令和8年3月9日(木曜日)16時00分から18時00分
文部科学省会議室 ※WEB会議併用
(委員)清原委員、萩原委員
(臨時委員)青山委員、安齋委員、伊東委員、小田切委員、柏木委員、古賀委員、小見委員、関委員、
田名部委員、野津委員、東委員、牧野委員、美田委員、村井委員、八木委員、山本委員
(事務局)塩見総合教育政策局長、橋爪大臣官房審議官、神山社会教育振興総括官、吉田総合教育政策局政策課長、
中園男女共同参画共生社会学習・安全課長、新木生涯学習推進課長、降籏日本語教育課長、坪田教育改革調整官、
髙田地域学習推進課長、林社会教育企画調整官 他
【清原部会長】 皆様、こんにちは。部会長の清原です。定刻になりましたので、ただいまから、第16回社会教育の在り方に関する特別部会を開催いたします。本日は、令和7年度、2025年度の年度末を迎えまして、皆様、何かと御多用のところ御参集いただきまして、どうもありがとうございます。
本会議は、対面とオンラインを併用して開催いたします。なお、本日はYouTubeのライブ配信にて、報道関係者等の傍聴を受け入れております。報道関係者からは、会議の全体について録画を行いたい旨、申出がありまして、許可しております。どうぞ御承知おきください。それでは、よろしくお願いいたします。
では、林調整官。
【林社会教育企画調整官】 事務局でございます。人事異動がございましたので、新たに着任した職員を紹介させていただきます。
生涯学習推進課長の新木でございます。
【新木生涯学習推進課長】 3月1日付で生涯学習推進課長を拝命いたしました新木でございます。よろしくお願いいたします。
【清原部会長】 新木課長、ありがとうございます。これからどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、早速議事に入らせていただきます。本日の会議は18時までの開催を予定しております。委員の皆様の貴重なお時間をいただいておりますので、限られた時間の中ではございますが、自由に充実した議論ができますよう進行に努めます。会議の円滑な進行に、皆様の御協力を改めてお願い申し上げます。
本日は、事務局から、今年の夏頃に予定しております部会の答申の骨子につきまして御説明をいただきます。また、図書館・学校図書館の運営の充実に関する有識者会議報告書の概要案についても御紹介をいただきます。加えて、第78回優良公民館表彰の結果についても御報告をいただきます。その後、委員の皆様と意見交換を行わせていただきます。このような進行でございますので、よろしくお願いします。
それでは、まず神山総括官、続けて髙田課長から御説明をお願いいたします。
【神山社会教育振興総括官】 神山でございます。お手元の資料1に答申に向けた骨子の案をお示ししてございますので、これに沿いまして御説明をさせていただきたいと思います。
これまで、皆様方に審議事項1から3まで、また、それに関連する内容について御審議を賜りましたので、それを踏まえながら、骨子という形でお示ししてございます。本日、また、次回以降の御意見を踏まえながら、さらに肉付けをしていくことになるかと思いますが、まずは11ページぐらいになりますけれども、骨子という形でお示しさせていただきました。基本的な順番に関しましては、諮問でいただいておりました事項に沿って書かせていただいてございます。順番などについても、御意見があるようであればまたいただければと思ってございます。
それでは、お手元の資料、ローマ数字の1のところで、「社会教育をめぐる現状と課題」ということでございます。最初の2つは非常に一般的なことですけれども、少子化や少子高齢化といった話ですとか、地域コミュニティにおける交流の希薄化といったようなこと、また、AI技術の進展などの社会の変化を書かせていただいてございます。
また、2つ目の白丸では、地域活動への参加に対する当事者意識が低下してきているといったような状況について触れてございます。
また、3つ目では、行財政資源が制約されている中で、特に社会教育行政については縮小したり、いろいろ分散をしたりといった状況があるかと思ってございます。
4つ目に関しましては、社会教育士が制度化されたことで、称号取得者が増えているといったプラスの面もあるわけですけれども、依然として社会教育に関する認知度がそれほど高くないといったところが課題として挙げられるかということで書いてございます。
大きな2番目が、「地域コミュニティの基盤を支える今後の社会教育の在り方についての基本的な方向性」ということでございます。最初の4つの白丸では社会教育の特徴などを書いてございまして、1つ目の白丸では、社会教育が、個人の成長はもちろんですけれども、他者との協働活動を通じて相互のつながりを形成していくという点に特徴があるといったことに触れております。
また、教育振興基本計画において、社会教育における学びを通じて、つながりですとか関わりをつくり出すことが、持続的な地域コミュニティの基盤形成になるといったことにも触れてございます。
また、3つ目では、社会教育が民主主義や住民自治の醸成といったもの、あるいはウェルビーイングにも資するということに触れてございます。
4つ目では、平成30年答申でも言われておりましたように、「人づくり」と「つながりづくり」と「地域づくり」の3つの要素の好循環が重要だということに触れてございます。
その次、5つ目では、今後の多様な地域課題の解決に向けて、首長部局との連携ですとか、新たな担い手であるNPO、民間事業者とも連携をしながら推進していくことが必要だということに触れてございます。
また、その次の丸でございますけれども、「これまで以上に社会教育人材の育成や活躍促進を柱に据えていく」ということを書かせていただいてございます。
次のページに参りまして、公民館などの場について、施設外へのアウトリーチですとか、営利企業との連携による多様な活動なども大事になってくるということについて触れております。また、そうした人や場、色々なものがネットワークとしてつながって、面として推進されていくことが大事だというような大きな方向性の話を書いてございます。
以上が基本的な考え方でございまして、ローマ数字の3からが、審議事項1で御議論いただいた「社会教育人材を中核とした社会教育の在り方」について書いてございます。
(1)では、基本的な考え方として、1つ目には、社会教育人材を中核として推進していくといったこと。また、令和2年の社会教育士の制度化以降、社会教育人材の裾野は拡大しており、そのタイミングを捉えてやっていこうということ。それから、3つ目としては、社会教育人材をネットワークでつないでいくことでしっかり力が発揮できるように、点から線、線から面という形でつなげていくことが大事だということに触れてございます。
(2)のほうでは、社会教育人材に期待される役割や能力などについて書いてございます。1つ目の白丸では、社会教育士と社会教育主事ともに要となっていくということに触れてございます。
3つ目では、社会教育人材が、審議事項の1で言われておりましたことですけれども、社会教育に関する基本的な理解というものをまずは持った上で、地域における学びと実践活動の循環を効果的に進めるためのコーディネート能力、ファシリテーション能力、プレゼンテーション能力などが求められるということでございますが、これらの3つの力は汎用的なものということもあるので、いろんな分野で活躍し得るということを触れていますが、一方で、その次の白丸のところで、社会教育士だからこその汎用的ではないと言いましょうか、汎用的と言わず社会教育らしい部分として、社会教育が以下のような特性を持っているということを理解しながら、その実現に努めるということにも触れてございまして、1つ目として、活動自体を楽しいものとすることなどを通じて、地域住民等による学習その他の活動への主体的な取組を促すということ。2つ目として、学習その他の活動に協働して取り組むことを通じて、当該活動に参加する人の相互の良好な関係を築くということ。また、3つ目として、地域課題の解決を図る上で必要な学習ということと、先ほどの丸1や丸2といったことと相まって、持続可能な社会の実現に資する、こうした社会教育の特徴といったものを踏まえて、それを実現していくのが社会教育人材だぞということを書かせていただいてございます。
続きまして、(3)が社会教育主事と社会教育士の位置づけでございます。こちらに関しまして、まずは社会教育主事が(ア)でございますけれども、社会教育主事は基本的に、御承知のように、「地域全体の学びのオーガナイザー」ということでございますが、2つ目の白丸にありますように、配置率が低下傾向ということがございますので、しっかりその有用性について理解を図ることで、その配置を促していくことが必要であろうということに触れてございます。また、3つ目では、任用上の工夫、講習の受講の促進ですとか、キャリアデザインを示すといったことを通じて配置を促していくことも大事だということに触れてございます。
2つ目の(イ)が社会教育士の関係でございますが、令和2年から令和7年までで1.2万人以上が称号を取得しているということでございますけれども、多様な分野の人たちに受けていただいておりますので、ネットワーク等のつながりを通じて、社会教育主事とともに、各分野での中心的な活躍をしていただきたいということを書いてございます。
また、その次の白丸では、社会教育主事・社会教育士養成等の改善・充実に関するワーキング・グループでの議論も踏まえまして、本業と実際の社会教育活動との距離・関係を整理したものを入れてございます。従来、「社会教育を行う者」と申しますと、公民館主事ですとか青少年施設職員のように社会教育が本業である者ですとか、あるいは本業は全く別であるが地域活動をしっかりやっていらっしゃる方というのが主に想定されてきたわけでございますが、今後は、学校教育や地域振興、福祉など様々な分野の方、地域とのつながりが深い民間企業も含めて、そうしたほかの本業を持っている方が、その本業において社会教育の素養を生かす、学校教育や民間企業の中でも生かしていくことが期待されるということに触れておりまして、そうした社会教育以外の本業を持つ方々についても、社会教育士を取っていただけるようにしていくということが重要であろうと考えています。そのために、社会教育主事講習の制度や実施方法の改善を図っていくということを書いてございます。
4ページに参りますけれども、4ページの最初の白丸では、社会教育士の認知度の話題にまた触れてございまして、活躍事例などをしっかり展開していこうということです。また、行政や民間で人材を採用するときに、社会教育士の称号を持っていることを評価してほしいということ、評価を促進していくことで、活躍機会を拡大していくといったことにも触れてございます。また、社会教育士のネットワークなどを活用して活躍を促進していくことも考えられるということにも触れてございます。
続いて、(ウ)が社会教育委員の関係でございます。社会教育委員も重要な社会教育人材でございまして、現在全国に1.8万人ほどいらっしゃいます。一方で、その役割が形骸化しているといった指摘もございますし、社会教育分野が首長部局に移管された場合には、連携が若干うまくいっていないのではないかといった御指摘もございます。そういう意味で、社会教育委員の活動をより活性化していくという点で、例えば2つ目の白丸にありますように、委員自ら調査研究を行ったり、積極的に意見を述べていただいたりするといった「行動する社会教育委員」を掲げて取り組まれている例もございます。こういった形のものを、まだ一部の自治体でございますので、進めていくということが考えられるのではないかということです。
また、その次の白丸では、公募制を導入する、社会教育士の称号取得者を登用していくといったことも考えられるのではないかということや、社会教育委員の会議を議論型の会議にしていくといったことについても触れてございます。
続いて、(4)でございますけれども、こちらは社会教育主事と社会教育士の養成の改善ということで、青山委員を中心に社会教育主事・社会教育士養成等の改善・充実に関するワーキング・グループで議論いただいておりまして、まだ議論中でございますので、現段階の暫定的な方向性を書かせていただいてございます。
