令和9年度以降の子供の学習費調査に関する研究会(第1回)議事録
1.日時
令和8年3月6日(金曜日)14時00分~16時00分
2.場所
オンライン
3.議題
- 開催趣旨等について
- 統計精度の状況に関する点検・評価
- 調査の実施方法等の点検・見直し
- その他
4.議事録
【土屋座長】 土屋でございます。皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、ただいまから、令和9年度以降の子供の学習費調査に関する研究会(第1回)を開催いたします。本日は委員7名、先生方全員に御出席をいただいております。
議事に入ります前に、本日は第1回目の会議でございますので、事務局を代表いたしまして、橋爪審議官から一言御挨拶をいただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
【橋爪審議官】 土屋座長、ありがとうございます。
文部科学省の担当審議官の橋爪でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
改めまして、委員の先生方におかれましては、大変お忙しいところ御就任をいただいて、今日も御出席をいただきまして、ありがとうございます。
子供の学習費調査、これは平成6年度から隔年で実施ということで、今、30年が経過しているという状況でございます。調査結果につきましては、御案内のとおり様々な関係者の皆様に使っていただくとともに、国の教育費支援等に係る施策の検討とか立案に資する基礎資料などにも用いられておりますし、また国の様々な支援金とか、あるいは諸手当の算定根拠にも直接用いられているということで、非常に重要な統計調査という形になっております。大変ありがたいというところではあるんですけれども、半面、身の引き締まる思いではございます。
御案内のとおり、統計についてはますます政策立案等々の基礎として非常に重要になっておりまして、EBPM推進の観点からもその重要性が非常に高まってきておりまして、今回の研究会での御議論を受けて、この調査についてもよりよいものにしていくということが社会からもある意味大変期待されているところではないかなと感じております。一方で、統計調査に回答いただく方、それから関わられる方、こういった方への負担というのも考えていく必要があるということではありまして、そういったバランスも取っていく必要があるかなということを感じてございます。
本研究会では、前回の研究会を経て、平成30年9月に取りまとめられた改善プラン、それから平成6年12月に閣議決定された地方からの提案などを踏まえて、統計精度の状況に関する点検・評価や、新たな学校種の追加可能性等について御検討をいただくとしてございます。
一方、御承知の委員の先生方もいらっしゃると思いますけれども、文科省の統計に関しては、この年末年始にかけて2つ不適切な事例が判明してございます。1つは昨年12月でございますけれども、学校基本調査の年次統計におきまして、特別支援学校の取扱いについて不適切な事案が判明して、見直しを行っております。子供の学習費調査を含む基本調査以外に、15の調査における特別支援学校の扱いについても、学校現場の負担にも配慮しながら見直しを行うということとされてございます。この点も重要な検討事項でございます。
また、この子供の学習費調査自体につきましては、令和3年度実施分、それから令和5年度実施分におきまして、大規模な数値の誤りが判明し、先ほど申し上げたような、諸手当の算定にも影響を与えるという事態になってございまして、この点も私どもはしっかりと反省をして、これが繰り返されないように取り組んでいく必要がございます。
本研究会におきましては、こうした状況、さらには子供の学びを取り巻く環境変化などを踏まえまして、保護者や自治体、学校関係者の皆様の負担にも配慮しながら、子供の学習費をより的確に把握する観点から、調査の効果的、効率的な実施に向けて、忌憚のない御意見、御助言を賜れれば大変ありがたいと思います。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
私からの冒頭の挨拶は以上とさせていただきます。
【土屋座長】 橋爪審議官、ありがとうございます。
そうしましたら、引き続き事務局のほうから、配付資料の確認及び各委員の御紹介のほうをお願いいたします。
【大田係長】 本日の配付資料につきましては、議事次第に記載のとおり、資料1から資料5、参考の計6種類となります。議事進行の過程で資料の不備等がございましたら、事務局までお知らせ願います。
なお、本日はオンライン会議における円滑な議事進行のため、議事次第及び資料1から資料5までの資料を1つのファイルにまとめ、それとは別に参考のファイルを準備しており、計2つのファイルを使用して議事を進行させていただきますので、よろしくお願いいたします。
引き続きまして、各委員を御紹介させていただきます。資料1、開催要項の2枚目、委員名簿を御覧ください。委員名簿に記載の五十音順に御紹介いたします。
副座長を務めていただいております、石田委員でございます。
【石田副座長】 よろしくお願いいたします。
【大田係長】 岩間委員でございます。
【岩間委員】 よろしくお願いいたします。
【大田係長】 卯月委員でございます。
木村委員でございます。
【木村委員】 よろしくお願いいたします。
【大田係長】 佐藤委員でございます。
【佐藤委員】 よろしくお願いします。
【大田係長】 座長を務めていただいております、土屋委員でございます。
【土屋座長】 よろしくお願いいたします。
【大田係長】 山田委員でございます。
【山田委員】 よろしくお願いいたします。
【大田係長】 引き続きまして、本日の会議に出席しております事務局職員を紹介いたします。
総合教育政策局担当審議官の橋爪でございます。
【橋爪審議官】 よろしくお願いします。
【大田係長】 総合教育政策局参事官の野田でございます。
【野田参事官】 よろしくお願いします。
【大田係長】 教育分析官の唐沢でございます。
【唐沢教育分析官】 よろしくお願いします。
【大田係長】 専門官の伊佐敷でございます。
【伊佐敷専門官】 よろしくお願いします。
【大田係長】 総合教育政策局参事官付専門職の髙田でございます。
総合教育政策局参事官付専門職の岡本でございます。
【岡本専門職】 岡本でございます。
【大田係長】 このほか、オブザーバーとして、こども家庭庁、文部科学省初等中等教育局幼児教育課、初等中等教育局特別支援教育課も参加しております。
最後となりましたが、私は総合教育政策局参事官付統計情報分析係長の大田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
以上でございます。
【土屋座長】 ありがとうございます。
先ほど審議官からも御挨拶がございましたけれど、非常に重要な調査、注目されている調査ですので、先生方の御知見をお借りしながら、研究会のほうを進めていきたいと考えております。
それでは、早速ですけれども、本日の議題に入りたいと思います。本日第1回の会議ではありますけれども、16時までという限られた時間内に予定している議題全てについて、一定の御議論をお願いできればと考えております。
このため、本日は3つ議題がございますけれども、1つ目の議題1は14時半めど、2つ目の議題2は15時めど、議題3につきましては15時55分めどという形で時間を区切らせていただきまして、それぞれの時点でもし追加の御意見等ございます場合には、恐縮ですけれども、後日メールにて、事務局のほうまで御連絡いただきますよう、議事進行に御協力をお願いできればと考えております。
それでは、1つ目の議題1、開催趣旨等について、まずは、事務局のほうから配付資料に基づきまして、説明をお願いいたします。
【唐沢教育分析官】 開催趣旨等の説明に入ります前に、前回の研究会から7、8年経過しておりますので、改めて、子供の学習費調査の概要について、本日参考としてお配りした関係資料集を用いまして、簡単に御説明いたします。
関係資料集の3ページを御覧ください。子供の学習費調査の概要でございますが、調査名には学習費調査とございますが、具体的には、学校の教育活動に関するものと、学校外の活動に関するもの、大きく2種類の経費に関して調査しております。
調査対象につきまして、本調査は全数調査ではなくて抽出調査でございますが、現在、公立又は私立の幼稚園、小学校、中学校、全日制の高等学校の計8つの学校種を対象に調査を実施しております。
また、調査期日につきましては、対象年度における1年間の費用でございますが、実際には、1年間を3つの期間に分けまして、計3回に分けて回答いただき、3回とも回答いただいた方の合計額を集計し、全国の子供一人当たりの金額を推計しております。
引き続きまして、調査事項に関しましては、次の4ページを御覧ください。本調査の調査項目は、大きく学校教育費、学校給食費、学校外活動費の3つの大項目と言われる項目に分類されます。具体的には、資料に記載のとおり、例えば、学校教育費であれば、入学金等や授業料、修学旅行費等に関する経費。また、学校外活動費、資料の一番右側でございますが、御覧いただきますように、こちらは大きく補助学習費と言われるものと、その他の学校外活動費に分かれます。補助学習費というのは、予習、復習、補習など、学校教育に関係する学習をするために支出した経費ということで、学習塾や通信教育などに関する経費が該当いたします。
一方、その他の学校外活動費というのは、習い事やスポーツ、文化活動などに要した経費ということで、その中に一つ着目いただきたいのが、国際交流体験活動というものが含まれております。この項目は、前回の研究会での御検討を経て、調査事項の現代化ということで、新たに令和3年度以降の調査から対象に加わったものでございます。内容的には、留学、ホームステイ、国際交流イベントの参加などに要した経費ということで、令和3年度以降の調査においては、こういった内容についても独立して調査しているという状況にございます。
引き続きまして、ちょっと資料が飛びますが、本参考資料の一番最後にあります88ページを御覧ください。子供の学習費調査は、隔年で実施しておりますが、今年度、令和7年度は調査を実施している年度に該当します。
先ほど、本調査では、1年間を計3回に分けて調査していると申しましたが、88ページにある資料が第1回目、90ページにあるのが第2回目、92ページにあるのが第3回目の調査票となり、調査票の様式は、本調査の対象である公立及び私立の幼稚園から全日制の高等学校まで、全て共通の様式を用いております。
この共通様式に記入するという紙調査だけではなくて、令和3年度からはオンラインによる回答も可能にしております。年度当初、調査対象となった保護者に、この紙の調査票と併せて記入要領に相当する手引き、この手引きは約40ページほどになる冊子でございますが、Q&Aなどを盛り込んだものをお配りし、調査に御協力いただいている状況にございます。
なお、令和3年度以降の調査においては、この調査の記入に当たって、手引きを見ても、よく分からないという保護者の方もいらっしゃると思いますので、コールセンターも設けております。コールセンターは、調査を行っている1年間にわたって、月曜日から土曜日まで10時から17時半まで設けており、調査の回答に当たって御不明な点等があれば対応できるような体制も整備している状況にございます。
以上、調査の概要は、ここまでといたしまして、引き続き、資料本体の方に移りまして、本研究会の開催趣旨等について御説明申し上げたいと思います。
本体となる資料の資料1は設置要綱でございますが、恐縮ですが、資料2の1枚目、検討の背景を御覧いただけたらと思います。検討の背景、幾つか記載させていただいておりますが、冒頭、前回の研究会では、平成29年5月から平成30年9月まで御検討いただき、いわゆる改善プランというものをおまとめていただき、その後、令和3年度以降の調査から反映しているという状況でございます。その改善プランには、幾つかの事項が引き続き検討とされています。その1つには、3回調査に1度、統計精度の状況の点検・評価を行うということが盛り込まれています。統計精度の状況というと少し難しいと感じるかと思いますが、平たく申し上げますと、この調査は全数調査ではなくて抽出調査、標本調査です。その標本調査から得られた有効回答を基に金額を推計すると、推計に伴う誤差というものが生じます。その誤差の範囲というものが、当初設定していた目標精度に照らして、どのような状況にあるかということを点検・評価していただき、その差が大き過ぎるというようなことがあれば、調査の対象数、つまりサンプル数を再設定などを検討するというものです。
