図書館・学校図書館の運営の充実に関する有識者会議(第9回)議事録

1.日時

令和7年12月18日(木曜日)14時00分~16時00分

2.議題

  1. 「これからの図書館・学校図書館の運営の充実に向けて」報告書案について

3.出席者

委員

秋田委員(座長)、池内委員、伊藤委員、植村委員、紀之定委員、設楽委員、曽木委員、田井委員、髙橋委員、土屋委員、手塚委員、中村委員、奈須委員(副座長)、野口委員、花田委員、堀川委員(副座長)、松木委員、松本委員

文部科学省

髙田地域学習推進課長、坪田大臣官房教育改革調整官(命)図書館・学校図書館振興室長、稲田図書館・学校図書館振興室専門官

4.議事録

【秋田座長】  それでは、定刻となりましたので、これより、図書館・学校図書館の運営の充実に関する有識者会議の第9回の会議を開催いたします。
 本日の流れですが、本日の議題は「報告書の案」についてでございます。
 まず、事務局より、本会議の「報告書案」について御説明をいただき、その後、意見交換の時間を取りたいと思っております。
 それでは、「報告書案」について、事務局より御説明をお願いいたします。

【坪田大臣官房教育改革調整官(命)図書館・学校図書館振興室長】  それでは、私から説明をさせていただきます。
 まず、ようやく文章が有識者会議として形を見たわけでございますけど、我々自身もまだ過不足があると思っております。これまで会議でいただいた貴重な御意見をなるべく多く入れ込んでまいりましたけれども、まだ大事なところが抜けているかと思いますので、後ほど御指摘をいただければありがたく存じます。また、用語の使い方、表現等も含め、適切にするための御意見をいただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、めくっていただいて、目次です。前回、おおよその枠組みを御議論いただきましたけれども、それに沿った形で文書をつくっておるところでございます。
 「はじめに」ですが、大体こういうところでは検討のきっかけ、経緯や全体の前振りなどが行われるところでございます。結構大事なところでもありますが、コンパクトに1ページに収まる形でまとめさせていただきました。ここについても、正確に全体を表しているかどうか、御意見をいただければと思います。
 めくっていただいて、2ページからでございます。ここが本文でございます。まず、地域のハブ、学校の中心を担う図書館を目指してということで、両図書館の現状と課題と、それに対する今後の機能、役割を5ページにわたって示しております。現状と課題については、前半が図書館で、後半が学校図書館、そして、書店の読書環境の変化ということで書店にも触れながら現状と課題を構成しております。
 まず、最初のところ、図書館の現在的な存在意義ということを5行したためておりますけど、いろんな表現の仕方があると思いますので、また、御示唆いただけたらと思います。その他が図書館の設置状況、図書館の利用状況、SNSやスマホの普及、生成AIの活用の進展への対応、図書館職員の状況、そして図書館の資料費ということで、次のページにまたがってデータを示させていただいております。その後に、改めて図書館の役割に言及しまして、立ち寄りやすく、居心地よく滞在できる機能といったこともここで重要だと挙げさせていただいております。
 73行目からが学校図書館のくだりになります。必要な資料、蔵書冊数と言いながら、図書標準を見てみると、まだなお、全国的に標準達成が遠い状況というのが課題であるとまず示しています。次に、司書教諭の発令状況です。ここも、おおむね高まってきており、12学級以上は発令が義務付けられているものの、11学級以下の学校は「当分の間」司書教諭を置かないことができると学校図書館法の附則にありますので、その事実関係を示させていただいています。そして、公立学校における学校司書の配置状況を示させていただきました。特に、特別支援学校が非常に低い状況にあることを課題意識として、ここで触れさせていただいております。
 次に、学習指導要領にもしっかりと各教科で利活用することが定められているということを示した上で、開館の状況を示させていただいています。この会議でも何度か、学校図書館に鍵がかかっている場合が多くて自由に子供たちが使えないという御示唆があったと記憶しており、そのことについて書かせていただきます。読書環境の変化ということで、101行目から地域における書店の減少ということ、無書店自治体の増加ということ、これは非常に不読率などの上昇、高止まりというのも指摘されている中で、偶然本に出合う機会となるタッチポイントの減少は読書文化の維持にも影響があると示させていただいております。
 次に、111行目からが「今後求められる役割と機能」ということで、前半が図書館となります。ここでは「地域の知の拠点」というのが一つのキーワードであり、それは引き続き重要であると示しております。加えて、場所を生かした活動として、活動面、設備面、施設づくりで、もう既にやっているところはやっていると思いますけれども、全般的にこういうことをやるべき、やったほうがよろしいんじゃないかということを提案させていただいています。
 139行目からは学校図書館、「学びの深化を担う学校の『中心』へ」です。今、新しい学びが様々求められる中で、それにきちんと対応していくためには学校図書館をうまく生かすべきではないか、それから場として、機能として有用ではないかというストーリーで書かせていただいております。まずは各教科で、先ほど学習指導要領に定めがあると申しましたけども、それに基づいて計画的にちゃんと各教科で利用してほしい。それで、主体的、対話的で深い学びを実現することが求められるという話。具体的には、調べ学習、探究学習での実践、そして教員ももっと使ってほしいということで、教員の授業づくりのための教材研究や教材準備ということを152、153行目にかけて書かせていただいております。
 次のページに行きまして、最初の数行は、全体の動機づけにも、学びの動機づけにも本当に活用できるのが図書館だということを示させていただいた上で、特別な配慮を必要とする児童生徒のほか、特定分野に特異の才能のある児童生徒、不登校傾向の児童生徒などを含めて、多様な子供を包摂する学びの場、居心地の良いサードプレイスとして、その優れた支援機能が発揮できると、これまでもいろいろ御議論があったと思いますけども、こういう形で、初めて学校図書館としてまとめさせていただいた部分かなと思います。
 このようなことから、自由に利用できるよう、登校時から下校時までの常時開館が大事だということ。そして、ファシリティーの面では、個別学習ブースとかにラーニングコモンズを館内や、隣接の場所などにつくっていただくことが非常に有用であると。また、特に不登校傾向の子供でございますけれども、学校図書館の中に校内教育支援センターという、これは初中局が進めている校内で支援する場所、機能でございますけど、これも提案させていただいています。常時開館については、ここの書きぶりが少し難しいのですが、望ましくは、司書教諭か学校司書が常時配置されていると、そういう専門職がきちんといる状態での開館が望ましいですけれども、ただ、そういう体制が整うまで鍵をこれまでどおり開けないということでなく、まず、開けてみて、様々なボランティア等の活用やいろんなことを考えてみて、試してみて、最終的には有用だという声が子供たちから上がってきてから、そういう体制を我々も含めてつくっていくということではないかと書かせていただいています。
 そして、最後、181行目からのなお書きのところでございます。両図書館でございますけども、ここに書かれたことだけでなくて、地域のニーズや様々なことを踏まえながら、各館長を中心として、それぞれの館の実態やニーズに対応し、各館の最適な在り方を主体的に検討することがまずは求められるという締め方をしております。
 次に、186行目からは「全ての人に開かれた図書館サービスの構築に向けた方策」で、まず、「ユニバーサル・アクセスの実現」でございます。この188行目に書かせていただいておりますように、「来館者のみならず、来館困難者等のこれまで来館していなかった者も含め、誰もがサービスを享受できる仕組みを構築する必要」ということで、それを柱として、ICT・デジタル化と読書バリアフリーを掲げ、書かせていただいております。まず、196行目からの「ICT・デジタル化への対応」です。これは言うに及ばず、これらの進展によりまして、アクセスや時間の制約を乗り越えて利用が可能になる、サービスの提供が可能となるという実態があるということでございます。学校図書館においても電子機器の導入により、授業内での利活用により、同一の資料を閲覧しながら学ぶことが可能になるなど、非常に有用であったと。209行目から「一方で」ということで、これは紙か電子書籍かの二項対立ではないですけれども、いろいろメリット、デメリットがあることを示させていただいております。
 213行目からは「今後の方向性」ということで、全国の図書館で進めていくために、都道府県などの広域連携による取組というのが非常に重要だということで、例えばとして長野県や福井県の取組を簡単に掲げさせていただいております。
 その次のページでございます。資料選定について、ここで先ほどと呼応しますが、紙資料との特性の違いを踏まえて、両者のベストミックスを考慮した収集方針を策定することが極めて重要ということで、どちらがいうことではなくて、それぞれの良い部分を組み合わせてやっていただきたいということです。
 230行目からが読書バリアフリーの推進です。読書バリアフリー法が施行され、そして読書バリアフリー基本計画が国で策定されておりますので、基本的にはそれに沿った形ではありますが、一方、地方公共団体がつくる計画というのは現在、6割弱の策定状況です。また、障害者施策に関してや、担当職員の配置研修について、地方公共団体間ですごく差があるという実態や問題意識を示させていただいております。また、学校図書館でも特に特別支援学校においての蔵書の不足、また、専門職の配置率の低さ、これが児童生徒の読書支援の不足にもつながっていくことが懸念されるという状況。あと高齢者や日本語を母語としない利用者、入院患者について、それぞれ様々な施策を取る必要性を書かせていただいております。
 具体的な今後の方向性として、読書バリアフリー資料とサービスの拡充ということで、258行目から掲げさせていただいているということで、一つは先ほど地方公共団体の計画の策定が6割弱でございますので、その策定を促すことが重要ではないかということや、また、視聴覚障害者等に向けて、先ほども書かせていただいたことをさらに具体的な方策として示させていただいているのが、この部分でございます。それが285行目までということです。
 そして286行目は、それらを受ける形も含めて、ユニバーサル・アクセスの実現に向けた方策であります。図書館は従来の図書館サービスに加え、これまで述べたことを取り入れることでユニバーサル・アクセスと近づくことが可能となるだろうということを掲げさせていただいて、速やかに国や地方公共団体が講ずるべきという方策をいかに掲げさせていただいているのが296行目からでございます。
 そして次に、318行目からが「対話と活動による地域の連携・協働の一層の推進」で、1つ目が「地域におけるニーズの把握・課題解決の重要性」でございます。今後の方向性ということで330行目から具体的に定めておりますけれども、まずは図書館協議会を設置し、利用者や住民の要望の反映に努めること、図書館未設置の地方公共団体においては、まず、その設置に努めることを掲げさせていただいております。そして、キーワードとしては、335行目にあるようなニーズの把握、そして338行目にあるような日頃来館しない利用者へ両図書館の機能を周知すること、343、344行目にありますように、地域住民が課題解決に取り組むために、図書館がハブとして機能することが求められるという、今回の全体に通ずるテーマでございますけれども、そこを掲げさせていただいております。347行目からが「都道府県立図書館と市町村立図書館及び学校図書館との連携推進」で、353行目から今後の方向性として、都道府県立図書館による計画的な支援、大規模災害発生時などにも有効であることも含めて掲げさせていただいております。363行目からが「他機関等との連携によるサービスの拡充と学びの多様化」で、特に368行目から371行目、国立国会図書館も含めて、様々なところや団体、施設団体との連携に加えて、地域書店との連携を進めることが重要であること、また、バリアフリーの観点で、連携すべき福祉部局等を掲げさせていただいております。
 378行目からは「文字・活字文化を共に支えるために~地域の書店との連携~」です。書店との連携については370行目で触れ、そして、378行目からが現状と課題、そこを受ける形で書かせてもらっている今後の方向性となる部分でございます。読書離れ、不読率の高止まり、こういうものを受けて、図書館、学校図書館は、書店、出版社、著者等と連携し、地域に根差した読書環境の醸成に取り組む必要があるということを386、7行目で書かせていただきます。そして、初めての言葉の方もいらっしゃると思いますけれども、この「タッチポイント」として非常に重要だということ。そして、396行目にありますように、関係者の共存に向けて対話と協力の積み上げが不可欠であると締めくくり、実際の方策例として、401行目から掲げさせていただいております。
 ここで地域の書店、出版社、著者等と連携し、地域特性を生かした連携事業の展開や地元商店からの図書購入、図書館の蔵書方針の策定を実施するということや、地方公共団体、教育委員会が図書館、学校図書館、書店、NPO等が参画する協議会の設置、また、令和5年度に開催された「書店・図書館等関係者における対話の場」の議論のまとめを受けた具体的な対応を進めるということを掲げさせていただいております。
 413行目からは「地域における読書推進人材との連携・協働」です。読み聞かせや対面朗読等のボランティアに加え、近年は絵本専門士や認定絵本士等々、読書推進に関する専門人材が養成されているという実態を述べた後、そういう方々を今後の方向性ということで、うまく両図書館とマッチングする仕組みなどがあればいいのではないかということを提案させていただいている部分でございます。
 426行目からが「図書館、学校図書館を支える人材の育成・配置の充実」です。現状と課題では、勤務形態も含めて自治体間格差が大きいことなどを受けて、常勤職員、専門職員の計画的配置が必要不可欠ではないかと、そういうことを受けまして、採用前の育成の見直し、現行の司書養成課程に関するカリキュラム等の見直しなどが必要ではないかという部分に触れていく部分であります。実際、今後の方向性、人員配置と研修の拡充と454番目の部分で、結構明確に基準の設定を含め、望ましい配置の在り方について検討するということや、司書養成科目の改定の検討など、ここに掲げさせていただいております。
 466行目からは「図書館・学校図書館の未来を担う人材基盤の強化に向けて」です。これは図書館と学校図書館を分けました。まず、図書館につきましては、司書の積極的採用、そして同時に、常勤職員配置を進めることが必要であるというようなこと、474行目から司書養成科目の見直しの議論、司書教諭講習科目や学校司書モデルカリキュラムを含めて一体的に見直しを進めることがそれは重要であるということを掲げさせていただいております。
 次のページにいきまして、487行目から学校図書館についてです。ここでは、学校図書館の館長である校長、司書教諭、学校司書の基本的な役割ということで掲げさせていただいております。これで十分なのか、さらにもっと具体的に、また新しく機能も書き込むべきなのかというところは御議論いただきたい部分でございます。ここだけではなくて、17ページに掛けてあります、それぞれ「学校司書に関しては」や、「学校司書は」という主語にする部分についても、これを移行する形で、さらに期待する機能について掲げさせていただいております。
 519行目から、これは少し我々からも、これまでの議論を受けて書き足した部分でございますけれども、図書主任という方がいらっしゃいます。これについては、実態として、各学校を訪問すると、校務分掌上に図書主任という方がいらっしゃるんですけど、司書教諭は別にいたり、司書教諭についてはどこにも掲載されていないという不思議な実態がございます。図書主任は図書主任でその機能は発揮されていると思うんですけれども、法の立て方としては、司書教諭というのがしっかり法に定める役割を果たすということになっているので、その関係性について、できれば一致した形で、図書主任は司書教諭が担っているという形や、ダブル配置といいますか、複数発令ということで、主任的な立場の司書教諭と、また、司書教諭と、お二人でやっていただくとか、いずれにしろ、専門性のしっかりと備えた方が図書主任というような立場をやってほしいし、できれば司書教諭がその役割を果たしてほしいことを書かせていただいております。そして525行目で、これはもう何度か出てくるところですけれども、司書教諭講習科目、学校司書モデルカリキュラムの科目の見直しについて一体的な見直しということを再度掲げさせていただいております。
 528行目からがまさに今、制度、基準の見直しは各所でテーマごとに出てきており、それもまとめ、また、それだけではなくという形で、「3.図書館・学校図書館に係る制度・基準の見直し」と一つまとまりをつくっております。529行目から、まずは国において、望ましい基準、学校図書館ガイドライン、そして学校図書館図書標準の改定、さらには図書館に関する法令の改正を検討する必要があるとこれまで御示唆いただいた部分であると思います。具体的な検討として、さらにそれを詳細に述べているところがその後でございます。
 543行目から、「将来的には」として、図書館及び学校図書館に関する強みや専門性を有する教員の養成を目的とした関連科目の相互履修、認定等も視野に入れた検討が望まれるとしています。546行目からが、今度は地方公共団体においてということで、求められる対応を掲げさせていただいております。国の動向を踏まえての予算確保、専門職の積極的な採用、研修の見直しで、研修方法の充実、広域連携などを掲げさせていただいております。
 そして、各学校において、地方公共団体から促していただきたいのが、しっかりとした外部の視点も入れた評価であります。これは学校図書館ガイドラインにも定めさせていただいておりますけれども、それをしっかりとコミュニティースクールの学校におかれては、運営協議会においてしっかりと御議論をしていただき、また、必要な御示唆を、校長先生をはじめとした学校運営側に与えていただきたいと思っています。評価は、図書標準の達成など、インプットの部分もありますが、子供にとってどうだったか、読書とか学習への関心とか学力とか、そういう観点からも、これはガイドラインにも定められているところでございますけど、改めてここでメンションさせていただいているところでございます。
 以上、簡潔にポイントだけお示しをさせていただきました。冒頭に申し上げたように、まだ過不足があると思っておりますので、これまでいただいた中で再度のこともあると思いますけれども、ぜひ御議論いただければと思っております。以上でございます。

