専修学校の質の保証・向上に関する調査研究協力者会議(第37回)議事録

1.日時

令和8年1月29日(木曜日)15時30分~17時30分

2.出席者

委員

市原 康雄   学校法人名古屋技芸学園理事長
植上 一希   福岡大学人文学部教授
岡部 みどり 上智大学法学部国際関係法学科教授
河原 成紀  学校法人河原学園理事長
瀧本 知加  京都府立大学公共政策学部福祉社会学科准教授
野田 文香  独立行政法人大学改革支援・学位授与機構教授
瀬戸 裕一郎 東京都生活文化スポーツ局私学部私学行政課長
堀 有喜衣  独立行政法人労働政策研究・研修機構統括研究員
前田 早苗  千葉大学名誉教授
山口 昂久  一般社団法人新経済連盟政策部主幹
吉岡 知哉  独立行政法人日本学生支援機構理事長
吉田 寿美  東京都立調布北高等学校校長、全国高等学校進路指導協議会会長
吉本 圭一  滋慶医療科学大学教授

文部科学省

橋爪 淳     審議官(総合教育政策局担当)
中安 史明   生涯学習推進課長
米原 泰裕   専修学校教育振興室長

3.議事録

【吉岡座長】  それでは、定刻になりましたので、ただいまより専修学校の質の保証・向上に関する調査研究協力者会議を開催いたします。座長の吉岡です。本日は御多忙の中、出席いただき、誠にありがとうございます。
 それでは、早速議事に移ります。議事の1つ目ですが、まず、資料1について事務局より御説明をお願いいたします。
【米原専修学校教育振興室長】  座長、ありがとうございます。文部科学省専修学校教育振興室長の米原でございます。
 それでは、資料1-1等につきまして、説明をさせていただきます。本会議は、令和6年の12月以来、本日を含めて6回にわたり開催し、専修学校の振興に関する様々な論点について御議論、御意見をいただいてまいりました。今の委員の任期が本年3月までということもございますので、これまで御議論、御検討いただいたことや、今後検討すべき論点を一旦まとめて、次年度以降の検討につなげていきたいと考えているところでございます。つきましては、本日は、議論のまとめの素案を作成いたしましたので、それについて御議論いただきたいと思っております。
 それでは、説明をさせていただきます。資料1-1を御覧ください。1枚めくっていただき、目次でございますけれども、全体構成としましては、1.の「はじめに」で専修学校に関するこの1年間の政府全体の動きなど、そういったことについての整理をさせていただいております。
 2.の「今期議論のまとめ」におきまして、これまで御議論いただいたこと、それにより実現できたことを整理させていただいています。
 3.の「引き続き検討を要する事項」でございますけれども、これまで御議論いただいた事柄の中で残っている課題をまとめております。
 次の4.「そのほか今後新たに検討を要する事項」といたしまして、これまでこの会議では取り扱ってこなかったけれども、次年度以降に検討いただく必要があると思われる論点について記載をしているところでございます。
 以下、詳細を説明させていただきます。1ページ目を御覧ください。1.「はじめに」でございますけれども、まず、1つ目、2つ目の〇につきましては、専修学校をとりまく状況等についての記載をしています。
 3つ目の〇でございますけれども、この夏に閣議決定をされた「経済財政運営と改革の基本方針2025」、こちらはいわゆる骨太の方針と呼ばれているものでございますけれども、及び「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2025改訂版」における専修学校関連の記載ぶりについての記載をしているところでございます。専門学校において、アドバンスト・エッセンシャルワーカー等を養成するリカレント教育のプログラム等への支援をすることなどが記載されているところでございます。
 また、4つ目の〇でございますけれども、最近の動きといたしまして、政府に置かれている日本成長戦略本部における検討、こちらにつきましては、資料1-2を少し御覧いただきたいと思うんですけれども、資料1-2の11ページを御覧ください。こちらは11月に設置された日本成長戦略本部でございますけれども、こちらではまず17分野が設定されて、AI・半導体、造船、量子等々の分野でございますけれども、それらについての各分野への総合的な支援への取組の検討を推進するということとともに、2.にございますけれども、分野横断的な課題として幾つか設定をされており、その中の1つが人材育成について検討することになっております。この人材育成の検討のために、文部科学大臣の下に人材育成分科会、こちらは人材育成システム改革推進タスクフォースというのも兼ねているものでございますけれども、こちらが設置され、高校から大学・大学院までを通した人材育成システム改革について検討が行われているところでございます。
 専門学校につきましても、実践的な職業人材の育成方策の検討ということで、今、予定でございますけど、2月に検討を行う予定としているところでございます。最終的には、この議論のまとめの中にも、そこで議論されているような点についても記載をしていければと考えているところでございます。
 資料戻りまして、1-1の2ページを御覧ください。そのほか専修学校に関係するものといたしまして、専修学校を含めた留学生に関係することとして、昨年11月に外国人との秩序ある共生社会実現のための施策の推進ということについて内閣総理大臣からの指示がありまして、それを受けて先週1月23日に、外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策というものがまとめられました。
 こちらも資料1-2の13ページでございますけれども、少し御覧いただければと思います。留学生関係としましては、2、国民の安全・安心のための取組というところのウ、外国人留学生に対する支援に係る運用の適正化ということで、速やかに実施する施策としていろいろと記載されておりますけれども、在籍管理の適正を欠く大学等の指定・公表であったり、大学等における留学生の受入れ体制が不適切と判断される場合の受入れを認めないような在留資格審査の厳格化など、こういったことが言われたりしているところでございます。
 資料1-1に戻っていただいて、この総合的な対応策を踏まえまして、留学生の在籍管理の徹底などが求められるとともに、今申し上げましたとおり、適正を欠くような大学等の指定・公表などが示されているところでございますので、これについても今後対応が必要になってくるということでございます。
 その次の〇につきましては、この会議のこれまで過去の開催の状況等についての記載をしているところでございます。
 続きまして、2.の今期議論のまとめでございますけれども、当会議では2年前の1月、令和6年1月に法改正に向けた御提言をいただいております。「実践的な職業教育機関としての専修学校の教育の質の保証・向上と振興に向けて」ということで取りまとめいただき、その内容を踏まえて学校教育法の改正を行ったところでございます。その改正法は本年の4月1日から施行されるところでございます。
 続きまして、3ページでございますけれども、この改正法を踏まえまして、学校教育法施行規則、専修学校設置基準等の改正を行ったところでございます。改正に当たっては、内容についてこの会議でも検討、御議論をいただいたところでございます。具体的な改正の内容としましては、マル1、大学等との制度的整合性を高めるための措置といたしまして、専門課程の入学資格について、大学と同様の規定とすること、在籍者の呼称を「生徒」から「学生」に改めること、また、専門課程について単位制に移行することなどが改正されているところでございます。
 また、次の〇でございますけれども、マル2、専門課程修了者の学修継続の機会確保、社会的評価の向上のための措置といたしまして、専攻科制度の創設、また、専門士、高度専門士制度の法制化を改正しています。これによりまして、専門士、高度専門士の認定制度が廃止されることになりますので、文部科学大臣認定制度の合理化というところを図ったところでございます。
 次のマル3、教育の質の保証を図るための措置といたしまして、大学と同等の項目での自己点検評価の義務化、外部の識見を有する者による評価、いわゆる第三者評価でございますけれども、こちらの努力義務化、また、教職員向けの研修・研究についての義務化等も行ってきたところでございます。
 特に、次の〇でございますけれども、学校評価につきましては、当会議におきまして、学校評価ガイドラインの見直しについての御議論をいただき、精力的に御意見等をいただいたところでございます。このガイドラインにつきましては、昨年6月に改訂し、公表したところでございます。
 その次の〇でございますけれども、ガイドラインの改訂以降は、急激な少子化や労働力人口の大幅な減少が見込まれる中、より質が高く、生産性の高い人材を育成していくための方策等についての御検討や、また、次のページでございますけれども、近年の専門学校における留学生の大幅な増加を踏まえての実態の把握と適切な管理、対応等についての御検討、御意見をいただいたところでございます。1年ちょっとにわたってこういった御検討をいただいてきているところでございますけれども、それを踏まえて制度改正等も行ってきたところでございます。
 3.、引き続き検討を要する事項といたしまして、幾つか整理をさせていただいているところでございます。まず、(1)でございますけれども、質の保証・向上の取組といたしまして、学校評価のガイドラインは昨年6月に改訂したところでございますけれども、今後、法の施行の令和8年4月1日以降に学校評価ガイドラインに基づいて評価を各学校に実施していただくことになります。ですが、現時点で専門課程を置く専修学校の全てが評価をすぐに実施できる環境が整っているとは言い難い状況でございます。特に第三者評価における評価機関や評価者の不足であったり、また、各学校でもどういうふうに第三者評価を実施すればよいのか、準備をすればよいのか、そういったところの具体的なノウハウが十分に理解・共有されているとは言い難い状況でございます。さらに、分野別の評価の方法であったり、また、地域ごとに評価を実施する仕組みとか、そういった点の構築なども今後必要になってくると考えております。
 こうした課題を解決するためにも、文部科学省、所轄庁である都道府県や専修学校関係団体、評価機関等が連携・協力して、全国の専修学校、専門学校がしっかりと第三者評価を実施できる環境を整えるための取組を進めていくことが求められていると考えているところでございます。こちらにつきましては、令和8年度予算案でも新規の事業を計上しておるところでございますので、こちらはまた後ほど説明させていただきます。
 それ以外の課題といたしまして、(2)生産性の高い人材育成ということで、AI・デジタル技術を使いこなすエッセンシャルワーカー等の育成により、生産性の高い人材育成を行うことが重要であり、リ・スキリングも併せて取り組むことが必要であると考えております。こちらにつきましては、令和8年度予算案にも事業として盛り込んでいるところでございます。