そのほか、新たな学校種の追加可能性についても、必要に応じて、検討を行うとされたところでございます。
3ポツ目でございますが、「令和6年の地方からの提案等に関する対応方針」、いわゆる地方分権提案に関するものでございますが、本調査の実施に当たっては、回答者である保護者のみならず、都道府県さらには学校関係者の協力を得て実施しておりますが、調査実施に当たって、特に都道府県の関与の在り方ということに関しまして、地方から要望が出ておりまして、それを踏まえ、調査票の回収方法、調査対象となる学校の選定、幼保連携型認定こども園の取扱いについて検討すべきということが、令和6年12月に閣議決定された文書に盛り込まれており、令和9年度、次回調査になりますが、その調査に向けて検討し、来年度、令和8年度中に結論を得るとされたところでございます。
4ポツ目、5ポツ目は、先ほど審議官の御挨拶にもございましたけれども、昨年12月には学校基本調査の年次統計において、特別支援学校の取扱いに関する不適切な事案が判明し、それに呼応する形で、文部科学省が実施する学校基本調査以外の調査における特別支援学校の取扱いを調査した結果、子供の学習費調査を含め、計15の調査において、現在、特別支援学校を対象としていない状況にあり、それぞれの調査について、次期の調査実施までに学校現場の負担にも配慮しながら、見直しを行い、必要な措置を講ずるとされたところでございます。
加えて、子供の学習費調査につきましては、令和3年度実施分及び令和5年度実施分において数値の誤りが判明し、今年1月に訂正結果を公表し、再発防止策を講じていくこととされたところでございます。
本研究会は、今申し上げた状況、さらには、子供の学びを取り巻く環境変化等を踏まえ、調査の内容や方法等に関する改善策等について専門的な検討を行うために設置したというものでございます。
引き続きまして、主な検討事項について、資料2の3枚目を御覧ください。主な検討事項は、大きく3点記載しておりますが、1つ目は統計精度に関すること、これは先ほど申しましたように、令和3年度以降の調査結果における統計の誤差というものに着目して、その誤差の範囲が当初設定した目標値に比べて、どのような状況にあるのかを確認し、必要に応じて、調査対象数の再設定などを検討するというものでございます。
なお、現時点では、令和3年度と5年度の調査結果は既に公表しておりますが、令和7年度については、現在調査中ということで、正式な調査結果の公表は今年の年末、来年度の12月になりますが、今年の夏ぐらいには、概ねの集計結果が得られる予定ですので、その時点での最新情報について、非公開の情報にはなりますけれども、可能であれば、本研究会にお示しして、点検・評価していただければと思っております。
2つ目は、調査の効果的・効率的な実施に向けた点検・見直しということで、具体的には、本調査において、誰を対象に、いつ、どのように行うのかといったことについて、点検・見直しをしていただくというものです。具体的には、4点ありまして、1点目として、本調査の対象学校種、現在、公立及び私立の幼稚園から全日制の高等学校を対象としておりますが、幼保連携型認定こども園や特別支援学校を含め、調査の対象学校種について、学校における在籍者数等が変化する中、調査の必要性を勘案し、どのように取り扱うのが適当かといったこと。また、2点目として、本調査の周期について、調査に係る事務負担の軽減が求められる中、本調査は、令和6年度に調査を開始して以降、隔年、2年ごとに調査を行っておりますが、果たして今後も2年に1回という間隔が適当なのかどうかといったことも御議論いただく予定でございます。
3点目と4点目は、後ほど詳しく御説明申し上げますが、本調査の実施に当たっての都道府県の関与の在り方ということについても、地方分権提案などを踏まえ、御議論いただければと思っております。
最後に3つ目として、本調査については、前回の検討から約8年が経過しているという状況にありますが、そうした中、子供の学びを取り巻く環境変化等を踏まえた調査・集計事項の見直しについて、御議論いただければと考えております。
なお、下段にございますけれども、こうした検討に当たって、ぜひ御留意いただきたいという事項として記載させていただきましたが、調査実施に当たっては、回答者である保護者や自治体や学校の実務を担われる方々の調査負担軽減というのは非常に重要であるということ。一方で、抽出調査において結果を推計するに当たっては、一定の有効回答数や有効回答率を得る必要があるということ。さらに、本調査は、過去30年、計15回、既に調査結果を公表しておりますが、過年度の調査結果と比較する上での接続性・比較可能性も大切であるということ。そうしたことについてのバランスについて、各種事項の検討に当たっては御留意いただければと考えております。
続きまして、資料2の4枚目を御覧ください。今後のスケジュールでございます。あくまでも、本日時点の予定ということでございますけれども、本日3月6日に第1回を開催し、その後、本日の議論を踏まえ、あくまで必要に応じてということになりますが、都道府県への意見照会などを行いつつ、5月に第2回を開催。その後、6月と書かせていただいていますが、先ほど申しましたように令和7年度の調査結果は今年夏に概ねの結果が出る状況でございますので、そういったことを踏まえて、夏頃に第3回を開催し、その時点で、今回御議論いただいた結果について、その後、令和9年度以降の調査に向けて、どういう方針で対応していくことが適当かといった対応方針をおまとめいただければと考えております。
なお、令和9年度調査に検討結果を反映するには、ある程度、今年の夏に対応を明確にしていくただく必要はありますが、今回御議論いただく内容の中には、次回の調査から直ぐに適用できるものもあれば、引き続き、こういった実態を把握すべき、あるいは、こういったことを検討すべきといった事項もあり、次々回以降の調査に向けて、引き続き検討という内容もあるかと思います。そういったことも含めまして、この夏を目途とする対応方針においては、今後の段取りを整理していただければと考えているところでございます。
引き続きまして、報告事項になりますが、資料3の1枚目を御覧ください。先ほど申しましたように、子供の学習費調査におきましては、先般、令和3年度と令和5年度の実施分において数値の誤りが判明し、今年1月に数値訂正を行ったところでございますが、この1枚目は、今年1月16日に報道発表した資料の抜粋になります。
主な訂正内容は、後ほど御説明申し上げますが、なぜ数値訂正を生じる事態が発生したのかにつきましては、2番に発生原因とございますけれども、まず注釈を御覧いただくと、本調査は、抽出された調査対象者の回答を基にして、全国の子供一人当たりの金額を推計する標本調査でございますが、その推計作業は、平成30年度調査まではシステムで全て実施していた工程ですが、令和3年度調査から別のシステムに切り替え、さらに推計専用のプログラムを導入するというタイミングでございましたが、そのシステムの整備が遅れ、結果的に表計算ソフト、具体的には、Excelという表計算ソフトを使って対応したという状況にございます。その過程で、Excelに入力する計算式の設定範囲などに誤りがあり、また、実際に推計プログラムを稼働したとき、誤稼働があったりといったことなどが生じたという状況にあります。さらに、共通原因として、計算式を入力するなどの過程における確認体制が不十分であったといったことにより、こういった問題が生じたと我々は捉えております。
その上での再発防止策につきましては、調査を効果的、効率的に行う上でシステムというのは不可欠だと思いますので、きちんとシステムを改修すること。また、調査を行うに当たっては、我々、事務局職員の資質を向上させるということは、もちろん大切であると認識しておりますが、外部の方のお力も借りまして、チェック機能の強化を図っていくといった再発防止策を講じながら、こうしたことが二度と起こらないように、努めてまいりたいと考えております。
主な訂正箇所については、資料3の2枚目以降にございますが、特に大きく数値を変更した部分といたしまして、資料3の3枚目を御覧ください。令和6年12月に調査結果を公表した令和5年度の調査結果に関する訂正部分です。この見え消し前の部分が、令和6年12月に公表した際の数字で、赤文字が今回数値訂正を行ったものでございます。
例えば、中央にございます公立の小学校の数字を御覧いただくと、公表時点では、学習費総額は約33万6,000円であったのが、訂正後には、約36万7,000円ということで、約3万円の上方修正になったということ。加えて、その下に標準誤差率というものがございます。これは、本日の議題2にも絡みますけれども、統計誤差に関するものでございますが、当初の公表では、この標準誤差率が3.34として、学習費総額全体の標準誤差率としては比較的大きなものでございましたが、再集計して数値訂正を行った結果、1.45という数字であったという状況にございます。加えて、下段の学校教育費については、金額が約8万2,000円から約7万4,000円に下がるとともに、標準誤差率が当初4.55と、学校教育費では比較的高い数字でありましたが、数値訂正した結果、1.15という数字に収まっていた状況でございます。また、資料右手にございます全日制の高等学校の私立を御覧いただければと思いますが、学習費総額は当初約103万円だったものが約118万円ということで、約15万円の上方修正、特に、学校教育費では約7万円、学校外活動費では約8万円の上方修正に至るような状況であったということでございます。
本日お示ししている数値結果の訂正は、学校種全体をまとめたものでございますが、訂正後の数値全体については、政府統計の総合窓口であるe-Statに掲載しておりますので、御確認になりたい場合には、そちらを御参照いただければと思います。
以上、多少長くなりましたが、開催趣旨等に対する事務局からの説明とさせていただきます。
【土屋座長】 ありがとうございました。
資料のほうは、主には資料2の1枚目とそれから3枚目の検討事項というところになるかと思いますけれども、ただいまより、事務局のほうから御説明がありました本研究会の開催趣旨等につきまして、御質問、御意見、委員の先生方からございましたらお願いできればと思いますが、いかがでしょうか。
Zoomの手を挙げるでも結構です。マイクのミュートを外して、御発言いただいても結構ですが、いかがでしょう。
私が最初に時間を切ってしまったものですから、大分早めに御説明いただいたので、十分、まだ御確認いただけていないかもしれませんけれども、資料の3枚目にございますが、主な検討事項としては、特に1つ目と2つ目、統計精度の状況の点検・評価と、それから調査の効果的・効率的な実施に向けた実施方法を点検・見直しをしていくという、この2つが大きなところかと思いました。
研究会の趣旨に関しまして、よろしいでしょうか。
特に御質問がないようであれば、また、今後それぞれの検討課題の詳細に入っていきたいと思いますので、そこのところで改めて御質問いただければと思います。
そうしましたら次の議題といたしまして、2つ目の議題は、統計精度の状況に関する点検・評価という、2つ目の議題に入りたいと思います。
こちらはまずは事務局のほうから配付資料に基づきまして、御説明をお願いいたします。
【唐沢教育分析官】 資料4の1枚目を御覧ください。検討事項(1)統計精度の状況に関する点検・評価について、冒頭の説明でも申し上げましたが、前回の改善プランにおいて、3回調査に1度、全学校種における統計精度の状況を点検・評価し、回答者負担軽減の観点も考慮しながら、必要に応じて、調査対象数の再設定を検討するとされたところでございます。具体的には、資料下段にございますように、本調査は標本調査であり、標本から得られた回答を基に、学校種ごと、さらには学年・年齢ごとに、学習費総額、さらには、大項目、中項目、小項目といった各支出項目ごとに、全国の子供一人当たりの年間平均額を推計しているという状況にございます。