【秋田座長】  坪田調整官、御説明どうもありがとうございました。
 それでは、今の報告書の案につきまして、御質問や御意見がある方は、お手元のタブレット等で挙手のアイコンをお願いいたします。こちらは質問も意見も一緒で構いませんので、ぜひどんどんお手を挙げていただいてと思います。それでは、池内委員、続いて、髙橋委員と進めたいと思いますので、お願いいたします。

【池内委員】  どうもありがとうございます。報告書の中に電子図書館サービスという言葉が何度か出てくるんです。私の考えでは、電子図書館サービスといわゆる電子書籍サービスというのは明確に違うもので、報告書案の中では、両者がどうも曖昧に使われているように思える箇所が幾つかありまして、いわゆる電子図書館というのは、現在、存在している図書館の様々な機能について、ウェブをゲートウェーとしてデジタル化、ネットワーク化、DX化を図っている機能そのもの、電子書籍サービスというのはその部分集合というか、その一部の機能だと思うんです。ですから、電子書籍を例えば丸善とか紀伊國屋とか、TRCとか、OverDriveとかが提供しているいわゆる電子書籍を提供しているサービスは明確に電子書籍サービスと呼んだほうがよくて、いろいろ問題があって、実はそういうものに対して何とか市電子図書館サービスと名前がついている場合が非常に多いので、そういう誤解される場合もあるんですが、例えば、リアルな公共図書館の関係者の方に、図書館って本を貸し出すだけのところだよねと言ったら絶対反論すると思うんです。でも、ネットワーク上で資料を貸し出しているだけのところを平気で電子図書館って呼んでいるような状況が存在していて、それはかなり矛盾していると思うんです。ですから、サービスの部分のDX化を図る、これは人によって考え方は違うと思うんですけども、電子図書館という概念と、その一部のサービスとしての電子書籍サービスというものは明確に多分報告書の中で書き分けていただいて、電子図書館機能の中にデジタルアーカイブですとかデジタルレファレンスであるとか電子書籍サービスであるとか、チャットレファレンスとか、いろんなものがあると思うんです。ですから、そこの用語は少し気をつけて書き分けていただけるといいかなと思いました。
 以上です。

