令和7年10月15日(水曜日)10時00分~12時00分
Web開催
赤間委員,新井委員,川井委員,窪田座長,阪中委員,坪井委員,松本委員,米玉利委員
総崎生徒指導室長
【事務局】 皆様、おはようございます。ただいまより、令和7年度第2回児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議を開催いたします。 それでは、議事の進行は座長にお願いしたいと思います。
【座長】 おはようございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
※事務局より資料1の説明があった。
【座長】 御説明ありがとうございました。
それでは、委員の先生方から事務局の御説明につきまして、御質問があればお願いいたします。皆様お考えの間に、私から1つ御質問させていただきます。これまでの自殺の背景なんかでも、精神疾患の割合が特に女子高校生とか中学生を中心に非常に多くて、そのことは、言い換えると、医療機関につながっていて診断を受けていたとしても命をなくしてしまっているということなので、いかに適切な連携というんでしょうか、本当に連携・協働ってずっと言われてきたことですけれども、実のあることが必要だということが非常に切実に訴えられているなと感じてきていたので、そういうことにつながるようなことが深まるのはとてもいいなというふうに思うんですけれども、一方で、これ常々、委員もおっしゃっていることではあるんですけれども、いろいろやるべきことが明確になればなるほど、それを担う学校現場の多忙化といいますか、負担といいますか。私も本当にささやかな短い時間、スクールカウンセラーとして現場で出向いているんだけど、こんな会議が開かれたとしても、そのときに自分が勤務できているとは限らないというような、やっぱりマンパワーの限界というところがすごくあるなというふうに感じていまして、予算のほうでも少しずつ配置拡充なんかも進めてくださっていますが、学校の先生方の現場の御負担みたいなことについてはどんなふうに今後進めていらっしゃるおつもりなのか、ちょっとその辺りをお聞きできればと思いました。
【事務局】 ありがとうございます。まさに学校現場が課題を抱える子供たちに適切に寄り添っていくためには、本当にマンパワーが必要だというところ、先生の御指摘のとおりかと思っております。
学校現場に関しましては、先ほども予算額を増額して要求をしている旨御説明をさせていただきましたけれども、まず、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーといった専門家について配置充実をさらに進めていきたいということで、我々、令和8年度の予算の要求についても検討しているところでございます。
また、少なくとも専門家の配置を充実するというところももちろんですけれども、やはり実際の対応に関しては、教職員一人一人が日頃からの目配りをどのようにやっていくかというところも大事だと思っておりまして、そこをより効率的に支える意味でも、1人1台端末を活用した、子供たちの状況の把握、健康観察といったものも進めていきたいと思っているところでございます。
また、具体の体制や予算といった措置ではないですけれども、やはり実際の対応に当たってチームでしっかりと教職員同士、連携を取りながら、また、そこに医療機関や外部の専門家の地域ネットワークも含めた体制でしっかりとバックアップを取りながら、協力して対処に当たっていくということが何よりも大事になってくると思いますので、その辺りにつきましても、今回、自殺対策基本法の改正で協議会といったような例も盛り込まれましたし、さらに地域との連携というところ、つながりも強くなってくるところと考えております。
そこをうまく機能的につなげられるような、そういった在り方について、まさに今回のガイドラインなどでしっかりと学校現場に示していければいいかなということで考えております。
【座長】 ありがとうございました。
ほかに御質問いかがでしょうか。委員、どうぞ。
【委員】 ありがとうございます。こうした対策をしたときにどのような効果が出るのかということについて、ちょっと想像ができないところがあります。これまでもいろいろな対策が行われてきているんですが、それにより自殺者数が減ったというようなことがなくて、逆に増加をしているという状況があるわけですね。
私が思うのは、こういうスクールカウンセラーさんやソーシャルワーカーさん、あるいは医療の先生たちが、こういう形で、自殺をしようと思っている子供に対応したときに、この子の自殺が思いとどまったんだよみたいな、そういう事例集というか、こういう形がもしかしたら取組として有効かもしれないという。ヒヤリ・ハット事例みたいな、何かそういうものがないと、幾らこういうふうに取り組んでも、本当にそれで自殺をとどめられるのか、減るのかというのが、現場感覚としては身に迫ってこないという感じがあるんですね。
何か外からやっているけれど、それがどういう効果があるんだろうというか。もちろん自殺を防げたかどうかなんていうのは検証できないと思うんです。でも、自殺したいという相談を受けたときに、こう対応したとか、それによってこの子がその後自殺をしないで済んだとか、未遂の子にこういう対応をしたことによって、その子がそれ以上既遂にならなかったとか、何かそういう事例集みたいなものがないものなんでしょうか。医療現場でも、スクールソーシャルワーカーの現場でも、何かそうしたものの集積が必要だなという気がします。
【事務局】 ありがとうございます。スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの対応についての好事例集という形で、文部科学省で毎年度まとめているものがございます。そちらの中には、やはり希死念慮を抱えている子供へのアプローチを、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーといった専門家も含めて対処していく。また、場合によっては、家庭にアプローチしていくといった対応を取ったことで、実際に希死念慮を抱えている子供ではありましたけれども、学校への継続的な登校であったり、自傷行為を思いとどまっていくような改善が見られたといったような好事例も上がってきております。こういった好事例についても、積極的にまた議論の場でも御提示をさせていただきたいと考えております。
【座長】 今、委員の御質問で私も思い出したんですけれども、心理臨床学会の自殺対策専門部会というところがありまして、私もそこに関わっていますけど、2年前ぐらいに、臨床心理士で自殺の事案に関わった人たちに、どういう対応をしたかとか、救えた事例があったかみたいな調査をしていましたので、ちょっとその細かいところを少し改めて拾ってみて、また御提示できればとちょっと思います。大変多いわけではないですけれども、一定数の方が答えてくださっている調査ですので、ちょっと御提示できればと思います。ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。委員、どうぞ。
【委員】 全体的には、ぜひ医療との連携を進めて、何とか子供の自殺を少しでも防ぎたい。
もう一つ私がずっと気になっているのは、家庭との連携ということです。特に低年齢の子供の自殺の場合に、家庭の状況がかなり強く影響している。家庭を責めるとかという意味ではなくて、御家庭とどう連携していくのかということですが、実際にはそれがなかなか難しい。危険の高い子供の背後には危険の高い親がいるという説もあります。子供も支える、同時に親御さんも支える、という意味で、家庭へのアプローチ、また、保護者に対して自殺予防に関する普及啓発的なことを展開していくことが、社会総がかりでといったときにもう一つの大きな課題なのかなと思うところがあります。
そうしたことを、この施策のどこで進めていくのか。スクールソーシャルワーカーが福祉の専門家であり、家庭へのアプローチを一つの専門性として持っている。御家庭を支援し、御家庭と連携しながら子供をどう支えるのかということが、医療との連携と並んで重要な課題だろうと思っています。その辺も何とかこの施策の中に入れる、少なくとも視野に入っているといいなという思いを持ちました。
【座長】 ありがとうございます。こども家庭庁との自殺対策との連携、協働みたいなお話かという気もしますけれども、その辺、いかがでしょうか。
【事務局】 ありがとうございます。家庭へのアプローチをどうするかというところ、大変大事な視点の御指摘をいただきましたので、そこの点も併せてまたこの協力者会議でも御議論していただきたいと思いますし、併せて、今、座長から御指摘もいただきましたとおり、こども家庭庁との連携によって進めていく部分、まさにどう地域から保護者を支えていくかといったような部分も関係してくる話でございますので、そこの点についても、今後、先ほど申し上げたように、自殺対策基本法の改正によって新たに協議会の条文も設けられておりますし、こういった議論も含めて、こども家庭庁とは密に連携を取っているところでございますので、併せてここも議論させていただきたいと思います。
【座長】 よろしくお願いいたします。
