養護教諭及び栄養教諭の資質能力の向上に関する調査研究協力者会議(第4回)議事録

1.日時

令和4年8月29日(月曜日)15時00分~17時00分

2.場所

WEB会議

3.議題

  1. 養護教諭及び栄養教諭の資質能力の向上に向けた方策について

4.議事録

【坂越座長】  御予定の委員の皆様はおそろいのようです。ただいまから第4回養護教諭及び栄養教諭の資質能力の向上に関する調査研究協力者会議を開催いたします。
 今日は北中委員が所用によって欠席という連絡をいただいております。
 皆様、お忙しい中、御出席いただきまして、ありがとうございました。どうぞよろしくお願いいたします。
 では、まず、事務局から本日の配布資料等の確認をお願いします。
【事務局】  資料の確認をいたします。本日は、議事次第に記載しておりますけれども、資料1として議論の整理(案)を、また資料2として今後更に検討を進めるべき事項(例)を配布しております。また、このほか、委員の先生方の机上資料として、基礎資料と前回お配りしたイメージ案からの修正履歴を付した議論の整理(案)を配布しております。資料の不足等がございましたら、事務局までお申し出ください。
 また、毎回のお願いとなりますけれども、ウェブ会議を円滑に行う観点から、御発言に当たっては、はっきり御発言いただく。御発言の都度、お名前をおっしゃっていただく。発言時以外はマイクをミュートにしていただく。御発言に当たっては、Zoomの挙手ボタンを押していただく。資料を参照する際には、資料番号、ページ番号、ページ内の該当箇所等を分かりやすくお示しいただくなどの御配慮をいただきますようよろしくお願いいたします。
 なお、本協力者会議につきましては、これまでと同様、YouTubeにてリアルタイムで配信されますので、併せて御承知おきください。
 事務局からは以上です。
【坂越座長】  ありがとうございます。
 では、これから議事に入らせていただきます。
 今日は、第3回の会議で意見交換をしていただいた我々のこれまでの議論の整理について、さらに委員の間で意見交換を行っていきたいと思います。
 事前配布されている資料ですけれども、今回配布されている議論の整理(案)については、事務局の方で前回の議論、委員の皆さんの御意見を反映した形になっているはずです。まず、事務局から、議論の整理について前回からの修正点等を簡単に説明していただきたいということ、それから資料2ということで、今後さらにこういう検討が必要だろうというものも用意してもらっていますので、併せて説明をお願いします。
【事務局】  事務局でございます。
 では、資料1を御覧ください。
 まず、1ページ目、検討の経緯、背景については、前回は書いていなかった部分です。こちらでは、この協力者会議の開催経緯や中央教育審議会における審議との関係について1段落目、2段落目に書かせていただいております。
 4段落目、「養護教諭及び栄養教諭については、「教師」である一方、他の教諭等とは異なる専門性を有する」と。また、職務上、「授業における教科指導等を日常的に行う教諭等とは異なる性質を有している」ということを書かせていただいています。
 この協力者会議においては、「養護教諭や栄養教諭に特有の課題に着目して検討を進める」と。また、会議名は「資質能力の向上に関する」というところですけれども、「資質能力の向上を念頭に置きつつ、関連する課題についても幅広く検討を行う」と。令和4年5月以降、本日も合わせまして「4回にわたり会議を開催したところである」と書かせていただいております。
 この議論の整理の位置付けについて、委員の先生方の間におきまして一定の共通認識が得られた事項について、中間的なまとめとして取りまとめるものと考えております。また、議論の整理の内容につきましては、養護教諭や栄養教諭をめぐる様々な課題に対して画一的な解を示す性質のものではなく、これらを契機として、養護教諭や栄養教諭本人はもちろんですけれども、学校関係者や教育委員会関係者もしくは行政関係者といった幅広い関係者における活発な議論が喚起されることを期待するものというふうな位置付けとしております。
 2ページ目以降は、前回からあまり修正していない部分ですけれども、養護教諭、栄養教諭についての法的位置付けや養成、採用、任用・配置について基礎情報的なものを掲載しております。
 5ページ目を御覧ください。ここの課題及び解決に向けた方向性についてというところがこの議論の整理の主な内容になるところです。
 1段落目のところでは、先ほども申し上げましたけれども、この会議は、養護教諭や栄養教諭に特有の課題に着目したものであり、この議論の整理についても、教職一般を通じた課題を俯瞰する形ではなくて、養護教諭や栄養教諭の資質能力の向上に向けて特に重要と考える点に要点を絞って指し示す形とさせていただいております。
 その下に、(1)から(4)、大きく4点挙げております。
 その4点のすぐ下のなお書きのところです。これはこれまでの会議の中で委員の先生方から御指摘いただいたところですが、養護教諭や栄養教諭を一体として議論する場でしたけれども、今回、課題やその解決に向けた方向性を記載するに当たって、「養護教諭と栄養教諭の間で状況に差異が見受けられるものもあることから、解決に向けた方向性を検討する際には、その点に留意が必要となる」ということを記載させていただいております。
 次に、各項目に参ります。(1)求められる役割(職務の範囲)の明確化というところです。
 5ページ目、一番下の丸のところにつきましては、北中委員から前回御指摘をいただきましたけれども、もちろん養護教諭、栄養教諭に限らず、学校に置かれる職の具体的な職務内容については教育委員会等が定めるものです。その前提に立った上で、概ね養護教諭や栄養教諭の任務、職務として考えられるものは、6ページ目、上段の表にまとめているものであろうと考えております。
 6ページ目の丸に入ります。これらの職務については、養護教諭、栄養教諭が単独で実施するものではなくて、ほかの教職員との連携、役割分担の中で実施するものであると。そのため、養護教諭や栄養教諭については、実施主体、実施者として学校保健活動や食育を推進するだけではなくて、全校的な推進体制の中核として教職員間の連携をコーディネートすることが求められているとさせていただいております。
 2個目の丸、ここは前回から追加させていただいております。これは令和3年1月の中央教育審議会答申でも指摘されていますが、「個に応じた指導・支援を充実させることにより、生涯を通じて心身ともに健康な生活を送るための資質・能力(健康リテラシー等)を育成することが求められている」という記載を追加させていただいております。
 3つ目以降の丸については、大きくは修正しておりません。養護教諭や栄養教諭の業務負担がさらに大きくなっていることが懸念される中、そういった状況について関係者に必ずしも十分に理解されていないのではないか。その背景としては、学校内、学校保健活動や食育を推進する全校的な体制が十分に機能していない、それによって養護教諭や栄養教諭が本来実施すべき業務と、そうではなく、必ずしも養護教諭や栄養教諭だけが実施するわけではない業務が整理されないまま、膨大な事務を個業(孤業)により処理せざるを得ない状況にあるのではないかとさせていただいております。
 7ページ目に参ります。特に栄養教諭はというところで、この丸の2段落目の「また」から始まるところです。特に栄養教諭が実施すべき業務、それは、例えば、食に関する健康課題のある児童生徒への個別的な相談、指導といった栄養教諭でなければ実施できない業務について、関係者もそうですけれども、栄養教諭本人の理解も十分に進んでいないのではないかという御指摘をいただいたものと理解しております。
 その次の丸です。栄養教諭についてということで、今、任用・配置が進んでいない地域において、その状況を改善していくためには、栄養教諭の職務の重要性、任用・配置による効果が認知されることが不可欠であるとさせていただいております。
 考えられる検討の方向性のところに参ります。
