令和7年3月19日(水曜日)10時00分~12時00分
Web開催 (Zoom)
新井委員、清原委員、高田委員、河野委員、中田委員、春山委員、福島委員、松谷委員、村山委員、八並委員、渡辺委員、新潟市教育委員会(事例発表者)
千々岩児童生徒課長、池田生徒指導調査官
菊地支援局総務課企画官
※事務局より資料1~資料3の説明があった。
【座長】 説明、どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、委員の先生方から事務局に御質問等あればお願いしたいと思います。大きくは問題行動調査に基づくいじめの状況、重大事態の状況について、それから、関係省庁連絡会議で決定されたいじめ防止対策の更なる強化について、そして3月6日に、新年度において法に基づく平時からの備えについての通知を出したということです。全体を通して質問、あるいは御意見があればお願いいたします。
御発言のある方は「手を挙げる」のボタンを押していただき、こちらから指名をさせていただきますので、その際にはミュートを解除して御発言をお願いいたします。また、御発言が終わりましたら、忘れずに「手を下ろす」のボタンを押していただければと思います。
そうしましたら、順番でお願いしたいと思います。それでは、委員、よろしくお願いします。
【委員】 最初の資料1のところで、大事な点を落としているのではないでしょうか。生徒指導調査では、調査項目として自殺があります。令和5年度で、自殺した児童生徒が置かれていた状況において「いじめの問題」で小学校はゼロでしたが、中学校が5名、高校が2名、7名いました。今回の資料ではそれは扱われていないし、話も出ませんでした。この子供たちの自殺の問題というのは、非常に大きな社会問題です。私は国として、いじめ自死ゼロ、重大自体ゼロを目指すべきではと思っています。
その意味では、自死データもきちんと出していただくのがよいと思います。
実はこの自死の中にもう一つ注目すべき項目があります。それは、教師の体罰や不適切指導です。今回、高校で1名います。私自身は、教える側の言動が子供たちの言動に影響を与えるので、こういったデータを示されるときに注意をしていただけないかと思います。
以上です。
【座長】 ありがとうございました。
自死事案について、重大事態の中に生命というのがあるわけですけれども、実際にどのような状況にあるのかということを少し書き示したほうがいいかなということかと思います。
委員の前に事務局としての説明があるようでしたらお願いします。
【事務局】 まず、いろいろ御指摘いただきまして、ありがとうございました。今回の資料構成において、色々配慮が足りてございませんでしたので、まずお詫びを申し上げたいと思います。先生からの御指摘のございました自殺の状況でございますが、昨年度につきましては、令和5年度について学校から報告のあった児童生徒のうち自殺で亡くなったのは、大変痛ましい状況でございますが、397人といったところでございまして、そのうち、先生からも御指摘があったとおり、自殺した児童生徒が置かれていた状況の中で、いじめの問題といったところでは計7名、中学校で5名、高等学校で2名といったところでございます。
併せて、教職員による体罰、不適切な指導といったところでも高等学校で1名といった状況でございます。こちらにつきましては、先日、1月でございますけれども、昨年の児童生徒の自殺者につきましては、自殺統計で厚生労働省が公表しているものでも527人で過去最多といった状況でございまして、今後、詳細は確定値という形で今後公表されるところでございますけれども、文部科学省だけではなくて、こども家庭庁、厚生労働省をはじめ、関係省庁でもしっかり対策をしていかないといけない大変深刻な問題として捉えているところでございます。また、体罰、不適切な指導につきましても、特に不適切な指導として考えられる行為としまして、生徒指導提要でも示させていただいたところでございますけれども、これもしっかりなくしていかないといけない深刻な問題として捉えております。
様々な、今回、こちら、事務局から提示させていただいた資料は、いじめだけの特に限定した資料になってございますが、様々な、例えば自殺であったりとか、暴力行為とかといったところでも、いじめの背景というのはございますので、それもしっかりと深刻に捉えて対策をしていく必要があると思ってございます。
事務局については以上でございます。
【座長】 ありがとうございました。そうしましたら、委員、お願いいたします。
【委員】 よろしくお願いいたします。今の御報告の中で、我々もずっと議論してまいりました平時からの備えというところでありますけれども、私もいじめの重大事態の調査に関わらせていただく中で、いわゆる学校いじめ対策組織がうまく機能していないのではないかというところが非常に引っ掛かるところでございまして、その調査の中でも出てきた、ヒアリングをさせていただいたときに、ある教員からは、そもそも自分の学校にそういう組織があることを認知していなかったとか、認知していても構成メンバーが誰で、いつ開かれているのかが分からない、知らなかったというような驚き発言が聞かれたりしていて、なかなかそういったところでの、いわゆる、もちろん何かあったときには、機動的に動かれるのだと思うのですけれども、平時からのそういった開催といいますか、校内いじめ、学校いじめ対策組織がちゃんと働いているのかどうか、機能しているのかどうかというところが、やや私も疑問に思っておりまして、その辺りがぜひ新年度に向けて、いま一度周知、各学校に周知をしていただけるとありがたいなと思っておりますし、あと、併せて何かふだん起きたときの記録の整備ですよね。重大事態の調査をしていっても記録がないということがよくあって、先生のメモぐらいはあるのですけれども、個人で記録をとられていても、そこが学校のほかの先生方にも共有がなされていない。
