「令和の日本型学校教育」を推進する学校の適正規模・適正配置の在り方に関する調査研究協力者会議(第8回)議事録

1.日時

令和8年1月16日(金曜日)14時00分~16時00分

2.場所

文部科学省 ※対面・WEB会議の併用(傍聴はYouTube Live上のみ)
(東京都千代田区霞が関3-2-2)

3.議題

  1. 丹間委員からの御発表
  2. 静岡大学島田准教授からの御発表
  3. 国土交通省からの御発表
  4. 体育・スポーツ施設の複合化・集約化について
  5. 「令和の日本型学校教育」を推進する学校の適正規模・適正配置の在り方に関する調査研究協力者会議 議論のまとめ素案について

4.議事録

【貞広座長】  では、定刻となりましたので、ただいまより第8回「令和の日本型学校教育」を推進する学校の適正規模・適正配置の在り方に関する調査研究協力者会議を開催いたします。本日も御多忙の中、御出席いただきまして誠にありがとうございます。皆様、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、本日の会議開催方式と資料につきまして、事務局より御説明をお願いいたします。

【草野教育制度改革室長】  事務局、草野でございます。
 本会議は、ウェブと対面を組み合わせたハイブリッド形式にて開催をさせていただきます。報道関係者と一般の方向けに本会議の模様をYouTubeで配信しておりますので、御承知おきください。
 会議を円滑に行う観点から、大変恐れ入りますが、御出席の皆様におかれましては、御発言のとき以外はマイクをミュートにしていただくようお願いいたします。カメラにつきましては、委員の皆様は、御発言のとき以外も含めて、会議中はオンにしていただければと思います。
 次に、資料の確認でございます。本日の資料は、議事次第にあるとおりでございますが、1点補足として、参考資料の1として「部活動の地域展開等に向けた移動手段の確保について」というものを御用意してございます。こちらは議題3で御発表いただきます国土交通省さんの内容と関連する内容として、部活動の地域展開における移動手段の確保というところで国交省さんと連携をしている事例の資料となりますので、御紹介でございます。
 資料について不足等ございましたらお知らせください。よろしいでしょうか。
 以上でございます。

【貞広座長】  ありがとうございます。それでは、本日の議題に入らせていただきます。
 本日は、初めに丹間委員より、平成27年の「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引」策定後の振り返りをいただきます。次に、静岡大学の島田先生から、手引改訂に向けた視点について御発表いただきます。続きまして国土交通省様より、通学手段の確保とも関連して交通空白解消に向けた取組を御発表いただきます。また、体育・スポーツ施設の複合化・集約化についてスポーツ庁より御発表いただきます。そして最後に、本協力者会議の議論のまとめ素案につきまして議論を進めるという段取りで進めたいと思っております。よろしくお願いいたします。
 では、議題1は、丹間委員からの御発表について議論できればと思います。それでは、丹間康仁委員より、「2015年『手引』以降の学校規模等の動向」について御発表いただきたいと思います。御発表の後、質疑応答と議論の時間を設けます。では、よろしくお願いいたします。

【丹間委員】  よろしくお願いいたします。発表の機会をいただきましてありがとうございます。前回第7回の会議におきまして牧野委員から、現行の2015年手引の効果検証が必要だという御発言もありまして、私も同じように感じていたところです。
 ちょうど私のほうで、2枚目のスライドの下のほうに書いてありますけども、日本教育制度学会の論文に、「学校適正規模・適正配置政策と小規模校の存続・統合方策―文部科学省2015年『手引』以降の動向から―」という論文を昨年10月に書いておりました。この論文の結果の一部を踏まえながら、この効果検証について今回発表させていただきたいと思っております。
 2つ目の箇条書きにありますとおり、2015年手引というのは、単なる学校統廃合の手引ではございませんで、設置者である市町村が最善の選択をしていくということを基本にしております。その上で、この2015年の手引を文科省が示した後の10年間で、大きく2つの問いがあります。1つが、全国の公立小中学校の規模はどのように変化したのか、そして2つには、学校規模の現状を踏まえてどのような教育の質向上の取組が展開したのかということであります。
 では、まず学校規模の動向から見ていきたいと思います。3枚目のスライドです。学校規模のトレンドはどのように変化したのかということで、手引が出された2015年1月、2014年度になりますけれども、この2014年度の学校規模の状況、それ以降10年間、毎年度を学校基本調査に基づきグラフにしたのが図1になっております。注意点としましては、私の方で学校基本調査係に確認したのですけれども、この学級数別学校数の集計というのは、単式学級、複式学級、そして特別支援学級の総和によって集計されている。公開されているデータでは、その個別の数字については出ていないということですので、この後のグラフというのは特別支援学級数を含んだ学校規模であるということを最初にお断りしたいと思います。
 まず、この最初のグラフが小学校になっています。12から18学級校というのを水色で示しています。30%前後で推移していることが分かると思います。6から11学級校と、1から5学級校の割合は、黄色とオレンジですけれども、減っている。他方で、黄緑と緑、19から24学級校や、25学級以上校の割合が増えているということが分かりました。
 次に中学校です。4枚目のスライドです。中学校では、12から18学級校は32%台を維持しています。19から24学級校も12から13%前後での推移で、6から11学級校の割合は30%台だったものが、この10年間の期間後半に来て減少に向かってきています。1から5学級校の割合も19%台から18%台に微減しているということが分かりました。他方で、25学級以上校、緑色の部分ですけれども、それが4%台だったものが5%超ということで、増加をしていることが分かりました。
 5枚目のスライドに入ります。義務教育学校についても見ておきたいと思います。2016年度より設置されておりますので、各地で新設が進む中では、小中学校に比べると割合の変動は大きくなっています。法令上の標準としては18から27学級ということですけれども、実際にそのレンジにあるのは、水色のところで、2割程度になっています。むしろ標準を下回る黄色やオレンジ、9から17学級校、1から8学級校というのが全体の半数を超えている状況にありました。一方で、緑色のところですが、標準を大きく上回る37学級以上校もありまして、義務教育学校については二極化とも言える状況ではないかというふうに捉えることができます。
 そして、6枚目のスライドに入ります。ここでは、実際にこの10年間でどの規模の学校が増えていて、あるいはどの規模の学校が減っているのかということを確認してみたいと思います。もちろんこれは10年間の差で見ていますので、その間の増減について細かいところは把握することができていません。
 まず全体として、小学校については、こちらに書いたとおり、全体で9.7%、公立の本校というのは1,981校の減少となっています。特に大きく減少しているのが6学級と7学級の小学校、また、それ未満の小規模校というところでした。他方で、23学級以上の大規模校、これが広い範囲、60学級を超えるようなところも含めて増加しているということが分かりました。
 次に中学校です。7枚目のスライドになります。学級数別学校数の増減を見ておりますけれども、中学校については694校の減少と、3学級校の減少数が最大で、4学級校、7学級校も大きな減少を見せました。5学級校が大きく増加しているという状況もありました。9学級以上になると増加と減少が交錯していて、22から42学級では広い範囲で増加が見られました。他方で、43学級以上の中学校の新たな発生、ここでの増減はなかったということで、小学校ほど巨大な規模の学校の新たな発生は見られなかったということになります。
 以上が規模の動向になります。
 それを踏まえて、大きな3番ですけれども、教育の質向上を目指す取組ということで、手引の公表後に文科省では、学校教育魅力化フォーラム、あるいは学校魅力化フォーラムを開催しております。毎年度2から7件の自治体からの発表ということで、このフォーラムの発表の内容について分析をさせていただきました。実際に自治体では本当に様々な教育活動の工夫であるとか教育制度を活用しているんですけれども、今回の分析では、その自治体が他の自治体に向けて発信しようとしたという趣旨を重視するために、あくまでも発表スライドの中と、それから、この発表は全てYouTubeでアーカイブされておりますので、私も全て拝見させていただきまして、その口述の説明の中で取り上げられた取組を抽出して事項化したというものになります。ですので、次の9枚目のスライド、こちらに表が載っておりますけれども、ちょっと丸が場合によっては足りないんじゃないかという声があるかもしれませんが、あくまでも、そのスライド、それから御説明の中で取り上げられたものに丸をつけていっております。時間がありませんので、細かいところは後ほど見ていただきますとして、次の10枚目のスライドにまとめております。
 結果としては、大きく6項目で分類をしました。施設、推進プロセス、制度的位置づけ、教職員体制、教育経営・学校運営、教育活動で様々な工夫が見られました。特に学校運営に関してはコミュニティ・スクールでの協議というところに多くの丸がついていた、多くの事例がそれを行っていたということです。そして教育活動の展開においては、合同授業や合同行事の実施が多く見られました。ただ、ここでいう合同というのは、統合に向けてのプロセスの中での合同化もあれば、今後小規模な学校を存続させていくための定常的な合同化というのも見られました。特にこの定常的な合同化を行う上では、ICT、それからスクールバスの活用が行われている状況も捉えることができました。さらにこれに加えて、統合校への教員加配や、教育活動のネットワーク化が教員研修にも連動しているような状況を捉えることができました。そして、特色ある教育活動の展開とも連動しており、ふるさと学習の取組や、地域課題解決の取組を紹介している自治体も見られました。
 児童生徒数の確保や交流機会創出のためのネットワーク形成としては、自治体内では小規模特認校の取組、それから自治体を超えたところでは教育留学の取組が紹介されていました。その他、合意形成に関するところですけれども、積極的な情報発信や対話の場づくりということで、推進プロセスへの言及も多く見られました。
 最後にまとめを行いたいと思います。今後の手引改訂への視点になればと思っております。大きく3つあります。
 1つ目は、学校規模の動向を踏まえた検討課題ということで、児童生徒数の減少傾向が続いている中でも、小規模校の割合が増加することなく、標準規模相当の学校の割合を維持してきた、これは一つの大きな成果であったというように受け止めております。その上で、小規模校の実数自体が減っている状況が捉えられましたし、また他方で、数としては少ないんですけれども、開発地域等と思われますが、極端に大きな学校が出現している例もありましたし、標準を超える大規模校があるということが確認できました。これを実際に見ていきますと、政令市や中核市等で、これは適正規模を上限だけでなくて下限もそうですけれども、12から18学級よりも大きく設定している場合があり、12から24学級とか、18から24学級とかそういった例も見られて、児童生徒数の増減にいかに対応していくのか、繰り返しの統合を短期間で行わないようにするなど、やはり時間軸を考慮した適正規模の検討が必要だというふうに言うことができると思います。
 そして2つ目は、特別支援学級数の増加をどう捉えるのかということです。これまで見てきたグラフですけれども、実際には各学校の学級数を押し上げている、全体を右に寄せているというか、上に押し上げているような状況もあります。自治体によっては拠点校化しているところもありますが、ここに参考値を書いたとおり、今、特別支援学級を設置している学校の割合はかなり大きくなってきています。自治体全体でインクルーシブな学校規模・配置の計画化が課題になってくるというふうに考えます。
 最後、3つ目が変動する学校規模への向き合い方というところです。やはり子供の数が減っていくことや、それに伴って学校規模が小さくなっていくことを受け身で捉えないということが非常に大事で、この手引を基に各自治体が積極的な教育活動をしていこう、そういうきっかけにしていくことが一番大事なのではないかなというふうに考えているところです。学校間はもちろんですけど、自治体を越えたネットワークの形成と拡張が鍵です。また、この手引後の10年間で、地域と学校の協働の制度化が大きく進みました。そういった動きとも重ね合わせながら、学校教育としてどのような環境や関係の中で子供を育てていくのか、統合ないし存続を通して社会や地域との関わりをどうデザインするのかということを考えていく、そのきっかけにこの手引がなっていけばと考えているところです。
 以上です。