 1つ目のひし形のところです。前回も申し上げたかもしれませんけれども、ほかの教諭や事務職員につきましては、令和2年7月に、学校管理規則の参考例、標準的な職務の例及びその遂行に関する要綱の参考例というものが示されています。
 養護教諭や栄養教諭についても、「同様の取組を進め、求められる役割(職務の範囲)を明確化すべきである」と2つ目のひし形のところに書かせていただいております。
 3つ目のひし形です。その際には、養護教諭であれば、兼職発令を受けて保健の授業を担当することがございますので、そういった教諭や講師としての職務、また保健主事や衛生管理者といったように実際には養護教諭が充て職として実施している職務との関係、また栄養教諭については、学校栄養職員の職務との関係に留意する必要があるだろうとさせていただいております。
 7ページの一番下のひし形から栄養教諭の話になります。8ページ目に参りまして、学校現場において、環境整備や栄養教諭の任用・配置による効果が目に見えて実感できる取組を早急に進めていくべきであるとさせていただいております。
 次のひし形のところでは、栄養教諭の採用試験について、これは前回から修正しておりませんが、引き続き書かせていただいております。
 その下のところになります。校長等の管理職の役割として、校内体制の整備に触れさせていただいております。養護教諭や栄養教諭については、もちろん専門性が高い業務を担っていただいております。その一方で、養護教諭や栄養教諭のみにその責任を委ねることは、必ずしも円滑かつ効果的な推進にはつながらないだろうと。校長等の管理職において、養護教諭や栄養教諭の役割を理解し、その業務を管理監督することはもちろんですけれども、役割分担を検討して、養護教諭、栄養教諭など多様な専門性を生かした組織マネジメントを行っていくことが不可欠とさせていただいております。
 また、養護教諭や栄養教諭本人についても、学校経営に積極的に参画するとともに、児童生徒等への指導にも積極的に関わることが求められるであろうとさせていただいております。
 (2)に参ります。9ページ目を御覧ください。
 令和5年度から、研修等に関する記録というものが導入されることになります。そういった中で、養護教諭や栄養教諭についても研修サイクルの実質化が重要であろうと。
 一方で、その次の丸になりますけれども、資質の向上に関する指標について、ほかの教諭等と共通ではなくて、個別に策定する、もしくは指標を定める事項を追加することが望ましいと考えられます。ただ、現在策定されている指標を見ると、必ずしもそうはなっていない現状があるのかなということで、記載させていただいております。
 考えられる検討の方向性のところに参ります。
 1つ目のひし形の2段落目の最後の方からになりますけれども、近隣の大学等の参画ないしは協力を求め、養護教諭や栄養教諭の職務の専門性を指標に適切に反映することが望ましいと。
 また、その指標については、ここは委員の御指摘を踏まえて追加させていただいておりますけれども、教員研修計画に反映することはもちろんですが、教師自身がその内容を理解して、自己研鑽に当たってのよりどころとすることが引き続き重要であると。その上で、大学等における教員養成の1つの出口を示すものとしての認識も書かせていただいております。
 次に、10ページ目に参りまして、(3)新たな教員研修制度下における実効性のある研修機会の確保です。
 1つ目の丸のところで、教職生涯を通じて学び続け、資質能力を向上させていくために、養護教諭や栄養教諭についても、本人の主体的かつ積極的な受講を促していく、それと併せて、そのための環境整備を行っていくことが重要であるとさせていただいております。
 2つ目の丸、特に校内研修に関しまして、養護教諭や栄養教諭は、基本的には多くの学校で1人配置である、もしくは業務場所が異なるという状況がございますので、ほかの教諭等と学び合える環境を構築することが重要であると書かせていただいております。
 11ページ目、考えられる検討の方向性の1つ目のひし形のところでは、校長等の管理職のマネジメントにより、校内の全ての教師が一体となった学び合いの場とすることが不可欠であると。それによって、ほかの教諭等とお互いの職務やその専門性について理解し合うこと、もしくは学校経営に関する知見を得て、校内における多職種連携や養護教諭や栄養教諭自身のキャリアパスの多様化にも寄与することになるんだろうと考えております。
 3つ目のひし形のところも委員の御指摘で加えた部分ですが、養護教諭や栄養教諭について、その専門性を最大限生かすために、専門分野の最新の動向等に関する研修を受講することも重要であると。それらの研修機会を確保するためということで、真ん中の部分でいろいろ書いておりますけれども、研修に参加することができる物理的な時間的余裕を確保することが重要であると。
 4つ目のひし形のところで、ここはICTの活用に関してですけれども、ICTを積極的に導入して、時間的・空間的制約を低減させることができるオンライン研修の充実が重要であると。
 あわせてということで、リアルでの実習、協働が不可欠な研修については、例えば指導主事や退職教員、そういった人材を活用して、研修に参加しやすい環境づくりが重要なんだろうと考えております。
 その際ということで、教育委員会の主導で、複数校によるネットワークの構築もしくは拠点校の形成を進めつつ、経験豊富な教師等を派遣して、その知見を生かした研修の充実もしくは研修機会の確保のためにそういった人材を使う、そういったことも考えられるだろうと。そういった教育委員会主導による継続的、組織的な体制を構築することも有効であるとさせていただいております。
 12ページ目、1つ目のひし形のところです。「更に発展させ」というところで、将来的には、業務上の連携・協働もしくはその状況を踏まえた配置の在り方も含めて、業務の効果的な推進のための新たな展開を検討していく必要があるだろうと考えております。
 (4)職務遂行のインフラとしてのICTの積極的な活用になります。
 1つ目の丸のところでは、教師を取り巻く環境は確かに一律一様ではないだろうと。その差異を含めて、創意工夫が必要なのが第一だと。
 ただし、その差異、環境の差異が顕著な場合には、児童生徒への教育格差につながりかねない問題となると。そういったことを考えた際に、養護教諭や栄養教諭には環境整備が行き届いているのか、またそれに伴って、業務におけるICTの活用が進んでいるのか、そういった指摘をいただいたものと認識しております。
 13ページに参りまして、ICTの活用についてです。養護教諭や栄養教諭は、先ほど申し上げましたけれども、1人配置ということも多くあり、仕事のやり方を見直す機会が相対的に少ないこともICTの活用が進まない要因の1つであろうと。ただ、それは、養護教諭や栄養教諭の業務においてICTを活用できる余地が少ないということを必ずしも意味しないであろうと。例えば、養護教諭であれば保健管理、健康相談、また栄養教諭であれば給食管理、給食指導といったことをはじめとして、幅広い分野でICTの活用を進めるべきといった御指摘をいただいたものと認識しております。
 考えられる検討の方向性のところでは、もしICT環境の整備が遅れている現状があるのであれば、それは早急に整備を進めるべきであろうと。
 3つ目のひし形のところになります。養護教諭や栄養教諭についても、ICTの活用は避けて通ることはできないであろうと。そのことを十分に認識した上で、ICTの活用を負担としてではなくて、効果的、効率的な業務の推進のためのツールとして捉えて活用を進めていくことが不可欠であるとさせていただいております。
 4.の今後の検討に向けてというところです。最後、「このため」から始まる段落のところになりますけれども、これは資料2にも関わるところですが、今回、議論の整理という形でまとめたらどうかと事務局としては考えております。その上で、今後、地域における事例を収集しながら、その解決に向けた方策を可能な限り具体的に示すことを目的として重点的に検討してはどうか、また重点的に進めるもの以外についても、解決に向けた将来的な検討に資するよう課題の精査を行った上で、ここは御提案ですけれども、本年末をめどに議論を取りまとめることとしてはどうかと考えております。
