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公立社会教育施設の所管の在り方等に関するワーキンググループ(第2回) 議事録

1.日時

平成30年3月5日(月曜日)16時00分~18時00分

2.場所

文部科学省9階生涯学習政策局会議室

3.議題

  1. 関係団体からのヒアリング
  2. その他

4.議事録

【清國副座長】 
 それでは、失礼いたします。定刻になりましたので、ただいまから第2回の公立社会教育施設の所管の在り方等に関するワーキンググループを開催いたします。
 本日は、お忙しいところお集まりいただきまして、どうもありがとうございました。
 それでは、早速、事務局より資料の確認をお願いいたします。

【伊藤社会教育官】 
 それでは、お手元の資料の確認をさせていただきます。まず、議事次第、座席表、それから資料の1から6、また参考資料の1から5を配布しております。過不足ございましたら、事務局までお知らせいただければと思います。
 何点か補足をさせていただきたいんですけれども、まず、資料の1は、前回のワーキンググループで頂いた主な御意見を、分野別といいますか、中身ごとにまとめさせていただいておりますので、もし何かございましたら、事務局までお知らせいただければと思います。
 あと、参考資料について2点、補足の説明をさせていただきたいんですけれども、まず、参考資料の3でございますけれども、先週の金曜日の3月2日に中教審の方で諮問が行われましたので、補足をさせていただきます。こちら、「人口減少時代の新しい地域づくりに向けた社会教育の振興方策について」ということでございまして、社会教育全般の振興方策についての諮問となっております。
 主な諮問事項が、3枚目の真ん中辺りから書いてございます。具体的な諮問事項は3点ございまして、まず1点目は、関係者の連携と住民の主体的な参画による新しい地域づくりに向けた学習・活動の在り方についてということでございまして、こちらは社会教育全般に関する諮問の内容になっております。2点目が、1個パラグラフを挟んで下ですけれども、公民館、図書館、博物館等の社会教育施設に求められる役割。以上についてでございます。その更に一つ挟んで下に3点目がございまして、こちらは社会教育施設が求められる役割を果たすために必要な具体的な方策ということで、2点目のビジョンを具体化するような具体的な方策について、諮問の内容となっております。
 こちらのワーキングで御議論いただきます所管の問題につきましては、この3点目でございまして、その更に1ページ先に具体的な内容を書いてございますけれども、正にこちらで議論いただいています社会教育施設の今後の運営方策について、所管の在り方も含めて検討することとされていまして、特に博物館については、昨年の12月の地方分権の閣議決定を踏まえて、地方公共団体の長が所管することについて検討して、平成30年中に結論を得るとされていることを踏まえて検討することとされております。
 諮問の内容につきましては社会教育全般についてでございますが、所管のこちらのワーキングで頂いている議論の内容が大きな一つの要素となっておりますので、この所管の在り方については、このワーキングでの議論が、今後、生涯学習分科会ですとか、更にその上の総会の御議論につながっていくということになっておりますので、是非精力的に御議論いただきたいと思います。
 参考資料の3につきましては、以上でございます。
 もう1点ですけれども、参考資料の4についても、補足の御説明をさせていただきたいと思います。こちら、前回のワーキングで植松委員より御質問いただきましたけれども、地方教育行政の組織及び運営に関する法律、地教行法と、あと社会教育施設の関係について御質問がございましたので、こちらに関連の条文を挙げております。
 こちら、地教行法の21条には、教育委員会の職務権限が挙げられております。こちらの12号の方に社会教育が挙げられていまして、12号は、青少年教育、女性教育及び公民館の事業その他社会教育に関することということで、こちらに、社会教育は教育委員会の事務ということが挙げられております。
 その下の23条にありますが、この教育委員会の事務の中で、職務権限の特例というものが設けられておりまして、こちらは、21条の規定にかかわらず、条例の定めるところによって地方公共団体の長が管理・執行できる事務ということが挙げられております。こちらは平成19年の改正で追加された規定ですけれども、ここにはスポーツに関することと文化に関することが挙げられておりまして、スポーツと文化については首長部局で所管することができるという規定になっております。ただ、ここにつきましては社会教育は入っていないということで、社会教育は21条の方で教育委員会の事務とされているという位置付けになっております。
 資料については以上でございます。

【清國副座長】 
 資料の御確認はよろしゅうございますか。そうしましたら、次に事務局から、本日の会議の流れについて御説明をお願いいたします。

【伊藤社会教育官】 
 本日は、まず、横尾委員より自己紹介も兼ねて簡単に御発言を頂きたいと思っております。

【横尾委員】 
 改めまして、こんにちは。前回は公務の関係で日程が調整つかず、失礼をしてしまいました。佐賀県多久市の市長の横尾と申します。
 私どもの市には孔子廟がございまして、今年ちょうど310年になります。創建当時、財政は大変厳しい時代だったにもかかわらず、領主が学問所を造ることを思い立ち、そして10年ほど経過したときに孔子廟を創建しました。当時、伊藤仁斎さんと並んで大変高名だった京都の儒学者、中村惕斎先生に頼んで像を作ってもらい、それを鎮座させて孔子廟を建てているのです。そのとき以来、毎年、釈奠に準ずる釈菜という祭典儀式があり、これが春と秋、年2回行われていまして、1回も途絶えることなく続いています。戦後は祭官の長を首長が担うことになっていますので、私も市長として毎回参画しているところです。
最初にこの式典に臨むときに、当日1週間以上、特訓をやるんですね。それは100の所作がありますので、全部覚えないと祭典が動かなくなるからです。自分自身が祭官の長ですから、市長が止まっちゃうと祭典が全部止まっちゃうのです。ですから、どこでも必ず練習をして、祭典の流れや所作を頭に入れ、身体に覚えさせました。
 その釈菜の祭典で、廟内に毎回たたずみながら思っているのは、「当時、領主は何を一番願ったんだろう」とか、「集まった周りの人はどんな気持ちでここに来られたんだろう」ということを思うわけです。
孔子廟の存在というものは、今で言う学校、学び舎のそばにあるシンボルの建物であり、そしてハーバード大学流に言うと、あのチャペルだろうと思うのです。つまり、学びのシンボルということです。これもある意味で社会教育施設、公的施設の典型的なものであります。当時は本当に強い思いを込められているので、領内の東西南北から木材を集めて造られていますし、いろいろなことを文献調べて造られています。一度も中国に行ったことのない人たちがデザインをして造っているのです。そんな施設は全国にもいろいろあると思います。
併せて、近代的な大変21世紀指向型の新しい施設もできていますけれども、いずれにしろ、こういった社会教育、あるいはその関連施設は本当に大切な遺産・資産でです。ここは、未来を育む場所だとも思っています。
そこで、この会に私も白羽の矢を立てていただいて、背中に刺さったまま、今日は来ていますけれども、自分なりにお役に立てる務めを果たせればと願っているところです。
 専門の先生方ばかりでございますので、一人の首長として、あるいは自治体という立場から、いろいろな御発言をさせていただければ有り難いと思っておりますので、どうぞ御厚意と御指導のほどよろしくお願い申し上げまして、御挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