【貞広座長】  ありがとうございました。それでは、ただいま丹間委員より御発表いただきました内容等につきまして、質問や御意見を承ります。対面の方は名立てを立てていただき、オンラインの方はZoomの挙手ボタンを押していただければと思います。いかがでしょうか。
 加藤委員、どうぞ。

【加藤委員】  オンラインで失礼します。茨城大学の加藤でございます。1つ確認というか質問は、今映っているスライドの説明の中に「自治体によっては拠点校化も」とあるんですけども、この拠点校という意味はどういう意味でしょうか。

【貞広座長】  では、丹間委員、お願いいたします。

【丹間委員】  御質問ありがとうございます。これは特別支援学級を集約して置いている学校と、そうでない学校があるということで、一部の自治体では、特別支援学級が置かれていない学区に住んでいるお子さんが別の学区の学校に通っているような実態もあります。これは今100%設置されているわけでもございませんし、障害の種別もありますので、そういう意味で自治体として特別支援学級をどんなふうに配置していくのかということが課題になってくるかなと、そういう趣旨で書かせていただきました。

【加藤委員】  置いてある学校が拠点という意味でしょうか。

【丹間委員】  そういうことです。少し言葉が分かりづらくて申し訳ありませんが、そのような意味になります。

【加藤委員】  置いてある学校が拠点と書いてある後に、インクルーシブな計画化が検討課題というのは、これはどうつながるんでしょう。

【貞広座長】  このつながりをどう解釈したらいいのかという御質問ですよね。

【加藤委員】  実際には押し上げていてという話があり、自治体によっては拠点校化をしているけどもインクルーシブが課題だと、3つ話が私の中でどうつながっているのかがちょっと分からなかったので、何か意味があるのであればと思って確認というか、解説というか、お願いしたかったということです。

【貞広座長】  ありがとうございます。こちらで短い時間でお願いしたので、補足をしていただければと思います。

【丹間委員】  ありがとうございます。十分な補足ができるかどうか分かりませんが、私としても、実際に自治体としてどのような形で特別支援学級を配置していくかという具体的なところについては、まだ自身でも検証できているわけではないのですが、今これだけニーズが高まっているような状況も踏まえながら、どうすれば適切な配置ができるのかということを考えていきたいという趣旨で書かせていただきました。まだその方向性を具体的に提示できる段階ではないんですけれども、これが一つ観点としてあるのではないかという提案になります。

【加藤委員】  ありがとうございました。

【貞広座長】  この点については、拠点校にするとどうしても移動を伴うことになりますので、後半の議題の移動手段の確保というところとも連動する観点かと思いました。ありがとうございます。ほかいかがでしょうか。
 牧野委員、お願いいたします。

【牧野委員】  丹間先生、本当にありがとうございます。まとめのところの視点で最初に挙げていただいた、実際に学校規模の動向をチェックしていただいて、小規模校の割合が増加することなく、標準規模相当の学校の割合を維持してきたというのが一つの成果として言えるんじゃないかと、これが確認できたというのは非常に大きいかなと私も思っているところであります。
 1つ目のことについては、聞いていて、そのとおりだというもので、2つ目の話は先ほど加藤委員のほうから話が出たので、そこはまた後の議論でもしていただければと思うんですが、最後の3点目の議論は、これが非常に重要な指摘かなと思っているんですが、お聞きしたいのは、地域と学校の協働の制度化が大きく進んだということで、これは制度としてコミュニティ・スクールといった制度化が進んだというのは事実だと思うんですが、それが地域にとってどれぐらいインパクトがあったのか。つまり、実際にそういう制度がどの程度地域の中で受け入れられてきているのか、あるいはまだそこまで行っていないのか、そのあたりについての検証というかチェックというのはどうなんですか。最後の3つ目のところ、これは非常に重要かなと思っているんですけれども。

【貞広座長】  牧野委員、それは御質問の趣旨は、制度が入っているか否かというのではなく、機能して、拡大して定着しているかどうかという御質問ですね。かつそれをどのように検証でき得るかということ。

【牧野委員】  そうです。まさに現場において、その制度がどのような形で受け入れられているか、そこを丹間先生としてどういうふうに見ているかをお聞きできれば。

【貞広座長】  よろしくお願いいたします。とても重要な点かと思います。

【丹間委員】  ありがとうございます。ここにも示したとおり、制度化自体は進んできているところだと思いますが、牧野委員も御指摘されていたように、じゃあ実際にそれが機能しているのか、あるいは定着しているのか、十分に活用できているのかというのは、かなり自治体や地域で差がある状況だと理解しております。だからこそ、学校の規模とか配置だけではなくて、地域との関わりという部分も実際にこの機会に点検して、それを活用できるのかできないのか。新たにもしかしたら協議の場なり参加の仕組みというのをつくっていかなければ、むしろ狭い参加の形の中で学校の配置や規模のことが決まってしまうということもあり得ますので、こういった仕組みが十分活用できているところでは、規模や配置の議論が連動していくでしょうし、そうでないところにおいては、規模や配置へ向き合うということもきっかけにしながら、議論していくというようなことも考えられるというふうに思います。

【牧野委員】  ありがとうございます。

【貞広座長】  機能するかどうかを支える要因というか必要条件としては、丁寧な対話ということなんでしょうか。機能している自治体さんとそうじゃない自治体さんがあるときに、どういう必要条件があると機能し得るのかというあたりはどう考えたらいいでしょうか。すみません、質問をちょっと引きずるような感じで、牧野委員はそういうことをお聞きになりたかったのかという気がして。

【牧野委員】  そうですね、引き継いでいただいてありがとうございます。

【貞広座長】  もし御知見があれば。なかなか難しいかなと、非常に地域特性も多様ですし、構成も多様ですので、難しいところかもしれません。もし御意見があればというところですけれども。

【丹間委員】  その機能するというのは、コミュニティ・スクールの機能という点でしょうか、制度としての機能でしょうか。

【牧野委員】  制度化されたもの、コミュニティ・スクールが典型だと思うんですけど、この部分は、後のまとめの話のときにもう一度してもいいくらいの大きな議論かなと思うんですね。御所見があればということで先ほどお聞きしましたけれど、もしこの制度化が地域によってかなり差があるんじゃないかと、丹間先生の受け止めがあるのであれば、じゃあその格差をどうやって縮小していったらいいかということをこの手引で考えていく、前向きに考えていこうという話は、私は非常にいい指摘だと思っていますので。

【貞広座長】  私も引き継いで投げかけましたけども、もともと非常に難しい問いであるというのは分かった上で投げかけておりますので、ここで応答いただくというよりも、牧野委員から今御提案もございましたけれども、議題で申し上げますと、議題5です。まとめ素案について議論するときに、またそれぞれの方から御意見もいただければと思っております。ありがとうございます。
 それでは、議題1についてはひとまずここまでとさせていただきます。
 続きまして、議題2に入らせていただきます。議題2は、静岡大学の島田先生より、「『手引き』改訂に向けた視点」について御発表いただきます。静岡大学島田桂吾先生、御説明お願いいたします。