 また、先ほど申し上げた日本成長戦略本部の下に置かれる人材育成分科会におきまして、専修学校においての職業教育の質の向上にいかに取り組んでいくか。特に地方に定着し、地方を支える人材をいかに育成するかということが検討されておりますし、その中でまた支援の在り方についての検討というのも必要だと考えているところでございます。
 また、次の〇でございますけれども、これまで文部科学省では様々な委託事業を行い、様々なテーマで教育プログラムの開発を行っているところでございます。こちらはいろんな学校にお願いをして開発をしていっているところでございますけれども、国費で行っている以上、開発を行った学校だけではなくて、その成果を関連の学校であったり、全国に普及をしっかりしていくことが大事でございますので、そうした横展開、普及の取組にも力を入れていく必要があると考えておりますので、その旨を記載しているところでございます。
 次に、(3)留学生の適切な管理等ということで、留学生についてでございますけれども、先ほども申し上げましたとおり、近年の留学生の大幅な増、それが特定国から特定の分野に増加しているという実態がございます。まずは留学生管理を徹底していただくということを前提としながらも、より質の高い留学生をしっかりと確保していくためにも、留学前から目的意識をしっかりと持って、日本語能力を含めてですけれども、資質能力の高い者を受け入れていくことが必要だというふうに考えております。ですが、現在は個々の学校の取組、努力によるところが大きいということになりますし、また実際、専修学校、専門学校への留学生の受入れというのは、日本語教育機関からの進学というのが大半となっております。こちらについては、専修学校の組織的な取組となるような方策としての検討が必要ではないかというふうに考えているところでございます。
 以上が今期の御議論を踏まえて、引き続き関連するところとしての検討が必要な事項としてまとめたところでございます。そのほか、これまでこの会議であまり御議論いただいていないことでございますけれども、今後新たに検討を要する事項といたしまして、4.で幾つか記載させていただいております。
 まず、1つ目が教職員の資質向上でございます。こちらは改正法を踏まえて専修学校設置基準を改正して、教職員の資質向上に係る研修の機会を設けることと、そのほか必要な取組を行うことということが規定され、この教職員の資質向上に向けた研修等の実施が義務づけられたところでございます。実際、多くの学校では、既に教職員向けの研修等を行っているところでございますけれども、特に教職員の調査では専門分野に関する研修というよりも、教員としての指導力に関する研修を強く求めているということも明らかになっているところでございます。
 また、今回の法改正でも、学校評価の実施であったり、単位制の導入であったりと、新たに教職員が対応すべき事項についても多くございますので、こういったことについても理解を深めていくことが求められています。引き続き、研修の状況等を把握した上で、教職員等のニーズを踏まえた研修が提供できるように、国においてコンテンツの開発であったり、研修機会の提供についての検討も必要ではないかと考えているところでございます。
 次に、(2)遠隔授業や通信制等の在り方についてでございます。専修学校は現在、授業について多様なメディアを高度に利用して、当該授業を行う教室以外の場所で履修することができることになっております。詳細については資料1-2の14ページを御覧いただきたいと思いますけれども、遠隔授業の定義、いろいろと記載がございますけれども、多様なメディアを高度に利用して、対面授業に相当する教育効果を有すると認められるものというのが遠隔授業と位置づけられております。要は、オンラインとかを使って授業をするにしても、基本的に効果が対面授業と同じようになるものが遠隔授業ということで整理をしているところでございます。
 次のページですけれども、こちらは、遠隔授業は、専修学校の全課程の修了に必要な総授業時数のうち、4分の3を超えないものとするということですので、逆に言うと、4分の3までは遠隔授業を行ってよいという制度になってございます。これはいわゆる昼間学科とか夜間等学科とか、対面を前提とするような学科等でこういう形で対応できるという整理になっているところでございます。
 次のページでございますけれども、通信制学科については、昼間学科、夜間等学科と並ぶものとして通信制学科が設定されておりまして、こちらの学科における授業は、印刷教材、その他これに準ずる教材を送付もしくは指定し、その内容をインターネット、その他の高度情報通信ネットワーク等を通じて提供して、主としてこれらにより学修させる授業、また、それと対面授業を行うという定義となっているところでございます。
 こういう形での遠隔授業と通信制というのがありますけれども、例えば今、広域通信制の高等学校であれば、サテライト校ですね、学校の設置外の届出が認められているとかというようなこともございますけれども、専修学校については、当該都道府県の範囲内でしか認めていないとか、そういう形で他の学校種と制度の違いもあるところでございます。
 近年の通信環境、技術の発展やコロナ期の基本的に遠隔授業で行っていたというような対応も踏まえまして、遠隔による授業の活用というのも近年増えてきているところでございますし、また、労働力人口の減少等もあって、よりリカレント教育をやりやすいような環境の整備というのも必要になってきているというところでございます。特に人口が減少している地域でエッセンシャルの分野の人材育成を行うために、こうした遠隔授業の活用等を推進するような動きも見られるところでございます。こうしたことも踏まえまして、遠隔授業や通信制の学科の在り方、基準などについても改めて検討いただく必要があるのかと考えているところでございます。
 資料戻りまして、資料1-1の6ページ(3)でございます。情報公開に関してでございますけれども、専修学校は現在、学校教育法で教育活動、その他の学校運営の状況に関する情報を積極的に提供するということがされており、また、平成25年にガイドラインを策定し、周知を行っているところでございます。修学支援新制度や職業教育実践専門課程等の要件では情報公開が要件にもなっているので、一定程度、情報公開は進んでいるところではございますけれども、ほかの高等教育機関と比較するとまだ十分とは言えない状況でございます。大学につきましては、教育研究に関する情報とか、教員の情報とか、そういったものを公表することが義務づけられているところでございます。専修学校、専門学校の実態等を踏まえつつ、情報公開の在り方についても改めて確認をする必要があると思っているところでございます。
 次に、(4)の高等専修学校でございます。高等専修学校は、職業教育機関としてだけではなく、近年の不登校生徒等の増加を受けて、多様な背景を持つ生徒を積極的に受け入れていただいています。そういう意味で、学びのセーフティーネットとしての役割も果たしていただいてきております。近年、国からもDX化の推進など、様々な支援を行ってきているところでございますけれども、高等専修学校の質の保証、こちらについてもさらに御検討いただくことが必要であるというふうに考えているところでございます。
 また、(5)職業実践専門課程等の在り方についてということで、様々な認定制度がございますけれども、認定制度の充実、質の保証・向上も含めまして、そういった専修学校の質の保証・向上に寄与するような方策というのを引き続き検討していただくことが必要だと考えております。特に職業実践専門課程につきましては、現在、第三者評価を認定の要件としてはおりませんけれども、今年の4月から第三者評価が施行されて、5年に1回の評価ということでございますので、5年間で第1タームが終わるということになりますけれども、第2ターム辺りから職業実践専門課程の要件として、この第三者評価というものを入れていくことも一つ検討していく必要があるだろうと考えているところでございます。こちらについてはもう少し先の話なので時間があり、来年度からすぐに検討するということではございませんけれども、今後検討が必要だということで位置づけていきたいと考えているところでございます。取りあえず、素案として検討が必要と考えられるものを挙げさせていただいたところでございます。
 また、参考といたしまして、資料1-3、令和8年度の専修学校関係の予算案につきましても、簡単に説明させていただきたいと思います。専修学校教育の振興に関する取組といたしまして22億円、前年とほぼ同額の予算を確保できているところでございます。令和7年度補正予算では1.1億円の予算を確保しているところでございます。具体的には人材養成機能の向上ということで、左側がいわゆる教育モデルの開発といった事業になっておりまして、一部新規のものがございます。また、それと併せて質の保証・向上、右側上でございますけれども、こういったことに関係する事業があり、それ以外に右側の真ん中、施設整備等の補助金や、その他関係予算としまして、修学支援等の予算が計上されているということでございます。
 簡単に新規の事業について説明させていただきます。3ページを御覧ください。先ほども申し上げましたけれども、専修学校におけるアドバンスト・エッセンシャルワーカー創出のためのリ・スキリング推進事業というものを設定しているところでございます。こちらの事業内容でございますけれども、マル1にありますとおり、モデル構築のための事業を行うということで、各分野において専修学校が自治体、企業・業界団体と連携し、アドバンスト・エッセンシャルワーカー創出のためのリ・スキリングなどの教育モデルの構築を全国16か所で実施したいと考えているところでございます。
 また、右側、マル2でございますけれども、分野横断連絡調整会議や、また、成果の横展開・定着などを検討するようなこともやっていきたいと思っているところでございます。
 その他の新規事業といたしまして、4ページを御覧ください。こちらも先ほど申し上げましたけれども、専修学校の質の向上に向けた学校評価等の推進ということで、真ん中のマル1でございますけれども、学校評価等の推進のために、評価組織等の拡充、新規立ち上げ等の支援や、評価者の育成に向けた研修等の実施、また、実際に評価の事務を行う学校評価の担当者向けの研修等の実施などを行うこととしております。
 事務局からの説明は以上でございます。これまでの議論の整理と、今後、検討が必要な課題についての問題整理をさせていただいているところでございます。今後さらに検討が必要な事項であったり、また、ここに掲げているもの以外でも、様々な視点、検討の必要があると思いますので、忌憚のない御意見をいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【吉岡座長】  ありがとうございます。これからは、今の報告と説明についての御質問、御意見のための時間を十分に取ってございますので、自由に発言していただければと思います。今日の議論を踏まえて、3月に行われる会議で最終的な形にまとめられればというふうに考えているということですので、ぜひ御自由に御発言いただければと思います。質問があれば、それから御意見があれば、どうぞ。
 それでは、野田委員、お願いします。