それでは、本日のメインの議題、「子供の自殺が起きたときの背景調査の指針」の見直しにつきまして、これまでの議論を踏まえて、事務局のほうで改訂案を作成していただいております。
資料が大部にわたりますため、まずは資料3の第1章から第3章につきまして、事務局から説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
【事務局】 ありがとうございます。それでは、「子供の自殺が起きたときの背景調査の指針」の改訂案につきまして、第1章から第3章までの御説明をさせていただきます。
まず、資料でございますが、資料3の本体とは別に、資料2として改訂案の概要をつけてございます。改訂の経緯について、資料2の概要の上部に記載しておりますので、こちらで御説明をさせていただきます。
先ほども申し上げましたとおり、小中高校生の自殺者数が、令和6年に529人と過去最多となっております。一方、背景調査に関しましては、調査について遺族への説明が不十分で、調査が長期化してしまっていることや、調査における共通様式が定まっていないことから、調査内容にばらつきが生じていること、また、詳細調査についての制度説明の実施状況について、学校等が遺族に説明した件数が397件中238件と、全体の約6割にとどまっておりまして、詳細調査に移行した件数は397件中32件と、全体の約1割にとどまっているというこの点に関しまして、詳細調査の説明が遺族になされていない約4割の中に、場合によっては、遺族が詳細調査を希望したかもしれない事案があり得るということが課題として指摘されてございます。
また、そもそも前回の改訂が平成26年7月と、既に10年以上が経過していることにも鑑みまして、今般、背景調査の指針を改訂しようということでございます。
今回の改訂に当たりまして、児童生徒を亡くされた御遺族の意向も踏まえたものとするために、遺族団体である、安全な生徒指導を考える会、そして、一般社団法人ここから未来様にヒアリングを実施させていただきました。
時間の都合上、一つ一つの御意見についての対応について御説明することは省略させていただきますけれども、おおむね御意見の意図を酌み、改訂案文に反映できているものと考えてございます。参考資料1として、いただいた主な意見について記載しておりますので、御参照ください。
それでは、ここから資料3の改訂案の本文について御説明をさせていただきます。
まず、指針の表題ですけれども、こども基本法の制定により、新生児や乳幼児期、高等教育段階も含まれるものとして「こども」という言葉の定義がされましたので、小中高校生の自殺が起きたときの指針であるという点を明確にするため、「児童生徒の自殺が起きたときの背景調査の指針」とさせていただいております。
第1章におきましては、背景調査の目的について、改正自殺対策基本法を踏まえて、丸4として、児童生徒に係る自殺対策に社会全体で取り組むための一助とするためという点を追加いたしました。
また、第1章では、背景調査の大まかな流れや調査のフロー図も掲載するとともに、背景調査を実施する上での留意点として、自殺が起きてしまった後の心のケアが重要であること、不幸にして自殺が起きてしまったとき、学校だけで対応することには限界があり、学校の設置者によるサポートが不可欠であること、しっかりと遺族に寄り添った対応が必要になることなどを記載いたしました。
先ほど申し上げたとおり、事前に御遺族団体の御意見を伺っておりますが、背景調査自体が遺族に知られていない状況がある。学校や教育委員会等が遺族に対してしっかり説明を行うべきとの御指摘がありました。
この点について、様式1として、背景調査の内容や災害共済給付相談窓口などを記載した説明様式を今回作成いたしました。これを活用して、学校から御遺族に対し、詳細調査も含めた背景調査について、丁寧かつ確実な説明を行ってもらうことを考えております。
第2章につきましては、学校と学校の設置者等それぞれについて、平常時からの備えについて記載をいたしました。自殺やその他の重大な危険行為の予兆を捉えた際には、校内連携型危機対応チームでの対応や、実際に自殺や自殺未遂が発生した場合には、校内連携型危機対応チームを核として、教育委員会等、専門家、関係機関との連携・協働に基づくネットワーク型緊急支援チームでの対応が必要となること、こうした体制での対応ができるよう、平常時から関係機関との協力・連携体制を構築することが求められることについて記載をしております。
また、改正自殺対策基本法との関係では、自殺防止の観点から、心の健康保持のための健康診断、保健指導等の措置のほか、精神保健に関する知識の向上に努めることとされていることや、子供の自殺防止等について情報交換等を行う場として、今後、自治体に設置される協議会についても記載をさせていただいております。
第3章は、基本調査についての記載でございます。
まず、基本調査を円滑に進めるに当たっての学校の設置者及び学校の基本的姿勢や遺族との関わりについての留意点を記載いたしました。また、基本調査については、遺族団体のヒアリングにおいて、基本調査におけるリストを作成し、基本調査で収集する情報の範囲を明確にすべきとの御意見もいただいております。そこで今回、基本調査のための様式を作成し、整理すべき情報をまとめております。
さらにこの様式については、文部科学省とこども家庭庁において、今後、子供の自殺対策の検討や自殺の要因分析を行うため活用していくことを前提として、調査結果を記載した様式を文部科学省に共有してもらうという点についても明記をさせていただきました。
第3章の最後の部分ですが、基本調査の結果について、学校の設置者及び学校は、調査結果がまとまった段階で調査結果を御遺族に説明すること、また、場合によって、事実関係の整理に時間を要することもあり得るものの、その場合であっても、必要に応じ適時適切な方法で経過説明をすることが望ましいことなどについて記載をしております。
以上が、第1章から第3章までの概略でございます。様式1及び様式2も含め、御質問や御意見をいただければと思います。
【座長】 御説明ありがとうございました。
それでは、第1章から第3章まで、様式も含めて御意見、御質問いかがでございますか。
本当に御遺族団体の意向も含めて、これまでの課題を整理いただいて、様式等も整えていただいたので、随分学校も取り組みやすくなると思いますし、情報の漏れも減るのではないかというふうに思いました。
非常に細かいところを、ほかの方が考えていらっしゃる間に。第3章の第2節の基本調査の実施となっているところの手前、第3章の第1節の最後のところなんですけれども、「児童生徒や保護者に自殺の事実を伝えて行う調査の実施には、あらかじめ遺族の了解を得ることが望ましい」となっていますよね。これ、得る必要があるんじゃないか。望ましいということは、了解を取らないこともあり得るということなのかなとちょっと思ったんですけど、この辺はいかがですか。すみません、細かいところなんですけど。
その先に、児童生徒に伝えるときには、遺族の了解が必要であるというふうなのは次のところでは出てくるんですけど、第1節の最後だけ「望ましい」となっていて、ちょっと。
【事務局】 失礼いたしました。御指摘ありがとうございます。ここは全般的な部分ですので、「望ましい」と記載させていただきましたが、座長御指摘のとおり、確かにより具体的に個々のアンケートや聴き取りのところで、自殺の事実を伝えて行う調査について記載しているところは、あらかじめ遺族の了解を取ることという形で書かせていただいておりますので、ちょっとそこは整理をさせていただきたいと思います。
【座長】 ほかにいかがですか。
【委員】 文言がどうかとかということではなくて、背景調査の目的、2ページ目ですが、丸1~丸4で具体的な目的を示したうえで、「この調査は、民事・刑事・行政上の争訟等への対応を直接の目的とするものでないことは言うまでもない」と、書かれています。この記述はこれでいいのですが、現実的なところで見ていくと、調査報告書が訴訟や裁判の中で使われていることが極めて多いというように伺っていますし、私もそうだろうなと思っています。
実際に調査をしていくときに、私たちには捜査権はありません。自殺した子供の当日の動きを、例えば警察のように、監視カメラや防犯カメラをつなぎ合わせて見ていくというようなこともできるわけではない。そういう中で、起きていた事象と自殺とのつながりを背景を調べながら明らかにしていくことになるわけです。そうやっていったときに、どこまで解明できたのだろうという、調査に当たっての不安感のようなものが委員の中にはあると思うのです。
それでも、もちろん誠意を持って分かるところまで突き詰めて報告書を書いていくのですが、それが実際に訴訟や何かのときに、参考資料というところでとどまっているのかもしれませんが、実際には使われていくということを考えると、そのことに対する責任とか不安をどうしても感じてしまう。それをこの3行で言い尽くしているといえば言い尽くしているのだけれども、実際に資料として使われているということを考えると、この調査の目的というのは「訴訟や裁判にはないんですよ」ということを、どんなふうに共通理解を様々な分野から得ることができるのかという点について、ちょっと不安があるということです。