【清國副座長】 
 ありがとうございました。それでは、ヒアリングに移らせていただきたいと思います。まずは日本博物館協会よりお願いいたします。

【日本博物館協会】 
 公益財団法人日本博物館協会から参りました専務理事の半田と申します。よろしくお願い申し上げます。皆様のお手元には資料2としてお配りさせていただいております「公立社会教育施設の所管の在り方等について」というペーパーに沿って意見を述べさせていただきます。
 地域文化財の保存と活用を推進し、文化芸術立国としての発展を期すという視点におきましては、各地域の公立博物館は、文化財の保存活用の拠点として、また、更に地域の創生に資する観光・経済政策との連動においても重要な役割が期待されていると認識をしております。また、御承知のように、文化財保護法の見直しが現在進んでおるところでございますけれども、改訂されました文化芸術基本法に基づき施行されました文化芸術基本計画(第1期)においても、博物館や専門人材としての学芸員が果たすべき役割の重要性が述べられているところでございます。
 こうした状況の下で、公立博物館の所管の在り方に対して、教育委員会に限定せず首長部局が所管できるという可能性が検討されることにつきましては、博物館全般につきまして、より現実に沿った柔軟な運営を望む現場の期待も踏まえ、有意義な方向に行っていると考えているところでございます。
 しかしながら、一方で、公立博物館の所管の在り方につきましては、社会教育施設としての安定的運営を確保する観点等から懸念を持つ博物館も多くございます。こうした状況とともに、各博物館が今後に期待される役割をきっちりと果たしていくためには、単に所管の在り方の検討だけでは解決できない法律的・制度的課題が運営実態の中に数多く存在しているという現実に目を向け、解決に向けた取組を行っていくことが求められていると考えるところでございます。
 ついては、今回の公立博物館の所管の在り方についての検討に際しましては、以下に述べさせていただきます課題に対して、より具体的な施策についての検討を並行して進めていただくとともに、速やかにそれを実施に移していく方向性が必要不可欠であると考えるところでございます。
 その背景には、資料に書かせていただきましたけれども、先に述べました文化審議会における文化財の確実な継承に向けた、これからの時代にふさわしい保存と活用の在り方についての第1次答申、それから、文化審議会から先に出ました基本計画の第1期についての答申を背景として考えているというところでございます。
 一つ目、公立博物館の所管に関する現場の懸念と課題でございますけれども、今回の検討テーマに対する公立博物館の運営現場から期待と懸念というものは、おおむね下記のような項目に整理できると考えております。
 期待としては、地域振興に関わる総合施策と柔軟に連携ができること。また、観光、まちづくり等に対し、役割を発揮しやすい環境整備につながっていくのではないかと。また、柔軟な事業予算の獲得が期待できるというマネジメント的なところにおいても、期待感を持っている公立博物館は多くあると考えます。
 一方、懸念については、社会教育施設としての基本的機能が損なわれることにはならないだろうか。また、事業の中立性・公益性、中長期的事業の継続性は担保されるのだろうか。また、収益性・効率性が期待できる事業が優先されて実施されていくことにはならないだろうかという懸念が示されているところでございます。
 この期待については、御承知の方もいらっしゃると思いますけれども、既に首長部局に移管されている中で実績を挙げられた博物館も多くあります。それは実績が伴って、うまく運用されているというところだと思いますけれども、逆に、首長部局に行って、いろいろな課題が顕在化したというところも実例としてはあるわけでございます。そうした中で、そのときにおける首長部局の首長様のお考えが、博物館のマネジメントに非常に色濃く反映されて、こういう事業はやってもいいけれども、こういうことはやってほしくないとか、そういう点において継続的・安定的な運営に支障を来たしているという御懸念をお持ちの、既に首長部局に移管された博物館からの声も聞こえてくるという現実もございます。
 27年度の文科省の社会教育施設調査によりましても、資料でも御覧いただいていると思いますけれども、公立の特に博物館相当施設においては、教育委員会所管が66であるのに対して、首長部局はもう113という数になっているところでございます。類似施設においては、逆に教育委員会が2,307館あるという一方で、首長部局は1,221という数になっているというデータが示すように、まだ安定的にこういうシステムがいいというところに着地できてはいないという現状であると思っているところです。
 整理しました以上のような期待と懸念というものを踏まえまして、公立博物館の所管の在り方にこれから柔軟性を付与するためには、役割が多様化していく中で、社会教育施設としての基本機能を維持・充実させていく。その持続的な運営を担保するために、是非第三者から成る公立博物館の運営に関する協議会的会議体を常置して、その運営に対する評価・指導・助言が行える体制を整備することが必要と考えているところでございます。
 ちなみに、文化財保護法の改正に伴いまして審議されました文化審議会の第1次答申の4の項目におきまして、地方文化財行政の推進力強化という項目の中で、2番目として、地方文化財保護行政の所管というところがございます。この中で首長部局への移管に言及をしているわけでございますけれども、ここでは、文化財保護に関する事務の管理・執行について担保すべき観点、文化財保護に関する事務に関わる専門的・技術的判断の確保等の四つの要請というものが挙げられておりますが、その一つ目が、専門的・技術的判断の確保、2番目が、政治的中立性・継続性・安定性の確保、そして三つ目が、開発行為との均衡、それから四つ目が、学校教育や社会教育との連携というものを十分に勘案することが求められているという視点から見ると、今後も教育委員会の所管とすることを基本とすべきとしつつも、この要請に対応可能な場合は条例により首長部局が所管できる仕組みとすべきと記されているわけでございますが、ここに示された方向性につきましては、今回の公立博物館の所管に対する対応にも大いに参考になるものと思われます。
 ちなみに、3番目の開発行為との均衡という項目を、例えば経済振興であるとか観光振興のための観光資源としての活用とのバランスと読み換えれば、ほぼそのまま、公立博物館の基本的留意すべき四つの要素と置き換えてもさほど大きな違いはないと思っているところでございます。
 一方、公立博物館は、地域の社会教育施設として位置付けられているわけですけれども、その根拠自体は教育基本法を母法としております。そこにおいて社会教育法に準拠した博物館法があるわけで、博物館法では、公立博物館は当該博物館を設置する地方公共団体の教育委員会の所管に属すると規定をされております。地方教育行政の組織及び運営に関する法律、地教行法においては、社会教育に関することは教育委員会の職務権限であるとされております。そうした観点から、公立博物館の所管の見直しということを抜本的に行うためには、博物館法の見直しが不可欠であるという構造が見えてくるということでございます。
 ちなみに、昭和26年に制定されました博物館法においては、公立博物館については、登録博物館としての申請資格、所管が、地方公共団体の教育委員会に制限されております。指定管理者制度の導入等をはじめ、昨今の公立博物館の運営実態というものが非常に多様化しているということが示しておりますように、首長部局所管の博物館が増加している中で、博物館法における登録博物館においても、地方自治法に基づく委任又は補助執行ということで首長部局が所管する施設が多いということでございまして、こういう状況は明らかに法制度が実態と乖離しているということを言わざるを得ないと思います。
 こうした中で、博物館の振興を目指す上で地域の公立博物館のより良い在り方を求めていくために必要な所管に関する議論というものは、今後の博物館の振興を進めていくためには、博物館法における博物館の登録制度の在り方についての検討が不可欠であると考えております。さらに、今後、公立博物館の運営等について多様化が進むということが予想される中で、公立博物館が求められる役割を果たすためには、博物館法をはじめとする関連法の見直しは必要不可欠であって、文化財保護法の改正に続く喫緊の課題として取り組む必要があると思われます。
 以上のように、公立博物館の所管の在り方に関する法律・制度両面からの検討は、公立博物館のみならず、日本全体の博物館の持続的発展にとっても大きな課題であると言えます。来年2019年の9月に、ICOM、国際博物館会議京都大会が開催されるということから見ましても、文化芸術立国として世界に恥じない博物館行政の体制づくりが急務であると言えると思います。その際には、資料に挙げた提言や国際的な動向を参照しながら、現場の状況を十分に把握した上で、個々の博物館の組織運営、事業全般について、定量・定性、両面からの適切に評価できる基準と体制を整備して、博物館の振興に資する制度となるように考慮することを求めてやみません。
 以上のような意見をまとめさせていただいたわけですけれども、今日の生涯学習社会におきまして、公立博物館の果たすべき役割は、もはや社会教育機関と限定されずとも、広い意味で生涯学習社会における様々な役割を果たしていかなくてはいけないという施設であることは自明であります。そうした施設をどのように所管していくのかというところにつきましては、首長所管なのか教育委員会所管なのかという二者択一的なところを超えて、両方が連携をとれるようにすることが非常に大事であって、それこそが生涯学習社会における博物館というものを車の両輪的に支えていく柱であると思います。特に学校教育と社会教育との連携、それから生涯学習的な様々な政策との連携というものをより深めていけるような制度を求めていく中で、公立博物館の所管に対する議論が深められていくことを望んでおります。
 意見については以上でございます。よろしくお願いいたします。

【清國副座長】 
 どうもありがとうございました。基本的な事項の確認から始まり、現状把握をした上で、未来の方向づけにも触れてい頂きました。
 それでは、10分少々にはなるのですが、委員の皆様方から御質問等を頂きたいと思います。いかがでしょうか。金山委員からお願いします。

【金山委員】 
 金山です。いろいろと具体的に博物館協会の方からのお立場ということと、半田さんがこれまでいろいろと培ってきた博物館経験の中で思い考えていることもお話しいただき、ありがとうございました。
 今のお話からは論点が二つあると思います。一つは、博物館の所管を首長部局に変えることによって、メリットとデメリットがそれぞれあるということですが、具体的なメリット・デメリットというものがどういうものなのか、もし差し障りなければ、その辺のことをお話しいただきたいというのが一つです。
 それから、もう一つは、博物館法や地教行法に博物館は教育機関であるということが明記されているにもかかわらず、所管を首長部局との選択制にするということは、法的に問題があるのではないかという指摘もあったと思います。その辺のところについて、博物館協会のお立場から、もう少し踏み込んだ形で御意見が頂ければと思います。

【清國副座長】 
 それでは、お願いいたします。

【日本博物館協会】 
 踏み込めと言われるとなかなか難しい状況もございますけれども、実際に活動をしておられる各館の具体例というのは、館名まで挙げて御紹介というのはなかなか難しいと思いますけれども、1点目の所管によるメリット・デメリットについては、メリットの方で一番多く聞くのは、予算が柔軟に調達できるようになったということで、例えば首長部局に行ったときに、広く生涯教育ということで、まちづくりであるとか、観光的な関わりもそこに入ってくるように思いますけれども、様々な総合政策と連携をとりやすいということで、社会教育機関として位置付けられて教育委員会の所管だけの枠の中にいますと、なかなかまちづくりと広域に連動した施策というものが予算化しにくいというデメリットに対するメリットとして、予算の柔軟的な調達と、それから事業展開というものが挙げられるということがあります。
 しかし一方で、デメリットについては、意見の中でも言わせていただきましたけれども、首長部局の場合は首長さんの考え方というのが強く反映されがちなマネジメントが行われるということが、具体例としても二、三あって、大体大きな傾向としては、入館者の数値目標が獲得しやすいような展覧会は非常にサポートしていただけるんだけれども、地域の文化財に対する地道な調査・研究を積み上げてきた、そういうテーマについての成果発表的な企画展というものにはなかなか予算が付きにくいとか、そういう展覧会は、広く学校教育の現場の生徒さんたち等に見ていただく意義、市民さんに見ていただく意義についてのコンセンサスは得られやすいんですけれども、数量的に大きな数の入館者を期待するのはなかなか難しいというところで、バランスのとれた展覧会の展開がなされていくマネジメントができればいいんですけれども、人が入りそうもない展覧会はどうしてもプライオリティ-が低く置かれがちだとかいう話はよく聞きます。
 それと、展示される個別の作品についても、この作品は出していいけれども、この作品は出さなくていいんじゃないかとかいうお立場での御意見があった場合、現場としてはどうしても何らか配慮していかないといけないという状況があるというのも、運営面としてはやりにくいとかいうお話はよく聞きます。
 もう一方で、指定管理者制度が広く導入されて、今、公立博物館、3割程度が指定管理だと思いますけれども、そういう傾向の中で、専門職員としての学芸員が常勤職ではなくて非常勤になっていくという傾向がずっと続いていて、まだ進行中です。こうしたベースになる専門職員をきちっと育成していかなくちゃいけない、確保していかなくてはいけないということは、冒頭申し上げたこれからの国の方針の中でも書き込まれているんですけれども、その書き込まれたものが地域の公立博物館の現場においてもきちっと担保されるのだろうかという懸念は非常に大きくあろうかなと思っているところでございます。
 現実として、人の問題とお金の流れの課題をきちっと把握をしていただいた上で、所管の問題というのはテーブルに上げていただきたいと考えているところです。
 もう一つ御質問のありました博物館法に絡む問題としては、昭和26年に制定された博物館法においては、一貫して博物館は社会教育機関であると位置付けられてきました。その根本的な役割というのは今も将来にわたっても変わることがないと私は思っておりますけれども、意見の中で申し述べさせていただいたように、様々な役割が博物館に付与されてきております。学校教育との有意義な連動であるとか、市民の生涯学習に資するような様々な事業の展開であるとか。博物館というのは、また、地域の文化財を収集して保存して将来に伝えていくという大きな意義を持っている機関でございますけれども、文化財を保存と活用していくという中で、きちっと価値を研究して発信していく部分が、結果的に観光政策ともうまくかみ合って、そういう高い価値を持っている文化遺産を持っているところであるならば訪れてみたいという人が増えてくる。その訪れた人をお招きする中核施設としての博物館というものが今後もっと大きな役割を果たせるだろうというレールは間違っていないと思いますけれども、ただ、多様な役割を果たしていけるような制度的基盤を整備しようとすると、どうしても今の教育基本法、社会教育法、博物館法とひも付けられている法律体系の下にある制度であるとか、地教行法との兼ね合いであるとか、様々な面で技術的にも整備していかなくてはいけない課題というものが潜在して、明らかに現場の運営とは大きく乖離している部分がございますので、登録制度一つとっても、首長部局所管の公立博物館は登録博物館としての申請要件を持っていないとか、そういったところも含めて、今後、全体の博物館を支える制度が全体の博物館の振興に資するような制度として発展していくために、法制度の改革というのは是非必要だと思っているところです。
 結果として、文化財保護法と博物館法というものが車の両輪のようにうまく機能していけば、首長所管によって公立博物館がメリットを被るという部分も、実質的な部分でより役割を果たしやすい制度に整備されていく可能性は大いにあろうかなと思っているところです。
 以上です。