【野田委員】  野田でございます。御説明ありがとうございました。第三者評価に関する意見になります。今後の運用面で、評価者不足やノウハウ不足に関する御指摘がありましたけれども、今後の具体的な検討課題として大きく3つ必要であると考えております。
 まず1点目、評価者の確保についてですが、今回御検討いただいている新たな評価組織の整備が進んだ後に必ず出てくる課題として、評価者をどれだけかき集められるかという点になってくると思います。つまり、登録のプール制度を整備していくことが重要ではないかと考えておりまして、今回、大学評価と大きく異なる点として、専門学校評価の場合は、分野の特性について理解のある評価者を安定的に確保することが重要であり、ピアレビューが基本になると想定しますと、この評価者の登録プール制度において専門分野が大きく偏らないということと、評価の蓄積が進んでいけば評価経験なども可視化した上での登録プール制度を用意していくというイメージであります。さらに、第三者評価に参画することはボランタリーな側面が強いため、例えば、参画が人事評価やFD活動の実績などに結びつくようなインセンティブ設計も併せて提言・検討していくことが、この制度を持続可能なものにしていく上で重要であると考えています。
 2点目が、評価者と学校側双方の評価力の育成についてです。もちろん評価の前に研修という形で行うことが多いと思いますが、やはり第三者評価は一過性のイベントではなくて、日頃の組織マネジメントの中で、具体的にどのようなエビデンスを日々準備、蓄積していくかという点は、長期的に時間のかかる取組になると考えられます。こうした点について恒常的に共通理解を形成していくこと、またそのためのノウハウの支援をしていくことが重要であると思います。
 3点目が評価結果の公表の在り方で、今回は、第三者評価自体が努力義務であることから、公表方法についてはこれから整理していく段階にあると思いますが、実際に評価が始まり、実質的にどの程度まで公表していくのか、また共通事項はどの程度、どういったものがあるのか、例えば媒体としては、各学校による発信、評価機関による発信、あるいは大学評価も同様ですが、評価機関を問わず、共通の情報プラットフォームを整備していく必要があるのかなども含めて、今後の検討課題として位置づけていく必要があると考えております。
 以上です。
【吉岡座長】  ありがとうございます。非常に重要な点だと思いますが、事務局、何かありますか。
【米原専修学校教育振興室長】  評価に関する非常に貴重な御意見、ありがとうございます。評価者の確保を含めて非常に重要だと思っておりまして、資料1-3の、先ほど4ページで評価の事業の概要の説明をしたんですけれども、実際、もう少し細かい事業のイメージとしては5ページになりまして、評価者のプールみたいな話もありましたが、評価者をいかに確保していくかということは大事ではあるんですけれども、国全体として、国として一つのプール制度みたいなのを設けていくことはできるのか。多分、かなりの数の評価者が最終的に必要になってくると思うので今後検討していく必要があるとは思うんですけれども、この事業の中でも、まず、マル1の評価団体等コンソーシアムというのを設けていくことにしておりますので、今、評価団体によっては、評価者のあっせん業務みたいなものを行うであったり、また、評価者を確保して、評価者を紹介するような事業を行うようなことを個別分野や地域でできているところもございます。ですので、一つの統一的なやり方というよりも、各地域、各分野ごとにいろんな形でやっていただくということをまず、この専修学校の多様な状況を考えると必要なのかなと思っていますので、その辺り、またコンソーシアムの中とか、いろいろと評価団体とか評価の仕組みをまとめている団体との連携の中でつくり上げていきたいなと思っているところでございます。
 また、公表の在り方とかも、こういったところのコンソーシアムで議論していきたいと思っておりますし、実際、学校現場でどういうふうに評価の仕組みづくりをしていくのかというところも、学校評価者向けの研修だったり、マル5、マル6、2種類あるんですけれども、特にマル6のほうの学校の評価担当者向け実践研修、こちらについては、当該年度だったり翌年度に評価を実施することを予定している学校に直接人を派遣して、具体的にこういうふうに準備をしてこういうふうにやっていくんだと。終わった後もこういうふうに対応して、次年度以降の準備というか、取組につなげていくんだというようなことを伴走的に支援するようなことができればなと思っているところでございます。いずれにせよ、受託事業者が決まってから細かいことをまた相談していくことになるんですけれども、一応、我々の事業のイメージとしてはそういう形を考えておりますので、この事業のフレームワークをうまく使いながら、今いただいたところをしっかりと対応していきたいと思っています。今いただいた話も、このまとめのほうにもできる限り反映していきたいと思っております。
 以上です。
【吉岡座長】  ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。河原委員、どうぞ。
【河原委員】  丁寧に御説明をいただきまして、ありがとうございます。素案について4点ございます。
 まず、4ページの3ポツの「引き続き検討を要する事項」の(1)の質保証・向上の取組についてなんですけど、1つ目の丸の上から5行目に、具体的なノウハウが十分に理解・共有されているとは言い難い状態との記載があります。また、その後段には、地域ごとに第三者評価の実施の仕組みの構築なども期待されると述べられています。第三者評価の実施自体は地域単位で行うことが適当であると考えられますが、先進地域と後進地域の間には情報や経験の差が存在することを踏まえると、ノウハウを十分に理解・共有するためには、地域横断的な仕組みがなければ、評価の在り方においても地域間格差が拡大するおそれがあると考えられます。
 こうした点を踏まえ、資料1-1の4ページの最初の丸の結びについては、例えば、「地域横断的なノウハウ共有の仕組みとともに、地域ごとに第三者評価を実施する仕組みの構築なども期待される」といった表現にしてはどうかなというふうに思いました。
 2点目なんですけど、(3)の留学生の適切な管理等についてなんですけど、留学生の戦略的な受入れや適正な管理が課題として示されています。これは資料1-2の13ページに示されている外国人受入れ・秩序ある共生戦略とも関係する内容であると考えられます。この課題は個々に学校のみで対応することは難しく、国全体として関係者が連携して取り組む必要があるものです。そのために、まず国、所轄庁、専修学校団体、各学校がそれぞれどのような役割を担うのかを明確化、あるいは改めて確認することが重要ではないでしょうか。こうした関係者間の役割分担の整理についても、今後、検討事項として位置づけ、議論していく必要があると考えます。
 以上を踏まえると、本項の結びについては、例えば、「留学生の適切な管理に向けて、国、所轄庁、専修学校団体、各学校の役割を整理し、その上で各学校それぞれの取組だけではなく、専修学校団体等の組織的な取組となるような方策について検討が必要である」といった表現を入れてはどうかなと思います。
 3つ目ですけど、4ポツの「そのほか今後新たに検討を要する事項」の(1)の教職員の資質向上のところなんですけど、教職員向けの研修について言及されており、その2つ目の丸では、「特に、教員への調査では、専門分野に関する研修等よりも、指導力に関する研修等を強く求めていることも明らかになっており」と記されています。そして最後に、「教職員等のニーズを踏まえた研修が提供できるよう、コンテンツの開発や研修機会の提供等について検討が必要」とまとめられています。
 一方、4ページでは(2)の生産性の高い人材育成が、引き続き検討を要する事項として挙げられ、「AIやデジタル技術等を使いこなし、生産性を上げていくことが重要であり、専門学校においても各分野において、そうした人材を育成していくためのカリキュラムを開発していくことが求められる」と明記されています。今後、様々な分野において、AIや生成AIの活用が生産性向上の鍵となることは明らかであり、専門学校の発展にとっても極めて重要な視点であると考えられます。そうした教育を実際に担う立場にある専門学校の教員には、AIが先端的技術の集合体である以上、相応の専門知識が求められることになります。最近では、専門学校におけるデータサイエンスやAI教育について、統計学やAIの仕組みといった理論的な背景には踏み込まず、ツールの使い方のみを教えればよいのではないかという意見を耳にすることもあります。しかし、背景となる理論や仕組みを理解しないまま、ツールを適切に使いこなすことが可能なのか。また、単なる操作方法習得だけで応用力のある人材を育成できるのかについては疑問が残ります。
 すなわち、教員には、単にツールの使用方法を把握していれば足りるのか、それともその背後にある原理や考え方まで含めて研さんを積み、学生に享受することが求められるのかという点が問われていると考えられます。後者の可能性を踏まえると、仮に調査結果として、教員自身のニーズが指導力に関する研修に強く向いていたとしても、生産性の高い人材育成という教育課題を併せて考慮する必要があります。その意味では、教員研修の在り方を単純に教職員等のニーズを踏まえた研修が提供できるようにと結論づけることには、やや慎重であるべきではないでしょうか。
 以上を踏まえると、例えば5ページの上から2つ目の丸の結びは、「引き続き各学校における研修の状況等を把握しつつ、AIやデジタル技術等を駆使する生産性の高い人材の育成が急務であることも踏まえ、コンテンツの開発や研修機会の提供等について検討が必要である」としてはいかがでしょうか。
 最後になりますが、4点目。5ページの(2)の遠隔授業や通信制等の在り方について。近年、全日制の専門学校においても、遠隔授業の実施が幅広く認められるようになっており、その結果、通信制学科の在り方に接近してきているようにも見受けられます。この点を踏まえると、両者の違いを改めて整理・確認した上で、全日制における遠隔授業の実施基準を再検討しようとする趣旨ではないかと考えられます。
 一方で、全日制の専門学校の中には、厚生労働省等が所轄する指定養成施設も存在します。そうした養成施設においては、実習、とりわけ臨地実習は遠隔授業による代替が困難な代表的な教育活動であると考えられます。このような遠隔授業では実施が難しい授業や科目が一定程度存在することを踏まえると、遠隔授業の在り方を検討する際には、これらの点も併せて整理しながら検討することが必要ではないでしょうか。
 以上を踏まえると、末尾については、例えば、「養成施設における臨地実習等、遠隔による実施が困難な科目や授業を再確認しつつ、遠隔授業と通信制学科の在り方や基準の妥当性等について検討する必要がある」といった表現としてはどうでしょうか。
 以上です。
【吉岡座長】  ありがとうございます。具体的な修文案まで示していただきまして、ありがとうございます。事務局、何かありますか。
