専修学校の質の保証・向上に関する調査研究協力者会議(第38回)議事録

1.日時

令和8年3月10日(火曜日)15時30分~17時00分

2.出席者

委員

市原 康雄   学校法人名古屋技芸学園理事長
植上 一希   福岡大学人文学部教授
岡部 みどり 上智大学法学部国際関係法学科教授
河原 成紀  学校法人河原学園理事長
瀧本 知加  京都府立大学公共政策学部福祉社会学科准教授
野田 文香  独立行政法人大学改革支援・学位授与機構教授
瀬戸 裕一郎 東京都生活文化スポーツ局私学部私学行政課長
堀 有喜衣  独立行政法人労働政策研究・研修機構統括研究員
前田 早苗  千葉大学名誉教授
山口 昂久  一般社団法人新経済連盟政策部主幹
吉岡 知哉  独立行政法人日本学生支援機構理事長
吉田 寿美  東京都立調布北高等学校校長、全国高等学校進路指導協議会会長
吉本 圭一  滋慶医療科学大学教授

文部科学省

塩見 みず枝  総合教育政策局長
橋爪 淳     審議官(総合教育政策局担当)
新木 聡     生涯学習推進課長
米原 泰裕   専修学校教育振興室長

3.議事録

【吉岡座長】  ただいまより専修学校の質の保証・向上に関する調査研究協力者会議を開催いたします。本日は御多忙の中、御出席いただき、誠にありがとうございます。
 今回より、文部科学省事務局にも御異動がございまして、中安課長に代わりまして、3月より新木生涯学習推進課長が着任しておられますので、御案内いたします。よろしいでしょうか。
 それでは、早速、議事に移ります。資料1-1、1-2、1-3について、事務局及び河原委員より御説明をお願いいたします。
 では、事務局、お願いします。
 
【米原専修学校教育振興室長】  専修学校教育振興室の米原でございます。
 前回は「本会議のまとめ」について、様々な御意見をいただきまして、ありがとうございます。今日、また後半で御議論いただきたいと思っておりますけれども、それに先立ちまして、本日、議題の1つ目として、日本成長戦略会議の人材育成分科会における議論を設定させていただいております。
 こちらは成長戦略に関する政府全体の検討でございまして、専門学校についても取り扱っているということの御紹介の趣旨で設定しているものでございます。
 資料1-1を御覧ください。昨年11月に総理を議長とし、関係閣僚及び有識者委員で構成される日本成長戦略会議が政府に設置されております。この会議は、リスクや社会課題に対しまして、先手を打った官民連携の戦略的投資を促進し、世界共通の課題解決に資する製品、サービス及びインフラを提供することにより、さらなる我が国の経済成長を実現するために、その具体化に向けての検討を行うことを役割としております。
 資料左側、赤いところがありますけれども、危機管理投資、成長投資の戦略分野として17分野が設定されておりまして、それぞれの担当大臣の分科会が置かれて、官民投資の促進策を策定することになっております。また、右側でございますけれども、この青になっている部分でございまして、分野横断的課題が8つ掲げられておりまして、そのうちのマル2に人材育成、人材育成分科会がございまして、こちらが文部科学大臣が担当されるところでございます。
 資料2ページを御覧いただきます。こちらは人材育成分科会の詳細でございます。文科大臣及び文科省の政務及び有識者が構成員となっています。この人材育成分科会につきましてはこれまで2回開催されて、1月に開催された第1回では、高校から大学、大学院までを通した人材育成についての検討がなされております。2月26日に開催された第2回では、産業構造の変化を踏まえた職業人材育成の充実についてということが議題にされまして、10名の有識者で御議論いただいたところでございます。今日御出席の河原委員にも御参加いただいて、御発表いただいたところでございます。
 分科会当日の説明でございますけれども、資料1-2を御覧ください。第2回では検討のスコープといたしまして、こちらに記載しておりますけれども、技術や社会が急速に発展する中、社会に出てからも学び続けることが必要であり、その機会をどのように確保するかが重要な時代になっているということ。また、企業においても、激変する社会、テクノロジーに対応できる臨機応変な人材育成は難しく、実務等を通じた人材育成が困難になりつつある。我が国の成長戦略として、人口減少や産業構造の急速な変化による労働需要のミスマッチに対応し、労働生産性・質の向上や、新しく成長する産業分野の知識・技能の取得が重要だということを言っております。
 教育界と産業界の双方がビジョンを共有しながら、「学び続ける社会」実現に向けての取組を進めていくということ。そのために、産官学が連携したリ・スキリング・エコシステムの構築や、専門学校の人材育成の高度化に係る取組を拡充するということを提示しています。
 今日は、後半の「専門学校の人材育成の高度化の取組について」で、当日行った説明について御紹介したいと思います。
 3ページでございますけれども、当日は、専門学校が今果たしている役割ということをまず幾つか紹介したということで、3ページは、就業者数における各学校種からの就職者数ですけれども、専門学校は全体の2割を占めており、社会に人材を供給する重要な教育機関となっているということを説明しております。
 次のページでございます。こちらは8分野がございますけれども、専門学校の修了者は学んだ分野に就職する割合が高いということで、各分野を支える人材育成をする教育機関だということの証左だと考えています。
 次の5ページでございますけれども、専門学校の修了者は、大学等と比べても地元就職の割合が高いということで、地元を支える教育機関であるということの証左だと考えてございます。
 次のページでございますけれども、こうした専門学校の特性等を踏まえまして、課題とそれへの対応ということで説明させていただいております。上側の「特性とこれまでの取組」でございますけれども、専門学校は我が国の産業界、特に地方でのエッセンシャルな分野において専門人材を配置してきています。柔軟な教育課程の編成が可能でありますので、その時々の人材需要であったり、学ぶ側のニーズに応じて対応していくことが可能となっています。ただ一方で、一条校ではないということ、また所轄庁は都道府県であることから、国からの経常費的な補助は行われておりません。真ん中辺りに枠で囲っておりますけれども、これまでの主な支援策というのは、どちらかというと先端的な取組・研究、カリキュラム開発などを委託して、その成果を普及するようなやり方でやってきたところでございます。
 下の「課題」といたしまして、我が国は既に人手不足の状況であり、まだこれからも労働力人口の減少が見込まれているという状況。そのためには、少ない人数でも同様の生産を維持できる生産性の高い人材が必要になってくると考えております。特に地域の人材育成を担う専門学校において、AI、デジタル技術等の活用をはじめとする生産性の高い人材を育成するための教育への転換を図っていくことが重要だというふうな課題を設定しております。また、地域で必要な人材であっても、その人材需要が小さい場合には、経営的にも維持、参入が困難となる場合もある。また、そもそも人口減・流出により人材需要を満たすことできない場合もある。
 そういう意味でも、各地域で人材需要を満たす人材供給を維持するための取組も求められてくると考えております。また、専門学校においても教育の質を改善していくことが求められるということを課題として掲げているところでございます。
 7ページでございますけれども、それを踏まえて、今後の国としての取組でございますが、こうした特性、課題等を踏まえながら、まずは都道府県においてそれぞれの地域で必要な、産業界、地域のニーズを踏まえた人材、労働性が高い人材、地域を支える人材、こうしたものを育成する専門学校の教育環境を整えて、教育の質の向上を促すための支援が必要ではないかということを掲げております。また、少子化の中で教育の質に留意した上で、ではございますけれども、遠隔授業など柔軟な制度運用等に関する制度改正も必要ではないかと考えております。また、この会議でもいろいろ御議論いただいておりますけれども、質の保証・向上のための第三者評価をしっかりと実施していくための環境の確保・支援も必要だということを掲げているところでございます。
 以上が分科会において、事務局から説明した内容でございます。
 これにつきましては、後ほど説明するこの会議の取りまとめにも一部反映しているところでございます。この人材育成分科会としては、今後4月頃に取りまとめを作成していくということになりまして、最終的には成長戦略が政府全体でまとめられていくことになります。そこにも今、御提案した説明書の中身についてしっかりと反映し、令和9年度の予算であったり、制度改正につなげてまいりたいと考えているところでございます。具体的な制度改正等につきましては、この会議でも次年度以降にしっかりと議論いただきたいと考えております。