1つ目の白丸では、講習の在り方や内容を、社会教育主事・社会教育士にとって適切なものになるように見直すといったことについて議論しており、2つ目の白丸にありますように、制度の大枠を決めることにして、中身についてはもう少し引き続きの検討が要るのではないかといった議論が進んでございます。
また、3つ目では、講習の必要単位数は現行で4科目8単位でございますけれども、これを維持して社会教育主事と社会教育士が共通の講習を受けるということを重視していくような流れで議論をしてございまして、社会教育主事に関しては、現職研修に発令を受けてからの研修なども重要視していくべきではないかといった議論をしてございます。その上で、その次の白丸にございますように、受講しやすさといった部分をしっかりやっていくと、また、裾野の拡大といった部分も考えていく必要があるということも指摘をされてございます。
その次の白丸では、現在の講習の中身は当然、主事の養成をするという前提でございますけれども、社会教育士が増えてきている実態を踏まえて、社会教育人材に共通した内容にしていってはどうかというような議論をしてございます。受講のしやすさについては、例えばオンラインですとか土曜、夜間を活用していくといったことですとか、実施する機関を増やしていくといったことが必要ではないかということを御指摘いただいてございます。
また、次のページに参りまして、学校と地域の連携が重要でございますけれども、特に教員の免許について別途、審議会で議論をいただいております中で、教員の免許を取るために必要な単位数が20単位ほど減る方向での議論になってございますので、その減った部分で、先生になる方々には、それぞれの強みや専門性をしっかり身につけてもらうような教職課程にすべきといった議論になってございます。強みや専門性の重要なものの一つとして社会教育を位置づけて、社会教育の主事講習の養成課程と教員養成課程が連携していくことが重要ではないかということを書かせていただいてございます。
続きまして、(5)は社会教育人材のネットワークづくりの話でございます。社会教育については、社会教育人材の数が増えることとともに、活動の質や幅を広げることも重要でございますので、ネットワークをしっかりとつくっていくことで、継続的な学びの機会が得られたり、相互に活動に関する情報交換、情報共有ができたり、あるいは連携・協力を図れる相手と知り合えたり、そういったことができるような社会教育人材ネットワークをつくっていってはどうかということで書かせていただいております。社会教育人材ネットワークの構築、運営、活性化に関しましては、各地方公共団体が社会教育行政の一環として取り組むことを考えております。特に一定の広域性があったほうがよかろうという観点からは、都道府県などが中心になって役割を担っていただくという在り方が考えられるのではないかということで書かせていただいてございます。そのほか、同窓会的なものや、分野ごとのもの、いろんなものがあってよいということにもその次で触れてございます。
一方で、その次に、社会教育士がどこにいらっしゃるかといった実態が把握できないという課題がございますので、都道府県がネットワークなどをつくっていく際には、情報の集約をしていくことが大事でございますけれども、例えば国で登録制度のようなものができるとよいといった視点もあろうかということで触れてございます。また、その次では、国が都道府県の社会教育主事などと連携し、全国的なネットワークを構築していくということにも触れてございます。
続きまして、(6)が若年層の参画ということでございまして、社会教育という言葉、社会教育人材と出会うきっかけをつくっていく必要があろうということに触れてございます。次のページに行きますと、学校と地域の連携の中では、探究活動などで社会教育と学校が連携する例が増えてきておりますので、そうしたものを周知していくといったことが必要ではないかということを書いてございます。また、コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的な推進といったときにも、大学生などの若者の参画を促す、あるいは居場所づくりといった観点で様々なところと連携していくといったことが必要ではないかと考えてございます。また、コミュニティ・スクールに当たっては、地域住民が担い手の一人として参画しておりますので、若手人材を増やしていくことも必要であろうということに触れております。
最後は、裾野を広げるための短期の講習ということで、先ほど申し上げたように、社会教育主事講習が8単位となっておりますので、なかなか一遍に受けることが難しいとなりますと、もう少し導入的な短い講習で社会教育に触れられるようにしてはどうかといった意見が、ワーキング・グループなどでも出ておりましたので、それについて触れてございます。ただ、導入的講習と書いておりますけれども、社会教育主事講習のような全国一律の内容をイメージしているわけではなく、様々な研修、講習の中で社会教育について触れていただくといったことが考えられるのではないかということです。もちろん短期の講習を自治体で行っていただく、あるいは国で行うといったことも考えられますが、様々な形態のもので裾野を広げていくことを考えているというものでございます。
以上が審議事項1の関係でございまして、6ページの2ポツからが審議事項2の関係ということになってございます。
(1)では、地域と学校の連携・協働のさらなる推進ということで、「地域とともにある学校づくり」の関係で、地域学校協働活動推進員などの人材に、しっかり役割を果たしていただく必要があるということです。ただ、学校運営協議会の委員や地域学校協働活動推進員などが高齢化しているので、若者世代を入れていくですとか、その次の白丸にありますように、推進員に対して研修などでしっかり伴走支援をしていくといったことが重要で、また、活動に当たっても、自治体で適切に財政措置をする、それに対して国がしっかりと財政支援をしていくといったことが必要だということに触れてございます。
一番下の白丸では、例えば家庭教育の機能の低下ですとか、体験格差などもございますので、安価で良質な放課後等における学習や体験活動を提供していくことの重要性について触れてございます。
次の7ページに参りまして、社会教育法上の「地域学校協働活動」について、近年色々な活動が出てきていることを踏まえて、規定を見直すといったことにも少し触れてございます。また、PTAや子ども会などに関しては、子供を中心に関係者がつながる会だというふうな捉え方をすることで連携を図っていくことを考えております。また、若者などのボランティアの支援を得ることで、保護者の負担を減らしてはどうかといったことも書かせていただいてございます。また、家庭教育支援に関しましては、不安や悩みのある家庭への支援にとどまらずに、社会教育の枠組みを通じて、福祉や地域づくりなどの幅広い分野との連携が重要だといったことについて触れてございます。
続いて、(2)でございますが、公民館、図書館、博物館における社会教育活動の推進ということで、最初には、公民館主事や図書館司書にも社会教育士の称号を取っていただくことで、専門人材の配置促進をしていくということでございます。
2つ目は、公民館、図書館、博物館が、子供や若者の居場所としての機能を強化していくことも重要だろうということについて触れております。
その次に、複合化や官民共創などについて、多様な人が集うようになるという効果があるということにも触れてございまして、その次では、そうした集めて学ばせるということだけではなく、集まっているところで学びを醸成していくといった考え方も重要だろうということに触れてございます。
その次の白丸では、公民館における営利活動に関して一律に禁じるのではなく、例えば公民館運営審議会や社会教育委員会議などで意見を聞きながら、各実情に応じた基準をつくり、それをもって判断していくといったことが考えられるのではないかということも書かせていただいてございます。また、最後に、公民館のデジタル環境の整備についても触れてございます。
また、(3)では青少年体験活動の推進について触れてございます。青少年活動の社会的自立の推進のための重要性といったものは議論いただいたとおりでございまして、8ページの一番上の白丸では、企画運営に関して青少年の視点を入れることの重要性に触れ、その次には施設同士の連携の話、あるいはその次にはNPOや企業、大学、地域団体との連携の話にも触れてございます。最後の白丸では、青少年教育について、中教審で改めて議論する必要なども指摘がございましたので、それも含めて書かせていただいてございます。
8ページ、(4)が地域コミュニティ施策などとの連携ということで、(ア)では首長部局との連携を書いてございます。社会教育の強みが発揮できるということで、2つ目の白丸のように、単にサービスの受け手ではなくて、持続的な活動の担い手にしていくためには、社会教育の強みが生かせるのではないか。社会教育の認識や取組を広げる上で、多様な分野で活躍する人に主事講習を受けていただいたりすることが大事だということにも触れており、その次の白丸では、国でも省庁間での連携を進めたり、予算についても様々なものが使えるような工夫が要るのではないかといったことを書かせていただいてございます。
その次、(イ)はNPOの関係でございまして、NPOが社会教育の担い手であることはもとよりでございますけれども、行政と相互補完の関係を担っていただいているということで、9ページのほうでは、御議論にもありました、「NPOが無報酬のボランティア団体であるとの誤解が残っているが、適正な対価を得ていくということが必要だ」ということを書かせていただいてございます。同様にその次の白丸でも、行政からの委託などでも、例えば人件費などの積算などをしっかりとやっていくといったことも必要じゃなかろうかということに言及してございます。
(ウ)が民間企業でございまして、企業にとってのメリットだけではなくて、従業員にとっても重要だということで、称号取得を産業界で推奨いただければということを1つ目の白丸に書いてございます。
また、2つ目の白丸では、地域貢献のときに、支援する側とされる側という考え方に陥らないように、地域住民目線に立って課題を理解するような姿勢を、支援の前に講習・研修などで養っていただくといったことも必要だろうということを書いてございます。
3つ目は、いわゆる専ら営利の規定を念頭に置きながら、営利企業との連携といったものができやすくなるように、社会教育法の規定といったものも制度改正をしていくことが必要だろうということについて触れております。
次の白丸では、民間企業の社員に活動いただく際、就労環境や事業主支援といった方向性からの検討も必要だろうということに触れてございます。
その次、(エ)でございますが、高等教育機関でございまして、高等教育機関には当然人材を養成していただいていますけれども、そのほか知見の集約や体系化、また、社会教育の必要性や有用性について、エビデンスに基づいての発信も期待されているといったことについて触れてございます。
また、その次は、研究や学生の実習などがあるので、広域で貢献できるといった話です。一方で、社会教育に関する講座の廃止などもあるということでございますが、社会教育人材育成の重要性や大学の地域貢献といった視点から、体制が維持されることが望まれるといったことについて触れております。
最後は、先ほども申しました教員養成課程の見直しと併せて、社会教育主事の養成課程と教員の養成課程と連携していくことも大事だということについて触れてございます。
(5)は共生社会の実現の関係でございまして、孤立予防ですとか地域コミュニティ再生、居場所づくりといった福祉分野との連携が大事だということ。また、対話を通じた相互理解が大事であり、障害者や外国にルーツのある者、高齢者、若者なども包摂していくといった視点、それから、住民の相互の理解が大事だといったことに触れさせていただいてございます。
