国立青少年教育施設の振興方策に関する検討会(第6回)議事録

1.日時

令和7年5月8日(木曜日)17時00分~19時00分

2.議題

  1. 国立青少年教育施設の管理運営業務の現状
  2. 有識者からのヒアリング
  3. 意見交換等
  4. その他

3.出席者

委員

青木委員、秋田委員、糸川委員、植田委員、笹本委員、佐藤委員、長野委員、難波委員、野口委員(副座長)、萩原委員、平野委員(座長)、帆足委員、増田委員

文部科学省

茂里局長、堀野社会教育振興総括官、髙田地域学習推進課長、田中青少年教育室長、葛城青少年教育室長補佐

オブザーバー

独立行政法人国立青少年教育振興機構:古川理事長、伊藤理事、高橋理事

4.議事録

【葛城補佐】  定刻になりましたので、ただいまより第6回国立青少年教育施設の振興方策に関する検討会を開会いたします。本日は、委員の皆様におかれましては、御多用の中、御出席賜りまして、誠にありがとうございます。
 本日は、会場とウェブ会議システムのハイブリッド形式での開催となっております。通信環境の状況などにより、音声が聞き取りづらいなどの不具合がございましたら、ウェブ会議システムのチャット機能にてお知らせいただければと思います。
 また、本日の会議については、文部科学省YouTubeチャンネルにてライブ配信を行い、報道関係者や一般の方々の傍聴を受け入れておりますので、御承知おきください。
 議題に先立ちまして、4月1日付で文部科学省及び国立青少年教育振興機構において人事異動がありましたので、御紹介させていただきます。
 まず文部科学省側からです。社会教育振興総括官の堀野でございます。
 
【堀野総括官】 堀野です。よろしくお願いいたします。
【葛城補佐】  地域学習推進課長の髙田でございます。
【髙田課長】  髙田です。どうぞよろしくお願いします。
【葛城補佐】  地域学習推進課青少年教育室長の田中でございます。
【田中室長】  田中です。よろしくお願いします。
【葛城補佐】  続きまして、国立青少年教育振興機構です。高橋理事でございます。
【高橋理事】  高橋でございます。よろしくお願いします。
【葛城補佐】  それでは、以降の進行は平野座長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
 
【平野座長】  では、本日もどうぞよろしくお願いいたします。
 議事に入らせていただきます。
 本日は、初めに事務局から、本日の検討会に関する論点と検討の視点を御説明いただきます。
 議題1は、国立青少年教育振興機構から「国立施設の管理運営業務の現状について」の説明を、議題2として、長野委員並びに株式会社R.project代表取締役、丹埜様、合宿事業部門運営本部長、壽榮松様からそれぞれ御発表を行っていただきます。御発表に関する質疑や意見交換は後ほどまとめてお時間を取っておりますので、その際にお願いをいたします。
 それでは、まずは第6回の論点と検討の視点について事務局からお願いいたします。
 
【田中室長】  それでは、机上にお配りしました資料1-1の5枚目を御覧ください。
 本日の論点は、一般的な管理運営業務の効率化です。主に5点ポイントがあると考えております。
 1点目、国立青少年教育振興機構職員が自ら実施しなければいけない業務は何なのか。
 2点目、内部実施とアウトソーシングの切り分けも含めて、管理運営業務の効率化をどのように図るか。
 3点目、閑散期の施設の活用策の検討をどのように図るか。
 4点目、施設の適正規模の検討をどのように考えるか。
 5点目、管理運営に要するコストをどのように低減させるかでございます。
 その上で、検討の視点でございますが、1点目として、国立青少年教育施設が実施すべき業務やアウトソーシングできる業務がある中で、有限である資源(人材・資金・物・情報・時間・ノウハウなど)を、どういった目的を、どの程度達成するために、どの程度の資源を、どういった取組・どういった施設に充当するかという全体的な戦略をどのように考えるか。
 その際に、国立青少年教育施設として取り組むべきと考えられる取組をどの施設で実施するか。ここでの取組は、先導的モデルの開発普及、指導者養成事業、全国的な青少年教育の機運向上や質の向上という点になります。
 また、体験活動の提供機関として、国立施設の魅力を活用した教育事業の提供を、どの施設でどの程度実施するか。人材の活用も含め、民間活力の活用をどのように考えるか。ここでは主に学校・青少年団体の利用、企業研修の活用、アウトリーチ型事業、観光資源等も活用した体験型学習の利用、閑散期の利用者増という点がポイントになるかと考えております。
 さらに、定型的業務の効率化等による教育的業務への資源の移替えをどのように実現するかという点も想定しております。
 2点目として、国立青少年教育振興機構のプロパー職員がノウハウとして保有していない、または今後、保有する際に極端にコストを要する業務類型はどういったものなのか。ここでは施設の維持管理などの業務に係る民間活力の活用により、どのような適正な運営が効率化として図れるかという点がポイントになるかと考えております。
 3点目として、改善に向けて一時的なコストがかかるとしても、なお中長期的に見て効率化が図れる業務はないか。ここでは主に、本部による伴走支援・業務の統一化・システム化・DX化などを想定しております。
 引き続き関連する全体的な検討の視点について触れます。
 1つ目、国立青少年教育施設に必要な機能や全国的な青少年教育の先導的な役割を踏まえて、国立だからできる取組を実施する施設など、28施設の機能別分化。例として、モデル的事業研究施設・指導者養成施設・アウトリーチ型教育施設などをどのように促進するか。
 また、目に見える業務効率化の実施のみならず、職員エンゲージメントの向上による生産性の向上や業務向上など、組織風土改革をどう図るかという点が挙げられると思います。
 この点を踏まえ、本日御議論をいただければ幸いに存じます。
 事務局からの説明は以上でございます。
 
【平野座長】  ありがとうございました。
 それでは、議題1として、国立青少年教育振興機構から「国立施設の管理運営業務の現状について」の御説明でございます。よろしくお願いいたします。
 
