「令和の日本型学校教育」を推進する学校の適正規模・適正配置の在り方に関する調査研究協力者会議(第9回)議事録

1.日時

令和8年3月11日(水曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省 ※対面・WEB会議の併用(傍聴はYouTube Live上のみ)
(東京都千代田区霞が関3-2-2)

3.議題

  1. 「令和の日本型学校教育」を推進する学校の適正規模・適正配置の在り方に関 する調査研究協力者会議 議論のまとめ(案)について
  2. その他

4.議事録

【貞広座長】  皆様、おはようございます。定刻となりましたので、ただいまより第9回「令和の日本型学校教育」を推進する学校の適正規模・適正配置の在り方に関する調査研究協力者会議を開催いたします。
 本日は年度末の大変御多用の中、御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 それでは、本日の会議開催方式と資料につきまして、事務局より御説明をお願いいたします。

【草野教育制度改革室長】  おはようございます。事務局草野でございます。
 私からの会議の開催方式を御説明する前に、担当の局長と審議官でございますが、衆議院の文部科学委員会におきまして、義務標準法、中学校35人の法案の質疑がございまして、そちらに対応しておりますので、本日欠席になりますことをおわび申し上げます。申し訳ございません。
 それでは本会議の開催方式などの御説明でございます。
 本会議はウェブと対面を組み合わせたハイブリッド形式にて開催をさせていただきます。報道関係者と一般の方向けに、本会議の模様をYouTubeにて配信しておりますので、御承知おきください。
 会議を円滑に行う観点から、大変恐縮でございますが、御出席者の皆様におかれましては、御発言のとき以外は、マイクをミュートにしていただくようお願いいたします。カメラにつきましては、御発言のとき以外も含めて会議中はオンにしていただきますようにお願いします。
 次に、資料の確認でございます。本日の資料は議事次第にあるとおりでございます。資料につきまして不足などございましたら、お知らせいただければと思います。よろしくお願いいたします。

【貞広座長】  それでは、早速でございますが、本日の議題に入ります。本会議では前回までに合計8回にわたり、委員の皆様や有識者、教育委員会等、様々なお立場の方から御意見、御発表いただきまして、皆様に御議論いただいてきたところでございます。
 前回の第8回では議論のまとめ素案を事務局からお出しいただきまして、それに対して、御意見をいただきました。本日は議論のまとめ(案)につきまして、取りまとめに向けた御議論をいただければと存じます。
 最初に前回の会議における各委員からの御意見、そして会議後、委員の皆様よりさらに個別に事務局までいただきました御意見、そして前回の会議後に行っていただきましたパブリックコメントに寄せられた御意見を踏まえまして、再度加筆・修正したものを事務局に御作成いただいております。
 これにつきまして、まず、事務局から主な修正点を中心に御説明をいただきます。よろしくお願いいたします。

