論点3 「戦略的推進機関」としてのヌエックの適格性について(検討メモ)

(1)男女共同参画の教育・学習支援の戦略的推進機関に求められる要件とは何か。

(2)戦略的推進機関の要件に照らして、ヌエックの課題は何か。

(3)戦略的推進機関の要件に照らして、ヌエックの強みは何か。

(4)戦略的推進機関としてヌエックを活用すべきかどうか。

 

(1)男女共同参画の教育・学習支援の戦略的推進機関に求められる要件とは何か。 

○男女共同参画の実現のために、老若男女を問わず、全国民を対象として教育・学習支援のための機能を発揮できること。

○企業・官公庁・大学等における男女共同参画の実現のため、幅広い分野の関係団体・機関に対して、教育・学習支援の観点から積極的な働きかけが出来ること。

○男女共同参画の地域間格差の現状を踏まえ、その全国的な展開を図るために、各地域の男女共同参画センターとの強力なネットワークを構築し、分担・連携した活動ができること。

○女性参画による組織運営のケース・スタディなど、国民に対して説得力のある教育・学習支援の方法・内容を開発することができる専門的な調査研究機能を備えていること。

○国際的な男女共同参画社会の実現のために、一定の国際的な知名度・信用力を持ち、積極的に国際貢献を果たすことができること。

○国の厳しい財政状況の下で、公的資金のほかにも一定の自己収入を確保・拡大することなどにより、安定的に事業を継続することができること。

○その他

(2)戦略的推進機関の要件に照らして、ヌエックの課題は何か。

▲ヌエックの目的が「女性教育の振興」に限定されているため、幅広く官民連携のもとに男女共同参画に関する業務の推進、とりわけ、男性を対象とする事業の本格的な実施が困難。

▲所有施設における研修・交流が中心の運営であるため、男女共同参画の実現を図る上で働きかけが必要な関係者(企業・官公庁・大学等)に対する積極的なアプローチが不十分。

▲常勤研究職が2名にとどまるなど、調査・研究の機能・体制が脆弱。

▲ヌエックの利用者の内訳は、男性38%、50歳以上が約半数、3回以上の利用者が9割、関東地域の利用者が9割など、利用者層に著しい偏り。

▲宿泊施設等の「ハード」の維持管理に固定的コストを要する一方、利用率向上・収入拡大が十分には進まず、結果的に「ハード」が「ソフト」を圧迫。

▲その他

(3)戦略的推進機関の要件に照らして、ヌエックの強みは何か。

○男女共同参画を進める上でも引き続き不可欠な「女性の地位向上」「女性教育」の分野では、日本国内で最も豊富なノウハウを具備。

○長年にわたって地域の男女共同参画センターや女性関係団体とのネットワークを構築しており、男女共同参画の全国的な展開を図る上でのノウハウを具備。

○大学との連携協力や客員研究員の確保など、研究機能等の向上を図る上で効果的な大学関係者との連携・ネットワークの機能を具備。

○日本における女性教育の「戦略的推進機関」として、国際的なネットワークを有し、国際的に相当程度の知名度・信用力を獲得。

○宿泊施設を始め大規模会議場、各種研修室、スポーツ・文化施設、自然環境など、運営方法の見直しや活用次第で独自収入を増加できるだけの手段を現に保有。

○その他

(4)戦略的推進機関としてヌエックを活用すべきかどうか。

お問合せ先

生涯学習政策局男女共同参画学習課男女共同参画推進係

(生涯学習政策局男女共同参画学習課男女共同参画推進係)