【伊藤理事】  理事の伊藤です。本日御用意しております資料は大きく2点ございまして、資料の2-1及び資料の2-2でございます。このうち資料の2-2につきましては、植田委員から御依頼をいただきました、私どもが設置してございます施設の資料になりますので、こちらにつきましては、またお時間があるときに御覧いただければと思います。
 本日は、資料の2-1に基づきまして御説明を差し上げたいと思います。資料の2-1の構成なんですけれども、説明をする資料は2ページから12ページまで、また13ページ以降は、参考資料として適宜説明の中でも参照していただくような形で御用意をさせていただいてございます。
 したがいまして、資料の2-1のまず2ページを御覧いただきたいと思います。今回の議題が管理運営業務ということでございますけれども、管理運営の主な課題については、ここに挙げてございます3点あると考えてございます。
 まずは、やはり国立施設でございますので、今後の中期目標期間を見据えながら、ナショナルセンターとしてふさわしい先導的な事業を展開していくこと。これが1点目でございます。
 2点目は、こういったナショナルセンターとしての事業を実施していく上で当然必要になってくるのが、予算、財務状況の改善ということになってくるわけでございますので、これを2点目に掲げてございます。
 3点目でございますけども、やはり青少年教育事業を支えるのは人ですし、また組織を支えるのも人ですので、プロパー職員の人材育成、これをしっかりやっていきたいということでございます。
 このうち1点目につきましては、過去の会議のテーマになってございますので、今回は2つ目と3つ目、財務状況の改善とプロパー人材の育成強化、これに絞って資料を御説明させていただきたいと思います。
 次に、3ページを御覧いただきたいと思います。まず、機構の各年度の収支差の状況でございますけれども、過去の会議でも若干触れさせていただきましたけれども、令和に入ってからはコロナの影響もございましてかなり苦戦をしている状況にございます。令和元年度から令和5年度にかけまして赤字が生じてございまして、令和2年と3年のところで中期目標期間が分かれてございますけれども、過去5年間にわたりまして赤字が出ている中で、今期、令和3年度からの3年間の累積欠損金が13億円ということで、非常に厳しい財務状況であるということをまず御理解をいただきたいと思います。
 しかしながら、令和6年度につきましては、まだ決算手続を終えておりませんので確定的なことは申し上げられませんけれども、収支としては赤字が発生せずに収支均衡が実現できる見通しになってございます。しかしながら、中身を見ていくといろいろ課題がございますので、この後、御説明を差し上げたいと思います。
 今回の会議のテーマが国立青少年教育施設の在り方でございますので、収支のところにつきましても、施設の収支の状況について御説明をさせていただきたいと思います。
 4ページが、地方施設の収支の状況になります。左下のところに棒グラフで収入と支出が書かれておりますけれども、先ほど申し上げましたとおり、今年度、機構全体として収支均衡が図られる見込みでございますので、本来であれば運営費交付金その他の収入を含めて収支はバランスしますけれども、どれだけ地方施設で収入があるのか、これを際立たせるために、あえて運営費交付金等の収入は今回外してあります。
 御覧いただきますと、収入の合計が7.8億円、一方で支出の合計が47.3億円ということになってございまして、かなりの支出超過になってございます。
 収入につきましては、令和6年度から、施設使用料収入、これは宿泊料でございますけれども、宿泊料を新たに徴収させていただいており、この収入が地方施設合計で6.6億円という形になってございます。
 右側の支出のところを御覧いただきたいのですけれども、支出を大きく3つに分けておりまして、上から事業費、人件費、管理運営費という形で分けてございます。人件費が占める割合が65.5%と高いわけでございますけれども、その下の管理運営費のところを御覧いただきたいと思いますが、この中身を見ていくと、これも上から、4つ分類してございますけれども、まず業務委託費、これは清掃・警備・ボイラーの関係です。その下の業務委託費、これは寝具です。宿泊施設でございますので、寝具類、これの貸与の業務委託を行ってございます。こちらがここに計上されているということになります。また、施設の利用に当たって生じる光熱水道費、燃料費がございます。あと、最後に修繕費というものがございます。
 全体を合わせてみますと、管理運営費が15.4億円ということになります。利用料収入でどこまでの経費を賄うべきなのかということについていろいろ考えなければいけないかなと思ってございまして、例えば民間の営利企業であれば、支出の総額に加えて利益を乗せて収入を得る必要があるので、そのための利用料金の設定等を行っていくわけでございますけれども、私どもは公的な施設でありますし、また、なるべく低廉な価格で施設の利用に供するとということもございますし、運営費交付金が入っているということもございますので、そういった観点で、施設を利用する上で、利用者にとってみれば実費部分はある程度負担していただくということを考えてみれば、この管理運営費の部分については、できる限り施設利用料収入で賄えるような、そのような観点で取り組んでいくべきではなかろうかと考えてみますと、残念ながら、15.4億に対して6.6億、支出の割合を見ていくと、管理運営費が32.6%、支出全体に占める施設利用料収入が占める割合が14%ということで、半分以下ということになっているということでございますので、この収支差を何とか本来であれば上に行かなければいけない。これを埋めるとすれば、右側のところに収入増の方策として書いてございますけれども、選択肢としては、利用料金の単価を上げるか、利用者数を増やすか。このいずれか、またいずれにもより対応していかなければいけないわけでございますけれども、試算をしてみると非常に厳しい状況になってくるということがございますので、しっかりと努力をしていく必要があると思っておりますけれども、必ずしもこれでうまく支出を賄えない場合につきましては、やはり抜本的な対策が必要になってくるのではなかろうかということを考えてございます。
 そもそも管理運営費ですとか人件費を削減していく、コストをカットしていくということも大事だと思ってございまして、管理運営費の削減ですとか人件費の削減については、この後御説明申し上げますけれども、種々、取組を進めているところでございますが、昨今の物価や人件費の上昇、これがどうしても影響してくるところがございますので、管理費、支出の削減にも限界があるだろうと思ってございます。
 一方で、利用者を増やすということにつきましても、自己収入増の方策についてはまた後で御説明申し上げますけれども、現状だけ見ると、利用者数は令和5年と令和6年を比較すると1割下がっております。令和6年と令和7年の予約値を見てもさらに1割下がっているという状況になってございますので、ここもしっかり我々対応していかなければいけませんけれども、少子化の状況ですとか、いろんな状況が相まって非常に厳しい状況になってございます。
 利用者の人数につきましては、資料編のほうの16ページに資料を載せてございますので、ここを御覧いただければと思っております。
 一方で、オリセンでございますけれども、次の5ページになります。オリセンはちょっと状況が変わってきておりまして、立地条件がいいというのもございますけれども、利用料収入がかなり多くなっております。
 一方で、総支出に占める人件費の割合がかなり少なくなっているということもございますので、トータルで見ていくと、支出の全部を利用料収入で賄えている状況ではないのですけれども、地方施設よりも財務状況がいいという状況になってございます。
 利用者の人数は地方施設と同様にコロナを経て落ち込んでいるのですけれども、昨年度、特に後半でございますが、個人利用の利用促進を図ったところ、地方施設とは異なりまして、令和6年度は、それの前の年と比べて微増しているという状況になってございます。この傾向は今年度も続けていきたいと思ってございますけれども、それと併せて管理運営費も削減してございますし、また、オリセンは料金改定をさせていただきましたので、この効果を考えてみると、令和7年度は自己収入比率が改善する見込みと書いてございますけども、私としては、支出の全体を賄える、また利益が出てくるような、黒字になるような形でオリンピックセンターの運営を進めていければなと考えてございます。
 続きまして、資料6ページ以降でございますけれども、管理運営費の削減についてでございます。まずは業務委託費の削減でございますけれども、左側に費目が書かれておりまして、清掃、警備、寝具類、食堂委託、オリセンの受付、オリセンのボイラーの契約、この関係でございますけれども、これをそれぞれ適正規模ですとか、できる限り効率化することによって契約金額を下げる努力をしてございます。しかしながら、契約でございますので、契約期間中に交渉に応じてくれれば金額下げられるのですけれども、契約の更新のタイミングでなければなかなか金額を下げられないというところもありますので、令和6~8年度、この3か年にかけて業務委託費を削減していこうと考えてございますけれども、昨年度と今年度合わせまして大体1.4億円の削減効果があるという状況になってございます。
 ここの中でちょっと一つ注意しておかなければいけないのが、警備業務のところでございますけれども、こちらにつきましては、一定程度効率化を図ることによって金額を削減してございますけれども、警備はやっぱり人件費が非常に大きく影響してくるところでございまして、警備の人件費増をのみ込めるだけの契約の更新という形で契約の削減という形にはなってございませんので、残念ながら今年度は契約額がプラス370万程度でございますけれども、削減には至っていないというのが、これが実態というところでございます。削減努力をしてもこのような状況になっているというのが実態ということです。
 次に7ページでございますけれども、電気料金でございます。電気代、皆さんも御承知のとおり、値上がっているところでございまして、平均単価と使用量、平均単価は、備考の注のところをまた御覧いただければと思いますが、かなり簡略化した計算で用いておりますので、若干ちょっとアバウトな数字になってございますけれども、平均単価が令和5年と令和6年を比べてみますと23%上がっているという状況になってございます。
 昨年度は地方施設におきまして閑散期を中心に一時休館を試行的に実施し、電気の使用量も削減するということも狙っており、電気の使用量は年間通して5.5%の削減ができたわけでございますけれども、料金単価の増分を吸収できなくて、実際の料金、電気料金としては、令和5年と令和6年を比べると0.4億円増えてしまっている、16.6%増えているという状況になってございます。しかしながら、一時休館等々やらずに、電気使用量を令和5年と令和6年、同じ使用量だという形で仮定するとすれば、0.4億円に加えてさらに1,800万円増加していただろうということになります。
 あわせて、水道代と重油代、ボイラーですけども、油も値段上がっていますけれども、ここの部分も削減に努めて、1,600万削減をしてございます。
 ですので、電気代と水道、重油、ボイラーの関係の燃料費、これの支出の削減額を合わせると合計3,400万程度の削減効果、これが一時休館を実施したことに伴うエネルギー使用量の削減額ということになります。
 令和7年度の平均単価は若干金額下がってきますので、使用量を引き続き下げていく努力をすれば、電気代、電気料金総額は令和6年度と比べて下がっていくのではないかと期待をしてございます。実は電気料金の単価というのは、使用量のピーク、電力使用量が一番多かった月の使用量を基に算出されるので、この辺りもうまい形である程度コントロールできればなと考えてございます。
 次に、先ほど少し触れましたけれども、一時休館の状況でございますけれども、施設の効率化をする観点から、大体年度の下期、10月から3月というのは、地方施設におきましては閑散期でございますので、そこの期間を中心として試行的に一時休館を実施したということになります。
 ただ、誤解をよく受けますけれども、もともと一時休館を昨年度試行的に実施する前から、閑散期におきましては一定程度施設の休館をやっていたところでございまして、参考として、令和5年度の利用者を受け入れない日、一時休館日ですけども、この数字も記載をしてございます。これが令和5年度は平均42日程度ございましたけれども、一時休館を合わせまして昨年度は約90日休館をしていたということになります。
 90日、大体3か月になりますけれども、3か月間丸々休館にしていたわけではなくて、閑散期において利用客を特定の日に集中させて効率的な施設運営ができる日、そういう日が設けられるのであれば開けていたということがございまして、その日数が右側の19.6日という数字になります。
 ですので、利用者が少ない人数で開けてしまうと、やはり電気、水道、ボイラー代についてコストパフォーマンスが悪くなるわけでございますけれども、利用調整をやって特定の日に利用を集められるのであれば効率的な運用ができるという観点で、機械的に休館をやっていたというわけではないということは御理解いただければと思ってございます。
 しかしながら、先ほど管理運営費の削減のところでいろいろと御紹介申し上げましたけれども、やはり我々でできるところは限界がございますので、できれば一時休館というのはやらないほうがいいのですけれども、管理運営費のコスト削減を引き続き実施していく上で、施設の効率的な運営の観点から、今年度においても可能な限り利用調整を行いつつ一時休館の実施をせざるを得ないというような状況になってございます。
 こちらにつきましては、広く利用者に対しては理解を得ていくような取組も併せて進めていきたいと考えてございます。
 次に、9ページになります。支出の大半を占める人件費でございますけれども、この推移を表した資料になります。令和に入ってからどういうような人件費の推移になっているのかということでございますけども、まずこの表の一番下の合計というところ、これは職員数の合計数ですけども、令和元年から令和7年、今年度に向けて、一部ちょっと例外はありますけれども、基本的には職員数は減少しております。しかしながら、令和3年から令和6年にかけて、赤い矢印を引っ張っていますけども、人件費は増加傾向にありました。職員数減っているけれども、トータルの人件費が増えている要因としては、人事院勧告の実施分の経費が影響しておりますし、まだ分析できていませんけれども、非常勤職員の社会保険料の雇用主負担分が、令和3年か4年か正確な数字は覚えていませんけれども、そこの時期から負担が増えていますので、これも影響しているのではなかろうかと考えてございます。