次の3ポツからが審議事項の3でございますけれども、先ほど申し上げたような話を(1)で国の行うべきこと、また、(2)では地方公共団体が行うべきことということで整理をしてございます。(1)では、国で都道府県のネットワークづくりの支援ですとか、社会教育士の登録制度の検討、また、企業に対しての表彰制度ですとか、途中でも申し上げた導入的な講習なども実施していったほうがよいのではないかということ、また、最後のほうで、情報発信、関係省庁との連携、予算関係でも連携を促すといったことについて触れてございます。
11ページに参りまして、地方公共団体の関係も同様でございまして、人材ネットワークについて都道府県が中心となって取り組んでいただくという話ですとか、社会教育主事の配置について取り組んでいただく話、また、社会教育委員の活用の話、それからNPO等への適切な対応についても触れてございます。
最後の白丸では、総合教育会議でも議題にしていただくといったことを通じて、首長に対して説明できる機会なども拡充していく必要性があろうということについて触れてございます。
最後、(3)でございますが、法令に関しては、技術的な部分は後ほどの検討ということになろうと思いますが、ここでお示ししたような理念について法律上明確にしていくとか、関係制度の法令で規定すべきようなことはきちんと書いていくといったことのほか、法律が古いので、古い規定については現代的に改めるといったことを考えているということでございます。
私のほうからは以上でございます。
【清原部会長】 神山社会教育振興総括官、ありがとうございます。
それでは、資料2から4について、髙田地域学習推進課長、御説明をお願いいたします。
【髙田地域学習推進課長】 資料2から4につきましては、いずれも本日の議論の参考にということでつけた資料でございますので、説明については簡単に申し上げたいと思います。
まず、資料2については、前回、社会教育法の改正経緯と社会教育法について少し説明いたしましたけれども、2つに分かれていて分かりにくかったと思いましたので、今回それをまとめました。背景を着色している部分が主要な改正部分で、下線が改正経緯をまとめたものでございます。
御覧いただくと、主に第一章、第二章の改正は、例えば教育基本法の改正ですとか、あるいはコミュニティ・スクールの関係で追加されたりしている部分がございますが、それ以降、第十条、社会教育関係団体以降、主立った改正がほとんどなされていないというのが分かるという資料でございます。
続いて、資料3です。今回は報告書の概要案だけをつけておりますけれども、現在、別途、「図書館・学校図書館の充実に関する有識者会議」というものを実施しておりまして、2月の下旬に最終回がありまして、年度内に報告書をまとめる予定でございます。その概要をまとめた資料がこちらでございます。
今回こういった議論を始めたのは、読書バリアフリーだとか、あるいはデジタル社会だとか、生成AIだとか、そういったようなものの推進に図書館がどう対応していくかということや、特に書店などが地域からどんどんなくなっていく中で、関係機関が連携して図書館、読書をどう振興していくのかということについて検討していたというものでございまして、一番初めに、公立図書館は地域のハブになっていこう、学校図書館については、まさに学校の学びの中心になっていこうというような思想の下にまとめているものでございます。
主立った施策は、真ん中から下の2、「全ての人に開かれた図書館サービスの構築に向けた方策」ということで、ユニバーサルアクセスの実現に向けてですとか、対話と活動による地域の連携・協働の一層の推進、そして、3つ目が図書館・学校図書館を支える人材の充実という形でまとめてございます。この人材の部分については、社会教育士の議論と少し連携している部分があるかと思っておりまして、例えば司書については、地域ファシリテーターとしての役割も求められるのではないかだとか、司書が社会教育士を取ることも一つ重要ではないかというようなことについても、ここには書いておりませんが、本文では触れておるところでございます。また、こういった報告書を踏まえまして、今後、図書館の望ましい基準ですとか、学校図書館ガイドラインの改定などを進めていきたいということを考えているところでございます。
続いて、資料4につきまして、優良公民館表彰自体については、昨年12月に発表して今年の2月に表彰式を執り行ったところでございますけれども、4ページ以降のそれぞれの公民館の具体的な取組についてまとめた資料を3月に入ってからホームページにアップしましたので、今回非常にタイムリーになります。最優秀館と優秀館の6館分の資料だけをつけておりますが、今どういった公民館が優良として表彰されているのかということについての御参考までに確認していただければと思います。
例えば、キーワードとしては共生でありますとか、あるいは学校との連携ですとか、あるいは災害だとか様々あることが、公民館表彰の一覧を見ていただくと少し御理解いただけるかと思いますので、そういったことも踏まえて、今日の議論の参考にしていただければというものでございます。
私からは以上でございます。
【清原部会長】 髙田地域学習推進課長、御説明ありがとうございます。
それでは、皆様、改めて資料1を御覧ください。これは、私たちがこの間、15回にわたりまして、社会教育の在り方に関する特別部会を重ねてまいりました。そして、資料5には1回目から15回目までの特別部会での主な意見がまとめられております。さらには、審議事項1については、昨年の3月に取りまとめておりますし、審議事項2についても間もなく取りまとめが終わる段階でございます。
そこで改めまして、資料1として、私たちが地域コミュニティの基盤としての社会教育の在り方についての諮問を受けて、その答申に向けての取りまとめの段階に入っておりますことから、事務局とともに資料1の骨子案を今日皆様にお示ししたところでございます。神山社会教育振興総括官から概要を御説明いただきましたこの内容の充実を図る意見交換をこれから開始させていただきます。特に何番から何番とか、何ページから何ページと分けず、皆様がお気づきの点をどんどん発言していただければと思っておりまして、その際、この骨子案の何ページのこの項目をこのように充実してはどうかとか、このような視点がより加わるといいとか、ここはもっと強調すべきであるとか、そういう形で御遠慮なくどの箇所からでも御発言をいただければと思います。
また、審議事項1、審議事項2については取りまとめがなされているわけですが、本日の資料1の10ページの3、国・地方公共団体における社会教育の推進方策等の在り方、あるいは4の関連する諸施策に関わることについては、まだまだ皆様の意見交換の時間を十分取れておりませんので、特に1、2と関連して3というのは提案されることもあると思いますが、3についても意識的に皆様の御意見をいただいて、充実してまいりたいと思います。
それでは、会議室の方は名札を上げていただくと助かります。また、オンラインで御参加の方は挙手ボタンを押してください。私から指名をさせていただきます。どうぞ。どなたからでも。いかがですか。どの箇所からでも結構でございます。
では、野津委員、お願いいたします。
【野津委員】 島根県の野津です。取りまとめ、大変御苦労さまでございました。
基本的に賛同の方向であえて意見を言わせていただきますと、地域コミュニティの基盤を支えるという部分ですが、この答申を受け取った、受け取るというか読む人たち、例えばうちの県でいいますと、人口の3分の1は65歳以上なんですよね、県全体で65。少し横文字が多いなという気はしますけど。それは置いておきまして、この難しい文字をたくさん読んで、地域基盤を支えるという、自分たちは何を求められて、自分たちの行く方向はどこなんだということがぱっと見て分からないという。たくさん書いてあるので、我々から言うと、読む人が迷子になってしまうという感じがちょっとしますので、やっぱり少し、特に1ページのローマ数字の2番の基本的な方向のところに、これから、地域コミュニティを支えている人たち、これから支える人たちが、どこへ行けばいいんだろうというような分かりやすいメッセージが必要じゃないかなというふうに思っていまして。
私、以前ここで言ったのかちょっと忘れましたけど、2つあって、地方行政の立場から申し上げますと、地域の課題解決を解決しながら地域で暮らすということ、これが横に広がるということ、そして地域で生きるために世代を紡ぐ、これが縦に広がること、この2つの行き先。1つが、最初のほうの地域で課題解決をしていくというのがいろいろ御紹介したかもしれませんけれども、公民館での様々な取組、現役世代、現役世代といっても65歳以上が多いんですけれども、そういった世代がしっかりやっていくということ、そして生きるためには世代を紡ぐ、これは、1つは学校との連携という世代間を超えて、親世代ではなくて、働いている世代ではなくてもう1個上の世代。そうするとやっぱり65歳以上になりますけれども。こういった世代が地域で生きることを、今まであった地域の伝統とか暮らし方とか、コミュニティを守りながら、あるいは発展させながら新しい世代に引き継いでいくと、新しい世代にコミュニティ、あるいはコミュニケーションそのものを教えていくと、こういったことができる縦のつながり。こういったことが地域コミュニティの基盤を支える上でやっぱり必要だろうと思っています。
島根県ではその2つ、縦と横を両方重視して、今回あまり私も学校のほうの話は特にしませんでしたけれども、島根県で非常に奥ゆかしい子供たちなんだけど、学校に知らない大人が来てもすぐ声をかけると、慣れているからですよね、都会と違って、たくさん毎日来てくれるので、非常に慣れている。私なんかが学校を訪問してもすぐに声をかけてきて、誰、誰ということから始まって会話が成立するんですけれども、そういったことをやって、地域を少子化、あるいは過疎化が非常に進んでいる、これからも進んでいく日本の将来、大都会以外の地域が全てそうなっていくわけですけれども、そういったところの地域を守るという意味では、そこに与えられた社会教育という手法、役割というのは非常に重要だと思っていまして、我々は、島根県は人口構造が他県よりも20年ぐらい先に進んでいる社会を今生きていますと、やっぱりそこの社会教育の力というものが、経済的には豊かではないけれども、人々の暮らしを支えて、笑顔を守っているということにつながっていますので、ぜひ、私が言ったのは、例えばの話をそのままということではないですけれども、やはり受け取った人が地域でこれから端的にどういう方向にいくのかというようなお題的なもの、メッセージ的なものがやっぱりあればいいなというふうに思っています。
【清原部会長】 野津委員、ありがとうございます。私たちのこの答申に、例えば副題とかキャッチフレーズとか、あるいは方向性を明確に示す概要であるとか、それは必要だということを御提案いただき、私も共感しております。特に地域コミュニティの基盤という社会教育が求められているのは、地域のつながりだけではなくて、世代間のつながりでもあり、多様な人々のつながりを地域で強めていくというメッセージも示せたらなと思います。ありがとうございます。
それでは、これから、田名部委員、古賀委員、関委員、安齋委員、牧野委員の順で御発言をお願いします。それでは、オンラインで御参加の田名部委員、お願いします。
【田名部委員】 ありがとうございます。全国高等学校PTA連合会会長の田名部でございます。
6ページから9ページまでの間にございます。地域と学校の連携・協働のさらなる推進方策というところにおいて賛同いたします。今現在、コミュニティ・スクールなど普及している最中でありますけれども、まだまだPTAの弱体化、そして地域コミュニティの人口減少だとかのことで、なかなか強力に推進できていないというところが実態だというふうに思っております。また、地域において学校とどのように連携していいかというところが、中学校、小学校、高校というところの中での連携が、気持ちはあるんですけれども、連携がなかなかうまくいきづらいというところが今の現状だなというふうに思っております。
それらを解決するべく、例えば公民館だとか民間企業、そしてNPOなどというようなところとの連携、そしてPTAだとか子ども会ということで具体的なお名前を出していただきまして、これらの連携というのは今現在でも、非常に有効な団体だなというふうに思っております。
