学校安全の推進に関する有識者会議(令和7年度)第4回 議事録

1.日時

令和8年3月2日(月曜日)17時00分~19時20分

2.場所

Zoom利用によるWeb会議

3.議題

  1. 「危機管理マニュアル等の見直し・実効性を高める方策」について
  2. 「学校における安全教育の取組のさらなる充実」について
  3. 「学校事故予防に向けたデータの活用と施策の検証」について(非公開)

4.議事録

【渡邉座長】  座長の渡邉です。ただいまから、第4回学校安全の推進に関する有識者会議を開催いたします。
 本日も御多用の中、御出席いただきまして、誠にご出席いただきまして誠にありがとうございます。今年度最後の有識者会議になります。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、事務局から本日の配布資料と出席委員の確認をお願いいたします。
【合田補佐】  本日の会議資料は、事前に送付させていただきました資料1-1から資料4までの全9部でございます。資料3-1、3-2、3-3、3-4、あと資料4につきましては非公開の議事に係る資料でございまして、非公開資料とさせていただきますので、取扱いには御注意いただきますようお願いいたします。また、資料1-2、2-2につきましては、ヒアリング先の自治体や学校の許諾がまだ取れておりませんので、ドラフト資料として委員の皆様のみに配付させていただいております。こちらの資料も取扱いには御注意いただきますようお願いいたします。
 また、本日は、桜井委員、山中委員、神内委員から欠席の連絡を受けておりますので、御報告いたします。
【渡邉座長】  配付資料等に不備はございませんか。何かございましたら、Zoomのチャット機能で事務局のほうへお知らせください。
 それでは、議事に入ります。本日の議事は、今年度の3つのテーマに関する協議です。まず、危機管理マニュアルと安全教育については1と2として、主に成果物の取りまとめ案について議論します。次に、「学校事故予防に向けたデータの活用」については、議論において個々の学校事故に言及する可能性があるため非公開とし、3として、最後に協議をお願いできればと思います。
 それでは、1つ目の議事に入ります。議事1、「危機管理マニュアル等の見直し・実効性を高める方策」の検討について、事務局から御説明をお願いします。
【合田補佐】  安全教育推進室の合田です。まず、私から資料に沿って御説明をさせていただきます。
 資料1-1でございます。こちらの資料はこれまでの経緯を整理した、基本的には既存の資料でございますので、ごく簡単に御説明いたします。
 5ページお願いします。前回は昨年12月、第3回の有識者会議で議論をいただきましたところ、さらに、2月中旬に最後の小グループヒアを実施いたしまして、左下に記載の先生方に更に御意見をいただいたところでございます。
 それらを踏まえた成果物の案として、今回、資料1-2を用意しておりますので、こちらで詳細を御説明させていただきます。
 まず、こちら、小グループヒアにおきましては、主に今回の成果物の位置付けですとか、また、想定する読者にとって自らの取組の見直しや改善などにつながるような分かりやすい全体の構成とするようにといった点について、御意見をいただいたところでございました。これらを受けまして、主に「はじめに」と第1章で、その辺りのことの御説明を厚くさせていただいた上で、各項目の実践解説につなげていくという流れにしてございます。
 次のスライドお願いします。まず「はじめに」におきましては、令和3年作成の「学校の『危機管理マニュアル』等の評価・見直しガイドライン」、また、第3次学校安全の推進に関する計画における記載といった一連の流れに触れながら、今回は特に、マニュアルの内容の適切な見直し・充実を図るための手法と仕組み、また、教職員全体が実際にマニュアルに基づいて行動できる現場定着手法の両面に着目した資料とするということを記載しております。
 なお、小グループヒアにおいて、この「現場定着手法」という表現が学校関係者にとってちょっと分かりづらいのではないかといった御指摘もありました。この点につきましては、「はじめに」において、先ほど申し上げたような、意味するところを書き下して説明を入れておくことで、読み手にとって理解しやすいようにしたところでございます。
 また、主な読者として教育委員会の学校安全関係者や各学校の管理職等を対象として想定しつつ、私立学校やその設置者、都道府県の私立学校、主管課等においても幅広く参考としていただきたいことについても、こちらで説明をしているところでございます。
 次お願いします。ここから第1章、本資料の位置付けと構成でございます。ここでは特に、既存の評価・見直しガイドラインにおきましてどのような構成でどういった内容が定められていたかを改めて復習するとともに、今回の資料では、特に見直しの手法・仕組みと現場への定着手法という2つの視点から具体的な取組の在り方を示し、両者を組み合わせて活用することで、教職員等が状況に応じて適切に判断し行動できる体制の構築につながることを目指すことを示しております。
 次のスライドお願いします。こちらでは、危機管理マニュアルの実効性を高めるために特に必要な留意点を説明しています。1つ目は、小グループヒアにおいて、教職員の研修や児童・生徒も含めた訓練の実施、その振り返りとマニュアルの見直しが連動して行われることが重要であるといった御指摘がございまして、特に留意点としてその点を盛り込んでおります。
 また、2つ目として、前回の有識者会議におきまして、マニュアルの見直しと内容の充実だけではなく、実際に教職員等が危機発生時にしっかり動けるようになること、これが極めて重要との御指摘をいただいておりまして、その点についても、留意点において改めて強調しているところでございます。
 次のスライドお願いします。次に、こちらのページで、本資料の構成についてできるだけ分かりやすく理解できるよう、イメージ図として示しております。マニュアルの見直しの仕組み化や現場への定着の重要性と実践的な訓練・研修の実施、また、振り返り評価が相互に連動して実施されることで全体としてマニュアルの実効性が高まるという整理を御理解いただければと考えているところでございます。
 ここから各項目の実践解説に入ります。まず、教育委員会編でございます。なお、こちらは「はじめに」にも書いたように、私立学校の設置者ですとか都道府県の私立学校担当課にも参考にしていただきたい内容ではございますが、掲載するヒアリング先自体は全て教育委員会となりましたので、名称としては「教育委員会編」としてございます。
 こちら、まず、パート1、見直し手法・仕組みの項目名の一覧でございます。前回の有識者会議において、教育委員会編はあくまで教育委員会に対して問いかけていることが明確になるようにすべきといった御指摘がございましたので、その前提で項目名を全体的に見直しております。具体的には、各学校における定期的な見直し、所管の全ての学校での対応、各地域の災害リスクの反映、優れた取組の共有、こういったものが各学校でできているのかどうかといった内容としてございます。
 また、読者が自らの取組を振り返り、どういった項目が実際に自分たちの取組の改善に生かしやすいかどうかといった観点でお読みいただけるよう、各項目名に対する関連する現場の疑問という枠を設け、チェックリスト的に活用いただけるようにしております。真ん中のところでございます。
 また、この後は個別の項目の解説に入っていく流れですけれども、時間の関係上、一例を御紹介させていただければと思います。
