令和8年5月20日(水曜日)10時00分~12時00分
文部科学省※対面・WEB会議の併用(傍聴はYouTube Liveのみ)
(東京都千代田区霞が関3-2-2)
【赤星専門官】 定刻となりましたので、ただいまより、第6回学校における持続可能な保健管理の在り方に関する調査検討会を開催いたします。
委員の皆様方におかれましては、御多忙の折、御参加いただき、ありがとうございます。本日もよろしくお願いいたします。
本日の出席状況についてです。全委員御出席、うち、遠藤委員、富永委員、子吉委員、藤高委員、明神委員、吉田委員、渡辺委員につきましては、オンラインでの御出席となっております。
また、本日もオブザーバーとして、こども家庭庁、厚生労働省の関係課から御出席をいただいております。
オンラインで御参加いただいている委員の皆様方に、御発言の仕方について、御説明をいたします。御発言の際には、「手を挙げる」ボタンをクリックし、座長の指名を受けてから、マイクのミュートを解除し、御発言をお願いいたします。御発言終了後は、再度マイクをミュートにしていただきますよう、お願いいたします。また、議題に対し御賛同いただく場合は、カメラに向かってうなずいていただくことで「異議なし」の旨を確認させていただきます。
続いて、資料の確認を行います。本日の資料については、事前にお送りしましたとおり、議事次第、資料1、これまでのヒアリングを踏まえた論点(案)、参考資料を二つ、一つ目が学校における持続可能な保健管理の在り方に関する調査検討会の設置について、二つ目が健康診断や養護教諭・学校医等についてとなっております。議事に沿って画面共有にて御覧いただけますが、不足がありましたら、事務局よりお送りいたしますので、コメントまたは御発言にてお申し出いただければと思います。
議題に入る前に、事務局より、1点、御報告がございます。本調査検討会の委員名簿のうち、遠藤委員の現職名に変更がございましたので、お知らせいたします。詳細につきましては、参考資料1の設置要綱を御参照いただければと思います。
それでは、議事に入りたいと思います。以後の議事進行につきましては、髙田座長にお願いいたします。
【髙田座長】 皆様、おはようございます。本日もよろしくお願いいたします。
それでは、ただいまより、議題(1)、ヒアリングを踏まえた今後の見直しの方向性について、入りたいと思います。第2回から第5回にわたり関係団体等へヒアリングを行ってまいりましたが、本日は、これまでにいただいた御意見を踏まえて論点を整理するとともに、見直しの方向性について御議論いただきたいと考えております。
議論の進め方ですが、まず、事務局より資料に基づいて御説明いただいた後、委員の皆様より御発言をお願いできればと思います。
それでは、事務局から説明をお願いいたします。
【赤星専門官】 事務局でございます。座長から御説明いただきましたとおり、これまでの関係団体等へのヒアリングを踏まえまして、七つの項目に分けて論点を整理させていただいております。事務局より資料を一通り御説明させていただいた後、前半と後半に分けて委員の皆様と御議論できればと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、資料1に沿って御説明をいたします。
では、1ページ目をお願いいたします。まず、本調査検討会に関しまして、振り返りという形で、現状と課題、進め方について、改めて確認させていただきたいと思います。
現状・課題としましては、児童生徒が抱える現代的な健康課題が複雑化・多様化していることを踏まえ、個に応じた継続的な指導・支援の充実が求められております。一方で、その内容や実施方法につきましては、児童生徒等のプライバシーや心情への配慮、また、不登校児童など、健康診断を受けることができなかった児童生徒に対する健康診断を受ける機会の確保などについて、課題となっております。また、養護教諭を中心とした教職員の働き方改革の一層の推進、学校医等の確保が困難となっている地域があるといった課題がございます。
議論の進め方としましては、これまで御説明した現状・課題を踏まえまして、学校健康診断の今日的意義の再確認、実施項目・実施方法の見直し、保健管理を担う者の負担軽減、こういったものについて議論を行うこととしておりました。
次、お願いいたします。
これまで第2回から第5回にわたりまして、関係学会の皆様方からヒアリングを実施させていただいたところです。
次、お願いいたします。
これを踏まえまして、事務局としまして、御覧のとおりの記載項目に基づいて論点を整理させていただきました。まず、一つ目として、健康診断の実施項目・実施方法。その中でも、マル1として健康診断の意義等の総論の部分、マル2として個別の健診項目について、マル3として心の健康の保持のための健康診断の在り方について。二つ目として健康診断の実施時期、三つ目として児童生徒等の心情やプライバシーへの配慮、四つ目として健康診断を受けることができなかった児童生徒等に対する健康診断、五つ目として健康診断の実施体制、六つ目として学校医の確保・役割、七つ目として学校健診PHRについて、整理をしております。この後、1から3、4から7の二つに分けて、先生方から御意見をいただきたいと考えております。
次、お願いいたします。
まず、一つ目の健康診断の実施項目・実施方法のマル1、健康診断の意義等についてです。現状・課題といたしましては、現行の学校における健康診断というのは、学校教育の円滑な実施と成果の確保に資するとともに、児童生徒等の健康の保持増進を図ることを目的としております。その中で、大きく二つの役割として、学校生活を送るに当たり支障があるかどうかについて疾病をスクリーニングし、健康状態を把握すること、学校における健康課題を明らかにして健康教育に役立てることとしております。それに対しまして、実際の健康診断の検査項目につきましては、記載のとおりの項目が実施をされております。そんな中、近年、先ほど御説明したように、児童生徒等の抱える健康課題の多様化や複雑化、学校における働き方改革、学校医等の確保につきまして課題があるということを踏まえ、学校健診の意義の再確認とともに、実施項目や実施方法の見直しを行う必要があるという状況にあります。
次、お願いいたします。
これに関係する、これまでいただいた主な御意見をまとめさせていただいています。学校健診につきましては、疾病や異常の疑いがある児童生徒をふるい分けるスクリーニングの役割として、学びに影響する問題の発見、隠れた疾病の発見、集団での感染症予防という役割がある。現状の検査項目について、不要なものはないのではないか。一方で、学校健診におきまして身体疾患を発見する機会というのは相対的に低下しており、むしろ心理・社会的な課題に変わってきているという背景も踏まえ、心理・社会面に重点を置いた学校健診としてはどうか。また、学校健診だけではなく、健康相談や健康教育も推進すべきではないか。健康診断というのは、健康教育の大きな役割の一つを果たしているのではないかという御意見をいただいております。また、今後の見直しの方向性に関わる御意見としましては、今、項目によっては、全学年、全員に対して実施することになっている項目もございますが、実際にはできていないという状況もあり、全国一律に現行の規定で実施することは困難であり、現実的に全国で実施できる健康診断としてほしいということ。具体的には、学年の限定や隔年実施ということも検討し得るのではないか。また、全員に対して短時間で健診を行うのか、対象者を限定して時間をかけて丁寧に健診をするのかといった議論も必要ではないか。また、全ての項目を学校医がやるのではなく、問診票等を用いた一次スクリーニングというものも検討してもいいのではないかといった御意見をいただいております。
論点としましては、学校健診の今日的意義や実施項目・実施方法の見直しの方向性についてどう考えるか、としております。
次、お願いいたします。
続いて、個別の健康診断項目についてまとめております。まずは、「身長・体重/栄養状態」につきまして、現在の実施内容につきましては、方法及び技術的基準に記載のとおりとなっております。
これまでの主な御意見としましては、身長・体重につきまして、学校現場で定期的に継続してその変化を見ていくというのは非常に意義があると思う。低身長に関しては、成長ホルモンの適用時期を見流さないことが重要である。肥満については、併発する問題もあり、いじめ、不登校、神経発達症、ネグレクト、睡眠不足などにつながることもある。栄養状態の評価につきましては、そこで疾患を見つけるというよりも、むしろ、虐待の存在であったり、栄養状態を見ることで、家庭環境、生活環境、生活習慣がうかがえるという意味で有意義な項目ではないかということ。また、肥満、痩せの評価に関しては、ワンポイントだけの評価では難しいので、成長曲線、肥満度曲線というものが非常に重要になってくる。その中で、成長曲線については、作成の徹底や、必須とすることも検討してはどうかという御意見をいただいております。
論点としまして、「身長及び体重」と「栄養状態」の意義や実施方法についてどう考えるか、成長曲線や肥満度曲線の作成・評価についてどう考えるか、としております。
次、お願いします。
参考の情報としまして、昨年度、日本学校保健会で行われました調査におきまして成長曲線の作成について学校に質問したところ、「作成している」が69.6%、「作成していない」が26.5%ありました。誰が評価をしているかというところですと、「学校医」が63.4%に対して、「評価していない」が22.2%あるということが、結果として出ております。
次、お願いします。
続いて、「脊柱及び胸郭の疾病及び異常の有無並びに四肢の状態」ということで、一般的には学校現場で運動器検診として行われているものになります。実施内容につきましては、方法及び技術的基準に記載のとおりとなっております。
これまでの主な御意見としましては、実際に健診の場では小児科・内科の先生が内科健診の中で行っていただいていることが多いかと思いますが、小児科・内科の先生では診察がなかなか難しいところもあり、整形外科医の協力を得たいという御意見もありました。また、運動器検診後の受診アンケート調査の結果に基づきまして、受診勧告理由としては側弯症の疑いが最も多く、診断結果としても側弯症が最も多いという結果になっている。側弯症検診については脱衣が原則であり、最低限、背中を直視できることが見逃しを防止するためには必要であるということ。プライバシーに配慮して健診を行う工夫として、事前の説明の必要性や、実施場所・実施方法の工夫のほか、検査方法として補助検査機器を導入するということも方法の一つではないかということ。また、実施時期については、6月30日にはこだわらないけれども、毎年同じ時期に実施するのが望ましいということ。学校医や養護教諭の負担軽減に関しては、保健調査票の活用といったところも一つ挙げられておりました。最後にございますが、検査機器というのは複数あるものの、学校現場にとっては、精度の違い、判定医の違いなど、具体的に示していただけると採用されやすいのではないかという御意見もございました。
論点としまして、「脊柱及び胸郭の疾病及び異常の有無並びに四肢の状態」の意義や実施方法についてどう考えるか、としております。
次、お願いします。