【草野教育制度改革室長】  事務局草野でございます。
 前回第8回の会議では議論のまとめ素案について御議論をいただきましたが、その後、個別にいただきました御意見、また、パブリックコメントでいただきました御意見を素案に反映をさせまして、今回議論のまとめ(案)という形で資料1を御用意してございます。
 なお、前回の会議の素案から修正の箇所が分かる見え消しのものは参考資料2で御用意してございます。また、参考資料3で、パブリックコメントでいただいた御意見とその対応についてまとめたものを御用意しているところでございます。
 前回の素案からは細かな文言の適正化も行っておりますけれども、今回は内容に関する変更点を中心にポイントを絞って御説明申し上げます。
 素案からの変更点が分かりやすいように見え消し版の参考資料2に沿って御説明申し上げます。こちらは各ページの左側に行数もつけております。
 それでは最初に4ページを御覧いただければと思います。ページ中ほどの14行目の部分でございます。学校の適正規模・適正配置に関する今回の課題に対応するための観点としまして、3つの観点を挙げておりますが、3つ目の「現在化」につきましては、今回の手引きの改訂そのものが、現在化であることや、また、今に追いつくだけでなくて将来も包含する時間軸を表現できる言葉がよいとの御指摘をいただきましたので、「現代化」という言葉に修正をしてございます。
 続きまして、次の5ページ目の末尾の修正を御覧いただければと思います。市町村において、「その地域における教育の将来像を念頭に」としていた表現でございますけれども、「その地域がこれまで大切にしてきた学校教育の理念や考え方を土台としながら将来の地域社会にどのような教育を持続させていきたいかというビジョンを描き」という形で修正しております。これは将来像が既に存在をしているかのように見えるとの御指摘をいただきましたので、教育ビジョンを地域で描いていくというところを明確にしているという趣旨でございます。
 次の6ページ目中ほどを御覧いただければと思います。手引き改訂の方向性の(2)2章の3段落目の部分でございます。「議論の視点の中心がぶれることはあってはならない」と記載していた部分でございます。その直前に「児童生徒の学びの環境の改善を検討の中心の視点としなければならない」としていたものを受けての表現でございましたけれども、最初に想定した結論から変えないというようなお受け止めをされるというようなおそれがあるとの御指摘をいただきましたので、趣旨を明確化する形で修正をしてございます。
 続きまして、7ページ目の後半を御覧いただければと思います。見出しの「(合意形成についての基本的な考え方等)」の部分でございますけれども、この部分がパブリックコメントで最も多く御意見をいただいたところになります。29行目の部分でございますけれども、合意形成に当たっての進め方について、その趣旨をより明確となるように修正すべきという御意見をいただいております。ですので、関係者との信頼関係を築きながら進めることや、地域の実情に即した議論、地域としてどういった教育を大切にしていくかを丁寧に議論するような趣旨の文言を追記したところでございます。
 また、次の8ページ目を御覧いただければと思いますが、分かりやすい情報提供や対話・議論の過程での透明性と信頼性の確保も重要なことでありまして、脚注にも補足をしてございます。また、こども基本法に基づくこども・若者当事者の意見を反映するための必要な措置を講ずることについては、その趣旨や手法についてより追記をすべきだという御意見をいただきました。所管省庁のこども家庭庁のほうから各自治体向けにQ&Aが発出されておりますので、脚注として記載をしたものでございます。
 9ページ目の冒頭のところでございます。見出しの「(合意形成における中長期的かつ計画的で丁寧な検討)」というところでございます。「ロードマップ」という表現を用いておりましたが、その趣旨が分かりづらいといった御意見、また、最終的な結論や、既定路線があるというような誤解をされないように留意が必要であるという御意見をいただきました。ロードマップにつきましては、全体の進め方についての方針や計画のイメージ、見通しというようなものであり、検討の過程で必要な変更が行われることは当然あり得る旨を明記する形で修正してございます。
 次の10ページ目を御覧いただければと思います。見出しの(学校施設と他の公共施設の複合化・共用化)の部分でございます。前回会議での御意見を踏まえまして、民間施設の利用や移動手段の確保の観点を追記したものでございます。
 次に、少し飛びまして、12ページ目を御覧いただければと思います。見出しの「(統合の成果・課題の継続的な検証)」の部分をパートまるごと追記する形でございます。こちらはこれまで本会議においても御指摘をいただいた点でございますけれども、実際に統合を行った後、課題がどのように解消されたかというところはしっかり評価することが重要であると御指摘もいただきましたので、その趣旨を明確化するために追記したものでございます。
 次の13ページ目を御覧いただければと思います。13ページ目の上部でございます。7行目のパラのところでございますが、1人1台端末を活用した工夫についての記載が少ないという御指摘をいただきました。本会議でも自治体からのヒアリングをいただきましたので、それを念頭に追記したものでございます。
 1ページ飛びまして、15ページ目でございます。15ページの末尾の部分でございますが、こちらの修正につきましては、各自治体が住民との協働を通じて、新しい時代の学校の姿を主体的に描き出すことの重要性について御指摘をいただきましたので、改めて明示する形で修正をしてございます。
 1ページ飛びまして、最後に17ページ目でございます、見出しの「(今後の手引改訂に向けて)」というパートを追記してございます。先ほど各自治体での統合後の効果検証の話を御説明申し上げましたが、国においても、手引きの改訂をして終わりということではなくて、次なる改訂も見据えて全国的な動向の把握をしていくことの必要性というところを追記したものでございます。
 主な変更点は以上でございます。また、今回の議論のまとめのポイントをまとめた資料として資料2を御用意しております。
 事務局からの説明は以上でございます。

【貞広座長】  ありがとうございました。それでは、議論の時間とさせていただければと思いますので、議論のまとめ(案)につきまして、御意見を頂戴できればと存じます。
 対面の方は合図を送っていただければと思いますし、オンラインの方は、Zoomの画面の挙手ボタンを押していただければと思いますが、いかがでしょうか。
 では丹間委員、どうぞ。

