障害者の生涯学習の推進を担う人材育成の在り方検討会(第10回)議事録

1.日時

令和4年3月2日(水曜日)10時00分~12時00分

2.場所

オンライン開催

3.議題

  1. 障害者の生涯学習推進のための事例集について
  2. 障害者の生涯学習推進を担う人材育成の在り方に関する議論のまとめについて
  3. その他

4.配付資料

【井口係長】  それでは始めさせていただきたいと思います。障害者の生涯学習の推進を担う人材育成の在り方検討会、今回が第10回目ということで、大変恐縮ですが、今日はオンラインで開催をさせていただきます。
 では冒頭、清重室長より御挨拶させていただきます。

【清重室長】  清重でございます。皆さん、お忙しいところありがとうございます。
 第10回ということでございまして、今日は報告書のまとめ案について御議論いただければと思っております。よろしくお願いします。

【井口係長】  では、この後の議事進行を津田さんにお願いできますでしょうか。

【津田座長】  よろしくお願いいたします。おはようございます、津田です。オンラインでの司会というのは慣れないので、不手際が多いと思います。今日もよろしくお願いします。
 この間、事務局の皆さんが大変精力を使って事例集と、それから議論のまとめについて、原案を作成していただきました。多分、委員の皆さんも様々な意見を寄せられたと思うんですけれども、かなり完成度の高いものができていると思います。
 今日は年度末で、もうほとんど最終のところまでのデッドラインまでの時間がないというような状況ですので、あまり大きな変更等はできないかと思いますけれども、後悔のないようなチェックを最後のところでできるといいなと思います。
 それでは、まず、事例集のほうですね。昨日、事例集のゲラをお送りいただいていますので、多分皆さんも御覧いただいていると思います。僕は、気がついたことをもう既に事務局にお送りしてしまっているんですけれども、皆さんもそういうふうにされた方もおられるかと思います。
 基本的に、デザインですよね。なるべく手に取って読んでもらって、多くの人たちに関心を寄せてもらえるようなものにしていこうということでしたので、それにふさわしいものになっているかどうか、読みにくいところはないかどうか、そういったところがメインになるかと思います。まずそこから、この件に関しては、お気づきのことをどんどん上げていただくというのがいいと思います。
 事務局から、まず少し御発言いただきましょうか。見てもらう、発言をもらいたいポイントとか、そういったことがあればお願いします。

【井口係長】  ありがとうございます。
 見ていただいたとおりなんですが、現状は、表紙ですとか扉のデザインなども含めて、デザイナーのほうから、何度か我々とやり取りをした上での案が出てきております。まだ若干、副題が小さいですとか、あとはイラストが偏っているのではないかとか、そういった点でデザイナーと若干のやり取りを事務局もしておりますが、その上で全体のデザインのイメージは、ここから大幅な変更は難しいんですけれども、微修正、微調整はもちろん可能ですので、デザイン面での御意見を何かいただければ、最後にそれを反映、調整したいと思っております。
 それからあとは、皆さんに御担当いただいて御執筆いただいた箇所があると思いますけども、そちらについての原稿の確認もお願いしたいと思います。こちらも大幅な変更は難しいんですけど、表現の修正ですとか、その他調整をいただける部分はまだありますので、御確認をいただきたいと思っております。その点については個別にやり取りができればと思いますが、全体についての御意見はこの場で賜れればというふうに思っています。
 それともう一つ、今日御報告させていただこうと思っていたことの1つに、12ページ、13ページにあります兵庫県朝来市の講座の紹介をさせてもらっていますけれども、この取組については、実は映像も、別途事務局のほうで取材をして制作をしております。それを皆さんにも共有させていただけたらなというふうには思っていまして、今日、貴重な時間の中でお時間いただくのも恐縮ではあるんですけれども、もしよろしければ、先にそちらを御覧いただいてもよろしいでしょうか。

【津田座長】  そうしましょう。

【井口係長】  ありがとうございます。では、よろしくお願いします。

(映像上映)

【鈴木係員】  事務局の鈴木です。
 この映像にはまだナレーションを当て込めてなくて、テロップも含めて追加されるというような状況になっています。よろしくお願いします。

(映像上映)

【鈴木係員】  では、私のほうから簡単に解説をいれさせていただきます。
 朝来市では、年間5回という回数で、「調理学」や「美術学」などのテーマを決めて、講座を開いています。

(映像上映)

【鈴木係員】  この日は、調理学ということで、ハンバーグ作りの様子を収録してきました。朝来市は年間15万円ぐらいの予算で、スタッフも含めて無理なく楽しく、やっている等身大の事例ということで今回、取り上げています。
 先ほど出てきたのは、担当者の方と、この日の講師の方です。この後、参加者の方のインタビューもありますので、御覧ください。

(映像上映)

【井口係長】  ちょっと長い映像で恐縮です。鈴木さん、補足コメントはありますか。

【鈴木係員】  テロップや字幕がなかったので、分かりづらい部分はあったかなと思うんですけど、このあたりはそういったものが入ることでもう少し分かりやすくなるかと思います。また、事例集に掲載されているの朝来市の事例記事とリンクするような内容にしてありますので、セットで御覧いただけると、よりわかりやすくなるかと思います。
 以上です。

【井口係長】  この映像は以前、みんなの大学校と、あと学びの会の2つの事例映像の第2弾ということで、行政の取組も今回取材をして新たに制作し、この事例集ともリンクをしようという意図で制作をいたしました。
 まだ完全に出来上がっていませんので、何か皆さんのほうからコメント等あれば、編集やテロップの作成に生かしたいと思いますので、事例集と併せて、よろしければ御感想やコメントをいただけるとありがたいと思っています。よろしくお願いします。

【津田座長】  ありがとうございました。それでは、今見た映像についての感想などは時間を取ってもいいとは思うんですけれども、今日はあまり時間がありませんので、主に事例集のデザインだとか、大きな枠組み、何だろうな、ここはやっぱり直したほうがいいんじゃないかというところについてのコメント、ということでいいですか。お願いいたします。
 よろしいでしょうか。それでしたら、せっかくですので、まだ皆さんのお声を伺っていないので、委員の方たちにお一人、一言ずついただきましょうか。いいですか。特に何もないようであれば、全体の感想みたいなことを言っていただいたら、それでも結構ですので。
 では、平井さんからお願いしていいですか。

【平井委員】  とてもよくできていると思います。井口さんが出てきたのがいいと思います。一貫してこの事業全体を推進してきた担当者が語るのはとてもいいと思います。

【津田座長】  そうですね。ありがとうございます。
 では、志々田さん、お願いいたします。

【志々田委員】  映像のほうですか。

【津田座長】  映像も少し話していただいてもいいと思いますが、主に事例集を。

【志々田委員】  映像のことは1点だけ。最後にピアニカの音で音楽が入るところがあるんですけど、ちょっと井口さんの声がしっとりしているからだと思うんですけど、ピアニカのほうが強いんですよ。なので、音のボリュームか、ピアニカって結構響く音なので、何か音が違うほうがいいように視聴者として感じました。そこを御検討ください。
 それから、事例集のほうなんですけど、私はとても好きなんですが、1点だけ、どうでもいいことなのかもしれないんですけど、お寺がすごい出るんですね、お寺と神社が。別に宗教をどうのこうのと言うつもりはないんですが、何か意図があるのか、それとも日本の風景としての神社仏閣なのか、鐘だとか、本堂だとか、最後のところにお坊さんがけさを着てというようなところもあるんですね。それは単純にデザインならいいんですけど、そういうことは大丈夫かなと、ちょっと気になっただけです。
 以上です。

【津田座長】  ありがとうございます。大きなところで言うと、3ページ目の鳥居と、最後の、今おっしゃっていただいた、お坊さんが割と大きく出ているというところでしょうか。
最初が鳥居なので、バランスが取れているといえば取れているのかもしれない。この辺、どうなんでしょう。

【井口係長】  ありがとうございます。御指摘のとおり、これは一つのデザインコンセプトにもなっていまして一番最後のページ、奥付のところに、実はデザイナーに入っていただいた鈴木一郎太さんから、このデザインについて少し説明を入れていただいたほうがいいだろうと、書いていただいた文章があります。それだけ読ませていただきます。
 「《今冊子のデザインコンセプト》お寺や神社は地域のいろいろな人を受け入れる気質を持った場所でした。様々な人が交わったり、それぞれのことに取り組んでいたり、境内で過ごす中で学びも多く生まれていたことだろうと想像します。この冊子では、コミュニケーションと学びの象徴として寺や神社にある物や雰囲気をデザインやイラストに取り入れています」ということでして、デザイナーのデザインコンセプトと言うんですか、若干、和風のイラストですとか、デザインとか、色使いとかに合わせて、「共生社会」とか「学び」というタイトルに連想してこのような意図があるということなんです。
 とはいえ、確かにあまり宗教色が強くなるというのは、文科省の制作物としては好ましくないかとは思いますので、一部は変えていく必要はあるかと。
 例えば、今、志々田さんのご指摘を伺っていて、けさを着たお坊さんなどのデサインは、さすがにちょっと検討したほうがいいかなとか、そんなことをちらっと思いましたが。いかがでしょうか。