 スライド10をお願いします。こちらは、「各学校は危機管理マニュアルを定期的に見直していますか」の項目といたしまして、さいたま市教委の取組を紹介しています。こちらでは、各学校のマニュアルの見直しが年次サイクルとして確立されるよう、前年度末に市教委が作成指針を示し、人事異動後にも速やかに各学校が見直しを行い、5月に提出させるという仕組みを構築しているものでございます。また、その際には、国のガイドラインを踏まえたチェックリストを添付し、各学校が自己点検も図れるようにしています。そのほか、個別の訪問時の指導・助言や訓練・研修の実施の組合せなど、定例の見直しと随時の見直しを組み合わせて実効性のある見直し体制を構築しているといった取組になります。
 なお、こちら左上、グレースケールになっている部分がありまして、ぶら下がっている各事例に共通する汎用的な要点を端的に記載することを想定しておるんですけれども、事例の整理・精査に時間を要しまして、最後のこちらのまとめのグレーの部分の記載が今回できておりません。
 あと、右下の個別の取組の具体の事例の図、四角くなっておりますけれども、こちらも自治体から取り寄せをしているところでございまして、ここもまだ空欄ということでございます。大変恐縮ですけれども、これらにつきましては、本日の会議の最後の議論を踏まえた上で事務局と委託事業者にて整理をさせていただきまして、座長預かりで整理させていければと考えているところでございます。恐れ入ります。
 続いて、教育委員会編のパート2、現場定着手法の項目一覧でございます。こちらですけれども、各学校でスピード感のある初動対応ができるか、また、マニュアルの記載内容の定着をどう促していくかといった項目を立てています。
 また、こちらにつきまして、一番下のところですけれども、小グループヒアリングでも改めて重要性が指摘されまして、一番下の「教職員の緊急時の行動をどのように定着させていますか」については、現在、項目のみの追加で、資料の作成が間に合わなかったんですが、さいたま市教委様におけるマニュアルの内容を踏まえた想定訓練の取組ですとか、あとは、石巻市教委さんの市が所管の学校等の訓練の視察評価を行っているという取組を整理をして、3つの項目を並べたいと考えてございます。
 次、現場定着手法の事例、1つ御紹介いたします。スライド18です。こちらは「各学校ではスピード感のある初動対応ができますか」の項目で、川崎市教委の事例を紹介しています。
 具体的には、マニュアルの中でも特に初動時に教職員が果たすべき役割や行動の流れを具体的に示すとともに、担任不在時の対応や係の代替など、誰がいなくても動ける体制の事前取決めの明確化が各学校において図られるように、市教委として各種の取組を進めているといった事例でございます。
 続いて、次からは、スライド22から学校編でございます。
 まず、パート1、見直し手法・仕組みの項目名の一覧でございます。各学校においてマニュアルの見直しを定期的に続けているか、それが学校の実情に沿ったものとなっているか、ヒヤリ・ハットや訓練後の振り返りの反映、子供たちの気付きを生かしていくことといったことができているかといった点を取り上げております。
 事例について1つ御紹介いたします。スライド29でございます。有識者会議におきましてもヒヤリ・ハットの活用について取り上げてほしいといった御指摘をいただいておりました。これを踏まえまして、こちら「ヒヤリ・ハット事例や訓練後の振り返りをマニュアルの改善に結びつけていますか」の項目に対しまして、福井県の特別支援学校の事例ですけれども、避難訓練後の振り返りに加え日常のヒヤリ・ハット事例についても、アンケートの実施や児童・生徒一人一人の基本情報をまとめた緊急ファイルの作成などにより、マニュアルの見直しや具体的な備えにつなげているといった事例でございます。
 続いて、スライド31で、パート2、現場定着手法の項目の一覧。これは学校編のものでございます。教職員全体での危機管理の関心・必要性の共有、また、その内容の浸透、危険発生時の適切な行動選択や想定外の事態への対応ができるかといった点を取り上げているものでございます。
 事例については1つ御紹介します。スライド33でございますけれども、こちら「教職員全体が危機管理の関心や必要性を共有していますか」の項目に対する神奈川県平塚市の事例でございます。ここでは、危機管理マニュアルとは別に、より危機の未然防止に焦点を当てて、教職員が最低限身につけておくべき内容を精査した安全スタンダードを作成し、毎年4月の全職員で読み合わせ、日々の教育活動を含めた共通理解の醸成を図っており、特に人事異動による教職員の入替えなどの際にも、速やかに危機管理について教職員全体が自分事として捉える意識を持てるような仕組みをつくっている、そういった事例でございます。
 続いて、最後でございます。今回、私立学校に対しましても複数校ヒアリングはさせていただいておりまして、安全教育のほうでは私立の事例も幾つか紹介しておるんですけれども、こちらの危機管理マニュアルのほうにつきましては、整理した結果ですが、事例として紹介するのが全て公立学校のものとなっております。
 一方で、私立学校におきましても、以前、有識者会議で長塚委員に御紹介いただきました関東圏における避難校ネットワークといった取組ですとか、そのほかにも、近隣の私立学校の間で学校安全に関する勉強会などの情報交換の場を構築している取組、そういったものがヒアリングにて把握できましたので、その辺りのことを最後にコラムという形式で掲載したいと考えております。
 危機管理マニュアルの見直しとは直接は少し異なるかもしれませんけれども、災害をはじめ危機管理に関して、各私立学校に対して参考となる有用な情報となると考えておりますので、最後にそのような補強も図りながら成果物としてまとめたいと考えております。
 説明は以上でございます。
【渡邉座長】  ありがとうございました。
 前回の有識者会議や小グループヒアリングの議論を踏まえまして、今回、この資料を提示していただきました。第2章以降は成果物が作成途中の箇所もありますけれども、大体全体像を御覧になっていただけたのではないかと思います。特に「はじめに」や第1章から各学校や教育委員会などへお示しする解説のポイントを示しておりますけれども、この構成、そして成果物の全体につきまして、御意見がございましたらよろしくお願いいたします。
 いかがでしょう。挙手していただきますとこちらで分かりますので、御意見のある方、お願いいたします。特に何かございませんか。桐淵委員、お願いします。
【桐淵委員】  お願いいたします。全体的に、まだ完成ではないと思いますけれども、いろいろ御努力いただいてまとめていただいたと思います。
 「はじめに」で、最初の文章がかなり強調した表現になっていますね。「計り知れない」という表現とか。いろいろ出ていますが、子供たちをめぐるいろいろな危険について全体的に触れていただいているのはいいと思いますが、例えば、SNSの利用による犯罪など現代的な課題も挙げていただいています。それに対して、文部科学省や国がこれまで取り組んできたことを、簡単に紹介していただけるといいかなと思うのです。
 というのは、SNSの利用による犯罪とかその他、子供の自殺が増えていることなどいろいろなことがある中で、「学校事故対応に関する指針」の中では、国がそれぞれ、例えば、子供の自殺防止対策についてはこういうものを出しているとか、簡単に触れながら、この資料の目的が全てではなくて、その中のある部分だということを明示しています。
