令和8年7月3日(金曜日)10時00分から12時00分
文部科学省会議室 ※web会議併用
(委員)清原委員、萩原委員、内田委員
(臨時委員)青山委員、安齋委員、伊東委員、小田切委員、柏木委員、金澤委員、古賀委員、小見委員、関委員、
野津委員、東委員、牧野委員、美田委員、村井委員、八木委員、山本委員
(生涯学習分科会委員)大久保委員、金子委員、戸田委員他
【清原部会長】 皆様、おはようございます。定刻になりましたので、ただいまから第137回生涯学習分分科会、そして、第19回社会教育の在り方に関する特別部会を合同開催にて開催いたします。
本日も大変御多用のところお集まりいただきまして、どうもありがとうございます。全国的に台風や線状降水帯による風水害が発生し、また、地震も多発しております。被災地の皆様にお見舞いを申し上げます。本日もそうした地域からも御出席いただいておりますことに、心から感謝を申し上げます。
本会議は、対面とオンラインを併用して開催いたします。なお、本日はユーチューブのライブ配信にて報道関係者等の傍聴を受け入れております。報道関係者からは、会議の全体について録画を行いたい旨申出があり、許可しておりますので、御承知おきください。
それでは、早速議事に入らせていただきます。本日の会議は、12時までの開催を予定しております。委員の皆様の貴重なお時間をいただいておりますので、限られた時間の中で自由に充実した議論ができますよう、進行に努めます。皆様におかれましても、
会議の円滑な進行への御協力のほど、改めてお願い申し上げます。
本日の議事は、「地域コミュニティの基盤を支える今後の社会教育の在り方について」でございますが、まず、最初に、「資料1-1、社会教育主事・社会教育士養成の在り方について」でございます。
これは、「社会教育の在り方特別部会」の中に設置した「社会教育主事・社会教育士養成等の改善・充実に関するワーキング・グループ」の取りまとめがなされましたので、主査である文教大学人間科学部の青山教授に、その第8回の6月24日の会議で確認されました内容について報告をしていただきます。
続きまして、資料1-2につきましては、神山社会教育振興総括官に御説明をしていただきますので、続けての御説明をよろしくお願いします。
それでは、青山主査、よろしくお願いいたします。
【青山委員】 青山です。おはようございます。
今御紹介いただきましたように、昨年11月から8回にわたってワーキング・グループで検討してまいりまして、資料1-1のとおりまとまりましたので、こちら、報告をさせていただきます。
1枚めくっていただきまして、目次のところを御覧いただければと思います。今回の報告、全体で7章立てとなっておりまして、まずはワーキングの射程と基本的な枠組み、それから、講習の参加促進、また、裾野を広げるための方策、受講後、それから養成課程、それからさらに検討が求められる課題ということでまとめてございます。
2ページを御覧いただければと思います。1のところは、この部会との関係について示されているところでございます。大きな点線のところは、この部会の審議事項1のまとめから引いているところですけれども、特にこのワーキングが始まった段階では、真ん中のポツの上から4つ目の黒ポツですけれども、社会教育士と社会教育主事を2階建てで養成してはどうかというような議論が部会の中でありまして、それも一つの前提になって議論が始まったというところでございます。
3ページのところに行っていただきますと、「このように」というところがございますけれども、これまで社会教育主事の養成を前提としてきた主事講習や養成課程を、やはり社会教育士時代に合わせて全体を変える必要があるということで、大きな枠組みを示した上で、今後の引き続きの検討の素材にするということが、この報告書の大きな前提となっております。
2番は、講習に係る制度の基本的な枠組みに関する検討ということで、(1)に主事と社会教育士の2階建てについての方向性について書いてございます。もともと2階建ての案をベースにこの検討を始めたわけですけれども、一方で、社会教育士にとっても、社会教育行政に関する基礎的な学びは重要だよねというようなことがありました。
また、4ページ目を見ていただきますと、様々な要素の中で、社会教育士と社会教育主事が共通して学ぶべき内容も多いのではないかということもありました。
様々な意見があった中で、やはりここは主事と士の養成を分けるのではなくて、一体的に運用していく。具体的には、講習においては、今後も現行の8単位を維持することとした上で、内容の見直しを行っていくという方針でどうかということで取りまとめてございます。
(2)のところは、それを補足するような形になるわけですけれども、かなり共通する部分がある中で、社会教育士であることが社会教育主事を発令する際の要件となるということがまず重要であろうということを確認しました。つまり、社会教育主事は社会教育士でもあるということを前提とした上で、ネットワーク化ですとか、いろいろな議論をしていく必要があるのではないか。特に両者が一緒に学ぶということにも意味があるのではないか。
そのようなことも踏まえまして、5ページの真ん中あたりで、改めまして、1階2階を分けるのではなくて、統合して一緒に学んでいくようなカリキュラムとして講習を運営していくということを設定しております。
その上で、具体的な検討項目は5ページの丸1から丸4にまとめてございまして、これが次の章に続いていくということです。
6ページを見ていただきますと、こうした中で都道府県や国、特に都道府県では、広域の行政の中で市町村の社会教育主事に対する研修の機会を提供することの重要性であるとか、あるいは、国レベルでは、そうした研修機会を都道府県を超えて実施することの重要性などについても触れております。
また、ここでの講習は、社会教育主事の養成だけを行う講習ではありませんので、今後は「社会教育講習」などといった名称に変えることが適当ではないかということも書いてございます。
具体的なイメージが7ページの表になっておりますので、こちらも御覧いただければと思います。
8ページからは、こうした今後の基本的な方向性についてです。ここは部会との議論も重なりますけれども、今後、具体的な講習の内容を考えていく上では、例えば、教える側と教えられる側を2つに分けるのではないような学習観が必要であるとか、実践と省察の往還といったような要素がとても重要ではないかとか、あるいは、これまでも出てきたような、例えば、活動自体が楽しいものとなるようにとか、充足感・有用感が大事ではないかとか、あるいは、いろいろなつながりをつくっていくこととか、地域コミュニティや地域社会の維持についても重要ではないかといったことを確認した上で、8ページの下になりますけれども、これまで重要とされてきたコーディネート、ファシリテート、プレゼンテーションといった3つの技能につきましても引き続き重要であることは認めつつも、これらを技術的な側面のみから捉えるのではなく、社会教育の特長や、社会教育主事、社会教育士が活躍する実際の場面との関係を踏まえた捉え方としていくことが重要であることを指摘しています。
特に「また」と記載されている、その次のところですけれども、やはり個人レベルで支援をするところから、マクロに地域レベルで支援をするところまで、様々な活躍の層があり得るということを踏まえて、これまで考えられてきた資質や専門性をより幅広い層の中で捉えていくということが重要ではないかということを書かせていただいていています。具体的には、学びを促進することとか、学び合い・つながり合う協働的な場や集団をつくること、また、自律的・継続的な活動の仕組みをつくることといったような、そういったミクロレベルからマクロレベルまで様々な層で活躍の役割を考えておく必要があるのではないかというようなことも書いてございます。この辺りは、後ほど資料1-2でも改めて説明があるのではないかと思います。
続きまして、大きな3のところに入らせてください。3は、講習への幅広い層の参加促進に向けた見直しということになっております。
1つ目は、講習受講の利便性の向上ということで、これまで以上に社会教育の裾野を広げる中で、新たな社会教育、講習についても、より多様な人たちに受講できるようにしていくべきではないかということで、社会教育施設の職員さんであるとか、あるいは、10ページのところでは、自治会、民生委員、消防団、あるいはRMOの皆さんといった、社会教育以外を本業とする者や組織的に地域活動を行う者にとっても、社会教育士が魅力的なものとなり、かつ、講習に対するアクセスの可能性を高められるような改善が必要ではないか。具体的には、オンラインや土日開催、夜間開催、あるいは柔軟な受講機会といった、そういった工夫がこれまで以上に求められるんじゃないかということが書いてございます。
(2)は、これまでも行われております、例えば単位互換の仕組みをもっと広げるべきではないか。また、後ほど出てくる導入的講習というものを今回新たに枠組みとして出しているんですけれども、こういったようなものを一定の受講要件にするようなアイデアであるとか、あるいは、1科目の単位数を細分化して、より柔軟な受講が可能にするようなやり方についても今後検討が必要ではないかということも書かせていただいています。
もちろん現行の主事講習においても、実施機関ごとに多様な取組をしてくださっているところでありますので、実施機関の裁量も尊重しつつ、また、教育的なこだわりも尊重しつつ、柔軟性を高めていくべきであろうというようなことが書いてございます。
(3)のところでは、こういったことに関しての任命権者に求められる対応等ということで、現行、社会教育主事の発令がなされていないような自治体もあることから、今後発令される候補者などを見据えて、計画的に養成をしていくことが自治体にも求められるということ、また、これを業務の一環として受講できるような形に、ぜひ各自治体については御協力をお願いしたいということを書いてあります。
12ページを見ていただきますと、4番、裾野を広げるための方策ということで、先ほど申し上げた導入的講習の充実が(1)となっております。この「導入的講習」というのは、大きく言いますと、社会教育主事講習の手前に位置づくような様々な講習のことで、これらをより充実させていくべきではないかということです。今回、社会教育主事講習、社会教育士も主事も合わせて8単位の枠組みを崩さないということにいたしました。もう一方で、裾野を広げていく必要がある中で、例えば、12ページの4段落目になりますでしょうか。導入的講習として、例えば、各地で展開されている社会教育に関する入門的な研修であるとか、あるいは、多様な領域で行われている社会教育に関する研修などか想定されると書いてあるわけですけど、例えば、地域と学校の協働・連携に関する講習であるとか、首長部局等における地域振興に関する講習の中で社会教育について扱っている、そういった講習をより充実させていくことによって、社会教育の裾野を広げていくこと、また、社会教育講習の受講につなげていくような、そういった講習を充実させていくことが重要であるし、導入的講習の受講が社会教育主事講習の受講につながるようなインセンティブも含めて検討していくべきではないかというようなことを書かせていただいております。
13ページには、そういう多様な裾野を広げて、導入的講習等を経て、主事講習につながっていく図についても書かせていただいているところです。
13ページは、受講資格の見直しについても書かせていただいています。13ページについては、これまで以上に受講要件を緩和して、より多くの人に受講していただけるようにしてはどうかということで、例えば、民生委員や保護司、あるいは、地域運営組織(RMO)の活動経験等、そういった他分野における実務経験も新たに受講資格として認めていくことを推し進めてはどうかということを書かせていただいております。
14ページからは、今度は受講後ということになります。これまでも受講はあくまでもエントリー条件なのだということで、講習を経た後、社会教育人材としてより活躍していくための受講後の様々な活躍の促進方策が必要であるということは言われてきたわけですけれども、改めて(1)のところでは、継続的な研修等の推進ということで、特にネットワークづくりであるとか、広域的な研修の機会を継続的に行っていく。その上ではやはり都道府県の役割が、あるいは大学の役割が重要であるということを書かせていただいています。
また、こういった導入的講習から事後の講習までを含めた様々な研修が現在も行われていますので、こういったものをきちんと整理し体系化していくような、そういうことが必要ではないかということで、15ページには北海道の事例を書かせていただいております。オンラインも含めた様々な形で、入門講座からフォローアップまでが体系的にある例として、ここでは挙げさせていただいているところです。
続きまして、活躍の場の拡充ということで、こういった社会教育士の資格というか称号を、今後、例えばこれまでも言われてきたことではありますけれども、公民館の主事さんであるとか、あるいは様々な社会教育施設の職員さんであるとか、あるいは指定管理者として施設を運営するようなスタッフの皆さんであるとか、そういった皆さんにもぜひ取っていただいて、こういった社会教育施設の専門性の向上にも資するものとしてほしいというようなこと、また、そうした人たちのネットワークを広域的につくっていくことの重要性についても書かせていただいているところです。
6番からは、これまでの議論が主に主事講習の中身や、その運営方法、その前後に関することだったことを踏まえて、大学の養成課程についても同じ考え方で改正をしていくべきではないかということが書かれています。
17ページを見ていただきますと、こういった見直しの方向性について、幾つかポイントを書かせていただいています。特に丸1のところでは、実践力の向上ということで、養成課程で学んだ学生が卒業後に、社会教育士として地域における多様な領域で活躍できるような、実践と省察の往還であるとか、地域社会とのつながりを養成課程の段階でつくっていくべきであろうということ。