 それで、ここも何とか人件費をこのまま増させていくわけにはいかないので、何らか手を打つ必要があるのですけれども、まずうちの職員の構成を申し上げますと、プロパー職員だけではなくて、交流人事で自治体から教員に来ていただいておりますし、国立大学からは大学の職員に来ていただいてございます。交流と言いながらワンウェイでうちに来てもらうだけなので、本来は交流ではないのかもしれませんけど、そういう形で職員が構成されておりまして、後で申し上げますけど、大体ざっくり言うと半々ぐらい、1対1ぐらいの割合になってございます。
 交流人事は、例えば教員不足ですとか、社会全体で人材不足になっていますので、なかなかこの規模で進められないだろうと思っておりますので、私どもといたしましては、人件費の削減という要請もあるんですけれども、そういった全体の流れからして、交流人事は縮小せざるを得ないだろうということで、令和7年度につきましては、交流人事の縮小も含めて常勤職員は49名落ちてございます。その結果、人件費が3.3億円減少してございます。交流人事の削減につきましては、大体交流もとの人事サイクルが2年から3年サイクルでございますので、あともう1年から2年ぐらいは交流人事の縮小に伴う人件費削減の効果が出てくるんですけども、それを過ぎてしまうとなかなか抜本的な人件費削減というのはできません。
 一方で、人件費、人事院勧告の実施経費が増えていくとすれば、人件費の削減というのは一時的なものにとどまってしまうおそれがあるというような状況になっているということです。
 今までがコスト削減の状況、取組でございましたけれども、併せて当然のことながら収入を増やす取組をやっていく必要があるだろうと思います。私どもの収入の大半を占めているのは施設利用料収入でございまして、ここの部分をいかにして伸ばしていくのかということになります。これに加えて、施設利用料収入以外の収入をどのように確保していくのかということについても併せて検討していく必要があります。
 さらには、外部資金取りに行けるというのであればそれを取りに行きたいと思いますけども、まずは我々の施設の利用料収入をどう伸ばしていくのかということでございますけれども、資料の中ほど、1ポツのところでございます。当然のことながら、利用者数が減っていますので、これをまずは下げ止めて増加に転じていくためには営業活動をしっかりやっていく必要があるだろうと思っております。
 営業活動につきましては、学校ですとか教育委員会等々にかけていくわけですけれども、地方施設だけに任せるのではなくて、やはり本部も、利用者が減っている状況をしっかり分析をした上で、どういう営業活動をするのが最も効果的なのか、そういった作戦をしっかり立てて取り組んでいく必要があると思っておりますので、本部も一体となってしっかり取り組んでいくという体制をつくっていくことが必要だろうと思ってございます。
 併せて、先ほど地方施設の収支、御覧いただきましたけれども、やはり経営全体を改善していく必要があると思っておりますので、そういったところの取組を本部としてもしっかりサポートしていくということを必要だと考えてございます。
 2つ目の丸ですけども、営業をかけるだけではなかなかやっぱり利用が増えていくわけではないですので、我々の施設を使うことの意義ですとか効果というものをしっかり我々自身が検証して、それを広めていくということも大事だろうと思ってございます。
 ですので、教育関係者の理解を得るために、私ども、研究センターを持っておりますので、施設を利用した体験活動の効果や意義、これにつきまして、大学などの学術的な知見も得ながら調査研究をしっかり実施をし、分かりやすく学校関係者に対して周知ができるような広報活動、資料作成も含めた広報活動をやっていく必要があるだろうと思っております。
 一方で、学校も働き方改革の影響もありますので、校外学習の機会が減っているわけでございますので、学校利用だけではなくて、ここに書いてあるのは、3つ目の丸のところの2行目ですけれども、民間企業ですとか公共団体の職員の研修の場としても私どもの施設を活用していただいておりますので、そういったところの営業活動も必要になってくるだろうと思っております。
 地方施設におきましては、運営協議会を設置してございまして、運営協議会のメンバーの中には、地元の行政ですとか経済団体も入っておりますので、そういったネットワークも生かしながら営業活動をやっていくことが必要だろうと思っております。
 私どもの施設は従来から団体利用をメインにしてきておりましたけれども、やはり団体利用だけではなくて個人利用も促進していく必要があります。これは先ほどもオリセンのところで申し上げましたけども、オリセンにつきましては、個人利用の促進を図った結果、地方施設とは異なって利用者は若干でありますけど伸びてきている状況になってございます。金額にすれば収入で2,000万ぐらい増えてきておりまして、こういった取組をオリセンにおいては引き続き実施するとともに、地方施設においても取組を進めていくということが大事になってくるだろうと考えてございます。
 次に、施設使用料以外の収入、収入の多元化だと思っておりますけれども、こういった財源確保が必要なってくるだろうということで、これは2番でございますけれども、じゃあどうするかというと、一時休館を先ほど試行的に実施していると申し上げましたけども、施設を休館している時期を捉えて、アウトリーチで指導に行けないかということを考えてございます。施設外でのアウトリーチ型、いわゆる出前型の体験活動を実施するということによって、施設を使った、非日常ではないのですけれども、日常的な環境の中でいろいろな体験活動を私どもが提供できるようにすれば収入が入ってくるのではないかと考えてございます。
 事例として下の3つほど掲げてございますけれども、実際アウトリーチ型の活動の展開を始めているところでございまして、収入につきましては、本当にあまり多くないんですけれども、例えば上の2つは、昨年度、年間通して20万と聞いておりますけれども、そういった金額ではありますけれども、こういった取組も徐々にではありますけれども、進めてきているということでございます。
 2つ目の丸のところでございますけども、通常の青少年教育の活動としての利用ではなくて、それ以外の利用の事例として、オリセンでございますけれども、立地が良く、明治神宮の隣ということもあって緑が多くて環境もいいということがございますので、ドラマですとかCMの収録ロケ地としても登録をして使っていただいてございます。そういった実績もありますので、来年度以降もできればこういうような取組を引き続き実施をしていきたいと考えてございます。
 以上が収入増の取組でございまして、ここまでで財務状況の改善につきましては一区切りさせていただければと思います。
 次に11ページになります。私どもの管理運営の課題の大きな柱の1つでありますプロパー人材の育成強化についてでございます。まず、機構の職員の構成と担当職務について表した資料でございますけれども、図の1を御覧いただきたいと思います。左下のところです。機構の職員構成でございますけれども、まず常勤職員数は453名でございます。うち、本部とオリセンで107名、地方施設に346名を配置してございまして、それぞれの区分ごとにプロパー職員と出向者の人数と割合をその下の棒グラフで表記をしてございます。
 こちらを見ていただきますと、オリセンと本部はプロパーが占める割合が多いんですけれども、地方施設におきましては、プロパーと出向者の比率がかなり1対1に近くなっているという状況になります。
 地方施設でどのような業務をプロパー職員と出向者が担っているのかということについて図の2から5でまとめてございます。
 まず図の2を御覧いただきたいのですけれども、地方施設の組織体制という表ですけれども、それぞれ次長の下にいろんな係が置かれていて、プロパー職員はおおむね事業推進係に配置されております。教員、自治体からの出向者は、企画指導専門職、これは子供たちに対して指導、教育事業の企画立案をする、そういう職でございますけれども、教員ですので、企画指導専門職に多く充てております。
 国立大学からの出向者につきましては、いわゆる施設の内部管理業務、総務・管理系の業務に従事をしていただいているということになりまして、これが図の3と図の4です。プロパー職員につきましては、主に事業推進係についておりまして、大体半分ぐらいが事業推進係でございます。
 事業推進係は何かというと、図の2の注書きの枠の中に書いてありますけれども、利用者の予約ですとか、窓口業務だと理解をしていただければいいと思いますけれども、そんなような業務に携わっているということでありまして、残念ながら企画指導系の業務ですとか内部管理業務というのはそんなに多くのプロパー職員が担当しているわけじゃないという状況がございます。
 そういう状況の中で交流人事は縮小していきますので、これまで交流人事の職員が担っていた業務をプロパー職員が実施を担当していく必要があるというのが、まず人材育成の観点から重要な論点としてあります。
 あわせて、今後のナショナルセンターとしての機構の業務、これを担っていく中核的な人材育成というのも必要になってきますので、大きく言えば、人材育成はその2点から整理をしていく必要があるだろうと思ってございます。
 次の12ページを御覧いただきたいのですけれども、先ほど申し上げましたとおり、職員の人材育成方策につきましては大きく2つありまして、1つ目が交流人事の縮小に伴うプロパー職員が担当する業務の見直し、これに伴う人材育成。これが1点目。
 2点目が、ナショナルセンターとしての中心的な役割を果たす人材の育成。これが2点目になると思います。
 まず1つ目のところでございますけれども、先ほど申し上げましたとおり、交流人事として教員が担ってきた指導業務ですとか、教育事業の企画業務ですとか、国立大学の職員が担ってきた地方施設の内部管理業務、こちらにつきましては、今後プロパー職員が担当していくことになるのですが、これまで必ずしもそこの十分な職務経験があったわけではないものですから、ここのところに対してしっかり手当てをしていく必要があるだろうと考えてございます。
 指導系業務につきましては、やはり指導者資格の取得をしっかり実施していく。また、内部管理業務につきましては、これはそもそも業務の効率化をしっかり図っていくことがまず前提だと思っておりますけれども、そういう観点から、DX化ですとか、各施設に共通する業務、処理の一元化、またマニュアルの整備、こういうことをやっていくとともに、必要な研修ですとか、あと一時休館の期間を活用して、本部で、内部管理業務、多くありますので、本部に来てもらってOJT的な観点で経験してもらうということも昨年度実施をしたところでございまして、こういうことによって必要な知識ですとか業務経験を持ってもらうというような取組をしていきたいと考えてございます。
 次に、大きな2点目、ナショナルセンターとしての中核人材の育成でございますけども、当然のことながら、これまでの集団宿泊訓練ということに加えて、昨今の子供の状況からすると、いろんな状況ございますし、そういったところに対応していくような体験活動といったところを提供していく必要があります。
 学校教育の中では個別最適学習という言葉もあるわけでございますので、そういった支援が必要な子供たちに対する取組、これをどうしていくのか。また少子化ですとか、また両親の共働き化等々で子供たちの日常的な体験活動の機会も減っております。そういったところに対して、質の高い安心安全な体験活動をどのように実践していくのか。また、グローバルが今後どんどん進んでいきますので、そういった青少年交流をどのようにしていくのか。インバウンドも含めて、日本ならではの自然環境ですとか、文化、これを生かした体験活動の提供ということも考えていく必要があります。
 こういった取組はこれまでなかなか実施をしてきたわけではないものですから、これを担うことができる職員をしっかり養成していく必要があります。これはなかなかOJTだけでは難しいと思っておりますので、大学院の留学ですとか、海外の実務研修、実地研修ですとか、資格取得、これは高度な資格ですね。我々、残念ながら高度な資格取得をこれまで推進してきたわけではなかったので、例えば登山をやるにしても、登山協会から指導者を派遣してもらって、実は謝金を払っていて、教育事業を実施していたり、そういうことがあったものですから、我々でそこは内政化して、そういったスキルを持つ職員をしっかり配置していこうということ、この辺りをしっかりやっていくということになります。
 併せて、先ほど研究面でも取組をと申し上げましたけれども、そういった研究面での役割を担うことができる人材育成ということについても取り組んでいきたいと考えてございます。
 こういった大きな観点で取組を進めていくわけでございますけれども、昨今、どのような業種においても、人材の確保、優秀な人材の確保ということにつきましては非常に厳しい状況になっていると考えておりまして、国家公務員だけでなくて、独法の職員、大学の職員もそうだと思いますけれども、公的団体の職員における優秀な人材確保というのもどんどん厳しくなってきているというところもありますので、私ども、人事制度についてもしっかり見直していかなければいけないだろうと考えております。
 具体的には、全国に施設を持ってございますので、全国異動というのも当然のことながら必要だと思いますけれども、全国異動がどうしても厳しい職員の方もおられるでしょうし、また育児・出産後の勤務についてもいろんな制約があるでしょうから、そういった制約の中でも機構の職員として活躍できるような仕組み、弾力的な仕組みを取り入れていく必要があるだろうと考えてございますので、そういった人事制度についてもしっかりと見直しを進めていきたいと考えてございます。
 ということで、本日の議題でございます管理運営に関して、財務状況の改善とプロパー人材の育成強化という大きな2点について御説明を申し上げました。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 
【平野座長】  ありがとうございました。
 それでは、続いて、議題2として、長野委員並びに株式会社R.project代表取締役、丹埜様、合宿事業部門運営本部長、壽榮松様からの御発表でございます。よろしくお願いいたします。
 