【津田座長】  ありがとうございます。デザインコンセプトについて、今みんなで確認できたことはとてもよかったと思います。その上でというところで、特に気になったりするところがあれば修正したらいいと思うんですけれども、これでしっかりとしたコンセプトの上で神社仏閣が出ているということであれば、僕自身はそんなに大きな問題はないかと思うんですが、むしろ肯定的に評価できるんじゃないかなと思います。志々田さん、いかがでしょうか。

【志々田委員】  すいません、見落としていたようです。おっしゃるとおり、コンセプトとして……、できればもうちょっと大きく書いていただけるといいのかなと。奥付で、しっとり書いてあると思うんですけど。不思議だなとは、みんな思うと思うんですよね。なので、コンセプトは別に何の問題もないと思います。私もすてきだと思います。

【津田座長】  ありがとうございます。

【井口係長】  また相談してみたいと思います。ありがとうございます。

【津田座長】  では、青山さん、お願いいたします。

【青山委員】  事例集、とてもすてきに出来上がってうれしく思っています。随分足を引っ張ったところが多かったので、ちょっと安心したところもあります。
 自分の原稿のところは赤を入れたくなったところがあったので、そこは昨日、既にお伝えしているんですけれども、全体として、最初よりもこう、今の朝来の例とか、当初より事例が少し増えて盛り込めたことは、目配りがより多くのところにできてよかったなという印象を持っています。
 また、この時代ですので、こういった動画コンテンツと連動しているということも、すごくいいことだなと思って拝見していました。
 以上です。

【津田座長】  ありがとうございます。
 それでは、大森さん、いいですか。大森さんと、もし大森さんのお仲間の方たちも御発言いただけるようだったら、大森さんから御指示いただいたらと思います。お願いいたします。

【大森委員】  大森です。映像、ありがとうございます。それから、事例集もありがとうございます。
 映像は、すごく元気な感じで、明るい感じで、何か引き込まれるというか、その場の雰囲気がそのまま伝わってくるような映像だったなと思いました。
 それから、事例集のほうもありがとうございます、すてきにまとめていただいて。青山さんのほうから、もしかしたら修正が入って、既に届いているかもしれないんですが、幾つか文字の修正をしたほうがいいなというところが見つかりましたので、それは後でお送りするといいでしょうか。
 あと、大きく気になったのが、23ページのcommentのところに百瀬さんのコメントが入っていて、後から梶野さんから御指摘があるかもしれないんですが、梶野さんの御指摘いただいたページのcommentに、私のだけかな、百瀬さんのコメントが入っていたので、ここは多分間違っているのかなと思いました。
 それとあと、百瀬さんのコメントいただいた19ページの「障害者本人の立場からのcomment」というところで、百瀬さんの肩書というか、所属みたいなものが括弧書きであると思うんですが、一応NPO法人という頭をつけていただければというのと、活動参加者を「実行委員」というふうにしていただけるといいかなと思いました。
 そのぐらいでした。

【津田座長】  いえいえ、いいです。個別のこういう修正点は、多分、データでお送りしたほうが間違いがないと思うので。

【大森委員】  そうですよね。分かりました。じゃ、後でお送りします。

【津田座長】  いろいろとお送りするといいかと思います。

【大森委員】  はい。

【井口係長】  ありがとうございます今の19ページの修正の件は、また大森さんと御相談をさせていただきます。

【大森委員】  はい。

【井口係長】  それから、23ページのcommentとか副題は、すいません、これは誤って入っております。これもあとでまた梶野さんと御相談したいんですが、23ページのcommentのところは、今のところ、東京都の公開講座全体の経緯とか趣旨を梶野さんが書いてくださっているので、このcommentのところはもう少し具体的な事例として、あきるのクラブの取組を御紹介できたらなというに今、調整をさせてもらっております。
 ちなみに写真も、あきるのクラブの活動風景の写真を今、載せていただいています。
 いかがでしょうか。梶野さんにコメントいただければありがたいと思います。

【津田座長】  大森さん、もういいですか。ほかのことは大丈夫ですか。

【大森委員】  はい、今のところ1点大丈夫ということでしたので、以上で。

【津田座長】  分かりました。
 では、梶野さん、お願いいたします。

【梶野委員】  遅れて入って申し訳ありませんでした。
 事例集を、神社が載っているところはやっぱり慎重に、文科省のほうで御相談いただければいいかなと思います。僕は、インパクト的に強過ぎるなと思ったのは、目次のところに、後ろに背景が載っちゃっているところあたりが、ちょっとインパクト強過ぎるかなと個人的には思いました。
 あと、私の書いた原稿のところは、さっき井口さんに指摘していただけたと思うんですけど、副題ところが「練馬区自立支援協議会の取り組み」になっているので、取っていただければということ。
 あとは、百瀬さんのコメントを入れていただいたのは、すごくよく出ていいなと思って見ていました。当事者の参加というのもこういうところにも見えるというのは、すごくすばらしいことだと思いました。
 あきる野学園の件に関しては、ぜひ調整させていただけたらと思います。よろしくお願いします。
 以上です。

【津田座長】  ありがとうございました。おおむね皆さん、とてもいい評価をいただいて、僕自身も、やっぱり原稿だけよりも、デザインが入っていると見違えるなというふうに感じました。つい手に取りたくなるようなデザインだけども、中身はかなり重厚で、読みやすいかというと、そうでもなかったりするなというところで、そのギャップみたいなところもまたいいのかもしれませんけど、というふうに感じました。
 修正していただきたいなと思ったことがちらほらありましたので、1回メールで差し上げたんですけれども、あんまりたくさんは修正できないと思いますので、またこれは事務局さんの判断で、修正できるところは可能な限り修正していただくというふうにお願いしたいと思います。
 動画のほうも、兵庫県でそういう活動をしているということ自体を存じ上げなかったというところを少し反省しているところもありますし、それから、語りに出てくることというのは障害者青年学級の活動ともかなり共通する部分というか、普遍的なことを話されているなということで、とてもいい題材だというふうに感じました。
 というところで、特にそれ以上のところは、この事例集については、大きな観点、論点というのはないですね。
 それでは、事例集のほうの話はこれで一旦幕と……。

【井口係長】  平井さんが今、手を挙げておられます。

【津田座長】  どうぞ、平井さん、お願いいたします。

【平井委員】  ごめんなさい。さっきビデオに関する感想だけかと思ったので言いませんでしたが、事例集への意見、宜しいですか?

【津田座長】  すいませんでした。

【平井委員】  全体としてはいいとは思いますけど、コメントの部分。私は、3つコメントしているんですが、元特別支援学校教師としてのコメントは志々田さんの原稿だけなんですね。あとは、そういう立場で発言をしてないので、むしろ、ただのコメントにしたほうがいいのかなという気はしましたけれども。ちょっと御検討ください。
 以上です。

【津田座長】  ありがとうございます。
 それでは、以上のところで、この事例集についての議論は一旦幕とさせていただこうと思います。いいですか、井口さん。

【井口係長】  はい。今の御指摘の件も含めて、個別に調整をさせていただければと思います。目次の鳥居は、多分、入り口だから、あえてこういうデザインなんだろうと思いつつ、梶野さんの御指摘も踏まえて、調整をしたいと思います。ありがとうございます。

【津田座長】  ありがとうございます。よろしくお願いします。
 それでは、2つ目の議事ですが、障害者の生涯学習推進を担う人材育成の在り方に関する議論のまとめについてということで、こちらもかなり精力的に作成をしていただきました。本体と、それから別添と2つありますけれども、これについては少し丁寧に話をしていかなくちゃいけないかなと思います。
 1回、皆さんから意見を出していただいて、それを集約したものをということになりますので、皆さんの観点はかなり反映されているというふうに思いますけれども、まだ見逃しているところとか、致命的なところがないようにするということがまず大事なことかなと思いますので、ちょっと目を光らせながら、最後の話をしていただきたいと思います。
 ということで、本体のほうの1ページ目から順に話をしていこうと思いますけれども、そういう進め方でよろしいでしょうか。ちょっと時間がかかると思いますけど。
 では、まず目次を見ていただきましょうか。これは、各章の項目がそのまま反映できるようになっているので、ミスプリとかはないと思いますけれども、全体としてこういう構成になっているというところです。何かお気づきのことはありますか。
 大丈夫ですか。次のページに進んでも、前のページに戻って発言していただくのはありにしようと思いますので、先に進みます。
 では、1ページ目のところから行きます。「障害者の生涯学習を担う人材の現状と課題」というところで、現状把握をしてくださっているところです。この1ページ目のところで問題かなと思ったことがあれば、御発言いただけますか。