【丹間委員】  御説明ありがとうございました。参考資料3にもありますように、パブリックコメントは非常に幅広く、また、たくさん御意見をいただいていて、この会議の議論に対して、社会の関心が非常に高いなと感じたところです。
 また、それに対して修正を図っているという部分もありますけれども、修正を図っていない部分ももちろんございます。その中で私としましては、例えばですけれども、参考資料3の7ページでいただいている御意見の中に、「切磋琢磨」という言葉が出ています。この切磋琢磨という言葉は、平成27年の手引きの中でも多く使われている言葉です。数えますと13か所、ただ見出しにもなっていますので、目次と見出しを除くと本文では11か所に出てきているところです。実際には、児童・生徒の間の切磋琢磨もあれば、教員間、クラス間、そして学校間の切磋琢磨という表現もありますので、様々な次元で使われているところです。
 今回の議論のまとめについては、27年手引きを単に引用している部分なので、これ自体の修正はしようがないというのが、パブリックコメントへの対応となるわけですけれども、私としては、やはりこの「切磋琢磨」という言葉をしっかりかみしめて考えていくことが大事なのではないかと思っています。
 もちろん四字熟語というか故事成語としても、非常に大事な言葉ですし、個人的には座右の銘にしてもいいぐらい、いい言葉だとは思うんですけれども、そこでやはり思考停止に陥ってしまわないようにしなければならない。実際に小規模校における切磋琢磨というのが行われていないかといえば、やはりそれはそこで出会った子供同士の中では切磋琢磨が行われていると思います。
 ただ一方で、そういった子供の社会関係の幅をどうやって広げてあげられるか。つまり、子供たちが小中学校9年間の間で出会っていくことのできる他者というのを、どういうふうに幅広く確保するかという意味では、やはり規模の問題ということが生じると思いますので、「切磋琢磨」という言葉の中身をぜひしっかりと、思考停止に陥らないように改めて議論してもらえるような、そんな手引きに改訂していくということはやはり考えていかないといけないと思います。
 実際、国の教育振興基本計画を見ましても、「切磋琢磨」という言葉は使われてはいるんですけれども、それほどたくさん使われていないというところです。これも実際に数えていただくと、1期のときは1か所、2期のときに3か所ありましたけれども、3期、4期も1か所でした。そういう意味で、27年手引きでは切磋琢磨というのが一つの大きな特徴だったのかもしれませんけど、今回改訂ということで一歩踏み込んで、児童・生徒の社会関係の幅をどう考えるかというようなことをぜひ、改訂の際に入れていただくことが必要だと思いました。以上です。

【貞広座長】  ありがとうございます。ちょっと私から事務局に御質問なんですが、今日、例えば丹間委員からいただいた意見を反映してさらに修正を加える余地はあるということでよろしいですか。

【草野教育制度改革室長】  事務局草野でございます。もちろん会議としての報告でございますので、やり方としては、今回の会議で案がとれるというのもありますし、御意見をいただいて、例えばもう1回なのか、あるいは座長一任という形にさせていただくのかというところは、当然それも射程に含めた会議の運営でございます。

【貞広座長】  できればということですよね。今の御指摘はとても重要だと思うんですけど、引用は引用として、例えば切磋琢磨の部分を少し現代的な解釈で注を付けるとか、多様な価値観や多様な他者との協働により新たな価値を創造するとか、何かそういうニュアンスも必要だという御意見のように思ったんですけど、丹間委員いかがですか。

【丹間委員】  ありがとうございます。ぜひほかの委員の御意見も聞いてみたいなというところであるんですけれども、やはり故事成語ということで、この言葉から描くイメージが人によってかなり異なるのかなとも思いますし、自治体によっても受け止め方が変わってくる部分かなと思います。
 各自治体の適正規模・適正配置の計画を見てきた中でも、やはりこの言葉がよく使われているところです。ただ、やはり実際の学校教育の計画を立てるという上では、子供たちの出会える他者というところまで踏み込んでいく必要があると思いまして、この部分がやはり一番気になったということで発言いたしました。

【貞広座長】  ありがとうございます。丹間委員からかみしめるということで御指摘いただきましたが、思考停止に陥らないでということで受け止めるのか、何らかの注を付けて、もう少し意味を開いていくようにするのかというのは、検討の余地があるかもしれません。
 ほかの委員の方もこの点も含めて御意見をいただければと思います。いかがでしょうか。
 では牧野委員、どうぞ。