【静岡大学島田准教授】  よろしくお願いいたします。静岡大学の島田と申します。まずは、このような機会を御提供いただきまして誠にありがとうございます。
 これまで主に、静岡県内の教育委員会から依頼を受けまして、学校の適正規模・適正配置の検討に携わってまいりました。その過程で本会議の議論や資料についても拝見させていただきながら、勉強させていただいておりました。そんな中、文部科学省さんのほうから、手引改訂に向けて意見を述べてほしいという御依頼を受けましたので、僅かな経験ではございますが、いろいろ感じたり考えてきたりしたことを述べさせていただきたいと思います。
 では、3ページ目に行きます。最初に、手引改訂に向けた視点という点になりますけれども、第7回で示されました議論のまとめ骨子案を拝見させていただきました。そのときに、大きく議論の背景の前提として2つ、人口減少の加速と学校教育の方向性ということが特出しされていました。ただ、これまで私が関わった感覚として、さらに加えるならば、公共施設マネジメントの存在と自然災害等に対する安全面の視点というところも視点として大事なのかなと感じています。
 まず公共施設マネジメントのほうで、この会議でも議論がありましたように、学校だけではなくて公共施設全体から検討されるため、教育委員会と首長部局の連携が不可欠だと感じていますし、また、いつまでに検討するというロードマップ作成の根拠の一つになっているところもあるのかなと思っております。また、静岡県は津波浸水想定区域内に学校が建てられていることも多いですし、近年では大雨による土砂災害や竜巻の被害なども県内で起きております。さらに、夏の暑さによる体育館の空調導入など、避難所機能としての立地や設備整備が自治体の大きな課題と認識されています。この2点についても学校の適正規模・適正配置が俎上に上がる背景として結構大きいかなと思っておりましたので、ここの場所かどうかはともかく、どこかに明記していただいてもよいのではないかと思いましたので述べさせていただきました。
 続いて、4ページ目になります。適正規模・適正配置を検討する上で行政に求められている視点、特に設置者として市町村が主にこの手引の読者かなと思っていましたので、それに対して3つ述べさせていただきたいと思います。
 1つ目は、教育大綱や教育振興基本計画との整合性です。単に人口が減ったから、あるいは施設が古くなったからでは、なかなか合意形成が図られないという印象を受けています。一方、合意形成が進んでいる自治体では、目指す子供像を実現する手段としての適正規模・適正配置を検討するという視点から検討していることが多いように感じています。これは先ほど制度を機能させるというときの必要条件という話がありましたけれども、私はその必要条件の一つはここに当たるかなと思っています。特に、自治体が抱える課題を克服するという視点が当初から保護者や地域住民とも共有されながら、その克服するための手段としての適正規模・適正配置という流れで進んでいくと理解が得られやすいかなと思っておりますし、また、再編後の検証についても、もともと持っていた課題がどれぐらい解決されていたのか、それも効果検証の一つになるのではないかなということで1つ目に述べさせていただきました。そうなると、やはり首長が策定する教育大綱、それを具体的に進める教育振興基本計画に学校再編計画が目指す子供像とリンクしている、ここが大きなポイントになってくるかなと思っております。
 2つ目は、それに関係するところもあるんですが、地域の特性に応じた望ましい教育環境という視点の議論です。先ほど述べた、目指す子供像を実現する手段という視点に立つときに、学校を存続させるにせよ統廃合するにせよ、その地域ならではのストーリーが不可欠かなと思っております。ちょっと文学的な表現で恐縮ですが、そのストーリーづくりに、地域住民や保護者、場合によっては子供も参画することが合意形成を図っていく上で必要な条件の一つかなと思っています。
 3つ目は、多様な専門知を活用した学校づくりという視点です。特にこれは新しい学校をつくることになった場合の視点ということになるかと思いますけれども、現在いろいろ学校の、それこそ土地の選定や設計にも関わらせていただく中で、教育内容であるソフト面と、学校建築等のハード面、これらを一体的に検討することの重要性ということを痛感しています。特に環境の視点では、最近GIGAスクール構想によってタブレットの活用が増えてきたので、あえて北向きの校舎を検討してみようですとか、その土地に合った気候を生かしていこう、いわゆるZEBという形でCO2削減を目指す形になっていますけれども、静岡県は結構風が抜けていくので、あえてその風を使うことによって、電力とか、そういった機能に頼らなくても風を活用して温度調整ができるような設計というものを今検討しているんですけども、そういった知識というのは、教育学だけ、あるいは行政学だけ、都市工学だけではなかなか生まれてこなくて、様々な専門知を集めて議論していく中で学校の在り方というのが見えてきたなと、そういった意味で非常に勉強になりました。
 学校という施設を教材としてカリキュラム化すると、新しい学校での教育活動にもつながりますし、子供たちや保護者から愛される学校づくりにもなるのではないかなと、そんなふうに思ったところでありまして、専門知を活用した学校づくりという点も入れていただいてもいいかなということで述べさせていただきました。
 では、5ページ目に行きます。議論のまとめ骨子案では自治体間連携というところが特出しされておりまして、非常に重要な視点であると感じています。ただ私も、静岡県の県にも市町村にも関わりながら、やはり乗り越えるべきハードルは結構高いなというふうに感じています。
 まず都道府県と市町村の連携についてですけれども、特に市町村といろいろ適正規模・適正配置について議論していますと、担当になった指導主事や職員さんが独自に情報を収集したり、自分たちで何とか情報を集めて視察先を開拓したり、場合によっては担当者同士で電話連絡などをすることはあるようなんですけれども、なかなか組織的な連携というところまで行っているようには感じられないというのが現状かなと思います。また、都道府県と市町村の連携についても、学校建築に関わる補助金の獲得とか、そういった情報については結構市町村から都道府県に相談することはあるというふうに伺ってはいるんですけれども、都道府県が市町村との連携で得られる利点、都道府県にとってのメリットというのが明確にならないと、特にソフトとハードの一体的な運営という点で考えると、なかなか連携が進むのが難しいのかなというふうに感じています。
 個人的に、例えばですけども、都道府県は高校の設置者として適正規模・適正配置を検討しているところが多いと思いますけれども、高校は義務教育ではありませんので、いわゆる施設補助金が出ないという状況かなと思います。例えば、そういった中で小中学校と複合化することで、一部そういった補助金のことを活用するとか、逆に小中学校からすると、場所がないけれども、県立高校の場所であれば使えるかもしれない、何かそういったウィン・ウィンの関係を見つけられると連携が進んでいくのかなと、逆に言えばそれがないと、連携だけ進めましょうといってもなかなか進みにくいのが現状かなと思っています。
 また、ソフト面では教員配置に関する事項、特に教員定数とか給与を持っている都道府県の役割は大きいかなと思うんですが、例えば規模によって教員配置がどのように異なるのかなど、そういった情報がまとめられてもよいのかなと思っています。意外と小規模のほうが分掌は多くて大変だというようなこともありますし、大規模ですとそれはそれで、主幹教諭などの人がつくようにはなっていますけれども、その辺がどういうふうになっているのかという情報が個別で見ていかないと見えないところもあるので、そういった資料がまとめられるとよいのかなと思っています。
 もう一つが小規模自治体間の連携になります。後ほど紹介する西伊豆町では人口減少が激し過ぎて、町単独で学校を維持することが厳しい状況になってきております。そういった小規模同士ですと、本当は事務の委託など簡便な連携のほうが良いと思いますが、特に事務の委託ですと、大きい自治体のほうにお任せするという形にできるんですが、小さいところ同士だとなかなか簡便な仕組みが難しくて、そういった意味では一部事務組合ですとか広域連合という仕組みにならざるを得ないのかなと。ただ、そうなってくると、そのために議会や教育委員会を設置するという、かなり制度上のハードルが高くなってきますし、またそこには当然、首長や様々な政治の動きも出てくるので、非常に制度の活用という視点はとても大事ですし、活用したいんですけど、実際活用するには結構ハードルが高いなと、そういった意味では都道府県による仲介というのは必要になってくるなと思っています。また後ほど事例のところで紹介させていただきたいと思います。
 以上が雑感のような形で、手引改訂に向けた視点として感じていることを述べさせていただきましたが、それでは6ページに行っていただいて、残り時間は、そのように感じた背景を、これまで私自身が携わった自治体の事例を紹介させていただきながら話したいと思います。
 まずは政令指定都市である静岡市です。静岡市は平成28年度に適正規模・適正配置方針を策定していましたが、市アセットマネジメントが策定されたことで、検討を進める優先順位を定めよというお達しがありまして、それを踏まえて改定をすることになりました。静岡市では子供の学びや成長の観点を最優先としながらも、2つ目にアセットマネジメントの視点、3つ目に地域・保護者等の要望・合意状況というのを条件に加えました。具体的な進め方は次のページになります。
 要望書については、今後の学校の在り方を、子供たちにとって何がふさわしいかを教育委員会が説明した上で、地域主導で、地域、保護者、教育委員会、学校が協議をして合意形成が図られたら要望書を提出するという流れになっているようです。お伺いしたところ、要望書提出までおよそ1年から2年かかっているようです。このように静岡市では方針に明文化したことで、合意形成のプロセスが明文化されているので、そういった意味では丁寧な手続が取られているように感じますけれども、やはり時間のところと、メンバーのところは一つ課題かなというふうに思っています。
 8ページめくっていただきまして、次は静岡県の牧之原市の事例を紹介させていただきます。牧之原市は人口4万3,000人ぐらいの都市なんですが、海沿いに面していることもありまして、人口減少と施設老朽化に加えて、津波浸水想定区域内に小学校、中学校が多く存在しています。そのため、牧之原市で育てたい力というのを実現するための手段として、小中一貫教育の計画、それを最も実現しやすいと考えられる義務教育学校へ再編するという計画を進めています。これらは市の総合計画や教育大綱にも位置づけられておりまして、市を挙げて検討している形になります。
 9ページ目をお願いします。そのときに、先ほど目指す子供像という話をさせていただいたんですが、牧之原市ではいろいろ議論しながら、「次代を切り拓く力」というのを市として目指す力として設定しまして、子供主体の学校をみんなで実現していこうという学校像を策定いたしました。このときには検討委員会だけではなくて、住民や保護者向けのワークショップを開催したり、子供たちに新しい学校デザインの出張授業を行ったりするなど、検討を進めてまいりました。
 10ページ目に行きます。現在の計画では、旧榛原町と旧相良町にそれぞれ義務教育学校を新設するということで計画しております。ただ、右にあります牧之原市菊川市学校組合立牧原小学校、牧之原中学校というところは、同じ敷地内にあるんですけれども、実は隣の菊川市との一部事務組合による学校組合立の学校になっていることと、それができた経緯としては、太平洋戦争が始まるときに、この地区に住んでいる住民たちが大地を切り開いて学校を建設したという経緯がありまして、住民との意見交換をする中で、やっぱりこの学校は残したいという要望が強くて、今回の再編計画の対象とはしないという結論になりました。
 11ページ目に行きます。ただ、牧之原小中学校は単学級で、かつ施設老朽化も進んでおりまして、施設改修も含めてどのような学校にしたいのかというのを議論しなければいけないんじゃないかということになりました。ただ、先ほど申し上げましたように、一部事務組合ということもありまして、隣の菊川市との調整も必要ですし、手続的な難しさというのがありました。そこで、学校運営協議会が設置されているんですけども、その学校運営協議会が持つ権限の一つである、教育委員会に意見を述べることができるという権限を活用して、学校運営協議会を土台として検討していくことになりました。ただ、委員の中に菊川市の地区に在住する委員がおらず、必ずしも学校運営協議会が地域の意見を吸い上げられるわけではないんじゃないかという懸念もなされたことから、学校運営協議会の下部組織として検討部会を設置しまして、菊川市の住民からも意見交換ができる体制を整えました。その途中で保護者や子供たちに向けたアンケートも実施した上で、最終的には建物改修といいますか、渡り廊下をくっつけて、一応施設一体型のような形にした義務教育学校化を目指そうということになりました。
 今回、手引の議論の中でも、小規模校として残す選択の話も議論されていくかなと思いますが、そういった地域の実情に合わせて制度を活用するという点、先ほどの学校運営協議会も一つ論点として出ていましたけども、こういった活用の仕方も、正しいのかどうか分からないですけども、ちょっとやってみたということで資料を紹介させていただきました。
 それでは12ページに行きます。次に西伊豆町を御紹介いたします。西伊豆町は出生数の減少が激しくて、令和6年度は町全体で6人しか子供が生まれないという状況になりました。その中でも現在、2つのこども園と2つの小学校、1つの中学校があるのですが、今後の将来推計を見ますと、かなり厳しい状況が予測されています。ただ、これまで何もしてこなかったかというと、そういうわけではなくて、2014年度頃から、2園あるこども園と小中一貫校を建設しようということで検討を進めてまいりましたが、最終的には住民の合意が得られず、8年の議論が計画白紙ということで、町長の判断で計画白紙ということになりました。
 その要因が、13ページ目にあります立地だったんです。今画面に出ているのが西伊豆町の中の仁科地区という地区で、一番人口が多い地区なんですけど、そのハザードマップですけれども、このピンクの部分が津波浸水想定区域内になりまして、実はほぼほぼ浸水区域内になっているということです。その中で緑色の四角があるんですけども、ここが当初、こども園、小中一貫校の建設が予定されていた場所になります。津波想定区域内なんですけれども、盛土して対応することを検討していました。ただ、この緑色に裏山があるんですが、実はここが今度は土砂災害警戒区域としてイエローゾーンになっておりまして、何とか進めていたところ、議論の途中から、県のほうから将来的にレッドゾーンになるかもしれないという情報がもたらされまして、レッドゾーンになりますと大規模工事が不可能になりますので、そういったリスクも出てくるということで、この候補地を断念するという結論になりました。
 そうすると代替場所は、やはり津波想定区域外で、かつ土砂災害区域外というところで、今度は青色の部分の四角のところ、右上のほうですが、ここを再度検討して、候補地として検討していたんですが、今度は日照権と水の問題の懸念が住民から出されました。さらに建設費用、当時は60億というのを見積もっていたんですが、住民の方々から、これから少子化が急激に進行しているのに、既存の施設を活用したほうが効率的なのではないかと、もう少しありていに言うと、子供が少なくなっているのに何で新しい施設にお金を使って建てるのかという意見が強くなりまして、なかなか合意形成に至らず、最終的には、先ほど述べましたように、町長の判断で計画白紙ということになりました。
 14ページになります。実はその中でも、こども園は2園ともの津波浸水想定区域内にあって、保護者からも安全な場所に移してほしいという要望があったことから、こども園の立地について住民とのワークショップを開催したいということになって、実はそのコーディネーターを私が依頼されて、ここから西伊豆町と付き合いが始まったという形になります。これまで町としてワークショップを開催した経験がなく、説明をして合意をするというプロセスでやっていたんですが、一緒に意見を出し合うということを経験していなかったということで、なかなか難しい中でのコーディネートだったんですけれども、何とか候補地を幾つか出しまして、現在は議会で議論が進められていると伺っています。ただ、まだ時間がかかりそうなので、一応町としてはこども園に津波シェルターを配備したということを伺っております。
 ただ将来的に、町単独での整備、こども園だけではなくて小学校、中学校も厳しくなるだろうと。実は、隣に松崎町というところがあるんですが、その松崎町と2町で1つの中学校設置に向けて議論を今進められているところです。ちなみに松崎町も既に1小1中となっています。その候補地の一つとして、松崎町に松崎高校というのがあるんですけども、そこが候補地として検討されています。
 15ページに行きます。この2町による中学校設置検討の橋渡しになったのが、静岡県教育委員会が主催する学校施設に関する横断的勉強会というところでした。この第3回が、まさに西伊豆町、松崎町を入れた教育委員会の広域化というテーマで、そこでちょっと私も関わらせてもらいながら、広域連携の制度について勉強しながら、どんな制度だったら西伊豆、松崎で使えるかということを議論して、今のところは一部事務組合を活用した形でつくることで検討しているということになります。具体的にはまだこれからという形なんですが、松崎高校の中に既に特別支援学校の分校も入っておりまして、そういった中で、この地区のまちづくりや福祉、教育も含めた観点から検討していく必要があるかなと感じております。
 16ページに行っていただきまして、現在、静岡県教育委員会は、教育施設課の中に市町支援班というのが設置されています。県教委として市町教育委員会を支援する役割がこれまでどこにも明記されていなかったということで、その意識を醸成する狙いがあったというふうに伺っています。市町村の担当者に聞くと、やはり県のほうでこの市町支援班という名称があるだけで、かなり相談しやすくなったということを伺っております。
 17ページになります。最後になりますけれども、これからの地方公共団体は、目指す教育像を実現するために、地域の特性を踏まえて、望ましい教育環境をそれぞれ設定して適正規模を検討することになっていくのかなと思っています。その際、先ほど1つ目の論点でありました、制度を活用するということがとてもポイントになってくるかなと思います。そういった中で、手引を参考資料として使いこなす力が自治体に求められてくるのかなと、そういった意味で、この手引を使って目指す教育像を実現していく、そういった意識を市町村にうまく伝えられていただけるとよいのかなというふうに感じております。
 すみません、ちょっと長くなりましたが、以上になります。ありがとうございました。

