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デジタルミュージアムに関する研究会(第5回)議事概要

1. 日時
  平成19年1月23日(火曜日)9時30分〜12時

2. 場所
  凸版印刷株式会社印刷博物館

3. 出席者
 
【構成員】
(有識者) 原島委員、大井委員、田中委員、谷岡委員、田良島委員、水谷委員
(文科省) 田中大臣官房政策課長、勝野情報課長、関根美術館・歴史博物館室長
(総務省) 藤本情報流通高度化推進室長

4. 議事等
 
(1) 最初に凸版印刷博物館から、社内におけるバーチャルリアリティに関する取組みについて説明を受け、当該技術を用いたスクリーンシアター、デジタルアーカイブの事例及び4K超高精細シアターを見学した後、質疑応答及び意見交換を行った。主なやりとりは以下のとおり。(●印刷博物館、○構成員)
 
構成員  デジタルアーカイブ化するときには、何を保存の対象とするのかを常に考える必要がある。例えば文化財であれば、現存する状態のものをアーカイブ化したいのか、復元したものをデジタル化したいのか整理しなければならない。

印刷博物館  その点は(文化財などを)デジタル化するときに一番問題になるところであり、場合によっては、一部分をデジタル技術で再現という方法をとることもある。自分たちがCGプログラムを作成した際には、関係博物館の学芸員と密に連絡を取り合った。

構成員  ものや歴史をデジタルアーカイブ化することにより、体験的なプログラムを作り出すことが容易になり、大人・子どもを問わず教育的な効果が期待できる。

構成員  デジタル技術の長所は、そのコンテンツをさまざまなパターンで見せることができること。例えば寺社であれば、現存する姿と創建当時の極彩色に彩られた姿を同時に見ることが可能。

印刷博物館  デジタルアーカイブ化するときには、デジタルベースで保存する必要のあるものが何か、考え続けなければならないと思う。発達したデジタル化技術があって、それを使用する対象として例えば文化財を選ぶ、というものではないだろう。

印刷博物館  例えば古い印刷物をデジタルアーカイブ化するとして、印刷物というのは時を経ればその質が変わってくるものであり、アーカイブ化の時点、光の当て方で見た目がかわってくるので、色の再現のため、撮影時の光源データ等を計測し保存している。

構成員  デジタル・ミュージアムというのはいろいろな可能性がある。あるひとつの情報から絵・文書・建物というように串刺しにしていく方法もあるだろう。しかし現物だけではそういったことは容易でない。

印刷博物館  コンテンツの製作やシステム導入に係るコストは相当大きい。今回見学した4K超高精細シアターのシステムはネットワークがベースであるが、光ネットワークのインフラさえ整えば、あるひとつのミュージアムが持っているコンテンツを他の博物館が最小限の機器を整備するだけで共有することが可能になるだろう。


(2) 次回は、日程調整のうえ、2月中に開催することになった。

(大臣官房政策課)


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