「令和の日本型学校教育」を推進する地方教育行政の充実に向けた調査研究協力者会議(第9回)議事録

1.日時

令和4年11月14日(月曜日)13時00分から15時00分

2.場所

Web会議

3.議題

  1. 教育委員会と首長部局との効果的な連携の在り方について
  2. その他

4.議事録

【清原座長】  皆様、こんにちは。予定の時刻になりました。本日も大変御多用の中、御参加いただきましてどうもありがとうございます。
 ただいまから「令和の日本型学校教育」を推進する地方教育行政の充実に向けた調査研究協力者会議第9回を開催いたします。
 本日は報道関係者と一般の方向けに本会議の模様をオンラインにて配信しておりますので、皆様、どうぞ御承知おきください。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
 まず、事務局より本日の配付資料の確認をお願いいたします。
【伊藤初等中等教育企画課課長補佐】  お手元の議事資料を御覧いただければと思いますし、資料1から資料2-2まで、各自治体の御発表資料、また、資料3として、今後の論点(案)を事務局のほうで御用意しております。また、参考資料1から4までおつけをしております。
 以上でございます。
【清原座長】  ありがとうございます。それでは、議事に入ります。
 本日の議事は、1、教育委員会と市長部局の効果的な連携の在り方について、そして、2はその他となります。本日は、私たちが大変関心を持って臨んでおります「教育委員会と市長部局との効果的な連携の在り方」について、奈良県と鳥取市からそれぞれの自治体のお取組について御発表をいただく予定でございます。
 その後、事務局に、このテーマに関する論点案を御用意していただいておりますので、その論点案を基に議論を深めたいと、このように思っております。
 それでは、早速ヒアリングに入らせていただきます。
 本日は、奈良県の文化・教育・くらし創造部教育振興課の小西課長さんと、鳥取市教育委員会、岸本副教育長さんに御発表いただく予定でございます。
 それでは、まずは奈良県の小西課長からお取組についての御報告をお願いいたします。皆様、資料1を御用意ください。15分程度で御説明をいただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【奈良県文化・教育・くらし創造部(小西様)】  改めまして、ただいま御紹介いただきました奈良県文化・教育・くらし創造部教育振興課の課長をしております小西と申します。本日はこのような機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 早速、資料のほうを共有させていただきます。少々お待ちください。画面共有できておりますでしょうか。
【清原座長】  できております。よろしくお願いします。
【奈良県文化・教育・くらし創造部(小西様)】  奈良県における知事部局と教育委員会の連携についてということで、簡単に御紹介をさせていただけたらと思います。
 本日は、事前に御依頼をいただいた事項も踏まえまして、大きく3点、こちらのほうから報告をさせていただきたいと思います。
 まず、1点目が当課、教育振興課というところがどういうミッションを負っている組織なのかという点。2点目としまして、具体の取組としてまずは総合教育会議の運営について、さらに最後3点目として、同じく具体の取組として教育サミットというものを行っておりますので、そのようなことについて順次御報告させていただきたいと思います。
 それでは、資料1枚目からでございます。当課、文化・教育・くらし創造部という知事部局の中にございます教育振興課という課でございます。よく名前を見て教育委員会にある課ではないかと思われるようなこともあるんですけれども、このような課の名前で、いろんなことをやらせていただいているというところでございます。
 上のほう、事務分掌ということで大きく5つを記載しております。
 まず、1つ目が、教育振興大綱に係る教育振興の総合調整に関することということで、これが本日メインでこの後、御報告をさせていただく事項に関わっていく部分かなと思っております。県の教育振興大綱の策定及びその推進、また、その推進の場としての総合教育会議の運営、教育サミットの開催といったことを教育委員会と連携をしながら進めているところでございます。
 右のほうに少し吹き出し的に、現在、目下進めております第2期の教育振興大綱について、簡単に御紹介をさせてもらっております。次のページで少し詳細、触れさせていただきますので、あくまでここはちょっと簡単にということなんですが、大綱の中にも、この3点目のところに下線を引いているように、知事部局と教育委員会がしっかり連携を図り、それぞれの役割を主体的に果たしながら、この施策を推進していくということを明示的に記載しているところでございます。
 また、それ以外の業務としまして、2点目で私立学校に関すること。県内に例えば私立の幼稚園が38園、小学校が6校、中学校10校、高校21校ということで、多くの私立学校がございます。これらについて認可から私学助成、また、保護者に対する個人支援、そういったものを全て当課で行っているというところでございます。恐らく他府県さんにおいても、知事部局でこの私立学校の関係をやられているというところは多いのではないかなと推察をいたします。
 そして3つ目、県内に公立大学が現在2つございます。そのうちの一つであります奈良県立大学を所管している課でもございます。この大学は、地域創造学部という単科の大学、文系の大学でございますけれども、最近のトピックスとしましては、その次にありますように、県立大学の附属高校というものをこの4月にちょうど開校したところでございます。本日、メインではないので詳細は触れないんですけれども、全国的にも珍しい探究科と、普通科ではなく探究科というコース名のみの高校でございまして、まさに後ほど御紹介する教育振興大綱、県の教育振興大綱を実践的にやっていくという探求的な学習を実践でやっていくということを主眼とした、そういう新しい取組の高校でございます。
 また、4つ目としまして、大学との連携に関すること。これはちょっと他府県さんでどれだけやられているか、恐らく濃淡あるんじゃないかなと思うんですけれども、奈良県においては、とりわけここ2年ほどの間に県内のアカデミア、国立大学が3つございます。私立大学も複数ございます。これらの県内アカデミアと県がしっかり連携を取って、県の幅広い政策課題の解決に、そういったアカデミアの知見をしっかり活用していこうということで、包括連携協定の締結及びそれに基づく予算事業の執行、新規事業の立ち上げ、そういったことを当課のほうでやらせてもらっているところでございます。
 最後、5としまして、地域づくりの情報発信に関すること。これは幅広く地域活性化のために活動していただいている市民の皆様の、そういったコミュニティを支援していくと、そういったお手伝いをしているというところでございます。
 あと、事前のお問合せの中で、こういった教育振興課というものを知事部局に設置するに当たり、どのような当時経緯があったのかということも少しお問合せをいただきました。少し過去に遡るものですから、なかなか当時の具体の肌感覚的に、それを知っているものというのはちょっと少ないんですけれども、経緯だけ追っていきますとこのような形になっております。
 教育振興課という課ができたのは平成25年ということでございます。それ以前はどういうふうな部局だったかといいますと、文化・教育課ということで文化の部分、文化芸術の振興や、奈良県は世界遺産が大変多く、今も飛鳥・藤原の世界遺産登録を目指しているところですが、そういった世界遺産関係、もしくは既にあるたくさんの文化財をどう活用していくか、そういったことも含めた大きな課でございました。
 それを平成25年に、教育振興課とまた別の文化の関係の課を複数設けることによって、ちょっと分掌を分けたという経緯がございます。
 さらにその下で、平成27年から法改正も踏まえまして総合教育会議の開催、また、教育サミットの開催、第1期の教育振興大綱を走らせるという動きが具体化していったというような経緯でございます。
 続きまして2ページ目で、教育振興大綱でございますけれども、しっかり時間を割いて御説明したいんですが、ちょっと今日は15分ということですので、ごくごく簡単にポイントのみ御説明をさせていただきたいと思います。
 右上のほう、3のところに目指す方向性ということで書いております。第2期は、令和3年から4年間ということで走っておりますけれども、大きな重要テーマが「本人のための教育」というスローガンでつくった、そういった大綱でございます。もう言うまでもなく教育というのは、本人のためのものであると。本人がどう生きたいのか、どう学んでいきたいのかということを第一に考えて、そのために必要な環境を整えていくのが県及び教育委員会の仕事であるということを共通認識を持ってやっていきましょうと。そのような精神で具体的には「学ぶ力」、「生きる力」という2つの力をバランスよく育んでいこうと、そういう大綱になっております。
 基本方針としては5つのテーマを掲げ、それぞれにひもづく施策の方針を掲げているというところでございます。
 続きまして、3ページでございます。御報告の2点目であります具体の取組の一つである奈良県総合教育会議について、御紹介をさせていただきます。
 法律上想定されているのは、この総合教育会議といいますのは首長及び教育委員会ということでございますけれども、奈良県においては奈良県知事、奈良県教育長、奈良県教育委員に加えまして、外部の有識者を顧問として2名入っていただいております。これは上のところにもございますように、より高度な知見に基づいた御意見を幅広くいただきたいという思いでございまして、具体的には、奈良県の御出身であります2名の先生、元京大総長であり、現在、国際高等研究所の所長であられる松本先生と、現在、国立専門学校機構の理事長であり、元熊本大学の学長であります谷口先生、この2名に顧問として就任をいただいているところでございます。
 開催状況でございますけれども、基本的に年に1回もしくは2回開催をしているところでございます。ここに至るまでに2つの教育振興大綱を経てきておりますけれども、それぞれについて、総合教育会議においてかなり細かい点も含めて議論をし、大綱を策定してまいりました。また、さらに直近では、第2期が令和3年から始まっておりますので、今年度令和4年度はその初年度に当たります令和3年の実績を評価していく年でございます。そのため、令和3年度は何をやったかといいますと、この大綱の推進状況を図るためのKPIを設定していこうということで、このKPIに関する議論でのメインで行わせていただきました。今年度令和4年度は12月に予定をしております。昨年度設定したKPIに基づき、実際に第2期大綱の進捗状況をここで議論しながら確認をしていこうということで予定をしているところでございます。
 あと併せて、次のページで少し御紹介をさせていただきますが、この議論から生まれた新たな取組として「教育ジャーナル」というものを教育委員会と当課で合同で発行していこうとしておりますので、このことについても今度の総合教育会議では報告をして、議論していきたいと思っております。
 総合教育会議の奈良県の特色でございますけれども、なかなか他府県の状況というのがつぶさに理解できているわけではないので、どの辺りが特色なのかということは、自分たちではちょっと分かりにくいところがあるのですが、初中局と意見交換する中でこういうところなのかなということをここで述べさせていただいています。
 まず、運営の際の特色でございますけれども、知事部局であります当課、教育振興課と教育委員会内のいわゆる義務教育課でございます「学ぶ力はぐくみ課」という課がございます。この2課が共同で事務局を運営するということでやっております。
 そのため、どのようなテーマをこの総合教育会議で扱っていくのか、また、どのような資料を出し、誰がプレゼンをし、どういうふうに議論を持っていき、その成果をどのように施策に反映していくのかという、その一連の流れをかなり密にこの「学ぶ力はぐくみ課」と当課の打合せの中で決めていくということが、自然とプロセスとして組み込まれているというところがある意味、特色なのかなと思っております。