しかし、これらの団体だけではなかなか連携がうまくいってないというのが現状です。私は保護者でありますし、会社も経営しておりますし、地域コミュニティ、私は今青森県に住んでおりますけれども、そういう中で、今とても連携の潤滑油といいますか、接着剤といいますか、そういうところで大変ありがたく連携させていただいている組織の中に、例えば青年会議所さんだとか、商工会の青年部だとか、商工会、また、ライオンズクラブだとか、ロータリークラブ、そしてソロプチミストというような、行政が既に連携、もしくは認めているような奉仕団体というところが、ここでは、NPO等において必ずしも無報酬ということだけではないということで書いてあるんですけれども、無報酬ではない団体もあるんですけれども、例えば今私が言ったような団体は、その団体がある程度の資金であったり、その力をバックアップしてくれているからこそ潤滑油として機能していただいている団体さんがあるので、できれば、このNPO等というところの中、民間公益活動を行っている関係団体というところの中に、そういう行政が認めた、もしくは連携している実績のある奉仕団体というところを明記していただければ、潤滑油、接着剤ということになって、コミュニティ・スクールの推進、もしくはPTAだとか、子ども会との連携ということが、より具体的に推進されるのではないのかなというふうに期待してございます。
以上、意見でございました。ありがとうございます。
【清原部会長】 田名部委員、大変重要な御指摘ありがとうございます。コミュニティ・スクールや地域学校協働活動の意義をより一層推進していく上で、例えば首長部局が相対的に関係があるけれども、教育委員会では相対的に関係が希薄だったかもしれない、ライオンズクラブ、ロータリークラブ、青年会議所といった奉仕団体の取組も大いに社会教育と連携できる、あるいは学校教育と連携できる部分があると思いますので、今の御提案はぜひ反映していくことで実効性が高まるのではないかなと受け止めさせていただきました。
それでは、これから、古賀委員、関委員、安齋委員、そして牧野委員、小田切委員の順で。それでは、まず古賀委員、お願いいたします。
【古賀委員】 古賀です。私からは2点、意見をさせていただきます。
まず1点目が、5ページの「(5)社会教育人材ネットワークづくりに向けて」という箇所についてです。全般的に、分野やエリアを横断したネットワークという含みはおおむね伝わるんですけれども、実際の社会教育士の取得者しかり、NPOや民間企業等にも今広がりを見せているところです。答申の項目のほうでは、NPO、民間企業に触れるところがあり、ぜひ、こちらの文書のネットワークづくりに向けてというところも、NPO、民間企業等も含めての多様なセクター、多様な属性の関係者と連携・協働を図るといったニュアンスを盛り込めたらなと思いました。例えば、(5)の最初の丸の項目のところの中の「連携・協力を図れる相手と知り合えたりするような」を、「多様なセクターの関係者と連携・協働を図るきっかけとなるような」としてはと思いました。
もう1点目が、8ページの最終段落、「NPO等」についてです。この中で、最後の辺りに、「行政との相互補完の関係を築いていくことが必要」とありました。相互補完という言葉自体は行政の文書ではよく使われる言葉かもしれませんが、現場ではむしろNPOが先行して取組を展開していて、後に行政が制度化・仕組み化するような事例も最近増えているところです。そこで書き換えるとしたら、「行政との対等な協働関係を築いていくことが必要」などと明快にしてはと思いました。
私からは以上です。
【清原部会長】 古賀委員、ありがとうございます。具体的な御提案をいただきました。ネットワークづくりのところにも、多様なセクターとの協働ということで、NPOの存在の明示や、あるいは8ページにおいては、相互補完という言葉より対等な協働という言葉の御提案をいただいたと受け止めておりますが、きめ細かい御提案ありがとうございます。
それでは、関委員、お願いします。
【関委員】 関でございます。前回欠席して申し訳ございません。前回の議事を拝見していますと、この取り纏めにつながってくるものがいっぱいあるのかなと改めて思っております。
何点か申し上げます。1ページ目の社会教育をめぐる現状と課題の中の丸2の部分に少しこだわりを抱きました。今、子供たちあるいは若者の体験活動の機会が間違いなく減っていると一方では思うのですが、逆にこの委員の中にも東さんが加わっているという状況を見たときに、私どもが平成あるいは昭和かもしれないかな、その頃に関わってくれていた若者の姿と今の若者の姿は全く違うものであるような気がするのです。この部分においてマイナス面だけを捉えるのではなく、主体的な学び、対話的で深い学びの学校教育の成果が反映されているみたいなことを付け足せないのだろうかというのが1点目であります。
次に、2ページ目の上から2つ目の丸ポツのところなのですが、ネットワーク、確かに横のつながりに焦点をあて、複層的なという表現がここでは使われているのですが、それと同時に、やはり国、都道府県、そして市町村、さらには最も身近な現場である公民館というふうな、それぞれの層に応じた重層的なネットワークも必要ではないかなと思うのです。
今回この議論の中では特に都道府県がネットワークを担っていく役割として強く示されておられますが、まさにそれはそのとおりで、都道府県が各市町村で頑張っている社会教育主事、あるいは社会教育士を緩やかに繋いでいく場をつくることを、社会教育法上でも都道府県の事務として明確に位置づけることができれば、そこで都道府県の仕事もよりスムーズに動くようになるのではないかなというのが2点目であります。
あと、これは具体的な記述の些細な事で申し訳ないのですが、4ページ目の社会教育主事講習のやり方、下から2つ目の丸なのですが、ここでは受講のしやすさについての記述があります。オンラインという表現ですけれども、もう一つ突っ込んで、オンデマンドの対応も可能にならないものかを検討いただきたいと思います。全部の単位では難しいと思うのですが、例えば生涯学習概論、あるいは社会教育経営論のような一方向の講義形態になるものについては、それぞれの受講生が一番都合のよい時間帯で視聴できるようなシステムができたらいいのではないかと考えます。
あと、これは全体を通じてなのですが、これまでは社会教育人材といったときに、我々の感覚の中では、社会教育関係団体なるものがどうしても最初のターゲットとして考えられていたような気がいたします。社会教育委員の議論の中にもございましたけれども、もともと社会教育委員の中には、社会教育関係団体の代表がかなり多くを占めていたような時期があったと思うのです。今、確かに社会教育関係団体は形骸化し、縮小していっている時代ではありますが、逆にそこに対してどういうふうに我々が関わっていくべきなのか、そんなメッセージが何か込められていたら、社会教育関係団体で頑張っている方々も、決して見捨てられたのではないという、自分たちに対しての励ましを受け止めてくれるのではないかという印象を持ちました。
あと、これは前回も議論がありましたがが、社会教育法の中の例えば都道府県の事務であったり、市町村の事務であったり、そういったものの具体的表現が、今の時代にもっと合致したものとして明示されるほうがいいのではないかと思います。例えば、公民館の事業にしても、障害者の生涯学習の機会をつくることであったり、あるいは外国人とのつながりであったり、そういうふうなものがきちんと謳われると、それに対して積極的に取り組んでみようとする公民館も増えるのではないかなというふうな感覚を持っております。
以上でございます。
【清原部会長】 多くの御指摘ありがとうございます。1ページ目に、子供・若者の今の探究型学習のメリットなど、そういうポジティブな点も紹介してはということ、そして、ネットワークについては重層的なものの必要性、そして、社会教育主事講習にはオンデマンドの可能性の御提案、そして、社会教育関係団体の位置づけについての明示、そして、さらには社会教育法の中に現在の取組を明示するような方向性を提案していただきました。ありがとうございます。
それでは、これから安齋委員、牧野委員、小田切委員、小見委員、そして八木委員の順でお願いします。それでは、まず安齋委員、どうぞ。
【安齋委員】 安齋です。よろしくお願いします。この骨子を読ませていただいて、本当に一日でも早く多くの人たちに読んでいただきたいなというふうな思いをいたしました。そういった中で、まず全体を通して1点、あと細部、細かいことで4点ほどお話をさせていただきます。
間もなく、あと2日ほどで東日本大震災から15年という節目の年を迎えるわけなんですが、被災地に住む者として社会教育の重要性を考えたときに、やはり前にもお話しさせていただきましたけれども、防災とか、それから復興の視点というものをもう少し入れていってもいいのではないのかなという。それは、全国どこにとっても必要な地域コミュニティの基盤強化という言葉が出てきますけれども、その観点、一番強いところはやっぱりこれからの起こり得るであろういろんな災害に備えるという、それも大切な視点なのではないかなと。その上で社会教育の重要性を語っていくという、全体を通したそういった語りということが大切なのかなというのが1点です。
それから、ちょっと細かいことになるんですけれども、4ページに、(3)として社会教育主事・社会教育士の位置づけで、(ウ)として社会教育委員というのが出てくるんですが、何となく社会教育主事・社会教育士と来て社会教育委員というのは、そこに何かちょっとずれがあるような気がしていて、私としては、これがいいのかどうか分かりませんけれども、社会教育委員が重要なのはもちろんなんですけども、例えばその他の社会教育人材の位置づけみたいな形で、社会教育委員であったり、私はもっと大切なのは、今地域学校協働活動とかコミュニティ・スクールで活躍している地域学校協働活動推進員という方々がいるわけですが、これが全国ではもう3万人を超えている、そういった人たちが社会教育人材として実際に社会教育推進に活躍しているので、先ほど関さんからもお話あったように、関係団体とかも含めて、幾つかその他の社会教育人材的な形で整理して、そこにちょっと入れてもいいのかなというのが1つ目です。
それから、細かいことの2つ目なんですが、6ページの地域と学校の連携・協働のさらなる推進方策の中で、自分がそうやってきたからそうなんですけれども、まさにコミュニティ・スクール地域学校協働活動の一体的推進というのが、一般の方たちが社会教育と出会ったり、参加するきっかけとして非常に有用な取組だというあたりを強調してもいいのかなという感じがしました。
それから、9ページの民間企業のことについても、私ども学校教育に関わっている者は、今すごく民間企業との連携をした教育課程、先ほど探究の時間とかもありましたけれども、地域学校協働活動も含めて非常に民間企業の方々にお世話になっています。そういったところをここで書かれている地域貢献活動の大きな例として、学校との関わり、地域学校協働活動の関わりみたいな表現を少し入れていってもいいのかなと。
それから、最後ですが、10ページで地方公共団体の在り方ということについて、前回もお話しさせていただいたんですが、やっぱり最終的に社会教育を市町村レベルで推進していくときの中心になるのが、教育委員会の社会教育課と呼ばれるところであったり、生涯学習課と呼ばれるところで、そこでさらなる人といえば社会教育主事なんですが、実際本当に社会教育主事が減っている中で、やっぱり社会教育主事だけじゃなくて、生涯学習課と言われる課であったり、社会教育課と言われるところの人の配置であったり、またはそこで担う人材のスキルアップというんですかね、その推進力を教育委員会の担当課の推進力を高めるような期待、表現というものを入れていただけるといいのではないかというふうに感じました。
以上です。
【清原部会長】 安齋委員、ありがとうございます。3月11日、東日本大震災の発災から15年が経過するわけですが、引き続き防災復興の視点が重要であるということと、いろいろ社会教育委員等、地域学校協働活動推進員といった人材の表記の仕方とか、あるいは民間企業と地域学校協働活動の関係の説明の仕方であるとか、あるいは自治体における社会教育を推進できる人材の配置についての提案とか、具体的な御提案をいただきました。ありがとうございます。