【米原専修学校教育振興室長】  いろいろと御意見いただいて、ありがとうございます。最後のところ、基本的に、いろいろと御意見いただいたことを踏まえて直していきたいと思っているんですけれども、通信制とか遠隔授業については、厚生労働省からも各分野いろいろと御相談いただいているところがございまして、当然、専修学校制度は、養成施設とかの横串の共通的な制度になってくるので、各分野のそういう動きをある意味邪魔しないような、各分野できちんと指定養成、規則に基づいた人材が育成できるような、それを支える仕組みにしていく必要があると思っています。当然、各制度に目配りはしていかなければいけないと思っているところでございます。
 ただ一方で、あまりにもたくさんの分野があるので、それぞれの分野の振興のために過大な力を入れていくというのはなかなか難しいんですけど、共通部分をしっかり見極めて検討していくことが必要だというふうに思っています。そういうふうなことも踏まえて、また修文を考えていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
【吉岡座長】  ありがとうございます。ほかに。
 では、吉本委員、よろしくお願いします。
【吉本委員】  幾つか言いたいことがあるんですけど、分けて言います。まず、1つの話だけしますと、ひどく小さいことですけど、3ページの丸の4つ目、教育の質の保証のための措置という本文の後ろのほうに、「教職員向けの研修・研究についても義務化を行ったところ」というふうに書いてあるんですけれども、これはどういう研究と読むんですかね。これはそのまま、教職員向けの研究ということもちょっと言葉上、つながりが悪いですし、設置基準を見ると、組織的な研究となると、実は設置基準のほうの文言のほうが座りがなお悪いんですけれども、研究という言葉が専修学校に出てくることは、僕は悪くはないと思っているんです。だけど、どう出すのかというのは、結構重要なポイントかなと思うんです。そもそも教員の要件というところに、研究というキーワードは実質ないんですよね。これを今後どう考えるか。まさに今後の課題であって、今決めることではないんですけれども、教員の要件というのはずっと、時々には私、話していたと思うんですけど、なかなか議論ができていないと。単純に言うと、高卒プラス6年の教育か研究か実務かというので教員というだけになっていて、高等教育機関として研究というキーワードをどういうふうに本当に考えるかというのが重要なポイントになるんじゃないかと思うんですよね。
 なので、研究というのが初めて出てきたことは貴重なので、この係り受けの形を適切にしたほうがいいかなというふうには思っていたところ、1か所だけしかこの研究という言葉は出ていなくて、設置基準のほうには1か所しか出ていなくて、それぞれ違った表現で出てきているので、研究って何を具体的に文科省として考えておられるのかお聞きするとともに、もう少し修文は考えていただきたいなと。
 それから、そういう意味で今後の課題としては、基幹教員という制度が出ているときに、専門学校でも基幹教員という制度を入れても悪くはないよねという話で入れましたけれども、基幹教員という制度がもともと理工系の大学の中での、学内での教員のちょっと融通というか、そういう考え方があって、4年制大学のほうでは実はあまりうまくいっていないように思っていて、他方で言えば、専門学校の場合は、特に専門科目において非常勤の教員がかなり長い時間を専門の教育、担当していただいている。担当している例が見受けられますので、こういうのはすぐに基幹教員に移れる形で、今どのぐらいその学校が基幹教員制度を有効に使ったか分かりませんけれども、別の使い方があるんですよね。決して悪くないと。職業実践専門課程というのは、基本的には職業の現場の感覚がどれほど教育の現場に入ってくるかというとことですから、本務が他にある基幹教員というものの使い方というのは重要になってくる。教員の要件においてもそういう議論、実務家教員とか、みなし専任とかという話の延長で基幹教員が出てきたんですけれども、この基幹教員という考え方も今後検討しなきゃいけない。ちょっとつながっていますけれども、一番小さなところで言えば、研究という言葉をどういうふうにこれから使っていくんだろうかなということをお聞きしたいと思っておるところです。
【吉岡座長】  ありがとうございます。どうぞ。
【米原専修学校教育振興室長】  研究の文言ですけれども、こちら今回、FD、SDの規定を入れたときにこの研究という文言が入ってきておりまして、これはいわゆる大学等における研究、大学は教育研究機関なので研究を行うということであるんですけれども、ここでいう研究とは違うものでございまして、あくまで小中高等でも使う授業研究という意味でのものでございます。そういう意味で、教職員におきましては、当然、自分の授業をよくするためにさらにいろんな学びをしたり、研究していっていただくということでの意味でございますので、何か新しい知見を生み出すとか、そういったものの研究という趣旨ではないと理解しています。あくまでも専門学校、専修学校は、職業教育ないし教養の機関ということでございますので、教職員にもいわゆる研究をすることまでは求めるところではないと。ここの文脈は、あくまで授業、教育の質を上げていくための研究ということなので、いわゆる授業研究ということを意味して省令のほうでも規定をしているところでございます。
 
【吉本委員】  ただ、教員、単純なことなんですけど、教職員向けの研修・研究の義務化を行った。教職員向けの研究という言葉があまり、係り受けがぴったりしていないなということを申し上げたんです。
 もう一つ言えば、40条の2の設置基準のほうの組織的な研修及び研究を行うものである。これは教員が行うという感じになっていないんですね。主語は学校なんですよね。だから、どうこれから、こっちの文言はもう変えようがないんだけども、うまく使えるといいなということを申し上げた次第です。
【米原専修学校教育振興室長】  書きぶりについては、少しまた考えさせていただきたいと思います。
【吉岡座長】  ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
【植上委員】  いいですか。
【吉岡座長】  どうぞ、植上委員。
【植上委員】  ありがとうございます。まず、先ほどの河原先生の発言で、私も賛成する部分と補足する部分があったので、まず1点なんですけど、河原先生の御発言の3点目で、教職員の資質・能力の向上という点で、教職員の研修というところでお話しになりました。これは私も、文部科学省がやっている委託事業等に関わっている、そしてまた、いろんな調査をしているので非常に重要なテーマですので、今後やっていただきたいなというふうに思っているところです。河原先生がおっしゃられた指導力とAIというところなんですけれども、こちら恐らく文言において、三菱総研が調査したデータを基に指導力向上というところが入っていると思うんですけれども、同じ調査の中で、ニーズとしてDX、ICT活用能力とか、VR等を活用した教育についての知識・能力も教員からニーズが高いというデータが出ていますので、そうしたものを一つデータとして掲げながらこちら補足すると、河原先生の御意向を踏まえた形で、かつ、指導力向上という形で議論ができるのではないかなというふうに思ったということ。調査に関わっている者として補足させていただければなというふうに思って発言させていただきました。これが1点になります。
 もう一つ、私も発言させていただきたい点が、今期議論のまとめについて少し修正というか、ちょっと議論していただければなというふうに思う点なんですけれども、3ページの一番下の丸のところでして、こちらのところ非常に重要な点で、急速な少子化や労働力人口の大幅な減少が見込まれる中というような筋で書かれています。今後の課題として地域中核人材をつくっていくというところで専門学校の検討をしていくということも、引き続き検討を要する事項で書かれてあるんですけれども、第35回、36回のこの協力者会議の中で、専門学校が地域人材の育成に関して果たしている役割というのも恐らく議論されたんじゃないかなというふうに思っています。この役割とか実態を議論してきたということを踏まえて、今後より議論していくという流れを書いていただけると、より次回以降の検討がクリアになっていくのではないかなというふうに考えましたので、発言させていただきました。
 同様に、4ページ目の一番上のところなんですけれども、留学生をめぐる話に関しても、今後、河原先生もおっしゃったように、管理等の話が非常に重要になってくるということはそのとおりだというふうに考えているんですけれども、その前提として、第35回の協力者会議でも、専門学校において外国人留学生をいかに育てているのか、そしてまた、その実態や意義についても議論されたかなというふうに思いますので、その辺りも何とかちょっと入れていただけると、それを踏まえて適切な管理というような流れがあるといいんじゃないかなというふうに思いましたので、そういった発言をさせていただければなと思います。よろしくお願いします。
【吉岡座長】  ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
 では、小林委員、どうぞ。
【小林委員】  おまとめ、ありがとうございました。私から大きく2点ありまして、1点目は単位制のところとの記述が、どうも大学との平仄を合わせるみたいな形の表現になっているので、もう少し理念的というか、やはり人材の国際流動性が高まっている中で、質をしっかりとグローバルな視点で担保していく必要があるとか、そういった記載がないために、どうも前提がドメスティックになっているような気がしますので、そういった記載があったほうが良いのではないかと思います。最初のところにもう少し理念とか、専修学校が育成する人材の在り方みたいなところに触れたほうが全体のまとめとしてはよろしいんじゃないかなというのが1点目でございます。
 2点目は、今植上先生とかおっしゃったところ、河原先生もおっしゃったところに近いんですけども、地域の中の専門学校の在り方というところで、私、中教審の「知の総和」答申のところでも申し上げましたし、今、地域大学の在り方の教育者会議でも申し上げているんですけども、どちらかというと、全部大学が中心になってしまって、専門学校があまり俎上にのってこないんです。やはり地域によっては専門学校人材が、2割、3割ボリュームを占めているところもあります。
 そうしたときに、今、文科省で地域構想推進プラットフォームという形で、産官学金を合わせて、そういったファンディングも含めて地域構想のプラットフォームをつくって、地域における基幹産業を支える人材とエッセンシャルワーカーを、しっかりとニーズを調べて育成していこうという話が出ています。そこにどうも専門学校がうまく入っていないので、そういったところも含めて、産業人材を考えたときに専門学校をどのように位置づけていくかが重要だと考えています。その中にボリュームという点では、アドバンスト・エッセンシャルワーカーも分かるんですけど、そういった単体ではなくて、もう少し地域全体に貢献するような形で組み込んでいったらよいのではないかと考えております。
 以上でございます。
【吉岡座長】  ありがとうございます。それでは、吉本委員、どうぞ。