【清國副座長】 
 詳細な御説明、ありがとうございました。一方で、時間の制約もございまして、大変申し訳ございません、本日は4団体からのヒアリングということでございます。次のヒアリングのときには工夫をしたいと思いますが、委員の皆様方、簡潔に御質問をいただければ幸いです。

【生重委員】 
 この意見書の中に、第三者から成る公立博物館の運営に関する協議会的な会議体をという御提案が入っているんですけれども、今、実際に、全国の博物館などで、こういう委員会をお持ちになっているところはあるんですか。

【日本博物館協会】 
 博物館法あるいは博物館の望ましい運営に対する基準の中に、博物館協議会の設置がございます。ただ、現状における公立博物館の運営協議会なるものが、権限を持って、運営方針であるとか、それぞれの博物館の理念・目的に沿って意見をきちっと述べられる立場としての会議体であるかどうかは、多様であるという現状があろうと思うので、もし首長所管で運営される公立博物館の実態的な運営に目を向けていけば、きちっと諮問なり答申なりをしていける会議体というものが第三者の有識者も含めて組織されることは、非常に大きなポイントではないかなと考えます。

【清國副座長】 
 どうもありがとうございます。そういたしましたら、よろしいでしょうか。

【植松委員】 
 植松です。私も同じ部分についての質問です。図書館法では図書館協議会を置くことができるとされていますが、その役割は館長の諮問に応じたり、館長に意見を述べるという範囲にとどめられています。先ほど懸念とされた、教育の中立性であるとか、事業の公益性・中立性等が担保されるためには、お考えの協議会と首長の関係はどのようであるべきとお考えでしょうか。

【日本博物館協会】 
 それは、これからもしそういう会議体を常置するということが制度的に必要だとお考えいただくのであれば、首長部局とは独立した会議体として、継続性を持ったもので、もちろん委員の任期等も必要だと思いますけれども、首長さんの任期とは別に、常置的な委員会として機能できる独立性というものが担保されることが重要ではないかなと考えます。

【清國副座長】 
 ありがとうございます。

【横尾委員】 
 首長関係の発言や、事の進捗は首長次第だなどの御意見が続いているようですので、一言お伝えしておかないといけないと思います。そもそも首長に選ばれるには、選挙を経て選ばれます。だから、厳しい選挙であればあるほど、いろいろな主義・主張に関してデリケートな反応があったりすることもあるのです。けれども、選んだのは有権者ですので、そこは信頼して任せるしかないと思うのです。あの首長嫌だから、このことは組織判断を任せたくないというのでは、民主国家としては混乱してしまうのではないのかなという恐れがございます。これは何も強圧的な意味ではありません。
 何がポイントかといろいろ考えていくと、例えば、比較すると良くないかもしれませんが、日本人って余りミュージアムとか博物館とか美術館とか、もしかすると、決して大人が行っていないかもしれないのです。まして地方議員の方とか、よくよく分かっているのかなという見解や意見もありうる訳です。その点、海外が全ていいとは思いませんが、例えば大英博物館などは、本当にフリーで見に行けて、出口のところのドネーションボックスがあって、来訪者が感謝や応援の気持ちを込めてコインなどを入れて寄付するとなっており、皆で運営しますよという仕組みで、もう理念と思想と行動がつながっているわけです。あるいはアメリカの小さな町に行けば」、ちょっとした美術館と博物館があって、町のこととかすてきな絵をかと紹介してくれる空間なのです。そこに家族連れで来られたりしているのです。そういう日々のライフスタイルに、博物館や美術館、この後も説明あるいろいろな科学博物館を含めて、いろいろなところがもっと身近にあるべきだなと思うのです。そうしたら、価値が分かって評価も変わる、それイコール、予算に関する議論も変わる。首長の認識も変わると思います。これは我々も努力しなければなりませんけれども、そういったことがもっと、幼い子供たちと一緒にとか、家族連れでもいいし、大人連れでもいいんですけれども、是非そういったことが片方では必要かなと思っています。
 ただ、今のお話の中にもあったように、活況を呈する企画展ならば評価が高くなるけれども、なかなか人が来ないようなところでは評価が悪くなって厳しくなるんじゃないかという御懸念があると思います。
  でも、私はだからこそ、地域の教養を高めるときの信念と経営の問題じゃないかなと思うのです。活況を呈して好評を博す企画がいいなら、経営的なものだけでいいでしょう。でも、たとえ参加者は少なくても、これは信念・理念としてやるべきだとか、あるいは後世のためにもやるべきだという企画展があれば、それはやるべきだと思うのです。そのことによって少しでも多くの人が知っていただく。その辺のバランスも難しいんでしょうけれども、今すぐ結論が出るわけじゃないですけれども、そういったことは、我々首長も努力したいと思います。専門の博物館というお仕事をしてくださっている方や学園の皆さんが、折に触れて首長や地方議会や公的な職にある方々を巻き込むというと変ですけれども、理解が広がるような、そういうコンタクトがもっと増えればいいなと心から期待しています。
 私は、本当、短時間でもいいから、いろいろなそういうところ行きたいなというタイプの方なので、行けば行っただけ発見もありますので、是非そういったことに活躍を頂きたいと思っています。

【清國副座長】 
 どうもありがとうございました。今の横尾委員の御発言は、御意見として賜りたいと思います。それでは、最初の日本博物館協会の御発表、どうもありがとうございました。