ましてや管理職にも共有がなされていないということがよくあると思うんですね。そういった意味では、校務支援システムなんかも今導入されておりますし、やはりそういった情報の共有化というところで、学校組織全体でのそういった何か子供たちの変化でありますとか、何か事が起きたときの、そういったときの状況をリアルタイムに共有化できるようにするという、その記録の共有化というところについても併せて平時からの備えのところでは非常に大事なポイントかなと思っておりますので、新年度を迎えて先生方の御異動もあるかと思いますけれども、いま一度新年度の初めの会議のときには、ぜひこの校内の学校いじめ対策組織の在り方等についても、しっかりと周知を図っていただくようにお願いしたいなと思います。以上でございます。
【座長】 ありがとうございます。学校のいじめ防止対策組織、設置は100%されているけれども、実効的に機能しているかどうか、ここも確認すべきだと思います。それから、記録が残っていないケースがある。情報を可視化して共有していく、その大事さについての御指摘だったと思います。ありがとうございます。そうしましたら、続いて委員、お願いいたします。
【委員】 ありがとうございます。先ほど先生が問題提起されたように、いじめと自殺、あるいは不登校、さらには暴力というようなことは密接に関連しています。でも、どうしてもデータで取るときには、それぞれを別に取っているわけですが、それぞれの相互の関係について注目して、私たちがその関係性や、あるいは要因を分析していくという視点が、私も重要と考えます。
そこで、現在、こども家庭庁の支援局で自殺について分析を深めていると承知をしています。いじめはいじめで分析していく。もちろん不登校は不登校で分析していくという視点があるわけですが、自殺の増加に対して分析をしていって、相互の関係性の中からの気づきを、いじめの未然防止、あるいはいじめが起こらない風土づくりに結びつけていけたらと考えています。
今日、こども家庭庁からも出席されているので、自殺について何らかの示唆のある発言をいただければと思いまして、これはお願いでございます。何よりも文部科学省とこども家庭庁が、このいじめ防止対策協議会でも連携をされていますが、自殺予防についても連携をされていると承知していますので、ぜひ先生の問題提起を重く受け止めて、ほかの視点からの情報があれば深めていただければと思います。よろしくお願いします。以上です。
【座長】 ありがとうございます。何か御発言があればお願いいたします。
【こども家庭庁】 ありがとうございます。こども家庭庁支援局です。よろしくお願いいたします。今御指摘いただきましたように、また、文部科学省からもお話がありましたように、小中高生の自殺者の数が暫定値で公表されているものでも過去最多の527人になっているということで、こども家庭庁としても大変な問題、課題であると捉えております。こども家庭庁では、文部科学省や厚生労働省など関係省庁とも連携をいたしまして、関係省庁連絡会議を開催するとともに、令和5年6月にまとめた自殺対策の緊急強化プランに基づきまして取組を進めているところです。
特に委員からお話がありましたように、自殺に関係する要因分析の調査研究も進めております。警察、それから、学校などの関係機関が持っている情報なども頂戴いたしまして、その分析を進めているところでございまして、その取組をさらに充実させていきたいと思います。さらに、令和6年度版の自殺対策白書の中では、自殺者のうち、自殺未遂後に、1年以内に自殺した方が非常に多いというような情報もありまして、未遂者に対する支援強化も重要だという問題意識を持っております。
こうしたことをさらに調査研究などを通じて深めていきたいと思っておりますが、いずれにいたしましても、今日、出席をしている文部科学省の児童生徒課と私ども、こども家庭庁支援局の総務課、自殺にしても、このいじめ防止対策にしても、密接に連携をしながら取組を進めておりますので、お互いに情報共有しながら、また、有識者の先生方のお知恵もお借りしながら、何かできないかということを考えていきたいと思っているところです。以上です。
【座長】 ありがとうございました。文部科学省も児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議において、未遂者も含めて自殺の要因を分析し、さらには未然防止教育をモデル事業も含めてどう展開したらよいのかということについて議論をしているところです。そういう点で、こども家庭庁と文部科学省と連携を一層強めて、いじめの問題だけではなくて、自殺の問題、命に関わるという意味で一番重要と思いますので、ぜひいじめと自殺との総合的な研究を、文科省、こども家庭庁、厚労省の連携に基づいて進めていくことが求められるという御意見と受けとめました。どうもありがとうございました。
そうしましたら、委員、お願いいたします。
【委員】 今、委員から平時の構えと4月からという話が出たので、それに関連して経験的な話をします。私は生徒指導専門なので、これまで教職員研修は、管理職、生徒指導、教育相談コーディネーター、スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカー対象、年代も初任者から中堅、ベテラン、それから設置者、国公私立など全て経験しています。そこからは、やはり教職員の生徒指導やいじめ関連法規等の知識不足を、痛感しています。例えば国立大学附属学校で重大事態に関するニュースが出ていますが、その根本に教職員の知識不足があります。
令和4年に公表された『生徒指導提要』の第4章「いじめ」と第10章「不登校」を理解しておけば、基本的な構え自体できます。いじめに関しては、いろいろな施策が出されていますが、バック・トゥ・ベーシックで、教職員の基本的な知識の修得が必須だと思います。
次に、国立・私立では、生徒指導やいじめ研修が、十分に行われていないということです。そのため、重大事態を初めて経験した際に、初動の対応が、後手後手に回ってしまう。そういう点では、国立、私立に関しては、やはり別途、実態から文科省、こども家庭庁も含めて、少し対策を練られたほうがいいのではないかと思います。
また、重大事態調査の第三者委員会を経験すると、よくわかるのですが、教職員が自校の学校いじめ防止基本方針を理解していないケースを見受けます。この実態から、学校いじめ防止基本方針のPDCAサイクルの確立が必要だと思います。特に、プランニングの段階、これは平成29年最終改訂の国の基本的な方針にも書かれていますが、やはりこのプランニングの段階でコミュニティースクールがあるのであれば地域の方、あるいは保護者、場合によっては生徒会などが参画して、作成することが大切だと思います。