【牧野委員】  ありがとうございます。これまでの議論の積み重ねをしっかり反映したまとめにしていただいたかなと思うところであります。
 私としては、6ページの真ん中に出てきます児童・生徒の学びの環境の改善であることを常に忘れてはならないというところをどういうふうに担保していくかということではないかなと思っています。そういう意味では12ページ、課題の継続的な検証という形で書いていただいたところにも、しっかりそういった考え方を反映してくれているのかなと思っております。
 文科省としての取組ということで、最後に17ページで、引き続き把握することが必要であるという言い方で書いてくれていますが、12ページと17ページで、多少温度差があるかなという感じもありまして、私の感覚で言えば、17ページも12ページと同じぐらいの熱量で、文科省もしっかり、これからもコミットしていくよということを決意表明じゃありませんけれども、しっかりと示してもらえればなと思います。
 どういうふうに書くかは、それこそ座長一任でもいいんですけれども、少なくとも、説明でも言っていただいたとおり、手引きを改訂すれば終わりというわけではなくて、ちゃんとそれをどのような形でPDCAで回していくのかということについては、しっかりと考え方を明らかにしていただいたほうがいいかなと思っております。

【貞広座長】  座長一任になる可能性も含めてちょっと細かく聞いちゃうんですけれども、今後の手引改訂に向けての部分にもうちょっと加筆をしたほうがいいのではないかという御意見と承りましたが、それでよろしいですか。

【牧野委員】  結構です。

【貞広座長】  ありがとうございます。ではほかの委員の方々、オンラインの委員の方もいかがでしょうか。
 では猿田委員お願いいたします。

【猿田委員】  私としては、行政機関の職員として手引きを見たときに、内容的に非常に網羅されていて心強い手引きだなという印象を受けております。6ページの教育目的の優先であったり、7ページの形式的な参加を回避するためのプロセスだったり、そういったことも盛り込まれていていいなと思っております。また、案件がたくさん整理されているがゆえに、議論の余白とかそういった自主性を出すということも念頭に入れてもらいたいなと思っておりまして、それも最後のほうに書かれていて、非常に配慮された手引きで、使う側の教育委員会の職員とか行政機関の職員は非常に心強いんじゃないかなと感じております。
 丹間先生の「切磋琢磨」は私も実は住民向けの説明では結構使うんです。1町に1校とか、1つの自治体に小・中学校1校とかという現状が多くなっている中で、他者との関わりの中で成長していくということをどう確保していくかというのはすごく大事な点だと思います。私が具体的に使ったのは、教室をオープンスクールにするときに、オープンな教室配置をするときに、見えるほうが切磋琢磨しやすいんじゃないですかということを住民に向けて説明した記憶があります。
 どうしても社会の中で生き抜くために、競争とは言わないですけども、他者と関わりながら切磋琢磨していくということはすごく大事な要素だと思いますので、故事成語だと毛嫌いせずに使ってほしいなと感じています。以上です。

【貞広座長】  ありがとうございます。それでは、ほかの方いかがでしょうか。追加でも結構ですけれど、いかがですか。
 切磋琢磨どうしましょうか。私からも全体的な意見ではなくて、切磋琢磨問題に関連してなんですが、恐らく同じ方かもしれないんですけれども、「社会性の涵養」という表現も解釈に揺れがあるんじゃないかというような御指摘もあって、これも本当にそうだなと思いまして、例えば今、学習指導要領の改訂をしている中では「民主的社会の担い手となる」というような言葉を使っているので、その辺りをちょっと追加していくというのも、横との関連ということを考えるとあるのかなとも思いました。
 ほかに多義性がある言葉を使われているというのは、猿田委員のお言葉をお借りすると議論の余白があって、より地域の主体性が発揮しやすくなるという面もあるんですけれども、逆にあまり幅があると、というところもあるので、塩梅が難しいところだなとは思います。
 ほかよろしいでしょうか。いかがでしょうか。丹間委員、どうぞ。

【丹間委員】  猿田委員ありがとうございました。私自身は決して故事成語を毛嫌いしているわけではなくて、切磋琢磨を座右の銘にしてもいいかなと思っているところです。
 今ちょうど3月ということもあって、これから卒業シーズンだと思うんですけど、やはり小規模な学校を含めて一人一人の児童・生徒がどんなふうに育っていくかというところをしっかり見届けていくことも大事だと思います。小規模だから必ずしも切磋琢磨できていないということではなくて、様々な意味で具体的な制限がある場合もあるんだというところで、出会える他者の少なさとかその関係性の固定化とか、そういった課題はやはりあるのかなと感じているところなので、卒業生だけじゃありませんけれども、どういう学びが保障されているかというようなことをまずはしっかりと各学校、各自治体で検証した上で、私たちが地域・学校で目指す切磋琢磨とは何なのかということをしっかり議論してもらわないといけないと思いました。猿田委員がおっしゃったのは、それを実際にオープンスクールという具体的な例として議論し、対話していただいたんだと思いますので、そういう形がやはり望ましいというか、大事なんだなというふうに伺いました。以上です。