検査機器を用いた脊柱の検査の実態につきまして、昨年度の日本学校保健会の調査によりますと、現状、専用の検査機器を用いた脊柱の検査を行っているところは9.8%となっておりました。その対象学年としましては、小学校5年生、中学校1年生に実施しているところが多くありました。
次、お願いします。
続いて、「視力/眼の疾病及び異常の有無」になります。これまでの主な御意見としましては、視力の評価というのは学校生活を健康に営んでいく上では必要な項目であり、非常に重要だということ。「見る」ということは学習や日常生活に直結する問題であり、視力の成熟にはタイムリミットがあるので、学校での視力検査というのは弱視の最後のとりでであるということ。また、近年、近視が増加をしている中で、特に低学年での近視の進行というのは、将来、重篤な視力低下を引き起こすリスクが高くなるということで、低学年からの近視進行の抑制が重要であるということ。また、昨今、デジタルデバイスの長時間利用というのも進んでおり、そういったところに対して助言をするということも大切であるということ。また、コンタクトレンズの不適切利用という事例もありますので、そういったことを含めて、健康教育や啓発活動といったものが重要になってくること。学校医の不足に関しましては、市町村単位だけではなく、都道府県単位での医師の派遣や、複数校を1か所に集めて健診するということが考えられるのではないかということ。また、眼科医の負担も鑑みて、毎年実施するのは視力検査に限って、眼位検査や、医師による診察は学年を固定して実施するということも考えてはどうかという御意見がございました。
論点としましては、「視力/眼の疾病及び異常の有無」の意義や実施方法についてどう考えるか。学校医の確保が困難となっている地域があることを踏まえ、医師による「眼の疾病及び異常の有無」の検査の対象者についてどう考えるか、としております。
次、お願いします。
昨年度の日本学校保健会の調査によりますと、眼科健康診断を実施した医師につきましては、全ての学校種で眼科の学校医が多く、大体、7割から8割程度を占めておりました。
次、お願いします。
続いて、「聴力/耳鼻咽頭疾患の有無」になります。これまでの主な御意見としましては、視力と同様に学校生活を健康に営んでいくためには必要な項目であるということ。また、学習・言語発達への影響や、集中力や睡眠障害との関係、言語発達支援や特別支援教育への橋渡しといったところについて、有意義ではないかという御意見をいただいております。また、耳鼻科健診につきましては耳鼻咽喉科医が行うべきであるとしつつも、現状、耳鼻咽喉科医が不足をしており、多数校を兼任している例もありまして、時間的・身体的な負担が大きいこと。また、学校医の高齢化が進んでいる反面、協力的ではない耳鼻咽喉科医も多数いるというところが課題として挙げられておりました。また、耳鼻咽喉科の学校医の配置や、健診の実施につきましても、都道府県による差があるというところでございます。こういった耳鼻咽喉科医の不足に対しましては、勤務医の協力や、先ほどの眼科と同様に、自治体を超えた医師の派遣、重点的健康診断という形で健康診断の対象学年を固定するといった方法について、提案がございました。
論点としまして、「聴力/耳鼻咽喉疾患の有無」の意義や実施方法についてどう考えるか。学校医の確保が困難となっている地域があることを踏まえ、医師による「耳鼻咽喉疾患の有無」の検査対象者についてどう考えるか、としております。
次、お願いします。
こちらも昨年行った日本学校保健会の調査によりますと、耳鼻科健康診断を行った医師については、全ての学校種で耳鼻科の学校医が多く、こちらも大体、7割から8割程度を占めているという状況でございました。
次、お願いします。
「皮膚疾患の有無」につきましては、これまでの主な御意見としましては、皮膚を見ることによって、栄養状態と同様に、虐待の存在や家庭環境をうかがえるという意味では非常に重要ではないかということ。皮膚疾患としては、アトピーなどの診断、治療状態の確認、虐待によるあざなどの発見が挙げられる。一方で、服を着せたままでは難しく、どこまで評価できるかは疑問であるということで、プライバシーへの配慮との関係についても御意見をいただいております。
論点としまして、「皮膚疾患の有無」の意義や実施方法についてどう考えるか、としております。
次、お願いいたします。
続いて、「歯及び口腔の疾病及び異常の有無」についてです。これまでの主な御意見としましては、学校歯科保健の意義としましては、社会的ウエルビーイングの実現や健康寿命社会の実現に寄与していることに加えて、保健教育の教材としても優れているということ。また、虫歯が多い場合には、治療がされていないとネグレクトや虐待の存在も疑うことができる。学校歯科健診の特徴としては検査項目が多いことが挙げられており、一本一本の判断や記録をする必要があること。一方で、スクリーニングであるものの、歯科医師によって、ある程度、判断結果にばらつきがあるというところが挙げられておりました。課題としましては、先ほど申したような診断基準のばらつきや、健診に時間がかかること、項目数が多く転記ミスが生じやすいことなどが挙げられております。今後の展望として、歯科健康診断支援のソフトによる効率化などが挙げられておりました。
論点としまして、「歯及び口腔の疾病及び異常の有無」の意義や実施方法についてどう考えるか、としております。
次、お願いいたします。
「結核の有無」についてです。結核に関しましては、現状、小・中学校につきましては全学年に対して問診を行い、問診結果を踏まえて、学校医その他の医師が必要と認める場合には、精密検査を行うこととなっております。一方、高等学校、高等専門学校及び大学におきましては、第1学年におきまして胸部エックス線検査を行うという形になっております。
これまでの主な御意見としましては、日本の結核患者数というのは減ってきている。一方で、近年、外国出生者が増加しており、結核患者の中の外国出生者の割合は増加傾向にある。小・中学校の結核健診におきましても、実質的には外国出生者のみが精密検査の対象となっており、健康診断での発見というのは15年間で23人、その中で外国出生者が20人、87%を占めているということ。また、小・中学校における集団感染は、2014年以降、発生していないということ。これに対しまして、結核の有無については、重要な項目と理解はするものの、これを学校健診の場で評価するというのは非常に困難ではないかということが、学校医の立場からの御意見としてありました。また、年に1回の学校健診で感染を拡大する前に同定できるというところの費用対効果(効率的な問題)について疑問を感じており、ピックアップされた大部分が外国出生者であったことを踏まえて、対象を絞ることにより効率的に対応できるのではないかという御意見がございました。
次、お願いします。
現在、厚生労働省の厚生科学審議会結核部会におきまして、結核に関する議論が行われているところでございます。第14回の結核部会におきまして、結核の発生の予防及び蔓延の防止(定期健康診断)の方向性について議論が行われておりまして、その中で学校保健安全法に基づく小・中学校における定期健康診断の方向性についても御議論いただきました。文部科学省から、現状と課題及び本検討会の趣旨やヒアリングの御意見を御説明し、御意見をいただいております。その中でいただいた主な御意見としまして、例えば案としては、小学校1年生、中学校1年生に加えて、転居もしくは帰国した児童生徒について状況を把握し、必要な場合に精密検査を実施するということは一つの在り方として考えられるのではないかということ。小児科医として、負担軽減の方向でいいのではないかと思っている。具体的には、子供の医療へのアクセスがよくなっている状況の中で、健診で見つけなくても、気軽にクリニックを受診するのではないか、そこで十分見つけられるのではないかと感じている。ただし、現状の問診にある「高蔓延国の居住歴」があった場合に、その児童生徒がきちんと精密検査を受けたかどうかの確認は継続してほしいという御意見をいただいております。また、第15回の結核部会におきましては、結核に係る健康診断の実態を踏まえ、感染症施行規則の「行うべき健康診断の方法に係る規定」から「喀痰検査」「聴取」及び「打診」を削除することについて、議論がされております。
論点としましては、「結核の有無」の意義や実施方法についてどう考えるか。学校健診における結核の発見の状況や結核部会における議論を踏まえ、「結核の有無」の検査の対象者や検査方法についてどう考えるか、としております。
次、お願いします。
御参考としまして、先ほど御説明しました第14回結核部会の資料になっておりまして、現状と課題におきまして、先ほど御説明した、小・中学校における定期健康診断における結核発見者数、集団発生の状況等がまとめられております。
次、お願いします。
こちらは、第15回におきまして健康診断の方法の見直しについて議論された際の資料となっております。
次、お願いします。
続いて、「心臓の疾病及び異常の有無」についてです。これまでの主な御意見としましては、心臓疾患については、症状がなければ、一般的にはあまり検査をする機会はなく、実際には検査をして心電図異常が偶然見つかるということを考えると、その評価は重要である。心臓疾患を有する児童生徒に対しては、学校生活における運動強度の決定や配慮につながるため、非常に重要な項目である。特に、乳幼児期に見逃しやすい疾患や小児期に顕在化する疾患、突然死、心停止の可能性がある疾患がスクリーニングされるということ。これを踏まえて、学校健診の心電図検査というのは突然死を予防することになるのではないかということ。実際に、学校健診の心電図が義務化された以降、突然死が減ってきているという現状を御報告いただいております。また、現在、一部の地域では、学校心臓検診のデジタル化に取り組まれているところです。課題としましては、学校医の高齢化・不足に加え、心音聴取の精度への疑問というのが挙げられておりました。
次、お願いします。
「尿」につきましては、これまでの主な御意見としましては、先ほどの心臓疾患と同様の御意見をいただいております。具体的な疾患としてはIgA腎症が見つかるというところで、海外に比べて慢性腎炎による腎不全が少ないことは学校検尿による早期発見の成果ではないかという御意見いただいており、論点としては、「尿」の意義や実施方法についてどう考えるか、となっております。
次、お願いします。
尿検査の実態につきましては、施行規則上は蛋白と糖を検査することになっておりますが、日本学校保健会の昨年度の調査によりますと、8割程度の学校で全ての学年で項目の追加がされておりまして、その内容としましては、潜血というものを追加で実施しているという状況になっております。
次、お願いします。
心の問題についてです。これまでの主な御意見をまとめております。心の健診を取り入れていただきたいということ。具体的には、心身の不調を早期に検知するスクリーニングシステムを導入し、早期の支援につなげること。また、養護教諭、スクールカウンセラーなどの連携により、心理面のサポート体制を強化すること。小児科専門医や児童精神科医につなぐ仕組みの構築といったところが挙げられております。一方で、定期健診にそぐうものなのかどうかというところも、疑問として挙げられておりました。また、今、様々なアプリやシステムというものが展開されている中で、それぞれ、どういう効果があり、今後、どのように展開していくのが望ましいかということ。また、発達段階に即した方法でないと難しいのではないかという御意見をいただいております。
