社会教育の在り方に関する特別部会(第17回) 議事録

1.日時

令和8年4月24日(金曜日)13時00分から16時00分

2.場所

文部科学省会議室 ※WEB会議併用

3.議題

  1. 社会教育主事・社会教育士養成等の改善・充実に関するWG 審議情報報告
  2. 地域コミュニティの基盤を支える今後の社会教育の在り方について
  3. その他

4.出席者

委員

  (委員)清原委員、萩原委員、内田委員
  (臨時委員)青山委員、安齋委員、小田切委員、柏木委員、古賀委員、金澤委員、小見委員、関委員、
  杉野委員、田名部委員、野津委員、東委員、牧野委員、美田委員、八木委員、山本委員

文部科学省

  (事務局)塩見総合教育政策局長、神山社会教育振興総括官、田中総合教育政策局政策課長、 藤岡地域学習推進課長、
  林社会教育企画調整官 他

5.議事録

【清原部会長】  皆様、こんにちは。ただいまから、第17回社会教育の在り方に関する特別部会を開催いたします。  
令和8年度、2026年度に入り、部会としては初めての会議となります。今年度も皆様、どうぞよろしくお願いいたします。本日も年度初めの大変御多用のところ、皆様には積極的に御参画いただきまして、心から感謝申し上げます。  

本会議は、対面とオンラインを併用して開催いたします。なお、本日はユーチューブのライブ配信にて報道関係者等の傍聴を受け入れております。報道関係者からは、会議の全体について録画を行いたい旨、申出がありまして、許可しておりますので、どうぞ皆様御承知おきください。  

それでは、事務局から、人事異動について御発言があります。

【林社会教育企画調整官】  事務局でございます。4月1日付で文部科学省の人事異動がございましたので、新たに着任しました職員を紹介させていただきます。

【藤岡地域学習推進課長】  失礼をいたします。4月1日付で、文部科学省の地域学習推進課長を拝命いたしました、藤岡でございます。今後とも文部科学省の職員でございますが、この2年間は兵庫県の西宮市の教育長として出向させていただいておりました。そういう意味では、地域に近い立場でいろいろと仕事をさせていただいて、また、公民館等々の実情もある程度、把握はしておるつもりではございます。引き続きぜひ皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

【林社会教育企画調整官】  以上でございます。

【清原部会長】  ありがとうございます。藤岡課長におかれましては、自治体の教育現場にいらしたということで大変心強く思います。くれぐれもよろしくお願いいたします。  

それでは、早速議事に入りたいと思います。本日の会議は、おおよそ16時までの開催を予定しています。いつもより長い時間となっておりますが、どうぞよろしくお願いいたします。まさに委員の皆様の貴重なお時間をいただいていますので、限られた時間とはいえ、皆様が今まで以上に自由に充実した議論ができますよう、審議の進行に努めてまいります。会議の円滑な進行への御協力のほどよろしくお願いいたします。  

それでは、議題の1に入ります。本日の議題1は、「社会教育主事・社会教育士養成等の改善充実に関するワーキンググループ審議情報報告」でございます。3月19日に開催されました、社会教育主事・社会教育士養成等の改善充実に関するワーキンググループにおける審議につきまして、本ワーキンググループの主査である文教大学人間科学部の4月から教授に昇任されました青山先生から御報告をいただきます。続きまして、本ワーキンググループにおける議論の報告を踏まえまして、今回の特別部会で御議論いただきたい事項について、事務局から説明をしていただきます。その後、委員の皆様と意見交換をしたいと思っておりますので、よろしくお願いします。  

それでは、青山主査、御説明をお願いいたします。

【青山委員】  ありがとうございます。それでは、私からワーキンググループの議論の報告をさせていただきたいと思います。資料1を御覧いただければと思います。  

昨年の11月からワーキンググループ5回、実施いたしまして、ようやくこういう文書の形で取りまとめが進んできているという状況でございます。また、年度内までで決着する予定ではあったんですが、まだまだいろんな論点も残っていることもありまして、もう少し延長してやっている状況です。この文書が、今日いただいたご意見を踏まえて、さらにブラッシュアップされて世に出ていく予定ですし、まだまだ検討中のところもありますので、途中報告という面もあることも御了承いただければと思います。  

それでは、目次を御覧いただければと思いますけれども、6章立てで準備をしております。1章が「はじめに」的な内容になっておりまして、2章で基本的な枠組み、3、4、5で各論のをまとめて、6章が今後の課題という形になっています。特に3、4、5をちらっと見ていただきますと、これまでも議論のありましたとおり、社会教育主事講習の受講のしやすさを向上させることや、4章ではより導入的な、裾野を広げるために講習の手前が大事ではないかという話、それから、5章では講習後が大事じゃないかという話、いろんな面から検討してきたというところでございます。  

次のページ御覧ください。1章からは、ワーキンググループの射程ということで、去年、この特別部会で3つある審議事項のうちの1つ目のまとめを行いましたが、その内容を基に我々のワーキンググループがスタートしているというところがございます。特に点線の下半分を見ていただければと思いますけれども、社会教育士の制度が始まって、社会教育人材としての活躍が見込まれる中で、社会教育主事と社会教育士の両方を見据えた講習の在り方が求められるんだというところから会議がスタートしていて、特に二階建という議論もあったということを覚えている方もいらっしゃるかもしれません。  

3ページ目、これまで専ら社会教育主事の養成を前提として検討された現在の講習の在り方や内容等について、社会教育士にとっても、さらには社会教育士と連携しながら、社会教育行政の中核としての役割を果たすことが求められる主事にとっても、より適切なものとなるように見直すということが前提であること、ワーキンググループは審議事項1の意見の整理に基づき、新たな講習の対象者や総単位数も含む基本的な枠組みを示すことを主眼に置いていることが書かれています。今回は講習を中心に検討を進めてきましたので、養成課程のことや、関連して今後継続的な審議が必要なものについては、引き続き議論が続くものと想定しています。  

2章を御覧ください。まず、(1)のところなんですけれども、もともと社会教育士と社会教育主事を二階建てでやってみてはどうかということも議論の出発点の一つでした。見ていただきますと、一段落目、社会教育士にとっても社会教育行政に関する基礎的な学びがやっぱり必要だという面を確認した上で、現状の講習の内容が、社会教育士も含めた人材養成にとってはミスマッチを起こしている部分もあるかもしれないという点。もう一方で、社会教育主事にだけ必要なことを考えてみますと、そこまでたくさんないかもしれないという点が指摘されました。
その上で、両者の関係や今後の協働の可能性を検討した結果、「したがって」というところを見ていただければと思いますけれども、社会教育士を目指す層のニーズのミスマッチに該当する部分の削減により、その解消を図るとしても、実際に単位数の削減につながる程度の削減になるとは考えられないという結論となりました。  

つまり、ワーキンググループとしては、社会教育士に対する信頼を保つという観点も含めまして、単位数を減らすことには慎重であるべきではないかという結論が出てきたところです。ですから、下にありますけれども、新講習の総単位数については、主事と社会教育士を分けて二階建てにするということではなくて、社会教育主事も社会教育士もそれぞれ現行の8単位を維持することとした上で、講習の内容を見直すことで、社会教育士にもマッチして、また受講のしやすさを上げていくような形、つまり二階建てにしないということなんですけど、その向上や拡大を図るために必要な方策等の検討を進めることが適当であろうという結論を得ました。この方針で取りまとめを行っているところです。

2つ目です。新講習の枠組みについてということですけれども、幾つか前提がございまして、4ページの下のところで触れているのは、社会教育主事は社会教育士でもあるべきだというような前提です。それから5ページ目の上のほうにいきますと、社会教育主事講習には主事も士も両方いて、そこでいろんなネットワークを共に学ぶということにも様々な意味があるということもあります。だからこそ講習を一体的に運営していくということになるわけですが、ただ、真ん中に「特に」という文があるんですけれども、社会教育主事については、多様な分野と社会教育行政をつなぎ、牽引する役割でもありますし、講習で培われた知見や他の受講生等とのつながりを基礎としつつも、当該自治体の実際の施策や予算体制等の実情を踏まえるとともに、関係を有する部局や団体との実際のやり取りと並行して学ぶことで身につけられる部分も大きいというような、主事特有の状況もあろうということで、これまでも言われてきたことではありますけれども、早い段階からの現職研修の充実の重要性を改めて確認しています。  
その上で、制度設計をしていく上では4つぐらいのポイントがありますよというのが5ページの下から載っているところです。1つ目、社会教育主事の任用資格を得るための講習として構成されていた内容を、改めて社会教育士にもマッチするものに、つまり社会教育士として様々な分野で活躍する者のための講習でもあるとか、あるいは、社会教育主事も社会教育士の存在を踏まえて業務ができるような内容ということで、両者を一体的にカリキュラムを再検討していくというのが1点。

2つ目に、既に申し上げましたが、主事の発令後の現職研修の充実というものを図っていくべきだという点。
3つ目に、これもこれまでここでも議論されてきたことですが、オンラインであるとか土日夜間であるとか講習受講の利便性を上げていくことが重要であろうという点。

そして4点目、これは新しく出てきた言葉で、「導入的講習」と呼んでいますけれども、主事講習の手前で裾野を広げることであったり、講習につなげていくような講習が必要ではないかというような点についてもポイントとして上げています。  
特に現職研修等のところでは、その下の段落にもありますが、都道府県や国が広域的にやっていく部分の重要性が高いであろうということも書かせていただいておりますし、こういった形でやるのであれば、社会教育主事講習という名称よりも、例えば社会教育講習であるとか、より汎用的な名称が必要ではないかということも議論をしているところです。  

7ページ目は、これまで二階建てと言っていましたが、そうではなく一体的にやっていきますよというのを図にしてくださったものです。  

8ページ目には、そういった内容でやるとなったときにということですけれども、今後カリキュラムの検討をしていく上で、具体的な方向性の部分についてポイントを上げてあります。幾つか丸印がありますけれども、社会教育らしい学習や教育の在り方ということで教える、教えられるということではない関係性が重要であるという点や、実践と省察の往還というように、知識と経験が相まって専門性が培われていくという点、あるいは、3つ目の点も既に部会のほうの文書でも同じような記述が出ているかと思いますけれども、楽しさであるとか、あるいは参画する中での良好な関係を築いていくことであるとか、地域課題の解決を図ることであるとか、あと社会教育らしい学びの特性についてきちんと学べたり、社会教育士がそうした状況の中で活躍できるようにカリキュラムを組んでいくことが求められるであろうという点。あるいは、そうした中で、協働的な学習を進めていくような対人支援の力量であるとか、コーディネート力であるとかマネジメント力であるとか、どうしても片仮名が増えるところではありますが、こういった専門性に関わる点、あるいはネットワークであるとか、そういったようなことも含めて、単位数や内容を組み替えていくことが重要であろうということが書いてございます。
 
次のページの3章からは各論に入っていきます。3章では、特に講習の受講しやすさの向上に関することが書いてあります。(1)では、従来よりも、より対象を広げて多様な人たちに受けてもらう上でも、オンラインであるとか土日夜間開催の促進が重要であるということを書かせていただいています。2つ目は、単位互換や分割履修への柔軟な対応をより積極的に検討していくべきだということが書いてあります。例えば現在でも、学芸員課程や司書課程での単位認定の話であるとか、あるいは全国子ども会連合会の研修を支援論に組み替えるような先例が既にあるわけですけれども、こうした単位認定の仕組みをより広げていくことが重要ではないかということです。そうすると、それに伴ってということになりますけれども、例えば1科目の単位数をより細分化するとか、それを単位認定につなげていくであるとか、そういった形の創意工夫について今後より一層検討を進めていく必要があるのではないかというようなことが書かれています。  

(3)のところでは社会教育主事の発令を進めていくということが重要だということも改めて書かせていただきました。特に2つ目の段落になりますけれども、こういった社会教育主事の発令を任命権者がしやすくしていく上でも、主事講習については、国からの委託講習をきちんと継続することであるとか、あるいは、公民館主事や青少年教育施設職員のように、社会教育が本業である人たちが社会教育主事講習を受けやすくなるように、業務の一環として講習を受講できるとか、あるいは自己啓発休暇の取得を認めるとか、そういったことを進めていく必要がある、これが3章で書かせていただいたことです。  

4章は先ほど申し上げた、導入的講習について中心に書いているものです。新講習の総単位を減らさないということで検討を進めてまいりましたけれども、社会教育の裾野を広げる観点からは、より平易かつ短期間で基礎的な内容を学べる導入的講習、「導入的講習」と呼んでいますけれども、これをより進めていく必要があるのではないかということです。 
つまり、社会教育主事講習の手前を充実させていくという方向性です。これは特にカリキュラムを細かく国レベルで一律にするというものではありませんけれども、ただ幅広く、例えば主事講習のダイジェスト的なものであるとか、あるいは初任者研修の形で既に行われているもの、あるいは例えば地域学校協働活動などの文脈で行われている研修の中で社会教育的な内容を入れ込んだような形も含めることができると思いますけれども、そういった社会教育の裾野を広げ、主事講習の受講につなげていくような、そういった位置づけとして、講習の手前の導入的講習をより進めていく必要があろう。さらに、その中で、全てではないかもしれませんけれども、特に必要と認められるものについては、講習の単位認定との代替などもあり得るんじゃないか、そんなことが議論されているところです。イメージが12ページにも載っています。
合わせて、受講資格の見直しということで、これまで主事講習の受講要件というのがもともと決まっているわけですけれども、これは社会教育主事の任用資格をベースに、それをアレンジした形で設定されていました。これを社会教育士も含めて、より多くの人に受講いただけるような形を想定するのが必要ではないかという議論をしています。
ここでは、受講要件を撤廃してはどうかとか、年齢制限は要らないのかとか、いろんなことを議論したわけですけれども、ここにも書いてありますとおり、他分野における実務経験等も新たに受講資格に加えるとか、それでも条件を満たなさない場合であっても、先ほどの導入的講習の中で、一定の要件を満たすものを受けてあれば、いわゆる実務経験とは別に受講できるようにしてはどうかというようなことが議論されてまいりました。
また、発令後の現職研修であるとか、人材ネットワークの一環としてもこういったことが重要な意味を持つということも書かせていただいております。  

14ページは北海道の事例を載せていただいていて、北海道はオンラインを中心に、導入から事後まで幅広く体系立てられているので、その仕組みを載せてあります。  
15ページです。そういったものの中で、社会教育士の称号を得た人たちの活躍の場を拡充していくことが併せて重要であろうということを書かせていただいております。特に公民館と書かれていますけれども、やはり公民館は図書館、博物館の専門職員に比べて、公民館主事の資格要件が歴史的にあまり明確になってこなかったというようなこともありますので、公民館主事をはじめ公民館職員の皆さんが社会教育士の称号を取得して活躍されることが強く望まれるということ。また、それ以外にも様々な施設の職員、あるいは指定管理者側のスタッフの皆さんが社会教育士を取って仕事をするということが強く期待されること。さらに、そうした人たちがネットワークを構築しながら、社会教育以外の人たちも含めて多様なつながりをつくっていくことが重要であろうということが書かれています。
 
最後、第6章のところに今後求められる課題が書いてあります。15ページの下に「今後は」ということで、具体的な内容の各科目のカリキュラムの見直し、それから単位数の細分化、受講資格の見直し等を書かせていただきましたが、まだワーキングも時間が残されていますので、もう少しワーキンググループの中でも具体的に検討していきたいというところになっています。  

(2)のところを見ていただければと思いますけれども、養成課程についてです。今回、講習を中心に見直しをしてまいりましたが、講習と養成課程、両方が大事な柱ですから、養成課程についても残された時間で検討していくことになります。特に教員免許の制度改正が進められていますけれども、その中で、教職のコアの部分のほかに、様々な「強み」「専門性」を持った教員を養成をしていくということが進められています。そうした中で社会教育に関する専門性というのはまさにこうした「強み」「専門性」に当たるものですので、ここにきちんと社会教育的な要素も位置づけていけるような、そういった検討も必要だろうということも書いております。
 
また、さらなる振興に向けてということで活躍の場を広げていくことであるとか、きちんとエビデンスを示していくことであるとか、あるいは、より高度な人材の養成なども含めて視野に入れていくことであるとか、こういったことは今後含めて、より継続的に、積極的に検討していく必要があるであろうというようなことでまとめてあります。  
まだ途中段階ではありますけれども、こういう形でワーキングが進んでおりますので、報告させていただきました。以上です。