 先ほど申し上げましたとおり、まず、分科会では河原委員から、専門学校の実情や地域での役割について具体的に説明していただいております。その中身につきましても委員の皆様に御紹介したく、説明をお願いしたいと思っています。
 では、河原委員、お願いいたします。
【河原委員】  皆さん、こんにちは。本日は貴重な機会を頂戴し、誠にありがとうございます。河原学園の河原でございます。
 第2回人材育成分科会で説明をさせていただいた内容でお話しさせていただければと思います。地域社会に根差した高等教育機関として、河原学園専門学校における職業教育の取組と、教育の質保証をどのように具体化し、運用しているかについて御報告いたします。
 まずは、スライド2ページをお願いいたします。学園の概要です。河原学園は愛媛県と愛知県の2拠点で、大学1校、専門学校10校、高等学校2校、幼稚園などを運営しております。愛媛県内では、大学と専門学校の双方を運営する唯一の高等教育機関として、地域の学術教育と職業教育の双方を担っております。専門学校は全て愛媛県内に開設しており、学生総数は約2,400名です。一方で専門学校は、1学科1学年当たり平均約22名と小規模学科の集まりで運営されている点も特徴です。
 本日は第1に、職種志向の若者を支える地域基盤としての役割、次に、教育の質を担保する仕組み、さらに。地域連携の具体事例、最後に今後の課題の順にお話しいたします。
 スライド3ページをお願いいたします。職種志向層を支える地域基盤としての専門学校です。、まず、高校生の進路意識ですが。約3割が「やりたいことがまだ見つかっていない」と回答する一方で、具体的な職業名を挙げ、将来像を描いている層も一定数存在します。この層には「学術そのもの」よりも、特定の職種への明確な志向を軸に進路を考える若者が含まれていると捉えています。いわゆる「大学へ進学し、学歴を積み、できるだけ大きな企業へ」というキャリア観とは異なる進路選択の志向性が、既に現実のものとして存在していると思います。専門学校はそうした若者にとって、地域で学び、地域で働くための重要な教育・人材育成の基盤になります。アンケートでも、接客、ものづくり、イラストレーター、調理師など、多様な職業が上位に挙がっています。
 スライド4ページをお願いします。愛媛県における昨年度の高校卒業者の進路を見ると、大学進学は5,296人の55%、専門学校進学は1,563人の16.2%です。専門学校は、大学に次ぐ規模で入学者を受け入れていることが分かります。本学園の専門学校教育の核は、「職種直結型」の職業教育にあります。高校生と保護者、高校教員、そして人材を求める企業など、多様なステークホルダーのニーズを受けて、看護、IT、調理といった基幹分野から、eスポーツ、ネット動画クリエーターといった新興分野まで、45学科の教育を展開しています。県内唯一の学科も少なくありません。経営効率の観点では厳しい小規模学科もありますが、地域にとっての「産業を支える人材育成の拠点」という機能を考えると、採算だけでは測れない維持する意義があると考えております。
 スライドの5ページをお願いいたします。教育の質を担保する「教育管理体制」、教育の質保証をどのように支えているかについてです。専門学校は、当該職種への関心を重視し、多様な学力・多様な背景の学生を受け入れています。専門学校では、卒業後すぐに専門職として仕事に就くため一定水準以上の職業能力が求められます。その水準を確実に超えさせるため、専門知識・技術の習得に加え、資格取得を重視しております。そのため本学園では、学びの成果を確実に積み上げるための徹底した教育管理の仕組みを構築しております。
 基礎学力支援として、入学前には記憶促進アプリを提供し、入学後は個別最適型学習アプリを用いたリメディアル教育を実施しています。加えて、職業に必要な知識・技術の習得を担保するため、全科目で「コマシラバス」を整備し、Webシステムによる小テストと補習を徹底しています。小テストの結果は授業改善に直結させ、PDCAを回しています。
 スライド6をお願いいたします。コマシラバスによる授業の可視化と改善です。ここから本学園の「コマシラバス」について御説明します。コマシラバスには統一的な定義があるわけではありませんので、今日は本学園の事例としてお話しします。なお、形式は若干異なりますが、本学園が運営する人間環境大学でも、同様の考え方に基づくコマシラバスを導入しております。
 まず比較のため、大学で一般的に見られるシラバスの例を御紹介いたします。今年度、公開情報として掲載されていた一例です。科目全体の雰囲気は分かる一方で、各回で「何を、どこまで、どう教えるのか」が十分に明確とは言いにくく、成績評価も「どこまで理解できれば何点とれるのか」が読み取りにくい場合があります。学生にとっては科目選択の参考にはなりますが、1回90分の授業で何をどれほど習得できるのか、どれくらい努力が必要なのかを具体的に見通すのは難しいこともあります。
 スライド7をお願いいたします。これに対して本学園のコマシラバスは、1コマ90分ごとの目標、授業構成、到達水準を明確にします。教員と学生が共通の“授業の設計図”を持つことで、授業の検証が可能になります。さらに本学園では、授業の成果を把握する一つの指標として、小テストの得点分布を用い、現時点では標準偏差を参照指標にしながら、基準値の標準偏差11を中心に6段階、SからEで評価し、授業改善を促しています。目的は“序列化”ではなく、授業設計と支援の質を継続的に上げるための共通言語化です。
 スライド8をお願いいたします。コマシラバスは3部で構成されています。丸1は、科目概要で一般的な大学・専門学校の「シラバス」に相当します。丸2は、コマごとの授業計画・1コマ90分授業の目標と構成を記述し、授業のコマ数分作成します。丸3は履修判定指標と言います。この科目の最終的な学修目標を示すとともに、この科目で単位認定するための基準を10個の項目で示します。
 スライド9をお願いいたします。「科目概要」では、当該科目の社会的な設置背景、到達目標、授業内容の全体像を明示します。ここは一般的なシラバスと大きくは変わりません。
 スライド10をお願いいたします。中核は「授業計画」です。1コマごとに主題を設定し、さらにおおむね3つ程度の副主題に分け、何について、どこまで、どう理解させるかを具体的に記述します。重要なのは、教員側の都合で「90分でこれを話す」という発想ではなく、小テストと連動させて“学修の到達目標”から逆算して設計することです。小テストでは平均80点程度を想定します。その上で、得点分布のばらつきが過度に大きくなったり小さくなったり偏らないように、標準偏差11を目安として、学生集団の基礎力や授業支援の手立ても含めて授業を設計します。
 経験的には、授業設計や支援が十分でない場合、得点分布のばらつきが極端になることがあります。そうした兆候を早期に把握し、補習計画、教材の粒度、説明の段階づけなどを見直して改善していきます。もちろん、全ての教員が一律に好評価というわけではありませんが、評価結果を基に改善を積み重ねています。
 スライド11をお願いいたします。最後に「履修判定指標」です。単位認定の基準を10項目で示し、項目ごとに配点、得点条件、関連する授業回を可視化しています。これにより学生は、期末試験に向けて授業ごとの着眼点や学修量の見通しを持ちやすくなります。さらに期末後の学生アンケートで、教員が履修判定指標に沿って出題していたかも確認しており、授業計画と評価の整合性を担保しています。
 スライド12をお願いいたします。昨年度の進路決定率・就職実績の質。こうした教育管理の成果は昨年度の実績にも表れていると考えております。進路決定率は99.1%、卒業生の89.4%が教育内容に直結した関連分野に就職しています。専門学校ならではの職業への接続を重視したキャリア形成が機能していると捉えています。
 スライド13をお願いいたします。地域人材育成・供給拠点としての役割です。地域への人材供給という観点では、専門学校は大学と並び、分野によっては同等以上に重要な役割を担う場面があります。愛媛県では大学進学割合が最も高い一方、県外大学へ進学する若者が3,384名、約64%に及び、県内大学へ進学しても就職時に県外へ流出するケースも少なくありません。一方、専門学校進学者の県外流出・県内残留については、公的な詳細データが乏しく、把握が難しいのが現状です。ただし、県内専門学校から県内企業への就職者数を見る限り、少なくとも大学に比べて、専門学校進学者の県外流出は小さい可能性が高いと考えています。また、最終的に県内企業に就職した県内高等教育機関出身者のうち、大学出身者が1,190人、49.2%であるのに対し、専門学校出身者が1,006名、41.6%を占めています。地域人材の歩留りという点で、専門学校は大きく貢献していると考えております。
