第1回日本成長戦略会議人材育成分科会 議事録

1.日時

令和8年1月26日(月曜日)10時30分から12時00分

2.場所

文部科学省 ※対面・WEB会議の併用

3.議事録

【安井高等企画課長】
定刻となりましたので、ただいまから第1回日本成長戦略会議人材育成分科会兼第3回人材育成システム改革推進タスクフォースを開催いたします。
 本分科会は、ウェブ会議方式と対面を併用して開催させていただきます。
 本分科会の開催に先立ちまして、昨年11月より人材育成システム改革推進タスクフォースとして2回議論を実施してまいりましたが、今回から高市総理より御指示を受けまして、人材育成分野の検討を進めるために、日本成長戦略会議の下に設置された人材育成分科会として開催をさせていただくことになりました。本会議の設置に係る関連資料を参考資料1から6としてお配りしてございます。
 委員の皆様におかれましては、御多忙の中、本日御出席くださいまして、誠にありがとうございます。資料で本日意見提出いただく委員の方を含めまして、本日御参加の委員の皆様につきまして、お配りしております参考資料6の一覧をもちまして御紹介とさせていただきます。
 本日、松本大臣は冒頭のビデオメッセージで、また、対面にて清水政務官が参加してございます。また、本日関係府省として、内閣府科学技術・イノベーション推進事務局より井上統括官、経済産業省より畠山経済産業政策局長、菊川イノベーション・環境局長に御出席いただいております。
 それではまず、松本大臣からビデオメッセージにて御挨拶申し上げます。
 
【松本文部科学大臣】
文部科学大臣の松本洋平です。お集まりの皆様におかれましては、お忙しい中、御参加いただきまして、誠にありがとうございます。
 この人材育成分科会は、高市総理の指示の下、強い経済、未来への成長を実現するために立ち上げられた日本成長戦略会議の下に設置された分科会の一つです。急激な少子高齢化やDXなど、今、我が国の社会は大きな変わり目にあります。そして、今年生まれた子供が社会に出る2040年代の社会の姿は、現在の常識が大きく転換していることは間違いありません。
 これに関して本日経済産業省から具体的な説明があるかと思いますが、15年後の予測として、いわゆる理系人材やエッセンシャルワーカーの不足などの大きな需給ギャップが発生するという推計があります。文部科学省としても、令和7年度補正予算や8年度予算案を通じて、高校教育改革や大学などに対する成長分野への転換支援、大学などの教育研究の維持・向上への支援を充実させるところですが、まだ検討が必要な視点もあろうかと思います。
 さらに、本日は高等教育をメインに議論していただきますが、昨年末には、この分科会に先立って、私の下に設置した人材育成システム改革推進タスクフォースにおいて、教育関係者や経済界の皆様から高校教育の在り方について御意見をいただいたところです。ぜひ高校教育改革の動きも念頭に置きつつ、高校から大学・大学院までを通して一体的に取り組むべき人材育成の課題について、高等教育段階を中心に忌憚のない御意見を頂戴できればと思います。
 今後も我が国が持続的に成長・発展していくために求められる人材育成の方策について、関係省庁や関係機関と連携して全力で取り組んでまいりますことをお約束して、私からの挨拶としたいと思います。それでは、よろしくお願いをいたします。
 
【安井高等企画課長】
松本大臣から御挨拶を頂戴いたしました。
 それでは、プレスの皆様は、会議室から御退出をお願いいたします。
 これより議事に入ります。本分科会は、高校から大学・大学院までを通じた人材育成改革について議論を行うこととしております。今回は、主に高等教育の在り方を議論する回となりますけれども、まず入口でございます高校教育改革の状況として、高校教育改革に関する基本方針(グランドデザイン)の骨子について、説明をお願いいたします。
 
【望月初等中等教育局長】
初等中等教育局長、望月でございます。本日はありがとうございます。
 先ほど松本大臣からの御挨拶にもございましたけれども、大学改革、そしてその前提となる高校教育改革は一体として改革を進めていく必要がございます。本日は高等教育がメインではございますけれども、その議論に資するよう、高校改革の検討状況といたしまして、昨年の11月に骨子を、国の方針であるグランドデザイン、資料1-1でございますけれども、これを取りまとめました。大臣の御挨拶にもございましたけれども、教育関係者、経済界の皆様方から御意見を頂戴したものを踏まえまして、今年度中に成案を得るべく、今、作業を進めているところでございます。その1-1につきまして、高校改革のこれからの方向性につきまして、簡単に御説明をいたします。座って失礼いたします。
 資料1-1、まず1ページ目を御覧いただきますと、高校改革の大きな方向性、グランドデザインの背景につきまして記述をさせていただいております。御承知のとおり、2040年には少子高齢化がより進み、そして生産年齢人口の減少の一層の深刻化、あるいは産業構造の変化を踏まえました労働力需給のギャップ、あるいは地方の過疎化等が深刻化されることもございます。そうした社会を見据えて、個人の幸せのためにも、そして社会や地域の経済の持続可能な発展のためにも、高校改革の方向性として3つの視点を定めてございます。一つが、AIに代替されない能力や個性の伸長、2つ目が、我が国の経済社会の発展を支える人材育成、3つ目が一人一人の多様な学習ニーズに対応した教育機会・アクセスの確保の観点でございます。
 視点1、1ページ目の真ん中から下でございますけれども、AIに代替されない能力や個性の伸長につきまして、確かな学力、基礎学力を育成するとともに、情報活用能力や問題発見・解決能力の育成、探究的な学びの学習観への転換や、主体性の涵養等が必要としてございます。
 2ページ目、視点2でございます。社会・経済の発展を支える人材育成につきまして、文理を分けない文理横断の学び、そしていわゆる人材育成の観点から理系人材の不足あるいはエッセンシャルワーカーの不足が懸念されていることから、専門高校、いわゆる職業学科の機能強化・高度化、あるいは探究、文理横断、実践的な学びの充実に向けての取組を行うこととしてございます。
 視点3では、一人一人の多様な学習ニーズに対応した教育機会・アクセスの確保につきまして、生徒の知的アクセスを確保しながら、小規模校を含む学校間連携や遠隔授業の推進等に取り組むこととしてございます。
 3ページ目、3として、高校教育の充実に向けた支援についてでございます。公立高校につきましては、今般のいわゆる高校無償化に伴う高校教育の普及や機会均等を図る観点から重要な課題を果たしている公立高校につきましての影響も懸念されているところでございます。公立高校への支援を拡充することを中心としまして、国のグランドデザインを踏まえまして、今後、都道府県におきましては実行計画を策定し、また、それを踏まえた新たな交付金等も創設することも検討しているところでございます。この都道府県の取組の対象となるものとして、先ほどの視点1から3を前提として、専門高校の機能強化・高度化や普通科改革を通じた高等学校の魅力化、あるいは地理的アクセス、多様な学びの確保に関する取組を考えてございます。
 そして、その新しい交付金の創設に先立ちまして、令和7年度、高校の姿を変えていくことを目に見える形で高校生に示していくことができるように、7年度補正におきましては、都道府県に基金を造成しまして、高校教育改革を先導するパイロットケースの創出に関する支援を行うための予算を2,950億計上してございます。
 以上でございますけれども、最後に、本骨子に対して既に関係団体からの御意見として、例えば、いわゆる高校無償化が公立高校への改革の支援の拡充や、その前提となる指導運営体制の充実を伴うことをしてほしいという御意見や、あるいは多様性、好奇心、探究力を中心に個を磨き育む初等中等教育への転換をしていただきたいこと、あるいは地域産業等に必要な人材の需給ミスマッチを踏まえた地域の産学官等多様な主体が集まる人材プラットフォームの整備をはじめとした、そうした多様な御意見もいただいたところでございます。
 一部、前回タスクフォースで配付したものが含まれていますが、詳細は資料1-2を御覧いただきたいと思います。こうした関係団体の御意見を踏まえまして、できるだけ早い時期に都道府県に対するグランドデザインをお示ししたいと考えてございます。
 ありがとうございました。
 
【安井高等企画課長】
ありがとうございました。続きまして、経済産業省から、我が国の人材育成の在り方を検討していく上で重要な資料となります就業構造の推計等につきまして、御説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
 