例えば、SNSの話題をここに出したとしても、この資料の中で具体的にはそれには触れていないわけで、この資料の目的、取り扱う範囲のようなものもこの「はじめに」の中で少し触れておいたほうがいいかなという、そういう趣旨の意見です。
総論から入るけれども、この資料がどんなものを対象にしていて、こういうことについてはこういう資料も出ていますよ、とどこか付記でもいいから全体を示した上で、この「はじめに」がきちんと書かれるといいかなというふうに思いました。
【渡邉座長】  ありがとうございました。後でまとめて事務局のほうからお話ししていただきます。
 それでは、続きまして、長塚委員、お願いします。
【長塚委員】  ありがとうございます。
 ただいまのマニュアルの最後のページに、コラムとして私立学校間の連携・情報交換の取組に関して掲載していただけますこと、大変ありがたく思っております。
 もとより私立学校は、それぞれの学校設置者が責任を持って取り組むという体制ですので、学校間の連携等を形成しにくい環境の下にあります。しかし、このようなコラム情報を入れていただいて、多くの関係者が目にすることで、私立学校間の連携的な取組を開発する契機になることが期待できると思います。掲載のほど、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
【渡邉座長】  ありがとうございました。
 それでは、首藤委員、お願いします。
【首藤委員】  社会安全研究所の首藤です。よろしくお願いします。
 取りまとめ、大変お疲れさまです。すごくきれいな資料ができたなというふうに思っているのですけれども、ちょっと細か目のことが4点と、あと割と大きめのことを1点、すいませんが、申し上げたいというふうに思います。
 まず、細かめのところ4点ですけれども、まずは、資料1-2の7ページです。本資料の構成ということで、大きな図が出ているのですが、この図がとてもよく分からないなと思っています。まず、PDCAが2つあるのですけれども、それがうまく、はっきり言って、最初ぱっと見たときに伝わりにくくてですね。恐らくもう少し全体の構造を変えて、PDCAのサイクル2つの輪が、それが円に見えるような形に表示するだけでも全然違うと思うので、ちょっと図を変えていただいたほうがいいと思います。それと、その円の周りに表で項目名と該当する取組とあるのですけれども、これがこの図のどこに該当する取組なのかということが、私だけかもしれないですが、全く分からない。ちょっとそこの辺、何か工夫をしていただくといいのかもしれないなというふうに思いました。これが1点目です。
 それから、2点目は、第2章の表題ですけれども。8ページにあります。教育委員会編とつけていただいて、御説明の中で、実際の事例が公立ものだけで、教育委員会だからというふうにおっしゃって、このように名付けられたというふうに伺って、それはそうなのかもしれませんけれども、これは私が感じるだけかもしれませんが、教育委員会編というふうにした時点で、それ以外の学校設置者は、ここは関係ないなと思ってしまうのではないか。もしそうだとしたら、もしかしたらもったいないのではないかという気がします。章の表題1つかもしれませんけれども、もっとより多くの方が、私立の学校設置者であるとか国立大学法人の学校設置の立場の方であるとか、そういう方にも参考になることはたくさん載るのではないかと思いますので、章の表題の見直しをされてはいかがかなというふうに思いました。
 それから、3点目が、例えば9ページのところの御説明で、これは私の聞き間違いかもしれないですけれども、関連する現場の疑問のところをチェックリストのような形でお示しになったとおっしゃったような気がします。ただ、ここに記載されていることは現場の方が疑問に思っていることであって、これがチェックリストになっている意味は本当にあるのでしょうかというのがちょっと疑問に思いました。チェックリストというのはあくまでも、これができているかとか、これを考えているかということを、読者が自らをチェックするためにあるのがチェックリストではないかというふうに思いまして、これをチェックリストというふうな位置付けにされるのかなというのが疑問に思ったところです。
 それから、やや小さめの事項の最後4点目ですけれども、最後にコラムとして私立の学校への取組について触れてくださるというふうに伺いました。それ自体は私も非常にいいことだと思うのですが、この資料はあくまでも危機管理マニュアルの見直しに関する資料なので、それ以外のことを幅広く取り上げないほうがというか、むしろ私立の学校園での危機管理マニュアル見直しの取組に特化して記載していただいたほうがいいのではないかというふうに思います。そうでないと、資料全体の位置付けが逆に薄まってしまうのではないかという気がしますので、御検討いただければと思います。
 最後ですけれども、全体に関わる大きな事柄として申し上げたいのですが。例えば10ページのところ、表題として「各学校は危機管理マニュアルを定期的に見直していますか」と、年次サイクル確立させるという表題の下で、先ほどまだ検討中なのでということで記載されていませんとおっしゃられたこの大きな見だしの下のグレーになっている部分です。私はこれが実はこの事業で出すべき一番の大事な知見だというふうに感じています。今の時点でまだ整理中というので、最終的にどういうポイントとかどんな取組例というものを典型例として挙げていただけるのかというのが、全体像が見えないのが大変残念ですけれども。
 私は今回の資料案を拝見して一番ちょっと「う~む」と思ったのが、例えば、この「危機管理マニュアルを定期的に見直していますか」という事例として、2つ載っています。これで本当に取組例として全部なのかなというのが疑問なのです。
 多分、例えば、定期的に見直す教育委員会としてやっている取組でも、学校設置者としてやっている取組でも、こんなパターンや、あんなパターンがある。たくさんあって、それが恐らく10ページの検討中という「文章の事例の取組(例)」の1つ1つの項目として挙がってきていて、例えば、学校と設置者が共通でやる体制が準備されている例として、例えばこの例があるよとか、チェックリストの活用が準備されている例としてこういう例があるよとかというふうに、もうちょっと小さな事例でもいいので、いろいろな取組の例が紹介されていて、その中からうちでできそうなところはどれだろうという、幅広の選択肢の中から読者が選べる、その参考になるようなものであってほしいなと思っています。
 なので、まずは、事例での取組例として、どんな粒の大きさのどんなものが出てくるのかなということと、それぞれについての事例が紹介されるのかなというのが期待するところでして、そうなるのだろうかというのが今の時点では見えないのが、どうしたものかなというふうに思っているところです。
 それに関連してなんですけれども、今、この10ページの左上のところの検討中の項目が煮詰まっていないからというのもありまして、同じ項目の中の事例1と事例2が同じように見えないというのですかね。見開きの途中から始まっているものと、見開き全部使っているものというふうになっていて、構成として見にくいですね。もう少し、同じ粒の大きさで各事例が見えて、その大きなポイントとかが、このお題というのですか、「各学校は危機管理マニュアルを定期的に見直していますか」というお題に対する全体像の構造がまず見えた上で、後ろに1つずつの事例が載っているとか、そういう描き方にできないかなというふうに、もしかして今更ながらで申し訳ないのかもしれませんが、感じた次第です。
 以上でございます。
【渡邉座長】  ありがとうございました。
 桐淵委員、何か追加はございますか。