それでは、続きまして牧野委員、小田切委員、小見委員、そして山本委員でお願いします。牧野委員、どうぞ。
【牧野副部会長】 牧野です。よろしくお願いします。この骨子の取りまとめ、どうもありがとうございました。大変御苦労されたのではないかと思います。
大きな話になるかもしれませんけれども、例えば今年、公民館構想で80周年になるということと、それから、今回の諮問にも書いてありますけれども社会教育法についてなのですが、社教法が今年、喜寿なのですね。77周年になる、喜寿なのです。
そのことも含めて、諮問は社教法が制定されてからもう75年経ちましたということで、いろいろな社会の大きな変化の中で、これから社会教育をどうするのかを考えなさいと書かれてありますけれども、今回、こちらの骨子も社会教育をめぐる現状と課題のところで、諮問を受けてこのことが書かれているのだと思います。
その中で、この諮問では現代、特に現在の社会においては、社会教育が今まで直面してきたものをさらに超えて、例えば人口減少とか少子高齢化の問題であったり、コミュニティの交流の希薄化の問題であったり、さらにはデジタル・トランスフォーメーションなど、新しい様々な技術が生まれてきているということの中で、どのような社会を作ろうとしているのか、そのために社会教育をどのようなものにしていこうと考えるのか、このところを考えなさいということになっているかと思います。
その背景には、第4期の教育振興基本計画における社会教育の概念の組み替えという議論と、その前から議論してきました「人づくり」と、「つながりづくり」、「地域づくり」という社会教育の大きな役割ということが出されてきている。そしてさらに、12期の生涯学習分科会における障害者、外国人との共生社会をどうつくるかという議論があり、それらを踏まえた上で、今後の社会教育の在り方を考えなさいということになっています。そこで出てきた大きな方向性が、地域コミュニティの基盤をつくる社会教育ということと、人を中心にした社会教育ということになるわけです。
先ほど野津委員からも少し分かりにくいのではないかというか、筋を少し通したほうがいいのではないかと話があったと思いますけれども、例えば「その1」のところで、こういう今、現状認識はあるわけですけれども、それをどこまでつきつめて考えていくのかとなると、基本的には孤立というか、社会に様々に分断線が走ってしまっていて、人々が孤立をしてしまっていることの中で、人々が様々に生きづらさであったりとか、自分の将来が見通せなくなってきてしまったりですとか、そういう問題を抱え込んでしまっていて、さらには格差がどんどん拡大する中で、貧困が広がっていったりですとか、そういうようなことがあるのだといったことは、きっちり押さえておかなければいけないのではないかと思います。
その意味では、社会において、人々のつながりが解体をしているという認識が諮問にもあるのだと思いますし、これまで私たちが分科会でも議論してきたことに、通奏低音のようにしてつながっているものとしてあるのだろうと思うのです。そこはきっちりと指摘をした上で、社会が底抜けを始めているのではないかという危機意識があること、それで改めて社会の基盤をつくり直さなければいけないという認識が生まれてきた、そういうことを記す必要があるのだろうと思います。
そして、それをめぐって、多分、後から小田切委員がおっしゃるのではないかと思いますが、各省庁からも新しいコミュニティ形成をしなければいけない方向性が強く出されてきていて、社会教育であったり公民館であったりということに注目をしてくださっているのではないか。
つまり、社会教育というのは単に教育行政だけのものではなくて、むしろ一般行政の基盤をもつくっていくようなものとして位置づけ直されていっているのだといったことは、指摘をする必要があるのではないかと思います。その上で、新しい社会基盤の上にどのような自治型の社会であったり、共生社会であったりをつくり、さらには民主主義という価値を再生していくのかというような、そういうことが問われているのだろうと思うのです。そのことはきっちりと書き込んでいただきたいと思っています。これが答申全体の一つの論調になるというか、軸になるのではないかと思います。
その上で、現状ばかりに目を奪われると、あまりにも悲観的になり過ぎてしまうところがあると思うので、やはり明るい兆しがあることも指摘する必要があるのではないかと思います。先ほど関委員がおっしゃったように、私も昨日まで島根県の益田市にいましたけれども、中学生や高校生がどんどん社会に出てきて、いろんな活動をして、新しい地域づくりにかかわってきているわけです。
それから、この間も北海道にお邪魔したときにも、北海道の高校生たちが地元を何とかしたいというので、チームをつくって様々な発信をしている事例が出てきていますし、さらには各地の自治会や町内会の会長や役員を、中高生がやり始めているところがあるのです。そして、彼らが会長や役員をやることで、町内会が生まれ変わっている地域も出てきたりしています。そういう意味では、新しい世代が出てきていて、彼ら自身が、自分たちが生活をしている足場のところを何とかしたいという思いを持って、活動し始めている。そういうところを捉えた上で、今後の希望としてしっかりと見ておかなければいけないように思います。
そして先ほどもお話がありましたけれど、東さんもこの分科会の委員として参画されているわけで、我々が学生の頃に、国の審議会に出るなんていうことは考えもしなかったわけですけれども、今、そういう若い世代が出てきている。そんなことも含めて少し現状と課題のところに、厳しい現状認識と同時に未来に向けての明るい兆しが見えていることを書いた上で、全体の流れをここで整えておいたらどうかと思いました。
長くなりますけども、さらにもう一つ、この中のほうで出てくるかと思いますけども、2の基本的な方向性というところにおいて、それでも教育ということは譲れないのだといったことを書くべきだろうと思うんですね。社会教育は教育行政の内部だけの問題ではないのだけれども、きちんとこの社会が持続可能性を持つためにも、もっと言えば次の世代を育成していくということをきっちりとやっていくためにも、教育ということは譲れないといったことを書き込む必要があるのではないでしょうか。
その意味で地域コミュニティをベースにしつつ、それでも教育行政の一環としてきっちりと社会教育主事、社会教育士、さらには社会教育委員の方々が関わりながら、地域コミュニティの基盤をつくって、さらに人材を中心としてという形で新しい社会教育をつくり出していくのだといったことを書いておく必要があるのではないか。そして教育を国民全体でさらに盛り立てて、次の世代を育成していく、さらに、この社会を持続可能なものにしていく、こういう方向性を強く出しておいたらどうかとも思いました。これらの意味で、少し1と2のところで全体を整えながら一本の軸を通したらどうかと思います。
以上です。
【清原部会長】 ありがとうございます。諮問の趣旨をしっかりと真っ正面から受け止めて、1と2の充実を図る方向を示唆していただきました。私も今回の取りまとめの10ページの3、国地方公共団体における社会教育の推進方策の在り方の1、社会教育を総合的に推進するための国の体制の在り方の最後の丸に、社会教育の特性や、その有効性について関係省庁と認識の共有を図り、各地方公共団体における部署間の連携を促すとともに、各省庁による様々な事業の関連性を踏まえ、各地方公共団体の予算事業の有効な活用を促すと、書いてしまうとこのぐらいの数行になるんですが、そこはまさに牧野副部会長が指摘された社会全体の様々な課題の基盤として教育としての社会教育があって、それは文部科学省あるいは教育委員会が主として所管しているんだけれども、様々な課題解決においては社会教育的手法がそれぞれの部署で生きる、だから地域社会の基盤なのだという論理をやっぱり明確に示す必要があるなと私も感じたところです。ありがとうございます。
それでは、これから小田切委員、小見委員、八木委員、山本委員、そして青山委員の順でお願いします。小田切委員、お願いします。
【小田切委員】 了解いたしました。ありがとうございます。
毎回申し上げておりますように、私は地域研究サイドから、社会教育をある種、間接的に見ております。その立場から見ても、大変前向きな答申ができつつあると思っております。
まず、この答申の解釈、私、2点ほどさせていただいた上で論点4つほど論じさせていただきたいと思います。いずれも簡潔にお話をしますが、まず解釈ですが、私の報告の中でも多様な人材の言わば交流、ごちゃ交ぜという言葉を使いました。社会教育的にそれが大変重要だということを論じたのですが、それがしっかりと例えば7ページ、10ページ、ごちゃ交ぜという言葉はさすがにないんですが、それが書かれているということ。社会教育の本質、私自身から見た、地域社会から見た本質はそこにあると思いますので、そのことを評価してみたいと思います。
それから2点目は、これ、やや複雑な話なんですが、今回の答申の中で都道府県の役割を書き出しているところは大変重要だと思います。例えばネットワークづくりとか、あるいは社会教育主事の配置、促進のところ。これ以外もあるわけなんです。しかし、改めて社会教育法を見ると都道府県並びに市町村という形で、両者の役割がこうあるべきだという書きぶりはほとんど見られません。そういう意味では都道府県が市町村に対してこういう役割を持っているんだということを含めて明確化するというのは大変重要なことだろうと思います。この辺りはひょっとしたら見過ごされやすいところかなと思いますので、政策研究もしているということであえて指摘させていただきました。
その上で論点ということなんですが、いずれも決定的なものではありません。軽微なものと言っていいでしょうか。まず1点目は、NPO等の関係団体というコミュニティ関係組織ですか、そういう言葉が使われておりますが、中間支援組織という言葉はありません。地域をめぐるこの種の答申の中で、むしろ最近では中間支援組織あるいは中間支援機能ということが言われていないのは、やや不思議な感じがします。NPOに限定してしまうということも問題ですし、あるいは民間公益活動を行っている関係団体という、この書きぶりも恐らくちょっとニュアンスが違うんだろうと思います。
幸いなことにと言っていいでしょうか。中間支援組織、中間支援機能というのはかなり幅広い含意もありますので、そういうふうな書きぶりにしてもいいのではないか。あるいは寄り添い型支援という、この辺りをもっと明確化していいんじゃないかと感じるところが1点目です。
それから2点目は、社会教育人材のネットワークを強調しているという、これも当然高く評価されるんですが、前回申し上げましたように同質的なネットワークと同時に一種のむしろ動くチームといいましょうか、現場においてはネットワークというよりもチームが重要なんだろうと思います。それで、その際、以前からずっと申し上げておりますように、例えば集落支援員と社会教育主事が一つのチームになるのにあたって、仮にそれに妨げがあれば、それを突破するような、それが今回の答申の一つの役割になるのではないか。そんなふうに考えたときにネットワークだけではなくて動くチームという、そんなニュアンスのことをもっと強調していただいてもいいのではないかと思います。
それから3番目は、これはむしろ牧野先生のお話を先ほど聞いて少し解決したような気がするんですが、実は今回のこの答申の骨子案の中に人口減少という言葉が2回しか登場しません。これも最近のこの種の政策文書の中ではかなり異例だと思います。しかし先ほどの牧野先生の話を聞くと人口減少ということよりも社会の底抜けといいましょうか、それに対応することが重要なんだという、そんなニュアンスで聞かせていただきました。
そういう意味で、人口減少ということをもっと前面に出してこの答申を少し傾斜させるのか、いやいや、それはむしろ、そうしないほうが一つの見識なのだと考えるのかは、私は判断できません。そういう意味で、仮に人口減少をこういうふうに抑制しているならば、それが意図的であるということはどこかに書くなり、どこかで説明してもいいのかなと思いました。