【貞広座長】  ありがとうございました。それぞれ委員の方々は何らかの形で学校の再配置に関わってきて、そういう経験とかなり重なるところを言語化していただいているというふうに私自身は伺いました。ありがとうございます。
 では、ただいまの御発表につきまして、質疑応答、議論に入ります。御質問等おありの方はお知らせをいただければと思います。いかがでしょうか。オンラインの方は挙手ボタンを押していただければと存じます。よろしいでしょうか。
 牧野委員、どうぞ。

【牧野委員】  島田先生、ありがとうございました。私は長野県の飯田市長だったので、浜松市とは非常に近い関係で、今の県知事が浜松市長時代からとても親しくさせていただいていたので、静岡県のこういう話は大変親しみ深く聞いておりました。それで、先生の視点、私も非常に納得する部分が多かったんですが、その上で質問させていただければと思います。
 この上位目標の設定の話は、私は大変すばらしい考え方だと思うんですが、えてしてこの上位目標、何を上位にするかという考え方は、割と行政の皆さん方、あまり得意としていないんじゃないかと、経験上そういう思いも持っていまして、要するにどっちが上位でどっちが下位かという考え方をなかなか議論としてやってきていない。私、銀行時代にフランクフルトに駐在していて、ドイツではこの考え方はもう当たり前のようにあるので、私としてはすごい分かりやすいんですけれども、えてしてこういう考え方は実は慣れていないんじゃないかなという感じがするんですけど、そういうことを先生はどういうふうに教育委員会、あるいは地域の皆さん方に伝えているのか。どっちが上でどっちが下というのは、なかなか実は納得してもらうのって難しいんじゃないかという感じがしているんですね、現場の皆さん方に。そこについて御所見があれば教えていただきたいのと、もう一つは、このストーリーの話は全くそのとおりだと思うんですけれども、じゃあそのストーリーって誰が考えるのというところだと思うんですね。それが本当にみんなが納得できるストーリーになるのかという、その辺りについての御所見、この2点を教えていただければと思います。

【貞広座長】  では、島田先生、よろしくお願いいたします。

【静岡大学島田准教授】  ありがとうございます。まず1つ目の上位目標の在り方についてですけれども、これも答えがあるわけではないのですが、私が関わるときに意識しているのは、まず今現在の教育委員会や学校が抱えている具体的な活動を書き出してもらって、そこから成果や課題という、まず具体の動きから始めてもらっています。それで国の動きですとか、いろいろな変化のところ、特に学校現場はなかなか国の施策って意外と時差があるので、まず現実的なところを、じゃあこれからこうなっていくんだけど、その中でどこが今一致しているか、逆にまだ何が足りないのかというのもワークショップの中で出していく中で、じゃあその足りない部分のところを育成するためにはどんなことを目標とするといいかなというのもまたグループで出してもらうと、何となく共通項が見えてきたところを引っ張って、上位目標のような形にしています。
 ただ、やっぱりそれが方針のときの上位目標と再編計画のときと、実際に学校を具体的につくるときのところ、いろいろやっていると、人も替わっていくし、状況も変わっていくので、意外とこの継承が難しいなというのをすごく実感しています。特に具体的な学校になればなるほど、校則をどうするか、制服をどうするか、校章をどうするかという具体に行ってしまって、何のためにこの学校つくったんだっけという部分が見えなくなってしまう。なので、たまたま僕は最初から関わっているところが多いので、もう一回最初に戻って、最初の方針のところに戻ったときに、じゃあ制服はどういうのがいいのか、そもそも制服をつくるほうがいいのかどうかということをもう一度戻す議論をしていく。やっぱりそういった繰り返し、適宜最初のところと行ったり来たりする中で、関わっている人たちが徐々に徐々に、ここが上位目標だったんだなというのを、イメージを共有していくことが、遠回りのようで一番近道かなというのをまず経験上思っています。

【牧野委員】  非常に分かりやすいですね。コーディネーターとしてそういうふうな、まさにその話が隘路に陥ったときに、もう一回ちょっと原点に返って、上位目標は何だったかもう一回見直そうと、そこから考えたときにということを、ワークショップやいろんな企画を含めてずっと一貫して関わってやってきたと。そこで人が替わっちゃうとそこら辺がごちゃごちゃしちゃってということになりかねないので、むしろそこは一貫で筋を通す人が誰かいないと、ということなんですね。ありがとうございます。

【静岡大学島田准教授】  2つ目のご質問についてですが、コーディネーターである第三者のほうがその自治体のよさや課題が見えるところもありますが、ストーリーは誰がつくるのかというところはやはり住民をはじめとする自治体関係者になるので、そういったところを適宜価値づけてあげながら、上位目標と具体のところをつなぐ。つなぐときに、卒論指導と同じで、何を明らかにしたいのか、結論のところをつなげるって、行政や学校の人はちょっと苦手な方が多いので、そこで一緒に考えながらつくってあげるというのをこれまで意識してきました。

【牧野委員】  いずれにしろ今の話は、コーディネーターがやっぱりある程度その役割を果たしていく必要があるんじゃないかというふうに島田先生はお考えだということで。

【静岡大学島田准教授】  自分はそういうことを意識してやってきたという回答にしかなりませんが。

【牧野委員】  分かりました。ありがとうございます。

【貞広座長】  ありがとうございます。一見遠回りに見えてもちゃんと手間をかけるのが近道ですというのは、これまでの別の方々の御報告とも重なる部分でありました。ありがとうございます。
 島田先生御発表の御質問や御意見については、また後半でも承る機会を設けたいと思います。島田先生、どうもありがとうございました。

【静岡大学島田准教授】  ありがとうございました。

【貞広座長】  それでは、次の議題に移ります。議題3の国土交通省様からの御発表と、議題4の体育・スポーツ施設の複合化・集約化については、続けて御発表いただきまして、併せて質疑や御議論のお時間を取らせていただきたいと思います。
 初めに、「『交通空白』解消に向けた取組について」、国土交通省総合政策局モビリティサービス推進課長の星明彦様、御説明をお願いいたします。