【清原部会長】  それでは、続きまして、神山社会教育振興総括官、御説明をお願いいたします。

【神山社会教育振興総括官】  神山でございます。私からは資料3を御覧いただき、これに沿って、本日御議論をいただく点について御説明をさせていただこうと思います。  

本日の論点マル1と書かせていただいておるのが、社会教育士の専門性についてと大きく題名を振っておるところでございます。今、青山主査から御説明いただきましたように、ワーキンググループで議論されている内容についても、本日必要であれば御発言をいただければ、それを踏まえてワーキンググループでも議論をさせていただくということはできると思ってございます。  
ただ、その中でも、かなり広範に及んでおりますし、細かい論点もワーキンググループでは議論しておりますので、この特別部会で特に御議論いただくという意味で、今御覧のページの枠囲みにありますように、社会教育士のそもそもの専門性というのはどんなものかといった部分と、社会教育士を制度的にどういうふうに位置づけるのかといったところが、大きな論点としてはあろうかなと思ってございます。この部会でこの辺りを特に御議論いただければと思ってございます。  

この2つをもう少しブレークダウンしたのが下の「論点」に3つほどを掲げてございます。1つ目は社会教育士に今後求められる専門的知識及び技術です。例えば先ほど青山主査から御説明がありました資料1のワーキンググループで議論をされている中では、8ページあたりに、こういった専門性が必要なのではないかといったところの指摘が入ってございます。そちらも適宜御覧になりながら御議論をいただければと思ってございます。  

この関係では、今映し出している資料の中では、「現状」のところの「これまで」というポツのところで、これまでよく社会教育人材について、コーディネート能力ですとかプレゼンテーション能力、ファシリテーション能力というのが前提だということは言われておったわけですけれども、これらについてどう考えるか。また、それだけではなく、行政に関する一定の基礎知識や、関係機関との連携協働ができる能力の必要性についても言われておるわけでございます。こうしたところを踏まえながら、先ほど申し上げた資料1の8ページですとか、前回も資料2の答申に向けた骨子の案の中で、(2)のところでは触れてございます。こちらを御覧いただいたり、あともう一つだけ参考資料を御紹介をいたしますと、参考資料6-1の5ページ目に、これは社会教育士の制度をつくる頃、つまり、今の制度をつくる頃の議論をほぼそのまま載せております。一番右側にございます今の講習の各科目と、その前提となる身につけるべき資質や能力といったものとの関係なども図にしてお示しをしたのが、こちらの資料になっております。適宜御参照をいただければと思ってございます。  

ワーキンググループでの議論の中では、コーディネート能力ですとか、プレゼンテーション能力、ファシリテーション能力は、非常に社会教育士、社会教育人材にとっていろんな場面で活躍するときに必要な能力だということに異論はございません。この3つだけを示す、あるいはこの3つを並列的に示すのがよいのかといった視点も御指摘もございますし、また、これら自体は社会教育そのものということではなくて汎用的な能力でございますので、社会教育、教育的な観点からの能力としてどういったものが求められるのかといった視点からの御意見といったものをいただければと思っております。  

これは答申を将来いただいた後に制度化をしていく上で、恐らく社会教育士というのを制度の中でどう変えていくかというところに直結するコアな部分だと思っております。社会教育の専門的知識、技術といった部分について、幅広い視点から御意見をいただければなと思ってございます。これが1つ目。  

それから2つ目として、制度的な位置づけについて掲げております。論点では、下の2つがそれに該当すると考えてございます。資料の、本日の論点マル1、論点の下の2つを御覧いただきますと、下から2つ目のところで、社会教育士が社会教育主事や教育委員会等と連携して活動を進めていくためには各自治体においてどういった仕組みが求められるかということでございます。ここでは各自治体において、国全体の制度として、自治体の中で社会教育士をどう御活用いただくのか、どう位置づけるのかといったことをイメージしながら書かれておる論点でございます。社会教育士の関係ではいろんな制度、仕組みがあり得るかと思っております。
これまでも、この部会でも御議論いただいております社会教育人材のネットワークで活動を支えることも当然あろうかと思います。また、登録制度によって、どこに誰がいて、どういった強みがあるのかなど分かるような仕組み、全体的な制度としての仕組みもぜひ御議論いただきたいと思っております。

もう一つ、特に各自治体においてどのような仕組みというように書かせていただいているのは、例えば、社会教育士に対して、民生委員のようにというと違うかもしれませんけれども、包括的に地域のコーディネーター的役割を委嘱する活用の仕方、あるいは、そこまで包括的ではないにしても、個別の事業を実施していくときに社会教育士にコーディネーター的役割、オーガナイザー的役割を委嘱する活用の仕方もあると思ってございます。
社会教育士さんが独自にいろいろ取り組まれるときの支援ももちろん必要だと思ってございます。特に教育委員会、社会教育主事さんと連携して活動を進めていくといったときに、今申し上げたような仕組み、あるいは、社会教育士さんの独自のアイデアをどういった形で、教育委員会、行政側からバックアップをするかと、支援をするかといったところが2つ目の論点でございます。  
  
3つ目の論点に関しましては、社会教育士の専門性や信頼性が維持、向上されるとともに、社会教育士の重要性や専門性が広く認知されて、取得する人を増やすにはどうしたらよいかと、どのような制度的な位置づけが望ましいかということを書かせていただいてございます。こちらについては、御承知のように、今は講習を受けた人の称号ということでございますけれども、それを信頼性の向上、認知を高めるといった視点から制度上、どういう位置づけにするのかと。例えば、法律上規定資格のような形がよいのではないかと思いますし、特に一般的に、いわゆる資格については、欠格条項ですとか一定の信頼性を担保する仕組みもありますので、そういった視点もあろうと思いますし、また、先ほど言った登録制度もそれに関わってくると思ってございます。
先ほどの2つ目のポツのところで申し上げたこととも絡みますけれども、専門性をより分かりやすく示して、どういうことをやる方なのかをいかに分かりやすく示すか、ある意味、制度に書くときには大事だと思ってございます。そういった点について、下の2つの論点から様々なアイデアや御意見などをいただければと考えてございます。  
私からは以上でございます。

【清原部会長】  青山主査、そして神山社会教育振興総括官、御説明ありがとうございます。  

社会教育主事・社会教育士養成等の改善充実に関するワーキンググループにおかれましては、昨年の11月から今年の3月まで、5回にわたって熱心に御審議をいただきました。
青山委員を主査に、岡委員、井口委員、坂口委員、志々田委員、長岡委員、水野委員、そしてオブザーバーの牧野副部会長が、今回取りまとめていただいたのは、年度末を迎えて一定の御報告をということでおまとめいただいたものだと思います。
「社会教育主事・社会教育士の養成の在り方の原点となる双方の位置づけ」であるとか、あるいは、養成の中で特に「講習前の導入的講習から、後のフォローアップに至るプロセスを重視した検討」をしていただいたことが明らかですし、「社会教育士の質の確保」ということで、「資質の向上に向けては社会教育主事と社会教育士を同等に位置づける必要性」についても検討していただきました。まだ検討の過程で残されている、今後さらに取組が求められる課題として、「具体的な制度設計」であるとか「養成課程の見直し」などについても提起をしていただきました。
 
さて、それでは、皆様、この一定の取りまとめを基盤にいたしまして、先ほど神山総括官から御提起いただきました「社会教育士の専門性とは何か」、そして、「社会教育士の制度的位置づけはどうあるべきか」、これだけ多くの方が全国で社会教育士の学びを終えて活躍をしていただいているわけですので、まさに「専門性」と「制度的位置づけ」は喫緊の課題だと思います。どうぞ皆様、それぞれの観点から御提案をいただければと思います。  
これから三、四十分時間を取らせていただきたいと思いますので、御意見のある方は挙手ボタンを押してください。会場の方は名札を立てていただければと思います。それでは、早速ですが、牧野副部会長、どうぞ。

【牧野副部会長】  すみません、いつも後のほうに発言させていただくのですが、最初に手を挙げましたのは、議論の仕方をこうしたらどうかという話をしようと思い、お話を伺っていたからです。
今日のこれからの議論で、順番としては、ワーキンググループの議論が随分煮詰まってきていますから、その報告を初めに受けることはとても大事だと思うのですが、社会教育士の専門性であったり制度的位置づけを議論するときには、例えば社会教育とは一体何なのか、そういう議論をしておかないと、と思うのです。現状がこうなっていますよという話がたくさん出てくるのでしょうが、そして、それをまとめていくというやり方もいいと思うのですけれども、制度設計をする場合には、社会教育の概念を組み替えながら、これから考えていかなければいけなくなっていると思いますので、社会教育とは一体何であるかといったことを改めて議論し、確認しながら、そこから演繹的に具体的なものに落とし込んでいったほうが、議論がしやすいのではないかと思います。

ですから、今日は、最初に事実関係等の御質問等を少し受けながら、まずは確認をした上で、その上で資料の2にあります、議題の2のところの諮問が出ているものに対して答申をつくっていますので、答申の中身のようなものを少し皆さんで議論していただいて、社会教育を一体どのように捉えたらよいのかといったことを検討した上で、さらに、では社会教育の施設である公民館とか、もっと言えば図書館、博物館はどうあるべきかという議論も、今日の論点2のほうに入っていますけども、そういう議論をしていくことで(ビデオをオンにしていなくてすみません)、そういうことの後に中で、より具体的に、社会教育主事の役割とは一体何であるかとか、または社会教育士とは一体何であるかというような議論をしたほうが議論がしやすいのかなと思ったんですけども、いかがでしょうか。すみません。今日の予定を組み換えるようで申し訳ありません。

【清原部会長】  いずれ、後半の私たちが今まで審議してきた内容をまとめた草稿について意見交換をさせていただくわけですが、まずはワーキンググループが提起していただいた内容を踏まえて、少し皆様の問題意識を共通にしてからとは思いますが、神山社会教育振興総括官、どうぞ。

【神山社会教育振興総括官】  失礼いたします。今、牧野委員から御指摘がございましたように、社会教育士の専門性を考える際に、そもそも社会教育がどうあるべきか、今後どうあるべきかといった議論が重要だというのは御指摘のとおりだと思ってございます。
 
今、部会長からも御指摘があったように、前回お示しをした、社会教育の話も含めた資料に、前回の御議論を踏まえて意見を反映したものが資料2でございます。 まさに答申に今後まとめていくときには今、牧野委員からもお話があったような視点でまとめるという形もあり得ようかなと思っておりまして、今お示しをしている答申の骨子案は、今日の議論も踏まえて、さらに答申案にしていくときに、社会教育士がどういう役割を果たすのかという大前提の話として御意見を交わしていただき、答申の骨子案、資料2を次回お示しするときには今日の御議論を踏まえて、方向性も含めて少し見直していけると思ってございます。その意味で、今の牧野委員からの御意見なども踏まえた御意見については、事務局としては反映していけたらなと考えてございます。

【清原部会長】  分かりました。それでは、本日、御用意しました議題の1の、「社会教育主事・社会教育士養成等の改善充実に関するワーキンググループの審議情報報告」を受けて、それに特化して意見交換をさせていただこうと思っておりました。しかし、その内容については、当然のことながら、私たちが諮問を受けております内容について検討してきた資料2に一定の骨子案を示しました、「地域コミュニティの基盤を支える今後の社会教育の在り方」についての内容と、もちろん密接不可分でございます。ひょっとしたら、まず、資料2の内容を共有した後に、社会教育主事・社会教育士の報告を受けたほうが、皆様の頭の整理はつきやすかったのかなと、部会長として、気づきをいただいて反省しているところです。

それでは、皆様、あらかじめのお知らせしていた議事の1と2を統合させていただきまして、これから資料2の「地域コミュニティの基盤を支える今後の社会教育の在り方について、中央教育審議会生涯学習分科会社会教育の在り方に関する特別部会答申に向けた骨子(修正意見)」について共有をいたしましょう。
そして、その後に、当然のことながら、社会教育主事・社会教育士についての内容がこの中に入ってくるわけでございますので、皆様のより理解が進みつつ意見交換がなされますように、順番を予定とは変えまして、これから資料2の内容について説明をしていただくこととしたいと思いますが、皆様よろしいでしょうか。  

それでは、資料2の説明につきまして、神山社会教育振興総括官どうぞよろしくお願いいたします。

【神山社会教育振興総括官】  ありがとうございます。そうしましたら、資料2、御覧いただければと思います。  先ほどの御説明のように、前回お示しをした骨子に、前回の意見を踏まえまして赤字で修正をした形になってございます。赤字の部分を中心に御説明をさせていただこうと思っております。先ほど牧野委員、また、部会長からの御指摘を踏まえますと、恐らくこちらに社会教育の話も書かれております。こちらも御覧になり御意見をいただければ、力点の置き方、構成の仕方も踏まえて、次回に反映していくという流れでさせていただければと思ってございます。  

ローマ数字の1のところで、現状と課題については様々な御意見をいただいてございます。例えば2つ目の丸にございますように、防災や災害などの復興の観点なども含めて、特に共助の場面は記述を厚くしてございます。また、その次の白丸のところでは貧困や格差の広がりの話、あるいは社会の分断や孤立の中で、現状として改めて白丸項目を立ててございます。また、ローマ数字1の中では、下から2つ目の丸のところでは、いい面、最近の状況の中のよい面、地域の多様な人々とのつながりを大切にするといった動きといたしまして、学校と地域との連携の関係で、コミュニティ・スクール、地域学校協働活動の話にも触れているといった形にしてございます。  

それから、ローマ数字の2、2ページ目にまいりますと、上から3つ目の白丸のところで、社会教育による地域住民の関係性の構築が、様々な分野の行政課題の解決する基盤ということで、一般行政の基盤を支える機能を果たし得るものだということを明示的に記述してございます。また、一番下の白丸、「さらに」といったパラグラフでは、関係者がチームとなって稼働していくことで、複層的なネットワークを構築し、チームとして対応していくところが大事だというところも付記をしてございます。  

続きまして、下のローマ数字3で、実際には次のページ、3ページにまいりますと、(2)は先ほど指し示したように、社会教育人材の期待される役割や能力ということでございます。例えば、この中で4つ目の白丸のところには、ワーキンググループでも記述しております。ある意味、社会教育の特性についてマル1からマル3のような形で書かせていただいてございます。こういったところも先ほどの議論、全体を踏まえた議論という意味では、御指摘、御意見などがいただけたらと考えてございます。  

それから、(3)以降のところは比較的軽微な修正が続きます。6ページ目のところ上の2つ目の白丸では、先ほどの重層的なネットワークですとか、広域的に人がつながるといったこと、つながる場を整備していくことの大事さなどにも触れさせていただいてございます。

(6)のところでは、若者が地域コミュニティの主体となることで、大人と対等なプレーヤーとして認知されていくと、そういった視点も共有していくことが大事だということに触れさせていただいてございます。  それから7ページ目に行きまして、大きな2ポツの社会教育活動の推進方策ということで、地域と学校の連携協働の話としましては、4つ目の赤くなっているところ、コミュニティ・スクールや地域学校協働活動の話に触れさせていただいてございます。  

次のページに参りまして、8ページ目でございます。ここに(2)として、公民館、図書館、博物館などの社会教育活動の推進方策を記述しております。公民館の話につきましては、本日のもう一つの論点ということで御議論いただこうと思っております。
  
(2)のところを御覧いただきますと、下から2つ目のように、図書館に求められるものなどの記述は前回の御意見を踏まえて増やしており、少し理念的な部分というよりは、こういった人材を配置すべきだといったような話が先に来ておりますので、後ほど公民館が今後どうあるべきかと、牧野先生のお話があったように、社会教育はどうあるべきかという話と、人材、社会教育人材、社会教育士、どうあるべきかという話、そして本日の後半では公民館がどうあるべきかといった話についても御議論いただければと考えてございます。
 
8ページ(3)、青少年教育施設ということでございます。9ページにまいりまして、子供たちの非認知能力などを高めるといったところを、少し記述を充実させてございます。前回御指摘もあったと思うのですけれども、青少年教育施設に関しましても、公民館、図書館、博物館といったような、広い意味で社会教育の施設でございますので、今後どうあるべきだという話について、公民館を本日、後半では御議論いただこうと思っております。青少年教育などについても御意見があればぜひお寄せいただければと思ってございます。  

10ページにまいりまして、10ページの上、首長部局などとの連携の部分でございます。上から3つ目の白丸のところで、NPO法人などの話等の中で中間支援機能、中間支援組織といったものの必要性について充実した形で記述してございます。 (ウ)の民間企業のところでございます。地域の産業とか後継者の育成、事業承継などが地域課題となったときには、人と人とをつなぐ、あるいは、起業や創業支援などでも、それについて共に学ぶ仲間ができる、あるいは経験者とつながりができるといったところで社会教育の果たす役割について少し厚めに記述してございます。
 
11ページでは高等教育機関のところの関係で高等教育機関単独でだけではなく、社会教育行政と共に啓発を一体的に進めていくことが大事だというところを記述してございます。
 
11ページの下からが3ポツで、国、地方公共団体の求める内容ということでございます。実際には12ページの上から5つ目の白丸で、社会教育をコミュニティ政策の基礎と位置づけるために、社会教育政策の有効性を示すデータの提示や予算の確保が大事だといったことに触れてございます。