それから、丸2のところでは質向上と拡充と書いてありますが、特に教員養成課程の改正が進められている中で、教職に加えて、様々な「強み・専門性」を教員になる人たちが身につけていくような方向性が示されているわけですが、この「強み・専門性」の中にきちんと社会教育に関する要素も加えていけるような、そういったことが重要であろう。そのためには、2つの課程が組合せやすくなるように、単位数の精選ですとか、そういったことも併せて検討することが必要であろうということを書かせていただいています。
18ページのところでは、(3)ですけれども、各具体的な科目についても幾つか方向性について示させていただいています。
1つは、中段のところになりますけれども、前回の改訂時に「社会教育実習」が必修になりまして、今、1単位で運用されていますけれども、今後、これをやはりより実践力の向上という観点からは、事前事後の振り返り等も兼ねて、実習を2単位に拡充していくことが必要ではないかということを書かせていただいています。
また、概論から実習まで、主事課程で学んできたことを振り返る機会として、中段ちょっと下にありますけれども、「社会教育総合実践演習」というような形で、教職には教職実践演習がありますけれども、そのような形で主事課程全体のまとめを取りまとめたり振り返ったり、また、力につなげていくような、そういった科目を新設することが考えられるのではないかということも書かせていただいています。
ただし、現行でも類似した取組を行っていただいている養成課程もありますので、この辺りは既存の演習科目等と合わせた柔軟な運用ができるような仕組みも必要であろうということも書かせていただいています。
また、社会教育特講が、現行、8単位でやっておりますけれども、特講を通じて、課程で学んだ社会教育に関する内容を地域の課題や現代的課題と言われるような課題群と結びつけていくことの重要性は、これまでと同様確認しながらも、例えば、教職との組合せであるとか、様々な単位の全体の負担を考えますと、資格課程以外の学部の学びなどもありますので、こちらについては少しスリム化して、全体の単位数を調整するような形を考えてはどうか。具体的には、特講を8単位から4単位に縮減することを提案させていただいているところです。
19ページの下のところでは、上記の提案を踏まえて、総単位数は現行より2単位少ない22単位程度を想定し、具体的な内容については引き続き検討することとしてはどうかというふうに書かせていただいているところです。
これまでまとめてまいりました養成課程の見直しのイメージについては、20ページの表にまとめてございます。合計は2単位減りますけれども、実習が2単位になるということや、総合実践演習というようなものを加えることによって、全体の質の向上を図っていく、そういった方向性を示させていただいております。
7番は、今後、さらなる取組が求められる課題をまとめてございます。
1つは、単位数、受講資格、各科目の具体的な内容については、今後も引き続きこういった枠組みの中で検討を続けていく必要があろうということ。また、既に様々な実務経験がある方に裾野を広げていく中で、こうした実務経験が適切に評価されるような仕組みを引き続き検討していく必要があること。また、導入的講習の在り方や拡充方策なども検討していく必要があることなどについて書いています。
(2)のところでは、そういった社会教育士の活躍がきちんと見える化されるようにしていくこと。また、大学にもきちんとそういった役割を担っていただきながら、最後には大学院でのより上位の認証なども将来的には検討が必要ではないかといったことも書かせていただいています。
長くなりましたが、以上、報告の紹介とさせていただきます。以上です。
【清原部会長】 青山主査、どうもありがとうございます。このワーキング・グループにおかれましては、昨年の11月から6月まで8回にわたって集中的に、濃密な議論をしていただきました。青山主査はじめ、岡委員、井口委員、坂口委員、志々田委員、長岡委員、水野委員、そして、牧野副分科会長もオブザーバーとして加わっていただきましたし、ヒアリングに御協力いただきました皆様にも心から感謝を申し上げます。
それでは、今の報告に引き続きまして、資料1-2について、神山社会教育振興総括官、御説明をお願いいたします。
【神山社会教育振興総括官】 資料1-2を御覧いただければと思います。
先ほどの御報告の中で、社会教育が様々な層――ミクロ、メゾ、マクロといったお話もございましたけれども、様々な層での活動があり、それを踏まえていく必要があるといった議論がワーキング・グループでもなされたところでございます。
それを踏まえまして、ワーキング・グループの資料がございますけれども、少し細かかったこともありますので、事務局で最終的な結論を踏まえた図ということで用意をしたものがこちらでございます。
上に丸で「人づくり」「つながりづくり」「地域づくり」を書かせていただいておりますが、従来、社会教育でやってきたこういうことが、下に書いてあります「学びを促進する」「学び合い・つながり合う協働的な場や集団をつくる」、それから「自律的・継続的な活動の仕組みをつくる」といった、個人レベルから社会レベル、地域レベルまでいろいろな層があるということを、幾つか真ん中の少し薄くなっている円のところに書かせていただいてございます。
ただ、いずれの取組も、1つにだけ関わるということではないことが多いので、こういった形で少しイメージ図ということでお示しをしてございますが、いずれにしましても、こういった多様な層があると。あるいは、それがいろいろなところに関わりながら活動が行われているというところを踏まえながら、今後、一番上に書いていますように、社会教育主事・社会教育士に求められる力を、どういった力を養成していくのか等、さらに議論していく必要があるということをイメージとして示したものがこちらでございます。
以上でございます。
【清原部会長】 神山総括官、どうもありがとうございます。
皆様、ここで確認をさせていただきます。私たちが令和6年、2024年6月25日に文部科学大臣から受けた諮問は、「地域コミュニティの基盤を支える今後の社会教育の在り方と推進方策について」でございました。その審議事項の1として、「社会教育における人材」についての検討が位置づけられたわけでございます。
そこで、既に昨年の3月には、審議事項1について一定の取りまとめをしてまいりましたが、改めてこのワーキング・グループを設置させていただいたのは、先ほど青山主査から御説明いただきましたように、社会教育人材を中核とした社会教育の推進を進めていく上で、社会教育主事、社会教育士の役割の再確認とともに、その養成・講習内容をよりよくしていくということが必要になってきたからでございます。
また、社会教育士の皆様が多数講習を受けて、現場で活躍をしていただいているという実態を直視して、より一層、社会教育主事、社会教育士の皆様に活躍していただけるための方向性を提起していくと。こういうことが私たちに求められているわけでございます。
それでは、そのことを再確認させていただいた上で、今、青山主査から御説明いただいたワーキング・グループの取りまとめの内容、そして、神山総括官から御説明いただいた社会教育主事・社会教育士に共通する活動の多様な層のイメージ(案)につきまして、御質問や御意見をいただきたいと思います。
目安としては、10時50分ぐらいまで意見交換ができればと思っております。オンラインで御参加の方は、挙手ボタンを押してください。そして、会議室で御参加の方は、名札を立てていただくとありがたいです。
いかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、まず、牧野副部会長、お願いします。
【牧野副部会長】 すみません、今日は最初にお話をさせていただきたいと思います。
この社会教育士の称号創設に関わった者として、それから、もう一つは、その後にできました、人材部会と呼んでいますけれども、社会教育人材に関する部会ができまして、そこの部会長も担当した者として、一言、最初に少しお話ができればと思いました。
最初に、この社会教育士という称号なのですけれども、この創設が2017年になされて、そして、2020年度の社会教育主事講習からこの称号が出ることになりました。なぜこの称号がつくられたのかといいますと、実は全国市長会のほうから、社会教育主事の必置規定があるんですね、社会教育法の中に、これを外してほしいという要望が出たことに対して、いや、社会教育主事はとても大事なものなので残したいという議論が出てきて、そして、残そうとしたわけですけれども、実は主事というのは行政上は機関なのです。つまり、ポストの名前であって、主事講習を受講された方々や主事課程修了者が主事に任用されないと主事とは呼ばれないということになっていまして、見えにくいというか、分からなかったのです。誰が講習を受講されたのか分からなくなってしまっている。本来であれば、教育行政の中にいて、社会教育計画をつくったり、さらには現場の社会教育実践を助言をするというか、基本的には求めに応じて指導・助言をするということになっている。そういう役割を担う方々が、本来的には教育委員会の中にきちんと必置で置かれなければいけないということになっていたわけですが、特に財政的な措置が一般財源化されるということの中で、基礎自治体で配置率が下がっていく。そんなことの中で市長会のほうから、ある意味では、専門性がないのではないかというような議論が立てられたということがありまして、その過程で廃止が要望された。それに対して、いや、とても大事な役職というか、ポストであるので、残せないかという議論があった。
ただ、そのときに、やはり見えにくいということもあったので、むしろ社会教育士という形で見える化できないかという議論になった。それで称号が出るという形になりました。
その意味では、最初から実は社会教育主事の養成を受けられた方々が、社会教育士を名のることができるというような立てつけで考えられて、称号をつくってきた経緯があります。ただ、その過程で、やはり役に立たないとか、実践的にはあまり関与しないのではないかという議論がありましたので、その意味では、もう少し実地に、いろいろな実践に関わって力を発揮していただきたいということで、カリキュラムの内容を変えたということになります。
今議論になりましたように、例えば社会教育経営論ですとか、生涯学習支援論を新設し、さらに養成課程のほうに実習を組み込んだということもあり、それで実習先を確保するのに時間がかかるだろうということで、2017年に社会教育士称号授与の制度がつくられたのですが、3年間の猶予をもって、2020年度から称号が出ることになったという形になります。
その後ですけれども、私もよくひょうたんから駒という言い方をするのですが、ここまで多くの方々が社会教育士の称号を取られるとは、私たちも思っておりませんでした。この6年間で約1万2,000名の方が社会教育士の称号を取られたということで、非常に広がっていったわけです。
その過程で、もう少し社会教育士と社会教育主事の在り方を検討しようというので人材部会ができて、そこで検討した結果、社会教育主事の役割を次のようにしようということになりました。実はこの議論の途中で、第4期教育振興基本計画が出されて、そこで社会教育の定義が変えられてきたという経緯があります。従来のように、学校教育以外の社会において主に青少年や成人に対して行われる組織的な教育活動ということだけではなくて、むしろ人々のつながりやかかわりとしての、協力し合う関係の土壌を耕すという形で、社会教育こそが、実は一般行政も含めて、この社会の草の根の基盤を人々のかかわり、つながりという形でつくり出していく、そのための条件を整備するものであるという定義に変わってきました。そこで、人材部会の議論では、社会教育主事というのは、教育委員会の中にいながら、一般行政とも連携を取って、さらに社会教育士の方々が現場にいますから、その方々と連携を取りながら、地域全体の学びをオーガナイズしていく行政のポストに就いている専門職であると定義しました。また、社会教育士というのは、それぞれの専門性を持って受講されてきているので、例えば、NPOの方々や、一般行政の方、様々な地域活動をされている方々が受講されて社会教育士の称号を取られているので、その専門性を地域の学びに活かして、地域の人々が学んで、新しい地域コミュニティをつくっていくことを支援していく役割を担うという形で、専門性を実地に活かすオーガナイザーであるというように定義しました。
その後、今回のこのワーキング・グループができて、さらに社会教育士を基本として、社会教育の担い手というか、人材を育成し、さらにその基盤の上に社会教育主事として任用される人がいらっしゃるというような立てつけに変わってきた。その意味では、私自身としましても、とても納得のいくものとして今回の議論を聞いておりましたし、特に8単位というのは崩さないということ、ここはやはり社会教育士の方々も、社会教育主事になられる方々も、同じきっちりとした養成を受けて、専門性を持って社会教育の実践をされていくという形になるかと思いますので、その意味で、今回の議論では、社会教育主事講習ではなくて、社会教育講習という形で、まずは社会教育士の方々をそこでしっかりと育成していくことになった。さらに、社会教育主事に任用される人に関しては、行政的に評価をかけながら、さらに様々な実践経験を持ったうえで任用されていくという立てつけになっていますので、この形はとても納得のいくものではないかなと思っています。
さらに課程も今度組み替えていくということですので、特に養成課程のほうで実習系のものを重視していくという形になっていますので、より実践的なものが構想されていくのではないかなと思っています。
今回のこのワーキング・グループの議論の結果は、今後の社会教育の在り方を大きく前に進めていくというか、社会教育というのは単に教育行政内部だけの問題ではなくて、むしろ教育という手法を使いながら、一般行政とも連携を取って、そして、人々が地域を自分たちでつくっていく、自治の基盤をつくっていくようなものでもあるし、そこで民主主義を鍛えていくものでもあるというような方向性を、人材という形で強く前に推し進めていくようなものとして今日提起されたのではないかと受け止めております。その意味で、とてもありがたいなと思ってお話を伺っていました。