 ありがちなのは例えばこちらは全部やってしまうと、その議論の成果というのがなかなか教育委員会と共有できなかったりということがあるんですけれども、その辺りはかなり事務レベルでも丁寧にできているのかなというふうには認識をしているところでございます。
 そして下のほうですけれども、先ほど後ほど少し御紹介しますと申し上げた、新たな取組としての教育ジャーナルの御紹介も少しさせていただけたらと思います。
 これは荒井知事のほうからつい数か月前ですけれども、コメントがあったことを受けて始まった動きなんですけれども、そのとき知事が言ったのは、今後、県の教育施策というのは上意下達でやっていくのではなく、教育委員会と教育振興課の対話の中で進めていく、そういう段階、プロセスに入ったんじゃないかと自分は思うと、そのような対話をより推進していくためのツールとして、もしくはその対話の成果を現場に対してしっかり発信していくためのツールとして、このようなジャーナルというのを合同で発行していくことを検討してはどうかというふうな指示がありました、アイデア出しがありました。
 それを踏まえ、教育委員会と当課で話をしまして、ぜひやろうということで早速動いているものでございます。まだ第1号も発行できていない状況で、今まさに教育委員会の各課と当課で打合せしながらどんなテーマでやろうか、どんな構成でやろうかということで相談をしているところでございます。
 例えばですけれども、テーマとして考えているのは部活動の地域移行であったり、それからインクルーシブ教育であったり、就学前教育であったり、そのようなまさに教育委員会と知事部局とで一緒にやっていかなければならないような、そういうテーマというのがあり得るのかなと考えています。今後年2回、各国公私立の学校の事例も含めて掲載をしていって、県内の各教育機関や、もしくは図書館等にもしっかり置いて、周知を図っていきたいと思っているところでございます。すいません、結構時間を使ってしまいました。
 最後3点目、具体の取組の2点目でございます奈良県教育サミットについて御紹介をさせていただきます。
 これは毎年年1回、大体開催をしているものでございまして、特徴としては、奈良県内の全ての市町村の首長と教育長がそれぞれつまり、各市町村から2名ずつ出席をしていただき、一堂に会して、県全体の教育施策や各自治体の取組等の情報交換を行うという意図で開催をしているものでございます。
 開催状況のところにありますように毎年様々なテーマを設定して、議論を行っています。特徴としてはいわゆるスクール形式で、県から、県は今こういうふうに考えていますよ、こういう施策をやっていきたいと思っていますよということを一方的に伝えるのではなく、そういうプレゼンをした上で、その後は小グループになっていただいて、アイランド形式でいろんな自治体同士が同じテーブルに着いて、大体、4つから5つぐらいの市町村ごとに1テーブルに着いていただき、そこに県の知事が入ったり、副知事が入ったり、私が入ったりする形で、ファシリテーター的に入ってそういう議論をやっていくと。最後はその成果をテーブルごとに発表していただくという、かなり実践的なやり方を取っているものでございます。
 テーマ、様々でございまして、これまでは学力調査の結果及びその分析結果についてディスカッションしたこともあれば、最近ですとICT教育について、コロナ禍において、かなり各市町村で対応に差がございましたので、その辺りについて意見交換、情報交換をしていくということでやってまいりました。今年度も開催をしていく予定にしております。写真を見ていただくと少し様子が分かるかなと思います。このような形で、なかなかないのが、特に首長と教育長が集まってというのがないのかなと思います。去年はちなみにこの後続けて例の大きな問題になった通学路の問題、通学路の会議もこのままこの体制で行いました。そして教育長ではなく全て首長から、市町村長から、我が市、我が町ではこのようなことで通学路安全を図っていきたいというプレゼンを全市町村から基本的にしていただいたということも去年の特色でございます。
 こういったことができるのも、こういうメンバー構成でやっていることの意義なのかなと思うところでございます。
 こちらからの御報告、以上でございます。
【清原座長】  小西教育振興課長さん、御説明どうもありがとうございます。
 それでは、ただいまの御説明を踏まえまして、皆様との質疑応答に移らせていただきます。御発言をいただく際には挙手ボタンを押していただくか、画面上で挙手していただきましたら、私のほうで指名をさせていただきます。その際は、御自身でミュートを解除していただき、御発言をお願いいたします。
 それでは、皆様いかがでしょうか。それでは、戸ヶ﨑委員、お願いいたします。
【戸ヶ﨑座長代理】  発表ありがとうございました。戸田市教育委員会の戸ヶ﨑でございます。
 特に資料の6ページにあります最後の御説明にあった、その教育サミットというのは、大変参考になるすばらしい取組だと思いました。それぞれ教育長会や市長会はどこの地区でも存在していますが、全県の自治体の長と、教育長とが一堂に会する会合を設けているというのは、極めて珍しいのではないかと思います。首長と教育長をセットにした研修の実施や、首長からの要請を受けて教育長が研修に参加し、首長に研修の復命を行うなど、こういうものが必要なのではないかと以前、私からも提案させていただいた記憶がありますが、そういったことも一度に実現ができることで、大変すばらしい取組だと思いました。
 市町村の首長と教育長とが一堂に会することで、教育振興大綱に基づく教育施策や、方向性を共有したり、先進的な取組事例や全県的な教育課題について意見交換したりする場があること自体が、大変すばらしいことだと思いました。このことは前回、定例教育委員会会議等に外の風を感じる機会を設けるべきではないかということで意見させてもらいましたが、このサミットはこのような機会の一つとも考えられます。私がずっと言い続けている「政策波及」という観点からも、県がそういった場づくりをしてくれていることに大変意義を感じます。
 ここまでは感想で、2つほど質問があります。一つは、知事部局であることで「大綱」というのは当然分かりますが、県の教育行政の本丸である「教育振興基本計画」については、このサミットで触れられることはないのかどうかということが1点。もう一つは、この課の中にいわゆる指導主事等が出向で関わるとかそういうようなことはされているのかどうかというこの2点、もしよろしければ質問させていただければと思います。
 以上です。
【清原座長】  戸ヶ﨑委員、ありがとうございます。小西課長さん、1点目は、この大綱だけではなくて、教育振興基本計画について教育サミット等についてでも議論がなされるかどうかということ、そして首長部局の教育振興課、そういうところに教育委員会から指導主事等の人材というのが交流しているかどうかという、この2点でございます。よろしくお願いいたします。
【奈良県文化・教育・くらし創造部(小西様)】  奈良県でございます。御質問ありがとうございます。
 まず、1点目でございます。県の教育委員会のほうで策定をしております教育振興計画について、例えば総合教育会議やこのサミットのほうで議論しているかという御質問だったかなと思います。
 少し遡りますと、報告という形でそれを提供している、その議論の場に提供していることはあったかと思うんですけれども、しっかり大綱ほどに練り上げるところから総合教育会議やサミットを使っていたかというと、ちょっと実績としてはどうもそこまではやっていないと、あくまで教育委員会メインでつくっていったという実績があるということでございます。1点目でございます。
 それから2点目、当課のほうの人材として、例えば教育委員会に多くいらっしゃる指導主事のような方々がいらっしゃるのかという御質問かなと理解をしております。その点に関しては、2名の教員籍の方に当課にも配属をしていただいております。1名は県立の高校の先生、それからもう1名は県内の小学校の先生ということで、継続的に配置をしていただいております。
 これはこういった、今、プレゼンを申し上げた総合教育会議なり教育振興大綱の推進なりというところで重要な役割を果たすというのはもちろんなんですけれども、それ以上に当課、ちょっと今日は主題と違うのかなと思いまして、あまり御報告申し上げていないんですが、県内で起こっているいじめ問題の総括的な対応というのも当課のほうで行っております。
 かなり県内でもいじめのいわゆる重大事態が複数発生しているところでございまして、相当現場もしくは保護者もしくは生徒との間での機微なやり取りなどが発生しています。その辺りで、多くこういった先生方に助けていただいている場面があるということでございます。
 以上です。
【戸ヶ﨑座長代理】  ありがとうございました。
【清原座長】  ありがとうございます。戸ヶ﨑委員、よろしいでしょうか。
【戸ヶ﨑座長代理】  ありがとうございます。
【清原座長】  それでは、続きまして藤迫委員、どうぞ御発言をお願いいたします。
【藤迫委員】  非常に興味深い報告、ありがとうございました。特に今もありましたけれども、教育サミットのところは非常に興味が湧いていまして、というのは市町ごとそれぞれに教育関係の課題って微妙に違うとは思うんですけども、一方で、少し大きな課題というのはどこの市町でも共通した課題であるので、そこに教育長と首長が一緒に入って、その他の市町も共有できるというのと、特に思ったのは予算編成権を持っている首長と同じ共通の課題を認識するということは、予算要求のときに、言い方悪いですけど、教育委員会にプラスに働くのではないのかということをすごく感じました。とてもいい取組だなと思っています。
 私も質問1点だけなんですけども、1ページの教育振興課についてということで、少し設置経緯については前のことになるので、なかなか具体には把握されていないということですけども、もし分かれば教えてほしいのは、事務分掌で私立学校に関することが知事部局のほうに入っているんですけども、例えば大阪府の場合は組織を教育庁という名前にして、私立学校を当時知事部局にあったものを教育委員会に持ってきたという経過があるんですよね。そういうところで教育振興課を設置されるときにそのような議論があったのかなかったのかというのと、今現在、何か不都合があるのかないのか、その点もし分かる範囲で結構ですので、お願いしたいと思います。
【清原座長】  藤迫委員、ありがとうございます。小西課長さん、私立学校を対象として、所管していることについての経過であるとか、今もし何らかの課題があれば、それを御報告していただければと思いますが、いかがでしょうか。
【奈良県文化・教育・くらし創造部(小西様)】  まず、ちょっと経緯のところでございますけれども、私が知る限りでは、奈良県においては私立学校の所管を逆に教育委員会のほうに持っていくという方向での議論があったということは承知していないです。それは現在においても同じです。私立学校は私立学校でしっかり知事部局でやっていくというところは揺るがないのかなと思っているところです。
 課題感などあるかという御質問も後半あったのかなと思います。本当に私の肌感覚的にはやはり教育振興大綱の下でやっていく精神というのは、本人のための教育でございますので、その子が私立に所在をしているのか、それとも公立に所在しているのかということは、入り口としては問題にしていないわけです。
 なので、あらゆる教育課題、奈良県として目指すその教育課題に関しては、公立私立関係なく横串で刺して議論していくというときに、県立と私立とで教育委員会と知事部局に組織が分かれているということ自体に関しては、当初はやや横串に刺すその手間があるという点で、やりづらさのようなものを感じていたことがなかったわけではないです。
 ただ、そこはやはり知事はよく産業組織論的に考えろと言うんですけれども、成り立ちがまず違う、負うべきミッションも違うんだなということで、私自身はこの1年間かけて理解をしてきました。それがゆえに県としての関われるそのすべであったり、できること、手法も少し変わってくる、私学は私学で当然自主性がございます。
 一方、県立学校は設置者である県教委というのがかなり近いところにあると。その立ち位置の違い、ミッションの違いということがある中でのそのすみ分けだとすると、横串に刺すということ自体の難しさはあるんですけれども、所掌が置かれていることに関しては、現時点においてはあるべきなのかな、ここまでミッションが違うんだったらばという理解をしているということでございます。ちょっと答えになっているか分からないですけども、一旦お返しいたします。