 ここから、地域課題の解決に向けた産官学連携を3つの柱で御紹介いたします。
 スライド14をお願いいたします。歯科医療人材の育成です。背景には、地域の養成機能喪失という危機がありました。丸1にあるように愛媛県砥部町の県立歯科技術専門学校が平成22年3月に閉校し、歯科衛生士・歯科技工士の人材供給が途絶える懸念が生じました。愛媛県歯科医師会が再建を検討されましたが、負担が大きく、本学園に事業継承の要請がありました。そこで平成22年4月、河原医療大学校に歯科衛生学科・歯科技工学科を開設し、旧県立学校教員の再雇用も行いました。いわば、公的な教育機能の民営継承です。
 その後、丸2で歯科衛生士不足の対応として、平成28年度に愛媛県・愛媛県歯科医師会・本学園の三者協議により、「歯科衛生士修学支援制度」を発足しました。在学3年間で126万円を貸与し、卒業後に歯科医院へ3年以上勤務すれば返済免除となる制度です。地上波放送や、全高校へのパンフレット配布といった広報施策とも相まって、県内専門学校の定員充足率の改善に効果があり、制度利用者は全員が県内に定着しており、地域定着の成功モデルになっています。
 さらに令和3年には、丸3で、新居浜市の要望を受け、県の基金を活用して本学園の河原医療大学校新居浜校にも歯科衛生学科を新設し、愛媛県東予圏域への人材供給を開始しました。
 スライド15をお願いいたします。介護、空港、観光分野です。丸4、介護福祉士については、現場が人手不足にもかかわらず志望者が減少するギャップが深刻でした。そこで県内介護施設と連携し、「介護福祉士施設奨学金制度」を導入しました。在学2年間で90万円を施設が貸与し、卒業後その施設に5年以上勤務すれば返済免除となる制度です。この経済支援により、特に留学生の入学が促進されました。当初3名だった留学生入学者は、令和8年度には約25名に達する見込みで、新型コロナ禍の期間を除き増加傾向です。地域の介護現場を支える戦力となっています。
 次に丸5ですが、空港人材です。松山空港では、国際線拡充を見据え、カウンターでの外国語対応に加え、航空機の離発着支援などをおこなうグランドハンドリング人材の確保が急務でした。これを受け、松山空港利用促進協議会やANAエアサービス松山などと連携協定を締結しました。特徴は、愛媛県から毎年1,000万円の支援を受け、学生の給付型奨学金等に充当できる点です。この支援を背景に、令和8年4月には「エアライン観光課(1年制)」を新設し、地域定着を推進します。
 さらに丸6ですが、観光産業の魅力啓発です。愛媛県は道後温泉など観光資源が豊富ですが、観光分野を学ぶ学生が県外大手企業を志向し、彼らに地元の魅力が十分に伝わっていないことが課題でした。そこで県の「私立専門学校県内就職支援事業」を活用し、高校生対象の「愛媛県内日帰り体験型観光ツアー」を実施しました。セミナーと体験を組み合わせ、具体的な職業像を提示することで、県内進学・就職・定着につながるサイクル強化を図りました。
 スライド16をお願いいたします。アニメ制作人材育成拠点とアニメ産業の誘致です。愛媛県内ではアニメを学ぶ環境が限られ、関心の高い若者が県外へ流出していました。そこで松山市や県外の制作会社と連携し、令和7年に「まつやま未来コネクト実証事業」を実施しました。実践的教材を開発し、中高生・専門学校生対象の全4回のワークショップを実施しました。延べ110名が参加、満足度97.1%という成果が得られました。開発した教材は大きな教育資産となっており、令和9年度には既存学科を「漫画・アニメーション科」へ改編する準備を進めています。さらに教育にとどまらず、制作会社との連携を基盤に、県内への制作スタジオ誘致も視野に入れ、若者が「好きなことを地元で仕事にできる」環境づくりを目指します。制作会社の関係者からは、次世代人材育成が遅れると制作拠点が海外に移転し、国内で高品質な作品を継続的に生み出すことが難しくなるという危機感も聞かれます。単独の学校で解決できる規模ではなく、自治体、制作会社、専門学校が連携し、戦略的に人材育成と制作拠点の形成を進める必要があると考えています。
 スライド17をお願いいたします。地域専門学校の持続的発展に向けた課題。最後に課題と提言を申し上げます。第1に、高度な実務家教員の確保です。特にIT分野では都市圏への集中と賃金ギャップにより、地方での教員採用が難しい状況です。遠隔授業も活用していますが、対面教育との質的差異をどう埋めるかが課題です。
 第二に、教材開発の負担です。市販教材が学生の学力水準に必ずしも合致せず、独自教材開発が不可欠ですが、教員の余力不足がボトルネックとなり、カリキュラム改善の停滞につながることがあります。
 第三に、データ不足です。地域分析を行う際、大学に比べ専門学校に関する公的データが極めて乏しいことを痛感します。地域課題を精密に把握するためにも、学校基本調査の項目見直し等が必要ではないかと考えております。
 最後に、地域連携の在り方について提言いたします。現在の産官学連携は、制度設計上、大学主体と専門学校主体が分離しがちです。しかし、本日お示しした通り、地域産業への人材供給規模において、専門学校は大学とほぼ同等の役割を担っています。人口減少や人口流出といった課題に直面する地方においては、学校種の壁を越え、大学と専門学校が「同等の二軸」として、産官学連携に参画する大きな連携プラットフォームを形成することが、産業振興と人材定着の鍵になると確信しております。その際、特定の教育機関が省庁の委託事業として単独で担う形よりも、地方自治体が主体となり、複数の教育機関・産業界とともに推進する枠組みの方が、持続性と実効性を高めやすいと考えています。
 財源が国の予算であったとしても、地域の実情に即して継続的に機能させるには、自治体が司令塔となり、関係者が役割分担できる体制が不可欠です。国におかれては自治体が主体的にこうした取組を進めやすいよう、制度設計や財政的支援、データ整備等の面で後押しいただければ幸いです。
 終わりに。専門学校は、学生の夢を具体的な職業へつなぎ、地域産業を支える「人」を供給する、地方の持続的発展に欠かせない存在です。私どもも今後、教育の質を磨き続け、地域社会に貢献してまいります。
 御清聴ありがとうございました。
【吉岡座長】  河原委員、ありがとうございました。
 それでは、質問、御意見を伺いたいと思います。まず、御質問等があればと思いますが、いかがでしょうか。
 吉本委員、どうぞ。
【吉本委員】  吉本です。
 最後のところで説明、データ不足の問題があり、学校基本調査の調査項目の見直しをというのは、私もぜひと思っています。どういう部分の項目を作成したらいいのか、もう少しお話しいただくのが良いと思います。この件については、米原室長からもお願いします。そもそも分野の分類も各種学校時代の分類を使い続けるのではそろそろまずいんじゃないだろうかか。お二人にお聞きしたいなと思っています。
【河原委員】  今回、データを分析して、県内の専門学校に県内出身者がどれくらいいるのか、県外からどれぐらい来ているのかというデータがまずありません。分野ごとにもないというところで、就職に関しても同様です。県内の専門学校から県内高校出身者がどれくらい県内企業に就職したかとかいうデータもなかったりするので、精査というか、いろいろ分析したり、分析結果をどう学校教育や学校経営に生かしていけるかという点で、大学と同程度のデータ検証ができることが最低限必要ではないかとは思っております。
【吉本委員】  ありがとうございます。
【米原専修学校教育振興室長】  今、学校基本調査についての御質問といいますか、確認がありましたけれども、学校基本調査はどうしても、基本的な、基盤的な調査でございますので、その項目は継続性という観点があり、項目を変えるということは予算面でも、制度面でも結構難しいところはございます。ですので、我々も本当に必要なところは、毎年、担当課と調整しながら変えていかなくてはということでやってはいるのですが、なかなかハードルが高いところもございます。
 ですので、基本調査でやっていくところもあるんですけれども、それ以外、本当に必要であれば、アドホックな調査をやっていくこともできるとは思っているところです。特に今、EduSurveyという調査の仕組みが文科省の中にありまして、学校個別、それぞれの学校に対して調査を送るという仕組みを文科省で専修学校についてもつくっているところでございます。ただ、調査するとなると学校側にも負担が生じる話なので、我々も、じゃ、問題があるから何でも調査しましょうということは避けたいと思っているんですけれども、その辺りも加味しながら、本当に必要な調査というのは、そういう仕組みを使って、きちんと把握していきたいと思っているということです。ただ、継続的にずっと取っていくようになると、統計法との関係なんかもあって、多少ハードルもあるんですけれども、そういうアドホックな形、必要なタイミングでちゃんと取っていくということは今後もしていきたいと思いますので、こういう場でもいろいろと御意見をいただいて、また相談させていただきたいと思っております。