推計に伴う誤差というものがございますが、本調査では標準誤差というものを使用し、特に注目している数値は、標準誤差率というものでございます。この3つ目の後段にございますように、推計値の大きさである平均値に対する標準誤差の百分率である標準誤差率というものに注目し、その値の大小によって統計精度の状況を点検・評価し、その結果に基づいて、必要に応じて、調査対象数の再設定などをしていくというものでございます。
引き続き、資料4の3枚目を御覧ください。検討事項(1)に係る検討の背景といたしまして、現在、どういった目標精度を設定しているかということのおさらいになりますが、前回の研究会の検討を経て、まず2つの数値目標、目標精度を本調査では設定しております。1つは、学習費総額に関する目標値ということで、これは各学校種、公立の幼稚園から私立の全日制の高等学校まで、計8つの学校種、それぞれにおける学習費総額に関する標準誤差率を1.80%に抑えていこうということを一つの目標に設定しています。もう1つは、大項目と言われる学校教育費、学校外活動費について、こちらは学校種全体ではなくて、学年・年齢別、例えば、小学校1年生、2年生、3年生、中学校1年生、2年生など、それぞれの学年・年齢別の学校教育費、学校外活動費の標準誤差率を4.77%に抑えていこうという目標を設定しているという状況にございます。
ちなみに、資料4の4枚目を御覧いただけたらと思いますが、この子供の学習費調査では、先ほど申しました全体的な基本となる目標値は1.80。そして、もう少しブレイクダウンした大項目ごと、学年・年齢ごとの目標値は4.77という数値を設定していますが、本調査と同じく調査結果を推計していて、目標精度を設定している他の主な統計調査における状況をお示ししております。主なものとして、文科省と総務省の例を載せておりますけれども、上の2つ、これは文部科学省の学校保健統計調査と学校教員統計調査、いずれも標本調査で推計しているものですけども、そちらについては、目標精度を5%未満、4%といった形で設定している状況にあります。個々の統計調査の特性に応じて目標設定の仕方は異なると思いますが、こういった他の統計調査に比べると、本調査の現行の目標値は、かなり精緻に、1.80%と4.77%というものを設定しているという状況になっております。
その上で、資料4の5枚目を御覧ください。今、申し上げました1.80%、4.77%という目標値の達成に向けて、前回の研究会の検討において、どのぐらいの調査対象数、サンプル数が適当かということを御検討いただき、令和3年度以降の調査においては、資料に黄色のマーカーをしている部分が、各学校種における標本数となっております。
続きまして、資料4の6枚目でございますが、こちらは調査方法に関する状況です。令和3年度以降は、少し調査方法を改善しておりますので、ここで御紹介申し上げます。1点目、調査票の単線化ということで、平成30年度以前の本調査では、保護者のみならず、学校調査というものも実施していました。具体的には、学校教育に関する経費の一部につきましては、学校側に御回答いただくということをしておりましたが、令和3年度以降は、学校現場の回答負担軽減、さらには、より正確な学校納付金等の支出状況の把握等の観点から、保護者調査票に一本化したという状況にございます。加えて、オンライン調査ということで、回答者の利便性向上等の観点から導入したものですが、学校等を介した紙調査票、こちらも、オンラインに対応できないという保護者の方もおられると思いますので、併用しつつ、オンライン調査というものを令和3年度調査から導入しているという状況にございます。
なお、資料には調査系統を記載しておりますが、上段が紙の調査票、下段がオンラインでございますけども、紙を利用した場合には、まず文部科学省から都道府県、私立の場合は都道府県知事、公立の場合は都道府県教育委員会を経由して、学校に調査を依頼し、各学校で調査対象となるお子さんを選んでいただいて、その保護者に調査を依頼するという流れになっております。紙で御回答いただく場合には、その逆の流れで回答が返ってくるという流れになります。一方、オンラインで御回答いただく場合には、まず紙の調査票の流れと同じように保護者に調査を依頼した後、回答は直接オンラインで保護者から文部科学省に送付されてくるという流れになっております。
なお、オンラインの回収状況につきましては、本日の資料には数値を記載しておりませんけれども、口頭で申し上げますと、先ほど申しましたように、実際には1年間を計3回に分けて調査を行っておりますが、3回とも紙ではなくて、オンラインで回答した保護者の割合は、令和5年度調査で既に5割を超えております。その数値というのは、その直前の令和3年度調査に比べると10ポイント以上増加しているという状況にございます。さらに、今年度実施をおります令和7年度調査につきましては、原則、オンラインで回答していただくことを促しているところでございますが、現在調査中でございますけれども、昨年4月から6月に行った1期目の回答状況を見ますと、既に約8割の保護者がオンラインで御回答いただいているという状況になっております。
引き続きまして、資料4の7枚目を御覧ください。本調査では調査結果を推計していることから、一定の有効回答数や有効回答率を確保することが重要と思いますが、その状況を示したグラフでございます。平成30年度調査は、改善プラン以前のものになりますのでグレーにしておりますが、今回点検する対象である令和3年度、令和5年度調査については、濃い青色で表現しています。折れ線グラフが有効回答率、棒グラフが有効回答数を示したものでございますが、軒並み、各学校種とも、有効回答率及び有効回答数は下がってきているという状況にございます。例えば、公立の小学校では、令和5年度調査で有効回答率は34.3%という状況。また、資料4の8枚目を御覧いただければと思いますが、全日制の高等学校につきましては、令和5年度調査の有効回答率は、公立で34.9%、私立で36.7%という状況になっております。
一方で、有効回答数を見ますと、また資料4の7枚目にお戻りいただけたらと思いますが、公立の小学校は、令和5年度調査の有効回答率は34.3%ではあるものの、有効回答数は約6,600人ということで、一定数を確保しているという状況にあるということを御確認いただければと思います。
なお、先ほど、令和3年度調査以降、紙調査と併用して、オンライン調査を導入したということを申しましたけども、オンライン調査を導入することにより、調査の利便性向上という観点がある一方、オンラインで御回答いただいた場合、学校等を経由しないで、直接文部科学省に回答が来るということもあり、紙で回答している場合には、学校で保護者の回答状況を把握していただいており、場合によっては、各学校において保護者の回答状況を見た上で、回答を促していただくといったことを御協力いただいていたことが、オンライン調査では、なかなか難しくなっているというようなことも、オンラインでの回答率が上がる反面、有効回答率が下がっている一因となっているのではないかと考えているところでございます。
引き続きまして、資料4の9枚目を御覧ください。こちらは、少し細かい数字になりますけれども、冒頭申し上げました標準誤差率の状況でございます。詳細は、後ほど御説明いたしますけども、学習費総額全体では1.80という目標を掲げており、学校教育費と学校外活動費では、学年・年齢別に4.77という目標を掲げておりますが、それを上回っているものをハイライトしているものでございます。御覧いただくと分かりますように、今回、点検・評価の対象となる令和3年度、令和5年度の調査結果において、学習費総額については、ピンク色のマーカーをしている部分でございますが、公立の小学校を除く全ての学校種で1.80を上回っている状況。また、緑色のマーカーをしている部分でございますが、学校教育費と学校外活動費をみると、おおむね学校教育費については目標精度を下回っている状況でございますけど、学校外活動費については、公立小学校を除く、ほぼ全ての学校種の学年・年齢において、4.77を上回っているという状況が見てとれるかと思います。
点検・評価ということで、もう少し詳細を見てみますと、資料4の10枚目を御覧ください。学校種ごとの学習費総額の標準誤差率について、目標精度1.80との関係をお示ししたものでございます。御覧いただくと分かりますように、公立の小学校は令和3年度、5年度調査ともに1.80を下回っておりますけれども、その他の学習種では1.80を上回っており、特に公立の幼稚園、私立の幼稚園では、1.80に対して、やや高めの3.41や4.75という数字を示しているという状況にございます。
資料4の11枚目は、今申し上げた学校種ごとの学習費総額の標準誤差率をソートしたものでございますが、青色の15番、16番というのが、標準誤差率が目標値を下回っている学校種。黄色が、標準誤差率が目標値1.80を1ポイント未満の差で上回っている学校種。ピンク色が、標準誤差率が目標値を1%以上、上回っている学校種ということで峻別したものでございます。2年間分の計16の学校種の中では、5個の学校種、とりわけ幼稚園において、今回の2回の調査結果では、目標値1.80に照らして、標準誤差率がやや高くなっているという状況でございます。
そこで、幼稚園の標準誤差率が高い要因は何であろうかということについて、確たるものが言えるものではございませんが、どういった背景があるだろうかということを事務局で整理したものが資料4の12枚目以降になります。12枚目は幼稚園における公立と私立の平成30年度、令和3年度、令和5年度の調査結果における学習費総額全体の中で、学校教育費、学校給食費、学校外活動費が占める割合を示したものでございます。括弧内に記載しているのは、それぞれの経費に係る標準誤差率を示したものでございますけれども、例えば、公立の幼稚園で見ていただきますと、平成30年度調査では、学校教育費の占める割合が54%、学校外活動費の占める割合が38%でしたが、令和3年度調査では、学校教育費の占める割合は全体の37%に下がっていて、学校外活動費の占める割合が55%に増加しています。同様のことが、私立の幼稚園でも見てとれるかと思います。
この背景としては、資料4の12枚目の下段に記載いたしましたが、平成30年度調査から令和3年度調査の過程で、令和元年10月から幼児教育・保育の無償化が実施されました。それに伴い、幼稚園の利用料が原則無償となったこともございまして、保護者の学校教育費に関する負担が減り、一方で相対的に学校外活動費に関する負担割合が増えているという状況にあります。そのことが何につながるかと申しますと、学校教育費というのは、学校ごとにほぼ一律に決まっており、誤差は比較的低く出る可能性が高いのに対して、学校外活動費というのは、家庭や地域において、いろいろと幅があるということもあって、標準誤差率が比較的高くなる可能性があり、そういった標準誤差率の高い学校外活動費の占める割合が高くなると、結果的に学習費総額全体の標準誤差率を高める可能性があるのではないかということで、お示ししたものでございます。
資料4の13枚目と14枚目、こちらは、後ほどの議題4とも関連いたしますけど、前回研究会における検討時点である平成29年5月と、直近の令和7年5月時点の状況について、学校種ごとの在籍者数や学校数を示したものでございます。13枚目、下から上まで幼稚園段階、小学校段階、中学校段階、高等学校段階等と表示しておりますが、この青色でマーカーをしている部分が、現在、子供の学習費調査の対象となっている学校種、その中でも赤色で表示している公立・私立が対象となっているものでございます。御覧いただくと分かりますように、少子化を背景として、各学校種における子供の数は減少傾向にございます。とりわけ、幼稚園の3歳児から5歳児と、その横に記載しております、現在は本調査の対象となっておりませんが、幼保連携型認定こども園の3歳児から5歳児を見ていただくと分かりますように、幼稚園は127万人から69万人に在籍者数が減る一方、幼保連携型認定こども園の3歳児から5歳児は37万人から62万人と、かなり増えている状況にあります。こうしたことが、先ほど申し上げた幼稚園の標準誤差率と関係があるのかどうか定かではございませんが、背景には、こういった、少子化を上回るような変化、幼稚園の認定こども園化などの影響も、もしかしたらあるのではないかということでお示ししたものでございます。