【清原座長】  ありがとうございます。藤迫委員、今のように知事部局で私立学校について扱うことについては、奈良県においては一定の定着を見ているようでございますが、いかがでしょうか。
【藤迫委員】  よく分かりました。ありがとうございます。
【清原座長】  ありがとうございます。それでは、小崎委員、お願いいたします。
【小崎委員】  よろしくお願いいたします。私は質問も一つあるんですけど、感想ということで。小西課長がいらっしゃるまで、私は、奈良県教育委員会側でずっと対応させていただいて、それで前の次長、それから山口課長とかも含めて、今回GIGAスクールのことを進めるに当たり、それから今、県域でいろいろ取り組んでいることについても、教育振興課の皆さんとの打合せ、非常にリードしてもらって教育委員会側の思いも含めて推進していただいてできることがたくさんあったんですけど、私立も含めて奈良県が全体で情報共有したり、自治体超えて共同調達に至ったことは、もう実質的には教育振興課さんからの号令であったり、リードであったり、知事への説明の成果だったりということがあって進んだという実感をもっていますので、先ほど写真にあった令和2年度の教育総合会議には僕も写っていたんですけど、あの組織の力強さというのは、僕はもうそばで見ていて、もしくは自分が関わりながらすごく実感していて、それで今の課長さんの説明を聞いていても、もうそれが別に格好つけて言っているとかでもなく、本当に実質的に非常によく議論されているのがわかっていますし、教育振興課から明確な方針を出してくださっているので教育委員会側はいつも非常に助かっていますし、頼れるということは、裏では調整は難しいところがあるのかなとか思いながらも、力強く思っています。
 それで小西課長に一つお聞きしたいのは、私はそうやって教育委員会側からの立場で連携させていただいたり、いろんな助言をもらいながら教育振興大綱もいいものが積み上がっていったわけです。それで、教育委員会の教員籍人間も人事交流で入るとか、結構密な関係ができていて、今の御質問のような私立のことはどうなんだとか、いじめのことはどうなんだというときに、全国的には教育委員会との連携が難しくて、うまくいかないので、調整できない、会議も成り立たない、という話をよく聞き、実際に相談も受けている状況です。
 今、課長さんの立場から見て、教育委員会との調整とはどうでしょうか。県全体で見て、こういう首長とをつないだりとか、私立と公立をつないだりとかというところで、課題になっているようなことというか、課題というのは駄目だという意味じゃなくて、もっとこうなったらいいなと思えるようなところがあったら教えていただきたいです。
 以上です。
【清原座長】  ありがとうございます。小西課長さん、いかがでしょうか。教育サミット等の取組で県全体、あるいは県庁内で教育委員会と連携しているわけですが、さらに、それを推進していくためのポジティブな課題について、何かお気づきがありましたら、お答えいただければと思います。
【奈良県文化・教育・くらし創造部(小西様)】  今、御質問いただいた点なんですけれども、これは多分恐らくどこの都道府県さんでも一緒なんじゃないかなと思うんですが、やはりどうしても教育委員会となりますと予算を取りにいくということ、また、その首長に合意形成を取りにいくというところで、少し課題を抱えている県というのは多いんじゃないかなと思います。
 とりわけやはり予算をつくる、条例をつくる、そういう法整備系であったり財政系であったりということに関して、教育委員会に多くいらっしゃる教員籍の優秀な課長さん、先生方は、どうしてもやっぱり経験値がそこは当然ながら足りないところがあるんだと思っています。
 ですので、こちらから見ていて思いますのは、そこは教育委員会としてしっかり予算を取りにいく、もしくは必要な法整備、条例整備、規定整備などを行っていくときに、そういうふうな教育委員会内の各課をしっかりサポートできる行政職の職員というのが、優秀な職員がしっかり教育委員会に張りついているということが大変重要じゃないかなと肌感覚として思っているところでございます。
 奈良県教委においても、企画管理室というところがポジションとしてはございまして、そういった教育委員会内の総括を行っているところでございますし、また、個別の課題でそこが難しいというときには当課も率先して、例えば知事レクに入らせてもらうとか、その教育委員会にちょっと足を運ばせてもらって少し予算の相談を一緒にするとか、そのようなことをやっておりますけれども、ぜひ各都道府県の教育委員会においてはそういった人材、行政職の人材をしっかり教育委員会に張りつけるということをやっていただくといいのではないかなと肌感覚としては思っているところでございます。
【清原座長】  ありがとうございます。小崎委員、いかがでしょうか。
【小崎委員】  結構です。ありがとうございました。
【清原座長】  先ほど教育振興課においては、教育歴のある職員が複数いらっしゃるという御紹介ありましたが、反対に教育委員会においては行政の予算編成であるとか条例の作成であるとか、そういうところに精通した職員がいて、相互に補完し合うということの必要性をお答えいただきました。それでは、岩本委員お願いいたします。
【岩本委員】  ありがとうございました。話を伺って目からうろこというか、すばらしい取組だと感じました。大きく2つにまたがって質問があります。
 1つ目は教育振興課さんの体制があることによっての成果と課題ということが一つです。もう一つが、教育サミットについてです。
 1点目なんですけども、先ほど小崎先生のほうからも話があったんですが、この教育振興課さんがあることで、どういう部分がすごく進みやすくなったのか。特に公立学校とか公教育に関するところで、それに関してもし進みやすくなったメリットみたいなところと、逆にこの体制だからこそちょっとやりにくさだとか、課題があるのであればそれでどういったところにあるのかというところで、もしよろしければ場合によっては県教委のほうからもよくこういう声を聞くとか、県教委からこういう評価をもらっているのも含めて、何か伺えたらというのが1点目です。
 2点目は、答えにくいのかなと思ったんですが、教育サミット、これは私、すばらしいと思ってこれも始まり方、どういう経緯でこれが奈良県では始まったのかという、始まり方とこれをやるに当たって市町村側からの反応だとか起きた声というか、もしくは今やられている中でも、本当にこういう会があってよかったという、よくぞやってくれたという形なのか、何かそのいろんな抵抗感とかが起きるものなのか、その点が伺わせていただけたらというのが2点目になります。
【清原座長】  ありがとうございます。1点目はまさに教育振興課長さんの小西さんに、教育振興課があることの、その体制の成果と課題について、2点目は教育サミットがどのような経緯で始まったのか、そして市町村からの反応についての御質問です。
 2点目の質問を岩本さんがしていただいたんですが、私自身ももう少し詳しく教えていただきたいなと思っていたところです。資料の開催状況のところには、平成30年度から教育サミットの開催状況が紹介されておりますけれども、この4年度だけなのか、どのようなきっかけで始められたのか、そして、全県の市町村長があるいはそれぞれの教育長が集まるということについては定着されているようですが、その前例となるような取組があったのか、なかったかなど、私も質問を加えさせていただきながら、教育サミットについてもう少し教えていただければと思います。
 それでは、小西課長さん、よろしくお願いいたします。
【奈良県文化・教育・くらし創造部(小西様)】  御質問ありがとうございます。
 まず1点目ですけれども、当課があることによるメリットもしくはデメリットというか、課題みたいなところなのかなと思います。このメリットの部分、少し先ほども御説明させていただいたところで少し詳しく御説明しますと、これも奈良県独自かもしれないんですが、戦略議論会議というものを年に二、三回でしょうか、数十個の政策課題について知事、両副知事と担当課長が一堂に会して、集中的に30分間議論するという場がございます。
 そのテーマの立て方からして当課がいることによってなのか、どっちが先か分からないんですけれども、かなり公私をまたがるようなそういったテーマ設定をしており、そこに私ももちろん入りますし、教育委員会の担当課長も入ってトップと議論をするということを年に何回かやっています。
 そういったことをやるときに、やはりそれをテーマ設定からしてそうなんですけれども、教育委員会は教育委員会で、知事部局は知事部局で担当課長が別々に入ってやると、なかなかそれぞれでどういった議論があったのかということを文字だけ見てもちょっとつかみにくいところがあるんです。知事はいろいろ考えがございます。教育長ももちろん考えがございます。それを同時に同じ言葉で両課、教育委員会と私、両方の部局の課長がしっかりと聞けるということで、それに基づいて、さあ、どうしようかと部屋に戻って膝を突き合わせて議論するということができるというところで、両方にポジションがあり、テーマ設定も横串になっているということの意味が大きくあるなと、常々その戦略議論会議をやるたびに思うところでございます。
 デメリットというとちょっと難しいんですけれども、これはデメリットと言っていいのか分からないですけれども、先ほども産業組織論的にということをちょっとキーワードで言ったんですが、なかなか正直難しいです。あるべき教育に関して公立、県立学校はこのような役割を果たすべきだから、こういう政策を打つべきである。私立学校はこういうふうな役割をすべきだから、県はこういうアプローチをすべきであるということをそれぞれに考えれば恐らくシンプルで楽だと思います。でも、それを常に組み合わせて穴がないのか、ずれていないのかということを常に歩調を合わせてやっていくというところは、ちょっとその組織が動くスピードも若干違うところもありますので、歩調やスピードをしっかり合わせてやっていくというところは相当気を遣いますし、留意しなきゃいけないところかなと思っています。
 恐らく勝手にそれぞれやったほうが、スピードはもしかしたら速いのかもしれない。だけど、仕上がったものを並べてみたときに、恐らくそれはちょっと穴ぼこがあったりするのかなと思いますので、これがあるべきやり方なんだろうというふうには私は理解をしています。
 それからサミットについてでございます。始まりのことについてですけれども、もともとは、もともとというか今もそれやっているんですけれども、市町村サミットというのを奈良県、また別でやっているんです。県内の各市町村の首長が集まる、そういった会議です。県の知事とです。そこでやはり首長自身の関心としても、当然ながらその教育に関すること、子育て支援に関することなどというのが挙がってくる、そういったことがあった。であれば、ここに教育長も入って一緒に議論したらいいじゃないかというふうな、ごくごく自然な流れ的にそういった場が始まったというところだと理解をしています。ちょっとその当時を知る者が今いるわけではないので、あくまでそうだったのだろうという程度で恐縮なんですけれども、私も去年、サミットを経験しておりますけれども、いい意味で緊張感のある会議です。
 和気あいあい、楽しく一堂に会せるというよりは、やはりしっかり最後に、先ほど申し上げたようにプレゼンまでしていただきますので、教育長も首長もそれなりにピリッとした顔をして、御参加いただくというところがポイントでございます。
 恐らくよくあるのは何となく研修っぽい感じで集まっていただいて、情報共有して解散というところだと思うんですけども、如実に市町村ごとの考え方の違いや取組状況の違いというものが、例えば去年だったらICTの環境整備です。国から同じ予算が下りている状況で、例えば自治体規模でも同じ村でありながらとか、同じくらいの人口規模の町でありながら、この差は何だろうということがはっきり目に見える、誰が言うでもなく目に見えるわけです。
 そういったことで、相当緊張感を持って臨んでいただいている。だからこそいい議論になるのだろうと理解をしております。
 以上です。
【清原座長】  岩本委員、いかがでしょうか。
【岩本委員】  どうもありがとうございました。教育サミット以外に福祉サミットとか、ほかのテーマのサミットもあるのか、市町村長が集まるのは教育だけでこのサミットをやっているのか気になりましたけども、本当にすばらしい取組だと思いました。
