大学入学資格検定の在り方について(諮問)

15文科生第586号
 
中央教育審議会

 次に掲げる事項について、別紙理由を添えて諮問します。


 大学入学資格検定の在り方について


 平成15年10月7日


文部科学大臣 河村 建夫


(理由)

 大学入学資格検定は、大学入学に関し、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があるかどうかを認定することを目的としている。
 このため、大学入学資格検定は、高等学校を卒業しなかった者などに対して、高等教育を受ける途を開く役割を果たしている。同時に、同検定が、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があることを認定する唯一の試験であることから、各種職業資格の受験資格においても、高等学校卒業と同様に扱われる例が増えてきている。
 この度、大学入学資格については、教育の国際化等の観点や、社会人や様々な学習歴を有する者への入学機会の拡大等を図る観点から、本年9月の制度改正により弾力化し、大学の個別審査により、高等学校卒業と同等以上の学力があると認められる者に入学資格を付与することを可能としたところである。また、これと同様に専修学校専門課程の入学資格についても、個別審査により入学資格が付与できることとなったところである。
 このような状況の下、大学入学資格検定については、高等学校卒業程度の学力を認定すること、及び、学習成果をより適切に評価し、生涯学習社会の実現に資するものとすることの重要性が高まってきている。
 このため、大学入学資格検定について、高等学校卒業程度の学力を認定する試験としての性格をより明確にすること、及び、各種職業資格の受験資格における取扱いなどにおいてより広く活用されるようにするための方策について検討する必要がある。

(生涯学習政策局生涯学習推進課)