 以上です。
【吉岡座長】  どうぞ、河原委員。
【河原委員】  今回、人材育成部会に資料を提出にするに当たって、私どもにはデータがなかったので県に協力をいただいたのですが、県にもデータがなく、なかなか分析が前に進まず、今回出せたもので精一杯という状況です。
 そういう意味では、私たちの教育が正しいかどうかということを、自分たちで理解し、評価できるような最低限のデータがあれば大変助かると考えております。
【吉本委員】  メインは河原委員の話のことなんですけれども、先ほどの米原室長のコメントのところ、一言だけ思うのは、継続性という問題自体が検討されていない。継続性を検討すればいろいろなことができるはずなんだけれども、検討されていない。また、継続性が絶対ということでもないのは、例えば大学は、地方から大都市へ大学の進学、就職が拡大し、その後にUターンという時代がありました。その時代、時代にはかなり細かい、どこの県からどこの県へ入った、どこの県からどこの県へ出たという関連するデータを作っていましたけれども、そうした課題が注目されなくなって、そのうち調査項目からも消えました。継続性がないというのを盾に、何も動かさない。専修学校制度発足の1976年からどこが変わったかというふうに改めてお聞きしたいぐらいです。今日はここまでにしておきますが、もう少し考えるべき時代がもう来ていると思います。特に専門学校において、項目が少な過ぎるんですよね。進学したかどうかも分からない。関連分野就職と就職しかない。あとは何をやっているか、みんなフリーターですか。いや、そんなことはないんだけどもね。進学者もあるので、ちゃんと把握する。その項目を加えても継続性は一向に消えないと思うんですけれども。ちょっと付け加えだけしました。
【吉岡座長】  ありがとうございます。データは基本なので、確かに必要だというのはすごくよく分かります。でも、全国学生調査などでは移動まで分からない。そうなんですね。
 分かりました。ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。堀委員、どうぞ。
【堀委員】  河原先生、お話どうもありがとうございました。
 コマシラバスを非常に興味深く拝見したんですけれども、最後の17ページの課題のところでも、教材開発の課題を御指摘されているのですが、河原学園ではどういうふうにコマシラバスみたいなものをお作りになって、どういうふうに教材なんかをお作りになっているのか、あるいはバージョンアップされているのかということを簡単にお伺いできればと思うんですけれども。
【河原委員】  ありがとうございます。
 私どもがコマシラバスに着手し始めたのは15年ぐらい前で、やっと今、形になっているという状況になっています。やはり出口の担保ということで、1時間1時間、1コマ1コマの授業が適切であるかどうか、いい授業ができているかどうか。教員の感覚だけでやっているだけでは、どうしても質の保証にならないといったところで、これを丁寧にやってきて、初めは全然形にならないところから1つ1つ、今みたいな規定を設けて、現在に作り上げたというような状況になっています。
 まず、専門学校が先に走り出して、今、私どもの人間環境大学でも同様の取組をしていまして、人間環境大学の場合はもう一つ進んでいて、試験を第三者で制作したほうがいいのではないかというような話も行っているんですけれども、その第三者による試験にも耐え得る水準で1コマ1コマの授業内容が修得できているかどうかという点も確認するように考えておりまして、なかなかそこは到達しづらいところがあるのですが、専門学校の強みとして、その日の授業内容はその日のうちの補習で理解度を補うことで、目標に到達できるように修正し続けてしているというような状況になっています。
【堀委員】  ありがとうございます。ほかのところで真似できるような仕組みなんでしょうか。ほかの専門学校で。
【河原委員】  そうですね。私どもはホームページでコマシラバスを公開しているので、こういったものを見て参考にしていただければ、教科を指導している先生であればご理解いただけるかなと思います。いまだに質の良し悪しの差はありますが、参考にしていただきやすい状態であると思います。
【堀委員】  分かりました。ありがとうございます。
【吉岡座長】  ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
 小林委員、どうぞ。
【小林委員】  御説明ありがとうございました。今のシラバスもあるんですけれども、質のところで、専門学校は18歳だけではなくて、留学生もいたりとか、あるいは社会人の方もいたりとか、かなり多様な学生が学ぶような場になっていると思います。大学でも入り口のところで基礎的な知識・技能が整っていなくて、そこから苦労されるところも多いと思うのですが、そこら辺の入り口での工夫で何かされていらっしゃるところはあるんでしょうか。
【河原委員】  やはり基礎学力の習得ができているかどうかということが大切で、実はできている子もいるんですけれども、できていない子もいて、かなり偏差値の幅が大きいといったところがあります。それに対して、できている子もできていない子も、高校までの義務教育、あと、高等学校の教育の教科をしっかり習得してもらうように、再度、入学前にアプリを使って学び直しを実施していただいていますし、入学してからも、違うアプリを使ってそれを補完しているというような現状があります。
【小林委員】  ありがとうございます。レベルを合わせるというか、知識をある程度見るためのアプリというのは独自に開発されているのか、それとも何か業界でやったりとか、そういったこともあるんでしょうか。
【河原委員】  本来は独自で開発したいのですが、コマシラバスや日頃の授業で手いっぱいでして、市販のアプリを活用させていただいていますが、かなり投資というか、費用はかかっています。
【小林委員】  ありがとうございます。今、文科省の事業でも専門学校の自動車整備でも外国人留学生が多いので、それをアプリで生活面まで支援しようみたいなところがかなり進んでいると伺っていますので、何かそういった業界全体で、各業種とか職種ごとにそういうのができてくると、専門学校の個別で対応しなくても、全体でできるようになるとかなり広がってくるのかなという気がしたので、質問させていただきました。
【河原委員】  おっしゃるとおりでして、その分野に合った、最低限身につけておかないといけない基礎学力を身につけさせるようにするのが適切だと考えているのですが、今は分野ごとに分かれたアプリの開発まで私どもは至っていないので、そこは今のアプリ活用の課題になっております。
 ありがとうございます。
【吉岡座長】  吉本委員、どうぞ。
【吉本委員】  今のコマシラバスの話は、いつ頃ですかね、芦田さんが開発されて、専門学校の中では比較的ポピュラーな考え方ではあるんですけれども、しかし、これに僕自身は、半分は、御苦労様と傾聴しますが、ちょっと大変だなと思うところもあります。もう一つ、我々はずっと2013、4年から職業実践専門課程に、とりわけ教育課程編成委員会、つまり企業等の声をカリキュラムにどう反映するか。まずは、シラバスまではなくてもいいんだけれども、教育課程の編成・効果まで。その延長にコマシラバスのアイデアまで含めてアドバイスをもらえるのか、もらえないのか。いや、そこまで細かなところは聞きませんよということが大方だと思うけれども、逆に言えば、そういう細かなゴールなんかのほうが企業等の現場からアイデアが出やすいはずです。そういうふうにして負担を減らすということができることもあるのかなと思うんです。教育課程編成委員会で教育課程の全体を検討するとしても、そこに参照すべきスタンダードがないことが問題なんです。仮にスタンダードをつくったとして、ないとしたら、学校ごとにそれぞれアドバイスをもらうわけですよね。その中にうちはコマシラバスでやっていますというときに、意見をもらえるような仕組みができそうかどうなのか。どんなふうに思われますか。
【河原委員】  そうですね。そこに関してプラットフォームといったところで御提案させていただいたのの主旨の一つでして、やはり特定の企業と特定の専門学校だけでは限界があるといったところです。なぜかというと、その学科の規模を見ていただくとおり、私どもの1学科1学年の規模が22名程度、その単位で教材開発をするということになるとなかなかハードルが高いということですし、企業さんもその22名に対してという形になると、なかなかハードルがあるということで、縦串のみだけではなくて横串の必要があるのではないかなというふうに、そこが私たちの大きなハードルの一つでもあります。