【座長】 御意見ありがとうございました。
この点について、ほかの委員からの御意見も含めていかがですか。
【委員】 ありがとうございます。今、委員がおっしゃったことと関連して、そのすぐ下にあります、「学校の設置者及び学校は、自らの対応にたとえ不都合なことがあったとしても、事実にしっかりと向き合おうとする姿勢が何よりも重要」と。この辺りは、やっぱりこの背景調査、詳細調査に入っていけばなおさらですけれども、今、こども家庭庁で進めているCDRのような、やっぱり客観的に社会的に自殺が増えていることの要因をどうきちんと私たちが社会で考えることができるかということのために、大きな役割を学校は担っているということなんですけど、今、委員がおっしゃったように、訴訟だとかの絡みで考えたときに、学校で先生方が不都合なことがあったとしてもといっても、どこまで本当に言うか。本当というのは、隠すという意味じゃないですけれども、こうかもしれない、ああかもしれない、昨日こうやって言った、この前こう言ったことがもしかしたら原因かもしれないということで、自分は自分を責めていますとかということも含めて話をすることが、これがもしそれが原因と取られて、訴訟ということじゃないですけれども、責任問題になるんだったら、やっぱりそれは言わないでおこうか、ためらうみたいなことにもなりかねないようなことがあるんで、この辺りを本当にきちんと学校が納得して、ここに協力できるというようなこと、安心して取り組んでもらえるようなことで位置づけることはとても大事だと思いますので、簡単に不安というのはなくならないと思うんですけど、この辺りがやっぱり一番私も気になっているところです。
【座長】 ありがとうございます。この辺り、どこかに記載があったと思うんですけど、やっぱりこの調査自体の限界性みたいな、さっき捜査権がないとおっしゃったけど、そういうあくまで事実に迫ろうと懸命にやるけれども、かなりそこにはいろいろな障害があって、限界があるというあたりと併せて、だからここで示せたことが全てではないというあたりを、何か最初から敗北宣言しているようでどうかと思うんですけど、その辺りの書きぶりと、なので、これを事実として責任追及に走られたり、何かそういうことになると非常に困るという。表現は難しいんですけど、この調査の限界ということと、だから、そういう裁判とか訴訟、そういったところとはやっぱりちょっとなじまないというあたりがうまく表現しできるといいかなと思ったりもしましたけど。 ほかに御意見いかがですか。ここ、とても大事なところかなという気もしますので、もしほかの委員の方から御意見があれば、伺えればと思いますけれども。
委員、この辺りいかがでしょうか、法律家のお立場から。
【委員】 おっしゃるとおり、これ、もし訴訟に持ち込まれてきた代理人であれば、必ず意見書がどうなっているかということには関心を持ちますし、そこに書いてある表記が、たとえ専門家ではない、捜査官ではない方がお書きになったと分かっていても、こういう見解がありましたという形で引用せざるを得ないなというのは、現場感覚としてはすごくあるんですね。
例えば、こういうことの背景調査のことを、大分、私なんかは外からでも聞かせていただいているし、分かっているし、どれほど先生方が苦労して書かれているかというのが分かっているからまだ、素人というと変ですけど、捜査機関、権限のない先生方がお作りになっていることなのでというような、一種の抑制みたいなものが働くかと思いますが、そうでない弁護士さんだってたくさんおられるわけで、文書になって書かれているというものに対しての信頼感というのは物すごく逆に高いので、こういうところに報告書として出されていると、よほど慎重にお書きいただかないと、これを使いたくなってしまう現場の感覚というのはあるだろうなと思っていて、先生方がおっしゃった、委員の方がおっしゃっていらっしゃるように、すごくここの記載は正直、厳しいなって思っているんです。目的外利用なんだけれども、目的外に利用されるだろうなというのはあるし、それ以外に本当によるすべがないので、訴訟の場合に。そうなるとなおさらですよね。
だから、例えば、本当に法的にここで作られているものに関しては全く証拠能力がなしみたいな、そういうような法律でもあれば別なんですけど、裁判官がそれをどう判断するかも裁判官の見識によるので、評価するもしないも。そこはこれをどうしたらいいのかというのは、本当に申し訳ないんですが、訴訟を担当する者としては言い切れないというところがあります。
【座長】 ありがとうございました。ますますリアルにその辺りの懸念が大きくなってきた気もしますけど、現実、そういうことなんだろうなというふうに受け止めました。
事務局、いかがでしょう、この辺りについて。
【事務局】 ありがとうございます。この点、度々委員の先生からも御指摘をいただいているところでございますし、まさに本当に難しい部分、我々としては、あくまでこの背景調査というのは訴訟を目的としたものではないというところをきちんとお伝えする必要があると考えておりますけれども、他方で、それを言ったところで、やはり事実関係をしっかり整理された報告書というところ、これを訴訟で使わないわけはないという、委員がおっしゃっていただいたとおりのことが実際に起きているというところも承知をしております。
この書きぶりについては、いじめの重大事態調査のガイドラインと同じくしているところでございますけれども、まさに法律に基づいたいじめの重大事態調査に関しても、同じ問題であったり、調査員の先生方からの実感としての声として、これが訴訟に使われているという、そこへの懸念というところ、実際のお声としてもいただいております。
なかなか法律に基づくいじめの重大事態調査のガイドラインのほうでも、その御懸念は承知しておりますけれども、同じ記述になっているというところもございまして、なかなか記述の部分で対応を検討するというところが非常に難しいところですけれども、先ほど座長もおっしゃっていただきましたとおり、この調査については限界が様々あるというところ、自殺に至る心理の過程などについても、最終的に必ずしも明らかになるものではないといったところであったり、要因が1つに定まるものでもない、この調査で明らかになるとは限らないという部分については後半で書かせていただいております。
そこの記述を少し、ここのまさに訴訟だとかに使うことを直接の目的とするものではないというところに引きつけた場所にも書かせていただくというところは、一つのやり方としてはあるのかなと思ったところでございました。
ただ、座長がおっしゃっていただいたとおり、いきなり調査を始める前の段階から、調査で分からないことを前提として始めるという形になるのもどうかなというところではあるんですけれども、少し御議論いただければと思います。
【座長】 ありがとうございました。
この件、ほかに御意見があればですけど、なければ、この件に限らず、どうぞ1章から3章までのところでお気づきの点等について、御意見いただければと思います。
委員、どうぞ。
【委員】 こういうことができるのかできないのか分からないんですけれども、例えば、報告書を提出する、作成をした段階で、スクールロイヤーなり教育委員会の弁護士なりに報告書を確認してもらって、そして、この記載の仕方だと、こういう形で責任が認定されるということに使われる可能性があるとか、それをうそをつくのではなくて、今おっしゃったように、これはあくまでこういう推定にすぎないんだというような、いろいろな表現の仕方があるわけですよね。そこをせずにぽんと書いてしまっているか、もう少し慎重になっているかという。もし法律家だったら、こうは書かないという部分がかなりあるんじゃないかなと思っているんですね、報告書に。委員会に弁護士が入っているときは、やっぱりすごくそこを慎重に記載している報告書を作成しているようなんです。
なので、ここはもともと調査の段階では弁護士は入らないということのほうが多いんじゃないかと思います、基本調査なんかの場合は。そうすると、そういう段階でも報告書を作成する前に一応目を通してもらうという。またそれを公にこういうふうに書くのがいいのかどうか分からないんですが、そうした感覚を持ったほうがいいかなというのは一つあります。
【座長】 ありがとうございます。確かに本当に委員会に御一緒していると、弁護士さんが、ある意味慎重というか、もうちょっと書いていいんじゃないかと。これだけの事実があればこういう心持ち、心情は推察できるなんて私なんか思っちゃうんだけど、非常にその辺り、慎重にいらしたりすることはあって、でも、今、この文脈からすると、それはとてもありがたい御指摘だったのかななんてちょっと思ったりして伺っていましたけど、何かそういうのも一つの……。
【委員】 あと、もう一つは、覚悟だと思うんですね。やはりそういう形で推察されるといった以上は、ちゃんと責任を取るんだという覚悟を持ってお書きになるということも、本当は必要なんだろうと思うんです。それ、責任を問われないためにどうしたらいいかというのではなくて、責任を取りますという。その責任を取るという学校の姿勢をちゃんと、教員に限らず、学校制度も、教育委員会も、文科省も責任を取るものは取るんだということを明確にして、教員を守るというか、あるいはこの調査に当たった人たちを守るという、その姿勢が本当は一番求められることではないかなというふうに思っています。