【桐淵委員】  追加でお願いします。
 基本的に首藤委員の御発言に賛成です。9ページでは、左側の項目がチェックリストですよね。「各学校は危機管理マニュアルを定期的に見直していますか」など。真ん中の欄に書かれている、この四角がチェックリストを意味していると思わずに、うっかりしていました。委員おっしゃる通り、これをチェックリストとは言えない。ちょっと整理したほうがいいかなと思います。
 それから、もう一つ、細かいことですが、17ページをお願いします。一番下がまだ空欄ですが、さいたま市教育委員会へのヒアリングを進めるに当たって、私はもう教育長を退任して13年たっていますので、その後の取組として聞いている話ですが、さいたま市は年度当初に、人事異動後の新しいメンバーで必ず想定訓練を実施するというルールをつくっています。子供が倒れたという想定です。ここには「AED救命講習の実施」と書いてありますけれども、これは全く意味が違います。
 「AED救命講習」、いわゆるBLS、一次救命の研修は全国どこの学校でもやっていると思いますけれども、さいたま市がやっているのは、例えば、校庭の隅で子供が倒れたときに、実際にわーっと集まって、119番する人は模擬的にやってみて、AEDを運んできて何分で現場に到着するのか、それから、一次救命処置の人数がきちんと確保できて、指揮命令者がすぐ決められるかといった想定訓練です。そのことをぜひ聞き取ってほしいです。
 単なる技術訓練ではなくて、実際に倒れたときにみんなが分担してうまく動けるかどうかをチェックする。新しいメンバーで、ですね。ここに書いてある文言が「AED救命講習」とあったので、少し心配になって発言しました。
それでマニュアルを見直すのです。想定訓練をやってみて、どこか足りないところはないか、うまくいかなかったところはないか、AEDの場所はあそこでよかったのかということを毎年毎年新しいメンバーでチェックする。その事例として紹介してほしいのです。
 よろしくお願いします。
【渡邉座長】  3人の委員の方から御意見いただきましたけれども。それでは、それに対して事務局のほうから御回答いただければと思います。
【合田補佐】  様々な御意見いただきまして、ありがとうございます。
 まず、桐淵先生にいただきました「はじめに」のところでございます。こちらにつきましては、最初の文章、実はこれは第3次計画の冒頭の文言をそのまま持ってきているというところでございました。それを書いた上で、そこから危機管理マニュアル見直しのガイドラインなどにつなげていっているんですけれども。そこの計画の文言をそのまま持ってきている関係で、若干唐突感があるかなというところだと思いますので、そこのつながりがスムーズになるよう、少し調整させていただければと考えております。
 また、長塚委員からお話をいただきました私立の関係でございますが、コラムで述べたいと思っているところでございまして、情報提供等、誠にありがとうございます。一方で、なるべく危機管理マニュアルのほうに話は寄せるべきだといった御指摘も首藤先生からいただいておりましたので、こちら、いただいた内容を最後まとめるときに、危機管理マニュアルというものを念頭に置いた上での私立学校間の情報交換ですとか、そういった形で紹介をさせていただければありがたいなというふうに考えてございます。
 また、首藤先生から幾つかいただいていたお話、重要な御指摘だったかなというふうに思ってございます。まず、7ページの構成の図のところにつきましては、御指摘おっしゃるとおりかなと思いますので、もう一段見やすい形というのを検討して、若干修正をしたいと考えてございます。
 また、教育委員会編の書きぶりのところ、ここも検討が要るかなと思っておるんですけれども。見ていただきたい方といたしましては、学校設置者としての教育委員会と、それから私立学校の法人、都道府県の教育委員会の担当者、また、私立学校の主管課、ここまで及ぶということでございまして、まず、「はじめに」でその辺を書いてはいるんですけれども、1つ今考えておるのは、注書きなどで改めてここでそこの対象者をきちんと書いておくということと、「教育委員会等」にするのか、設置者とかそういったものを横並びで書くのか、その辺りのところで、なるべく教育委員会の人だけが読むものではないよということは、重ねて御理解いただけるように、この項目の章のところでも書いておこうというふうに思ってございます。
 また、チェックリストの話、私の言葉の使い方があまり上手じゃなかったところもあって、恐れ入ります。ここのところでのパート1とか2とかのところのものについては、それぞれの項目を見ていただくときに、こういう現場で困っていることがあるんだよねという実態を身近なものとして見ていただいて、それで、じゃあここ見ようかというような、読むときの補助線になるような項目をここで書いてみているというイメージでございました。
 この辺のところは、読み手にとって読みやすいようにとか、興味を引くようにというような御指摘もありましたので、そこに対応するものとしてあるのがこれという認識でございます。
 一方で、首藤先生や桐淵先生がおっしゃっているまさにチェックリスト、自分たちの取組がちゃんとできているのかどうかをチェックするものというのは、恐らくなんですけれども、まさに我々が今回御用意し切れなかった、各項目ごとにぶら下がる汎用的な要素、グレースケールで書けていないところですね。ここが自分たちの取組を見直すときのまさにチェックポイントになるということかなと思います。
 今回、ここの抽出がし切れなかったことは事務局としては大変恐縮なところなんですけれども、ぶら下がっている事例を踏まえて自分の取組を振り返る、チェックするポイントとしてここを埋めていくという形で対応することを検討したいなというふうに考えております。
 なお、事例の数のほうについては、これまでヒアリングをやってきたものからすると、これ以上増やすのは若干厳しいのかなというのはございますので、可能な中でできるだけ整理をしたいというふうに思っております。
 あと、構成の話ですね。構成のところ、仮のところで左にグレーのものが入ってから事例が途中から始まっているという形でございますけれども、ここのグレーの作り方と1個1個の事例のぶら下がり方のところは、これは紙面の見やすさの問題だと思いますので、最後、できるだけ統一性が取れる形に整理したいというふうに思います。
 あと、さいたま市教委のお話、おっしゃるとおりでございまして、これはまだ入れられていなくて、仮で書いてしまったものなんですけれども、想定しておりますのは、まさにおっしゃっている想定訓練の話を紹介したいと思っておりますので、そちらをきちんと確認して、内容として盛り込みたいと思います。
 以上でございます。
【渡邉座長】  ありがとうございました。
 この最初の議事につきましては、時間が少し食っているものですから、平塚委員、そして首藤委員からまた出ていますので、申し訳ありませんけれども、手短にお願いいたします。では、まず、平塚委員、お願いします。
【平塚委員】  ありがとうございます。すみません、時間がないところで。細かいところですみませんが,例えば、17ページ、教育委員会編part2現場定着手法のところで、「項目名」の一番上、「各学校でスピード感のある初動対応ができますか?」ということと,「現場の疑問」のところが、まず関連性がちょっと違うなということと、内容との整合性が取れていないなというのを感じました。この辺り、今後ブラッシュアップしていくのかと思うので、その辺も見ていただけるといいのかなと思いました。