【清原座長】  小西課長さん、その点についていかがですか。
【奈良県文化・教育・くらし創造部(小西様)】  サミットと名のつくものはこの2つなんですが、先ほど申し上げた市町村サミットのほうはそういう意味では幅広い課題を扱っておりますので、福祉関係についても、恐らくそっちのほうではテーマに挙がっているのかなと思います。
【岩本委員】  ありがとうございました。
【清原座長】  ありがとうございます。まさに冒頭、戸ヶ﨑委員も言われましたが、教育サミットを通じて、もちろん市長さんも、教育長さんも、研修や学びのときを過ごすんでしょうけれども、それぞれの自治体の取組を共有することで、ポジティブには政策波及するでしょうし、ネガティブにはなぜ我が自治体がうまくいかないのかということの気づきによって、やはり触発される部分もあるということが伺えました。ありがとうございます。
 それでは、最後に梶原委員どうぞ。
【梶原委員】  梶原でございます。本当に勉強させていただきました。ありがとうございます。
 教育サミットにつきまして、これは使えるなと感じたところでございます。その中で私ども今市町村間連携とか広域連携、また、中規模ぐらいの広域連携ですかね、なかなか進みません。これはこのサミットをうまく使えば、市町村間連携とか使えるんじゃなかろうか、特に私ども九州は災害が多いものですから、防災という点では、市町村単独では厳しいものがございます。同じ河川敷で3市町村が一緒に訓練をしたり、広域連携が必要で、使えるなと感じましたので、この会議をしたことによって何らかの広域連携ができたとかいう実績はございますでしょうか。
 以上です。よろしくお願いします。
【清原座長】  ありがとうございます。小西課長さん、自治体間の連携、広域連携等についての波及効果、もし御存じでしたらいかがでしょうか。
【奈良県文化・教育・くらし創造部(小西様)】  ありがとうございます。今御質問いただいてなるほどと思ったところです。確かにそれってすごくこの場を生かして、生まれ得るポテンシャルだなと思いました。ただ、ちょっと実績としてはこの場を生かして、この場を発端としての中小規模での広域連携というのが実際生まれたかということまでちょっと追い切れていないところがあります。
 ただ、様子見ていますと、もうこれを機にとばかりにいろんな首長さん同士、教育長同士が入り交じって、会議の前と休憩時間と後と、わーっといっぱい議論していますので、これは恐らく何か生まれているだろうという感じはちょっとしているところでございます。御質問いただいて、その辺りちょっと追ってみても面白いかもしれないなと思いました。すいません、お答えになっておらず。
【清原座長】  ありがとうございます。今後ぜひそうした波及効果というか、連携の実績などもまたお調べいただけるとありがたいと思います。
 それでは、小西課長さんにおかれましては、多くの御質問が出ましたけれども、大変丁寧に御対応いただきまして、どうもありがとうございます。
 それでは、続きまして、鳥取市教育委員会の岸本副教育長さんから御説明をお聞きしたいと思います。岸本副教育長さん、どうぞよろしくお願いいたします。
【鳥取市教育委員会(岸本様)】  失礼します。声、届いているでしょうか。
 鳥取市教育委員会の副教育長の岸本吉弘です。本日は、総合教育会議を通じた首長部局との連携について、鳥取市の取組を御紹介させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、鳥取市についての少し紹介をさせていただきたいと思っております。鳥取市は、北は日本海、東は兵庫県境、南は岡山県境に接しており、県内では、非常に広い面積を有している市でございます。鳥取市といえば、鳥取砂丘や20世紀梨は御存じと思いますが、鳥取砂丘の一部は、山陰海岸国立公園の特別保護区に指定されておりますし、国の天然記念物になっております。また、すぐ近くには、世界でもあまりない砂の美術館というものがありまして、砂でつくった砂像を展示して、常設に飾っているということをしております。
 現在、エジプト編を展示しておりますので、鳥取にお越しの際はぜひ御来場いただけたらと思っておるところでございます。それでは、鳥取市の概要を簡単に説明をさせてください。
 鳥取市は、平成16年11月に1市8町村が合併しまして、人口約20万人、面積が765平方キロメートル、これは鳥取県の面積の約2割に当たります。また、平成30年4月1日には中核市に移行したところでございます。
 鳥取市の組織図でございますが、3局50課16室から成る10部と8総合支所で構成されております。教育委員会の事務局は、5課8分室から成り立っておりまして、職員の数は93名でございます。また、学校につきましては小学校が39校、中学校が13校、義務教育学校が4校ということで、市立の公立学校の児童生徒数はおよそ1万4,000名の在籍になります。ただ、児童生徒数につきましては、減少傾向がずっと続いている状況に今現在あります。また、鳥取市の特徴としましては、鳥取県の方針により全国に先駆けまして、小学校における30人学級制をいち早く導入しておるところでございます。
 それでは、本日は首長部局との連携、教育等の振興に関する大綱、教育振興基本計画の改定に関しての策定委員会の設置の2点について、御説明いたします。どうぞよろしくお願いします。
 まず、市長部局との連携について御説明いたしますが、内容は福祉部局と教育委員会部局との連携の事例について、御説明をしたいと思います。こども発達支援センターの設置についてということで、説明をさせていただきたいと思っております。
 まず、このこども発達支援センターの設置の目的でございますが、福祉と教育が一体となって、発達支援が必要な乳幼児期から18歳未満の児童とその家族に対しまして、ライフステージに応じた切れ目のない一貫した支援を行うことを目的として、設置しております。
 この目的を達成するために、本センターには、教育委員会の特別支援教育係の指導主事3名が併任辞令の下、勤務をしております。福祉部局の職員と緊密に連携をして、きめ細やかな支援を総合的にかつ継続して行うことが今現在できているところでございます。
 設置の経過でございますが、ここを見ていただいたら分かりますが、まず平成24年の4月でございます。児童福祉法の改正によりまして、児童の相談・支援の拠点としまして、福祉部門に「こども発達・家庭支援センター」を設置いたしました。
 平成28年4月に、これは教育委員会でございますが、特別支援教育の充実を図るために、教育センター内に「特別支援教育係」を新設をいたしました。
 平成30年5月になります。今日話をしております「鳥取市こども発達支援センター」、これを鳥取市の教育センターの施設内に設置いたしました。福祉と教育が連携しまして、支援の取組の推進と市民に分かりやすい発達相談の支援、教育相談の拠点として窓口の一元化を図ったということでございます。
 次に、先ほど説明をいたしましたが、平成30年からの組織改編を行いましたが、こども発達・家庭支援センターをこども発達支援センターとこども家庭相談センターの2つに組織を分けることによって、まず、機能の強化をそれぞれ図りました。
 一方のこども発達支援センターには、保育士とか保健師、心理相談員、発達支援コーディネーター、指導主事、就学相談員、発達障害支援アドバイザーで構成されておりまして、その中でも、指導主事は教育委員会事務局の学校教育課、特別支援教育係の指導主事が併任しまして、就学前からの学校生活や学習に関する相談はもちろん、就学後も継続して教育ニーズに応じた教育を支援をしておるところでございます。
 この発達過程における相談・支援等の事業、これは非常に今現在ニーズが高くなってきておるところでございますが、職員配置と予算を集中することによって、さらにきめ細やかな支援できるようになったと思っておるところでございます。相談体制経路と相談支援を充実したものでございますが、児童の発達についての悩みや、入学に当たりまして心配に思っていることなどの相談事、こども発達支援センターで一元的に受け付けることができるようになっております。
 受け付けた相談内容に応じて各担当者が対応したり、ケースに応じましては、各担当が相互に情報共有して、様々な支援を行うことができると考えているところでございます。
 そのこども発達支援センターについての組織改編につきましては、平成29年度に行われた総合教育会議の議題として取り上げ、様々な意見をいただきました。教育委員会の指導主事を福祉部の職員として併任配置することによる効果についてというような御意見もたくさんいただきましたし、全庁的な取組として、認識を共有することもできました。組織改編等、部局をまたがった施策につきましては、やはり予算や人員の配置等が必要となりますので、この総合教育会議において取り上げることは市長部局と教育委員会部局の共通認識が深まり、大変有効であったと感じておるところでございます。
 改編後の効果と今後の課題ということですが、このこども発達支援センターを設置することにより、市長福祉部局の機能と教育委員会の機能を両方共有することができるようになったんですが、まず、保護者からの相談窓口が一元化されて、ワンストップでの対応が可能になったということ。
 また、早期からの相談体制の構築を図ることで、小学校入学に向けた不安を抱える子供やその保護者が見通しを持って、就学を迎えるケースが増えていっているというようなこと。また、教育委員会が実施しております就学時健診があるんですが、これをきっかけに様々な機関をつなげることができまして、本人や保護者を支援する体制づくりが早く取り組めるというようなことも、いい面として出てきていると思っております。
 また、課題としましては、学校現場における特別支援教育の一層の推進を図ることは必要だと感じているところでございますが、保育関係者や学校関係者が、こども発達支援センターを効果的に活用できるように働きかけていきたいと考えているところでございます。
 続きまして、2番目の教育等の振興に関する大綱・教育振興基本計画の改定についてということで、これに策定委員会を設置しましたので、そのことについて御説明をさせていただきます。
 まず、教育等の振興に関する大綱と教育振興計画については、御存じのとおりと思いますが、本市では、平成28年度から令和2年度までの5年間を計画期間とした第1期の鳥取市の教育等の振興に関する大綱と鳥取市教育振興基本計画、これを策定しました。教育振興に関する施策の総合的、計画的な推進を図ってまいりました。
 平成27年度の、この教育大綱と教育振興基本計画の策定時には策定委員会というのは設置せずに、総合教育会議の意見をいただきながら、教育委員会内で作成をしました。
 しかし、令和3年度からの第2期計画の策定に関しましては、非常に教育を取り巻く環境が目まぐるしく変化した現状がありまして、特に高度情報化の急速な進展、GIGAスクール構想等も進めてきておりますし、SDGsに関する取組の広がりがあります。また、本市においても子供の貧困、また少人数学級へのニーズという高まりもありました。さらに、社会教育の分野では、生涯を通じた学習機会の充実であるとか、この学びの拠点としての公民館の活用、役割というようなことも課題として挙がってきております。生涯スポーツ社会の実現に向けた機運の高まりというのもありました。こういった社会全体の変化や、直面する課題を踏まえた計画を策定することが、その当時、求められていたというところでございまして、こんな背景の中で、各教育現場の実情に即した計画となるように、学校関係者、関係団体、学識経験者、保護者などをメンバーとした外部委員会である鳥取市教育大綱・教育振興基本計画策定委員会、こちらを設置し、策定に取り組んできました。
 策定委員会で構成委員でございますが、そこに出ているとおりでございます。実際のメンバーとしましては、小中学校の校長会、また、公民館連合会、市の体育協会、文化財審議会、大学教授、PTA連合会、私立幼稚園、認定こども園のPTA連合会、社会教育委員の代表を8名お願いしまして、組織をして取り組みました。
 この策定委員をつくって、有識者、または関係団体の代表が入ったことに対する利点、課題ということでございますが、まず、教育に関わる各団体における課題や今後の取組など、今、現場で何が起きているかという、その実情を、まず把握をすることができまして、大綱や計画に反映するということもできました。また、委員の中には子供を学校に通わせているという保護者も参加されておりまして、一番近い当事者の生の意見を反映されることもできたと考えております。