それから4番目は、これは答申に書くような事柄ではないのですが、私のような外部から見ている人間から見ても社会教育法は大改正されるのだろうという予感があります。学校教育以外と位置づけた社会教育を、そうではなくてコミュニティの基盤と位置づけるということですので、しかし、なおかつ、それにもかかわらず教育行政の中で位置づけるのも重要だと、先ほどの牧野先生の話を聞くと多分、法律改正はかなり複雑なものになる。だとすると、これは余計なことなのですが、場合によっては法律前文を入れることによって現行の社会教育法からの非常に複雑な流れを整理することにもなるのではないかと思います。
法律に前文を入れるというのはもちろん難しいことだとは承知しているんですが、あえてそういった新しい法律が出来上がるんだということを、前文を入れることによって明確化するというのも一つの手かなと思います。
ちなみに私たちが関わった過疎法、新過疎法では前文が新たに書き込まれています。2021年改正なんですが、象徴的な改正だということもあって今までなかった前文を、これは議員立法ということもあって書き込みやすかったんですが、そんなこともしておりますので参考にしていただきたいと思います。
以上です。
【清原部会長】 小田切委員、ありがとうございます。多様な人材のごちゃ交ぜのこと、そして何よりも都道府県の役割が明示されていることの重要性、そして論点として4つ挙げていただいた中間支援組織は、この言葉は使いましょう。たまたま骨子案だから抜けただけの話で、委員の皆様の中にも中間支援組織の方がいらっしゃいますので、これは当然明示されると思います。
そして私も小田切先生と共感しているのは私、三鷹市で地域の取組をするときに、ネットワークだけじゃなくてチームワークだけじゃなくてフットワークまで大事って言ってやらせていただいた立場としては、確かにネットワークだけではなくてチームワークというのは、チームの大事さというのはもう御指摘のとおりだと思いました。
そして人口減少については当然、触れるべき内容ですし、人口統計によりますと最近の、最新ではないんですが、ちょっと前の統計では全国で東京都と埼玉県だけが人口の増加があって、ほかの道府県は全て人口減少だということが言われていますので、全国津々浦々共通の悩みは人口減少、少子長寿化だと思いますし、だからこそ地域の基盤としての社会教育が意義を持ってくるということだろうと思います。
法改正については前文をという建設的提言をいただいたので共有したいと思います。ありがとうございます。
それでは小見委員、お願いします。
【小見委員】 みらいずworksの小見まいこです。よろしくお願いします。事務局の皆さん、取りまとめありがとうございます。全体的に賛同しておるんですけれども、細かいところで4つほど述べさせていただきます。
1つ目が、6ページの地域と学校の連携・協働のさらなる推進方策の部分です。今、コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進で、地域とともにある学校づくりですとか、学校を核とした地域づくりというところが述べられているんですけれども、その先の理念について記述をするといいかなと思っていました。
今、中教審の別の部会で次の学習指導要領の改訂に向けた議論が進んでおり、私も委員として参加させていただいています。次期学習指導要領として目指す姿として生涯にわたって主体的に学び続け、多様な他者と協働しながら自らの人生をかじ取りすることができる、民主的で持続可能な社会の創り手をみんなで育むということが示されています。特に民主的で持続可能な社会の創り手というところは第4期教育振興基本計画でも示されたワードですが、社会教育とも非常に深く関わっている部分なので、学校とともに社会教育もともに民主的で持続可能社会の創り手を育んでいくという理念の部分も書き加えるとよいと考えていました。
また、それをもし追加するならば、担い手というワードが幾つか出てくるかと思うのですけれども、ワードを創り手と統一したほうがこれからの時代にも即しているのかなと考えています。
2点目が5の若年層を中心とした記載の部分、もしくは8ページの地域コミュニティの多様な主体の部分ですけれども、先ほど関委員や牧野委員からも御発言がありましたが、最近、高校生や大学生が地域で活躍することが本当に増えていて私自身もすごく希望に感じています。高校生や大学生は受け身とか参加者というよりも、これからの創り手としても非常にパワーや可能性を持っていると考えています。ぜひそういった若者たちが地域コミュニティの主体、大人と対等なプレーヤーとして認知してもらい尊重してもらう視点ももう一歩、何か入れていけるといいなと思っています。特に若者たちは対等に向き合ってもらうということが若者たちの当事者意識、自治意識というのを育んでいくと考えています。
あともう一つ、3点目です。9ページの高等教育機関の役割の部分です。社会教育の研究を大学が担っていく旨が書いてあるんですけれども、研究が研究で終わらないように、エビデンスを基に社会教育行政が社会教育の成果とかその価値というのを正当に評価して、社会教育の啓発を一体的に研究機関と一緒に進めていくということも視点として必要なのかなと考えました。
最後、すいません、4点目、10ページ目からの県の役割の部分です。先ほど関委員からも、県の役割として緩やかなネットワークを構築する重要性というのが述べられていたんですけれども、それに追加して、そこにもしかして含まれるのかもしれないんですけれども、学びのフォローアップのさらなる充実についても追加していただけるとよいと考えました。
県によって学びのフォローアップをしているところとしてないところ、充実しているところの差があるように感じています。社会教育士の称号を取ってからも実践や学びは続いていくので学び続け、アップデートし続けていく支援が県として、もしくは基礎自治体も含めてなんですけれども、そういった支援が必要ではないかと考えています。
以上です。
【清原部会長】 小見委員、ありがとうございます。きめ細かい御提案いただきました。第4期教育振興基本計画でも使われていて、次期学習指導要領でも目指されている人間像として、生涯にわたって学び続け、民主的で持続可能な社会の創り手という、創り手というキーワードを理念とともに生かす方向性、特に高校生、大学生に注目されましたが、先ほど冒頭発言された野津委員の島根県では、高校魅力化の取組を長年にわたってやっていらして、それが全国にも波及して今、高校生への注目が高まっていますが、それをそのまま少子化で人数が減るからこそ、逆に強調するというのはとても大切なポイントだろうと思いました。また、高等教育機関において社会教育をしっかりとエビデンスを持って検証していく取組、さらには県の役割について学びのフォローアップの追加をという御提案いただきました。
それでは、これから八木委員、山本委員、青山委員、美田委員、そして萩原副部会長の順でお願いします。
それでは八木委員、お願いします。
【八木委員】 ありがとうございます。熊本市国際交流振興事業団の八木です。よろしくお願いします。骨子に関しては、これまでの長い審議を大変分かりやすくコンパクトにまとめていただきました。まず、賛同いたします。私の立場としては、外国人との共生ということで審議会に参加をさせていただいておりますので、その点から意見を述べさせていただきます。
御報告をいただいた第78回優良公民館表彰の最優秀館の国立市公民館が、まさに共生ということで、「障害のある方ない方」、そして「外国人の日本語教育」が評価され表彰を受けられていることは参考になります。
全体として今回の社会教育の検討事項に外国人住民との共生という視点が入っておりますので、資料1Ⅰ社会教育をめぐる現状と課題の冒頭で、まず、ぜひ「在留外国人の増加」という視点を入れていただきたいと考えます。具体的「人口減少・少子高齢化」に対応する事象に外国人の増加がありますので、「人口減少・少子高齢化と在留外国人の急増」という文面が考えられます。
それと安齋委員から出た災害に関することですが、これも、まさに「気候変動と自然災害の多発・巨大化」は近年の欠かせないキーワードであると思っております。
それでは資料1の10ページに、(5)共生社会実現のための社会教育に、5つの論点を出していただいております。最初の項目で、主語が社会教育主事、社会教育士を主幹している自治体の部署になると思いますが、対象としての「障害者あるいは高齢者等の孤立予防、地域コミュニティ再生、居場所づくり等の福祉等」の記述に加えて、外国人の視点からも、「多言語相談や日本語教育」といった多文化共生の専門分野との連携という記述が追加されるといいと考えます。自治体では、骨子の中の記載の有無で関係部署の動きが変わります。文書に明記されることで自治体で動かないといけないという責務が生まれると考えます。
次に、2つ目の項目ですけれども、障害者・外国にルーツのある者・高齢者・若者を包摂していく観点が記載されています。これは彼らを取り残さないという大切な視点ですけれども、さらに、彼らが社会を担っていく当事者として活躍できるような視点と、多様な地域住民がともに学んでいくようなプラス指向の視点が重要であると思います。
3つ目の項目は、記載のとおりで、マジョリティー側の歩み寄り、相互の学習が必要になります。
最後の4つ目の項目に関して、外国人住民と日本人住民間のコミュニケーション、これから翻訳・通訳アプリ、AIで大変容易になります。一方、より重要なのは対面でしかできない「つながりづくり」であると思います。そういう意味では、「外国人・日本人住民間のコミュニケーションが重要となる」より「外国人、日本人住民の信頼関係づくりが重要である」ことを重点に取り上げる方が良いと思います。
信頼関係づくりの過程で、言語や文化背景が異なる外国人住民との違いを埋めていくような(グローバル)コミュニケーションの必要性が出てくると考えます。効果的なコミュニケーションのツールとして、「やさしい日本語」「分かりやすい英語」、さらに「翻訳、通訳、AIなどのデジタル技術」の使用、活用というものを注目する視点として整理することができると思っております。
【清原部会長】 八木委員、ありがとうございます。在留外国人の増加ということを前提にしながら、10ページの(5)共生社会実現のための社会教育について御提案いただきました。当事者としての学び、そしてともに学ぶ視点、さらには対面の重要性と信頼関係の重要性で、その異文化コミュニケーションのツールとしてやさしい日本語をというような位置づけ、幾つかの提案いただきました。ありがとうございます。
それでは、これから山本委員、青山委員、美田委員、萩原委員、そして伊東委員の順で、では山本委員、お願いします。
【山本委員】 東神楽町長の山本でございます。まず前提条件として、これ、最初のことを、最初の思っていたよりもどんどん進行しているなと思ったのが、実は教員の成り手不足だったり、あるいは市町村の役場とか、公務員への成り手不足というのは結構効いてきているというのは実はありまして、行財政資源の制約というよりは、それ以上にもうちょっと広がってきているんじゃないかという危機感が実はあります。
そうすると当然、社会教育に関するリソースも減ってくるので、そういう意味ではこういった市町村役場、職員の成り手不足、そういったものも結構一つ、前提条件にはなってくるかななんて改めて思ったところでございます。
私からお先に何点か、一つは社会教育士の関係でございますけれども、私ども北海道でも社会教育士の主事講習をやっていて、社会教育士をオンラインでもやっているので、半分ぐらいが道外の方というような実態だということでございます。その意味では関さんの言ったように、ネットワーク化というのは都道府県がもっとやるべき、特に大学がいろんなことをちゃんと講習をやってくれるのでネットワークとかというのをやるべきだろうと思いますし、逆に市町村は何をやるべきなのかということももう少し考えてもいいのかなと思って、そういった有効な社会教育士の人材を活用するような講座は市町村でもって考えるべきだろうと、現場として落とし込むというのはそうだろうなと思っていました。