さらに今後ですけれども、先ほども実践と理論の往還というお話がありましたが、やはり大学の研究者の層を厚くしていく中できちんと、学習論といいますか、もっと言えば、住民の学習とは一体何であるのか、さらには、社会教育とは一体何であるのかといったことを一層研究していただいた上で、それを行政ですとか、また実践のほうにお返しをいただく。そして、お互いを行き来する関係の中で理論も鍛えていくという方向性を求めたいと思いますし、さらに言えば、自治体のほうも、やはり社会教育主事をきっちりと配置をしていただけるような措置を取っていただきたいと思います。さらに、これに関わって、今日のこちらの社会教育の在り方に関する特別部会の取りまとめにも関わってくるかもしれませんが、社会教育委員の在り方もきっちりと考えていくということの中で、社会教育行政をどうするのかという議論につなげていけるような、そんな議論ができるといいと思っております。
さらに、今日、東さんがいらっしゃいますけれども、若い人々にもっと枠を広げていくという議論もありました。これも人材部会のほうでも、ユース社会教育士という称号を出して、高校生ぐらいに取ってもらったらどうかとか、そういう議論もありましたので、ぜひとも若い人々にも関心を持っていただいて、裾野が広がっていくことを期待したいと思います。
すみません、長くなりましたけれども、以上です。ありがとうございます。
【清原部会長】 牧野副部会長、ありがとうございます。これまでの私たちの意見交換の中での人材に注目してきた経過について説明していただきました。
ところで、青山主査、今回の審議経過の中で、一般社団法人日本社会教育士会の皆様にも発表をしていただいて、共有をしていただいています。今、牧野副分科会長から、現行の制度においては、社会教育士は省令に基づく称号であって、法的な位置づけは不明確な状況ではあるんですが、実態としては1万2,000人を超える皆さんが社会教育士の称号を取得していて、その活躍と、社会教育主事の方で社会教育士の資格も持っているという方もいらっしゃるわけです。
見直しの方向性として、この社会教育士の称号ではなくて、資格化というような意見は出されたでしょうか。あるいは、ワーキング・グループでの位置づけはどのようでしたでしょうか。ちょっとここで御紹介いただけるとありがたいです。
【青山委員】 ありがとうございます。今回のワーキングでは、社会教育主事の任用資格を持っている人が、社会教育士という称号を名乗れるという、現行の立てつけを前提として具体的な養成課程や講習の在り方の見直しを行いました。
その上で、今後の活躍の幅を広げていくために、称号ではない何かに発展していく可能性については、特に具体的な議論ができていたわけではありません。議論の中で、そういったことにつながるアイデア等も含めて幅広く議論されたとは思いますが、具体的な論点として扱ったわけではありません。
【清原部会長】 御紹介ありがとうございました。
それでは、関委員、御発言をお願いいたします。
【関委員】 関でございます。本当に青山先生ご苦労様です。皆さん方で長年この議論をしてきたものが一つの形になったんだなと、改めて感謝申し上げたいなと思います。
私からは2点申し上げます。1点目は、この中で公民館主事に対して社会教育士の称号取得者を設置するというニュアンスの言葉が何度も出てきていますけれども、その点に対しての皆さんの感度というのはどれぐらいの強さがあったのかなというのを伺いたいなと思います。
現状では公民館主事は、公民館は社会教育施設であるにもかかわらず、今では生涯学習の拠点ということで、貸館的ないろいろな皆さんの学習をサポートする役割がほとんどその仕事となってきたような気がします。その中に専門性をきちんと担保していくような領域は、今では少なくなってしまったのではないかという気がしています。
私どもの市でも、現在、18公民館のうち5館は、社会教育士の称号を持った職員を配置しているのですが、配置館とそうでないところの温度差は結構大きくなっているような気がいたします。
すでに、全国の公民館数とほとんど同じぐらいの社会教育士が生まれてきているので、これから何らかの仕組み、努力義務まではなかなか明記することは難しいかとは思うんですが、ある程度行政としてきちんと配慮していくべきというようなレベルの声が上がっていたのかどうかというのが1点にお伺いしたい点です。
あともう1点は、社会教育士のフォローアップ研修的なものを、今日もご出席いただいている国立社会教育実践研究センターが核になって展開できないものかという点です。現在も社会教育主事の研修会や、公民館の専門職員の講習を行っておられます。それらを例えばウェビナーで全国に発信することによって、全国の社会教育士の共通感覚をつくり出していくような、そういう研修機会が提供できればいいなと考えました。これは後の議論かもしれませんけれども、お尋ねできたらと思っております。
【清原部会長】 関委員、ありがとうございます。
まず、公民館における社会教育士の活躍について、そして、フォローアップの在り方について、青山主査から御紹介いただけますでしょうか。
【青山委員】 ありがとうございます。必要に応じて事務局からも補足いただければと思いますけれども、1点目につきましては、ワーキングの委員の中に公民館の職員の方がいらっしゃいましたし、これまで公民館の職員については、その専門性を体現する資格がなかったことも踏まえて、今後、社会教育士の称号が、公民館職員にとって専門性を上げていくための核になるとよいのではないかというようなことは繰り返し議論がなされてきました。私個人としても、この部会でも申し上げたかもしれませんが、今後、例えば設置・運営に関する基準であるとか、あるいは社会教育法そのものか分かりませんけれども、そういった公民館や図書館に社会教育士の有資格者、称号取得者が配置されることを積極的に推進していくような取り組みを行うことが望ましいであろうと考えております。ですので、報告書も大きくはそういった方向性を共有していると私も理解しているところです。
2点目のフォローアップの体系化ということも、今回のワーキングの方向性と一致するところが多いだろうと思っていますし、既に現在も文科省の委託事業ですか、全国で今、社会教育士のフォローアップ研修も動いておりますので、徐々にそういった形が仕組み化されてきているところもあると思います。国社研にも中心になっていただきながら、今後そういった枠組みができていくといいのではないかなと私も考えています。
【清原部会長】 それでは、国立教育政策研究所社会教育実践センターの志々田さん、どうぞ御発言ください。
【国立教育政策研究所・志々田総括研究官】 社研のことを大事に考えていただきありがとうございます。
社研で実施している研修につきましては、もちろん全国の皆さんを引き受けていくということも今後はあるかもしれませんが、現在大事にしている機能としては、国全体の社会教育行政を拡充していくために、市町村の社会教育行政が担うべきこと、都道府県の社会教育行政が担うべきこと、そして、国の機関である我々の社会教育実践研究センターが担うべきことというふうにして、レイヤーを考えながら、様々な研修や学びの機会を提供していくことです。これまでもやってまいりましたし、今後もやってまいりたいというふうに思っています。社会教育人材のネットワークづくりにおいても、この辺りの役割分担の議論がもっと活発化すればいいなというふうに思っていることが1点です。
あともう1点だけ、社会教育実践研究センターが重視していることの一つは、対面で学び合いを重視しております。もちろんオンラインの便利さということも当然ありますし、オンラインでできることはなるべくオンラインでたくさんの方たちに御参加いただきながら実施すべきだと我々も思っております。
ただ、一方で、高い専門性を蓄積していく上は、対面で学んでいく、同じ専門性を持つ人材同士の横の人間関係をつくっていくということも、国の機関として非常に重視をしております。
そのような意味で、現在は都道府県の社会教育、それから政令指定都市の社会教育主事の皆さんと国研とでネットワークづくりをやってまいりましたが、このネットワークを様々な民間の皆さんのお力も借りながら、もっと拡大できていったらいいなということを思いながらワーキング・グループにも参加させていただきました。今後も人材育成の在り方全体について、もっともっと進めていきたいというふうに考えております。
以上です。
【清原部会長】 志々田さん、ありがとうございます。ワーキング・グループの委員としても御活躍いただきました。関委員、いかがでしょうか。
私も今、とても重要なやり取りがあったと思っておりまして、この養成課程の改善についても、あるいは新しい形を生み出していくことについても、フォローアップの研修においても、それをコーディネートし指導する教員も、そして指導者も必要になってきます。
したがって、今日、ワーキング・グループの御報告にありましたような内容を具体化していくためには、社会教育に関する専門家の高等教育における養成というのも不可欠でございますし、教員養成課程と社会教育の人材養成課程の有機的な連携ということについても検討して、具体化していかなければいけないのではないかと、改めて確認をさせていただきました。
それでは、オンラインで御参加の大久保委員、そして、会議室の山本委員、野津委員と続けてください。時間の関係で、恐れ入ります、簡潔な御発言の御協力をお願いします。
では、大久保委員、どうぞお願いします。
【大久保委員】 大久保でございます。よろしくお願いいたします。
実は私も以前、ほかの場で、名称独占の資格の立ち上げに複数関わったことがございまして、その運営とか拡大でいろいろ苦労したという経験もあるんですけど、随分社会教育士の資格を取られた方々の数が広がってきているなというふうに思っていまして、この方々に社会教育の分野で活躍してほしいという気持ちと同時に、やはりもう一つ、この資格をせっかく取った方々に、資格を取ったことに満足してほしいというか、後悔させたくないという気持ちが私はやっぱりすごく強くあって、そのためには、それを使ったことが生かせる場があるということはとても大事なことだというふうに思うんです。
社会教育士の方々の役割ですよね。それこそ学び合い、つながり合って、協働的な場や集団をつくっていく。こういう人材に対するニーズというのは非常に広くあるんじゃないかというふうに思っておりまして、社会教育に隣接した領域でも様々な国家プロジェクトがあります。デジタル田園都市構想とか、共生社会とか、孤立・孤独対応とか、いろいろな問題も多分隣接したところにあるんじゃないかなというふうに思います。
そういう場でも、ここで言っている社会教育士のような方々のニーズはあるんじゃないかと思いますし、一番手近なところは私は企業内にあるんじゃないかと思っていまして、会社の中で、企業の中で、職場で何か新しいことを学び合うとかという、そういうちょっと企画をしたり場づくりをしたりするような、こういうことができるリーダーシップを取れる人というのは、すごく企業内で期待が大きいわけです。
そういうところで一回経験を積んで、その経験、実践の場の経験がまた次の社会教育の実践の場につながっていくとか、こういうような実践の場の積み上げが重なっていくと、取った方々も活躍しやすくなると思いますし、取ったことに対する、これ、やっぱりやってよかったというふうに思っていただけるようになるんじゃないかと思いますので、そういう実践の場の横のつながりということも意識したような、講習の中でそのことに触れていただくといいのかなと。ちょっと感想でございますけれども、申し上げさせていただきました。
【清原部会長】 大久保委員、大変重要な視点を提起していただいて、ありがとうございます。生かせる場として、多様な国家プロジェクトがあると。例えば、デジタル田園都市国家構想、最近では地域未来戦略となっているようですが、御指摘のとおりですし、企業も含めて、幅広い分野の活躍を想定しながら、養成課程、講習の内容の充実をという建設的な御提言、本当にありがとうございます。
それでは、山本委員、どうぞお願いします。
【山本委員】 東神楽町長の山本でございます。
私のほうからは、自治体としての視点を少しお話しさせていただければと思いますが、やっぱり社会教育の裾野を広げるというのは、これは自治体にとっても非常に大事なことだというふうに思っております。
そうした中で、今、法律の改正とかによって、いわゆる社会教育の担当領域が教育委員会だけにこだわらず、例えば、首長部局に移管をしたりすることによって、首長部局が場合によっては社会教育主事を任命するという可能性もあるわけでございまして、場合によっては、両方で分担をしてやるということもあるかもしれない。
そうした中で、自治体の中でいろいろな事務を行うときに、社会教育主事をどういうふうに落とし込むかというのも、そういった視点も必要かなと思いますので、組織全体としてどうしていくのか、社会教育の裾野を広げるために社会教育士をもっと活用するという、裾野を広げるというのはいいと思うんですけれども、それ以外に、やはり教育委員会、それから首長部局、それぞれが連携をするということも含めて必要なのかなというふうに思っております。
あと、2点目でございますが、先ほど主査の話に出ていましたが、やっぱり講習をやっていくときに、特に北海道は生涯学習推進センター等を使って、いわゆるプレとしての、入り口としての社会教育の講習をやり、それから、社会教育主事講習が終わった後にアフターフォローとしてやっている部分があります。
こういったことって実は大事なんですが、大学とか、いわゆる社会教育主事を実施している養成機関ではできないようなことを、広域の自治体である都道府県がやったり、あるいは場合によっては市町村がやるということも可能だと思いますので、そういった部分の役割分担みたいなものをもう少し明確にしたらいいのではないかなというふうに思っておりました。