 あと、宮崎教育委員会のところで、「SPS」とだけ出てきていて、それが認識されていればいいのだけれど、例えば、そこに注釈等は必要ないのかというのが一点。
 それから、誤字脱字や表記の違い、平仮名表記か漢字表記か、それからフォントの大きさが違うとか、そういうのは今後ブラッシュアップされるということでよろしかったですかね。以上です。
【渡邉座長】  ありがとうございました。
 それでは、首藤委員、お伺いします。
【首藤委員】  ありがとうございます。
 先ほどの事務局さんの御回答で基本的には納得ですけれども、事例については、恐らくヒアリングをされる前にいろいろな文献調査もされていると思うので、文献調査で得られたものを、小さい事例でいいので、入れたらどうかなというふうに思います。
 というのは、ヒアリングで得られている事例ってものすごく優良事例で、一般的な学校や教育委員会からすると、こんなに大それたことはできないわというハードルが高いものになってしまうので、もっとちょこちょこという事例を幾つも入れて、これならできそうという感じが出るようにしていただけるといいなと思いました。
 以上です。
【渡邉座長】  ただいまの御意見は、こちらのほうで検討させていただきたいと思います。
 それでは、最初のこの議事に関してですけれども、まだ十分に細かいところまで読み切れていない部分があるかと思いますので、もしお気付きの点がございましたら、今後、1週間程度を目安に事務局までメールにて御連絡くださいますようお願いいたします。
 また、本件につきましては、本日いただいた御意見を踏まえまして、座長扱いとさせていただければと思います。今後、事務局及び委託業者にて最終案を取りまとめ、座長が確認した上で完成版を改めて皆さんに御報告したいというふうに思っております。その後、全国へ周知をするということになります。
 最後に、小グループヒアリングに御協力いただいた委員の皆様をはじめ、成果物の取りまとめに当たり多大な御尽力を賜りました全ての委員の皆様に心より感謝申し上げます。
 それでは、次の議事のほうに移りたいと思います。議事の2、学校における安全教育の取組の更なる充実の検討について、事務局から御説明をお願いいたします。
【合田補佐】  続きまして、安全教育について資料に沿って御説明させていただきます。
 資料の2-1については、先ほどの危機管理マニュアルと基本的に同様でございます。スケジュールについて、昨年12月に有識者会議での議論をいただきました後に、2月中旬、最後の小グループヒアを開催いたしました。左下に記載の委員の皆様に御意見を更にいただいたところでございます。これを踏まえた成果物の案が資料2-2でございますので、こちらで詳細を説明させていただきます。
 先ほどの小グループヒアについて、危機管理マニュアルとかなり近い御意見がございまして、今回の成果物の位置付けですとか全体構成、これを見やすいようにすべきといったことは御意見をいただいたところでございます。こちらについても基本的には危機管理マニュアルと同様に、「はじめに」、第1章から事例に流れていくという流れで作ってございます。
 「はじめに」がスライド2です。こちらにおきましても、先ほどのものと類似でございますけれども、第3次学校の推進に関する計画におきまして、各学校における安全教育の体系的な実施や指導の充実、また、学校における教育手法の改善等の推進を図るとされてございまして、これを受けて今回、有識者会議で議論を進めてきたという一連の流れにまず触れてございます。
 その上で、今回、特に安全教育の目標、そこから内容・進め方、さらに評価、こちらについてそれぞれの地域における具体的な取組の背景や工夫、成果と課題を把握した上で整理をして、各地域で安全教育を推進するための視点や実践上の要点として抽出をして、活用しやすい形でまとめているということを書いてございます。
 また、主な読者は、教育委員会の学校安全関係者や学校の中核を担う教職員をはじめ、安全教育の実践者を対象としつつ、市立学校設置者、都道府県の私立学校主管課等においても幅広く参考としていきたいということについても、先ほどのものと同様に記載をしているところでございます。
 続きまして、ここからは第1章で本資料の位置付けと構成です。ここでは特に既存資料の重要なものでございます、「『生きる力』をはぐくむ学校での安全教育」との関係性を整理して、教育活動全体を通じて、効果的な安全教育の実践、こちらに向けまして、目標、内容、進め方、評価、これを一体的に仕組みとしてつなげていくための考え方、運用上のポイントを示すことによって、各学校や学校設置者が自らの実情に応じて活用いただける実践解説としていくといった今回の資料の目的を書いてございます。
 続きまして、今回の効果的安全教育の実施のために必要となる留意点を挙げてございます。
 1つ目は、有識者会議などでも御指摘がありました、安全教育の推進に当たって、子供たちの育むべき資質・能力は何かというまず目標設定をしっかり行った上で、教育の内容や進め方についても様々工夫を行った上で実施をするということ。さらに、その成果をしっかりと評価して改善につなげていくという、この4つの要素を一体的に運用していくことが重要だということを改めてここで示してございます。
 また、2つ目として、安全教育と安全管理の連携の重要性、こちらも会議等の場で度々指摘があったところでございます。子供たちの避難訓練の振り返りを学校の危機管理マニュアルに反映するといったことをはじめといたしまして、学校設備の点検や危険要因の把握、事故の未然防止に向けた体制整備などに対し、安全教育の一環として、子供たちの主体的な気付きや視点を取り入れていく。こういった取組は子供たちの資質・能力の向上と学校自体の安全管理の改善の双方につながる重要な観点であるということをここでも強調してございます。
 次お願いします。最後、3つ目の留意点といたしまして、学校の設置者と学校がそれぞれの役割分担の下で連携する、このことの重要性を示してございます。
 具体的には、学校設置者の役割といたしまして、安全教育の基本的な方針の提示や体制構築、研修の実施や指導資料の作成、実践事例の横展開などといったことを示すとともに、学校側の役割といたしまして、教育目標や教育課程全体の安全教育の明確な位置付け、目標・内容・進め方・評価の一体的運用、学校安全計画に基づく具体的な教育活動の展開、成果の評価に基づく取組改善などについて整理をしているというところでございます。
 これを踏まえました各項目の実践です。教育委員会編としておりますけれども、こちら先ほどの危機管理マニュアルと同様に、ご意見については検討したいと思います。
 こちらが教育委員会編の項目になってございます。こちらについても、教育委員会に対するものは、なるべくそちらに投げかけていることが分かりやすいようにすべきといった御指摘がございましたので、まず1つ目、具体的なところですけれども、目標の観点では、各学校に対して設置者が定める安全教育の目標の共有や、着実な目標達成に向けた学校安全計画への反映といったこと。内容の観点では、各学校における体系的な安全教育の取組を促進していくといったこと。進め方の観点では、地域連携や中核人材など各学校における体制の構築、体験や話合い活動などの主体性を育む安全教育の導入を促進すること。各学校における評価の取組が進むようにするための教育委員会における評価方法の提示といったことなどを項目として整理してございます。