【長野委員】  栃木県教育委員会の長野でございます。本日はお時間をいただきまして、ありがとうございます。
 栃木県におきまして県立青少年教育施設の再編を行いました。計画をつくった時点としては、20年近く前の古い話でございますが、その計画がようやく現実として完成、実行が終わりまして、1年前の令和6年4月に、今日お越しいただいているR.projectさんに管理運営をしていただくことになりました施設が新しく完成をしたということで、20年も前に立てた計画がようやく完成をしましたので、本日は再編のことについて少し御紹介いたしまして、議論の参考になればと存ずる次第でございます。
 資料に基づいてちょっとお話ししますが、この計画を立てた段階では、紫色と緑色の合計7施設がかなり老朽化をしていた状況でした。オレンジ色の左下の2つ、これは平成になってから建てた施設でしたので、平成18年当時はまだ新しい、あるいはまだ20年もたってないという施設でしたので、少し色を分けて掲示をしております。
 左下のなす高原自然の家というのが、昭和の時代に建てたものを現地で建て替えをした施設でございまして、平成16年に建て替え、開所と。ここまでやった段階で、上の紫と緑の7つの施設を今後どうしていくべきかというのを考える必要が出てきたという状況がございました。
 赤で統廃合、青で存続という矢印をつけておりますが、結果として、3つの施設、左下の2つはそのまま存続、そしてもう一つ新しい施設をつくることで紫と緑の7施設は実は廃止をしたというのが実態でございました。
 それを地図に落としますと、栃木県、こういう丸い形なのですが、大体県内、北、中央、南を分散して施設が立地しておりました。それから右下に、これはちょっと栃木県の特殊性かもしれませんが、栃木県は海に面していないので、子供たちに海に接する機会をぜひ提供したい、そういう体験学習をさせたいという思いから茨城県の海沿いに施設を1つ建てて持っておりました。
 当時、県立青少年教育施設としては、利用者が減少してきた。それから特に青年の家につきましては、昭和の時代は青年団とか勤労青年とかの集団体験・研修の場という当初の目的で整備したのですが、時代とともに当初の目的での利用者はほぼいなくなってきておりますし、社会環境がいろいろ変化をしてまいりまして、設置目的自体がどうなのかという課題がございました。
 そして、そもそもの人口の減少、それからニーズに対応できる県有施設となっているのだろうか。
 それから建物そもそもが老朽化している。耐震基準に適応していない。バリアフリーができていない。
 それから、昭和の時代は県立が率先して施設を整備しましたが、平成になりまして、市町村でも独自に施設を持つ自治体が出てきましたので、県立の運営の効率化という面と県と市町村の役割の分担というのも考える必要があるのではないかという状況になってまいりました。
 この折れ線グラフのほうですが、県立の施設の宿泊利用者としては右肩下がりでずっと減り続けておりました。人口減少、特に子供の数が減るということを考えると、このグラフは計画当時のグラフですので、一番右が平成16年でございますが、この後も減っていくことは避けられないだろうという予想の下に、今後どうするかという検討に迫られたわけです。
 古い施設の青年の家、少年自然の家は宿泊での利用が17%程度。このままでは宿泊施設としての存在意義自体がどうかということで、利用率の向上を図るのか、それとも廃止をすべきなのか、そういった視点で検討が必要だということでございました。
 下に少し記述してございますが、利用者数は、7施設、いずれも減少していく。そして利用者層は、青年の家が本来の利用者の割合がごくごく僅かにとどまる。そして、日帰り利用ですとか、宿泊日数も短いといった課題も現れてきておりました。
 そして経費の面ですが、当時、青年の家と少年自然の家の7施設は県の直営でございました。茨城県沿いにつくった海浜自然の家となす高原自然の家は、管理委託の形で県の外郭団体が管理をしておりましたが、いずれにいたしましても、運営経費を到底賄えない収入の額という状況でしたし、職員数もこれだけおりましたので、人件費割合が約6割という状況になっておりました。
 耐震化もできていない施設がありました。そもそも耐震基準以前の施設がそのままの状況でもありました。エレベーターや冷房もない。昭和の時代につくったので大部屋中心で、今はそういうニーズが低い。もしニーズに合わせると、改修をするとしても、ざっくりの試算ですが、1施設5億円は少なくともかかり、単純に言えば7施設で35億は用意しないと、今後、対応できる施設、ハードにはならないだろうという話も出てまいりました。
 そこで、各施設について、総合的に判断をして、続けるのか、やめるのかというのを明確にしていこうということで検討を進めました。
 施設として求められるのは、現在も青少年のいろいろな体験活動などで人材育成に寄与する施設である必要があるだろうというのは、この理念は今後も継続していくものだろうという考えでございましたが、一方で、障害を持つ利用者のバリアフリーにも対応できていないですとか、あるいはその当時、地方自治法改正で導入されました指定管理者制度を使った効率的な運営も必要ではないか。あるいは、日曜日に休館をしていたので、土曜の晩に泊まるような宿泊利用ができなかったわけですね。土日をオープンさせる施設ということも考える必要があろうということなどで、やはり再編をする必要がありました。利用者が減っていく中で、7施設全てを引き続き設置する必要性が低いのではないかということです。
 老朽化も激しい、設備も不十分、施設の利用状況も低いということから、行革を進めていく中で、効率的な運用というのも必要があろうということで、整備計画として、できるだけ早くニーズに対応できる新しい施設を造ろうといたしました。そして新しい施設は何か特徴を持たせようと。当時古くなっていた7つの施設は、統廃合を行って、新しい施設ができるまでに段階的に廃止をして、最後オープンさせようということで、18年の春に計画を立てて、早速、翌年に3つ廃止、さらに翌年に2つ廃止。そして、その後速やかに新しい施設を造っていく予定ではあったのですが、県の財政事情等々の事情で、令和に入ってからの施設建設というふうに大分時間がかかってしまった結果、芳賀と太平という施設は、昨年の春、みかも自然の家オープンと同時にこちらは廃止をしたということでございました。
 その結果、現在、栃木県では、県の北部になす高原自然の家、そして茨城県の海沿いにとちぎ海浜、そして昨年の春、みかも自然の家を新しくオープンさせたというところでございます。
 今日お越しいただいたR.projectさんにも管理運営面でお願いをしておりまして、これまでの県の施設ではやってこられなかった運営の工夫として、例えば、学校利用だけではなくて、個人や家族、企業の利用も可能としてまいりました。
 それから、一方で、学校活動での利用というのも、県立施設ですので、それはぜひ続けたいという県側の考えがございますので、その場合宿泊は無料としていただきました。その一方で、一般利用については、繁忙期のシーズン料金なども設定することも実施しておりますし、予約も今の時代ですのでインターネットで予約もできるという工夫もしていただいております。
 そういったことで、みかも自然の家、オープンから1年たって、まだ決算は確定はしていないところですけれども、初年度は黒字の運営ができていると伺っておりますので、おおむね順調なスタートが切れたのかなということでございます。
 栃木県の施設の再編・整備について少し御紹介させていただきました。
 以上です。
 