【吉本委員】  ICT、DX、AI、デジタル技術というキーワードがたくさん入っているんですけれども、資料で言うと、1-3の高等専修学校におけるDX人材という話で、これは理系教育プログラムをつくることイコール、DX人材のための事業になるのか。河原さんがおっしゃられたような、薄いICTを横に広くするということでなくて、かなり専門的にやらないと役に立たないだろうという考え方もあるけれども、他方で言えば、わざわざ、この横には大学は文理融合だと言って、文系を潰して理系にするというニュアンスがあるのかもしれないけれども、逆に理系はちゃんと文系を学んでほしいという話はあるし、もう少し文系のままであって、文系の中でのDXプログラムの開発というところも対象には入れたほうがいいんじゃないかなと。理系、デジタル、理数系分野へ大学が移っているから高等専修もそちらに移れというのはちょっと無理があるから、高等専修で、上のほうに書いてあるようにいろんな分野があるけれども、その分野それぞれも対象にしていいんじゃないかと。別に高等教育の74単位程度のカリキュラムの中で理系プログラムをと言われると、手を挙げるところが少なくなるんじゃないかなと。逆に、たくさんの学校が手を挙げて、たくさんの学校を支援していく方向の考え方がいいんじゃないかなというふうに、これは意見ですけれども、も考えた次第です。
【米原専修学校教育振興室長】  御意見ありがとうございます。この高等専修におけるDX人材育成事業、必ずしも、今御指摘いただいたとおり、理系だけということではなくて、特に高等専修学校の場合は、それこそ調理とか職業教育をやっているところもあり、では調理が理系なのか文系なのかなかなか定義できないと思うんですけど、でも、そういうところでのDXであったりとか、そういうことも当然必要になってくると思うので、もちろん後期中等教育レベルでございますので、そもそも高校に類するような情報の授業とか、そういったものの質を上げていっていただくということも大事ですし、もちろん専門教育の部分をDX化していく、それはいわゆる理系、文系のカテゴリーというよりも、その分野でうまくDXを使ってやっていただくということが必要だと思っています。実際、この取組、授業の中でもそういった事例としてやっていただいていると理解しています。基本的におっしゃっていただいたように進めているというふうに思っております。
【吉本委員】  ありがとうございます。そういう意味で、事業内容の文言に理系教育プログラムと書かれてしまうと、みんな、ぎょっとしてしまうと。実は高等専修の大学入学資格付与校のカリキュラムをどんどん、たくさん今見ていると、理科というのはちょっとちゅうちょしている学校が多いんですよね。それに理科をやって、さらに高度なものというふうに上乗せするのは難しいと。でも、さっきおっしゃられたように、調理の形で、恐らく調理の場にDXというのはいっぱい広がるわけだから、それを学べばいいと思うんですよね。そういう意味で、間口が広がっているという文言が見えるような文章にしていただければと思った次第です。ありがとうございます。
【吉岡座長】  ほかにいかがでしょう。市原委員、お願いします。
【市原委員】  5ページの4番の教職員の質の向上とありますが、先ほど吉本委員が言われたように、専修学校の場合、やはり非常勤だとか外部講師が非常に多いわけですね。これをどうするかというのが非常に大きな問題だと思います。まず1つは、研修の機会が非常に限られている。もう一つは、掛け持ちだとか生業を持っているから、なかなか学生対応というところに限りが出てくるということで、もう一つはやはり、教員の入れ替わりも非常に激しい。そこで教育の持続性をどう保つかというところが非常に問題になってくると思います。これをどうしていくかというのが今後の専修学校にとっての非常に大きな問題だと思います。
 もう一つが、高等専修についての問題ですが、問題点としては、やはり中学校の先生だとか、中学生、保護者、企業に十分まだ理解されていないのではないか。ここをどうしていくのか。また、専門性が非常に高いという強みが伝わりにくい。こういうところもありますし、もう一つ、広域通信制高校との競合が非常に激化している。この問題をどうしていくか。やはり学びのセーフティーネットというところで、非常に高等専修というのはこれからもっともっと大事になっていく分野だと思います。
 愛知県の場合ですと、愛知県は高等専修というのは、東京と大阪を合わせた以上の学校数、29校あります。生徒数にして約7,000名。その中で小中学校長会の進学指導部会との密接な関係が長年ずっと続いていて、愛知県全部の中学校の進路指導の先生を全員集めて、29校まではいかないですけど、の学校の説明会を毎年行っています、2日間に分けて。こういうことの持続性で愛知県では非常に多くの高等専修に入学する生徒が増えていますが、まだまだ他府県においてはそこまでの理解だとか、認知度が非常に低いところで、これをいかに高く上げていくか、認知していただくかというのはこれからの非常に大きな課題だと思っています。
 以上です。
【吉岡座長】  ありがとうございます。それでは、山口委員、どうぞ。
【山口委員】  新経済連盟の山口です。私から検討事項のところで3点申し上げたいと思います。
 4ページ目の3の(1)のところなんですけれども、第三者評価を実施できる環境を整えるための取組の中で、連携・協力する組織が挙げられていますが、ここの関連団体、評価機関のところに、ぜひ企業も追記いただきたい。学校評価ガイドラインにおいても、第三者評価の評価者の例として企業が挙げられているところですが、この取りまとめにおいてもそこを明記していただけたらと考えております。
 先ほど野田委員の御発言にもありましたとおり、評価者の確保ですとか、分野の専門家というところを今後重要視されていくと思いますけれども、高等教育になるほど社会と近くなっていくと思いますし、人材育成の観点でも、産業界の知見を活用することが有用であると考えます。また、大学等の評価においても、産業界関係者の一層の参画の促進が方針として掲げられていますので、高等教育機関の全体として、産業界と連携していく意図というのを明確にしていただけたらと考えております。
 2つ目は(2)の生産性の高い人材育成のところなんですけれども、生産性の高い人材を育成するにはスキルの上昇などはもちろんのことですが、自ら設定した課題に対して次世代のテクノロジーなど活用して解決し、新しい価値を生み出す能力というのが必要であると考えております。そのような力を私ども新経済連盟ではアントレプレナーシップと表現しているんですけれども、一人一人の生産性を上げていくには、考えて行動する力というのが今後より重要になっていくと思いますし、専修学校のカリキュラムにおいても、その観点を踏まえて今後検討ができたらと考えております。
 最後に、(3)のところの留学生の適切な管理のところですが、留学生の適切な管理について、こちらの案に記載がございますとおり、また、先ほどからお話も出ているとおり、管理の徹底というのは大前提であると考えておりますが、その一方で、外国人がもたらす多様性というのはイノベーションの源泉にもなると考えますため、戦略的な受入れというのが必要であると考えております。資質能力の高い人に日本を選んでいただくように、また、日本文化や社会の融合ですとか、国籍のバランスなども考慮した上で、今後の方針というのを明確にしていくべきではないかと考えております。その際、留学生の話だけではないですが、先進的な取組をしている学校に対してのインセンティブも今後検討したらいいのではないかと考えております。
 私からは以上です。
【吉岡座長】  ありがとうございます。岡部委員、お願いいたします。
【岡部委員】  ありがとうございます。私、この行政の中身について皆さんから教えていただいて、専修学校をめぐる実態についていろいろ分かることができました。ありがとうございます。
 私の場合は、外国人ですとか留学生とかに関係するところで何か意見を提供できればというところでお話しさせていただきたいと思うんですけれども、今、最後の御指摘があったとおり、一応、外国人をめぐる施策の在り方というのは、秩序立てながら、同時に共生も図っていくという難しい施策方針が政府からもなされているということもありますので、そちらにのっとった形でこの報告書が出てくるというのは非常によいことだというふうに思います。
 その上で今、戦略的というお話も出て、私も賛成なんですけれども、諸外国の、特に先進事例を見ていて一番大変だなと思う、課題だなと思うところというのは、産業分野によっては国籍等の配慮がなされているとはいっても、ほとんどネーティブの人がいなくて、外国人の人だけで回してしまうような分野が事実上出来上がってしまうとなると、これが結果的には生産性の低下につながったりとか、あるいは受入れ側との社会的な摩擦の原因になったりとか、あまりいい結果につながらないというところがあります。これだけ少子高齢化が進んで難しいということはあると思うんですけれども、ぜひ、できれば専門学校、専修学校の経営に置かれる中で、日本人の若者と、それから外国から来た若者との職業とか就職……、すみません、仕事をする段階における有機的な連携というのが図れるようなプログラムというのを何とかつくっていただいて、日本人がそこから撤退するということがないような生産システムというか、そういった職業文化的なものを醸成していただくということが必要かなと思います。
 非常に雑駁な意見で恐縮ですが、以上なります。
【吉岡座長】  ありがとうございます。ほかに御意見ありますでしょうか。もちろん後でも構わないですが。
 では、吉本委員、どうぞ。
【吉本委員】  次回、またこの素案を検討することになるんだと思いますけれども、目次を見ていて、我々何をやったのかなというのが。そのほか、今後検討を要する課題がたくさんあって、今期の議論は何だったのかということ、これは見出しがない。(1)、(2)もなくて書いてあって、もちろん議論したわけなんですけれども、恐らく、ここの丸ポツを幾つか柱立てをしたほうがいいかなという。何かをやったという意味でね。(1)、(2)がないのか、書き切れないのか。留学生のことは確かにやったし、学校評価の議論も確かにあったし、だからそれが全部それぞれ、今後さらに検討するというところにあるから、今期のまとめに書きづらい、見出しを出しづらかったのかもしれないけど、何か出してもいいんじゃないですかねというのが論文構成上の、報告書構成上の問題なんですけどね。
 それはそれとして、こういうふうに見出しを見ていても、教育の本体の質というものをどう考えるかという、例えば大学なんかでずっと学習者本位とか、グランドデザインに関するいろんな議論が出てきたけども、そういう中身はこういう方向でというようなことの議論が、我々やっていなかったかもしれないけれども、それもさらに今後の課題になるのかもしれないけれども、何か乏しい気がして。留学生、あるいは評価、人材、今、生産性の高い人材養成って、外から求められているものも対応しましょうというような話にはなっているんだけど、何かここ固有の課題を論じたとか、あるいは論じ切れなかったから議論をこれからしなきゃいけないとか、そういうものがこの見出しでは見えないなという気がするんです、目次ではね。