最後に、重大事態調査のガイドラインは、重大事態が起きていないときこそ読んでおくべきものだと思います。重大事態に終わりはありません。対象児童生徒が、卒業したから、転校したから終わりではなく、それは終わりの始まりです。いじめの未然防止の強化という観点で、もう少しその点を記載していただくとよいのではと思います。長くなってすみません。以上です。
【座長】 どうもありがとうございました。
法や国の基本方針、ガイドラインを、教職員はもとより児童生徒、さらには保護者、地域の方々が、理解し、共有していく。そのための具体的な動きが必要なのではないか。それから、公立と同じように対応できていないところが国立大学の附属学校、あるいは私学に見られる。その点についても、もう少し力を入れていくべきではないかという御指摘だったと思います。
【委員】 カウンセラーの立場として、子供たちにいろいろ関わっての感想を言わせていただきますが、ただいま委員が申していただきました内容と重複して大変恐縮ではありますが、そういう子供たち、いじめられたとか、いじめに関わったという子供たちと関わっていて感じることは、自殺にしてもそうですけれども、ある程度年齢がいった中学校ぐらいになって、SOSの出し方とかいろいろなことをいろいろ子供たちに学ばせたりとかいうのがありますけれども、子供たちと関わっている実感とすれば、やはり幼稚園、あるいは小学校低学年ぐらいから、そういう命の大切さであるとか、あるいはアンガーマネジメントであるとか、友達との付き合い方であるとか、そういうことを教科の学習もそうですけれども、それ以外のところで学習していくことが非常に大切ではないかなと思います。そういうことを抜きにして中学校になって、いきなりSOSの出し方ということを言われても、なかなか子供たちがピンと来ないということを感じております。
そして、先生も御指摘されたように、教員、指導される、関わられる大人のほうも、そういうことを通して、理解していくことが大切で、ただマニュアル的なことを目を通せ、覚えろとか言われても難しくて、やっぱり日常の教育の中でそれを一緒に考えていく姿勢が教員のほうにも必要だろうと思います。体罰とかいうのは言語道断で、問題外というふうに思っておりますけれども、その辺りの大人の認識が変わってくることが重要だろうなと。まだ法で示されるようないじめの定義というのが、現実的に社会の中で定着していないのかなというようなことを思います。
そういう意味では、地域との活動ということで、部活動が地域に移行されていきますので、そういうある程度、指導者という権力を持った人間がどのようにそういうふうな関わりができるかという、地域に対する研修、あるいは部活動の指導者に対する研修というのは大変重要になってくるのではないかなと思います。小学校の低学年から、そういう心理教育であるとか、そういうようなことを一緒に学校の先生と取り組んでいけると、このことが浸透していくのではないかというような感触を持っております。以上です。
【座長】 ありがとうございます。
SOSを出すということについて、早い段階から素地を作ることが必要であり、そのためには、受け手の側がどう受け止められるかというところが重要である。さらには部活動の地域移行というようなことが進んでいく中で、地域で、学校外で実際にいじめが起きたときの対応がなかなかうまくいっていない場合がある。そこに、もう一つ、力を入れていくべきだろうという御指摘だったと思います。どうもありがとうございます。
そうしましたら、委員、お願いいたします。
【委員】 ありがとうございます。いじめの重大事態について、「重大な被害を把握する以前のいじめの対応状況」のところです。去年も申し上げたかもしれないのですけれども、いじめとして認知していた中の解決に向けて取組中だったという中で重大事態が発生しているという部分と、それから、いじめとして認知していなかった中の、いじめに該当し得るトラブルの情報があったという、これらを合わせると75%ぐらいになってしまうのかなと思うのですけれども、こういった情報がありながら、どうすればいいのかという問題です。
要は、先ほど先生からの御指摘もありましたけれども、重大事態を起こさせないといいますか、重大被害にならないようにしていくという、そこの視点での取組というのをどうすればいいのかという辺りを現場の方々等も、もちろん考えておられるのだろうと思うのですけれども、どういうふうにして考えていけばいいのかという辺りを、文科省や、こ家庁のほうでも、どういった取組によって、この重大事態を起こさせないで、一定のシグナルといいますか、いじめ、あるいはいじめに近いトラブルがあったときに、どうすればそれを防げるのかという辺りのところに関する検討を行って、ポイントはどこなのだろうという辺りに関する情報提供をしていくということも必要なのではないかということです。
この辺りの取組も、今日、拝見した資料全体を見ると、その辺りについて御提案もあるようですけれども、それを文科省とか、こ家庁だけではなくて、社会全体としてどうしていくのかという視点で、様々な機会に取り組んでいくという必要がありそうだということだと思うんですね。