【秋田座長】  ありがとうございます。明確な書き分けの必要性を御指摘いただきました。ありがとうございます。それでは、続きまして、髙橋委員、お願いいたします。

【髙橋委員】  よろしくお願いします。純粋に表記に関することと、それから表記と内容が絡むと思われるところと、質問の3段階で行きたいと思います。まず、純粋な表記のところで、例えば10ページの294行目、これはほかのところにも出てきますけど、方策例は以下のとおりであるという、「とおり」ですけど、これは僕、役所にいたときに、こういう「とおり」の使い方は平仮名で使えと上司に言われました。「取組」と「取り組む」や「共に」と「ともに」などもよく注意されました。そこは文科省のローカルルールもあると思うので確認したほうがいいと思います。数か所あります。検索をかければすぐ分かると思います。
 次に内容と表記にも関わるかなと思う部分について。1ページの「はじめに」は、先ほど説明のところで非常に大事ですよとおっしゃっていて、まさにそのとおりだと思うんです。人間の集中力って最初はすごく高いので、目を皿にして読むんですけど、気づいたのが6行目です。児童生徒の健全な教養を育成するという部分です。「健全な教養」というコロケーションの問題。健全な教養と聞いちゃうと、僕はもう瞬間的に不健全な教養もあるのかなと思っちゃうんです。図書館法に教養と調査研究とレクリエーションというのが出てきますけど、「健全な」とついてないですよね。教養って普通健全なものじゃないかなと思うんですけど、そこにあえて健全なというのをつけるのは、不健全なところを意識しているのかどうなのかを確認したほうがいい気はしました。
 それから、3ページの66行目、さっき池内先生におっしゃっていただいて、僕は非常にうれしく思ったんですけど、66行目に「図書館は読書のための施設として基本的な役割があることを踏まえれば、貸出機能や閲覧スペースの提供は今後も」と書いてあります。でも、これだけじゃないよねと。要は、図書館の役割としてにぎわい創出とか地域の課題解決とか出てきていますけど、でも、図書館法に書いてある教養と調査研究とレクリエーション等という部分はちゃんと書かないといけないんじゃないかなと個人的には思います。読書の部分には、教養とレクリエーションが入ってくるんでしょうけど、調査研究というのは、それとは異なる機能なので、特に県立図書館としては「読書及び調査研究」というように書いてほしいです。その下の67行目のところも、したがって「貸出機能や閲覧スペース」だけではなく、「閲覧スペースの提供及び資料の整理保存」と明記してほしいです。何故かというと、先ほど池内先生もおっしゃいましたけど、一般的に図書館はぷらっと入ってきて、本を手に取って借りて読んで返すだけみたいな、そういうイメージなんです。だから図書館法に書いてあるところの調査研究というのはしっかり盛り込んでいただかないと、特に都道府県立図書館は資料を永年保存しているところが多くて、利用者の方は市町村立図書館で収集及び保存していない資料を都道府県立図書館へ調べに来るんです。そういう方は一定数いらっしゃいます。僕も週末、時々書庫出納を手伝うと、大正時代の統計資料を何十冊も出してほしいというリクエストをいただき、何回も何回も書庫出納をした経験があります。なので、文科省からの報告書には調査研究に関する部分も書いていただけるとありがたいです。
 それから、4ページの95行目ですか。学習指導要領のところで、いろんな科目のことが書いてあるんですけど、総合的な学習の時間に関してです。高校は総合的な学習の時間とか、総合的な探究の時間となっていて、文科省のホームページを見ると、総合的な学習(探究)の時間という書き方をしているところが多いので、高校のことも考えて探究という言葉をちゃんとここに入れてほしいなと思います。 それから、6ページの183行目、私の読解力の問題もあるかもしれませんが、さっき説明していただいたように理解すると、181、182、183行目のあたりで、「このため、館長、校長を中心として関係者の意見を踏まえながらそれぞれの」云々とつながりますけど、「館長、校長を中心として」という主語に対する述語は、最後の「主体的に検討する」というところですよね。館長を中心とした人たちが中心になって主体的に検討する。そういう意味であれば、このままでは館長、校長を中心とした関係者の意見を踏まえる、つまり、館長、校長たちの意見を中心に踏まえてと解釈する可能性もあるのではないでしょうか。僕は、英語を教えるときに、主語と述語はなるべくくっつけないと誤解を招くよ、と言っています。なので、館長、校長を中心としたというのは「主体的に検討することが求められる」のところにもう少しくっつけた位置に置かないと、意味が曖昧になるかなと感じています。そこまでが内容的且つ表記的なところです。
 次に質問です。7ページの192行目あたりですか、「ICT・デジタル化と、多様な読者に対応するために」云々とあるんですけど、事務局が今回の資料の前に送った素案の中で、今後の方向性の都道府県立図書館のリーダーシップの最後のところに、特に学校図書館においては、なんとかかんとかで云々でメディアリテラシーに対する指導とかファクトチェックのことなど情報の扱いに関する部分があって、これすごくいいなと思っていました。でも位置としては(1)の下だろうなと思っていました。これがごそっと抜けているんですよね。この報告書の中にも、最初のほうにリテラシーに絡むような記述が、例えば2ページのところにリテラシーの向上を図ることが一層重要になっているとか、あと、5ページのところにも、偽情報・誤情報の対応を含む情報活用能力とか何とかと書いてあるんですけど、さっき言った当初入っていたファクトチェックなどに関する部分がごそっと抜けているので、何で抜いたのかなというのは疑問に思っています。入れるんであれば、当初の案にあったところのICT・デジタル化の対応あたりのどこかに組み込まなきゃいけないんじゃないでしょうか。 それから、ファシリテーションという言葉が、目を皿のようにして何回も見たんですけど、入っていないんじゃないかなと思います。全国の図書館の情報を検索すると、ファシリテーション講座とかファシリテーションスキルの向上みたいなことに取り組んでいる図書館も散見されます。あと、今回の報告書案の中で、図書館職員も社会教育士の資格を取ることを奨励しますという記述がありました。文科省のホームページを見ると、社会教育士が持つべきスキルとして3つ挙がっていて、コミュニケーション能力とコーディネート能力とファシリテーション能力が示されています。それを何で抜いたのかな、何か意図があって抜いたのかなというのが疑問です。地域連携という点でも必要な力ですし、私、前にも申しましたけど、平成22、23、24、それから今年で2年間館長として図書館に勤務して、図書館でやっているいろんな講座を自分が担当したり、他の職員が講師をする様子を見てきました。特に都道府県立図書館は市町村立図書館の支援をするためにレファレンス研修とか、資料の保存・整理のこととか児童書に関することとか、いろいろ研修を実施しています。そのような講座をやる都道府県立図書館職員たちにファシリテーション的なスキルが更に備わったら、どんなにすばらしい形でヴァージョンアップした研修がになるだろうなと思います。
 最近、学校だとわりとみんなの意見を聞いて、全体の意見をつくり上げていくということをよくやっています。毎回このような発言をすると図書館に帰ってから職員に怒られるんですけど、図書館で実施している研修はやはりワンウェイ、つまり講師が受講者に何かを伝授するという形態が多いです。これはこういうものです、こうやって、やってくださいとワンウェイで教える。でも本当は学びって、文部科学省の人の前でこんなこと言うのもなんですけど、ファシリテーションのコンセプトって、例えば、アイデアをまず参加者から出してもらって、それから、合意形成をする。さらに、話し合いなどの結果を踏まえて行動に移すことを促すといういくつかのプロセスがあるんですよね。図書館が地域と連携するときにこのようなプロセスはすごく大切だと思うし、都道府県立が市町村立図書館の支援をするときにも、このような手法は大変有効だと思うんですよね。でも何でその言葉が抜けているのかなというのは不思議な感じがします。
 ということで、長々と話してすみません。以上です。

【秋田座長】  ありがとうございます。今のところ、御質問がございましたので、何か事務局からコメントがあればお願いします。

【坪田大臣官房教育改革調整官(命)図書館・学校図書館振興室長】  そうですね。後でまとめてでは、あまりにも重く、たくさんありましたので、今、回答できるものは回答させていただきます。
 最初の「はじめに」のところの児童生徒の健全な教養ですけど、これはまさに学校図書館法の条文のところから取ってきているんですが、確かにここをまさに法律の用語をそのまま各必要はなく、「はじめに」というところは、どちらかというと、平易に全体を俯瞰できることが大事なので、あえて必要な言葉ではないのかなと御指摘を受けて思いましたので、ここは検討させていただきます。
 そして、ほか御指摘いただいた重要な部分でございますが、本当に今回、フォーカスしたのが読書や学びということなので、本当に大事な機能であるリサーチ機能というか調査研究機能、特に都道府県とか市町村もそうですけど、行政のバックアップでも非常に使っている部分もあって、私も名古屋市でもそういう経験があり、図書館にリサーチをお願いしたことがありましたので、非常に重要な機能であるということで、ここは正確にといいますか、法律から引いてきて、用語をちゃんと使わせていただきたいと思います。御指摘、ありがたいと思っております。

【髙橋委員】  助かります。

【坪田大臣官房教育改革調整官(命)図書館・学校図書館振興室長】  あと、総合的なの部分はまさに私も修正をかけようとしていた部分だったのです。まさに高校のほうは社会のところに地理歴史公民と書いてあるように、高校をちゃんと意識してこういう言い方をしていますので、総合的な探究のほうも同様に括弧書きで探究、括弧閉じると書かせていただきたいと思っています。
 ほかの183行目の、これは我々の文章力の問題もあると思うんですけど、これは複雑なんですけど、最初の館長、校長を中心にというのは関係者の意見を踏まえるというところに一つ、まず、SVがございまして、後ろの主体的に検討するというのはそれぞれの図書館、学校図書館がSになっているという文章になっていて、ちょっと複雑なので、もっと分かりやすく整理するということを考えさせていただきたいと思っております。
 あと、195行目以降にありました情報活用能力の部分について、これは内部でいろいろ調整した結果として、一旦少し落として、また、いい文章表現があったり、また、これは大事なんだという御議論があったとき、もう一度表現の仕方も考えようとされているので、重要な、大事だという御指摘をいただきましたので、これは踏まえさせていただきたいと思っております。
 まずはすみません、全体のお答えになっているか分かりませんけど、今、答えられることでございます。以上でございます。