【日本博物館協会】 
 どうもありがとうございました。

【清國副座長】 
 それでは、引き続きまして、全国科学博物館協議会様より御発言をお願いいたします。

【全国科学博物館協議会】 
 それでは、御紹介のありました、全国科学博物館協議会の事務局をしております国立科学博物館の小川でございます。よろしくお願いいたします。全国の科学博物館、全科協と我々省略して呼ばせていただいていますが、全科協の正会員が218館ございます。この218館のうち174館に、急遽、この案件が出たときにメールで状況について調査いたしましたので、これについて御報告したいと思います。
 なお、非常に短期間であるということと、それから直接ヒアリング等もしておりませんし、それからメールということでございますので、数も53件ということで、正式な回答というよりは参考程度に聞いていただきたいなと思っておりますが、広く意見を募るために、個人による回答も可としたということでございます。したがって、館数と回答数が一致しないところがございます。
 実施期間が平成30年の2月21日から3月1日の十日間弱でございます。アンケート用紙、下に後で参考資料で付いておりますが、アンケート用紙にメールの回収により実施したところでございます。回答者の属性でございますが、登録博物館が、ここに書いてあるとおり、公立博物館の登録博物館数が、教育委員会所属が32.1%、首長部局が13.2%等々でございます。全体的に53件の回答うち、公立博物館が多いなということです。
 なお、属性については、各館の回答をそのまま集計しておりますので、首長部局の所管の公立博物館、登録の博物館については、事務委任等のケースも含まれているかなと思っています。ですから、回答どおり答えているということでございます。
 2ページでございますが、公立の博物館の所管についてということでございます。これにつきましては、引き続き教育委員会が所管すべきと回答を頂いたところ、これが39.6%、21館が回答しております。それから、首長部局が所管すべきだというところが2館、割合にして3.8%と。この御提案の選択制でよいということに関しては、30館、56.6%ということでございます。これは、首長部局と選択制を合わせると約6割の館が、今の教育委員会だけじゃなくてもいいのではないかと答えたと考えられます。このうち公立博物館の登録博物館の回答数だけ内訳を出しますと、教育委員会が引き続き所管すべきだと答えているところが6割ぐらいと。首長部局についてはゼロと。それから選択制でよいということが、10館、3割強というところでございます。
 下に自由記述がございまして、選択の理由について幾つか御意見頂いております。たくさんの御意見があって、なかなかまとめることができないんですが、主なポイントだけ御紹介させていただきますが、引き続き教育委員会が所管すべきとお答えいただいた館につきましては、まず学校連携というものを挙げるところが非常に多かったなと思います。教育委員会所管であるからこそ学校連携が可能ではないかと、推進できるのではないかということです。
 二つ目の意見としては、博物館法に基づく登録博物館として、あるいは社会教育・生涯教育施設として条例で位置付けられていることから、設置目的を担保するには教育委員会がいいのではないかという御意見。
 三つ目が、教育機能の維持発展を中心にすべきで、観光的視点も重要ではあるが、基本的機能の延長に位置付けられるものであり、それ自体が主体ではなく、その認識を行政が持てない恐れや、教育機関や学校連携が軽視される恐れがあると考えていらっしゃる館もございます。
 博物館の根幹である資料の収集・保管、調査研究、展示・教育を把握・監督できる文化財保護行政も担当できる部署が所管すべきであると意見もございます。
 それから、教育委員会は統廃合など政治的影響を受けにくいと。政治的中立性とか、組織の継続性、専門性の確保から重要ではないか。
 首長部局の場合には、政治家のプロパガンダに使われる可能性があるとか、活動理念が政治的影響を受けると。容易に変更される恐れがあるという意見。
 一方で、教育委員会の所管であってもまちづくり・環境行政との連携は可能ではないかという意見もございます。
 一番下の意見では、教育委員会所管課で観光や地域振興対策がなされないのであれば、所管の問題ではなく予算や人員配置等の問題ではないかという御意見もございます。
 首長部局についての自由記述のコメントはございませんでした。
 選択制に賛成の御意見ですが、館の規模や展示内容、事業内容に応じて、何に比重を置くかと。予算編成や博物館活動の担保など、それぞれの状況が異なるので、各自治体の判断によるべきではないか。
 第二に博物館の基本機能、三つの機能でございますが、この重要性を理解し、支援が十分であることを前提として、館の使命に即した部局が所管すればよいと。
 選択制にするにしても、上意下達ではなくて、博物館関係者を交えて最善の方法で決定すべきであると。
 これはある館の個別の意見ですけれども、当館は、20年以上首長部局で続いていますが、登録館になるために教育委員会所管に移行するとなると、それまでに培った施設の文化が維持継続されなくなる可能性があると。逆もまたしかりで、既存施設についても現状の所管を維持すべき。
 指定管理者内の人材の専門性を生かせば、教育と観光行政の両立は可能ではないかという御意見もございます。
 次に、4ページでございますが、メリットとデメリットをアンケートで聞かせていただきました。所管が首長部局になる場合のメリット・デメリット、複数回答可でございますので、博物館の回答館数とは合いませんので、御了承いただきたいと思います。メリットとしては、地域振興や観光行政との連携がしやすくなるというのが圧倒的に多かったということです。それから、市長の関与により博物館事業が活性化する、それから、予算が確保しやすくなるという回答がございました。これが12と11ということです。
 一方、デメリットは、学校教育との連携がしづらくなるというのが、24回答数がございました。それから、市長の関与により政治的中立性に問題があるというのが16でございます。あと、他の生涯学習事業との連携がしづらくなるとか、予算が確保しづらくなる、これは数が少ない状況です。
 この質問に対する自由記述については、まずメリットでございますが、観光行政と連携し人を呼ぶことを考えるようになれば、もっと面白い展示や企画が増え、利用者が増え、結果として啓蒙普及活動が広がると。民間施設との連携がしやすくなると。市の要請により小中学生は既に無料にしており、その減収に対する補助金というメリットが考えられるという個別的な御意見もございました。
 デメリットとしては、集客ありきの施設が中心で、収益面を上げることが求められ、教育や調査、資料収集・保管が軽視されるのではないかと。事務手続が煩雑になり時間を要するのではないかとか、上位の者の意見で物事が決定してしまうと。首長により予算配分、博物館に対するニーズが変わる可能性があり、活動の一貫性が保てない、長期的な取組に支障を来たすという意見もございました。あと、学校籍の職員が配置できなくなるという御意見もございました。
 別にメリット・デメリットではなくて、その他の自由意見で書いてあるものを拾わせていただきました。先ほどから御意見が出ていると思いますが、首長の政治的意向により博物館活動の方針が左右されることを懸念すると。従わない学芸員の人事面の不当な扱いを危惧するという、具体的な例があったのかどうか分かりませんが、そういうような御意見もございました。それから、先ほども御意見ありましたが、教育や文化に理解のある首長とない首長がいるという御意見もあります。それから、所管部局の博物館活動に対する知識や理解が重要であるということでございます。
 全部申し上げるのは大変ですので、かいつまんで申し上げますけれども、適切な予算と人材の確保が必要で、公立で博物館を所管するメリットを明確にし、所管として十分な体制を確立する必要があると。首長部局の立場で感じるのは、学校教育との距離はなかなか縮まらないという問題も挙げているところがあります。首長部局の所管であっても、教育委員会が指導主事を派遣し学校との連携を行うこともできているという御意見もございます。それから、所管は教育委員会のまま、地方自治法により補助機関である職員に補助執行させている事例も少なくないと。補助執行指定管理者の業務委託については、博物館の基本理念が損なわれないように運用されているか検証される必要があるだろうということです。
 あと、観光や文化施設という多面性を生かしながら使命を果たすなどということもできるのではないかということと、教育委員会管轄下であることが観光振興や地域経済に貢献しにくくなるという根拠がまず示されるべきであると。現状の実績が資料の収集保管・調査研究・普及教育の3本柱それぞれにおいてアウトカムという視点から正当に評価されるべきだというところでございます。恐らくそれぞれのメリット・デメリットがあるものの、両方の所管の下で仕事をした経験のある人も少ないと思うので、想像でどちらによるかというのが決まっているというのが気になるのではないかということです。
 御意見を伺って、所管の在り方の話をする前に、まちづくりとか行政とか観光行政とか、それから博物館の連携において、何が博物館にとって阻害要因なのかというのは、これは教育委員会制度があるからできないのか、教育委員会制度の所管でもそういうことは可能なのかもしれませんし、これに関して何らかの検証が必要である。どうもお互いにイメージで言及しているところがありますので、そこはきちっと検証していく必要があると思います。予算の問題なのか、あとは人材養成の問題なのか、学芸員の養成とかですね、又は教育委員会制度のそういうものがあって、なかなかいかないのか、そこら辺は何らかの検証が必要じゃないかと思います。
 それから、選択制を導入するに当たっては、博物館の目的・機能について、首長部局の理解があることが前提となるんじゃないかと思います。ですから、博物館の資料の収集保管・調査研究・展示教育という三つの機能について、きちっと理解していただくということが前提となります。そのためには、博物館活動、博物館文化といいますか、この活動を担保するために、何らかの形で教育委員会が関与するということもあってもいいのかなと。例えば選択制にしても、教育委員会が何らかの関与をするという仕組みといいますか、そのような仕組みも検討する必要があるかなと思っております。
 簡単でございますが、全科協に所属する博物館の方からの御意見を紹介させていただきました。非常に急なメールで、本当に皆さん、53件の方に御協力いただきました。ありがとうございました。この場をかりて御礼申し上げます。

【清國副座長】 
 どうもありがとうございました。御言葉のとおり、短時間でデータも出していただきながら御報告いただきました。それでは、いかがでしょうか。

【横尾委員】 
 質問ですけれども、174館、正会員218館は、公立と私立、何館ずつあるんですか。

【全国科学博物館協議会】 
 これは正確な数字を把握しておりません。8割から9割が公立で、私立が1割か2割ぐらいということです。

【横尾委員】 
 ということは、20ぐらいが私立ということですか。

【全国科学博物館協議会】 
 そうですね。20ぐらいじゃないかと思います。

【横尾委員】 
 今、厚労省のデータ改ざんが問題になっていますけれども、データ改ざんとは言いませんけれども、本当は基準を設けて、どっちかに仕分けして、私が関係者だったら、8割以上はアンケート回収とるのです。インパクトあると、この場に出すなら。もったいないなと。3分の1しか来ていないですものね。非常にもったいないなと思いました。

【全国科学博物館協議会】 
 お話をいただいてから、急遽アンケートをとらせていただいて、十日間で53件でした。申し訳ありませんが、参考として御覧いただければ。

【清國副座長】 
 ありがとうございます。それでは、笠原委員。

【笠原委員】 
 群馬県教育委員会教育長の笠原でございます。ありがとうございました。アンケート、急な話で大変だったと思いますけれども、その中で、4ページのところでメリット・デメリットのお話を頂いて、首長の関与により政治的中立性に問題があるということで、かなりの回答があるということのようですけれども、今、お話を頂いたのですけれども、更にもう少し、これ、具体的にどんなことが懸念されるのか、あるいは自由回答のところで、首長の政治的意向に活動の方針が左右されることを懸念するという記載があるんですけれども、具体的にどんなことを考えて、あるいはこういう回答がなされているかというのは、少しそこまで具体的なところは把握がされて、もしいらっしゃるようでしたら、例示みたいな形でお話しいただけると有り難いかなと思ったのですけれども。

【全国科学博物館協議会】 
 ここに頂いている意見ですと、政治的という言葉をどこまで受けるかでございますが、利用者数の増とか、そういうところに言及されている。そこに政治的中立性に問題だと答えた方の中身の自由意見は、そのように答えていらっしゃいますね。それからあと、観光地化することに問題があるという御意見もございます。本当に政治的なことという御意見は、見た感じではないですね。

【笠原委員】 
 文化財の関係ですと、開発か保存かとかというのは、かなり先鋭的にある意味で対立する場面が想定されるのかなという気がするのですけれども、博物館で言えばどういうことがあるのかなというのが、余り私、少しイメージが湧かなかったものですから伺いました。