いずれにしても、社会教育主事あるいは社会教育士がもっと活躍できるような環境を自治体からも推進していけるような、そんな環境を整えていければいいかなというふうに思います。
【清原部会長】 山本委員、ありがとうございます。私も市長経験者として、大いに共感いたします。首長部局と教育委員会の連携とともに、いわゆる一般行政の社会教育化というのが極めて重要な段階になっていると思います。福祉、防災、多文化共生、まちづくり、学校教育との連携、生涯学習、いろいろな分野、そして、子供・若者の活躍支援、少子化対策などを含めて、首長部局と教育委員会が連携しながら、社会教育士の活躍分野を広げていくということ、そして、さらに、先ほどの国立教育政策研究所の志々田さんの御提案とも関係しますが、導入から養成、そしてフォローアップまで一貫した社会教育人材の養成の支援については、多層的な取組み、北海道の例では広域自治体としての道、そして基礎自治体としての市町村、あるいは養成機関である高等教育機関、そういうところの役割分担を検討していくことで有意義な方向をと言っていただきました。
それでは、この部分最後の御発言となると思います。野津委員、お願いします。
【野津委員】 島根県の野津です。社会教育行政をしていた者として発言させていただきます。
先ほどの牧野先生のお話、社会教育士の歴史、成り立ちのところをお話しいただきましたが、私も平成23年に、公民館社会教育主事とか、学校内社会教育主事という新しいのをつくりましょうという提案を文部科学省にしたことがありまして、まさにそれが形になって、さらに言わば地域社会教育主事という立場の方も含めて、社会教育士というのができたということで、大変感動しています。私がちょっと離れている間にそういったことが進んだことを感動していまして、実際に我々、それを社会教育士ということでたくさん養成して使っているという状況がございます。
その中で1点、前回の人材育成部会、あのときに旧制度で社会教育主事をやった方が社会教育士になれないかという御提案をして、その部会の中では、事務局のほうから、そのままではできないという御結論をいただきました。
ただ、その際に、何らかの形で旧制度の方が簡便な形で社会教育士の受講なり称号を取れないかと検討をお願いしておりましたけれども、まだそういったことの検討が事務局のほうからは聞こえてこない。今回も恐らくされていないんだろうと。読んだ限りはされていないんだろうと思いますけれども、やはり大きな財産、先ほど言いました歴史をひもとくと、社会教育主事をやった方がまちに出て、あるいは教員とか公務員を退職してまちで活動している方々の活躍をそのまま引き上げるというようなところが大事だろうと。あるいは地域の方にオーソライズしていくことが大事だろうということを思っていますので、ぜひそういったところ、これは事務局のほうに前々からお願いしているところでございます。御検討いただければというふうに思います。
それと、1点だけ確認なんですけど、15ページの北海道の研修事業のところなんですけれども、これは社会教育主事講習とかフォローアップ研修、委託となっていますけれども、北海道から見たら受託事業なんですよね。センターから見たらね。ということでよろしいですよね。確認でした。ありがとうございました。
【清原部会長】 野津委員による、今の北海道の生涯学習センターの事例についてはいかがですか。
【青山委員】 これは北海道が受託して行っているという意味ですね。ですので、北海道が委託しているわけではないので、これは受託のほうが正確ですかね、図のつくりとしては。ちょっとこれ、後で確認させてください。
【清原部会長】 それから、さっきの旧制度の社会教育主事のことについては、それでは、神山総括官、どうぞお答えください。
【神山社会教育振興総括官】 御指摘ありがとうございます。野津委員からもお話がありましたように、社会教育人材部会でもお話があったと承知してございます。今回の議論の中でも、この後御紹介するものでも、先ほどのワーキングでもそうなのですけれども、社会教育主事としての実務経験だけではなくて、様々な実務経験をどう勘案していくかは検討の俎上には上っていると承知をしてございます。
ただ、結論は出ておりませんし、一方、どういう経験をどの程度評価していくかといったところは慎重に、これまでの経緯ですとか、本当に代替が可能なのかといったところも踏まえながら検討する必要があるといった意見をいただいております。今御指摘のあった社会教育主事経験者の経験といったものも、今後の検討の中でどういった対応ができるかは、さらに引き続き検討させていただきたいと思ってございます。
【清原部会長】 野津委員、よろしいですか。ありがとうございます。
それでは、資料1につきまして、皆様から熱心に意見交換をしていただきまして、これから御説明いただく資料2の議論にもつながる重要な視点、論点が提起されたと思います。ありがとうございます。
それでは、これから資料2「地域コミュニティの基盤を支える今後の社会教育の在り方について(審議経過報告案)」について、まず、神山総括官から御説明いただき、その後、皆様と意見交換をしていきたいと思います。
それでは、資料2について御説明をお願いいたします。
【神山社会教育振興総括官】 資料の2を御覧いただきたいと思います。
社会教育特別部会の皆様には、この前段階までは議論いただいておりましたので、前回の意見を踏まえてさらに記述を充実しております。また、本日報告がありましたワーキング・グループでの議論を、大幅にこの中に取り込んでいる形になってございます。社会教育特別部会、また、ワーキングの委員の皆様方には、非常に御尽力いただいたと、感謝を改めて申し上げたいと思います。
今申し上げたように、特別部会の皆様には若干重なる部分もございますけれども、生涯学習分科会の皆様もいらっしゃいますので、少々駆け足になるかと思いますが、全体を通じた説明をさせていただきたいと思います。
それでは、1ページ目を御覧いただきますと、現状と課題ということで、1つ目の課題として、地域コミュニティにおけるつながりの希薄化について触れてございます。1つ目の白丸の少子高齢化の話、また、その次のライフスタイルの多様化ですとか、ICTやAIの急速な進展について触れてございます。次では外国人労働者の増加ですとかのグローバル化の加速の話もしてございます。
それから、その次の白丸の中では、つながりの希薄化が進んだときに、周囲との関係性を基盤とする日本型ウェルビーイングの実現が難しくなるといったことに触れてございます。
その下、一番下の白丸から次のページにかけては、子供を取り巻く環境の変化に触れてございます。
2ページ目に参りまして、(2)のところでは、課題の多様化と共助の必要性ということでございます。課題として、1つ目の白丸では、若者が地域に根づき活躍できるようにしていく必要があること、2つ目では、子育て世帯への支援、また、3つ目の白丸では、防災・防犯などの話を入れてございます。
4つ目の白丸で、高齢者などの孤立・孤独の深刻化の話、障害のある者の社会参加の話にも触れて、その次の白丸では、在留外国人の増加に伴う相互理解不足によるあつれきなどにも触れてございます。
それから、3ページ目に参りまして、1つ目の白丸では、行政でも地域包括ケアシステムや、先ほどお話がありましたRMOなど、地域単位で行政課題に対応していく仕組みが重要になってきている点に触れてございます。同じパラグラフに、日常的な支え合いを基盤とする共助の必要性についても触れてございます。
また、その次の白丸では、地縁団体などの担い手の高齢化を踏まえ、将来的な担い手である子供たちの参加を促していくことの重要性に触れてございます。次の白丸から一番下の白丸、そして、次のページにかけて、子供の教育を学校と地域が、また、家庭も含めて連携・協働して社会全体で担っていく必要があることを記述してございます。
(3)のところで、根本的に解決するために必要な課題について、住民一人一人の認識や態度を変えていく必要があるということ、教育的意図を持った対応、社会教育での対応が必要だということを記述してございます。 5ページ目に参りまして、大きなローマ数字の2が、地域コミュニティの基盤を支える今後の社会教育の在り方でございます。
(1)では、これまでの社会教育ということで変遷を書いております。昭和24年の社会教育法の制定、その後公民館が各地に設置された話、それから、60年代70年代の高度済成長期にはさらに公民館などが広がっていき、生涯学習の理念なども提唱された話を書いてございます。
1980年代以降も生涯学習の理念が浸透してきまして、社会教育における社会の担い手の育成という趣旨は相対化されてきたことに触れてございます。
一方で、「2008年をピークとして」というパラグラフでは、先ほど申し上げた社会課題として地域コミュニティにおける人とのつながりの希薄化が深刻さを増しており、社会教育に求められる役割として、人と人をつないで地域における住民の学びと参加を支えていく、こういった変遷を経ているということに触れてございます。
(2)では、社会教育の特長ということで、2つ目の白丸にありますけれども、社会教育が学びを通じて個人の成長を期するとともに、他者との協働的な活動を通じて人と人相互のつながりや社会のつながりを形成していくんだということに触れてございます。
6ページに参りまして、これまでも言われておりました、人づくり・つながりづくり・地域づくりを好循環で回していくと。そのための教育的意図を持った活動が大事だということに触れております。社会教育の特長、1つ目としては、楽しさですとか充足感・有用感などを感じられるようなことを通じて、住民が主体的・継続的な取組をしていけるように促していくこと。それから、2つ目として、協働して活動に取り組むことで、良好な関係や、自分事の範囲が重なり合うようなつながりをつくっていくこと。そして、3つ目として、地域課題を取り上げることで、地域コミュニティの維持・形成に資するんだと。こういった特長を生かして、先ほど申し上げた人づくり・つながりづくり・地域づくりの好循環を回していくことが必要であることに触れてございます。
それから、その次の白丸では、第4期の教育振興基本計画に触れてございます。子供や若者や青少年を持続可能な社会の創り手として育んでいくということが必要だということ、持続的な地域コミュニティの基盤形成に寄与するものなんだということに触れてございます。
また、その次の白丸で、地域住民の関係性の構築で、地域づくり、福祉、防災、環境、子供の健全育成、様々な課題を解決する基盤になっていくことで、そのパラグラフの最後にございますように、様々な分野の関係者と社会教育の価値を共有していく重要性を示してございます。
それから、次の(3)のところでは、今後の目指すべき社会教育の姿という項目を立ててございます。この部分については、議論はされておりましたけれども、文章としては部会の以降の追記をした部分になってございまして、大きく1つ目の丸1のところの地域課題の解決に資する社会教育ということで、地域課題の解決に資するような社会教育を進めていくことが大事だということを1つ柱として掲げてございます。
一番下に書いていますように、地域住民同士の関係性が構築され、その積み重ねが、地域課題の対応を含めた地域コミュニティの取組に発展していくのではないかということに触れております。その次の白丸では、当事者意識を持って地域コミュニティの形成を継続的に行っていくことが、将来的な課題を生じることや深刻化を防ぐ効果を期待できるということに触れてございます。
2つ目の柱といたしましては、子供・若者や現役世代、障害者や外国人等を含めた全世代・全住民を対象とする社会教育というのを掲げてございます。理念としては、高齢者ですとか、成人向けのものが多かったのではないかといった見方も強うございますので、改めて全世代・全住民を対象とする社会教育という柱を立ててございます。
これは、直接体験の機会の減少や、いろいろな課題を抱える子供たちもいらっしゃいますので、学校だけではなくて、学校教育に偏りがちだった子供・若者・青少年の教育についても、今後は社会教育が大きな役割を果たしていくことが必要だということを示してございます。
また、その次の白丸では、AIの時代を迎え、リ・スキリングなども含めた学び直しが重要であること、それから、定住外国者などの増加とか、障害者の社会参加の必要性といったものを踏まえて、そういった方々も含めて地域社会に参画できる共生社会を実現していくと。そのためにも、地域住民のニーズを踏まえた必要性の高い学びを実現していくと。こうした2つのことを大きな柱として掲げてございます。
その次の(4)では、今後の社会教育に求められる主な役割と期待される効果について、この辺りは既に特別部会でも議論いただいておりますけれども、丸1としては、子供・若者を含めた地域における人とのつながりを基盤としたウェルビーイングの実現を掲げてございます。周りの人との良好かつ互恵的な関係の構築、それから、地域活動への参加・貢献による自己有用感の向上などでウェルビーイングの実現に資するのではないかといったこと、それから、その次の白丸では、子供に着目して、主体性、自律性、コミュニケーション能力などの育成の話、また、その次の白丸では、学校での人間関係に悩むような子供も、地域との交流が大事だということを記述してございます。
8ページに参りまして、丸2では、防災、子供の健全育成等を含む地域課題に共助で対応できる地域コミュニティの構築というのを掲げてございます。
2つ目の白丸の後ろにございますように、地域住民同士の助け合いの関係を構築することで、地域社会において命を守るセーフティネットを機能させる観点からも社会教育が重要なこと。それから、その2つ下、「さらに」の白丸では、子供の教育について、学校と連携しながら社会全体で担っていくことが必要だということ。その次の「なお」の白丸では、地域産業や地域の強みを知ることで、また、それを支える地域の大人とのつながりを通して、シビックプライド、地域の誇りを涵養していくことも必要だといったことに触れてございます。