【髙橋委員】  ありがとうございます。

【秋田座長】  ありがとうございます。それでは、お待たせいたしました。続きまして、植村委員、その後、野口委員とお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

【植村委員】  植村です。全体を通してコメントしたいと思います。1ページ目、「はじめに」ですが、1ページ内で簡潔にまとめていてわかりやすいと思いました。ここで、「図書館」といったら、下脚注に図書館法を引いているように「公共図書館」のことです。それに対して「学校図書館」と書いています。本報告書案で、図書館といったら公共図書館のことで、公共と学校を指す場合は「両図書館」と書いてあります。そこで読んでいくと、11行目の段落は学校図書館について書いています。また、17行目の段落も子供の読書についてですので、「図書館・学校図書館」と書いてはいますが、大体のところ学校図書館のことかなと読んでいました。バランス的に公共ならではのことが書かれていないと思います。なので、8行目から10行目にかけて、「両図書館に求められる対応は多様化している」の後に、地域における知のハブといった公共図書館ならではのことについて、バランスよく、その役割について触れていただきたいと思います。
 次に、6ページの163行目です。学校図書館のことですが、「多様な言葉を包摂する学びの場、居心地のよいサードプレイスとして」とありますが、学校図書館はサードプレイスであってはならない、だって中心と書いたわけですから。確かに公共図書館はサードプレイスとされています。それは、レイ・オルデンバーグが指摘したとおり、自宅と仕事場の間に立ち寄る場として、心の平安や新たなつながりをつくる場としてサードプレイスを位置づけたのです。一方、学校図書館は教室や学びの外にある、サードプレイスとしては絶対にいけません。ここは削除していただきたい。ここは単に「居心地の良い場」でよいと思います。ここがまさに中心というように捉えたいと思います。
 それから、先ほど池内先生が指摘したことに関係するのですが、7ページの194行目、「図書館における電子書籍貸出サービス」と書いていますが、この「貸出」は取ってください。「書籍貸出」だから、その援用で「電子書籍貸出」という用語が、一時、定着したんたのですが、紙書籍のように物質的な存在だけが貸与できるのであって、電子書籍は貸し出せないのです。今は「電子書籍サービス」と、私どもの調査を報告書も変えていますので、この「貸出」は取ってください。
 次です。11ページ342行目で両図書館ということで、「個人に対する課題解決支援等は従来から両図書館で実施されてきた」とあり、ここまではよいとして、次の行で「今後は個人への支援だけでなく、地域全体の課題解決へと射程を広げ、地域住民が課題解決に取り組むために図書館が」と、ここは「図書館」になっています。地域と連携は公共図書館の役割です。学校図書館が中心になって、地域と直接連携はできないのです。外から容易に入ることは認められないからです。学校図書館を巻き込んで地域連携を実現するためにこそ、公共図書館の果たす役割が重要です。学校図書館で地域連携ができているのは公共図書館が軸となっている例しかないです。学校図書館が直接、地域に開かれるということは考えられません。大学図書館であれば地域開放していますが、学校図書館を地域連携の文脈で書くことは注意した書き方が必要だと思います。基本的には、地域連携は公共図書館の役割と位置づけていただいて結構です。繰り返しになりますが、公共図書館が中心となって初めて学校図書館を巻き込んだ地域連携ができるのです。
 また、図書館が地域の「ハブ」と書かれていますが、正直いうと、ハブというのも腰が引けた言い方だなと思っています。私はもっと地域の知識そのものを回していく「知のエコシステムのエンジン」になっていかなきゃいけないと思っているのです。もっと主体的に、地域の知識を増やしていく、回していく、交流させていく「エンジン」そのものです。ハブというと、何となくみんなが、地域の人たちが自主的にやってきて、その場で勉強しているようなイメージがあります。ここはもっと地域における知の交流とか、あるいは積極的な知識の交流の場であるみたいな、もう少し積極的な表現に変更していただきたい。
 あと12ページ379行目冒頭ですが、「読書は、子どもが言葉を学び、感性を学び、表現力を高め」、と書き出しています。もちろん最初に言葉を学ぶのは子供ですが、これを読んでいくと読書について子供のことしか書いていません。問題なのは大人が本を読んでいないことです。この後、書店連携に言及していますけど、書店で本を買うのは多くは大人です。今、図書館と書店の連携がうまくいっているところは、大人が主体的に関わっている地域です。380行目のところは、「大人にとっても人生をより深く生きる力を身に付けていく」と、しっかりと書いてください。大人が本を買わないから書店の売上げが落ちていることもあり、大人も含めていかに本を読んでいくか、本と向き合うか、そのために公共図書館の役割は何かというように位置づけていただきたいと思います。
 393行目が気になります。「加えて、図書館の複本購入、新刊貸出による書店の売上げへの影響、納入の在り方等については、未だ連携が不足しているとの指摘」があることは確かで、「書店活性化プラン」にも書かれています。しかし、これに先立つところの文科省、JPIC、日図協で開催した「書店・図書館等関係者における対話の場」では、「複本は過度とはいえない」ことと「図書館による売上への影響は全体として大きくない」ことを共通認識としました。むしろ浮かび上がったのが、納入の在り方の問題です。これは401行目からの段落で「地元書店からの図書購入」と書かれています。そこで、複本購入というキーワードがなくなることに関しては御意見あると思いますので、393行目は順番を変えて、「図書館の納入の在り方や複本購入、新刊貸出の書店の売上げへの影響等については」としていただきたいと思います。
 人材育成も大事な点だと思います。まず、1つ目、司書養成科目の改正というのが457から458行目にあります。さらに、今後とも研修を進めていかなくてはいけないということで「採用・任用後の継続研修を支援」とあります。「都道府県立図書館・図書館協会等・教育センター」の図書館協会というのは地元の県の図書館協会も含んでいるのかなと読みました。しかし、これを受けて「eラーニング等を促進する」とありますが、やはり対面が重要だと思います。もちろんeラーニングやオンデマンドで、時間がないなかで、忙しい人も勉強できることは有効な手段ではあります。その上で対面を要望するのは、かつて日図協の研修や新任図書館長研修を対面で受けたという人たちの話を聞くと、あの時の同期が今でも仲がいいんだよと皆さんおっしゃるんです。何日間泊まってやり取りしたことが、今でも困ったときは相談できる仲だと話されます。対面学習ということの重要性は意識したいので、ここは「対面学習やeラーニング等を」と書いていただきたいと思います。
 気になる表現になっているのが471行目、「その際、図書館長をはじめとした全ての司書」とありますが、これでは図書館長が司書になってしまいます。図書館長は必ずしも司書じゃないですね。私は、公立図書館長の司書資格要件が不要になった結果、図書館長が異動によって他部局から来るようになったことの、良い面もあると思っています。議会との連携に詳しい方が来ることは、それはそれでいいと思いますが、来た以上、2年くらいの間でも司書について学んでほしいと思います。
 司書資格を取るのは難しいとしたら、今、筑波大学が引き受けている「新任図書館長研修」をより充実して、例えば、「新任図書館長研修」を司書補に準じる内容として、「新任図書館長研修」を受けたら司書補が取れる仕組みにしていただければと思うんです。司書補では物足りないかなとかもしれませんが、館長が司書補を持っているのは図書館にとっても館長にとってもよいことだと思います。異動で館長となった人が勉強して、司書資格を取られた方もいらっしゃるし、その子人たちが重要な仕事をしていることは存じています。一時的に腰掛けて、また異動なんて思わせないためにも、ぜひ研修を充実させて、司書・司書補資格が取れるというようにしていただければと思います。
 あるいは、図書館長研修をオンデマンドの通信教育として充実させ、全カリキュラムが終えたら司書資格が取れる仕組みにしていただきたい。その際、予算も必要でしょうから、しっかり文部科学省の予算を増やしていただくことも重要かと思います。ぜひこれは実現していただきたいなと思いました。
 それと、17ページ、515行目です。私は学校司書が必置と前回の会議でも発言させていただきました。「配置を進める」だけではダメなんです。1校専任にならなければ、学校図書館がいつでも開館にならないのです。学校司書がいない時間、鍵がかかっているのが、現実です。ここは配置と専任化、あるいは1校専任化としてください。専任であることで、月曜から金曜まで、いつでも子供たちが学校図書館に行ったら、開いているということです。常時開館を目的に、学校司書を専任化するのです。司書教諭は忙しいこともあり、学校長が館長だからといって、「俺が開けに行く」とは、そうそう望めないですから、ここはぜひ専任化という言葉を入れていただきたいと思います。
 533行目。530行目が「図書館・学校図書館が」と始めていて、「望ましい基準」と「ガイドライン」、「図書標準」の改定が続きます。「さらには図書館に関する法令の改正」とありますが、これは図書館なのでは図書館法ということになります。ここには「学校図書館法」とちゃんと書いていただく必要があります。関する法令というのは、図書館法、学校図書館法、さらに言うと司書教諭に関しては、学校教育法です。それを含めて、ここは「図書館、学校図書館に関する法令」と書く必要があります。ここはぜひ直していただきたいと思います。
 長くなりましたが、以上です。よろしくお願いします。