【平野座長】 では続いて、株式会社R.project様、どうぞよろしくお願いします。
 
【丹埜氏】  皆さん、こんにちは。改めまして、R.projectの丹埜と申します。代表をやっております。本日はよろしくお願いいたします。
 私から簡単に我々の会社の概要、あと、今、自然の家事業に力を入れているのですけれども、どういう考え方で取り組んでいるかお話しさせていただいて、その後に事業を担当しています壽榮松からもう少し詳しい事業の話をさせていただければと思います。
 我々、小さい会社なのですけれども、2つの法人と1つの合弁会社で構成されているグループでして、左から合宿事業、キャンプ事業、バーベキュー事業、キャンプ場の予約サイト、あと、アウトドアの物販、オンラインでの物販の事業というのをやっているグループでございます。
 グループビジョンが「生きる力を、自然から。」と掲げておりまして、自然の力とか魅力というのは人それぞれ感じ方があると思うんです。静かな自然の中で癒しを求める方もいらっしゃれば、もう少しアクティブな楽しみ方をされている方もいると思うのですけど、我々のグループとしては、生きる力、これからの時代を生きる力を自然は与えてくれるという考えを持っております。
 ここでいう生きる力というのは、文部科学省様が日本の教育方針で掲げられている生きる力と非常に近いと思います。変化を楽しむ力だったり、失敗を恐れない力だったり、自分の判断、能動的・主体的に動ける力、この辺りを仮にクリエーティビティ、クリエーティブな力と呼ぶとすると、自然はこういう人々のクリエーティビティを誘発する力がすごくあると思っております。
 恐らく、最近、不便益という言葉がよく聞かれるようになりましたけども、自然というのはまさに不便益の連続ですね。予定調和ではない。読めない。その場その場で自分が判断したり変化に対応していかなければいけない。
 というところで、そういう力が誘発されるのかなと思っていますし、これもやはり文部科学省様の考えと近いかもしれないのですけども、特にこれからテクノロジーが進化する時代こそ、これらの力というのは必要になってきます。スキルというよりは価値観、マインドセットみたいなものかもしれないですけど、そういう価値観が必要になってくるのではないかということで、自然とテクノロジーというと表面的には真逆のことでありますけども、これからの時代にこそ、自然体験の力というのは必要なんじゃないかという思いのもとで事業を展開しております。
 それぞれの事業について簡単にお話しさせていただきます。
 もともと創業したのは合宿事業です。読んで字のとおり、合宿施設を運営する事業でございます。もともとはこのページの左側、千代田区が南房総の地域に持っていた臨海学園施設を我々が買い取りまして、その後、合宿施設としてリノベーションして運営をいたしました。
 私が実はこの近くの麹町中学校の出身でして、中学時代にここに遠泳教室で通っていました。もしかしたらこの中にもOB、OGの皆様がいらっしゃるかもしれないですけれども、それをずっと覚えていて、起業したときにぜひそれをもう1回活用したい。閉鎖になるというのを聞いて、活用したいということでした。
 なので、これは究極の独立採算運営ですね。買ったので、全てそこから先は自分たちで運営をする。千代田区からは、もう千代田から離れたので、一切委託料などは頂かずに運営を開始しました。
 その後、右の幾つかの施設を増やしてまいりまして、今は14施設、2施設の開業準備中、1施設はまたオープンしまして、15施設、運営をしております。特に自然の家事業に最近は力を入れているところでございます。
 キャンプ施設の運営というのも2014年に始めました。これは千葉市が、都市公園、千葉市の中の都市公園、昭和の森公園というところにあるユースホステルを運営しておりまして、運営の課題、まさに先ほど来お話があったような、なかなか利用者が増えていかない、かつ、市として、指定管理者制度でやっていたので、指定管理料の負担が重いということで、当時の熊谷市長ですね、今の知事が、何とかできないか、もう少し独立採算に近い考え方でできないかという御相談いただきまして、我々は先ほど申し上げたようにもともとが完全独立採算でやっていた会社でしたので、千葉市が、これを設置管理許可という、いってみれば賃貸に近いようなモデルなんですけども、にして、我々は、それまでが指定管理者が4,000万円年間受け取っていた、その受け取っていた費用を、逆に我々は賃料として約300万円お支払いすると。修繕についても基本的には当社が行う。大規模なものについては市が行うという話になっていましたが、そういうのはあまり発生せず、ほとんど我々が修繕等も行うという。ですから、4,000万千葉市が払っていたのが、毎年、それが300万入ってくるとなりました。
 なぜそのようなことができたかというと、それまであったいろいろな公共施設としてのルール、収益化に反するような、我々から見ると、ルールですね。例えばキャンプ場などにお酒が禁止、ペット禁止、オートキャンプ禁止、予約については、手前からしようとすると駄目、1年前は駄目、直前も駄目。この辺りを、ハード面、ソフト面、様々、自由に提案をさせていただいて、その代わり、賃料を払う。裁量を与えるから賃料を払えという、そういうスキームで、我々もそれでちゃんと収益が上がり、千葉市としても大幅に財政が改善されたという、そういうプロジェクトでキャンプ事業を始めました。
 その後、今、約20施設のキャンプ施設を運営しておりますけれども、おおむね同じような考え方、自治体様によっていろいろ状況が違いますので、全く同じというわけではないですけど、おおむね独立採算の要素が入っているような運営をしております。
 2020年にコロナに入ってからですけども、バーベキュー施設を運営する会社をM&Aでグループに迎え入れました。主に東京都の公園なんかでバーベキュー施設を運営しているような会社ですけども、これは、その後、西武グループと合弁化してバーベキュー事業については合弁でやっております。
 今、少しまた増えましたけれども、全国で5、60拠点ぐらいに近づいてきていますけども、合宿、キャンプ、バーベキューを運営している会社でございます。
 ということで、施設運営については、合宿、キャンプ、バーベキュー。ニッチな業界なんですけども、それぞれの業界の中では比較的、施設の数であったり、もしくは利用者の数という意味で大手に入るかと思います。
 大きな一歩として、コロナの最中にこのなっぷというキャンプ場の予約サイトを他社から、これも事業を買収するということをいたしました。それ以外にも、UZDという物販のオンラインの事業も買収することをしました。それ以外にも官民連携の様々なアウトドアのイベントを行ったり、もしくはそういう環境団体への協賛等も行っております。
 コロナの最中にアウトドア業界が注目されたことをチャンスと捉えて、例えばヒューリックさんだったり、NTT東日本さん、このような大手の企業とのいろんな事業連携だったり、もしくは資本業務提携のようなことも行って、これからこういう大手の企業の力を我々の事業展開に活用していくということをやっております。先ほど申し上げた西武さんとの合弁もそれに当たるかと思います。
 先ほどなっぷというキャンプ場予約サイトのお話させていただきましたけど、今後我々の戦略の中核としてリアルとテクノロジーの組合せという、こういう戦略を考えていきたいと思っています。キャンプ事業では既に先行しておりまして、上半分の左見ていただくと、Recampというのはキャンプ場運営会社のことですけども、実際の我々の施設運営で構築した運営のノウハウや課題というものを仕組み化して、これを今既に2,000のキャンプ場と予約・集客の機能で連携をしております。要するに、キャンプ業界のじゃらん、楽天みたいなイメージですけども、なっぷというサービスで今後は運営の支援も行っていくというようなことをやろうとしています。
 具体例を1つだけ御紹介しますと、左下、NTTさんと一緒に開発をしたスマートチェックイン機能。キャンプ場って、なかなか人が、スタッフがあまり多くない中で運営されているケースが多くて、これは自然の家なんかでもそうだと思いますけども、どうしても集中する受付業務に人を割きづらいというようなこともありましたので、チェックイン機能を、携帯でお客様ができて、そのままサイトに行けるような、こんな機能を我々がまず自分たちのキャンプ場で実証実験を行って、しかるべき改善を行った上で、なっぷに加盟していただいている全国のキャンプ場、他社のキャンプ場に展開していく、こういうことを今やろうとしている会社でございます。
 今、キャンプ事業で「REAL×TECH」を先行していますけども、今後、例えば移住だったり、2拠点生活とか、もう少しグランピング領域だったり、合宿の領域、もしくはバーベキュー、この辺りの事業というのはなかなかテクノロジーがまだ浸透していない業界ですので、キャンプ業界での経験を生かして、テクノロジーを、業界をDX化していくみたいなことをできればやりたいと考えております。
 自然の家の事業に話を戻しますと、合宿事業の中で自然の家も取り組んでおります。先ほど申し上げたように、もともとは合宿施設からスタートして、だんだんこういう自然の家事業に直近、力を入れているところです。
 自然の家の事業以外の合宿というのは一体何かというと、スポーツの合宿だったり、音楽とか、合唱とか、そういう文化活動だったり、企業の研修だったり、そういう合宿を受け入れるということを今までずっとやってきているのですけども、その中でも、自然体験というのをぜひたくさんのお客さんに経験していただきたいということで、これは自然の家以外でもこういう自然体験というのは積極的に力を入れておりました。
 写真の中で幾つかサッカーのユニフォームを着ているような写真もあるかと思いますけれども、つまり、サッカーをしに来た団体の皆さんにも、ぜひ施設周辺の自然を体験してもらったり、場合によっては我々がプログラムを提供したりということもやってまいりました。
 そんな中で、だんだん合宿業界の中でもこういう少年自然の家の存続の課題ということを聞くようになりまして、我々としてもぜひそこ、一役、担いたいということで、自然の家の再生、そして運営の事業に力を入れ始めているところでございます。
 先ほど御紹介いただきました栃木県のみかも自然の家以外にも、今、PFI型では合計5施設。一番左上は本栖湖というのはPFIではないのですけども、もともと自然の家の施設だったものをもう少しスポーツの合宿中心に運営をしているというのもやっております。
 我々から見ると非常に立地が恵まれているなと感じていまして、我々が運営している自然の家の施設、ほとんどが敷地内からハイキングコースがあったり、サイクリングロードがあったり、本当に豊かな自然の中に囲まれていまして、後で少しお話しできればと思いますけども、将来的にはこういうインバウンドなんかも、アドベンチャーツーリズムとか、非常に興味を持っているはずですし、地方、地域に対する興味を持ち始めていると思うので、とても可能性があるのではないかなと思っております。
 そんな中で今自然の家が少しずつ減ってしまっているということですけれども、PFIで少し、まさに栃木県がそうだったように、成り立たせようとしているということがあるかと思います。
 ここではちょっと数字をいろいろ出しているのですが、非常に大ざっぱに、課題感と今後どういうふうに推移していきそうかというところをイメージとして書かせていただきました。
 ちょっとこれをお話しすると時間かかっちゃうかもしれないけども、Before、Now、Futureとあります。Beforeというのが今まで、Nowが現状、課題がある現状、今後こういうふうに目指していこうとしているのではなかろうかというようなイメージです。
 上と下に分かれていますけど、上が運営者のPL、下が自治体側のPL。Beforeのところを見ていただくと、収入としては、これ本当数字はざっくりイメージで捉えてください、例えば指定管理料が年間1億ぐらい。これは1,000円単位なので1億ですね。利用料は、学校利用ばかりだと、例えば1,000万円ぐらい。ごめんなさい。万円単位ですね。なので、1,000万円ぐらい。そうすると収入が1億1,000万。それに対して運営者側が1億500万ぐらいの費用をかけるとすると500万ぐらいの薄利が残るというのが今まで何とか成り立っていた状態かもしれません。
 自治体からすると、これ大変申し訳ありません、指定管理料1100となっていますが、これは10億なので、正しくは1000ですね。これは10年のPLというようなイメージです。大規模修繕もあるので、1年間ごとのPLではなくて、自治体は10年で捉えると、例えば10年で1億の指定管理料を払うと、10億マイナス。例えば大規模修繕がその間で15億発生すると、合計でマイナス25億円、26となっていますけど、マイナス25億円。
 課題がある現状がどうなっているかというと真ん中です。指定管理料はだんだん減ってきています。治体の財政難でだんだん減っています。利用料は少ないままなので収入が1,000万円減っています。費用は相変わらずかかりますので、運営者としては赤字になり始めています。
 その下の自治体PLのところ見ていただくと、指定管理料は少し減らしたため9億円。一方で大規模修繕は施設の老朽化とともに増えてしまっているということで、マイナス29億円。
 ですから、先ほどマイナス25億円だったのがマイナス29億円。すいません、数字の正確性というよりはイメージとしてこういう形で、指定管理料は減っていても修繕費が高くなって、自治体も運営者も赤字が増えてしまっている。これが現状、自然の家が減ってきてしまっている状況かと思います。
 これをPFIでどういうふうに改善しようとしているかというと、もしかしたらこれは自治体のほうからいったほうがいいかもしれないですが、サービス購入料のような形で20億円例えば支払う。これには施設の改修や、リノベーション、維持管理、設計、そういうのも全部含めて、それ以外の大規模修繕はもうしません。自治体は一度払ったら、基本的には、例えば10年だったら10年で払わないと。そうするとマイナス20億円ですね。
 上のほうに行っていただくと、運営者としてサービス購入料を頂くケースもあるんですけど、我々はどちらかというと頂かないパターンが多いですね。我々が頂くのではなくて、建物の建設とか設計とか維持管理をする会社が頂くというケースが我々のPFIなんですけども、そうするとサービス購入料が我々に入ってくるわけではありません。けれども、利用料というところで、学校利用だけではなく一般、ここでいわゆる収益事業も行うというところが大きい肝かと思います。仮に費用を1億5,000万円ぐらいで抑えることができれば、施設単体の利益として5,000万円残ります。これ5,000万円というと非常に大きく見えてしまいますけど、これはもちろん施設単体の話なので、本部経費だったり、あとは、最後の一定のこういう原状回復のようなものを行うための積立て等もあるので、我々がこういう事業を行う場合は売上げの10%ぐらいを利益目標にするんですけども、単純に、施設単体の収支を仮に書くとなるとこんなイメージです。
 なので、こういう形で何とか自治体も今までよりは出費を減らす。民間としても利益が出る形を取ろうとしているのが今のPFIだと思います。
 その際に非常に大きなポイントになるのは、施設の改修とか、もしくは建て替えを一定のコストを下げてできるかどうかということです。これは自治体のサービス購入料を減らすためになります。と、一番のみそは、利用料、一般のところだと思います。一般のところで今2億になっていますけども、民間側がしっかりと集客できるかというところ、この辺りがみそになると思うんですけども、例えば施設の改修等についても、熊本でこの4月オープンしたケースでいうと、我々も少し提案をさせていただいて、もう少し木造の安い造り方です。コテージなんかの非常に一般の方も使いやすい施設ではあるものの、建築費が安いやり方でやらせてもらえないかというのを提案させていただいて、それが通ったような事例になります。
 つまり、開発のところももう少し我々が提言するということで下げることができるかもしれないですし、集客についても、先ほどお話ありましたけど、これが一番我々が力を入れているところになります。コストを削減するというのは、割と今の指定管理者なんかも結構低コストで運営しているケースが多いのですが、集客については我々非常に力を入れております。ちょっと細かく話す時間はないので、一言で言うと、緑が例えば教育旅行で、安い料金で受け入れるべきものだとすると、それ以外のシーズンは割と繁忙期なわけです。週末や春休み、夏休みなどに利用される各客層に合わせてちゃんと営業活動して、できるだけ通年で埋めていこうとしているということでございます。
 では、ここから壽榮松にバトンタッチをさせていただきます。
 