【吉本委員】  続けていいですか。
【吉岡座長】  どうぞ。
【吉本委員】  そこだと思いますよね。プラットフォームというのはよいアイデアだと思います。1学科22名というのが平均ですけれども、少なくとも担当の先生は、平均が1学科4人、5人ぐらい。ST比が15ぐらいですから、全体の平均、河原学園も大体似た感じかなと想像していますけれども。だから、そこで一つの分野ごとに教育課程編成委員会でそこまで及ぶような意見をもらえるというのはなかなか難しいですよね。もうちょっとそこら辺のことを職業実践専門課程の今後の充実という課題が残るんだと思いますけれども、教育課程編成委員会のつくり方とか、その辺のことも今後は議論しなくてはいけないのかなと思っています。
 あと、ついでながらですけれども、御学園の大学は学生数がおよそ2,300ぐらいですよね。
【河原委員】  そうですね。毎年、定員増で増やしてはいるんですけれども。
【吉本委員】  高校が4,000ぐらい? 通信制の高校……。
【河原委員】  4,000人ぐらい、そうですね。
【吉本委員】  いや、8,600を計算するとそうなりますから、実は高校が一番大きい。でも、通信制ですから、あまり負荷がかかっていないのかなと思います。高校は逆に、現場では高等専修学校がカバーしている。そういう学校ですから、通信制の4,000ぐらいは、全くばらばらに個人で学んでいる。4,000人が個人ですか。
【河原委員】  4,000が通信高校?通信制高校の生徒数は約2,500です。普通科高校と幼稚園がありますのでそれを差し引いて頂けると。
【吉本委員】  なるほど。普通科の通学校がsるのですね。
【河原委員】  通信制の高校に関しては、週5日コースと週2日コース、そのほか通常の通信コースを設置しております。
【吉本委員】  週5日というのは、通学が5日?
【河原委員】  はい。
【吉本委員】  なるほど、半分通学の通信制ということですね。分かりました。
 ありがとうございました。
【吉岡座長】  ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
 野田委員、どうぞ。
【野田委員】  17ページの教員確保、不足の問題でもう少し詳しくお伺いしたいのですが、IT分野で顕著ということで、ほかにどういう分野で同じような問題が発生しているかという点と、遠隔授業で可能な分野とそうじゃないところ、ここで書かれている遠隔授業を行っているクラス内で成績格差が拡大しやすい問題が発生しているという点で、具体的にどういう工夫や取組をされているのか、もし事例などがありましたら御教示いただければと思います。
【河原委員】  ありがとうございます。
 例えばIT系であれば、私どもの教員が、誰でも知っているIT会社に教員が引き抜かれていくということが普通に起こっていますので、補充すれば抜かれるというような状態が続いています。この状況は全分野で起こっており、地域自体で人材が枯渇しているというか、労働人材不足になっているので、それは教育現場も同様という状態です。あと、通信の授業に関しては、特に進んでやっているのがIT系の分野になっております。ある一定程度は通信でやった授業に関して、小テストを実施しても標準偏差が11に収まる授業も出てきていますので、やはりコマシラバスを丁寧に作り込めば、そこに関しては品質が確保できるのかなと考えていますが、なかなか遠隔授業でそこまで作り込んでいただける先生があまりいないという問題がありますので、そういった人材の確保が重要になってくると思いますし、それはIT系以外の分野も同様だと考えております。
【野田委員】  ありがとうございます。
【吉岡座長】  ほかにいかがでしょうか。どうぞ、小林委員。
【小林委員】  何度もすみません。先ほど17ページのところで、私は3と4に興味があるんですけれども、3については先ほど吉本先生がいろいろお話しされたところです。私がいつもカレッジマネジメントで専門学校の企画をするときに、今のところデータがないんですよね。全国を見ると、都道府県によってかなり温度差があるんです。なので、先ほどのように問合せをしたときにデータがなかったという県もあれば、すごくデータをしっかりと取られている県もあって、これは全体のばらつきをなくすのが必要なのではないかと思います。都道府県に、認可した分だけきちんと責任を負ってもらうという点も含めて、情報の収集と公開というところに責任を負ってもらうのがあるのではないかと思います。
 もう一つ、4のところで、地域連携は非常に重要だと思うのですが、私も知の総和答申のとりまとめの際、今回、地域構想推進プラットフォームができるということで、専門学校もぜひ構想の中に入れてほしいという話を何度もしたんですけれども、あまりこれは話題に取り上げていただけませんでした。なぜ構想に専門学校が必要かというと、地域の連携推進プラットフォームというのは、地域の人材ニーズからどのような人材育成が必要かというストーリーの中で、大学短大だけで取り組んでも、エッセンシャルワーカーだとかそういうところまで人材育成の想定できないというのが根底にあります。こうした地域連携構想推進プラットフォームの取り組みに対してどのように関わっていったらいいのかというところをどうお考えなのかをお聞かせいただきたい。
 特に私も全国いろいろお招きいただいてお話ししたりするんですけれども、大学は大学で集まっていて、専門学校は専門学校で集まっていて、これが一緒に集まる、そういった研修会とかってほとんどない気がしています。どのように地域連携や人材育成について、学校種、設置者を超えてやっていったらいいのかという、何かアイデアとかがあれば教えていただきたいのですが。
【河原委員】  ありがとうございます。
 そこはまさに課題でして、実は今回の大学の連携というか、そこに関して愛媛県はどうなっているんですかという問合せをしたら、なかなか情報がなかったということがあります。ということは、都道府県、県が中心になって産も集めたり、学も集められていないという現状があるなというのを強く感じた次第です。愛媛県内企業の新卒就職では、県内大学と県内専門学校出身者の数は両方とも約1,000名とほぼ変わらない状況で、それに対して、じゃ、県内大学を卒業した1,000名が実際にどういったところに就職しているのか、専門学校卒業した1,000名がどういったところに就職しているのか、分野も含めてそれが明確になっていくと、それをどのようにまとめていくべきなのか、地域構想推進プラットフォーム等を軸にした場合、どのようにまとめていくべきなのかが明確になっていくのではないかと思います。
 それに関して、県が抜けても駄目ですし、大学も専門学校もどちらかが抜けても駄目ですし、それに県内の人材を採用していただいている企業さんの各分野が抜けても駄目ではないかなと考えております。
【小林委員】  ありがとうございました。
【吉岡座長】  事務局、どうぞ。
【米原専修学校教育振興室長】  今、お話がありました地域構想推進プラットフォームですけれども、高等教育局で予算事業を取っておりますので、次年度からそれをより推進していくということになろうかと思います。内部でもそういう形で共有しているところです。また、どうしても都道府県とか地域によって、どこが主体的にリードしているのかというのは、いろいろな経緯もあって違います。都道府県がリードしている県もあれば、国立大学とか、中心になる大学がリードしている地域もあればということで、かなり状況が違うということもございます。
 次の、今、愛媛県の話がありましたけれども、愛媛県はまだ検討が進んでいないのかもしれませんけれども、我々も都道府県の担当者や担当課に対しましてもこういう動きがあって、当然、県内でも議論があると思うので、専門学校、専修学校もきちんと参画できるようにということは毎回お願いしておりますし、また、専修学校の会議においても、こういう動きがあるということで、県によってどこがリードしているかが違うので、そういうところにきちんとコミュニケーションを取って、地域の専各団体が各都道府県にございますので、そういったところがリードして、ちゃんと食い込んでいただくということをお願いしてきているところでもございます。
 我々も目端を利かせながら、その議論が進んでいくような仕組みを考えていきたいと思いますけれども、それぞれ自治体ないし専各団体にも頑張っていただきながら、その後は議論にコミットしていくという状況を実現していきたいと考えておるところでございます。
【吉岡座長】  ありがとうございます。ほかに。
 どうぞ、河原委員。