【座長】 ありがとうございます。
何か今の委員の御指摘について御意見とかありますか。
ありがとうございました。では、この件に関わらず、これまでの1章から3章のあたりでいかがでしょうか。
委員、どうぞ。
【委員】 17ページのところ、基本調査の情報の整理と報告・説明、(3)の遺族への説明のところで質問です。最初の1つ目の丸のところで、遺族への基本調査の結果の説明について触れています。そこで書かれていることは、遺族に説明すると。そして、この際、遺族に寄り添った形で対応することが重要であるというふうに書いてあって、これ、後ほど第4章以降で詳細調査の中身があると思いますけれども、そことの関係で、基本調査の場合、この記述では説明というふうにとどまっていて、詳細調査のほうでは、文書の報告書の提示とか提供というような記述がありますと。基本調査の場合、ここで書かれている説明、その後との関係なんですけれども、寄り添った形で対応するというのは、この意味は、具体的には、例えば、文書による提供を求めた場合は、それに応じることも含めというニュアンスなのか。ここでの寄り添った形で対応というのは何を念頭に置いているのかを少し、もしかすると状況によっては、学校と御遺族との間で、いやいや、こうだと。こうしてくれ、いやいや、それはみたいな話になっていくのかなという懸念があって、もう少し具体性を持たせることはできないのかということを感じていますと。質問兼意見です。
以上です。
【座長】 ありがとうございました。
事務局、いかがでございましょうか。
【事務局】 ありがとうございます。まさに今、委員がおっしゃっていただいたようなことを含めての寄り添った対応ということで漠然と書かせていただいておりますけれども、例えば、御遺族の状況、まさに基本調査の場合は、事案発生から直後のタイミングでございますので、しっかりと御遺族の心の状態を見ながら連絡を取るということ、対面で御説明をするのかといったようなところも、御自宅にお伺いして御説明して、可能なのかどうかという、そういったことも含めて、御遺族の状況を見ながらしっかりと寄り添って対応するといったようなところで書かせていただいております。
基本調査を文書で説明するかどうかという部分については、まさに御遺族との関係であったり、そのときの御遺族の状況を踏まえながら、ケース・バイ・ケースでの判断になってくるかと思いますけれども、あくまで基本調査に関しては、情報を整理して、見ていただいております様式2に記載をしていただくわけですけれども、非常に情報整理の書式になっております。ああいった形式的な形の紙を見せながらが、御遺族の心の負担に逆にならないかというところもあるかと思いますので、この点は、報告書の提示をするしないといったところも、まさに御遺族の状況を踏まえながらというところかなと考えていたところでございました。
【委員】 基本調査なので、なかなか確定的なことが説明しにくいとかという状況がきっと背景にあるんだなということは分かります。今、事務局が取り上げていただいた様式2の関係なんですけど、中身ではなくて、今の質問との関係で、こういう様式2が存在するということは、世の中的に分かるようになるわけで、様式2にどういう記載をしたか見せてもらえますかとか、それから、様式2に書いたものを頂きたいというふうになってきた場合、そこの扱いをどうするかというのはどう考えればいいかというふうに思うのです。
私は、作ったのであれば、いずれこれは何らかの形で詳細調査をする過程などでも見せなきゃいけない可能性があるので、御遺族には明示したほうがいい、提供したほうがいいのかなと思ったりするんですけれども、その点はいかがでしょうか。様式2の扱いですね。遺族との関係での扱いについて。
【事務局】 ありがとうございます。この様式2の取扱いについては、御遺族に提示をしたり、提供したりというところについては、状況次第では全く排除するものではないと思っております。それぞれの自治体の考え方であったり、文書の取扱いのルールというところで御検討もいただく部分ではありますけれども、一方で、この基本調査の様式については、基本的に文部科学省やこども家庭庁にも共有していただけるように、個人情報などがあまり載らないような形の様式にしておりますし、載ったとしても、非常に分かりやすく隠せるものではないかと思いますので、そういう意味では、御遺族にこの書式を御提示するということも現場の判断としてあると思います。
【座長】 ありがとうございます。ここの文章だけ読みますと、口頭で説明をするというふうに受け取られ、やっぱり学校としても、できるだけ渡したくない気がするんですね。文書として渡すことに対する懸念みたいなこと、それが独り歩きしてしまってどうなるんだろうみたいなことも含めて、なので、その状況に応じて提示、提供もあり得るみたいなことについて、ここには全く寄り添ってとしか書かれていないので、だとすると、ここには説明としか書いていないからという形で、説明に終わり、実は提供してほしい御遺族との間でちょっとトラブルというか、そういうことが起こるんじゃないかななんてちょっと思ったりもしました。
【委員】 私も今、委員がおっしゃっていた様式2のところがとても気になるなと思って見ておりました。私、学校現場にいた者として、もしこの調査が入ったときということを考えたときに、今までなかなかそういう機会はないですけれども、調査をした際に、やはり苦しんでいる学校の先生方をより一層苦しめていくということは重々分かっていることで、先生方も、自分のせいだったんじゃないかとか、もっと早く気づけばよかったんじゃないかとか、皆さんそう考えている中での調査になっていきますので、この様式2というものが外に出ていくということを考えたときに、その怖さというか、危うさというかというものを今とても感じていて、自分が校長だったらどうしようかなと、正直、胸がちょっとどきどきするような気持ちになっているところです。
やはり先ほど委員からもありましたけれども、スクールロイヤーの力を借りるであるとか、様々な専門家のお力をお借りしながらというところ、教育委員会としても学校を支えていきたいですし、何といっても、字のみとか文のみで動いていってしまう恐ろしさというものをやはり痛感しているところでありますので、その辺りのところを丁寧に扱っていかないと、これを皆さんが知っていて、じゃ、様式2を出してください、例えば、保健室利用ありましたよね、このときに様子がおかしいって分かっていましたよねと保護者などに言われたときに、どんなふうに答えていくんだろうとかというところを、学校現場として、もし校長だったらというところで考えたときに、とても不安ではあります。
なので、この辺りのところを、学校現場を守るためにも、教育委員会を支えるためにも、ぜひ丁寧な対応が必要なのではないかなというふうに感じましたので、発言させていただきます。ありがとうございます。
【座長】 ありがとうございます。本当にリアルに学校現場の状況が伝わってくる御発言をありがとうございました。
そうですね、この辺り事務局いかがですか。もう少し記載を工夫するという可能性というか、どんなふうにすると、今の御懸念も含め、しかし、単にこれを盾に、単に御説明だけで終わらせて、意思の疎通がスムーズにいかなくなるみたいな事態も避けたいですし、文書が広がるというようなこともとても危険だと思いますし、何か現時点でどんなふうな工夫が考えられるかみたいなことについてもしありましたら、お願いいたします。
【事務局】 ありがとうございます。今、それぞれの委員からの御意見ですけれども、一方では、提示、提供というところを、詳細調査の報告書のところには書いているとおり、同じように、少しここの部分の記述を厚くするという方向の御意見もあった一方で、委員の御意見を踏まえると、ここに提示、提供というところを具体に書き込んでしまいますと、この様式2があるというところは、確かに既にこの指針が出ることによって世の中に明らかにはなるわけですけれども、それを示してもらえることが前提であるといったような形で保護者の方から求められるというところが、より一層強くなってしまうという部分も他方であるのかなというところでございました。
ですので、御意見の対応として、両面、今あったのかなと思っているところでございまして、一つの、事務局としてというところもそうですけれども、個人的に思うところでもございますが、この様式2ですけれども、かなり形式的に埋めていく前提の書式にしております。これを全てそのままの形で提示、提供するというところについては、基本調査が、まず、自殺事案が発生した直後の学校自体も混乱している中で、とにかく情報を集める段階で作成されるというものでもあることを踏まえると、なかなか個々の児童生徒の悩みを把握していたかであったり、相談があったかといったようなところ、ありなしとチェックをつけているもの、この紙だけが先行して、大前提として事実のように歩き回るというところは非常に懸念があるのかなというところでございまして、この基本調査でまとめた内容を御説明するというところではありますけれども、この基本調査様式を提示、提供することを大前提とするというのは、行き過ぎなのではないかなというところを感じているところでございます。