 1つ重要なポイントとして僕が思うのは、評価のところでも職業教育こういうのという話がありましたが、職業教育というのは、その分野固有の議論があって、分野別評価という議論はあるけれども、専修学校の分野であったり、専修学校の学習成果のゴールというものについての議論が全く育ってきていないというのが問題ではないのかなと。東専各のほうの懇談会では、分野別の分類をちゃんともう一回見直しましょうよと。これまでの大学、短大、専門学校等とも横串にちゃんと対応関係をつけるような分類というのは、国際的な学位資格プログラムの国際的通用性という意味でも本来必要なことであって、専門学校もそこをやりますということは、あるいは専門学校のほうからそこをやりますというのは重要なことだろうと思うんですよね。分野別評価とか大切だと言って、その分野って何もみんな知らない。知らないということはないんですけれども、少なくとも各種学校の分類をずっと背負ったままの1976年の前の分野の分類をそのまま使い続けていいんでしょうか。それこそICTという領域というのは明らかにあって、商業と工業の間にICTがあって、これは国際的なISCEDのFの分類ではもうあるわけなんですよね。そういう意味で、教育内容の再考というのはどこかの将来的な課題になるんじゃないかと思うんですよね。分野の分類もきちんとしながらということは思うんですけれども、後ろのほうのは意見ですけれども、まずは目次にもうちょっと、我々が議論した見出しは欲しいところだと。小見出しですよね。いかがでしょうか。
【吉岡座長】  事務局どうぞ。
【米原専修学校教育振興室長】  御指摘ありがとうございます。前段のほう、なかなか悩ましいところがあるんですけれども、正直申し上げて、いろんなことを御議論いただいてきましたが、その多くが法改正で大きな改正事項を出して、その細かいところをいかに実装していくかというところの御議論をいただいたので、そういう意味では、法改正の対応ということで一くくりにされてしまう感じになってしまって、この書きぶりになっているというところもあるので、それを区切っていっても法改正の中身になってしまうので、なかなかそこは悩ましいなと思うところはあるんですけれども、法改正と、あと生産性の高い人材であったり、留学生の話であったり、そういうふうに少し小見出しをつけていくことはできるかなと思いますので、その方向で考えていきたいと思います。
【吉本委員】  その片方、後段はちょっと難しいかな、議論するのは。
【米原専修学校教育振興室長】  そうですね。後段はこれまであまり御議論いただいていないところもあるので、どこまで我々もやり切れるのか、どういう問題意識があるのか、そこは少し我々も勉強していかなきゃいけないと思いますので、またいろいろ御指導いただければと思っております。
【吉本委員】  できれば少し最後のまとめのところに、今後の課題でしかないけれども、今後の課題がたくさんだけれども、1つぐらい何か頭出しが欲しいかなというふうに思った次第です。よろしくお願いします。
【吉岡座長】  今挙手されている方がいないのであれば、私も……。
【塩屋専修学校教育振興室室長補佐】  前田先生が。
【吉岡座長】  前田先生が挙手されている? ごめんなさい。これすごく見にくくて。前田委員、お願いします。
【前田委員】  ありがとうございます。今、吉本先生がおっしゃったことと関連する話だと思うんですけれども、専門士とか高度専門士という称号がなかなか浸透していないんじゃないかということがあります。大学改革支援・学位授与機構がおつくりになった資格枠組みが、この会議でも資料として出てきましたが、あれは、学位と称号をヨーロッパの8レベルに当てはめただけです。学士に関しては、例えば学士力答申ですとか、学術会議の参照基準があるんですけど、短期大学士ですらそういうものはないと思うんですね。つまり、分野がこうという以前に、高度専門士ですとか専門士というのはこういう力がついているんですよ、これだけレベル的には高いんですよということをきちんと定義するということが必要なのではないかと思います。
 ヨーロッパのほうは、そこはいわゆる汎用的なものが決められていて、そこから下の分野について、学士レベルでも共通では決められていないようです。ただし、それぞれの国レベルでは決めているようです。しかし、日本はまだレベルに当てはめただけという状況なので、国内に対しても、それぞれ分野は違うけれども専門士、高度専門士というのは基本的にこれだけのことができるとか、こういうことを身につけているというようなことを文章で言えることが必要なのではないかと考えました。
 すみません、吉本先生、野田先生がもうちょっときちんとした見識をお持ちだと思うんですけど、一応、意見として申し上げさせていただきました。
【吉岡座長】  ありがとうございます。いつものとおりなかなか難しい問題に踏み込んでいると思います。1つは、小林委員がおっしゃっていたみたいに、ある種の理念的なものとの関わりかもしれないですし、細かいところにも関わるんですけども、端的に言うと、例えば何のために評価をするのかという、その何のためにって実は結構難しいんですけれども、それがないと、もちろん外から見てちゃんとしているかどうかのために評価は必要だというのはいいんですけれども、それだけだと多分、あまり内発的な欲求と結びつかなくて、制度をつくったとしてもあっという間に負担感になってしまう。大学の評価制度は、それを繰り返しているようなところもあります。何のための評価なのか。例えば大学の評価制度をつくったときは、受験生が大学を選ぶときに役立つみたいな、初めの頃はそういう言い方をされていましたけれども、最近は国際基準と合わせるためにというような話も入ってきていて、大学の現場は非常に負担感がある。それを軽くしよう、何とか軽くできないかという話と、だけど実際に今されている議論の中では、精緻にしていこうという議論が一方でどうしても入ってくるわけです。ここでも評価、あるいは公表もそうですけれども、それを何のためにやるのかということをもう少し詰めておいたほうがいいのかなというふうに思います。ここをまとめに書く必要があるかどうかは別ですけれども、個々の制度に入れたときに、それを少しはっきりさせておかないと、現場の学校のほうとしては、結局やらされ感だけが残るということかなというふうに思います。
 それと、評価・公表をやるためにすごく重要なのは、1つは教職員、特に職員の能力を上げていかないとならない、評価に対応するのって物すごく大変なことなので、評価のためにということを書く必要はありませんけれども、教職員というよりも、やっぱり職員のある種の能力というのをある程度明確にしていくということが必要かなというふうに思います。それは技術としてのDXの問題でもあると思いますけれども、職員の育成というのは、学校が学校として維持されていくための非常に重要な要素だというふうに思います。
 それから、先ほど議論の中にありましたけれども、理系、文系という話ではなくて、AIを使うとか、DXに対応するというのは、これはこれからの社会に生きていくための一番基本的な能力なので、それはもうある意味で当たり前であると。じゃあ、専門学校の教育がその中でどういう位置を持つのかということを考える必要があるのだろうというふうに思いました。
 先ほど述べた、何のための評価なのかということが重要だということに関わるんですけれども、実は大学もそうなんですけれども、専門学校の議論というのもそうですけれども、ここのところ大学の議論も、要するに少子化が進んでいる、人がどんどん足りなくなっている、研究力が落ちている、こういう分野が進んでいるのに日本は遅れている。だからそういう人材が必要だという議論の立て方なのです。それはもちろん重要なんですけれども、本来、知の総和答申等で言っていた学修者本意という――学修者本意というのは、学修者が学びの喜びみたいなものを積み重ねていくことによって社会に出ていくという、そのプロセスをちゃんと掬っておかなくちゃいけないという意識があったと思うんですね。ただ、なかなかそのところは抽象的な話なので、具体的に議論することは難しいんですけれども、専門学校においても、専門学校に来ている学生・生徒たちが、今、世の中これが必要なんだからあなたはやりなさいという話ではなくで、これをやっていくとあなたにはこういう未来が開けますよという、そういう道筋を見えるようにしていくということが必要であって、そういうことを例えばまとめの最初のところでもいいですし、どこかに少なくともほのめかすということがあったほうがいいのではないかかな。つまり、10年後にはこれが必要。だから今こういう人材が必要。だからこういう専門学校が必要だという、専門学校はこれやるべきだという議論の立て方だけでは多分、非常に苦しくなるかなと思います。
 ほとんど同じことなんですが、ここで学びのセーフティーネットという言い方を使ってっていて、これは僕いいと思うんですけども、実際そうだと思うんですけども、ただ、やっぱり単なるセーフティーネットじゃないんじゃないかと思うんです。どういうことかというと、要するに今の学校制度の中に入り切れない人たちに対する可能性を伸ばす機会という側面があって、セーフティーネットというのは、そこから外れた子たちを下ですくっているというイメージが非常に強いですよね。もちろんそうでもあるんですけれども、それだけではなくて、今の学校制度としてできている学校教育型の教育のシステムから外れているいろんな知の在り方というのがあるわけで、そこを専門、例えばそれは技術を身につけるとか、伝統技術を身につけるでもいいですけども、そういうようなことをやることによって可能性を広げているということ、このこともやっぱりどこかで、これに書く必要があるかどうかは分からないですけど、それを言わないと、何か下請けっぽいような議論になってしまう。これはやっぱりいかんだろうというふうに思います。感想ですけれども。そこにいる生徒たちの具体的な学びの喜びを見いだして、そこで身につけていくことによって自分のアイデンティティーを組み立てていくとか、というそういう道筋が必要かなと。植上委員のお話もそうかもしれないけど、そういうふうに思いました。何かそういうことを最初のところでもいいし、どこかに書いておいたほうがまとめとしては格好いいかなと思った次第です。
【吉岡座長】  ほかに。どうぞ。
【吉本委員】  すごく面白くなったというか、吉岡座長の話、うまく、僕なりに面白かったです。要するに、質保証・向上と言って、質はどっちの方向に行ったら向上するのかというゴールもなくて、ひたすら質保証、保証というふうに、大学なんかの質保証もそうなっていますけれども、保証のほうが強調されるから向上の方向をもう論じなくてもいいような形で、その向上の方向がさっきおっしゃられたような、よその外部から、学校の外から何かこういう危機だ、危機だというので、あれやれこれやれと言われてやっているという、そんな感じのところになっている。