【畠山経済産業省経済産業政策局長】
経済産業省経済産業政策局長の畠山でございます。今日は何とぞよろしくお願いいたします。日本成長戦略本部事務局の事務局長代行も兼務しております。
 それでは、資料2に基づきまして御説明をさせていただきます。2040年の就業構造推計(改訂版)とございますけれども、これは2040年に達成されるであろう産業構造を基にその時点での就業構造を推計したものでございます。昨年6月に公表したものからさらにアップデートをし、地域別にどんな状況になっているのかという分析も加えているものでございます。
 2ページを御覧いただきますと、そこの最初のポツにありますように、今後人口減少によりまして就業者数は400万人ぐらい減るという見通しを持っておりますけれども、AIあるいはロボット等の活用やリスキリングなどによって全体で大きな不足は生じないと我々は見ております。
 一方で、職種・学歴・地域間では、需給のミスマッチが生じると推計をしております。右下の吹き出しを御覧いただければと思いますけれども、赤い数字が不足するものでございまして、黒い数字は余剰するということでございます。まず、余剰からいいますと、事務職あるいは文系人材は余剰が発生すると見ております。一方で、AI・ロボット等の利活用人材、これは340万人不足すると見ておりますし、現場人材、これは260万人不足する。それから、理系人材でいいますと120万人が不足すると、そういう可能性があると見ているところでございます。もう少し左を御覧いただきますと、工業科の高卒の方も91万人不足するとみているところでございます。
 ページをめくっていただきまして、3ページを御覧ください。まずは職種間のミスマッチでございます。先ほどご説明したとおり事務職は440万人ほど余剰が生じますし、それから、AI・ロボット等の利活用人材は339万人、あるいは現場人材が260万不足するとみております。内訳で下のほうを御覧いただきますと、特に製造業で各分野不足をするということで、専門職も不足でございますし、さらに現場人材は256万不足ということで、特に製造業での現場人材の不足が目立つということでございます。
 次のページを御覧ください。4ページでございます。今度は学歴間のミスマッチでございます。先ほど御説明したように、大卒・院卒の理系人材でこれを合わせますと120万人以上不足するということでございます。下のほう、内訳を御覧いただきますと、特にAI・ロボット等の活用を担う人材、これが相当不足をするということが見てとれます。一方で、大卒・院卒の文系人材は80万人余剰が発生すると見ております。
 それを地域別のミスマッチに分解した結果が5ページ、6ページでございます。まず、5ページは、地域別に職種でどれぐらい過不足が生じるのかというのを見たものでございます。各地方に分けておりますけれども、東京圏、このグラフの一番左、関東一都三県が、全体的に余剰でございまして、その多くを青色、事務職が占めているという状況でございます。一方で、AI・ロボット等の利活用人材を含む専門職はほとんどの地域で不足をしておりまして、それが濃い赤でございます。それから、現場人材、これはピンク色でございますけれども、これも大きく不足をいたします。地方であればあるほど不足が目立つという状況になっております。
 それから、6ページを御覧ください。今度は学歴の内訳で地域別に見たものでございます。左側が、学歴の内訳で大学・院卒の文系はどうなっているか、右側が、理系がどうなっているかということです。文系、左側を御覧いただきますと、東京圏を中心に相当余剰が発生しております。地方は一部不足をしているところもあります。一方で理系、右側を御覧いただきますと、大卒・院卒の理系は東京圏も含めて全ての地域で大きな不足が見てとれます。それから、工業高校あるいは高専の不足も顕著であるということが見てとれます。
 7ページでございます。こうした推計結果を踏まえた今後のさらなる検討課題でございます。まず、先ほどの地域別の推計自体も、これからさらにアップグレード、より精査をしてまいります。企業側のニーズについても、どんな投資が生まれるのかということも踏まえて解像度を上げていきたいと思いますし、それを踏まえて、労働の供給側で各地域でどういう人材輩出をするのか、人材育成をするのかということについても、これは産業界と教育界の皆さん、それから自治体の皆さんが連携してそれぞれ解像度を高めていきたいと思っております。
 その上でございますけれども、まず一つ、この7ページ御覧いただきますと、大きく3つに分けておりますけれども、一つはやはり理工系人材が圧倒的に足りなくなるということでございます。これは今後の我々の成長に向けて死活的な課題だと捉えておりまして、年間数万人規模で質的・量的拡大に向けた取組をしていく必要があるということです。
 また、最初の丸のところで1、2、3と書きましたけれども、1つめは、教育現場では理系転換あるいは文理融合、新設・再編、広域連携等に積極的な大学・高校などの安定的な財務・経営基盤を確保していく必要があるのではないか、ということです。2つ目は、地域の実情に即した産学連携案件の掘り起こしに向けた制度面――これは定員の管理とか実務者教員の採用、処遇の問題もあろうかと思いますけれども、そういった制度面も含む環境整備を検討する必要があると思っております。3つ目は産業界のスキル需要の可視化――どういったところが足りないかということをちゃんと可視化をするということと、職務給の処遇改善、そういったことで理工系を志望する人材を拡大していくということが必要かと思っております。
 それから、2つ目、地方を中心とした現場人材の育成についてです。製造現場あるいはエッセンシャル産業を支える現場人材が大幅に不足しておりまして、専門高校、専修学校や短大などの教育界における人材育成を充実させていく必要があると思いますし、社会人のリスキリングも含めた対応が必要だと考えております。
 それから、3つ目、AI・ロボット時代に即した教育人材育成ということでございます。今後は相当、生成AI・ロボットによるスキル代替が進んでまいります。ここの人材が足りないということは、大きな成長機会を逃すだけではなく、制約要因の解決にも程遠くなってまいりますので、AI・ロボットと協働する人材の育成を進めていく必要があろうかと思っております。加えまして、やはり人材を必要とする企業にも、自らそういう人材を確保する、あるいは育てるということにも積極的に対応していく必要があろうかと思っておりまして、この辺り、経済産業省も文部科学省と一体となって進めていきたいと考えております。
 私から以上でございます。ありがとうございます。
 
【安井高等企画課長】
ありがとうございました。それでは、高等教育局より、2040年に向けまして急激な人口減少の進展、また、先ほど御説明いただきました産業構造の変化が見込まれている中で、本日の主たるテーマでございます高等教育改革を進めていく上での課題、検討事項等について御説明を申し上げます。
 
【合田高等教育局長】
高等教育局長の合田でございます。ただいま望月局長から説明のあった高校教育の構造的な改革、あるいは畠山局長の就業構造推計を踏まえまして、大学などの高等教育の現状と政策的な方向性につきまして、資料3に基づきまして手短に御説明をさせていただきます。
 資料3の1ページを御覧ください。1ページ目の右上のグラフを御覧ください。大学進学者の推計でございますが、8年後の2034年頃までは60万人を大学進学者の数は維持いたしますが、その後急激に減少して40万人になるという構造にございます。したがいまして、大学の量と規模につきましては、当面学生は減らないからと先送りをすることなく、今ここで手を打っておかないと、8年後からの学生の急減期に社会全体として塗炭の苦しみを味わうということになります。むしろ学生数の減少を機に、大学の分野や所在のリバランスを図り、質の向上を図る必要があると考えてございます。
 まず、分野のリバランスという観点から、2ページ目を御覧ください。詳しい御説明は省かせていただきますが、端的に申し上げれば、高校生の7割は普通科で学んでいて、その7割は文系を選んでおりますので、高校生の半分が普通科文系で学んでいる。大学生は半分が人社系で学んでいるということでございます。かつ、今、高校の言わば予備校化が進んでおりますので、高校1年生で文系を選んだら、その後は理数の学びから離れるという文理分断の構造がある。これは大変大きな問題だと思っております。
 2つ目は、真ん中の緑色の数字を御覧いただければと思いますが、15歳の段階で日本の女性は、OECDのPISA調査で数学的リテラシーも科学的リテラシーも先進国でトップ水準でございます。これが高校に行きますと、高校の普通科理系を選ぶ女子生徒は16%、大学で理工農系を専攻する女子学生は同世代の僅か5%まで不自然に減るという構造になっておりまして、こういう構造的な課題があるということでございます。
 この分野別のポートフォリオ、3ページでございますけれども、畠山局長の就業構造推計を踏まえ、あるいは高校改革グランドデザインの方向性でイメージすると、2024年から15年後、2040年にはこういう構造に持っていく必要があるのではないかと思っております。もとより、長期的には100年前の旧制高等学校令の文科・理科を淵源とする日本独自の文系理系というこの構造自体を解消していく必要があると考えておりますが、現に今目の前にある、厳然とあるこの文理分断というものを止めて、社会の構造的な変化と教育システムを接続していくためには、政策的な働きかけが必要だと思っております。なぜなら、我が国の大学には構造的な課題があるからでございます。
 4ページを御覧ください。これは我が国の高等教育をざっと整理したものでございます。明治期から昭和34年までに出来た第1世代大学、言わば社会通念上の有名大学の主な特徴としては、主として大都市圏に位置している。それから、大規模校が多い。それから、これは慶應義塾大学は希有な例外でございますけれども、理系比率が比較的低い。すなわち、人社系の比率が比較的高い。それから、高所得者層の出身の学生が比較的多いということでございます。それに対して比較的新しい時期に設立された大学の主な特徴は、大都市圏以外にも立地していて、比較的規模が小さい。理系比率が比較的高く、保健等の地域を支える人材に関する資格関係の分野で人材を育成している。女子学生が比較的多いということでございます。
 飛んでいただいて恐縮でございますが、10ページを御覧いただきますと、これは大学の都道府県別の流入、それから流出の状況でございます。東京都に8万人が流入しているということがお分かりいただけると思います。
 また4ページに戻っていただいて恐縮でございますが、そのことをトレンドとして踏まえますと、今後、18歳人口の減少、大学進学者の減少に基づきまして、第4世代、第3世代から撤退をしていくということになりますと、4ページ目の一番下の構造にありますように、ますます社会の人材需要とのギャップが拡大するということでございます。
 さらに、分野という観点だけではなくて大学教育自体の課題といたしましては、5ページの左側のグラフにございますように、人文・社会学、これは学生数としては最も多いわけでございますが、最も学修時間が短いという実態もございます。
 6ページ目の上頃にございますように、そもそも学部4年間の教育の付加価値を高めていく、言わば出にくい大学にどうしていくのかというのが大きな課題かと存じております。
 8ページを御覧いただければと存じます。こういった社会背景には、社会的な意識として、8ページ目の1ポツの矢印のところでございますが、高校はとにかく普通科、それから女子だから文系、あるいは本人の学びの必然性は等閑視をして、理数科目は早めに捨てて偏差値を上げて、大都市の有名大学に行けば生涯安泰といったような、いささか古い、アップ・ツー・デートされてない意識が横溢していると考えられます。
 5ポツのところまで飛んでいただきまして、私どもとしてはまず、望月局長からございました徹底した高校教育改革、特にデジタルネイティブどころか生成AIネイティブの今の子供たちは、例えばコンピューターグラフィックスに必須な行列やベクトルは、我々の世代とは全く違う、ある意味の輝きを持って受け止められていると存じますが、我々大人がそれを引き出していないという課題があろうかと思います。
 その上で大学教育でございますが、大都市の私立大学の理工のデジタル分野の重視、あるいは人社系の入学定員のダウンサイジングによる学生教員数比率の改善や数理分野の併修を通じた質の向上が不可欠であると存じております。また、地方におきましては、知事と学長が、先ほど畠山局長からお話がございましたように、人材需要、実需をしっかりと共有した上で、地域に不可欠な医療や福祉分野、産業、インフラといったような分野の人材を育成するというために、高校をどう変え、大学をどう変えていくのかということの方向性、戦略を協議し、実行していくということが必要かと思っております。
 また、公立の高専、これも今、各県で非常に設置意欲が増しておりますので、私どもも、右側にございますように1,000億規模の基金を活用してこれをしっかり支援してまいりたいと思っております。私どもも、経済産業省、厚生労働省、国土交通省などと連携しながら取り組ませていただきたいと存じます。
 最後に、大学はもとより今の社会の価値観の延長線上ではなくて、新しい価値や目標を生み出すということが大きな目的というか存在価値だと思っております。そうやって社会と大学が人材育成、研究を通してキャッチボールしながら、よりよい、公正で、尊厳が尊重される社会をつくっていくということに引き続きしっかり取り組ませていただきたいと存じています。
 以上でございます。
 