 その関連で資料2をお配りしております。こちらは事務局の案ですので、後ほど委員の皆様から御意見を賜りたいと考えております。大きくひし形を4つつけておりますけれども、1つ目は、先ほどの課題及び解決に向けた方向性についてで言えば、(1)求められる役割(職務の範囲)の明確化のところになります。こちらは、先ほど少し御説明しましたけれども、教諭や事務職員については、標準職務例を文科省の方で作成しております。そういったものが養護教諭や栄養教諭についても必要ではないかということで、この点について議論してはどうかと考えております。
 2つ目、3つ目のひし形は文言そのままですけれども、養護教諭と栄養教諭を一体的に議論する会議ですので養護教諭と栄養教諭の効果的な連携方策、もしくは最後に申し上げたICTの活用方策、この2つのひし形については、方策としてまとめるのか、もしくは事例という形でまとめるのか、それは今後の委員の皆様の御意見次第なのかなと考えておりますが、事務局としては、大きくはこの3点について今後御議論を賜りたいと考えております。
 事務局からは以上です。
【坂越座長】  ありがとうございます。
 ただいまの事務局の説明に対して委員の皆さんから御質問をお受けしたいと思うのですが、すみません、最初に。資料1の最後の「今後の検討に向けて」と資料2に合わせて4つのひし形が挙がっている、この関係性というか、今回の議論の整理、まとめということに関しては、この今後の検討に向けてという辺りで少しこれからの方向性みたいなことを示す、そして年末に向けて具体的な方策なり事例集なりで厚みをつけていくと、そんな理解でいいですか。
【事務局】  そのとおりです。
【坂越座長】  はい、ということです。
 もちろん後で意見交換の時間をしっかり取りたいのですけれども、まず、今の段階で、事務局の説明に関しての御質問がありましたら、挙手ボタンをお願いします。前回いただいた御意見は反映されていますか。
 すみません、あまり座長ばかりしゃべってはいけないけれども、前回見えていなかった前書きのところです。基本的には、令和の日本型学校教育、それを支える教員というのがベースになるんだけれども、やはり養護教諭、栄養教諭はその専門性がかなり深いところもあるし、違いもあるので、ここのところに着目しながら我々の会議では提言をしていくんだという基本的なスタンス、これは大丈夫ですかね。
(「なし」の声あり)
【坂越座長】  うなずいてくださっているようです。
 特に手が挙がらないようでしたら、中身の議論に入ろうと思います。事務局の説明にもあったんですけれども、今日、この4回目の会議で、「議論の整理(案)」について意見交換をお願いします。そして、取りまとめというところまで行ければと思っていますので、よろしくお願いします。
 資料1、資料2を分けてと思ったんですが、結局、つながっていくようなので、資料1それからさらにそれを具体化といいますか、課題解決方策を示していくような資料2の方向性、併せて御意見、コメントをお願いしたいと思います。とりわけさらに検討を進めていくべき事項、具体的には3つ挙がっているんですけれども、これに加えるべきこと、あるいは課題を明確化するに当たってはこんなことが必要だろうというようなこと、どうぞよろしくお願いします。
 小林委員の手が挙がりました。お願いします。
【小林委員】  小林です。よろしくお願いいたします。
 資料2にも関わってくる役割の明確化というところがあるんですけれども、それにつきまして、資料1の6ページのところの表で養護教諭と栄養教諭の職務についてまとめてくださっているんですが、ここに追記をしていただくことは可能でしょうか。
【坂越座長】  御提案ください。
【小林委員】  はい。すみません、では、2点お願いします。
 保健教育のところです。「各教科等における指導への参画」というところで、この「各教科等」というところには、もちろん体育科や保健体育科、特別活動や総合的な学習の時間等が入るというのはよく分かっているんですが、養護教諭の職務を考えますと、心身の健康課題に関して自校の実態を把握して、担任の先生と連携をしながら、専門性を生かしながら特別活動、特に学級活動における保健の指導や学校行事における保健の指導に大分力を入れております。そこのところで、1つにまとめる……、「各教科等」というのは分かるんですけれども、あえてここのところに「各教科等における指導への参画」と別枠で特別活動等における保健の指導への参画という文言を入れていただきますと、養護教諭の職務の特性が出るのかなと1点思います。
 もう1点は、同じく保健指導のところです。養護教諭は健康な子供たちに対して、日々、個別の保健の指導や日常の生活指導を大分時間を割いて行っております。やっぱり職務の特性を考えますと、この保健教育のところに「個別の指導」というのを明記していただきますと、養護教諭の職務の特性がより鮮明になるのかなと感じました。
 以上です。
【坂越座長】  ありがとうございます。
 事務局、どうですか。御要望が出ているところですが。
【事務局】  少し考えさせていただければと考えております。小林委員また三木委員、事務局で少し個別の打合せの場を持たせていただいて、その部分をどう整理するか考えさせていただければと思います。
【坂越座長】  まあ、考えていただければいいですけど、今、「各教科等」と書いてあるわけだから、各教科、特別活動等というような併記の形もあり得るだろうし、さらに深掘りで聞くのですが、さっきの個別という言葉に関して、前回からちょっとこの辺が今回変わっている、その背景の説明は可能ですか。
【事務局】  では、松﨑調査官から説明させていただきます。
【坂越座長】  お願いします。
【松﨑調査官】  保健教育の中の個別の保健指導のところが、前回の提案と変わっているということでしょうか。
【坂越座長】  はい。
【松﨑調査官】  保健教育についてですが、各教科そして特別活動等において保健の指導を実施しています。保健教育について、以前は、保健学習と保健指導に分類されていましたが、学習指導要領改訂に当たって、保健学習とか保健指導という用語を用いた分類はせず保健教育としてひとくくりで示すこととしております。教科等における保健の指導をやらないということではなく、「保健指導」という用語で整理していない、ということになります。
【坂越座長】  ありがとうございます。恐らく小林委員の意図のもう1つは、保健指導か保健教育かということだけではなくして、個別指導なんかのこともおっしゃりたかったんだろうと思いますので、そこは御検討をよろしくお願いします。
【松﨑調査官】  はい、検討させていただきます。
【坂越座長】  三木委員と長島委員の手が挙がっているので、すみません、三木委員、ちょっと待ってください。長島委員から先にお願いしようと思うので。
 どうぞ。
【長島委員】  いいでしょうか。申し訳ありません。
 同じく職務の範囲の6ページの表に関してです。「養護教諭及び栄養教諭は、教師である一方、他の教諭等とは異なる専門性を有して、子供たちの健康課題に対する個別的な対応を担う職員」というふうに1ページ目で明記されています。そこで、養護教諭及び栄養教諭の職務の内容が示されている6ページの表ですけれども、この表では、専門性に基づいて担う柱が示されているわけですが、先ほど述べたように、教師であるという視点に立てば、重要な学校経営への参画等も明記していただくわけにはいかないでしょうか。一般の教諭と同じそういうふうな書き込みがない限りは、いつまでも栄養教諭、養護教諭は別の職務という扱いが変わらないと思います。あわせて、医療機関など関係機関との連絡調整とか食育推進体制の中核といったような重要な業務も、見える形で書き込んでいただくといいなと思います。説明文章として表の外に記述されていますが、重要な業務であるとの受け止め方にどうしても大きな温度差が生じてしまいます。ましてや、服務監督権者が各教育委員会であり、具体的な服務内容は各教育委員会が定めるという現実の中で、現在の養護教諭、栄養教諭の状況をさらに前進させて、養護教諭、栄養教諭が自他ともに職務を認識し、養護教諭の姿あるいは栄養教諭の姿を構築していくためには、文章記述だけでは弱いといいますか、表の中に入っていないと二次的に捉えられがちなので、このような表があるとすれば、しっかり書き込むことが必要だと思います。