資料4の14枚目は、今申し上げた学校種ごとの推移を学校数で示したものでございます。
引き続きまして、資料4の15枚目を御覧ください。先ほどは、学習費総額全体の状況をお示ししました。こちらは、学校教育費・学校外活動費を学年・年齢別に、4.77という目標値との関係を示したものでございます。15枚目は幼稚園、16枚目以降は小学校等でございますけれども、見ていただくと分かりますように、4.77を上回っているのは、どちらかというと学校外活動費であり、特に私立の幼稚園の3歳児が、かなり高い標準誤差率になっていることが見てとれるかと思います。
また、資料4の16枚目を御覧いただければ、小学校でございますけど、公立小学校は軒並み目標精度を下回っていますが、私立小学校では、学校外活動費において、学年が上がるにつれて標準誤差率がやや高くなっているという状況にございます。
引き続き、資料4の17枚目、中学校についても、公立に比べて私立の中学校では、学校外活動費において、学年が上がると標準誤差率が高くなってきている状況にございます。
また、資料4の18枚目、全日制の高等学校については、公立でも、学校外活動費については、一定程度、標準誤差率が高く、私立では、高校2年生をはじめ、1年生、3年生ともに、学校外活動費の標準誤差率が、やや高めの数字となっている状況にございます。
資料4の19枚目、20枚目、これは多少細かくなるので、詳細は、また後ほど御確認いただければと思いますけど、今、縷々申し上げたものを全部足し上げると約120の項目がございます。このうち、目標精度4.77%を下回っているもの青色、目標精度4.77%を3%未満の差で上回っているものを黄色、目標精度4.77%を3%以上、上回っているものをピンク色で、色分けしたものでございますが、全体の6割は青色で目標精度を下回っている一方、上回っているものが4割。具体的には、3割が3%未満、1割が3%以上、上回っているという状況です。目標精度を上回っている部分を見ていただくと分かりますように、ほぼ全てが学校外活動費という状況です。特に、この12個のピンク色で色分けしている標準誤差率が目標精度を3%以上、上回っている部分に注目し、そこを少し細かく分けたのが資料4の21枚目、22枚目になります。細かい資料で恐縮でございますが、標準誤差率が高くなったもの、学校外活動費に係るものですが、当該費用の内訳ごとに標準誤差率や推計額等を見てみますと、全般的に言えるのが、標準誤差率が高くなっている要因としては、補助学習費の中での学習塾費の占める金額や標準誤差率が、かなり高くなっているという状況にあります。
幼稚園や小学校では、やや分かりづらい部分があるかもしれませんので、資料4の22枚目を御覧ください。例えば、資料中段の左手、私立中学校の3年生の状況でございますが、学校外活動費で標準誤差率が令和3年度調査で約8%、令和5年度調査で約11%になっておりますけれども、学習塾費については、例えば、令和5年度調査については、学校外活動費が総額約54万円のうち約20万円が学習塾費で、その標準誤差率も約10%近いという数字になっています。また、私立の全日制の高等学校でも同様の状況になっています。
加えて、国際交流体験活動というものも赤で囲わせていただきました。これは、冒頭申しましたように、令和3年度調査から、留学やホームステイなどにかかる経費を新たに調査して、集計・推計したものでございますが、令和3年度調査は、いわゆるコロナ禍でございましたので、国際交流体験活動に係る費用は高くないですが、令和5年度調査では、その金額が高く、例えば、私立の中学校3年生では約16万円程度。また、私立の全日制の高等学校では、学習塾費ほどではないですが、かなり大きな金額を占め、一方で、標準誤差率も比較的大きく、もしかしたら、こういった本調査に係る特定の費目の影響が学校外活動費の標準誤差率を高めた要因ではないかと考えられるということで、お示ししたものでございます。
資料4の23枚目を御覧ください。ここには、今まで申し上げたことをまとめたものでございますが、学習費総額全体は公立小学校を除き、標準誤差率が1.8%を上回っており、特に公立と私立の幼稚園では高くなっています。その背景には、いろいろな要因があるとは思われますけれども、幼児教育・保育の無償化を背景として、学習費総額全体に占める学校外活動費の支出割合が増加したことがあるのではといったことを記載しています。
また、学校教育費や学校外活動費の学年・年齢別については、軒並み、学校外活動費の標準誤差率が高く、特に高いものでは、学習塾費や国際交流体験活動に係る経費について、標準誤差率も高く、学校外活動費に占める推計額も高いといった状況にあるということを記載しています。最後の有効回答率に係る記載は、先ほど御説明したとおりですので、説明は割愛させていただきます。
資料4の24枚目でございますが、検討事項(1)に関する主な論点といたしまして、令和7年度の調査結果は、現時点では出ておりませんけれども、直近2回、令和3年度、令和5年度の調査結果における目標精度の達成状況を見ていただき、その背景や要因などについて、どう捉えるべきか。考えられる主な要因を5つ記載させていただきましたけれど、有効回答率や有効回答数が低過ぎる、少な過ぎるということが要因なのか。また、特定の支出項目の影響、本調査そのものの特性に起因することなのか。また、学校調査票を保護者調査票に一本化した影響なのか。なお、もしこれが要因であるとすると、学校教育費に大きく影響が出るのではと考えているところでございます。
さらに、外的な要因として、幼児教育・保育の無償化等の影響が、もしかしたらあるのではないか。また、保護者調査に一般化する中で、回答者の記入ミス、桁違い、他の項目への誤記入などの影響があるのではないか、といったことを記載させていただきました。
その上で、今後、現行の1.80%や4.77&という目標精度の取扱い、さらには、調査対象数について改善する必要はないか、といったことを御議論いただければと考えているところでございます。
多少説明が長くなりましたが、私からの説明は、以上でございます。
【土屋座長】 ありがとうございました。
ただいま事務局のほうから御説明ありました、統計精度の状況に関する点検・評価につきまして、主には、最後の24枚目、23枚目にまとめていただきましたけれども、主な論点が24枚目にございます。この辺りについて御意見をお伺いすることになるかと思いますけれども、まず、御質問などございましたらお願いできますでしょうか。
特に御質問はよろしいでしょうか。
私、改めて拝見して一つお伺いしたいのですけれども、5枚目のところにあるのが、平成30年のときの改善プランに基づく今の設計だと思いますけれども、そのときの検討としては、回収率は、平成30年あるいはそれ以前の8割9割という非常に高い回収率を前提としてこの標本設計をされていたという認識で、これは間違いないでしょうか。
つまり、最近になりますと、回収率がかなり、3割4割と下がってきていますけれども、当時はそこまで回収率が下がるというようなことは想定はしていなかったという認識でよろしいでしょうか。
【髙田専門職】 そうですね、当時の資料上において調査対象者数を設定するに当たっては、回答率のほうを考慮したという形跡が見当たらないので、今の回答率は8割9割あるというところがそのまま続くという認識でいたのではないかと思われるところではあります。
【土屋座長】 これだけ下がるということも、コロナということも想定していないんですね。想定外だったのかな。
ありがとうございます。
そうしましたら、木村先生、お願いいたします。
【木村委員】 御説明ありがとうございました。
令和5年度調査までの議論に直接参加していなかったので確認させていただきます。現在設定されている標準誤差率の目標ですが、全体では1.8%、項目ごとでは4.77%になっています。この設定の根拠はどのようなものかを教えていただけますか。
【髙田専門職】 そうですね、こちらはもともと前回の議論において、まず全体の学習費総額に係る標準誤差率はもともと1%を目指してはどうかというところから議論がスタートしていたところでございました。ただ1%を目指すとなると、かなりの標本数が必要となってきますので、現実的にそこまでの標本数を得るということになると調査負担が極めて増大する。ですので、そこまでのところはできないので現実的な折り合いを取るというところで、最終的に1.8に落ち着いているところでございます。
支出項目別、学年別に見た標準誤差率に関しても、どちらも1.8、4.77という、きれいな数字になっていないというのは、その議論の過程の中で、ベースにして考えるようなサンプルの学校種と同じ程度のところというような議論の経過を踏まえたもので、もともとこれぐらいというような想定値から取ってきているわけではないので、きれいな数字には、あえてなっていないというところでございます。
【木村委員】 ありがとうございました。
【土屋座長】 ほかにはいかがでしょう。
佐藤先生、お願いいたします。
【佐藤委員】 すいません、それでは同じ点で御質問させていただきたいんですけれども、今の3枚目で、ここでは、標準誤差率1.80%と、支出項目学年全体で見ると4.77%というのは、これは私立小学校をベースに出しているというところなんですけども、私立小学校がベースになっている背景というものをもし分かれば教えていただければなと。というのも若干私立小学校というのは学校全体の中でもややサンプルも大きくなくて、特殊な集団だけどこれを選んでいるというのはそれなりの理由があるのか。もしかするとこの集団の標準誤差率がほかよりもすごく高いグループになっていて、アッパーの最大値に近いほうになっていて、それよりもほかが小さいからこれ以下になれば、全体としては問題ないという切り分けとして、これを用いてたりするのかなとちょっと思ったんですけども、そこがもし分かれば教えていただければなと思います。
【髙田専門職】 そうですね、経緯を確認して御回答させていただいてもよろしいでしょうか。後日また、メールのほうで差し上げたいと存じます。
【唐沢教育分析官】 御質問の経緯については、事務局内で事実関係を確認した上で、後日、改めて回答させていただきます。
【土屋座長】 ほかはいかがでしょう。
そうしましたら、24枚目のところに主な論点というところがございますけれども、これに沿ったような形で先生方から御意見などお伺いできればと思いますけれども、今の目標精度の達成状況についてどう考えるべきかというところと、それから改善する必要はあるかなしかというようなところを論点として挙げていただいておりますが、この点に関しまして先生方から御意見ございましたら、ぜひお伺いできればと思います。
いかがでしょうか。
木村先生、お願いいたします。
【木村委員】 非常に精緻に組み立てられている背景が、とてもよく分かりました。
一方で、幾つか検討しなければいけないポイントがあると感じます。まず1点目ですが、現在目標とする標準誤差率を維持しようとすると、一定のサンプルサイズを確保する必要があります。例えば公立小学校は有効回答率が下がっていますが、調査対象数は減っていません。一定の回収数が維持されているので、ここは目標がクリアされています。サンプルサイズが標準誤差に大きく影響することを考えると、前回の調査でも行われているようですが、再度、依頼する学校を増やすとか、1校当たりの抽出数を増やすということが、検討のポイントの一つになると感じました。
今、文部科学省が直接対象者とやり取りしてデータを取る形になっています。自治体や学校が回収する負荷が下がっていることを考えると、学校数や1校当たりの抽出数を増やすことは可能なのではないかと思いました。ただし、これは予算や調査計画を変更することと関わるので、実現性を検討する必要があります。
2点目として、もちろんサンプルサイズを増やすことは大事ですが、回収率そのものの低下が気になります。非回答者バイアスによって、調査の精度が落ちていることが懸念されます。その点を考えると、督促をどのように行うかというような、対象者とのコミュニケーションを検討すべきだと感じます。
【土屋座長】 ありがとうございます。
事務局からありましたら。
【唐沢教育分析官】 木村委員、ありがとうございました。