 また、課題としましては、これは有識者の有無というわけではありませんが、契約の進捗管理を判断する指標、目標の値につきまして、その適切な設置が設定できたかどうかということが課題となって上がっておりました。策定委員の意見も聞きながら設定をしてきましたが、なかなか目標設定が十分ではなかったのではないかと、もう少し工夫ができたのではないかというような声も上がっておりました。また、評価につきましては、自己点検の中で評価し、進捗管理を今現在、行っているところでございます。
 最後に、今後の総合教育会議の活用に関する課題、方針ということでまとめておりますが、総合教育会議で扱うテーマについてでございますが、この課題については、年度をまたいで継続的に協議していかなければいけないものもありまして、協議した案件の評価であるとか、進捗管理を確実に行って、それを見ながら継続して協議をしていくということも大事であると考えております。
 また、総合教育会議で議論された教育に関する課題等を全庁的に認識してもらうために、情報共有を図るということも非常に大事なことであると考えておりまして、施策の連携をしっかりと図っていくということで、市の幹部会等での情報発信をしているところでございます。
 これで説明を終わります。御清聴どうもありがとうございました。
【清原座長】  岸本副教育長さん、御丁寧な御説明、どうもありがとうございます。
 それでは、これから鳥取市の取組について、皆様から御質問、あるいは御意見いただきたいと思います。どなたからでもどうぞ。それでは、戸ヶ﨑委員、お願いいたします。
【戸ヶ﨑座長代理】  いつもスタートで申し訳ございません。大きく質問というよりも、意見として2つ申し上げたいと思います。
【清原座長】  どうぞ。
【戸ヶ﨑座長代理】  まずは、本市というか、恐らく多くの自治体でも同様と思われますが、子供の可能性を最大限に伸ばし、社会参画や自立を目指していくために望ましい就学となるよう、「就学支援委員会」を定期的に開催しています。この中には、市の医療センターや福祉関係部局はもちろん、幼児教育に関する部局など様々なところと連携しながら、適切な支援につながるように日々努めています。また、本市では教育プロ採用の職員が首長部局の児童青少年課に勤務し、連携を図ることも行っております。
こういったことが、組織的に一元化をされているという鳥取市の取組は、大変関心がありますし、意義のあることと思って聞いていました。就学に関する内容は大変センシティブなもので、保護者の対応等について、指導主事が保健指導員や心理相談員などと綿密にタッグを組んで当たることが大事であり、そういうものが組織的にできるということは、行政にとっても保護者にとっても大きなメリットがあると考えられます。
 先日公表された令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査の結果で、もう御案内のとおり、9年連続して不登校の子が増加し、過去最大になっています。特に小学校は、9年前に比べて4倍に増加しています。これは、コロナの問題もあり、人間関係の希薄化なども指摘されていますが、就学に関して適切な支援が受けられなかった、または受けていない家庭の児童生徒が不適応を起こし、いじめを除いて友人関係をめぐる問題や学業の不振、生活リズムの乱れ、さらには遊びや非行などを主とした要因で、不登校になってしまっているというケースはたくさんあるのではないかと推測しています。
 この点、鳥取市の取組から、もし不登校児童生徒数が全国と比べて比較して低い傾向にあるなどの一定のエビデンスがあるならば、鳥取市の取組は非常にグッドプラクティスになるのではないかと思って聞いておりました。
 次に、総合教育会議に関する内容ですが、一般的に総合教育会議というのは、コンプリートストーリーというか、単発的なテーマで議論が完結してしまうことが多いわけですが、この資料に書いてあるように、継続的なテーマや年度をまたいで協議をする内容を扱ったり、協議した案件を評価したりということは、非常に参考になると思い聞いていました。
 また、2ポツ目に、「当該会議で議論された教育に関する課題等を全庁的に認識してもらうために、教育委員会から全庁に情報共有を図り、施策連携を図っていくことが重要」という記載がありますが、一般的に教育委員会というのは、行政全体の中にあって独立しているというイメージが強く、自治体内の施策連携においては、単なるステイクホルダーというか、あまり意思を持たず受け身になっている場面が多いのではないでしょうか。この鳥取市のように、教育委員会自体がイニシアチブを取って施策連携を図っていくことは、自治体の行政全体、ひいては住民に対して、教育施策の周知理解にもつながるという意味からも大変意義のある取組なのかと思って聞いていました。ありがとうございました。
【清原座長】  ありがとうございます。戸ヶ﨑委員から2点の、大きく分けての所感をいただきましたけれども、岸本副教育長、何かレスポンスございますか。いかがでしょうか。
【鳥取市教育委員会(岸本様)】  先ほど不登校のことをお聞きでありましたが、鳥取市の場合も、不登校は非常に多うございまして、ここ数年、増えているということ、また、全国平均より高い状況にあります。そのため、こういった子供の発達と教育ということ、これを非常に大事にしていかなきゃいけないと考えておりまして、指導主事が、例えば保育園から小学校に就学する前に、学校というのはどういったところで、どういった支援ができるかとか、教育はどういったことをやっているのかということを直接、保護者に話をして、保護者のほうにそういった情報を与えて支援をしていくというようなこともしておりまして、急に入ってから、あれ、ちょっと違うなということができるだけならないような、そういった取組も今現在、進めております。
 言われるように、発達支援ということが人間関係によってもバランスが取れなくなって不登校につながるというようなケースも実際出てきておりますので、そういう意味では、指導主事が福祉部局の職員、これはいろいろと家庭支援なんかをしておりますが、こういった者と一緒になって子供を支援していく。また、必要なことがあれば、学校を支援していく。そういったことを今現在、進めておるところでございます。
 また、2点目の教育委員会のほうの市長部局への発信というようなことでございますが、人口20万程度の市でございますので、また、市長部局と教育委員会というのは同じ庁舎の中にありまして、非常に行き来しやすいような状況がありますので、必ずこのように話し合った内容等につきましては確認を取ったりするというようなことを、できるだけ多くしていくということで取り組んでおるところでございます。
【清原座長】  ありがとうございます。戸ヶ﨑委員、よろしいですか。
【戸ヶ﨑座長代理】  ありがとうございました。
【清原座長】  それでは、岩本委員、御発言よろしくお願いいたします。
【岩本委員】  ありがとうございます。私からは1点だけ質問させていただけたらと思います。
 策定に関わるところの利点と課題という中に、課題で出ていた、進捗管理をしっかりとやっていくために、指標や目標値の設定というところがあったかと思います。質問に関してはここなんですけども、指標や目標値がなぜ設定できなかったのかということと、次、こういったことを計画策定していく上で、指標、目標値を設定するためには、どういうことをやっていけば、しっかりそこを設定できるというようになりそうなのかというところで、何かお考えだとかあれば、伺わせていただけたらと思います。
【鳥取市教育委員会(岸本様)】  指標と目標値ということで、今、課題にしているということですが、大綱をつくりまして、教育振興基本計画ということで、その中に、基本方針であったり、推進施策等を入れていくわけでございますが、推進施策に関しては、必ずどの施策に対しても指標、目標値は設定してあります。
 ただ、その数値を設定するのは非常に難しいということがありまして、例えば、策定委員会等の委員さんの中から、この値をどのようにしていくかということで議論なんかしたわけなんですが、不登校、児童生徒の、例えば、そういった出現率を減らしたいということで、以前は全国平均以下にするとか、何%出現率を以下にするというような、そういった設定をしたこともあったんですが、それじゃいけんのじゃないかなと。もう少し具体的にできることであったり、あとは、やったことで、学校であり、また、保護者、子供に返っていくような数値を設定しなきゃいけないというような御意見をいただいて、例えば、不登校の問題につきましては、教職員以外の支援につながる児童生徒の割合という形、要は、よくあるのは何%以下にしますというんじゃなくて、逆に不登校の生徒に対して、支援をつなげていくと、そういった割合を高めましょうと。そういった目標値の設定に変えたということがあります。
 そのようなことで、より何が有効的なのかということをしっかりと議論した上で、ただ単に何%以下であるとか、8割以上だったらいいとか、そういうわけじゃなくて、鳥取市の現状に合ったような、また、それをすることによって取組が進むような、そういった設定をしていこうということで、今回は少し頑張ってみたんですが、なかなかそこに難しさがあったと思いました。
【清原座長】  岩本委員、いかがでしょうか。
【岩本委員】  ありがとうございます。指標、目標値の設定自体を常に見直して、より良い指標の設定につなげていくというのが重要なのかなと思いましたし、全国でどういう、市町村もそうですし、都道府県もどういう形で指標を設定しているのかみたいなのが、すごく見えると、ほかの教育委員会も指標の置き方の参考になるのかなというので、思いました。どうもありがとうございます。
【清原座長】  ありがとうございます。
【鳥取市教育委員会(岸本様)】  いい方法があったら、教えていただいたらありがたいです。
【清原座長】  そうですね。鳥取市におかれましては、教育委員会と市長部局の連携の具体的な例として、こども発達支援センターの取組を御紹介いただきました。
 御案内かと思うのですが、来年4月1日から、こども家庭庁が発足いたします。そして、合わせて児童福祉法の改正等も行われる中で、こども家庭庁においては、障害児は、こども家庭庁が所管するということになります。厚生労働省においては、引き続き、障害者の問題は扱うということですが、とりわけ具体的には、地域のこども発達支援センターにおいて、障害児に対する対応の拡充ということが求められることになります。
 鳥取市さんにおかれては、既に18歳までの発達相談を、こども発達支援センターではしっかりと含めていますし、とりわけ発達障害等、特別支援教育との関係で対応されているわけです。そういう意味で、新しい来年のこども家庭庁の発足による、いろいろな変化に対しても、市長部局と教育委員会が既に連携をしていることから、円滑な移行がなされるのではないかと思いますけれども、私から質問させていただきたいと思っておりますのは、このように子供をめぐる様々な福祉領域の課題などが、こども家庭庁の発足で変化しようとしておりますので、ますます教育委員会と市長部局の連携が不可欠になってくると思います。
 そこで、鳥取市におかれて、こども発達支援センターなどの取組を通して、市長部局と、それから教育委員会が連携していくことのメリットと、それから本音で言うと、こういうところが難しいというところがあれば、さらに御発言いただければありがたいのですが、岸本副教育長さん、いかがでしょうか。
【鳥取市教育委員会(岸本様)】  メリットということは、非常に人事的な部分でのメリットがありました。まず、今回、新しくこども発達支援センターが発足するに当たりまして、組織をつくるに当たって、教育委員会の指導主事を、そちらが入れていったというようなことがありまして、まず、人数を増やしていただいたということです。今まで教育委員会のほうは、特別支援教育の中に2名の指導主事があったんですが、新しいこども発達支援センターをつくって、福祉部局と教育委員会が一緒になって、鳥取市のこういった発達に課題のある子供さん、また、保護者を支援していこうということで、市長部局のほうはそれを支援していただいて予算をつけていただいて、人数を増やしていただいたということもありましたし、福祉部局という首長部局に、教育委員会の指導主事が、ここに勤務していると。これが非常に大きい効果がありまして、教育というのは、割と分かりそうで分かりにくいような、そんな取組があったりしまして、それを福祉部局の職員さんと一緒になってやっていって、その課題を解決をするとなりましたので、それぞれの分野で壁があって、これは福祉、こっちは教育と、昔は割とこういう壁があるような感じだったので、それがもう全くなくなって一緒になって取り組んでいくというような形に今はなっておるわけです。
