計で、それぞれの学校段階で異なりますが、全体の単位数が示されている。
何が言いたいかというと、今の教員免許より、約20単位ぐらい減らして教員免許を取れるようにするけれども、その減らした分の20単位は、いろいろな専門性、強みを持ったいろいろなタイプの先生がいるような形を目指そうというのが大きな方向性だと理解をしてございまして、20単位分でどんな専門性があるかというのが、12ページ、13ページあたりのイメージ図というふうになってございます。
12ページに関して言えば、下のほうに小さい字ですけれども、強み専門性の例というものも書いてございまして、こうした中で地域と学校の連携みたいな話は非常に重要なものですので、地域連携なども担当している我々とすれば、その部分をしっかり初中局の議論、教員免許の議論の中にも反映していっていただく必要があるかなと思ってございます。
その意味で、13ページは、今の時点ではこういった形で示していただいているところではありますが、固まりとして、例えば、地域連携みたいなものとして社会教育士の内容も学んでいただくと、それが養成課程の24、20単位ぐらいというイメージだったので、それとの関係も含めながら、養成課程のほうを、単位については、講習をいじらないのであれば、あまり養成課程のほうもいじらないという方向性かなとは思うものの、この免許との関係、いわゆる教育学部における教員免許のプラスアルファの20単位ぐらいの専門性のところは、この段階ではそれほど前面には出ておらないかもしれませんけれども、一定程度それも重要だよねというところは、今後しっかり初中局とも連携して示していきたいなと思っております。
一応、12ページのところでは、小さい字の中の4の最後のほうに社会教育主事とか社会教育士の話は出ておりますので、今でも入っていないわけでは決してないわけですけれども、もう少し焦点が当たるような形に、我々としては、していけたらいいなというふうに思っているというような状況です。
以上です。
【青山主査】ありがとうございます。
坪田さん、お願いします。
【坪田教育改革調整官】1つ、さっきの資格の受講要件に関して御参考ですが、私は、30年前に社会教育主事、学芸員、司書、この3資格の養成研修等の見直しという制度改正を同時にやるということを担当させていただきました。そのときの思想は、3資格で、必要な実務経験の年数や内容がばらばらなのを相互乗り入れしていこうということで、生涯学習概論も共通の科目として設定し、単位数の見直しもして、大学等の養成との兼ね合いも考慮しつつ内容の見直しを行いました。
あと、大事なところは、社会教育の専門職として世の中で活躍してもらうということが1つ目の狙いですけれども、2つ目は、広く学んでもらうということ自体が大事だというのが2つ目。3つ目は、ある意味、本当にやりたかったのは学歴要件の見直しだった。結局そこまではできなかったのですが、学歴社会から生涯学習社会へと言っているわけだから、こういう資格から象徴的に直していって、他の厚労省の資格も含めて、大卒・短大卒といった要件を見直してもらおうという、そういうことも狙って当時は改正の取組をしたと思っています。そういう意味では、まず隗より始めよみたいなことも念頭に置かれるといいのかなと思いました。
すみません。失礼しました。
【青山主査】ありがとうございます。
そろそろお時間ですが、どうしても言っておきたいことがある方はいますか。よろしいですか。
【岡委員】じゃあ、すみません。もう1つだけいいですか。
【青山主査】どうぞ。
【岡委員】上級人材の話も可能性として残しておいてほしいと思っています。
というのが、今までは、ほとんど主事講習と養成課程だけが養成の舞台でしたが、これからの構想として、もしかしたら導入的講習が出てくるだとか、あるいは事前事後の重要性だとかというふうに、やっぱり養成、それから研修の舞台が広がってきているわけですよね。そうすると、それを実際に運用する人材、展開する人材が必要になり、そこの議論がこれまで無かったのですが、誰かがそれを担っていかなければいけない。それを担う人材は社会教育士だけでいいのかな、もうちょっとそこの研修とかを受けた人がいてもいいのではないかなという構想があってもいいのではないかなと思いましたので、それをちょっと付け加えさせてください。
【青山主査】ありがとうございます。
ほかはいかがですか。よろしいですか。
そうしましたらば、一旦議論としては閉じさせていただきまして、次回は、これまでのまとめと、それから幾つかまだ論点が残っているところについては、もう少し議論し、それから、教員養成についての情報提供をいただけるということですので、また引き続きよろしくお願いしたいと思います。
また、本日の論点について、後で思いついたとか、発言し切れなかったことがもしあれば、メール等で事務局へ連絡をしていただく形でお願いします。
それでは1回、事務局にお返しします。ありがとうございました。
【市川地域学習推進課長補佐】ありがとうございました。
事務局から連絡でございますけれども、ただいま主査からもおっしゃっていただきましたとおり、追加の御意見がございましたら、2月27日金曜日を目途に、事務局までメールにて御連絡をお願いいたします。
また、次回の日程につきましては、別途御連絡させていただきます。
事務局からは以上でございます。
【青山主査】それでは、本日のワーキングはこれにて閉会とさせていただきます。皆さん、どうもありがとうございました。
―― 了 ――
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