【壽榮松氏】  一番最初に丹埜から少しお話しさせていただきましたが、合宿、キャンプ、バーベキューの事業を営んでおりまして、その中の合宿事業部が自然の家の担当をしておりますので、少し今回の論点に、一問一答という形にはならないのですけれども、簡単に幾つかPFIの方式を中心にした我々の事例を紹介させていただければと思います。
 もうここの皆様には釈迦に説法かと思うのですけれども、PFIですね。SPCを民間企業で組んで、設計、建設、運営、維持管理を中心に民間の力を使って施設を造るところから運営するところまで運ぶというふうな形になります。
 弊社、主に運営ですね。場合によっては維持管理も含めて担うこともあるのですが、できる限り、今丹埜申し上げたところと、冒頭でも皆様から論点でもあった集客と、あとは施設運営に特化をして施設の運営を動かしているというふうな状態になります。
 先ほど丹埜から、この4月、先月オープンした熊本市の少年自然の家の事例があったかと思うのですけれども、もともとの写真が左で、真ん中が我々の構想段階で、市の皆様にもイメージでこういう形で施工ができないかというふうなイメージをお渡しして、右上が実際の写真になりますが、右上と真ん中下が少し似たような絵になっているかなと思うのですけれども、こういった形で、開発の段階から利用者、運営者の目線でコストを落としながら、先ほど丹埜が出したカレンダーが少し近いかなと思うのですけれども、ファミリーの方々であるとか、あとは一般団体の方々が、どうしてもザ・少年自然の家のRC造の1棟ものだとなかなか宿泊しづらいというところに対して、新しいソリューションとして、こういった開発を提案していたというふうな事例になります。
 次が、今、まだ我々が、運営開始前になりますけれども、兵庫県の丹波市にございます施設です。少し横に長いような丹波の少年自然の家になりますが、ここ、土のグラウンドが3.5面あったところを、今回、スポーツ合宿の需要にも強い人工芝に整備ができないかというふうな御提案をさせていただいております。
 自社でサッカーを中心にしたスポーツの大会であるとかイベントの主催の部門を持っておりますので、こういったメンバーも開発の段階から検討に入りまして、集客の担当スタッフを含めて、どういったハードが必要かというところを協議して、最後、運営開始後の集客の成功につなげているというふうなところになります。
 あとは、これは情報発信のところですね。今でいうとSNSの運用であるとか、ホームページ、各種ツール、OTAも含めた広報を実施しております。どうしても少年自然の家ですと、小学校高学年のときに一度訪れて終わりというふうなことが多いかと思いますが、人生で何度でも訪れられるような、小学校で訪れて、また家族ができたら訪れて、子供と一緒に訪れてというような形をつくるためにも、広く間口を設けているというふうな形になります。
 あとは、予約手配については、専門のチームを社内で設けておりまして、電話だけではなく、例えばLINEでの予約であるとか、そういったツールも使いながら予約受付をしております。論点のところと絡めますと、どうしても地方の物件が多いので、現場の工数を下げてできる限り本部化するというところで目的が1つございまして、本部化をして、できるだけ各施設の予約受付について本部で担当して、あとは情報収集、そこでデータも収集できますので、そういったデータの活用も行っていければというふうな意図でこういった体制で運営をしております。
 あとは魅力化のところ、これはまだ我々もチャレンジしている途中ではありますが、1つとしては、やはり食事ですね。どうしても自然の家と申し上げると冷たい食事のイメージがあったりするかと思いますけれども、今回、我々が今運営している施設で申し上げますと、1つの特徴としましては、主要なアレルゲンをフリーにした、アレルゲンを除いた食事メニューをデフォルトのメニューとして、これ、今、写真、左上、おいしそうなカレーがあるかと思うんですけれども、これも主要アレルゲンを取り除いたメニューで、いろんな方々が安心安全に楽しんでいただけるような形の食事メニューを提供するというふうな形でサービスを提供しております。
 先生方の負担の軽減にもつながっているかと思いまして、やはり先生方もすごい現場で気を遣われています。最近いろんな方々、お子さんもアレルギーが増えてきているような状況ですので、そういったところに対してもひとつ訴求できているポイントかなと考えております。
 あとは、今申し上げたように予約手配であるとか集客のところをできる限り本部化した上で、その上で現場は運営に特化するというふうな形で、極力、マルチ業務として、例えば朝、朝食提供を行ったスタッフがその後フロントに入って、チェックアウトの後は清掃してというふうな形で少人数化を、極力自社スタッフで賄うというような形で現場運営をしております。
 最近ですとスポットアルバイトのタイミーというのが有名かと思いますけれども、タイミーなどを活用しながら、地方の人材の獲得と育成を行っているというふうな形になります。
 あとは、先ほどプログラムも大事だねというお話があったかと思いますけれども、教育旅行に対してはもちろん、企業研修であるとかファミリーの方々でも楽しめるようなアクティビティーを自社でも提供しながら、地域のガイドさんであるとか、あとはいろんな自然学校の方々とも連携をしながら御提供しているというような形になります。
 これも学校の先生方がすごく大変な部分が多いのかなと思っておりまして、キャンプファイヤー、伝統があって、毎年先生方が実際に現場に来られて、上の先輩からこれを教わってというところがあったりするかと思いますが、もちろんそういった伝統も大事にしながら、できるだけこちらに任せていただける部分については、こちらのほうで手配をして、説明会のときに講師の方々が前に出て、こういう形でやりますよというふうな御説明をさせていただくような形で、こちらも先生方の負担軽減というところに一つポイントを置いているというところになります。
 あとは、単純にプログラムの運営であるとか施設運営というだけではなくて、地域の文化の発信であるとか、継承の場としても一つ機能が必要かなと考えております。これ栃木県様のみかも自然の家の写真になりますが、左下はみかも焼という地場の産業のものを物販として販売させていただいていたり、真ん中少し写真が分かりづらいのですが、ピザを持っていまして、これ栃木で有名な大谷石という石のピザ釜で、そこで焼いたピザをみんなで食べるというふうなプログラム、右側は近隣にあるフルーツパークと一緒に連携をした収穫のプログラムを提供しているというふうな絵になります。
 最後、こういった運営していく上で、一般の方も宿泊されるであるとか、あとは、OTAでの販売、いわゆる楽天トラベルだったり、じゃらんだったり、ブッキングドットコムだったり、ああいったもので販売をしていくというときに、どうしても料金設定に一定の柔軟性がないとなかなか販売ができないというところもございますので、これは簡単ではありますが、栃木県立のみかも自然の家の条例と、失礼しました、これ上下が逆ですね。大変失いたしました。上が横浜市の上郷・森の家の条例、下にあるのか栃木県立のみかも自然の家の条例になりますが、利用料金の上限に少し余裕を持って設定をするであるとか、あとは基準額に一定の幅を持たせて、市況に合わせた料金設定ができるような形で、条例制定の段階から自治体様と協議をさせていただいているというところになります。
 最後、今後の展望という形で少し色塗りをしているのですが、事業モデルとして、今、我々R.projectグループ、既に着手している領域が緑色の領域になります。少年自然の家で申し上げますと、箱がある合宿施設の運営とあとはキャンプの施設の運営が中心になるかと思いますけれども、そこに対して、集客、予約手配の観点で、キャンプ場の予約サイトであるとか、スポーツ合宿の主催、地域のクラブ様とも連携の集客の機能を持っているというところになりますが、今後、丹埜が最初に申し上げたとおり、DX化であるとかもチャレンジをしていきたいというところで、チャレンジしていきたい領域が青塗りのところになります。少し着手しかけているところもあるのですが、例えば合宿施設、少年自然の家の予約サイトを手配したりであるとか、あとは、外部の事業者様と連携して、例えばプロジェクトアドベンチャーのような体験の強化を行う。もしくは自治体の方々も常々課題感としてお話しされるのですけれども、ただここに一度訪れるだけではなくて、それが移住につながったり、定住・関係人口の増加につながるというふうなところにも我々ぜひチャレンジをしていきたいなと考えております。
 すいません、少し時間をオーバーしてしまったのですが、質疑の中でもいろいろお話をさせていただければと思いますが、以上でR.projectグループの発表とさせていただきます。ありがとうございました。
 
【平野座長】  ありがとうございました。それでは、国立青少年教育振興機構からの御説明、それから長野委員、丹埜様、壽榮松様からの御発表に関しての御質問、御発表を踏まえた自由討議の時間とさせていただきたいと思いますが、かなり時間が押しておりまして、それぞれ多くの皆様方の御質問、御意見を伺いたいと思いますので、御質問、御意見等は端的にお願いできればと存じます。
 それでは、どうぞ御発言いただければと思います。いかがでしょうか。
 
【野口副座長】  私、よろしいでしょうか。
 
【平野座長】  野口委員、お願いいたします。
 
【野口副座長】  栃木県とR.projectさんに質問させていただきたいのですが、学校利用も推進しているということで、学校利用の受付はどのようにされているのか、それはいわゆるそれ以外の部分とどのようにすみ分けしているのか、その辺りを教えていただけたらと思います。
 
【長野委員】  栃木県からお答えいたします。学校利用の申込みを一般利用に先んじて先にスタートさせる仕組みにしております。学校活動利用ということですから、来年度どうしようというふうに学校では予定を大分早く立てるということもございまして、早くに予約することが可能ということで、学校を先にある程度入れて、その後、順次一般を受け入れております。それはみかも自然の家も、既に先にあった2つの施設も同じ仕組みでございます。
 
【野口副座長】  追加でもう一つよろしいでしょうか。学校利用でされた場合、お話を伺っていると結構直接指導をなさっているような印象も受けたのですけれども、その辺りの打合せ等は県で行っているのか、それともR.projectさんのほうで行っているのか、その辺りを教えていただけますでしょうか。
 
【長野委員】  それは直接各施設の担当者が学校と直接やり取りをします。
 
【野口副座長】  ありがとうございました。
 
【平野座長】  ほかいかがでしょうか。
 増田委員、お願いします。
 
【増田委員】  まず栃木県さんに質問なのですが、先ほどにも関連するのですが、1年目が黒字というお話ではありましたが、実際の利用者層、学校団体が7割、個人が何割とかという利用者層を教えていただきたいのと、それはオープン前の想定とほぼ同じような形で動いたのか、あるいはその辺が少し変わっていたのかという、その辺りを伺いたいなと思っています。
 そして機構さんには、これアイデア的なことではありますが、先ほど人事交流の方針が少し変わっていかれるかもしれないということだったので、ちょうど昨年度、自然体験活動、主に民間の自然学校の人たちとあと機構さんにもお尋ねしたアンケート調査の際に、大分民間の自然学校が、半農半Xではないのですが、半自然学校半Xみたいな、そういう運営の仕方をし始めているところも出ているということが見えてきたのですが、その場合に半Xに当たる部分が人事交流などで民間の人たちと一緒に交流していくなんていうことも、機構さんのほうの人事交流、特に学校の先生方の指導がもしかすると減っていくかもしれないという部分の、またそこに民間の自然学校の人が入っていくというふうな可能性もあるのかなと思い、自分のアイデア的なことではありますが、お伝えをしておきます。
 以上です。
 
【平野座長】  長野委員、お願いいたします。
 
【長野委員】  現在、3つの施設ありますけれども、一番新しいみかも自然の家については、初年度ということで、今後、その率がどうなっていくかはこれからなのですが、初年度、ざっくりした率としては、全体で延べ人数3万人ちょっとの利用が得られたのですが、そのうち学校利用が約1万人程度で3分の1ぐらいということで、当初はもう少し学校利用もあればという思いもあったのですが、コロナ禍で学校利用が少し控えて、まだ復活し切れていないところで施設がオープンしたという事情もあろうかと思いますし、どんな施設なのかというのをほかの学校が使ったのの様子見のところもあるように聞いていますので、今後、学校利用、もう少し伸びていければなというのが県側の思いとしてはございます。
 ほかの施設も、特に海辺の施設は海の分教場として小学5年生をごっそり行かせていますので、そこは学校利用が大多数かと思っております。
 