 ですから、こういった組織を変えて一緒にして、そこに指導主事も一緒になって働いているというような環境が、やはり一番大きな成果であったということと、情報が共有できるという点では、大変、効果があったところでございます。
【清原座長】  どうもありがとうございます。まさに「こどもまんなか」の先取りといいましょうか。結局、困っている子供を真ん中に置いて、そのために教育委員会と市長部局の福祉部門が、具体的にいかに連携できるのかという形を示していただいたと思います。
 また、計画につきましても策定委員会を設置することによって、総合教育会議、あるいは教育委員会だけではない幅広いお声を反映するという仕組みをされたことも今日、御紹介いただきました。本当にありがとうございました。
 それでは、一旦、岸本副教育長さんへの御質問等は、ここで閉じさせていただいてよろしいですか。それでは、岸本副教育長さん、お忙しい中、御説明、そして御丁寧な質疑応答ありがとうございます。感謝いたします。
【鳥取市教育委員会(岸本様)】  どうもありがとうございました。また、よろしくお願いします。
【清原座長】  それでは、続きまして、事務局が用意いたしました、論点案に基づきまして、意見交換を行いたいと思います。
 それでは、教育委員会と市長部局との効果的な連携の在り方についての論点案について、伊藤課長補佐より説明をお願いいたします。
【伊藤初等中等教育企画課課長補佐】  それでは、お手元の資料3を御覧いただければと思います。
 まず、1ページ目でございますけれども、こちらの資料なんですが、前回の資料を一部事務局のほうで修正をしております。二重線で囲んだ枠組みの中の記載は前回のままでございまして、基本的な問題意識としまして、教育委員会は政治的中立性、継続性、安定性などの観点から独立が確保されている反面、意識的に取り組まなければ、自前主義に陥り、教育行政が閉鎖的なってしまうおそれもあるということで、外部に開かれた教育行政を展開するためにという問題意識の下、前回、教育行政の多様な人材の参画、教育委員会のチェック機能の実質化について御議論いただきました。
 今回は、その下の総合教育会議等を通じた首長部局等との連携について議論をしていきたいと考えております。
 2ページを御覧いただければと思います。具体的な各論でございますが、まず、総合教育会議の充実について、資料をおまとめしております。一番上の枠囲みの1つ目のポツのところについては、目的や全般的な問題意識について記載をしております。総合教育会議は、首長と教育委員会が十分な意思疎通を図り、あるべき姿を共有して、より一層民意を反映した教育行政の推進を図ることを目的としているというところで、また、教育に関する課題が多様化、複雑化していることを踏まえると、福祉部局等の首長部局との連携をより一層強化していく場としても極めて重要であるということで、総合教育会議をより一層実質化するために、どのような方策が考えられるかといったことを記載しております。
 また、その下、各論について記載をしておりますが、まず、事務局の在り方についてでございます。総合教育会議は制度上、地方公共団体の長が主催をすることになっておりますが、事務委任などによりまして、教育委員会が事務局を務めることも可能ではございます。ただ、そういった場合でも、十分な調整の下で首長の意向が十分に反映された議題設定等とすることが、さらなる活性化に資するのではないかといったことを記載しております。
 また、その下でございますが、首長部局が事務局を務める場合でも、単にほかに教育行政を担当している部署がないなどの消極的な理由で、例えば、私学担当部署が事務局を務めるというのでは、その趣旨が十分に達成されない可能性があるため、そういった事務局の在り方に関して留意が必要ではないかといったことを記載しております。
 その下でございますが、教育行政を取り巻く社会環境が多様化、複雑化しているということで、総合教育会議を活用して首長部局と連携しつつ対応を行うことが極めて重要でございますが、法令上規定されている総合教育会議への外部有識者の参画など、必要な知見を外部から別途取り入れる取組、こういったものを積極的に促進していく必要があるのではないかとのことを記載しております。
 続きまして、総合教育会議の議題についてでございます。総合教育会議につきましては、条例や予算などに係る権限を有する首長と教育委員会との協議、調整の場でございまして、教育委員会単独では対応し切れない様々な課題への対応、施策の推進について取り上げることが重要であるということ、その下でございますが、それぞれの抱える教育課題のほか、例えば、子育て支援や児童福祉などの福祉部局と連携した取組などの課題を扱うことも考えられるのではないかといったことを記載しております。
 また、その下でございますが、法令上、いじめ重大事態等の緊急の場合についても、総合教育会議の議題として想定されているわけでございますが、こちらの調査では、十分な開催がされているとはなかなか言い難いといったことが見えてきております。このような緊急の場合であっても、速やかに総合教育会議で協議、調整を行い、確実に首長と教育委員会が連携して対応することを徹底することが必要ではないかということ、また、いじめ重大事態等における教育委員会と首長部局との連携を改善する観点から、国として総合教育会議の開催状況を把握していく必要があるのではないかといったことを記載しております。
 最後、その他でございますが、総合教育会議の下に、専門的なことを議論するワーキングチームなどを設けて、そういったことの検討を深めるといったやり方もあり得るのではないかといったこと、また、総合教育会議についても、オンライン会議システムなどの積極的な活用を図ることが重要ではないかといったことを記載しております。
 続きまして、4ページでございますが、こちらは福祉部局等の関係部局との連携の促進についてでございます。また、一番上に大きな問題意識を記載しておりますけれども、今後、国において、こども家庭庁のリーダーシップの下で子供施策が一元的に推進されていくというところでございますが、地方教育行政におきましても、首長との密接な連携を通じて、社会福祉等の他の行政分野との融合を図っていくことが重要であるということを記載しております。
 また、その下にこのような取組を進める上で、2点記載をしておりまして、まず、1点目は専門家の配置や職員の併任についてでございます。総合教育会議の活用のほか、例えば、教育委員会に社会福祉等の専門家を配置したり、首長部局の人事交流や併任発令などにより、部局間で連携を図りやすくする工夫を行うことが重要ではないか。また、その下でございますが、組織改編、部局改編によりまして、子供施策担当部署の機能を教育委員会が担う、こういった取組も見られるところでございまして、より直接的な連携促進を図る観点から、こういった組織改編の事例、効果などについても広く周知をしていくことが考えられるのではないかと、こういったことを記載しております。
 5ページ以降は参考情報でございます。5ページは、総合教育会議の開催回数などを御紹介しておりまして、6ページは、総合教育会議の令和2年度の議題について、御紹介をしております。
 また、最後のページにつきましては、総合教育会議の効果ですとか成果事例などについて、こちらで調査をした結果について掲載をしてございます。
 説明は以上でございます。
【清原座長】  伊藤補佐、ありがとうございました。
 さて、私たちの調査研究協力者会議が求められている検討事項の1つ目は、「教育委員会の機能強化、活性化のための方策」、2点目に、「教育委員会と市長部局との効果的な連携の在り方」となっております。もちろんこれまで議論いたしました「小規模自治体への対応」、「広域行政の推進のための方策」や、「学校運営支援のための教育委員会が果たすべき役割」というのも列挙されているわけですが、本日は、この間の皆様と御一緒にさせていただいたヒアリングや、あるいは、議論を基に、「教育委員会と市長部局との効果的な連携の在り方についての論点案」を事務局にまとめていただいたものです。
 それでは、これから、ぜひ皆様と意見交換をさせていただいて、論点案をさらに充実させていきたいと思います。そこで、今日、順不同で結構でございますので、この資料の、例えば1ページの教育委員会の機能強化、活性化に向けた論点について意見があるとか、あるいは、2ページ目の総合教育会議の充実についての1について意見があるとか、3ページ目の2について意見があるとか、4ページ目の福祉部局等の関係部局との連携の促進について意見があるとか、このように冒頭言っていただきまして、どこのページからでも結構でございますので、論点案の充実を図りたいと思います。
 どなたからでもお気づきの点がございましたら、御発言をお願いいたします。それでは、戸ヶ﨑委員。恐れ入ります。よろしく御発言をお願いします。
【戸ヶ﨑座長代理】  僭越ながら、トップバッターを務めたいと思います。
【清原座長】  ありがとうございます。
【戸ヶ﨑座長代理】  
 まず、1ページで、これは前回出されたときに意見を述べればよかったのですが、1つ目の枠内の2ポツ目に、「外部に開かれた教育行政を展開し、個別最適な学びと協働的な学びを実現するために」という文言がありますが、次から書いてある内容は、内容的に乖離があるような気がします。この辺の文言について、答申を意識されているというのは、もう十分分かるのですが、ここに無理に個別最適な学び、協働的な学び、と入るのは若干唐突感があると思いました。今、御意見云々というのはなくて結構ですので、御検討いただければというのが1点目です。
 次に、3ページの重大事態に関することで、いじめ重大事態など、当然教育委員会だけでは処理できない事案というものが生じた際は、教育委員会会議で、教育委員を含めてしっかりと対応を検討することは当然のこととして、総合教育会議等で、首長と連携して改めてしっかり対応していくということに、まだまだ課題があることで、この辺は今後も極めて重要になります。
改めて振り返ってみると、いじめ防止対策推進法第14条の中に、いじめ問題対策連絡協議会の設置という記載があります。本市においても、この協議会は教育委員会がではなく、市長を座長として、教育長、教育委員会事務局、さらには福祉担当や子育て施策担当部署、学校長やPTA代表が委員となり、必要に応じて外部の有識者が参画して、いじめの実態、現状、さらには事例の発表、協議等を定期的に行っています。かつて、そのメンバーに教育委員さん全員と警察、いじめ問題調査委員会の弁護士さんなど、さらにはマスコミ、学校長全員が加わって、「いじめ重大事態対応訓練」を実施したことがあります。ある意味、いじめ問題については、関係部局や関係機関、首長部局との日常的な密接な連携は必須になります。特にいじめ防止の観点については、首長部局の大綱に示したものや、教育委員会等で連携し、同じベクトルで施策を講じていく必要があることから、総合教育会議はもちろん、日頃から首長をトップにして、このような協議会を通じて関係者が連携を密にするような場づくりというものが非常に重要だと感じました。
 最後に、4ページで、先ほど清原座長のほうからもお話がありましたが、折しも、来年度からこども家庭庁が発足し、いじめの対応についても文科省とこども家庭庁が一体となって対応していくということを伺っております。それ以外にも、こども家庭庁の主な所掌事務としては、不登校問題、子供の安全の問題、また、ヤングケアラーや障害児を含む困難な状況にある子供の支援、さらに子供の居場所や心のケアなど、これまでも教育委員会が担ってきた内容も少なくありません。今後、自治体の組織もぜひこういうものは一元化したほうが良いことや教育委員会から首長部局に、またはその逆に移管したほうがいい部署など、様々なことも考えられてくるかもしれません。大きな自治体やどんどんアンテナを高くして自走しているという自治体はともかくとして、小規模自治体や、一般の困っている自治体向けに、ぜひ文科省としても、今後の自治体の行政や教育委員会の組織改編の複数のモデル等を早めに、例示等をしていただけるとありがたいなということを感じています。