【安井高等企画課長】
ありがとうございました。それでは、意見交換の時間とさせていただきたいと存じます。委員の皆様から御意見を頂戴いたしたいと思います。御発言がございます場合は、会場で御参加の方々、ウェブ参加の方々ともに、Zoom上の挙手ボタンを押してお知らせをください。
 なお、平松委員におかれましては本日御欠席でございますが、資料4にお配りいたしましたとおり意見書の御提出を頂戴してございますので、御参照いただければと思います。
 それでは、御発言、御意見をよろしくお願いいたします。
 ありがとうございます。それでは、伊藤委員、お願いいたします。
 
【伊藤委員】
トップバッターを務めさせていただきます。先ほどからあるように2040年代、18歳人口が現在より3割減るということになると、これを留学生で埋めるということはほぼ不可能ですので、そうなってくると、一人一人の平均的な能力を3割以上上げていかないといけないということでございます。この能力の定義はいろいろあるわけですが、例えば大学において全員の能力を上げるためには、実はトップ大学のみならず、中間層の特に多いボリュームゾーンの能力を上げていかないと、日本全体で能力が上がっていかないということになります。
 ということで、国の重点支援は今、比較的トップ重点大学に集中しています。国際卓越研究大学制度、または地域中核・特色ある研究大学強化促進事業とかありますけれども、これらはトップ大学を伸ばすという意味では非常に効果的ではありますけれども、全体的に3割の平均を上げていくということになると、特に中間層に対する支援が重要となってきますので、そのところをどうぞよろしくお願いいたします。
 この中間層にはもちろん様々な大学が含まれます。エッセンシャルワーカーを育成する大学、地域を支える大学、そういった様々な大学の特徴に沿って、それぞれの目的に対してどれほど将来を見据えた教育を行っているかということを評価して、頑張っているところには大きな支援を与えるということが必要と思います。
 また、理系人材に対して、もっと理系を増やすということになると、大学生の18%が通う国立大学でこれ以上理系人材を増やすのはなかなか難しい。そうなってくると、どうしても私立大学で理系人材を増やせということになると思います。そうなってきたときに、先ほど合田局長からもありましたように慶應義塾は頑張っていますけれども、経営的に理系人材を増やすというのはとても大変なことであります。これから様々な私立大学が理系を増やすということになると思いますけれども、そのときには施設も含めて様々な長期的な支援がないと、ただ単に学費を例えば300万円にするといったら誰も振り向いてくれないので、その辺のところはぜひ御理解いただきたいと思います。
 全体の能力を上げるためには、もう一つ大切なのは大学院の重点的な強化であります。これに関しても、今までどおりの研究者を目指す大学院も必要ですが、それと同時に、社会の要請に合って、社会人も受け入れる大学院をさらに増やしていくということが今後大切となると思いますので、これらに対する制度面の強化も必要だということを申し添えます。
 最後に、これからの教育はAI抜きには考えられません。AIのときに何が必要かというのは、先ほど高校の改革でもありましたけれども、どうやって人間が人間らしく生きていけるかということであって、そのとき何よりも大切なのは、好奇心ということになると思います。好奇心さえあれば、AIにいろいろな質問をしてその人は伸びますけれども、好奇心がない人は、AIをただのショートカットの道具として使い、ただ単に、そこから学ぶことはほとんどありません。AIに飲み込まれていきます。
 その中において、まず、ちょっとここは場所は違うのかもしれませんけれども、高校に来る前に、小学校、中学校でいかに好奇心を育てるか、また、AIを活用して、単純なドリル等はAIでどんどん計算を行うドリルが行えて、先生はそういう単純な作業には携わることなく、小学校3年生であっても4年生、5年生まで進んでいけるようなものがあって、でも、そうはいっても、進んだ人はほかの人を助けるといったようなチームワークを育てるようなAIアシストの様々な教材を作っていくことが必須であります。
 そして、高校においては、もちろん一人一人の学習に合わせてというのがあるんですけれども、もう今となっては、大学の様々な教養科目を高校に下ろしてくるような、つまり、今までの科目ごとではなく、もっと高校において、将来自分がどういうことを学びたいのか、その中で理系というものを自然と選べるような、教養教育というものが大学のものではなく、高校に下ろしてくるようなものが必要じゃないか。極端な話、高大一貫教育というのもあってもいいんじゃないかというのが最近の私の考えであります。
 いずれにせよ、大学においてはAIの活用が必須でありますので、そこにおいて先ほどのような提案をお願いしたいということでございます。要は、人間がAIに対して独立を保ち、しかし、AIを徹底的に使いこなして正しくAIを発展させる活動に日本中が取り組み、好奇心を持った学生が育っていって、社会でも好奇心を発揮すれば、人付き合いも、そして仕事に対しても全て好奇心で前向きに取り組めるようになればというのが日本の成長だと思います。
 以上でございます。
 
【安井高等企画課長】 ありがとうございました。続きまして、大竹委員からお願いいたします。
 
【大竹委員】
大竹でございます。御説明いただいた分析結果あるいは御提言というのは、今後の日本にとって非常に重要なものだと思っているところでございます。特に理系が足りなくなるという観点で、もはや理系・文系と分けて話をする自身が難しくなってきていると思っています。
 理系は、より高度な社会への発展あるいは貢献を目指して人材を育成していくということが求められると思いますし、今の文系においては恐らくサイエンスオリエンテッドということも求められるのかと思っていて、もう既に現在でも高校・大学が文系でもエンジニアで働いている人というのは少なくないと思っていて、それがこれからより加速できると、今、御提言いただいた問題というのはある程度解消できるのかなという期待もございます。
 これは文理融合という言葉では恐らくちょっと違うのかなと。文系の知識をベースにして、それをいかにエンジニアリングに導けるか、あるいはつなげるかという、そういった能力を高校、大学、高等教育で育成すると、こういった新たなプログラムがあると非常に将来楽しみかなと思います。これまで優れた取組として文部科学省行ってきたSSHとか、あるいはSGHというのは、そのヒントになる部分があるのではなかろうかと思っているところであります。
 こうした教育を高校で実現するためには、先ほど合田局長からお話がありましたとおり、AIとか、あるいはデータサイエンスといった教育を行っていく必要があるということでございます。伊藤塾長からもお話があったとおりです。恐らく現場としてこれから一番懸念されるのは、そういった教える人材をいかにアップデートしていくかだと思います。大学においても、やはり先端のAIのところにいる人というのは、恐らく少ないです。日進月歩という状態であるので。それを高校生に魅力を持って、魅力があるんだということを伝えるように教育できると、そういった先生を常にアップデートしていくという仕組みは必要だと思う中で、全国高等学校長協会の内田会長の資料にも同様なことが記載されていて、大学あるいはNPOといったような形で、大学の人たちが高校の教員を支援していく、そういった仕組みが日本にとって望ましいのではないかということは私も思ったところでございます。
 1点だけ質問をさせていただいてよろしいですか。実は畠山局長に伺いたい、教えていただきたいことがあります。先ほどの御説明の中で、就業人口がマイナス400万人という中で、それで基本的には不足はないという御説明をいただいたところで、これを日本の成長をどれぐらいと見込んで不足がないとおっしゃっているかが分からなくて、我々が多分新しい成長を遂げるためには、恐らくそれに見合った人が必要になってくるという中で、そこをちょっと教えていただきたいと思いました。
 
【畠山経済産業省経済産業政策局長】
ありがとうございます。参考資料なのですけれども、9ページを御覧いただければと思います。左側に推計の前提を書いてございますけれども、これは国内投資で2040年度には単年度で200兆円を達成し、GDP成長率でいいますと名目で約3%伸びていき、それで全体のGDPでいいますと約1,000兆円に2040年の時点でなっているということを想定してつくっております。したがって、それを前提とした産業構造、そして就業人口の推計と、こういうようになってございます。
 