【座長】 ありがとうございました。今おっしゃったようなこの辺りの趣旨が、本当の意味で御遺族に寄り添いつつというところも含めて、うまく伝わるような何か工夫みたいなことをちょっと今後もお考えいただければと思います。ありがとうございました。
ほかにいかがですか。御遺族とこじれたようなところでは、まず、基本調査の存在も知らなかった、全くそれについて話がなかった、見せてももらえなかったみたいな、何かそんなふうになってしまったりして、今後はそもそもそういうことはないと思われますが、この辺りがうまく意思疎通に齟齬を来たさない形でやれるといいかなと思っています。
【事務局】 ありがとうございます。まさに寄り添った対応というところについて、どのように表現をしていくかというところは、少し再度検討させていただきたいと思います。
【座長】 ありがとうございます。
ほかに、この点に限らずいかがでございますか。
【委員】 議論を聞きながら、ずっともっともだなと思いながら伺っていたんですが、一応、何となく学校の先生方に優しい、労わるような意見がずっと出ていたので、それだけでなってしまうと何となくよくないかなというふうに思いまして、ちょっと一言だけ。具体的にどこをどうしろというわけではないんですけれども、多分、医療機関で何か事故があって、遺族から訴えられたときに、例えば、自殺や何かで、スタッフで内々にやったカンファレンスの結果なんかもカルテに残してあれば、多分、開示の請求になると思うんですよね。クローズドでやったスタッフ同士の話合いも、多分、話し合えばカルテに残すと思うし、どこかに記録にあれば、出てきちゃうんだと思うんですよね。
多分、患者さんの自殺とか事故があったときに、やっぱりスタッフもとても傷つくということは事実だし、離職の大きな原因になっているのも事実なんです。だから、結構どうやっても厳しいんだろうなという気はちょっとしていて、学校の先生方も本当に命に関わる職種になってきたなというふうにちょっと思いながら、一言だけ。だからどうしろということではありませんが。
【座長】 ありがとうございました。確かに自殺自体がやっぱり周囲の人みんなの大きな傷つきですし、自責ですし。ありがとうございます。
委員、どうぞ。
【委員】 ここまでの議論は、とても大事なところだと思います。様式が作られて、どこに目を向けて調べていけばよいのか、どこを振り返っていけばよいのかというのが分かることとても大事で、細かくなって大変な面もありますが、必要なことだと思います。
限られた時間の中で、限られたマンパワーで学校危機に対応しながら、一方で詳細調査に移行するかどうかというような判断もしつつ、基本調査をしていく。学校にとっては非常に大きな負担だと思います。
弁護士の方が入っていれば、報告書、詳細調査の方になりますけれども、書きぶりも、変わってくるという指摘がありました。ですから、背景調査の指針に書くかどうかというのは別ですけれども、基本調査においてもこれだけ細かいことを聞いているわけなので、人材的な支援というか、専門家を1人でもいいから入れるとか、教育委員会の指導主事は恐らくサポートに入ると思いますけれども、基本調査においても、例えば、教育以外の専門性を持った人間が1人でも入ることが望ましいとなるかもしれません。そうすると、予算の裏づけが必要になってくるというまた難しいところもありますが。
学校がこれだけの細かいことを調査し、学校にとって不利な事実が出てくることもある。それに向き合わなければならない。そのときに、教育以外の専門性を持った人間がいることによって新たに気づく部分が出てきたり、あるいは分析の精度も高まったりしていく。それが可能になるような人的保証とか予算的措置みたいなのが、指針に書くということではなくても、何とかしていかないと、学校は本当に大変になるだろうなと思います。
自殺対策基本法が改正され、文部科学大臣や厚生労働大臣とかと並んで、自殺防止は学校・教職員の責務であると、項目の見出しに出てきました。本文には、責任をもって役割を果たすよう努めることと書かれています。努力義務というふうに捉えていいのかなと思いながら、責務という言葉は義務と努力義務の中間ぐらいに位置していて、これまで以上に責任が問われることになるのだろうなと感じてしまいます。そのような状況のなかで基本調査も非常に細かくなってきている訳です。もちろん防げない自殺もあると思いますが、一方で、調査をするということは、振り返ってここでの必要な対応が欠けていたというようなことを明らかにしていくことです。そういう意味で、基本調査においても、そのような向き合い方を可能にするための専門性をもった人的保証がないと、調査を進めることがなかなか難しいだろうなという気がします。
【座長】 ありがとうございます。
その辺りについて何かほかに御意見ございますか。
後ほど出てきますけど、基本調査の中で先んじてアンケートとかをやることもという話が出てきますよね。あれって、そこでは専門家の力を借りるようにというふうに書いてあるわけなんですけど、基本調査のときに先んじてやるみたいなことのニーズとか必然性とか、その辺りが、つまり、私は何を申し上げたいかというと、アンケートなんかも先んじてやることもあり得るということも含めて、基本調査に専門家が最初から関わり、今、委員のお話とつなげて、アンケートのことだけじゃないんだけれども、そういうこともあるし、関わっていくことが望ましいというか、併せてそんなふうにもできるのかしらとちょっと思ったりしたもんで。私は、専門家が入らない状態で基本調査でアンケートをやるというのはちょっと否定的だったんですね。やっぱりアンケート項目なんかもある程度練る必要があるので、なんだけれども、併せてそこから着手するということを少しメインストリームにするような、できるだけ早くやったほうがいいのかという流れがもしあるんであれば、その段階から人的な配置を少し厚くしてやるという方向性もあるのかななんて、今、ちょっと委員のお話を聞きながら思ったりもしました。
いかがでしょう、これに関連して。
【事務局】 ありがとうございます。事務局からちょっと補足をさせていただきます。今、委員や座長から御指摘いただいた点でございますけれども、画面に映しておりますけれども、基本調査の実施の第3章の第1節の総論の部分で、下の2つ、基本的姿勢の上の2つの丸、まず、学校の設置者の人的支援なども必要になってくるという部分であったり、基本調査の段階から、学校の設置者や学校だけではなく、児童生徒の自殺予防や心理等に精通した専門家の支援を得ることが有効であるというところは、総論としては書かせていただいております。
【座長】 ありがとうございます。
よろしいですか。そうしたら、ちょっと時間も押してきていますので、今度、その次の4章から6章部分の御説明に入っていただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
【事務局】 ありがとうございます。それでは、続きまして、第4章から第6章までの御説明をさせていただきます。
第4章は、詳細調査への移行の判断でございます。まず、大前提として、詳細調査は、基本調査等を踏まえ、心理の専門家等の第三者性が確保された専門家を加えた調査組織において行われる詳細な調査でありまして、特別な事情がない限り、学校ではなく、学校の設置者が行うことや、事実関係を基に、自殺に至る過程や心理を検証するには、詳細調査に移行することが必要であることなどについて書いております。
そして、詳細調査への移行の判断の主体は、基本調査の報告を受けた学校の設置者であること、判断に際しては、例えば、第三者的な立場の機関に意見を求めたり、第三者性が確保された専門家等の意見を求めたりして、その意見を尊重することが望ましいことを記載しました。その上で、詳細調査に移行すべき事案の考え方を示しております。
詳細調査に移行すべき事案については、従前の指針においても記載しているとおりでございますが、全ての事案について詳細調査を実施することが望ましいとしつつ、これが難しい場合には、ア)学校生活に関係する要素(体罰、学業、友人関係等)が背景に疑われる場合、イ)遺族の要望がある場合、ウ)その他必要な場合の3つの場合には、詳細調査に移行することとしております。
また、改訂案については、学校現場がより理解しやすいよう、詳細調査に移行した例についても記載をいたしました。
そして、詳細調査に係る遺族の要望の確認等について円滑に意思疎通を図るため、様式3として、詳細調査の意向確認書も作成をしております。
詳細調査の内容としては、全児童生徒へのアンケートや聴き取り調査が挙げられます。遺族団体からは、児童生徒の記憶はうわさなどですぐに上書きされてしまう可能性があるため、基本調査においてアンケート調査を実施してはどうかという御意見もございました。
この点につきましては、全児童生徒へのアンケート調査や聴き取り調査を実施する場合、児童生徒への心の影響があることを鑑みて、調査は専門的な見地から適切かつ計画的に実施されるべきであるという前提を踏まえ、アンケート調査や聴き取り調査はあくまでも詳細調査に位置づけるということとしております。