次、お願いします。
学校健診で行うべきなのか、健康観察として行うかは一長一短あるのではないか、学級担任や養護教諭の健康観察の結果に基づいて対応していくのがいいのではないかということ。その方法については、アプリの利用というところも挙げられております。また、事後措置につきましても、基本的には児童精神科などが想定されると思うが、地域によって医師数にばらつきがあり、事後措置の体制におきましてはその点も考慮する必要があるのではないかという御意見をいただいております。
論点としては、「心の健康の保持のための健康診断等」の在り方についてどう考えるか、としております。
次、お願いします。
こちらは、前回の検討会でもお示しさせていただいたとおり、改正自殺対策基本法におきまして、心の健康の保持のための健康診断、保健指導等の措置というものが、学校において努力義務とされております。
次、お願いします。
文部科学省におきましては、現在、1人1台端末等を活用した「心の健康観察」の導入を推進しており、こういったものを活用して、既に学校等においては「心の健康観察」というのが実施されている状況でございます。
次、お願いします。
昨年度の学校保健会の調査におきまして、健康観察の方法や「心の健康観察」の実施状況についても調査を行っております。
次、お願いします。
こちらも検討会に御報告させていただきましたが、健康診断・健康観察に係る調査研究事業というものを今年度実施予定としておりまして、その中で、心の健康の保持のための健康診断等の在り方につきましても、様々な事例の収集・分析等を通じて、その在り方について検討・整理を行うことを考えております。
次、お願いします。
続いて、健康診断の実施時期についてです。学校保健安全法施行規則第5条におきまして、健康診断は毎年6月30日までに行うものとするとされております。一方で、地域によっては、医師等がいないなどの理由によって、学校医が確保できずに、期日までの健康診断の実施が困難になっているという声を聞いております。日本学校保健会の調査におきましても、健康診断の全必須項目を終了した時期につきまして、「7月以降」と答えているところが7.4%ございました。その中で、実施できなかった項目については、心臓、耳鼻咽頭、運動器、眼といったところが多く挙げられておりました。
これまでの主な御意見としまして、学校医が児童生徒等としっかり対面できる時間が確保されるよう、期限の見直しも必要ではないかということ。また、側弯症検診については、毎年同じ時期に施行するのが望ましいということ。健康診断を6月30日までに行わなければならないという医学的根拠はないので、運用上、期日までに実施可能な項目は実施し、対応ができない場合に限り、期日を延長することは必要なのではないかということ。また、期限を緩和するのであれば、学校としては、ある程度、期限を決めてもらいたいという御意見がございました。
論点としまして、健康診断の意義や、地域によっては、学校医が確保できず、期日までの実施が困難になっている状況を踏まえ、6月30日の期限の緩和についてどう考えるか、としております。
次、お願いします。
こちらは、先ほど御説明した、日本学校保健会の調査結果になっております。
次、お願いします。
続いて、児童生徒等の心情やプライバシーへの配慮についてです。まず、現状・課題としましては、健康診断時の児童生徒等のプライバシーの保護等への懸念が指摘されている一方、着衣では正確な検査・診察が困難になる懸念も示されている中で、文部科学省としましては、令和6年1月に、「児童生徒等のプライバシーや心情に配慮した健康診断実施のための環境整備について」という通知を発出しております。また、その後も、健康診断について学校と学校医の間で共通理解が十分でなかったことや事前の説明が不足していたことから、プライバシーや心情への配慮に欠けた健康診断が行われるなど、通知に関して趣旨が徹底されていないと思われる事案が発生したことを踏まえ、令和6年9月に改めて事務連絡を発出するとともに、日本医師会と協力して学校医に健康診断について説明するリーフレットを作成するなどの取組を行ってまいりました。令和7年に実施した日本学校保健会の調査におきまして、事前の説明について、「心情やプライバシーに配慮した対応について説明を行った」が66.3%、「正確な検診のための必要な検査手技について説明を行った」が56.9%で、「いずれも説明も行わなかった」が16.6%ございました。また、具体的な対応については、カーテン等の個別のスペースを用意した、男女別に診察を行った、着衣で実施したというものが、多く挙げられておりました。
次、お願いします。
これまでの主な御意見としましては、学校健診におきまして、少なくとも「脊柱及び胸郭の疾病及び異常の有無」「皮膚疾患の有無」「心臓の疾病及び異常」については、健診のために脱衣が必要であるということ。仮にどうしても着衣じゃないとできないという保護者がいる場合には、承諾書や同意書などの文書の形で、学校医が行う学校健診の対象から除外するということも考えていただきたいということ。プライバシーの配慮と診察精度の両立を成り立たせるというのは非常に困難な状況があり、その対応としては、機器の利用や、領域によっては専門科に診療をお願いするといった対応も必要ではないかというところ。また、最後にございますが、必要な健診として脱衣が必要だということを丁寧に説明し、啓発した上で、理解されない場合には、学校健診自体を受けるかどうかというところを明確にする必要があるのではないかという御意見をいただいております。
論点として、児童生徒等のプライバシーや心情に配慮した健康診断の実施の在り方についてどう考えるか、としております。
次、お願いします。
こちらは、先ほど御紹介しました、令和6年1月に発出しました事務連絡の内容をまとめたものになっております。
次、お願いします。
こちらも、先ほど御説明しました、日本学校保健会の調査結果です。
次、お願いします。
こちらも同様でございます。
次、お願いします。
続いて、健康診断を受けることができなかった児童生徒等に対する健康診断でございます。健康診断は、学校生活の円滑な実施のみならず、児童生徒等の健康の保持増進を図るために実施されるものとされておりまして、不登校等により健康診断を受けることができなかった児童生徒等に対しましても、健康診断を受ける機会を確保する必要がございます。令和6年9月の事務連絡におきまして、当日の欠席や長期欠席など、個別の事情により健康診断を受けることができなかった場合の対応について、保健だよりや学年通信等で保護者に事前に周知するなど、適切に対応することについて周知を行っております。そんな中で、小・中学校における不登校児童数というのは年々増加をしており、学校において健康診断を受けることができなかった児童生徒が増えていることが想定されております。日本学校保健会で実施した調査におきまして、「事前に周知した」が57.4%。具体的な対応については、「学校で別日に実施した」「欠席者にお便りを配布し、健康診断を促した」「学校医と相談の上、学校医等の医療機関で受けた」というものが多く挙げられておりました。また、教育委員会の対応におきましては、「各学校に対し、学校医と相談の上、個別に対応するよう依頼している」というところが多かったです。
これまでの主な御意見としまして、不登校等の児童生徒等の健康管理を誰が行うのか、その仕組みづくりが必要である。それについて、学校が行うかどうかも含めて検討が必要であるという御意見をいただいております。
論点としては、不登校等により健康診断を受けることができなかった児童生徒等の健康診断の在り方についてどう考えるか、としております。
次、お願いします。
こちらは、先ほど御説明した、日本学校保健会の調査結果になっております。
次、お願いします。
こちらも同様になっております。
次、お願いします。
続いて、健康診断の実施体制についてです。学校保健安全法におきましては、学校においては児童生徒等の健康診断を受けなければならないとされており、基本的に養護教諭をはじめとする教職員及び学校医・学校歯科医により健康診断が実施されている状況でございます。また、学校の働き方改革や、学校医の確保が困難になっている地域もあることを踏まえ、健康診断の実施項目にとどまらず、実施体制についても見直しを行う必要があると考えております。
これまでの主な御意見としまして、健康診断の項目全てを学校健診の場で行うのか、医師が実施するのかということの検討が必要ではないか。従来の集団健診ではなく、プライバシーの問題も含め、かかりつけ医での個別健診を併用する形がいいのではないかということ。また、1人の学校医が担うのではなく、保健師、心理士、整形外科や産婦人科の医師にも参加いただいて、多職種で学校・医療・福祉・家庭の連携を構築するような学校健診を考えてもいいのではないか。医療的検査、具体的には、尿検査、心電図検査、聴力、視力検査について、実施場所や実施者を見直してもいいのではないかということ。働き方改革に関しては、DXの推進というのが挙げられております。また、事後措置について、本人や保護者に養護教諭が紙で手渡しているというのが現状ですが、学校医からきちんと説明するということや、学校、学校医、医療機関、関係部署が地域で連携できるような、地域で完結させるようなシステムを構築してはどうかという御意見をいただいております。
論点としては、児童生徒が抱える現代的な健康課題が多様化・複雑化し、様々な健診に関するニーズがある一方、学校における働き方改革や学校医等の確保が困難となっている地域があることを踏まえ、健康診断の実施体制についてどう考えるか、としております。
次、お願いします。
学校や学校医の負担軽減の取組について日本学校保健会で調査をしたところ、各教育委員会での取組状況としては、こちらにお示ししているような状況となっております。
次、お願いします。
また、地域の関係機関との連携につきましても、医師会や学校保健会、保健所や保健センターとの連携については、御覧のとおりの状況となっております。
次、お願いします。
学校医の確保・役割についてです。学校保健安全法におきまして、学校には学校医を置くものとし、学校医は学校における保健管理に関する専門的事項に関し、技術及び指導に従事することとなっており、その具体的な職務につきましては、健康相談、保健指導、健康診断、疾病の予防処置等に従事することとなっております。学校医は、内科医や小児科医の先生だけではなく、健康診断等を担当する眼科や耳鼻科の先生も含め、複数体制となっていることが一般的ではありますが、全国における1校当たりの学校医数というのは、都道府県別に見るとばらつきが多い状況であります。また、学校医が高齢化しており、多くの学校医が複数校を兼務しているということもあり、地域によっては眼科や耳鼻科の医師が少なく、学校医を募集しても応募者がいないということもあるなど、学校医の確保が困難になっている地域もございます。令和7年に日本学校保健会で実施した調査におきましても、「1人配置」が39.2%ありました。