【大竹委員】 重要な前提だと思います。誠にありがとうございます。
 
【安井高等企画課長】
ありがとうございました。
 続きまして、オンラインで御参加をいただいております宮下知事から御意見を頂戴いたしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 
【宮下委員】
皆さん、よろしくお願いいたします。青森県知事の宮下宗一郎です。地方の立場から今回の議論について少しお話をさせていただきます。
 資料5-6を今画面で共有させていただいていますが、まず、私のスタンスですけれども、日本、これは東京のみが支えているわけではなくて、地方こそ日本を常に支えていると考えます。エネルギーにしましても、食料にいたしましても、あらゆる人材の供給拠点、それから文化の多様性、そういった観点からも地方なくして日本は語れないと思っています。これは知事だからポジショントークをしているということではなくて、私自身がそのように考えているということをまずこのお話の前提とさせてください。
 その上で、これからの地方を維持、そして成長させていくためには、地方大学の存在というのは私は不可欠だと思っています。この資料の2ページを御確認いただきたいのですが、横軸に高卒者の県内進学率、縦軸に大卒者の県内就職率を取っています。各県の状況をプロットしているのですが、全国的に、高卒で県内に進学した率の高い県が、大卒でも県内に就職する率が高くなっているという傾向にあります。簡潔に申し上げると、県内大学に行けば、県内に定着するという形が見てとれます。残念ながら、青森県がちょっと低い位置にいますので、大卒で県内就職率を高める活動が私たちは今必要だということで、少し取組を始めています。
 次のページを御確認ください。本県の進学者の状況であります。まず、折れ線グラフですが、今日もそういう議論になっていましたが、18歳人口が折れ線グラフになっています。2015年に比較して現在の2025年で、10年間で25%、18歳人口が減っております。一方で、2040年までにこれから15年で41%減ります。減少率が倍近くなっていて、加速度的に減っていくというような状況にあります。
 そうした中にあって、今度は棒グラフを見ていただきたいのですが、棒グラフは子供の数の実数で、赤い部分は県内の大学あるいは高等教育機関に進学した人の数です。これは今までの過去10年を見ますと、ほとんど変わっておりません。一方で、これからはかなり減少局面にありまして、推計ですが、2040年までに4割減少することになっています。これは単純計算ですので、職業とのミスマッチがあればさらに減ることになります。すなわち、あと15年の間に、4割の大学が不要になるか、あるいは4割の学部が不要になるということが定員との関係で言えると思います。はっきり申し上げまして、国立の弘前大学以外は、大学及び各学部がもう現在の時点で存続の危機に面しているという状況だと思っています。これからがまさに正念場ということになります。
 次のページを御確認ください。4ページになります。本県の大学を見ますと、人文・社会学系が全体の3割となっています。その一方で、この学歴を前提とした事務的従事者の求人割合は8.5%、有効求人倍率が0.6となっておりまして、既に青森県内での学び、学歴と言ったほうがいいかもしれませんが、それと産業界のミスマッチが生じています。こちらも簡潔に申し上げますと、県内の産業界は理系・技術系人材を求めているにもかかわらず、県内大学は人文・社会系人材を養成しているという状況にありまして、このことは県内定着や地域の維持にとって大きなマイナスにこれからなっていくものと考えています。
 そこで、次の5ページを御確認いただきたいのですが、青森県では既に若者の人材育成、県内定着に向けた取組として、県内の全大学・高等教育機関と、それから産業界の代表、さらには地元自治体が一堂に会して議論する場を設けています。来年度以降は、文部科学省の提唱する地域構想推進プラットフォームにこの取組を発展させていくことも検討しております。
 最後、6ページです。私たちとしては、産業界と連携して地域人材の育成をしていくことは、地域を維持・成長させていく上で必要不可欠なことであると考えております。そのために、大学側がリニューアルに向けて学部の再編などの大胆な改革を行っていくことを県としても後押ししていきたい。県立大学もありますので、県立大学への再編ということも視野に入れて考えている状況にあります。さらには、そのために県が主体的な役割を担いながら、国の大きな方針の下に行うという観点から、財政的には国からの支援も受けることが必要であるとも考えています。
 資料は以上となりますが、少し付け加えさせていただくと、今この人口減少は、特に東京にいると全く感じないと思うのですが、地方における人口減少はもう既にかなり影響を受けています。戦争とか災害とか疫病、感染症にも匹敵するというか、それ以上のものだと思うのです。戦争や災害や疫病なんていうのはリバウンドが必ずあって、戻るという圧力が働くのですが、この構造的な今の人口減少は戻るという圧力が働かないで、ひたすら人口が減っていくということなので、まさに私は国家有事だと思っています。毎年、青森県で1万5,000人が減少しています。一つずつ町がなくなっていくという状況にあります。
 こうした中で、地域社会を支えて成長させていくためには、人口の防波堤というものが必ず私は必要になると思っていて、その役割を地方大学が担うと思っています。この場合、日本全体が人口減少ですから、日本全体が発展していくためには、特にやはり東京の大学、首都圏の大学のダウンサイジングというのは、これは避けられないと思います。ただ、競争という観点から、地方移転、全部でなくても一部でも、あるいはサテライトでも、この実現も必要なのかと思っています。特に具体的には、23区規制、これが27年までとされていますが、少なくともこの状況では延長、さらには政策のターゲットが2040年ということであれば、そうした長期的な取組にしていただくことも大切だと思っています。
 この人口減少ですが、特に少子化は、本当に国家の危機でありますし、内閣府の推計を用いて青森県の人口推計を計算してみたのですが、このままいけば、2500年には本県人口はゼロになります。日本全体恐らくそういうことになるのだと思います。今、青森県は114万人なので、日本の100分の1の人口で、2500年にはゼロになるという推計になっています。これは日本人消滅の危機です。
 国家あるいは地方の存続がかかった今回の取組だと思っていますので、青森県が先導的な役割を担えるようにしていきたいと最後に決意を述べさせていただきます。ぜひ皆さんも青森県の取組への御理解と御協力をよろしくお願いいたします。
 私から以上です。ありがとうございました。
 
【安井高等企画課長】 ありがとうございます。大森委員、続きましてお願いいたします。
 
【大森委員】
ありがとうございます。資料5-2を御覧いただければと思います。群馬県の共愛学園前橋国際大学の大森でございます。本日、地域大学の振興と、まさに今の知事からのお話とかぶる部分ではあるのですけれども、地方の子供たちの大学へのアクセス確保ということについて、地方大学の立場からお話をさせていただきます。
 表紙をおめくりいただいて、2ページを御覧ください。左上は本学の学生の言葉です。地方の若者が大学に行けなくなる社会をつくってはいけないと強く思った次第です。しかし、このままの状態で各法人の経営判断に委ねれば、知の総和答申にも書いてあるのですが、地方から大学が消えて、若者の進学断念、それから都市部への集中が進みます。これは個々の大学の問題を超えた、国力維持と地方創生の問題です。
 右側ですけれども、地方大学の必要性と役割はもう明確なので、あえて言いません。書いたとおりです。例えば本学でも、地学一体の学びの結果、地元定着に成果を上げています。9割が地元の学生で、七、八割が地元に就職をしていくということです。こうした大学が地域からなくなることの影響は計り知れないと思っております。
 次のページを御覧ください。3ページです。地域大学の教育の質向上の鍵は地学一体の学びです。大学を地域に開くことで、多様な実践の場と指導者を得ることができて、小規模でも質の高い教育が可能となります。同時に、地方こそ理系・デジタル人材が必要であって、本学でもこのたび支援を受けてデジタル共創学部を設置します。ただ、地方小規模大の理系転換というのは、これは本当に支援なしには困難ですし、また、柔軟な設置審査、これも求められます。さらに、都市部の大学の理系転換がこれから進むと思うのですけれども、これまでと同じように地方大学支援ということを条件に進められていくべきじゃないかと考えております。
 次のページを御覧ください。4ページです。現在、伊藤部会長の下で、学生の成長を柱とした評価の在り方が議論されております。教育の質は、入試の難易度とか知名度とは別軸であるということが全国学生調査からも明らかになりました。ちなみに本学では、学生の学修成果の可視化とカリキュラムマネジメントを基軸とした質保証を行っています。
 右下のところですけれども、今後、規模を縮小していかざるを得ないときに、これが質の低下につながるのではなくて向上につなげていかなければいけないと思っています。例えばST比にしても、縮小による収入減を補填さえできれば、教員数を維持して、かえって質が向上していくということになります。それを大学任せにすると、学費の高騰を招いてアクセスが損なわれてしまいますので、規模の縮小と質向上とアクセス確保、これを並立させる公的な制度・支援等が不可欠になると思います。
 次のページを御覧ください。大学の課題は、国も、そして地域も、先ほどの知事の御発言は本当に心強かったんですけれども、自分事として向き合うべき課題です。そのための仕掛けや大学連携によるコスト案分の仕組みも必要になってきます。そのためにプラットフォームが大変重要です。下のほうに小さく書きましたけれども、今、各地に好事例が生まれています。青森県でもというお話がありましたが、私も来月、青森県にお伺いして大学の皆さんにお話をさせていただきます。そういった動きをぜひ、文部科学省だけじゃなくて省庁横断で、総務省も経済産業省の皆さんも合わせて後押しをしていただけたらと。何せ地域課題は国の課題でありますので、よろしくお願いしたいと思います。
 最後に、地域大学は地域の教育力向上に欠かせません。プラットフォームはN-E.X.T.ハイスクール構想と連動していくことになると思います。下に書いた群馬の例のように、もう各地で高大連携が進んでいます。これも地域大学がなくなるとできなくなるということになりますので、文部科学省もまさに局を横断して地域大学の振興に目を向けていただければと思っております。
 御清聴ありがとうございます。以上です。
 