【河原委員】  河原学園の場合ですと10校あって、学生数もある程度いて、ある程度の分野を網羅しているといったところがあります。各県の専門学校がそういう状態であればいいのですが、必ずしもそうではないと思います。通常であれば、1法人が1校、2校を運営しているといったところが主体になるので、私どもにはまだ情報が集まりやすい方かもしれないですが、多くの専門学校では。全然情報を集め切れていないのが現状であるということだと思いますので、これが全国の各専門学校それぞれがちゃんと十分な情報を入手して、充実した職業教育を実施できる体制作りに活かせることが重要ではないのかなと考えております。
【吉岡座長】  ありがとうございます。
 なかなか大変というか、非常によく分かる御説明ありがとうございました。17ページの「地域専門学校の持続的発展に向けた諸課題」のところで4点挙げられているのは、これもほとんど大学を含めた高等教育全体の話で、例えば教員確保の問題というのも、ここのところで、例えば人材育成について成長戦略会議なんかでも、2040年にかけてホワイトカラーが余剰になって、理工デジタル系エッセンシャルワーカーの不足が見込まれるということが言われているところですが、2040年というのは、もう本当に十何年先で、学生を動かすのはまだ可能ですけれども、今からそれを教える人たちを育てる、今の大学生が、例えば研究者・教員として大学に行って大学の科目を教えるとか、専門的な事柄を教えるというタイミングを考えていくと、既に手後れという感じすらするわけです。特にデジタル系の進歩は激しいし、変化が著しいので、なかなか難しいだろうと思います。
 以前、看護系が非常に重要になったときも、看護系を教える教員がいなくて、どうするかというのでいろいろ問題も生じたわけです。デジタル系も変化が激しいのでなかなか難しいだろうと思います。今、理系が足りないというふうに言われていますけれども、今から理系が増えていってもなかなかうまくいかない。一方で、デジタル関係だと、AI自体がもう自分でプログラミングするようになってくると、今は必要だとみんなが思っているような、みんながというか、一般的に思っているようなプログラミング能力がある人が必要だというのは、既にもうAIがやってくれてしまうので、そういう人材は必要性が減ってきている。実際に先端的な部分に進もうという優秀な学生が、今やそういうAIのデジタル系に進まなくなっているという話が……すみません、どこまで正確な情報か分かりませんけれども、そういう話まであるので、なかなか見通すのが難しい。
 その中でどういうふうに、基礎的な知識等があるからこそ応用ができるような、そういう能力を育てていくかというのが非常に重要だろうと思います。そういう意味では、ある専門分野だけを一生懸命やるというだけではなくて、横串を刺すとか共通性をつくっていくというのが、専門学校でもそうでしょうし、多分、大学も含めて求められるだろうと思います。
 それともう一つは、河原学園は、高校も、それから専門学校も大学も持っていらっしゃるということで、最近、大学分科会などでも、ここにも出てきたかな、要するに高大接続の問題、つまり入試をどうするかみたいな接続部分だけの話ではなくて、もう少し内容的につなげていく必要があるというところまでは行くんですけれども、じゃ、実際にどういうふうにやるのかというのはなかなか難しいという気がします。
 それは文部科学省の中が高等教育と初等中等教育と分かれているということもありますし、それから、どうしても大学の議論の一つの中心モデルは国立大学で、国立大学が持っている附属高校の性質というのが、私学だと中に持っていて、内部の進学があったりしてどうするかというの分かりやすいのですが、国立大学で内部進学という形を取っているわけにはいかないので、多分、モデルがなかなか取りにくいんだろうと思うのです。だから、その辺のところは実際にいろいろな局面を見ておられる学園等が、状況の説明をしてくださると非常に刺激的だと思います。
 データ不足については大学も同じで、大学は、要するに卒業して例えば10年後にその学生どうなっているかなんて全然分からないですよね。就職したところまでは、就職先まではどの大学も結構押さえていると思うんですけれども、そこから先、その卒業生がどういうふうに育っていったのかまでは分からない。分かろうとしないと言うほうが正しいかもしれませんけれども。ですから、それが非常に難しい。それから、さっき小林委員がおっしゃったように、地域連携の話になったときは、専門学校って何となく視野から落ちてしまうんです。実は人数的には非常に重要だと、一応そういう話にはなるんですけれども、具体的なプラットフォームをどう組むかという話のところに組み込むのが非常に難しいので、そういうふうな課題も大きいですが、ここで指摘してくださったことというのは、専門学校の問題に限らず、今後、日本の高等教育をどうするかというような話だと思って聞いておりました。
 ありがとうございました。大変刺激的なお話でした。
 いかがでしょうか。オンラインで参加されている方で何か御意見等はございませんか。よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、次の議題に移りたいと思います。
 では、事務局から説明をお願いいたします。
【米原専修学校教育振興室長】  それでは、議題の2つ目、専修学校における質保証・向上に向けて(議論のまとめ)案について、説明させていただきます。
 前回御議論いただきましたけれども、いただいた御意見を適宜反映し、また先ほど説明いたしました人材育成分科会の検討等も踏まえまして、修正いたしました。資料2-1が概要資料、資料2-2が今回のまとめ案でございます。
 資料2-2を御覧いただけますでしょうか。修正した箇所を簡単に説明させていただきます。
 まず、開いていただいて目次ですけれども、こちらは吉本委員から内訳をもう少し細かくというお話がありましたので、その辺りを修正しております。
 次に3ページでございますけれども、上のほうです。単位制の導入のところで小林委員より、もう少しグローバルな視点での意義をしっかり書くべきではないかということをいただきましたので、それを追記しております。
 4ページでございますけれども、上の1つ目の〇、これまでの検討経緯をもう少し丁寧にということで植上委員からいただましたので、修正しております。また、3.の(1)ですけれども、吉本委員から、どちらの方向にこれから動いていくのかというのをしっかり明示したほうがよいのではないかという御意見をいただきましたので、今後の検討についてということで、簡単ではありますけれども記載しております。
 下の(2)でございますが、こちらは野田委員や前田委員からいろいろと御意見をいただきましたけれども、評価機関の整備であったり、評価者として専修学校の教職員とかと参画していくことであったりとか、御意見をいただいておりますので、そういったことを追記しております。
 5ページ、一番上の〇でございますけれども、評価に当たって関連企業の協力もということを山口委員からいただきましたので、関連企業等との、評価に当たっての連携・協力というのを記載しております。また、真ん中辺りでございますけれども、こちらは小林委員からも前回、今日もいただいておりますけれども、地域構想推進プラットフォームで、そこでしっかり専門学校、専修学校も議論していくべきだということがございましたし、また、人材育成分科会でもその旨を進めていただきたいと思って記載を検討しておるところでございますので、それを追記しております。
 また、6ページ、留学生関係のところ、こちらも岡部委員、河原委員、山口委員から御意見をいただいていますけれども、留学生への教育の中身についてもしっかりと書く必要があるということであったり、また国、所轄庁、学校との役割分担を明確にした上で、きちんとした取組をしていくべきだということであったり、いろいろ御意見をいただいておりますので、そういったことを追記しております。
 また、(3)の新たに検討を要する事項の2つ目の〇、FD・SDの件でございますけれども、市原委員、河原委員から、市原委員からは、専修学校の特徴として非常勤、外部委員が多いという実態や、また河原委員からは、教職員がAIデジタル技術を使いこなすことがこれから必要になってくるので、そのような教職員のための研修が必要という御意見もございましたので、そういったことも記載しております。
 マル2、6ページ下の遠隔授業や通信制の在り方のところでは、河原委員から、指定養成施設としての実習とかいったことのニーズも踏まえて、検討する必要あるということで、その旨を書いております。