3つ目としまして、高齢者、障害者、外国人等を含む全ての人たちが尊重され、参画する共生社会の実現ということでございます。
これも1つ目の白丸にありますように、多様な人が集って、対話を通じて相互理解を深めていくことで、共生社会の実現に向けた地域住民の理解を涵養していくといったことの重要性に触れております。9ページのほうに参りまして、2つ目の白丸では、福祉等の分野との共通理解も大事だということ、障害者との学びの場や外国人の学びの場を、公民館などの社会教育分野で充実させていくことの必要性についても触れてございます。
それから、9ページの(5)からが、社会教育の推進を図る基本的な方向性ということで、大きく言いますと、2つ目の白丸にありますように、社会教育人材の関与が必要不可欠となりますので、そこの部分を重視していくことでございます。
1つ目の白丸では、社会教育人材の質的・量的な拡大ということで、社会教育主事が教育委員会に配置されているという話に触れております。10ページに参りまして、社会教育士という方々が、今は称号でございますけれども、より活躍いただけるような体制ということで、様々な場で活躍していただくには、人数も取得しているということもございますし、その適性、専門性があることを証する仕組みも必要だということで、質的・量的な抜本的拡充が必要であることを記述してございます。
丸2では、地域における社会教育の実施体制の充実と裾野の拡大ということでございます。1つ目の白丸の後半では、各、様々な施設で社会教育士等が活躍することで、その施設の活動の質を高めたり、その施設に来る人に社会教育の裾野を広げていくことが大事だといったことにも触れてございます。
また、その次の白丸の後半では、本業として社会教育と関わりのある分野の人たちにも、社会教育人材としての活躍を期待したいということを触れてございます。
【清原部会長】 神山総括官、少しスピードアップをお願いします。
【神山社会教育振興総括官】 分かりました。
その後、11ページでは、若年層の方の話にも触れてございまして、若者も利用しやすい居場所づくりについても、そのプロセスも含めて参加していくことが大事だといったことについて触れてございます。
丸3に参りますと、社会教育の実践を支える仕組みの構築・整備ということで、社会教育人材のネットワークなどをつくることで実践を支えていくことが必要だということ、また、社会教育主事の配置率を高めていくことが大事だといったことにも触れてございます。
ここまでが大きな方向性の話でございまして、12ページから具体的な施策について書いてございます。社会教育人材を中核とした社会教育の推進については、社会教育士の在り方を見直すことで、質及び量の改善できるような見直しをしていく必要があるといったことに触れてございます。
丸2では、在り方の見直しについて、より多様な分野で社会教育士が活躍できるようにしていく必要があるということに触れてございます。
それから、13ページでございますが、(2)では、社会教育主事と社会教育委員の機能の強化ということで、社会教育主事につきましては、市町村の社会教育主事、それから都道府県の社会教育主事、それぞれが活躍いただく必要がありますが、特に都道府県では、社会教育人材ネットワークの構築・運営なども対応をしていただく必要があるということについて触れてございます。
14ページに参りますと、社会教育主事の配置促進の重要性について触れてございます。
また、(イ)のところでは、社会教育委員について触れてございます。全国で1万8,000人ほどいらっしゃいますけれども、そういった方々がしっかり活躍できるように、研修での育成を徹底する、あるいは、既に取り組まれておる「行動する社会教育委員」みたいな取組を広げていく必要があるということについて触れてございます。
それから、15ページに参りますと、社会教育主事や社会教育士の養成の改善ということで、ここにつきましては、基本的には先ほどワーキング・グループでの議論を反映するような形にしていますので、御説明は割愛をさせていただきたいと思います。
項目だけ御覧いただくと、講習に係る基本的な枠組みの話を丸1で、それから、17ページに行きますと、講習への幅広い層の参加促進に向けた見直しが必要だといったことについて触れてございます。それから、丸3のところでは、養成課程の見直しが必要だといったことについても触れてございます。
それから、丸4で、今後さらに検討が求められる課題ということで、大きな方向性については、先ほどワーキング・グループで御説明があったような内容を書いてございますけれども、より細かい内容については、今後さらに検討が必要だということに触れてございます。先ほどお話があった、様々な実務経験についてもどのように評価をしていくのかといったことも、丸4の2つ目の白丸のところで今後の検討課題として掲げてございます。
(4)では、社会教育人材のネットワークをはじめとする活躍支援ということで、フォローアップ研修の重要性なども指摘がございましたけれども、継続的研修の重要性について触れておりまして、都道府県などが既存の研修の体系化なども含めて整理をして情報提供することが必要だということについて触れてございます。
20ページの一番下から21ページにかけては、社会教育人材のネットワークの構築の必要性や都道府県等を中心にそういった仕組みが必要だということに触れてございます。
21ページの真ん中の白丸で、社会教育人材の活躍の促進を図っていくときには、ネットワークのものだけではなくて、都道府県や市町村がそれぞれの範囲に対して適切に支援していくことも大事だということに触れてございます。 それから、21ページで、社会教育人材の活躍の場をしっかり拡大していくことが大事だということに触れてございまして、公民館主事には社会教育士を取得することが強く望まれるといったことも1つ目のパラグラフで触れてございます。
また、指定管理者などの運営権者の場合も、社会教育士を取得いただくことに触れてございます。
それから、22ページに参りまして、裾野を広げるための方策ということで、先ほど御紹介があった導入的講習などについて触れてございます。
それから、2ポツとして、社会教育活動の推進体制の充実ということで、社会教育施設や団体の話を(1)で触れてございます。
丸1では、公民館の話として触れてございます。22ページの一番下では、子供たちの居場所など、若い人たちが来てもらえるような仕組みにしていくことが大事だといったこと、それから、23ページでは、高齢者や障害者や外国人などに対する共生社会の実現の役割が大事だといったこと、それから、その次の白丸では、リ・スキリングなどの重要性について触れてございます。
それから、運営体制の充実についても触れてございまして、公民館主事に社会教育士を任用する話も触れてございます。公民館運営審議会の話ですとか、民間企業との連携との関係で、営利事業を禁止する規定についてもう少し柔軟に対応できるような仕組みが必要ではないかということについて触れてございます。
24ページでは、複合化の話、それから、貸館業務だけではなくて、役割をしっかり果たしていっていただきたいということについて触れてございます。
丸2からが青少年教育施設でございまして、体験活動について、2つ目の白丸では、発達段階に応じて適切にやっていく必要があるということで、そのプログラム開発ですとかが望まれる話、また、その次の白丸では、直接体験とデジタル技術の相乗効果を狙ったような対応といったものも必要だということについて触れてございます。
また、一番下の白丸で、青少年が自分でやりたいことを自由に考えることも大事だといったことに触れてございまして、25ページの運営体制のところでも、2つ目の白丸で青少年の視点などをしっかりと取り入れていくことが大事だということについて触れてございます。
丸3のところでは図書館について触れてございます。これについては、図書館・学校図書館の運営の充実に関する有識者会議というので3月に報告書をまとめておりますので、その内容というのを取り込むような形で記述を充実させてございます。趣旨としては、最初にありますように、本を借りる場所にとどまらずに、いろいろな人が集って、学び合ってつながることができる拠点になっていく必要があるといったことをベースに書かせていただいており、25ページでは、本そのものの読書の重要性について触れてございます。
26ページでは、図書館の運営体制についても、司書の充実など、専門性の向上などについて触れる形になってございます。
それから、丸4として、博物館にも触れてございまして、ここでも市民同士の交流や対話、地域への理解や愛着を深める場としての役割の重要性に触れてございます。
それから、27ページに行きますと、社会体育施設で、こちらでもいろいろな人が集っていく場としての重要性について触れてございます。
丸6では、社会教育関係団体ということで、今後も役割に期待をするところではございますけれども、高齢化に伴う後継者不足といった課題もありますので、子供に関わる社会教育団体では、様々な教育委員会との連携や地域学校協働活動との関係なども含めながら、その活動を活性化していく必要があるといったことについて触れてございます。
その次の白丸で、家庭教育支援についても、福祉などとの連携で進めていく必要があるということについて触れてございます。
あと、(2)では、学校の話に触れて、コミュニティ・スクールですとか、地域学校協働活動などを通じて進めていく必要があるといったことを28ページにかけて書いてございます。2つ目の「また」の白丸では、多様性への配慮ですとか、地域学校協働活動推進員の配置の重要性などについても触れておるという形になってございます。
それから、29ページ、最後、部活動の地域展開のところにも触れてございます。
また、丸2では、高等教育機関に関しまして、社会教育人材に関する学術的な側面からの役割といったものについて触れてございます。「折しも」といった白丸では、教員養成課程との関係で、強み、専門性の一つとして社会教育が重要だということについても触れてございます。
丸3のところは、地域運営組織(RMO)の話にも触れてございます。こちらでは、RMOと社会教育との非常に密接な関係があるということで、社会教育の手法をRMOに取り入れていく、社会教育士が活動に参画していくといったことが必要だということについて触れてございます。
それから、31ページに参りまして、地域とのつながりのある活動を行っているNPO法人や民間企業との関係も重要だといったことについて触れてございます。
(3)では、今後さらに連携が期待されるものとして、首長部局との連携の必要性についても触れてございます。
それから、32ページに参りますと、社会福祉法人の話、33ページには、それ以外の法人との連携についても触れてございます。
最後、34ページには、国が果たすべき役割ですとか、35ページで地方公共団体が、これまで述べてきたような話のうち、それぞれ国や地方公共団体に求められる内容といったものをまとめておるといった構成になってございます。
ちょっと長くなりましたが、以上でございます。
【清原部会長】 神山総括官、ありがとうございます。
皆様、今御説明いただきました資料2は、これまで皆様と一緒に審議してまいりました、「審議事項1、社会教育人材を中核とした社会教育の推進方策」、「審議事項2、社会教育活動の推進方策」の概要を踏まえるとともに、この間議論してまいりました、「国、地方公共団体における社会教育の推進体制等の在り方」についての議論も反映していただいております。
この間、例えば、国の総務省、厚生労働省、農林水産省、こども家庭庁からのヒアリングもさせていただきましたし、社会教育委員の団体の御意見や、あるいは図書館や、また、青少年教育の分野の皆様のヒアリングもさせていただいて、それらを反映して取りまとめてきたものでございます。
この審議経過報告につきまして、これから11時50分ぐらいを目安に、皆様から御意見を頂戴したいと思います。そして、それを反映して、この審議経過報告案を充実していきたいと思います。
オンラインで御参加の皆様は、挙手ボタンを押してください。会議室で御参加の皆様は、名札を立てていただくと助かります。どなたからでもどうぞ。なお、ページ数などを御紹介いただいてから御発言いただくと助かります。いかがでしょうか。どのページからでも結構でございます。オンラインで御参加の方、どうぞ挙手ボタンを押してください。
それでは、古賀委員、お願いいたします。
【古賀委員】 資料の御説明、ありがとうございました。
2点ありまして、1点目が、31ページの丸4、地域とのつながりのある活動等を行っているNPO・企業等という箇所と、これと関連して、次の項目の(3)今後社会教育との連携が期待されるという箇所についてです。NPO、中間支援も含めてここで重要視していただいていることはとてもありがたくと思った一方で、NPO、ボランティアが十分確保できないという地域も増えておりまして、そういうところをよく見ますと、地域おこし協力隊や集落支援員がかなり縦横に活躍されるようになっています。
全国に相当数いらっしゃって、いろいろなノウハウを蓄積されています。例えば、RMOや移住者のコミュニティなどの活動主体を形成する。それから、事業づくりを通じて雇用の創出をする。中には自ら起業する人たちもいらっしゃいます。加えて、境目を越える越境的なネットワークづくりなど、得意な分野がたくさんありまして、この方々から学び取れることもたくさんあります。先ほどの前段の資料1とも絡めますと、実習先としてもお勧めなところもあると思っています。
ぜひこういう方々も視野に入れた書きぶりにしていただきたいということと、彼らが共通して最近おっしゃるのが、「課題解決」を全面に打ち出すよりも、楽しさとか魅力とか、いわゆる価値創出というところに重きを置いているということです。そうしないと、なかなか人の取組も続かないということで、どうも今の文案ですと、「課題解決」という言葉がたくさん用いられていて、ともすると重たく伝わりかねませんので、もう少しポジティブなトーンにもしていただければと思いました。