それで、そもそもいじめの認知の問題、いじめとしてどうなのか、いじめになるのはどういうものかということについての理解が足りないというか、理解が十分浸透していないのではないかという議論もあります。それについては、弁護士会でも、学校の先生方や保護者に向けていじめについてということで講演をしたり、子供たちに向けてもいじめ予防授業みたいな形で伺ったりしているのですけれども、いじめ予防授業については、その効果がどのぐらいあるんだろうというようなことについても検討しながら進めていたりします。けれども、どうも一度や二度、ちょこっとやったからといって、子供たちの間で、どういったことが、いじめ防止対策推進法でのいじめに当たるのかという辺りの認識については揺らぎがあるようです。授業の直後はそう言われたなと思うんだけれども、しばらくするとやっぱりそうじゃなくて、この子たちの認知の中での対応というのは、型通りで、教えるだけ、伝えるだけだと、消えていってしまう傾向もあるというようなことも、私たちの取組の中では言われています。ですから、そういった機会といいますか、子供たち自身が、これはいじめなんだろうかとか、あるいは子供たちの中でのトラブルについて、どういうふうにやっていけばいいのだろうかと考える機会、先ほどコミュニケーションをどうするのだというような御指摘や、その辺のところの日頃からのトレーニングの機会を保障することが重要ではないかというようなお話がありましたけれども、そういった形で、いじめを意識しながら、繰り返し進めていく。子供たちにとってもいじめは重大な問題なのだろうと思いますから、それをテーマにしながら、子供たちがいつも考えていられるような形の取組というのを進めていくという必要がどうもありそうだなということです。今日もその辺りの御紹介があるのかもしれませんけれども、こういった辺りを全体で、様々な機会に取り組んでいく必要があるのではないか。その姿勢を持っていったほうがいいのではないかということで少し御意見を申し上げました。
【座長】 ありがとうございました。議題として、いじめの未然防止についてということも出てまいります。そこでまた御意見をいただければと思うのですけれども、重大事態をどう防ぐのかという視点も、いじめの未然防止の中に必要なのではないか。そして、子供たちが日常的にいじめをしない態度や力を身につけるように継続的な働きかけをどう進めていけばよいのかという視点も重要であるというご指摘と受けとめました。
そうしましたら、委員、どうぞ。
【委員】 1点だけ、先ほどの委員の前半の御質問について情報提供させていただきます。先ほど事務局からも御紹介いただきましたけれども、今年の1月から2月、3月と3回を重ねておりますが、こども家庭庁の支援局総務課が事務局となり、文部科学省と連携しながら、いじめ重大事態に対する報告書の分析調査の取組を、私が座長として進めさせていただいており、新井先生にも構成員として入っていただいて、専門家として弁護士の栗山先生にも入っていただいて分析を進めています。
御指摘のとおり、重大事態を防ぐということは重要課題でございますので、既に発生した重大事態を謙虚に分析させていただきながら、少しでも児童生徒の視点から、そして保護者、教職員、さらには地域社会の皆様に未然防止の取組にヒントとなるようなメッセージを発出したいと考えておりますので、そういう取組が既に始まっているという情報提供だけ、私からさせていただきました。後ほどのテーマは、後半の議題で審議が深まると思います。よろしくお願いします。ありがとうございます。
【座長】 どうもありがとうございました。そうしましたら、いじめの未然防止についてという議題に入っていきたいと思います。資料の4に基づきまして事務局から御説明をお願いしたいと思います。事務局、よろしくお願いいたします。
※事務局より資料4の説明があった。
【座長】 ありがとうございました。これからの取組ということで、いじめ対策マイスター制度、それから、いじめ未然防止教育のモデル構築推進事業についての説明がありました。ただいま説明につきまして、先ほどと同じように委員の皆様方から御質問や御意見等があればお願いしたいと思います。
委員、よろしくお願いします。
【委員】 よろしくお願いします。内容的なことではないですが、用語の使い方についてです。これは慎重にしていただくほうがよいと思います。
それは何かというと、例えば資料4-1の文章や図の中で、いじめの加害児童生徒という言葉を使われています。重大事態調査のガイドラインでは、ガイドラインで使用する用語の定義をしています。そのとき、ガイドラインでは、加害児童生徒という用語は使用しておらず、関係児童生徒もしくは、いじめに関係する児童生徒という用語を明記しています。その意味では、ガイドラインとの用語の整合性をとったほうがいいのではないかと思います。
それから、これは非常に瑣末的で、皆さんは違和感がないかもしれませんが、マイスター制度の説明で、警察OB、OGという表現があります。しかし、これはオールドボーイ、オールドガールという和製英語です。海外の留学経験とかある方は分かると思いますが、今や企業でも使っているのは、退職者などであればalumniという、日本の片仮名英語ではアルムナイです。
文部科学省は、教育のグローバル化など言われているので、和製英語は使わないほうがいいのではないかと思います。別にalumniという言葉を使ったほうがいいというわけではなくて、元校長経験者や警察関係経験者という表現がいいかと思います。以上です。
【座長】 どうもありがとうございました。ガイドラインに沿って用語を使っていく。それから、OB、OGという言葉にも慎重であるべきだろうという御指摘と思います。その辺について、またお考えいただければと思います。
委員、よろしくお願いします。
【委員】 まず1つ、マイスター制度のモデル事業について教えていただきたいです。これは令和6年度の補正予算ということになっていますが、このモデル事業を推進できる期限というのは、補正予算であれば単年度で、いつからいつまでの事業になるのか。令和7年度の予算であれば新年度からというのは分かるのですけれども、この時期に令和6年度の補正予算で、今、モデル先を探しておられるということになると、これはいつからいつまでの事業なのかというのが分かりません。それから、800万円から300万円程度というふうにすごく差が大きいですが、これは市町のほうが人件費や謝金等で必要な金額を申請して、それに見合った半額を出すのでしょうか。それともどういう形で支援するのかというのが2つ目です。3つ目は、補正予算であれば単年度で終わってしまうということになりますが、継続性に関してどうお考えなのか。
例えばマイスター制度というのが、もうある程度既存のものがあって、それを支援するというなら運営の仕方も分かりますけれども、これから、どちらかというとトップダウンでマイスター制度をつくってくださいと言っておいて、どんなものかよく分からないからやってみようというのを単年度でやってみて、効果を判定するというのはちょっと厳しいのではないかという気がします。