 また、こちらについても、先ほどチェックリストと申し上げましたけれども、少し意味的には違うかと思いますが、各項目を読むときに、こういった課題感を持っている――ここは課題と疑問が、すいません、先ほど混じっておりましたので、平仄はそろえたいと思いますけれども。それぞれどういった具体的な課題なり疑問なりを基に、どの項目を読んだら分かりやすいだろうかということを読者にとって理解しやすいようにするために、こういった項目をそれぞれに設けているところでございます。
 ここからは個別の項目の事例になっておりますけれども、時間の関係上、一部の事例の紹介をさせていただければと思います。
 まず、スライド12です。こちら内容に関するところで、「各学校では体系的な安全教育がなされていますか」の項目として、高知県教委の取組を紹介しています。こちらでは、安全教育を各教科、特別活動、総合学習の時間など教育課程上のどこで扱うかということを明確化するための学校安全計画のひな形の作成、また、小3、中1、高1といった学年の節目に対する副読本といったものの作成、安全教育研究会の毎年実施などを通じまして、県内全校で教科横断的で体系的な安全教育が実施されるようにしているといった事例でございます。
 また、スライド19に飛んでいただけますでしょうか。こちら評価に関するところでございますけれども、「各学校でそれぞれの特徴に合った安全教育の評価が行われていますか」の項目として、高槻市教委の取組を紹介しています。こちらでは、安全教育の評価を児童・生徒の目標達成状況を見とる評価と教育課程の改善に生かす評価の2層に整理しています。前者は授業教科等における指導と一体化した評価を基本として、後者は学校安全計画の見直しを通じて教育活動全体に関する評価という形で位置付けているというものです。
 また、授業・単元での評価や質問紙による評価、学校安全計画の見直しによる評価を、それぞれの役割の異なる評価手法として整理するといった定量・定性を組み合わせた評価設計を行うとともに、評価の考え方についての研修の実施や事故の教訓を評価の仕組みに転換する取組、そういったものを通じて地域や学校の実情に応じた評価の定着を図ろうとしている事例になります。
 続いて、ここから学校編でございます。こちらはまず、目標と内容に関する項目名の一覧です。目標の関係では、安全に関する資質・能力の育成や発達段階に応じた目標を設定しているか、内容の段階では、継続的な知識の積み上げができているか、また、小中9年間を通じた系統的な安全教育の指定を持っているかといった点を取り上げています。
 次のページで、進め方のところ、あと評価です。進め方に関しては、思考力・判断力・表現力等の育成や豊かな人間性の育成、自主性・主体性の喚起といったものにつながっているかといったところを問いかけています。また、特に命を守る実践的な訓練ができているかや、非常時の行動に結びつく教育できているかといった点についても項目を立てております。
 また、評価の観点では、子供たちの成長の評価として、活動の結果の定性的・定量的把握や、地域や学校の特性に合った評価方法の開発といった点、また、一番最後の下のところは、安全教育全体の取組評価として、共通の視点を整理したり組織的な評価・見直しをすることによって改善・発展していく安全教育となっているかといった点を挙げているというものでございます。
 事例については一部の紹介とさせていただきますけれども、こちらは目標に関するもので、「安全に関する資質・能力の育成につながる目標を設定していますか」の項目における高槻市立の小学校の事例でございます。
 具体的には、児童・生徒にとっても分かりやすい安全教育の共通目標といたしまして、「自分を守る、みんなで守る」を設定し、これをキャッチコピー的に位置付けて、安全教育の方向性を学校全体でそろえるとともに、授業や訓練、各説明の場面で振り返るよりどころとして、学級や学年差によらず一貫性を持った安全教育の取組を推進しているといった事例でございます。
 次、スライドちょっと飛びまして、41でございます。全体的に事例が防災教育の関連が多いというのがあったんですけれども、それ以外のところの取組を紹介させていただきます。
 こちら進め方の関係で、「日常の教育活動と非常時の行動が結びついていますか」の項目、生活安全に関する大阪教育大学附属池田中学校の取組を紹介してございます。こちらでは、校内で発生した軽微な事故や危険を感じた場面を日常的に記録・共有し、学校全体で安全状況を把握する仕組みであるヒヤリ・ハットシステム、こちらを整備して、これに基づくデータを委員会活動における分析や生徒自身による提案、また実行にもつなげているというものでございます。また、安全点検や訓練についても生徒とともに実施をして、マニュアルの見直しにも反映するといった形で、日常の学びを非常時の判断や行動につなげる循環として定着させている、そういった取組でございます。
 この後、42以降が評価の関係でございまして、こちらできるだけ手厚くできるようにといった御意見もございまして、事例の強化を図ったところでございます。
 最初は、まず、高知県の土佐市蓮池小学校の事例でございますけれども、動画や数字データにより児童の行動の実態を捉える客観的評価といったことを行うとともに、その結果を実際に授業の改善に生かす循環をつくると、そういった取組をしている点が特徴的なものでございます。
 さらに、次のスライドが平塚市の土屋小学校ですけれども、総合学習の時間を中心に、各種活動の振り返りを軸として、自己評価や他者評価、両方取り入れて評価を進めていくといった取組となってございます。
 さらに、次のスライドです。千葉県立の市原八幡高等学校です。防災の学びの関係でございますけれども、生徒一人一人の学びの過程ですとか、また気付き、姿勢を文書で捉えていくと、そういった形の評価をしている取組を紹介しているところでございます。
 さらに、45については、こちらは私立の学校でございます。聖学院中学校・高等学校ですけれども、評価項目と達成基準をマトリックスで示し、学習状況を測るルーブリック評価を学校全体で取り入れているということでございまして、これを安全教育にも活用している事例として紹介しているところでございます。
 このような形で、様々子供たちの成長に対する評価手法について多角的になるべく紹介していこうという形で整理しているところでございます。
 また、最後、こちらは福岡県の新宮町の中学校の取組です。防災教育において、自助・共助、危険の予測、危険回避、減災・備え、正常性バイアス、そういったものを追求の視点という形で整理しまして、学校全体で共有する評価軸として位置付けているものでございます。こちらについては、学校の安全教育の取組全体を評価して次期計画の見直しや改善・発展につなげる取組として紹介しているところでございます。
 そして、最後でございますが、空白で恐縮なんですけれども、今回、たくさん学校をヒアリングをしていく中で、特に学校安全計画の見直し方法についても、それぞれどういった取組があるかということの聞き取りを行わせていただきました。こちらの成果についても安全教育の文脈の中で参考になるかと思っておりますので、最後、別途コラムの形でまとめて、補足的に追記をしていきたいと考えてございます。
 説明は以上でございます。
【渡邉座長】  ありがとうございました。
 こちらのほうもまだ作成途中のところもありますけれども、全体像を見ていただくことはできるかと思います。この安全教育についてのほうなのですが、これについて御質問、御意見ございませんでしょうか。藤田委員、お願いします。
【藤田委員】  大阪教育大学、藤田です。