一方で、可能な限り速やかにアンケート調査等を開始することが望ましいという点は御指摘のとおりでございますので、実施時機を逸することがないように、基本調査実施中に詳細調査に関する遺族の希望がある場合や、詳細調査の組織の設置までに時間がかかる場合などについては、学校の設置者の責任において、詳細調査に先行してアンケート調査や聴き取り調査を緊急的に実施するかどうかを判断し、場合によっては、基本調査と並行してアンケート調査等を実施することもあり得るという旨を記載させていただきました。
こうした詳細調査について、第3節で改めて遺族への事前説明について詳しく記載をしております。遺族には、事前に調査の目的や調査方法、見通し等について丁寧に御説明をし、共通理解を図ることが必要であるといった点について記載をしています。
以上が第4章の概要でございます。
第5章につきましては、詳細調査の実施でございます。ここではまず、調査組織の構成等について詳しく記載をいたしました。詳細調査については、特段の事情がある場合を除き、第三者を加えた調査組織で調査を行うこととした上で、特に専門的見地からの詳細な事実関係の確認や、調査組織の公平性・中立性を確保する必要性が高く、調査組織の構成について熟慮する必要が高い事案として、丸1、体罰や不適切な指導等が背景にあると疑われる場合には、学校の設置者が主体となり、第三者委員会方式での調査の実施を検討すべきこと、丸2、これまでの経緯から、学校の対応に課題があったことが明らかであるなど、学校と関係する遺族との間に不信感が生まれてしまっている場合には、第三者を複数名加えるなどにより、調査結果の信頼性を高める必要があることを記載しております。
また、専門家と第三者の考え方についても、いじめの重大事態調査のガイドラインに倣って整理をしております。
さらに具体の調査方法としての児童生徒に対するアンケート調査や聴き取り調査の実施に当たっての留意事項等や、遺族からの聴き取り調査の留意事項、遺書の取扱い、それら調査から得られた情報の整理の仕方などについて記載をいたしました。
そして、自殺に至る過程や心理の検証、再発防止、自殺予防への提言を行う際の留意点についても記載をした上で、第5章第7節でございますが、「報告書のとりまとめと遺族等への説明」と題しまして、詳細調査の調査報告書に盛り込む標準的な項目や記載内容の例を記載しております。
併せて、遺族への適切な情報提供として、調査結果の説明に当たっては、調査報告書本体またはその概要版資料を提示または提供し、口頭で説明する方法が考えられること、仮に調査報告書等を遺族に提供する場合には、調査対象となる児童生徒の個人情報保護やプライバシーの観点から、公表を行うべきでないと判断した情報は除く対応を取る必要があるといった点について記載をしております。
さらに、調査報告書に対して遺族と事前に確認した調査事項について調査漏れがある場合や、調査中に新たに調査すべき事項が出てきた場合などについて、遺族の意向を確認した上で、調査主体または調査組織の判断で追加で調査を行うことが望ましいという点も記載をしております。
また、報告書の公表に関しましては、遺族が非公表を希望するなど、特段の事情がない限りは公表することが望ましいとしております。
加えて、第9節で、背景調査の中での個人情報保護の考え方についてもまとめております。
第5章の最後、第10節には、詳細調査報告書で提言された再発防止策の実施についても触れております。再発防止策が具現化されないと意味がないという点、また、学校等において組織的、継続的に取り組む必要があるといった点についても記載をしております。
以上が第5章でございます。
最後に、第6章でございますが、いじめが背景に疑われる場合の措置としまして、いじめにより自殺事案が生じた疑いがあるという場合においては、その疑いが認められる時点でいじめ防止対策推進法に基づくいじめの重大事態調査に移行するという背景調査と、いじめの重大事態調査の関係性について整理をしております。
事務局からの御説明は以上とさせていただきます。
【座長】 ありがとうございました。
それでは、最後まで行っていただきましたので、これまでのところについて、御質問、御意見等よろしくお願いいたします。
委員、どうぞ。
【委員】 第4章、詳細調査の20ページのところです。この20ページに、詳細調査に移行すべき事例の例示があります。 ここで2つ例示されていますね。1つ目が、いわゆる不適切指導に関係すること、2つ目は、SNS上でやり取りされた情報が遺族側で見つかったケースというようなことが挙げられていますと。事例として、もう少しパターンを増やしたほうがいいのかなというのが私の意見です。
その理由としては、自殺の背景要因としては、いわゆる学業不振とか、進路の悩みとか、複数、割合として多いケースというのが幾つかあります。今回のこの改訂版で例示されたのはこの2つで、例示ということなので、あくまでも例示だという、これに限らずということは当然前提としてはあるんですが、そういった比較的数として多いものについての例示があったほうがいいのではないかと。
それはなぜかというと、こういったものを今回、書式というか、ガイドラインを指針を改訂しようとした理由の一つに、言うなれば、難しい言い方をすれば、予測可能性、どういった場合に詳細調査をしなければならないのかということを、経験したことがない自治体も恐らく相当数あるだろうと思われるので、そういったところに対して念頭に置きながら、こういったことは必ず詳細調査に行きましょうよねということを考えて、我々、こういう改訂をしようとしているわけです。
なので、主なケースの場合の例示がないというのは、それは難しいからなのか、それとも、それは当然言わずもがなだから、やるべき調査は行われているということなのか、その辺の例示がこの2つにとどまる理由についてどう考えるかというところをちょっとお聞かせ願いたいと思います。
以上です。
【座長】 ありがとうございました。
いかがでしょうか、事務局。
【事務局】 ありがとうございます。まさに委員御指摘の予測可能性を高めるという点は、そのとおりだなと思ったところでございました。ここの例示につきまして、この2点を挙げているのは、やはり御遺族との関係でトラブルになってしまう部分が非常に多い、不適切な指導が背景にある事例というところをまず第一に挙げておいたほうがよかろうというところで、挙げております。
また、SNSに関しても、実際には学校側からは見えなかった中でも、詳細調査に移行する必要性が高かった事例としての例示として分かりやすいものと思いましたので、挙げております。
この点の例示に関しましては、委員におっしゃっていただいた予測可能性を高めるというところの御指摘、もっともであるという点がございますが、一方で、遺族団体のヒアリングにおきましては、例示を、これが全てと見えるようにはならないようにして、そこは注意してほしいという御指摘もいただいておりますので、あまり例示を網羅的にしてしまうと、かえってそれだけで詳細調査に移行するのは、もうそれだけと見えてしまう可能性もあると思いますので、バランスは重要かと思いますが、詳細調査への移行した例について、ほかに例示の記載ができるものがないかという点は、こちらでも改めて検討してみたいと思います。
【座長】 ありがとうございます。私からも、もうちょっとあったらいいななんて思っていたので、ぜひ御検討いただけるとうれしいです。よろしくお願いいたします。
ほかにいかがですか。
じゃ、考えていらっしゃる間に、またすごく細かいことを申し上げますけれども、今の手前のところで、最初、ア、イ、ウと3つ挙がっていますよね。このときのアのところ、学校生活のところは、体罰、学業、友人関係等という例示のされ方がしていて、その後、次のページでは割と教員との人間関係の中に体罰・不適切指導を含むというふうに入っていて、ここでいきなり体罰って最初に持ってくるほうがよいのか、もう少し学業、友人関係、教員との関係ぐらいにしておいて、こっちで出てくるほうが、受け取る側としていいのかななんて、つまらんことをちょっと考えたりしました。
ささいなところですけれども、前から先生おっしゃっているけど、あまりにも体罰を最初に出すと、いかにもそれが、確かに結構あるんだけれども、非常に学校が不適切なことばかりしているみたいな印象を与えちゃうかななんて思ったりもしたので、ちょっとこんなことを申し上げましたけど。
ほかにいかがですか、御意見。
委員、どうぞ。
【委員】 今のところですけれども、私もそう感じました。ア、イ、ウというところに、例示というか、括弧で具体を書かなくてもいいのかなと。その次に、学校生活に関係する要素とはと出てくる。
私は、例示というのは、このア、イ、ウで一番難しいのは、ウだと思うんですよ。その他必要な場合というのが、読んでいったときに、何なんだと。じゃ、その他必要な場合ってどこなのかなと思ったときに、それが例示されているといいなと。丸2はそれに近いのかなと思うんですよ。学校要因もなかった。でも、遺族が悩んでいて、でも、ここは要望があるから、この場合には移行しますよね。だから、アでもない、イでもない、でも、詳細調査に移行するというのはこんな場合があるんですよというのを例示できると、使うほうとしては分かりやすいなというふうに思ったんです。