 本日配布していただいている委員用の参考資料の②に、先ほどの令和2年7月に発出された文書が出ているところですが、それを見ますと、その文書の中に、養護教諭、栄養教諭の文言が、教諭等という中に含まれるとしても、明記されていない。その中で教諭の職務という表が示されていますが、その表との関連性も併せて今後検討していただきたいと思います。よろしくお願いします。
【坂越座長】  ある意味、御要望かなというふうに受け止めました。
 今後さらに検討を進めるべき事項の中での扱いとも兼ね合いがあるかと思うんですけれども、問題をちょっと整理して、求められる役割(職務の範囲)のこの表の中に書き込むか、もうちょっと具体的に職務の範囲を例示するところで書き込むのか、その辺りも含めて、事務局、どうでしょうか。
【事務局】  ありがとうございます。
 今長島委員がおっしゃった1点、確かに、文章の中では、養護教諭や栄養教諭も学校経営に参画すべきだということを書いているのは事実です。詳しくはこの会議終了後にでも別途御相談させていただきたいと思っているんですが、一方で、この表の中にいろいろ書き出すと、恐らく教諭等の職務はほぼ全て入ってきてしまうと思うんです。だから、この表の位置付け自体を説明するのか、どう書くのかちょっと考えますけれども、学校経営への参画とか管理運営、いろんなことを養護教諭や栄養教諭も教師として担うのは当然だと。その上で、養護教諭や栄養教諭に特有の職務としてはこの表に書いてあるものですよという形の整理ではどうかと考えております。
 というのは、今長島委員からもおっしゃっていただきましたけれども、平成31年の働き方改革答申、それを受けて、令和2年7月に教諭等と事務職員についての標準職務例が策定されています。ただ、教諭等という言い方はされていますけれども、実はこの中には養護教諭や栄養教諭は含まれていません。令和2年7月に文科省から通知をしている標準職務例としては、あくまで通常の教諭と後、指導教諭や主幹教諭は入っていますけれども、養護や栄養に関しては、実はこの標準職務例がない状況になっているんです。
 資料2で、今後さらに検討を進めるべき事項として、求められる役割の明確化を一番に挙げさせていただいたのは、この協力者会議の中で、秋以降、さらに御審議をお願いした上で、標準職務例を恐らく教諭等に倣って文部科学省が策定することになると思うんですが、前段階として、養護教諭や栄養教諭の職務について、もちろんあるかないか分かりませんけれども、本来、これは養護教諭や栄養教諭が担うべき業務ではないとか、養護教諭や栄養教諭だけが担うものではないとか、そういった業務の整理をこの協力者会議の中で行っていただきたいと考えております。その中で、長島委員がおっしゃったように、学校経営への参画とか、ほかの教諭等が担っている職務については、教師の一員として養護教諭や栄養教諭も担うという整理になると思うんですけれども、ただ、今回の協力者会議で特に御審議を賜りたいものは、今資料1の表に書かせていただいている養護教諭、栄養教諭の専門性が特に色濃く表れた部分について業務の整理ができないかということを考えている状況です。最終的に標準職務例をつくるとき、もしくはこの協力者会議でおまとめいただきたいと考えている職務の範囲の個別の職務について、これはこうあるべきという議論の中では、学校経営についても含まれてくると考えておりますけれども、この表の中でどう表すかという部分については、この表の中に入れた方がいいのか、文章で説明した方がいいのかちょっと考えさせていただければと考えております。
【坂越座長】  長島委員、というようなお答えのようです。
【長島委員】  忘れないでどこかに置いておいてください。よろしくお願いします。
【坂越座長】  経営とかマネジメントは、本当に栄養、養護だけではなくして全ての教職員が関わるベースになる部分だけれども、長島委員としては、そのベースになる部分が、栄養の教員なんかにとってはまだまだ、逆に強調しないと見えないよというお考えだろうと思うんですけど。
【長島委員】  そうです。
【坂越座長】  その辺りは全体の平仄を合わせて考えていただこうと思います。
 ありがとうございます。
【長島委員】  ありがとうございます。
 すみません、三木委員、ありがとうございました。
【坂越座長】  すみません、三木委員、お待たせしました。どうぞ。
【三木委員】  今、松﨑調査官、事務局、鈴木委員、座長さんの御意見をうかがいながら、この表は目立つし、大変興味関心のあるところです。一方大変分かりやすいので、どのように書くかは非常に大きなことだと思います。
 今ここに書かれているのは、実際の学校現場で担っている職務は概ね以下ですとの記述なので、これが全てではないということは、今の事務局の説明でよく分かりました。
 その上で、1回目に三木課長から御説明いただきました論点1の令和の時代の養護教諭、栄養教諭の役割の明確化とあるように、現在の職務の範囲と共に、今後、令和の時代を志向するような書き方をすべきだと思います。というのはこの議論の整理案を読むと健康リテラシー教育など様々なで大変前向きな記述あります。それを、この表に反映していただきたいと思います。
 その視点から幾つか申し上げたいと思います。「教科等」のところです。教科は、教科を担任する教諭の主な仕事です。養護教諭が全て兼職発令を受けているわけではないので。であれば、「教科等」の「等」をこの会議は養護教諭、栄養教諭の調査研究協力者会議なので、座長がおっしゃったように、教科、例えば特別活動とか総合的な学習の時間とか。いわゆる教科以外の行事とかの指導についての追記について、小林委員がおっしゃることに賛同します。すなわち、「教科等」の「等」を抜き出して、養護教諭が現在やっていることを追記して欲しいと言うことです。松﨑調査官がお話しされた、保健指導とか保健学習とか安全学習とかの言葉を学校保健安全法第9条以外は使わないということはよく存じております。であれば、保健指導という文言ではなくても、特別活動とか総合的な学習の時間における保健の指導とか、単に指導でもいいと思います。実際に、子供たちに関わっている現場の養護教諭の姿をここの「教科等」のところではなくて、「等」特出しで書いていただければ分かりやすいと思います。
 2点目は、論点1で示された令和の日本型学校教育答申の個別最適な学びと協働的な学びの実現は養護教諭も同じだと思います。先ほど申し上げましたように、今後は令和の時代に合ったような表記をしていただければありがたいなと思っているところです。
3点目は、教特法において令和5年から新たな研修制度が始まると、事務局からお話がありました。研修計画とか研修履歴の記録が養護教諭も求められました。これについても、養護教諭の役割の明確化が原点になっていくと思います。育成指標にしても、自分自身の問題とするためにも、曖昧な形よりも明確化された方が現場の人は分かりやすいと思います。
4つの視点の中で、指標の接続と連携があったかと思います。
5点目は、健康相談を踏まえた保健指導は、学校保健安全法の第8条と第9条を接続した形できちんと書かれていると思います。
【坂越座長】  ありがとうございます。事務局に今の段階でできるだけお答えをいただきたいと思うんですけど、基本的に、現状はこういうふうに概ね整理されますよというところと、これからの、ある意味、課題解決というか方向性ということで、こういうこともやっぱり要るよねとか望ましいよねというレベルで書くこと、ちょっとその辺りの仕分が苦労するところかなというふうにも伺ったんですけど。全部、対応的にお答えするのは難しいかもしれませんよ、三木委員。それを許していただいて、事務局、お願いします。
【三木委員】  私は、答えをきちんといただくよりも、今後の検討の材料として、申し上げました。養護教諭の実態がよく見えることと、令和の時代を踏まえてということでお願いできればなと思った次第です。
【坂越座長】  いやいや、ありがとうございます。