【国土交通省星課長】  御紹介ありがとうございます。改めまして、国土交通省、星でございます。本協力者会議の議論については、第1回から実は注目しておりました。我々国土交通省のところにも、首長さんから最近多い御相談が、小中学校の統廃合と病院の再構築でございます。それに対して一体どうしたらいいのかという御相談が我々のところにも多数寄せられておりまして、我々も教育の質を向上させていく上での地域との協働やコミュニティ・スクールの実効性の向上に、地域の側からも貢献せんといかんだろうと、あるいは様々なセクターをつなげていく、我々、人と人をつなぐ仕事、移動というものを所管しておりますし、あるいは人といろんなエッセンシャルサービスをしっかりつないでいくアクセスを確保するのが我々の役割でございます。そのような観点からずっと注目してまいりまして、文科省さんともいろいろ御相談をしながら、政策を推進しているところでございます。今日はその内容について少し御紹介をさせていただければと思います。
 おめくりいただきまして、まず、地域交通を取り巻く状況でございます。人口減少、言い換えると、人口の地方部から都市部への偏在が最近著しく加速していると認識しております。さらに、免許返納した高齢者もおりまして、移動手段の確保に関する不安がどんどん高まっているところでございます。一方で、そういったものにも対応して、いわゆる公共交通の路線の廃止とか担い手の不足が進みまして、その維持・確保というのは危機的な状況となっておるところでございます。下にございますけれども、著しい数の路線バスが今、休廃止を余儀なくされておりまして、これから地方鉄道も含めて、そういった状況がさらに深刻化することが想定される状況でございます。
 次のページをお願いします。そういった中で、今お話しいただいているような学校の統廃合が、ここまでも緩やかに進んできた、さらにそれを進めなければいけないという状況があり、さらに最近では厚生労働省さんのほうで、新たな地域医療構想の推進ということで、さらに医療の持続可能性向上の観点から広域化を前提とした再編を進めなければいけないといったような事柄があり、そのアクセスの確保が、より需要が高まっている状況でございます。商圏が縮小すれば、おのずとスーパーや商店街なども縮小していくということでございまして、従来はこういったものを、それぞれの移動手段を確保しながら、あるいは公共交通で補ってきたんですけれども、冒頭申し上げたとおり、そういったものの供給力が著しく低下しており、なかなか需要にお応えできないような状況が各地域で散見されておりますので、これらの分野統合での連携をどのように進めたらいいかということについて、最近非常に悩んでいる状況でございます。
 次のページをお願いします。目下国土交通省では、関係省庁のお力もいただきまして、今のようなことで拡大する交通空白への対応を図ろうということで、集中対策期間、令和9年度までの3か年で一定のめどをつけよう、解消にめどをつけようということで取り組ませていただいているところでございます。現場で各首長さんに御訪問させていただき、様々な方々をつないで情報や知見を共有していく、財政的な支援をしていく、そして新たな制度的な枠組みの構築などを進めていこうということで努力しているところでございます。
 次のページをお願いします。様々な方々をおつなぎしていくプラットフォームとして、官民連携のプラットフォームというのを立ち上げておりまして、全国の市町村の半数以上の市町村が参画いただいておりますほか、そういったところでお悩みあるいはソリューションをお持ちの方々を一堂に会して、様々な知見やノウハウを共有し、課題解決をお互いに一緒に進めていくような枠組みを用意させていただいているところでございます。
 次のページをお願いします。こういった中で先般、当方の交通政策審議会におきまして、地域交通法という法律の法改正も念頭に置いた形で答申を得たところでございます。1つの柱が、こちらでも議論になっておりますような共同化・協業化の推進ということでございます。交通事業者の方々も担い手不足なんですが、地方公共団体の担い手も著しく少ない状況でございまして、市町村に交通担当が1人いるかどうかという状況でございます。このような状況では、今お話しいただいているような課題に対して十分に対応できない、さらに移動の広域化が進んでいくということでございますので、地方公共団体の共同化・協業化をより一段進めていく、特に一部事務組合や広域連合、そして都道府県の役割をさらに拡張していくということが必要になろうと思います。
 あわせて、地域資源の輸送資源をフル活用して問題解決しなければいけない状況がございます。我々今、自治体など非営利組織が中心となって、白ナンバーの車も使っていく公共ライドシェアという制度を運用させていただいております。こういった制度も活用しながら、様々な方々に御協力いただき、お互いに協力をして、最適な、適切な形態による輸送サービスの提供を図るということを実現していくべく、地域交通法の新しい事業として事業を創設し、こういったものに対して重点的な予算支援をしていこうということを検討しているところでございます。
 また、2番目にございますけども、地方公共団体のほうでは人事異動もありまして、なかなかノウハウの蓄積などが難しい状況もございます。先ほども第三者のほうがむしろ知恵を持っているケースもあるということでお話ございましたけども、今般、そういった関係者の連携を促進し、そして自治体間の連携を促進する、そしてプロフェッショナルが育つような外部の組織を使っていくべきであろうということで、連携促進団体というものを、自治体を補完する機能として役割を持たせるような法律の改正を念頭に置いているところでございます。公共ライドシェアの実施主体についても、広域化に対応できるような形で主体を追加する、そしてそういったものをデータを活用しながらやっていこうということで検討を進めているところでございます。
 次のページをお願いいたします。12月末に答申を公表させていただきまして、今年度の通常国会に法律を提出すべく準備を進めているところでございます。交通事業者はもとより、学校や医療、様々なセクターの方々が互いに協力をして、共に課題を理解し合いながら統合的に地域の持続可能性を高めるための取組を進めていくことが、教育などのエッセンシャルサービスの質の確保、そして向上、そして地域との協働を進めていく上で我々としてもしっかり努めていかなければいけない事柄だというふうに認識しておりまして、このようなことをこれからも進めてまいりたいと思います。
 次のページをお願いいたします。特に学校の関係、我々今、冒頭申し上げたとおり、いろんな課題が深刻化し、移動需要が一層増大し、広域化している状況がございます。特にそのような交通空白が拡大している地域では、スクールバスを調達しようと思っても個別施設ごとでは、その調達、特にドライバーの確保が著しく困難なケースが全国で今散見されている状況でございます。このような地域では地方公共団体が主導しまして、交通、教育、医療、福祉、商業施設などの複数の者が協力をし、段階的に共同化を進めるなどによりまして、最適な形態で、共同化した形での輸送を提供できるようにしていくことが急務であるというふうに思っておるところでございます。
 今までは、それぞれのお客様をそれぞれの主体が運んでいく、あるいは公共交通がそれを共通で担っていくということでやっておりましたけれども、今後は様々な車両やドライバーの空き時間を相互に活用し、一番有効な形で必要な輸送需要を満足していくということ。もちろん学校の送迎などに関しては、父兄の方々の不安を解消するような見守りなどの取組なども併せて考えていく必要もございますけども、そういったことを担保しながら、地域の小さな拠点も生かしながら、集団登校のような形で、ほかの高齢者や病院に行かれる方々と一緒に通学をしていただけるような環境整備や、様々な需給の調整を進めていかなければいけないというふうに考えているところでございます。
 また、右側の改善例2つ目、需給を集約ということでございますけども、路線バスやタクシーなどでそこを何とか支えられるようなところについては、学校や病院など、統合的な調整をさせていただいた上で、路線を再編したり、ダイヤを再編したり、サービスを再編することで、公共交通が皆様のそういった通学などの需要により貢献できるように努力させるようにしていきたいというふうに思っておるところでございます。今のような取組について、制度的な枠組みを構築しながら重点的な予算支援をさせていただく、また我々、地方運輸局という部局を持っておりまして、各都道府県や市町村のお困り事を一緒に伴走支援して解決していくということについて取組を進めていきたいと思います。
 次のページをお願いします。先ほども御紹介しましたけども、公共ライドシェア、交通空白地における自家用車を全国のかなり多くの自治体で導入いただけるようになりまして、半数ぐらいで今こういったものが運行されている状況でございます。ポイントとしては、自家用車、いわゆる1種免許の方々に講習を受けていただくことで運転いただけるようなこと、そして責任者として市町村などが最終的な責任を負っていただくということでございますけども、一定の範囲の中で実費の収受が、有償での輸送が認められているというのがポイントでございます。様々な協議を整えていただければ、有償でちゃんと持続可能な形でのサービスが再構築できるということでございますので、ぜひ御利用いただきたいというふうに思います。
 次のページをお願いします。ざっくり申し上げれば、様々な事業を統合して調整して、既存の車両やドライバーをうまく統合調整、活用しながら共同運営化していく、地域のタクシー事業者などにも共同運営ということで参画いただくということが望ましいのではないかというふうに思っておるところでございます。このような形で、あらゆる輸送需要を何とかお支えしていく、そのような地域社会に向けて我々も努力していきたいというふうに思います。そういった中では、現行も様々取り組んでいただいておりますけれども、スクールバスも、使用しない時間帯については、そういった公共ライドシェアの車両としてぜひ御活用させていただきたいということで、重ねてお願い申し上げる次第でございます。併せて相互にこういった協力をしていくということでございます。
 次のページをお願いします。もう一つの類型として、公共交通を再編して、こういったものをつないでいくということでございますけども、こういった取組を進めていく上では、今、文科省さんのほうで取り組んでいただいております機能の複合化とか拠点の集約化といったものを、ぜひ進めていただきたいというふうに思うところでございます。そういったものがなく、従来のままばらばらでありますと、なかなか既存の路線バスやタクシーなどではつなぎ切れないところもございますので、ぜひそういった取組と連動した形で我々も取組を進めたいと思います。
 次のページになりますけれども、後ろのほうに様々な事例、前回のこちらの会議でも御紹介いただきましたけれども、我々も予算を投下して、よい仕組みを再構築することについて努力をしているところでございます。このような事例をさらに充実させながら、全国各地の御判断に応じた形での最適な輸送手段を確保していくということでございます。
 次のページをお願いします。このような取組について文科省さんと連携いたしまして、我々としても重点的な予算支援をさせていただきたいということで、これは補正予算、通常予算でも重点的な予算をつけさせていただいているところでございます。今のような共同化・協業化を進めながら、しっかり教育の質の維持向上が図れるような取組を地域の側からもお支えしていきたいということで、次のページでございますけれども、予算の重点化を図りながらしっかり各地域をお支えしていきたいと思いますので、今後も様々な場で、文部科学省の皆様、そしてスポーツ庁の皆様、そして各県の教育庁の皆様と一緒にこういった学びを共有し、一緒に進めていければというふうに希望しているところでございます。
 本日は、このような形で機会をいただいて本当にありがとうございます。以上でございます。

【貞広座長】  ありがとうございました。様々な事例についても御紹介いただきましたが、それぞれの事例の前提となる将来に向けた枠組み構築の観点は、まさに教育政策と重なるところだったかと思います。どうもありがとうございます。後ほど質疑等の時間は取ります。
 続いて、スポーツ庁地域振興担当参事官付参事官補佐豊島祐一様より「体育・スポーツ施設の複合化・集約化について」、御発表よろしくお願いいたします。