また、(2)では、3つ目の白丸で、社会教育主事だけではなくて担当者のスキルアップの必要性について、また、その次のところで、社会教育士のフォローアップ研修などについては、都道府県が主体的な役割を果たした上で、基礎自治体と連携していくことが大事だということを追記してございます。
 
最後、13ページに行きまして、(3)のところの一番最後で、公民館の事業についてでございます。都道府県や市町村の事務において、公民館の事業などについての記述をしっかりと現代的な内容にイメージをしていくべきじゃないかといったところを、記述を増やしてございます。  

繰り返しになりますが、今回、骨子案自体は、諮問の順番で記述しておりますけれども、本日の既に出ております牧野先生の御指摘ですとか、本日の議論を踏まえて、少し構成なども含めて見直せたらなと思っておりますので、活発な御意見をいただければと思ってございます。以上でございます。

【清原部会長】  それでは、続けて資料3の本日の論点2についても、神山社会教育振興総括官、御説明をお願いいたします。

【神山社会教育振興総括官】  続けてで恐縮ですが、資料3の2ページ目といいましょうか、本日の論点2となっているところを御覧いただきたいと思います。  

先ほど資料2を御説明したときにも公民館のところを少し御議論いただこうということを申し上げましたけれども、具体的には枠囲みのところを御覧いただきますと、今日の論点の1つ目で社会教育士の専門性など、人材のお話をしておりましたので、場の話、公民館の話を議論いただこうという趣旨でございます。

特にワーキンググループなどでも御指摘がありましたけれども、例えば図書館には司書が、また、博物館には学芸員などの専門人材が位置づけられておりますけれども、公民館については、そういった専門人材の位置づけが法令上あるというわけではございません。そういったところも踏まえながら、今後、公民館がどうあるべきか御意見いただければということでございます。  

もう少しブレークダウンしたのが下の論点でございます。1つ目では、これまでの議論を踏まえて、地域課題の解決を図る、あるいは社会教育士の活動の拠点となる、こういったことを公民館の中心的な役割としていくのはどうかということを記述しております。この2点、あるいはそれ以外の点についても、公民館の役割について、ぜひ御意見をいただければと思ってございます。  

2つ目に関しましては、公民館が社会教育士などの活躍の場の拠点となるということも踏まえながら、そこで働く人材の専門性をどう考えるかと、公民館主事さんですとか館長さんについて、どういった専門性を身につけていただく必要があるのか、あるいは、社会教育士の資格、あるいは照合などをうまく活用していただく、取っていただくといったことも考えられるかと思います。そうした点について御議論いただければと思ってございます。
 
3つ目は、民間企業、NPO法人などとの関係でございます。これは専ら営利を営んではならないといった規定につきまして、緩和の方向性について既に御議論いただいております。そこで、さらに民間企業などとの連携を踏まえながら御意見をいただければと思ってございます。  

4つ目は少し包括的といいますか、今申し上げたような部分について、制度としてどういった形で規定していくかでございます。理念的なもの、大切なことについては既に御意見いただいておりますが、制度としてこうあればいいのではないかといった、その視点からの御意見があればぜひ、本日御議論いただければという趣旨でございます。  
私のほうからは以上です。

【清原部会長】  神山社会教育振興総括官、御説明ありがとうございます。  
皆様、資料1、資料2を踏まえつつ、本日、事務局から御提案の資料3の論点1、2を参考にしていただきながら、意見交換をできればと思います。特に、私たちの使命は、答申に対して、より濃密で適切な内容をつくっていくということでございますので、資料2の骨子を御覧いただきまして、資料1の内容も踏まえながら、さらに説明を加えるべきところ、あるいは、具体的な方向性を示すべきところなど、それぞれの委員の立場からお気づきの点について、特に1ページからというように申しませんので、それぞれ相互関連性がある内容もあるかと思いますので、御意見をいただければと思います。  
オンラインで御参加の皆様は挙手ボタンを押してください。会議室で御参加の皆様は名札を立てていただくと助かります。どなたからでもいかがでしょうか。どの点からでも結構です。それでは、関委員、どうぞお願いいたします。マイクが参りますので、お待ちくださいませ。

【関委員】  関でございます。先ほどは本当に貴重な議論の結果、青山主査のほうから御説明いただき本当にありがとうございました。
 
この中で、最初に一つ質問なのですが、社会教育主事講習の単位互換のことです。説明の中で触れておられたのですが、以前、分科会でも議論を重ねたデジタルバッジのようなシステムは、あの後どれぐらい進んでいるのかなというのが素朴な質問です。先日、ある大学の社会教育主事講習の修了証明でデジタルバッジなるものを私も初めて見たのですが、あれがあれば、自動的に単位互換も対応できるのではないかなというのが1点です。  

あと、社会教育人材に求められるコーディネート能力であったり、あるいはプレゼンテーション能力であったり、さらにはファシリテーション能力といったものは、まさに必要な基盤であるとは私も思うのですけれども、それがいつの間にかそれがテクニカルな部分、スキル的な部分として特化してしまい、それさえあれば現場で自分の力が発揮できるような気がしてしまうのが何か不安になります。
そもそも社会教育士は、自分で様々な活動を今まで経験した人が多いので、そういった体験を踏まえて、地域の中に新しいつながりの場を生み出していくような力が、社会教育士に本当は一番求められている力ではないかなということをずっと感じてきました。  

正解があって、それをうまく回していく力ではなくて、地域の人の中に入って、自分がやってきたことの中でいろいろ悩んできたことを踏まえて、みんなと一緒にやってみたいことを提案して、対話の場を通じて活動をつくっていく、そういう社会教育士であったら楽しくなるのではということを思っております。

【清原部会長】  関委員、ありがとうございます。社会教育士の役割として、ファシリテート、コーディネートを会議で行うだけでなくて、その会議、場を、機会をつくること、そういうところも重要ではないかということです。  
1点目の単位互換、デジタルバッチの御質問について、それでは林調整官、お願いします。

【林社会教育企画調整官】  今日はこの会場、マイクが1本しかありませんので、すみません、発言までに若干時間を要します。申し訳ありません。デジタルバッジについて御質問いただきまして、ありがとうございます。
 
網羅的に把握をしているわけではないんですが、運用は広まっていると思います。なお、国立教育政策研究所の社会教育実践研究センターが行っている社会教育主事講習の受講者に対しては、デジタル修了証書を発行をしています。というのもかく言う私は、昨年度の社研のB講習を受けさせていただきまして、この3月に社会教育士の称号を取得したんですが、その際にデジタル修了証書をいただきました。
社教主事講習の実施機関ごとにはなると思うんですが、デジタル化の運用は始まっているものかなと思います。せっかく御指摘いただきましたので、これを機会に運用状況、確認をしたいと思います。  
まず、1点目の御質問はということで、私から差し上げました。2点目は青山先生でいいですか。

【清原部会長】  では、青山委員、お願いします。

【青山委員】   ありがとうございます。デジタルバッジとかマイクロクレデンシャルとか、いろいろ関連があったなと思っております。ありがとうございます。  

2点目、特にファシリテーションなどの社会教育人材の専門性に関するところについては、ワーキンググループでもまだ細かい議論ができているわけではありません。ただ、既に出ている議論の中でいうと、先ほどお話もあったとおり、コーディネート能力、ファシリテーション能力、プレゼンテーション能力という3つ並列でこの10年ぐらい示してきたんだけれども、これも見直していいんじゃないかというような議論が出ております。そもそも今、関委員がおっしゃったように、中身を捉え直していく必要があるという議論と、3つの中でプレゼンテーションの位置づけが悪いのではないかとか、3つの関係性に関する議論の両方が出ているところです。  

その上で、今、言っていただいたのはすごく重要なことだと思っていて、「ファシリテーション」という言葉の捉えられ方がこの数十年、かなり変わってきたように思います。世の中ファシリテーションブームですし、「ファシる」とか言いますから、一般的な用語になってきているところがあるかと思っています。もともとは、90年代に、いわゆるワークショップ型の学習方法をどう支援するかというような技法の中で出てきたような面もあったと思うんですけれども、今や関委員おっしゃったように、いろんなワークを回す割と表面的な進行スキルとか、前に立ってゲームをやっているようなことも含めた、そういったテクニカルな部分のみで捉えられてしまったりとか、あるいは学習のための場をつくっていくという発想ではなくて、会議の進行役まで含めた、とにかく場を進めたり、回していくような役割そのものがファシリテーションという言葉で示されるようになってきてしまっているという面があると思います。

私個人としても、ファシリテーションという言葉を使うにしても、その中身をテクニカルなものだけではなく、学習支援の原理、特に社会教育らしい学習を進める上での考え方を伴った方法論としてちゃんと位置づけ直した上で、技術ももちろんあったほうがいいんでしょうけれど、考え方の原理の部分を踏まえた講習でなければならないというところは強く同意するところです。技術的な部分は、もちろん本人もできたほうがいいですが、現場ではコーディネート能力を使ってファシリテーションができる人を連れてくるという手もあると思うんです。だから、考え方、マインドセットがちゃんとしているかどうかのほうが重要だというところは重要な御指摘だと思います。個人としての応答ですけど、ありがとうございました。

【清原部会長】  ありがとうございます。ちなみに、この会議には文部科学省の事務局だけではなくて、こども家庭庁から成育局成育環境課の居場所づくり推進官の大山さんがいつも同席してくださっているんですけど、「居場所づくり」という日本語は、私はなかなか意味がある日本語だなと思っておりまして、なかなか英語にはならない、ファシリテート、コーディネート、プレゼンテーションのようにはならないんですけど、「居場所づくり」というのは長年社会教育の現場で社会教育主事さんや、あるいは公民館の担当者がされてきたことだなと思いまして、日本語復活の気持ちも含めて発言いたしました。  

では、これからオンラインで御参加の柏木委員、そして、会場から御参加の古賀委員、小見委員の順でお願いいたします。では、柏木委員、お願いします。

【柏木委員】  失礼いたします。本日少し時間に余裕があるというようなところから、申し訳ないんですけれども、長めに10点程度申し上げたいと思います。  

まず、全体的な答申についてのところから申し上げます。1ページ目の冒頭ぐらいから、地域コミュニティの機能低下というような言葉が出ております。こちらの言葉は、これまでコミュニティに関する答申、それから、様々な各種文書にて使用されてきたものだということは理解していますけれども、一体どういった機能がいつと比べて低下したのかということを問うと、ちょっとよく分からなくなってくるようなところがございます。

例えば明治時代とか、かつてに戻ると、隣近所で共同で農業しなくてはならなかったところから、現在に至っては農業機器の発展、それから農業従事者の減少によって、地域で共同で何かをするという必要性が基本的にはなくなって、結果として地域で何かを協力して行うような取組自体が減ったのであれば、それは機能低下と言えるのかと。また、そうした協力、地域のつながりという表現で示される事項の中で、理不尽な地域内の統制があったり、女性への差別的な見方があったり、セクシュアルマイノリティの方々を受け入れる余地がなかったり、地域内で困難を抱える家族や子供への差別や偏見みたいなものがあったりするところから地域自体に魅力を感じなくなっている人々の思いがあったことを考えると、そもそもの機能というものは果たして評価すべき機能であったのかという点も考えなければいけないのではないかと思います。  

そして、地域コミュニティの機能低下や当事者意識の低下といったことの両面が冒頭に書かれてありまして、それらが問題視されるものの、仮に地域のそうした他者に対する統制性や偏見性がなくて、地域が本当によいものであると人々に認識されているのであれば、大きな人口移動が起きようとも、その先でコミュニティが形成されていったのではないかということが考えられます。それが形成されないままだったというようなところから考えると、本当に地域がよいものとして人々に認識されているわけではなくて、嫌だったとか逃げてきた側面があったのではないかという問題意識を持つことも、この答申を出す際に重要なのではないかと思っています。つまり、地域コミュニティの機能低下や当事者意識の低下というものを嘆く前に、かつてからある地域コミュニティのそうした問題性を見いだして、みんなが集いたくなるような地域コミュニティは一体どのようなものなのかという在り方から見直すべきではないのかと思います。社会教育というのはそういうところにも意義を見いだせるものなんじゃないかと思います。
 
そうした点から考えると、現在では様々な地域においてジェンダー平等を進めようとしていたり、少子化の中で一人一人の子供を大切にしようとしていたり、セクシュアルマイノリティの方々への理解を進めようとしていたりするため、人々の人権保障という機能面に関しては、現代の地域社会のほうが、かつての地域社会より高まっていたりすることはないのだろうかと、個人的には高まっているんじゃないかと思っています。したがって、機能低下というように一律書いていいのかなと思います。さらに、共働きの増加ということも書かれています。
そういうことから考えると、仮に機能低下の中に集わないみたいなものがあったとして、でも実際には集いたくなっても集えない、そういった時間の捻出は難しい状況を理解しての書き方があるんじゃないかと思います。もちろん、かつても時間の捻出は難しいところがあったものの、地域活動に参加するからといって、本来であれば子供と過ごしたいにもかかわらず、保護者が地域活動に行かなければいけないから頑張ってお留守番してねというように子供だけで留守番をさせたりしている事情があったというところは述べておきたいと思います。  

結局、1点目に関して何を申し上げたいのかと申しますと、かつての地域をよいもの、あるいは、地域コミュニティの機能を担保していたものとみなして、地域コミュニティの機能低下という言葉を簡単に使っていいのかと。そして、さらには住民の当事者意識の低下、自治意識、自治機能の低下という言葉を羅列していいのかというところを疑問に思います。加えて、1ページと7ページぐらいに家庭の教育機能の低下というところも書かれています。これも同様に、一体いつの時代のどういった教育機能をよしとして低下とみなしているのかということを疑問に思います。共働き家庭等で頑張っている方々が多い中で、こうした言葉を容易に使っていいのかというのは疑問です。
社会教育が地域の方々みんなを応援して下支えするものであるなら、その方向性を描く答申の中で頑張っている方々の頑張りに駄目出しを最初からするような表現ではなくて、答申を読んだら、答申というのは、そもそも諮問に対して答えるものではあるんですけれども、皆さんがこの答申を読んだときに気持ちが温かくなるような、そういうような表現の見直しというものをしていってもいいのではないかというのが全体的なところで申し上げるところでございます。  

それから、2点目といたしましては、1ページ目のところに、社会教育主事の配置率の低下による専門性の希薄化という言葉があります。社会教育主事の配置率は確かに低下していますけれども、配置された社会教育主事の方々の専門性が希薄化しているのかというと、必ずしもそうではないようなところがあるので、この文言というのも見直していいのではないかと思っています。  

それから3点目、1ページ目のところに、1ページ目って先ほどから資料2を見ています。大きく2のところの社会教育は特徴があるということを書かれている、白丸の1つ目のところなんですけれども、こちら、学びを通じてと書いてあります。ただ、今まで議論したところと申し上げるのは、学びと本人が認識しなくても、活動だったり楽しんでいたりするところから無意図的に、無自覚的に学びになっているものも社会教育なんじゃないかというように包含してきたような気がします。それを考えると、ここで社会教育の定義をするときに、学びを通じてというところで学びだけを記入していいのかというところが疑問です。
 
それから学びを通じて個人の成長を期するとともに、その後、つながりとあるんですけれども、学びを通じて個人の成長だけじゃなくて、あるいはつながりだけじゃなくて、皆さんの無自覚的な学びや活動が個人のウェルビーイングや社会のウェルビーイングにつながっているみたいなところの書き方をしなくていいのかなというところを申し上げておきたいと思っています。ここの部分なんですけれども、11ページにある共生とつなげて書くと、随分と社会教育の意味合いというところに重厚性が出るのではないかと思います。ただ、そのときに共生とは何かももう少し書くべきだなと思っています。共生というのは多様な人々の存在を承認して価値を尊重しつつ、お互いに助け合える互恵的な関係から成る共生社会だと私は思っています。そのような今まで重視してきた文言みたいなものを少し加えながら共生というものを書くと、社会教育の中身も少し充実してくるのではないかと思います。  

それから、4点目に関して、資料2の7ページのところの地域と学校との連携のところについて申し上げたいと思います。こちら、コミュニティ・スクールという用語が出ています。コミュニティ・スクールというのが一体何を指すのかというところを示さなくてもいいのかなと思います。というのは、地教行法では47条の規定に基づいて、コミュニティ・スクールというのは学校運営協議会を設置して、保護者や地域住民と学校とが地域と共にある学校づくりを進めるような仕組みを持つ学校のことを指すのであれば、7ページ目で書いてある地域と学校との連携というところにあるコミュニティ・スクールの内容が非常に狭くなるんです。それから、地域学校協働活動というのも、それと連動して文科省が推進していますけれども、そこに入っていない地域活動というのも山ほど地域にはあります。そういうことを考えると、2ポツの中の(1)で書いてあるところが非常に限定的になってしまいます。一方で、コミュニティ・スクールというのを今まで社会教育が論じてきたような、非常にもっと幅広いところで考えると、それではないところになってくるので、コミュニティ・スクールをどう捉えるのかというのを書いて、もしこれが非常に限定的な意味であるのであれば、もう少し地域と学校との連携の地域を広めに捉える書き方というのをするほうがいいような気がします。  

