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2 基本的な考え方
  我が国は、国民の誰もが生涯のいつでも、どこでも、自由に学習機会を選択して学ぶことができ、その成果が適切に評価されるような生涯学習社会の実現を目指している。
  大検も、何らかの理由で、高等学校を卒業できなかった者の学習成果を評価するシステムとして機能してきているが、新試験については、その機能をより充実させる方向で設計する必要がある。
  具体的には、高校中退者等の学校や職業への接続をより円滑にするという観点から、大学等への進学、就職いずれにも活用できるような高等学校卒業程度の学力を認定する試験とするため、以下の3つの点を基本的な考え方とするべきである。

1 大学入学資格付与の機能を維持
  試験の合格者に、一律に大学入学資格を付与するというこれまでの大検の機能を維持すること。

2 高等学校中途退学者などがより受験しやすい試験
  高等学校の進学率が97%に達する中で、年間約9〜10万人の高校中退者がいるが、そのうち大学入学資格検定を受検するのは2割以下に留まっている。様々な理由で高等学校という教育システムでは対応できない者へのセーフティネット(安全網)としても新試験がより十全に機能し、より多くの者が高等教育や職業への途を切り開く上で新試験を活用するようにすること。

3 就職等においても活用されるよう社会的通用性を高める必要性
  高等学校卒業程度の学力を認定する試験としての性格をより明確にし、その合格者が各種職業資格や採用試験の受験資格、採用後の処遇においてより広く高等学校卒業者と同様に扱われるようにすること。
 また、そのために適切な名称(「高等学校卒業程度認定試験」など)とすることを含め、具体的方策を検討すること。


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