【秋田座長】  どうもありがとうございます。それでは、続きまして、野口委員、お願いをいたします。

【野口委員】  よろしくお願いします。ほかの委員の方から出た御意見とも重なるところがあるんですけれども、まず、6ページのところで、先ほど植村委員からサードプレイスのことについての言及は私も同感です。その上の2行のところですが、「特別な配慮を必要とする児童生徒のほか」ということで、特定分野に特異な才能のある児童生徒、いわゆるギフテッドの子であるとか、不登校傾向の児童生徒のことは言及されているんですが、本文中の大人も含めた文脈ですと、外国人ということが出てくるので、ここも子供に関しては日本語指導が必要な児童生徒とかを例示としたほうが整合性が取れるのかなと思いました。御検討いただければと思います。
 それから、7ページの先ほど髙橋委員からあった195行目以降のところのカットされていましたリテラシーとかファクトチェックのところ、ここは私も戻してもらえるとありがたいなと思いますので、そこも御検討いただけたらと思います。
 続きまして、8ページ目の読書バリアフリーのところですけれども、前回の会議で、読書バリアフリー法上は視覚障害者等が対象になるので、それ以外の人たちを包摂するにはどういう用語が適切なのかという議論がありましたけれども、今回の報告書の記述の仕方はうまくまとまっているなと思いますので、その部分は賛成です。そのうえで、このページですと、242行目のところですか。地方公共団体の読書バリアフリー計画策定、現在、6割弱の地方公共団体で策定されているという記述になっているんですが、文科省の今年2月に公表されている調査では、中核市以上の調査データだったのではないかと思いますので、中核市以外の市、それから町村も含めてしまうと、6割ではないんじゃないかと思いますので、その辺の記述の仕方を工夫していただけるとありがたいなと思っております。
 あと、この報告書の中では、読書バリアフリーの記述について、視覚障害者等に加えて外国人、高齢者、入院患者等を含むということで書いていただいているんですが、ユニバーサル・アクセスを考えたときに、最もアクセスが制限されているのは刑事収容施設に収容されている方々だと思います。法務省の訓令では、刑務所には備付書籍等を備え付けなければならないとされていて、それがいわゆる刑務所図書館の根拠になっているんですけれども、蔵書規模であるとか蔵書の新鮮度とかを考えますと、地域の公立図書館等との連携が重要になると思います。レファレンスサービスを公立図書館との連携で提供している事例などもあります。刑事収容施設の被収容者への図書館サービスへの言及も追加をしていただけると、ユニバーサル・アクセスという観点に合致しますので、そこも包含していただいたほうがいいのかなと思います。御検討をお願いします。
 私からは以上です。

【秋田座長】  どうもありがとうございます。それでは、続きまして、設楽委員、お願いいたします。

【設楽委員】  私からは、司書教諭の立場についてお話しさせていただきます。先ほども司書教諭は忙しいからという話がありましたが、御承知のように、司書教諭は兼任の場合が多いので、通常の授業に加えて学校図書館に関する業務を兼任しています。ぜひ司書教諭に学校図書館に関する業務の時間を確保してほしいことを明確に示してほしいと考えます。具体的には、15ページの451行目のところ、「さらに、学校図書館においては司書教諭の授業等の負担の軽減が」とありますが、例えば「司書教諭の業務時間の確保がない。」に変更してほしいと思います。時間が確保されていないから、学校図書館に関する業務ができないと考えております。だから、このように変更していただけるとありがたいなと思います。
 同様に16ページ、496行目、校長の役割のところですが、授業時間の軽減等というところを、「授業時間数の軽減」ではなくて「授業時間数の調整等」または、「学校図書館の業務時間の確保と校務分掌上の工夫」というように続けていただけたいと思います。
 また、17ページの513行目、「各担当者の業務負担の軽減」と書いてありますが、これも「各担当者の業務時間の確保」としていただけるとありがたいと思います。
 それから、この辺については御検討いただきたいということで、同じページの526行目です、「前述のとおり、司書養成科目を含めて」とありますのを、「司書養成科目・司書教諭養成講習科目」とするよう検討していただければと思います。司書教諭の時間軽減ということが従来言われていましたが、そうではなくて学校図書館に関する業務時間を確保する、更に加えれば司書教諭の専任化まで考えています。現状での司書教諭の専任化は難しいですが、私立の学校では専任の司書教諭による学校図書館を活用した学習成果の事例が多々あります。せめて学校図書館に関する業務時間の確保というように直していただければと思います。
 以上です。

【秋田座長】  設楽委員、ありがとうございます。それでは、続きまして、曽木委員、お願いいたします。

【曽木委員】  少し重なるところもありますけども、幾つか申し上げたいところがございますので、お願いいたします。
 まず、意見発表の部分を大分盛り込んでいただいたことについては感謝申し上げます。なかなか図書館というのが、相変わらずの読書の場であるというイメージが強過ぎて、そこのところを変えるという意味では、こういった報告書の提案というのは非常に効果があると考えております。ただ、この報告書自体が結局、図書館、学校図書館も、どういった形を目指していくのかというところを書いていかないと、それぞれの課題について、こういうようにしたほうがいいと思います、というだけのものになります。最終的にはどういう図書館を目指すのか。「はじめに」のところで、「図書館・学校図書館の充実により、個人のウェルビーイングが向上し、民主的で持続可能な社会になることが期待されている」とありますが、これが最終的な目的ということであるならば、いわゆる利用者増というのが、子供であるとか、若い中高生世代だけではなくて幅広い年代の学びも取り入れて考えていくべきであったかなというのは、感想としてあります。
 まず、「はじめに」のところで、先ほども植村委員からもありましたけども、「図書館」については、脚注のところで、図書館法第2条の図書館ということで定義はいただいているんですけども、学校図書館については、ここでは定義がきちんと、学校教育法によって設置する定義があると思うんですが、これを書いていただいたほうがいいとは思いました。
 それから、25行目のところで、「今後の両図書館が全ての人に開かれたサービスをできるよう」というのは、図書館も学校図書館も全ての人に開かれたサービスをできるということになるのでしょうか。学校図書館が全ての人という、いわゆる地域住民も含めた全ての人ということではないと思いますので、ここのところは分けて書いていただくとかそういった工夫をしていただければいいかなと思います。
 それから、先に行って、3ページ目の90行目のところで、公立学校における学校司書の配置状況の数字を挙げて書いていただいて、おおむね一貫して上昇傾向にあるというのはそのとおりですけども、ただ、これについての課題は書いていただいていません。いわゆる1校専任でない、複数校の掛け持ちであるとか、それから非正規化、委託化、こちらについても進行しているということについては、委員からの発表もあったと思いますので、ずっと先の515行目に植村委員から言っていただいた配置と専任化ということをここで提案するのであれば、この課題について、これを提案するという形のほうがいいのかなとは思っております。
 それから、少し飛びまして、132行目、「施設づくりにおいては」のところです。いわゆる、公共施設マネジメントの観点から、図書館が単独の施設ではなくて複合施設になっていくことは、これは避けられないことではあります。ただ、ここで文化施設、スポーツ施設、それから、その次の行の民間商業施設との合築等というように例示をしていただいております。残念ながら文化施設、スポーツ施設については、指定管理による運営が非常に多いところです。そこと図書館が一緒に複合施設とするということは、図書館が指定管理に取り込まれやすいということになります。図書館が指定管理にはなじまないということについては、日本図書館協会からも申し上げておりますが、これはもう実際に運営されている方でも思っているところはございますので、ここで具体的に例示をしていただくことで、それが指定管理でもいいのではないかということにつながっていかないように、できれば、ほかの公共施設であるとか、例えば立地条件のいい施設との合築とか、そういった形で明確な例示はしないほうが、この先のことを考えると、避けていただいたほうがよろしいかなと思いました。
 それから、人材の活用、417行目になるかと思います。読書推進人材との連携・協働というところで、多面的な支援が可能となることから人材の活用を進めると書いていただいていますが、ここは、読書推進人材を否定するわけではありませんが、実際に図書館の司書と協力して進めていくことを表記していただければと思います。読書推進人材の活用という書き方では、司書の代わりにそちらを活用することにしようという方向が出てきます。司書の配置や人材育成の必要性を挙げる一方で、別の人材を活用することを推進しているようになり、同時に、こうした人材の処遇の問題も発生することにつながります。また、司書がいるならこうした人材は必要ではないという考えもあり、単独で活用するかのような書き方は望ましくないと考えます。読書推進人材が、子供だけでなく地域住民の読書推進を考える上で必要という視点を表すならば、司書と読書推進人材が連携・協働するという表現を入れていただくほうが良いのではないかと思います。
 それから、15ページにいって455行目のところ、今後の方向性がありますけど、ここを司書教諭が入っていません。司書と学校司書の配置促進に向けていただいていますけども、司書教諭がここは書いていませんので、これはぜひ入れていただけないかなと思います。
 それから、先ほど植村委員のほうからもお話があった471行目の「図書館長をはじめとした全ての司書は」云々というところですが、この文だけ読むと、私が意見発表したところが入れていただいたなと思って、これはよかったと思っていたんですけども、確かに図書館長の方でいわゆるプロパーの方が館長になるといった例というのはなかなか多くはなく、割と数年周期で変わってしまうという現実があります。行政から来られた方、ほかの業種から来られた方といった方に研修を受けていただいていると思いますけども、この研修も1回決まったカリキュラムをそのままにするのではなくて、少し見直しをしていっていただくということ。それから、場合によっては司書補資格のレベルのところまで上げていくというのもありかなと思います。
 別のニュースで、学校の先生が研修を受けて、ある程度のところで、大学院のレベルまで、修士卒ですか、そこのところまで引き上げていくという取組を考えられているというニュースを聞いております。そういった面で、行政出身で図書館のことを全く知らない方が新任図書館長研修を受けたところで、司書補のレベルまで引き上げていくというところについては考えていただけるといいのかなと思います。
 それから、長くなって申し訳ないんですが、17ページのほうで515行目、ここに「配置を進め」とありますが、これは植村委員が言っていただいた、「配置と専任化を進める」というのを加えていただきたいということ。それから、これを生かすために最初に課題を書くということです。
 それから、あと533行目のほうに行くと、先ほどの法律の改正のこと、図書館については図書館法の改正、それ以外もあると思いますけども、学校のほうについては、特に司書教諭という定義が法律上の中で薄い。いわゆる学校教育法であるとか、教育公務員特例法、ここのところに教員の定義というのがあるんですが、ここに司書教諭というのは一言も入っていないというのが、そもそも司書教諭の立場をあまり高めるものではないというのがあると思いますので、ここについては、図書館・学校図書館と書いていただけるといいかなと思います。
 それから、最後に18ページですけども、地方公共団体において今後求められる対応ということで、図書館の評価、それについては図書館協議会というものの設置が進んでいませんということは、前回お話ししたと思うんですけども、この設置を進めるということを書いていただきたいです。なぜなら、その下の学校のところには学校運営協議会制度の導入が明記されているので、図書館についても、それについて明確に記載していただきたいと思います。
 それから、全体的に言えることなんですけども、項目を図書館と学校図書館できちんと分けていただいている章立てのところもあれば、ざっと全体的に書いていただいているという、共有の問題なのか、でもよく見ると、学校図書館の分量が多いかなと思うところがあるので、項目立てを少し付けていただいたほうが、もっと分かりやすく読むことができると思います。
 すみません、長くなりましたが、以上でございます。