それから、この中に探究活動というような、カリキュラムとの連携が描かれていない気がします。社会教育が地域コミュニティの基盤であるのであれば、学校の基盤であるとも言い換えられます。そうであるなら、カリキュラムとの連携も書くべきじゃないかと思います。  

さらに、もしコミュニティ・スクールが学校運営協議会制度として限定してしまうのであれば、それを設置していない学校というところが含まれにくくなると同時に、さらに夜間中学とか通信制、定時制高校、それから学びの多様化学校などの1条校が含まれにくくなってきます。地域と学校との連携ということを考える場合に、1条校として現在広がりを持っている様々な学校を包括的に含めるようなところで描いていただいて、そういった様々な学校との社会教育との連携、地域との連携というものを描いていって、社会教育がその基盤となるということを考えることも必要じゃないかと思っています。  

長くなってすみません。8ページ目の子供若者の居場所というところが、(2)の白丸の2つ目に書いてあるんですけれども、こちら、子供若者の居場所ということを大事にする一方で、公民館、図書館や博物館といったものが多世代の居場所になることも重要じゃないかと思うので、これに加えて、もう少し広げた居場所の表現というものがあってもいいのかなと思います。それから、同じ箇所の上から6番目ですか、赤字で書いてある「社会教育が教育としての軸を保つためにも」というところがあるんですけれども、この2行が今までずっと議論に出てきた私ですら理解が難しいので、もう少しかみ砕いて書いていただくと分かりやすいかなと思います。
 
それから7点目といたしましては、8ページ目の下から3行目に子供の体験活動機会の減少と書いてあるんですけど、一体何の活動が減少しているのかというのを検討してから、それに関して書くべきじゃないかと思っています。というのは、例えば都市部では習い事なんかの体験活動は上昇していたりしますし、一方で、体験活動の機会が減少しているのは格差社会の中で、ある一定の家族のところの子供の機会だったりもします。あるいは、体験活動の機会というのを学校で行う体験活動の機会の減少と表現していらっしゃるのかもしれず、これの意味するところの減少が分からないので、もう少し加えていただければと思います。  

それから8点目、社会教育士の専門性ということに関しては、コミュニティ形成の基盤として社会教育があるのであれば、コミュニティ形成に関する専門性を持ってもいいと思います。それから牧野委員がずっとおっしゃっているように、民主主義と住民自治の醸成というものに関連するのであれば、社会教育士の専門性として、民主主義とか住民自治に関する専門性を持っていいと思います。それから、社会教育士の専門性といいますか、これは特徴になるのかもしれませんけれども、教育政策というものの動向をちゃんと理解して伝えられるということが重要になるような気がします。というのも、地方自治体の社会教育行政部局の中には、答申すら読んでいない社会教育部局というのが少なからずあります。そういう地方自治体、あるいはほかもそうかもしれませんけれども、国が統制的な方針というものを必ずしもしないというか、絶対しないと考えて規制緩和をしっかりとしている中で、今度、裁量権を委ねられた地方自治体が非常に統制的になって、地域が地域の子供の選択肢を狭めてしまうようなことがあります。例えば地域の愛着心を育てて地域から出ない子供を育てるみたいなところで統制をかけてしまうような文言を埋め込んでしまった教育政策を地方自治体が出してしまったりします。社会教育士の専門性というのは、そういうところから考えても教育政策の動向を伝えられると同時に、多様な存在と価値というものを尊重し得るような社会動向というものを理解して、子供、若者の選択肢の拡大とか選択肢の幅というものを保障できるような、そういう専門性があってもいいのではないかと思います。  

そして、9点目、社会教育士というものに関しては、信頼性を担保するために様々、登録制というものがあるとか、あるいは公民館の館長というものが、そうした専門性を担保して資格を取得することを推奨するみたいなところがあってもいいと思いますし、強みのある社会教育士みたいな社会教育士の出し方をして、この方は図書館に詳しいとか、学校に詳しいとか、若者の居場所に詳しいとか、そういうような強みを出していくような在り方というのを考えてもいいと思います。  

それから10点目、公民館に関しましては、公民館の老朽化とも重ね合わせて、公民館を建て直すときに生涯学習センターというように称号を変えたりしているところもあるので、公民館というのをもう少し幅広くネットワークとして捉えるような、そういう観点があってもいいかなと思います。  
長くなって本当に申し訳ございません。以上、よろしくお願い申し上げます。

【清原部会長】  柏木委員、どうもありがとうございます。10点にわたって、建設的に骨子を補強する御意見いただいたと思います。  
一つおわびしなければいけないのは、私、事務局案で「地域コミュニティの脆弱化」となっていたのを、脆弱化というのが抽象的でよく分からないからもう少し具体的にということで、例えば「地域の様々な機能の低下」というように提案したのは私でございます。深謀遠慮がなかったわけではなくて、どうしても骨子なので、今、柏木委員が言及していただいたような具体的に何がどのように低下していることが分かりにくいわけですが、地域コミュニティにとって、防災とか、あるいは地域福祉だとか、そういう取組について十分ではなくなっているかというような問題意識だったのです。しかし、気をつけないと、あたかも、何か昔がよくて今が悪いみたいな、1面的な判断をしているかのような誤解を受けるといけませんので、あくまでも懐古主義ではなくて、現実のやむを得ない事情であるとか、むしろだからこそ、よくなってきた人権意識の向上であるとか、そういうことを踏まえた記載に変えるように努めたいと思います。  
その他については、本当に御指摘のところを反映していけるのではないかなと思って受け止めました。ありがとうございます。  

それでは、これから古賀委員、小見委員、金澤委員、杉野委員、そして東委員の順でお願いします。それでは、古賀委員、お願いします。

【古賀委員】  古賀です。私からは本日の論点マル1とマル2に即して意見させていただきます。社会教育に専門性がないので、NPOの立場としての発言として御了承ください。  

先ほど関委員も指摘された、コーディネート能力等々は場を回すだけに終始しがちで、どうももやもやするという点、私も長らく同じくしております。人や地域にしっかり向き合うというスキルもとても必要だと思っていますが、スキルのみならず、姿勢も大事だと思っています。その上で、プラスアルファとして3つあると考えております。

その一つが、養成のワーキンググループのほうの文書で、8ページに「主体性の涵養」という表現がありました。主体形成とか楽しさの醸成というところに関わると思うんですが、心理学的な基本的欲求を学ぶところから、主体形成の社会教育特有の手法について、いろんなケーススタディーも重ねながら主体形成自体を学ぶという機会が一つ大事かと思います。

もう一つは、いろいろな課題解決の現場で最近聞かれるのが、解決の手前の課題の着眼とか設定の必要性です。社会教育士や社会教育主事ととても近接している資格として、「社会福祉士」というのがあります。社会福祉士の場合は、「コミュニティソーシャルワーク(CSW)」というそこにどんな地域資源があるか地域を見立てて評価するといった、いわゆるアセスメントのノウハウがあり、その辺りも社会教育で有効活用できるのではないかと思います。

3つ目が、従来のファシリテーションやコーディネート等も含まれる持続可能な活動体制づくりという点での、いわゆるチームビルディング手法というものもこれから学ぶべきかなというのが一つです。 それから、各自治体においてどのような仕組みが必要かということについて、私もデジタルバッジのことが気になっていたんですけども、民間の1人材、1団体がこうした領域に関わる上では2つとても欠かせないものがあると思っています。
一つが、地位とかステータス、それから、もう一つは人脈、ネットワーク。前者については、デジタルバッジももちろんインパクトがあるんですが、最近、地方創生では、地域活性化伝道師とか地域情報化アドバイザーとかという方がいろんな地域に派遣され、ノウハウ移転とかに活用されている例もありますので、「社会教育士」の名称を表現的にかみ砕いた、かつオフィシャルに使えるようなものがあるといいなと思います。
それから、人脈についてなんですが、前々回の委員会から触れさせていただいている「社会教育委員」という既存のネットワーク、これをうまくアップデートしてはと思います。新しいものをつくるとなると、市町村行政はなかなか着手もしがたいところがあると思われますので、社会教育委員という既存の仕組み自体をよりよく変えていくという切り口があればなと思います。

それから、論点2について、公民館の働く人材の専門性とか、今後の公民館の将来像については、なかなか知恵が浮かびません。といいますのも、どうしても今、そこに配置されている人員体制が市町村によってまちまちだったり、公民館も老朽化をしていて、建て替えはせずコミュニティセンターとして統廃合する結果、社会教育の事業自体がどうも減っているみたいな自治体もあります。「公民館」単体で捉えると、どうも明るい見通しが立たないなと思っている一方で、最近、地区・校区間あるいは市町村間で広域的に連携をしながら、例えば従来の児童館とか市民センターとか、あるいは民間のコワーキングスペースに新たな機能を生み出して活動している人たちもいるので、超長期的、超将来的には公民館という建屋がなくともそういう場を公民館と認定して社会教育が相乗りする形が現実的なのかもしれないなと、ここは悲観的ながらも前向きに考えます。

【清原部会長】  古賀委員、ありがとうございます。NPOのお立場から、まず、社会教育主事の専門性として、人や地域にしっかり向き合う姿勢は基本だけれども、主体性の涵養、そして課題の着眼、設定、チームビルディングを御提案いただきました。そして、社会福祉士との関連性もヒントとしていただきました。また、民間が参画する場合には、地位やステータス、また、人脈ネットワークが重要であるという御指摘をいただき、公民館の現状の厳しさを少し前向きに、広域連携であるとか地区間連携であるとかというヒントをいただきました。
 
私もNPOの皆様の取組の中で、プログラムオフィサー、POという取組をされる方、どちらかというと、伴走型支援というんでしょうか、これは先ほど来、中間的支援というキーワードも出てきましたけど、中間的な支援をする立場の方というのは、その対象の団体やグループがより円滑な活動するように、直接関わるわけではないけれども伴走的に支援する取組もあると承知していて、古賀さんのお話からそのキーワードも思い出しました。ありがとうございます。  

それでは、次に、小見委員、金澤委員、杉野委員、東委員、八木委員、小田切委員、内田委員の順でお願いします。それでは、小見委員、お願いします。

【小見委員】  ありがとうございます。みらいずworksの小見まいこです。  

まず、社会教育士の専門性についてです。関委員や古賀委員もおっしゃっていた部分なんですけれども、神山総括官が先ほど示された資料、タイトルとしては、社会教育主事・社会教育士の養成の在り方についてというところで、以前示されたところの資質に人権感覚とか意識というところが右側のオレンジのところにあります。先ほど柏木委員もおっしゃっていた共生社会の実現というところで、今まで外国にルーツのある方や障害のある方、そして子供、若者といった多様な視点で社会教育を捉え直していくということが必要だという話を議論してきました。ちょうど今の企画特別部会においても学習指導要領の議論に関わっているんですが、次期学習指導要領においては多様性の包摂というのが重要なキーワードとして示されています。なので、社会教育においても多様な一人一人と向き合っていくという人としての在り方というか姿勢、分かりやすく言うと人権感覚とか多様性への理解、あとはこども基本法で示された子供たちの権利への認識というところが前提としてあるのではないかなと考えたので、ぜひそういった視点も位置づけられるといいなと考えました。
 
また、求められる能力として、先ほどからあるコーディネートとプレゼンテーションとファシリテーションというところについて、私も発言があるんですけれども、この3つが独り歩きしているなあという印象を受けています。先ほどから青山委員おっしゃったんですけれども、スキルだけじゃなくてそこに対する在り方とか人と向き合うマインドみたいなものも大事にしていきたいですし、そもそもこの3つは何のためにあるのかというところで、一人一人の主体性を形成したり、そこから協働をデザインしていくというところの冠があって、そこから力が必要だというように明確に示さないと、プレゼンとファシリテートとコーディネートが身につけられるんでしょうみたいなように、スキルが先走ってしまうなという印象を受けています。  

あと、プレゼンテーション能力のところ、私も気になっていたんですが、先ほど古賀委員おっしゃったように、プレゼンをしたその先にいろんな人を巻き込んでコミュニティを形成していき、チームをつくっていくというところのほうが重要なのではないかなと思ったときに、プレゼンテーションをもう一歩深めてコミュニティを形成する能力とか、そのように、もう少しその先にある力というところを位置づけ直したらいいのではないかなと考えました。

あとは、先ほど柏木委員がおっしゃったように、全国各地で社会教育士の講座が増えていったときに、島根大学さんのように特色化をしていくというか、島根大学さんだと社会教育主事講習を受講すると地域教育魅力化コーディネーターというものの履修証明書も一緒に交付してくださるということで、地域教育魅力化をやりたい人は島根大学さんに行こうとか、コミュニティオーガナイジングについてもっと深くやりたいなという人は例えば北海道行こうとかというように、各大学とか各県の特色に応じた強みというか、プラスアルファの自分たちが大事にしたいところというのをもう少し打ち出せると、全国でいろんな多様な人材というのが生まれやすくなるのではないかなと考えました。  

あと、すみません、まだいろいろ矢継ぎ早にあるんですけれども、先般知り合いの人に社会教育士取得してみたらという話をしたら、いや、社会教育士だとキャリアにつながらないのでキャリコン取りますと言われたんですけど、キャリコンだと、その先に職があるという認識がすごくあるなと思って、社会教育士の専門性とか信頼性というところがまだまだ認知されてないというところがそういったところから見えてくるなあと思っていました。なので、そういった専門性やキャリアとしての可能性がもう少し広く認知されると、大学とか企業とかNPO、自治体においても、社会教育士の人をもっと優先的に配置しようとかという場面が増えてくるのではないかなと考えました。ちなみに、うちの団体では、この4月に社会教育士の資格者を採用しました。余談ですが。
 
次に公民館の将来像についてなんですけれども、今までも議論してきたところではあるんですが、一つの組織やチームだけで課題解決していくというのはやはり難しい時代の中、公民館の人たちだけが奮闘して講座を企画してやっていくという時代はもう終わりに近いのかなあと思っています。そうなると、分野を越境したり、多様な主体がコラボしながら課題解決していくような営みというのを公民館が今後、ますます担っていけるといいなと思っています。  

以前もお話ししたんですけれども、新潟市の公民館では、高校の総合探究の中で公民館講座を高校生と一緒に企画運営したり、あと、別の公民館では中学生の有志メンバーと多世代が交流する企画や、講座を企画実施している事例もいろいろ出てきています。特に今後、部活動の地域移行によって中高生、特に中学生ですけれども、放課後の過ごし方が多分変わってくるのではないかと思っています。なので、公民館が社会教育士とか社会教育の活躍の拠点だけでなくて、多様な人たちのやりたいとか、もっと地域と関わりたいという方々を受け止めて地域につないでいく、そういうハブとか後押しをしていくということが役割として今後ますます求められてくるのではないかなと思っています。
 
公民館が求められるものが増える一方で、現在では公民館長や公民館職員に必ずしも社会教育の専門性を有しないという方が配置されているのが多いと思っています。何でなんだろうなというのが私もずっと疑問で、図書館には必ず司書さんがいて、博物館には学芸員がいてというのがあるのに、今までの歴史の中でなぜ公民館だけ社会教育主事が配置されなかったのかなというところが、歴史的に何かあったのかなというところを最後質問して、もしそれが打破できるのだったらば、義務づけとかできるのかな、なんていうことも考えていました。ただ、義務づけしちゃうときっと公民館をなくしてコミセン化するというところも増えてしまうのかなとかというようにも捉えています。最後、質問とともに考えたことを述べさせていただきました。  
以上です。

【清原部会長】  小見委員、ありがとうございます。幾つか御発言の中で私も、反映をしたいなと部会長として思っていることと個人的意見を、重ねて申し上げたいと思うんです。  

1点目の人権意識のところ、これは先ほど柏木委員も「基本的人権」、「共生」というキーワードがとても大切とおっしゃって、私もまさにそうだと思います。と申しますのも、私も初等中等教育分科会の教育課程部会で特別支援教育のワーキンググループの主査をさせていただいていて、次期学習指導要領を検討する際の基本的な考え方の一つに、もちろん「主体的で深い学び」もありますが、2点目に「多様性の包摂」というのがしっかりと明記されているということ、そして、3番目には「実現可能性」なんですけれども、私も学校教育において「多様性の包摂」、「多様性の尊重」ということがしっかりと位置づけられて検討されているのであれば、社会教育においても、もちろんそれをきちんと今までの実践を踏まえて、遠慮なく明記すべきだと思っています。  

そこで、2の地域コミュニティの基盤を支える今後の社会教育の在り方についての基本的な方向性の中に「住民自治」、「民主主義」と同じように「基本的人権の尊重」、そして「多様性の包摂」、「多様性の尊重」、そして「共生社会」ということをしっかりと伏線として張っておかなければ、次の章の内容と連動しないのではないかなと思いました。複数の委員の皆様が同様の意識を持ってくださっているので、それらは反映したいと思ったところです。
 