 7ページでございますけれども、マル4の高等専修学校について認知度を上げていくことが必要だという市原委員からの御指摘がありましたので、その旨を記載しております。また、マル5でございますけれども、分野の在り方はなかなか検討していくのが難しい面もありますが、課題としては我々、認識しておるところでございますので、こちらは吉本委員からいただいた御意見でございますけれども、課題としてピックアップしているところでございます。
 簡単ではございますけれども、修正箇所は以上でございます。修正箇所も含めまして、また追加の御意見も含めていただければ幸いでございます。
 よろしくお願いします。
【吉岡座長】  ありがとうございました。ただいまの事務局からの説明につきまして、何か御質問、御意見等はありますか。
 小林委員、どうぞ。
【小林委員】  修正ありがとうございました。河原委員からの御報告の中にもあって、先ほど話題にしたデータ不足のところで、分野の話はいろいろ難しい点が分かるのですが、先ほど申し上げた、都道府県の認可者側の情報公表、取りまとめの役割というのはどこかに書かなくてもいいのかなというのが気になっています。7ページ目のところに、主語は「専修学校は」という、専修学校だけが情報公表の責を負っているように見えるのですが、やはり認可した都道府県のほうの役割も重要なのではないかと書いてはいかがかなと思ったところでございます。
 以上でございます。
【吉岡座長】  米原室長、どうぞ。
【米原専修学校教育振興室長】  御意見ありがとうございます。所轄庁も大事ですし、当然、文科省としても、基本調査を中心としながら必要な情報はしっかり取っていきたいと思います。いずれにせよ今日はさまざまな御意見をいただいたところもありますので、何かしらの記載はしたいと思っております。ただ、所轄庁も今は47都道府県がございますけれども、体制も含めて非常に多様でございまして、そうした業務にすぐ対応できるような県もあれば、そうでないところもあると思いますので、一律に何かを求めていくというのは、地方自治ということもありますので配慮しなければいけないこともあるんですけれども、情報をきちんと、データを取っていくというのは重要でございますので、記載は何かしらしていきたいと思っています。
 ありがとうございます。
【吉岡座長】  ほかにいかがでしょうか。吉本委員、どうぞ。
【吉本委員】  前回もお話しした、まず、高等専修学校のポイントですが、あえて付け加えてコメントしたことがありますけれども、これは反映されていないのでもう一回繰り返します。特に准看等の2年課程のことを意識しないといけないかなと思うのは、そういうのがあるからいろいろ多様な機能というふうには、ややぼんやりと書いてはあるのですが、役割を整理するという中に、そこの一つのデータとして、高等課程のうち生徒は15.9%なんです。だから決して多くない。
 文科省の前回の資料に4割ぐらいが1年、2年課程だというふうに書いてあったと思います。確かに学校数カウントであればそれはそうなんだけれども、それはミスリーディングだからやめたほうがいい。前回そのことを言ったかどうかは分かりませんけれども、今回の資料には高等専修がなおなくなっています。検討すべきデータが増えるどころか、どんどんデータが消える、分からなくなっています。もう一つの部分、15.9%の部分でリカレント教育の高等課程全体で16歳以上の入学者が24.9%もあるんです。このデータはもうちょっとしっかり見ていく必要があります。今あるデータであっても既に分かることは、4分の1が15歳で入っていない。入学のときに4分の1は15歳で入っていないということは、実は中退してから入ったりというのもありますし、高校卒業直後に准看に入るというのもありますけれども、でも、いろいろな形の、だからこれが学び直しだったり、リカレントだったりというキーワードのポイントになるところなのです。大きな人材育成政策の流れの中に、小さい規模だけれども、高等専修学校はそういう形でリカレント学習者を受け入れている。高等専修学校協会はそもそも、大学入学資格付与校の集まりだから全部3年制なので、そういう協会からもこの役割についての声が出てこない。誰も知らないという現状です。文部科学省も含めて知らないことはないと思うですけれども、表に出てこない。
 ですから、ちゃんとこういう報告書に書いておくべきです。今後の課題として我々、リ・スキリングというようなことがあるときに、リ・スキリングでまずはエッセンシャルワーカーの育成という、准看護師だったり、調理師だったり、理美容だったりというものが15%ぐらいは高等専修学校の中にもあることをはっきり意識して、課題に書いておくべきかなと考えています。もちろん細かな数字まで書かなくてもとは思いますけれども、このぼんやりした説明ではそこまで理解は及んでいないように思うんです。もう少しそこの理解までしてほしいなと考えています。大きく言うと、高等専修学校は3つの機能があって、学びのセーフティネットの機能、かなり高度な職業教育の機能、リカレントの機能と。こういう3つの機能が明確に見えていますので、これは委託事業の報告書に書いてありますけれども、ぜひこういうところをもう少し書き込んでいただければと思っているところです。
【吉岡座長】  どうでしょうか。何かうまく入れられるかどうか。
【米原専修学校教育振興室長】  どこまで細かく書けるかというのはあるんですけれども、学び直し、職業教育、リカレントというのはその両方に共通する話だとは思いますので、その役割をもう少し言及して記載するとか、少し工夫したいと思います。
【吉岡座長】  ありがとうございます。場合によっては少し注のほうで触れてもいいかもしれませんけれども、役割を整理するとなると、確かにぼんやりとしていると言えばそうですね。ほかにいかがでしょうか。
 では、河原委員、どうぞ。
【河原委員】  5ページ、丸3の留学生の適切な管理等で、一番下の行、「加えて」から次の6ページに移るところですが「目的意識を持った留学生が日本での生活や文化の醸成が図られること」のところですが、ここの表現で、「文化の醸成」は個人においてではなく組織や集団において育まれる事態を指すのではないかと思いますので、「目的意識を持った留学生が日本の社会規範、生活習慣、文化への理解を深められるような教育内容」というような形ではどうかと思います。
 あと、7ページの情報公開の2つ目の丸で、「教育理念や目的、教育活動や教育方法、評価方法」のところですが、「教育成果」も入れていただければと思います。自己点検の評価項目にも「教育成果」は含まれており、高校生や社会人が学校選択を行う際、就職実績や資格取得といった「成果」も大切になってくると思いますので、評価に加えて教育成果も入れていただければと思います。
【吉岡座長】  ありがとうございます。今のは入れられるだろうと思います。
 ほかにいかがでしょうか。どうぞ。
【山口委員】  取りまとめいただき、ありがとうございました。私から総論的なところになりますが、2点ほど申し上げたいと思います。
 これまでの議論にもありますとおり、専修学校は特に地域の人材育成において重要な役割を担っています。参考資料でも御紹介いただいていますが、特に専門学校で育成するIT人材について年間2,000人以上の増が必要という報告書があると承知しております。これは専修学校の直近の生徒数が62万人という数を踏まえても、かなり大きな数字ではないかと思います。今、文科省の様々な予算事業において、人材育成や調査研究等の取組みがなされていますが、今後、専修学校の振興の施策全体の中での各種事業の位置付や、事業の評価を明確にしていただくことで、PDCAサイクルを制度全体で回していく必要があると思っています。現在実施されている各種事業の成果など、この検討会の今後の議論においても適宜フィードバックしていただければと思います。
 先ほどの河原委員の御発表において、各学校で職業教育の取組みを進めていくに当たり、課題は情報がないことであるという御発言がありました。私も河原委員の御発表、その取組がどう広がっていくのか、産業界とどう連携していくのがいいのだろうかと考えながら伺っていたところだったのですが、やはり情報がないと検討が進められませんので、今、文科省でやられている施策についても、この場でフィードバックしていただきながら、より良いものに進めていけたらいいのではないかと考えております。
 また、それに関連しまして、取りまとめ案の5ページのところで、「地域に定着し、地域を支える生産性の高い人材を産業界や自治体等と連携してどのように育成するか、その促進の方策についての検討が必要」と今回追記いただきましたが、その人材確保のためにも、やはり学校と行政、産業界等の連携体制の構築が重要であると考えております。現在、職業実践専門課程の認定校の制度においては、特別交付税の措置がなされており、多くの都道府県で補助を行っていると承知しておりますが、一方で、実施する地域に偏りがある点はまだ課題であると思いますので、その実施率の向上への方策とともに、各地域での関係機関の連携を促すような、より踏み込んだインセンティブの設計が必要ではないかと思いますので、今後の課題として提起させていただきたいと思います。