【座長】 そうですね、確かに。ちょっと思いつかないですね。
【委員】 そう。だから、例えば、丸2で遺族からの要望がないんだけれども、SNSのことの中に見えてきた。丸1のほうは、当然これ、アの学校要因で、詳細調査に移行しなければならないというのが分かり切っているというか、やらなくちゃならないんで、何かその他必要な場合というのは、例えばこういうのがありますよという例示になるといいなというふうに思っています。今、具体的にぱっと思い浮かばないんですけれども。
以上です。
【座長】 ありがとうございます。
いかがですか。どなたか、こういう場合があるんじゃないかということがございましたら、御教示いただけますと。
何となくその他を挙げておかないと、何かそういうことが出てきたときに困るというところで、その他というふうに挙げているという感じなんでしょうか。そういう使い方もしますけど。
委員、どうぞ。
【委員】 私がちょっと思ったのは、例えば、今の社会状況の中でこういうことについて知っておく必要があるとかということなのかなって、ちょっと思ったりしたんですよ。だから、例えば、さっき、前の「教師が知っておきたい」では触れていなかった、オーバードーズが背景にある自殺が多い。そうすると、オーバードーズって、学校で薬物乱用防止教室、市販薬の大量摂取について触れなかったとか、そういうことじゃなくて、オーバードーズをかなりやっている高校生や中学生がいる。それが自殺に結びついているというようなことがもしあるとしたら、背景にこういうことがあって、学校の要因とは言えないところがゼロではないかもしれない。学校の要因とは捉え難いんだけれども、オーバードーズが広がっている中で、オーバードーズと自殺との関連ということを知る上で必要なので、これは詳細調査をするとか、そういうものなのかなって、例えば思ったところがあります。
以上です。
【座長】 ありがとうございます。確かに学校生活のことでもないし、遺族から要望も出ていないけど、学校が何となく把握している社会的な要因みたいなところで、ちょっとそこは明らかにしたほうがいいかなというようなことは、御指摘のようにあるかもしれないですね。
委員、どうぞ。
【委員】 詳細なことはちょっと記憶が出てこないんですけれども、子供の虐待、要するに、自分の子供に対する虐待のケースで調査したケースが自治体であったと記憶しています。ですから、家庭内のことだというふうに分類されがちですけれども、児童虐待というのも、もしかすると、その他の必要なケースとして出てくることもあるのかなという気はします。
以上です。
【座長】 そうですね。ありがとうございます。
この件、事務局から何かありますか。
【事務局】 ありがとうございます。このその他につきましては、まさに公益的な観点から、社会全体として再発防止という観点で知っておくべきという部分でのものとして何か考えられるものがあるのではないかというところで設けておりましたので、まさに委員が御指摘いただいたようなケースというところが想定されるのかなと思ったところでございました。
【座長】 ありがとうございます。
では、ほかにいかがでしょう。まだもう少しは時間がございます。
委員、どうぞ。
【委員】 ありがとうございます。今、委員がおっしゃられた子供虐待の件なんですけれども、先ほどの一つ、地域での要対協と同じような形で会議ができるということになりますと、児童相談所が絡んでいた虐待ケース、それが背景としてあるという事案は出てくると思います。
児童相談所や都道府県の福祉のほうで、虐待死についての調査というのは、これはまた別になされることになるとは思うんですが、学校の視点からいうと、虐待されているのではないかというふうに疑われた子供を察知した、あるいは察知すべきだった。だけど、そこで、例えばそれを児童相談所なり子供家庭支援センターにつなぐということがもしできていればみたいなことが出るかもしれないという意味において、非常に重大なことはあり得ると思っています。特に小さな子供さんの場合、小学生なんかの場合ですと。中学生もそうですけれども。
ですので、その他必要な場合、私も、委員がおっしゃったように、学校生活に関する要素のここの事例は例示は要らないと思っているんです、次に書いてあるので。それよりは、その他必要な場合で、今言ったように、SNSの問題とか、オーバードーズとか、虐待死が疑われる。それは遺族の要望がない場合、ほとんど反対するような場合だと思います。それでもあえて学校として、子供の安全を守るためにはしなければいけなかったという意味合いで、なすべきじゃないかなというふうに思いました。
【座長】 ありがとうございます。おかげさまで随分クリアになった気がします。よろしくお願いします。
委員、どうぞ。
【委員】 ありがとうございます。ちょっともしかしたら文言的に細かいこととなるかもしれませんけれども、第7節の報告書の標準的な項目と記載内容の例についてですが、37ページの7の学校の設置者及び学校の対応の(3)で、学校の課題点や改善すべき点を指摘するとありますが、ここの指摘というのは、非常にこの段階で結論的な要素を出すのは難しいのかなと思うんですけれども、さらに8番で、自殺予防の改善策の提言を行うということであれば、提言を行う前の7の(3)では、課題点や改善すべき点についての考え方を整理するとか取りまとめる段階なのかなと思うんですけれども、指摘するというふうにありまして、また、41ページの第10節では、3つ目の丸で、調査委員会の委員長等から学校の対応の改善すべき点について指摘しというのがありますけど、これは第10節は提言された再発防止策についての話なので、提言を踏まえての指摘という。これがさっき言った7の(3)の指摘のことを言っているのか。もっとここも提言を踏まえての考え方を伝えるとか、改善すべき点についての考え方を伝えるというような程度のことかと思うんですけど、この指摘というところが、この段階で調査委員会が具体的に指摘というところまでいけるのかどうかというのは、なかなか難しいのかなと。その考え方を整理するとか、取りまとめるという段階かなと思って見ていました。ちょっと文言が細かいかもしれませんけども、その辺り、整理できればと思いました。
【座長】 ありがとうございます。
事務局から御説明いただけますか、この7と8のところの指摘というところから最後の。
【事務局】 ありがとうございます。委員の御指摘、確かにそのとおりでございまして、37ページの7の(3)に書いております課題点や改善すべき点の指摘というところは、まさに学校現場のほうで、一連の対応を踏まえて、どの点がポイントだったのかというところを取り出すといったような意味合いでの指摘という言葉を使っておりましたが、後で使っている指摘というところとの差異を設けたほうがいい、分かりやすいというところは、御指摘のとおりかなと思ったところでございます。
【座長】 じゃ、少しそこら辺は御検討いただくということで。ありがとうございました。
【事務局】 言葉の整理はさせていただこうと思います。ありがとうございます。
【座長】 ありがとうございます。
委員、どうぞ。
【委員】 第4章の詳細調査、19ページのところです。ここで「詳細調査とは」という丸1のところで、専門家等の第三者性が確保された専門家を加えた調査組織、これが詳細調査の調査する組織であるということがここに書かれていて、今まで調査する組織が第三者性が確保されたものだというふうには明確には書いてこなかったなと思います。
そういう点で、詳細調査というのは第三者性が重要なのですということをうたっていることは、とてもエポックメイクであるし、調査の信頼性も高まるし、同時に御遺族との関係でも関係性が深まるきっかけになるスタンスかなというふうに思っています。
その点でそこで質問なんですけれども、意見と質問です。第三者性を確保されたということを明記するのであれば、もう少し強めた表現にしたほうがはっきり分かるのではないかということがあります。
それから、もう一つ質問として、その後のページで、27ページと28ページのところで、調査の方式、いわゆる第三者委員会方式、それからもう一つは、これ、なかなか覚えられないんですけども、2つの方式、いわゆる教育委員会方式と第三者委員会方式がありますと。この19ページと27ページの関係性というのは、どういうふうに理解しておけばいいかなと。要は、19ページのところで基本的な調査の組織の性格、性質、定義を書いて、そして、それを具体的に実践する場合に、パターンを分けて第三者委員会方式、これもまたすごく相当具体的な書きぶりで、不適切指導なんかのケースで、こういう第三者委員会方式を取ったほうがいいということをはっきりとうたっているんだろうなというふうに理解しています。
ということで、意見と質問ですが、よろしくお願いします。
【座長】 事務局のほう、よろしくお願いします。