もう一つは、公民館というのは「コラボレーション、協働ということを進める場」ということもおっしゃって、その一つの例として、新潟市の公民館で高校や中学の探究型学習と連携している例を御紹介されました。私は学校教育と社会教育がこのような形で特に探究型学習で連携していくということは、複数の事例があるので、もうこれはしっかりと書き込めると思うんですが、もう一方で、放課後の居場所も重要です。特別活動やクラブ活動をしていない子供、若者にとって、しっかりとした子供、若者の居場所としての社会教育の施設、あるいは社会教育の取組というのは十分あり得るのではないかなと思っています。そういう意味で、今、複数の例を言っていただいたことが一つのヒントになって内容を充実できると思いました。  

専門性についても、複数の皆様が、いわゆるコーディネート、ファシリテート、プレゼンテーションの前段として、これは単なるスキルではなくて、人と向き合うという主体性、そして協働性ということの涵養についても言っていただいたので、これもしっかりと青山委員と連携しながら充実したいと思っています。ありがとうございます。
 
それでは、多くの方から手が挙がっております。順に御発言をお願いします。それでは、金澤委員、どうぞお願いします。

【金澤委員】  明治安田の金澤でございます。まずは、青山先生をはじめ、ワーキングの方々、非常にまとめられるのが大変だったと思いますけれども、ありがとうございます。  

その上で、私のほうからは論点の1、社会教育、求められる専門的な知識、技術を具体的にというところでございますので、その点で申し上げますと、社会教育人材につきましては、資料2の様々なところにも記載されているとおり、地域課題の解決を図る上で必要な学習等々というところにもありますとおり、この点についてきっちりと役割を果たしていく必要があるのではないかなと思っています。
 
そういう文面で考えますと、地域課題を学習課題へ組み立てる企画設計力というか、課題を認識してプランニングをする能力、これが1つ目、その上で、コーディネーターについても多様な主体の関係性を見直すコーディネーターという言葉に私が勝手にしたんですけれども、そういうようなコーディネーター力、あとファシリテーションにつきましても、対話と熟議の場をつくって合意形成のプロセスをきっちりつくる、設計できる能力、最後には、学習の成果と地域の課題解決をした後の変化をちゃんと評価して改善するような力、そういうようなPDCAサイクルのようなものを能力として持っていただく必要があるのではないかなと思います。イノベーションとか何とかとまでは言いませんけれども、どうしても我々はチームワーク力とか、日本人、言われたことはきっちりやる能力が高いと思いますけれども、先ほどもございましたけども、課題を認識して課題を解決する力というものをもっともっと日本人としてスキルアップさせる必要があるというところでは、今のような視点も必要ではないかなと思っているところでございます。  

2つ目の論点として、社会教育士が教育委員会等と連携して自治体においてどのような仕組みが求められるかというところでございますけれども、これはどうしても役割と責任の明確化が大前提、必要だと思っております。そういう意味では、例えば、何か自治体との受皿の仕組みがあるのかどうなのか、私も不勉強で恐縮なんですけれども、もしくは協議体をつくるとか、何かそのようなものがないと責任、役割、その辺が不明瞭になったままではないかなと思いますので、その辺りについて御検討いただきたいなと思っています。  
以上です。

【清原部会長】  金澤委員、ありがとうございます。社会教育士の資質能力としては、地域課題の発見と、それを解決へ組み立てる企画設計力であるとか、対話と熟議、合意形成のプロセス、それだけじゃなくて成果や変化を評価、そして改善していくPDCAのサイクルを回せるということ、また、具体的には自治体の仕組みの中に役割と責任の明確化を果たしていく、果たせるような、そういうものが必要ではないかという御意見いただきました。ありがとうございます。  
それでは、杉野委員、お願いします。

【杉野委員】  ありがとうございます。名古屋市の副市長の杉野でございます。私は首長部局からという視点で少し話をさせていただきたいんですが、要するに、地域の中で起こっている課題は首長部局の中では、いろんな事業、施策、各局にまたがって現場で起こっていることですので、仕事として必ずアウトリーチをしたり、現場の声を聞いたりします。そのときには、行政の仕組みじゃないところで現場の声を受け止めて頂いているNPOの方々とか、現場により近い方々の意見を聞いて、一緒に何をすればいいかということを日々仕事でしており、これを踏まえて考えますと、先ほど皆さんがおっしゃっていただいているように、社会教育士という方々の専門性か、プレゼン能力やファシリテーション、コーディネートなどだけであれば、首長部局の地域コミュニティの形成の中ではことさら必要ないと、わざわざ社会教育士という称号の方を活用する必要性を感じないなと思って聞いておりました。  

そもそも地域コミュニティとは何か、地域課題としてどんな地域課題があるか、これを把握する視点、もしくはそうした問題意識を持っていただけるような枠組みを、社会教育士の方々のプログラムに欲しいなと思っておりまして、金澤委員もおっしゃいましたけれど、単なる技術的な能力だけですと傍観者でしかないものですから、傍観者じゃなくて一緒に地域課題を考える力、課題把握能力と、解決に導くにあたって、活用できる地域資源は何か、地域資源を新たに発見する視点がすごく重要なので、そういうものが社会教育士の中にスキルとして、スキルというか着眼点としてあると、とても助かるなと思っております。  

その上で、あくまでも主役は地域住民であるという視点を押さえていただいた上で、地域社会がそれぞれ主役となる地域の住民、子供、若者、高齢者、外国人、いろんな問題を抱えている人たちがよりよく地域の中で暮らしていけるために役割を果たすための存在となるようぜひ何らかの表現で中に入れていただきたいなと思っております。
  したがって先ほど牧野委員が仰っていただいたように、社会教育士の枠の中だけで専門性を考えるのではなく、地域コミュニティの基盤を支えるならば、その地域コミュニティで起こっていることを把握し、傍観者じゃなくて、問題解決を1人としてする目と、社会資源とつなげていただいて一緒に解決を考える人であってほしいなと思います。
 
もう一つ、公民館の役割ということでしたけれども、すみません、名古屋市は公民館を持っておりませんので、ここはなかなか言いづらいんですが、ただ、今、教育委員会が持っている現場、名古屋市でいうと生涯教育のセンターであったり、いろんな施設を教育委員会が持っているところと、例えば、先回言いました、名古屋市でいうと児童館が今、児童という枠組みからもっと子供たちの居場所という意味でいろんな活動を広げておりますので、教育委員会と市長部局が子供たちと一緒に考えたり、意見表明の場を設定したりという、事業連携を実践していて、ここに可能性を感じているので、資料2の中のどこかに市長部局の中に社会教育士の存在というか、社会教育についての連携について知らせる、直接周知するという文言がありますが、周知ではなく社会教育とか教育委員会の場を飛び出して、地域コミュニティ分野において市長部局と連携して事業実践していただきたいと思います。  

もう一つが、導入前研修というのがどういうものか分からないんですけれども、名古屋市では今度、せっかくこの場に私、参加させていただいているのもご縁ですので、牧野先生にもおいでいただいて、今後の社会教育の在り方ということを御講演を頂く予定です。私は教育委員会を所管していないのですが、教育委員会事務局が社会教育の関係職員だったり、社会教育委員だったり、社会教育主事だけではなく、市長部局にも声をかけてましたが、16の区役所が地域課題解決に乗り出していますので、もっとしっかり市長部局に働きかけて欲しいと頼み直しました。そうしましたら、各区の区長さんも出たいという声が上がっていると聞きました。やはりそういうことなんですよね。研修の場でも、議論の場でも一緒にやるということの場、事業の実践の場から、ぜひ御一緒いただける機会をつくっていただきたいなと思います。  以上でございます。

【清原部会長】  杉野委員、ありがとうございます。まず、求められる資質として、地域課題を傍観者ではなく当事者として把握する力、そして一緒に考える力、何よりも地域資源をしっかり発見する力、主役は地域住民であることを忘れずにということ、子供も含むということ、そして、もう既に名古屋市におかれては、市長部局と教育委員会が事業を連携されているので、そういうお立場からの発言なんですが、全ての自治体がそうではないので、名古屋市の事例が市長部局と教育委員会が連携されているからこそ、地域課題の発見と解決が住民の皆様とともに進んでいるということを、幅広いほかの自治体にも知らせるべきと思いましたし、社会教育の講座に関しても近々、各区長さんも含めて聞いていただけるということで、名古屋市の事例のような自治体が増えていくことを本当に期待したいと思います。  

それでは、東委員、お願いします。そして、その次に八木委員、小田切委員、内田委員、野津委員、安藤委員、そして青山委員でお願いします。それでは、どうぞ。

【東委員】  喜入マナビバの東です。私からは2点お話しさせていただきたいなと思います。  

1点目、まず、無責任な発言となるかもしれないんですけど、小見委員が最後のほうにおっしゃっていたことと重なるところもあるんですけれども、公民館には公民館主事さんがいらっしゃるかなと思うんですけど、公民館主事さんを司書さんとか学芸員さんみたいにできないのかなあと思っていて、大学の授業でゲストスピーカーとしていらっしゃった方が、幼い頃から公民館が身近で、公民館で働きたかったから今、会計年度職員として公民館で働いているみたいな方がいらっしゃって、もし司書とか学芸員みたいな、同じような感じでちゃんと学ぶ環境があって、そして司書としてずっと働けるみたいな感じで、同じような形で公民館で働きたいから公民館主事とかについて専門的に学んで、学んだ後も公民館でずっと働けるみたいな環境があれば、公民館で働きたいという方たちもずっと働ける環境もあるし、いいのかなと思っていて、そうすることで、公民館の職員さんによって対応が全然違うみたいなことも減るんじゃないかなと思っています。個人的な感情も入った無責任な発言となったかなと思うんですけど、大目に見ていただければなと思います。  

2点目が、養成課程について、私が多分一番身近なんじゃないかなと思うので、養成課程についてお話しさせていただければなと思います。私も大学のほうで養成課程を受講していて、昨年度ちょうど全部単位を取り終わって、卒業証書と一緒に証明書をもらえると伺って楽しみにしているところではあるんですけど、単位全部取り終わった新鮮な気持ちで思ったこととか発言しておきたいなと思います。  

私の大学キャンパスだけだったら申し訳ないんですけれども、経営論、支援論、概論、実習以外の単位、必要な単位とかが取れる授業が限られていて、キャンパスが違ったりとか、あとは本当に限られている中で、これを学ばないといけないみたいな感じで取った感覚があって、これをもう少し自由に取れないのかなというのを思っていて、複合大学とかだったら他学部公開科目とかも設置されていたりとかもすると思うので、そういうのを活用して、自分の興味のある分野というのを学べるようになればいいなというのを感じました。  

そして、昨年度は経営論を取っていたんですけど、経営論が3人しか受講生がいなくて、3人でも十分楽しく授業を受けていたんですけど、ちょっと寂しさを感じながらだったので、他大学とか講習の受講生の方たちとの交流の場というのもつくれたら、いろいろ学んでいることというか意見とかも違うと思うので、意見交流の場みたいな感じでできたら楽しいなと思いました。  

そして、実際に学んだことを生かせる場みたいな、実践の場みたいなのも欲しいなと思って、例えば大学で学生をターゲットに社会教育の講座を企画して実際やってみるとか、公民館と一緒に公民館講座を一緒に企画してみるみたいな機会があれば、実際学んだことも生かせるし、その過程の中で、実際これはどうしているんですかとかでプラスアルファの学びにもなるから、そういう機会があればいいなと思いました。私の頭の中のイメージでは、経営論、支援論、概論、実習とかがホームルームみたいな感じで、それ以外の取らないといけない単位とかで、例えば防災について専門的に学び、防災の授業を取って、ほかの人はもっと学校教育について学びたいから学校教育を学んでとかをホームルームみたいな場で持ち寄って、自分はこういうことを学んだ、こういうのが社会教育とつなげられるんじゃないとかいろいろ意見交換しながら、実際にそれを生かしてみんなで何かやってみようというのができたらすごく視野も広がるし、後の活用の幅も広がるのかなと思っています。  

そして、この会議を毎回、私の大学の先生も見ているのでしゃべりづらいところはあるんですけど、社会教育主事前提で授業があって、私としては、社会教育を学びたいから養成課程を受講しているみたいな感覚だったので、主事前提で来られると、ちょっと居心地悪いというか、肩身狭くなるみたいな場面もあったので、もっと社会教育自体を学びたいんだみたいな人たちもたくさんいるんだというのをちゃんと分かってほしいなと、本当にこの後何を言われるか、学校で言われるかちょっと怖いんですけど、そう思っています。  
以上です。

【清原部会長】  東さん、まさに社会教育主事養成課程の学びを終えられた率直な御感想をいただき、その中に、養成課程の科目の取得に関しての自由度であるとか、あるいはホームルームのような場があることによってより情報共有がなされて、それぞれの学んでいる受講生の学びの共有ができるといいなということと、生かせる実践の場が大学の中でも用意されていることの展望を聞かせていただきました。  

さて、先ほど小見委員からも質問いただき、東委員からも重ねて御意見がありました、図書館には司書、博物館には学芸員、それでは公民館にはというところの経緯などについて、あるいは、私たちが共通認識を持っておけばいいような専門職との関係について、この時点で事務局から御説明があれば御発言、どうぞ。

【林社会教育企画調整官】  公民館の職員に関しての御質問をいただきました。過去の経緯に関しましては、以前にこの部会において、いみじくも牧野副会長からもお話が、歴史的な経緯があったかと思うんですが、過去、社会教育法が制定されて、この間ですが、図書館、博物館と同じように専門職員を置くべきではないかというような検討もあったようなんですが、結局、現状に至るように公民館には主事を置くという規定になっております。  

そこまで制度が、準備ができなかったのではないか、十分な時間が取れなかったのではないかということが拝察されるところなんですが、いずれにいたしましても、それに関しましては、図書館、博物館のような形ではないもので職員が配置されるということに現状なっております。現状といたしましても、御指摘のとおり、一般行政職の方が通常の人事異動のローテーションの中で配置されるパターンや、会計年度職員の方が配置されているようなことが一般的になっています。あるいは、指定管理が入っているところに関しては指定管理者の方が入っているということで、比較的長く公民館の事業に関わっている職員というのは会計年度の方だとか、指定管理の方ということのほうが、むしろ長く地域と関わる、現職に長い時間関われるというような運用になっていることからも、職員の専門性を高めるという点で、課題としては私どもも認識しているところです。  
以上です。

【清原部会長】  ありがとうございます。そのような共通認識を再確認したいと思います。それでは、八木委員、次に小田切委員でお願いします。八木委員、どうぞ、御発言ください。

【八木委員】  ありがとうございます。熊本市国際交流振興事業団、八木です。私からは国際交流協会という視点と、熊本という地方の地域性から、本日の論点1の社会教育主事の専門性と論点2の公民館活動、そして、資料2の修正意見骨子の中での多文化共生、外国人に係る点で2点、考えたことを発表させていただきたいと思います。よろしくお願いします。  

まず、論点の1です。国際交流協会関係職員の職中には、社会教育士のような地域で活動する際に影響力があり、ステータスとなる資格はありません。(唯一、日本語教育分野での活動で、文科省の登録日本語教員がある)今、外国人住民を含め多様な人たちを取り込んだ社会教育が検討される中、こういった国際交流分野で既に専門性を持って活動されている人が、社会教育士の資格を取る機会が開かれたら社会教育と国際交流分野双方にとってメリットになると考えます。
地域での具体的な社会教育実践活動分野として次の7つの視点があります。
① まちづくり、② 環境、③ 子ども教育、④ 社会・福祉、⑤ 文化・芸術・スポーツ、⑥ 人権・平和、そして最後の⑦に国際交流です。それぞれの分野に専門的な方たちがたくさんおられます。そのような方たちが(社会教育士の資格を持った)社会教育人材として連携し、市民の社会性(シチズンシップ)を育み、地域のウェルビーイングの実現に貢献できたら素晴らしいと考えます。このような専門性のある人たちが社会教育人材として連携しながら活動ができれば、地域、民間の企業、学校、家庭などをつないでいくということができると考えます。  

既に専門性を有する人への社会教育士資格講習の機会について、行政関係者、特に国際交流協会職員を対象に考えると、全国規模で行政関係職員等への研修所として市町村アカデミーとJIAMという総務省の施設がありますが、そこで社会教育士の講習が実施できれば、効果的であり全国規模での情報交換、意見交換もできるのではないかなと思います。また、全国をカバーする社会教育士の分野毎の活動リストがあると、公民館などが社会教育事業を企画する際のアドバイス、参考になると思います。  

