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ナショナルトレーニングセンターの設置等の在り方に関する調査研究協力者会議

2003年8月4日 議事録
ナショナルトレーニングセンターの設置等の在り方に関する調査研究協力者会議(第6回)議事要旨

ナショナルトレーニングセンターの設置等の在り方に関する
調査研究協力者会議(第6回)議事要旨

   日   時: 平成15年8月4日(月)13:00〜15:00

   場   所: 文部科学省別館9階   特別会議室

   出席者: [委員] 浅見委員長、河野副委員長、青島委員、池上委員、市原委員、岡崎(甚)委員、岡崎(助)委員、金子委員、澤木委員、三木委員、吉田委員
[文部科学省] 田中スポーツ・青少年局長、高杉スポーツ・青少年総括官、渡邊競技スポーツ課長、牛島競技スポーツ課課長補佐、菅野競技スポーツ課課長補佐、南競技スポーツ専門官、長尾競技スポーツ課専門官、外

   議事概要
    (1) ナショナルトレーニングセンターの中核拠点となる西が丘地区の整備について事務局から資料説明後、意見交換を行った。   (○:委員、△:事務局)

     日本のナショナルトレーニングセンターとして施設を整備するにあたって、メダル獲得の可能性が高い競技等に優先順位をつけて整備する必要があるのではないか。

     現況図で示している西が丘地区で、物理的に整備が難しい競技施設があるのか。

     屋内競技種目については、高層の体育館を建設することでまかなえるが、屋外競技種目の施設として、芝生のグランドと400mトラックの両方つくることは難しい。

     今までの会議で、ナショナルトレーニングセンターは、交通の便のよい大都市近郊ということで西が丘になった。資料として西が丘地区の現況図が出ているが、どれぐらいの容積の建物が建設可能なのか等を示してもらわないと議論できないのではないか。

     現在のサッカー場とテニスコートの所に400mトラック、JISSの裏に体育館、その横に宿泊施設の建設を大まかに考えている。
   平成16年から実現に向けて動きだしたい。今後、基本計画、基本設計と進め、建設に もっていきたい。

     時間は流れていくので、実現できることから進めて欲しい。

     整備するにあたって、機能についても考える必要がある。例えば、トレーニングのための施設とするのか、観客も入れ、大会等が開催できるような施設にするのか。

     韓国は可動式の観客席をつけており、海外のチームと試合ができるものをつくっている。

     ナショナルトレーニングセンターとしての機能を果たすことを考え、施設を考える必要がある。

     本格的な観客席ではなく、簡易なものでよいので、コーチや強化スタッフ用の席が必要である。

     例えば大きな体育館の一つには、観客スペースをとってもいいのではないか。

     現在、JISSに整備されている専用施設で、スペースが十分でないところがあるが、現在のままでいくのか。また、JISSに体力測定に来た選手が、測定前の準備体操をすることのできるスペースなども必要である。

     競技団体の要望を全部満たすと、サッカーのピッチ4面分の広さが必要となるので、共用の部分、専用の部分をミックスしなければならないと考える。

     西が丘に全競技団体の施設を作ることは無理である。中間まとめには、中核拠点と競技別強化拠点とのネットワーク型としており、ネットワークを生かすために必要な施設をつくることが必要であると思う。

     ナショナルトレーニングセンターには、専任コーチが常駐できるようなスペースが必要である。コーチを集めることによってそこで情報交換が可能となり、ネットワークの有効活用ができる。

     JOCでは一貫指導システムを進める中で、中央のトレーニング拠点とブロックの拠点を作りたいと考えている。現在、各政令指定都市や大きな国際大会を実施した都市と協定を結んでおり、地方自治体の持っているスポーツ施設を安価に借り上げて活用している。今後は、企業の施設も考えていきたい。

     陸上競技場の走路は50℃以上にもなるので、トラックには屋根をかけて欲しい。

     体育館内の競技は、それぞれ専用として考えているのか。

     競技団体は専用のスペースを考えているが、専用部分と共有部分とで考えていかなければならない。

     自衛隊体育学校の体育館のように、広いスペースを間仕切りできる施設を作ればよい。

     シンクロのトレーニングでも、プールの中のだけではなく陸上での練習も重要であり、現状は、体育館を借りたいが空いていない状況である。バレエ等の練習ができるような、多目的に使え、共用できる体育館や用具が必ず必要である。

     芸術系の体育館等、共通の特性を持つ競技が連携し、無駄なく使える施設を作るべきである。

     フレキシブルに使える柔軟なスペースを確保しておいた方がよい。

     付属施設についても、ロッカールームやミーティングルームは必要であり、そういう所を充実させて欲しい。

     現在のJISSの施設は、宿泊収容数も不足している。また、シングルルーム型であるためにリラックスできないという意見がある。宿泊施設を増やすとともに、トレーニング効果が上がるような、リラックスできる施設も充実させて欲しい。

     ナショナルトレーニングセンターでは、練習が終わった後に、いかに有意義な時間を過ごすか、心地よく日々が過ごせるかが重要。レストランや、リハビリテーション機能を持つ浴場とか25mプール、サウナも必要である。

     スポーツは自然との関係も重要。自然、省エネ、環境、人間、スポーツ文化という観点から物を作っていく必要がある。その視点を入れないと、箱に入れられてトレーニングさせられているという気持ちになる。

     宿泊施設の部屋については、ツインルームがベースで、それ以外に憩いの場所があればよい。一人になるよりも、練習以外の生活も共にする方が合宿の意義がある。

     合宿で疲労がたまってくるとケガをしやすくなるため、その日のうちに疲労をとることが必要となる。入浴施設、リラックスルームを充実させて欲しい。また、疲労回復のための軽いトレーニングができる共用場所も必要である。現場のコーチに意見を聞いて欲しい。

     メディアブース、記者会見場も必要である。

     陸上競技場以外に、芝の上で動きづくりをしたり、ウォーミングアップ、クーリングダウンにも使える芝生の多目的スペースが欲しい。

     多くの競技種目がトレーニングに使える傾斜走路が欲しい。

     多目的スペースや傾斜走路は地上に作る必要はなく、建物の屋上や、中間層等、柔軟に考えればいい。

     宿泊施設については、選手達が日用品を調達する店やレストラン、各フロアには簡単な調理場があるとよい。

     運営費の財源、維持管理費についてはどうなるのか。

     西が丘にJISSと一体として整備するということは、日本体育・学校健康センターが、管理運営を行うということにならざるを得ないと思う。運営費は、基本的には国からの交付金となるが、独立行政法人となるのでいろいろな財源が考えられる。また、利用料は徴収することになると思う。

     柔道は講道館があるからいいと思っていたがどうなのか。

     ヒアリングをして分かったことで、講道館の事業が優先されるため時間的な制限があるほか、 道場の面数は十分あるが、ランニングするスペースや宿泊施設にも問題があると のことであった。

     陸上競技の投てきのトレーニングについては、どう考えているのか。

     ハンマー投げについては、抵抗が違うサークルが3〜4箇所必要となるため、西が丘では無理と考えている。

     陸上競技場には屋根が欲しいと考えているが、屋根がドーナツ場に空いていれば、やり投げはできる。     

     施設を専用利用にする場合でも利用料が必要となり、競技団体の財務状況が関係してくるので、競技団体内での検討が必要になってくると思う。

     今日出た意見をまとめていただき、事務局から方向性を出して欲しい。

    (2) 今後のスケジュールについて事務局より説明を行った。



(スポーツ青少年局競技スポーツ課)

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