これまでの主な御意見としましては、複数の都道府県から学校医が足りないという声があり、学校医一人当たりが受け持っている学校数の平均値を見ると、内科と眼科及び耳鼻科では不足の状況が異なる。眼科や耳鼻科の医師不足に関しては、先ほど眼科と耳鼻科の個別項目で御説明したとおり、都道府県単位の医師の派遣や、複数校を1か所に集めるなどの案が出ております。また、現状、学校と学校医は1対1の関係で契約というような形が多いと思うが、その地域の学校医活動は、その地域の医師会または学校保健会全体で担うという形にしてはどうかという御意見もいただいています。また、学校医について、学校健診だけではなく、健康教育、健康相談をもっと推進していくほうがいいのではないかという御意見をいただいております。
論点としては、学校医の確保が困難になっている地域があることや、健康診断のみならず、健康教育、健康相談の観点を踏まえ、学校医の確保及び役割についてどう考えるか、としております。
次、お願いします。
こちらは、学校医、学校歯科医、学校薬剤師の職務をまとめたものになっております。
次、お願いします。
先ほど御説明した、都道府県別の1校当たりの学校医数を示したものになっております。
次、お願いします。
こちらも、先ほど御説明しました、学校医の配置人数の調査結果になっております。
次、お願いします。
こちらも同様となっております。
次、お願いします。
学校医の人選確保状況につきましては、教育委員会におきまして、全ての学校について一括して行っているというところが多くを占めておりました。また、その方法につきましても、医師会、医会を介して依頼しているというところが多くありました。
次、お願いします。
学校医の主たる診療科につきましては、内科、眼科、耳鼻咽喉科、小児科の順に多いという結果が出ております。
次、お願いします。
学校への訪問回数につきましては、平均で学校医は2.5回という形になっております。
次、お願いします。
学校保健委員会への参加状況についても、おまとめしております。
次、お願いします。
最後、学校健診PHRについてです。政府全体のPHRの推進の方針を踏まえ、学校健診結果の情報について、電子記録として本人や家族が把握できる仕組みの導入を推進しております。ただ、学校はマイナンバーの利用範囲に含まれていないことから、現状は民間送達サービスを利用して学校健診結果をマイナポータルに送達する必要があり、その導入・運用に係る取組の支援というものを文科省としても進めてきておりますが、導入のメリットを感じにくいことなどから、導入する学校や学校設置者は増えていない現状がございます。デジタル庁におきまして、住民、医療機関、自治体間で母子保健情報等を連携するための情報連携基盤(PMH)を開発し、令和5年度から希望する自治体において先行的に運用が実施されております。こうした状況も踏まえ、学校健診情報についても、PMHと連携するとことで、学校や家庭、地域の医療機関との双方向のデータ連携の可能性が示唆されていることを踏まえ、令和8年度予算におきまして、PMHを活用した次世代型学校健診PHRの仕組みに関する調査を実施することとしております。
これまでの主な御意見としましては、個人認証の方法について、現状、教育委員会ごとにやっているため、マイナンバーや電子カルテにつながらないという問題があるということ。また、学校保健は予防接種や母子保健とは立てつけが全く異なるため、分けて考える必要があるのではないか。基本的にはマイナンバーや保険証の個人単位化された被保番の情報を基に運用されているが、仮に学校が保護者からマイナンバーを提供してもらうということになれば、その管理や技術的な部分でハードルが高く、少なくとも現時点ではPMHの活用はハードルが高いのではないかということ。また、医療分野ではデジタル化に関しては一般的に受益者負担という考え方があり、例えば保険者や研究者が負担することになっているが、実際の運用に当たっては、こういう費用負担についても考える必要があるのではないか。セキュアな環境、校務支援システムの運用、個人情報保護等の法整備も含めて考えると、現時点ではまだ、環境と法整備が十分に整っていないのではないかという御意見をいただいております。
論点として、学校保健PHRの推進に当たり、PMHの活用についてどのような課題があるか、としております。
次、お願いします。
こちらは、先ほど御説明しました、今年度の予算におきまして予定している調査研究事業になっております。
次、お願いします。
併せまして、現在、デジタル行財政改革会議事務局におきましても、学校保健DXとしましてPMHの活用について検討がなされており、現状、PMH-Webというもので類似の環境を築いた中で特定の自治体での実証というものも進められており、最終的な将来的なイメージとしてはこのような形になるというふうに想定がされております。
事務局からの説明は以上になりますが、この後、1から3と4から7に分けて、それぞれの論点に過不足がないか、また、それぞれの論点について、今後の方向性について、委員の皆様から御意見をいただければと思います。
長い説明になりましたが、よろしくお願いいたします。
【髙田座長】 御説明、ありがとうございました。
ただいま事務局から御説明いただきましたとおり、それぞれの項目について、現状・課題、これまでの主な御意見、論点をまとめていただいております。
それでは、七つの項目のうち、前半、1.健康診断の実施項目・実施方法、2.健康診断の実施時期、3.児童生徒等の心情やプライバシーへの配慮、ここまでにつきまして、それぞれ関連する内容もあるかと思いますけれども、委員の皆様より、御意見、御発言等をお願いできればと思います。
御意見、御発言等のある方は、「挙手ボタン」でお知らせいただければと思います。
まず、会場参加の先生、いかがでしょうか。
そうしましたら、弓倉委員、お願いいたします。
【弓倉委員】 ありがとうございます。私のところでこの調査をさせていただいたものですから、状況もある程度知っておりますので、その上で発言させていただきます。
まずは、6ページの1の身長・体重/栄養のところでございます。成長曲線や肥満度曲線につきましては、大体7割近くの学校では養護の先生方が成長曲線を作ってくださっておりまして、それを6割ぐらいの学校医の方が見ていただいているということなんですけれども、「評価していない」という回答が22%あったということは、非常に問題だろうというふうに思っております。こちらについては、校務支援システムが普及するにつれて、中に入っているソフトで成長曲線自体はできるんだけれども、それをどのように評価するべきかという、その視点がまだ十分ではないという問題を出しているのではないかと思っております。
次に、8ページの脊柱・胸郭のところでございますけれども、「側弯症検診は脱衣が原則であり」ということと、「検査方法として補助検査機器の導入」ということがございますが、これも、新井先生がおっしゃっていたように、様々な機器が出ていて、そして、精度管理についてもまだ一定していないということで、これを導入すること自体がまだ免罪符にはならないということは、指摘しておきたいというふうに思っております。
次に、14ページの皮膚疾患でございます。これにつきましては、今年、実際に私ども学校医として学校健康診断をしたんですけど、やはり女子生徒がきちんと服をまくらないところで、看護師がぱっと開けてくれたら非常に大きな皮膚疾患が見つかったというような事例もございました。やはり脱衣をしないことには皮膚疾患は見落としをする可能性が高いというふうに思いますので、その辺の兼ね合いが大事かというふうに思っております。
それから、16ページの結核検診ですけれども、17ページのところに厚労省の厚生科学審議会の案として「小学校1年生、中学校1年生に加えて」というふうに書いてありますが、レントゲンを全員に対して行うのであれば、児童生徒は医療被曝に対する感受性が高いですし、日本人は医療被曝の線量が諸外国に比べて高いということもございますから、そういう意味では、対象を絞った児童生徒に対してのみ胸部レントゲンという形のほうがよろしいのではないかなと思って拝見いたしました。
それから、20ページの学校心臓検診のところでは、三つ目の黒丸が非常に大事で、学校管理下の突然死は心電図検査が導入された時期から明らかに減少しておりまして、その減少が一時止まったところで学校でのAED配備が進んで、それから、ある程度、かなり少ない状況まできているというデータがございますので、こちらのほうについては、学校心臓検診の心電図自体はきちんと続けていくべきだろうというふうに思っておりますが、問題は、精度管理とか、評価の仕方の全国統一かなというふうに思っております。
あと、21ページの尿検診ですけれども、昔は糸球体腎炎ですとかネフローゼを探すために蛋白を調べていたのですが、最近はそういうものが減ってきておりまして、今は二つ目の黒丸のところにございますようにIgA腎症を探すことが目的となると、IgA腎症の場合には尿潜血が非常に大事になってくるので、22ページにありますように98.8%が尿潜血を加えているということは、尿潜血自体は項目に追加してもよろしいのではないかというふうに思っております。
あと、24ページの心の健康の保持のためのものですけれども、心の健康診断というと、この議論でさんざん指摘されておりましたが、一時期だけのピックアップでいいのかという話がございましたけれども、それであっても要注意児童生徒をピックアップするには有用ではあるんだろうというふうに思います。ただし、その手法と解析者をどのようにするか、ピックアップした児童生徒にどのように対応するかということの検討が必要になるだろうと思います。なお、「心の健康観察」の充実はやはり大切で、こちらのほうがむしろ重点化されていくべきではないかなと、私自身は考えているところでございます。
あと、29ページの健康診断の実施時期でございますけれども、身長・体重、視力、側弯等については6月30日までに行わなければならないと思いますが、実際、7%ぐらいは、実施できていない、終わり切っていないという現場がありまして、その理由である、「心臓の疾病及び異常の有無」であるとか、「耳鼻咽喉疾患の有無」であるとか、「脊柱及び胸郭の疾病及び異常の有無」であるとか、いわゆる2次健診に行った症例だと思いますけれども、こういうものについては、例えば1学期以内とか、そのような形での期限を決めるというのでもいいのではないかなというふうに思いました。
あと、32ページの児童生徒等の心情やプライバシーへの配慮ですけれども、黒丸の三つ目と五つ目は非常に大事なことだと思います。法令で規定されていることが現場でできないというのは、学校においても、それを行う学校医においても非常なストレスでございますし、実際に裁判になっているケースもございますので、こちらについてはきちんとした対応をこの検討会で決めていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思っております。
あと、39ページの健康診断の実施体制でございますけれども……。
【赤星専門官】 弓倉先生、1番から3番までなので、後ほどまた、その点、御意見いただければと思います。
【弓倉委員】 失礼いたしました。
【赤星専門官】 ここまでは、以上で大丈夫ですか。
【弓倉委員】 はい。結構です。
【赤星専門官】 1点だけ、事務局から補足をさせていただきたいと思います。