サンプル数については、私もよくわからない部分があるのですが、有効回答率を上げるというのは、やはり大切だと思う一方、サンプル数をどこまで上げることが本当に必要なのか。先程申し上げたように、本調査における標準誤差率については、特に学校外活動費において高くなっていますが、その背景には費目ごとの特性もあるような気がしており、こういった費目を調査する以上、自ずと一定の誤差は生じてくる気がしています。そういった意味では、サンプル数の問題もさることながら、資料4の24枚目に例示として考えられる主な要因を5点挙げましたけど、もしかしたら、この1.80や4.77という目標値自体が、この調査の特性や費目に比べて高過ぎる、例えば、3%とかにするのが妥当といったことも考えられるのではないかと思っています。正直、なかなか難しいところではありますが、そういった点も含めて、御議論いただければと思っています。
【木村委員】 確かに、一律で1.8%や4.77%が妥当なのかという問題もあると思います。サンプルサイズが小さい学校種もあるし、分散が大きい費目もあります。一律で設定するのがいいのかというのも検討の観点の一つだと感じます。
【唐沢教育分析官】 回収率の低下に関連して、先ほど申しましたように、オンライン調査を導入したことで、回答者の利便性向上に資する一方で、回収率が下がるという現状があり、実際には、回答の期限を延ばすなど、いろいろと工夫しており、回答する方に何か備品を渡すことはできないかなど、いろいろと内部でも検討しているところでございますが、委員の先生方から、関連の調査等を行う中で、こういったことをすれば、回収率が上がるのではないかという、お知恵があればいただけると幸いでございます。
【土屋座長】 いかがでしょうか。
回収率がかなり下がりましたので、当時、平成30年から比べますとかなり下がりました。回収率向上に向けた何かアイデアとかがありましたら、伺えるといいかと思いますけれども、いかがでしょうか。
一つはオンラインを導入したということが、学校を経由しないで、学校の回収を経由しないでオンライン回収を進めたということが、回収率低下の一つというわけですね。そのように考えられる……。
石田先生、お願いいたします。
【石田副座長】 手短かに。
なかなか回収率向上というのはどんな調査でも非常に悩ましい問題なんですけれども、木村先生から先ほど御発言がございましたが、学校を通さないということになると、やはり保護者の方への督促というのは一定程度有効で、私どもの調査でも督促をやればそれなりに反応が返ってくる。当然、様々な御意見やクレームが入ってくるということもございますが、督促はやらないほうよりもやったほうがよいと。
ただ、こちらの調査の性質から考えると、回答対象者の方の住所情報等を直接手にしているわけではないと思いますので、一定程度学校を通して督促をお願いするということになりますので、この点については学校の先生方等の御負担等は多少勘案しながらの対応になるのかなと思います。
以上です。
【土屋座長】 ありがとうございます。
督促は有効だと思いますけれども、なかなか、ほかの調査に比べて特殊な形の調査ですので、そこもなかなか難しいところがあるのかなと思いました。
時間の関係もありますので、ほかの論点としまして、目標精度の定め方などであったり、それから論点のところにございますけれども、目標精度の定め方それから調査対象者数に関して、ほかに何か、先生方から御意見などございますでしょうか。
先ほど、目標精度を一律に定めるのはいかがかというような御意見もありましたけれども、この点について先生方はいかがでしょうか。
石田先生、お願いします。
【石田副座長】 もしなければ、すいません、手短かに済ませたいと思います。
私も特に学校教育費と学校外活動費はかなり尋ねている事柄だとかの性質が違うものであろうと思いますし、平成30年までは学校調査票の中で把握されていたというところもありますので、かなり分散も小さかったんだろうと思います。
それがかなり御家庭の家計の状況によって、学校教育費の支出状況も変わり得るだろうというところが令和3年、令和5年にも反映されている面もあるのだろうと思いますので、そうしたものが複雑に絡み合いながら、誤差というかばらつきを大きくしているんだろうと思っております。ですので、学校教育費と学校外活動費について、この4.77とか小数点の細かいところまで設定しなければいけないかという点については議論があるかもしれませんが、多少、種目に分けて目標を設定するということには一定の合理性があるのではないかなとも思ったりもいたします。
他方で、この目標精度を実態に併せて変えていくべきなのかどうかという点に関しては、もちろんクリアすればこの調査に問題がなかったのかというと、かえって、さらなる改善に向けた努力をしなくていいという議論になってしまうとちょっと違うかなとも思いますので、達しない場合には達しない場合で、今回の場合は特に回収率という点などが論点にも挙がっておりますが、目標に達しないからこそ課題が見えるということもあるかと思われますので、ある意味目標は目標として設定しつつ、無理にクリアできるような目標というもの、一定程度、当初の平成30年のときの御議論でも一定の計算等に基づいて精度は設定されていたと思いますので、その限りにおいては目標に達しないということをもって、精度をもう少し、誤差率の水準を上げるということの理由にしなくてもよいのかなと思ったりしております。費目では分けてもいいかもしれませんが、水準自体を、ゴールポストをいちいち動かすという必要も必ずしもないのかなと考えたりしております。
すいません、以上です。
【土屋座長】 ありがとうございます。
ほかの先生方、いかがでしょうか。
【岩間委員】 すいません、経済研究所の岩間です。
【土屋座長】 お願いいたします。
【岩間委員】 1の有効回答率のところなんですけども、やっぱり誤差を小さくしていくのには、サンプル数というところで、オンラインになって国のほうでもオンラインを進めていくという方針だということなんですけれども、オンラインになって内容の質が下がってないかとか、オンラインになって、逆に紙よりもオンラインのほうが回答しにくいフォームになっていないかとか、それはやっぱり回答する側も、このアンケートがちょっと面倒だなとか煩わしいなとなってしまうと、私たちはそのアンケートもそうですけど、どうしても返してきてくれないというのがあるので、その辺りの、本当に統計とはちょっと違う視点にはなりますけれども、その回答のしやすさとか回答者目線に立った改善というのも一つ、必要ではないかなと思いました。
あとさっきの意見で、精度の数字を操作するというよりは、出てきた結果をどのように分析して、どう見るか、何が背景にあるのかというのを見ていくというのもひとつ数字を見るときに大事なのではないかなと思いますので、その1.80と4.77の議論のところをどうするのかという議論の余地はあると思いますけれども、今そういった視点で見ていくというのも大事なのではないかなと思います。
以上です。
【土屋座長】 ありがとうございます。
ほかにはもう1人ぐらい御意見をお伺いできればと思いますけれども、いかがでしょうか。
卯月先生、お願いいたします。
【卯月委員】 ありがとうございます。
国立教育政策研究所の卯月と申します。
もしかしたら私が理解できない点があるかもしれないのですが、先ほど費目ごとに目標精度を分ける可能性について言及されたと思います。もしそのようにする場合、ある項目については多くの人に回答していただいて、別の項目や費目についてはサンプルサイズを減らしていくというように、1人の人が回答する調査が今までのように同一ではなくなる可能性があることになりますか。そもそもその理解がちょっと違っていたら申し訳ございません。
統計として今の報告書に載っているようなデータを作成する観点では、そのようなやり方もあるのかなと思います。一方で今後この子供の学習費調査を、例えばデータの利活用などの観点で、いわゆる統計法の観点で言えば目的外利用にはなると思いますが、別の目的で利用することによって政策に有意義な活用の幅が広がるとのであれば、1人の人が回答する項目が全部そろっているデータセットができているほうがいいのかなと思いました。ごめんなさい、私が費目ごとに目標を変えるということの意味が理解できてない可能性もあるのですが、今までの調査のやり方そのものは変えないほうがいいのかなと思いました。
以上です。
【土屋座長】 事務局から補足とか、質問はよろしいでしょうか。
【唐沢教育分析官】 恐らく先ほど石田委員から御発言のあった内容に関連した御質問と思いますけれども、資料4の3枚目にございますように、現在は、目標精度として、各学校種別の代表的な結果である学習費総額は1.80%に設定する一方、学校教育費と学校外活動費という、やや毛色の違うものについて、同一の4.77%という尺度を設定していますが、例えば、学校外活動費については何%、学校教育費は何%といった形で、両者を分けて目標精度を設定してはどうかという御趣旨と理解したのですけど、石田委員から補足説明をお願いできればと思います。
【石田副座長】 石田でございます。ありがとうございます。
ちょっと語弊を招くような表現だったかもしれませんが、私も調査票の立てつけ自体は、回答者で共通のほうが望ましいというのは同じ意見でございまして、測定している尺度によって性質が違うということによって、回答者のばらつきがかなり違うのではないかと。
つまり、学校教育費の場合は、御家庭によっても多少違いがあると思いますが、おおむね同じ学校に通っていれば同じ学校教育費、似たようなかなり同じ数字の学校教育費になってきますので、当然分散そのものが小さくなるので、誤差も小さくなると。これに対して学校外活動費というところでは、かなり御家庭の違いや地域の違いや学校の違いというものが反映されてきますので、そもそもばらつき自体が大きくなってくるので、そこから誤差を計算すると、「誤差」という表現にはなってしまうんですが、どうしても大きくなってきてしまうのかなと理解しております。尺度の性質の違いというところで、目標精度を必ずしも一律にしなくてもよいのではないかという趣旨でありましたので、調査の設計自体は、皆さんにこれだけたくさんのものを御回答いただくのはすごく御負担ではあるんですけれども、同じ設計のほうがよいと思っております。
以上です。
【卯月委員】 ありがとうございます。
理解できました。
【土屋座長】 ありがとうございます。
まだまだ御意見をお伺いしたいところもあるんですけれども、時間の都合もございますので、もし追加で御意見ございますようでしたら、事務局のほうまでメールで御提出いただければと思います。
そうしまして、議題3のほうに移らせていただこうと思います。
議題3は調査の実施方法の点検・見直しですけれども、こちらにつきましても、事務局のほうからまず御説明をお願いをいたします。
【唐沢教育分析官】資料5の1枚目を御覧ください。
この検討事項(2)は少し多岐にわたるものでございますが、本調査の対象学校種や調査の実施周期、調査の方法などについて、幅広く御議論いただければと思っております。
まず、資料5の1枚目の上段にございますように、前回の研究会における検討において、対象学校種に関連しましては、現行の8つの学校種以外の学校種、資料に括弧書きで列記しております9つの学校種について、その中には、幼保連携型認定こども園や特別支援学校も含まれておりますが、検討した結果、その時点の判断としては、追加し得る学校種はないが、幼保連携型認定こども園が将来的に相当程度の在籍者数規模に達した場合には、本調査における取扱いを検討するとされたところでございます。
また、地方からの提案等においては、幼保連携型認定こども園の在園者数も増加する中、本調査の対象に追加することを検討すべきということが閣議決定の文書に盛り込まれたところでございます。
資料5の1枚目の下段には、本調査の対象学校種の変遷を記載しておりますが、本調査は、平成6年度から子供の学習費調査としてスタートしていますが、その時点では、私立の小学校を除いた7つの学校種でした。その後、12年後の平成18年度に私立の小学校を追加し、現行の8つの学校種になって、今日に至っているという状況でございます。
また、資料5の2枚目は、先ほど冒頭で触れましたが、子供の学習費調査における特別支援学校の取扱いについてでございます。こちらは、昨年12月の報道発表資料でございますが、詳細は後ほど御覧いただければと思いますが、資料の下段にございますように、文部科学省における15個の調査、現在、特別支援学校が対象となっていない調査について、次期の調査実施までに、学校現場の負担にも配慮しながら、見直しを行い、必要な措置を講ずるとされたところでして、今回の研究会において、本調査における特別支援学校の取扱いについても御議論いただければと考えております。