マイスター制度をこども家庭庁が取ったのか、初等中等だから文科省が取ったのか。本気でこれを導入しようとされるのなら、せめて二、三年度分の予算を取ってきて、その経過というかアウトカムを評価することによって、これを拡大するかどうかを決められるほうが望ましいように思うんですね。お金を取ってこれなかったのだとは思うのですけれども、方向性がこれだけだとちょっと曖昧なというか、やってみようという心意気は分かるのですけれども、先が見えない気がするので、その辺りは御考慮いただいたほうがいいという点が1点。
裏側のほうのいじめ防止教育、これはどちらかというと、事務局ではなくて先生にお聞きしたいんですけれども、本当に大事な防止教育であれば、がん教育のように学習指導要領に記載するものであって、ちょっとモデルでやってみようというくらいだったら、軽い気持ちならやめたほうがいいし、本気でやるのだったら、そこに書き込むぐらいの気持ちがないといけないと思います。例えば幼稚園のときから何を教えるのかなど。
さっき、ネットのお話が出ましたけれども、ネットのリテラシーは、いつから、何年のときにどうするのだというアルゴリズムに沿った形で対応しないと、ちょっとやってみてくださいというのではなかなか広まらないと思います。ただ、それを学習指導要領に入れるとしたら、今、先生が委員になっておられる特別部会で総論が決まってきていて、各論は恐らく秋からのワーキングで決まるのだと思いますが、各論の話で決まるのではない気もします。この辺りは先生、学習指導要領に入れられる可能性は全くないのか、ちょっとぐらいありそうなのかという御意見をいただけるとありがたい。
【座長】 ありがとうございます。そうしましたら、まずマイスター制度のほうについて事務局から説明をいただき、その後、委員に発言をしていただければと思います。では、お願いします。
【事務局】 先生、ありがとうございました。まず、最初、いじめのマイスター制度について御質問いただいた点についてお話をさせていただければと思います。また、その前に先生から言葉の使い方については留意するようにということは、当然、おっしゃるとおりでして、まずはいじめを行った疑いのある児童生徒について、関係児童生徒というような形でガイドラインでは規定しているところでございますので、事業の実施に当たっては、その辺り配慮した上で事業のほうは実施していきたいと思っております。
その上で、今回、この事業、令和6年度補正予算でございますが、今まさに公募を行っているところでございますが、事業としては令和7年度いっぱい、令和8年3月の末までの事業の実施を予定しているところでございます。あと、委託先として都道府県の教育委員会、市町村の教育委員会を想定しているところで、1か所当たり約800万から300万といったところでございますが、こちら、委託事業でございますので、事業にかかった経費といったものは、この予算の範囲の中で国として全額見ていくといった内容でございます。実際には人件費であったり、委員とかの謝金、あるいは旅費とかといったようなことを想定しているところでございます。
あと、そもそも先生からも御指摘があった、単年度といったところでございますけれども、予算単年度主義でございますので、あくまでも、まずはこの令和6年度補正予算といった形でございますが、もちろんこれを単年度限りということではなくて、今後、こういった事業の実施の状況とかも踏まえながら、今後についてもさらに検討を深めていきたいと考えているところでございます。説明については以上でございます。
【座長】 どうもありがとうございました。では、委員、お願いいたします。
【委員】 ありがとうございます。私が中央教育審議会の委員を先生と御一緒に務めているということで、先生から御質問いただいたと思うのですが、私、実は次期教育指導要領の部会のメンバーではございません。ひょっとしたら、今後、そういう任命があるかもしれませんが、現時点までは、その教育課程部会のメンバーではないのですが、生涯学習分科会のほうには属しておりまして、17日の総会の後の午後の生涯学習分科会で分科会長として任命されました。そこで、例えば今日御提案の教育モデルの類型案で言えば、類型Ⅳの「地域や関係機関と連携・協働したいじめ防止教育モデル」ということについては、必ずしも学校教育の分野ではなくて、もっと言えば、学校や教育委員会が中核となるというよりは、首長部局、例えば基礎自治体の市区町村の部局と地域の皆様が連携しながら、全体としていじめ防止の取組をしていこうという類型ではないかなと受け止めております。
したがって、I、II、IIIについては、むしろ、この補正予算を基に実践をしていただいたモデルで、一定の成果、効果ということが確認されましたら、もちろんその次期学習指導要領の中で、いじめ防止の教育というのが有益な分野として議論されるという、その根拠に、エビデンスになるということを期待したいと思います。類型Ⅳについては、今後いじめ防止の中でも、特に未然防止の議論の中では、地域総ぐるみでいじめについて理解をし、そして子供たちがいじめというような行動に出ないように、あるいはもしいじめに遭遇した子供たちが心を和らげるような居場所づくりをしていくというような意味で、類型IVについてぜひ自治体においては、教育委員会、学校にとどまらず、地域社会全体で取り組んでいくというモデルとして実践例が増えていくことを期待したいと思います。
十分御期待に添えない御回答かと思いますが、私からは以上です。ありがとうございます。
【座長】 どうもありがとうございました。委員、よろしいでしょうか。そうしましたら、委員、お願いいたします。
【委員】 よろしくお願いします。このマイスター制度自体に関してですが、マイスターというのはその道の巨匠や大家のことを指しています。では、何をもってマイスターとして認めるかということです。例えば、大学教員であっても、教育学部の大学教員、あるいは大学院の教員だからマイスターではないはずです。いじめ問題に特化した研究成果をきちんと持っている、関連する社会貢献活動歴を持っていないといけないと思います。要はマイスターと認めるに当たっての客観的な指標ということです。以上です。