先ほど結核について御指摘いただいたところですけど、結核部会でいただいている御意見の趣旨としましては、今、全員に対して問診を行っているところに対して、その対象者を、例えば、全学年だけではなくて、中学校1年生と小学校1年生、それから、例えば外国から帰国してきた子などの転入者に対して問診を行って、問診の結果、必要がある場合にはエックス線検査等の精密検査をするという形ということで御提案があったものなので、いきなり全員にエックス線検査を行うという趣旨のものではないというところを少し補足させていただければと思います。
【弓倉委員】 承知いたしました。ありがとうございます。
【髙田座長】 ありがとうございます。
続きまして、渡辺委員、お願いいたします。
【渡辺委員】 日本医師会の渡辺です。今までの意見とかぶるかもしれませんけども、幾つか意見を述べさせていただきます。
まず、スライド4番の健康診断の意義、これをあえて示していただいたことに対しては、非常にありがたいと思います。といいますのは、この課題は非常に基本的な問題ですけども、今回の検討会はこれがあるという前提で話をされておられますが、そもそも、ここに記載されている健康診断の意義が、定義というんですか、そのままでいいかどうか、再検討する必要があるんじゃないかと思います。学校の在り方とか、社会情勢とか、子供の健康状態とかっていうのは、この文書ができたときから大きく変わっていると思うんですけども、現行の文書というのは、責任の所在とか、具体的にどうするかというのが、非常に曖昧であります。結局は実施者の責任が不明な段階で現場の学校医が脱衣とか何とかというような形の判断をせざるを得ないというのは非常におかしな話だと思います。誰がどういう責務でどういう健診をどのように行うかということをもう少し明確にするような議論をしていただきたいと思います。今回の検討会ではそれが対応できないということであれば、別途、会議体を構築して、そのような検討をしていただきたいと思います。今回は、あくまで現行の意義のままということで、意見を継続して述べます。
7番のスライドは、弓倉先生もおっしゃったように成長曲線というのは非常に重要なコンテンツと思うんですけども、実施率は100%というのが本来あるべき形だと思います。ぜひ、この指導をしていただきたいと思います。
それから、8番のスライドの脊柱の検査というのは、学校医を統括する私の立場からすれば、できれば機器を導入していただきたいので、その導入の積極的な支援を文科省にはお願いしたいと思います。
11番から13番にかけてのスライドですけども、眼科医の健診の実施率が78%、耳鼻咽喉科も同様の程度。しかし、45番のスライドにある学校医の配置では「1人配置」が40%以上ということを考えると、学校医ではない医師が専門医として健診しているという実態が想定できます。今回の調査結果ではそのような詳細な分析ができないのは残念ですけども、この現状をもう少し正確に確認していただく必要があろうかと思います。つまり、派遣医師を学校健診医とするのか、学校医とするのか、どういう形で専門医が派遣されているかということが分からなければ、単に「学校医」という言葉では片づけられないのではないかというふうに思います。
それから、11番、12番に関しまして、学校健診における医師の確保が難しい地域においては、「重点的」という言葉はちょっと難しい言葉ですけども、健診を行う学年を定めて、それ以外の学年には健康観察や問診を活用した健診体制を選択できるような記述をぜひお願いしたいと思います。現実的に全学年・全項目を毎年というのができていない地域が存在している中で、そのような地域に対する配慮をされないと、法を遵守していないというふうに解釈されるのは、あまりいいことではないと思います。ただ、重点的健診をある程度容認する場合は、全項目行っている健診と、重要性というんですか、精度に差がないということを、モデル事業等を立ち上げて比較して、エビデンスを出していただくのが望ましいかなと思います。
心の健診に関して24番のスライドに文科省がいろいろ提案をされておられて、新しい事業を考えておられるようですので、ぜひ、そのような形で進めていただきたいと思います。この検討会で専門医もいない中で心の健康診断を詳細に検討するのは難しいと思いますので、別途、会議体を設置して、検討していただくことを望みます。
それから、健康診断の実施時期ですが、先ほど弓倉先生もおっしゃったように、6月30日というのは実施する基準として残していただいて結構でございますが、実際、できていない地区が多いわけですから、「原則として」とか、ある程度の判断ができるような書きぶりにしていただきたいと思います。
それから、32番のスライドに関してですが、プライバシーへの配慮は非常に重要ではありますが、プライバシーの保護を過度に意識して健康診断が形骸化することは、本来の趣旨と反するのではないかと思います。先ほど申し上げましたけど、学校健診は誰の責務で誰のためにどういう目的で行うかということを明確にする必要があろうかと思います。健康診断はあくまで精度を担保する必要があるわけで、着衣による健康診断で精度が高くなるとは誰も考えていませんので、その辺りは誰がどう判断をするかということを明確にしていただきたいというふうに思います。
それから、35番のスライドにありますように、これは前回の検討会のときにも申し上げましたけど、着衣という言葉の意味を誤解されないように、御配慮いただきたいと思います。
以上です。
【髙田座長】 ありがとうございました。
事務局から何かございますか。
【赤星専門官】 いえ、大丈夫です。
【髙田座長】 渡辺先生、貴重な御意見、いろいろありがとうございました。
そのほか、いかがでしょうか。
柏原委員、お願いいたします。
【柏原委員】 まず、これだけの資料をまとめていただきまして、ありがとうございました。論点も分かりやすくピックアップしていただいていますが、確かに、6月30日までに実施していない自治体が100自治体ぐらいあるというデータが出ていますが、あとの1,500自治体以上は実施しているという現状がある。ということは、1ページ目の現状と課題には、「児童生徒の健康の保持増進を図るために法令に定められた健康診断が期限内に実施されている。」という現状は書いていただかないと、問題ばかりが抽出されているような、印象を受けました。
それから、心の健康診断をどんな形で入れるのかということは、やはり丁寧に議論をすべきではないかなと思っています。そして、定期健康診断の項目の中に入れたとしても、6月30日までに実施を終えなければならない、終えることが望ましいものと、そうではないものというのを、項目別に精査すべきではないかなと考えます。
先ほど弓倉先生もおっしゃったように、心臓検診が多くの自治体で終わってないというような回答の比率が高かったわけですけれども、これは、1次健診が終わってないのか、2次健診が終わってないのか、3次健診が終わってないのかというところを鑑みますと、これはあながち心臓検診を全くやっていないというようにはこのデータからは推察できないと感じましたので、心臓検診の何次健診までを6月30日までやるのかということは、ある程度、注意書きのような何らかの形で、学校に周知してもよいと思います。
そして、腎臓検査、尿検査ですが、尿検査に関しましては、「潜血」というものを入れたほうが望ましいのではないかと思っています。腎臓に関しては時代の流れの中で課題が変わってきていますので、対応すべきと思います。
以上です。よろしくお願いいたします。
【髙田座長】 ありがとうございました。
事務局、何かございますか。
【赤星専門官】 ありがとうございます。実施時期につきましては、先生が御指摘いただいたように、調査結果でもほとんど学校が必須項目は6月30日までに実施いただいているという状況はある一方で、一部できていないというところがあって、その点をどう捉えるかというのはなかなか難しいところはあるとは思いますが、いただいた御意見を踏まえながら、対応を検討してまいりたいと思います。
【髙田座長】 ありがとうございます。
柏原委員、よろしいでしょうか。
【柏原委員】 はい。結構でございます。
【髙田座長】 吉田委員、お願いいたします。
【吉田委員】 ありがとうございます。非常に詳細に検討していただき、今、弓倉委員、渡辺委員、柏原委員のお話もいただいた上でなんですが、現職の養護教諭の視点からということで、まずは、今までの様々な議論を見てくると、保健調査票についての意義がより一層高くなってくるのだということを実感しています。例えば、この間、私が所属している本市の養護教諭の会議でも質問が出ていましたが、改正自殺対策基本法の4月1日からの施行に伴って、本県の指導主事のほうからも、保健調査票で心の健康のことについて聞けるような項目を考えておいてくださいというようなお話があったようです。保健調査票のひな形自体がきちっと定まっていかないと、脊柱についてもそうなんですが、具体的な、今検討している内容に即したことを学校現場でやっていくのが大変だなあという実感を持っています。学校医の負担軽減や養護教諭の負担軽減みたいな文言があったんですけれども、これは負担軽減にはつながらないので、そういう意味では養護教諭の必要性が増してくるという発想で検討を進めていただきたいというふうに感じました。特に、心についてはとても重要なことで、健康診断、健康観察、健康教育どこででも扱っていく必要があるかと思うんですが、子供の心について、従来、教育が担ってきた部分と、それを専門家である医療にお世話になっていくという部分についての精査や、それから、医療につなげたいニーズと現状の医療機関数・医師数が合致していないことも考えなくてはならないと思います。例えば本県とかで言ったら、お勧めをしても数か月待ちになってしまうとかっていう現実があります。ニーズについての精査もしながら、どの部分を健康診断で担い、どういったところは教育の部分にもう一度お戻しいただいていて、学校では、健康という観点だけではなくて、生徒指導の観点、教育相談という観点で調査等も行っているので、そことの兼ね合いについても今後御議論していただくことになるのかなあというふうに思って、この論点を拝見していました。
まとまらなくて大変恐縮ですが、保健調査票については各項目の論点で非常に重要なところかと思いますので、また皆さんの御意見をいただいて、いい方向を出していただけるとありがたいです。
以上です。
【髙田座長】 ありがとうございました。
保健調査票について御意見が出ましたけれど、事務局、何かございますか。
【赤星専門官】 ありがとうございます。保健調査票の活用についても、健康診断を実施する上では、一つポイントになるところかと思います。そのため、今回の健康診断の見直しに伴っても、日本学校保健会で作成しているマニュアル等でも保健調査票の参考様式というのは示させていただいていますけれども、そちらについても、今回の検討会での御議論も踏まえて、必要な見直しは行っていくことになるだろうと思っております。
また、心の健康の問題につきましても、先ほど渡辺委員からも御指摘いただきましたけれども、専門的な観点や、事後措置の体制といったところについては、この検討会の中で議論をして結論を出すというのはなかなか難しいところかと思っておりますので、スクリーニングの方法については、先ほど御紹介した調査研究事業の中で専門家の御意見を聞きながら考えていきたいと思っていますし、事後措置の体制につきましては、なかなか文科省だけでは対応できないところかと思いますので、厚労省はじめ関係省庁と連携しながら検討していくことになろうかと思っております。