続きまして、資料5の3枚目、こちらは議題2でも御説明した資料になりますけれども、前回の研究会で本調査に追加する可能性を検討した学校種というのは、緑色のマーカーをしている8つの学校種と右下のオレンジ色のマーカーをしている幼保連携型認定こども園の計9つの学校種になります。
前回研究会以降の人数推移は、こちらの資料に記載のとおりでございますが、特別支援学校における状況は、資料左側にございますように、令和7年5月1日現在で、幼稚部は約1,000人、小学部は約5万5千人、中学部は約3万5千人、高等部の本科は約6万7千人という状況で、1学年当たりにしますと、小学部では1万人弱、中学部では1万人強、高等部の本科では2万強といった状況になっております。
学校数の推移は、資料5の4枚目に記載のとおりでございますので、後ほど御確認いただければと思います。
資料5の5枚目を御覧ください。直近の令和7年5月1日現在の数値でございますが、各学校種における全体及び国公私立別の在籍者数及び学校数を一覧にしたものです。一番左手にあるのが、現行の本調査における対象8学校種に係るもので、実際に対象としている公立と私立を赤色で示しています。
今回、特に丁寧な御議論をお願いしたい幼保連携型認定こども園と特別支援学校につきましては、本資料に赤色で囲っておりますけれども、幼保連携型認定こども園の3歳児から5歳児につきましては、公立は約7万7千人ということで、幼稚園よりも在籍者数が多くなっているという状況にあります。また、特別支援学校については、資料を御覧いただくと分かりますように、公立学校に在籍しているお子さんが大半を占めており、学校段階が上がるにつれて、1学年当たりの在籍者数が増えているという状況が見てとれるかと思います。
続きまして、認定こども園制度の概要について、資料5の6枚目を御覧ください。幼保連携型認定こども園という言葉が出てきますけども、改めて、そもそも認定こども園とは、どういう制度なのかということを示す資料となります。
詳細は、後ほど御確認いただければと思いますが、資料左上にございますように、認定こども園というのは、教育・保育を一体的に行う施設ということで、左下にございますように、大きく4つの類型がございます。今注目しているのは、学校かつ児童福祉施設である幼保連携型認定こども園というものでございますが、それ以外にも3つの類型があり、その右手にございますように幼稚園が保育所の機能も担う幼稚園型認定こども園、左下にございますように児童福祉施設である保育所が幼稚園の機能も担う保育所型認定こども園、さらに、その右手に認可外保育施設等が幼稚園と保育所の機能を担う地方裁量型認定こども園という4つの類型がございます。資料右側の下段にございますように、認定こども園数の推移を見ていただきますと、幼稚園の認定こども園への移行等を背景として、認定こども園の数は、かなり増えてきておりますが、その中でも、緑色の部分である幼保連携型認定こども園の数が、かなり多くを占めている状況が見てとれるかと思います。
資料5の7枚目、現在、様々な学校種がございますけれども、教育基本法上の法律に定めるという学校というのは大きく2つの区分がございまして、一つは左手にある、学校教育法に定める学校。これは、幼稚園や特別支援学校等の学校が含まれます。一方、右手にある、いわゆる認定こども園法に定める幼保連携型認定こども園につきましても、教育基本法上の法律に定める学校に位置づけられているというところでございます。
資料5の8枚目を御覧ください。これは幼稚園と幼保連携型認定こども園の比率を示したものでございますが、前回研究会における検討時の平成29年度と直近の令和7年度を比較すると、この黄緑色の部分が幼保連携型認定こども園でございますが、全体で見ると前回研究会の検討時には22.5%であったものが今回は47.3%と、割合としては倍以上になっています。公立では18.9%が50%を超えるという状況、私立では23.2%が47.0%という状況になってございます。
引き続き、資料5の9枚目、やや補足的な資料になりますけれども、資料下段を御覧いただければと思います。幼保連携型という名称にもございますように、幼保連携型認定こども園に通うお子さんには、いわゆる幼稚園的な機能として通うお子さんと、保育所的な機能として通うお子さんがおられます。具体的には、子ども・子育て支援法という法律に基づき、保育の必要性がないということで、幼稚園的な機能として通うお子さんを1号認定と称しており、保育の必要性があるお子さんは、2号認定という整理になっております。その観点から、具体的な在籍者数を見てみますと、3歳児から5歳児についてのものとなりますけれども、この棒グラフの緑色の部分が幼保連携型認定こども園ですが、令和7年5月1日現在、1号認定という保育の必要性がないお子さんは幼保連携型認定こども園に通うお子さんのうちの約3割で、残りの約7割が保育の必要性がある2号認定という状況にあります。公立・私立別に見ても、約2割から約3割程度が1号認定という保育の必要性がない、幼稚園的な機能として幼保連携型認定こども園に通っているお子さん、約7割から約8割程度のお子さんが2号認定という保育の必要性があり、当該園に通っているお子さんという状況にございます。
資料5の10枚目は学校数のデータでございますが、説明は割愛させていただきます。
続きまして、資料5の11枚目を御覧ください。こちらは、特別支援学校における在籍者数を通学状況別に整理したものです。特別支援学校に通われているお子さんは御家庭から通われているお子さんの他、寄宿舎、さらには、児童福祉施設等から通われているお子さんもおられます。学校種別で見ますと、オレンジ色の部分が御家庭から通学されているものですが、各学校種ともに、御家庭から通っているお子さんが多くを占めますが、中学部、高等部については、その割合は約90%、約87%という状況にあり、約1割程度のお子さんが御家庭以外の場所から学校に通っているという状況にございます。
なお、現行の公立・私立の幼稚園から全日制の高等学校に通うお子さんを対象とした本調査においては、例えば、高等学校では、全寮制など、自宅からではなく、寮から学校に通うお子さんもおられますが、こうした自宅以外の場所から学校に通うお子さんについては、現行の本調査では、調査の対象とはしていないということを申し添えておきます。
そうした中、資料5の12枚目ですけども、冒頭の審議官からの御挨拶にもございましたが、本調査の結果に関しては、様々な形で利用されているところですが、ここに記載の内容は、令和7年度における教育費支援関連の主な施策を一覧にしたものです。とりわけ下線を引いている施策は、総務省が取りまとめている利活用リストというものに掲載されている本調査に係る施策です。具体的には、高等学校等に係る高校生等奨学給付金、下段にある、教育扶助等や奨学援護金、子女教育手当がございます。それ以外にも、教育支援に関する施策には、資料に記載のとおり、就学援助や幼児教育・保育の無償化などがございます。また、特別支援学校等に関する特別支援教育就学奨励費もございまして、特別支援学校の幼稚部から高等部等に通う子供の保護者等に対して、関連する経費に関する支援がなされているという状況にございます。
続きまして、資料5の13枚目を御覧ください。ここには、これまで申し上げた内容を文章化したものでございますが、重複する部分は避けまして、3ポツ目を御覧いただけたらと思います。3歳児から5歳児について、先ほど申しましたように、幼保連携型認定こども園には、保育の必要性を有しないお子さんと保育の必要性を有するお子さんが通園していて、両者に対して教育と保育が一体的に行われている。そこは、幼保連携という部分になりますが、一方で、両者の間では、保育の必要性に応じて、一日当たりの教育・保育時間、あるいは、休園日、週末もさることながら、夏休み、あるいは冬休みといったことも異なる。こうした点が異なることで、国の支援の在り方や仕組みに違いがあり、子供の学習費、具体的には、学校外に割く時間が多い1号認定のお子さんと、保育所にいる時間が長い2号認定のお子さんとの関係もあり、学校外活動費などに及ぼす影響が一定程度あるのではないかと考えているところでございます。
特別支援学校における在籍者数については、先ほど申しましたように大半が公立学校に在籍しており、また、中学部、高等部では、1割程度の方が御家庭以外から通学している状況にあるということをお示ししております。
そうした中で、本調査の対象学校種に係る主な論点として、各学校種における在籍者数や学校数が変化する中、保護者や関係者の御負担に配慮しながら、推計には一定規模の人数が必要なため、在籍者数や学校数という要素も重要ですが、調査実施の必要性を念頭に置き、幼保連携型認定こども園や特別支援学校をはじめ、本調査への他の学校種の追加等について、どのように対応することが適当か。また、仮に他の学校種を本調査の対象にする場合、現行の調査対象学校種との関係を含め、調査対象数、あるいは、調査項目や調査方法をどのようにすることが適当かといったことについて、御議論いただければと思っております。
続きまして、資料5の15枚目を御覧ください。本調査の周期についてでございます。本調査は、令和6年度の調査開始時から、隔年、2年に1回ということで実施しておりますが、現状としては、この資料の中段にある図に示すように、例えば、令和7年度、今年度調査を行っておりますが、調査が終わり次第、来年度は、調査結果の集計・公表の準備をし、年末に公表。それと並行して、来年度は、次の令和9年度調査の実施に向けた予算要求や調査の設計・調整を行うということで、調査に係るサイクルが、かなりハードな状況になっており、そうした中で調査結果を踏まえた実施方法等の点検に係る時間が十分に確保されていないのではないかといった状況があります。また、調査実施に当たっては、学校現場をはじめとする事務負担の軽減も検討する必要があるのではないか。そういった観点からすると、現行の2年という調査周期が適当なのか。
一方で、昨今、特に教育費の負担軽減に関する政策ニーズが急増し、関連する新たな取組が推進され、その成果の検証が求められており、そういった意味では、タイムリーに調査結果を公表していくことも必要という側面がございます。
こういったことを総合的に勘案する中で、本調査をいかに効果的かつ効率的に実施していくかという観点から、例えば、現行の2年ごとを3年ごとにするなど、本調査の調査周期を見直すことが必要ではないかということを論点に上げさせていただいております。
引き続きまして、資料5の16枚目以降は、本調査実施に当たっての都道府県の関与の在り方についてでございます。こちらは、地方分権提案で要望されているものでございますけれども、資料5の16枚目の表にございますように、本調査は、まず都道府県において調査対象となる学校を選んでいただき、その学校において、調査対象となるお子さんを選んでいただき、その保護者に調査の御協力をいただくという流れになっております。
資料5の17枚目を御覧ください。現行の本調査では、学校種にもよりますが、文部科学省の方で学校種ごとに全国の母集団の大きさ等を勘案し、例えば、公立の小学校で令和5年度調査なら405校と調査対象学校数を決めた上で、都道府県ごとに所在する学校数に応じて学校数を割り振り、そして、具体的にどこの学校を選ぶかについては、各都道府県にお願いしているという状況にございます。
資料5の18枚目を御覧ください。中段にございますが、本調査は、まず、文部科学省が都道府県ごとの学校数を決定し、都道府県において調査実施学校を無作為抽出し、学校において調査回答者を無作為抽出するという流れで行っており、2ポツ目にございますけども、現在、都道府県が担っている部分について、事務負担軽減の観点から文部科学省で対応して欲しいという要望があり、その内容が地方分権提案の閣議決定文書に入り、今回検討いただきたいと考えているところでございます。