【貞広座長】  分かりました。切磋琢磨の解釈の余地はもろもろあるけれども、例えば7ページ目のところも今回加筆していただいたところで、この地域ではどんな教育を大切に期待していきたいかという視点とひもづけつつ、具体的な教育のありようを考えながらみたいな、そういう解釈をしていただけるように、少し修正を考えてみるというところでしょうか。
 ほか、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、今の点、若干難しい宿題ですけれども、事務局からありますか。

【草野教育制度改革室長】  事務局草野でございます。ありがとうございます。
 まさしく切磋琢磨とか社会性の涵養のところ、本日御議論、御意見もいただきましたので、こういう趣旨なんだというところを少し書き加えるというところで、27年手引きの改善として、このような視点も考えていく必要があるという話と、あともう一つは、今まさしく丹間委員、あと座長からもいただいたように、この言葉をどう受け止めて具体的なイメージとしていくんだというところも併せて考えていくことが必要だというところを具体化、追記していく必要があるという御意見かなと、事務局として理解しております。

【貞広座長】  ちょっと難しめですけど、引き取っていただけるということで、まさに27年の手引きの現代化という感じになるのかなと思いました。ありがとうございました。
 それでは、御議論いただいた内容を踏まえ議論のまとめについては私のほうで事務局と案文の調整を行わせていただければと思います。修正については、座長一任とさせていただければと思いますが、よろしいでしょうか。

【貞広座長】  ありがとうございます。それでは、御異論がないようですので、そのように対応させていただきます。もちろん修正後の議論のまとめにつきましては、後日委員の皆様にお示しをさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
 では事務局から手引きの改訂の今後の見通しについてお願いいたします。

【草野教育制度改革室長】  今後の見通しでございますが、本日、座長一任という形でいただきましたので、意見の調整をさせていただくとともに、それがまとめとして取りまとまりましたら、手引き改訂の具体的な作業を進めていきたいと思ってございます。
 具体的には、この会議でもヒアリングであったり、自治体の皆様、専門家の皆様から資料などもいただいております。ですので、参考資料の充実といったところも手引きの改訂に合わせては、しっかりしていく必要があると思っておりますので、その作業含めまして、やはり数か月程度はかかると思っております。
 本有識者会議については、設置紙のとおり、本年度末、今月末まででございますけれども、改訂版につきましては、もちろん御報告、御相談申し上げたいと思っておりますので、よろしくお願いできればと思っております。以上でございます。

【貞広座長】  ありがとうございました。この会議は本日を含めて本日9回目でございます。9回にわたりまして、学校の適正規模・適正配置の在り方について、委員の皆様から御意見をいただく、または今御説明ありましたとおりヒアリングも行わせていただいてきました。今回最終回ということになりますので、委員の皆様からこれまでの会議を通しての御感想や今後への期待、展望、期待という部分が大きいかもしれませんけれども、お話をお一人ずつ頂戴できればと思っております。
 こちらの勝手で申し訳ありませんが、五十音順でお伺いできればと思いますので、加藤委員、猿田委員、丹間委員、牧野委員の順番でお願いしたいと思います。
 それでは、最初に加藤委員お願いいたします。

【加藤委員】  会議にこれまで参加させていただいてありがとうございました。大変勉強になる内容が盛りだくさんで、いろいろ自治体の事例なども紹介いただきました。議論のまとめではかなり工夫されたと思うんですが、全ての事例を網羅しきるのもなかなか難しかったんじゃないかなというふうに思います。
 私自身は研究面でもそうですけども、自治体の適正配置の会議に関わってくる中で、やはり維持したいというところと、いろんなリソースを集中してというところのジレンマの中で、どこかで線引きをする、どこかで選択をしなくちゃいけないというところに実際もっていかなくちゃいけないといいますか、そこまで意思決定しなくちゃいけないということで、そういう意思決定に向かうまでの必要なプロセス、こういう材料で、こういう手順で、こういう内容について、また、こういう方々から意見や考えを聞くという、そういうプロセスをたどっていくことの重要性を研究的にも、実践面でも、実感しているところでありますが、そういう意味でも、議論のまとめは、そういったところの配慮をいただいたというふうに思います。
 ちょっと感想みたいなところで言うと、都道府県の支援とか、都道府県がいかに関わるかというところをかなり書いていただいているということは私も確認させていただきまして、私が加えて意見を言う必要のないぐらい、都道府県の支援、関与、今後取り組むことについて書いていただいたというところで、私としては、この議論のまとめ、よろしいんじゃないかなというふうに思います。どうもありがとうございました。