【全国科学博物館協議会】 
 可能性があるのは、これは本当に私の個人的な見解で申し訳ないんですけれども、例えば自然史系の博物館で、生物多様性を扱うような博物館ですと、環境保全と開発という問題は出てきますので、そこに何らかの政治的な判断というのは出てくるところもあると思います。そういう場面があったかどうかは私も記憶はないんですが、将来そういうことが可能性はあるんじゃないかと思います。

【笠原委員】 
 ありがとうございました。

【清國副座長】
  ひとまず。

【横尾委員】 
 私、首長ですけれども、それを強圧的にはほとんどできないと思いますよ。議会もあるし、世論もあるし、マスコミもありますから。そこはもうちょっと首長に信頼を寄せていただけたらと思います。これは、何か全部、首長は駄目だよと言われているように響くのです。私は、きょうお見えの4団体、それぞれ御苦心なさって大変立派だなと敬意を表するんですけれども、何か首長さんたちはガクッと来ちゃうんじゃないかなと思ったところです。

【清國副座長】 
 先ほど御発言の中にもあったんですが、イメージで語っているところがあるようです。このアンケートはそれらのイメージを検証できているわけではないと思います。今回は、余りそこにこだわり過ぎてしまうと、議論が別の方向に行く恐れがあります。清原委員。

【清原委員】 
 神戸学院大学の清原です。兵庫県は、人と自然の博物館が非常に今、発信をしておりまして、観光の民間の冊子なんかでも上位に来ています。博物館ボランティアの方なども活躍しておられますので、非常にいいなと思っていますが、ただ、様々な博物館などにお伺いさせていただくと、博物館ボランティアの募集などがうまくいっているところと、なかなかそうじゃないところがあります。ボランティア関係のボランティアセンターというのは、大抵のところで首長部局が持っているので、もっとボランティアセンターなどに博物館ボランティア募集という情報を入れたらいいのにと思う場面も結構あります。
 そういった首長部局が所管しているボランティアセンターなどとの連携、あるいは、今、全国5万以上のNPOのうち、子育て支援、親子支援などに関わるNPO、非常に多数ありますし、あるいは子育てグループですよね。大抵首長部局の健康や子育て関連のところが所管しているんですが、そういったところとの連携とか、そういう首長部局が今持っているところとの連携などは、どのような形で今行われていて、実際それに対してどのようにお考えか、お聞かせいただければと思います。

【全国科学博物館協議会】 
 ついこの間開館した福岡の福岡市科学館というのがございますけれども、これは一番新しいサイエンスセンターですが、そこはたしかこども未来局だったと思いますけれども、これ、非常にうまくいっているんじゃないかと思います。既に6か月で50万人の入館者数を超えたと聞いております。複合施設で、下にマルシェと言われるショッピングセンターがあり、上にTSUTAYAですか、3階から科学館が始まります。そこに企業も含めて連携して、展示もあります。JR九州の展示とか。そういうようなこともございまして、地域の資源をうまく活用した科学館だなと感じております。
 この事例は一つの都市型のやり方でございますので、地域によって地域の資源は違いますから、この事例が全ていいというわけじゃないので、それぞれの地域の文脈を生かしたやり方があるんじゃないかと思います。したがって、そういう好事例が幾つか出てきているのではないかなと私は思っています。

【清國副座長】 
 ボランティアに関しては、いかがでしょうか。

【全国科学博物館協議会】 
 ボランティアに関しても、幅広くボランティアセンターを活用して応募するというのは当然でございますし、都市の場合は割合ボランティアの方がお集まりになるんですが、地域の方ではなかなかボランティアが集まりにくい。例えば国立科学博物館でも、都市の上野や自然教育園は白金台・目黒にあるんですけれども、今年からこの制度を始めたんですが、かなりスキルを持った方も多く集まっていただいています。筑波地区のような離れたところですと、なかなかボランティアが集まりにくいという状況ですので、そういう面では、ボランティアセンターと連携していくというのは一つの方法かなと思います。

【清國副座長】 
 ありがとうございました。金山委員。

【金山委員】 
 金山です。さきほど環境問題のことがありましたけれども、環境問題って博物館で扱うことによって、自治体に対する信頼度が上がるという、そういう側面も近年ではあるのではないかなと思います。
 小川さんの今日のいろいろな御指摘の中で私が気になったのは、学校教育との連携について、首長部局の所管になると、事務量も増えるのではないか、また人間関係も円滑にはいかないのではないかという指摘があるかと思いますが、アンケートのデータをお示しいただいたわけですが、小川さんの御意見として、その辺のことをもう少し詳しくお聞かせいただければと思います。

【全国科学博物館協議会】 
 制度的にうまくいかないのか、理念的にうまくいかないのか、難しいところです。例えば科学センターという科学館で首長部局所管になっているのではないかと思われるところでも、学校教育との連携は可能だと思います。そこは例えば首長さん含めて議論していただいて関係者の間で理念が共有されていれば、私は可能じゃないかなと。これは個人的な意見ですけれども、そのように思っています。そのためには、博物館が何をしているのか、そして博物館が何を目的として活動しているのかというのを、首長さん含めて、また当然、住民もそうですけれども、皆さんに情報発信していかないと、なかなか理解は進まないなと考えます。
 これはミュージアムリテラシーという博物館の理解と活用能力に関する概念ですが、博物館の活用と理解を、それぞれのレベルで共有していただくことが大切です。それは一般の利用者としての理解というのもございますが、学芸員としても理解するし、教員としても理解する。それから、ボランティアとしても理解する。さらに博物館を設置した者としても理解するというのもあると思います。その理解をするためには、当然ながら、理解する方がアクティブに学ぶというのも重要ですけれども、博物館側も積極的に情報発信をして、その理解の機会を作っていくという努力はしていく必要があるかと考えております。
 
【清國副座長】 
 ありがとうございます。短めに。

【生重委員】 
 私も似ているんですけれども、今回は緊急にアンケートをおとりくださっているんですけれども、通常、この加盟なさっている団体が、どれだけ地域に学校教育と連携しているのかみたいな数値みたいなことはどうなのかなというのが気になるという点と、これからますます理系人材の育成は日本にとって大切と言われている中で、果たすべき役割は大きいとは思うんですが、一例でございますが、私が住んでいる町は、老朽化した科学館を潰してしまったら、クラウド化して実験を学校に届けるということで、施設は立ち直らなかったんですね。残念な思いがあった。それは、短い期間ですが、プラネタリウムもあったので、市民向けの夏休みとか冬休みの実験教室とか、親子参加型のものも結構積極的にやっていたと思うんです。理科のボランティアの方たちもいっぱい入っていた。だけど施設がなくなると、そこら辺が解体してしまうというところもあるかと思うので、教育委員会じゃなくて首長部局にあったら、もしかしたら違うところに建ったかしらと今でも思っているんですけれども、でも、そこら辺の実態、どういう地域貢献をしているのか、教育委員会とどのぐらいの数値的な連携をしているのかという実態と、それから、いかに科学館、科学系のところに人が集まっているのかということも、数じゃないということは分かるんです。全てそうですが、地道なことと、それから市民理解、それから興味関心が広がるということの両方を担っていただかないと、税金投入しているという観点では、そこは大事なんじゃないかなと思うんです。そこら辺、もしデータがあったらということで。

【全国科学博物館協議会】 
 最初のデータですけれども、全国科学系博物館としてはとっていないです。恐らく日本博物館協会が様々やっていますので、分野に限らず、学校との連携どうですかというのは経年的に調べていらっしゃると思いますので、そこが参考になるかなと思います。
 それから、もう一つの方は、答えにくい人材ですが、建物として博物館を考えるか、機能として博物館を考えるか、より広く捉えて博物館という建物とそれを取り巻く文化空間をミュージアムという概念として捉えるかという考え方によると思います。つまり、建物がなくなってもミュージアムの概念があればいいのかという議論になってくると思います。そこは本当にどうなのか分かりません。しかし、例えば理科教育ということに関しては、資料の収集・保管という、実態的な資料が必要だとなってくると、建物というのは必要になってくるなと思っています。ですので、資料の収集保管、調査研究、展示教育という三つの機能を、三輪車になって動かしていかないと、博物館としては難しいんじゃないかなと思います。ただ、それが余りにも建物だけに固執してしまうと広がっていかないので、先ほど申し上げたように、例えば全県的にというか、全市的に情報発信していくということも重要なことかなと思います。

【清國副座長】 
 どうもありがとうございました。すみません、お時間のこともございますので、全国科学博物館協議会の御発表は、これにて終了させていただきます。どうもありがとうございました。
 それでは、続きまして、日本動物園水族館協会の御発表に移りたいと思います。それでは、よろしくお願いいたします。