 それに対して専門学校の質は、どっちの方向に動かすのかというのはやっぱり欲しいですよね、何か短い文言であっても。もともとそれは恐らくこの協力者会議の設置の目的のところにどこかはあると思うんですけれども、それをもっと肉づけをする必要があるかなと。専門学校ってやっぱり、ほかの学校種を見ると、どなたか、前田さんがおっしゃっていた短大も非常につらい学校種なんですけど、短大、専門学校というのは特に、第三段階教育が大学本位主義的なものだから、学士力一つつくればそれでゴールでしょうと言って終わって、あと何も対応しない。残念ながら大学分科会とか、そういうところは大学本位主義ですから、残念です。
 何が残念かというと、確かに学士力答申とか、学士力というイメージがどこかにできたんですよね、ある段階で。だけど、短期大学士力もなければ、前田さんが言っていた専門士力もなければ、高度専門士力もないんですよね。そういうものをNQFというのは一本でびたっと書き切れなきゃいけないんですけれども、そういうものを探しましょうという議論はどこかに欲しいと思うんですよね。
 それはやっぱり、じゃあ、小中高はないかというと、小中高は、中学校は小学校の基礎の上に心身の発達に応じて普通教育の完成を目指したり、高校も、今度は進路に応じてとか、そういうようなキーワードで目的が設定された次の条文は目標がちゃんとあるわけですよね。知識・技能・態度の目標及び応用の目標はちゃんと書いてあるんです。第三段階教育、高等教育の場合にそれが書かれていないのをもやもやしたときに、2000年の頃にだんだん議論が出てきて、学士力という議論が煮詰まった。だけど、短大も専門学校もそれがないと。条文にないものを何か我々はもう少し考えないと、本当に専修学校というのは一条校で規定している学校以外の教育施設で、外枠で生徒が何人で……(点点点)といっただけで、職業と実際生活または教養まで入れると。何でもありって、ここで止まってしまっているんですよね、議論が。これを何かもう少し、基本的に大きくは職業実践専門課程がモデルになるということはずっと議論してきたわけだから、それに合わせた職業の職業による職業の教育というものの方向に近づくという、そういうキーワードを何かこう。キーワードというか概念をつくっていくという、それでその概念にみんなで近づこうという方向を何か考える必要があるかな。処世っぽい議論ですけれども、思うんですよね。ともかく、1975年で止まっているというふうに言ったらおかしいですけれども、もう一つ先にさすがに行かないと、だんだんついていけない感じがします。よね。感想でしたけど。
【吉岡座長】  結局のところ、専門学校とは何かとか、専門学校は何のためにあるのかという議論なんですけど、必ずしも大学と差別化することに専念する必要はないと思うんですけれども、やっぱり専門学校が積み重ねてきた教育のシステムというのはあるので、それを大事にしながら、ある種の、それは独自性にもなると思うんですけど、それが出せないと、例えば評価のための評価になってしまう。何のための評価だとか、評価基準を立てる、指標を立てるのはもともと難しいものなので、ますます分からなくなって、大学の評価指標を代用するみたいな形になると、とてもそれはやりにくいし、負担がますます増えると思うんですよね。とは言っても、じゃあ、専門学校の現場の皆さん、指標を立ててくださいとかというふうに言ったって、それはとても難しい話なので、それはある程度組み立てていかなくちゃいけないんでしょうけれども。だから、やっぱりなかなか難しいとは思うんですけれども、発想はそういう発想を踏まえておかないといけないかなということです。
 いかがでしょうか。まだあと30分ぐらい時間があります。どうぞ、小林委員。
【小林委員】  逆にお聞きしたいというか、私もこの会に途中から入ってきたものですから、大学で言うと、学修者本位の教育というのが今、一丁目一番地に置かれていて、そのために学生が何を身につけたかということで、DPを中心になって教学マネジメントをやっていきましょうとなっています。それでこれまでの入り口の価値から出口の価値に変えていって、その出口でどのように成長したかというのを可視化していきましょうというふうになっていて、それをどうやるかで今侃々諤々もめているところだと思うんですが、そういった理念があると思うんですね。そのときに、じゃあ、専門学校も出口評価になってくると思うんですけども、そこの質の向上というのはどういうふうに見ていくというふうな考え方になるのか。今までの議論の中に出てきていたら教えていただきたいんですが。
【吉岡座長】  どうですか。
【米原専修学校教育振興室長】  あまりそこは議論できていないところがあるんですけれども、ただ、多様な分野がある中で、各分野ごとにその議論というのは成り立ち得ると思うので、そういう意味では、分野をどうするのかという議論が本当はあるのかもしれませんけれども、専修学校の場合は、分野ごとにそれこそ資格があったりとか、それぞれの育成したい人材のゴールが学校ごとに、分野ごとにあると。看護であれば看護として看護師免許をるために必要なカリキュラムもあって、そういった型がある中での質があると思っているんですけれども、それを横串で専修学校とか専門士とか高度専門士という文脈でどう表現していくのかというところは、そうなった瞬間にかなり抽象度が上がってしまって、一般的な職業人材とか、職業もしくは実際生活に必要な能力とか、そういうばくっとした表現になってきてしまうというところが悩ましいところなんだろうと思っています。
 一方で、分野についても日進月歩でいろんな分野、いろんな職種が出てくる中で、それに対応して専修学校、専門学校は人材ニーズを供給するという役割を担っているということもあるので、その辺り、同時に動いているので、一旦点で捉えて整理したとしても、すぐにそれがまた5年後、10年後に変わってくるというところもあるので、非常に悩ましい分野であると思います。ただ、そういうことを我々も深く議論してきてはいないので、どこまでできるか分からないんですけれども、課題としては必要なんだろうというふうに思っているところです。そういう意味では、今どこまでこのまとめの中で書き切れるかというのは、やや自信ないところではあるんですけど、できる限りそういう問題提起というか、頭の整理はしていきたいなというふうに思ったところです。
【吉岡座長】  どうぞ、吉本委員。
【吉本委員】  ちょっと追加で、短く。何回も言っていますけど。分野のところの考え方も、お役所的と言ったら申し訳ないんですけども、こういう協力者会議の報告というのは、学校の皆さん、ちゃんと分野集まって、分野の基準をつくってねというボトムアップ型の要請をするのは上手なんですけれども、私どもやりますということはなかなか言わないんですよね。分野というのは、もちろん今おっしゃられた看護とか何とか、例を出せばその分野は明確にできるんです。明確にできる分野はあるけれども、明確にできない分野は、それだと一生――一生と言うと変ですけれども、取り残されちゃうんですよね。だから、トップダウンで何かつくらなきゃいけない。
 大学だって、バスケット項目の分類がどんどんどんどん増えてはいますけれども、これ幸い、学術会議に33の、31かな、専門の部会があって、その部会は必ずしも教育のことを考えている人たちじゃないけれども、取りあえず学位の、学術の特性をそれぞれ出してくださいと言って分野別参照基準をつくって、その分野別参照基準は、ちょうど今の学習者本位のDPに対応するから、これは使ってくれるといいねと。でも、私学は誰も使いませんでした。それで私学助成を……。じゃないかと思いますけれども、これはやめておきますけれども、去年ぐらい突然増えましたから、だんだん、学者さんが使ったものを加工すればいいわけですから、そういうふうに使えるようなツールがあるんですよね。専門学校も何かツールをどこかでつくらないといけないから、そういうのはあえて、例えばTCE財団でもいいし、何かそういうことを委託して明確につくらせて、少なくとも分野があって、その分野ごとに集まって学習成果、学習者がキャリアをたどる上でハッピーになるという学習者本位のプログラムをつくらせるという、そういう委託があってもいいのかなと思いました。
【小林委員】  ありがとうございます。
【吉本委員】  じゃあ、ちょっと一回休憩して、簡単なところだけ。
【吉岡座長】  どうぞ。
【吉本委員】  簡単でもないかもしれないけど2つ言いますと、吉岡先生のインクルーシブのところの面白かったんですけれども、高等専修というのを何回か取り上げてくださいと言っていて、今後の課題のことに入れていただくことになったんですけれども、高等専修は、それこそ柔軟で規制が少なくて何でもやれるって、確かに何でもやっていて複雑なんですけれども、でも、その中の共通性として、充実した職業教育ということは言えるというふうに判断しました。それはいろいろ調べてみると、3年生の大学入学資格付与校の7割は、教育課程の半分以上を職業専門科目に充てているんです。高校のレベル74単位の中の半分ぐらいを充てている。職業に関する専門学科というのは、せいぜい25単位で、25単位も苦しいね、進学に対応するには商業は25単位のうち、5単位は外国語でもいいよねというふうに、なかなか日本の高校教育って職業教育が徹底しないんですけれども、それから言うと、明確に職業教育を徹底しているんです。
 だから、ここには、高等専修学校については、充実した職業教育を通して社会への移行や進学の準備を行っていると。それで、なおかつ学びのセーフティーネットとしていろいろカバーしている部分もあって、全体として高校教育とともに後期中等教育を完成させる役割を果たしていると。そこはやっぱりアピールしたほうがいいと思うんですよね。そういうアピールにいろいろ問題もあるので――問題というか難しいところもあるので、そこを改善するような支援をしていくというようなことでここが話題になっていくと思うんです。
 それからもう一つは、リカレントとかリ・スキリングのときに、看護の話が出ましたけれども、準学士のエッセンシャルワーカー等の資格取得に向けた2年生までの課程があって、ここにも書いてありますけれども、1-3にも書いてありますけれども、一、二年の課程が結構大きいんですよね。大部分が准看と調理と理美容というふうに書いてありますように、そこは私、実はリカレントの人は、高等課程全体でも25%は15歳を超えて入っているんです。もちろん、中退でもう一回入り直したというカウントもありますけれども、少し離れて、特に准看なんかは高校卒業して入っている。ちょっと不思議な例でもあるんですけれども、あるので、リカレント教育、リ・スキリングの果たす役割というのはこういう学校だなと。大学ではとても、大学の学士課程はとてもできない。大学院はできていますけれども、学士課程も難しいし、短大も難しかったし、過去形じゃないんですけど難しいし、専門学校もそれほどできない。それは1クラスまとめて学年制でビシバシたたき……。あ、いけません。しつけをする機能を持っている。それは悪いことじゃないんですけれども、それはリカレント教育にはうまくなじまない。なじんでいるのは、こういう学校が実はあると、一、二年生の。というところのアピールはしてもいいのかなというのが6ページの4の修文案です。文言はまた後ほど提供します。
【吉岡座長】  ほかにいかがでしょうか。