以上です。
【吉田委員】 ありがとうございます。
【髙田座長】 ありがとうございました。
そのほか、いかがでしょうか。
遠藤委員、お願いいたします。
【遠藤委員】 これまでの議論を丁寧におまとめいただき、ありがとうございました。ヒアリングや本検討会での議論を通じて、学校における健康診断の現状と課題、また今後何を論点として検討すべきかが明確になってきたと感じております。また、学校医の先生方の御負担が非常に大きく、熱意や善意だけに依存した仕組みでは持続可能ではないということも、改めて認識いたしました。その意味でも、学校健康診断に関わる制度の見直しは必須であると考えます。
先ほど渡辺委員からも御発言がありましたように、学校健康診断の意義を改めて定義し直すこと、また、誰がどのような責任を負うのかを明確にすることが重要です。その点が整理されなければ、必要な協力を得られる場面でも、十分な協力につながらない可能性があるのではないかと思いました。
各実施項目については、ほとんどが不要とは言えないという御意見であったと理解しております。そのため、項目を一律に増やす、あるいは減らすという方向ではなく、例えば意義や実施方法に応じて層化し、整理することが有効ではないかと思います。具体的には、マル1、全員に定期的に実施する意義が高いもの、マル2、重点的な検診や対象を絞った対応が可能なもの、マル3、年1回の健康診断よりも、日常観察、健康相談、ICTによる継続的な入力・把握に適しているもの、というように、専門医の見解を踏まえて整理していくことが望ましいと考えます。
また、慢性腎炎が海外に比べて少ない背景には、学校検尿による早期発見の成果であること、さらに、学校検尿の費用対効果に関する研究も近年報告されていると承知しております。こうした学校健康診断の意義や成果を、今後も社会全体で支えていくためには、経済的な支援を得ることも含め、その意義を国民に広く理解していただけるよう、広報にも努める必要があると感じました。
なお、成長曲線に関してですが、養護教諭を養成する大学では、その作成方法や評価の視点について、いずれも指導しているものと思います。近年、その重要性はますます高まっておりますので、成長曲線の活用は義務化すべきであると考えています。
いずれにいたしましても、今後はDXを活用した健康診断の在り方、新たな医療機器の開発・実用化、さらには日常的な健康観察との連動など、さまざまな観点から検討を深めていただければと思います。
以上です。
【髙田座長】 ありがとうございました。
ただいまの遠藤委員の御発言について、事務局、いかがでしょうか。
【赤星専門官】 ありがとうございます。まさに遠藤先生から御指摘いただいたとおり、全体の意義もですが、個々の項目につきましても、それぞれの意義や実施体制も踏まえて、全学年・全員に行うべきものなのか、対象者を絞って行うべきものなのか、健診ではなく、健康観察で行うほうがいいものか、そういった観点で整理していくというところが一つポイントになるのではないかと思っておりますので、我々としても、そういったところを意識しながら、今回、論点として意義と実施方法というところで挙げさせていただいておりますので、引き続き、その観点で御意見いただければと思っております。
以上です。
【髙田座長】 ありがとうございました。
遠藤委員、よろしいでしょうか。
【遠藤委員】 はい。
【髙田座長】 そのほか、会場からはいかがでしょうか。
田中委員、お願いいたします。
【田中委員】 高校の校長だったという立場でお伝えいたします。2点ございます。
心の健康の保持のための健康診断等の在り方については、先ほど各委員からも御意見をいただいて、重複するかもしれませんが、慎重な議論が必要かと思います。確かに、自殺の防止について法が施行されたということは、国民全体が分かっていることではあるんですが、学校教育でできる範囲とできない範囲というのもございますし、今、研究事業を進めていますが子供や保護者の反応、そして、学校現場が本当に運用できるのかということを、十分、慎重に議論をする場面をつくったほうがいいと思います。これは結果として学校が取り組むことになるので、ぜひ、議論していただきたい。
2点目は、プライバシーの配慮については、私は第1回のときから、学校や自治体によって認識の差があると申し上げておりました。どうして認識の違いがあるのかというと、やはり健康診断に対しての意義が十分理解されていない。そこには、通知に基づいた、教育委員会や学校長の解釈や認識の違いがあるんじゃないか。私たち校長は、根拠を基にして、責任を持って教職員に伝え、かつ、生徒や保護者にも理解してもらう必要があります。しかし、本来、趣旨や目的に基づいて実施しなければいけないことが、できていない。それによって学校差が生じてしまう。そうすると保護者は、ある学校ではできるのに、どうしてできないんだということになってしまう。このため、通知や事務連絡、周知において様々な手だてをされていますが、可能であれば、通知発出の際、FAQというかQ&Aをつけて、こういう質問があった場合はどう答えればいいかとか、そういうものが校長としては欲しいと思います。これは要望です。
以上です。
【髙田座長】 ありがとうございました。
事務局、いかがでしょうか。
【赤星専門官】 ありがとうございます。まず、1点目の心の問題については、先生の御指摘のとおり、医学的な観点だけではなくて、学校で対応すべきなのか、できるのかという観点も併せて検討していく必要があると思っていまして、この調査研究事業の趣旨としましても、まさに御指摘いただいたように、学校の中でどうやって対応していくかというところの観点も踏まえて対応方法を考えていくことになっておりますので、医学的な専門家だけではなく、学校現場の立場の方々にも入っていただきながら、検討を進めたいと思っております。
プライバシーの配慮に関しましても、これまでの御意見の中でも、まずは意義をきちんと明確化していくことが必要ではないかということは御意見いただいておりまして、実は、そういった意味も含めまして、今回、個々の検査の意義についても論点としております。その点を明確化するというところもこの検討会としては重要と思っており、この項目についてはこういう意義があるので適切な検査が必要だというところを改めてこの検討会でも再確認をさせていただいた上で、それがきちんと学校現場にも周知ができるような形で進めさせていただければと思っておりますので、その点を御認識の上、今後も御議論いただければと思っております。
以上です。
【髙田座長】 ありがとうございます。
田中委員、いかがでしょうか。
ありがとうございます。
そうしましたら、前半の部分についても、まだ御意見を述べられていない点ありましたら後ほど御発言いただいても構いませんので、次の論点に進めさせていただきたいと思います。
4.健康診断を受けることができなかった児童生徒等に対する健康診断、5.健康診断の実施体制、6.学校医の確保・役割、7.学校健診PHRについて、委員の皆様から、御意見、御発言等、お願いできればと思います。いかがでしょうか。
そうしましたら、まず、弓倉委員、お願いいたします。
【弓倉委員】 先ほどの続きです。
不登校の児童生徒についてはなかなか難しい課題がたくさんありますので、たしか総務省が実態調査をしているというふうなこともあったので、そちらの結果が出てからなのかなというふうに思っております。
39ページ、5番の健康診断の実施体制のところです。二つ目の黒丸「かかりつけ医での個別検診を併用するほうがいいのではないか」という御意見、これは、いわゆる学校健康診断は集団健康診断で、アメリカなどでやっている個別健康診断と全く違うということは御存じだと思いますけど、そこにアメリカ式の個別健診を導入するとしたら、一つには医療機関に生徒が押し寄せるような形になって医療機関もかなり大変になるのではないかとか、その辺の費用負担はどうなるのかとか、そのような問題が出てくるのだろうというふうに思います。
また、三つ目の黒丸のところの多職種で行う健康診断、これはとてもいいアイデアなんですけれども、これについては予算がつくのだろうか。今、学校医の報酬自体もかなり低いということで現場からいろいろ言われておりますので、理想的にはそういうことだろうと思うんですけれども、その辺をどう考えるのかということだろうと思います。
あと、42ページ目の学校医の確保・役割のところです。これまでの主な御意見のところの三つ目の黒丸です。学校医の仕事として学校健康診断というのが法令で規定されているわけですけれども、学校医が不足してそれがなかなか難しいということであれば、例えば乳幼児健診のセンター形式みたいな形で一つのところに集まってもらって行うとか、そのような健診のやり方、そういう考え方の一つではないかと思います。ただし、高校などは単位制になっているので、学校健康診断自体も、1日で終わらせたいとか、あまり時間を取らせたくないというような学校もありまして、そういうセンター方式で体育館などに集まってもらって複数の学校で一度にという形も、やり方としてはあるのかもしれませんけれども、その辺は現場がどう考えるかということではないかなというふうに思っております。
次に、学校の健康診断のPHRなんですけれども、文部科学省さんがPHRのことを組み立てるときに私もいろいろ意見を述べさせていただきましたが、学校の健康診断はマイナンバーの利用範囲に入らないということも一つなんですけれども、学校保健統計の中に、例えば、学校生活管理指導表の心臓で、一時的な不整脈があるとか、そういうことぐらい落とし込んでもいいのではないかとか、そういうことをデジタル化して残してもいいのではないかというふうに何度も申し上げたことがあるんですが、教育委員会とか現場の先生方からは、それは学校のする仕事ではないと。そういう児童生徒は病院に行くだろうから、それは医療機関にかかった時点で厚生労働省のほうのデータベースに載るんじゃないかと。それは、学校のやる仕事としては負担が増えるし、プライバシーの管理が非常に困難だというふうに言われ続けて、ですから、今、民間送達サービスで保護者と児童生徒のみに開示される形になっていますので、このデータがPMHにつながるという形にしても、統計項目自体の枠組みが使えそうなものは、身長・体重、視力と、成長曲線か何かで異常があるかないかとか、そういうような形にしかならなくて、例えば、こういう病気が見つかりましたとか、そういうことまではつながらない仕組みに今はなっていますので、PMHとのつながりについては、そういう限界を考えた上で議論をすべきかなあというふうに思っております。
以上でございます。
【髙田座長】 ありがとうございました。
事務局、いかがでしょうか。
【赤星専門官】 ありがとうございます。前半の部分に関しては、費用負担の部分については、先生の御指摘のとおり、検討すべき項目かとは思います。また、学校医との関係で言いますと、今は学校医制度ということを前提に地財措置等も行われているところでございますので、もし学校医としての考え方というところが変わるようであれば、恐らくその点も一緒に検討が必要になってくるだろうと思います。