【秋田座長】  ありがとうございます。ここまでで何か文科省のほうからありますか。特にいいですか。

【稲田図書館・学校図書館振興室専門官】  設楽先生御指摘の17ページ、526行目「司書養成科目を含めて」というところに、司書講習等も含めていただけたらということにつきましては、14ページ目の一番最後から15ページ目の上段、444行目にかけまして「司書養成課程に関する科目及び司書及び司書補の講習科目」を「以下「司書養成科目」という。」と定義させていただいておりましたので、見直すときには両方という前提でおりました。「司書養成科目」とまとめさせていただいているので、もし養成が入っていると分かりにくいようであれば、例えば「司書科目」というように短くするというのもひとつかなと思いますので、御検討いただければと思います。

【設楽委員】  ありがとうございます。

【秋田座長】  ありがとうございます。それでは、続きまして、松本委員、その後、一度、紀之定委員が多分お手を挙げられたのが下がったかと思います。その後、松木委員かなと思います。お願いいたします。

【松本委員】  幾つかございます。1点目が226行目なんですけれども、「電子図書館サービスやデジタルアーカイブの資料選定に当たっては」と書いてあるんですが、電子書籍とデジタルアーカイブでは扱う資料が違います。その後の文章では、「紙書籍との特性の違いを踏まえ、両者のベストミックス」というように書いてあるので、デジタルアーカイブは抜かしたほうがいいのかなと思いました。ただ、デジタルアーカイブについても収集の指針等は必要だと思いますので、そこら辺は別に書くような形にしたほうがいいのかなと思いました。
 それから、307行目から308行目なんですけれども、「ユニバーサルレイアウト」という言葉が使われています。こういった文脈ではこれまではユニバーサルデザインという言葉が使われているような気がするんです。ただ、今はこの言葉のほうが適切なのであれば、私だけが知らないのかもしれないんですけども、注をつけるということも考えられるのでは、と思いました。あるいは、図書館の世界ではユニバーサルデザインという言葉が使われてきたようにも思うので、その語を使うことも検討していただければなと思います。
 次が455行目でして、先ほど曽木委員から司書、学校司書、司書教諭について話がありました。関連して、この文章の主語を明確にしておいたほうがいいのかなと思いました。主語というのは検討する主体についてなんですけれども、この主語は国においてということなのかなとも思うので、もし違うのであれば御指摘いただきたいんですけれども、非常に重要なことなので、ここは明確にしておいたほうがいい、「国において」というように書くのがいいのかなと私は思いました。
 それから、次が458から462行目までなんですけれども、ここはかなり踏み込んでいろいろ書いてあると思うんです。これ、多少思いつきなのですが、これって人材育成の指針のようなものをつくると非常にすっきりと整理できるんじゃないかと思いました。具体的には司書とか、場合によっては非常勤職員とか、あるいは、一般事務職員とか、そうしたいろいろな類型があると思うんですけれども、それぞれのキャリアステージごとに必要とされる知識、技能は何なのか。そして、それをどう身につけるか、研修であることもあるでしょうし、OJTであることもあるでしょう。そうしたことについて、人材育成の指針のようなもの、それをまとめていくということも一つあり得るのかなと思いました。
ただ、それを一体誰がつくるのかも問題です。個々の自治体もつくれるでしょうし、都道府県もつくれるでしょうし、日本図書館協会とか文部科学省がつくることもできると思います。これまでこうしたことを議論してきたわけではないので、ここでは、かなり濁した形になるかもしれませんが、そういう人材育成の指針のモデル、そうしたものを検討してもいいのかなと思いました。
 それから、最後が537行目ですか。繰り返しになって本当に恐縮なんですけれども、丸5で「その他、図書館・学校図書館に固有の課題への対応等が挙げられる」という、この文章を入れていただいたのは本当にありがたいなと思いました。今回の議論というのはテーマをある意味、決め打ちで議論してきたということがあります。せっかく基準等を改定するということですので、もう少し個々の館種の事情を踏まえた上で、課題の洗い出しをして、しっかりとした形で基準等の改定をしていただきたい。これは報告書の内容に対する指摘事項ではありませんけれども、今後の検討の在り方ということで、お願いとして述べさせていただきました。
 以上です。

【秋田座長】  どうもありがとうございました。その後、紀之定委員が先にお手を挙げていらしたと思うんですが、紀之定委員、いかがでしょうか。

【紀之定委員】  失礼します。気になるところというか、お聞きしたいところがあります。それは205行目ですけれども、私も電子書籍が入ったら、同一資料を皆で見ることができるから楽しみやなと思っていたんですけれども、実際、導入されたら、地域によって違うのかもしれないんですけれども、1人電子書籍を借りると、その人が返却するまでその書籍を読めないという形になっているようなので、「電子書籍の導入により、同一資料を閲覧しながら学ぶことが可能になった」というところなんですけれども、地域によって違うかもしれませんが、ちょっと気になるところです。
それと、髙橋委員がおっしゃっていましたファシリテーターというのを、私も最初、線を入れていた箇所なんですけれども、最初に送っていただいた資料の292行目にファシリテーターと入れていますので、また見ていただけたらと思います。
 以上です。

【秋田座長】  ありがとうございます。それでは、続きまして、松木委員、お願いいたします。

【松木委員】  私からは14ページです。先ほどもお話がありました、読書推進人材の件につきまして、私も関わっておりますので幾つか確認をさせてください。
 ここでは本当にありがたいことに、絵本専門士や認定絵本士等々含めて、読書推進人材として活用していくというのが明確に書かれています。今いろいろなことが決まっていけば、結局、図書館でも書店でもいろいろなところでも人材が足りなくなるというのは明確ですので、こういった方々がしっかりと活躍していただければというところでは本当にありがたいと思っております。
 そんな中で、今後の方向性のところで、「両図書館と読書推進人材をマッチングする仕組みを確立して、連携・協働を促進する」となっているんですが、読書推進人材の知見で「(書店、出版流通等)」とありますけども、「を活用し、書店・出版社との連携」と、結局書店、それから出版社を活用して書店・出版社と連携させるというところは少し分かりづらいので、読書推進人材の知見だけでよろしいのではないかと思います。ここには様々な方が含まれるということでいいのではないかと思います。それから、最後の行、「活動の質担保のため、研修・評価・謝金水準の標準化を検討する必要がある」と、本当にそのとおりなんですが、以前に申し上げましたように、それぞれ組織が違うといいますか、認定しているところが違います。誰がこれを標準化して検討するのか、国なのか自治体なのか組織なのか。そこについては、今ここでは、ここに書くのは難しいかもしれないし、それも含めて検討するということだと思いますが、先ほどのように正式に職員としてされている方と読書推進人材では立ち位置も違いますので、かといって、このままだとなかなか受け入れられないので何らかの認定だったりを、いただきたい。ただ、がちがち国でとなると、これもまた難しいので、その辺について御検討いただきたいというのがあります。
 最後、もうこれを言っても詮ないことなんですが、私の立場とすると、最初のタイトルが、「図書館と書店が拓く」だとうれしいなと思いました。
 以上です。

【秋田座長】  ありがとうございます。それでは、続きまして、伊藤委員、お願いいたします。

【伊藤委員】  ありがとうございます。今の先生方のやり取りを伺っておりまして、私自身、深く全てを理解しているわけではないのですが、委員の皆様の御意見の中で「この報告書がどこを目指していくのか」という投げかけをしてくださった方がいらっしゃり、私も同感いたしました。やはり今求められているのは「魅力ある図書館」ではないかと考えたとき、私が学校現場でいくつかの学校を回って感じたのは、図書館の設備に大きな違いがあるということでした。新しく魅力的な図書館もあれば、老朽化が進み、古い備品などをやりくりしながら運営している学校もございます。これは公共図書館でも同様で、私事ですが最近、別の自治体に引っ越しをいたしまして、大好きな図書館にいくつか足を運んでみたところ、施設が随分古い場合があるなど、予算的にどうなのかと感じるところがございました。
 その中で、17ページの「図書館・学校図書館に係る制度基準の見直し、国において今後求められる対応」、あるいは18ページの「地方公共団体に今後求められる対応」という箇所について伺いたいことがございます。いわゆるハード面や設備といったものに対して、予算面での要望や願いをここに記すことは可能でしょうか。場違いな質問かもしれませんが、ここにそうした記載をすることは適切ではないのでしょうか。事務局の方々に伺いたいと思っています。
 実際に魅力のある図書館を目指すのであれば、施設や設備、備品などがきちんと整備できることが極めて重要だと考えています。学校長としては、限られた予算の中で図書室に優先的に配分したい思いはあっても、実際には校舎自体の老朽化への対応、例えば今はLED化を急がねばならず、そちらに多額の費用がかかってしまいます。どうしても「やらねばならない修繕」に予算を充てざるを得ず、図書室に十分な予算を回せない学校も多いはずです。そうした部分が底上げされていかないと、本当の意味での魅力的な図書館は難しいのではないでしょうか。
 先ほどお話があったソフト面や人材のことももちろん大事ですが、この報告書によって学校現場がどう変わるのかと考えたとき、現在努力していることと大きな差が感じられない部分もございます。魅力あるという点において、何かインパクトが必要ではないでしょうか。
 感想を含めた内容となりましたが、質問と併せてお伝えさせていただきます。以上です。