【青山委員】  ちょっと確認なんですけど、井口さんからいただいた反映溶け込みというやつと、ファイルは机上配付のものと同じ、どちらを今確認するのがよいですか。

【井口係長】  基本的には同じものです。私が「溶け込み」というふうに書いたものが、若干黄色のマーカーとかが残っていたバージョンだったかもしれませんが、内容的なものは全く一緒になります。

【青山委員】  ありがとうございます。

【井口係長】  画面共有したほうがよろしいですか。

【津田座長】  そのほうがいいですね。

【井口係長】  分かりました。では、私のほうで画面共有させていただきます。
 今、1ポツの(1)辺りを中心に、まずはというふうになっているかと思います。

【津田座長】  よろしいでしょうか。「②現状と課題」、2ページ目のほうも見ていただきましょう。
 よろしいでしょうか。少し飛ばしぎみになってしまいますけれども、3ページ目に行きましょう。「本検討会による検討課題」です。

【井口係長】  ここについては、実は一番最後のなお書き以降のところを、梶野さんに御指摘いただいて追記をさせていただいた部分になります。(2)の上のほうは、もともと設置したときから決まっていたことを少し整理しただけなんですが、なお書き以降は、今回中心になっているのが、学校卒業後の知的障害者のことを主に検討してきた部分があるということは明記しておいたほうがいいだろうというような意見をいただきまして、そのことをここに表現したものになっておりますので、その部分なども御確認いただければと思います。

【津田座長】  よろしいでしょうか。まず知的障害のある人たちを中心に据えているというような記述が冒頭のところであったほうがいいかという御指摘に合わせたということですけれども、いいですよね。
 それでは、4ページ目に行きましょう。「障害者の生涯学習を担う人材の在り方 (1)障害者の生涯学習支援を開始するにあたり必要となる認識や知識」というところです。この「別添○参照」というのは、何がこの丸には入るのですか。

【井口係長】  ここは文書名を入れようと思っております。完全に別ファイルにするのではなくて、一式にして本文の後に別添ファイルがくるというようなことを想定しておりました。
 ただ、電子ファイルで言うと別ファイルになるので、この辺りの調整は事務局のほうでもさせていただきたいと思っていますが、そのようなイメージです。

【津田座長】  なるほど。この報告書と事例集は、だから一体のものと考えて編集されているということですよね。

【井口係長】  そうですね。いわゆる参考資料的なものとして、一緒に読んでいただくのがいいかなと思っているんですが、ちょっとボリュームが出過ぎてしまうという問題もあるかなと思うんです。もう1個別添で各論というのもありますし、さらに事例集は事例集で36ページになっていますので、この辺りの扱いはまだ整理し切れてないんですが、事例集については別添にせずに、別冊にしてしまったほうがよいかなというのが、現段階での私の考えではあるのですが、この辺りにも御意見あればいただければと思います。

【津田座長】  この会議で精力を使って作成したものなので、それはセットで出せるのであれば、出すのがいいと思いますよね。若干、報告書としてあまり見たことがないような形かなと思いますけれども、とてもよいと思います。
 いかがでしょうか。ほかのところでも結構です。この4ページについて御意見ある方はおられませんか。

【志々田委員】  よろしいですか。②の事例集の性格と活用方法なんですけど、できれば、節が変わっているので、「共生社会のマナビ~」という、その前の行に書いてある報告書のタイトルを出しての性格と活用方法ということにして、その下の「事例集は、」というのは、「本事例集は、」というふうにすると、日本語として読みやすいかなと思いました。
 ざーっと読んでいったときに、何だったっけ、事例集ってという、私はこの「マナビ」という冊子を事例集とあんまり思っていなかったのもあって、一瞬戸惑ったので、そういう書き方が分かりやすいかと思います。
 以上です。

【津田座長】  どうもありがとうございます。事例集って、僕らの中ではもうなじんでいますけれども、これを読む人はなじんでいないということを前提にすると、確かにそうかもしれないですね。ありがとうございます。
 では、5ページ目に行きましょうか。5ページ目で何か思われることがある方はおられますか。ちなみに、「図書館司書、博物館学芸員、その他の社会教育施設職員」のところに、井口バージョンでは黄色いマーカーがつけられているのですが、この黄色いマーカーの意味は何でしたか。

【井口係長】  これは単純な消し忘れでして、この項目を後から追加して、図書館の担当の方に見ていただいたときにアサインするためにつけていただけのものでして、深い意味はないんです。読書バリアフリーの施策の関係で、やはり図書館も入っていたほうがいいんじゃないかというようなことを内部で議論をして入れた経緯がありまして、そのような意図です。

【津田座長】  確かにそうですね。ありがとうございます。
 5ページ目、いかがでしょう。
 いいですよね。この柱とするところが、(ア)「当事者中心の生涯学習」の視点、(イ)障害や障害者本人に関する基礎的知識・理解、(ウ)当該地域において活用できる資源に関する知識やそれらを調整・活用する能力という、この3本柱で押さえているというところがみそかというふうに思います。

【平井委員】  ちょっと意見、いいですか。内容的というよりも、このページが、文章の中に字体が変わっているのちょこちょこと入っているんですけど、これは何となく読みづらいですね。

【津田座長】  そうですか。あまり気がつかないけど。

【平井委員】  強調しているんだろうとは思うんですけど。

【津田座長】  そうですか。ごめんなさい、僕の見ているのでは全く。

【平井委員】  あれ、違う? 5ページ目だよ。事業推進者、講師/指導者とかというところがゴシックになっていて、その後(ア)(イ)(ウ)は、いわゆる節として出すときにはゴシックでいいんですけど、これは文章の中で書いてあるのでどうなんだろうなと思って。

【津田座長】  そうなんですね、気がつきませんでした。どうなんですか、意図として、まず御説明していただくというか、もしフォントを変えておられるのであれば。

【井口係長】  ありがとうございます。そこまで深い意味はないんですが、このポイントになる整理のところだけ字体を変えたほうが、多少強調されるかなというぐらいのものでした。確かに、読んでいて若干違和感があるという御印象であれば、ここは別に普通の明朝でも構わないかなということは思っているところではあります。

【平井委員】  逆に、私が引っかかったように、むしろ読み手が引っかかってくれれば「強調」という意味では意図は果たせているのですね。それでいいかな?

【井口係長】  最初は囲みで表現しようかとか、多少べたっとした文章が並ぶよりは、少しリズムをつくるというか、何かそのような意図だったので、どちらがよろしいですか。
 あと、文章でつなげてしまっているんですけど、1回文章を切って箇条書に入るみたいなやり方ももちろんあり得たと思うので、この辺はお好みに合わせて、我々のほうでアレンジはさせていただきたいと思います。

【平井委員】  お任せします。

【津田座長】  読みやすさですよね、大事なのは。違和感もそうかもしれませんけど、むしろ読みやすいかどうかというところを基準にするのがいいと思います。

【志々田委員】  私は、四角に囲んだほうが見やすいかなと思いました。「事業者/コーディネーター」と、「講師」と、「学びを支援するサポーター」というところだけ四角で囲んであると、強調しているんだなというふうに読みやすく見えます。
 以上です。

【津田座長】  ありがとうございます。全体的に、左にインデントをかけるということもあり得るかもしれないですね。そういったところで、読みやすさという観点から工夫していただくのがいいと思います。
 5ページ目、ほかにありますでしょうか。

【青山委員】  これも細かくて、ワードの仕様だと思うんですけど、注がページをまたいじゃうのは、もうこれはしようがないんですよね。

【井口係長】  これもなるべく発生しないほうが、確かにいいですよね。御指摘ありがとうございます。

【青山委員】  「Learning to」で切れちゃうので、できれば注の文章がページに収められるといいなと思っています。

【井口係長】  ありがとうございます。

【津田座長】  では、6ページに行きましょう。6ページ目、いかがでしょうか。
 6ページ目は、単純なところですけども、「言える」の後の丸が2つあるというのは直っているのかな。

【井口係長】  すいません、直し漏れていました。ここ、実は冒頭のところは、津田さんに御指摘をいただいて、もう少し理念的なものをきちんと書き込んだほうがいいのではということで、『学習:秘められた宝』の引用等も入れたところなんですが、このような表現で大丈夫かというところは確認をいただきたいと思っておりました。

【津田座長】  僕は、ここはかなりよくなったというふうに感じています。障害当事者という言葉を最初は使っておられたんですけど、当事者という概念自体が、後のほうに「共に学ぶ当事者」という言葉もあって、ちょっとぶれを感じたので、まずはLearning to live togetherと、共生社会ということを念頭に置いた上で、障害のある人たちはそこから排除されてきたということから、当事者中心という概念を出してくるといいのではないかという御意見を申し上げたんですけれども、そういう流れとして僕自身はすんなり来るなというふうに思いました。
 ほかの方で、もし前のほうがよかったという方がおられたら御意見をお願いいたします。
 よろしいですか。そのほか、6ページ目のところ、お気づきのことはありますか。
 いいですか。それでは、7ページ目へ行きましょう。7ページ目は、「障害や障害者本人に関する基礎的知識・理解」に関するところに入ります。