また、学校健診PHRにつきましても、学校がどういったデータを管理すべきかについては、最初の議題にありました、学校健診のそもそもの意義や在り方とも関係するところかと思っております。学校健診というのは、学校教育を行う上で必要なデータを学校として管理をしているというところに対して、医療上の必要性でのデータ管理というところまでを学校にお願いするということは難しいのが現状と思いますので、その点はおそらく併せて議論が必要になってくるところではないかと思っております。
【髙田座長】 弓倉委員、お願いします。
【弓倉委員】 そのとおりなんです。ですから、学校や教育委員会と話をしますと、学校健診の意義としては、現在の状況は教育を受けるに問題ない状態であるかどうか、あと、健康教育という形で役立てられるかという形になるので、将来のという形の視点がないんですね。そこについては、学校健康診断の目的が今はそうなっておりますので、先ほど渡辺委員がお話しされたように、学校健康診断の在り方とか、意義とか、目的自体を議論する形になると変わってくるのかもしれませんけれども、現状についてはそういうことだというふうに理解しております。
【髙田座長】 ありがとうございました。
続きまして、渡辺委員、お願いいたします。
【渡辺委員】 日本医師会の渡辺です。4番の不登校から、36番のスライドまでですが、不登校という言葉はそのまま、要するに、長期、登校できていない子供に対しては、学校のみで対応することは無理じゃないかなと思います。現行の健診システムというのは通学している児童生徒を対象に考えているシステムであって、例えば、1日2日休んで、翌日来られて学校で別の日に診られるという立てつけのものと、長期間、学校に来られない子供に対する対応というのは、別個に考えるべきだと思います。その場合は学校では基本的には難しいと考えて、地域と連携して通学できない児童生徒をどう管理するかというのを考えるには、文科省だけではなくて、こども家庭庁と連携して、学齢期の健康診断をどう考えるかというふうに広く考えないと、学校に責任を全て押しつけてしまうのはなかなか難しいんじゃないかと思います。
健康診断の実施に関しまして、学校医の負担軽減が40ページに書いてありますけども、先ほどから議論になっております重点的健診とか、健診を6月までに実施できなかったのが7%という数字は、僕はちょっと懐疑的に考えていまして、、北海道でさえ、ほとんど健診ができてない段階で、全国で7%というのは、数字的には、この調査はどこまで現状を把握できているか、ちょっと疑問に感じるところであります。ただ、期日の見直しとかで緩和をしていただければ、ある程度負担軽減にはなるかなというか、対応はできるんじゃないかと思います。
もう一つは、学校医報酬というのは交付金なので、なかなかこれは改善できないですが、実際に交付金がちゃんと配布できているかどうかを本当は調査していただきたかった。きっと金銭的な調査というのは難しかったんだろうと思います。
多職種の関与というのは、一つの選択肢としてはいいんですけども、責任の所在が曖昧にならないような配慮が必要だと思います。誰がその項目を健診したときにどう責任を取るかというところを明確にしないと、多職種というのは、言葉はいいですけれども、責任が分散されて、誰が責任を取るかが分からなくなるのはあまりよろしいことではないと考えております。
それから、健康診断を学校で行うものと、そうじゃなくて、問診でピックアップしたものを受診勧奨するというのは、分けて考える必要があろうかと思います。また、弓倉先生もおっしゃったけど、個別健診を考えるというのは、精度の問題、受診率、財源、情報の連携など、課題が多過ぎて、現実的ではないと思います。
学校医の確保に関しましては、学校医の配置が1人か2人の場合という調査結果が出ていますけども、これは、学校医の不足の影響なのか、教育委員会がその人数でいいと判断して1人か2人しか配置していないのかは、分析していただいた上で対応する必要があろうかと思います。そうしないと、理由によって対応の仕方が変わってくると思います。沖縄のように、教育委員会が1人でいいと判断して、1人しか配置しないところがあるということも加味した上で、画一的な対応ではなくて、地域に合わせた対応が必要かと思います。
最後に、PHRに関しては、これも以前お話ししたので重なりますけども、もともと、文科省は今、PHRは動かしているわけですね。PHRという言葉で、電子記録を使ってマイナポータルにデータを個人管理させるという形でPHRを運用しているわけですが、これは先日の国会で自見さんが質問したと思うんですが、PMHの導入は、横展開ができるというだけのことです。PMHにデータを入れるときは、当然ですけど、個人認証を分かりやすく、つまり、個人が誰かというのが分かる形にしないと横連携ができないことになります。学校で管理するというのは、今の段階では、おのおのの学校の校務支援システムに入力しているだけで、横展開ができないということと、5年たったら捨てられてしまうということを考えると、PMHにデータを保管するという考え方はできれば前向きに考えていただきたいと思います。このPMHもクラウドですから、当然ですけども、PMHを活用するためにはクラウド型の校務支援システムがないと対応できない。それが10%に満たない今の展開率であれば、なかなか現実的ではないと思います。でも、将来を考えますと、PMHの導入を目指して、文科省はできれば財源を取ってきていただきたいと思います。もし仮に日本医師会がお助けできることがあれば支援したいと思いますので、ぜひ、御検討いただきたいと思います。
以上です。
【髙田座長】 ありがとうございました。
事務局、何かございますか。
【赤星専門官】 ありがとうございます。多職種の連携や、個別健診の併用に関しましては、まさに渡辺先生に御指摘いただいたとおり、整理すべきことが様々あると思いますし、PMHに関しましても、おっしゃるように、個人認証の方法や、現状の校務支援システムの運用等も踏まえた検討・整理が必要だと思っておりますので、この点については文部科学省としても丁寧な検討が必要であると認識をしております。
以上です。
【髙田座長】 ありがとうございます。
渡辺委員、よろしいでしょうか。
そのほか、会場から。
長沼委員、お願いいたします。
【長沼委員】 4番についてでございますけども、まず、健康診断を受けることができなかった児童生徒に関しての質問というのは、我々日本学校歯科医会のほうにも、6月以降、多数来るんですね。問題なのは、学校がここへ行けというような指示をしたり、それから、学校歯科医に相談なく、個別にそのまま案内をしちゃったりということがあって、ここの統計には、学校医に相談の上、対応しているというような話ですけども、実際には相談を受けてないとかいうクレームみたいのも来ていますし、問題なのは費用的なことですよね。個別にどこかへ行って学校健診を無料で受けられると思っているのが、有料になってしまったり、すぐ治療になってしまったりというような、そういうトラブルがあったりということもありますので、その辺は学校に徹底していただく。本来、学校健診は学校で行われるべきということを大前提として、もう一度、再認識する必要があるんじゃないかなと思います。
それから、50ページですけども、学校保健委員会への参加についての統計なんですが、まず現状として、学校保健委員会は設置しているんだけども、実施をしているところが非常に少ない。少ない中のデータなのかどうか、それがよく分からなかったんですけども、学校歯科医の参加率が39%で、医師会と一緒だというのは非常に残念なんですね。我々学校歯科医は、少なくとも会員には学校保健委員会には参加するように促しているので、「参加していない」というのが28.7%あるというのはちょっと残念な結果ですし、それから、「参加を求めていない」というのが3分の1あるというのは、非常に残念というか、よく分からない。本来、学校保健委員会の意義としては、保健の計画を立てたり、立案をしたりということが主になってきますし、それから、健康診断の結果を事後措置につなげるということがありますので、そんなことも含めて三師会には参加を促していくのは当然ですし、私の学校とすれば、大体、内科医の先生なんかはお忙しくて来られないのが多いんですけども、薬剤師と学校歯科医は参加をしているというのが現状でございまして、少なくともインフルエンザがはやる前の学校保健委員会などでは内科医の参加が非常に重要になってきますし、学校健診の後のデータ分析に関しましては、学校医、学校歯科医の参加が非常に重要になってくるんじゃないかなと思っていますので、この辺の実施率についても、文科省としてはしっかりと把握をしていくべきじゃないかなと思っております。
【髙田座長】 ありがとうございます。
学校保健委員会について、事務局、いかがでしょうか。
【赤星専門官】 事務局から補足させていただきますが、日本学校保健会が行った調査におきまして、学校に対して学校保健委員会の開催状況についても、別途、調査項目は設けておりまして、令和6年度実績として回数を聞いている調査項目がございまして、調査結果といたしましては、1回開催しているところが62%、2回開催しているところが16.9%、3回開催しているところが5.3%、4回以上開催しているところが1.3%、開催していないところが12.6%という結果が出ておりまして、開催状況につきましても学校や地域によって状況が異なっているという結果は出ております。
以上です。
【髙田座長】 ありがとうございます。
長沼委員、お願いいたします。
【長沼委員】 私はいろんな学校へ訪問する機会があるんですけども、学校保健委員会というものの考え方なんですが、学校保健委員会というものを設置しているんだけども、子供たちがやっている学校保健会と勘違いされているところがあるんですよ、実は。学校保健委員会の組織として、どういう人材を委員に入れるべきかということを、もう一度徹底したほうがいいのかなというところ。それから、それに対して、例えば児童生徒が参加をする必要があるのかどうか。必要がない場合もあるし、必要がある場合もあるとは思うんですけども、その辺のこともしっかりと、教育委員会を通して学校のほうに指導していくことが重要になってくるかなと思います。
【髙田座長】 ありがとうございました。
事務局、よろしいでしょうか。
【赤星専門官】 はい。
【髙田座長】 続きまして、富永委員、お願いいたします。
【富永委員】 日本薬剤師会、富永です。今、長沼先生のほうから学校保健委員会の話題も出たので少しお話ししたいんですけど、健康教育と健康相談に関してもお手伝いできる部分があって、特に医薬品等に関することについては、HPVのキャッチアップ接種があったときに、学校薬剤師に啓発をお願いすると、厚生労働省の予防接種課からお話があったのですが、その後、接種率がすごく上がったんですね。今、麻疹が心配されていますけども、麻疹ワクチンの接種の啓発に関しても御協力願えないかということで、今、全国の学校薬剤師に通知をしているところです。先ほど渡辺先生がおっしゃったように、連携って軽く言われても責任の所在がしっかりしていないと駄目ということなんですけども、医薬品に関することとか、オーバードーズのこともありますが、薬物乱用防止のこととか、健康教育、健康相談についても、学校薬剤師ができる部分と、お手伝いできる部分もあると思います。
