もどる



大学入学資格検定の在り方に関する大検部会等での主な意見について


5.社会的認知度を上げるための方策について

 社会的な認知が進んでおらず,企業や大学の関係者の認識の差を解決することが必要ではないか。
 大検合格者は高等学校卒業と同等であるということを,企業がもっと認知し,評価するようにすべきである。
 大検が高卒と同等であるあるといった社会的な知名度が低いため,通信制の高等学校に通っている者が多いのではないかと思う。
 専修学校についても言えることだが、高卒と同等という概念が保護者には理解し難い。大学入学資格を得る方法も高等学校卒業の他にもいろんな途があることについて広報などを通じてもっと一般の人に認知してもらう必要がある。
 もう少し幅広く大検の存在を広報するとともに、門戸を広くすることで、利用する子どもを増やしたほうがよいと思う。
 高校を中退した後に,再出発するために,大検などの制度があることについて情報提供が少なすぎるのではないか。
  今後,高校中退者の再出発のための支援をどのようにするのか。例えば,ボランティアやNPOなども視野に入れて検討すべきだと思う。
 社会的認知度を上げるための方策については,就職という視点で考えると厚生労働省との連携が不可欠であると考える。また、事業主に対して大検の制度の説明会等を行うことや、高校生の就職問題について省庁間を越えた検討を行うことも必要である。
 社会的認知度をあげるための方策・戦略については,大検の制度を改革して,生涯学習時代に相応しい魅力ある制度,教育的にも積極的な意味がある制度にすべきである。
  また,大検のもつネガティブなイメージを払拭するために,大検受検者で後に成功した人々を紹介し,『独学や大検の制度を活用することもいいことであるというメッセージ』を提供してはどうであろう。さらに生涯学習時代に相応しく,大検を受検する人を増やすキャンペーンを行うことも考えられると思う。
 現在、大検制度以外には、高校中退者への支援が行われているとは言えない。都道府県教育委員会は、このような者への支援の為に大検に関する情報提供を行ったり,高校やその他の場所を学習の場として提供するようにするなど積極的な取り組みを図るべきである。さらに通信制・単位制・定時制の入学や中途入学を柔軟にするなど,多様な取り組みについて考えるべきだと思う。
 大検受検者,合格者への支援体制については,強化する必要がある。受検者に対する広報活動や情報提供を徹底し,受験方法や準備について,情報格差が生じないように留意する必要がある。
  また,大検合格者の社会的位置づけを高めるために,就職面への支援体制を行政や企業に働きかける必要があり,ハローワークの協力も不可欠だと考える。
 大検合格にランクをつけても良いのではないだろうか。それによって,受検者に目標ができ、やる気につながると思う。大学なども入試の際にこのことを明記することによって、社会での認知度が上がるのではないか。
  ただし、大検に合格するために教育産業の力を借りなければならない水準とするのは問題があると考えている。

ページの先頭へ