【大森委員】  いいですか。真ん中辺りなんですが、「その際」につながる文章で、「学校在学中も障害の特性等に応じたペースや内容で学んでいる場合があること等を理解し」という文章が、前の並列になっているのが、交流の機会とか学びの機会が乏しい場合が多いということに対して、そこに並んで、学校在学中にこういうケースもあるよということを多分伝えていると思うんですけど、ごめんなさい、私だけかもしれない、ここに違和感を持ったの。「障害の特性等に応じたペースや内容で学んでいる場合がある」というのは……、すいません、うまく伝えられない。特に大丈夫と。

【津田座長】  この並列というのは、この「こと」と「こと」で並列なんですよね。

【大森委員】  そうですね。

【津田座長】  交流等の機会が乏しい場合が多いこと、支援やプログラムの検討を行うこと、これは確かに文章として少し変えたほうがいいかもしれないですね。

【平井委員】  ここはなかなか意味深な文章を作ったなと私は感心していたんですけど、大森さんがいつもおっしゃっているようなことを、支障のない限りでここに書き込んだというふうに私は思っています。

【津田座長】  単なる文法的な話なんです。

【平井委員】  あ、文法の問題。それならいいです、お任せします。

【津田座長】  ですよね。文法の話でしょう、今、大森さんが言っているのは。

【大森委員】  いや、文法の話じゃなくて、在学中に障害の特性等に応じた御本人のペースや内容で学んでいる場合があることというのは、学んでいるのは、当然そういうことなのかなという気がしていたんですよ。あえてここで「学んでいる場合がある」というふうに言うことの意味というか、むしろ学んでいない場合があるみたいなことを言われるんだったら、それを把握しておくというか、それを何か……、いや、すいません、何だろう、ここは何で「場合がある」という表現なっているのかがちょっと分からなかったというか。

【平井委員】  私が解説するのも変なんですけど、多分今、御本人がというふうに言ったんですけど、そうじゃなくて、「特性等に応じた」という言葉は、学習指導要領によく出てくる言葉なんです。この「学習上の特性」と言われていることが本人に起因することなのか、環境に起因することなのか、議論のあるところです。また学習内容という点で言えば、例えば特別支援学校の小学部に理科や社会がないとか、あるいは教科等を合わせた指導があるとか、そういう内容構成が特別支援学校の特徴なんです。
 そうした学びがいかなるものかという意見もいろいろあるわけですけれども、大森さんなんかはいつもそこら辺を指摘されているところもありますから、その辺をうまく表現したいなと私は思いました。

【青山委員】  いや、学校が何をしようとしているかは分かるんですが、そうでなくて、この「場合がある」って、何か変だと僕も思います。学校の問題を指摘したいのか、むしろフォローしたいのかもよくわからないので、少し直せるような気がします。

【津田座長】  ごめんなさい、文法は問題ないです。

【青山委員】  平井先生がおっしゃっていることはよく分かるのですが、その上でだと思うんですよね。学校に多分配慮して、一方的に悪く言わないようにした文章なのかなと思うんですけど、そりゃそうだろうという感じがしちゃうので、「場合がある」という表現に違和感があるというのは、言われて読み出すと気になりますね。

【井口係長】  御指摘ありがとうございます。いずれにしても、違和感があるということですね。単純に、特別支援学校のように、障害の特性等に応じたぺースや内容で学んでいる人もいるし、別に障害を持っているからといって、必ずしも皆さんが特別支援学級に行っているわけでもないので、そうじゃない学び方をしている人もいるだろうという程度の意味で、「場合がある」というふうに書いただけではあるんですけど。
 どのように直すのがよろしいですか。学んでいる場合があるという、「場合がある」を取るというのも一つかなと思いますし、そもそもこの文章の中で、ここを強調する必要性があるのかという御指摘であれば、変えるということも一つかなと思っているんですが、いかがでしょうか。

【平井委員】  私は、これは残してほしいと思っています。なかなか含蓄がある文章ですよ。深読みかもしれませんけど、私の深読みですけど。でも、この1節は大事な気がしますけどね。

【津田座長】  2つ目のことですよね。上のほうはいいと思うんですけれども、下のほうは、何を観点にするかというと、障害のある人たちは、割と学校の生活も多様であって、障害のない人たちと同じような学習をしている人たちもいるし、そうでない人たちもいるということをちゃんと認識しておいたほうがいいよというぐらいの話かなというふうに思ったんですけれども、そういう多様性みたいなことを書くほうがよくないですか。平井先生、いかがですか。

【平井委員】  多様性。

【津田座長】  うん。いろんな学びをしている人が障害のある人たちの中にはいますよという。

【平井委員】  いや、学校教育のツケが生涯教育に回るというか、そういう指摘を大森さんが以前からしていたんですよね。それをうまく書き込んだなと私は思った箇所だったので、いいんじゃないかなと思うんですけど。これは残したほうが。

【津田座長】  そういう点で言うと、2つ目の「こと」のところも、そういう読み方をする人は少ないんじゃないかと思います。

【平井委員】  そうか。

【津田座長】  一つは、価値判断まで入れるか、入れないかですね。入れるんだったら、入れる方向で行けばいいと思うんですが。

【平井委員】  だからこの書き方は、価値判断は入ってないんですよ。様々な学びがあるということを言っているにすぎないとは思います。

【津田座長】  どうでしょう。若干、価値判断的なところをニュアンスとして入れるということは、もちろん手ではあると思います。割と平井さんも大森さんも、そういうことはちゃんと述べておくべきことだろうというふうに考えておられるのであれば、少し分かるような表現にするほうがいいかもしれないですね。

【平井委員】  あんまり分からないほうがいいかもしれない。

【津田座長】  一旦、これは多様な学び方という、学校教育の多様な経験というようなニュアンスにしていただくというところで、少し分かりやすめな修正をするという方向にしましょうか。ここに全部集約することはありませんし、学校教育の中で生涯にわたる学びということがまだ十分根づいてないことだとか、十分に学ぶというレディネスが学校教育の中では身についてない、身につけるような機会がないということに対する課題みたいなことを、もしほかのところで書くところがあれば、それはそれでいいような気がするんですが。
 井口さん、いかがですか。どこかに、それはそれで書くというところはありますか。

【井口係長】  ちょっとすぐに、今ご指摘いただいた視点を書くところが思いつかないんですが。

【津田座長】  特別支援学校の教員についての話、特別支援教育のことを書く部分があったりするので、そこで学校教育のこれまでの在り方を見直すというような部分を後で少し検討するというふうな方向はあり得ますね。

【井口係長】  なるほど、ありがとうございます。別添のほうの特別支援学校のところで、接続の問題を少し指摘するようなことでよろしかったですか。

【津田座長】  それは後で検討しましょうか。

【井口係長】  はい。

【津田座長】  あり得ますね。それでは、ここの部分については、事務局に考えていただくということにしましょう。
 ほか、いかがでしょうか。7ページ。
 「合理的配慮」についての話で、基礎的環境整備が大事だよというところは割と前面に出ていて、あとは対話を通じて参加者固有のニーズに寄り添いという、この2つの軸が出ているというのは、ちゃんと書かれているなというふうに思いましたが、この「対話を通じて参加者固有のニーズに寄り添い」というところが、表現としてちょっと弱いなと思ったんですけども、これは僕がそこに観点を持っているからそう感じたのかもしれません。そこの部分について、何かお感じになったことがある方はおられませんか。
 いいですか。ごめんなさい、少し僕の偏見が入っていると思いますので、じゃ、ここは飛ばしましょう。
 それでは、8ページ目に行きましょう。8ページ目は、「当該地域において活用できる資源に関する知識やそれらを調整・活用する能力」です。今、この(ウ)を読んでみて、タイトルがえらい分かりにくいですね。

【志々田委員】  「当該地域において」という言葉がいいんじゃないんですか。

【津田座長】  「活用」という言葉が2つあるのも、読んでいて気になっちゃったんですが。

【志々田委員】  そうですね。

【井口係長】  御指摘ありがとうございます。

【平井委員】  ここは「地域資源に関する知識やそれらを調整・活用する能力」でいいんじゃないですか。

【津田座長】  それでいいと思います。ありがとうございます。
 そのほか、いかがでしょうか。

【志々田委員】  いいですか。「その際」からの段落なんですけど、とても重要なことが並列で書かれているんですが、1つは、社会教育担当部局の職員が、福祉の分野に対して様々な会議等に参画をして情報を集めるということと、それからもう一つが、障害者本人や家族がそうした社会教育の様々な委員に参加することということで、これはとても重要なので、並列で並べるのではなくて、切ってきちんと説明したほうがいい文章かなと思います。参画する意図が違うので、行政のネットワークをつくろうということと、当事者の話を聞こうというのはちょっと次元が違うので、分けたほうがいいと思いました。
 以上です。