【平野座長】  国立青少年教育振興機構のほうはどなたが。古川理事長、お願いします。
 
【古川理事長】  今、学校との人事交流等々が減る中でのプロパー職員がどこまでカバーできるかというようなところなのですけれども、本当に民間の自然学校で活躍なさっている方が、その経営や営業的な手腕、また、アウトドアスキル等のところでいろいろ補完し合えるようなこともあるかと思いますので、これは積極的に考えたいなと思います。
 今回、この連休中は、例えば石川県と我々の能登の青年の家が一緒になってリフレッシュキャンプということでやらせていただいて、うちの職員と県や市町の職員とが一緒になって1つのキャンプをつくり上げたというようなこともございますが、そのときに県からのお金の支援もしっかり頂きながらやれた。そういう意味で、そういった人事交流というか、一緒に働くことによって学べることがたくさんあるのではないかと考えております。
 
 
【平野座長】  今の件に関連して私からも意見を述べさせていただきます。お話しいただいたナショナルセンターとしての役割を果たす人材育成という観点から、先ほど人事交流はと言いつつもワンウェイだというお話ありましたが、そうしたワンウェイじゃない、まさに機構の職員が民間に行って学びに行く、民間のほうからまた機構に来て学ぶというような、そうした人事交流があっていいのではないかと思いますので、ぜひぜひそうした観点から中心的な役割を果たす人事交流、人材育成というものを推進していただきたいと思いました。
 佐藤委員、お願いします。
 
【佐藤委員】  その前にちょっと資料のほうの部分で訂正をお願いしたいと思うのですけれども、皆さんに配られている検討会の座席表の裏のところに、私の所属が実はボーイスカウトと書いてありまして、糸川さんと同じ団になっていますので、すいません、7番の裏のところ、佐藤初雄の日本ボーイスカウト東京連盟と書いてありますけれども、ここを国際自然大学校に訂正をいただきたいと思います。
 そして質問といいますか、意見ですけれども、長野委員の資料が非常に参考になるなと聞いていて思いました。と申しますのは、今の機構の国立の施設も、まさに見直しのタイミングに来ているんだろうと思います。すると、もっと抜本的な検討が必要なんじゃないかと。どうしても中期計画の中に5年という縛りがあるものですから、なかなか抜本的な計画が立てられないのではないかなと思うんですけれども、やはりそろそろこういうタイミングに来ていますので、中期目標という中にも少し長期的な議論もぜひしていただいて、恐らくこういった栃木県さんの方向で見直す必要があるのではないかなと思います。
 そういった意味では、その辺あたりを機構さんのほうで、特に中心的に資料をお作りになっていただいた伊藤さんにちょっとお聞きしたいなと思います。こういうふうなところの抜本的なところについてはどのようにお考えなのか、少し教えていただければと思います。
 以上です。
 
【平野座長】  伊藤理事、お願いいたします。
 
【伊藤理事】  御指名なので、お話をさせていただきたいと思いますけど、まず、栃木県で作られた資料の中で、4ページですかね、「青少年教育施設の状況と課題」と題した資料があるのですが、これ、御説明を私なりに聞いていて、国立と書いても同じじゃないのと思って聞いていて、全部が全部一緒ではないのですけども、やっぱり利用者は減っていますし、人口も減っています。また施設も老朽化しています。管理運営の効率化と、我々も国と地方の施設の役割分担というのは考えなければいけないのではないかと思います。民間ともありますけども、やっぱりまずは公共施設としての国と地方、これは地方といったときには県と市町村ですけど、の役割分担というのはあるのではないか。この会議でも国立の施設と県立で客を奪い合いしているみたいな発言もあったように記憶してございますけども、ナショナルセンターとしての役割を果たしていく上で本当に客を奪い合うということがいいのかということも含めて在り方を考えなければいけないのではないかと思っております。
 それで課題は、基本的には国立も、県立、自治体立も同じような状況にあるのではないかなと思います。そういう状況の中で、栃木県としての取組というのは、私どもも非常に参考になるとは思ってはおりまして、いろいろと今日プレゼン資料を作るに当たって、前回の施設整備の話と同じような形で試算をしてみましたが、実は非常に厳しいなというのが率直な感想です。
 実は今回は、管理運営費を何とか捻出するために、利用料金ですとか利用者をどういうふうにやったらいいのかという試算ですけど、前回の試算は、施設の修繕をどうするか。これは実はこの表の中では昨年度の数字が入っていますけど、これは相当私自身絞った数字で、この修繕費を毎年続けていくわけにはいかないだろうと思っていまして、前回では、また同じような形で試算をしておりますので、実は、前回の試算と今回のやつは別で、合算しなければいけません。合算したときに、地方施設の収支の状況を見ていったときに、やはり今後どうしていくのかということについては、御指摘のとおり、非常にやっぱり避けて通れない課題ではないかとは思っております。
 一方で、もともと前身が国立の組織、直営の組織でありましたし、また独法化されて3法人が統合して今のような形になっているというのも事実でありますので、我々だけでプランをつくるというわけにはなかなかいかないだろうというところもあって、文科省と一緒になりながら整理を進めていく必要があります。
 正直、今回の栃木県さんの施設は、リニューアルをされて、また県内の学校利用は無料だというところは我々にとってみればすごく脅威です。施設は新しいですし、利用料金ただですから、正直なところ、栃木県内の学校利用というのは国立には流れてこないのではないかという危機感を持っております。
 そう考えてみると、我々としても、施設の修繕だけではなくて、やっぱり一定期間ごとの大規模改修、場合によっては完全リニューアルも含めて考えなければいけません。でなければ、地方施設との役割分担、当然ありますが、仮に競争だというのであれば、我々はどうしても劣後してしまう可能性があります。そうなるとさらに厳しい状況に追い込まれていくことになりますので、ここはちょっと文科省ともよく相談しながら、施設の規模の在り方もそうですけれども、やっぱりどうやってやったら我々として、利用者が快適に使えて、また青少年教育、今後の青少年教育の実践の場としてふさわしい、そんなような施設になるのかということについては、しっかり今後の次の中期目標期間、もっと言えば、さらにその次も含めて、5年だけではなくて10年20年先も見据えて考えていく必要があるだろうと思います。
 具体的に申し上げられるのはここまでで、そこから先はちょっと文科省ともよく相談しながら対応したいと思っておりますので、課題意識としてはすごく強く持っておりますし、また今回の栃木県さんの発表については、非常な危機感を覚えるような発表で、1つの刺激になったなと思ってございます。
 すみません。奥歯に物が挟まったような形で申し訳ないですけど、以上です。
 
【平野座長】  ありがとうございました。青木委員、お願いいたします。
 
【青木委員】  ありがとうございます。すいません、本日はちょっと用務のためオンライン参加ということで失礼いたします。
 まず、長野委員、またR.project様、本当に貴重な御発表ありがとうございました。大変、今の青少年教育施設が厳しい状況の中、新たな取組、また合宿事業ということで、R.project様についてはこういった青少年教育施設の再生に関して先進的な取組をされているということが大変よく分かりました。勉強にもなりました。ありがとうございます。
 その上で2点ほどお伺いしたいことがあるのですが、まず1点目は、やはりこういう青少年教育施設、特に少年自然の家と呼ばれるところは自然の多いところに設置されている反面、逆に立地が悪いと、アクセスが悪いといったところでの利用の難しさということも課題になっている施設も多いのかなと思うのですが、R.project様が引き受けられている、これまで施設を引き受けられていく中で、例えばそういう施設の影響とか立地みたいなものも少し考慮しながら選ばれているのか、もしそういったことがあれば、例えば都市部からこれぐらいの距離感であればいいとか、何かそういう利用を促しやすいような条件みたいなものがあれば教えていただきたいというのがまず1点目です。
 もう一つは、先ほど、時期に応じて、例えばファミリーとか、自然学校とか、大学生とか、そういうふうにターゲットを絞って、広報というか、営業をかけているというようなことをお話しされていましたが、ちょっとその辺りは、時間がないのでということでさくっと行かれたので、もしそういったところで、どういうふうに、特に大学生とか、小学生とか、企業さんとか、アプローチをされているのかといったようなところの、ちょっとノウハウ的なところにもなるのですが、そういったことを差し支えない範囲で教えていただければなと思います。よろしくお願いいたします。
 
【平野座長】  丹埜様、どうぞよろしくお願いします。
 
【丹埜氏】  御質問ありがとうございます。1点目の立地のところですけれども、独立採算の施設か、もしくは一定の補助を自治体から頂けるかによってまず違うと思います。仮にこれが独立採算で、本当に利用料だけで、例えば我々が行った改修とかを賄っていかなければいけない、改修工事の投資を賄っていかなければいけないとなると、やはり都市部から2時間ぐらいの立地というのが1つのポイントになります。ここでいう都市部というのは、首都圏及び関西だと思います。それ以外で成り立たないとは申し上げづらいですけども、やはり大きな商圏から2時間ぐらいというのが合宿業界でいう割と強い立地ということかと思います。
 その中でも、我々、先ほど御紹介した熊本市も運営させていただいています。これはもちろん関東でも関西でもないわけですけども、これについてはPFI事業ということで、一定の補助がございます。この補助というのは、運営に対する補助であるケースもありますし、施設の開発、リニューアルしたり、建て替えたり、維持管理のほうに対する補助ということもあるのですが、いずれにしても、もし我々が仮に独立採算でやっていたらかかっていた費用ですね。開発だったら減価償却でかかっている費用が自治体のPFIだとかからないという、一定の運営における補助があるので、そういうことであれば、もう少しほかの地域でも成り立つかと思うのですが、その際にも、比較的大きな都市部から、1時間から2時間というところは変わらないかと思います。ですから、熊本なら熊本市内ですとか、北九州、福岡からもある程度来れなくはないということで、我々としても手を挙げさせていただいた次第です。
 2点目の御質問につきましては、とにかく様々なルートを使って集客していくということになりますが、ファミリーと団体でまずルートはかなり違います。ファミリーは、要するに一般の観光客ということになるかと思いますので、現時点ですと我々はOTAと呼ばれるような、じゃらんとか楽天のようなサイトを積極的に活用したり、キャンプ場もある自然の家がほとんどですから、キャンプ場については自分たちが運営をしているなっぷという予約サイトを活用しているケースが多いです。その他SNSなんかもできるだけ活用して、そういう代理店、OTA以外のルートも開拓しようとしております。
 団体については、直接の営業と、あとは旅行代理店の営業を半々ぐらいでやっております。世の中の民間の合宿所というのは割と昔ながらの代理店に頼っているというケースが多いのですが、我々は半々ぐらい、最近は少し直営業のほうが割合が増えているところです。
 代理店だと分かりやすいですね。大手だとJTBさんなどですけど、もっと小さい合宿に特化したような大学生のゼミ合宿ですとか、スポーツ合宿とか、少年のそういうサッカー合宿とかに特化したような代理店もありますので、そういうところと長い付き合いでずっと集客の連携をしていますし、新しい施設、例えばみかもをやることになったら早い段階でそういう代理店にも情報をお伝えして、今度こういう施設をやる、こういうスペックがあるので、ぜひお客さんを紹介してほしいというようなことでありますし、直接営業ですと、例えば少年サッカー連盟だったりとか、直接チームに営業することもありますが、そういう協会のようなものがあるケースが多いので、できるだけメジャースポーツのそういう協会なんかに積極的に営業します。もしくは先ほど壽榮松が少しお話ししましたけど、我々自身もサッカーの大会なんかを主催することもかなり多いです。これは通常の合宿運営会社よりも積極的にやっています。
 大会をやるとどういうことが起きるかというと、何チームも来るわけですね。10チーム、20チームが来て、泊まりながら大会に参加するわけですが、それ自体が営業活動になります。通常の合宿の営業活動になるので、大会に来たチームが、こういうところがあるのであれば夏休み来てみようという営業にもなるので、そういうイベントとか大会も積極的に行っております。
 以上です。ありがとうございます。
 