【スポーツ庁豊島補佐】  こんにちは。御紹介にあずかりましたスポーツ庁地域振興担当参事官付の豊島と申します。今回このような場を設けていただきましてありがとうございます。時間も限られているということでございますので、シンプルにかいつまんで説明させていただきます。
 私の所管としては体育・スポーツ施設ということでございまして、具体的には、学校であればプールでしたり武道場です。あとは市民体育館でしたり市民スポーツセンター、そこの施設整備を全般的に担当しております。今回、プールの複合化・集約化について御関心があると伺っていますので、その事例について御説明させていただきます。これは令和2年、6年前のものでございますが、学校施設の集約化・共同利用に関する取組の事例集から、2例ほど抜粋させていただきました。
 1点目、茨城県下妻市でございます。小中学校のプールですが、昭和40年代に建築され、かなり老朽化しているということで、また、それまでは近接する市営プールがあったそうなんですが、これが閉所するということもありまして、これについて集約化をしなければいけないということになりました。
 次のスライドをお願いいたします。市全体として必要プール数を考えた集約化ということでございまして、現状12学校11プールということで、施設の老朽化、低い稼働率、平均28%だったそうですが、これを集約化いたしまして5プールということで、必要最低限のプール施設を保有し、共同で利用するということで、稼働率を平均67%に上げたということでございます。
 次のページをお願いいたします。国土交通省様の御発表もありましたが、取組の実施について、各学校のプールの授業を別の学校に移動して共同利用を開始するということで、例としては、例えば教員2名により指導するということで、写真もありますが、バスの利用などもあったようでございます。こちらが1点目、下妻市の例でございます。
 2点目、次のスライドをお願いいたします。こちら財政的な効果としては、11プールから5プールに集約することによって、これは試算ではありますが、30年間で4.56億円の削減が見込まれているということでございます。
 次のスライドをお願いいたします。今度は愛知県常滑市の例でございます。こちらは集約化とともに、いわゆる複合化といった例も含まれておりますが、こちらは小学校プールは全校廃止をして、中学校プールは改修して維持するということでございます。こちらは全小中学校のプール施設につきまして、全13学校あったようですが、11学校のプールが老朽化しているということで、これをどうにかしなければいけないということで議論が始まったようでございます。
 13ページを御覧ください。こちらは場合分けをして、ちょっと小さいんですが、AからD2までいろいろ分けて、例えばAについては全学校において保有し更新する場合でしたり、Bでしたらば複数校にて施設の共同利用を行う場合ということで、事細かく場合分けをして、丸、二重丸でしたり、バツ、三角ということで、いろいろとメリット、デメリットについて整理したところ、こちら採用されたのはC3ということで、メリットが多い市営プールも活用した小学校の温水及び地区拠点プール、社会体育施設と言われるものですが、市民プールでございますが、これに集約して、なおかつ中学校プールを改修するというものでございます。メリットについてちょっと書いてありますが、例えば市営プールであれば建設コストや維持管理が不要でしたり、デメリットとしては、既存の温水プールの利用について、一般の方の利用が規制されるということであります。
 次のページをおめくりください。ここでは取組実施についていろいろと細かく書いてありますが、市営プールの利点などについて下のほうに書いてありますが、市営プールは天候に左右されないので10時間実施が可能など、分析をされているところでございます。
 次のページおめくりください。15ページ、こちら具体的な財政的な効果については、全学校を更新するより、今回の例については40年間で10億円削減するのではないかということで、一応この場合分けをしているAからD2まで見ますと、10億円ほど削減されるということでございます。市民プールという利点もあって、多少、17億円ということで、C2が16億円だったりするんですけども、市営プールなどの利用などメリットも多いということで、C3ということで結果的になったということでございます。そういったことで、スポーツ庁としても複合化・集約化をして、できるだけ無駄をなくすということは考えているところでございます。
 最後のページおめくりください。スポーツ庁としては、いわゆる社会体育施設に複合化・集約化することを政策として進めさせていただいておりまして、補助金、学校施設環境改善交付金の中でやっているところでございますが、今年度からこういった補助率を、従来3分の1ですが、2分の1と引き上げたところでございます。制度改正の趣旨といたしましては、概要のほうに書いてあるところですが、社会体育施設と他の公共施設、具体的には社会教育施設、子育て支援施設等々ですが、機能面などで共通点が大変多いということもありまして、施設の複合化による共通する機能、具体的には会議室や更衣室などの共有によって、公共施設の総面積の削減と施設整備等のコスト縮減を図ることができる、こういったことを踏まえて補助率を2分の1にしたというところでございます。対象事業としては社会体育施設ということで、地域スイミングセンターでしたりスポーツセンター、武道センター、地域屋外スポーツセンターというところでございます。
 想定される整備内容、まだ制度が始まったばかりなので、手はこれから挙がってくるということで、例はあまりないところなんですが、想定される整備内容としては、下段のほうに書いてあるところですが、2点ございます。複合化という観点では、学校プールを社会体育施設として複合化する場合でございまして、こちらは学校プールを社会体育施設として屋内プールに改築して、授業以外の時間帯を一般開放すると。そうすることによって、学校授業でも使えますし、学校以外の時間は市民の方にも使っていただく、こういった意味では複合化という形にできるわけです。2点目は、学校プールの集約化ということで、自治体がプールを高度経済成長期以降かなり多く造っていて、かなりプールの老朽化が進んで、どうしていこうかといったことで悩まれていることが多いので、こちら集約化をして、社会体育施設としてプールを新改築して学校が優先利用するということも考えられないかということで御提案をしている途中でございます。
 時間も限られているということでございますので、雑駁ではありますが、私からの説明は以上になります。

【貞広座長】  どうもありがとうございます。それでは、ただいま頂戴しました2つの御発表につきまして質問や御意見を承ります。オンラインの方は挙手機能を使っていただければと思います。いかがでしょうか。何かございますか。
 丹間委員、どうぞ。

【丹間委員】  国土交通省の星様に御質問させていただきます。道路運送の新たな担い手が地域から広がってきているというところで、そうした新たな担い手がまず地域にいらっしゃるということが前提ですけれども、そういった人たちにお願いしていく上では、実際に従前の道路運送事業者さんを含めて合意形成を図っていくということも非常に大事かなと思いまして、そういう中で5ページのところの2番に、法定協議会、それから地域公共交通計画の策定ということが示されております。これらが非常に大事になってくると思ったんですが、現状、こういった法定協議会に、例えば教育委員会をはじめ、そういう教育関係者が参画していたり、あるいは自治体の地域公共交通計画に、専用で走るようなスクールバスを含めて、学校教育に関する移動の状況、これはバスのルートやダイヤも含めて、そういったものが実際に議論の対象になっているのか、あるいは今そこはまだ入ってきていないのか、その辺りの状況を教えていただけたらと思います。

【貞広座長】  よろしくお願いいたします。

【国土交通省星課長】  ありがとうございます。地域性が多少ありますけれども、私はこの夏まで沖縄総合事務局で、沖縄のこういう類いのものを担当しておりましたが、実際にバスの路線に伴って高校生の通学の問題が顕著になり、その代替交通の調整をこの会議の場でやったりとか、実際にしておりました。また、広範な議論をする際には県の教育長に入っていただいておりまして、場合によっては、実際にやったんですけども、県内の4校の高校生たちと一緒に、地域学習の一環として我々が授業させていただきまして、地域の、みんなのスクールライフとこれからの社会を一緒に考えて提案して実行するというのをコンペ形式でやって、表彰させていただいたんですけども、そのような取組が各地域によって進められている状況というふうに認識しております。こういったものを行いながら、できるだけ、上位の段階、構想をつくる段階からお互いに協力し合い、御一緒していくことが大事かなというふうに思っております。
 実際にバスの路線の廃止が決まってからどうするではなくて、あるいは学校の統廃合の議論が決まってからどうするかではなくて、これからの未来の地域をどのようなストーリーで、どんな考え方で何を目指すのかというところから、教育関係者と交通の関係者、あるいは医療等の関係者が一緒の場で議論をして、目指すべき姿やその実現方策を決めていくような、そのような形になることが望ましいだろうというふうに思っております。

【貞広座長】  ありがとうございます。何か決めざるを得なくなった段階ではなく、まだ選択肢が幾つかある段階から早めに皆さんと対話をするということですね。また、先ほど島田先生が御発表されていた学校の教材化というか、それ自体を教材化していくということも応答いただきました。
 丹間先生、よろしいですか。

【丹間委員】  ありがとうございます。

【貞広座長】  ほかありますでしょうか。
 では、牧野委員、どうぞ。

【牧野委員】  それでは、それぞれの発表者の方に私のほうから質問させていただきます。
 星課長、大変幅広く、それも官民連携で交通空白解消に御尽力されておりますこと、改めて御礼申し上げます。この官民連携プラットフォームの今後の進め方で、恐らくさらに地域の中にどのような形で支援を浸透させていくかということで、先ほどちらっとお話があったと思うんですけれど、あれは伴走支援をやる感じなんですか。

【国土交通省星課長】  伴走支援をしていく必要があると思っています。

【牧野委員】  そうですよね。そういうふうに私も受け止めたんですけど、その伴走支援はどのような形でやるか、今、星課長の思いで結構なんですが、教えてほしいのと、そのときに、いろんな自治体が多分悩んでいる中で、私自身も経験したんですけど、平成の大合併以後、行政の圏域がすごい広くなっているんですよね。その中で各地区では、ある程度、病院の集約化や学校の集約化を進めていかなければいけないときに、その足になる公共交通なり、あるいはその代替なりを確保するのはすごく大事だと思うんですよ。そのときに実は、広域化に伴って運営される、交通手段の距離がすごく長くなっていくんですよね。都市部だとそれこそ5キロ、10キロぐらいの感覚かと思うんですけれども、例えば我々の南信州地域なんかですと50キロ、60キロ行くんですよ。そうすると、その運賃はどうするんだという議論になるんですよね。これが結構ネックになる場合もあるかなと思っていまして。私が市長だったときは、それまでは民間のバス会社がやっていたのが、もう民間じゃなかなか手に負えないということで、市が主体になって公共交通を確保していこうということになった。そのときに思い切って運賃の料金体系をゾーン制にしちゃったんですね。それまで民間でやっていたときの半分ぐらいの運賃にした。そうすると高校生が通学できるようになった。今までは町なかで下宿していたほうがいいと判断していた高校生が、バスで通学できるぞという考えに変わって、それだけその地域の中では非常にいい効果になったと思っているんです。そこまで考えなきゃいけないと思うんですよ。その辺りを伴走支援のときにはどういうふうにやっていただけるかということについて、ぜひ。

【貞広座長】  お答えになれる範囲で、また多様性もあるかと思いますので、もし可能であれば。

【国土交通省星課長】  ありがとうございます。経験がないほど、これから病院も学校も非常に広域化した中での再編を進めなければいけない状況になるというふうに認識しておりまして、地域によっては県境を越えるようなところまで行かないと病院まで行けないみたいなところも発生するというふうに想定しています。そういうときに、多くの場合においては、公共交通のネットワークを、長距離のものまで含めて公共がリードして再編していくということ、そして、遠方から通学あるいは通院される方々に対して公共が相当手厚い補助をされるということが各地の事例の中でも確認されておりまして、やはりアクセシビリティーの安心というか、従来と変わらない負担で、もちろん時間はかかるんですけども、ちゃんと行けるということがないと、なかなかその構想自体の合意形成が難しいという状況は各地の事例を見ていても感じているところです。
 特に、こちらは小中学校の議論の場ではございますけども、高校生の広域通学あるいは下宿の課題に対してどう対応するのかについては、特に鉄道事業者の皆様と今真剣に議論しております。地方鉄道の多くの利用者が高校生だったりしますので、特にその需要を取り逃さずしっかりサービスを提供していく。逆に言うと、学校の側とも一緒に連携をして調整していかなければいけない事柄がこれから増えていくだろうなと思います。いろんな議論がございますけども、例えば通学の際に自転車に乗っていって、自転車を電車に乗せて、また学校の先で行けるようにしたりとか、そういったところで雨の日は公共ライドシェアを使えるようにするとか、そういうものをサブスク化したり、あるいは高校生になりますと、塾に行ったり部活動に行ったりアルバイトに行ったり、多様な地域活動が増えてまいりますので、そういったものにも対応できる柔軟なサービスを考えなければいけないということで、最近よく議論しているところでございます。そういった取組も通じて、何とか生活や教育の質が下がらない、ないしはできれば上がっていくぐらいの勢いで、御一緒させていただくことで、何とかよいモデルを、小さなモデルで構わないので、全国に普及していければいいなということで、伴走支援させていただきたいと思っております。

