元文科高第307号
令和元年8月9日
中央教育審議会
次の事項について、理由を添えて諮問します。
大学院設置基準の一部改正について
令和元年8月9日
文部科学大臣 柴山 昌彦
(理由)
平成30年11月26日に, 2040年に向けた高等教育のグランドデザインについて答申を, 平成 31年1月22日に, 2040年を見据えた大学院教育のあるべき姿について審議をまとめていただいたところである。
同答申及び審議まとめにおいては,博士後期課程学生を対象とした教育能力を身に付けるための取組(プレFD)の実施や情報提供を努力義務化すること,必要な学生納付金等や就学上の支援等に対する見通し(ファイナンシャル・プラン)の提示を努力義務化することについて提言いただいたところである。
このため, 答申及び審議まとめで提言された具体的な改革方策を踏まえ,文部科学省において, 別紙のとおり,大学院設置基準の改正を行う必要があるので,学校教育法第94条の規定に基づき,標記の諮問を行うものである。
(別紙)
大学院設置基準改正要綱(案)
第一 博士後期課程におけるプレFDに関する改正
大学院は,博士後期課程の学生が修了後自らが有する学識を教授するために必要な能力を培うための機会を設けること又は当該機会に関する情報の提供を行うことに努めるものとすること。
第二 ファイナンシャル・プランに関する改正
大学院は,授業料,入学料その他の大学院が徴収する費用及び修学に係る経済的負担の軽減を図るための措置に関する情報を整理し、学生及び入学を志望する者に対して明示するよう努めるものとすること。
第三 施行期日
この改正は,公布の日から施行するものとすること。ただし 第一については,令和二年四月一日から施行するものとすること。
【参考】本諮問の根拠条文
〇学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号) (抄)
第三条 学校を設置しようとする者は、学校の種類に応じ、文部科学大臣の定める設備、編制その他に関する設置基準に従い、これを設置しなければならない。
第九十四条 大学について第三条に規定する設置基準を定める場合及び第四条第五項に規定する基準を定める場合には、文部科学大臣は、審議会等で政令で定めるものに諮問しなければならない。
高等教育局高等教育企画課高等教育政策室