【平野座長】  ありがとうございました。
 植田委員、お願いいたします。
 
【植田委員】  機構様のほうから、今回第6回ということで報告をいただいたわけですが、この報告に関して気づいたことをごく手短に4点申し上げて、その後、今日の論点、検討の視点についてごく短くしゃべりたいと思います。
 1つは、やはり根本的な問題ですけども、1958年に小学生が140万人いたのが、2023年には605万人、もう既に500万人台に入ってしまっているということで、根本的に需要が大幅に減っている。これからさらに小学生が減るということは、中学生が減って高校生が減っていくと、年代的に減っていくわけですから、加速度的にこの需要は減っていくという、その中でどうしようかという話をしているわけですから、やっぱりここはその数字を無視することはできない。やっぱり抜本的な改革が必要じゃないか。
 2点目は、今日のお話にもないのですけども、施設が、資料2-2を作って見ていただいたように、60年たっている、50年たっている、40年たっている施設がほとんどで、私が見た夜須の30年という数字の後も、この間御報告したとおりなんですね。そこで何が問題かというと、安全安心です。そこで子供たちがもし事故に遭って、それが屋根から落ちてくる、あるいは壁が倒れる、様々な事故が、これから今までなかったことが起きてくる。安全安心を守るということが、このいわゆる財政状況の中で、いわゆる将来の予測の中にやっぱり入ってなくちゃいけないということですね。それから衛生の問題もあります。
 3番目の問題は、先ほども御発言がありましたけれども、これは地方自治体、先ほどのお話もありました、修繕費が加速度的に増えていくということですね。今まで、夜須の場合もそうですけど、十分な修繕が行われてないということにおいて、その施設がいわゆる需要者側からは次第に遠のかれていくというような状態になりつつあるわけです。
 安全安心も、3番目の修繕の問題も、何かというと、事後保全から予防保全に切り替えなくちゃいけないということです。これは国土交通省も大きくそれを言われて、切り替えられているわけです。ですから、事後保全から予防保全に切り替えるという、この視点で、ぜひこのプロジェクト、このテーマも考えていただきたいということです。
 4点目は、収入を増やすということについていろいろ御検討されていますけども、これはぜひ、もし必要であれば、28全てになりますが、サウンディングをやっていただいて、外部のアイデアというのを、これは無料でいただけるわけですから、やっぱり外部のアイデアというものを取り込んで検討する必要があるのではないかと思います。
 最後になりますけども、今回の第6回の検討の視点のところで、丸の2つ目のところに、プロパー職員がノウハウを保有してない。これまさにそうですね。プロパー職員にとって今ないのが、修繕に行う、修繕にとって必要な技術力ですね。どういう修繕が最も必要か、それにはどういう技術があるかということを見極めていかないと、雨漏りが修繕しても延々と続くということが起きるわけです。それは技術力がそこで見極める人がいない、すなわち、ここでいうというところの職員としてノウハウを持ち得てないわけですから、これはぜひ、いわゆる今、地方自治体で活用されている包括施設管理業務委託と、こういうものを活用していただければと思います。
 それから、3番目の丸ですけども、これは何をここで私どもとして申し上げたいかというと、データベースというものをどうお考えになるかということです。すなわち、データベースに基づいたマネジメントというのが、これらにとっても必要なわけですから、では、データベースとするには、データベースを構築していくためにはどうしたらいいかというと、デジタル化です。
 ですから、デジタル化をしなくてはいけないというのが、これは基本的に国の政策でもあるわけですから、ここに費用をかけていただいて、デジタル化を行う。この面においても、包括施設管理業務委託では民間が民間のコストでデジタル化を行い、データベースを構築しておりますので、その点もぜひ御検討いただければと思います。
 私からは以上です。
 
【平野座長】  御意見ありがとうございます。ほかいかがでしょうか。
 帆足委員、お願いいたします。
 
【帆足委員】  ありがとうございます。栃木県さんにお伺いしたいのですけれども、7施設をなくしたというようなお話があったのですが、それを減らすことを決めた際に、今まで利用してきた方々から反対というか、そういうような意見はあったのかどうか。あと、ここにお勤めになっていた方々、7施設にお勤めになっていた方はその後どうされたのかということがまず1点。
 あともう一つは、新たに今活用されているのが3施設あるのですけれども、すばらしいきれいな施設だと思いますが、時間がたてば当然老朽化していくわけで、その辺りのメンテナンスの御予定というのはどういうふうにお考えなんでしょうか。お願いいたします。
 
【長野委員】  御質問ありがとうございます。まず1点目、反対意見については、20年も前の計画立案のときだったので、資料が詳しく残っていない面もあるのですが、当時いろいろ反対があったというような話は伝え聞いてないです。ゼロではなかったとは思います。利用者数自体がもう当時既に減ってきていて、利用人数の実績を定員に換算し直したりすると、既にあった1日500人分ぐらいの定員で賄えるような状況に当時既になってしまっておりました。県北の那須で現地建て替えをした定員が200名なので、500から200を引くと残り300名ちょっとの施設の受皿があれば当時の利用者数が賄えるという計算を当時立てまして、であれば、200~300名の施設を新しくつくることで、既存のものは全部やめてもつじつまは合うだろうという計画立てをしたようです。
 廃止した7施設は全部直営施設だったので、職員は基本的には県職員か、あるいは教員もそこに配属しておりました。一部臨時の人は入っていたかもしれませんが、大部分が県職員、公務員なので、人事異動でほかに異動すれば済んだということでございました。
 施設のメンテナンスにつきましては、これは国と違って県とか大きい市の自治体であればこそかもしれませんが、一級建築士の資格を持ったような建築の専門職が職員として建築の部署にいますので、そこが県で持っている自然の家も、学校も、いろんな県の施設全体を通じて長期的にどうメンテナンスをしていくかという長寿命化計画を5年10年単位でつくっておりますので、なので、築20年になるからここは何年か後にやろうとか、ここはまだ新しいから、みかもなんかもできたばっかりなので、まだそこのテーブルに載りませんけど、古くなってくればそこにやって、まさに植田委員おっしゃるような予防保全の観点で何とか長く使えるようにという、計画的にやって、あとは財政との見合いで一気にやれないから何とか予防保全の範囲でやれるだけに集めつつ何とかお金も確保して頑張ろうという仕組みでやっています。
 
【帆足委員】  ありがとうございます。
 
【平野座長】  ありがとうございます。ほかはいかがでしょうか。
 
【帆足委員】  すいません、ちょっと関連してよろしいですか。
 
【平野座長】  帆足委員、お願いします。
 
【帆足委員】  R.projectさんに、今栃木県さんに質問させていただいたので、ちょっと関連するのですが、R.projectさんのほうで少年自然の家の再生とか運営をたくさんされていらっしゃるんですが、それらの案件を担当するに当たり、それまでそちらでお勤めになっていた方々はどうされているんでしょうか。皆さんのほうでそのまま継続して人材育成して担当してもらっているのか、それとも全て入れ替えてしまうのか、ちょっとそこだけ気になったので教えてください。
 
【丹埜氏】  じゃあ私から。
 
【平野座長】  丹埜様から。
 
【丹埜氏】  ケース・バイ・ケースですけれども、今のお話のように、職員がそもそもいらっしゃらないというか、お戻りになったケースもありますし、既存の方がいる場合は基本的に希望者に対しては面接を行って、引き続き採用させていただくかどうかは判断させていただくというケースが多いですね。我々自身も新しい地域で、特にどちらかというと地方の地域であるケースが多いので、ゼロからチームをつくるってなかなか難しいので、本来であれば、我々、ちょっと運営の方法とか社風とかも変わるところがあるので、好みはあるかもしれないですけど、本来であればもしそこがマッチしていただけるのであれば、我々としてはそのまま移っていただきたいというのがありますね。まだ人員が余剰にある会社ではなくて、どんどん少しずつ大きくなろうとしている会社ですので。
 ただ、割と少し今までの守りの運営から我々は割と攻める運営というところでマッチしないケースもありますけれども、基本的にはできる限り、我々としては、入って、入社いただきたい。引き続きやっていただきたい。色々な地域のネットワークもお持ちですし、自治体とのつながりも持っていたりするというところですかね。
 一つ面白い事例と言ったらいいか分からないですが、熊本の施設に関して私が最初に視察に行ったときに御対応いただいた担当の方がいらっしゃいます。これは役所の方ですね、が実はちょうど定年を迎えるということで、今我々の施設のマネジャーはその方です。なので、引き継ぐというよりは、役所で担当されていた方が今当社の施設のマネジャーをやってもらっております。
 何か補足ありますか。
 
【壽榮松氏】  いえ。
 
【帆足委員】  ありがとうございました。
 
【平野座長】  ちょうどお約束したお時間になってまいりましたので、本日予定した議題をこれにて終了させていただきたいと存じます。
 委員の皆様方におかれましては、少し意見等を述べていただく時間が短くなりまして大変申し訳ありませんでしたが、御協力いただきありがとうございました。
 今回の第6回をもちまして、当初論点案としていた内容の議論は終結をいたしました。今後、委員の皆様からの御指摘、御意見、それから有識者の方からの発表内容を基に検討会の報告書の素案を事務局とともに作成したいと思っております。
 それでは、最後に今後の検討会の進め方について事務局から説明をお願いいたします。
 
【葛城補佐】  まず配付させていただいた名簿に誤りがあったということで大変失礼いたしました。お詫びいたします。
 資料4を御覧ください。次回以降の日程をお示ししておりますが、第7回の開催日時は追って調整させていただきます。現在、日程調整の集計中ということですので、決まり次第、御連絡を差し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。
 また、本日の議事録については、後日、委員の皆様に御確認いただいた後、文部科学省のホームページに掲載させていただきます。
 以上です。
 
【平野座長】  ありがとうございました。
 以上をもちまして、第6回の検討会を終了いたします。本日はどうもありがとうございました。
 

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総合教育政策局地域学習推進課青少年教育室