次に、論点の2の部分です。公民館の一つの役割に、学校の枠を超えて社会実践活動を提供して学校教育と社会教育をつなげることがあると考えています。特に小中高校から大学、社会に出ていく過程で同じ年齢、学力レベルの人たちで集まっているような学校生活と多様な人たちが暮らす実際の社会をつなげる役割が重要となります。公民館など社会教育施設で社会教育士が、小中高校生と一緒に地域イベントを企画運営したり、地域課題へ取り組むボランティア活動を行ったりすることができれば、効果的な社会教育の実践となり、多様な人が暮らす社会でウェルビーイングが広がっていくものと思います。  

資料の2についてです。資料の11ページの「(5)共生社会の実現のための社会教育」の一番下の〇(白丸)の箇所です。「こうした取組を円滑に進めるためには外国人、日本人住民間のコミュニケーションが重要となるため」と記載があり、最後のまとめも「コミュニケーションを支援できるようにすることが望まれる」となっています。まとめ部分は、コミュニケーションを通した地域での交流や相互理解からの信頼関係づくりに言及することがより重要と考えます。例えば、「活動に当たって」のところから、「活動に当たって多言語での通訳、翻訳支援に加え、やさしい日本語やデジタル技術や翻訳ツールを活用して、地域交流や相互理解と信頼づくりを図ることが望まれる」としたらいかがでしょう。  

あと13ページです。13ページの「(3)の社会情勢の変化を踏まえた社会教育に関する現行法令の在り方」の〇(赤)のところです。「外国人のつながりづくり」と記載がありますが、抽象的ですので、具体的に外国人住民との交流や日本語教室活動など具体例を入れると想像しやすいと思います。  
以上です。

【清原部会長】  八木委員、ありがとうございます。資料2については、11ページと13ページに御提案をいただきました。改めて八木委員が社会教育士の資質の中で、「ウェルビーイング」というキーワードを言われて、これは先ほど柏木委員も言われましたし、小見委員もおっしゃったように記憶していますが、そのことについて、2ページには一番最初の〇に「社会教育は単なる学習機会の提供ではなく、民主主義と住民自治を醸成し、これを成立させるための社会的基盤として、地域全体の住民にとってのウェルビーイングにも資することが期待される」と、このように書かれているんですが、それを実現するために、社会教育士と社会教育人材に求められることとの対応というのを図っておく必要があると再確認をさせていただきました。  

また、自治体の仕組みの中で、総務省が所管する市町村アカデミーやJIAMの紹介があって、この特別部会にも総務省の方にお越しいただいて、社会教育との関係についてお話をしていただきましたが、養成や講習の場所として、他省の自治体職員研修の提案をしていただいたのは初めてなんですけど、省と省の連携ができるかどうか、確かに自治体の職員にとっては親しみのある、自治大学校もそうですけど、そういうところで社会教育士とか主事の講習があったら、すごいインパクトがあるなと改めて思いました。公民館にとっても、高校、大学との連携についても御提案いただき、これはほかの方とも重なる御提案ありがとうございます。  

それでは、小田切委員、内田委員、野津委員、安齋委員、青山委員、牧野委員、関委員の順でお願いします。それでは、小田切委員、よろしくお願いします。

【小田切委員】  明治大学の小田切です。ありがとうございます。毎度毎度申し上げているんですが、私、人口減少が激しい地域サイドから社会教育を見ているということで、資料3の論点1、2について、それぞれお話をさせていただきたいと思います。  

まず、社会教育士についてですが、これは青山先生、まとめていただいてありがとうございました。問題提起していただいた3つの能力について、私はより実践的に2つの能力というように考えております。これは実は総務省で昨年度、集落支援員の在り方のリデザインという方向性を議論しておりまして、そこにもまとめた内容なんですが、まず、地域が動き出す前に、そこにおいては当事者意識を醸成の支援をする力、これが大変重要だなと思っております。  

それから地域が動き出した後になりますが、先ほど部会長からもお話がありましたが地域伴走力、この2点が恐らく社会教育士には求められているのかなと思っております。もちろんこれだけではないと思いますが、社会教育士の恐らく部分集合になるであろう集落支援員を見ているとそのように思っております。まず、最初の当事者意識醸成支援力ですが、実は総務省の検討の中ではこういう文言を使っています。住民の交流や共同作業を通じて集落の問題解決のため、小さな試行錯誤を重ねながら前向きな思いを掘り起こすという、あえてここに試行錯誤という言葉を書いたのが一つの特徴なんですが、試行錯誤を恐れずに、その中で住民の当事者意識を掘り起こしていく。いわゆるアニメーションという英語になると思いますが、それが重要だろうと思います。  

そして、後者の地域伴走力ですが、これは意味合いが3つありまして、一つは先ほど杉野委員がおっしゃったとおりで、地域が主役であって、あくまでも伴走で主役のランナーは地域だということ、それから2番目は一緒に考える、そういう意味合いを伴走力という言葉で表現しております。そして、3番目には、伴走し続けるという持続性、これも伴走力という言葉の中に表現しようと思っています。いずれにしても、社会教育そのものではないかもしれませんが、実践的に動いている方々、そこで求められている能力を見ると、こんなことが言えるのではないか、これが論点1であります。  

それから、論点2の公民館については、資料2についての逐語的なお話は前回させていただきましたので、むしろ大ざっぱに公民館にどんな機能が求められているのか、改めてお話をさせていただきたいと思いますが、これも制度としての公民館というよりも、私たちが日常的に見て、私は実は地域の縁側なんていうように言っているんですが、人口減少社会の中で地域住民が集まったり、あるいはそこでいわゆる関係人口と交流するような、そういう縁側的なそんな機能が必要だ。それが一部公民館であり、あるいは青山先生や牧野先生がおっしゃっているように公民館的と言っていいと思いますが、5つの機能があると整理しております。  

一つはハードルが低い、そこに参加するに当たってハードルが低い、敷居が低いというふうに言ってよろしいでしょうか。そういう存在だということ。それから2番目には、フラットに参加できる、そういう意味では上下関係とか、あるいは助ける、助けられるという関係性ではなく、フラットに参加できるということ。それから3番目には少し趣旨が違うんですが、流れは違うんですが、常時そこに人がいるというのが重要だと思っております。それは、そこに行けば誰かがいるという意味ですが、そこに常勤的な職員が、誰かがいるということも含めてそんなふうに考えております。そして、4番目は、これは前にも申し上げたと思いますが、ここにはいろんな主体が、先ほど申し上げたように場合によっては関係人口なども含めて入ってくるわけなんですが、そこで創発が起こる、ごちゃ混ぜになることによって新しい価値が起こる、ここも重要だと思っております。そういった新しい価値を引き出すということも公民館的な存在の役割かなと思います。  

そして、最後ですが、そこで動き出したときに伴走につなげるという、ここも重要だと思います。そういう意味では、学びだけではなく、動き出した後にそれを支えるような仕組みがセットされているという、ここの部分がなければ学び、それ自体も重要ですが、それで終わってしまうということで、伴走支援につなげるような仕組みがある場、これが公民館的なものだろう、そんなふうに考えております。  

冒頭申し上げたように、制度として、あるいは様々な仕組みとして考えるというよりも、地域実践の中で、特に人口社会、著しい農村の中でこういうことだろうなと思っていることを披露させていただきました。  
以上です。

【清原部会長】  小田切委員、どうもありがとうございます。大変重要なキーワードいただきました。2つの能力として、「当事者意識醸成支援力」と「伴走力」ということ、これは、これまでの皆様の御意見とも符合すると思いますし、公民館的な機能、地域の縁側としての機能も5つ提案をしていただきました。ここで、私も今、小田切委員の御意見を聞いて、ぜひ反映したいと思ったキーワードが「関係人口」ということです。それから、先ほどの柏木委員の御意見とも重ね合わせますと、社会教育をめぐる現状と課題というときに、何か地域コミュニティにはこうした課題があるというような書き方ではなくて、例えば先ほど御指摘いただいたような地域機能の低下という言葉を使うのではなくて、実は今、「地域では人口減少傾向の中、関係人口も重要な役割を果たしているし、地域各所においてそれぞれの地域課題を発見して解決しようという動きがある」と。「その解決をしていくプロセスにおいて、大いに期待される人材として社会教育人材があるのではないか」と。なぜならば、今、小田切委員が提起していただいたような「当事者意識醸成支援」であるとか、「伴走力」、それは単に集約を住民にするだけではなくて、課題解決の活動を支援するとともに持続可能なものにしていくということも含めて、そういう専門性を持った人材が必要になってくるのではないかと。  

ですから、ニュートラルに考えれば、何か欠けがあるからそれを補足するというのではなくて、「それぞれの地域社会の中で多様に存在する課題を発見し、解決しようとする営みに対して貢献できる人材」としての社会教育士、あるいは社会教育主事というような社会教育人材、そして、その人材がよりよく活動するために自治体ももちろん変わらなければいけないでしょうし、企業や大学や、あるいはNPOや、様々な町会自治会等も含めたそういう組織をつないでいく、結びつけていく、そういうところに社会教育の働きがあるというようなことが、今日の今までの皆様の御意見の中からも見えてきましたので、そのように反映を考えていきたいと思いました。  それでは、内田委員、お願いいたします。

【内田委員】  内田です。今日、皆様たくさんもう御議論いただいた論点があると思うので、重なるところも多少あるかもしれませんが、私のほうから2点、発言させていただきたいと思います。  

1点目は、資料2の1ページ目の1つ目の最後にあります、社会の認知度が高いと言えない状況にあるため、その向上が課題であるという、この点に関してということです。いろいろと私なりにも考えてみたりもしたんですけれども、実は、これは前にもこの会議の場で申し上げたかもしれないんですが、私、10年ぐらい前から農林水産省の普及指導員の事業にいろいろ研究調査として携わらせていただいたことがございまして、普及指導員さんの事例を少し、もしかしたら参考になるかなと思いますので、また共有させていただきたいと思っています。  

普及指導員というのは、いわゆる資格に関連するものですので、多少もちろん社会教育主事とは成り立ちが異なるところも多いかとは思うんですけれども、しかも普及センターというのがそれぞれ各地にございまして、そこに所属、配置されて活動している方々なんですけれども、基本的に仕事の方向性というのはとても類似したところがございまして、普及指導員さんは2つ、技術指導というものと同時に、コーディネート機能といって農業者さんたちをつなぐ、あるいは農業者たちだけではなくて様々なセクター、例えば販売に関連する方々とか調理をされている方々とか、そうした方々とのつながりや地域連携ということに対して極めていろんなスキルを持っておられるということで、最初、この研究に携わらせていただいたときには、見えないというのがすごい課題になっていまして、だからすごく裏方的な、いろんなつなぐ支援をしているし、農業者さんたちが例えば新しい販路の拡大であるとかブランドづくり、地域の中でブランディングというのは非常に重要だと思うんですが、こうしたことを自発的に立ち上げるのが難しいといった場合に、農協さんであるとか、地域のいろんな振興局とかと連携して、新しい例えば補助金を取って活性化させたりとか、空いている耕作地なんかを活用して、いろんな新しいブランドに携わるようなことをやってみましょうみたいなそういう支援をすごくされていたんですけれども、いかんせんつなぎの支援、技術指導は分かりやすいけれども、つなぎの支援が見にくいと、最初本当にたくさん議論がされていました。  

この可視化をどうするかというところに私自身も携わらせていただいていたんですけれども、一つはつなぎというものがもたらす結果のルートというものを見せていきましょうというようなことをいろいろとお伝えもさせていただき、それに関連して農業普及員さんの全国の調査なんかもさせていただいて、結局つなぎ支援が何をもたらしているのかみたいなことを見せていくということに取り組んでいました。その際には、農業者の生活向上であるとかコミュニケーションの向上ということにつながって、最終的にそれが地域の生産性につながっているというようなルートが見えていくみたいなことがあったんです。そういうことが見えると、今度は逆に普及指導員さんも、自分たちの仕事というのは結局こういう形で波及していくんだということを意識しやすい状態になっていかれたかなあというようなことも思っております。  

つまり、何が言いたいかと申しますと、つなぎの支援というのは非常に実はアウトカム指標としては分かりにくいことがたくさんあり、それゆえに認知度であるとか、自分たちの働きというのが一体、直近の方には恐らく感謝されたりすると思うんですけれども、最終的にどういうところにどうつながっていくのかというのを見せていくというような仕掛けも必要なんじゃないかと思っていまして、それは言ってみれば短期的なKPIみたいな、このようにいきなりこのように学力が上がりましたとか、こんな地域振興事業が増えましたとかそういうことではなくて、もう少し長期的な視点で、例えば指導主事さんが活躍しやすい状況にあるような町では、こういうことが3年後、5年後には見えてきましたよというような形での目標意識みたいなことと、それをしっかりとフィードバックしていくようなシステムというのをつくっていくということの意識が私は必要なんじゃないかと思っていまして、その観点においても今、普及指導員さんの事例というのをお話しさせていただきました。普及指導の活動報告書であるとか成果の発信みたいなことが、普及指導員の場合は学会なんかもあって、皆さん勉強会でいろいろ全国規模で情報収集とか共有されていましたので、もしかすると社会教育士の主事の方々に関しても、全国のネットワークがどこかに書いてあったと思うんですけれども、そういうものを文科省なり自治体などが主導して検討していくということがあり得る方向性かなと思いました。  

それからもう一つは論点にも関わるところなんですけども、これまでも出てきたように後ろ向きの課題解決型というよりは、もう少し前向きのウェルビーイングの増進みたいなことを具体的に携わられるんだということがどこかに明記されるといいなと思いました。地域のウェルビーイングというのは、実はそういう学びの中で多くの人が携わる中で出来上がっていくものであり、それこそまさにコーディネーターの機能が必要な部分ではないかと思っていまして、もちろんそれはウェルビーイングを向上させるという意図の中で課題解決というのが当然生じてくることはあると思うんですけれども、地域全体を、力を増進させていくんだというような、そのような方向性というのが明確に、最初の1枚目のところで表れるような、そんな見せ方ができるといいのかなと思いました。  
私からは2点でございました。

【清原部会長】  内田委員、ありがとうございます。農業普及指導員の例を御紹介いただきまして、つなぎの支援の見える化の重要性、そして地域のウェルビーイングの増進の方向性を明確化するということの大切さを御指摘いただきました。ありがとうございます。  
それでは、野津委員、どうぞ御発言ください。

【野津委員】  島根県の野津です。最初の柏木委員のお話と関連する部分もありますけども、地域コミュニティの基盤を支えなきゃいけない状況が起きたのはいつからかというと、明確な点でいうと、昭和30年代の高度成長期、これ以前は日本は太古の昔から、3大都市圏も地方部も人口増加率って一緒だったんですよね。ほぼ一緒で、日本全体が大きくなってきたんですけども、高度成長期に日本の戦後復興の国策として重化学工業を発展させようということで工場が建てられる遠浅の湾があって、なおかつ水が豊富である東京湾、大阪湾、名古屋湾、ここに大きな産業が集中して、そこに労働力として人が集められ、そして労働力で集まった人たちの生活を支えるための商業施設とか教育とか病院とか、そういったことに働く人たちも集められて、ここで大きな人口の移動があって、そこで地方からは大きく社会減なり、人口が減っていく局面が生まれて、そして若い人がいなくなるので人口の再生産が起こりにくくなって高齢化、そして過疎化というものが進行してきて、そこで起こったのは商業機能であるとか医療、福祉、介護、あるいは交通とか教育とか文化伝承とか、そういった機能が低下してきたのは間違いないと。
 
これは、そこを契機に、人がずっと住み続けていますからいろいろ支えながらも、極端にばっと落ちるわけじゃなくて年々落ちていくと、世代が変わっていくたびに落ちていくという、こういった現状があるので、これを支えていかなきゃいけない。片一方で、そういった、強制的ではないですね、全国各地から無作為に集まったところのコミュニティというのはコミュニティ自体がなかなか形成されにくい。そういったものがなくても、先ほど言った機能はお金で解決できる。経済的にもちろん裕福でありますし、そうした経済的な発展の地域でありますからお金で解決できるので、あえて住民同士が頑張らなくてもできる、それに長い通勤時間で時間を取られるようなこともありますから、そういった日本全体で2つの面がある。地方地域コミュニティの機能低下と、あるいは育っていないと逆に言うべきかもしれませんけども、2つの面があって、それぞれ対応が違うんだろうなと思います。
 