 すみません、座長があまりしゃべり過ぎてはいけないとさっきも言ったのですが、確かに、こうやって養護と栄養を二つ並べて括弧でくくっているとインパクトが強いですよね。結局は、現在こういうふうに整理されますよということを分かるように表記してくれればいいので、ここまでインパクトが強いような書き方をしなくてもいいのかなという気もしてきましたけどね。つまり、文章化してもいいわけですよね。
 三木委員、どうぞ。
【三木委員】  日本学校保健会から、また、文科省から出ている資料を見ると、表のような形で整理されています。それをふまえていただくと現実的と思っています。
【坂越座長】  なるほど、ありがとうございます。
 それでは、事務局、お願いします。
【事務局】  ありがとうございます。
 まず、この表についてですけれども、あくまで現在養護教諭、栄養教諭が行っている職務、業務ではなく職務を表したものと考えております。健康リテラシーの話など、業務の話については、職務の範囲のいずれかに属するものと考えております。
 その上で、ここの部分については、分かりやすいので目立つというのは、それはそうなのかもしれませんけれども、あくまで議論の整理として、現在こういうふうに概ねまとめられるものについて、今後の検討において、ほかの教諭等について働き方改革答申もしくは文部科学省の標準職務例の中で明確化されているように、養護教諭や栄養教諭についてもここをもっと肉づけして、養護教諭・栄養教諭版の標準職務例をつくっていけたらいいなと考えて書かせていただいているものなので、事務局として、そこまでここがplay upされるかなという考えでつくったものではないということをまず御理解いただければと思っております。
 その上で、養護教諭や栄養教諭それぞれ御意見をいただきましたので、具体的な書きぶりとして、可能な範囲での修正はもちろん検討させていただきます。それは少しまたお時間をいただいて、個別に御相談をさせていただければと考えております。
【坂越座長】  ありがとうございます。
 ぜひほかにも御意見をいただきたいんですけど、三木委員が言われたことの中で、研修のことがありましたよね。明確化された職務に基づいて、資質指標とも連関させながら研修をきちんと組んでいく。今後さらに検討を進めるべき事項の中で、具体的な研修、あるいは採用側の県教委等々の取組みたいなことも少し考えてもいいかもしれないと思いながら伺った次第です。
 事務局、お願いします。
【事務局】  ありがとうございます。
 今座長がおっしゃったように、例えば働き方改革答申の中でも、職務の範囲を明確化する際に、文科省が取り組むべき事項や教育委員会が取り組むべき事項を留意事項的に付していますので、今後の検討状況によりますけれども、そういったことはもちろん可能なのかなと考えております。
【坂越座長】  ありがとうございます。
 それでは、ほかの委員の皆さん、御意見をお願いします。取りまとめにかかろうかという今回の会議ですので、ぜひ御意見をよろしくお願いします。
 弓倉委員の手が挙がりました。
【弓倉委員】  どうも、弓倉でございます。
 先ほど座長が確認をされましたけれども、こちらの中間取りまとめを読ませていただくと、基本的に、今回は問題点を列挙して、その方向性について提示して、その後、各教育委員会等の議論に委ねるという形で、資料2については、そのための事例としての材料をまとめるという形だというふうに理解しました。そうなりますと、今回の取りまとめは、資料2で今後さらに検討を進めるべき事項を検討した結果、ここの書きぶりが変わっていくというようなことはあるんでしょうか。それとも、今回の中間取りまとめが基本的な報告書になって、資料2の今後さらに検討を進めるべき事項は、いわゆる事例集としてそこに添付されるような扱いになるんでしょうか。どちらの形で今後進められるのか教えていただきたいと思います。
【坂越座長】  ありがとうございます。
 では、事務局、お願いします。
【事務局】  ありがとうございます。
 もちろんこれは協力者会議ですので、今後、委員の皆様と御相談していきたいと思っておりますけれども、やり方として大きく2つあると思っています。1つは、ほかの様々な政府関連の会議であるのは、中間まとめをさらに更新していって最終報告書にするパターン、もう1つは、論点整理的な形で、今回は議論の整理という言い方をしておりますけれども、それを出した上で、その後、個別事項――今回でいえば資料2に挙げさせていただいているような3つについて個別に、別冊というか、さらに検討を進めた結果、これがアウトプットとして出ましたという形で出すパターン、両方あるかなと考えております。
 その上で、委員の皆様、働き方改革答申を参考例としてもし御覧いただけるようであれば、下のページでいうと61ページ、表紙や目次があるので、実際にはPDFの番号だともう少し後だと思うんですが。PDFの番号でいえば65ページになるかと思います。別紙2と書いてあるものです。もし開けないようであれば、また後ほどと思っていますが。別紙2で、これまで学校、教師が担ってきた代表的な業務の在り方に関する考え方というものを答申としていただいております。この中では、登下校に関する対応を例に挙げて言うと、基本的には学校以外が担うべき業務としてそれを位置付けた上で、現状であったり、なぜ学校以外が担うべき業務とするのかということであったり、それに際して文科省に求める取組として考えられるものは何だということを、個別に①から⑭まで類型を設けた上で書かせていただいている状況です。
 こういった形で取りまとめる、別冊としてまとめる形も考えられるのかなと思っておりますけれども、どうまとめるかについては、今後、座長や委員の皆様の御意見を踏まえながら考えさせていただきたいと考えております。
【坂越座長】  ありがとうございます。
 これからの検討の対象になるということですけれども、基本的には、議論の整理、今回まとめるものがやっぱりベースになるだろうと。さらに詳しい事例集などを見た上で、もちろん若干の修正が入ることもあるかもしれないけれども、基本的には、やっぱりせっかくこの4回いろいろ皆さん方と議論をしてきたことをベースにしながら、さらにその展開の方策というのか、として資料2にあるようなものが挙がってくるのかなと理解しています。
 弓倉委員、よろしいでしょうか。
【弓倉委員】  はい、大方理解いたしました。ありがとうございます。
【坂越座長】  それでは、鈴木委員、お願いします。
【鈴木委員】  いろいろ意見を出したことをまとめていただいて、ありがとうございます。
 1つ、8ページからの(2)資質の向上に関する指標を基軸とした養成と採用、研修の接続、連携というところで、養護教諭の先生方のコアカリに対する考え方の記載が幾つかあるんですけれども、栄養教諭について、私は栄養教諭の養成校でずっと栄養教諭を養成してきているんですが、実はコアカリというものを基本的に見たことがないのです。教職課程で、文科省から通知があって修正が起こった場合に、カリキュラムを改正するとかそういうことに関しては敏感に反応するのですが、よく考えるとコアカリというものがなくて、できれば、もう20年近くたちますので、そろそろコアカリを……、例えば5年に1度とか、養成校にもしっかりと資質能力を持った栄養教諭を養成するために必要なのではないかと思いました。すみません、このようにまとめていただいて、栄養教諭のコアカリについて全く何も私たちは定義していなかったということを反省するとともに、それに関しても入れていただければと思うのですが、いかがでしょうか。
【坂越座長】  新たな提案が来ましたけど。
【鈴木委員】  申し訳ありません。
【事務局】  栄養教諭に関しても、コアカリキュラムの動向ないしは団体としての活動があるやなしやという話は別として、9ページ目の下のひし形から始まるパラグラフで、それらの状況については恐らく変わらないのかなと思っております。その上で、例えば、ここは今養護教諭についてだけ書いておりますけれども、栄養教諭について加えるということも可能ではあると思いますが、それはほかの委員の方の御意見次第になるのかなと思っております。
