令和7年7月23日(水曜日)10時00分~12時00分
石田座長、赤林委員、遠藤委員、妹尾委員、濱中委員、廣松委員、石田専門委員、川本専門委員、佐藤専門委員、土屋専門委員
野田参事官(調査企画担当)、唐沢教育改革調整官、宇野分析調査官、小松教育分析官
厚生労働省、こども家庭庁、一般社団法人新情報センター
事務局より、事務局体制の説明、出席者の紹介、配付資料の確認が行われた。
事務局より、資料1-1、資料1-2、資料1-3、資料1-4に基づいて、調査票案に係る具体的な検討事項(論点)等について説明がされた。その後、意見交換がなされた。
委員からの主な意見は以下のとおり。
《本人票 SNS等の活用》
【辰巳委員】※ご欠席のため、事務局から紹介
スマホ、SNS、生成AIを一括りに扱うことは無理がある。生成AIについて、技術に関する特定の方法として扱うことは適切ではなく、生成AI扱うこと自体が学習行為に関わっている。「生成AIを活用しているか」を1問だけでも尋ねることができるか。
【赤林委員】
平成13年出生児の第17回調査において、スマートフォン、携帯電話の所有率が96%であったが、平成22年出生児では更に上がると思われる。上がったことは確認できるものの、99%所有している、というデータが意味のある結果になるのかは疑問である。比較という目的をどこまで優先するか、その後の活用を重視するかは判断の問題になる。
設問数は増えるが、移管に伴い、厚生労働省の質問を残しつつ文部科学省の設問を追加するので仕方ないところがある。一方、平成13年出生児調査の第17回では更に設問が増え、第18回では減っている。設問数が特に多い第17回からスマホ等を減らすことで設問数を平滑化できることも考えられるので、第16回に質問してもよいのではないか。
生成AIについても、文部科学省として「学校での特定の使用方法の項目を設定することが難しい」との考えはわかるが、学校での使い方だけでなく、家庭内で活用しているか、それを親がどう思っているか等、家庭に調査できることがこの調査の目的のひとつであると思っている。文部科学省で生成AIに関する調査を別途計画している、ということであれば理解できるが、タブレットやパソコンがある家庭環境なのか等を把握する意味でも、第16回で質問した方がよいのではないか。
【遠藤委員】
文部科学省のSNS利用についての考え方で、例えば高校生の段階でのSNS利用の規制について、どの程度議論が進んでいるかを知りたい。アジア圏を含めて色々な国で急速に規制などの整備が進んでいる中で、日本はどのように取り組んでいくのかという方針があるのか、また、その基礎データとして縦断調査のデータを活用する考えがあるのか。それを確認したうえで、第16回に何を盛り込むかを検討しても良いのではないか。
【事務局】
スマートフォンやSNSの利用状況については、別の一般統計で調査を毎年行って、結果を把握・公表しているが、生成AIが調査項目に入っているかは確認が必要である。
【石田座長】
生成AIに関する調査について企画されているものがあるのかを確認していただきたい。また、項目数については、赤林委員から質問数の平準化への提案があったが、すでに質問数が多くなっているところに、さらに増やすことはインパクトが大きいのではないかという印象を持っている。
【廣松委員】
スマートフォンやSNSについての調査を別部局などで実施しているのであれば、それを我々も見られるよう公開してほしい。質問数に関しては、平成13年出生児調査でも大幅に増えることがあり致し方ないと思う。答えてもらえるよう期待したい。
【事務局】
関連する他の調査について、網羅的に把握しているわけではないが、文部科学省の「学校における教育の情報化の実態等に関する調査」や、こども家庭庁の「青少年のインターネット利用環境実態調査」が毎年実施されており、どちらも結果が公表されている。本調査において、他の調査との重複を避けた上で、何を質問するか検討する必要があり、どういった質問項目を設定することが適当か、特に生成AIに関しては、現時点では具体的な利活用の方法を類型化することが難しい状況にある。また、実際に調査を行う際は、学校現場だけではなく、家庭での利活用を含めて検討する必要があり、こうしたことを総合的に勘案すると、次回第17回に調査することが適当ではないかと考えている。