 自分自身が安全教育の小グループに入っているので、申し訳ないところはあるのですが。今日いろいろ整理して説明いただいている中で、今回、評価というポイントで書いていただいていますが、評価によってどういう効果があったのかというところのアピールが少ないのかなと感じています。単にこういう形で評価しました、評価できましたというふうに取られてしまって、こういった評価をして、こういう効果があったのだということについてもアピールしてもらえないのかなというのを感じました。
 あと、今回、この安全教育について、次期学習指導要領の改訂との関係でも、説明の中では、いわゆる総合的な学習の時間であるとか、あと探究であったり、また各教科であったり、特別活動でというふうなこともあったと思うのですが、教科横断的にアピールできるような形、強調できるような形で、教育活動をどういう形でやって、その評価ポイントはこう持っていって、その結果、中期的にこういった効果が認められているというふうなことも、分かる範囲で追記いただくとより有効になっていくんじゃないのかなということを感じました。
 以上でございます。
【渡邉座長】  ありがとうございました。先ほどと同じように、最後にまとめて事務局からお話しいただきます。
 ほかにはいかがでしょう。小川委員、お願いします。
【小川委員】  御説明ありがとうございました。
 以前、小グループのほうで発言させて頂きましたが、ややもすると、現場は管理のための教育という形で進めがちです。現場によく行きますが、交通安全教育、防災教育、防犯教育、全部共通しているのですけれども、例えば、避難訓練は教育と言えるのだろうかとか、防犯教育だったら「いかのおすし」という語呂合わせを覚えることを指導している。果たして「いかのおすし」は安全教育なのだろうかとか。交通安全教育だと、「ぶたはしゃべる」という語呂合わせで自転車点検を行い、それが教育だというふうになってしまっている。まず管理というものがあって、それに合わせるように教育を行い、それで満足してしまっている学校が多々あります。
 6ページの「安全教育と安全管理の連携」という箇所、ここでの書きぶりをどう表現するかということが重要になってくると思うのですが、管理と教育は当然両輪で必要だと思うのですけれども、まず管理があって、それに合わせるような教育を行っているという、そこを何とか打破していくように表現できないのか。この中の事例には、個人の成長だとか生き方など、いろいろなことを書いてあるので、それはいいと思うのですけれども、この6ページの辺りで、管理のための教育ではないということを書くべきなのか、「はじめに」の辺りで書くべきなのか検討してほしい。
 安全教育を突き詰めていくと、個々人の生き方ということに関わってくる。一人一人がいろいろなリスクのある環境の中で、災害や事故が想定される環境の中で、一生をかけてどうやって生きていくのだということを学び、考え、問いかけていくのが安全教育だと思っています。そういう点を6ページの辺りかどこかで、うまく表現していただくと大変ありがたいと思いました。
 以上です。
【渡邉座長】  ありがとうございました。
 いかがでしょう。ほかには御意見ございませんか。𠮷門委員、お願いします。
𠮷門委員】  少し遅れて参加させていただいて、今、皆さんのお話を伺っていました。
 今の御指摘ももっともだと思います。例えば高知県教育委員や蓮池小学校の事例を見ますと、本当に重要なところがここに反映されているのかちょっと疑問に思うところがあります。
 高知県教育委員会のさっきの御説明で、学校安全計画のひな形を示して云々があったと思いますが、高知県教育委員会は、学校全体で安全教育をどんなふうに行っていくかという根幹のところを「学校安全教育全体計画」として出していて、表記の中には全体計画という言葉がありますけれども、そういうところ、学校安全計画の例なんていうのはどこの自治体でもやっていらっしゃると思いますし、文科省のフォーマットもあるわけでして。
 何を伝えているかというのは、ヒアリングを受けた人がどう話したかにもよると思うのですけれども、例えば高知県教育委員会だと、それぞれの内容について資質・能力ベースで体系化した一覧表を示しているとかというのが、高知県教育委員会の特徴として言えるのはそういうところなのかなと思っていますが、その記述は見られなかったことが気になりました。
 それから、冒頭の安全教育のところで「『生きる力』をはぐくむ安全教育」の構成の視点として、目標、内容、進め方、評価の4つの観点から体系的にということが何度か繰り返し表に言われていますので、先ほどの評価のところの事例にもう少しそういう視点が見えると、今の藤田先生の御指摘にも合致するのかなと思いました。
 結局、どういう目標を持って、何を指標として取組を評価し、それを次にどう生かしたのかというところまで、何か1つでもそういう見せ方ができると、事例として集めるのが難しいのであれば、どこか1つでもそれが示されると、初めに書いたこととの整合性が取れるのではないかと思いました。
 以上でございます。
【渡邉座長】  ありがとうございました。
 それでは、桐淵委員、お願いします。
【桐淵委員】  資料をまとめていただいて、ありがとうございます。
 この資料の6ページ。とても細かいことですが、文言、言葉の使い方がちょっと気になりました。右側の「2 安全教育と安全管理の連携」、この「連携」という言葉は何かほかの公文書でも使っていますかね。「連携」というと、組織同士とか人間同士が協力し合って、連絡を取り合ってという意味合いだと思うのですが、ちょっと気になりました。意味は分かります。訴えたいことは分かりますが、これは「取組」の連携なのでしょうか。何か違和感を持ちました。
 あと、全体に、細かくは読んでいませんが、文言の使い方や表記も含めてチェックが必要かなと思いました。
 それから、2点目に、今更ながらで大変恐縮ですが、2つの資料、表題が「実践解説」という言葉を使っていますよね。もう一つの資料も「実践解説」なのですが、「実践解説」という言葉はどうなのでしょうか。「実践」を「解説する」のでしょうか。今まで表題まで考えたことがなく、完成を目指す段階で気になったので、お許しいただきたいのですが、「実践資料」なら分かるけれども、「実践を解説する資料」なのか、ちょっとそれも気になりました。最終的にチェックしていただければ結構です。
 それから、3つ目、これも全体的なことですが、2つの資料ともリーダー層を対象にしていますよね。教育委員会、学校の設置者、あるいは、中核を担う教職員というリーダーを対象に作られている資料だということでうたってありますが。実際そうだと思います。これだけ分厚いものを現場の教職員一人一人が全部読み切ることは難しいので。
 そうなると、リーダー層に対してこれをアピールしたとして、一人一人の教職員、実際に子供と毎日向き合って教育活動に取り組んでいる一人一人の教職員にどう届けるかという戦略的な見通しも、ぜひ文部科学省のほうでしっかり立てて取り組んでいただければと思います。要望です。
 その際、これを1枚にまとめたアピール、チラシのようなものを作るとか何らかの形で、一人一人の教職員に呼びかけるような手段をお考えであれば、それはぜひ聞かせていただきたいと思うのですが、リーダー層に訴える以上、これをどうやって一人一人の教職員に届けるかということもきちんと考えてアピールしていただければと思います。
 以上です。
【渡邉座長】  それでは、首藤委員、お願いします。
【首藤委員】  社会安全研究所、首藤です。手短に申し上げます。
 まず1つは、それぞれの疑問形になっている項目ですかね、それの下に最初に示していただく事例、取組例のポイントというか要素というのでしょうか、それはまだ検討中で現在グレーの文字になっているところですけれども。それと、あとそこに示される事例との関係については、先ほどの危機管理マニュアルの見直しのほうで申し上げたのと全く同じことなので、少し検討していただきたいと思います。