 ただ、実際、ここに養護教諭を書かせていただいておりますけれども、養護教諭や栄養教諭だけではなく、個別の教科の免許についてもそうですが、専門科目についてコアカリを持っているというのは数少ない状況です。恐らくそういった意味で、鈴木委員が今おっしゃった、栄養教諭についてはコアカリというものはないという認識に立っているのかなと思っております。というところでしょうか。
【坂越座長】  鈴木委員、いいですか。
【鈴木委員】  長島委員と中村委員にも御相談させていただいて……。管理栄養士のコアカリはしっかりあるのですが、栄養教諭は、管理栄養士課程の中でも自由単位として設定されていますので、各学校で割と自由に……。栄養教諭の資質能力を理解した上で授業展開しているのかというと疑問のところも私はありまして、栄養教諭の職務を明確にしたときに、情報がしっかり行き届かないというのはいかがなものかと思い御相談させていただければと思うのですが。後からで申し訳ありません。
【坂越座長】  事務局、どうぞ。
【事務局】  今鈴木委員がおっしゃっているコアカリキュラムというのは、例えば養護教諭であれば、免許法の施行規則において、例えば学校保健とか養護概説とか、そういった科目名に類する記載があって、それぞれについてコアカリキュラムをつくってはどうかという議論がこの会議であったものと認識しております。それとパラレルで考えると、栄養教諭の場合だと、栄養に係る教育に関する科目が定められていて、例えば栄養教諭の役割及び職務内容に関する事項など、計四つ事項があるという状況です。それらについてコアカリが必要ではないかという御議論ということでよろしかったですか。
【鈴木委員】  はい、そうです。
【事務局】  それであれば、申し訳ございません、栄養教諭の中でのコアカリの動向を全く承知しておりませんので、それについてまた少し中でも話させていただきながら考えるということかなと考えております。
【坂越座長】  ありがとうございます。
 鈴木委員、私は本当に門外漢で、質問です。そういう栄養教諭養成校なんかの組織の中で、今事務局から挙げていただいた基礎系科目に関して、何かシラバスを考えようとかそんな動きや検討状況みたいなものはどうなんでしょう。
【鈴木委員】  私が知っている限り、日本栄養士会に関しては、そのような検討をしたことが実はありません。こういう教員で、こういう科目でやりますということは設置のときに行うのですけれども、その後、栄養教諭の動向に応じて、各学校がどのような議論を重ねて、どのような資料を使ってどのように授業展開しているかは、職能団体である日本栄養士会ではやっておりません。
 長島会長の団体でも、私はあまり伺ったことがないと思うんですが。
【長島委員】  養成校に関しては、かなりたくさんの学校で栄養教諭の経験者が教員として栄養教諭論等を担当しています。そこで各々のシラバスで授業していますが、全体的にどういう科目でやっているか私もよく把握しておりません。
 ただ、私自身、養成校で栄養教諭の養成に関わっていますが、科目は創設された当初よりも食育部分のウエイトが高まってきていて、個別指導等も必要性が増してきているので、コアカリキュラムについては、鈴木委員がおっしゃるように、現時点でしっかり検討し直して、足並みをそろえて質の高い栄養教諭を養成していくということが重要だと改めて認識しております。
 現在のところ、組織としては行っておりません。
【鈴木委員】  ありがとうございます。
【坂越座長】  これ、コアカリという表現をするのか、資質養成のためのポイントという形で書くのか、そこは別として……。
 三木委員、ちょっと待ってください。今、栄養の話になっているので、こちらから中村委員を指名しようかと思うんですけど、中村委員、コアカリに限らず、これまでの話の流れの中で、何か御意見はございますか。どうでしょうか。
【中村委員】ありがとうございます。では、資料1のページ7、2つ目の丸印に、栄養教諭の任用・配置について、「顕著な地域間格差が見られるようになっている。今後、任用・配置が進んでいない地域における状況を改善していくためには、少なくとも栄養教諭の職務の重要性や任用・配置による効果等が認知されることが不可欠であると考えられる」と書かれていますが、このことに関連して、簡単に私の考えをお話しさせていただきます。
 私は、これまで3回の論議に参加させていただいて、たくさん意義ある御意見を拝聴してきました。初めての体験で、慣れていないために、皆様には御迷惑をおかけしています。ただ3回の論議を終えて、頂戴した資料や伺った御意見を基に、私は学校給食当事者ではなく、客観的な立場で、このたびのテーマに関連することを痛感するようになりました。このことについて簡単にお話しさせていただきます。
 それは、そもそも日本の社会では、「食生活に対する社会通念」として、食事や栄養のバランスが崩れた場合の心身に来す深刻な結果、すなわち重篤な病気を発症して命に関わるようなことにもなり得るほど大事なことである、としっかり理解されておらず、軽視されているのではないかと感じるようになりました。
初めにご紹介した通り、この会議の議論からも度々このような考えにつながる資料や御意見が出ていることから、その原因は何かと改めて考えました。そして、発病に即対応の医療は最重要と認識されているけれども、栄養のバランスや食生活についての「食育」が、未病を回避するために最も重要であることや、更に学校における「食育」を主導する栄養教諭の役割が、この最重要の教育課程を担っているのだ、という2つのことが、いずれも長期スパンであるために、正しく認識されていないのではないか、と痛感しています。
資料1の2ページの表1、それから配置率に大差のある4ページの表5をみてもこのことは明らかであり、第3回目論議の中の長島委員や鈴木委員からの御発言もこのことを強く示唆しておられました。
 これは私ごとですが、実は、「毎日ラーメンを食べても平気だ」と言っていた私の甥が、突然、40代で脳出血を発症して半身不随となり、また二人の兄も同じように50代、60代で早逝しました。申し上げたいことは、食育に適った食生活は、長期スパンで時間はかかりますが、心身の健康を守る食育授業の大きな成果であるということです。特にコロナ感染以降、不登校児童が大幅に増えているとの報道もあり、今後はますます養護教諭と栄養教諭の役割が重要になるはずと確信しています。
 まとめますと、いろいろな重要事項を考察しながら進めていただくにあたっては、子供たちが心身ともに健康な大人になるために、食生活がたいへん重要であり、これがくずれると大変なことになる、というご認識をしっかりもっていただきたいということです。
以上でございます。よろしくお願いします。
【坂越座長】  ありがとうございます。しっかりそこを踏まえて、それこそ令和の日本型学校教育のところにもしっかり書かれていることですので、こういう対応で形が示せればと思います。ありがとうございます。
 三木委員の手がさっき挙がっていたんですけど、どうでしょうか。
【三木委員】  先ほど鈴木委員、長島委員のコアカリの発言を伺って考えたことです。養護教諭の場合は、養護教諭養成機関が多種です。教育系があり、看護系があり、体育系とか福祉系とかたくさんあります。例えば、免許科目に養護概説とか健康相談活動等9科目ありますが、具体的に何を教えればいいのかを迷ってる例があります。養護教諭になるための資質を担保する内容として、最小限の目的と内容を示す必要があるということでそれをコアカリという記述をしていただいています。この科目についてはこの目的があって、最低、養護教諭になるためにこれが必要ですよというようなものがずっと今まで示されてこなかったがために、例えば、健康相談活動の科目の場合にカウンセリング論などに読み替えてしまったり、養護教諭の専門を活かした内容でなくなっている例があります。
また、養護概説という科目がありますが、養護教諭の本質・歴史、職務内容など養護教諭の専門内容を教授したいが、看護学総論の中で、90分14回のうち1回ぐらいで終わってしまったりした場合、必要な内容が担保できるかどうかと危惧します。養護教諭として必要な資質能力を担保してこそ養成、採用、研修がつながると思います。養成機関の科目はその入口としての資質を担保する専門科目です。教職科目のコアカリは教諭と一緒なので既にできています。養護教諭の専門科目の最低の目標と内容を示すことによって、様々な養成の種類があっても、何とかクリアできると思います。日本養護教諭養成大学協議会の方も、この観点から取り組むと聞いています。そこのところは、栄養教諭とは若干違いがあるのかなと思いました。