それと同時に、北海道では結構、社会教育主事講習の運営委員会があって、結構こういう講座をやろうよとかというのを言える部分、結構あるんですけれども、そういったところも必要なのかと。例えば地域の実情に応じた講座の養成みたいなのを、養成講座の選択みたいなのができればいいのかななんて思いました。
2点目でございますが、首長部局との関係ということでございます。8ページぐらいのところで首長部局のことを書いているんですが、社会教育で全般にまるめられているんですが、コミュニティ組織の話でいうとどうしてもやっぱり公民館が出てくる、あるいは公民館類似施設、もしくは公民館とかじゃなくて社会教育を包含したようなコミュニティ組織みたいなのが出てくるので、そういったところをちょっと実際に書き込んでもらったほうがいいのかなと思っています。
社会教育でいうと例えば図書館とか博物館とかもあったり、それはコミュニティとちょっと違うよなって、地域のコミュニティ組織としての公民館みたいなのはあってもいいのかなと思っておりました。
それから3点目ですが、あと、教育大綱とかを含めて社会教育を相当、首長部局の中で語る場みたいなもの、総合教育会議とか、あるいは教育大綱の議論とか、そういったところを少し書いていただければいいのかなと思っています。
ごめんなさい、あともう1個ですね。社会教育委員制度も実は今、これから多分さらに議論になるかと思うんですが、地方自治体のガバナンスの中でどういうふうに取り扱うかということがあるかと思います。今の制度の中でいうと教育委員会に対する諮問ということですが、そうじゃない場合も出てきたり、あるいは活用の仕方も考えなければいけないと思っておりますので考えていただければと思いました。
あとごめんなさい、もう1個、最後、実はこの次のステップの中でちょっと社会教育の広域化みたいなのを考えられるかどうかと思っています。今、私ども、小さな自治体は広域的に行政をどういうふうにやるかというのを考えているので、社会教育行政の中で例えば主事講習の養成は都道府県とかがやっていますけど、それ以外の社会教育の主事の共同利用、共同活用みたいなの、そういったものとかできないかとか、そういったことをちょっと考えられないかなと思っていました。
以上でございます。すいません。
【清原部会長】 山本委員、ありがとうございます。冒頭御指摘された、人口減少だけじゃなくて公務員の成り手不足というのは、ごめんなさい、これ、私たちも認識しなければいけない重要な課題の一つで、そこで社会教育人材の不足ということも可能性として認識しておかなければいけないということです。
社会教育士、社会教育人材の都道府県におけるネットワーク化の取組などは必要だけれども、ちゃんと市町村も取組をしっかりすること、そして首長部局との関係で、ごめんなさい、考えたときにはコミュニティ施設としての公民館やコミュニティ施設との関係についての明示、また、総合教育会議だけではなくて教育大綱における社会教育に関する位置づけの明確化というものの重要性、そしてガバナンスの中での社会教育委員の在り方、位置づけ、最後に広域化の問題提起もいただきました。ありがとうございます。
それでは、次に青山委員、お願いします。
【青山委員】 青山です。取りまとめありがとうございます。
私からは4つぐらい御指摘できればと思っているんですけど、1点目は、牧野委員や野津委員もおっしゃっていた、軸をつくったり、前向きな兆しも入れてというところについて私も少し付け足したいと思っています。
先ほどの前向きな兆しの話の中では出てなかったかなと思うんですけど、社会教育士に対してこれだけ注目が高まっていると自分たち目線で言っていいか分かりませんが、講習への受講ニーズの高まりは、近年の社会教育行政に関する状況の中では、珍しく前向きなニュースだったんじゃないかなと思っています。1の4ポツ目にも、そこのところは書いてくださっているんですけど、もう少し前向きな書き方ができるといいのかなと思ったというのが1点です。
2点目は、大きな2番のところ、基本的な方向性のところ、幾つかの委員がおっしゃったことと重複するかもしれませんが、もう少し構造化して書けるといいなと思っているところです。あまり下世話にやり過ぎるといけないとは思いつつ、「3つの前提と4つの方向性」とか、何かそういったような書きぶりができるのかどうか。先ほど牧野委員がおっしゃったような、これまで答申などで言われてきたことや社会教育そのものの捉え直し、あるいは人や地域の再編のようなところを前提と方向性みたいな形で少し特出しできると、今回のこの答申が読みやすくなったり、読まれやすくなったりするのではないかと思っています。
3点目として、人材の2ページの一番下のところなんですけれども、私、これまで何度か強調させていただいた「学びの手前」とか楽しさのところ、これも書き込んでいただいてとてもありがたいと思っています。
もう一方で、以前、1つ目の諮問事項の取りまとめと少しトーンが変わっているかもと思うところとして、2点目の一番下に社会教育士だからこそ社会教育の特性を生かす必要があるのだという言い方になっているんですが、社会教育士だからこそと言わなくてもいいのではないか。社会教育そのものの基本的な方向性として大きな2番で挙げちゃうとちょっと書き過ぎかもしれませんけれども、何か学ぶということの周辺とか、外側と学ぶということがきちんとつながっている必要があるんだということは、社会教育士だけが頑張ればいいという書き方よりも、もう少し階層を上げた書き方にしていただけたほうがこれまでの議論と近いのかなと思いました。
4点目として、5ページ目の若者、若年層のところについては、一つは、社会教育の導入的講習のことがここに書かれているんですが、ここにも書いていただいてもちろんいいんですけれども、導入的講習の話をするのであればむしろ若年層以外のところにも書いていただいたほうがいいかなというのが1点。また、かつては青年教育が社会教育の中心だった中で、現在では存在感が薄まって久しいと思うんですけれど、近年の言い方ですと、例えば「若者支援」とか「ユースワーク」とか、そういう分野の人たちとちゃんとつながれるような文言が入れられるといいのではないか。
こども家庭庁もできましたし、そういった他分野との関わりや、ユース世代に関わる政策文書、ユースワークとかユースセンター、ユースワーカーと言われている人たちとのつながりがもう少し強調できると良いと思います。どこまで書けるかちょっと分かりませんが、そういったふうに印象を持ちました。
5点目は、7ページの施設のところですけれども、先ほどの図書館の有識者会議のお話は、すごくこの部会の議論と関わりがあると思っています。ちょっと極端な言い方になってしまうかもしれませんが図書館にも公民館的な機能が非常に求められるようになってきているし、実際そういう事例がとても多く見られるようになっているんだろうと思っていて、どこまで書くか分かりませんが、「公民館と図書館の機能の融合」というとちょっと勇み足ですかね。そういった、2つの施設がよりシンクロしていくようなことが今後求められるし、図書館にもこれまで以上に社会教育的な要素が求められるということに触れてはどうか。
これは2つあって、一つは先ほど課長の話にもありましたが、社会教育士のような人材を公民館・図書館に配置していくことを強調していくのが1点と、もう1点はこの2つがつながることのもう一つのメリットとして、あくまでも教育なんだということが強調しやすくなるような気がするんですよね。
どちらも首長部局でもいいじゃないかと言われがちな施設かもしれませんが、公民館が図書館サービスや読書のことときちんとつながることによって学習環境と地域づくりということがより一体的に進む。かつ、それは教育としての軸をちゃんと保つんだというところが強調しやすくなると思います。図書館と公民館の関係性や、そこでの社会教育的なものの支援というのを改めて、すでに十分書かれてている部分もあると思うんですけれど、改めて強調できれば、なおいいなと思いました。
すいません、長くなりました。以上です。
【清原部会長】 いえ、ありがとうございます。重要な御指摘。特に前向きな兆しには社会教育主事講習受講者増という社会教育士の称号を得る人の増加というのは、もっともっと明示すること、それから先ほど冒頭、野津委員もおっしゃり、牧野委員もいろいろな方が、この答申を読んだときに心に届くというか、刺さる、ちゃんとしたまとめ方をするのには、例えば仮に3つの前提と5つの方向性のような、何かちょっと分かりやすいものにって、これは部会長的にはそうしたいという思いは強いのですが、できるかどうかというと多少、本当に皆様のお知恵を借りなきゃいけないんですが、でも、それはとても大事なことだと思いますので受け止めました。もう複数の皆様から提起がありました。
そして若者への注目については、これは本当に重要な今回の答申の中の一つの柱になると私は思っています。こども基本法の第3条の基本理念の中に、前にも発言しましたが、全ての子供に関わることについては意見を表明する機会だけではなくて、社会的活動をする機会の確保というのが求められているわけで、まさに社会教育だなと思っている文章があるわけで、子供、若者も意見を言うだけではなくて、それを実現する活動のプロセスに参加するからこそ意味があるということだと思いますので、対象としての子供、若者ではなくて、主体としての子供、若者が社会教育の現場に入ってくる方向性は明記をしていいと思っています。
最後に図書館の御提案あって、確かにあくまでも教育であるということ、そして図書館が社会教育の機会を提供し、学びの実践が行われているということをしっかりと受け止めていくという御提案には皆様も共感されたのではないかと思います。
それでは、あと15分でございますが、美田委員、萩原委員、伊東委員の順で御発言をお願いします。
【美田委員】 すいません、10ページのことを考えていましたところ、8ページに至りまして、質問に手を挙げたところ、山本委員から言われたこととほぼ一緒でございますが、今の自治会等組織に若者が入ってきているという背景を考えたときに、昔ながら自治会は男たちの会みたいな、そこに婦人会があり、子供の会もあり、青年団もありというような、何かすみ分けのようなことが今までずっとあったのかなと。でもその中で、8ページには地域コミュニティ施策とされているんで、そこを含んでいるんだろうけど、地域支援組織といいますか、あれ、一番大事なのかな、結局、軸としてあるかなと思ったので言葉として出てきてもいいのかなと思った次第が一つと。
もう一つ、10ページですが企業、民間事業者ですね。私も実は本業は民間事業者をやっておりますからあれなんですけど、比較的入札におけるインセンティブ等で県等が行う何かの認定を受けろということで、いろいろやっていて、それってしょせんインセンティブ的なとか、入札条件が有利になるからと向かうんですけど、うちなんか結構本気でやっていた、意外とほとんどの会社はそういう点数のためにやっているケースがいっぱいあって、あまり浸透しないよなというのは正直感じています。
一方で、うちに限らず結構本気で地域活動をやっている会社が意外と成長していたりするもので、何かこれ、データないかなと思って、ちょっと教育機関にお願いを、研究機関にお願いするところかもしれませんが、本当にそれこそ非認知能力の高まり云々というところにも至るんですけど、結局、社会教育というのが自然と行えるような町がつくれていくと、これらに落とし込めるような文章になるとよりいいかなというところで。
ちょっと短めですが、以上でございます。
【清原部会長】 御指摘ありがとうございます。自治会あるいは地域活動の実態を踏まえて、地域コミュニティのところはもっともっと明確に具体的にということと、企業の社会貢献活動や地域貢献活動というのが例えば入札要件とか、そういうことではなく、実は経営の向上発展にも結びついているということを踏まえながら、さらに適切な民間との連携は社会教育の現場で重要であるという御指摘だと思います。
すいません、伊東委員、先に御発言をということでよろしくお願いいたします。
【伊東委員】 倉敷市の伊東でございます。ありがとうございます。まず、本当に大変な内容、全体としておまとめいただきました事務局の皆様に感謝申し上げたいと思います。