【牧野委員】  ぜひよろしくお願いします。

【貞広座長】  本当にお取組もすばらしいですし、貴重な情報の提供いただきましてありがとうございます。私ども小中学校が直接の対象として議論しているんですけれども、何度もこの会議でも、高等学校も含めた学校ネットワークで考える必要があるということを複数の方からいただいておりますので、大変貴重な御提案いただきました。
 では、もうお一方に。

【牧野委員】  すみません。それでは、豊島補佐にちょっとお聞きしたいのは、出していただいた事例はいわゆる公立の小中学校の、いわゆる集約化のときに、こういった社会体育施設を利用する形でやる方法もあるだろうということですね。多分地域の中ではもっとバラエティーに富んだいろんなやり方があって、さっきの公共関係の話でも官民連携の話があったように、ここも本来であれば官民連携の話が当然あるというか、実際そういうことをやっているので、そういうことに対してはどういった支援策が考えられるかということです。つまり、市民プールみたいなところでもちろんやれるところはいいんですけれども、そうじゃなくて、それこそスイミングスクールみたいな民間施設と中学校が組んでというようなことも実際やってきているんですよ。
 そういうときに、こっちはこういうことで補助が非常に手厚くなったという話は分かるんですけれど、官民連携でそういうことやったものに対してはどういった支援ができるのか検討はできないものでしょうか。

【貞広座長】  ありがとうございます。大変申し訳ないですが、議題4については今の牧野委員の御質問までとひとまずさせていただきます。
 では、豊島様、お願いいたします。

【スポーツ庁豊島補佐】  官民連携ということで、今回はいわゆる市町村が持っている中の範囲、施設の中の範囲ではございますが、よくあるのが民間のプール施設に子供たちを連れていって、そこで水泳授業を行うということはあったりします。そこについての補助については、ちょっと現時点ではなかなかまだ検討段階ということで、当方が施設整備の補助金の担当でございまして、ハード面で民間のプール施設に対しての補助というのはなかなか制度上ないということもあるんですが、ソフト面ということであれば、今後官民連携が進んでいった際、事例としては何点か聞いてはいるんですが、機運として、盛り上がっているのは伺っていますが、そこはまた今後の検討課題であろうかと思います。

【牧野委員】  機能としては、まさに社会連携施設にバスで中学校からそこに向かって、そこで水泳の授業をやるということで、違いは場所が公であるか、民間のスイミングスクールでやるかということだけだと思うんですよ。そこに何らかの支援的な枠組みを考えることは難しい話なんですかね。

【スポーツ庁豊島補佐】  現時点では調査研究などをしている段階ではあったりします、そこも含めてです。支援の在り方について、今後そういった事例が実際増えていますので、昔だったら1学校1プールということで、水泳は我が校でやると。一昔前ですとなかなか、バスで移動してやるという発想すらもなかったようなんですが、今こういった形で進められてはいますので、次の段階としては可能性としてはあるのかなと思ってはいますが、ちょっと現時点ではまだそういった検討段階であるということでございます。

【牧野委員】  それは星課長さんにも相談したほうがいいんですか。

【国土交通省星課長】  そうかもしれないですね。我々も官民連携での公共施設の再活用など後押しさせていただいておりますけども、最近は民間に対しても公的資金を、補助金とかを流せるようなスキームにかなり変えてきているところではございます。それぞれの役割で、やはり発揮すべき得意な領域がございますので、既存の公共施設なども、こういったネットワークの構築に貢献できるようなものに進めていかなければいけないという同じ意識を持っておりますので、スポーツ庁さんや文科省さんとも連携してそういった取組を一緒に進めたいと思いますし、ふだんの公共の機能こそ教育の質の向上に貢献できるようなものに再編していけたらいいなというふうに思っております。

【貞広座長】  ありがとうございます。恐らくまだ御質問、御意見があろうかと思いますけれども、申し訳ありませんが、ひとまず次の議題に移りたいと思います。御報告、御発表いただきましたお二方、ありがとうございました。
 では最後、議題5に入ります。議題5は「『令和の日本型学校教育』を推進する学校の適正規模・適正配置の在り方に関する調査研究協力者会議議論のまとめ素案について」でございます。配付資料5の本調査研究協力者会議議論のまとめ素案について意見交換を行います。まずは事務局から趣旨や特に議論を行っていただきたい論点について簡単に御説明をいただきたいと思いますので、事務局のほうでお願いいたします。

【草野教育制度改革室長】  事務局、草野でございます。前回第7回の会議では、「議論のまとめ骨子(案)」について御議論いただきましたが、これまでも本会議で多くのお時間をいただいて、貴重な御意見いただいてございます。本日は、これまでの議論を基に「議論のまとめ素案」として御用意しておりますので、御説明させていただきます。今回初めてですので、少しそれぞれの項目についても触れさせていただければと思っております。
 まず大きな構成としましては、前回の骨子案と重なりますが、まず第1として、議論の背景と前提、それから2ポツ目、議論のまとめの位置付けと基本的考え方を置いた上で、今回の議論の本体となります3ポツ目、平成27年手引きの改訂の方向性を記載しながら、最後に4ポツとして文部科学省において取り組むべき事項というような、4つの構成にしてございます。それぞれ個別で恐縮でございますが、ご説明いたします。
まず最初、1ポツの「議論の背景と前提」でございます。今回の検討に至る現状や前提につきまして、第1回目で事務局から御説明しました現状の資料ですとか、これまでの会議でヒアリングをしました際の資料、委員の皆様からの御意見を基に整理して記載をしているところでございます。
 1ページ目の「(1)議論の背景」は。平成27年手引が作成された背景を記載しながら、手引策定後の状況の変化として、「丸1人口減少」、「丸2学校教育の状況」というものを記載してございます。また、前回の会議におきまして、牧野委員からも手引策定後の評価という御指摘をいただきまして、本日、丹間委員からも御発表いただきました。そのような点も踏まえまして、「丸3学校の適正規模・適正配置の動向」として、各市町村が学校の適正規模・適正配置について取り組んでこられたことが分かるということを記載しているところでございます。
 次に「(2)今回、本会議で検討する趣旨」という形で設けてございます。本会議で今回議論する趣旨や、本会議において重要な視点として御指摘をいただいている点を明示する、分かりやすく示す、という趣旨で項目を設けて記載しているところでございます。
 少し飛んでいただきまして、具体的には4ページ目、上から5行目になります。公共交通を含めた通学手段など、首長部局と協力して検討を進めることの重要性や、その次の行の、その地域で教育をどのように確保していくかをまちづくりの議論の中で一体的に考えることについて記載をしているところでございます。また、同じく4ページ目の中段のところでございますが、今回の議論で御指摘いただいております事項の共通項を探ってみますと、3つの観点が見えてまいりましたので、「広域化」「総合化」「現在化」という視点を明示しているところでございます。
 同じく4ページ目の下部でございますが、「(3)議論の前提となる平成27年手引の基本的な考え方」は、このあと具体的な指摘に移る前の前提、共通認識ということで項目を設けて記載しているところでございます。
 次のページ、5ページ目の上部でございます。「(4)本協力者会議の議論の経過」はそのままですので次に行きまして、中段でございますが、「2.議論のまとめの位置付けと基本的考え方」では、これまでの議論でも御意見をいただきましたように、平成27年手引の基本的な考え方は引き続き妥当であるものの、状況の変化を踏まえて、考え方を深めたり観点を追加したりということが必要であるというような基本的な考え方を記載しているところでございます。
 5ページ目の下段でございますが、「3.平成27年手引き改訂の方向性」、これがこれまで御指摘いただきましたものを基に具体的な個別の指摘を記載しているところでございます。記載ぶりとしては、平成27年手引の構成と重ねる形で整理をしてございますが、これは手引の記載との関係で、どこの関係でどのような修正をすべきかというところが分かるようにというような観点で作成しているところでございます。参考資料2を御用意してございますので、適宜御参照いただければと存じます。
 5ページ目の下部から、27年手引の1章目の関係でございます。基本的な考え方については引き続き妥当であるとしながら、1ページめくっていただきまして、6ページ目の上部の1段落目「その上で」のパラのところでございますが、本会議で御指摘をいただきました、その地域における教育の将来像を念頭に、データを基に検討し、計画としてまとめることや、定期的な見直しというところを明確化することを記載してございます。
 6ページ目の(2)の2章の関係でございますが、2段落目の最後の部分の関係、「今後、10年以上の将来を見据え、時間的な余裕を持って」というところの検討を促すところについては、本会議でも累次御指摘をいただいてございますので記載してございます。また、3段落目の「学校は児童生徒を育む教育の場」というところでございますが、各市町村での主体的な検討、検討に当たって結論ありきではない検討、統合の場合も存続させる場合もいずれの場合でも課題を最小化する工夫の重要性、データに基づく検討、それから、6ページ目の最後の行から次の7ページ目の最初の行にかけてとなりますが、本会議でも御指摘いただいております結論を先送りにしない姿勢、そういったところの重要性を明記しているところでございます。
 7ページ目の上から2段落目の通学条件でございますが、各地域が抱える課題や実情は様々であり、機械的に手引の考え方を適用することは適当ではないというところは前回の平成27年手引と同じでございますけども、確認の意味で、引き続き妥当とするという形で書いてございます。その上でさらに考慮すべき点というところで、1人1台端末、GIGAスクール構想などといった教育環境の変化についても勘案して検討することの重要性を指摘する形にしてございます。
 同じく7ページ目の中段からは、(3)「3章 学校統合に関して留意すべき点」でございます。平成27年手引においてもここは多く内容が書かれているところでございますので、本会議でもこの部分について御指摘をいただいているところが多くなってございます。
 個別に見ていきますと、7ページ目の下部、見出しのところで、「(合意形成についての基本的な考え方等)」、この部分については、合意形成に当たっては過程を大切にした対話や議論が必要であるということですとか、同じページの下から3行目の後半でありますが、これからの学校の在り方・地域の在り方を全ての関係者が我が事として自ら主体的に考える過程の工夫が重要ですというところも明示をさせていただいているところでございます。
 次のページ8ページ目、上から2段落目のデータに基づく検討や提供の在り方のほか、こども基本法の関係で、地方公共団体には当事者の意見を反映させるための措置が義務づけられているというところがございますので、この辺りも明記をしているところでございます。
 8ページ目の下部、見出しの「(合意形成における中長期的かつ計画的で丁寧な検討)」のところでございます。丁寧な検討には時間を要すること、本日も御意見いただきましたが、選ぶことができる選択肢があるうちに検討を開始すること、納得が重要であるものの、次の9ページ目に移っていきますが、いつまでも検討を重ねることが望ましいという趣旨ではなく、結論を出すことを先送りにしない時間軸を設定して丁寧に検討することが重要だというところを、本会議でも御指摘をいただいてございますので、明記をしているところでございます。
 9ページ目上部の見出し「(首長部局との多角的かつ総合的な連携)」のところについては、学校の在り方だけではなく、地域の在り方、それから学校を公共施設の一つとしての管理を含めた総合的な検討と、教育委員会の所掌を超えた取組が必要という観点ですとか、本日も御指摘いただきましたが、地域全体の教育やまちづくりの観点から、将来構想の中に学校の在り方というような視点で記載しているところでございます。
 9ページ目下部の見出し「(学校施設と他の公共施設の複合化・共用化)」のところでございますが、ヒアリングの内容も踏まえて記載しているところでございます。
次のページに行きまして、10ページ目の中段でございますが、見出し「(スクールバス等の多様な交通手段の確保と通学路の安全確保)」につきましては、学校統合に際してのスクールバス等の交通手段の確保について、児童が安全安心に通学ができるという観点や、首長部局と連携して地域一体的に手段を確保するという観点で記載しているところでございます。
 同じく10ページ目の下段、見出しの「(環境の変化による戸惑いへの対応)」につきましても、本会議でヒアリングを通じて御議論いただいてございますが、統合の前後での取組についての観点を記載しているところでございます。
 次のページ、11ページ目でございます。見出しの「(地域の核、教育拠点としての学校)」でございますが、本会議でも御指摘いただきました、その地域における社会教育を含めた教育の拠点としての学校の役割という観点で御用意をしているところでございます。
 その下のところでございますが、(4)、4章の関係でございます。小規模校を存続させる場合の教育の充実につきましては、児童生徒数の減少を踏まえれば今後も重要な観点になってまいりますので、次の12ページから追記すべき事項について記載しているところでございます。
 1ページ移っていただいて12ページ目、上部の見出し「(地方公共団体の区域を超えた適正規模・適正配置の検討)」につきましては、まさしく前回の会議でもヒアリングいたしました京都の相楽東部の広域連合の取組を踏まえて活用例として指摘することを記載しているところでございます。
 その次の見出しの「(地域住民、他地域からの就学者、異年齢児童生徒との交流)」につきましては、長野県の松本市さんや、山形県の高畠町さんからのヒアリングも踏まえて、区域外就学や2地域拠点、2地域居住を活用した事例といったところを記載してございます。
 次のページ、13ページ目の見出し「(教職員の育成)」ですとか、「(校務対応の効率化)」につきましては、この御議論で、本会議でも御指摘をいただいている観点でございますので、御用意しているところでございます。
 その下、13ページ目の一番下の見出し、(5)「5章 休校した学校の再開」の関係でございます。これは前回の平成27年手引でも触れられておりますが、なかなか事例自体も少ないものの、先日のヒアリングで青森県の佐井村さんからお伺いをした内容を踏まえて記載しているところでございます。
 14ページ目、(6)「6章 都道府県の指導・助言・援助の在り方」の関係でございます。これは本日も島田先生から御指摘いただいておりますし、本会議でも御指摘をいただいてございます。また、前回の会議でもファインコラボレートさんから報告をいただいておりますので、その関係について記載しているところでございます。
 次のページ、15ページ目の(7)「おわりに」については、前回の手引でも記載してございますが、引き続き重要であるというような観点のところは確認的に書いておりながら、また今回の手引で追記する際の視点というところで、時間軸を意識した検討、広域化、総合化、現在化というような視点について記載してございます。
 最後、15ページの中段のところ、「4.文科省において取り組むべき事項」につきましては、相談窓口の設置や、全国参考事例の収集・共有、次の16ページに移りまして、他省庁との連携、財政支援の確保といったところについて御用意してございます。
 すみません、少し駆け足になりましたが、以上でございます。