 さっきの、私から発言ですが、小林委員の話で言うと、1つは、職業専門実践課程という名前のとおり、基本的には職業というものと結びついて課程が組み立てられているということで、これはやっぱり特徴であると思うんです。やっぱり重要なこと。ただ、職業とは何かということもあるんですけど、職業というのと今の個々の企業が求めているものの合算とは多分違うのです。要するに、企業が潰れたり、それから技術が変わっていったとしても、職業教育で身につけていったものの中の、全てじゃないと思うんですけれども、それは残っていくというか、次のステップにつながっていくんだと思うのです。だから指標を立てるのが難しいという話にもなるんですけれども、要するに、どこに就職したかとかというだけでははかり切れないのが非常に悩ましいといえば悩ましいんですけれども、職業訓練とかを含み込んだ教育課程というのは、単に就職で終わるわけではないし、それから就職し損なってもというか、別のところに進んだとしても、多分生きるものを身につけられるようなものだと思うのです。そもそもそういうものだと言ったほうがいいかもしれないですが。
 それは考えてみると大学もそうで、大学の学部で、学部に入って勉強したことがそのまま生涯その道に進む人間なんて、極端に言えばほとんどいないわけで、法学部に入っている人間の中で、いわゆる法律家になる人間ってごく僅かなわけですよね。それでもやっぱりそこで学んだことが生きていくのと同じように、職業というある目標を立てながらやっていることで、とりわけ職業というのは実践を伴っていく。技術というものが、大学よりは直接に身について、身体性を持っていると言ったほうが格好いいですけれども、その部分が持っている要素というのが多分、専門学校であるとか、専修学校全体の持っているある種の特殊性かなというふうに、すごく抽象的な言い方ですけれども、そうかなというふうに思うのですね。そこのところは多分、教育学のほうでもちゃんと考えてくれている人がいないので、誰かがそういうところを少しきちんと考えてくれるといいなと。そばにいる人間としてはそう思います。すみません、余計な感想です。
 ほかにいかがでしょうか。無理やり時間を延ばす必要はないということなのであれですけれども。
【植上委員】  じゃあ。
【吉岡座長】  植上先生、どうぞ。
【植上委員】  ありがとうございます。今のお話と、吉岡先生が先ほどおっしゃった話なども含めてなんですけど、まず1つ、吉岡先生がおっしゃっていた話で、セーフティーネットという言葉も違和感があるという話もすごく共感するところです。この場でする話かどうか分からない、個人的な話で言うと、専門学校研究をしていてよかったなということがありまして、最近。うちの娘が中学校3年生なんですけれども、2年間ぐらいずっと不登校だったんです。そういった子が、専門学校がやっているオープンキャンパスとかにちょっと参加する機会があって、そこで先生たちの、アニメが好きなんですけど、アニメーターの講座に行ったら、3時間ぐらいずっと線描いているんです。それはすごく僕もうれしかったんですけど、見ているのが。それを専門学校の先生が、「集中力あるね」と言って、「あなたは見込みがあるよ」というふうに言ってくれたんですよね。それ、すごく僕は感動しましたし、娘もすごい自信を持ったなというふうに思っています。
 実は、いろんな聞き取りとかをしていると、高等専修学校もそうですし、専門学校でもそうなんですけれども、そういった形で、今まで学校でなかなか評価されにくかったこととかを、職業教育の文脈だったり、もしくは専門的な教育の文脈で評価できたり、伸ばしていけるというような側面というのはたくさんあるんじゃないかなというふうに思っています。今回のまとめに入れるかどうかというのはまた別の話なんですけれども、今までどうしても大学とか中学校、高校の文脈で捉えられがちだったものを、ちょっと違った形で専門学校独自の教育力とか、教育的価値みたいなことを今後議論できる場があるといいなというふうに思いますし、個人的にもそういったところに、ちょっと確信と自信を持っているなというふうに思っています。
 また、その成果という話で、先ほどから生産性が高いという話とか、また、どういうふうに図っていくのかという話も非常に重要だなというふうに思っています。先ほど、例えば岡部先生が有機的連関、日本人と外国人の有機的連関という言葉があって、すごく面白い言葉だなというふうに思います。私、専門学校の現場とか、専門学校生を受け入れる企業さんにお話を聞いていると、そんなに生産性が高い人材が欲しいという言葉はあまり聞こえてこないわけです。使っていいと思うんですけど、むしろなじんでくれる人とか、自分たちの仲間になってくれる人みたいな言葉がよく使われるなというふうに思います。
 今、吉岡先生がおっしゃったことの言い換えになるんですけれども、やっぱり職業とか地域社会の文脈に応じて人々は働いていく。そこで発揮される力というのは、もちろん、その人個人の能力でもあると思うんですけれども、職場だったり、業界だったり、地域社会の様々な人たちとのやり取りの中で、そういった生産力とか生産性というのはつくられていくものなんじゃないかなというふうに思います。なかなかそれって数値化できないし、言葉にするのはすごく難しいところかなというふうに思うんですけれども、そういったものを専門学校が地域社会のニーズに応じて、そしてまた業界のニーズに応じてつくってきたというところを今後、いろんな形で評価できたり、また、専門学校の独自性として議論できたらいいんじゃないかなというふうに思ったりしました。
 すみません、ちょっと生産性という言葉に関して、アントレプレナーシップとかもすごく大事だなと思います。だから、そういったところを業界との連携でどういうふうに評価していくのかというところを議論できればなというふうに今後の課題として思った次第です。
 以上になります。
【吉岡座長】  ありがとうございます。今の点はすごく重要だと思うんですが、それはちょっと別の文脈で言うと、例えば通信教育と、それからキャンパスというか、学びを共有する場がある学校との違いをどういうふうに立てるかということで、多分、ある種の効率性で言うと、通信であったり、オンライン教育で済むところがあるわけですけれども、今おっしゃったような、例えば地域的な文脈であるとかというようなことを考える場合には、それは多分、通信では覆い切れない。両方が補完的にやればいいわけで、例えばミネルバ大学って、恐らくその一つの試みだと思いますけれども、そういうことを頭に置かないと、通信がいいかどっちがいいかとか、こっちのほうが合理的だとか、効率が高いみたいな議論になってしまうと、多分、何か落とすものが大きいかもしれない。それが文脈という言葉で今言われたことかなというふうに思いました。
 いかがでしょうか、ほかに。小林委員、どうぞ。
【小林委員】  先ほどの留学生のところで、1―1の5ページ目のところを見ると、どうも受入れ前のことしか書いていないような気がします。目的意識を持った資質能力の高い者を掘り起こして促していくというところに帰結しているんですけども、どちらかというと、問題は入った後の教育だけじゃなくて、生活面とか地域になじむとか、先ほど岡部先生の話にあったような、そういった生活面のところがかなり大きいような気がします。そういったところの支援も含めたところを書き込んでいいのかどうかがちょっと分からないんですが、それが学校の役割とするのか、それともやはり職業教育の中でそういったものを見ていくのかというのは非常に今いろんなところで課題になっていることだと思いますので、そういったこともどう書くかというのは一つあるのかなと思いました。
【吉岡座長】  留学生問題は、なかなか難しい問題がいろいろとあると思いますけれども、確かに優秀な留学生を集めるというほうにどうも議論がシフトする。これは大学も含めてですけれども、重要なのは、定着するかどうかは別にして、日本でどれだけ学んで力をつけて、母国に帰ってもいいんですけれども、日本で働くとすると、日本の企業とどういう形でなじんでいくかというか、マッチングしていくかということのほうが、実はそっちのほうが重要で、入ってくるときはそれほどでもなくても、急速に伸びてくれて、日本に定着してくれて、日本のいいところを学んでくれて、国に帰ったとしても、国でその後の日本との関係をよくしていくみたいなことになってくれればそれに越したことはないので、多分、その辺をもう少し強調してもいいかもしれないですね。ありがとうございます。
 ほかによろしいでしょうか。どうぞ、吉本委員。
【吉本委員】  非常に小さなことですけれども、資料の2は最新年度の学校基本調査で改訂していただくほうがいいかなと、単純にね。平成7年度は、専門学校62万9,000人ぐらいで、横ばいと言えば横ばいなんだけども、文言が少しずつ変わってくると思いますので、よろしくお願いします。
【吉岡座長】  前田委員、挙手されていますよね。よろしくお願いします。
【前田委員】  すみません、ここに書き込む、書き込まないということではないですが、先ほどから議論を伺っていて、大学の評価もこれからどうなっていくのか分からないんですけれども、基本的には大学が何を目的にしているかというのを書く。それに従って評価は行われるというのが基本でした。ですから、専門学校の場合も、すごく大きな理念的なことを書くというよりは、地域に密着した人材を育てたいとか、自分の学校はこういうことをやっていきたいんだというものをきちんと前に出して、それに対して評価をする。横並びの評価ではなく、地域性ということを一生懸命言っているんだったら、例えばオンラインでどれだけいろんな全国の人が集まってくる場合でも、それの目標が達成できるのかという問題が出てくると思いますし、少し大学よりも小回りの利く評価、その学校が何を目指しているのかというのをちゃんと具体的に言ってもらって、それに対して評価ができるというシステムをつくっていくのがいいのではないかと思いました。その専門分野のレベルの話と地域における位置づけという評価のバランスというのが、大学よりは必要になるのかなという気がいたしました。
 以上です。
【吉岡座長】  ありがとうございます。ほかによろしいでしょうか。
 ありがとうございます。いろいろな意見が出たというか、自分があおったようなところがありますけれども、ありがとうございました。今回のまとめにどういうふうに入れるかはまた別として、今後の議論の基礎的なお話も伺うことができたというふうに思います。
 最後に、その他として何かありますでしょうか。それでは、事務局からお願いいたします。
【米原専修学校教育振興室長】  本日は積極的な御議論、ありがとうございました。次回、第38回の本会議につきましては、3月10日に文部科学省で開催を予定しております。本日いただいた御意見を反映させた議論の取りまとめ案を御議論いただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 事務局からは以上でございます。
【吉岡座長】  ありがとうございました。既に修文案を出してくださっている委員の方もいらっしゃいますので、何かお気づきの点があれば、事務局のほうに連絡していただければというふうに思います。
 それでは、本日の会議、これで閉会とさせていただきます。どうもありがとうございました。
 

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