そして私から大きく3点申し上げたいと思います。先ほど複数の委員がお話をされましたけれども、人口減少のところでございます。これは当然、全国的な課題となっておりまして、特に大都市圏への人口集中というところがどの中小規模の自治体、先ほどありましたけれども東京や埼玉等以外のところでは非常に大きな課題となっております。
そのときに我々が大事にしたいのは、もちろん地域の歴史や文化ということですけれども、子供から若い世代の方たちが、元々、どうしてこの自分たちの地域が繁栄してきたのか、それをつくってきたのはどういう産業なのか、それを今からどうやって自分たちがまた盛り上げていくことができるんだろうかということ、そういう地域の産業の引継ぎとか継承とか、もちろんそれだけでなく起業創業など、そういうところも社会教育の中で非常に取り上げていただきたいという思いが強いわけでございます。
全国一律ではなくて、特に人口減少部分になっているところについては、いかにして子供たち、若者がそこに力を、関心を持ってもらえるか、何も知らずに大都市圏に就職してしまったら帰ってこられない可能性が高いので、そうではなくて自分たちの地域にはすごいこういういいところがある、ということを分かってもらいたいという思いが非常に強うございます。
ですので、そういう部分のところを、全体のどこに書くのかちょっと分からないかもしれないのですけど、一番最初のところとか、昔とはやはり大都市圏への人口集中というところが、環境が大きく違ってきているところだと思いますので、そういうところへの指摘といいますか、社会教育での期待することをぜひ書いていただきたいという思いがございます。
それから8ページの(4)のところの地域コミュニティの首長部局への施策ということでございますけれども、これはもちろん防災、まちづくり、環境ということなど書いてありますけれども、危機管理とか、もちろんそのとおりだと思いますし、そこについては今も申し上げましたけれども地域の産業とか企業、公民館活動に企業の参加ということはもちろんぜひ行うべきだと思いますし。
倉敷市の場合はもう学校の教育活動の一環の中に、中学校から、もちろん小学校でもですけど、地元の企業が来てもらってそこで、自分たちの企業はこういうことをしている、それが社会をつくっていることを子供たちに分かってもらって、だんだん大きくなってもらうようにということに取組を何年前かぐらいから始めています。そういうことにも、ぜひ何かしらの記載をお願いしたいと思っております。
それから最後3点目ですけれども、7ページ目の公民館、図書館、博物館のところでございます。白丸の3個目ですけれども、こうこう、こうで複合化は有効な手法の一つと考えられる。これらの使用により利便性の向上や多様な人が集う効果が期待できるがと書いてありまして、「が」と書いてあるんですけれども。
私ども実際、首長部局として市長として、これらの施設の更新とか複合化とか、いろんなことを考えるに当たりまして、本市における市民交流センターの整備状況について、これまでの歩みと現在の取り組みをご説明いたします。
まず、平成23年10月に開館した「児島市民交流センター」についてです。こちらは、閉館した瀬戸大橋架橋記念館の建物を「交流棟」として再利用しているのが大きな特徴です。その隣へ新たに「図書館・ホール棟」を建設することで、公民館と図書館を複合化した施設として整備いたしました。既存の資源を活かしつつ、新しい機能を加えた拠点となっております。
次に、平成24年4月に開館いたしました「玉島市民交流センター」についてです。こちらでは、当時玉島公民館の周辺に点在していた武道館やテニスコート、労働会館、そして公園を一体的に整備いたしました。現在は、新たに建設した「交流棟」と「体育棟」に分かれた複合施設として、多くの市民の皆様にご利用いただいております。
そして現在は、これら2地区の事例に続きまして、「水島市民交流センター」の整備を進めているところです。水島においては、公民館、図書館、そして児童館の3つの機能を複合化した施設を目指して、開館に向けた準備を順次行っている段階です
いろんな方が来ていただける、そして公民館でも図書館でも、それから地域の活動の人たちもいろんな人たちがそこで交流できるし、一方で自分の研究とか学びたいことも学べるということがすごく大事だと思いますので、ぜひ自治体の首長部局の側からいきますと複合化ももちろんできる範囲で、地域によっても違うと思いますけれども、そういうところも一つの手法というよりも、すごく財政面ではすごく大事なことですので強調を少ししていただければありがたいなと思っているところでございます。ですので、できるかじゃなくて、一つここでくくっていただいて、また次の話に行っていただきたいなと、そういう思いを持っております。
以上です。
【清原部会長】 伊東委員、ありがとうございます。まず、人口減少の中で、若い世代のいわゆるシビックプライドというんでしょうか。いつも伊東市長は倉敷のジーンズを愛用されていて今日もお召しになっているんじゃないかと思うんですけど、そういうことが地域のプライド、若者を子供たちに伝わる歴史や文化だけではなくて、企業等のことも含めての着目が重要であるということ、それと関連して、だからこそ首長部局との関係の中でも、そうした地域の誇りを持つような取組の重要性、そして最後にいわゆる社会教育関係施設の複合化というのは、地域の実情によるかもしれないけれども、極めて他世代交流や多様性の包摂の中で意義があるという御提案いただきました。この間の事例報告も踏まえての御提案ありがとうございます。
それでは最後になりますね。萩原副部会長、御発言お願いします。
【萩原副部会長】 2分ぐらい。人口減少というところでは若者、特に女性の流出が非常に大きな課題になっていると。そういう中でジェンダーギャップ、ジェンダーバイアスの解消ということで、それがジェンダー平等を達成することが必要であるという、そのための戦略としてジェンダー主流化ということが言われておりますけれども、この社会教育に関しては、まさにそうではないかと思います。
まさにこの社会教育を、地域コミュニティの基盤を強化するために、そのための戦略的取組としてどう社会教育を位置づけていくのか、これがとても重要だろうと、そういう社会教育の主流化と以前申し上げたことがあるかと思います。
そのときに、主流化を進めるために非常に重要なのがデータですね。先ほど美田委員もおっしゃられておりましたけれども、きちっとしたデータを取るということ、それをエビデンスにどう持っていくのか。先ほど小見委員もそのデータのことをおっしゃっていたかと思います。
それから、しっかりと予算をつけるということでございます。これまでのいろんな話合いの中でも予算が予算がって話があったと思いますが、主流化を進めるためにはデータと予算、この2つがセットということです。
それから、もう一つは主流化で非常に重要なのは、先ほど清原会長もおっしゃっていましたが特定の省庁、省、特定の部署だけの転換ではないですよということなんですよね。これは全ての政策、施策、プロセスに全て関わってくることであって、それをこの社会教育の視点をどう統合していくのか、その結果として行政組織の課題である縦割り構造を変えていく、打破してくるツールになっていくということが主流化という概念の中に入ってきます。
結局、市民のニーズとか市民の幸せ、まさにウエルビーイングを進めていくためには分野ごとじゃなくて、それが横串に刺しながらしっかりと取り組んでいくということが結果としては庁内の中での、省庁、あるいはそれぞれの庁内、市役所とか部署、県庁とか、そういったところの横の連携をつくっていく一つのツールになっていくだろうと。その結果、多様な主体がしっかりと連携をしていく、そういった土台をつくっていくのではないかなと思っています。ですので、主流化ということはしっかりと位置づける必要があるんじゃないかと思います。
それから若者に関して私、実は老人クラブとか町内会、自治会の活性化で結構、全国回っているんですが、最近、面白い取組だなと思ったのは大阪大学の取組ですね。大阪大学の学生さんが老人クラブに参加して、老人クラブの方たちが社会参加することによって健康寿命がどれだけ伸びるのかということを今、エビデンスを取っています。
結局、それは健康寿命を延ばすということは、結局、社会参加参画ですので貢献寿命を延ばすということなんですね。この健康寿命と貢献寿命、そして誰かに支えられる側ではなくて、自分たちが、一人一人が支える側に回っていくということで、結果として誰がやるんじゃなくて一人一人が担い手であり、小見さんの言葉を使えば創り手になっていくんじゃないかなということを思いますので、こういった、先ほど構造化と言っていますけど、その辺の流れを、ストーリーをもうちょっと分かりやすく書いていくと、より多くの人に読んでもらえんじゃないかなと思いました。
3分超えてしまいました。失礼いたします。以上です。
【清原部会長】 簡潔に、いつも萩原副部会長ありがとうございます。社会教育の主流化を進めていくためにはデータと予算が必要であると。しかも選管の部署ではなくて、部署の横串を刺す取組が重要であると。
大阪大学の老人クラブの健康寿命が貢献寿命を延ばしたというのは、私も三重県のある町でいろいろ皆様が社会教育活動、健康づくり活動することによってどういう効果があったかといったら、もちろん皆さんが元気になられたということだけじゃなくて、その町の国民健康保険の予算が少なくなったという、そういう皆様が元気になれば医療費が減るというようなこともございます。具体的な御提言ありがとうございました。
それでは皆様、本日は資料の1、すなわち私たちが受けている諮問に向けての答申の骨子案を基に、参考に御報告いただいた3点の内容も含めながら意見交換をして内容を深めていただきました。かなり皆様の共通認識の中で統一的に強調されたこともございますし、随所にきめ細かいお目通しをいただいた御提案をいただきました。本当に感謝いたします。
それでは、本日も塩見総合教育政策局長、そして橋爪大臣官房審議官、一緒にいていただきましたけれども、一言あれば、まだあと1分ありますがいかがでしょうか。
【塩見総合教育政策局長】お時間ない中でありがとうございます。本日も大変闊達な御議論いただきましてありがとうございました。この骨子を基に、今日いただいた御意見を踏まえて種々、また我々と事務局としても改善を加えるべく頑張りたいと思います。
皆様からもお話ありましたとおり、本当に明るい希望の持てるような、次の世代の人たちにもつながっていけるような、そんな中身になっていけばということを我々も願っておりますので、引き続き努力してまいりたいと思います。今日はありがとうございます。
【清原部会長】 こちらこそありがとうございます。
橋爪さん、よろしいですか。
【橋爪大臣官房審議官】 はい、大丈夫です。
【清原部会長】 よろしいですか。ありがとうございます。
それでは皆様、本当に集中的に御意見を提案していただきましたこと、ありがとうございます。恐らくほかの委員の皆様の御発言をお聞きになって、さらに御発言をと思われたことも多々あったと思うんですが、多くの内容について皆様がうなずきながら共感を持って聞いていただきましたことを心強く思います。
本日御発言し切れなかった御意見がございましたら、今までどおり事務局までメール等で御連絡ください。
それでは最後に、事務局から林調整官、何か連絡事項ありますでしょうか。
【林社会教育企画調整官】 事務局でございます。
今後の審議予定につきましては、別途メールにて委員の皆様に御連絡差し上げます。
事務局からは以上でございます。
【清原部会長】 ありがとうございます。それでは、第16回目を迎えました中央教育審議会生涯学習分科会社会教育の在り方に関する特別部会をこれにて閉会いたします。皆様、三寒四温でございますが寒暖差が激しく、例年以上の花粉でございます。皆様、何よりも御健康に留意されまして、次回また元気に御参加いただければと思います。お疲れさまでした。ありがとうございました。
―― 了 ――
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