 もう一点は、もしかしたら瑣末なことかもしれないですけれども、9ページの教育委員会編の目標に関する取組で項目が2項目あるのですけれども、私だけかもしれませんが、これ順番逆じゃないですかという気がするのです。各学校に目標を共有していますかが先で、それを共有した上で着実な目標達成を促していますかというふうに順序がありそう。ほかの項目ももしかすると順序的なものがある部分があるかもしれないので、この項目の並べ方も気をつけて見ていただいたらいいかなと思いました。
 以上です。
 
【渡邉座長】  それでは、長塚委員、お願いします。
【長塚委員】  ありがとうございます。
 安全教育の実践事例として私立学校の取組を、私立学校の団体組織ではなかなか把握できていないので、紹介をすることに苦慮していたのですけれども、結果的には、数校の事例を発掘して御掲載いただいたようでございます。少し安心しております。
 そもそも、私立の小中学校の数というのは公立に比べて多くはないのですけれども、それでも独自の教育を開発するという側面が私立にはございます。そういう中で、私立学校の実践事例として、たとえばルーブリックを用いた防災教育、これなどは平素の教育と結びついた事例として、また、資質・能力の教育を公私立とも展開するという上で、他の学校の参考になるのではないかと強く思ったところでございます。
 私学の団体としては、これから安全教育に関してどういう取組をしているか各学校に調査をすることも考えておりますので、また今後そういう事例を御紹介できたらいいなと考えております。ありがとうございました。
 
【渡邉座長】  ありがとうございました。
 それでは、ただいまいただいたことにつきまして、事務局のほうから御回答をお願いします。
【合田補佐】  様々御指摘いただき、ありがとうございました。
 まず、今回の文章、まだ煮詰まっていないところがありまして、大変恐縮でございます。また、各自治体の事例のところにも、最終的にまた、この文言で取組が合っているかどうかのチェック、確認もお願いする必要があると思ってございまして、そういった中で文言ですとか思っているのと少し表現が違うよとかいうところは修正を図りたいというふうに考えております。
 また、藤田先生から御指摘いただきました評価から効果をきちんと出していくといったところについても、この評価の事例のところの中でできるだけ盛り込みたいと思ってございます。
 また、小川先生から御指摘いただいた点も非常に重要だと思ってございまして、恐らく6ページの辺りのところでもう少し書ければいいかなと思ってございます。また、安全教育と安全管理の関係の話も、もう少し言葉を丁寧にきちんと書くようにしたいと思っております。
 また、𠮷門先生からいただいた御指摘についても、先ほど申し上げました、最後、きちんと文言とか、各自治体、学校が大事にしていることが何かというところのずれがないようにというところは対応していきたいと思ってございます。また、評価のところの書きぶりも、できるだけ精査というか、磨き上げを最後していきたいというふうに思ってございます。
 あと、「実践解説」という資料の名前がどうかというところで、少なくとも、最低限思ったところといたしましては、今の表紙のものですと「実践解説」だけが文字としてすごく大きくなってございまして、その前にある「教育活動全体を通じて効果的な安全教育」とか「実効性のある危機管理マニュアルの運用見直し」とか、そこも大事だなというふうに改めて思ったところですので、「実践解説」だけが目立つこのデザインをまず見直す必要があるかなというのが1つあります。
 また、名前については、「実践資料」がいいのか「解説資料」がいいのか「実践解説資料」がいいのかというところは、最後、幾つかの案の中で整理をしたいと考えております。
 また、周知のところについても、こちらが出来上がりましたらば、各教育委員会等に下ろしていくわけなんですけれども、そのときにできるだけ、大部になりますので、それだけではなくて追加で何かしらをつけて、お届けしやすい形というのは少し検討させていただきたいというふうに思っております。
 最後、首藤先生から御指摘いただいています項目の下のところのグレーの部分、こちらはまさに危機管理マニュアルと同様に重要なところでございまして、きちんと進めていきたいというふうに思います。
 また、長塚先生におかれまして、私立の取組について、さらに今後も様々、協会のほうでも事例の発掘等も御協力いただけるということで、大変ありがとうございます。継続的に更に取組を進めたいと考えております。
【渡邉座長】  平塚委員から手が挙がっております。お願いします。
【平塚委員】  すみません、短時間で。
 さっきと同じです。構成の「項目名」と「現場の課題感」との間で整合性が取れていないところがあるので、この辺は見直していただけるといいのかなと思っています。
 あと9ページの表、「項目」と「項目名」、一番上のところですかね、これが22ページだと「本資料での取組紹介」になっていたりするので、この辺りもこれから統一していくのかなと思いますので、よろしくお願いします。
 以上です。
【渡邉座長】  ありがとうございました。御意見を承ったということで。
 安全教育のほうにつきましても、先ほどのマニュアル同様に、また御意見、お気付きの点がございましたら、今後1週間程度の目安で事務局までメールで御連絡をお願いいたします。
 また、今日いただいた御意見と後からいただく御意見なども含めまして、最終的には座長扱いという形で進めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。事務局及び委託業者と最終版を取りまとめて、座長が最終的に確認した上で完成版を皆さんに御報告するという形にしたいと思っております。
 これらの成果物のことなのですが、公表につきまして、事務局のほうから御説明をお願いします。
【合田補佐】  先ほど御議論いただきました危機管理マニュアルと安全教育の2つの成果物につきましては、完成版を整えるに当たりまして、先ほど申し上げましたとおり、ヒアリング先である各学校・自治体への確認作業、また、もう少しブラッシュアップの作業も必要となってございます。そのため一定の時間を要する見込みでございまして、公表の時期につきましては、来年度、令和8年度に入ってからとなる予定とさせていただければと考えております。
 また、この後御協議いただきます学校事故データの関係につきましては、1つ、令和6年度分の基本調査結果の取りまとめ、こちらについてはできるだけ年度内に公表できるように準備を進めたいというふうに考えているところです。
 一方で、もう一つございます詳細調査報告の横断整理、こちらにつきましては、自治体の確認作業等も今後必要になってございます関係で、こちらも令和8年度に入ってからの公表を予定しているところでございます。
 以上です。
【渡邉座長】  ありがとうございます。このようなスケジュールになっているということになります。
 以上、議事の1と2を御議論していただきましたけれども、これ以降の議事に関しましては、議論において個々の学校事故に触れる可能性もありますことから、非公開で行います。ユーチューブで会議の模様を傍聴されていた皆さんはここで終了となります。非公開の準備を行いますので、有識者の委員の皆様はそのまま少々お待ちください。それでは、お願いします。
 
―― 了 ――

(総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課)