主な論点としましては、本調査の実施に当たっては、自治体や学校の関係者の協力が不可欠ですので、その事務負担軽減を図りながら、一定の役割分担の下、連携していくことが必要と考えています。そうした中で、本調査においては、都道府県ごとの値を推計しているというものではなくて、全国値を推計するというものであることに鑑みると、現在、都道府県が担っている調査実施学校の無作為抽出については、文部科学省で行う方向に変えるということも一案ではないかということを論点に上げさせていただいております。
一方で、文部科学省が調査対象学校を抽出するに当たっても、やはり地域ごとの実情等も、ある程度配慮しないと、なかなか学校の選定もうまくいかない面もあるかと思いますので、そこは一定の役割分担の下で連携は必要ということで、どういった点を改善すべきかということについても、併せて御議論いただければと考えております。
資料5の19枚目でございますが、先ほど申しましたように、本調査では、現在実施している令和7年度調査から、オンライン調査を原則とする流れにございますが、紙で回答したいという保護者のニーズにも応える必要があり、その紙での調査における都道府県の関与の在り方についてです。紙での調査の回収プロセスにつきましては、現状、保護者から学校、学校から都道府県、都道府県から文部科学省という流れになっていますが、具体的には、都道府県が封緘済みの調査票を開封して点検して取りまとめて、それを文部科学省に提出いただき、文部科学省において全国分を取りまとめて集計・推計するという役割分担となっております。
一方、先ほど申しましたように、令和7年度からは、原則オンラインでの回答とする中で、紙での回答数は減ってはいますが、一定数、まだ紙で御回答いただいている方がいるという現状にございます。そうした中で、資料5の20枚目になりますけれども、現在、都道府県に担っていただいている紙調査における調査票の回収業務というものにつきましては、先ほどの調査対象学校の無作為抽出に係る事務と同様、地方分権提案の中で事務負担軽減の観点から文部科学省に担って欲しいという要望があり、その点を検討すべしということが閣議決定の文書に盛り込まれたところでございます。
なお、本調査における調査票の開封・点検、さらには、取りまとめに関しては、都道府県から要望もございましたので、本研究会に付議する前の段階で、既に令和5年度調査から文部科学省で試行的に行っており、本年度、令和7年度の調査から本格実施しているところでございます。もちろん、文部科学省で事務を担う場合でも、一定の手間や費用などがかかるところではございますが、現在のところ、大きな問題は生じてないという状況にございます。
そういったことを勘案しまして、資料下段に記載の主な論点でございますが、現在、紙調査に係る回収業務の一部である調査票の開封・点検について、文部科学省で行って問題ない状況であれば、今後は、都道府県を関与させないで、文部科学省に直接調査票を提出いただくようなスキームに変更してはどうかということを論点に上げさせていただいております。
一方で、先ほどの議論にもございましたが、調査の回答、これはオンライン調査に起因するものでもございますけれども、誤記等があった場合の対応に当たっては、一定程度、都道府県や学校等に御協力いただく必要もございますので、そういった部分の改善策についても、併せて御検討いただければということで、資料の下段に関連の記載をしているところでございます。
以上、長くなりましたが、私からの説明とさせていただきます。
【土屋座長】 ありがとうございます。
主に4つの論点があったかと思いますので、1つずつ御意見をお伺いできればと思います。
まず1つ目は、調査対象の範囲ですね。特に認定こども園と、14枚目でしょうか、幼保連携型認定こども園それから特別支援学校について、学校種の追加等についてどう考えるべきかというのはまず1つ目の論点としてございますけれども、この論点に関しまして、先生方から御質問、御意見、コメントなどございましたらお願いいたしたいと思います。
いかがでしょうか。
佐藤先生、お願いいたします。
【佐藤委員】 まず、この今御指摘のあった論点なんですけども、いただいた資料の10枚目にあるように、やはり今回小さな子供の中において、幼稚園と幼保連携型認定こども園の数がかなり拮抗しているという状況の中においては、やはりこの幼保連携型認定こども園というものも対象に入れて調査対象としていくべきではないかなと。今は逆に言えば、半分の部分がすぽっと抜けてしまうような状況になっていると考えると、やはりこれは必要ではないかなと思います。
ただ、特別支援学校に関しては、マックスでも6万近く、5枚目にあるように、人数としてもすごく多いわけではないので、例えばこれを調査してしまうと、やっぱりさっきの回答率が下がっているという状況を考えれば、非常に標準誤差率が高いデータが出てきてしまうのではないかなという懸念があります。ですので、ちょっとこれは少し慎重に考えるべきではないのかなというのが、意見でございます。
【土屋座長】 ありがとうございます。
ほかの先生方はいかがでしょうか。
木村先生、お願いいたします。
【木村委員】
こども園については、在籍者数が増えているという実態に加えて、「幼稚園」と「こども園の2号認定」では降園後の時間の使い方が異なる状況があります。習い事の実態なども違うと思うので、共働き世帯の状況をつかみに行くという意味でもこども園を対象にすることは大事だと思います。
その一方で、公表の仕方が難しいと感じます。御説明では1号認定も3割ぐらいいるということですので、こども園全体の数値をまとめて出すのがいいのか、参考値のような形でも1号認定と2号認定を分けて集計するのがいいのか。そうした公表の仕方についての配慮や、幼稚園との関係を整理する必要がありそうです。
次に特別支援学校に関してですが、私は可能であれば実施したほうがいいと思います。多様な子供の状況を捉えることを考えたときに、調査対象にしないこと自体が何らかのメッセージになってしまうことを懸念します。ただし、例えば療育に関わる費用などの実態が今と同じ調査票で把握できるのかということや、先ほど佐藤先生からコメントがあったように精度の高いデータが取れるのかという問題はあるので、その点を検討した上でということになると思います。
【土屋座長】 ありがとうございます。
卯月先生、お願いいたします。
【卯月委員】 ありがとうございます。
認定こども園に関しては、もう既に先生方がおっしゃったことととも似ていますが、できることなら取ったほうがいいと思います。連続性の観点からいうと、1号認定だったら、前の時代には幼稚園に行っていた子が行っていて、2号認定に関しては、保育所に行っていた子が行っている可能性があるとすると、保育所の子供のデータがもともと取られていないかと思いますので、木村先生がおっしゃったように、公表の仕方をどう分けていくのかというのは、生活時間の違いによってかかる費用も違うと思うので検討事項だと思います。ですが、将来に向けて、より有用なデータとしていくためには取ったほうがいいという観点があるかと思います。
特別支援学校に関しては、統計として取ることの難しさはあると思います。一方で、この調査が誰を包摂してデータを取ろうとしているのか、どのような政策に役立てようとしているのかということを考えたときに、今後特別支援学校に通っている方々のデータも必要かという検討はあったほうがいいのではないかと思います。
その際、特別支援教育就学奨励費がそもそも従来何を根拠に算定していたのかというのを少し教えていただきたいと思います。それから、特別支援教育の専門の観点からいって、例えば特別支援教育総合研究所などがなさっている調査の中に、何か参考となるような情報があるのかどうかということ。あるいは、今回特別支援教育を受けている方のデータが出てきたときに、学習費というカテゴリーでいえば、家計から出ているものに関しては少ないとなったときに、本当は学校外で教育を受けたいのに受けられていないのか、学習費以外のところですごく費用がかかってしまっていて、だから学習費が少ないのか。でもこの調査は学習費のデータだから学習費以外のところは分からないわけで、解釈をどうしたらいいのか難しくはなるので、事前にどういうデータをどう解釈するのかということもやはり特別支援教育の専門の方に御知見をいただく必要があると思います。
あとは専門家の方だけではなくて、可能ならば調査回答負担なども含めて、当事者の御意見というのも聞けないか、それを踏まえた検討はできないかと思います。
以上です。
すいません、長くなりました。
【土屋座長】 ありがとうございます。
認定こども園については、先生方は賛成という御意見が非常に多かったと思います。公表の仕方については検討が必要かと思いますが。
一方で特別支援学校に関しては賛否両論あったかと思いますので、もう少し、特別支援教育の専門の先生方の御意見など伺って、事務局のほうで改めていろいろ御検討いただければと思います。
追加で御意見ございましたら、時間の関係がございますので、メールのほうでいただければと思いますが。
山田先生、お願いいたします。
【山田委員】 山田です。手短で、すいません。
今までの議論と、卯月先生の議論と私かなり同感でして、認定こども園については入れたほうがいいと私も思いましたし、特別支援学校についても非常にデータの取扱いに留意しつつ、やっぱり子供の学習費調査の対象となる保護者、多様な子供の保護者が調査対象になっているということの意味を考えると、少し時間をかけてでもよいので、対象に含める方向で検討を進めていくほうが望ましいかなと思います。
関連して、今回すぐにということではないんですけれども、多様な子供の実態を把握するという観点でいうと、今回議題に上がっていませんでしたけれども、この間の在籍者数を見ると、特に通信制の高校、高校は今は全日制だけが対象になっていますけれども、通信制高校に通う生徒の数が、この間かなり増えていて、1割ぐらいの高校生が通信、定時制、全日制以外の種別の高校に通っているという現状もありますので、また、多様な子供の把握という観点からいうと、すぐにではないですけれども、少し全日制、定時制の高等学校に通う子供の保護者も対象に検討していくということもあり得るのかなと思いました。
すいません、ちょっと時間をとってしまって恐縮ですけれども、以上です。
【土屋座長】 ありがとうございました。
新たな観点をいただきました。ありがとうございます。
ほかはよろしいでしょうか。
そうしましたら、次は15枚目になりますけれども、調査周期に関しまして、今は2年に1回、隔年ですけれども、これを例えば3年ごとなどというような、こういった課題もありますけど、この点に関しましてはいかがでしょうか。
佐藤先生、お願いいたします。
【佐藤委員】 ありがとうございます。
調査周期に関してはこれはやはり、データがどのように変化しているのかというところも重要になっていくんじゃないかと。例えば2年の間の調査期間において、そこまで大きく変動しないようなデータの状況であれば、もうちょっと長くしてもいいでしょうという話にはなってくると思うんですね。
ただこれが例えば、調査の間にすごく変動があるようなデータの状況であるということであれば、やっぱり今のスパンを維持していくことも重要になっていくのではないのかなというところもありまして、その変化の度合いというのがどれだけ大きいかどうかというところが1点、チェックしていくべき点ではないかと思います。
以上です。
【土屋座長】 ありがとうございます。
ほかにはいかがでしょう。
木村先生、お願いいたします。
【木村委員】
そうすべきということではなく、こういう案もあり得るかなという提案ですが、もう既に調査の実施・集計・公表のサイクルがタイトになっているので、私は少し実施間隔を広げてもいいのではないかと感じます。それと併せて、調査間隔を広げる分、特定のテーマについてスポットで、今大事だという臨時のテーマの調査を組み合わせ、本体調査とバッテリーをつくって立体的に実態を把握する方法もあるのではないかと思いました。
【土屋座長】 ありがとうございます。
ほかにはいかがでしょう。
卯月先生、お願いいたします。
【卯月委員】 ありがとうございます。