【津田座長】  ありがとうございます。
 ほか、いかがでしょうか。

【青山委員】  さっきの地域資源のところ、どうしてもこういう文章は、並列とか中黒がどんどん増えていくので、「地域資源を調整・活用する能力」と言えば、それは知識も入るだろうなと思ったり、(イ)も、「基礎的な理解」と書いておけば、「知識・」と書かなくてもいいのではないかとか、「障害や障害者本人」も、「障害に関する」でくくれるんじゃないかなとか。もちろん配慮があってのことなのはよく分かるんですが、箇条書のところは、シンプルになるほどすっきりするというのもあって、もう少しきれいにしちゃってもいいのかなという印象を持ちました。
 以上です。

【津田座長】  ありがとうございます。

【井口係長】  青山さん、今の確認なんすけど、(ウ)は分かったんですが、(イ)は、どのように直したらという御指摘をいただきましたか。

【青山委員】  (イ)は、「障害に関する基礎的理解」としたらどうですか。知識と理解だったら、理解を取ったほうがいいのかなと思ったんですけど。

【井口係長】  ありがとうございます。確かに御指摘のとおりかと思います。改めて検討させていただきます。

【津田座長】  ありがとうございます。ほかに8ページはありますか。
 なければ、9ページ目に移りましょうか。9ページ目も含めて御覧ください。

【志々田委員】  いいですか。この図なんですけど、すごい奇妙な図なんですけど、障害当事者の周りに学校教育と就労支援と社会教育と障害福祉があって、ここは分かるんです。一番最後のところに、特別支援教育とか高等教育とか、いろんなものが入っているんですけど、これは並びとして何かおかしいんですよね、どう考えても。社会教育施設が社会教育の外側にある……、これは何をイメージしている図なのかというところがちょっと分かりづらいんですけど、これはどこで出た図なんですか。

【井口係長】  どこにも出てなくて、ここで初めて出る図なので、御指摘をいただけるとありがたいです。前回御指摘いただいて、もうちょっとその概念、関わる主体とか担い手が多様だということが何らか図示できるといいんじゃないかという御意見をいただいて、ちょっとひねり出したというものです。その多様性をどう描けるかということを意図して作ったもので、厳密さという意味では、あまりしっかり検討できてない点があろうかと思いますので、どう直したらよろしいでしょうかというところも含めて、ぜひお願いいたします。

【志々田委員】  もう、この生涯学習と学校教育と社会教育と家庭教育の領域を表示する図って、本当にいろんなところで訳の分からないことになっているので、あんまりよくないんですけれども、一つアイデアとしては、今おっしゃったように、この図で表したいことは、いろんな具体的に関わる人たちがいますよということを平面上で並べたいということだと思うので、そうするのであれば、特別支援教育とか高等教育とかという外側の一番最後のクリーム色のところにある文字を消すか、もしくは学校教育と就労支援と社会教育、障害福祉というところの、そっちの言葉を消すかというふうに思ったりします。

【津田座長】  そうですね。この外側の黒いのは、いろんなこう、肌色っぽい丸を大体カテゴリーにしているカテゴリー名ですよね、きっとね。

【梶野委員】  すいません、よろしいですか。

【津田座長】  どうぞ。

【梶野委員】  梶野です。何か僕もこの図を見たときに地域学校協働活動の図とよく似ているなとまず思って、今の話を聞いていると、多分、学校教育の中に包含されちゃうものがいっぱいあるんですよね。だから、何かもうちょっとシンプルにして、そこに多様な主体と学校教育における担い手というのはどういう人たちなのかみたいな、4つの枠組みに入らないのをどう位置づけるか。企業、NPOとかもあるのかもしれないですけれども、そういう大くくりの枠の中に、主体とか担い手みたいな例を挙げていくみたいな、シンプルにしちゃったほうがいいように思いました。
 私の意見ですけれども、以上です。

【津田座長】  ありがとうございます。

【井口係長】  梶野さんおっしゃるとおりで、前回の議論で梶野さんに御指摘いただいたんですが、地域学校協働活動のポンチ絵をモデルにして作成してみたらどうかという御意見を受けて、まさにそれをモデルに作ったものなんです。

【梶野委員】  それを言ったこと自体忘れていました。

【井口係長】  ああ、そうでしたか。

【梶野委員】  ただ、皆さんの指摘を聞いていると、さっき言ったようなくくりが、学校教育なら学校教育の中に含めて、主体と担い手みたいなのが、小、中、高、大とかってあるわけですよね、研究機関とか。そういうふうに入れちゃったほうが、障害当事者に関わる行政分野というか、そういうのがくくって分かりやすくなるのかなと思いました。

【井口係長】  情報がやや多いので、もう少しシンプルにしつつ、そのカテゴリーが何かしっくりくるような工夫ができたらよいでしょうか。

【平井委員】  多様な主体・取組や多様な担い手というのが丸でくくってあって、真ん中にありますよね。それにくっついて、多様な主体や取組の具体名がずっと丸く囲んでいるわけですよね。担い手に関しても、いろんな具体的な担い手が当事者を取り囲んでいるという図ですけれども、多様な主体・取組、多様な担い手という言葉はやめて、これを言わば色で表すように凡例みたいにしておいて表現したらどうかなという気もしました。
 あと、志々田さんがおっしゃったように、真ん中の学校教育、就労支援、社会教育、障害福祉を真ん中に入れないで、これも凡例みたいに横に書き込めばいいのかなと。つまりピンクは社会教育ですよとか、ちょっとそういう工夫が必要かなと思って。すいません、私はいただいたときにもう私の手に負えないと思って諦めちゃったんですけれども、ごめんなさい。

【津田座長】  ありがとうございます。
 じゃ、幾つか御提案いただいたので、これちょっと修正をしていただいて、一つは、観点としては、多様な担い手なり多様な主体があるということを、何というかな、イメージとして掲示するということですよね。それがその多様性の中に、読んでもらう人が様々でしょうから、例えば社会福祉関係者の方が読んだら、自分もその中に入っているというふうなことを感じてもらうというところは、この2つぐらいの意図があるといいのかなというふうに思うので、その辺に焦点を絞ってシンプルにしてもらうというような方向で検討してもらいましょうか。
 井口さん、いいですか、イメージはできそうですか。

【井口係長】  はい。ちょっとまだどうしようかなと悩んでいますが、一番外側の黒いのを真ん中の4つと対応というかどちらかにするということと、あとは、もうちょっと例示であるということを示すということでよかったでしょうか。すいません、まだ修正方針が完全に固まっていないんですが。

【津田座長】  そうですね。一つは、一番外側の黒文字のもの、あるいは中の学校教育、就労支援というもののどっちか一つにする。できれば外側のほうを消したほうがいいんじゃないかなということだと思います。それが一つと、それからカテゴリーをどういうふうに示すかというところだと思うんですけれども、平井さんの御意見では凡例みたいにして色分けしたらどうかという案もあり得るかなと思いますし、カテゴライズできないようなものが出てくるのが厄介かなということも考えられるので、多様性を示すというところで言えば、ずらっとあるということも選択肢の一つかもしれないですよね。

【井口係長】  ありがとうございます。ちょっと検討してみたいと思います。

【津田座長】  図があること自体はとてもよいと思うので、文字ばかりよりも。しっかり見ないにしても、図があることによって少し理解が深まった気になるという効果はあると思いますので。
 それでは、9ページ、ほかによろしいでしょうか。
 10ページ目に行きましょうか。各実施主体における担い手の役割と課題です。よろしいですか。
 それでは、11ページ目に行きましょう。11ページ目、障害者の生涯学習推進を担う人材の育成・活躍を促進するための方策。研修機会の充実です。いいですか。
 社会教育主事講習における学修内容の位置づけ。ここも修正していただいてありがとうございました。生涯学習支援論ということについて少し言葉を足していただいたのと、青山さんがおっしゃっていた社会教育主事講習の枠組み自体が重た過ぎないかみたいな話というのは、ここは書かなくていいですか。

【青山委員】  ここでは、社会教育主事講習の中に、あるいは現職研修の中に障害に係ることを入れていくということなので、触れないでいいと思います。もし触れるとすれば、この後の社会教育士の活用という丸3のところにはそういう趣旨があってもいいのかもしれませんが、取りあえずいいと思います。

【津田座長】  分かりました。

【青山委員】  ちょっと今気になっているのは注の11のところで、「資格付与講習13の実施機関のうち」って、資格付与講習という言い方でいいんでしたっけ。「令和3年度の社会教育主事講習を実施する13機関のうち」というのではだめですか。