 それから、発言したついでです。資料2の方も関連してと座長がおっしゃっていましたのでそれに関する発言です。5ページの4つの視点として、ひとつめは求められる役割の明確化、2つ目は資質の向上に関する指標を基軸とした養成と採用、3つめは研修の接続、連携、3つ目は新たな教員研修制度下における実効性のある研修機会の確保、4つ目は職務遂行のインフラとしてのICTの積極的な活用は非常に分かりやすく整理されていると思います。資料2では、ひとつ目の求められる役割の明確化と4つ目は職務遂行のインフラとしてのICTの積極的な活用となっています。栄養教諭と養護教諭の効果的な連携とあります。それも大事ですが、2と3の、教特法の新たな研修制度について。それから、2番目の育成指標は、各県教委が今ちょうどつくっていると聞いています。それを養成、採用、研修と接続、連携していくにはどうしたらいいか、それも課題と思いました。
【坂越座長】  いえいえ、ありがとうございます。
 この資料2、これから、事務局の考えとしては、かなり具体的に作業を進めたいという希望もあるようで、それこそ栄養、養護それぞれの委員の方に入っていただいた小ワーキングみたいな形を取りながら具体的に作業を進めていくということも考えられそうですよね。
 この資料2、今三木委員がおっしゃってくださったように、課題解決の先に、議論のまとめにある4つの柱と見比べると、養成、採用、研修のところ……、やっぱりこれは職務の内容というかそれをしっかりさせた上で、それに対応する資質能力ということになるんだろうと思うのですけれども、論点としては、実際、研修をどう組んでいくのか、大学と県教委など採用側がどういうふうに連携してそこの接続を考えていくのか、そんな課題が出てくるだろうと思いますよね。
 ほかの委員の皆さん、これから考えるべき事項、ちょっとこの辺りについても御意見をいただきたいです。いかがでしょうか。そろそろ貞廣委員も指名させていただくので、ちょっと考えておいてくださいね。
 では、事務局の手が挙がっているので、お願いします。
【事務局】  申し訳ございません、補足の説明になりますけれども、資料2で、今回、その他を含めれば4つ挙げさせていただいていると思います。これらについては、1つ目なんかは国がまずやるべきことなので、まずこの会議で御検討いただきたいと書かせていただいているものです。2つ目と3つ目に関しては、どちらかというと、これまで養護教諭や栄養教諭に関してはこういった観点での検討が教育委員会なり学校なりであまり行われてきていなかったなという印象を持っておりまして、であれば、国が、ある意味、先例として検討してもよいのではないかと考えている事項です。
 一方で、養成や研修、もしくは指標も入るかもしれませんけれども、そういったものについては、この会議において問題意識もしくは検討の方向性を示した後につきましては、基本的には、任命権者、服務監督権者としての教育委員会においてきちんと検討をしていただく、そういった課題の指摘をしていただくのがこの会議における役目なのかなと考えて、資料2にはそういった事項は入れていません。
【坂越座長】  なるほどね。ただ、委員の中には県教委の委員の方も入ってくださっているし、現状での研修のグッド・プラクティスみたいなものがもしあがれば、どこかに組み込むことはあり得ると思いますけどね。
 委員の皆さん、いかがでしょうか。
 弓倉委員の手が挙がっています。お願いします。
【弓倉委員】  研修については、座長がおっしゃったように、資料1の本文のところでも非常に細かく述べていただいていますので、今後さらに検討を進めるべき事項の中で、例えば、養護教諭と栄養教諭に求められる役割を満たすためにどのような研修が必要なのかとかそういう形で落とし込む、あるいは各教育委員会におけるグッド・プラクティスで、ほかの教育委員会もこのような形でお願いしたいというような事例はやはりあってもいいのかなと思いました。
 以上です。
【坂越座長】  ありがとうございます。
 ほかの委員さん、いかがでしょう。
 長島委員、お願いします。
【長島委員】  研修について、やっぱり気になっていますが、任命権者の判断により研修を実施することが可能という書き込みがありますが、今後、各任命権者――都道府県教育委員会あるいは市区町村の教育委員会になると思いますが、この辺りの足並みが揃うように仕向けていっていただきたい。そうしないと、なかなか全体的な資質向上につながる研修会を受けることができないし、また出席にも制限があるというようなことがあるので、研修の在り方をもう少し具体的に示していただきたいと思います。
 それから、栄養教諭と養護教諭の効果的な連携の方策です。前回のヒアリングでも連携の事例が示されていましたけれども、いまひとつ栄養教諭でなければならないという明確性が見えなかったので、今後、そこら辺を……、先ほど、県教委で十分に行われていないのであれば国が主導してというお話もあったので、ぜひやっていただきたいと思います。養護教諭や栄養教諭が専門性を持って健康教育の場面で対応するのは非常に有効だと自身の経験からも思います。それぞれが思い思いに対応していては、すばらしい成果を上げるということはできかねますので、ぜひタッグを組んでやっていける形を示していただきたいと思います。
 個別的な相談指導の内容は本当に多岐にわたります。昨年3月に文部科学省から出された様々な課題に対する個別指導のリーフレットがありますが、そこに養護教諭の先生の栄養教諭に対する感想といいますか御意見も載っていました。ここに具体的な相談事例がたくさん載せられています。これらの取組は、養護教諭と栄養教諭の連携協力関係がなくてはできないと思います。いわゆる体重の増減とか成長曲線とか肥満度曲線といったようなものの読み取り、あるいは精神的な課題等に対して食との関係は非常に深く、両者が共に協働の形で取り組むことで成果を上げることができるし、何よりも各々にとって心強いです。これを実践事例として出すのか、あるいは方策でというような事務局の御発言をちらっと耳にしたように思います。様々な事例を収集して、整理して、具体的に周知することも大事だと思いますが、それと併せて方策も示してほしいと思います。
 お互いに忙しい中で暮らしていて、相手も忙しいだろうという思いやりから遠慮している実態もありますし、連携の可能性が理解できていない場合もありますし、可能性を推進する努力がされていないという実態もあるかと思います。そこで、学校保健会では、弓倉委員がいらっしゃいますが、全国健康づくり推進学校表彰事業を毎年行っておられまして、その取組においても、近年、養護教諭と栄養教諭の連携による優れた事業が見受けられるようになっています。現在どういう状況かよく把握していなくて申し訳ないですけれども、この保健会の取組の事例等も参考にさせていただきながら、よりよい事例をたくさん現場に示して、この辺りの連携を推進していけたらいいなと思っております。
 すみません、ありがとうございます。
【坂越座長】  ありがとうございます。今の長島委員の話を聞くと、少なくともグッド・プラクティスか事例集あたりはかなり集めることができそうという受け止めでいいですかね。
【長島委員】  はい、そうですね。
【坂越座長】  そこからどう方策に展開していくのか、ここはまだちょっと課題が残っています。
 弓倉委員、どうぞ。
【弓倉委員】  今長島委員に御紹介いただいた日本学校保健会の健康づくり推進学校表彰ですけれども、毎年、90数件から100件を超える応募をいただいています。それぞれの先生方が学校で行われている……、養護の先生方や栄養の先生方が本当に健康づくりに関したすばらしい取組をしていらっしゃいます。そういう様々な事例はたくさんあろうかと思います。やはりそういう優れた事例がいろいろな学校に波及してほしいと思いますので、ぜひ様々な形で、私どもの事例集なども、取りまとめておりますので御活用いただければと思います。