調査について、たしか佐藤先生がおっしゃったように、変動に注目してどのぐらいの頻度での調査が必要かを考えるのがとても重要だと思っています。調査実施に負担があり、大して変動がないのであれば3年に1回ぐらいという考えもあると思います。変動を見るに当たって、今までは行ってなかったと思いますが、物価の変動をどのように考慮するかという観点が、今、特に重要になっているのかなと思っております。生活費の調査などを10年ちょっと前にやったときは、日本では、あまり物価調整しなくても十分だったのですが、近年、実質的に教育が充実しているからの負担ではなくて単にお金がかかっている、それ自体家計の話としては重要ですが、いろいろ把握するのに物価の変動をどう考慮していくかも検討課題になり得ると思います。仮にそれを考慮していかなければならない情勢になるとその手間もあるので、そういったことも考慮して調査実施のロジ負担を考えたほうがいいのかなと思いました。
以上です。
【土屋座長】 ありがとうございます。
ほかにこの点に関してはいかがでしょう。
そうしましたら、よろしいですか。
3つ目の論点といたしましては、調査対象、都道府県を介さずに文科省のほうで学校抽出を行うという18枚目の論点に関して、この点に関しましてはいかがでしょうか。
木村先生、お願いいたします。
【木村委員】
もう既に実態がそういう形になりつつあるので、直接抽出しても問題はないと思います。そもそも調査の目的を考えたときに、地域別の実情を把握するという必然性は調査の目的からも外れ、弱いのではないでしょうか。全国の推計をしっかり行うために文科省が抽出するのは、自治体や学校の負担軽減の観点からもよいと思います。
ただし、そのときに、公平性とか透明性とかが重要です。抽出の条件や手順を文書化して公表するといったことが大事に思います。
【土屋座長】 ありがとうございます。
ほかにはいかがでしょうか。
山田先生、お願いします。
【山田委員】 山田です。
私も、文科省が抽出するので問題なさそうだなという印象を今日の資料から受けました。と同時に、最初のほうの論点で回収率が下がっていることの対応として、督促をかけるなどの手法が確認されたと思いますけれども、もし仮に文科省を主体で抽出をする場合に、そういう個別の保護者にアクセスをして督促をかけることがどれぐらい担保できるのかというようなことと併せて検討すると望ましいのではないのかと思いました。
以上です。
【土屋座長】 ありがとうございます。
3つ目の論点に加えて、4つ目の論点は回収を都道府県を経由せずに直接文科省に対してということですので、この3つ目4つ目も併せての論点としてもいいかもしれません。4つ目も併せて、先生方から御意見ございましたらお願いいたします。
【唐沢教育分析官】 ここで、事務局から補足説明をさせていただきます。
資料5の18枚目を御覧ください。先ほど、調査実施学校を無作為に抽出するときに、まずは文部科学省が都道府県ごとの学校数を決めてと申し上げましたが、実際には、資料の注釈に記載がございますように、学校種に応じて、例えば、公立・私立の幼稚園や公立小学校、公立中学校では、10万人未満、10万人以上30万人未満など、市町村の人口規模別の状況を勘案しているところです。ある程度、こうしたことを行わないと、単純に都道府県ごとの学校数だけで都道府県に学校を割り当てますと、例えば、大都市の子供だけが調査の対象になったりする可能性もございますので、そうしたことのないような区分を設けた上で対応しているところです。また、高等学校であれば、普通科、専門学科、総合学科のばらつきなども勘案した上で、都道府県ごとの学校数を決定している状況にあることを補足させていただきます。
【土屋座長】 岩間先生、お願いいたします。
【岩間委員】 すいません、御質問なんですけれども、ちょっとさっきのおっしゃったことが回答なのか分からないんですが、18枚目のところで「抽出については地域個別の実情等に配慮することは難しくなるが」と書かれているんですけれども、地方目線で、地域個別の実情等への配慮とは、例えばどういったことがあるのでしょうか。
【髙田専門職】 今伺った地域個別の実情というところでどういったものがあるのかという点なんですけれども、直接尋ねたわけではないんですが、都道府県の担当者とやり取りをする中で聞いている限りでは、例えば、都道府県内の県民局、それがある程度平等にあたるように、同規模のところがあるのであれば、今担当したところではないほうの県民局に当てるといったような、都道府県の中でも地域の偏りがないようにというか、都道府県の中でも各地域の負担がある程度公平になるようにというのを配慮していると一つ聞いたことがあります。また、実際そうされているかということではなく、文科省が抽出するのであればこういったことも考慮してほしいという要望を過去に聞いたことがあるという観点で、例えば私立学校の法人で、傘下に小学校と中学校、高校など複数学校を持っていらっしゃるようなところであれば、どこかの学校種が当たったのであればほかの学校種は当てないようにしてほしいとか、そういった負担の偏りというところを均してほしいということを聞き及んでおります。
【岩間委員】 ありがとうございます。
【土屋座長】 ありがとうございました。
ほかにはいかがでしょうか。
20枚目の最後の論点について、回収について、提出については、都道府県を経由せずに直接文部科学省に対して行うということについて、これに関しましても、御意見ございましたら、できればいかがでしょうか。
何か反対の御意見とかありましたらお伺いできればと思うんですけれども、いかがでしょう。
石田先生、お願いいたします。
【石田副座長】 反対というわけではないのですが。この論点のところに書かれていたのでということで、そこに引きつけられているんですけれども、丸の2つ目、誤記を減らす方策ということで、特に、男子女子それぞれ同数で抽出している場合に回答状況が異なる場合どうするかという点では、悩ましい点ではあるのですが、やはり、昨今子供であっても性的少数者の自認を持たれているようなお子さんもいらっしゃいます。それが、お子さんと保護者の間でどこまで意思疎通があるかというのは別にしても、それが誤記であるのかどうかという点に関してはかなりセンシティブな問題になってくるかと思いますので、これは、どの項目であれば何が誤記かということに関しては、ちょっと現状、恐らく国の方針もあって、調査票でもお子さんの性別については男子か女子かということしか今選べない状況になっていると思うんですけれども、そうですね、照会については、一定程度可能な範囲でできたら御負担のかからない範囲でということは検討していくということには賛成なんですけれども、項目によっては少し配慮が必要になってくるものがあろうかなと思います。
以上です。
【土屋座長】 ありがとうございます。
佐藤先生、お願いいたします。
【佐藤委員】 ありがとうございます。
今回主体を文科省のほうに移動するのか、移動すべきではないかという点に関しては、こちらは特に反対意見はないんですけども、実際この様々な業務をするというのは、恐らく間に業者を挟んでやるという認識でよろしいんですかね。もしそういうことであれば、例えばそういったような様々な実際の業務を行う業者に、そういったような、例えば回収率の向上の方策というのを例えば提案書とかに入れてもらって、実際にやってもらうというところもできてくるのではないかと思って、それを実際のオペレーションはどのようにやっていくのかというところも、関連してくるのではないかと思います。
以上です。
【土屋座長】 ありがとうございます。
【大田係長】 事務局でございます。実際、回収業務については業者のほうにやっていただくこととしておりますので、御意見のほうは承りまして、検討してまいりたいと思います。
【髙田専門職】 御参考までに補足を申し上げてよろしいでしょうか。
まず、主な論点の2つ目に上げている都道府県への連絡、照会に関しては、あくまで都道府県を通じた学校が知り得る範囲で現在においては回答していただいていますので、例えば性別のところであれば、抽出の時点で学校が把握する性別として、男子女子をそれぞれ御回答いただいていますので、その抽出した結果に基づいてどうでしたかというところを確認しているというのが実態でございます。ですので、保護者に対してまで照会を行ってはいないというのが実情であるという点を御参考まで申し添えます。
それから、今の調査の事務的な部分でございますが、個別にそれぞれ業者を手配しておりますので、調査業務トータルを一貫した形の企画提案型の募集というところに現状ではなっていないところです。データ化であればデータ化だけをお願いしていますし、調査票の回収に関しても、現状の流れをそのまま持ち込むと、回収業務だけを単体で発注になりますので、会計上許されるのであればトータルパッケージというところは今後考え得るところかと存じます。
ただ会計上の制約もあるところですので、御意見ありがとうございます。参考にして我々も解決案を詰めていきたいと存じます。
【土屋座長】 木村先生。
【木村委員】 誤記をできるだけ減らすという点に関して質問です。ウェブ調査だと、閾値を設定して、そこから外れる値を入力できないように制御したり、「これは正しいか」とアラームを出たり、合計値を出して「合っていますか」と問いかけたりするような、ウェブ調査ならではの工夫が可能ですが、そういうことをやられていますか。
【髙田専門職】 ウェブの調査票に関しては、回答者が入力したときの異常値は自動でチェックするようになっておりますので、基本的にはチェックしてはいただけるところではありますが、ウェブの技術上の制約があるのでできない部分もありつつというところです。例えば、性別の状況で言えばその方の性別で入力が入ってないときに「入っていません」というアラートをかけることはできますが、学校ごとまとめてチェックするというようなことまではできないので、学校の中で、トータルで見たときの性別別の数が正しいかというのはチェックできない部分です。
ただ、紙の調査票による回答と比べると、ウェブでは、アラートがかかることによって誤入力が減っているというのは、事務担当の体感としては確かにあるところです。
【木村委員】 ありがとうございます。
【土屋座長】 ありがとうございました。
まだ御意見もあるかもしれませんけれども、そろそろ時間が迫ってきております。今日の先生方の御意見をお伺いして、まず、調査の実施方法の点検・見直しに関しましては、特に認定こども園に関しましては、先生方は含めるというところで大きな反対はなかったかなと思います。特別支援学校に関しましては、まだ議論の残るところかと思います。今後、認定こども園を含めていくということに当たっては、改めて標本設計などを考えていく必要があるだろう。そのときに、目標精度をどのように考えていくのかというようなことも考えていく必要があるかと思います。1つ目の議題の統計精度の状況に関する点検・評価で、過去の結果については、お示しいただきましたけれども、今後その目標精度の設定の仕方、在り方については、認定こども園を含めて考えていくというようなことが今後必要になってくるのかなと思いました。
限られた時間の中で御議論くださいまして、ありがとうございました。
本日予定していた主な議題は以上となります。委員の皆様からほかに何かございましたら、メール等で事務局までお知らせください。
最後に事務局のほうから事務連絡をお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。
【大田係長】 事務局でございます。
本日はありがとうございました。
本日は限られた時間での御議論でしたので、本日の議題に関連しまして、追加の御意見等ございましたら、来週3月13日金曜日までに、事務局までメールにて御連絡いただきますよう、よろしくお願いいたします。
次回会議の開催日時につきましては、後日、各委員の皆様に御都合を確認させていただいた上で、御連絡させていただきます。
【唐沢教育分析官】 本日の会議の議事録につきましては、準備ができ次第、各委員の皆様にメールで送付いたしますので、内容を御確認いただきたいと思います。その後、全体を座長に御確認いただいた上で、本研究会に係る開催要綱の関係規定に基づき、文部科学省のホームページを通じて公表させていただきます。
なお、配付資料につきましては、改めて事務局でも内容を確認した上で、適宜、座長とも相談し、必要な調整を行った上で、来週以降、文部科学省のホームページを通じて速やかに公表させていただきたいと考えておりますので、御承知おきいただければと思います。
事務局からの説明は、以上となります。
【土屋座長】 ありがとうございました。
ちょうど時間になりましたので、それでは、本日の会議は、これにて閉会といたします。ありがとうございました。
―― 了 ――