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新時代の大学院教育
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【具体的取組】
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今後の大学院教育の量的規模の方向性については,社会人,留学生の入学者を含め,高度専門職業人養成に対する期待など進学需要の増加傾向に合わせ,全体として,着実な増加傾向になると予想される。この傾向は,今後の知識基盤社会の到来を展望すると,一般的には望ましいものと考えられる。また,社会・経済・文化の発展や科学技術の進展等,時代の動向や要請に的確にこたえるとともに,人文・社会科学,自然科学の各分野のバランスのとれた発展を目指すことが重要である。
社会のニーズに対応した人材の養成を行うためには,学修課題を複数の科目等を通して体系的に履修するコースワークを充実し,関連する分野の基礎的素養の涵養等を図っていくことが重要である。
特に,博士課程は,5年間を通した体系的な教育の課程を編成し,コースワーク,論文作成指導,学位論文審査等の各段階が有機的なつながりを持って博士の学位授与へと導いていくといった教育のプロセス管理が重要となる。
これと関連して,各大学院においては,その人材養成目的や特色に応じてアドミッション・ポリシーを明確にし,それを適切に反映した入学者の選考上の工夫を行うことが重要である。
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【具体的取組】
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課程制大学院制度の趣旨の徹底を図るとともに,博士の学位の質を確保しつつ,標準修業年限内の学位授与を促進する。
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【具体的取組】
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なお,現行のいわゆる「論文博士」については,企業,公的研究機関の研究所等での研究成果を基に博士の学位を取得したいと希望する者もいまだ多いことなども踏まえつつ,学位に関する国際的な考え方や課程制大学院制度の趣旨などを念頭にその在り方を検討し,それら学位の取得を希望する者が大学院における研究指導の機会が得られやすくなるような仕組みを検討していくことが適当である。
今後の大学院教育の組織的展開が有効に機能するよう,各大学院における課程の目的,教育内容・方法についての組織的な研究・研修(FD)の実施が必要である。また,大学院の課程の修了時における質の確保等を図る観点から,成績評価基準等の明示等について,大学院設置基準に規定を置くことが適当である。
これらの取組に加え,各大学院は,教員の教育研究活動について評価を行うことによって,教育・研究指導能力の向上に資することが重要である。
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【具体的取組】
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従前より,産業界,地域社会等と大学は,人材養成,研究開発等において連携を図ってきたが,これを更に推進していくことが必要である。その際,産業界等においては,それぞれの業種などに応じて,自らの大学院教育に対するニーズを明確かつ具体的に示すとともに,各大学院においては,そのようなニーズを的確に踏まえた教育内容・方法等を取り入れていくことを通じて,両者の協力関係をより一層推進し,産業界等社会のニーズと大学院教育のマッチングを図っていくことが重要である。また,大学院の地域連携活動の一層の推進を図り,大学院が人材養成を含めた地域の発展のためにその役割を積極的に果たしていくことのできる環境の整備も重要である。
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【具体的取組】
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さらに,各大学院,企業等は,博士課程修了者等の多様な進路の開拓を図るための取組を実施することが求められる。国は,大学や企業等,双方におけるこれらの努力及び社会的評価を踏まえつつ,産学官連携による人材養成の取組への支援や社会ニーズを踏まえた魅力ある大学院教育に対する支援を行うことが必要である。
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【具体的取組】
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博士課程(後期)レベルにおける優れた人材の育成を行うため,博士課程(後期)在学者等を対象とした修学上の支援策の充実を図ることが重要である。
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【具体的取組】
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学生においても,高度な研究水準にある大学院等で,異なる研究経歴の教員から多様な視点に基づく教育・研究指導を受けたり,異なる学修歴を持つ学生の中で互いに切磋琢磨しながら自らの能力を磨いていく教育研究環境に豊富に接していくことが重要であり,学生の流動性を拡大していくことが必要である。
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【具体的取組】
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さらに,社会人の大学院教育に対する期待にこたえるため,そのニーズを的確に受容し,大学院教育へのアクセスの拡大を図っていくことが重要である。
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【具体的取組】
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大学院の教育研究機能の活性化を図っていくためには,若手教員の研究環境の改善,とりわけ,博士課程学生からポスドク,助教等といった大学における教員・研究者としてのキャリアの各段階に応じた体系的な研究支援措置の推進を図っていく必要がある。
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【具体的取組】ル
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大学院の教育研究能力を高めていくためには,多様な場での教育活動の実践経験や豊富な研究経歴を有する大学教員・研究者が相互に刺激し合い影響されるような教育研究環境を整えていくことが重要であり,教員・研究者の流動性を拡大していくことが必要である。このような人材の流動性拡大の検討に当たっては,産学官の広い枠組みの中で社会全体の流動性の拡大を推進していくことが必要である。
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【具体的取組】
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事前評価(設置認可制度)と事後評価(認証評価制度など)の双方の適切な役割分担と協調の確保等を通じて,全体として大学の質を保証する大きな枠組みを確立していくことが重要である。とりわけ,事後評価については,大学関係者等の協力を得ながら社会に早期に定着させ,実効性ある評価へと発展・充実させていくことが急務となっている。
今後,事後評価の制度については,
の三つの仕組みにより,大学院の特性に応じた適切な評価が多様な観点から行われる体制を整えていくことが必要である。
さらに,将来的には,認証評価について,大学全体を組織体として評価する「機関別評価」に加え,大学院教育の専門性に沿った「専門分野別評価」を導入していくことが適当である。
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【具体的取組】
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我が国の大学院が教育研究を通じた国際貢献・交流を推進することは,教育研究水準の向上等を通じて,大学院の国際的な通用性,信頼性を確保し,世界規模での競争力の強化を促進する上で大きな意義があるものである。
また,国境を越えて展開される教育の提供によるアクセスの拡大を推進するに当たっては,我が国の学位の国際的な通用性の確保に十分留意することが必要であるとともに,国際的な大学の質保証システムの構築が必要であり,それに向け,我が国は積極的に貢献すべきである。
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【具体的取組】
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今後更に国際競争力のある大学づくりを推進するため,創造性・柔軟性豊かな質の高い研究者の養成が期待される卓越した教育研究拠点に対する重点的支援を一層強力に展開することが重要である。
このため,「21世紀COEプログラム」の実績を踏まえ,より充実・発展した形で拠点形成が推進するよう,今後の在り方を検討し,具体化していく必要がある。
今後の大学院教育の改革の方向性,展開方策等について,国は,今後5年間程度の期間において早急に取り組むべき重点施策を明示し,体系的かつ集中的な施策展開を図っていくとともに,各大学は,それを踏まえつつ,大学院教育の充実を図っていくことが望まれる。
大学院教育を含めた高等教育に要する費用は,学生個人のほかに,産業界等を含む社会全体も負担すべきものであり,高等教育への公財政支出の拡充とともに民間企業や個人等からの資金の積極的導入に努めることが必要である。
また,各機関に適切な支援がなされるよう,機関補助と個人補助の適切なバランス,基盤的経費助成と競争的資源配分を有効に組み合わせることにより,多元的できめ細やかなファンディング・システムが構築されることが必要である。
さらに,自己資金調達と外部資金導入に係る環境醸成と条件整備が求められ,短期的な経済情勢や国の支援策のいかんによらず産業競争力を持続的に維持・強化していける産学官連携の体制の構築が求められる。
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