【井口係長】  これ実は、もう一つ今、一部指定講習というのもあって、要は2科目受講と呼ばれる、既に持っている人が新たに新設された経営論と支援論だけを実施する大学を一部指定講習と呼んでいて、それだけを受けるのでは、その資格付与されない講習とちょっと分けて表現をしたい意図です。

【青山委員】  そこは分かりました。あと、「講習13の」という辺り、「講習を実施する13機関のうち」ぐらいにしたらどうでしょうか。

【井口係長】  ありがとうございます。確かにそのとおりです。

【津田座長】  データを調べていただいたのはよかったです。13のうちの5機関しかないんですね。

【青山委員】  今、カーソルがついている次の「実施」も消したほうがいいと思います。

【井口係長】  次の実施。

【青山委員】  「13機関のうち」のほうが。「実施」が前にいるので。

【井口係長】  ありがとうございます。

【津田座長】  ほかいかがでしょうか。いいですか。
 それでは、12ページ行きましょう。12ページ、社会教育士制度等を活用した関連領域の担い手育成、特別支援学校教職員の理解や活躍の促進、大学の社会教育主事養成課程の充実。

【梶野委員】  すいません、ちょっとよろしいですか。丸3のところの「自律訓練事業」の「律」って「立」のほうだよね。そこはちょっとすいません、ケアレスだと思うんですけれども、直しておいてください。

【津田座長】  ありがとうございます。
 ほか、ありますか。特別支援学級の話も書いていただいたんですね。ありがとうございます。
 それでは、13ページ行きましょうか。13ページいかがでしょうか。障害者本人が担い手になるための仕組みの構築。

【平井委員】  ちょっと12ページいいですか。

【津田座長】  12ページ、どうぞ。

【平井委員】  丸4の特別支援学校教職員の理解や活躍の促進なんですが、内容的には、特別支援学校の教育課程の改善も述べているんですよね。だから、教職員の理解促進だけではない気もするので、どうしようかな。

【津田座長】  タイトルですか。

【平井委員】  そうそう。

【津田座長】  タイトルね。

【平井委員】  特別支援学校教育の改善と言うと言い過ぎちゃうかな。理解や活躍の促進なんですけれども、それだけじゃないということも中身的には書いているんですよね。地域に開かれた教育課程の実現、生涯学習につながる教育課程の実現ということを言っているので、学校そのものを変えるという発想も大事かなという。ただ、ここは人材の話なんだよね。これでいいか。ごめんなさい。人材の話なのでいいでしょう。

【津田座長】  ありがとうございます。

【梶野委員】  だとするなら、もっとあっさりと「特別支援学校の教職員に期待される役割」ぐらいでどうですか。僕はちょっと「活躍の促進」という言葉には、ちょっとこういう表現でいいのかなと思ったこともあったので、あまり学校の教育課程を見直してくれとかというのもちょっと言いづらい。だから、「に期待される役割」ぐらいにしたらどうかなと思いました。

【井口係長】  よろしいですかね。今の梶野さんの御提案で。
 実は我々も全く同じ悩みを、今お二人から御発言いただいた悩みを同様にして、苦肉でこれをつけているところはありました。活躍というのは、どちらかというと退職教員の活躍のことを指しているので、現職教員は書いてあることをしっかりやってほしいというメッセージだけだったんです。
 プラス津田さんに御指摘いただいて、コミュニティづくりや地域学校協働活動を通じて、ちゃんと地域のネットワーク拠点にもなっていくべきであるというのは若干踏み込んで書いたところではあるんですが、これも学校全体の役割について少し論じてしまっているところにはなっていて、ちょっと悩ましく書いておりました。なので、「期待される役割」のほうがもしかしたら適切かなという気がしています。

【平井委員】  ここは教職員だけじゃなくて、やっぱり学校に期待してほしいんですよね。いいと思うんです。学校の教育課程を31年学習指導要領に沿って変えなさいと言うことはいいと思いますよ。そこは言ったほうが私はいいと思います。先生方一人一人の心構えではなくて、学校全体がこういう方向に動いていく必要があるということをやっぱり言ったほうがいいと私は思うので、内容的にはこれでいいと思います。
 ただ、タイトルですよね。

【梶野委員】  先ほどちょっと人材というくくりの中でという話だったので、学校という表現はどうかなと思ったということなんですけれども。

【津田座長】  そうですね。ここはタイトルは、「期待される役割」というところが落としどころかなという気がちょっと僕もします。
 タイトルには「等」は入れないですか。「特別支援学校等教職員」と本文中にはなっていますが。

【井口係長】  あったほうがいいですね。ありがとうございます。

【津田座長】  それでは、その方向で行きましょうかね。よろしくお願いします。
 それでは、13ページ目に入ってよろしいですか。仕組みの構築ですね。よろしいですか。
 ちょっと何か一つ、言うべきか言わないべきか迷うんですけれども、この本人中心のということになると、歴史的に言うと本人活動とかピープルファーストとか、セルフヘルプグループというところが、セルフヘルプグループについては、ごめんなさい、セルフアドボカシーグループですね、セルフヘルプグループの中に入るのでいいかというふうにも思いますけれども、そういった歴史的に、歴史を動かしてきたというか、そういう名称を入れる必要がないのかどうかというところです。あまりこだわりないですね。

【志々田委員】  いや、私は入れておいたほうがいいと思います。そういう言葉があってということ、セルフヘルプにセルフアドボカシーが入っていると私は知らなかったので、入れたほうがいいと思います。

【津田座長】  その辺りの言葉を少しちりばめたほうがいいかなと思うので、セルフアドボカシーと本人活動という2つの言葉ぐらいはちりばめていただくことはできますか。井口さん、いかがですか。

【井口係長】  ありがとうございます。「近年」の前に、これまでもセルフアドボカシーや本人活動等の活動があったことについてちょっと触れて、「近年」という感じでつなげるイメージでしょうか。ちょっと検討して、津田さんに最後確認をいただきたいと思います。

【津田座長】  よろしくお願いします。
 では、14ページ行きましょうか、14ページ、今後、障害者の生涯学習に関して国に求められる取組。丸1、社会教育に係る施策における障害者の生涯学習の重点化・明確化、丸2、障害者の生涯学習に係る推進計画の策定と進捗状況の確認。よろしいですかね。
 ちょっと15ページも見ていただきましょうか。障害者の生涯学習推進を担う人材の育成・確保、モデル事業の今後の在り方の検討。

【志々田委員】  5番目のところなんですけれども、丸5で共生社会の実現に向けた啓発機会の充実と書いてあって、そうだと思うんですけれども、これは障害者の生涯学習推進のことなので、やっぱり共生社会の実現じゃなくて障害者の生涯学習推進が必要だということの啓発機会を充実していくほうがいいのではないかなというふうに、ピンポイントでしっかり書いておいたほうがいいと思います。障害者の方たちが生涯学習をしたいと思っていないんじゃないかみたいに思っているような人たちも下手したらいると思うので、何かそういう理解促進ということも含めて、障害者の生涯学習は推進すべきものなんだということの啓発が必要だとしっかり書いたほうがいいと思います。
 以上です。

【津田座長】  ありがとうございます。
 すいません、一つ、司会をしておきながら、13ページに戻っていただけますか。13ページの丸6の少し上のところに、「例えば、就職先の企業のCSR担当者として障害者の生涯学習機会創出に貢献したり」というところなんですけれども、もちろん例えばなので、こういうケースがあるといいなというぐらいのところで問題ないんですが、障害者等に関することがCSRだというのは、ちょっと企業側からすると古いというふうに思われる可能性もありますよね。CSRだけでは、今はもうなくなってきている部分があるので。でもやっぱりCSRというふうにやったほうが具体的なのかな。どう思われますか。ちょっと皆さんに伺って。どうなんでしょう。

【平井委員】  SDGsの時代ですから、CSRに限定的に考えていいのかというのはあるね。

【津田座長】  「企業活動の中で」ぐらいでいいんじゃないですかね。CSRとわざわざ出す必要がないようにも思います。ちょっと考えていただけたらと思います。
 すいません、元に戻りましょう。15ページ、16ページ、本文で最後のところです。ほかによろしいですか。
 それでは、むすびです。17ページいかがでしょうか。

【平井委員】  すいません、さっきチャットで飯嶋さんが上げてくれた意見で、いっそのこと図を3Dにしたらという意見は面白いなと思いましたね。

【津田座長】  気がつきませんでした。ありがとうございます。

【平井委員】  何か検討してください。立体化すると、もしかしたらもう少し表現できるかもしれない。

【津田座長】  なるほど、ありがとうございます。

【志々田委員】  どつぼにはまるかもしれないので、適度なところでやめておかないと、こういう図って、作り込んでいくと無限に広がっていくので気をつけてください。

【津田座長】  17ページ、いかがでしょうか。いいですか。
 それでは、本文のほうについては、これで一旦幕とさせていただいて、次に各論のほうに行きましょう。皆さん、お開きください。
 それでは、まず1ページ目、目次になりますね。