【貞広座長】  ありがとうございました。では猿田委員お願いいたします。

【猿田委員】  委員の中で行政機関の職員として入っているのは私1人で、その責任というか役割をかみしめながら、参加したつもりですが、うまくいったかなという心配もあります。個人的には委員を引き受けた後に人事異動になってしまって、教育現場を離れることになってしまって申し訳ないなと感じることもありました。9年ぶりに首長部局に戻って、時間の流れとか変化の大きさというのは特に感じています。ここ数年のAIの進歩とかには特にすごく驚かされています。学校もそういった社会の変化の影響を受けていて、ここに限らず、教育行政全体が社会の要望に応えていくことが求められているのかなというのは、立場が変わってすごく感じます。
 本日の会議では、「現代化」という表現を用いておりましたが、常に現代化が求められているのだなと思っております。1年間の会議を通して、本当に様々な事例を見させていただきました。学校というのは、住民にとって、ごく当たり前の日常的な行政サービスなんですけども、実はそれぞれ特色を持っていて、文科省が定めた共通のルールの中でも、魅力的な取組をしているということを、たくさんの事例を通して見させていただきました。特色的な取り組みというのは、実は、地域の課題を解決するための対応と捉えることができて、ある意味それも現代化のアプローチなんじゃないかと思っております。
 規模や配置という観点からは、社会課題との距離とか社会の変化、社会の要望とかに対応できる能力をどのように高めていくのかということが非常に大きくなっていくと感じています。それぞれの自治体が主体となって考えていけるような手引きになっていくんじゃないかなと思っています。きっとこのことは、社会課題を解決するアプローチになると思うので、それぞれの地域が子供の学習環境としてふさわしい場所をこれからもつくっていってほしいなと感じています。私からは以上です。

【貞広座長】  ありがとうございます。それでは、丹間委員お願いいたします。

【丹間委員】  9回の会議ありがとうございました。私としては、新しくこの3つの広域化、総合化、現代化という改訂の観点はもちろんなんですけれども、もう一つ大事なことがありまして、資料2が分かりやすいと思うんですけれども、この27年手引きの基本的考え方が引き続き妥当だということで、基本的な考え方がやはり大事だということを、この9回で確認できたと思います。つまり、全面改訂ではなくて、この27年手引きの重要な3つの点を再確認できたということで、やはり児童・生徒の学校教育の条件整備というのが検討の中心だということは普遍的に変わりません。また、この手引きというのが自治体に対して、こうしなさい、ああしなさいというものでは決してなくて、あくまでも設置者である地方公共団体が決めていくんだということで、やはりこの手引きはそのための材料というか、考えていただく際の大きなきっかけにしていただきたいなというのが一番強い思いとしてはあります。
 この後、数か月後に改訂がなされるということで、その際にはかなりインパクトがあるのではないかなと思っています。各教育委員会ではぜひ、この手引きを部分的に読むのではなくて、しっかりと全体を読み込んでほしいと思っています。そして、その読み込むといったときに、もちろん職員の方々に読み込んでいただくんですけれども、ぜひ地域の方や保護者の方、さらには子供たちにも可能かもしれません。今回私は、学生と一緒に授業でこの議論のまとめ素案を読んだりもしましたけれども、そういった形でぜひいろんな方と一緒に手引きを読み込んで議論していただくということが大事だと思います。
 その際、資料2のポンチ絵には出てきていませんけれども、今回の改訂に向けての議論のまとめには、合意形成、つまり、進め方の部分にもかなり具体的なことを、発表や事例も踏まえて書き込めたと思っていますので、そこのところをぜひ大事にしていただくということが大切になってくると思います。
 前回の第8回の会議のときに私の発表への御質問を牧野委員からいただいていまして、コミュニティ・スクールに関して十分にお答えできていなかったところがあるんですけれども、やはりいろいろな事例報告を聞いて、また、調査研究の結果も聞いて思うのは、日本の学校というのは非常に多様であり、地域の実態、実情というのも本当に様々だということです。そういう中で、それぞれの地域で、何かその地域に共通の物事を決めていく際の決め方とか、それを決めてきた地域の経験値にも本当に差があると思うんです。特に平成の合併で市町村は広くなっているところもありますので、それぞれの地域における自治の経験や仕組みがどうなっているのかということを、学校教育の側からしっかりと確認し理解した上でないと、この学校適正規模・配置の進め方のロードマップを描くにしても難しいのかなと思います。ぜひその自治体の中でも地域ごとに多様性がありますので、自治の経験や仕組みというところまでしっかりと踏まえながら議論に着手し、対話を進めていくということを願っています。以上です。