【座長】 ありがとうございます。事務局、お願いします。
【事務局】 先生、色々御指摘いただきまして、ありがとうございました。おっしゃるとおり、この事業につきましては、しっかりこのマイスターとして事業に参画される方が事業の肝となっているところでございまして、事業を実施するに当たって、留意事項として私どもとしましても、その辺りについては、例えば個別事案、このいじめの個別事案への早期対応や、いじめと関係児童生徒の指導支援につきましては、過去にこちらにございますとおり、今、ハイライトで示しているとおり、過去、児童生徒に対して指導支援に関わったことがある方が、このマイスターとして参画することが望ましいとさせていただいているところでございますし、さらに、例えば各学校における再発防止の取組については、大学教授や校長の経験者ということでも、それも単なるその方が内容について、例えば学校の運営体制であったりとか、あるいは生徒指導の実態に係る知見を有しており、また、あるいはいじめの重大事態などの調査の委員の経験がある者が望ましいとしているところでございます。
単に校長が名誉職的にマイスターとなるようなものではなくて、しっかりそれが実効的に各学校とかに指導するというふうな観点から考えますと、様々な経験であったり、生徒指導、あるいはいじめに対してもしっかりと知見を有する方がなることが望ましいというふうに考えております。事業を実施するに当たって、さらにその辺りも留意して進めていきたいと思います。以上でございます。
【座長】 どうもありがとうございました。そうしましたら、今、実際に未然防止に関する取組を行っている新潟市の事例について紹介していただき、その上で、その事例に関して、さらにはここまでの議論で出てきた事柄全般に対して、皆様の御意見を伺いたいと思います。では、次に進みたいと思います。よろしいでしょうか。
では、いじめの未然防止に関する事例紹介ということで、資料5に基づいて新潟市教育委員会から御説明をお願いいたします。委員の皆様におかれましては、事前に実際の事業風景の動画等も送付されていると思いますので、そこで御覧になった内容も踏まえて御説明をお聞きいただき、その上で御質問や御意見を出していただければと思います。そうしましたら、新潟市教育委員会からの説明、よろしくお願いいたします。
※新潟市教育委員会より資料5の説明があった。
【座長】 先生、どうもありがとうございました。ただいまの新潟市教育委員会の取組について御質問等があればお願いします。先ほどと同じように「手を挙げる」の合図、そして指名いたしますのでミュートを解除して御発言、ということでお願いしたいと思います。そうしましたら、委員、お願いします。
【委員】 どうもありがとうございました。個人的には、新潟市の教育に関して、10年以上前から関心があります。私、『生徒指導提要』の作成責任者ですが、いじめ問題の対応では、いじめが起きてからどうするかというリアクティブな生徒指導と、いじめが起きないようにどうするか。あるいは子供たちが自ら個性の発見だとか、可能性を伸ばすという、プロアクティブな生徒指導の2があるわけです。今の御発表は、特にプロアクティブな生徒指導の中のさらに4層で言うと、課題未然防止教育の実践を発表していただいてと思います。
『生徒指導提要』で一番ベースになる発達支持的生徒指導のポイントは何かというと、授業づくりと学級経営です。これに関して、平成26年に新潟市が生徒指導ガイドブックを出しています。タイトルは自律性と社会性を育むために授業づくりと生徒指導の一体化を目指してというガイドブックです。これは、よくできていると思います。現行の『生徒指導提要』に基づいていませんが、課題未然防止教育のプログラムと同時に、やっぱり提要の中でも強調しているように、授業づくりと学級経営と一体化させて展開していくことが大切だと思います。
そして、『生徒指導提要』の中で、常に意識してほしい、指導上の留意点を4つあげています。自己存在感の感受、共感的な人間関係の育成、自己決定の場の提供、安全・安心な風土の醸成です。これはあらゆる授業場面、あるいは活動場面で、ぜひ先生方にというか、注意していただきたいと思います。以上です。
【座長】 ありがとうございました。課題未然防止教育のプログラムの展開に加えて、発達支持的生徒指導、いじめ防止にもつながる発達支持的生徒指導をどのように日常の授業づくり、学級経営、その他先生と子供たちとのやりとり、子供同士のやりとりの中で、進めていくのかという点についても提示していただけるとよいのではないかという御意見と承りました。よろしくお願いします。
そうしましたら、委員、お願いいたします。
【委員】 私、先生のように論理的に詳しいところは分からないので、単純な感想で言うと、カリキュラムがタイトでお忙しい学校の先生が、限られた時間の中でよくこれだけのことをなさっておられて、大変すばらしい活動だと思います。恐らく新潟市の医師会長、後輩なんですけれども、どれだけ医師会が関与しているか分からないのですが、非常にすばらしい活動だと思います。
ただ、これだけの時間をかけて教材も作られて、さっき資料を出されましたけれども、短期間の効果というのはやっぱり判定しにくいと思います。つまり、やった直後はいいというのは、どの学習でも効果が出るし、それから、今、お示しになられたように認知件数が増えたということは、必ずしも悪い意味ではなくて、認知しているだけという評価もあります。認知件数だけで評価するというのも難しいところだと思うのですが、やはり長期的にこれだけ時間をかけて丁寧になさっておられる、いじめ未然防止のプログラムが、実際にどういう効果があったかというのを検証されれば、それで十分だと思います。
先生は、もっと高いところでレベルを決められたと思いますが、学校医から言うと、これで効果があったらいいじゃないかと思ってしまう。じゃあ、どういう効果がどういう形で起きるのか。起きなかったものはどこを改善すればいいかということをぜひ今後継続して、その評価方法を決めて公開していただけるとありがたいという希望が1点。