【秋田座長】  ありがとうございます。事務局のほうで今の御質問に対して、いかがでございますでしょうか。

【坪田大臣官房教育改革調整官(命)図書館・学校図書館振興室長】  先ほどのもの答えなくてはいけないので、今のだけに焦点を絞りますと、当然ハード面が重要であるというようなことは、これは当然我々も思っておりますし、これは各所にそれの重要性とか有用性みたいなのは書き込むことは当然、意見が実際ありましたし、可能だと思います。それに対して、どうやった公的な支援というか補助制度とか、その辺を構築できるかどうかというのはどこまで書けるかというのはあると思います。当然学校内のほうの優先順位、マネジメントの話も出てくるかもしれない。本当はこっちをいっぱいしているんだけど、図書館は出ないかという学校もあるかもしれない。また、地方公共団体の中の優先順位で、学校教育の中での予算配分の問題もあるかもしれないので、国だけではなくて地方公共団体とか学校のマネジメントも含めた書きぶりにはなると思いますけれども、いずれにしろ、学校図書館の設備面、ハード面も含めて、非常に重要であると、場としての、更に良くすることが重要であるというようなことは書ける話だと思います。

【秋田座長】  ありがとうございます。よろしいでしょうか。
あと、まだ御発言いただいていない方もおられるかと思いますので、ご意見があれば手を挙げてください。土屋委員、お願いいたします。

【土屋委員】  私のほうから大きく2点、お話しさせていただきたいと思います。まず、6ページの「常時開館に当たって」というところ、171行目のところですけれども、ここで、専任、正規の司書がいること、常駐していることの重要性を述べていただいていてとてもありがたいのですが、児童の個人情報を扱うという観点からも、それから教員と密に連携しながら、児童一人一人に合った対応をしていかなければいけないという観点からも、専任、正規である必要性というのを強く伝えていただきたいと思います。また、学校職員としての専任である立場というのが非常に必要です。そういうことで、学校の中で信頼される存在であるからこそ、児童生徒のことを一人一人に目を向けられる学校司書であるのではないかと思います。
 それから、16ページのほうです。基本的な役割が書かれているところで、少し付け足しさせていただきたいと思います。502行目の学校司書のところですけれども、授業や読書活動その他の教育活動を支援するというように、教育に関わるんだということを書いていただいたのは大変ありがたいことだと思っております。それに加えまして、各校の教育課程に合った蔵書構築、それから資料の適正な更新、収集と廃棄というのは、学校図書館が活発に活用される上で要になるかと思いますので、そちらのほうも加えていただければなと思います。
 以上です。

【秋田座長】  ありがとうございます。あと、いかがでございますでしょうか。オンラインのほうで御参加の方で、もし御発言が、いかがでございますでしょうか。ありがとうございます。花田委員、お願いいたします。

【花田委員】  神奈川県の花田でございます。これまで図書館ですとか学校図書館の現状を捉えながら様々な課題について議論がなされたことで、報告書案、今まで様々な御意見が出ておりますけれども、全体的には網羅されてまとめられているなと感じています。
 そこで、今後の役割として、課題解決型の図書館というのを強調されています。これはもう長らく言われてきたフレーズでありますけれども、まだまだ世間が図書館に対する一般的な印象というのは、本が好きで読みに来る人に本を提供するだけの施設だよねという、そういうイメージが強いのではないかと思います。神奈川の県立図書館も今、再整備中なんですが、令和4年にいち早く開館した本館というところは価値を創造する図書館という、そういう機能を強く意識をして、同じ興味を持つ仲間と一緒に専門家も交えて継続的に学べる、そういった様々な活動をやっています。こうした活動というのは、神奈川県のみならず全国の図書館、公共図書館で意識されていることだと思いますし、報告書案に掲げられている今後の求められる機能、役割、こういったものに合致する部分も多くあると感じています。
 一方で、先ほど松本委員も触れていましたけれども、全国の公共図書館、立地条件から、設備の老朽化から様々あって、図書館に行くという明確な意思を持っていないとなかなか行かれないような施設、そういったところもあります。また、地方公共団体によっては、まず、本と出合っていただく、そういったタッチポイントを意識して、駅前の商業施設の一角に図書館を設けるなど、人々が多く行き交う場所に設けるところもあるということで、例えば人目に触れて本との出合いというのに特化している、どちらかというと特化しているタッチポイント的な図書館、それから課題解決型でトラディショナルな伝統的な公共図書館、施設によって様々なミッションがあると思いますので、この報告書は皆さんの意見を踏まえた、こういうことがあるといいよねというのがてんこ盛りされています。これを将来、国のほうでガイドラインとか望むべき基準を定める際に、あれもやれ、これもやれという形で示されると、恐らく公共図書館を追い立ててしまうと思うんです。ですので、その図書館の生い立ちであるとか立地条件、施設の老朽化、さらには職員体制を、それから地域の実情を踏まえて、うちの図書館は国が示したガイドライン、基準の中で、どこの部分をチョイスして住民の皆さんにいいものを提供できるか、そういったチョイス型、機能選択型のそういった今後ガイドラインの改定とか望ましい基準を配慮いただきたいなと。
 全く同じことが学校図書館にも言えて、139行目以降、学びの深化に向けた対応も必要だよね、地域との連携も必要だよね、はたまた、校内教育支援センターの場所としてもいいよね、と一遍にはできません。これも各学校の実情に応じて、実際、場所がなくて、学校図書館を仕切って校内教育支援センターを運営しているという、そういった小中学校もありますので、それぞれの学校の実情に応じて、求められる機能のうち、こういった部分をうちはやっていこうといった機能選択型、そういったものを抽出できるような基準づくり、そういったものを国のほうには報告書を踏まえた形でお願いしたいなと思っています。
 これが全体的な印象でございますけれども、さらに申し上げるならば、これ出だしから、図書館は、学校図書館は、という主語で始まっていますので、できれば読書そのものというのはこういう有用性があるんだということを一般の皆さんに分かるように出したほうが、良いのではないでしょうか。何となく目線が我々、図書館運営側の目線に立った報告書、そういうものを求めているからそうなるのかもしれませんけれども、何で読書が重要なんだろうという部分があって、読書から皆さんが離れている、そこで、そういう役割を担う図書館、学校図書館にはこういうものが求められるんだよねというように、「はじめに」のところをもう少し一般目線で、読書というのはこんなにすばらしいんだよ、知的な部分、知的教養を増すんだよというようなものを一般の人に分かるような導入をすると、一般の方も報告書を読んで、ああ、そうかなと思うのではないかと思います。
 極めて細かいお話をさせていただきますと、358行目、そこに大規模災害発生時のくだりがあるんです。これは1回議論されたことを承知しておりますけれども、読んでいてすごく唐突感を感じました。何もここで大規模災害のこと言わなくてもいいんじゃないかなと思いましたし、「発生時に」と書いてあるので、発生したときにという時系列で読んでしまったので、あえて「大規模災害」という言葉を直すのであれば、「恒常的な支援体制は、大規模災害発生後の迅速なサービス復旧にも有効と考えられる」、このようにすると、大規模災害が発生した瞬間のことではなくて、その後のある程度、時間がたった復旧の際に、こういった支援体制を常時構築しておくと迅速にサービスが復旧するんだよなと、そういう時系列が読み取れるんです。今だと発生したときにすぐ対応しているみたいに読めてしまいますので。
 それともう一つ、あえてこのフレーズ、この文章そのものがなくても、都道府県と市町村とのつながりというのはほかの行でも読めますので、あえて大規模災害のことをここで出さなくてもいいのかなというのが私の個人的な見解でございます。ありがとうございます。

【秋田座長】  ありがとうございます。それでは、続きまして、池内委員、お願いいたします。

【池内委員】  5ページの134行目に「シナジー効果発揮」というところがあるんですけど、多分これ「シナジー」と書くか「相乗効果」と書くほうがよくて、多分骨折が折れた表現になっているのかなと。最近、シナジー効果というように書いている人も世の中にいると思うんですけど、多分おかしいんじゃないかなというのが1点と、あとすみません、物すごく関心があったんですけど、英語の言葉を日本語にする、片仮名語にするときに、全てスペースを詰めて何も書いていないんですが、「ユニバーサル・アクセス」だけ中黒をちゃんと置いていらっしゃって、そこだけ特異な扱いをしていらっしゃることには何か意図があるんだろうと思ったんですが、その意図について教えていただければと思いました。以上です。

【秋田座長】  ありがとうございます。では、文部科学省の事務局のほうからお願いします。

【池内委員】  何かその上位文書みたいなのがあるんですか。入っちゃっていたとか。でも、これだけなので。

【坪田大臣官房教育改革調整官(命)図書館・学校図書館振興室長】  確認します。失礼しました。

【秋田座長】  大丈夫でしょうか。あとは特にございませんか。ありがとうございます。植村委員、お願いいたします。

【植村委員】  先ほどの花田委員の御指摘を聞いて、追加です。12ページ、行数で言うと358行目、花田委員から、大規模災害発生時というと唐突感があるとの発言がありました。むしろ大事なのは大規模災害に対する備えなんです。今、どこで起こるか分からない災害に対して迅速な対応ができるか、できないかは、平時から備えていたところと、備えていなかったところの違いです。地域全体で平時からこれに備えるためにも都道府県立図書館のリーダーシップが求められます。ここはむしろ、「大規模災害に備え」といった上で、さらには「発生後の」という、先ほどの御指摘に直していただければと思います。以上です。

