6.教員に対する信頼の確立に向けて-国、大学、教育委員会、学校、教員等に対する期待-

 今後とも教員に優れた人材が得られるよう、教員の給与等の処遇や教職員配置、学校の施設、設備・教材等、引き続き教育条件の整備を進めることが必要である。また、多くの国民が教員や教員免許状に対して抱いているイメージを刷新し、専門職としての新しい教員像を確立していく必要がある。
 国、課程認定大学、各教育委員会、学校、教員等の関係者は、新しい教員養成・免許制度の実現と、教員像の確立に向けて、努力していくことが必要である。

○ これまで、教員に対する揺るぎない信頼を確立するための5つの具体的方策について述べてきた。これらの提言は、養成・免許、採用、現職研修等を通じて、教員の資質能力の向上を図るための施策であり、国民の学校教育や教員に対する期待に応える上で、不可欠の施策である。

○ 教員に対する信頼を確立するためには、このような資質向上方策とともに、今後とも教員に優れた人材が得られるよう、教職や学校が魅力ある職業、職場となるようにすることが重要である。そのためには、教員の給与等の処遇や教職員配置、学校の施設、設備・教材等、引き続き教育条件の整備を進めることが必要である。また、今回の改革を通じて、多くの国民が教員や教員免許状に対して抱いているイメージを刷新し、専門職としての新しい教員像を確立していく必要がある。

○ このため、国、課程認定大学、各教育委員会、学校、教員等の関係者は、以下に述べるようなそれぞれに課せられた役割を十分果たすことにより、新しい教員養成・免許制度の実現と、教員像の確立に向けて、努力していくことが必要である。

○ 国においては、養成・免許、採用、現職研修の各段階を通じて、教員の資質能力の向上に努めることはもとよりであるが、教職の魅力を高め、安定的に優れた人材が確保されるよう、教員評価や処遇、教職員配置の在り方等も含め、総合的な視点に立って、教員政策を推進していくことが必要である。

○ 課程認定大学においては、学校や教育委員会との連携協力を重視し、養成段階において、教員として必要な資質能力を確実に育成することが必要である。養成段階の改革は、教員や教員免許状に対する信頼を確立する出発点であり、教職課程の現状に対する指摘等も踏まえれば、課程認定大学は、今後の教員の在り方を左右する極めて重要な役割を担っていると言える。課程認定大学の関係者には、このような役割についての認識を深めるとともに、改革の円滑な実施に向けた真摯な取組が求められる。

○ 各教育委員会においては、教員の採用や現職研修、人事管理等を通じて、教員の資質能力の一層の向上と信頼の確立に努めることが必要である。また、頑張る教員を励まし、応援していくような教員評価を推進し、処遇にも適切に反映するなど、学校現場や教員を支える観点からの施策の充実が求められる。

○ 各学校においては、魅力ある職場づくりを進めるため、教員同士が学び合い、高め合っていくという同僚性や学校文化を形成することが必要である。このため、個々の教員の能力向上だけでなく、学校におけるチームワークを重視し、全体的なレベルアップを図るという観点から、校内研修の充実に努める必要がある。また、有機的、機動的な学校運営が行われるよう、校務分掌などの校内組織の整備や、個々の教員の知識・経験を他の教員も共有できるよう校内体制づくりを進めていく必要がある。

○ 教員の資質能力の向上や、教職を魅力ある職業とするための様々な施策も、教員自身が、自己研鑽に励み、質の高い教育活動を行っていくという日常的な取組があってこそ、成果を生むものである。このため、教員には、こうした関係機関の取組を教員に対する期待と励ましとして受け止め、日々絶ゆまぬ研究と修養に努めていくことが求められる。

○ 今回の答申を踏まえ、今後、教員に対する信頼の確立に向けて、国、課程認定大学、各教育委員会、学校等、様々な関係者による取組が始まるものと考える。今回の改革を円滑に遂行し、新しい教員像を確立するためには、何よりも、保護者や国民の幅広い理解と協力が重要である。
 現在の学校教育には様々な課題があるが、その解決に向けて中心的な役割を果たすのは、学校現場で日々教育活動に当たる教員である。そして、教員の仕事は、保護者や国民の信頼があって初めて成り立つものである。今回、示した改革方策の着実な推進や、教員自身の努力・意識改革はもとより重要であるが、保護者や国民各位におかれては、まずはこのような関係機関・関係者の取組を見守り、また、励ましていただきたいと考える。

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-- 登録:平成21年以前 --