もう1点、先日から学校医として気になっているのが、ネットによるいじめがどうもこれまでのいじめとタイプが違うように思っていて、先ほどのサーカスの話もありましたけれども、今回の新潟市がお進めになっておられる教育プログラムで、今、問題になっているネットいじめに対しての効果がどの程度あるのか。もしないのであれば、どういうことを加える必要があるかというのを今後ぜひ検討していただきたいという希望が、2点目でございます。よろしくお願いいたします。ありがとうございます。
【座長】 どうもありがとうございました。今の点について、新潟市教育委員会、何か御発言があればお願いいたします。
【新潟市教育委員会】 ありがとうございました。新潟市のほうのネットいじめというのも、やはり実際ある部分です。ただ、今回、この教育プログラムのほうで行っている取組はありますが、子供たちに効いている要因というのは幾つもあると思っているんです。その1つが今の教育プログラム、それ以外にも新潟市はアンケートも本年度変えていきました。そして、先ほど御意見があったように、発達支持的生徒指導を十分高めていくために、来年度から新しく授業づくりサポートということで、生徒指導提要に書かれてある4つの視点の部分から授業づくりを行うというものも展開していきます。
研究として、どの取組がどのように効いてきたかというふうに、なかなか教育の場面では言いづらいところがあると思うんです。複合的な部分の対応の中で、子供たち自身のいじめの認知が高まって、そして、それを基に認知件数や発生件数自体が減っていけば、それは教育する側としても一番のいい結果になるのではないかなと思っているので、その細かい部分の効果というのはなかなか見づらいところもあるのかもしれないというところだけ御理解いただければと思います。以上です。
【座長】 どうもありがとうございました。複合的であれ、ある種の効果を提示することは、先生たちにとっても、自分たちのやっていることの意味をつかむことにつながると思いますので、難しいところもあろうかと思いますけれども、ぜひ進めていただければと思います。よろしくお願いしたいと思います。
そうしましたら、委員、お願いします。
【委員】 ありがとうございます。貴重な取組の御報告をいただきまして、いろいろ触発されました。2点、さらに質問させてください。1点目は、今回、令和6年度は100%の学校で行われたということで、実態としては、いじめの認知件数が上がったという数値で御紹介いただいたのですけれども、教員の皆様がこの学級活動や道徳科での指導をされる中で、御自身の意識であるとか、取組み方であるとか、それはきっと変わったであろうと思われます。数値ではなくて、教員の方から受けられた感想であるとか、そういうことで私たちと共有できるものがあればお知らせいただきたいと思います。
2点目は、教材を作るときに道徳科の委員会を中心に作られたということなのですけれども、この教材の今後の進化についてなのですが、使用されて学んだ児童生徒の声であるとか、あるいは授業参観をした保護者の声であるとか、教材づくりについては教員だけではなくて、テーマがいじめでございますので、児童生徒や保護者や、あるいは教員以外のカウンセラーであるとか、専門家が加わって、より訴求力のあるものにするような方向性はお考えかどうか、以上2点教えていただければと思います。よろしくお願いします。
【座長】 ありがとうございます。そうしましたら、お願いします。
【新潟市教育委員会】 ありがとうございました。各学校から寄せられている意見としては、令和5年度から努力義務でやってきましたので、令和5年度のときから、御意見いただいているところです。もっとこういうふうにしたほうが使いやすいというようなソフト的な部分だけではなくて、内容についても御意見いただいているところです。実際に授業をしていただいた先生方の中で、「子供たちがシンキング・エラーをしているということ自体に気づいてきた」ということです。それが大きな学びだったのではないかというのが自分の中ではすごく印象的なものです。
次に教材ですが、1つ作ったので、それで完成というわけではないと思うんです。子供たちの実態に応じてやはり内容を変えていくのも先生方の力量で必要なことだと思いますし、先生のほうから御指摘があった専門家の方々の視点というものも、やはり大きな学びにつながっていくと思います。教材を少しずつですが改訂しながら、よりよい形で残していけるようなことを考えているところです。ありがとうございました。
【委員】 ありがとうございます。
【座長】 どうもありがとうございました。そうしましたら、委員、お願いします。
【委員】 私、先ほどの発言で、なかなか学校現場の中でそういうプロアクティブな心理教育というところが、いまいち浸透していないのではないかというふうなことを申しました。大変失礼なことを言ってしまったなと思って、先ほどの新潟市教育委員会の御発表を聞いて、私はすばらしいと思いました。まず1つが、あの教材の中でサーカスの空中ブランコの方が、ちょっと時間を頑張り過ぎて長くなってしまった。いいところを見せようと自己中心的になったと。よく教育の現場で聞くのは、この辺りのそういうサーカスの人のルールを守ろうとか、時間内でやろうということがよく教育の目標になるのだろうと思いますけれども、先ほどの御発表の中では、そういう人に対してどう接するのか。それを無視すればいいのか。そういうことがあったら、当然、無視されてもいいというような方向ではなくて、でも、そういう人たちも一緒になって考えていこうという、あの方向性、私はすばらしいと思いました。
指導されるときに、私がスクールカウンセラーとして、また失礼なことを申して申し訳ありませんけれども、教員室でそういうふうなサーカスの自己中心的な方のような教員がもしおられたときに、他のクラスに迷惑をかけたときに、その人に対してどういう態度をとるのか。私、このことを先生方がどのように思って子供たちに接していかれるのかというのは大変興味がありました。
それと2番目が、道徳という教科になったときに評価をどうされるのか。それは算数や国語のような評価をされるのか、その辺の評価の仕方なりがどういうふうな形でいくのかなということを興味を持ちました。