【事務局】 委員がまさにおっしゃっていただいたとおりでございます。詳細調査について、第三者性が確保された組織で行うという基本的性格について19ページで伝えさせていただいた上で、27ページからの調査組織の設置の部分につきましては、第三者性と専門家という考え方について、詳細にしっかりと整理をさせていただいているというところでございます。いじめの重大事態調査のガイドラインなどに倣って、この点は記載をさせていただきました。
【事務局】 すみません。1点補足させていただいてよろしいでしょうか。ちょっと事実関係で申し上げますと、詳細調査の実施に関して、今の背景指針の文言では、中立的な立場の外部専門家が参画した調査組織とすることが必要というふうな形で書かせていただいております。そういう意味においては、従来の背景指針でも、事実上同じようなこと、つまり、第三者が、従来の表現では中立的な立場の外部専門家と申していました。今回の表現、第三者性という言葉を書かせていただいておりますが、従来の背景指針の中においても、第三者という言葉も出てきております。そういう意味において、基本的なポリシーが変わっているというわけではないですが、今回、文言を整理させていただいたというようなところでございます。
【座長】 御説明ありがとうございました。よりクリアになった気がします。
委員、どうぞ。
【委員】 今、非常に分かりやすくて、要は、行政用語でよく使う、明確化したというような世界ですよね、そういう意味では。今までそうだったんだけど、いやいや、もっと分かりやすく、より伝わるように明確化しましたということと理解をしておけばいいんですね。
【事務局】 さようございます。言葉の表現は、その上で第三者委員会方式であったりとか、教育委員会方式というふうな、より解像度を上げて解説を加えたというふうな御理解でよろしいかと思います。
【委員】 そうであるのであれば、さっき言いました19ページのところをもう少し強めて書いたほうがいいなという。原則的という言葉を使ったほうがいいのかどうかというのは、もしかすると読み取り方が受け手によって変わるかもしれないので、原則的みたいな表現が使えるかどうか分からないですけれど、もう少しこの濃度を、今、課長がおっしゃったように、解像度を高めるというのってすごく分かりやすい目的だと思うので、解像度がもう少し高まるような表現を入れればいいのではないかということと、改訂の概要という一枚紙の資料がありますよね。こちらにも、内容面についての表現、要素をもう少し入れたほうがいいのではないかなというふうに思いまして、例えば、改訂案(概要)という一枚紙の左側の下のところ、ここで例えば、今言いました19ページの第三者性のこととか、それから、右側のページで言いますと、これ、面白いというのはちょっと表現が適切じゃないですけど、遺族との関係のところで、報告書の提供、提示ということが言葉として明確化という言い方になるのかもしれませんけど、言葉として指針の中で表現されたりして、こういうふうに具体的にやっていったほうがいいですよということが、幾つか内容面について、報告書の中、それも結構とても大事なワードとして出てきているので、こういった改訂案の概要というのは、これからどんどんバージョンアップされていくんだと思うんですけれども、概要の改訂というか、概要をさらに分かりやすくしていくに当たっては、こういった内容面についての記述ももう少し強めていったらどうかなというふうに思いました。ここは意見です。
【座長】 御意見ありがとうございました。
【事務局】 ありがとうございます。先ほどの19ページ目のところで、第三者性が確保された専門家を加えた調査組織というふうな形で書かせていただいておりまして、ここはある意味、あえて原則としてというのを書いておりませんで、といいますのは、原則としてということを書くと、裏があるという形になりますが、ここは基本マストというふうな理解でおりますので、ここは原則としてというのをあえて入れずにやらせていただきたいというふうに思っていました。
その上で、改訂案の概要のほうの内容をより充実させていくべきという御指摘につきましては、我々、今回、全体を改めて見直しまして、足すべきところは足していくというような方針でやらせていただきたいというふうに思っております。ありがとうございます。
【座長】 ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
それでは、ほかの件につきましても、御意見や御質問いかがでしょうか。
意見というか、感想ですけど、報告書の公表については、当初はどちらかというと、基本的には公表しないというふうな前回からの流れで動いていたと思うんですけど、かなり議論を経て、基本公表、社会的な今後の対策に生かすためというふうにしていただけたことについては、私はとてもよかったと思っています。感想です。ありがとうございます。
ほかにいかがですか。
委員、何か御感想でももしありましたら、せっかくなら御発言いただければと思います。
【委員】 ありがとうございます。様式でも、やりやすくなる。学校も書きやすい部分と、また、本当に心配なところがあったり、詳細調査や基本のこういうところでも、こうしてきっちりと提示されると、学校も動きやすいところがあると思うんですけれども、動いていくためには、学校の中で、人的なことも言っていただいていたんですけども、教育相談コーディネーターとか、そういうふうに、小学校なんかだと本当に担任を持ちながらそういう役職をやっておられる方もいて、そういうネットワーク型なんかに実際に学校が参加するようになったら、本当にどうやって教員がコーディネートしたりするのかなというちょっと心配もあるので、人的なこういうこと、今日いろいろ考えていったことが実行できるように、学校にも人的な配置をよりやっていただけたらうれしいなと思って、考えていました。
【座長】 ありがとうございます。本当に全面的に共感して、いつも思っています。ありがとうございました。
ほかにいかがですか。全体を通してでも結構ですので、意見や御感想等ございましたら、おっしゃってください。
委員、現場のお立場から、先ほどとても貴重な御意見いただきましたけど、何かほかにございましたらどうぞ。
【委員】 ありがとうございます。感想になってしまうんですけれども、まずは本当にこの改訂案を作ってくださったことに改めて感謝申し上げたいと思います。ありがとうございます。
私、今、お話を聞きながら、フロー図や事例があることがとても分かりやすいなと思って読んでいたところですけれども、2つ感じたことを感想ですが述べさせていただきたいと思います。
まず、子供を亡くされた御遺族に寄り添うということをまず根幹にしたこの調査の重要性というのを、私自身が改めて感じたところです。先ほど教員や教育委員会を守るような発言になってしまったかもしれませんが、やはり学校に課題がある場合には、毅然とした態度で調査を行っていくこと、それは教育委員会としても絶対に必要なことだなというふうに思っています。
併せて、ただ、原因不明のときとか、教師の力が及ばないというところがやはりどうしても出てくる中で、そういう場合に教員の心を支えていく手段というものを、教育委員会としてしっかりと考えていかなければいけないなと。やはり教員の心と体をしっかりと守っていける、そういうものも教育委員会として考えていきたいと改めて感じたところです。
2点目としては、やはり前回も申し上げたんですけれども、自殺が起きる前の取組、そして、自殺が起きた後の取組、この両輪というところをもっともっとしっかり考えていかなければいけないというふうに感じていました。
やはり自殺予防の取組ということをしっかり大切にしていきたいことと、もう一つは、教職員の子供の小さな変化にやはり気づいていくアンテナの高さという、それをどう育てていくのかというところを、私自身、教育委員会にいる者として考えていって、先生方の力量を高めていく研修というのもさらに取り組んでいきたいというふうに感じております。
本当に多くの先生方の御意見を伺いながら、改めて身の引き締まる思いがしましたし、悲しい思いをする人を一人も出さないように努力していきたいと感じたところです。感想でございます。ありがとうございました。
【座長】 ありがとうございました。教育委員会の先生方が、今、先生みたいな形で取り組んでくださるととてもいいなと心強く伺いました。ありがとうございます。
それでは、まだまだ御感想とか御意見もおありかとも思いますけれども、ほぼ時間となりましたので、ここまでで閉めさせていただいてもよろしいでしょうか。ありがとうございます。
それでは、事務局のほうに最後お渡しいたしますので、よろしくお願いいたします。
【事務局】 ありがとうございました。本日の議論を踏まえまして、いろいろと再度我々のほうでも検討させていただく課題をいただきましたので、そちらを調整させていただき、この案文につきましては、パブリックコメントをかけたいと考えております。
具体のスケジュール、また、次のこの会議につきましては、パブリックコメントを経た後に開催をさせていただこうと思いますけれども、具体のスケジュールにつきましては、改めて御相談をさせていただきます。
本日は長時間にわたりまして、ありがとうございました。本日の会議については、こちらで終了させていただきたいと思います。委員の皆様には、お忙しい中お時間をいただきまして、ありがとうございました。
―― 了 ――
初等中等教育局児童生徒課