【安井高等企画課長】 ありがとうございました。続きまして、加藤委員、お願いいたします。
 
【加藤委員】
ありがとうございます。エムスクエア・ラボの加藤でございます。エムスクエア・ラボって何ぞや、何なんだと思っている方が多いんじゃないかと思うのですけれども、静岡県で農業を軸に農業ロボットの開発、農業システムの開発、あとはアグリアーツと称した人材育成みたいなところもやっている地方の小さいスタートアップです。そんな視点から3つぐらいお話しできればと思います。
 まず、採用とか、いろいろ地方でしていくに当たってと、あと、子供たちをアグリアーツというプログラムで育成した経験から、日本の子たちが人が好きになるということを忘れちゃったんじゃないかなというのを、ベースとして大事なところが抜けちゃっているなというのをすごく感じています。
 実は今インドに進出していまして、インドは人口も多いのですけれども、かなりウェットな人間関係で、家族が広いですね。2親等じゃなくて3親等、4親等で家族であるという社会構造なので、競争も激しいのですけれども、非常に温かい雰囲気の中、人が育っていっているという状況を見ています。それと比べると、子供たちが、人が怖くて、社会が怖くて、何かずっと閉じ籠もっているような人材が多くて、我々のところに飛び込んでくる元気な若い人たちも、なかなか人とか社会との接し方、あと、一番は頼り方を知らないというのがすごい大きなベースとして抱えている問題じゃないかと思っています。
 あと、農業ロボットをやっているのですけれども、2つ目は、私はリケジョと言われて、地方のリケジョで起業家でグローバルでみたいな感じでいろいろな委員を仰せつかること多いのですけれども、私は数学が好きだったので理系に進んだのですけれども、数学が嫌いなっちゃう理由はやっぱり教育現場にあると思っています。やっぱり受験は本当に悪で、数学を嫌いにさせるんですね。私は国語は苦手で、国語は大嫌いでしたね。でも、やっぱり日々使わなきゃいけないので、大人になっても段々レベルアップできるのが国語かなと思っています。数学はやっぱり、社会に出ると直接的に問題を解くということはなくなってくるので、少し離れていっちゃう学科にはなります。
 そうは言っても数学はもともと百何十年前までは言葉でやり取りしていた。岡潔先生とかが書いていらっしゃいますけれども、非常に魅力的な学問で、生活のいろいろなところに潜んでいるというか基礎になっている考え方でもあるので、やっぱり国語と数学をどうやって魅力的に学びたいと思ってもらえるかという視点で教育課程を築き直さないと、受験があるので勉強しますという、ゲーム好きな子ばかりがすごい上へ上がっていっちゃって、ゲームが嫌いな子は、考えるのは好きですと言うけれども、マル・バツクイズで脱落していくみたいな、このシステムはもういいんじゃないかと思いますので、根本的に受験をしっかりデザインし直すというのは本当に大事だと思っています。
 最後、3つ目です。職業で工業とかものづくりとかが選ばれないというのは本当に危機的な状況でして、私たちももう日本人よりインド人を採用していますというのが現実です。何でかというとやっぱり、私たちも官公庁の事業を受けるのですけれども、東京のコンサルが、私たち開発屋さんの人件費の3倍、5倍で官公庁の事業のコンサルの上前をはねていきます。これが現実です。なので、やっぱり開発している主体者がより評価される仕組みにしていくというのを、すごい小さいこの辺、何か端っこの話ではあるんですけれども、でも、一事が万事で、結局、ものづくりする人、開発する人が評価されていない社会を官公庁が認めているという状態ですので、やっぱりこれをそもそも変えていかないといけないんじゃないかというのは思っています。
 以上です。ありがとうございます。
 
【安井高等企画課長】 ありがとうございました。続きまして、神保委員、お願いいたします。
 
【神保委員】
ありがとうございます。連合の神保でございます。私は、労働組合の立場で何点か意見を申し上げたいと思います。
 先ほど来御説明いただいておりますけれども、理系人材や地域を支える人材の育成、あるいは文理分断からの脱却に力を入れていくという方向性は理解をするところでございます。ただ、一口に理系とか最先端分野といっても、極めて多岐にわたるところでもございますし、変化の激しいところでもございます。戦略的にリソースを重点配分する領域を示すことで今後の方向性を明確にして取り組む必要もあるのではないかと考えるところでございます。
 その視点で幾つかの点について触れておきたいのですけれども、まず、教育費用の無償化についてでございます。優れた人材を多く育てるには、生育環境や経済状況にかかわらず、誰もが学びたいことを学べるようにする環境整備が求められます。そのためには高等教育の学費を無償化すべきですし、無償化の実現までには学費の低額化や奨学金の充実を図る必要があると思います。奨学金の問題はいろいろ言われて久しいですけれども、特に理系を学んで企業に就職されている方々は、多くの奨学金の返済を抱えながら勤めていらっしゃるのが実態でございますので、この点は早急な対応が求められるだろうと思います。
 人材育成についてですけれども、地域構想推進プラットフォームの活用について少し触れておきます。プラットフォームは、理系人材あるいは地域を支える人材の育成に重要な役割を担っており、地域や産業のニーズを踏まえて、高校あるいは大学改革を行って人材育成に取り組むことが地域創生にもつながっていくと思います。こういうプラットフォームには、私ども労働組合は地域組織もございますので、働く現場の声もぜひ聞き入れていただきながら、実践的な取組を進めていただければと思うところでございます。
 それともう一つ、人材育成でございますけれども、学校教育においても、高校はもとより、その前段階から理系への関心を高め、理数科目を学ぶ子供を確保していく施策が求められていると思います。
 加えて、先ほどにもございましたけれども、理系の女性率が低いことを踏まえますと、女性の理系進学者数を増やすことが重要だろうと思いますし、義務教育終了段階では理数リテラシーが非常に高いのに高校では理系に進学する割合が低いというお話もありました。女性は理系に向かないという先入観というのはまだまだ社会にはいろいろあるのだろうと思います。そういった先入観を払拭するとか、ロールモデルとなる女性の理系の教員を増やすとか、いろんな取組もあろうかと思いますので、その段階から強化していく、改革していく必要があるのではないかと思います。
 研究者の雇用の安定と処遇の改善についても少し触れておきます。日本の科学技術分野では、研究者数の伸びや博士号取得者の数が諸外国に比べて低い状況にあり、人材育成が課題になっています。こうした状況を招く一因としては、研究者の不安定雇用、これはよくポストドクターの話が出ますけれども、あるいは低処遇、これに要因があるのではないかと思っています。
 短期的成果を追い求める研究者が増えたために基礎研究力が低下しているということはよく聞くところでございます。国の礎となる科学技術人材を育成するには、高等教育の構造を改革するだけではなくて、相応の処遇と安定したポストの環境整備、これらも産官学が連携を取りながら改革していく必要があるのではないかと思います。
 最後に、今後の議題ではありますが、高等教育機関は労働者の学び直しにも重要な役割を果たすと思っております。社会人の学び直し、いわゆるリスキリングですけれども、この障壁となるのは時間と費用であると言われています。この壁を解消するために、人材開発支援助成金の拡充、仕事と両立できるカリキュラムの編成、あるいはサテライト講座なども整備しながら人材を確保育成するということも必要であるということで最後申し添えさせていただきます。ありがとうございました。
 