先ほど言った地域コミュニティを支えるのは、これは杉野委員がおっしゃったように、これは行政の仕事であって、私も教育長の前はそっちの仕事をしていたものですから、杉野委員がおっしゃったことはまさにそのとおりで、100%同意するものでありますけども、そうなると社会教育と地域コミュニティを支えるってどういう関係にあるかというと、いろいろお話、ほかの委員からもありましたけども、社会教育主事とか社会教育士って1人で仕事しないということであります。必ず誰かと一緒にするし、大きなミッションであったり、その活動費を支えるのは行政であったりというところは大きなものであります。したがいまして、社会教育士人材に求められる必要な機能というのは、これというのはないんだろうなと。特定しちゃいけんじゃないかなと。必要がないと言っているわけじゃないですよ。これがないといけないという、杉野委員もおっしゃったように、そうではなくて一緒にやるという、地域コミュニティの基盤を支えるという今回の諮問の大きな話題の中の話であります。それ以外のところはそれぞれ必要だと思いますけど、そういったところは行政とどうしても協働していくということが地方では一般的、地方といいますか、都会も含めて、国でないところでは一般的でありますので、そういったところでいうと、何が一番大事かというと、地方公共団体の長の考え方一つでありまして、ですので、社会教育と町と首長との関係といいますか、そこの関係強化といいますか、島根県でいうと、例えば先ほど言いました、教育長って行政職が回ってきます。100%回ってきますので、そこら辺は当たり前に行政の中で、社会教育というのをどう使うのかということができていますし、名古屋市も同じかと思いますけども、そういった状況で、そうでないところ、首長さんの考え方一つ、前も申し上げましたけど、制度的にどうなのか、そして、誰の仕事なのかというのは交付税の中でしっかり、すみません、そっちに飛びます、位置づけられているということが大事だと思います。  

私は3月で退職しましたので、今はフリーなのであえて申し上げると、文部科学省お金がないと言いながら、今年度から始まる2つの大きな政策というのはそこじゃないだろうと思っておりまして、今回、お金を特に、政治の力の影響だと思いますけども、それで利したのは結局、先ほど言った地方から人を集めて育った地域じゃないのかというように全国の知事会のほうは言っております。私ではありません。ということで掛けるところは本当に掛けるので、大きな思いと政治を動かして、ぜひこういったところの地域コミュニティに関わる人たち、人材育成、あらゆる人材育成も含めて、少し頑張っていただきたいなと。すみません、退職したもので。ということで。

【清原部会長】  野津委員、ありがとうございます。  ここで順不同でございますが、今首長がどのような意識を持つかということが重要ということで、山本町長、御自身の御意見も含めてで結構でございますので、このタイミングで御発言いただけますでしょうか。皆様、ちょっとお待ちくださいませ。よろしくお願いします。

【山本委員】  東神楽町長の山本でございます。今日途中中座してしまったので、議論を途中で聞けなかった部分があって申し訳ございません。今回、私どもが見させていただいて、骨子の部分に、かなりいろんな意見を取り入れていただいてありがたいなと思っております。  

今、私どもも実は北海道の公民館協会の総会をやりながら、結構いろんな議論を、話を聞いていたのですが、社会教育士とか社会教育主事の制度の在り方、北海道としては、今までやったオンラインみたいな、ある種の成功体験みたいな形になって、いわゆる裾野を広げたという効果があったということは体感としてかなりあります。そのことが、結果として地域の活性化にある種寄与している部分があると思っているので、こういったことを、逆にまた、私どもの公民館の中に首長振興会がございますので、その中で共有していくような体制を取っていきたいと思いますし、また、社会教育主事の配置、首長サイドからの働きかけについても検討していきたいと思います。  

もう1点、公民館の問題ですが、今の状態でいうと、いわゆる施設管理としての公民館、公物管理としての公民館というのはほぼ、特段何か規制するような要素というのは、法律改正の中でないような気がして、いわゆる公民館というものができた後に、例えば地方自治法の中でいう公の施設の概念であるとか、そういったこともできているので、そういったことを考えれば、どのように公民館というのが、あえて公物管理の中でやるということではなくて、組織としての公民館というのをどう位置づけるのかということなのかと改めて思っております。  

そうした中で、それぞれの地域において公民館は全く意図が違っていて、例えば私どもの町みたいに、やや「地域コミュニティのそもそもの組織の一つだから」というようなところもあれば、貸し館的なことになってしまっているところもあって、なかなか難しい部分があるんですが、組織としての位置づけみたいなものを少しやっていただいて、そういった社会教育を実践する場所というように言うと、なぜか建物となってしまうかもしれないですが、組織として機能するようなことをもう少し強調するような形でやっていただけると、社会教育全体がもっとコミュニティ側のほうに寄っていったり、あるいはもっと広がりを持てるような、そんなイメージになるんじゃないかと思って聞いておりました。  以上でございます。ありがとうございます。

【清原部会長】  山本委員、ありがとうございます。資料1のワーキンググループにおいても、14ページに事例紹介として、段階的な研修を行っている北海道立生涯学習推進センターの事例がありますが、今、関わっていらっしゃるお立場から一定の成果があるということですので、これらを反映した内容に、先ほど青山主査も発表していただいたことが有意義なのではないかなと思いました。ありがとうございます。  
それでは、安齋委員、よろしくお願いします。

【安齋委員】  安齋でございます。よろしくお願いします。私はコミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進に関わっている者として、2点ほどお話をさせていただきたいなと思っております。  

まず、1点目は、本日、ワーキンググループの報告の中で、4番、社会教育の裾野を広げるための方策、社会教育に関する導入的講習の活用、そして受講資格の見直しという報告を聞いて大変うれしくなりました。というのは、今、地域学校協働活動に関わっているコーディネーターの方たちというのは全国で3万人以上になっています。その方たちの中には、既に社会教育主事の資格を、称号を取得している方もいると思いますけども、非常に興味関心が高く、ぜひ取れるものなら取りたいという方たちが結構数いるということを実際に全国訪問して感じているところです。ただ、例えば大学卒業していない人にとってはなかなかハードルの高いものになっている中で、今回このような提案がされたことというのは、今、本当に現場で学校と地域をつなぐために頑張っている、まさに社会教育人材として地域の中心にいる方たちにとってすごく励みになる提案だったのではないかなと思っています。ぜひ受講資格の見直し等について、積極的に提言をしていただけたらうれしいなということを感じました。  

2点目、骨子の7ページ、地域と学校の連携協働のさらなる推進のところなんですが、先ほど柏木委員からもいろいろコミュニティ・スクールについてお話があったと思うんですけども、コミュニティ・スクールというのは地域とともにある学校づくりのツールであって、基本的には、学校の要するにスクールガバナンス強化ということが大きな狙いになってくるわけであります。一方、地域学校協働活動というのは学校を核とした地域づくり、ですからそれぞれ目的は違うんですが、でも大切なのはこれを一体的に推進していくという、その観点において、実は、そこの4つ目の社会教育との出会い、社会教育に参加するきっかけというような組織であり活動であるというところが私はすごく重要な部分かなと思っています。そういう意味で、ここの「コミュニティ・スクールや」じゃなくて、ここは「と」じゃないのかなと思うんですが、実際にコミュニティ・スクール、学校運営協議会の中で、今、学校が抱える様々な課題があるわけですけども、例えば不登校の問題、35万人以上の子供たちが不登校に陥って、大変いるわけなんですけども、ある学校で不登校の課題に取り組んだときに、当初は子供たちを学校に戻すことをどうしたらいいんだというように話し合っていた人たちが、この熟議を通して無自覚な学びなんでしょうが、それを通すことによって、実は不登校問題というのは、子供たちの問題や学校の問題、家庭の問題ではなくて、これは社会の大きな問題であって、子供たちを学校に戻すことが目的ではなくて、それぞれの子供に合った学びの場をつくりながら社会的に自立した大人としていくこと。だから学校に戻すことだけを目的にするのではなくて、子供たちがそれぞれサードプレイスと言われるような場をつくりながら、社会とつながりを持って社会的に自立した大人になっていくことを地域として応援することが私たちの役目だろうということで、自分たちでサードプレイスをつくっていったという事例が報告されています。  

まさに地域学校協働活動とコミュニティ・スクールの一体的な推進において、そういった地域住民が学びを通して社会の問題解決に取り組んでいる状況を考えると、コミュニティ・スクールというのはまだまだ一般化されていない部分かもしれませんが、今後この取組を推進していくことが、まさに人づくり、つながりづくり、地域づくりという社会教育の重要な部分を担っていく、重要な役割を果たしていくんじゃないのかな。柏木委員の中にもカリキュラムとの連携、小見委員からも探究の話も出ていましたけども、まさに今、そういった意味において非常に社会教育と学校教育というのが本当に密接になっていると感じていますので、ぜひここは探究のことも含めながら、また、社会教育活動推進員の人たちが社会教育士の称号取得をしやすいような方向性を教育委員会がつくるような文言も入れていただくといいのかなと期待しています。  以上です。

【清原部会長】  ありがとうございます。コミュニティ・スクールと地域学校協働活動に参加されているお立場から、特に社会教育人材の受講資格についての検討が大変有意義であるという御意見いただきました。ありがとうございます。
 
オンラインの方、聞こえていますか。清原の声、大丈夫ですか。ありがとうございます。それでは、続きまして、青山委員、お願いします。

【青山委員】  青山です。ワーキンググループの報告等につきまして、皆さんからいろいろ御意見いただきまして、本当にありがとうございました。また、講習についての検討が中心ではありますけれども、東委員からは養成課程についても率直な御意見をいただきまして、ありがとうございました。特に概論、経営論、支援論、実習以外っておっしゃったところは、特講という枠になっているんですけれども、特講や実習をどうしていくかも、残された時間の中で検討していくことになるのかなと思っているところです。  

私からは特に社会教育士をどう制度に位置づけていくかについて、今日の論点の一つだったと思いますので、考えていることを紹介したり、あと公民館についても発言できればと思っております。
 
まず、社会教育法も含めた法律の改正を見据えるとすると、法律の中に社会教育士と主事の定義をきちんと位置づけたり見直していく必要があると思っています。社会教育士を位置づけるのであれば、社会教育主事の方も現状の社会教育をする人に専門的技術的指導・助言を与えるというだけでは不十分な気もするので、主事の方も修正することができるかという論点もあるのかなと思っています。社会教育士の役割をどう書くかというところでいうと、私も関わらせていただいた人材部会の中で、学びのオーガナイザーを社会教育士と社会教育主事の2つのレベルで捉えるという整理をこれまでしてまいりました。これをベースにしたクモの巣の図のイメージを前提にしながらも、一つ論点になると思っているのは、従来の社会教育士は各分野の専門性を前提にした書き方になっています。つまり、各分野の専門性を様々な場に生かす学びのオーガナイザーというような捉え方で今までやってまいりました。ただ、例えば今後、法律にそれを書き込んでいくとき、公民館職員さんも持っていたほうがいいとか、指定管理者の職員も持っていたほうがいいというと、掛け算の話だけで社会教育士を規定するよりももうちょっと広げたほうがいいんじゃないかと思っていました。  

それから、社会教育法で、市町村の社会教育行政と都道府県の社会教育行政の役割が別々の条項で書かれていますけれども、それぞれに社会教育士に関わる項目を追加しておくのが重要であろうとも思っています。特に市町村レベルでは、士の活動を支援したりつながりをつくっていくということが重要になるでしょうし、都道府県レベルでは、社会教育士の実態を把握したり、ネットワークをつくったりという、もっと広域的なところの書き方で、 市町村と都道府県の社会教育行政の役割の一つに社会教育士との関わりを加えておくべきであろうと思います。また、かつて法律に書かれていて、今は参酌すべき基準になっている社会教育委員や公民館運営審議会のような行政委嘱委員の選出規定の中にも、社会教育士を持っている人を加えることもできると思います。こうした会議では、社会教育って何なのというところから始まることが多いので、社会教育に関する一定の専門性がある人がこういった住民参加の組織の中に入っている意義は少なくないと思います。  

それから、これまで既に話がありましたとおり、公民館、図書館、あるいは青少年教育施設のような社会教育施設にちゃんと社会教育士がいるような形がつくれないか。これは地域学校協働活動の推進においてもそうかもしれません。こういった様々な役割がある人たちの中に社会教育士がいることが望ましいということを書き込めるといいなと思っております。  

関連して、柏木委員から資料2の8ページのところに図書館の記述が出てくるところについて、さっき御指摘があったと思うんです。これは前回私が発言したことを踏まえていただいたことだと思うので、もう少しだけ補足させていただければと思います。一つは、図書館にはこれまで以上に民間社会教育的な要素が求められていると書かれていますが、民間社会教育的というのが少し分かりにくいのかなというのがあります。従来は公民館は比較的総合的な施設、図書館は比較的専門的な施設というような区分でやってきた中で、近年では図書館にも総合的な役割が求められてきています。「図書館の公民館化」というと角が立つんですけど、図書館にも公民館的な役割が求められている現状がある中で、図書館にはより総合的な観点から社会教育における機能や専門性が求められるんだということが一つ。  

もう一つは、この中に書き込むことか分かりませんけれども、社会教育が地域のことをすごく強調しつつ、でもあくまでも教育であることも守るというバランスを取っていく中で、図書館のことを社会教育の文脈で考えておくことが、教育的あるいは学習的な観点を社会教育にきちんと位置づけていく上でも重要だというのが2点目です。こうした趣旨だったので、ここだけ見ると何のことか分からないかもしれないので補足させていただきました。  公民館の役割についても今日の論点だったかと思うんですけれども、2つぐらい考えていることがあります。  

一つは、貸し館機能をどう考えるかということです。貸し館だというのは悪い意味というか、比較的ネガティブな意味で言われることもあります。ただ、これは注意しなきゃいけないのは講座ばっかりやればいいというわけでもなく、主催事業と場の提供というのが2本の柱でやってきたということが重要だと思うんですよね。特に住民の主体的で相互的な活動の場がかなり安価に、ちゃんと各地域で保障されているという面では、貸し館というのは決してネガティブではない面もあります。 ですから、貸し館の機能なんか要らないよねという話になるとよくないと思っていますし、全てが受益者負担みたいになってしまい過ぎることにも歯止めが必要だろうと思っています。さらに、そうしたものの活動に伴走できる職員がいるということもすごく重要で、場の提供をしていること自体には強いこだわりを持ってやってきた部分もあるので、貸し館という言葉をネガティブすぎず、意味のあるものにしていくという点がすごく重要ではないかと思います。  

もう1点は、よくユニバーサルとターゲットという言い方をすることがありますけれども、多様なニーズを考える中で個別のニーズ、例えば貧困とか障害のある人とか、外国ルーツのとか、個別のニーズを対象としたターゲット型のアプローチと、誰でも来られるような場所や政策をユニバーサル型のアプローチという言い方をしますけれども、公民館とか図書館って究極にユニバーサル型の施設だと思っておりまして、誰でも来られるし、用がなくても来られるしというようなことでいうと、公共施設の中でもユニバーサルな特徴が強く出ている施設だと思います。
 
ユニバーサル型のアプローチは課題やニーズのある人と関係ないのではなくて、むしろ様々なニーズや課題が多様化したり潜在化して見えづらくなっているからこそ、個別のニーズに応じたターゲット型の施策だけではなくて、こういう地域のOS的な部分で、誰でも来られるユニバーサル型の施設が居場所でもあるし、学びの施設でもあるし、活動施設でもあるというようなものがたくさんあることが意味を持ちます。ユニバーサル型の施設だからこそ、しんどい人も来やすかったりとか、より多様なニーズを踏まえた地域の拠点になっていくという意味で、よく公民館は幕の内弁当みたいだという言い方をするんですけど、そういう公民館のユニバーサルな強みの面をちゃんと打ち出していけるといいのではないか、そんなことを公民館については思っています。  

最後、社会教育士の専門性について一言だけ、半分ぼやきなんですけど、こういう施策をちゃんと組んでいく中で私も意識しなきゃいけないなと思っているけど、意識し過ぎちゃいけないなと思っているキーワードの一つがPDCAです。大学にいると、PDCAという発想が世界を幸せにしていると思えないことも多々ある中で、やはりこういった議論をする中でどう成果を可視化して、それを効率的にゴールを決めて設定して、それを評価して回していくかという話が当然出てくるし、とても重要だと思いつつ、例えば今日出てきた小田切委員の試行錯誤の話であるとか、あるいは省察と実践の往還とかという話のときに、PDCAのサイクルに必ずしも当てはまらない余白がちゃんとあることで成立している現場の専門性とか匠の技があるんだとも思います。ですから、PDCA的なものをきちんと回して成果を高めていくということがこうした文書の基調にならざるを得ないのは重々承知の上ですけれども、その外側がちゃんと意識できるような政策文書だとうれしいなと思っております。  
すみません、長くなりました。以上です。

【清原部会長】  青山委員、ありがとうございます。社会教育士、社会教育主事の制度化について、幾つかの論点を示していただくとともに、公民館についてもお話しいただきました。最後のPDCAということの中で言えば、私もEBPM、エビデンス・ベースド・ポリシー・メーキングのエビデンスをどう取るかということが大事で、ウェルビーイングを大切にしようと思っているときには、その測り方、測定の仕方ということも大変重要だと思いますし、量的な把握だけではなくて質的な把握、「主観的なウェルビーイング」をどう把握していくかということについては、大変研究も進んできているようですので、必ずしも、今おっしゃった試行錯誤であるとか、そういうことも反映できるようなものに私たちの場合はしていかなければならないのではないかなと思った次第です。
 