それともう一つは、これをやられたときの効果ですけれども、効果測定というのは大変難しくて、特に心の問題、そういう見えないものを数字化に表すというのは大変難しい問題だろうというふうには思っています。ぜひともそういうふうにいじめがなくなったとか、あまり直線的な解決なり評価ではなくて、子供たちの成長として理解していただけるといいだろうなと思いますし、子供たちの成長というのは、生徒指導提要でも言われていますように発達的な、そういうふうな指導ということでいけば、個人差が非常にありますので、数字でただ表せるかどうかというようなことは非常に考えなければいけない。効果測定というときに、何を参考にするのかということがすぐ数字に分かると非常にいろいろ財政であるとか、そういう行政に対しても発言がしやすくなりますけれども、何をエビデンスにするかというのは慎重に考えなければいけないだろうなと思います。
私がスクールカウンセラーとして実感しておりますのは、コロナを経験した子供たちというのは、自殺に影響しているのではないかなと思います。だけれども、それをどのように理論的に説明しろということになると、これは様々な研究が必要になると思いますけれども、心の成長なり、そういう効果測定というのは難しいだろうなと思いますけれども、これからもぜひそういうことを取り組んでいただけるといいだろうなと思います。私、大変参考になりました。感激しました。ありがとうございました。
【座長】 どうもありがとうございました。今の委員からの御意見、何か発言があればお願いします。
【新潟市教育委員会】 ありがとうございます。力強い御意見、ありがとうございました。私たち自身も道徳の評価というところもあると思うのですけれども、実際にそれは各学校でしっかりと行っていただいています。ここの評定というところでは、やはり記述の部分で考えがこのように変わっていったというところが評価の観点となっています。
学校現場を教育委員会として考えると、先生方が忙しい中で、やっぱり取り組んでもらえるために授業の時間をしっかりと使ったプログラムを開発していたというところと、先生方の中には、教える教育というか、教える道徳を行う先生方もいると思うので、しっかり教える場面と子供たちにしっかり考えさせる場面というのを分けてプログラムを作っていったというところが、特色ではないかと思っています。
子供たちも先生たちも、傾聴と対話というところでしっかりと発達していくと思っていますので、教務室の中、職員室の中にそのような先生方がいたときには、話を聞くというところがスタートになってくるのではないかと考えているところです。すみません、長くなりました。
【座長】 どうもありがとうございました。貴重な御発表、そして質問にも誠意を持って御答えいただき、心より感謝申し上げます。子供だけではなくて、先生も教材を作り、授業をしていく中でいろいろなことを学んでいく。いじめというのは、ある意味、大人の社会を子供が映し出している鏡なのかもしれない。そういう意味で、教職員の意識に関わることがたくさん出てまいりました。子供に向かって働きかけることが、先生たちにも跳ね返えてくる。そういう学び合いを、いじめという大きな課題を1つの切り口にして進めていくことが大事なのではないかと、今日、御議論を伺いながら思った次第です。
ほかにも御意見があろうかと思いますけれども、時間が来ておりますので、本日の審議は、ここまでにしたいと思います。もしも御意見があれば、事務局にメールなりでお寄せいただければと思います。事務局においては、本日の様々な御意見を踏まえて、また、メール等で御意見が寄せられましたら、それも斟酌しながら、検討を進めていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
最後に、事務局から発言を求められておりますので、よろしくお願いいたします。
【事務局】 本日は、御多忙のところ、本会議に委員の先生方、お集まりいただきまして、ありがとうございました。また、新潟市さんも含めまして貴重な御意見をいただきまして、誠にありがとうございました。今日のこの会で本年度のこの協議会、最後という形となります。1年間、委員の先生方におかれましては、大変お世話になりました。ありがとうございました。特に今年度は、何と言ってもガイドラインの改訂というふうな大きなことがございました。御議論の結果、このガイドラインをまとめることができまして、そして、今まさに各現場、学校を含めた周知に我々も努めているところでございますが、何よりこの考え方というものがしっかりと定着していくということが大事だと思っております。
文科省として引き続きこの点、全力を尽くしていきたいと思っておりますし、また、今日の議論の観点で言えば、前半、いじめ対策のいろいろな御指摘、御意見をいただきました。いじめ対策の要諦は、私としては、早期発見、早期対応、そして組織的対応というふうなことだと思っています。どうしてもこの点が欠けることで、例えば重大化に至るということもあると思っております。法律や基本方針、あるいはガイドラインに示されている考え、あるいは関係の通知等でも、我々、促しているところでございますが、まさに新年度を迎えます。改めてこの考え方がしっかりと各学校、あるいは先生方に浸透していくことがちゃんとできるように、我々、やっていきたいと思いますし、併せて未然防止の取組、こちら、新潟市の発表がございましたし、予算も確保させていただきました。この形というものがしっかりと作っていけるように、こちらも併せてやっていきたいと思っております。
以上になりますが、1年間、大変お世話になり、ありがとうございました。また今後とも御指導賜れればと思っております。大変ありがとうございました。お礼申し上げます。
【座長】 どうもありがとうございました。そうしましたら、本日の会議、以上となります。皆様の貴重な御意見、本当に私も勉強になりました。ぜひ、本日の御意見を反映してこれからの施策を進めていただければと思います。皆様、貴重な御意見を出していただいたこと、また、協議に積極的に参加していただいたことに感謝申し上げます。以上で、本日の会議を閉じたいと思います。どうもありがとうございました。
―― 了 ――