資料4 イギリスの初等中等学校の予算項目の特性-生徒数に応じた予算配分に着目-

※ 一地方における規模の異なる初等中等学校(各4校)の2006年度予算項目の比較

  • 生徒数×基礎単価(Pupil Num-Led)予算は学校により全体の4~6割を占める。基礎単価は学年により異なるが,同一地方内では同額。
  • 小規模校ほど<生徒数×基礎単価>予算の割合は低く,特に初等学校において顕著。
  • 予算の細項目は40種以上あり,多くは「生徒数×基礎単価」とは別に「生徒数」や「単価」などを含むフォーミュラを用いている。「生徒数」は,特別支援教育対象生徒,英語を母語としない生徒,給食費免除生徒,教育困難地域生徒など項目ごとに規定され,「単価」もそれに応じて様々となっている。

Fairway:初等,同地方で最小規模,児童数82人

項目比で見ると,Pupil Num-Ledは4割に満たず,4校中最も低い。最も割合の高いのはSchool Specificで,うち生徒数減に対応するNumber Safety Net及びそれに連動するHousing Redevelopmentが特徴。一人当たり予算は6,135ポンドで4校中最高。

Court Farm:初等,小規模,児童数117人

項目比で見ると,Pupil Num-Ledは4割をわずかに切る。次に割合が高いのはSchool Specificで,そのうち,Fairwayと同様にNumber Safety Netを得ているが,それに連動するHousing Redevelopmentはない。一人当たり予算は5,412ポンドで2番目。

Woodhouse:初等,大規模,児童数400人

項目比で見ると,Pupil Num-Ledは6割を超え,4校のうち最も高い。次に割合の高いのはOtherとSchool Specificでほぼ同額となっている。一人当たり予算は3,460ポンド。

Highfield:初等,同地方で最大規模,児童数818人

Puipl Num-Ledは6割。次にOtherの割合が高く,うち給食費免除関係が大きい。一人当たり予算は3,577ポンドで4校のうち最も低い。

St Alban:中等,小規模,生徒数439人

Pupil Num-Ledは5割に満たない。次に高いのはDSDGで,主に教育困難地域への補助金となっている。一人当たり予算は6,211ポンドで4校中最も高い。

College High:中等,シックスフォームを持たない学校としては大規模,生徒数1,018人

Pupil Num-Ledは5割強。次に高いのはDSDGで,主に教育困難地域への補助金となっている。一人当たり予算は5,568ポンドで2番目に高い。

Dame Elizabeth Cadbury:中等,シックスフォーム併設校としては小規模,生徒数622人

Pupil Num-Ledは、5割弱。次にSchool SpecificそしてSpecial Unitイコール特別支援教育の順で割合が高くなっている。一人当たり予算は5,356ポンド。

Great Barr:中等,同地方で最大規模,シックスフォームを併設し,生徒数2,441人

Pupil Num-Ledは6割強。次にSixth formそしてSchool Specificの順で割合が高くなっている。一人当たり予算は3,936ポンドで4校中最も低い。

初等学校収入(項目積み上げ,2006年)

初等学校収入(項目比,2006年)

中等学校収入(項目積み上げ,2006年)

中等学校収入(項目比,2006年)

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