《保護者票 補問6-1(学校にかかった費用)》
【濱中委員】
学費については、この10年の間にだいぶ状況が変わっている。例えば、東京都の高校生の実質無償化では、私立学校の授業料は学校にいったん納付して、後から返ってくる形になる。このような場合、どのように回答してもらえるかなど注意が必要である。また、令和8年度からの高校無償化の制度に合わせて修正が必要になることもあるだろう。状況に応じて修正しなければならない点が今後でてくることは考えられる。
【事務局】
高校授業料の無償化については、現在、年収910万円未満の世帯には年額11万8千円まで支援、私立高校は年収590万円未満の世帯には39万6千円まで加算支援しており、今年度は臨時的な支援として、年収910万円以上の世帯についても、年額11万8,800円まで支援している。来年度は、所得制限を設けないで支援、私立高校へのの加算支援額を増加させるという方向性は決まっているが、予算措置や制度改正を伴うものでもあり、現時点では確定していない。今後、本調査の実施までに制度設計が変わる場合は、可能な範囲で補足説明を入れる等で対応せざるを得ないと考えている。
【赤林委員】
学校名がわかれば、細かい授業料関係はわかるので、学校別を把握できるのならば、ウェイトを下げてもいいかもしれない。
《保護者票 問7(子供にかかった費用)》
【濱中委員】
問7は授業料を含めて費用を聞いており、補問6-1と重複している。また1ヶ月単位だと答えにくいのではないか。
【事務局】
問7では、学費というよりは、「子育て」にどのくらいの費用がかかったかを第15回から引き続き調査しており、子育て費用から授業料のみを除外するというのも整理が難しいと思っている。
【濱中委員】
教材費等もけっこうかかるので、すべて落としてしまうのは違うかと思う。授業料は除いたほうが回答はしやすいという意見を述べたものである。
【遠藤委員】
授業料は支払った金額ではなく、1ヶ月に均した情報を聞きたい、という意図があると思う。6月が納付月であることもあり、受け取り方によっては支払った額そのものを書いてしまう可能性があるのではないか。そこの誤解が生じないよう工夫をする必要があると思う。
【事務局】
この調査項目は、実際に保護者が負担した経費という観点で質問をしたい。どの程度精緻化するかの議論もあるが、今回は可能な限りの注釈をつける形で対応したい。
【石田座長】
細部は事務局で検討いただき、回答者が困難なく回答できる形で整理してもらうのがよいと考えている。
《保護者票 問9(子供の性格等)》
【廣松委員】
子供の性格について、保護者と本人にそれぞれ評価を聞くという点は、高く評価したい。
【川本専門委員】
平成13年出生児調査の調査票を検討していた際、選択肢の並びについて他の項目と並びをそろえた方が回答しやすい、という議論があったため、1番に肯定、7番に否定、とした記憶がある。並びを逆にすると比較が難しくなるので、現状の資料のままで提示したほうがいいかと思う。
《保護者票 問10(期待する子供の将来像)》
【濱中委員】
そもそも設問数が多いので、新しい設問を入れるとどれかを削る必要がある。また新しい設問がその前に入り、2つ並んでいると、前問から影響を受けることも考えられる。そのため、問10の削除を提案した。
【石田座長】
調査票案に係る検討を要する論点については、皆さんに御議論をいただいた。
大体御提案どおり、SNSと生成AIについては、もう少し考えてみてということだが、基本はこの方針で、資料1-1の検討事項で提案されている方針でいくということでよろしいか。
細かいところについては、座長と事務局で詰めさせていただくということで、一任いただきたい。
【事務局】
いただいた御意見を踏まえ、座長と相談して調査票を取りまとめ、文科省において、第16回調査の統計調査計画について総務大臣の承認が得られるよう総務省との調整を進めたいこと、総務省との調整において内容に関わる大きな変更点があった場合には、改めて座長に御相談したい。