さて、ここで牧野委員、関委員、清原、そして、萩原副部会長も発言の予定がありまして、皆さん、若干の延長をお認めいただければと思います。よろしくお願いいたします。それでは、関委員、どうぞ。

【関委員】  関です。本当短く話させてください。公民館の関係で、私がこの頃どうしても引っかかるのが社会教育法第20条です。公民館は、市町村及び一定地域の住民のためにという表現ございますよね。私たちの市では、小学校区に公民館を設置しているのですけれども、その地域のコミュニティーとのつながりの中でいろんな活動を今までやってきたところがあります。そのときに、どうしても地域社会が城郭化してしまい、他の地域のいろんな人とのつながりがどこかで制限されてしまうことを今まで感じてきました。 NPOの関係であったり、グループサークル活動であったり、公民館も公の施設でございますから、ある部分、全体をうまくトータルデザインするような方向性も必要ではないかなということをこの頃感じております。
 
あと、もう1点だけ、先ほど職員の問題があったのですが、私も自分が社会教育課長だった頃に、公民館は、住民が自分たちの力で自分たちの公民館活動を企画運営していく方向性を目指そうということで正規の職員を引き上げました。そのことが結果的によかったのか、悪かったのかはなかなか評価できないのですけれども、社会教育士の方が仮に公民館主事になったときに、その人が自分の生業を立てる上で10年、20年という長期間、その地域の公民館の中で働くことが果たして実現できる道を担保するべきだと考えます。社会教育の人材を育んでいくこれからの方向性を考えるべきかと感じています。  以上です。

【清原部会長】  関委員、ありがとうございます。法律20条の課題と職員の在り方についての御経験からの問題提起いただきました。  それでは、牧野副部会長、お願いします。

【牧野副部会長】  すみません。失礼いたします。時間も迫っていますから、なるたけ短くしたいと思います。  
まとめ的な話になってしまいますけれども、今日皆さんのお話の中で社会教育とは一体どういうことなのか、特にどう考えなきゃいけないかということが出てきたのではないかなと思います。何度も繰り返しますけども、現在の第4期の教育振興基本計画で、人々の「つながり」「かかわり」をつくりだす、そのための土壌を耕すという表現が入っていますけれども、社会基盤である人々の関わりやつながりをつくっていくための条件をしっかりとつくり出していくのが社会教育なのだという、そういうことが改めて確認されたのではないかと思います。  

それは言い方を変えれば、大きな社会の、制度化されている、または法的に決まっている、例えば国であったりとか、または自治体行政であったりとかといったようなところの社会において保障されるべき人々の生活や人権、さらには生命といったことがありますけれども、これは基本的にはいわゆる市場社会を通して、例えば労働力の売買が基本になるような市場社会において、労働力を売って生活できない人々に対しても、財政を使って人々の生活をしっかりと支えていくという、先ほどお話があったような行政の役割があるわけですけれども、さらにその基盤になっているところで、人々がお互いに支え合っていったり、認め合って受け入れていったり、また、居場所がきちんとあるというようなかかわりまたは草の根のコミュニティをつくっていくことによってこそ、そういう機能がきちんとうまく動いていくということがあったはずであるわけです。けれども、いざ経済が拡大しなくなってしまい、さらにはそういうことの中で様々な施策がとられた、例えば新自由主義的な政策がとられることによって、人々が孤立していくような状態になってしまった。さらに少子化、それから高齢化、そして人口減少ということの中で、様々な自治体の機能が低下していくというか疲弊する状況の中で、改めて人々の生活を考え直さなければいけなくなってしまったという状態にあるのだろうと思います。
 
そんなことの中で、スローガン的に言えば、エデュケーション・フォー・オールという形で、行政が全ての人々に教育機会を保障するといったことのベースの上に、今、改めて例えばラーニング・バイオールですとか、またはプレイング・バイ・オール、さらにはアクティブ・バイ・オールという形で、全ての人々が自ら学びながら、自ら役割を果たして、そしてお互いに助け合う関係をつくり、社会基盤を丁寧につくっていくといったことが改めて求められてきてしまっているのではないか、そのときに社会教育が改めて捉え返されてきている。そして、社会教育というのは人々の、社会の一番基盤である人々の「つながり」や「かかわり」をつくっていくための土壌を耕しておくのだという表現になったのだと思うのです。そのことを改めて今日確認ができたのではないかと思っています。  

その上で、今度は専門職としての社会教育主事や社会教育士という方々の役割ですけれども、社会教育はもともとは社会事業という、戦前から社会事業、社会福祉と重なるところが多くあって、人々の生活の下支えをしてきたわけですけれども、ただ、それも戦前では内務省の行政に包摂されるように動いていって、戦争に民衆を動員する施策へと展開してしまったのですが、戦後、民主的な社会をつくるために、改めて地域コミュニティをつくり直していくというときに、教育的な視点や観点や手法を使いながら、人々の自立を促していくことを基盤にして、住民自治の基盤をつくっていくこととなった。それが先ほどから議論になっている人権であったりとか、さらには民主主義であったりとか、そういう価値をきっちりと私たちが受け止めて、社会基盤をつくるという方向に結びつき、それが、いま改めて問われてきているとのではないかと思います。 その意味では、社会教育主事はきちっと行政の中にいて、そういうことが実践現場で展開できるようにある意味、指導助言をしていくというか、そのために一般行政と連携が取れるようにしておいて、一般行政の基盤をそこでつくっていくという役割を担っている。  

さらに、社会教育士は先ほども議論になりましたけども、今の段階では、人材部会などではそれぞれの専門性の上に社会教育的な手法を使いながら、実践の現場で人々の「学び」をオーガナイズしていく役割、もし必要であれば、今それを、先ほど青山委員などからも、組み替えましょうというお話が出てきていますけども、そういう役割を担うという形で、社会の中に「学び」を埋め込んでいく実践を担う役割、そういうアクターなのだということになってきたのではないかと思うのです。  

さらに、公民館の在り方も先ほど来、議論がありますけれども、改めて課題解決ということもあるかもしれませんが、さらに新しい社会を人々の日常生活に一歩先んじてつくっていきつつ、多くの人々がそこを活用して、自分たちが社会の主役であるというか主権者であるというようなことが実感され、そして人々が担う実践社会に展開していくようなハブ的な機能を果たすべきであるということになってくるのではないかなと思うのです。  

そのことの中で、最後に、実は資料2である答申に向けた骨子の中に組み込みたいなと先ほどから思っていますのが、例えば専門職論ですとかそれから公民館主事論、さらにいえばいわゆる学習論というのはかなり研究の蓄積があったりするのです。その意味では、なかなか言われませんけども、大学における社会教育研究の成果というか、社会教育研究との往還関係をしっかりとつくっておくというか、もっと言えば、実践の様々なものがフィードバックされていって、研究者が研究しながら、それをまた現場に返していくというような、そういう動きをつくっておかなければいけないのではないかと思うのです。そして、答申の中にもそういうものが反映されることで、次の新しい社会構想につなげていくというような、そういう流れがつくれるといいなと思いましたので、一言加えたいと今思っています。  
以上です。ありがとうございます。

【清原部会長】  牧野副部会長、ありがとうございます。全体を総括していただくとともに、一つ重要な御提案がありました。大学における社会教育研究との往還ということ。これは私、どうしても社会教育人材の養成のプロセスということで大学との関係が書かれることはあるわけですけれども、養成の担い手というだけではなくて、重要なのは研究の場でもあるし、調査の場でもあるし、実践の場でもあるしという意味で、大学教育との連携についてしっかりと書いておく必要があるということを私も同感します。  

それでは、清原からも発言をさせていただきます。すみません、お時間いただいて。どうしても次の会議等で御都合のある方は退席していただいて結構です。  

私は部会長として、本日、資料2の骨子案について、事務局と一緒に検討してきた立場なのですが、まず、第一義的に特別部会での皆様の御意見を反映するということに徹底をしました。そこで私自身は、個人的に発言を控えていたので、ここに反映されていないものがあるわけです。当然です。骨子案に部会長として皆様に披瀝もしないまま書き加えるのは失礼かなと思うので、今日は発言させていただきたいことがあります。  

一つは、資料2-1の社会教育をめぐる現状と課題というところで、私は国際環境について触れておきたいなと思っています。残念ながらこの間、国際情勢は極めて不安定です。国家間の関係にも変化が生じていて、これは多くの人々に頻発する災害と同様に不安感を与えています。具体的には物価高とかということもあるのですが、本当に厳しい状況を加えておくことが日本の社会教育を考えることにおいても必要ではないかなと思いました。  

加えて、私は情報社会論も専門にしているので、1の〇の最初の4行目に、AI技術の進展などと紹介はされているんですが、AI技術が進展し普及することによって、今起こりつつあるいろいろな社会への影響というのは、1年の規模ではなく本当に短期間に、私たちに大きな影響を与えているのではないかなと思います。したがって、「AIの普及の状況が、私たちの日常生活に与える影響」についても、学校教育と同様に重要な課題として位置づけておく必要があるのではないかなと思っています。  

次に、もう一つ、私の問題意識の中に、多くの委員が「社会教育とコミュニティ・スクールや地域学校協働活動の普及や定着の中での関係」について指摘をしてくださいました。どうしても社会教育というのは学校教育以外の教育という定義はあるにせよ、私は連携ということを否定しているわけではないと思いますので、「学校教育との極めて強固な連携」というのは具体の実践が示してきていると思います。そうであるならば、私は地域コミュニティの基盤を支える今後の社会教育の在り方について、基本的な方向性の中にはっきりと「幼児、児童生徒、学生」、まとめれば「子供、若者、青少年」ということになると思うんですが、それを社会教育の主体として明記することが必要ではないかなと思っています。伏線として、例えば、1ページの最後の〇に『第4期教育振興基本計画』のコンセプトとして、「社会教育は学校教育とともに持続可能な社会の創り手を育んでいく営みである」とあるのですが、学校教育が児童生徒を対象にして社会教育はしないかというと絶対そんなことはないので、「子供、若者、青少年」を明記する必要があると思います。  

また、7ページの2のところに「地域と学校の連携協働のさらなる推進方策」には、コーディネーターにおける社会教育士の活躍の意義や保護者、PTA、子供会活動の意義について説明されていますけれども、実はその後の例えば6ページに、「若者が地域コミュニティの主体となり、大人と対等なプレーヤーとして認知され、尊重されるという視点を共有することも重要である」とあるのですが、地域学校協働活動やコミュニティ・スクールの主体には児童生徒があるわけなので、このところも、「大人が児童生徒のために有意義な活動をする」という視点だけではなくて、まさに「主人公としての児童生徒が入る記述」が望ましいと思っています。  

加えて8ページ、「(2)青少年教育施設等における青少年体験活動の推進方策」については、内容の強化が望まれます。すなわち、この部分は現状の課題解決を図るだけではなくて、もっと積極的に「青少年の社会教育活動の活性化を図る意義と必要性」について明記する必要があると思っています。  

そこで、9ページの〇が全て今後の実践の展開に向けて有意義になってきます。ここには本当に具体的にいろいろなことが書かれていまして、すなわち、「青少年を対象にした社会教育事業を企画し運営する際には、青少年の視点や意見を尊重するとともに、意見表明と多様な社会的活動への参画を確保することが必要である」と、これは私がかねて、『こども基本法』の第3条の基本理念を紹介したことを反映していただいていると思うんですが、このように『こども基本法』という議員立法に明記されているということは極めて重要なことで、ただ、子供、若者、青少年は、社会教育の対象だけではなくて「主体で」あり、そして、「自らが参画をしていくという方向性」を貫くということが重要だと思います。  

そこで、これまでの「青少年教育施設は自然体験活動を中心に大きな役割」を果たしてきまして、その意義は変わらないと思います。一方で、「青少年教育施設においても、子供、若者が社会教育の担い手として育てられる」ということも念頭に、自然体験だけではなくて、都市部における文化やスポーツ、あるいは探究学習との連携によるまちづくりへの参画とか、より広い意味での社会教育の領域を含んでいくことが必要ではないかなと思います。何か青少年教育は自然体験が中核になっているかの印象がないわけではないんですが、私はこども家庭庁が進めている子供の「居場所づくり」と連携しつつ、「青少年教育施設の取組というのは、むしろもっと注目されて、社会教育の視点で再構築されることが望ましい」のではないかなと思っています。しかしながら、経営が難しくなっているということや、むしろ民間の力が大きく働いているということも具体的な事例で伺ったところで、課題を認識しつつ、未来への可能性も受け止めたところです。  

したがって、「社会教育の在り方に子供、若者、青少年が主体として位置づけられる方向性」を明記した上で、「青少年教育施設の社会教育化」というんでしょうか、そういうのがもっと明記されていて、「少子化で少なくなっていくかもしれない子供、若者が地域の主体として、担い手として活躍できるための学校教育と社会教育の連携が強化される方向性を答申の中で示せたらいいなと思いました。  

以上、これまでの皆様の御意見を反映することに加えて、私の個人的な意見も加えさせていただきましたので、次の骨子のところに反映をしていただければありがたいと思います。私からは以上です。  
お待たせしました。萩原副部会長、どうぞ。

【萩原副部会長】  今のお話も踏まえてなんですけど、2点あって、先ほど青山委員がPDCA云々とか言っていましたよね。PDCAもすごく大事なんですけど、そのほかに、ここのところ言われているのがOODAループですよね。よく観察して、状況を判断して、意思決定して、そして実行していくというOODAループも一緒にやっていかなきゃいけないんだなということを、今日の話の中ですごく実感、確信しました。つまり、先ほど安齋さんもおっしゃったと思いますけど、子供は一人一人違って、それに対してどうやって一人一人に合ったものにしていくのか、それはやはり観察している力ですよね。そうすると、社会教育に携わる人たち、ケーパビリティーで言うと、ダイナミックケーパビリティーとか常に状況に応じて判断していく、その力が必要だと思うのでPDCA、OODAループ、こういったものにも、しっかり学ぶ必要があるだろうなと思いました。  

それから今回、答申は中長期的にも社会教育の政策ですとか、振興方策をどうするのかというところなわけですけども、施設の充実だけではなくて、もちろん推進体制であるとか研修の在り方みたいなものをしっかり考えていかなきゃいけない。そのときに社会教育主事とか社会教育のところをやっているのは、社会教育実践研究センターでしたっけ、ですよね。ここが非常に重要な役割を果たしていくわけで、そこのところの体制をどう強化するのかということも考えなきゃいけないんだなということを改めて感じました。  

そして、前々回だったでしょうか、青少年に関する施設のことが出てきたと思いますけど、今、会長からも出てきましたが、青少年関係のところの検討委員会の委員もしていた立場からいうと、そことの関係というんですか、それとの連携をさらにどのように拡大していくのかということも含めて、施設の役割も含めて共に考えていく必要があるのではないかなというように今、部会長からの話から感じました。  
以上です。お時間いただきまして、ありがとうございました。

【清原部会長】  どうもありがとうございます。今、萩原副部会長から御紹介がありました国立教育政策研究所社会教育実践研究センター長が4月から市川さんに就任されていますので、ここで御紹介します。市川さん、一言どうぞ。

【市川国立教育政策研究所社会教育実践研究センター長】  4月1日に社会教育実践研究センター長を拝命いたしました市川と申します。今回、この場に初めて参加させていただきまして、非常に私ども一生懸命やっていかないといけないなということを改めて認識いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。

【清原部会長】  ありがとうございます。以上、皆様本当に熱心な意見交換をありがとうございます。骨子を御議論いただくために、通常の2時間より3時間のお時間を割いていただきましたが、それでも足りないぐらい皆様から熱心な御意見をいただきましたこと、本当に正副部会長として心強く思い、感謝申し上げます。それにもかかわらず、本日御発言し切れなかった御意見は必ずあると思います。どうぞ事務局までメール等で御連絡いただければ、うれしく思います。  
それでは、最後に事務局から連絡がありましたらお願いいたします。

【林社会教育企画調整官】  本日は長時間、本当にありがとうございました。  
今後の審議予定につきましては、また委員の皆様に追って御連絡差し上げます。  
事務局からは以上でございます。

【清原部会長】  それでは、本日の社会教育の在り方に関する特別部会はこれにて閉会いたします。まだ骨子案を検討し、ワーキンググループの取りまとめ案を伺うと、私たちが検討すべき課題がまだ残っているなと思いましたし、青山主査におかれましては、ワーキンググループに持ち帰っていただきまして、特に残された課題について深めていただければありがたいと思います。  
それでは、皆様本当にどうもありがとうございます。次回の予定は改めてお知らせいたします。皆様の熱心な意見交換に感謝いたしますとともに、これから急に暑くなるような予報もございます。5月の連休も控えておりますが、皆様の日々が充実したものになりますように願って、閉会といたします。皆様、どうもありがとうございます。

―― 了 ――



 


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