2点目としまして、14ページ、社会教育委員については特別部会のほうで発言させていただいたことがありますが、資料1の「社会教育人材ネットワーク」というところも含めて考えますと、やはり基礎自治体の中には、どうしても社会教育自体が停滞しているところもあり、一方で、法律で定められている社会教育委員という仕組みがある以上は、ぜひこのネットワークの最小単位として社会教育委員が市町村で位置づけられることを願います。また、実際に1万8,000人もの各分野のキーパーソンが担っておられるところもありますので、調査・提言活動もさることながら、「身近な相談相手が欲しい」という現場のニーズも聞かれますので、伴走やコーディネートをできるような、基礎自治体における社会教育行政の「出島」のような存在になっていけばと願います。
現実的にどうしても社会教育委員自体停滞しているという側面があるので、このネットワークとひもづくことでブレークスルーできるような流れになればいいと思いました。
以上です。
【清原部会長】 古賀委員、ありがとうございます。1点目は、小田切委員がこれまでも御紹介いただいた、地域おこし協力隊とか集落支援員とか、そういう活動の中に社会教育士の称号をお持ちの方も増えてきているとも伺っておりますので、「越境」というキーワードもいただきましたので、それをぜひ反映していきたいと思いますし、課題解決だけではなくて、「価値創造」、あるいは協働してつくっていく、「協創(共創)」というか、そういう概念をということと、社会教育委員を人材ネットワークにしっかりと位置づけていくという御提案、ありがとうございます。
それでは、これ以降、オンラインで御参加の小田切委員、そして、安齋委員、青山委員、金子委員、小見委員、関委員、そして、戸田委員の順でお願いします。
まず、小田切委員、どうぞ。
【小田切委員】 特別部会に所属しております明治大学の小田切でございます。
前回のたたき台から今回の報告案に大きく変化したところは、何度も出てきておりますが、RMOの位置づけだろうと思います。具体的に言えば、29ページから31ページ、恐らく前回の数倍の記述をしていただいていると思います。
それを主張していた人間として大変うれしく思いますが、そこで3点、手短に申し上げてみたいと思いますが、まず、RMOの意義ですが、私どもは、人口減少下で人材を増やして、それを基盤に地域課題を独自の手法で対応する組織というふうに考えております。その意味で、人材を増やす、あるいは今回の報告の中でも、社会教育の新しい役割として、課題解決という話が出てきました点では、私は、RMOは社会教育主体そのものだろうというふうに理解しております。目次の中では、社会教育と連携してきた施設・団体等という位置づけであるわけなんですが、もちろんこういう書き方もできるかなというふうに思いますが、社会教育主体そのものだという理解も重要だと思います。
その点で言うと、前回の部会以降、これ、清原部会長も関わったというふうに聞いておりますが、5月28日に文科省と総務省の共同通知が出ております。それぞれの地域づくりを目指して、それぞれの施策を糾合するという。私、総務省サイドで若干関わっておりますが、恐らく歴史的な通知だろうと思っております。ひょっとしたら、この通知も含めて少し書き込んでもいいのではないかなというふうに思います。
それから、2点目は、これも書き込んでいただいておりますが、RMOにおける人材育成の重要性です。ところによっては、教育部会を部会の中に位置づけているというところもあります。その典型は、実は山形県の川西町のきらりよしじまという組織です。ここでなぜ教育部会が安定的に設置できるのかというふうに聞きましたところ、地区交流センターを指定管理で受けているわけなんですが、むしろその委託の仕様書の中で社会教育ということが書き込まれていて、それが重要だという回答がありました。恐らくそうした事例をもっともっといろいろ書き込んでいただくとよろしいのではないかというふうに思います。
今回の報告案、固有名詞がほぼ皆無だというのが一つの特徴ですが、あえてそういった書き込みをしていただきたいと思います。それと併せて、RMOを対象として意識して、人材育成の仕組みを文科省がさらにつくり上げていくということも必要ではないかなというふうに思います。
そして、3番目ですが、これは前の議題でしゃべるべきだったと思いますが、人材育成を行っているようなRMOの人々が、むしろ社会教育士を取りたいという、そういった意識を持っていただくような取組をしていただきたいなというふうに思います。
そのためには、一つはやっぱり情報だろうと思います。社会教育士の情報が必ずしもRMOに届いていないという意味での情報と同時に、RMO活動が実は社会教育活動そのものであるのですが、ここが届いていないという、ここがかなり大きいというふうに思います。
さらに加えて言えば、受講資格についての御配慮をいただくようですが、さらに踏み込んだ取組といいましょうか、それも必要かなというふうに思います。いずれにしても、RMOで人材育成を行うようなところも存在しておりまして、そこが社会教育士と結びつく。このことをもっと前面に打ち出して考えていただいてもいいのではないかなというふうに思います。
取り急ぎ以上でございます。
【清原部会長】 小田切委員、大変にありがとうございます。まず、RMOが連携のパートナーというよりも、社会教育主体そのものであるということ。その人材育成の取組をしている中に、社会教育士の称号を取得することも情報提供をと。
ここ小田切委員から御紹介いただきました通知について、私からも御紹介したいと思います。これは、今年の5月28日付で「総務省地域力創造グループ地域振興室長」と、「同人材力活性化・連携交流室長」と、今日も御出席いただいております「文部科学省総合教育政策局藤岡地域学習推進課長」から、全国の「各都道府県地域活性化担当課長、各都道府県教育委員会社会教育担当課長、そして各指定都市教育委員会社会教育担当課長」宛てに発出されたもので、これは都道府県から基礎自治体、各市区町村に伝えられる内容の事務連絡です。そのテーマ、タイトルは「地域づくりに資する関連施策の一体的推進について」となっていますが、中身は、「人口減少、少子高齢化が進む中、地域コミュニティの維持・強化には、総務省、地方行政と文部科学省、社会教育の施策を一体的に推進することが不可欠である」ということで両省が通知を発出したもので、「RMO(地域運営組織)と公民館などの社会教育施設の連携強化が急務であるということ」、そして、「令和6年に地方自治法が改正されて、指定地域共同活動団体制度が創設されるとともに、社会教育士の活躍の場の拡大と、省庁横断的な連携が必要である」と。また、「中教審では、社会教育の在り方に関する特別部会で答申素案が審議されていること」とともに、「総務省でも、令和7年度地域運営組織、指定地域共同活動団体への地方交付税措置が拡充されている」と。したがって、この通知を通して「社会教育施設の機能強化と地域運営組織の支援強化が進むように、省庁横断的な連携の具体的な方向性が示された」ということです。したがって、「各市区町村も首長部局の地域振興と社会教育担当が連携をして推進してください」という内容でございます。
ちょっとお時間いただいたのは、私も後で絶対紹介しなければいけないと思っていたタイミングに小田切委員から御紹介いただいたので紹介しました。小田切委員が総務省で本件について大変御尽力いただいたと承知しておりまして、ありがとうございます。
このような省庁連携というのが、この答申が出る前に具体化しているということに、私は大変意味を感じております。藤岡課長、本当にありがとうございます。頑張っていただきまして、具体化していただきましたことに感謝します。
それでは、これから、たくさん手が挙がっています。安齋委員、そして青山委員、金子委員、小見委員、関委員、戸田委員、柏木委員、伊東委員の順でお願いします。
それでは、まず、安齋委員、お願いします。
【安齋委員】 安齋でございます。コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的な推進に関わっている立場から、27ページ(2)番、丸1、学校のところについて、2点ほどお話しさせていただきます。
27ページの1つ目の丸に、地域とともにある学校づくりの必要性が高まっている、そして2つ目のところに、公立学校の64.9%に導入されているということが書かれているわけですけれども、実際に学校が今抱えている様々な学校課題を解決する上でも、それから、教育目標を具現化する上でも、社会に開かれた教育課程を実現していくためにも、まさに本当に学校教育と社会教育のつながりというのは求められているわけですが、一方で、コミュニティ・スクールの導入は進んでいるんだが、その反面、うまく使えていないという、そういった実態も見えています。
使えない大きな理由としては、やはり管理職、特に校長のコミュニティ・スクールの仕組みや地域学校協働活動を使うというマネジメント力が育っていないのかなと。そんなふうに考えていくと、社会教育士の能力、そういったものを管理職が身につけていく。ファシリテーション能力とか、そういったものを身につけていくことが、こういったコミュニティ・スクールや地域学校協働活動を使って、学校課題の解決であったり、教育目標の具現化につなげていくことができるんじゃないか。
同時に、学校には地域連携担当教職員というふうなことが任命されているんですが、実際にその教職員が社会教育士の資格を持っているかというと、称号を取得しているかというと、なかなかそうではない。その理由としては、やはり学校現場が忙し過ぎて、なかなかそこの社会主事講習に出せない、出られないというような実態もあります。
しかし、これからのことを考えると、やはりますます社会教育との連携というのが学校に 求められている以上、もっともっと学校に積極的に社会教育士の資格、称号取得を管理職や教職員に求めていく必要があるんではないか。そういったことをやっぱりこの中にどこかで書いていただくといいのかなというのが1点目。
2つ目が、28ページの上から4つ目、「地域学校協働活動推進員には」というところで書かれている中で、まさにこの地域学校協働活動は社会教育であり、その要がこのコーディネーター、地域学校協働活動推進員の皆さんですね。この皆さんがもっともっと力を発揮してくれることが、学校にとってもいいし、地域にとってもまさに本当に必要なことだと思うんです。
そういう意味で、先ほどワーキング・グループのほうから、裾野を広げるということで、その前段階としてのこういった講習を提言していただきましたけれども、ぜひここから、この地域学校協働活動推進員の人たちが、社会教育士の称号取得につながるような働きかけをきちんと教育委員会が主体的に取り組むみたいな表現がなされると、裾野がさらに広がるのではないかと期待しております。
以上です。
【清原部会長】 安齋委員、ありがとうございます。コミュニティ・スクールについても、地域学校協働活動についても、地域連携教員や地域学校協働活動推進員の社会教育士としての活躍が期待されるということを言っていただきました。大変今回の取りまとめでも重要なのは、「学校教育と社会教育のさらなる具体的な連携」だと思いますので、重く受け止めました。
それでは、青山委員、お願いします。
【青山委員】 青山です。私からは、11ページの上のポツの若年層の社会教育のところについて、幾つかコメントさせていただきたいと思います。
こちらでは、特に若者の社会教育へのつながりや居場所や参画といったことについて1項目立てられているわけですけれども、これまで青少年というと、どうしても低年齢の子供たちのことが中心にイメージされてきた中で、こうやって若者がきちんと取り上げられて、社会教育とのつながりが明示されているということは、とてもいいことだと思っています。
それに関連する動きと連動をしていけるといいなと思ったので、幾つか紹介したいと思うんですけれども、1つは、今日も来られていますけれども、こども家庭庁のほうで、こどもの居場所部会が、今、若者の居場所についての議論を続けております。居場所といったときに、低年齢の子どもたちのための居場所とか、公民館のように全世代の居場所もありますけれども、やはり若者特有の居場所についても施策が必要ではないかということが言われていて、居場所にとどまらず、様々な参加や体験などの要素とも関わる形で議論がされています。
先ほど文科省と総務省の歴史的な連携というような話もありましたけれども、ぜひ若者に関わるものについても、こども家庭庁との連携といったことも重要であろうということが1点。
もう1点は、この業界の老舗ですけれども、日本青年館が最近、若者の地域活動の支援・推進に向けた政策提言というのを行っておりまして、伝統的な若者団体の中でも、こうした居場所や参画についての動きを、もう一回、青年団体の側から盛り上げていこうという動きも見られます。
今回、子ども会の記述などはありますが、私もYMCAという老舗の団体にずっと関わっていますので、かつてに比べれば青年団体の在り方も大きく変わっていますけれども、こういった青年団体との関わりということも、重要になろうというのが2点目。
3点目は、特に若者への居場所や参画やその支援という文脈では、最近、「ユースワーク」という言葉が使われたりですとか、「ユースワーカー」とか「ユースセンター」というような取組がいろいろな形で紹介されることが増えています。
こういったことも社会教育との関連がとても多いところだと思いますし、最近ではユースワークをやっている皆さんが社会教育士を取ろうとして、講習を受講されたりすることも増えていますので、こういった分野の人たちとのつながりも大事にできるといいなというふうに思いました。
以上です。
【清原部会長】 青山委員、ありがとうございます。大変具体的な御提案で、私もこども家庭庁の参与としては、長官官房に「こども若者まんなか推進室」というのができているぐらいで、やっぱり子供だけではなくて、若者についても居場所が重要になってきていますので、こども家庭庁との連携についても重要であり、ちょっと省庁名など具体的なものはなかなか難しいのかなと思いながらも、省庁連携については着実に触れていかなければと思います。