【秋田座長】  ありがとうございます。それでは、続きまして、手塚委員、お願いいたします。

【手塚委員】  報告書全体のことについてお尋ねしたいこともございますので、感想とごっちゃになってしまうかもしれませんが、発言させていただきます。
 今回の報告書は望ましい基準の参考にされるということで、あらかじめテーマが設定されていました。17ページの535行目から537行目にかけて、丸1、丸2、丸3、丸4、丸5とありますが、これ以外のことについても、図書館にはとても本質的なことや重要なことがありますので、盛り込まれるチャンスがあればと思っております。現代は目まぐるしく情報が変化し、情報過多になっており、それに流されるままに時代が進んでしまっているところで、図書館が果たす役割、学校図書館もそうですけども、ますます欠かせないもの、今までよりさらに重要性を増しています。さらに、地域格差や情報格差も広がってきています。まずは、主語が地域の人々や子どもたちにとって社会がどうあるべきかという視点から、全てを書き換えることは難しいかもしれませんが、変えていただけたらと思っております。
 例えばタイトルは、「図書館が拓く未来の学びと地域社会」と、「図書館」が主語になっていますけれども、「図書館とともに」など、こちらが拓いていくというよりは、地域の人々や子供たちが拓いていくという意味に変えることはできないでしょうか。
 岩手の小さな図書館の現状からしか言えませんが、この提言が出されて何が変わるのかを考えたときに、実効性のあるものにしていきたいです。岩手の図書館の現状をお話ししますと、今週の月曜日に岩手県高等学校教職員組合の図書館対策委員会、日教組から文科省に、「岩手県公立高等学校、特別支援学校、学校図書館及び司書教諭に関するアンケート結果」が提出されたと聞いております。そこには衝撃的な岩手の現状があり、例えば、岩手県においては40年近く学校図書館における資格者の不在という状況になっています。こういった実情は統計からは見えてこない状態です。それ以外にもたくさんの問題がありますが、解決方法を県だけで探っていても、改善することができないという、窮状を訴えるアンケート結果になっております。これは夏に司書教諭を発令されている方たちにアンケートを配布して、先生方でまとめたものとのことです。
 地域の図書館の状況というのも、例えば地域に書店がないところや、自治体の財政難など大変厳しいものがあります。ほかの地域や自治体、現場で働いている皆さん、こちらの報告書以外にも参考になるような取組をされている図書館などはたくさんありますので、そういった方たちのご意見、これからどんな未来をつくっていくために、図書館や学校図書館がどうあるべきかという、そもそもの理念となるところをお話しできるワーキンググループができたらと思っております。今後どう進めていかれるのかお尋ねしたいです。
 こちらの報告書は本質的な部分で話し合われていない事項も多く、目的ではなく主に手段が書かれており、アンバランスさを感じております。私自身が未熟なために何も貢献できなかったという、忸怩たる思いがあります。それでもいま本当に困っている方たちにどうしたらよい未来を残せるのか、しっかりと届くようにするには今何をすればいいのかを考えると、こちらをたたき台として、さらにもう少し実効性のあるもの、内容も公立図書館の部分に関しては薄いと思われますので、この時代における読書とは何か、情報とは何か、再定義をし、地域の人々も子供たちも疲弊していますけれども、図書館があることによってどう変われるかということを考える機会を一度つくっていただいたうえで、望ましい基準の改定を視野に進めていけないでしょうか。今後の予定はいかがでしょうか。

【秋田座長】  ありがとうございます。それでは、事務局から、こども若者★いけんぷらすも含めて、今後の在り方を少し御説明をいただけたらと思います。

【坪田大臣官房教育改革調整官(命)図書館・学校図書館振興室長】  今の大きいところはその後として、今後のスケジュールとして、今、予定しているものだけ伝えさせていただきますと、この案を、もちろん今日いただいた意見で変更して直していくんですけれども、また直してそれをというのは時間がかかるので、並行する形で、実は冬休みを挟んで3週間ほどの意見募集を全国、一般の方にしたいと思っています。どちらかというと念頭に置いているのは、これまでの会議であまり上がらなかった利用者目線、利用者にとってどうなのかと。図書館を運営している側とか、それを行政として支援している側だけじゃなくて、実際に使っている利用者、これがより使いやすいとか、いつでも開いているということかもしれませんし、もっとこういう使い方もできるということかもしれないし、もっと集まりやすいとか、敷居が低いとか、学校の中でもそうかもしれない。もっと使いたいけど鍵がかかっているとか、多分、利用者目線ではそういう立場からの御意見があると思うので、そういうのを加味した上で、次回に示す報告書案を仕上げていきたいです。今、座長からもありましたように、こども若者★いけんぷらすという、こども家庭庁が各省のテーマごとにやっているものがございまして、2月の初めに対面で、私も出たいと思っていますけど、直接、小学校4年以上から高校生までということを今、募集対象にしていますけど、子供たちからどう使いやすいとか、何が問題とか、どうだったらもっといいとか、読書だけじゃなくても使えるんだけどどうとか、そういう話をディスカッションしたいと思っていますし、それに先立ってアンケートも子供たちに、簡単なもので子供たちの負担にならないように行います。それらも踏まえた上で、最終的な案を仕上げていくという作業になってくると思っています。
 というのが今のスケジュールの答えです。あと大きなこととしては、先ほどもありましたけど、基本的にはこの案については、もちろん学校図書館ガイドラインやいろんな基準の見直しとかを念頭に置いているので、こういう方向性があれば、後は細かいところを法規的な用語にするとか、詰めていけば、おおよそのものはできると。また、長い会議を別のメンバーでやるというものではないと思っておりますので、まとまり次第、速やかに実務的な検討作業に入っていくものだと思っています。これもいろんな意見を聞きながら、またやっていくと。集約的にやる必要があるなと思っています。
 あと、報告書自体は、先ほど来ありますけれども、いろんな提案を含んでいます。これを全部やれということでもないし、かといって、これ全部やれているよというところは多分ないと思いますので、自分のところでいろんな気づきを与えて、各設置者、図書館関係者がこれもやっていいんだとか、これやるのがありだなとか、今こういう法律が変わったんだから、これは対応しなくちゃいけないということに気づいていただいたり、あとこれだけ風が吹いているというか、公共図書館も、学校図書館も、元気になっていただくというのが非常にこれは大事な狙いだと思っていますので、そういう目で、もし表現や言葉が足りないということでしたら、これを完成させるに当たって、皆さんの文章案をまた後日いただいて、なるべく盛り込んだ形で世の中に出す方向にしていきたいと思っております。
 以上です。

【秋田座長】  ありがとうございます。あと、まだ御発言いただいておりません、田井委員からお手が挙がっておりますので、よろしくお願いします。

【田井委員】  発言の機会をいただきありがとうございます。私からは2点ございます。
 まず、最初は6ページの165行目からのところで、172行目です。ここに、「まずは図書館ボランティア等の活用もあるが」となっていますが、これは人員不足の代替として読めてしまう部分も少し感じまして、また、専門性の軽視とか責任の曖昧さにつながるおそれがあります。ボランティアはあくまでも補助的な役割だということを明示したほうが良いのかなという印象をもちました。
 2つ目は、18ページの562行目からですけれども、「学校の実情に即した蔵書の適切な更新」とありますが、前のページのほうでも一部書かれていたのですが、私は東京なのであまり感じてはいないのですけども、他の道府県の校長先生に伺うと、蔵書の更新が予算的にかなり厳しいと仰っています。しかし、国のほうでは地方財政措置を行っているはずで、その意味では、各自治体が措置された財源を図書に適切に活用するような、そういったものももう少し強いトーンで書いてもよいのかなという思いを致しました。
 以上、2点です。

【秋田座長】  どうもありがとうございました。
 それでは、そろそろ時間になってきておりますので、本日はこれで最後の議題のほうに移りたいと思いますが、まだ今日、時間の関係でありましたり、多様な御意見をいただきましたけれども、まだ十分でなかったとか後で気づかれたことがありましたら、後ほどメールにて、事務局のほうへ御意見をお送りくださいましたらと思います。いただいた意見を含めまして、第9回の会議における主な意見として取りまとめまして、次回の資料とさせていただきたいと思います。先ほど事務局からありましたように、これは報告書案としては網羅的ではございますが、皆様の御意見で、現在のものでまとめていく。その上で、より実務的に実現可能な事柄を、様々なワーキングなりで動かしていくというような形になるのかと思います。
 それでは、次の議題はその他ということですが、事務局から何かございますでしょうか。

【稲田図書館・学校図書館振興室専門官】  第10回の会議日程について御連絡をいたします。資料2でございます。第10回は、令和8年2月25日、水曜日、14時から16時の開催を予定しております。会場は文部科学省会議室を予定しており、ウェブ会議と併用で行います。
 なお、先ほど調整官の坪田より述べたところではありますが、今後、地域の図書館及び学校図書館、図書室について、利用者や児童生徒の観点から御意見を広く伺いながら報告書を取りまとめたいと考えておりまして、御意見を募集していきたいと思っております。募集期間につきましては、令和7年12月23日から令和8年1月12日までを予定しているところでございます。回答方法など詳細は文部科学省のホームページに掲載予定でございます。また、子供や若者が自分の意見を表明し社会参加できる取組として、こども家庭庁が行う、こども若者★いけんぷらすというものがございます。そちらにつきましても、来年1月から2月に実施予定でございます。ここで伺った御意見を踏まえまして、報告書に盛り込んでいきたいと考えております。
 以上でございます。

【秋田座長】  ありがとうございます。
 それでは、本日の議事は全て終了いたしましたので、第9回の会議はこれで閉会とさせていただきたいと思います。対面の皆様、オンラインの皆様、御参加どうもありがとうございます。これで閉会といたします。ありがとうございました。

 

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総合教育政策局 地域学習推進課 図書館・学校図書館振興室
電話番号:03-5253-4111(内線:3484)