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我が国に全国的なバウチャーを導入するというのは、少々乱暴な話ではないか。チリやニュージーランドの例もあり、あまり望ましい結果にならない可能性がある。 |
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教育の分野においても、消費者の選択の自由が最大限尊重されるべきであるが、全国的に一定の教育水準を確保しなければいけないという義務教育の特殊性に対しては注意を払う必要がある。
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義務教育のように、全ての人が受けなければならないような分野では、バウチャー導入の意義は少ないのではないか。職業訓練等、義務教育以外の対象者が不特定多数である分野であれば、バウチャーのメリットがあるかもしれない。 |
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政策的な誘導の手段としてバウチャーを実施するのであれば、コストの半額以上の額のバウチャーを支給するなどしなければ効果は薄く、少額のバウチャーではあまり効果が無いかもしれない。しかし、不登校児童生徒などに対するバウチャーであれば、安い額のバウチャーであっても効果があるかもしれない。 |
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競争ではなく、経済的負担軽減のための手当や不登校児童生徒やいわゆる落ちこぼれの生徒達に対するケアの手段としてバウチャーを検討することは意味があるのではないか。 |
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認可されたフリースクールのようなものに、バウチャーを配るということを検討する余地はあるのではないか。
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学校同士を競争させるのであれば、バウチャーはそれほど効果が期待できるわけは無いかもしれない。むしろ、裁量権の付与の方が重要なのではないか。 |
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優秀な者とそうでない者の格差が広がっても国全体としてプラスになれば良いのか、それとも格差は少なくした方が良いのか、義務教育の意義をどう考えるか。 |