【志々田委員】  いいですか。

【津田座長】  お願いいたします。

【志々田委員】  目次のところの並べ方なんですけれども、教育委員会の事務局と公民館と図書館というのは、もうこれ、社会教育行政、社会教育施設が並んでいて、その次に学校教育機関が並んでくるんですけれども、9番目の独自事業として生涯学習に取り組むNPO等というのは、まさしく生涯学習、社会教育をターゲットにして活動している団体なので、特別支援学校とか大学というのは大学教育、学校教育というところの領域をやっていて、そこにもちろん生涯学習としてどうあるべきかということが必要だということなので、私は、1、2、3の後に9番目のものが入って、特別支援学校や大学が入るほうがいいのではないかというふうに思うんですが、どうでしょうか。

【津田座長】  なるほど、一理ありますね。内容も含めて勘案するといいかなと思いますけれども、今、9のところの内容をちょっと見ていますが、確かにこれは学びというところ、生涯学習関連のところに割と、中核部分になっているという点からしても、おっしゃる意味はよく分かりますね。

【志々田委員】  多分9番目がどストライクなので。

【津田座長】  どうでしょうか、井口さん、9を3の後ぐらいに持ってくるという御提案について、何か問題がありますか。

【井口係長】  大丈夫だと思います。流れに違和感がなければ、特段、順番そのものにあまり意味はなかったので、御指摘のようなことはあり得ると思います。

【平井委員】  確かに独自事業と言ってしまえばそうなんですけれども、ただ、NPOが取り組んでいるのは、主に障害福祉サービスを使っているんですよ。なので、その前の8番等々の関連があるんですよね。社会福祉法人が取り組んでいるということと関連があるんですよ。なので、どうなのかな。社会教育、要するに教育の文脈で生涯学習をずっと書いてきていますので。なので福祉関連は後ろに持っていったほうがいいのかもしれないなと私は思っているんですけれども。

【津田座長】  そうですね。事例としては、福祉事業としてやっているというのは出ていなくて、親の会、育成会の事業が例示されているんですよね。あとピアサポート。あまり明示的に社会福祉事業との関わりが(9)の本文中には出ていないので、実態というところに関わると、平井さんがおっしゃったように、現状のこの章立てのほうがしっくりくるのかもしれませんが、書いてある内容で言うと、3の後でも違和感はなさそうだなというふうに感じますが、いかがですかね。

【志々田委員】  確かに平井先生がおっしゃる意図もとてもよく分かるんですけれども、NPOの中って、教育NPOが一番多いんですよね。その後に福祉があって、やっぱり行政に何とかしてもらおうではなくて、自分たちで必要な学習機会は自分たちでNPOとして、市民としてつくっていけるんだということが、やっぱり生涯学習の推進にとってはとてもいいことなので、できれば上のほうに上がっていったほうがいいのかなという意図で、私は上がいいかなと思ったんですけれども。

【津田座長】  ありがとうございます。どっちもありだというふうに思いますので、ちょっとこの辺はどういう趣旨を重視して(9)を位置づけるかというところを、もう1回、事務局と話をさせていただこうと思います。
 それでは、そのほかありますか。目次のところでお気づきのこと。

【青山委員】  これ今の議論で、9番はどこの位置に置くかは置いておいて、「独自事業として」というのはやっぱりないと業界的に変ですか。すごく長いと思うんですけれども。

【津田座長】  確かに。

【井口係長】  入れた意図としては、どちらかというとさっきの平井先生の御指摘に近くて、障害福祉サービスの中で生涯学習をやっているNPO法人と区別して、独自事業として、例えば学びの会とか育成会とかのイメージなんですけれども、生涯学習を自主事業としてやっているというんですか、そういうことを言いたかっただけです。取ることもあり得るかなと。

【志々田委員】  何か、取ったほうがいいかもしれないと感じます。別に、生涯学習に取り組むほかの団体が、障害者の生涯学習推進のことにこれから参画もしてきてくれるかもしれないのでとは思うんですけれども。

【津田座長】  そうですね。取った場合に、「生涯学習に取り組むNPO」、枠組みが広過ぎるので、生涯学習に取り組むというところをもう少し工夫するといいのかな。ちょっとこの「独自事業として」というのを省いてもいいんじゃないかという方針で検討していただくことにしましょうか。ニュアンスとして、少し枠組みを絞ったほうがいいかどうかというところのことだと思いますけれども、内容面で書いてあることを読めば趣旨が伝わるので広めのほうがいいかもしれませんし。

【青山委員】  「生涯学習に取り組む」という言い方も不思議な言い方ではありますけれども。でも、生涯学習支援というと狭いですか。生涯学習に取り組むというと、学習主体のようにも見えたりもする。いいですかね。ちょっと言い方はもうお任せでいいと思うんですが。

【津田座長】  生涯学習実践。

【青山委員】  生涯学習実践に取り組むだと、何か据わりがいいのかな。

【津田座長】  そうですね。生涯学習実現に取り組むというふうにすると、少し意味も限定的になっていいのかもしれないですね。ちょっとその辺りの言葉の使い方を再検討しましょうかね。「独自事業として」というのを抜かしたときに、少し何か言葉を後ろのほうで変えるということでいきましょう。
 それでは、2ページ目に移りましょうか、教育委員会事務局の話です。すいません、これ、元も子もない話ですけれども、教育委員会でないところで担当している方って、これを見たときに自分は蚊帳の外だと思うんでしょうか。それとも、自分たちも教育委員会の事務局ではないけれども、同じような機能を持っているからといって読んでくれるものなんでしょうか。その辺どんなものなんでしょう。

【井口係長】  ありがとうございます。我々も実はちょっとそこを悩んでいまして、教育委員会事務局と書くべきか、社会教育・生涯学習担当部局と書くべきか悩んだポイントではあります。明確に書くなら社会教育・生涯学習部局と書いてもいいかと思うんですけれども、教育委員会事務局の中には学校教育のセクションもあるので、そこも含んで一旦は書いておこうかと。
 ただ、書いてある中身はほとんど社会教育、生涯学習のことしか書いてないので悩んでいます。おっしゃるとおり、結構今、首長部局移管しているところが多いので。

【平井委員】  私は逆に、「事務局」を取ったほうがいいんじゃないかと、ふと思ったんですけれどもね。教育委員会でいいんじゃないかなという。実際には違いますけれどもね。でも、教育委員会って書いたほうが、皆さんちゃんと読んでくれるかなという気がしました。どうなんですかね。「事務局」って必要なんですかね。

【津田座長】  事務局を省いたときに皆さんというのは、事務局と書いたときに比べて、どういう方たちに読んでもらえそうですか。

【平井委員】  これを手元に取った人がですよね。教育委員会にもこんな役割があるんだというふうに思うとなると、みんな読むんじゃないかなと思ったんですけれども。何かすごく専門的なところにぐっと入り込むので。ここはそうなんだけれどもね。各機関だからね。でも、ほかはもっと広いですよね。大学等の高等教育機関ですからね。

【津田座長】  悩ましいですね。

【志々田委員】  自治体はどうですか。

【井口係長】  悩ましいのは、目次でいうところの(6)に障害福祉担当部局のこともちょっと載ってくるんです。地方公共団体とかにしてしまうと、そこと一緒くたになってしまうかと。教育委員会という表現はあり得るかなと思うんですが、いかがでしょうか。

【志々田委員】  教育行政。

【井口係長】  なるほど。

【津田座長】  教育委員会及び関連部局。「及び」で何か濁す部分を出すといかがですか。

【平井委員】  いや、この内容だから、やっぱり教育委員会でいいんじゃないかな。

【津田座長】  いいですか。

【平井委員】  わざわざ事務局入れる必要があるかな。

【津田座長】  事務局入れるか入れないかという問題と、教育委員会ではないところでこれを担当している自治体が増えているという、この2つの問題なんですよね。

【井口係長】  後の福祉担当部局という表現と並べて考えると、社会教育・生涯学習担当部局のほうが、限定的ではあるんですけれども、並びとしてはしっくりくるという気はしているんです。ただ、教育委員会というふうに表現すると、より学校教育も含んだセクションとしての積極性が出るかなと。ただ、そうなると、学校教育に関わる記述というのが今ほとんどないので、その部分について記述しなくてよいのかという辺りが論点かなと思っているんですが、いかがでしょうか。

【平井委員】  学校教育に関わることをほんの二、三行で付け足して、教育委員会でやったらどうですか。

【津田座長】  ここでは何を書きましょうか。きっと、連携して参画するということですよね。

【平井委員】  いや、もう小学校に関しては、生涯学習の基礎を培う場ですから、その観点を障害のある子供たちにも拡充するということですよね。

【津田座長】  それは、さっきちょっと話題に出ましたけれども、特別支援学校等というセクションがあるので、そちらのほうに少し書いたらどうかというふうに思っていたところなんですけれども。