【安井高等企画課長】 ありがとうございます。続きまして、田中委員、お願いいたします。
 
【田中委員】
NPO法人Waffleの田中沙弥果です。AIなどのデジタルエンパワーメント教育を女子ノンバイナリーの中高生に提供しております。本日は、理工系のジェンダーギャップを成長戦略として捉え、鍵となるのはインクルーシブなSTEM教育だという話をしたいと思います。皆さんのお手元の資料5-5になります。
 2ページ目、まず、前提です。事務局からの資料にもありましたとおり、日本の女子の科学的リテラシーは世界トップクラスですが、大学で理工農系を学ぶ女子は5%にとどまります。特に、工学部の女子学生比率は15%程度で、OECD最下位です。
 そもそも文理分断というのが時代に合っておらず、ナンセンスって考えておるんですけども、現状の構造上、理系人材を増やすためには、この後のスライドでもお話ししますが、能力の問題ではなく、先ほどおっしゃられたように、理系は男性がやるものという自身の固定観念、また、周りの大人からのジェンダーステレオタイプに基づいた声かけが主な原因となっております。そのため、進路選択の分岐点、特に中高生段階での取組が非常に重要です。
 加えて、STEM人材が増えることで生産性を押し上げるという試算もありますので、成長戦略上の重要な課題だと考えております。
 3ページ目お願いします。まず、能力差は小さいのに意欲に差が出てしまう点です。中3の数学の正答率は男女で大きく変わらない一方で、好き、関心がある、将来やりたいと答える割合で女子が下がる傾向が示されています。つまり、課題は学力ではなく、関心、自己効力感にあります。
 4ページ目お願いします。その背景にあるのがジェンダーステレオタイプです。学校、保護者、教員、社会規範など、周囲の期待や声かけが女子の理系意識を下げたり、進路選択を狭めてしまうことが先行研究でも指摘されています。なので、個人の努力に委ねるのではなくて、社会規範を変える政策として取り組む必要があります。
 5ページ目お願いします。ここから打ち手です。女子の関心を上げる鍵は、結論から言うと、体験とロールモデルです。例えば、八戸高専のろぼっと娘は女子学生が中心となり、地域の小中学校で出前授業を行っています。やってみたら楽しかったから高専に入ったというような声につながっています。
 また、福井県のプロジェクトでは、教育委員会が女子高生向けに研修やロールモデルとの出会いの機会を設計し、参加者の理工系への関心が2倍になったという成果も出ています。実際に文系だった学生が理系に理転をしたという例もあります。講演などの単発の啓発ではなくて、成功体験を積む設計と将来像にアクセスできる環境づくりが効果が出ます。
 6ページ目お願いします。ただし、ここで重要なのは、高等教育だけではできることが少ないという点です。初等中等教育から途切れない支援の設計が必要です。具体的には、知る、体験する、学び続ける、進路を学ぶまでをつなぎ、併せてジェンダーステレオタイプに関する学び、授業、体験のデザイン、ロールモデルとの継続的な接点、そして進路選択の後押しまでを一体で進める。さらに、大学入学後のコミュニティーや企業側のDE&Iの推進との接続も必要です。
 Waffleのプログラムでも、例えばプログラミングができないと思っていたが、楽しくてできないことではないと分かったという声や、AIの性差をなくすためには男女双方の意識が必要という声が出ています。
 参考、7ページから8ページなんですけれども、参考に韓国とオーストラリアの状況を入れております。どちらも法律によって女性が進む分野を学び、キャリアとして選択するための教育システムを導入しています。日本も実装を支える制度の土台が必要だと考えています。
 まとめると、能力の問題ではなく環境要因です。だからこそ、インクルーシブなSTEM教育を初等中等教育から連続的に設計し、産学官で実装することがジェンダーギャップ解消と日本の成長の両方につながるという提案をいたします。
 これまで様々な場所でジェンダーギャップについての提言をしておるんですけれども、先ほど経済産業省の資料にもありましたが、職務給の待遇改善により理工系を志望する人員の拡大とありますけれども、そもそも地方の仕事に女子が行きづらいのは、魅力的な仕事がない。つまり、性別役割分業でお茶くみをさせられるだとか、キャリアが築けないような設計になっているというようなことも原因となりますので、全体的な地域の産学官連携のときには、ジェンダーインクルーシブな視点で全てを設計し直す必要があると思っています。
 以上です。
 
【安井高等企画課長】 ありがとうございました。続いて、若原委員、お願いいたします。

【若原委員】
若原でございます。私、今日は提案されている高専に関わる教育ということで少し発言をさせていただきたいと思います。
 高校の教育の改革ということで提言をいただいていますし、その中では高等専門学校の、公立の高等専門学校も含めて拡充が必要であるという提言が書かれております。理念としては非常に私も大賛成なのでございますが、問題なのは、例えば滋賀県立高専で、設立準備室に採用された7名の教授の方がおられますけども、全て元職か前高専の教員でございます。現在、高専の中では、特に若手の先生方の定着率が低いという問題を抱えております。
 これは、大学でドクターを取って、研究力は高いのですけども、高専ですと、高校に相当する学年も教えないといけないですし、当然、部活のサポートもあります。それから、教育寮を持っておりますので、寮の宿直という仕事もありますということで、かなり教育にかかるファクターが多いということで、なかなか研究したい方が高専の先生として定着しないということが課題として挙げられます。そういう意味では、高専を作るのであれば、高専で教える教員、これをいかにして輩出していくかということに視点を向けなければ、大変なことになると思います。
 私自身も実は高専で学んでおりまして、設立当初、60年前の高専は、工業高校から移っていただいた先生方、それから大学で学位を取られた先生方、産業界から来られた先生方が、一丸となって新しいものを作るということで取り組んでいただいていました。
 ただ、私自身の経験ですと、かなり右往左往、紆余曲折がございました。最近はアントレプレナーシップであるとか、学生に対して考える力をつけさせる教育が定着しているので、高専生は非常に能力が高いということを評価いただいているところになっていると思います。これを持続的に達成するためには、技術系の教育を行える人材の育成が、高等教育の中で担うべき1つの役割だと考えます。
 それから、今、AIが問題を解ける時代となりましたので、今までの入試問題も含めて、解がある問題を解いて、解けた点数で能力を測ることが、今後はAIを使うということを前提として、解のない問題をいかに解くのか。あるいはAIを使いこなして、その解決に導く方策を考えるかということが重要になります。そういう意味では、今までの知識を覚えて、問題を解いて課題解決する課題解決力よりは課題発見力、それから課題解決の方策を見いだす能力というところに高等教育の重点が割かれるべきじゃないかと思います。
 地方の人材不足への対応に関してです。本学は全国の高専から80%の学生が進学しております。残念なことに、大学院まで行くと、就職で地元に帰る率というのはだんだん下がってきます。宮下知事もおっしゃっておられましたけども、大都市圏の私立大学を理系転換して理系人材を増やしたとしても、地方にお戻しするというシステムとセットで作らないと、地方衰退は避けられない。
 大都市圏は地方のインフラにその存亡を大きく委ねております。電気も水も食料も、地方が衰退すれば入ってこないということになりますので、社会制度の改革も含めて、高等教育機関の議論をすべき内容だと思っております。
 学びの中身については、先ほども言いました、学びの本質を問う教育ということが大事になると思っております。理系・文系の関係はないと思います。課題の本質は何であるかというのを突き詰めて、それに対して解決策を模索するというアプローチは基本的に同じでございますし、文系といっても、経済学とか社会科学が本当に文系なのかと言われると、データをきっちり取って分析されるサイエンスとして、我々理工系と同じアプローチを取っておりますので、そういった方々が本当にものづくりに入ってくる、大竹理事長が言っておられましたけど、そういったことも十分にできると思います。簡単に理系に転換すれば問題解決することはなくて、理系・文系という割り振りを変えていくことが大事なのだろうと思います。
 また、女性の活躍という観点からは、私自身、理科教室を20年近くやっていますが、小学生では、実は女子児童のほうが受講率が高いのに、中学生になると逆転してくる。これはロールモデルの問題だと思っています。
 本学の女子学生になぜ大学に進学したのか尋ねたところ、高校のときの数学の先生が女性で、よく分かる教育をしていただけたからということも言っていました。加藤委員が言っておられたように、だんだん年齢が上がるに従って理科・数学が嫌いになるというのは、これは教育人材のところに戻ってくるのではないかと思っております。
 そういう意味で、どのようにして教える、何を身につけさせる、それを教える人材をどうやって育てるかといったこの3点をしっかり議論に含めていただければと思います。
 以上でございます。
 