【貞広座長】  ありがとうございました。今までの委員の皆様の発表や御意見を吸収する形でおまとめいただきしたし、結果的に今日それぞれ御報告をいただいた内容も一部反映されているように読ませていただいているところでございます。
 それでは、御意見、御質問を承ります。いかがでしょうか。お目通しいただく時間も必要なのかなと思いますが、いかがですか。
 牧野委員、どうぞ。

【牧野委員】  これは素案ですから、これからまた、ここで出た議論を踏まえて次回以降も議論していただけるということで、まずその確認をさせてください。

【貞広座長】  そうですね、今後の段取りについて、後でお願いしようかと思っていたんですけれども、少し見通しがあったほうが御意見出しやすいかもしれません。

【草野教育制度改革室長】  事務局、草野でございます。ありがとうございます。本日は素案を御用意してございますが、その後、任意のパブコメという形でかけさせていただきまして、また関係他省庁さんですとかの御意見もいただいて、その意見を踏まえて、もちろん本日いただいた御意見ですとか、会議の後でももちろん結構でございますので、そういったところでいただいたものを踏まえて、さらに報告案の形で御準備させていただけたらと思っております。

【貞広座長】  ありがとうございます。私どもも今日に限らずさらに意見を申し上げられる余地があるということでございます。今日のうちにということがありましたら、ぜひ出しておいていただきたいのですけれども、いかがでしょうか。
 丹間委員、どうぞ。

【丹間委員】  私としましては、この第3章の合意形成のところ、今回より具体的に踏み込んで書くということで、ここは一つ大事な点だと思っています。7ページから9ページにかけてですけれども、8ページのところでロードマップという言葉が出てきています。このイメージももう少し具体化する必要があるかなと、つまり、ロードマップをきちんと前もってつくって、そしてそこからスタートしていくんですけれども、必ずしもそこに描いた計画どおりに進んでいくということだけが良いのではなくて、むしろ新たな情報に気づいたりとか、そういう中で計画が修正されたり、計画にない良い形になっていくこともあるかと思いますので、その辺りのプロセスをどう描いていくのかということです。
 今日、島田先生の御発表も大変勉強になりました。ストーリーという言葉も非常に印象に残っております。これも行政側が何か大きな一つのストーリーを描いて、それを住民たちに追体験してもらうということでは決してなくて、やはり一人一人、住民も一枚岩ではありませんので、ストーリーの見え方が異なってくると思うんですけれども、そういう中で何とか地域で共有できる一つのストーリーというのが、みんなでいろいろ議論してぶつかったけれども一つの学校をつくったんだとか、あるいはこの学校を維持していくんだということで、そのストーリーに参加していくというような、そういう話し合いの経験が本当に大事になってくるのかなというふうに思ったところです。

【貞広座長】  ありがとうございます。
 では、牧野委員、ありますか。

【牧野委員】  それでは、1つだけお願いします。最後の文部科学省において取り組むべき事項のところ、しっかりと文部科学省としての役割も書いていただいております。前回も指摘して、今日は丹間先生から話がありました。要はちゃんとチェックをして、そして次につなげていくというPDCAの考え方です。今回手引を改訂して、そしてその効果をちゃんとチェックして、そして次のアクションにつなげていくということは、やはり私は文部科学省において当然取り組むべき事項ではないかなと思っていますので、そこはぜひ御検討いただければと思います。

【貞広座長】  応答ありますか。

【草野教育制度改革室長】  ありがとうございます。まさしく今、牧野委員からお話いただいたPDCAのところ、ちょうどファインコラボレートさんに委託をしている教育効果のところは、まさしくそこが分かるようになっております。ですので、もちろんこの手引の指摘のところも、確かにPDCAのところはあまり入っていない観点ではありますが、資料も出ておりますし、委託事業もありますので、資料の中身を使うことも念頭に、ここの記載の中でもちゃんと指摘をするという観点の御指摘かなというふうに受け止めております。ありがとうございます。

【牧野委員】  よろしくお願いします。

【貞広座長】  ありがとうございます。オンラインの委員の方々、よろしいでしょうか。
 猿田委員、どうぞ。

【猿田委員】  猿田です。1点、文科省の合意形成のところで子供の権利関係の記載があったと思うんですけど。

【貞広座長】  当事者の意見を聞くということですね。

【猿田委員】  はい、当事者の意見というところで、実は私たちも今、政策を立案する上で、何かにつけてこの子供の意見聴取というのが入ってきていて、結構難しいというか、今までの手法が根本的に通用しないパターンというのもあったりするんですね。なので、その辺り何かもし、簡単で構わないんですけど、何か考えていらっしゃることとか事例とか、そういったことがあれば教えていただければなと思います。

【貞広座長】  ありがとうございます。今日、島田先生から御発表いただいた内容にも一部そういう事例があったかと思いますけど、事務局のほうで何か応答ありますか。

【草野教育制度改革室長】  事務局、草野でございます。ありがとうございます。この観点につきましては、そもそもはこども基本法のところの観点です。ですので、実は中教審でも、そういった意味でどこかで意見を聞くというところをやはり意識しなければならなくなった。要するに行政の進め方全般の観点というところで、忘れないでねという趣旨で少し記載させていただいているというところでございます。
 また、これを今回のこの議論の中でどのようにやっていくのかのところについては、まさしく今、島田先生の御事例ですとか、あるいはこれまでも統合の関係で魅力化フォーラムでも御紹介させていただいておりますようなところ、これをつくり上げていく過程のところで、地域の方、もちろん地域の方には、当然子供も含めて、若者も含めてというところで議論していくというような例が我々としてもいいかなというところで取り上げているものでございますので、まさしくそういった工夫の中でのやり方というのはきっとあるのではないかというふうに思ってございます。このプロセスのここじゃないと駄目というわけではないかというふうに認識でございますので、そのようなやり方もあろうかなと思ってございます。

【貞広座長】  ありがとうございます。そうですね、こども家庭庁さんの会議には必ず、子供、若者の当事者が委員として参画してくださっていますけれども、文科省さんのほうでも今後そういう展開があるのかなと思ったりもしました。
 もろもろまだ御意見あろうかと思いますけれども、すばらしい発表ばかりで、かなり会議の終了の時間が迫っております。先ほど室長からもお話ありましたとおり、この会議以外でも委員の方々から御意見があればお寄せくださいということですので、後ほど事務局のほうにお伝えをいただければと思います。
 では、事務局から、今後の進め方については先ほど御説明いただきましたけど、何か追加で御説明ありますか。

【草野教育制度改革室長】  ほかに事務局への、この場ではなくて、思い出したり思いついたりというところの御意見につきまして、また詳細はメールで御連絡を取らせていただければなというふうに思ってございます。パブリックコメントのところは先ほど御説明で申し上げたとおりでございますので、いただいた御意見を踏まえて、また御用意させていただければと思ってございます。
 以上です。

【貞広座長】  ありがとうございます。それでは、時間が迫っておりますので、ちょっと名残惜しいところでございますけれども、本日はここまでとさせていただきたいと思います。
 最後に次回の予定につきまして、事務局よりお願いいたします。

【草野教育制度改革室長】  ありがとうございます。草野でございます。次回の日程につきましては、また追って事務局より調整、御連絡させていただければと思ってございます。
 以上です。

【貞広座長】  それでは、本日予定した議事は全て終了いたしました。これにて閉会いたします。御発表いただきましたお三方の方々、改めてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
 

 

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