【日本動物園水族館協会】 
 日本動物園水族館協会事務局長の岡田と申します。よろしくお願いいたします。お手元に配布しておりますけれども、私ども動物園水族館というのは、科学系博物館の範疇に入っているんですけれども、博物館という考え方で捉えると、毛色が違う施設になっております。
 それで、順に説明していきますけれども、当初、動物園水族館の文化というのは文明開化の頃にできたんですが、最初に造られた動物園、上野動物園ですが、このときというのは、科学系博物館と、それから社会教育の役割を担うという施設として造られているわけです。ただ、その後に、各地で産業振興を目的とした博覧会が開催されまして、そこで多くの動物園水族館というのが造られているわけです。
 ただ、この時点では、見世物小屋、見世物施設としての役割も多くて、現在の博物館という考え方としては、掛け離れていると思います。戦争がありまして、戦後、各地に今度は公立・民間を問わず動物園水族館が造られましたが、これも疲弊した国民のための余暇・娯楽の場を提供するという形で、まだ展示というか、見世物小屋的な考え方が主体でありました。
 日本動物園水族館協会というのは、昭和14年に任意団体として設立されまして、今日に至っておりますが、四つの役割として、種の保存、教育・環境教育、調査研究、レクリエーションと掲げておりまして、現在までずっと続いているんですが、学術図書の発行、全国レベルでの研究会の開催、それから実習なども含めまして、学術的な機能は高くなってきていると思います。ただ、社会的にはどうしてもリクリエーション施設としての認識が強いと思います。
 時代が変わりまして、当初は飼育員さんという考え方で動物園水族館の職員というのは見られていたんです。ただ、現在では、どちらかというと研究者が飼育に携わるという形で、考え方としても、基本的なことは研究という形で考えております。
 動物園水族館というのは生きた動物を扱っております。それで一番のネックになったのがワシントン条約でありまして、この条約の批准を受けてから、海外からの動物というのは非常に入りづらくなってきている。その中で私どもの協会は何をしていくかというと、遺伝子を保存して国内で繁殖をするということを重点的にやっているという形でございます。
 博物館登録施設、先ほどの公共施設の在り方、公立社会教育施設の所管の在り方ということですけれども、動物園の場合、これは主に公立ですけれども、動物園91ありまして、登録が2ですね。残りが相当施設として44で、指定なしが残りという形になります。それから、水族館の場合は、これは民間が大体8割を占めますので、登録博物館としては10、博物館相当施設が34、残りは指定なしという形になっております。ちなみに、現在、動物園は91、水族館は60の、合計で151園館となっております。
 動物園の場合は基本的に8割が公立でありまして、所管は動物園の置かれている自治体の状況によって異なります。一番多いのが、都市公園法に関連しての公園管理部局。建設局とか都市局ですね。次いで大きいのが、経済部の観光課という形になっております。あと、教育委員会等というのは非常に少ない形になっております。
 博物館施設としての教育活動というのは個々でもやるんですけれども、私どもの協会として積極的なそういう事業を行っておりまして、環境省との連携事業でありますとか、経済産業省との連携事業などをやっております。それから、そこで働く研究者、飼育員のレベルアップ、モチベーションアップのために、毎年、飼育技術者の認定試験というのを行っておりまして、これも今までで相当数の方が受けておられます。これについては、次年度以降になりますけれども、レベルを少し上げて、5年以上経験者のレベルと、10年以上やってきた広く専門性を持つ飼育技術者という認定をしていこうと、今、考えているところでございます。
 簡単ではございますが、毛色の違う博物館ということで、動物園水族館協会の御紹介でした。

【清國副座長】 
 どうもありがとうございました。そういたしましたら、委員の皆様方、いかがでしょうか。御質問は。清原委員、お願いします。

【清原委員】 
 様々な経緯が動物園水族館についての考え方としてあったと思うんですが、これからの動物園水族館というのがどのようにあるべきだとお考えかお教えください。

【日本動物園水族館協会】 
 日本動物園水族館協会としては、取り巻く動物環境とかそういうものがどんどん厳しくなっておりますので、いかに各園で連携して域内保全・域外保全ができるかということですね。例えば、昔ですとアフリカゾウなんか簡単に入ってきた時期もあったんですけれども、今なんかほとんど入ってこない。どう考えても入ってこないと。それから、ホッキョクグマなんかでも、日本国内で30頭いるかいないかという形。その中で、海外からは、実際問題、アラスカなんかでホッキョクグマというのは害獣扱いされているんですけれども、保護動物になっている関係上、入ってこないと。その中でどうするかというと、先ほど申しましたように、遺伝子を保存して、その中で血統管理をしながら、国産のアフリカゾウとか国産のホッキョクグマとかというのを維持していかなきゃいけないと考えております。
 それから、2015年に動水協は話題になったんですけれども、イルカ問題というのがありまして、あれは世界動物園水族館協会との中でのいろいろありまして、私どもはイルカを入れないということがありました。イルカというのは水産庁の所管でやっておりまして、日本は太地とか、それから千葉県、釧路なんかで、イルカ・クジラを捕獲して食用にしていると。そういう文化的・伝統的な漁法だということで見ているんですけれども、海外の考え方というのは、イルカというのは非常に知能が高いということで、私どもはそれに屈したわけではないんですけれども、違う方法でやらなきゃいけないということで、イルカを捕ることを禁止しております。それに関しても一昨年から委員会を立ち上げまして、遺伝子のまず情報収集、それから、国内に飼育しているイルカ二百数十頭おりますが、それを一グループとして、日本のイルカの一つのグループとして、その中での繁殖検討というのを考えると、そのような方向性を持っております。

【清原委員】 
 ありがとうございます。域内保全はもちろんそうだと思うんですが、併せて、地域社会における役割というところについては、これからどのようにお考えでしょう。

【日本動物園水族館協会】 
 一番代表的な園として、例えば富山市ファミリーパークというのがありますけれども、本当に地域に根差した動物園として運営しております。そこに住む地域の動物を中心に展示していて、動物園というのは非常に学校の授業で訪れる生徒さんが多いんですけれども、そこで、私たちの地域はどういうものか、私たちと地域にいる動物の関わりはどういうものかと、そういうことを非常に教育的配慮の下に展示しておりますので、そういう面で個々の動物園はやっていけるのではないかと考えております。

【清國副座長】 
 どうもありがとうございました。そのほか、委員さん方。
 一つ、私の方から確認をさせていただきます。今回のこの委員会の趣旨の一つに、首長部局と教育委員会という性質を異にする所管によってメリットやデメリットが生じるのか、政治的中立性は保たれるのか、など先ほど毛色の違うという話もされましたが、その辺りのことを言及いただくことができましたら、非常に有り難いです。

【日本動物園水族館協会】 
 これは動物園が主だと思いますけれども、公立動物園で、自治体の考え方ですね。動物園というのは、前提条件として、基本的には広く市民のためにというのがありますので、そこが環境局の範囲になるのか、教育委員会の範囲になるのか、首長部局の範囲になるのかというのは、そこの考え方一つですね。私どもの協会としては、基本的にどこであろうと、協会として一貫した教育活動を行っているというのがありますので、それにはとらわれないんじゃないかと思います。
 それから、影響を受けるかどうか、社会的な中立性云々というのがありますけれども、これは基本的に展示物が生き物であるという形で、そこには該当してこないのではないかと思います。

【清國副座長】 
 どうもありがとうございました。そのほか、委員さん。金山委員、お願いします。

【金山委員】 
 金山です。法律的に博物館が教育委員会の所管に位置付くからには、専門職である学芸員を配置するということですね。動物園等の場合には、首長部局に多いとなると、そういう専門職である学芸員の配置は余り多くないのではないかと思いますが、飼育員というような方たちとの兼ね合いはどのようになっているのでしょうか。

【日本動物園水族館協会】 
 相対的に見て、学芸員の比率というのは多いんじゃないかと思いますね。ただ、学芸員として発令されていない関係であれですけれども、名簿なんか見ると、1園間で2割から3割は学芸員の方がいらっしゃいますし、私なんかも札幌の小さい水族館で学芸員をしていたんですが、私ども飼育係が4人いて、学芸員3人いました。
 それから、非常に今、レベルが上がってきているというか、飼育係になりたいというレベルが多くて、専門学校を出て飼育係になるというグループと、それから大学以上の者でも飼育係になりたいと。例えば2人、3人募集して100人の応募があったときに、修士以上、ドクター、マスターというのが2割ぐらい占めています。私どもの札幌にある小さい水族館で1人職員を募集するというときに、200人応募ありまして、その中で、長崎大とか国立大のドクターの人が何とか入りたいというのが結構ありまして、私どもの水族館で働くよりもっといいところに行ってくださいという話があるぐらい、結構レベルは高いと思います。今はですね。昔は飼育員と言われていましたけれども、今は大分状況は変わってきているのではないかと思います。

【清國副座長】 
 どうもありがとうございました。そのほか、委員さん方、いかがでしょうか。

【横尾委員】 
 本当はほかの方にも聞くべきだったかもしれませんが、生き物を扱っていらっしゃるので、特に御苦労も多いかと思うのです。そこで、「これが一番大変だ」と御苦労されている点は、どういった点でございますか。生き物の世話ではなくて、水族館動物園としての維持とか経営とか、ずっと継続される意味で御苦労されている点を教えてください。

【日本動物園水族館協会】 
 一つは、動物園もそうですし、水族館もそうですけれども、休めないということですね。維持するために休めない。生き物の命を預かっている施設なもので、生き物に対して最も注力をしなきゃいけないという形。それから、内部で幾ら管理していても、どうしようもない問題。例えば鳥インフルエンザが発生しまして、幾ら動物園で管理していても、スズメ1羽迷い込んだだけで蔓延するということもあります。そういうことが、非常に気を遣うことですね。
 私ども協会の中には五つの委員会というのがありまして、その中で安全対策委員会というのがあるんですが、そこは厚生省と環境省と密に連絡をとって、鳥インフルの場合、昨年はすごく発生したんですね。28年度。そのときは本当に、出すときだと、それは私の方で事務局の方で情報をどんどん出すんですけれども、1日に三つないし四つの情報を常に出さなきゃいけないという、そういう、常に最新情報を出さなきゃいけないという苦労は事務局の方にはあるんですけれども、それを受けながら、各園間では本当に対応していくというのは大変なことだと思います。

【横尾委員】 
 ありがとうございました。

【清國副座長】 
 ありがとうございます。皆さん、よろしゅうございますか。そういたしましたら、日本動物園水族館協会の御発表につきましては、これで終了させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
 それでは、最後になりますが、鹿児島県より本日はお越しいただいております。御発表のほど、よろしくお願いいたします。