【安井高等企画課長】 ありがとうございました。続いて、石川委員、お願いいたします。
 
【石川委員】
東京理科大学学長の石川でございます。東京理科大学は理工系の総合大学として日本で最大の大学ということでありまして、理系に特化した教育を明治時代から行っております。
 先ほど合田局長が慶應だけは覚えていただいたんですけど、理科大を忘れられたのでちょっと寂しい思いをしております。明治時代、東京大学と、当時、理科大の前身の 東京物理学校だけが理学を教える学校でありまして、京都大学以降の国立大学に理学の学部ができるのは大分後ということであります。そのとき我々の先人が苦労して、文部省だったと思いますけど、文部省からいろいろな支援を頂いて、あまりお金の支援ではなくて、制度上の支援だったようですが、いろんな支援を頂いておりますので、そういった理系人材の拡充というものに関しては明治時代に模範があると思っていただければと思います。
 資料5-1を御覧いただきたいのですが、現代を見ますと、社会の変革は科学技術が牽引している、そういう時代になってきたというのはそもそも論としてよく理解しなければいけないと思っております。科学技術が社会を牽引する中で、何を科学技術が達成しなければならないか、あるいはどういう人材を育てなければいけないかということに関しては、そもそも論として3つの能力があると思っております。
 めくっていただいて、2ページの右側なのですけれども、1つの分野を学んだことで一生を過ごすというモデルではもうない。だから、初等中等教育から企業の教育まで含めて、そういったモデルを捨てて、変化する社会に対して教育システムはどうあるべきかというのを考えたい。
 その中で3つの能力が必要だと思っていまして、1つは、今の科学技術を支える人材、能力。それから2つ目は、次の科学技術を生み出す能力。3つ目は変化が予想されますので、変化に対して対応できる能力。こういったものを教育システムとして植え付けることが必要ではないかと思っております。知識を与えればよいという教育モデルはもう捨てなければいけないという時代であると思います。
 左側を見ていただきたいのですが、教育システム、日本全体を考えた場合、今日、局長がいっぱい出席ですので、初等中等教育から経済産業省も含めて企業内教育のところの全体を見渡したときに、大きなギャップが2つあります。
 1つは、初等中等教育から高等教育の間。これ入試というものがあるんですが、多くの大学で内部で調査をしていると思うんですが、入試の成績と大学を卒業するときの成績には相関がありません。これ皆さん相関があると思っていらっしゃる方が多いのですが、相関がないのです。つまり、入試の成績では大学卒業時の成績を予測できないということになります。大学の中でどう教育するかが大学卒業時の能力ということになります。大学1年次の成績と卒業時は割と相関があると伺っています。
 それからもう一つのギャップは、大学の卒業時の能力と企業が求める能力の間にギャップがあるということ。企業が求める能力、社会はどういった能力の人材を求めるかというものの全体像が我々にはよく見えていない。企業から責任あるフィードバックをいただき、そのフィードバックに対して我々努力したいと思うのですが、企業から明確なこういった人材が欲しいということはなかなか出てこない。
 特に、例えばAIロボットというのを、5年前にAIロボットが欲しいと言った企業は皆無でありまして、そういったものを5年前に言ってもらわないと、1年に入った人が卒業するときには遅いわけですから、そういうことに対してきちんとした責任あるフィードバックをいただいて、それに合わせた教育をしたいと思います。
 左の一番下に書いてあるのですが、入試だとか就職というものを目的化しない教育。変化する社会に対応する能力というのが必要だと思います。
 ページをめくっていただきますと、私、AIロボットの専門家でもございますので、理系、情報系の人材への期待ということで、先ほどもちょっと申し上げましたけど、来てほしくない数年後の世界というのは、今言ってもらわないと5年後の世界は教育できません。年次進行ですから、修士まで6年かかるので、6年前に言っていただかないと、6年後に〇〇という分野がはやっているじゃないか、これ日本の教育は遅れているんじゃないかというのは、その発言自体が遅れている。6年前に言ってもらわないと教育できないんです。それを理解してお話しいただき、今の技術を理解するというのは必要なのですが、次をどうするかはさらに重要だと思います。
 私の研究室には欧米の名だたるITの企業の幹部がほとんど全部来ていますけれども、その幹部は全て今を見るわけではなくて、次を探しに来ています。日本の企業の幹部は今を見に来ます。ここ大きなギャップがありますので、これも考えてほしいと思います。
 それから、左下にある図は、IT技術者の就職先です。日本のITの卒業生は7割強がIT企業に入るんです。それで、IT企業以外には3割弱しか入らないのです。ところが、アメリカはIT企業が3割5分ぐらいで、IT以外、銀行、商社というところに6割5分入るのです。これは、ITという技術を持った人がユーザー側の世界で活躍しているということなのです。
 これ日本ができていないのは、ITは専門家に任せろという思いがあるからで、ユーザー側もITの技術を持たなきゃいけないと思っています。
 今、情報系の人材は争奪戦になっております。それで、その下にある文理融合から理文融合へというのはそのことを申し上げているわけで、文系のロジックの中で理系を使いましょうというロジックは崩壊し、科学技術が進む中で、その科学技術をいろんな分野で活用していきましょう、その1つに文系があるのだということを文理融合という言葉では表し切れないので、私は理文融合だと表現しています。
 正確に言いますと、大竹先生おっしゃるように、理系・文系って分ける必要は全くないので、科学技術をベースとした様々な分野の改革を実行できる人材、それを他によい言葉がないから理文融合と言っていますが、そういったものを育てる必要があるのではないかと思っています。
 めくっていただきまして、3ページ、日本の教育をシステムとして考えるとき、システムシンキングが必要です。今日のお話の一部は断片的で、ある施策をやりましたという発言が多いんですが、それでどうにかなる時代ではないと思うのです。システムとして考える、それを徹底していただきたい。
 そこで、3つ提案があるんですが、同時教育の提案は、何か変化する場合に、初等中等教育、高等教育、企業教育、これを全部同時にやらないと、変化にはついていけない。今は、年次進行を待つとか、教育を大学頑張ってくださいみたいなこと言っているのだけど、大学頑張ってくださいならば、初等中等教育も企業教育も同時にやらないと間に合わない。
 例えば、AIロボットを大学で学んで卒業しても、企業に行ったらば、上司がAIなんか使わないって言われれば、同時教育の理念が実現されていないということになる。
 それから、共同教育に関して、共同研究というのはよくあるのですが、大学と企業との間ので共同で研究するだけではなくて、教育も一緒にやり、企業から責任あるフィードバックをもらう。責任あるフィードバックというのは、こういう人材が欲しいって言ったならば、大学がそれに合った人材を育てたら、その人材は採ってほしい。台湾のTSMCは、台湾の大学、数大学に対して、この講義とこの講義のこれを取ってもらえれば、TSMCに入った人材には給料を高くする。つまり、企業が責任を持って大学にオファーしているので、大学はそれに対して育てて、二重投資を防いでいるということがある。そういう状態をぜひとも企業と大学の間でつくってほしいと思います。
 それから、社会受容性の重視は、社会がどう考えるかというのをベースに考えなきゃいけなくて、ニーズというのは今の技術なので、次の科学技術に対しては見えていない、つまりニーズがないのです。それは新しい科学技術を出してみて、社会が受け取るか見極める力が必要になります 。
 そのためには3つほど必要で、ぜひとも断片的な施策だけではなくて、文部科学省全体として、教育システムというシステムシンキングで、どこを施策をやれば何が動くかというのを考えてほしい。そのときに空間分布、どういった分野にどういう人を育てるか、それから時間分布、どの手順でやるかということを最適化していただかなきゃいけない。
 何度か出ましたけれども、いろんなことを教えるときに、教えますって言っただけでは教える教員がいない限りできないわけです。教えますって施策はそれだけでは陳腐で、実行できないわけで、その周りにあるシステム全体を考えなきゃいけない。
 そのときに、例えば、私、望月局長の下で初等中等教育における生成AIの利活用という検討会議の座長をやったのですが、非常に意欲的な提言を出させていただきました。そのときに、生成AIを初等中等教育で活用するためには、教員の重要性がどんどん上がっていく。生成AIを導入すると教員は要らないということではなくて、重要性が上がるんだというのは、教える人がちゃんといないと、生成AIは使えないということであります。
 それから、明治時代に我々東京理科大学は、東京大学の資産、装置を借りて理系の教育をしました。それは、私立大学が非常に効率のよい教育をしようという意欲に燃えていたからです。私立大学の中で、我々2万人学生がいるのですが、2万人の教育を政府からの補助金40億円ほどでやっているわけです。この効率を維持するために、ぜひとも支援をいただき、教育に対してどう費やしているかという指標を入れて、私立大学の今までの効率的な教育に対して支援をいただければなと思っております。
 伊藤先生はボリュームゾーンっておっしゃるのですが、私、ボリュームゾーンというのはちょっと下を意味するような気分になるので、ボリュームゾーンより上全体を理系人材としてカバーするという世界をぜひともつくっていただきたいなと思っております。以上でございます。
 
【安井高等企画課長】
ありがとうございます。
 会議の終了時刻が近づいておりますが、まだ御発言頂戴していない委員が3名いらっしゃいますので、大変申し訳ございませんが、10分ほど超過をさせていただければと思います。申し訳ございません。それでは、小路委員、お願いいたします。
 
【小路委員】
ありがとうございます。経済界の一員として、本日は経団連から参加をさせていただいています。お手元の資料5-3に沿ってお話をさせていただきます。御覧いただければと思います。
 まず、1ページは、高等教育に対する経済界から見た基本的な期待と課題認識について記載しております。時間の関係もありますので、主に3点に絞ってお話をさせていただきたいと思います。
 下段の「改革の方向性」として、1点目は、大学の取組を踏まえた公的支援の在り方、2点目は、地域における産業人材育成への機能の強化、そして3点目は、産学連携と人材交流の高度化について述べさせていただきます。
 2ページを御覧いただければと思います。大学間の連携や再編、統合を促進し、人材や資金を有効に活用することで、教育研究の質の向上とグローバル人材育成により、日本の国際的な競争力の強化を図ることが必要だと考えます。
 その際、産業構造の変化に対応する、理系転換、あるいは文理融合教育の推進などの取組や、出口の質保証を適切に行っている大学に対して、重点的に予算措置がなされる仕組みにすることが、我々経済界としては重要だと考えております。
 併せまして、研究力の再生・強化や若手研究者の処遇の改善に向けた継続的な取組も不可欠だと考えます。
 次に、3ページを御覧いただければと思います。地域における人材育成には、高校段階から大学、さらには地域産業へとつながる人材育成の流れを強く意識する必要があると考えます。
 そして、大学には地域産業を支える、いわゆる知の拠点として、地域振興の担い手となる人材を育成、輩出する役割が求められております。今後は地域の高等教育の将来像を産学官で共有いたしまして、地域に必要な人材や規模感を踏まえた取組を着実に実行していくことが鍵になると考えます。
 次に、4ページを御覧いただければと思います。3点目に記載しておりますとおり、現在大学との産学連携におきましては、ある意味では制度や組織風土、慣行の違いなどから、産学双方が求めるスピード感との間にギャップが生じている例も見受けられます。
 大学と企業双方が、研究成果を社会課題解決や新たな価値創造に応用展開するための社会実装、社会への導入に関する内容や実現時期を含む、中長期的な戦略について産学で認識を共有することが重要だと考えます。
 こうした課題を踏まえまして、改革の方向性を5ページに記載いたしました。第1に産学連携・人材交流の成果を大学・部局評価・予算配分等に適切に反映する仕組みの整備など、産学連携を促進するための大学の組織環境整備ということでございます。
 第2に、シーズとニーズのマッチング機能の高度化・拡充ということでございます。
 そして第3に、教育研究から社会実装まで伴走できるスキルを備えた産学コーディネート人材の育成強化ということでございます。
 そして第4に、知的財産や機密情報の管理に関するガイドラインやツールの整備でございます。
 これら4つを総合的に進めていくことが必要だと考えております。
 最後に、参考資料となりますが、7ページを御覧いただければと思います。前回のタスクフォースでも申し上げましたが、先ほど合田局長、また、経済産業省の皆さんからお話もあったとおり、産業構造の変化を踏まえまして、AIやデジタルを駆使できる人材を育成するには、高校から大学まで一貫した文理融合教育の推進が重要であり、また、その実現に向けては、大学入試改革も検討が必要ではないかと産業界から見て感じます。
 また、8ページにありますように、確かな専門技術を備えた人材を継続的に育成していくためには、高等専門学校、高専の基盤強化と支援も重要な課題であると考えております。
 私から以上でございます。
 