【貞広座長】  ありがとうございました。では牧野委員、お願いいたします。

【牧野委員】  この会議に最初から参加させていただきまして、実際にこの手引き改訂の議論をここまで進めてくることができたのは、貞広座長はじめ、委員の皆さん方、そして、それをしっかり受け止めていただいた事務局の皆さん方の御尽力の賜物だと思います。その中に加えていただいたこと、本当に感謝申し上げます。ありがとうございます。
 私自身は、今まで文部科学省さんといろんな仕事をともにさせていただいてきていまして、一番多く関わっているのは今もそうですけれども、高校教育改革です。高校教育改革に時間もボリュームも、一番関わってきております。あと、大学の教育改革にも関わってきて、よく考えてみると、小・中学校、義務教育の教育改革に関わったのは、もしかしたらこの会議が初めてかもしれませんが、そうした意味で、いろんな事例も含めて学ばせていただきました。
 市長時代は、考えてみれば小・中学校が一番身近な教育改革の対象として、自分自身も取り組んできたということもあるわけですが、やはりここに書いてありますように広域化、総合化、現代化という視点が確かに必要だなと思います。特に、私自身は、ここで立ち止まっているわけにはいかないんだと、今の地域を取り巻く環境変化というのは非常に大きなものがあってこれからもまたかなり変化していく、小中だけを見ていては分からない部分があって、やはり幼保、小中、高校、大学をトータルに見て、変化の中でどうしていったらいいかということを常に考えていかなければいけない立場にあるかと思います。
 そういう意味では、これだけ頑張って改訂に向けてやってきているわけですけれども、改訂が終わった時点からもう次が始まるということでありまして、ぜひその視点で、これからもさらに改革が進むような、そんな取組を続けていただければということを切に望むところであります。本当にありがとうございました。

【貞広座長】  委員の皆様、ありがとうございました。それでは、私から感想めいたことも申し上げられればと思います。
 まずもって委員の皆様、または今日御出席ではありませんけれども、ヒアリングに御協力いただいた自治体の方や企業の方々に、大変議論に当たっての非常に貴重な御報告をいただきましたことを改めて御礼を申し上げたいと思います。御支援いただいた事務局にも心から感謝を申し上げます。ありがとうございます。
 私は、前の27年度手引きの議論にも加えさせていただきまして、ゼロから生み出す、なかなか手のかかる手引きだった記憶ですけれども、まさに今回の改訂がしっかりバージョンアップになったかなと思っています。そういう意味で、丹間委員もおっしゃったように、多くの方々に読んでいただきたいなと思っています。
 27年度の手引きの基本的な考え方、3つの観点は引き続き確認をされたわけですけれども、とりわけ今回の改訂において、2番目の観点、各地方公共団体において主体的に判断を行う必要があるということがより強調された、共有してほしい視点としてより強く押し出されたということと、合意形成も含めてかなり具体的なところまで踏み込んで書いていただいたというのは、とても重要な点だと思います。全国一律の答えは存在せず、新しい時代の学校の姿をそれぞれの自治体の方が住民との協働を通じて主体的に描き出すということがとても大事で、この地域ではどんな教育を大切にしていきたいかということをまさにその地域の方々に考えていただく、ただし、考えていくプロセスが難しかったら上位政府の県教委がしっかりと支援をしてくださいということです。ここが非常に重要かなと思っていますし、この地域ではどんな教育を大切にしたいかということが起点になるということが強調されたのも、とても大事な視点だと思っています。
 その上で期待ということですけれども、1つ目は、まだ先のことかもかもしれないぐらいに思っている自治体さんも、できるだけ検討は早く手をつけていただきたいということです。ファインコラボレートさんの御報告にもありましたけれども、すごく時間がかかることです。さらに、この地域ではどんな教育を大切にしたいかということをしっかりと検討するには、恐らくファインコラボレートさんからお示しいただいたものよりもさらに時間がかかる可能性もあります。ですから、まだ時間があると思う段階で、とにかく早めに手をつける、それで検討の上では再配置はしないということになることもあろうかと思いますけれども、ぜひみんなが議論の場についてどうしたいかを考えるということに早く着手していただきたい、それがあってこそ、この手引きが生きてくるんだと思います。
 2番目です。これは牧野委員もおっしゃっていましたけれども、小学校、中学校、初等中等教育に閉じた話ではありませんし、教育だけではなく、地域をどういうふうに持続可能にパワーアップしていくかということと強く連動していることだと思います。この地域をどのようにしていきたいかということと同じことなんだと思います。そういう意味では当然のことながら、小中に閉じるのではなく、今非常にホットイシューになっている地域の高等学校をどうするかという高等学校の在り方や、高等学校区全体を含めた教育環境の在り方ということと強く連動している話ですので、そうした視点も持ちつつというところで、一個たりとも同じ解はないんだと思うんですよね。もちろんグッドプラクティスを参照することはできますけど、参照するに当たっては自分たちの地域に適合するように調整をしてその知恵を取り入れるということで、やはり全国で一つたりとも同じものがないはずですので、結構大変なことだと思います。こんな大変な球を投げられて、というふうに思う自治体さんもあろうかと思いますけれども、やはりそこで、自分でつくり上げて検証し続けていくということが大事だと思いますので、できるだけ早く手をつける、そして、少なくとも高等学校も含めての構想の中で考えていただくということが重要かなと思いました。
 いずれにしても、委員の方だけではなく、ヒアリングに協力してくださった方々からも御支援をいただいた議論のまとめでございますので、多くの方々にこれを読んでいただけるようにと期待をしているところでございます。私からの感想としてさせていただきます。
 それでは、引き続き事務局のほうから、黄地初等中等教育企画課長より御挨拶をお願いできますでしょうか。