【鹿児島県霧島アートの森】 
 こんにちは。組織の団体とかではなく、鹿児島県の霧島アートの森という美術博物館でございます。県立の美術館として運営しておる現場の御報告という形でお聞きいただければと思います。もともと鹿児島県の戦略プロジェクトで、地域政策課という部署で、地域起こしの事業として始まったものでございます。平成3年から、この地域がもともと霧島という景観を利用した、資源を利用した活用をするということで、地域政策課から県の文化振興課に移管されました。この地域を生かすための美術館です。当初は、活動の森、いろいろな地域の方で活用される場所の計画でしたけれども、その後、観光地でもある霧島の景観を活用するということで、最終的に美術館になっております。環境を生かす。この委員会の中で度々出てまいりましたのが、ランドアートであるとか、アースワークであるとか、景観を活用した野外美術館という構想になり、そして、平成12年に野外美術館としてオープンして現在に至っております。
 敷地の屋外の方に、野外の常設展示場があります。そちらの13ヘクタールの敷地に国内外の作品が点在しております。お客様は鑑賞しながら、自由に寛いだり飲食をしたりしてよい場所であり、時には結婚式の前撮りなどにも活用されております。オープン当時は、海外の野外美術館、デンマークのルイジアナ美術館であるとか、オランダのクレラー・ミュラー美術館、それからイギリスのヨークシャー彫刻公園、そういうところの先進地の例を参考にして、この霧島の地を生かした野外美術館という施設になっております。
 野外の作品は全て作家が現地を訪れ、その景観と作風をマッチングさせて提案するという形で、委員会の方で認められたものを制作するという作り方になっております。全てオーダーメードで作ってありますので、その場所の特性を生かした作品となっております。 次に屋内コレクションですが、アートホールという通常のホワイトキューブの美術館がございます。この中の方では国内外作家によりますコレクションの収集をしており、ここでは戦後の現代アートの潮流を保存・研究するという収集方針によって、鹿児島県が購入しております。 次に、平成28年度霧島アートの森年報を御覧下さい。その後半になりますが、年報の22ページ、23ページ、こちらが昨年度の組織であり施設の概要となります。この組織の中で、実際の常勤は11名、館長の河口洋一郎は名誉館長のようなもので非常勤でございます。副館長と総務課長が県の職員。それから学芸課長が今は教員ですが、教育委員会から県の知事部局に出向して、知事部局から財団の方に派遣という形で、これが指定管理者の財団運営になっておりますので、2段階になっております。それから専門員という常勤の職員が、この地元の湧水町から町の職員が派遣されております。また学芸専門員も県の教育委員会から知事部局へ出向して財団の方に入っておる教員でございます。それから県の財団の採用しておる職員が経理の担当と学芸員の方は財団の職員という形で、実質11名で管理運営しております。野外の園地管理や清掃を外部委託しており、年間1億3千万円程度の予算で運営をしております。
 この施設は、大きく三つの特徴があろうかと存じます。まず立地ですね。もともと観光地の一部でもあり、霧島地域の標高700メートルの場所に位置し、霧島錦江湾国立公園の一部ではありますが温泉郷の近くではないために、何か仕掛けをしないと人が来ないという危機感がオープン当時からございました。ついでに立ち寄れる場所でもないため確かに色々な仕掛けをしながら来館者を呼ぼうという努力はしております。 それから、ジャンルですが、野外美術、現代アートというジャンルになりますので、まだまだ地方では一般的には認知されておりません。また、従来の色々な作品を集めて、そこで展示するというスタイルではなく、その場所にあるものを見に来てもらうというスタイルになるものですから、交通の便や物理的な不便な面もあるものですから、そこをクリアする努力をしなければなりません。 3番目は人的な配置です。先ほども本館には美術の教員が入って居ると申し上げましたが、これはオープン当時から、2名の図工・美術の教員が教育委員会から派遣され、3年から5年してまた現場に戻るという形になっております。情報や経験が継続できないデメリットもございますので、毎年職員が入れ替わる度に、ある程度の不安感を持って美術館の運営をしておる状況もございます。
 次に入館状況について御説明いたします。平成12年度のオープン当時から基本的に大きな特別企画展を年2本ずつ打っております。平成28年度には150万人を達成いたしたところです。展覧会の内容によりまして観覧者が大分違っており、昨年度の宮島達男展ですが、こちらは今日の現代アートを代表する作家による世界初となる展示もございましたが、結局5,485人の来場者しかございませんでした。片や3万人4万人というケースもございます。
 この辺の仕込みと調整に非常に苦労しているところではございますが、ほとんどの特別企画展の作家が現存作家となっております。過去の岡本太郎展や今年のナムジュン・パイク展については物故作家でございますが、できるだけ今の存命作家に実際美術館に来てもらい、ここの空間とか立地を利用した展覧会になるよう努めております。よって非常にライブ感のある他館には無い展覧会になっておりますが、一方では非常に不安定な運営でもあります。
 先ほどから所管の問題が出ておりますが、このような展覧会やイベントに追われる事によって、御多分に漏れず通常の文化財の保存・管理、それから修復、研究という分野がおろそかになっております。実際に展覧会の運営・普及事業ということに偏ってしまっているのが現状ではございます。ただ、このようなイベントを持ちつつ、本格的な現代アート展を企画することによって、全体のバランスをとる事も重要かと存じます。ある程度夏休みの家族向けといいますか、集客を見込んだ展覧会にしたり、同じ年に現代アートの醍醐味を表現するような展覧会に仕立てたりして、集客面の工夫をしております。
 そして学校の利用ですが、県内の小中高校の入園料と特別企画展の観覧料ともに減免申請により無料にしております。これは、鹿児島県内では大分定着しつつありますが、場所的にどうしてもバスや自家用車で来ないとならない場所ですので、学校行事や鑑賞教室など様々な場面で、利用を促しているところでございます。学校利用につきましても、職員の中に学校現場からの教員がおりますので、この様な形で広報などでの教育委員会の活用や学校現場のスケジュール調整などにより、展覧会に合わせられるような細かな情報提供や連携をしているところでございます。
 また、特別企画展におきましては、多様なターゲットへの関連事業をできるだけ多く持ちこみ、存命作家にはできるだけ現地へ来ていただいて、作家や作品にできるだけ触れていただくという場を大切にしております。

【清國副座長】 
 どうもありがとうございました。貴重な報告でした。

【生重委員】 
 私、昨年、宮崎県のコミュニティースクールのアドバイザーとして県に入ったんです。都城とか小林とか、結構いろいろな市町も訪れているんですが、残念ながら、この霧島アート、何度も行っていた割に、霧島酒造まで行ったのに。

【鹿児島県霧島アートの森】 
 それは都城でございます。

【生重委員】 
 すみません、食事しに行ったんですけれども、酒造まで行ったのに、アートの森に全然行き着かなくて。広報宣伝に注力なさっている旨もこの中に入っているんですが、この数値データを見ると、学校の利用状況が年々ちょっとずつ減っているなというのと、それから、この来場者数の中に、インバウンドと、それから国内のお客様はどのぐらいいらっしゃるのかということと、たしか宮崎県では、県の教育旅行が九州エリアの他県に比べて極端に低い、宮崎県の魅力をもっとアピールできないのかという県議からの質問が出ていたやに思うんです。それについて、そういう例えば文化振興課とか観光課とか、セクションを越えて一体的な運営推進というか、宮崎の魅力を。ごめんなさい、鹿児島は別件で行っているんです。今、私学振興で行っていて、宮崎と間違えてごめんなさいね。そういうせっかく持っている魅力をもっと何かアピールできるというような、せっかく県がこれだけの予算を掛けてすばらしいことをやっていて、その辺のことは県の中の関係各位で話し合う機会とかというのはあるんですか。あと、すみません、学校の利用がどうして減ってきているのか。あと、隣の県とかにもどうして発信しないのか。

【鹿児島県霧島アートの森】 
 こちらは鹿児島市内よりも宮崎県、熊本県の県境に近いものですから、実際のお客様の割合は、県内よりも県外の方が多くなっております。車のナンバーを見ると、九州全域から来られていますので、確かに観光的な要素も強いのかなという実態がございます。 ただ、学校利用につきましては、児童生徒が個人で行ける場所ではないものですから、学校行事と関連して利用しないといけないデメリットな部分もあります。その年によって増えたり減ったりはしております。去年、28年度は熊本震災がございましたので、震災の影響は少なからず受けております。 また、インバウンドに関しましては、鹿児島空港への直行便が増えたことにより、ソウル、上海、台北、香港からの来館者も目立つようになり、御多分に漏れず急激に増えております。アジア系の方々ですので国籍の分析が難しく、このような個人旅行の数値はとっておりません。団体につきましては、団体利用だと割引になるものですから、申請があった時はどこの国の方というのが大体分かるものですから、台北だけで6000人くらい来られた年もございます。 それから、アピールの方は、学校利用も定着しつつあり県の施設なものですから、県内の小中高校は無料ということになっておりますけれども、いま、ニーズとして、近くの熊本、人吉、えびのからの学校利用も少ないですがございます。また宮崎の都城、小林などからの学校の利用も増えてきております。現在、県内に限定しております学校利用の無料化は、県外からの利便性も考えなければならない課題はございます。 それから、PRにつきましては、展覧会ごとに実行委員会という形で、地元のマスコミ、テレビ局、新聞社と一緒に出資をして、そして売り上げを再分配をするという仕組みで広報を充実させておるところでございます。