それから、「日本青年館」の取組についても御紹介いただきましたが、「独立行政法人国立青少年教育振興機構」も大変重要なパートナーで、社会教育の取組を強めようとしているので、YMCA等の民間の団体も含めて若者団体との連携は重要だと思いますし、若者のユースワークの中にもと。先ほど安齋委員がコミュニティ・スクールのことをおっしゃったんですけど、文部科学省も「CSユースリーダー」、これを全国で5名ぐらい任命しているということなので、ここも重要なポイントではないかなと思いましたので触れましょう。それでは、皆様、時間がない中恐縮ですが、金子委員、小見委員、関委員、戸田委員、柏木委員、伊東委員、内田委員、順にお願いします。
それでは、金子委員、お待たせしました。
【金子委員】 連合、自動車総連の金子と申します。ここまでの充実した論議に敬意を表したいと思います。
まだ審議中ということですので、気になる点を、3点だけ申し上げたいと思います。
1点目は、5ページ以降の社会教育全体に関わる話です。ここまでも発言が幾つかありましたけれども、社会教育で地域コミュニティの基盤を醸成して支えていこうという考え方には全く賛同するところであります。
そして、それを実現するために多様な分野から人材を確保していこうということも前に進めていく必要があると思っているのですが、全体を通じて、社会教育が全て中心になって地域の様々挙げられている課題を解消できるかというと、必ずしも現実的にはそうではないと思います。先ほど来あった省庁との連携ということももちろんなのですが、例えば、防災だとか、高齢者だとか、子どもだとか、まちづくり、福祉、様々な地域の中での主体というものがあると思います。そういったところと、これはポジティブな意味でしっかり連携を図るということをもう少し強く取り込んだほうが、実態として前に進めるのではないかなと思いましたので、その点を踏まえて今後の論議をいただければと思います。
2点目は、12ページ以降の社会教育士を増やしていこうという話ですけれども、これも先ほど来ありましたとおり、社会教育士になったときのメリットだとか、自らの付加価値が何だろうといったところがちょっと希薄かなというような気がしております。
文面では、社会教育士が活躍できる多様な場を増やすというようなことが記載はされておりますけれども、やはり動機づけの方策について、もう少し論議が必要と感じておりますので、その点もぜひ引き続きの検討をいただければと思います。
そして、3点目は、ちょっと次元の違うお願いなのですけれども、33ページに、「今後社会教育との連携が期待される施設・団体等」として「その他のNPO・民間企業」というように書かれているのですけれども、実は私ども労働組合も、各地域で様々なこうした社会教育に直接、間接に関わらせていただいております。分かりやすいところで言えば、労働教育といったところは我々の専門分野でもあります。各地域の仲間たちが積極的に主体的に今後取り組んでいこうということは、この議論の中ではマイナスになるどころかプラスになっていくというふうに思いますので、何かしら触れていただけると、より前に進むと思っております。最後の点はお願いになりますけれども、よろしくお願いいたします。
以上です。
【清原部会長】 金子委員、ありがとうございます。やはり社会教育士だけで頑張るんじゃなくて、「つながりづくり」というのが非常に重要な役割になっておりますので、各団体との連携ということが重要であるという御指摘はごもっともだと思います。
そして、何よりも社会教育士になることの動機づけについてさらにということと、最後に、「パートナーとしての労働組合」というのは、本当に民間企業の中に労働組合が含まれているということだと思うんですけれど、やはり明確にパートナーとして位置づけていくということで御提案いただきまして、ありがとうございます。
それでは、小見委員、お願いします。
【小見委員】 ありがとうございます。ここまでの議論を丁寧にまとめてくださり、ありがとうございます。
まず、18ページの養成課程の見直しのところです。一番下に、社会教育士を有する教員が増えることで、こういったよさがあるということも書いてあるんですけれども、この記載についてなんですが、総合的な学習・探究の時間の充実とあるんですけれども、総合学習だけじゃないなというふうに思っていまして、それを含めた、今の現行の学習指導要領がうたっている社会に開かれた教育課程の実現というふうに、もう少し広く解釈して書いたほうが、そこだけじゃなくて、いろいろな場面で地域と連携していく、社会教育と連携していくというところが示せるかなというふうに思いました。
あと、2点目なんですけれども、ここに書くか、どこに書いたらいいのかななんていうふうにちょっと迷うところではあるんですが、最近、社会教育士、社会教育主事講習を受講した若い先生が、その後どうですか、何か活用できていますかと言ったら、全然活用できていませんという話がありまして、せっかく学校の先生が社会教育のことを学んでも、生かせるポジションが自分の力ではなかなか見いだせていない。先ほど安齋委員からも地域連携担当教職員の話があったんですが、働き方、多忙化によって、多くの学校は結局教頭先生が兼任しているという実態があります。できれば、若い先生は業務負担も気になるところではあるんですけれども、せっかく社会教育士を学ばれた先生が、地域連携担当教職員ですとか、コミュニティ・スクールの担当になるなど、学んだことがきちんと生かされて、学校現場でも社会と地域をつなぐ要として活躍していただける、そんな後押しができたらいいなというふうに思いました。
あと、28ページのところで、先ほど安齋委員からもありました、コーディネート役を担う地域学校協働活動推進員についてです。ここに配置の推進ということが書いてあって、継続的な研修の実施などということがあるんですけれども、地方のほうに行きますと、地域学校協働活動推進員に当てはまる人というか、そういう人がいないという話を結構よく聞くんですね。ぜひ学校でも配置できますよというふうに教育委員会が働きかけても、そんな人はうちの地域にはいないとおっしゃるんです。
なので、教育委員会のほうでも、こういった人材をきちんと発掘して、育成して、しかるべき役割に任命していくという流れをつくっていただきたいです。加えて社会教育士さんとかもいらっしゃるんじゃないですかねなんて言っても、そんな人どこにいるか分からないという話もあるので、やっぱりマッチングというところもぜひもう一歩書いていただけるとうれしいなと思いました。
あと、最後に、13ページのところの社会教育主事のところだけ簡単に、気になった点が1つあります。丸1の市町村の社会教育主事のところの2つ目の丸のところで、社会教育手法というのがあるんですけれども、この社会教育手法って何なのかなというところが、やっぱりちょっと漠然としているな。もう少し社会教育の特長でしたっけ、前半の部分で書いてあるところなのか。6ページのところですね。6ページのところの社会教育の特長、1)、2)、3)というところを示された概要をここにエッセンスとして入れるのか。社会教育手法とは何かというところがもうちょっと煮詰まるといいなというふうに思いました。
以上です。
【清原部会長】 小見委員、ありがとうございます。社会教育士の学校教育での活躍は、地域に開かれた教育全般ということと、地域連携教職員や、あるいは地域学校協働推進員の社会教育士の活躍に向けて、マッチングの重要性の御提案もいただきました。その他書きぶりについての御提案もいただきました。ありがとうございます。
それでは、関委員、どうぞお願いします。
【関委員】 関でございます。2点、申し上げます。
1つは、22ページです。それぞれの施設の名称が書いてあるのですが、公民館の場合、これまで公民館であったものが、現在は公民館ではなくなって、例えば首長部局に移管したような施設、そういったものとの関係性が、全く縁が切れてしまったもののように捉えられないかなというふうな心配が若干ございます。
31ページの中にあります首長部局の地域づくりのところで拾っているのかとも思うんですが、公民館でなくなっても、その中で機能として行っているものはほとんど社会教育のもののところが多いような気が私はいたします。そういったところを何かきちんと位置付けられないかというのが1点であります。
あと、RMOの関係なんですけれども、RMOは間違いなく公民館の原点と理念を同じくするものだと思います。先ほど小田切先生がおっしゃったように、まさに公民館と重なるものではないかなと私も思っています。
各省庁の連携の下に住民の思いで創設したのが公民館で、その中で住民自治や、民主主義を高めてきたのが公民館だったと思います。今後は両者が融合するような方向性、この最後の丸の中に示されていたような方向性を、現状では2つに分かれているものが、競い合うのではなく、結びついていくようなものを促していくべきではないかと思います。
そうでないと、住民にとっては、一つの身体なので、2つの司令塔の下で働くのはなかなか大変だと思います。両者が二元論ではなく、緩やかにつながっていくことを目指す方向性をぜひもう少し書き足していただけたらありがたいなと思っております。
以上です。
【清原部会長】 公民館について、所管が変わった場合の機能の位置づけ、そして、RMOと公民館との融合の方向性について御提案いただきました。
それでは、戸田委員、お願いいたします。
【戸田委員】 ありがとうございます。戸田でございます。
私は、8ページの丸3、9ページにわたる外国人材の地域における参画について申し上げます。最初に外国人材の増加ということに触れてありますけれども、今後はその方だけではなく、帯同する家族のことも考えなければなりません。また、短期滞在者というよりも、中長期にわたって日本で暮らす方々が増えているということ、また、日本各地に住んでいるということを考えますと、地域とのつながりが一層重要であることは言うまでもないことですし、異なる文化を背景とする人と日本人がお互いに理解する場をどう作るのかということが非常に重要になってくると思います。
9ページの上から3行目のところに、「様々な活動に参画することを通じて、支援をする・される」という以降の文章があります。この参画というところを、積極的な参画という意味で、海外につながる若者、社会人が社会教育人材になるという、社会教育人材として活躍できる機会や仕組みを作っていただきたいと思いますし、そのメリットについても、先ほど他の委員からも言及がありましたけれども、ぜひ考えていただきたいと思います。
積極的な参画によって、相互理解というもの、また、新しい価値の創造ということもありますし、何よりも地域のつながりをつくるという役割が大きいと思います。その点、よろしくお願いいたします。
以上でございます。
【清原部会長】 ありがとうございます。8ページ、9ページの、外国人材が社会教育人材としても活躍できるような方向性について御提案いただきました。
ここで皆様、お諮りいたします。この後、柏木委員、伊東委員、内田委員、そして牧野副分科会長にも御発言をいただきたい……。
【牧野副部会長】 山本委員も。
【清原部会長】 ごめんなさい、山本委員もということでございますので、時間の延長を、少しですがさせていただきたいと思います。皆様、よろしいでしょうか。
それでは、御了解いただいたというふうに認識いたしまして、これから皆様の御意見をさらに伺ってまいります。
それでは、柏木委員、お願いいたします。
【柏木委員】 失礼いたします。これまでの議論を受けて、すばらしい文章へと幾度も修文いただきまして、本当にありがとうございます。
私からは1点だけお願いがございます。4ページの(3)の2つ目の白丸に、「これは」から始まる1文で、「住民一人ひとりの認識や態度の問題が大きな要因の一つと考えられる」とあります。
ただ、現実的には、つながりたくて関心も持っているにもかかわらず、時間的な余裕がない状況等、住民の認識や態度を変容させられない環境的要因、背景的要因というものが多くございます。そのため、これに続く2文目として、環境要因についても書いていただけないかなと思います。その上で、社会教育が住民の認識や態度変容の契機となるだけではなく、そもそもつながりへの意欲や関心を有している認識や態度を持っている、そうした方々の環境整備をすることも重要であるというふうな書き方へと変えていただけますと幸いです。
以上です。
【清原部会長】 柏木委員、ありがとうございます。配慮のある表現に変えていきたいと思います。御提案ありがとうございます。
それでは、伊東委員、お願いいたします。
【伊東委員】 失礼いたします。大変すばらしいまとめに向けてしていただきまして、大変ありがとうございます。
私どものほうからも意見を出させていただいたんですけれども、まず、2ページ目の(2)の一番最初の丸、そして、私ども地方公共団体にとりましては、8ページ目の丸2の一番最後の丸、それから、32ページ目の上から2つ目の丸、つまり、この記載につきまして、大変地元の子供たち、地域の方々が、この人口減少社会、また、大都市への人口流出の中で、地域のよさをしっかり社会教育施設で学習をして、そして、地域の人たちと一緒になって、学校ももちろん含めてですけれども、そして、地域のよさを知って、地域で就職したり、地域の産業を発展させることにつながることに記載を増やしていただきましたことに、まず心から感謝を申し上げたいと思います。
そして、2点目でございますけれども、24ページから26ページにかけてのところでございますけれども、24ページの丸2、青少年教育施設、これは私どもでも青少年教育施設は、子供たちが大人になるに向けて生き抜く力を大変大切に思っておりますので、そこの記載を入れていただきましたことでありますとか、それから26ページのところで、博物館のところに記載をしっかりしていただきましたこと、もし可能でしたら、もう少し増やしていただいたらと思うんですが、倉敷市でも、市立美術館、自然史博物館、科学センター、埋蔵文化財センター等、博物館を通じた様々な交流等に力を入れておりますので、まず、入れていただいたことに感謝を申し上げたいと思います。