 以上です。
【坂越座長】  ありがとうございます。
 すみません、私から事務局にちょっとまた確認です。一番初めの職務の範囲の明確化という話で、今日は参考資料として例の働き方改革を出してくれているのですが、基本的に、働き方改革で出てくる登下校などの話は、一般の学校教員が何でもかんでも担い過ぎていて、そうじゃないものを明示しますよというスタンスでつくったものですよね。今回、いろんな養護・栄養関係の話を伺いながら、今度は、ごめんなさい、勝手な解釈ですけど、これは専門外ですよという引き算の形ではなくして、これも専門として担うべきものですよというか、足し算の方になりそうな気がするんですが、事務局のお考えはどうですか。
【事務局】  座長がおっしゃるように、今、養護教諭や栄養教諭に担っていただいている職務の中で、いや、これは違うだろう、これは養護教諭や栄養教諭の職務ではないだろうというものは、正直、あまりないのではないかと認識しております。
 ただ、実施のやり方として、もう少し効率的にできるのではないかという観点、よく言われるのは、養護教諭が学校健診の結果のデータ入力を1人で行っていると。そういったものについては、例えば、以前、小林委員からも御指摘がありましたけれども、スクールサポートスタッフなんかを活用してもっと効率的にできるのではないかと。そういう話は典型的なものとして挙げられると考えております。
 ただ、それ以外に、もちろん先ほどのプラスオンされる業務もあるでしょうし、これは違うというものがもしあるなら、それも書くべきでしょうし、効率的な実施方策があるのであれば、それを書くというものなのかなと考えております。それらについては、座長から小ワーキンググループということもありましたけれども、少しそういったことを個別に議論させていただきながら、委員の皆様の御知見をお借りしたいと考えております。
【坂越座長】  分かりました。ありがとうございます。
 ほかに御意見はございますか。
 貞廣委員に総合コメントをお願いするのは座長として心苦しいですけど、今までお話をお聞きになられて、ぜひ一言お願いします、貞廣委員。
【貞廣委員】  貞廣です。
 とても総合コメントなどはできる立場ではございませんので、総合というよりも細かくなるかもしれませんけど、3点申し上げたいと思います。
 本当に委員の皆様の熱意を感じる会で、ほかのこういう会議と全く違う感じ方をお土産として持って帰る会なんですけれども、委員の皆様のような専門性の高さと熱意を持っている状況と、地域間または養成校によってもいろいろなありようがあるという、その間を埋めるためにものすごく御苦労されて書かれているなという印象があります。文科省から発出されていく――少なくとも外側にはそう見える、私は論点整理なのかなというふうに読みましたけれども、それですと大盤振る舞いの空手形はやっぱり書けないので、すごく御苦労された結果、こうまとめてくださったんだなという読後感のある印象です。本当に印象的な意見で申し訳ありません。
 2点目です。資料2にも関わりますけれども、標準的職務例はやはりあった方がいいであろうと思います。教諭ではありませんけれども事務職員、一人職という意味では共通している事務職員の方々の標準職務例が令和2年度に出されたわけですが、それまでも事務職の方々は研修のシステムを自前でかなり努力してつくられてきていましたけれども、職務例が出たことによって指標がつくられ、その指標と連動して研修制度が整備されというような好循環が明らかに起こったように見えます。やはりこれがベースとなると思いますので、この辺りをしっかりとつくっていくということが資料1と2をつないでいく今後の重要な点であろうと思います。
 これと関連して3点目です。とはいいながら、実はやはり本丸はここの先にあるんだなというのも印象です。職務例はあくまでも職務例であって、実際にその指標をつくっていくのは、やはり各都道府県の教育委員会や当事者である養護教諭や栄養教諭の方々です。
加えて、今後指標をつくっていく際には、養護教諭や栄養教諭当事者だけでなく、多様な方の参画によって、情報共有と理解に基づいてその指標をつくり、それを研修制度につなげていき、またそれによって研修履歴を取っていくという方向性が必要であるとも思います。更にその先に、校長先生との対話によって研修を奨励していく、または校内での多様な職の人たちとの研修をより活発化、活性化させていくという方向性もあるのかなと思います。 
 総合コメント的なものにはなっていなくて申し訳ないですけれども、以上です。
【坂越座長】  ありがとうございます。むちゃぶりをしてしまいまして、申し訳ないです。でも、本当にそのとおりという感じです。
 先ほどから出ているように、私たちがこれをつくる意味というのも、やっぱり実効性がないといけないし、もちろん採用側と私たちがつくるものを直につなげるのは難しいかもしれないけれども、やっぱりせっかくつくるものを県教委もしっかり踏まえていただいて、それこそ文部科学省用語でいうと参酌していただいて、つくっていただくことになろうかと思います。
 最初に申し上げましたように、大体、今日の会議で、論点整理といいますか、取りまとめをここで一段落という形にしようと思うのですけれども、委員の皆様方、全体を通して何かございましたら、今お願いします。大丈夫でしょうか。
(「なし」の声あり)
【坂越座長】  事務局も、今これをちょっと聞いておこうみたいなことはないですか。いいですか。一応、御意見は皆様方から伺ったんですけど。
【事務局】  大丈夫です。
【坂越座長】  大丈夫なようですね。
 ありがとうございます。もちろん後から思いつくこともおありでしょうから、まだ議論の途中ですので、事務局宛てに連絡をいただければ、それもきちんと受け止めたいと思います。
 まだちょっと時間前ですけれども、全員の皆様から御意見をいただきましたし、今日の議論はこれぐらいにしておこうかと思います。
 これまで4回にわたりまして委員の皆様からいろんな御意見をいただきました。この議論の整理は、今日の分も踏まえて取りまとめをさせていただきたいと思います。まだこの中間まとめの段階の話です。その修正といいますか、全体的にこれを中間まとめの成案とするためには、また個別にそれぞれの御専門の委員の皆様の御意見を伺うこともあろうかと思いますが、最終的には、座長の方で事務局と相談、確認しながら対応させていただきたいと思います。そういった形でよろしいでしょうか。
(「なし」の声あり)
【坂越座長】  うなずいてくださっています。それでは、そういうふうにさせていただきます。御意見を踏まえた上で取りまとめをし、その上で皆様方に御報告させていただきたいと思います。
 それから、今後のことをもう1回事務局に戻してからお話しいただこうと思いますけれども、資料2にあるような、さらに検討を要すると思われる事項については、また個別にそれぞれ議論を深めていきたいと思っていますので、委員の皆様、申し訳ありませんが、引き続き御協力をよろしくお願いいたします。
 それでは、事務局に返します。
【事務局】  本日は様々な御意見を頂戴しまして、ありがとうございました。
 次回以降の会議についてですけれども、今回、資料2で、さらに検討を深める事項を例として挙げさせていただきました。ここに限られるかどうかという話は別途ありますけれども、いずれにしても養護教諭と栄養教諭それぞれ個別に議論を1度か2度してみてもいいかなと考えておりますので、議論の仕方とか、いつ、どう、誰に集まっていただくかということについては、少しまた検討させていただいた上で御連絡をさせていただきます。
 また、本日の議事概要につきましては、いつもどおりですけれども、後日、委員の皆様にメールでお送りして御確認いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 事務局からは以上です。
【坂越座長】  ありがとうございます。
 では、以上をもちまして、第4回養護教諭及び栄養教諭の資質能力の向上に関する調査研究協力者会議を閉会といたします。ありがとうございました。次回もまたよろしくお願いします。

―― 了 ――


お問合せ先

文部科学省健康教育・食育課