 以上です。
【吉岡座長】  ありがとうございます。企業との連携というのは言葉ではいろいろ言われるけれども、実際にはなかなか難しいので、確かに必ずしも情報が全般的には流れていない。大学にしても、専門学校にしても、企業と何らかの直接の付き合いがあるところではいろいろな情報があると思うのですが、全体がどうなっているのかというのは確かに非常に分かりにくいだろうと思うので、その辺の情報について、公開の問題かどうか分かりませんけれども、情報の流通をもう少し明確にするというのは、多分必要なことだろうと思います。
 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。
 吉本委員、どうぞ。
【吉本委員】  度々すみません。今の情報のところで言うと、今後の課題のところに情報公開とありますけれども、情報公開の前にちゃんと情報を文部科学省が知るようにしてほしいというのがあるので、丸2つではなくて、丸3つ目で今日の専門学校のデータの不足を、河原委員がおっしゃった部分をうまく、丸1つぐらいはつけてほしいなと思うんです。今後検討するというパターンでもやむを得ないんですけれども、何かこれまで我々ずっと議論していて、一言も、今後の新たに検討を要する事項というのにも書いていないという形には、先ほどの情報公開というと、学校にちゃんと公開しなさいと言っているだけだから、都道府県だってそろえなくてはいけないし、国はそれを指導しなくてはいけないし、また、ないデータは明らかにしなくてはいけない。
 例えば先ほどの就職の話なんかは、特に大学はリクルートなんかを持っていて、移動系の、どの県の高校からこの県の学校に入って、その県の学校からどこの県に行ったかと。典型的には九州と東北なんかで傾向はちょっと違うんでしょうけれども、そんな分析もしたことはありますが、まあまあ、よそのデータを、厚生労働省とか関係のデータを集めるということも分析のためには、データの不足を補うためにはあるんですけれども、何らかの形で情報公開の前に丸1つぐらいは、この3番目の丸ぐらい何か欲しいなと思うんです。これが1つです。
 それから、2つ目は6ページです。これは別のことですけれども、(3)の丸1です。丸の1つ目のところ、これは関係者に聞いてみると、あまりこの改訂についての理解の声が聞こえていないんですよね。声が届いていない。設置基準40条の2、新たにできる部分の丸2のところには、前回は議論しましたよね。組織的な研修及び研究です。教育、学生の授業に関する組織的な研修と研究、そこの部分の40条の2の1項だけ書いてありますけれども、せっかくだったら、2項目もちゃんと書いておいたらいいなと思います。かなり性格が違っていますので。ここに「研究」という言葉が初めて入った、と僕は重要な意味を持っていると思っています。どんなふうに波紋が専門学校に広がるのかというのを注目しています。なかなか動きが出てこないかもしれないけれども、ここでは一つアピールしておいてもいいのかなと考えます。少なくともFDだから、これは1の丸一つは大切なことなんですけれども、もっと大切だというふうに声を大きくしてもいいかなと思っています。専門学校関係者にいろいろ聞いていると、「え、そうですか」というふうにみんな読み飛ばしているんですね。単位制度のことは僕が一生懸命訴えてきましたから、わりかし話を聞いてくれるんですけれども。研修と研究については、「あ。こんなところにこんなものもありました」と言う程度です。僕も前回議論で理解しましたけれども、もっとそれをはっきり書いたほうがいいかなと考えています。だから丸を一つつけてもいいし、一つにならなくても後ろのほうに、その2ではこうこう言っているという、ぜひ加えてください。その2つです。
【吉岡座長】  ありがとうございます。よろしいでしょうか。
 そろそろ御意見も出そろったでしょうか、オンラインのほうで何か御発言がある方、いらっしゃいますか。よろしいでしょうか。
 ありがとうございました。それでは、今の議論までとさせていただきます。
 それでは、今いただいた意見、これまでの意見を踏まえて修正を加えたいと思いますが、取りまとめにつきましては座長一任ということでよろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【吉岡座長】  ありがとうございます。では、そのようにさせていただきます。
 最後にその他ということで、事務局より何かございますか。
【塩屋専修学校教育振興室室長補佐】  ありがとうございました。今期の会議につきましては、本日で終了となります。
 事務局から特段報告事項等はございませんけれども、今期の会議運営に当たりまして、委員の皆様におかれましては、御協力いただきまして、誠にありがとうございました。この場を借りまして、御礼を申し上げます。
 事務局からは以上です。
【吉岡座長】  ありがとうございます。今期の会議は一応ここで一段落ということで、まとめができましたということで、本当に御協力ありがとうございました。
 それでは、今年度はこれで最後ということで、塩見局長、よろしくお願いします。
【塩見局長】  皆様、本当に本日はありがとうございました。また、今期の御議論ありがとうございます。遅れて参加しまして、申し訳ございませんでした。
 今日の議御論の中でもたくさん出てまいりましたけれども、本当に今後の人材育成、我が国社会において求められている人材育成ということを考えたときに、専修学校における人材育成は本当にますます大事になってきていると思いますし、今日も地域構想プラットフォームの話も出ていましたけれども、やはり地域で必要な人材育成を考えていく上では、関係者が本当に一同に会してしっかりと議論して、必要な人材の育成に向けてどう取り組んでいくかを考えていく必要があると思います。そのとき、忘れずに専修学校の力も発揮いただけるように、我々も努力していかなければいけないと改めて思いましたし、また、そのためにもこれまでずっと御議論いただいております質の保証・向上ということが非常に重要な鍵になってくると思います。
 これまでいただきました御議論も踏まえて、議論を整理させていただきますとともに、我々もまた今後の取組に向けて、引き続き皆様のお力をお借りしていければと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
 本当にありがとうございました。
【吉岡座長】  ありがとうございました。
 それでは、最後に私からも一言。かなり深いいろいろな議論がこの会議で展開されて、本当に私自身も大変勉強になりました。
 私、基本的には大学人で、考えてみると、大学にいたときに高校のことすらあまりよく分かっていなかったですし、専門学校というのはほとんど視野に入っていなかったのですが、この会議に少し前から関わるようになって、非常にいろいろなことを学ばせていただきましたし、そもそも全部を含めた高等教育、あるいはもっと広く教育全体を見ていくときに、何を軸にして見ていったらいいのかということが、クリアになったとまでは言えないですけれども、非常に複線的な見方ができるようになったと思います。
 そういう意味では、この会議で議論されていることは非常に重要なことで、私、これは毎回申し上げているような気がしますけれども、ここでの会議での議論というのは、多分、ほかの審議会なんかよりも非常に本質的なところに触れているといつも感じているところです。
 そういう意味では、いろいろ課題が次々と明らかになっているという感じですが、今期の会議はこれまでということですけれども、これ自体は当然続いてきますし、専門学校の役割というのは、今度の人材育成なんかの議論を聞いていても、むしろこれは専門学校で現在までやってきたことをどう生かすかというような部分がかなり大きいと思うんです。一方で、では大学はどうなるかという議論が裏にあると思いますけれども、専門学校・専修学校がこれまでやってきた、例えば職業との連携の問題とか、技術を通じた人間形成といった問題というのは、やはり非常に大きな課題だろうと思いますので、この会議は非常に重要な会議だと思うので、これからも議論が深まっていくといいと思います。
 本当にここのところの議論、皆様の御協力でまとめまでたどり着くことができました。どうもありがとうございました。
 それでは、本日の会議はこれにて閉会ということにさせていただきます。どうもありがとうございました。
 

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(文部科学省総合教育政策局生涯学習推進課専修学校教育振興室)