最後でございますけれども、28ページのところの下から4つ目の丸、これは地域学校協働活動推進員のところで、一番下のところにおいて、国及び自治体において必要な支援を行うことが必要であると書いてあります。
それで、以前の記載では、財政支援のことなどについても触れてあったと思いますが、そのことがこのような形での少し漠然とした感じになっていらっしゃるような気もしましたので、何かもっと具体的なことも書いていただければ大変心強いというふうに思いますところと、それから、私どもにつきましても、予算のことがやはりどうしても大切になってまいります。そういう面で、一番最後の34ページの下から3つ目の丸には、国の予算のことで、必要な有効性を示すデータの提示や予算の確保が重要であるということと、それから、35ページの一番上のところで、予算が縮小されたりしてはいけないということなどが書いてあるわけですけれども、国と、それから地方自治体に対して、国としてしっかり予算をつけていく、それから、地方自治体のほうにもそのお金も国からも送っていただき、我々も地方自治体のほうもしっかり予算をつけるということについてのもっと具体的な記述が少しあったほうがいいんじゃないかと思いましたので、意見とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
【清原部会長】 伊東委員、ありがとうございます。現職市長として御公務のお忙しい中、幾つもの御提案を事務局にお寄せいただきまして、ありがとうございます。具体的に国、そして自治体が社会教育に係る政策を推進していく際に必要な、そして、ちょっと言いにくいんですけど、文部科学省が財務省と交渉していただくときに、より根拠となるような着実な記載にしていきたいと思います。市長としても予算確保をよろしくお願いいたします。
【伊東委員】 ありがとうございます。
【清原部会長】 ありがとうございます。
それでは、内田委員、お願いします。
【内田委員】 お取りまとめ、本当にありがとうございました。とても充実した中身になっていて、実質的な展開が期待できそうだなと思っています。
私からは1つです。資料2の6ページの最初のところあたりに、活動自体の参画による充足感や有用感ということが書かれております。ここはすごく大事なポイントかと思っておりまして、可能であれば「スキルを活用する」ということも明記できたらなというふうに思いました。
最近、私どもの研究室で、学校の地域連携に関する取組にどういう人が参画したいと思っているかという動機についての研究をいたしましたところ、一つは地域のためにという他者志向性の動機があり、もう一つは、自分のスキルを生かしたいとか、参加をすることを通じて自己実現をしたいという動機であることがわかりました。
特に後者のように自分の技術や知識、経験を生かしてみたいと思っておられる方が一定数いらっしゃる一方で、実際にはまだ参加できていないという現状もあるのかなと思います。
ですので、こういう機会に自己の経験を生かせるということが、文言としても入っていると、より開かれた形で人材を巻き込むことにつながるかと思いました。
以上です。
【清原部会長】 内田委員、ありがとうございます。最新の研究から、有用感というところに自分のスキルを活用するということを明記してはどうかという御提案をいただきました。ありがとうございます。
それでは、山本委員、お願いします。
【山本委員】 山本でございます。私のほうからは2点、34、35ページの国と地方の関係の部分でございますけれども、実は人材の交流について少し触れてほしいなと思っていまして、実は今、国から例えば地域おこし協力隊とか、地域活性化起業人とか、様々な形で中央から地方への人の流れをつくっていただくような制度があるんですが、これに係る特に地域おこし協力隊についても、結構社会教育の人なんですよ。社会教育に関係している人が多いので、ぜひ社会教育に関する地方への人の流れを支援をしていただきたい。引き続き支援をしていただきたいということと、逆に地方公共団体のほうは、そういった人の流れを受け入れるような環境づくりを進めるべきなんだろうと思いますので、そのことが1つ。
もう1点が、31ページのところなんですが、首長部局との連携の中で、もう一つ、地球環境の辺りを少し書いていただけないかなと思っていました。私どもの社会教育活動の中でも、地球環境に関する学びとか、そういったものが比較的多くなってきておりますので、そういった部分はかなり首長部局と連携をするというところで、実際に市民活動の中でもかなり重要なところだというふうに思っております。
以上でございます。
【清原部会長】 山本委員から、人材の交流、特に今回も総務省と文科省の連携の中でも、地域おこし協力隊と社会教育士の親和性というのが認識されてからの事務連絡の発出だと思うんですけれども、さらにそれを丁寧に書き込む必要性、そして、地球環境問題というのが、社会教育士が地域課題の解決や、あるいは新しい価値創造をしていく上で重要だという御提案をいただきました。
それでは、牧野副分科会長、お願いします。
【牧野副部会長】 すみません、時間のない中、よろしくお願いいたします。
私、どこか具体的なということではなくて、ちょっと全体を読んだ印象も含めてなのですけれども、これは最終的には答申に結びついていくものだと思いますので、できれば、こういう議論をして施策が固まってきて、最終的にどんな社会が見通されるのかというところまですこし踏み込んだらどうかなという印象を持っています。
例えば、先ほど古賀委員もおっしゃいましたが、今、課題解決ばやりなのですけれども、この間、あるシンクタンクに呼ばれて、産業イニシアチブをつくりたいというので議論をしていたのですけれども、やはり課題解決業界ができつつあるような感じがしてしまっていて、課題解決課題解決ばかりで、議論の中で課題ばかりがどんどん上がってきて、それを解決するために金をつけろとか、そんな話ばかりになってくるのですけれども、ある意味でモグラたたきみたいになってしまっていて、疲れてきてしまうというか、そういうことを感じざるを得ないのです。私たちが社会教育の活動をどんどん展開していく中で、先ほど小田切委員からもありましたけれども、RMOこそが実は社会教育主体なのだということですが、その意味では、地域をつくっていくというか、そういうものとして社会教育の活動があって、いわゆる課題を解決するためにあるということよりは、私たちがこの社会をきちんとつくって生きていくためにあるのだというふうにとらえることによって、新しい価値創造に結びついていくのではないかとも思います。ですので、この議論をしていく先にどんな社会が見通されるのかといったようなことを少し書いておいたらどうかなと思います。
言い方を変えますと、一時、新しい公共という話がありましたけれども、公共社会をどう実質的に担っていくのかといった議論につながるのではないかとも思いますし、先ほど居場所の話もありましたが、本来例えば「公」というのは誰がいてもいい場所という意味でありますし、「共」という字は、これはシェアという意味ではなくて、本来はあるものを自分に私有化するという、切り分けて自分のものにするという意味なのです。それらをまとめると、簡単に言えば、誰がいてもいい場所にちゃんと自分の居場所があって、お互いに認め合う関係をつくりつつ、ちゃんとそこに自分が位置づけられていく。そして、住民としての例えばアイデンティティもしっかり持ちながら、自己肯定感を高くもちつつ、社会に参画していけるという場所、こういう場所そのものが「公共」だということになると思いますので、それを結びつけていくものが自治であるという形になると思うのです。
その意味で、社会教育をこのように展開していく過程で、どのような社会がこれから見通されていくのか。課題解決はしなければいけませんが、むしろそれだけではなくて、新しい社会をつくっていくというような、ちょっと志向性が見えてくるようなものになってくると、いろいろな方々を勇気づけていくことにもつながるのではないかなと思いましたので、少し御検討いただければと思いました。
すみません、長くなりました。
【清原部会長】 牧野委員、ありがとうございます。今回、資料2の審議経過報告案というのは、1の現状と課題から、最後の3、国、地方公共団体における推進・支援体制の充実となっておりますが、今、牧野委員が言われたようなことは、生涯学習分科会長、特別部会長の清原といたしましては、やはり私たちがこれまで議論してきた、何のために地域コミュニティの基盤を支える社会教育の在り方を議論してきたかといったら、私たちが望ましい社会、望ましい地域社会、私たちがありのままで生きられる、生きていられる場所としての居場所であったり、あるいは、私たちがよりよくなっていくためのつながりであったり、そして、生きていく上での目標をそれぞれが持てるような社会であったりだと思います。
そういうような理念的な思いを、皆様のいろいろな多角的な発言から私は受け止めておりまして、それを「はじめに」とか「おわりに」とか、そういうのをつける形で何か表明しておきたいなと、今日の意見交換も踏まえて感じたところです。
そして、今日の意見交換から確かめられたことは、急速な少子長寿化、あるいはAIの普及などといった状況、あるいは災害の多様化と多発傾向による防災の日常化であるとか、もちろんよりよく生きるための質の高い福祉サービスへのニーズであるとか、多様なものが地域には願いとしてあるわけですね。
それを、言わば国では今、これまでの「地方創生」や「デジタル田園都市国家構想」から、今後の「地域未来戦略」へと動いているわけですが、その現場は基礎自治体であり、広域自治体であると思います。そういう自治体の様々な地域コミュニティの課題を解決するとともに、新たな望ましい地域コミュニティを共に価値創造していくときに、社会教育はどのような役割を果たしていけるのか、そして、そのためにどういう人材が必要なのか、そのためにどのように国や自治体の行政が整っていけばいいのか、このようなことについて皆様が多角的に意見を出されたと受け止めました。
さらには、今まで対象として捉えていた子供、若者が、むしろ地域づくりのパートナーではないかと。だからこそ、子供、若者とともに、全世代が関わっていく。それが社会教育ではないかと。
その中で、学校教育と社会教育との連携が今まで以上に可視化されてきていると。その境界はまさに曖昧なものになってきている。そうであるならば、今までの学校教育以外の分野を扱うのが社会教育となっていたことに対して、皆様はやはり、いやいや、その辺はもう少し越境的、ごちゃまぜ的になっているのではないかという、垣根を越えた御議論が出てきたと思います。
そのことは青少年教育についても新たな地平を開くものになっていくと思いますし、だからこそ、社会教育人材の養成課程については、プロセスとして、導入からフォローアップまで考えていこうと。時間軸を長く考えていこうということも皆様と確認されてきたと思います。
そのような御意見について、さらには、NPOや民間企業、労働組合といった様々な担い手が、パートナーであったり、主体であったりしていくという、そういうようなことも皆様から問題提起されたと思います。
そして、そのためにも、やっぱり社会教育行政が充実していかなければいけない。それは、仕組みとしてだけではなくて、財源としても、人材としてもというようなことになったと思います。
それでは、今日皆様からいただきました御意見によって、この審議経過報告案がかなり充実できると思います。実はまだ日程が不確定ではございますが、中央教育審議会の総会が夏以降開かれる可能性もございまして、ここで、生涯学習分科会長、特別部会長として皆様にお諮りいたします。
中央教育審議会の総会の日程を見ながら、その場では必ずや生涯学習分科会長として審議経過報告をさせていただく役割を与えられると思いますので、本日いただいた御意見を、可能な限り私が責任を持って反映させていただいてよろしいということで、ちょっとお任せいただけるかどうかを確認させていただければと思います。会議室の方はうなずいてくださっているんですが、オンラインで御参加の方もよろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【清原部会長】 すみません、委ねていただきました。
それでは、ちょっと責任は重いのでございますが、今日いただきました御意見を審議経過報告案に反映をさせていただきたいと思います。 なお、時間の関係で御発言し切れなかった御意見がありましたら、この先1週間ぐらいを目安に事務局に送っていただくと助かります。ぜひ反映させていただきたいと思います。
それでは、最後に事務局から何かありましたら、どうぞ。
【林社会教育企画調整官】 事務局でございます。
時間を延長している中、恐縮でございますが、1点だけお知らせがございます。生涯学習分科会から日本語教育部会に議決を委ねられております、認定日本語教育機関の認定並びに登録実践研修機関及び登録日本語教員養成機関の登録等の審査結果につきまして、参考資料6としてお配りしておりますので、御確認いただければと思います。
お知らせはこの1件でございます。今後の審議予定につきましては、別途メールにて御連絡いたします。
事務局からは以上です。
【清原部会長】 ありがとうございます。
それでは、本日、皆様の熱心な意見交換を尊重したく思いまして、時間の延長をさせていただきましたが、皆様、御協力いただきましたことに深く感謝申し上げます。
それでは、本日の第137回生涯学習分科会、第19回社会教育の在り方に関する特別部会の合同開催については、これにて閉会いたします。
御出席の委員の皆様、長時間の御審議、本当にありがとうございます。まだ梅雨あるいは台風の影響、地震のおそれなどがあります。皆様、どうぞ地域コミュニティで、それぞれの防災力で大過なきよう、しのいでいただきますとともに、何よりも御健康を心から願いまして、閉会といたします。皆様、ありがとうございました。感謝いたします。
―― 了 ――
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