 以上です。
【清原座長】  戸ヶ﨑委員、ありがとうございます。1ページ目の個別最適な学びと創造的な学びを実現するためにとありますのは、これは必ずしもこのページだけではなくて、私たちは「令和の日本型学校教育」を推進する地方教育行政の充実に向けて検討しているわけですので、御指摘のとおり、この部分だけに「個別最適な学びと協働的な学びを実現するために」というのがあるのではなくて、全体として貫いているので、ここに多少違和感があるとしたら、次回、検討していただければと思います。
 それから、いじめについては、大変重要な御指摘だと思います。これは総合教育会議として極めて重要な議題なので、もちろん総合教育会議が定例的に行われているような姿が、実態調査などからうかがえるんですが、事が起こったときには臨時に、臨機応変に短時間でも開いていいわけなんですが、そういう柔軟性がないので、このような記述がありますが、合わせて、戸ヶ﨑委員が御指摘になりましたように、総合教育会議だけではなくて、いじめの重大事態等については、まさに教育委員会と市長部局に加えて、さらなる警察とか弁護士さんとか、広範囲の連絡会議というものが機能すべきであるということです。そういうことをきちんと書き込んだ上で、私は第一義的に、もう少し適時、随時に総合教育会議というのが開かれてもいいんじゃないかなという思いもございます。
 特に、福祉部門で御指摘がありましたように、こども家庭庁の設立については、私たちも共通認識として持った上で、より一層、いじめであるとか、あるいはヤングケアラーであるとか、御例示されたような課題について、教育委員会と市長部局が柔軟に連携をしていく在り方について、幾つかのモデルを提示しながら、各自治体の実情に応じて適切な対応を行うべきということでございますので、私たちの調査研究協力者会議で、やはり何らかの具体的なアクションに向けての御提案ができればと受け止めたところです。
 事務局はいかがですか。
【伊藤初等中等教育企画課課長補佐】  大丈夫です。
【清原座長】  それでは、岩本委員、御発言をお願いします。続いて、青木委員になります。
【岩本委員】  では、すいません。先にということで、1つ目が2ページ目で、戸ヶ﨑委員が御指摘された箇所です。外部に開かれた教育行政を展開し、個別最適な学びと協働的な学びというところで、先ほどの意見を聞いて、アイデアなんですけども、これは多分、学校で行う教育と、それができるように教育行政側もそれに準ずるような形で、教育のマインドセットというか在り方自体も、我々自身も変わっていかなきゃいけないということを言っているんだと認識しています。
 恐らく社会に開かれた教育行政を実現していって、個別最適で、かつ協働的な教育施策だとか教育政策を教育委員会が実現していくこと。そういう協働的なと言ったら教育委員会だけではなくて、首長部局だとか他の関係機関と一緒になって、子供を真ん中に置いてということだと思いますし、個別最適な教育施策とかというのは、全ての学校、一斉一律にこっちだとか、こうだということではなくて、各学校はそれぞれ事情が違う中で、それぞれに対して、しっかりと支援や指導や伴走をしていくと、そういう意味なのかと思うので、例えばそういう言葉で、何かその関係性が学校で求められるこれからの学びと教育行政側の在り方、スタンスの関係性が分かるような表現というのがいいのかなというのが、すいません、1点目の意見です。
 2点目は、この資料全体を通じてになるんですが、今回、効果的な連携の在り方とか、教育委員会の機能強化、充実のために、最終的に国ができることとか、国がすべきことぐらいまで、本当は踏み込んで議論して、書けたほうがいいのではないかと。こういう事例があります、こういう事例があります、こういうことをやったほうがいいと思いますという情報を共有するだけでは少し弱い部分があると思いますし、こちらから都道府県、市町村にこれをやれとも言えない話ですので、これは国の、どちらかというと、国レベルでの会議体ですので、それが各都道府県や市町村でできるようにするために、国はどういうことができるのかというところを踏み込んだ記述なんかまであるといいなと思っています。
 そのとき、例えば今日、私が聞いて2つぐらい、今日の話から思ったところで、資料でどこに入るのか分からないですけども、例えば、奈良での教育サミットの事例がありました。あれは非常にいいという意見も多かったかと思います。本当にそうで、そういった取組を各都道府県、市町村がもっとやりやすくするためにといったら、例えば国が教育サミットを国レベルで主催すると。例えば首相と文部大臣の下に、知事と各都道府県の教育長がみたいな形で、市町村とか都道府県レベルだけではなくて、国もそれぐらいの姿勢で教育未来創造会議とか、いろいろ官房のほうとかでやられている、首相がトップになっているような会議だってあるわけですから、これは国レベルでもそういったことをやって、知事だとか都道府県の教育長が一体的にも議論したりとかというような、都道府県は都道府県で、そういったことを市町村と一緒にやってとか、そういうことをしやすくするために、国でもできることがあるかもしれない。今日は私、例えば奈良のお話を伺いながら思いましたというのが1つです。
 また、もう一つでいけば、鳥取市さんの話を聞きながら、例えば教育振興計画だとかで、目標値とか指標というところで、これはどこの都道府県や市町村も、この設定というのはすごく悩まれながら試行錯誤されているという実態があるというところですので、場合によっては、国が全国の市町村や都道府県の、こういった教育行政の目標値や指標の置き方、今の実情とか実態値みたいなものを、網羅的、一覧的に各教育委員会が見られるようにして、こういう指標の置き方と、ほかではこうやっているのかと、じゃあ自分たちはどうするのかと考えるための材料だとか情報を効果的に、やはり各市町村が調べたりするのも非常に大変ですので、提供をしていって使いやすく、各市町村や都道府県がすごく考えやすくするための、そういう情報のプラットフォームを国が提供していくとか、そんなこともやっていくと、それを基にいろいろな会議でも、いろいろな委員さんたちが議論して、やはりうちではこうじゃないかみたいな形で議論しやすくなるかと思いますし、そういった情報提供なんかも国の1つの役割としてできることではないかと思ったところです。
 一旦、以上です。
【清原座長】  岩本委員、ありがとうございます。まず、個別最適な学びと協働的な学びのところですが、教育委員会自体もそれぞれの地域の実情に応じて、個別最適な教育行政をしつつ、開かれた教育行政として、市長部局や他の自治体と連携しながらの協働的な取組をしていくということにつながる趣旨があるんじゃないかと、本当にごもっともだと思います。
 そして、国ができること、すべきこととして、例えば教育サミットについての提案であるとか、目標値や指標について、各自治体の教育委員会が共有できるようなプラットフォームをという御提案、こういうこともぜひ反映したいと思いました。
 それでは、次の御発言、青木委員の次に公務の関係で吉田市長に発言していただいて、次に小崎委員、村上委員、藤迫委員、梶原委員とつなぎます。では、青木委員、どうぞ御発言をお願いします。
【青木委員】  青木です。ありがとうございます。3点ほど。
 1点目ですが、先ほど清原座長がおっしゃった、総合教育会議の活性化について、補足意見です。首長が主催する、招集するということで、総合教育会議というのは重みがあるということは理解していますので、正攻法としては、その開催頻度、あるいは臨時での開催というものを提言に入れていくというのは大賛成です。
 その上でなんですが、首長が招集する総合教育会議を、中教審の総会のようなものと捉えると、分科会とかいろいろ下部の会議体ができますので、そうすると、趣旨としては、それは首長が教育行政に関わるのは大事なんですが、首長部局と教育委員会事務局とかというレベルでの総合教育会議の下部の会議体のようなものもできていけば、ひいては、この会議でも狙っている両者の連携というものが深まるのではないかと。柔軟な会議の在り方というのを総合教育会議について、提言に、これ、法令の解釈上、どうなるかというのがあると思うので、具体的な意見にはならなくて恐縮なんですが、そういう方向で、少し事務局で御検討いただければなという意見です。これが1点目です。
 2点目は、奈良県からお話しいただいた、予算や条例のプロが首長部局にはいらっしゃるということで、確かにおっしゃるとおりですので、今回、福祉部門でも、連携併任発令が出ていましたので、そういった予算や条例という、トピックではなくて機能面で併任発令的なものを意見として、入れていただければと思います。
 最後は、全般的に県の教育委員会の支援というもの、市町村教育委員会に対しての支援機能というものを盛り込んでいただければと思います。少なくとも情報、好事例の収集や展開というものは県の役割として描いていただければと思います。
 以上です。
【清原座長】  ありがとうございます。1点目、総合教育会議の柔軟な運営、2点目、教育委員会に予算とか条例の行政の専門職というものの兼務発令などの御提案、そして3点目、県教委の基礎自治体への支援の強化ということです。ありがとうございます。
 それでは、吉田委員、お願いいたします。
【吉田委員】  清原座長の御配慮で、ここで発言させていただくということで本当にありがとうございます。待たせている方には申し訳なく思っています。
 私は1点でございます。まず、5ページの総合教育会議の開催回数、これは前から言われておりますけど、私から言わせると非常に少ないんだということです。それで、何で少なくなっちゃうのかなと。実は課題はたくさんあるんです。それで、首長部局と教育委員会部局で、本来であればもっと意思疎通を図ったり、意見交換をすべき課題はたくさんございます。例えば、今の部活動のいわゆる地域移行ということを言われていますけども、このありようというのは、もう各自治体によって千差万別、これは本当に議論していかなければならない大きな課題でありまして、教育委員会部局だけじゃなくて地域が絡んできますので、それこそ総合教育会議等で、いろいろと、例えば地域のスポーツに携わっている方などもお招きしたりして意見交換するなんていうことだって、課題としてあると思うんです。ですから、非常に様々な課題があると思うんですが、全体的に開催回数が少ない。
 これはやはり、私は首長に対して、ほかの他市町村の総合教育会議がどう行われているか。どうしても自分のところだけ分かっていても、ほかは分からないんです。調べてみないと。一つ一つ調べてみないと、市町村がどんなことをやっているのかというのは分からないので、ここに書いてあるような総合教育会議の議題ということで、6ページに調査がありますけども、今、ほかの市町村はどんなことを議論していますよみたいなこと、これはあまり細かく報告しろということになると、非常にこれ、どこでも事務局がタイトになってしまうので、そこまでは求めませんけども、首長の意識を促すためにも、他自治体の情報を提供していただけるような、そういうことがあれば刺激になるのではないかと思っております。
 私もほかの自治体を知りたいとは思うんですけども、一つ一つ調べないと分からないところがあります。ほかではこんなことをやってるんだ。こういう情報が首長の教育会議に対する意欲を湧かせることになるのではないかなと感じておりますので、1点、このことだけ御指摘させていただきます。
 以上でございます。
【清原座長】  吉田委員、ありがとうございます。吉田委員は全国市長会の社会文教委員長をお務めでいらっしゃいますので、ぜひ全国市長会社会文教委員会で、5分でも10分でも、この総合教育会議のことを報告していただくような、そんな機会も持っていただくなど、ぜひ実態の情報共有をしていただければと、私も思うところです。ありがとうございます。
 それでは、続きまして、小崎委員、そして村上委員、藤迫委員の順で。では、小崎委員、お願いします。
【小崎委員】  よろしくお願いいたします。私からは2点です。
 1つは、先ほどの奈良県の、皆さんが評価していただいている総合教育会議、確かにその場も、ああいう形ですごく意見活発ですし、成り立っていると。それが、例えば1回やったとしても、今、本庄市の市長さんがおっしゃったみたいに、やはり少ないんですよね。あれが成り立っているのはどこにあるかというと、先ほど課長からも話があったとおりに、戦略会議というのがあって、そういう1つのテーマで年間3回、4回というのを、コアのメンバーで、ばーっと30分という時間を決めて打合せが行われていっているんです。