【平井委員】  いや、ここはだから、通常の小中学校を主に想定して書いたほうがいいと思います。

【津田座長】  なるほど。

【平井委員】  教育委員会ですから。特別支援学校になると、管轄が都道府県になってしまうので。

【井口係長】  ちょっと修正方針なんですが、教育委員会としておいて、教育委員会なので、小学校や中学校の教育内容についての記述をするというのは、私、あまり適切ではないような気がしていまして、そうなるとやっぱり、教育計画における接続とか継続という観点で、学校教育から生涯学習への接続という観点で書き込むというのはいかがでしょうか。その方向で一旦ちょっと事務局で引き取らせていただいて、教育委員会の方向性で行かせていただくというのでどうでしょうか。

【津田座長】  分かりました。じゃ、そのような方向で、教育委員会。本文の中身も、事務局という言葉を、いいところは抜いてしまうということですね。若干課題は残りますけれども、その方針ということにしましょう。教育委員会というタイトルにして、学校教育のことについては、施策計画のところでの接続の部分で、学校教育の話も一文入れていただくということですね。
 それでは、次行きましょう。公民館・生涯学習センターの項目です。

【志々田委員】  いいですか。

【津田座長】  お願いいたします。

【志々田委員】  すいません。教育委員会のところで、ちょっと追記したほうがいいかなと思ったのは、この間、学びの会の皆さんのお話を聞かせていただいていたときに、この会議の中で話し合われていること自体を皆さんももっと理解、もっとこう分かりやすくとか、もっと皆さんに伝わるように説明してこれかったところがあるかなと、会議の持ち方として、そういうところにもっと配慮できればよかったなということを感じたんです。
 なので、様々な教育計画を立てるときに、当事者の皆さんに参加してもらおうというコメントが3ページの後ろに入っていると思うんですけれども、そのときに、やっぱり会議の進め方とか、それから資料の作成だとか、それから会議のまとめだとかといったようなところもやっぱり十分配慮しながら、より充実して会議に参加していただけるような準備を整えていかなくてはいけないということをここに書けたらいいなというふうなことを思いました。
 以上です。

【津田座長】  ありがとうございます。本人の参画も重要な課題であるというふうに書いていただいているので、ここのところに、そのために必要なことについて少し書くということですね。ありがとうございます。
 それでは、4ページ目行きましょう。ごめんなさい、もう12時になっちゃった。急がなきゃ。公民館・生涯学習センター、ここをお願いいたします。よろしいですか。
 それでは、図書館です。いいでしょうか。図書館の議論はあまりできていませんでしたけれども、書いていただいてありがとうございます。
 それでは、特別支援学校等です。ここはやっぱり主な論点としては、先ほど少しお話をした教育課程におけるということになるでしょうかね。

【平井委員】  それはしっかり書かれているのでいいと思います。

【津田座長】  大丈夫ですか。課題も書かれていますね。
 じゃ、次行きましょう。大学等の高等教育機関。いいですか。

【青山委員】  細かいところなんですけれども、想定される担い手の2つ目、大きな四角の中で、「学生サークル、サークル支援等を指導・支援する教職員」って、何か支援が多いなと思っていて、サークル支援等を担うとか行う。

【津田座長】  を支援するかな。

【青山委員】  とかですかね。何か言葉をすっきりさせたいという感じです。

【津田座長】  確かにそうですね。ありがとうございます。
 よろしいでしょうか。
 では、障害福祉担当部局・障害者福祉センターです。いいですか。ごめんなさい、ちょっと皆さん急がせてしまって、意見が出にくくなる状況をつくっちゃいましたけれども。
 それでは、社会福祉協議会。よろしいですか。
 それでは、(8)社会福祉法人等です。

【志々田委員】  いいでしょうか。

【津田座長】  お願いいたします。

【志々田委員】  17ページのところに、「障害者は就職後早期に離職する割合が健常者よりも高く」というところからの文章なんですけれども、いわゆるスキルミスマッチの話が入っているのと、何かちょっと調べたら、早期で就職をやめられる方たちというのは、やっぱり職場での人間関係とかコミュニケーションみたいなものがうまくできないことによって離職するというようなことも結構割合としては筆頭に上がっていたので、そういうことも含めて、学校卒業後、就労することにまつわる、何というんですか、大森さんのたちのお話を聞いててもそうですけれども、就労をするということの前段階として、社会の中でみんなで一緒にやるとか、その目的を共有するだとか、世間話も含めて、そうしたその働く土台になるような力というものも、やっぱり障害福祉サービス、様々な自立訓練とか就労支援の中で生涯学習として取り組んでほしいみたいなことが入れられるといいなというふうに思ったんですけれども。何かコミュニケーションをとるとか日常的な。生活支援ともちょっと違うと思うんですよね。職場の人間関係をうまく円滑に進めるみたいな、そういう言葉が入るといいなと思いました。
 以上です。

【津田座長】  ありがとうございます。そうですね。
 ほかにございますでしょうか。いいですか。
 では、最後になりますけれども、先ほど言った生涯学習に取り組むNPO等という項目です。いいでしょうかね。
 ありがとうございます。かなり、読み返しても、しっかりと網羅的に書いてくださっているなというふうな感じを改めて持ちます。ありがとうございます。
 最後、すみませんでした。もう少し丁寧に議論ができたらよかったかもしれませんけれども、時間配分が悪くて申し訳ありませんでした。
 それでは、今日の主な議題2つ、急ぎ足になってしまいましたけれども、ここまでにしたいと思います。
 事務局にお返しします。

【井口係長】  ありがとうございました。
 この後の修正の作業なんですが、一旦ちょっと事務局のほうでまた修正案を考えさせていただいて、今日は会議の最終回になるという予定ですので、最後ちょっと座長のほうで取りまとめをお願いするという形でよろしいかどうかということを御確認いただければと思います。

【津田座長】  ごめんなさい。そうでした。まだ幾つも修正点が今日議論していただいて出てきました。時間も本当に限られているところで、会議でさらに詰めていくということになるとちょっと現実的ではないかなというところで、まずは、今日話せなかったこととか、あるいは細かい字句の修正案とか、そういったものは、できればメールで事務局に送っていただいて、それを参照しながら最終原案を出していただくと。その最終原案を私のほうでチェックをさせていただいて、それを本物にしていくというような段取りにしようというふうに思うんですけれども、それでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、そのような形で、もう一踏ん張りしていこうというふうなことです。よろしくお願いいたします。
 じゃ、井口さん、よろしくお願いします。

【井口係長】  どうもありがとうございました。
 では、メールで御意見等いただける場合は、今週中ぐらいをめどにお気づきの部分、小さいことでも結構ですのでお寄せいただければ、そちらもこちらのほうで反映作業させていただきたいというふうに思います。
 では、すいません、時間が過ぎていますが、この会議が最終回ということになりますので、本日は男女共同参画共生社会学習・安全課長の石塚課長も出席をさせていただいておりましたので、最後に、課長もし発言できる環境にあれば、ご挨拶をひとつお願いしてもよろしいでしょうか。

【石塚課長】  紹介いただきました課長の石塚です。
 今日は、お忙しい中、長時間にわたりまして御議論いただきましてありがとうございます。
 私はちょっと別の業務をしながらだったので、断片的に聞いておりましたけれども、事務局案で出した資料も、いろいろと修正する箇所も多いのかなと思いながら、皆様の貴重な意見等、趣旨を反映してまとめたいと思っております。
 今後、今回の検討会以外でも、中教審の生涯学習分科会などでも共生社会の議論もあったりしますので、今回の報告書や御意見も、そういったところでも反映させていきたいというふうに考えております。
 障害者の生涯学習は、進んでいるようでなかなか進んでいないのかなというような実感もありますので、もう少してこ入れといいますか、今回の報告、御意見を踏まえながら、より実効的な施策につながるように、ちょっと考えていきたいというふうに考えております。
 皆さん、今日はどうもありがとうございました。

【井口係長】  ありがとうございます。
 1年半にわたりまして、この検討会を続けさせていただきました。最後に成果物がこのようにして出来上がり、一つ大きな役割を皆さんに果たしていただけたこと、本当に感謝申し上げます。
 今後はまた、この出来上がったものを普及させていくという段階になっていきますし、今、石塚課長からもお話があったとおり、今後の施策づくりにこれをやっぱり生かしていきたいというふうに思っていますので、引き続き様々な場面で御助力、御助言いただきたいというふうに思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
 傍聴いただいた皆さんも、本当にどうもありがとうございました。複数回にわたりまして、この会議を続けてまいりましたけれども、皆さんに支えられて進めてこられたというふうに思っております。
 ではちょっと、最後の会議が延長になってしまいまして申し訳ございません。これで検討会のほうは終了とさせていただきたいと思います。
 事務局のほうよろしいでしょうか。では、これにて終了とさせていただきたいと思います。本当にどうもありがとうございました。
 

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総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課障害者学習支援推進室

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