【安井高等企画課長】 ありがとうございました。続いて後藤委員、お願いいたします。
 
【後藤委員】
愛媛大学の後藤と申します。私は水産研究を専門としておりまして、現場からの声ということでお話しさせていただきます。
 現在、地球環境が大きく変化しており予測が難しい状況に加え、海の資源も減少している、そういう中で、食料生産を担う水産学、水産研究、これからどうしていったらいいのかと本当に考えるところですが、地域で専門人材を育成して、地域に人を定着させていくということが非常に大事だと考えております。
 資料の1ページ目を御覧ください。愛媛大学には、地域産業、研究センター、教育コースの三重構造で社会基盤を支え、地域の発展を牽引するための地域産業特化型研究センターを愛媛県内に3か所、南予水産研究センター、これ以降、南水研と表現します。紙産業イノベーションセンター、今治サテライトを設置しております。
 地域産業特化型研究センターは、教職員、学生がそれぞれの地域に居住しながら、地域の産業課題を自身の課題として認識しながら学び、研究することが特徴です。このような研究スタイルをレジデント型研究とも言います。このレジデント型研究が地域に専門人材を定着させていくための効果的な形であるということを改めて認識しているところです。
 南水研は3つの研究部門で構成され、3年生以降の学士と修士、博士課程の教育を担っています。教育の軸には、地域に根差した実践的教育であり、社会での即戦力となる人材育成に努めております。
 現在、愛南町には教職員15名、学生ら23名が居住しております。愛南町のある愛媛県南予地域は、宇和海の豊かな漁場の恩恵により、全国トップクラスの養殖生産地であります。この地域においても少子高齢化、さらに漁村の衰退等が顕著になっております。このような状況の中、17年前に地域の強い要望の下、南水研が誘致され、現在2つのステーションにて活動しております。
 次の資料を御覧ください。こちらは地域と連携して進めてきました研究内容とその成果になります。生命科学ではスマの育種完全養殖の技術開発を自治体や漁協、養殖企業と連携して行い、世界初のマグロ類の育種に成功しております。環境科学では、漁場の赤潮や魚病の早期検出システムを同じく地域と連携して構築してきました。社会科学では20年間に及ぶぎょしょく教育を愛南町とともに進めてきております。
 次の資料を御覧ください。南水研設立より17年、実践的研究と教育を通じて、南水研で育った学生が地域の専門人材として活躍するようになっていることが明らかとなってきました。また、南水研は卒業生や地域をつなぐハブとして、さらには学際的なトランスレーターとして機能しております。今後は南水研の活動を継続発展させるとともに、この効果を地域の高等学校や様々なステークホルダーと広く共有し、普及していきたいと考えております。
 さらなる人材の定着に向けては、地域の活躍する場を広げていくことだと考えております。これによって地域産業の担い手を確保し、日本の食料生産に貢献していきたいと考えております。
 ここで私から、水産研究の立場から、このレジデント型研究のスタイルというのが非常に地域に人材を定着させていくためにとても有効であると思うのですが、これが、大学の評価や、研究者の評価が、論文の数やトップ10%の論文をどれだけ出したかというところだけでの評価になってしまうと、地域でのレジデント型研究の推進につながらないという懸念があります。また、水産学はもともと産業から起こってきた学問ですので、理学とは大分色の違う学問分野であります。産業を担う学問分野の評価方法をしっかりと考えていただきたいです。
 その評価がついてくれば、地域に定住しながら研究をしていくような水産研究者が増えていくのではないかと思われます。
 それと、昔は科研費の申請の枠が水産学で水産学一般という分類だったんですけれども、現在、水圏応用科学というような分類の名前になっております。水産研究者は水産の現場に活かせる研究が求められておりますが、科研費の分類名のように現在の水産研究と実際現場で求められている研究がちょっと乖離している状況もありますので、ぜひこういったところも検討していっていただきたいと思っております。
 以上です。
 
【安井高等企画課長】 ありがとうございました。佐藤委員、お願いいたします。

【佐藤委員】
既にいろんな方から御提案があったかと思いますので、手短に申し上げたいと思います。
 私からは3点あります。1点目は、先ほどもあったと思いますけれども、文理融合という観点から、文系・理系という従来の区分や定義を変更すべきなんじゃないかと思います。例えば、私の専門分野は経済学なのですけれども、日本では文系に分類されますが、実際には数学や統計データなんかも非常に多用して分析する分野になっています。他の学問でも実態としては学際的な分野もあると思いますので、文理横断型の教育設計がこれから必要になるんじゃないかと思います。
 言い換えれば、文系・理系という区分は、長年、社会や教育制度に深く根づいているため、変更するのは難しいと思うのですけれども、この枠組みを入試制度からもう一度再検討あるいは定義の変更なんかも考えてはどうかと考えます。
 2点目は、いわゆる日本型の理系的分野に進んだ場合の社会・経済的な将来のメリットを明確にすべきではないかと思います。これは聞いた話なのですけれども、中国などではデータサイエンスやAI、IT分野が高校生に非常に人気があると聞いています。それに伴って、大学進学の際もその関連学部が人気があると聞いております。
 その背景には、そういったデータサイエンス、ITといったいわゆる理系型の就職のほうが、文系的な就職よりも生涯賃金が高かったり、あるいは将来失業のリスクが少ないといった明確なインセンティブ構造が存在していると考えられます。これを日本で実現するためには、教育制度だけではなくて、産官学で連携しながら、就職後の処遇あるいは評価、キャリアパスの面で制度設計を進めていく必要があるのではないかと思われます。
 最後に、進路選択の選び直しを制度的に担保することの重要性も御提案したいと思います。高校生や大学生というのは限られた知識や情報の中で進路選択を行っています。なので、大学入学後や、あるいは社会に出た後に目標や関心が簡単に変化することがあります。
 そのため、例えば文系学部の卒業後であっても、理系の大学院への比較的スムーズに進学できたりする制度設計や、いわゆるブリッジプログラム、リスキリングなどの整備を国の政策支援も含めてやっていくべきではないかと思います。
 私からは以上になります。
 
【安井高等企画課長】
ありがとうございました。
 清水政務官、これまでの御議論を踏まえて御発言、御意見等ございますでしょうか。
 
【清水文部科学大臣政務官】
本日の会議におきましては、文理の融合やその在り方、また、理系への転換をする中で、例えば女子の理系への興味をどのように高めていくのか。また、AIやロボット人材は大変重要だが、これを教える人材をどのようにしっかりと育成をしていくのか。また、地方の大学の在り方の話もありました。
私自身も地方を回らせていただくと、ありとあらゆる産業において今、人材不足であるとお聞きします。そして、それぞれの産業の皆さんからは、高校教育でも高等教育でもそうですが、必要な人材をしっかりと輩出できるような環境を整えていただきたい、こんな要望もいただいているところであります。
こうした議論を通じて、我が国のこれからの発展に資するような人材を輩出するための改革をどのように進めていくのかということを我々は改めてしっかりと議論をしなければならないということを強く感じたところであります。時間がありませんので、あまり多くはお話しはしませんけれども、皆様方からの貴重な御意見、御示唆をしっかりと受け止めをさせていただきたい、と思っております。ありがとうございます。
 
【安井高等企画課長】
ありがとうございました。
 以上で本日予定されておりました議事を終了いたしますが、最後に、オンラインで御参加いただきました中村副大臣より御挨拶を頂戴いたします。お願いいたします。
 
【中村文部科学副大臣】
第1回人材育成分科会に御出席の有識者の先生方、本日は大変お忙しい中、大変貴重な御意見を賜りまして誠にありがとうございます。リモートでの参加になりました文部科学副大臣の中村裕之です。
 急速なテクノロジーの発展によって社会も変革をしていっています。その変化も急速です。社会が求める人材も大きく変化をしていて、子供たちも自らの家計をしっかりと将来支えることができて、なおかつ国家社会に貢献をする、あるいは地域社会のつくり手となる、そうした人材に育っていただくことが必要だと思っています。
 そうした社会の変化を捉えて、文部科学省としても、子供たち、義務教育課程から初中、初等教育、高等教育、また博士課程に至るまで、しっかりと社会の求める教育をできるように、システムの変革をしていきたいと思っています。
 そのためには、従来の大学の枠にとらわれることなく、大学間連携や、もちろん企業や産業界との様々な連携等も必要になると思います。そうした皆さんの意見を文部科学省のこれからの政策にしっかりと反映できるように、松本文部科学大臣を中心に我々も頑張ってまいりたいと思います。
 本日リモートの出席となったことは申し訳なく思いますが、役所の皆さんとしっかりと皆さんの御意見を反映できるように取り組んでまいりますので、今後とも御指導賜りますようにお願いを申し上げます。
 本日は誠にありがとうございます。
 
【安井高等企画課長】
ありがとうございました。以上で本日の分科会を終了させていただきます。お時間超過いたしまして申し訳ございませんでした。大変ありがとうございました。
 
(以上)

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