【清國副座長】 
 どうもありがとうございました。

【清原委員】 
 私から2点ほど質問させていただきたいと思います。一つは、今、展覧会ごとに実行委員会をやっていらっしゃるというお話があったんですけれども、トータルとしてどんな企画をうっていくのか、それから住民の声、来館者の声をお聞きして、この企画、いいと思ったんだけど結果的には人気なかったねといったことについてのフォローをしていくことですとか、そういった声をお聞きして議論する仕組み、協議会のようなものをお持ちでしょうか。もしお持ちであれば、それが実際にかなり次の企画などに、あるいは美術博物館の運営などに反映されているのかどうかというのをお聞きしたいというのが1点目です。
 それから、2点目は、これだけの非常に多彩な企画をなさっていらっしゃいますので、これだけの企画と、それから文化財管理も併せてこの人数でやっていこうというのは、なかなか大変なことかなと、恒常的に人手が足りないのではないかという感じがいたします。そうしたときに、有償・無償含めたボランティアの参加ですとか、大学生なんかも近頃はいろいろな形でインターンシップ引き受けていただいて、年間40時間とか50時間とか、うちの大学でもやっていますが、そういった大学生などを受け入れるとか、そういう有償・無償含めたボランティアの参加などをなさっていらっしゃるのかどうか。先ほど市長さんもおっしゃっていましたけれども、身近な美術博物館やこういった社会教育施設が、住民にとって身近な生活の一部になる。本当にそこで息をして、そこで暮らしていくという形で取り込まれていくような、そうしたことも大事かなと思うんですが、そうした有償・無償のボランティアを受け入れていく、大学生のインターンシップを受け入れていく、そこからまた更に、個人来館者、生活の中に位置付いていくような方々にお越しいただくといったようなことについて、何かお考えか、あるいは実践していらっしゃるとかいったことをお聞きさせていただければと思います。

【鹿児島県霧島アートの森】 
 最初のご質問ですが、観覧者のニーズとか県民の要望という視点での協議会はございません。アンケート止まりですね。ある程度の予算の中で、存命作家というところがございますので、なかなかこちらの要望が直ぐ実現できるものではございません。プロモーターが持ってくる展覧会を巡回してやるのではないものですから、本当に芸能人に依頼するようなところがございまして、普段からアンケートに出てきているような作家を主軸に、いろいろなネットワークや交渉を重ねているという実態です。本来は協議会のようなもので計画的に優先順位を決めて開催できれば理想かと存じます。
 あと、ボランティアの起用も開館当時から考えておりましたが、こちらの立地条件では人口が1万人も満たない町の美術館なものですから、かなり厳しい実態があります。鹿児島市内から来ると高速道路で1時間半ぐらいかかるのですが、鹿児島市内であれば行くけれども交通費を出して高速料を出してまでしてボランティアは集まりませんでした。特別企画展につきましては、単発である一定の期間だけであれば、毎回ではございませんけれども大学とか専門学校とか、ボランティアは募って運営することもございます。やはり交通手段がネックになっております。
 こちらは現代美術というジャンルでございますので、美術ファンやマニアの方も大事ですし、それから初めてこのような現代美術に触れるという方もいらっしゃいます。「本物を見る」という場でもございますので、更に教育普及の面も同時に充実させないとならない実態でございます。

【清國副座長】 
 ありがとうございました。それでは、笠原委員、金山委員、どうぞ。

【笠原委員】 
 笠原でございます。ありがとうございました。私の方から2点お伺いしたいんです。全体で確認ですが、これ、所管は教育委員会ではないということでよろしいわけですよね。

【鹿児島県霧島アートの森】 
 はい。

【笠原委員】 
 文化振興課ということですね。群馬県の場合も、文化行政を今、知事部局で所管しておりまして、登録博物館も5館、直接の運営は生活文化スポーツ部というところでやっています。事務の補助執行という形で、今の法律の枠組みの中でそういう対応をせざるを得ないんですけれども、その中で2点お伺いします。先ほど学芸員を二人、当初から教育委員会の方から教員出身の方を受け入れられてということでありますけれども、これは知事部局の文化振興課が所管していらっしゃるということで、学芸員の確保については、教育委員会にないということで、かなり難しいのか、その辺が1点です。
 それと、もう一つ、学校との連携という意味で、私ども群馬県の場合にも、とにかく県民に積極的に広く発信をとなると、学校の協力なしに多分知事部局も考えられないんだと思うのですね。特に、これからの地域を支えてもらう子供たちでありますので、いろいろな発信を、行政の面でしっかり捉えていかないと。そうすると、知事部局で所管するのか教育委員会で所管するのかということによって、特に知事部局に所管していた場合に、学校との連携という面で難しさというのはどういうところがあるのかというのを、もし肌で感じているところがあればお話しいただきたいと思うのですけれども。以上、2点でございますけれども。

【鹿児島県霧島アートの森】 
 こちらは財団運営でございますので、本来は財団の職員を採用して、長く情報を蓄積すべきだと思いますが、ずっと教員ですとどうしても異動するものですから、いろいろな蓄積された財産が、情報とかネットワークも一回一回途切れるというのが非常に問題に感じております。ただ、学校現場から教員が美術館に入り、美術館の運営をするということについては、まず教員にとって貴重な経験の場になっております。また知事部局としても、総務課の職員は県職ですので、学校現場のことは分かりません。現場から来ている教員であれば、そこの連携はしやすいです。このような人的な配置は、知事部局でも活用できるものと存じます。あと課題は、学校側の理解と学芸員の確保でしょうか。

【笠原委員】 
 教育委員会が所管だとしたら、もっとその辺は容易にできるところを、非常に知事部局が所管していることによって御苦労されているような点があるのかないのかということを端的にお伺いしたいのですけれども。

【鹿児島県霧島アートの森】 
 私自身も美術館の立ち上げの頃から教育委員会から入ってきている立場ですけれども、最初からそのような形で来ているものですから、もし教育委員会の所管であればどうかという想像がしにくい面があります。今は知事部局からのアプローチで学校現場へのいろいろな連携というのを試行錯誤している状況でございます。

【笠原委員】 
 教育委員会が所管していたらもっとこのようにいくのになというのが日常の中で感じられるようなことというのは、特に学校との連携の中ではおありでしょうか。感覚的な話で申し訳ないのですけれども。例えば教育委員会が所管していないことによって、教育委員会が少し壁になってしまったりして学校との連携が少しスムーズにいかないというような、何かそういう点がおありになるのかどうかというところが、少し現場の感覚として教えていただければと思ったのですけれども。

【鹿児島県霧島アートの森】 
 児童生徒の協力を得たりするのは、その都度、学校長の裁量の中で協力をしていただいたりしております。教員が配属される場合は、一旦退職する形で県の知事部局に入り、そこからまた財団の方に派遣という形になっていますので、手続上の不便はございますが、直接、教員が今ここで動いておりますので、情報とか管理とか展覧会のいろいろな運営については、特に教育委員会でないというデメリットは、直接は感じたことはございません。

【清國副座長】 
 ありがとうございます。そもそも比べる対象がないので、なかなか判断がしづらいところがあったと思います。金山委員。

【金山委員】 
 金山です。先ほどの御説明の中で、展覧会の業務に非常に追われているがために、美術館としての基礎的な仕事がなかなかできないとか不十分だというお話がありました。知事部局の方だと、予算面で教育委員会よりは確保される傾向があるようですが。そこでお聞きしたいのは、来館者数を増やすことを目的化してはいないだろうかということが一つ。
 それから、もう一つは、宮薗さんは以前、教育委員会にもいらっしゃったということですが、教育委員会の所管であったならば、美術館としての基礎的な機能を今よりも充実させていくことができるのだろうか。2点について、お聞かせください。

【鹿児島県霧島アートの森】 
 来館者数につきましては、県の文化振興財団(稲盛和夫理事長)にて毎回、理事会等で入館者数については問われます。毎回、それぞれ増えたとき、減ったとき理由はございますので、それをお伝えして、また次の企画に生かすという状況でございます。確かに入館者数は目標の一つではございますが、ここは野外のサイトスペシフィックな作品の美術博物館ですので、本物の現代アートとして鑑賞してもらうという美術館の機能も、当然職員も設置者にとっても高い優先順位として捉えております。年2回の特別企画展につきましても、決して入場者数だけで企画しているのではございません。夏休みに大勢来てもらったら、秋の企画では、本来の教科書に掲載されるような作家の現代アートを展示するという、バランスを常に考えておりますので、来館者数だけではないと思います。
 ただし今日の県民のニーズとか、入場者数とかも決して無視できないものになっておりますので、そのしわ寄せといいますか、先ほど金山先生もおっしゃったように、通常業務、本来の博物館としての学芸業務、そこにどうしてもしわ寄せが来ております。年度末の燻蒸の時期とかメンテナンスの時期とかに、まとめて作品の登録や情報を整理するとか、本来は日常的に行うべきものですが、不十分な状況は続いております。予算的な問題なのか人的な問題なのか、いろいろなものが不足している現状ではございます。

【清國副座長】 
 どうもありがとうございました。時間が残念ながら巻いているような状況でございます。まだお聞きしたいことはたくさんあるのではございますが、鹿児島県霧島アートの森の御発表・御報告を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
 そういたしましたら、もう所定の時間になってしまいましたので、これで本日は終了せざるを得ません。すみません。皆様方からの御意見や、また御丁寧に御説明いただけて、明らかにしたいところは話題として共有できたのではなかろうかなと思っております。どうも御協力ありがとうございました。
 それでは、今後のスケジュールについて、事務局から御説明をお願いいたします。

【伊藤社会教育官】 
 ありがとうございます。今後のスケジュールにつきましては、資料6にお示ししておりますとおりでございます。資料6にありますとおり、次回は3月26日月曜日の16時からの開催を予定しております。次回は、大変申し訳ないんですけれども、年度末ということもありまして、団体様と日程調整の都合上、8団体にヒアリングを予定しております。スケジュールが少々タイトになっておりまして、申し訳ないんですが、最大で30分ほど時間延長をする可能性がございますので、どうか御理解のほどよろしくお願いいたします。
 なお、本日の資料につきましては、机上に置いていただけましたら、後日郵送させていただきます。
 連絡事項は以上でございます。

【清國副座長】 
 どうもありがとうございました。それでは、本日はこれで閉会とさせていただきます。皆様、お忙しいところ、御協力どうもありがとうございました。

―― 了 ――

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