もう一つは、もちろん健診を優先させてくださって結構なんですけども、その合間を縫って学校環境衛生検査の計画が立てられるというのは認識していただきたいんですね。学校環境衛生検査にしても、適切な時期があるんですね。照度にしろ、換気にしろ、インフルエンザの流行前にやろうかとか、そういうタイミングもあるので、お邪魔はしませんけれども、健診があるから学校環境衛生検査のための来校を見送ってくださいという判断は避けていただきたいと、そういう思いも込めて発言させていただきました。よろしくお願いします。
【髙田座長】 ありがとうございました。
事務局。
【赤星専門官】 ありがとうございます。多職種の連携に関しましては、外部機関との連携というところが、今、大きな論点になっておりますが、少なくとも、学校薬剤師、学校歯科医に関しては、同じ学校という場で職務に当たるというところは現状の制度としてもありますので、その中で引き続き連携していくということは重要ではないかと認識をしております。
以上です。
【髙田座長】 ありがとうございます。
続きまして、明神委員、お願いいたします。
【明神委員】 ありがとうございます。浜松医科大学の明神でございます。このたび、事務局におかれまして資料を取りまとめいただきまして、ありがとうございます。7番の学校保健PHRのことでコメントさせていただきます。
私自身、今、医療データ利活用の研究をさせていただいていて、海外調査も結構しておりまして、学校健診の結果を生涯保持し続けるというのが趣旨の一つだと思うんですけど、その点だけで見ると、これを実現できている国って、私が知る限り、フィンランドとエストニアだけなんですね。この二か国は人口規模が日本の1%から5%というところで、日本でこの状況が実現したら世界に類を見ないデータ基盤になるんだろうなあと感じています。その点では魅力的なんですけれども、現実的に可能かというのは慎重に判断するべきかと感じております。決して、PHR、PMH自体に反対というわけじゃないんですけれども、53ページのイメージでは、「PMH【学校保健】においては、マイナンバーを取り扱わない」という記載はあるものの、学校でマイナンバーのひもづけ不要となった場合であっても、児童生徒を判別する鍵というのは、学校IDだったり、生徒IDだったりをくっつけたようなものになるとは思うんですね。システムの構成上、必ずどこかで、マイナンバーか、もしくは何らかのマイナンバーに関連するものとの連結作業というのが必要になってくると思います。その作業を担当されるのは、教育委員会になるのか、市町村役場になるのかというのは分からないんですけれども、もし学校じゃないよとなった場合でも、必ずそういった作業がどこかで発生すると思いますので、その負担や費用を鑑みてPMH導入というのを御判断いただければありがたいなと思います。よければ調査研究事業にそういったところも検討を含めていただければ、ありがたいと思います。
こういったPHR、国全体で広げるというところに対して、必ず漏れる人が出てきてしまうと思います。マイナンバーカードはこれから必須というような報道もあったと思うんですけど、そうじゃない人もいたり、例えば、スマートフォンを持っていない人がいたりというようなところで必ず漏れる人が出てくると思うので、そういった漏れた人への対応というのも御検討いただければなというふうに考えております。
以上です。
【髙田座長】 ありがとうございました。
事務局、いかがですか。
【赤星専門官】 ありがとうございます。まさに、御指摘いただいた点について、今年度の調査研究事業の中で課題を整理していきたいと思っております。ありがとうございます。
【髙田座長】 ありがとうございました。
続きまして、吉田委員、お願いいたします。
【吉田委員】 ありがとうございます。6番の学校への確保・役割、42ページのところについてです。論点のところに「健康診断のみならず健康教育、健康相談の観点を踏まえ」という文言が入っています。先ほど富永委員などからも健康教育について触れていただいているかと思うんですが、今回の調査検討会のメインである、学校における持続可能な保健管理という観点から、今まで内容の精査や学校医の負担軽減等で持続可能な学校医の確保について議論されてきているかと思うんですけど、1点だけ、負担軽減とは別の視点かもしれないんですが、学校医の成り手を確保するに当たって、学校医として、子供たちに関わること、健康教育や健康相談を行うことの意義ややりがいについて考えていただいて、健康診断を持続していくために必要なやり方、学校医だけではなくて、学校検診医とかっていう発想もとても大切だとは思うんですけど、それとは別の観点で、学校は健診だけで関わるのではなく、子供たちの健康相談や健康教育として関わっていくことで別のやり方を見いだしていただいて、学校医さんの成り手が減らずに増えていくというような、そういった方向性もこの論点の中で考えていっていいのかなあというふうに思いましたので、発言させていただきました。
以上です。
【髙田座長】 ありがとうございました。
【赤星専門官】 まさに、先生に御指摘いただいたとおり、今回の検討会の名称として「保健管理の在り方」と書かせていただいていて、必ずしも健康診断のみを対象としているわけではなく、どうしても中核として健康診断があるというところで、それをメインで議論をさせていただいていますが、児童生徒の健康管理をしていくに当たっては、健康教育、健康相談、保健指導も併せて考えていく必要はあると思っておりますし、その中で学校医の先生方にどう関わっていただくかというところも重要な論点だと思いますので、そういったところも含めて御議論させていただければと思っております。
以上です。
【髙田座長】 ありがとうございます。
吉田委員、よろしいでしょうか。
【吉田委員】 ありがとうございます。
【髙田座長】 ありがとうございます。
そうしましたら、遠藤委員、お願いいたします。
【遠藤委員】 よろしくお願いいたします。
ただいま吉田委員からも御発言がありましたように、私も第1回の会議において、学校医の先生方には、健康診断にとどまらず、健康教育やそれにつながる取組についても御支援いただきたいと申し上げました。
一方で、本検討会のテーマが「持続可能な保健管理」であることを踏まえますと、学校医の先生方の御負担についても十分に考える必要があります。金銭的な報酬だけではなく、学校保健に参画してくださることへの敬意や感謝も含まれると考えています。年に数回学校に足を運び、子供たちの健康のために御尽力くださっている先生方がいらっしゃることを、改めて重く受け止める必要があると思います。その意味でも、学校健康診断の意義を再確認することが非常に重要です。私たちは、小学校から高等学校までの12年間にわたり、定期健康診断を継続的に受けてきました。もちろん現行制度には課題もありますが、他国と比較しても、このように法的に位置づけられ、標準化された仕組みが整っている国は必ずしも多くありません。定期健康診断は、卒業後の受診行動や、ひいては国民全体の健康意識にも大きく寄与している重要な取り組みであると考えています。
そのように考えますと、養成段階での教育も非常に重要になります。養護教諭は、健康診断の実施前に、短時間ではありますが、子供たちに対して受け方、注意事項、健康診断の意義などを指導しています。こうした指導の時間を十分に確保できるよう、養護教諭養成大学においても、健康診断の意義や事前指導に関する教育をさらに充実させていく必要があると思います。
また、医学教育においても、若い医師の先生方に、地域保健の一領域としての学校保健に関心を持っていただけるような教育が必要ではないかと感じています。これは本検討会で直接議論する内容ではないかもしれませんが、現在、教員免許法の見直しも進められております。各学校の先生方が学校保健の重要性を理解し、学校全体で支えていくためにも、学校保健学を教員免許課程の必修科目に位置づけてほしいという要望は、これまでも関係学会等から出されてきたところです。
こうした背景を踏まえますと、例えば教育委員会においても、学校医を本当に確保できないのか、あるいは確保しなくてもよいと判断してしまっているのか、その認識の違いが大きな問題になると思います。そのためにも、学校健康診断の意義を改めて確認し、関係者全体で共有することが重要であり、養護教諭養成や医学教育、さらには教員養成の段階においても、それにきちんと対応していく必要があると思った次第です。
以上です。
【髙田座長】 ありがとうございます。医学教育でも必要なことだと感じております。
事務局、何かございますか。
【赤星専門官】 大丈夫です。
【髙田座長】 ありがとうございます。
そのほか、いかがでしょうか。
柏原委員、お願いいたします。
【柏原委員】 大きく2点、お話しいたします。
1点目は、ほかの委員の皆様からも御意見がありました、39ページの三つ目の黒丸ですけれども、多職種で連携を構築という学校検診が掲げられていますが、健康課題というのはレイヤー構造の中で起こっているというのは否めない事実だと思います。ただ、多職種の皆さんが集まって何かをしていくというと、さらに地域のプラットフォームの格差が出てくるのではないかというような懸念もございます。そうしたところでは、今後、全国展開していくことを視野に入れたら、抽象的な大きな話をいたしますが、テクノロジーを活用して、アラームがつくような、何かそういった、全ての児童生徒、誰一人取り残さないような健康課題の抽出方法が今後、可能になってくるのではないかと思いますので、これは意見ですが、将来的には、みんなで参集するのではなく、何かほかの方法で連携できるような知恵を絞る必要があると思いました。
それから、2点目は53ページの学校保健のDXですが、PMHについては、理想的ですばらしいことだと思いますが、その視点が学校保健という視点だと息苦しくなってきて、一人一人の国民の健康を守っていくという視点に立ったときに、学校は学校の情報を提供できるという立ち位置にならないと、これはなかなか実現できないと思います。今後、クラウドシステムはどんどん進んでまいりますので、今はまだ境界型のもので運用していますが、方向としてはそちらのほうに動いていますので、少し大きな話になりますが、視点を少し変えたほうが実現可能であると感じました。
以上です。
【髙田座長】 重要な御指摘、ありがとうございます。
事務局、いかがでしょう。
【赤星専門官】 大丈夫です。
【髙田座長】 ありがとうございます。
そのほか、よろしいでしょうか。
ありがとうございます。本日、もし御発言し切れなかった委員がいらっしゃいましたら、後ほどで構いませんので、事務局まで御意見をお寄せいただければと思います。よろしくお願いいたします。
最後に、議題(2)、その他になります。事務局より、連絡事項等ございましたら、お願いいたします。
【赤星専門官】 事務局でございます。委員の皆様におかれましては、本日、活発な御議論をいただきまして、誠にありがとうございました。
次回の検討会の日時につきましては、後日、事務局より御連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
以上でございます。
【髙田座長】 ありがとうございます。
それでは、本日はこれにて閉会といたします。お忙しい中、御参集いただきまして、誠にありがとうございました。
―― 了 ――
文部科学省健康教育・食育課