【黄地初等中等教育企画課長】  ありがとうございます。初等中等教育企画課長の黄地でございます。今日が最終回ということで、本当は先生方とも、またこれからも一緒にやりたいところではございますが、一区切りということでございますので、一言御挨拶させていただきます。
 これまで9回にわたり精力的に御議論いただきまして、本当にありがとうございます。思えば今の手引きが平成27年ということで、10年ほど前ですけども、10年の間に本当にいろいろ社会状況が変わりましたし、また、今後の10年を見据えても、大きく変わることが予想されるところかなと思いながら議論を聞かせていただいたところでございます。そういった意味で先ほど牧野委員からもお話ありましたように、やはり検証・改善のプロセスというのは、これからもしっかり進めていかないといけない、そのための御議論でもありましたし、手引きにもそういった視点をしっかり反映させていきたいと思ったところでございます。
 これまでも皆様から様々な御意見を頂戴する中で、やはり教育条件をしっかり改善するんだということを第一義としながらも、広域化、総合化、現代化の視点を加えていこうということでございますので、まさにそれを前提にした主体的な検討がよりよい形で進められるように、地域の皆様にとってまさにかゆいところに手が届くような良い手引きを、会議の報告書を受け止めて、作成していきたいと思っております。
 また、国レベルでも今日、国交省様にも来ていただいていますけれども、やはり広域化、総合化、現代化ということを考えたときに、高校改革などもそうだと思うんですが、やはり教育委員会だけで議論するというのではなくて、例えば首長部局、地元の産業界、大学関係者、さきほど小中高というお話もございましたけども、そういった方々とも議論して、検討に加わっていただくことも必要かもしれませんし、また、学校現場レベルでいうと、コミュニティ・スクールの取組のように、地域の方に入っていただいて、自分の地域をどうやったらよりよくできるのか、どういった教育をすればいいのかということを議論する中でビジョンを立てて、学校の適正規模・適正配置につなげていくというところが非常に大事だなということを、この9回の会議を通じて、我々も改めて認識したところでございます。
 そうした意味においては、若干お時間いただきますが、しっかり参考になるような手引きをつくらせていただいて、ぜひこれを現場で活用していただけるように、我々として今後もしっかり汗をかいてまいりたいと思いますし、また、国レベルでも、文科省だけではなくて関係省庁様と連携できるところはしっかり連携しながらやってまいりたいと思いますので、委員の皆様におかれましては、また、地域の皆様におかれましても、引き続き、御助言・御指導をお願いできればと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。

【貞広座長】  ありがとうございました。
 以上で第9回の議事は終了でございます。委員の皆様方と議論してまいりました学校の適正規模・適正配置の在り方についての検討が、全国の各自治体におかれましても、先ほども申し上げて重ねてになりますけれども、結論を先送りすることなく検討が進んでいくことを心から願いまして、閉会とさせていただきます。
 先ほどもお話がありましたとおり、そうした自治体の検討に資するよう、手引きの改訂も、本議論を踏まえて、どうぞよろしくお願いいたします。
 全9回にわたりまして、大変重要な議論に御参画をいただきました委員の皆様をはじめ、全ての皆様に心から感謝を申し上げまして、閉会といたします。皆様どうもありがとうございました。
 
 

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