 だから、そういうことを考えるときに、準備段階の充実というのも非常に重要なので、それは組織立ったものでなくてもいいんですけど、総合教育会議をする。それに対してはこういうようなことが行われているというのが、いずれは資料として見えてもいいのかと。
 それのポイントは1つあって、担当者同士がつながれるということ、要するに、当日の当事者同士じゃなくて、それを準備している担当者同士がしっかり事前からつながったり、話をする場があるというのが用意できていると、すごくよく回っているというのが1つです。ですから、そこのところの書きぶりというのも、もしかしたらあっていいのかなと。
 あと、2つ目は、外部の方、私も総合教育会議で外部の意見として言っているんですけど、実は教育委員会とか、そういう首長部局とのやり取りに対して意見をたくさん持っている方がいて、1回きりの意見で、言って帰るという形になっているので、中へ取り込むということがすごい大事だと思うので、外部人材とか意見をもらうということに加えて、中での人事交流でしょうか。要するに、教育委員会と首長部局だったりとか、そうやって自分が当事者になれるような、そういう立場で仕事を与えられると、すごくものが進むし、単に意見を言うだけじゃなくて自分事としてやっていけるというのがあるので、私は人事交流というキーワードとか人的交流というようなことをもっと積極的に中へ入れて、皆さん一緒にやりましょうということなんかを、外でも中でもということを加えたらいいんじゃないかと思います。
 以上です。
【清原座長】  ありがとうございます。1点目の総合教育会議の活性化については、青木委員が柔軟にとおっしゃいましたが、やはり回数だけではなくて、会議内容を充実する準備段階であるとか、関連の会議との総合的な充実ということの御提案ですし、2番目は外部、内部含めて人事交流、人材の交流ということの意義を御指摘いただきました。ありがとうございます。
 それでは、村上委員、お願いいたします。
【村上委員】  私からは、大きく2点になります。1点目は1ページ目の教育委員会の機能強化、活性化というところか、あるいは、3ページ目のいじめのところに書き込むのかは選択肢があるかもしれませんが、国や都道府県の支援や役割といったことも、この中にあってしかるべきと思いました。
 首長部局と教育委員会事務局、あと警察など、自治体の中の組織の話は出てくるんですけれども、国や都道府県が教育委員会のチェック機能をどう果たすか、あるいは、どのように支援をするかといった点は必要ではないかと思います。それこそ奈良県のように、知事部局の中にいじめ問題を担当するような常設の課があったりとかするわけですけれども、そうした国や県の支援とか役割の在り方ということも、もう少し打ち出してもいいのかなと、個人的には感じました。それが1点目です。
 2点目は関連して、岩本委員がおっしゃったことは、私も発言しようと思っていたんですが、国の会議なので、国としてどういう支援が具体的にあり得るのかということは、もう少しこの会議で書いてもいいのかなと、私も思いました。事例集、あるいは自治体にアイデアを投げる、示しているだけという感じもしなくもないので。具体的に私が思ったのは、一つは、特に重大事態のときに対応する常設の機関や部署を国とか都道府県に置くということです。それから、もう一つはもっと具体的なんですけれども、今日、奈良県と鳥取市の両方に共通して出てきていたのが、指導主事が首長部局に配置されて、それが結構大きな役割を果たしているということかと思います。それを支援するような、例えばなんですけれども、そうした類いの指導主事に対する地方交付税措置を求めるであるとか、あるいは、例えば発達障害支援とかいじめ対応のような職務において、首長部局に指導主事や教員出身者を置く場合に、代替の教員を加配で措置をするであるとかはありうると思います。教員出身者が首長部局の中に入って、福祉とか、あるいはいじめ問題などで連携するようなことの手助けや人的な支援を、国として打ち出せないかということを、私は具体的に思いましたので、ここは思い切って、交付税措置とか加配を求めてもいいんじゃないかと思いました。
 以上、2点になります。
【清原座長】  ありがとうございます。岩本委員、村上委員から積極的に、国が具体的な施策に何をするかということで、それはごもっともでございます。私たちが求められている研究テーマというのは、地方教育行政の充実に向けて、地方教育行政の中でできることもありますけれども、国として、あるいは、地方教育行政でも、都道府県段階とそれから基礎自治体の市区町村団体との関連性の中でできること、そうしたことをぜひ提案していきたいと思います。それを皆様と共通認識として持っていきたいと思います。具体的な政策例もありがとうございます。
 自治体にとって有効であるのは、適切な交付税措置であるとか、あるいは、人事的な面において何らかの充実をしたときにメリットが感じられるということなどが、促進になると思います。
 それでは、続きまして、お待たせしました。藤迫委員、お願いいたします。
【藤迫委員】  私は4ページのところの福祉部局と事務局との連携の促進についてというところなんですが、前提として、これはこの会議でまとめていく論点整理ですので、一定限界があるということは承知しておりますので、感想を、もしくは意見レベルでお聞きいただいたらいいと思うんですが、「こどもまんなか」社会の実現ということであれば、組織の一元化と情報の一元化は必須だと思って、我々は既にやっているわけです。ここにもペーパーとして、多少そういうにおいが感じ取れるような書き方にはなっているんですが、私としては、少し弱いのかなと思っています。
 まず、我々は母子保健から教育委員会に寄せていますので、ゼロ歳から18歳まで、子供のことは全部教育委員会でやる、そのための組織をつくる、そして、福祉の情報、教育の情報、これも一元化しています。個人情報を保護条例も変えてやっています。ですから、組織の一元化と情報の一元化、これが最終目標じゃないかと思っています。
 今いろいろ議論ありましたように、国に何を言っていくかというと、たまたま我々の場合は、個人情報の活用の仕方というのは議会対応も含めてうまくいきましたけども、これを各自治体がみんなやるというのはハードルが高いと思うので、ここは国のほうで、個人情報の取扱いというのは一定制度化すべきじゃないかと、私は常々思っておりますので、前段で言いましたが、感想というところにとどめておきますので、よろしくお願いしたいと思います。
 以上です。
【清原座長】  藤迫委員、ありがとうございます。「こどもまんなか」社会を実現するために、やはり子供を中心に置くときに、組織の一元化、情報の一元化は重要ではないか。ただし、その際に、個人情報の保護ということについての在り方というのが課題であるとのことです。
 それでは、皆さん、申し訳ございません。予定の3時を過ぎておりますが、梶原委員からの御発言もお伺いしたいと思いますので、しばらく延長いたしますが、よろしく御協力をお願いいたします。どうしても予定のある方は、岩本委員も退席されましたが、御退席いただいて結構です。すみません、梶原委員、御発言よろしくお願いいたします。
【梶原委員】  大変時間のきついところ、すいません。私、地方の極小規模の課題として、これも少しどこかで入れていただきたいと思ったんですが、資料の最終ページの、7ページにございます、下段から2段目、少子化による児童生徒の減少に伴う学校の統廃合というところがあるんですが、これは地方の小さな市町村は、この問題はどこの市町村も今、抱えていることじゃなかろうかと思っています。特にここでは、統廃合となりましたら教育委員会の中に、統廃合に向けた委員会をつくって、そこで協議しながら、統廃合の方針を出しているんですが、今後、校舎の活用、私ども廃校になった校舎の活用になりますと、これは自治体の財産になりますから、そういう活用も含めて地域づくりという大きな視点で、人づくり、地域づくりという視点で、社会教育とか公民館の在り方も兼ねて、例えば統廃合された廃校を、複合的な公民館施設とか高齢者のよりどころとか、その地域においては唯一公共の施設でございますので、その活用は今度、首長部局になってくると思いますので、初めの段階から、教育委員会単独で地域住民に交渉をお願いするんじゃなくて、本当にこれは町長と、首長と合わせてやっていくというのがよかろうと思っています。私どもは、そういうふうに今はやっておりますけど、これはどこの小規模では、大きな課題と思いますので、どこかに触れていただけたらと思っています。そのためには、外部の有識者等もどんどん入っていただくということで。
 以上でございます。
【清原座長】  梶原委員、今、とても大切な、教育委員会と市長部局の連携の具体的な課題を御提起いただいております。
 実は私は、三鷹市長当時、学校施設の整備等については、教育委員会だけに任せてはいけないということで、公共施設課というのを市長部局に置きまして、そこに教育委員会の施設課を統合して、全庁的に公共財産である学校施設の問題や社会教育施設の問題を検討して対応いたしました。その経験からも、急速な少子化の中で学校施設、あるいは社会教育施設の統廃合を、いかに地域の全体の課題として受け止めて、総合的な判断で良い活用をしていくというのは、まさに喫緊の重要な課題だと思います。
 そこにも、市長部局と教育委員会の連携の必然性がありますし、その中心的理念は住民にとって、より良いものにしていくということだと思いますので、これはきっちりと記載をすべき、具体的な公共施設の問題だと思います。
 お時間をいただいて、最後に、私に気づきがあったことを発言させていただきます。先ほど戸ヶ﨑委員が、4ページの福祉部局等の関係部局との連携の促進の中で、いじめももちろんあるけれども、障害児対応、不登校の対応、安全、ヤングケアラー、そして、居場所の問題など、実は本当に子供たちの課題について、教育委員会と市長部局が極めて重要な連携の端緒があります、きっかけがありますとおっしゃった中に、私は来年の4月1日から「こども基本法」が施行される中で、「こどもの意見表明権を、いかにこどもに係る政策において保障していくか」ということが、現実的な自治体の課題になると認識しております。
 そこで、子供の意見を聞くというのは、理念的には全く正しいんですけれども、子供たちが自分で考え、意見を表明する、そうした学びであるとか、あるいは、機会づくりであるとか、そういうことを考えていくときには、やはり学校教育と生涯学習、社会教育の連携も必要ですし、もちろん市長部局の計画づくりと教育委員会の教育計画づくりの両方で、いかに子供たちの意見を反映していくかということが求められてくることになると思います。そこで、市長部局と教育委員会との連携の課題の1つに、子供たちの意見をどのように反映するか、そして、どのような声を聞く仕組みをつくっていくかということについても法に定められておりますので、ぜひ検討課題として位置付けていかなければいけないと思います。最後にすいません、時間超過していますが、発言させていただきました。
 それでは、以上、皆様に本当に重要な御指摘を集中的にいただきました。これは、事務局がいい論点案をつくってくれたからだと思いますので、事務局の原案づくりにも感謝いたします。本日も本当に建設的で、活発な御議論をありがとうございました。
 本日の議論は以上にさせていただきます。皆様の積極的な御参画に感謝いたします。
 それでは、事務局から連絡事項がございましたらお願いいたします。
【伊藤初等中等教育企画課課長補佐】  次回の本検討会につきましては、調整の上、委員の皆様に御連絡させていただきますので、よろしくお願いいたします。
【清原座長】  それでは、日程については、調整をさせていただきます。
 寒暖の差が激しく、季節は秋から冬へ移ろうとしております。皆様、どうぞくれぐれも御自愛いただきますようにお願いいたします。
 それでは、堀野課長さんもありがとうございました。
【堀野初等中等教育企画課長】  ありがとうございました。
【清原座長】  それでは、皆様、これで閉会といたします。ありがとうございました。

―― 了 ――

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